JP2019044012A - インクセット、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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有歌子 玉貫
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貴史 齋藤
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浩志 柿川
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Abstract

【課題】 各色の画像の発色性に優れ、かつ、各インクを重ね合わせて記録した画像の耐湿性に優れるインクセットの提供。【解決手段】 複数のインクの組み合わせを有するインクセットであって、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク及びイエローインクのそれぞれが、特定の色材を含有することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、インクセット、及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、インク小滴を記録媒体に付与して画像を形成する記録方法であり、その低価格化、記録速度の向上により、急速に普及が進んでいる。一般に、インクジェット記録方法で得られた記録物は、銀塩写真と比較してその画像保存性が低い。特に、記録物が、光、湿度、熱、空気中に存在するオゾンガスなどの環境ガスに長時間さらされた際に、記録物の色材が劣化し、画像の色調変化や褪色が発生しやすいといった問題がある。例えば、画像の耐湿性を考慮したインクを含むインクセットに関する提案がある(特許文献1及び2参照)。また、インクジェット記録方法では様々な記録媒体への画像の記録が可能であり、記録媒体の種類に関わらずに高い発色性を達成することも要求されている(特許文献3参照)。
特開2014−80551号公報 特開平11−217529号公報 特公昭60−033145号公報
近年では、発色性が良好であるとともに、耐湿性にも優れる画像を記録し得るインクジェット用のインクセットが要求されるようになってきている。特に、複数のインクを使用して記録するグレーラインの画像については、高湿度の環境で色材の移動が生ずると色調の変化が認識されやすいため、耐湿性の向上が強く求められている。
したがって、本発明の目的は、各色の画像の発色性に優れ、かつ、各インクを重ね合わせて記録した画像の耐湿性に優れるインクセット、前記インクセットを用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明にかかるインクセットは、複数のインクの組み合わせを有するインクセットであって、下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物及び下記一般式(3)で表される化合物を含有するブラックインク、下記一般式(4)で表される化合物及び下記一般式(5)で表される化合物を含有するシアンインク、下記一般式(6)で表される化合物及び下記一般式(7)で表される化合物を含有するマゼンタインク、下記一般式(8)及びC.I.ダイレクトイエロー132を含有するイエローインク、を含むことを特徴とする。
一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、炭素数1乃至4のアルキルスルホニル基(ヒドロキシ基で置換されていてもよい)、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、炭素数1乃至4のアルキル基(ヒドロキシ基又は炭素数1乃至4のアルコキシ基で置換されても良い)、炭素数1乃至4のアルコキシ基(アルキル部分は、ヒドロキシ基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、スルホン酸基又はカルボン酸基で置換されても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル部分は、ハロゲン原子、炭素数1乃至4のアルキル基又はニトロ基で置換されても良い)を表す。Rは、水素原子又はスルホン酸基を表す。nは、0又は1を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。
一般式(2)中、Rはそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。Rは、カルボン酸基及びスルホン酸基の少なくとも一方を有する脂肪族アミン残基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。
一般式(3)中、Rは炭素数1乃至4のアルキル基を表す。Rはシアノ基又はカルバモイル基を表す。Rは水素原子又は炭素数1乃至4のアルコキシ基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。a、b、c及びdはそれぞれ独立に1以上4以下の整数を表し、eは1又は2を表す。
一般式(4)中、破線で表される環A、B、C及びDはそれぞれ独立に、ベンゼン環又は複素芳香環を表す。複素芳香環の個数は平均値で0.0より大きく3.0以下であり、かつ、残りはベンゼン環である。Rはアルキレン基を表す。Rは1以上のスルホン酸基を有するアニリノ基を表し、カルボン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ウレイド基、ニトロ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1以上の置換基を有していてもよい。Rはアルコキシ基を表す。mは0.0より大きく3.9未満であり、nは0.1以上4.0未満であり、かつ、m及びnの和は1.0以上4.0未満である。
一般式(5)中、フタロシアニン環を構成する1以上のベンゼン環の3位及び3’位の少なくとも一方には置換基が導入されている。Rはアルキレン基を表す。Rはスルホン酸基及びカルボン酸基の少なくとも一方を有するアニリノ基を表し、リン酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ウレイド基、ニトロ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1以上の置換基を有していてもよい。Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。lは0.0以上2.0以下であり、mは1.0以上3.0以下であり、nは1.0以上3.0以下であり、かつ、l、m及びnの和は2.0以上4.0以下である。
一般式(6)中、R、R、R及びR10はそれぞれ独立に、アルキル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はイオン性基を表す。R、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、イオン性基又は下記式(a)で表される基を表し、R、R、R及びRの少なくとも1つは下記式(a)で表される基を表す。Zはそれぞれ独立に、スルホン酸基又はスルファモイル基を表し、R、R、R、R、R及びRの少なくとも1つがイオン性基を有する場合にはnは0乃至6の整数を表し、R、R、R、R、R及びRがイオン性基を有さない場合にはnは1乃至6の整数を表し、Zが存在する場合は一般式(6)における芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している。
一般式(A)中、R11は、炭素数5乃至7のアルキル基を表す。
一般式(7)中、R、R、R及びRはそれぞれ独立に、アルキル基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。
一般式(8)中、Rは1価の基を表す。Rは−OR又は−NHRを表す〔R及びRは、水素原子又は1価の基を表す〕。Rは、アルキル基、アリール基又は1価のトリアジン環基を表す。Rは、アリーレン基又は2価のヘテロ環基を表す。Rは2価の連結基を表す。nは0又は1を表す。
本発明によれば、各色の画像の発色性に優れ、かつ、各インクを重ね合わせて記録した画像の耐湿性に優れるインクセット、前記インクセットを用いたインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。色材のイオン性基は遊離酸型、塩型のいずれであってもよく、塩型の場合は、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムなどの塩とすることができる。
<インクセット>
本発明のインクセットは複数のインクの組み合わせを有するものであり、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク及びイエローインクを少なくとも含み、好適にはさらにブルーインクを含む、インクジェット用として好適なインクセットである。以下、各インクの色材について説明する。
(ブラックインクの色材)
ブラックインクは、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物及び下記一般式(3)で表される化合物を含有する。
(一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、炭素数1乃至4のアルキルスルホニル基(ヒドロキシ基で置換されていてもよい)、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、炭素数1乃至4のアルキル基(ヒドロキシ基又は炭素数1乃至4のアルコキシ基で置換されても良い)、炭素数1乃至4のアルコキシ基(アルキル部分は、ヒドロキシ基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、スルホン酸基又はカルボン酸基で置換されても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル部分は、ハロゲン原子、炭素数1乃至4のアルキル基又はニトロ基で置換されても良い)を表す。Rは、水素原子又はスルホン酸基を表す。nは、0又は1を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。)
(一般式(2)中、Rはそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。Rは、カルボン酸基及びスルホン酸基の少なくとも一方を有する脂肪族アミン残基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。)
(一般式(3)中、Rは炭素数1乃至4のアルキル基を表す。Rはシアノ基又はカルバモイル基を表す。Rは水素原子又は炭素数1乃至4のアルコキシ基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。a、b、c及びdはそれぞれ独立に1以上4以下の整数を表し、eは1又は2を表す。)
一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物及び一般式(3)で表される化合物の好適な具体例としては、それぞれ、下記の例示化合物Bk1、例示化合物Bk2及び例示化合物Bk3を挙げることができる。例示化合物は遊離酸の状態で示す。勿論、本発明においては、一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)のそれぞれの構造及びそれらの定義に包含されるものであれば、以下に示す例示化合物に限定されない。
ブラックインク中の各色材の含有量は以下のようにすることが好ましい。ブラックインク中の各色材の含有量(質量%)は、それぞれ、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。また、ブラックインク中の一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される化合物の合計含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。前記合計含有量が0.1質量%未満であると、画像の発色性が十分に得られない場合があり、10.0質量%超であると、耐固着性などのインクジェット特性が十分に得られない場合がある。
ブラックインク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)は、色材の合計含有量(質量%)に対する質量比率で、10.0%以上60.0%以下であることが好ましい。なかでも、20.0%以上50.0%以下であることがさらに好ましい。前記質量比率が、10.0%未満又は60.0%超であると、階調性を有する画像(初期の画像)において、ブラックインクとして十分に好ましい色調が得られない場合がある。
ブラックインク中の一般式(2)で表される化合物の含有量(質量%)は、色材の合計含有量(質量%)に対する質量比率で、5.0%以上50.0%以下であることが好ましい。なかでも、15.0%以上40.0%以下であることがさらに好ましい。前記質量比率が5.0%未満又は50.0%超であると、階調性を有する画像(初期及び耐湿性試験後の画像)において、ブラックインクとして十分に好ましい色調が得られない場合がある。
また、ブラックインク中の一般式(2)で表される化合物の含有量(質量%)は、一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.20倍以上1.00倍未満であることが好ましい。この条件を満たす場合、階調性を有する画像(初期の画像)を、よりニュートラルな色調とすることができる。
ブラックインク中の一般式(3)で表される化合物の含有量(質量%)は、色材の合計含有量(質量%)に対する質量比率で、10.0%以上60.0%以下であることが好ましい。なかでも、20.0%以上50.0%以下であることがさらに好ましい。前記質量比率が10.0%未満又は60.0%超であると、階調性を有する画像(初期の画像及び耐湿性試験後の画像)において、ブラックインクとして十分に好ましい色調が得られない場合がある。
また、ブラックインク中の一般式(3)で表される化合物の含有量(質量%)は、一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.50倍以上1.50倍未満であることが好ましい。この条件を満たす場合、階調性を有する画像(初期の画像)を、よりニュートラルな色調とすることができる。
本発明におけるブラックインクとして好ましい色調、すなわち、ニュートラルであり好ましい画像を与える色調とは、以下のことを意味する。ブラックインクを用いて記録デューティを100%から記録デューティを落として記録した階調性を有する画像について、分光光度計を用い、CIE(国際照明委員会)により規定されたL表示系におけるa及びbを測定する。そして、少なくとも記録デューティが100%である部分におけるa及びbの値が、−5≦a≦5かつ−5≦b≦5であるインクを、本発明においてはブラックインクとして好ましい色調を有するインクであるとしている。さらには、以下の規定を満たすブラックインクを、本発明においてはブラックインクとしてより好ましい色調を有するインクであるとしている。記録デューティが100%である部分におけるa及びbの値が−5≦a≦5かつ−5≦b≦5、さらに、記録デューティを落として記録した各階調においてはa及びbの値が−10≦a≦10かつ−10≦b≦10であることが好ましい。
(シアンインクの色材)
シアンインクは、下記一般式(4)で表される化合物及び下記一般式(5)で表される化合物を含有する。
(一般式(4)中、破線で表される環A、B、C及びDはそれぞれ独立に、ベンゼン環又は複素芳香環を表す。複素芳香環の個数は平均値で0.0より大きく3.0以下であり、かつ、残りはベンゼン環である。Rはアルキレン基を表す。Rは1以上のスルホン酸基を有するアニリノ基を表し、カルボン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ウレイド基、ニトロ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1以上の置換基を有していてもよい。Rはアルコキシ基を表す。mは0.0より大きく3.9未満であり、nは0.1以上4.0未満であり、かつ、m及びnの和は1.0以上4.0未満である。)
(一般式(5)中、フタロシアニン環を構成する1以上のベンゼン環の3位及び3’位の少なくとも一方には置換基が導入されている。Rはアルキレン基を表す。Rはスルホン酸基及びカルボン酸基の少なくとも一方を有するアニリノ基を表し、リン酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ウレイド基、ニトロ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1以上の置換基を有していてもよい。Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。lは0.0以上2.0以下であり、mは1.0以上3.0以下であり、nは1.0以上3.0以下であり、かつ、l、m及びnの和は2.0以上4.0以下である。)
一般式(4)で表される化合物及び一般式(5)で表される化合物の好適な具体例としては、それぞれ、下記の例示化合物C1(m=2.8、n=0.2)及び例示化合物C2(m=2.0、n=2.0)を挙げることができる。例示化合物は遊離酸の状態で示し、置換基数は平均値であり、例示化合物C2はフタロシアニン環を構成する1以上のベンゼン環の3位及び3’位の少なくとも一方に置換基を有する。勿論、本発明においては、一般式(4)及び一般式(5)のそれぞれの構造及びそれらの定義に包含されるものであれば、以下に示す例示化合物に限定されない。
シアンインク中の各色材の含有量は以下のようにすることが好ましい。シアンインク中の各色材の含有量(質量%)は、それぞれ、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。また、シアンインク中の一般式(4)で表される化合物及び一般式(5)で表される化合物の合計含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。前記合計含有量が0.1質量%未満であると、画像の耐湿性及び発色性が十分に得られない場合があり、10.0質量%超であると、耐固着性などのインクジェット特性が十分に得られない場合がある。
シアンインク中の一般式(4)で表される化合物の含有量(質量%)は、一般式(4)で表される化合物及び一般式(5)で表される化合物の合計含有量(質量%)に対する質量比率で、0.1倍以上1.5倍以下であることが好ましい。なかでも、0.2倍以上1.0倍以下であることがさらに好ましい。前記質量比率が0.1倍未満であると、高いレベルの画像の耐湿性が十分に得られない場合があり、1.5倍超であると、高いレベルの画像の発色性が十分に得られない場合がある。
本発明におけるシアンインクとして好ましい色調とは、以下のことを意味する。シアンインクを用いて記録デューティを100%として記録した画像について、分光光度計を用い、CIE(国際照明委員会)により規定されたL表示系におけるa及びbを測定する。そして、得られたa及びbの値から、下記式に基づいて算出される色相角(H°)が、236°以上244°以下であるインクを、本発明においてはシアンインクとして好ましい色調を有するインクであるとしている。
≧0、b≧0(第一象限)では、H°=tan−1(b/a
≦0、b≧0(第二象限)では、H°=180+tan−1(b/a
≦0、b≦0(第三象限)では、H°=180+tan−1(b/a
≧0、b≦0(第四象限)では、H°=360+tan−1(b/a)。
(マゼンタインクの色材)
マゼンタインクは、下記一般式(6)で表される化合物及び下記一般式(7)で表される化合物を含有する。
(一般式(6)中、R、R、R及びR10はそれぞれ独立に、アルキル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はイオン性基を表す。R、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、イオン性基又は下記式(a)で表される基を表し、R、R、R及びRの少なくとも1つは下記式(a)で表される基を表す。Zはそれぞれ独立に、スルホン酸基又はスルファモイル基を表し、R、R、R、R、R及びRの少なくとも1つがイオン性基を有する場合にはnは0乃至6の整数を表し、R、R、R、R、R及びRがイオン性基を有さない場合にはnは1乃至6の整数を表し、Zが存在する場合は一般式(6)における芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している。)
(一般式(A)中、R11は、炭素数5乃至7のアルキル基を表す。)
(一般式(7)中、R、R、R及びRはそれぞれ独立に、アルキル基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。)
一般式(6)で表される化合物及び一般式(7)で表される化合物の好適な具体例としては、それぞれ、下記の例示化合物M1(n=1〜2)及び例示化合物M2を挙げることができる。例示化合物は遊離酸の状態で示す。勿論、本発明においては、一般式(6)及び一般式(7)のそれぞれの構造及びそれらの定義に包含されるものであれば、以下に示す例示化合物に限定されない。
マゼンタインク中の各色材の含有量は以下のようにすることが好ましい。マゼンタインク中の各色材の含有量(質量%)は、それぞれ、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。また、マゼンタインク中の一般式(6)で表される化合物及び一般式(7)で表される化合物の合計含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。前記合計含有量が0.1質量%未満であると、画像の耐湿性及び発色性が十分に得られない場合があり、10.0質量%超であると、耐固着性などのインクジェット特性が十分に得られない場合がある。
マゼンタインク中の一般式(6)で表される化合物の含有量(質量%)は、一般式(6)で表される化合物及び一般式(7)で表される化合物の合計含有量(質量%)に対する質量比率で、0.1倍以上1.0倍以下であることが好ましい。なかでも、0.2倍以上0.8倍以下であることがさらに好ましい。前記質量比率が0.1倍未満であると、高いレベルの画像の耐湿性が十分に得られない場合があり、1.0倍超であると、高いレベルの画像の発色性が十分に得られない場合がある。
本発明におけるマゼンタインクとして好ましい色調とは、以下のことを意味する。マゼンタインクを用いて記録デューティを100%として記録した画像について、分光光度計を用い、CIE(国際照明委員会)により規定されたL表示系におけるa及びbを測定する。そして、得られたa及びbの値から、シアンインクの場合と同様にして算出される色相角(H°)が、7°以上12°以下であるインクを、本発明においてはマゼンタインクとして好ましい色調を有するインクであるとしている。
(イエローインクの色材)
イエローインクは、下記一般式(8)で表される化合物及びC.I.ダイレクトイエロー132を含有する。
(一般式(8)中、Rは1価の基を表す。Rは−OR又は−NHRを表す〔R及びRは、水素原子又は1価の基を表す〕。Rは、アルキル基、アリール基又は1価のトリアジン環基を表す。Rは、アリーレン基又は2価のヘテロ環基を表す。Rは2価の連結基を表す。nは0又は1を表す。)
一般式(8)で表される化合物の好適な具体例としては、下記の例示化合物Y1を挙げることができる。なお、例示化合物は遊離酸の状態で示す。勿論、本発明においては、一般式(8)の構造及びその定義に包含されるものであれば、以下に示す例示化合物に限定されない。
イエローインク中の各色材の含有量は以下のようにすることが好ましい。イエローインク中の各色材の含有量(質量%)は、それぞれ、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。また、イエローインク中の一般式(8)で表される化合物及びC.I.ダイレクトイエロー132の合計含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。前記合計含有量が0.1質量%未満であると、画像の発色性及び耐湿性が十分に得られない場合があり、10.0質量%超であると、耐固着性などのインクジェット特性が十分に得られない場合がある。
イエローインク中の一般式(8)で表される化合物の含有量(質量%)は、C.I.ダイレクトイエロー132の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.7倍以上10.0倍以下であることが好ましい。前記質量比率が0.7倍未満であると、光沢紙において、高いレベルの画像の発色性及び耐湿性が十分に得られない場合があり、10.0倍超であると、普通紙において、高いレベルの画像の発色性が十分に得られない場合がある。
本発明におけるイエローインクとして好ましい色調とは、以下のことを意味する。イエローインクを用いて記録デューティを60%として記録した画像について、分光光度計を用い、CIE(国際照明委員会)により規定されたL表示系におけるa及びbを測定する。そして、得られたa及びbの値から、シアンインクの場合と同様にして算出される色相角(H°)が、86°以上93°以下であるインクを、本発明においてはイエローインクとして好ましい色調を有するインクであるとしている。さらには、色相角(H°)が88°以上90°以下であるイエローインクを、本発明においてはイエローインクとして特に好ましい色調を有するインクであるとしている。
(ブル−インクの色材)
ブルーインクは、前記一般式(4)で表される化合物、前記一般式(6)で表される化合物及び下記一般式(7)で表される化合物を含有する。一般式(4)で表される化合物は、シアンインクに用いる色材として先に説明したものである。一般式(6)で表される化合物及び一般式(7)で表される化合物は、マゼンタインクに用いる色材として先に説明したものである。
ブルーインク中の各色材の含有量は以下のようにすることが好ましい。ブルーインク中の各色材の含有量(質量%)は、それぞれ、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。前記合計含有量が0.1質量%未満であると、画像の発色性が十分に得られない場合があり、10.0質量%超であると、耐固着性などのインクジェット特性が十分に得られない場合がある。
ブルーインク中の一般式(4)で表される化合物の含有量(質量%)は、色材の合計含有量(質量%)に対する質量比率で、25.0%以上75.0%以下であることが好ましい。前記質量比率が25.0%未満であると、階調性を有する画像(初期の画像)において、ブルーインクとして十分に好ましい色調が得られない場合がある。また、前記質量比率が75.0%超であると、階調性を有する画像(耐湿性試験後の画像)において、ブルーインクとして十分に好ましい色調が得られない場合がある。
ブルーインク中の一般式(6)で表される化合物の含有量(質量%)は、色材の合計含有量(質量%)に対する質量比率で、5.0%以上25.0%以下以下であることが好ましい。なかでも、10.0%以上20.0%以下であることがさらに好ましい。前記質量比率が10.0%未満又は20.0%超であると、階調性を有する画像(初期の画像及び耐湿性試験後の画像)において、ブルーインクとして十分に好ましい色調が得られない場合がある。
ブルーインク中の一般式(7)で表される化合物の含有量(質量%)は、色材の合計含有量(質量%)に対する質量比率で、10.0%以上50.0%以下であることが好ましい。なかでも、15.0%以上35.0%以下であることがさらに好ましい。前記質量比率が15.0%未満又は35.0%超であると、階調性を有する画像(初期の画像及び耐湿性試験後の画像)において、ブルーインクとして十分に好ましい色調が得られない場合がある。
本発明におけるブルーインクとして好ましい色調とは、以下のことを意味する。ブルーインクを用いて記録デューティを100%として記録した画像について、分光光度計を用い、CIE(国際照明委員会)により規定されたL表示系におけるa及びbを測定する。そして、得られたa及びbの値から、シアンインクの場合と同様にして算出される色相角(H°)が、300°以上305°以下であるインクを、本発明においてはブルーインクとして好ましい色調を有するインクであるとしている。
(水性媒体)
本発明のインクセットを構成する各インクには、水又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。各インク中の水の含有量(質量%)は、各インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限はなく、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒などを用いることができる。各インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、各インク全質量を基準として、5.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。なかでも、10.0質量%以上50.0質量%以下であることがさらに好ましい。
(その他の添加剤)
本発明のインクセットを構成する各インクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体などの、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。さらに、本発明のインクセットを構成する各インクは必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤及び水溶性樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクセットを構成する各インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
図1は、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。インクジェット記録装置には、記録媒体32を搬送する搬送手段(不図示)及びキャリッジシャフト34が設けられている。キャリッジシャフト34にはヘッドカートリッジ36が搭載可能となっている。ヘッドカートリッジ36は記録ヘッド38及び40を具備しており、インクカートリッジ42がセットされるように構成されている。ヘッドカートリッジ36がキャリッジシャフト34に沿って主走査方向に搬送される間に、記録ヘッド38及び40から記録媒体32に向かってインク(不図示)が吐出される。そして、記録媒体32が搬送手段(不図示)により副走査方向に搬送されることによって、記録媒体32に画像が記録される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<色材の合成>
国際公開第2006/051850号公報の記載を参考にして、ナトリウム塩型の例示化合物Bk1を合成した。国際公開第2006/001274号の記載を参考にして、ナトリウム塩型の例示化合物Bk2を合成した。特開2017−061634号公報の記載を参考にして、ナトリウム塩型の例示化合物Bk2を合成した。国際公開第2012/050061号の記載を参考にして、ナトリウム塩型の例示化合物C1を合成した。特開2004−323605号公報の記載を参考にして、ナトリウム塩型の例示化合物C2を合成した。特開2016−108545号公報の記載を参考にして、ナトリウム塩型の例示化合物M1を合成した。特開2006−143989号公報の記載を参考にして、リチウム塩型の例示化合物M2を合成した。特開2004−083903号公報の記載を参考にして、カリウム塩型の例示化合物Y1を合成した。
<インクの調製>
表1に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのフィルターを用いて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表1中の「アセチレノールE100」はノニオン性界面活性剤(川研ファインケミカル製)の商品名である。
<評価>
上記で得られた各インクをそれぞれインクカートリッジに充填し、表2の左側に示す組み合わせでインクセットとした。インクセットを構成する各インクを、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS iP8600、キヤノン製)にそれぞれ搭載した。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に11ngのインクを付与して記録したベタ画像を記録デューティが100%であると定義する。画像の測色は、分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を用い、光源:D50、視野:2°の条件で行った。
(発色性)
インクセットを構成する各インクを用いて、光沢紙(商品名「キヤノン写真用紙・光沢プロ[プラチナグレード]PT201」、キヤノン製)に、記録デューティを60%とした各色のベタ画像を記録して記録物を得た。得られた記録物におけるベタ画像の光学濃度を測定し、以下に示す評価条件にしたがって発色性を評価した。
A:すべてのインクについて、光学濃度が1.45以上であった。
B:少なくとも1種のインクについて、光学濃度が1.45未満であった。
(耐湿性)
インクセットを構成する各インクを用いて、記録媒体に、−20≦a≦20かつ−20≦b≦20の範囲内でL値を変動させ、記録デューティを10%から100%まで10%刻みで変化させた各階調のグレーラインのベタ画像を記録して記録物を得た。記録媒体としては、光沢紙(商品名「キヤノン写真用紙・光沢プロ[プラチナグレード]PT201」、キヤノン製)を用いた。得られた記録物におけるグレーラインの各階調のベタ画像のL、a、bを測定した。この測定値をL 、a 、b とする。この記録物を、温度25℃、相対湿度85%に設定した恒温槽中に2週間載置した。その後、記録デューティが100%であるベタ画像のL、a、bを再び測定した。この測定値をL 、a 、b とする。そして、ΔE={(L −L +(a −a +(b −b 1/2の式にしたがってΔEを算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐湿性を評価した。ΔEが小さいほど、画像の耐湿性が優れることを意味する。
A:ΔE値が10未満であった。
B:ΔE値が10以上であった。

Claims (3)

  1. 複数のインクの組み合わせを有するインクセットであって、
    下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物及び下記一般式(3)で表される化合物を含有するブラックインク、

    (一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、炭素数1乃至4のアルキルスルホニル基(ヒドロキシ基で置換されていてもよい)、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、炭素数1乃至4のアルキル基(ヒドロキシ基又は炭素数1乃至4のアルコキシ基で置換されても良い)、炭素数1乃至4のアルコキシ基(アルキル部分は、ヒドロキシ基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、スルホン酸基又はカルボン酸基で置換されても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル部分は、ハロゲン原子、炭素数1乃至4のアルキル基又はニトロ基で置換されても良い)を表す。Rは、水素原子又はスルホン酸基を表す。nは、0又は1を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。)

    (一般式(2)中、Rはそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。Rは、カルボン酸基及びスルホン酸基の少なくとも一方を有する脂肪族アミン残基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。)

    (一般式(3)中、Rは炭素数1乃至4のアルキル基を表す。Rはシアノ基又はカルバモイル基を表す。Rは水素原子又は炭素数1乃至4のアルコキシ基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。a、b、c及びdはそれぞれ独立に1以上4以下の整数を表し、eは1又は2を表す。)
    下記一般式(4)で表される化合物及び下記一般式(5)で表される化合物を含有するシアンインク、

    (一般式(4)中、破線で表される環A、B、C及びDはそれぞれ独立に、ベンゼン環又は複素芳香環を表す。複素芳香環の個数は平均値で0.0より大きく3.0以下であり、かつ、残りはベンゼン環である。Rはアルキレン基を表す。Rは1以上のスルホン酸基を有するアニリノ基を表し、カルボン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ウレイド基、ニトロ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1以上の置換基を有していてもよい。Rはアルコキシ基を表す。mは0.0より大きく3.9未満であり、nは0.1以上4.0未満であり、かつ、m及びnの和は1.0以上4.0未満である。)

    (一般式(5)中、フタロシアニン環を構成する1以上のベンゼン環の3位及び3’位の少なくとも一方には置換基が導入されている。Rはアルキレン基を表す。Rはスルホン酸基及びカルボン酸基の少なくとも一方を有するアニリノ基を表し、リン酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ウレイド基、ニトロ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1以上の置換基を有していてもよい。Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。lは0.0以上2.0以下であり、mは1.0以上3.0以下であり、nは1.0以上3.0以下であり、かつ、l、m及びnの和は2.0以上4.0以下である。)
    下記一般式(6)で表される化合物及び下記一般式(7)で表される化合物を含有するマゼンタインク、

    (一般式(6)中、R、R、R及びR10はそれぞれ独立に、アルキル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はイオン性基を表す。R、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、イオン性基又は下記式(a)で表される基を表し、R、R、R及びRの少なくとも1つは下記式(a)で表される基を表す。Zはそれぞれ独立に、スルホン酸基又はスルファモイル基を表し、R、R、R、R、R及びRの少なくとも1つがイオン性基を有する場合にはnは0乃至6の整数を表し、R、R、R、R、R及びRがイオン性基を有さない場合にはnは1乃至6の整数を表し、Zが存在する場合は一般式(6)における芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している。)

    (一般式(A)中、R11は、炭素数5乃至7のアルキル基を表す。)

    (一般式(7)中、R、R、R及びRはそれぞれ独立に、アルキル基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。)
    下記一般式(8)で表される化合物及びC.I.ダイレクトイエロー132を含有するイエローインク、

    (一般式(8)中、Rは1価の基を表す。Rは−OR又は−NHRを表す〔R及びRは、水素原子又は1価の基を表す〕。Rは、アルキル基、アリール基又は1価のトリアジン環基を表す。Rは、アリーレン基又は2価のヘテロ環基を表す。Rは2価の連結基を表す。nは0又は1を表す。)
    を含むことを特徴とするインクセット。
  2. 前記インクセットがさらに、前記一般式(4)で表される化合物、前記一般式(6)で表される化合物及び前記一般式(7)で表される化合物を含有するブルーインクを含む請求項1に記載のインクセット。
  3. インクをインクジェット方式で吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1又は2に記載のインクセットを構成する各インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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