JP2016209436A - ガス系消火設備及び圧力調整器 - Google Patents

ガス系消火設備及び圧力調整器 Download PDF

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Abstract

【課題】ガス系消火設備において、二次側機器の耐圧グレードを上げず、圧力を調整するための構成部品の構造を複雑化せず、装置を大型化せず、故障リスクを高めず、生産コストを高めず、メンテナンスを容易とする。
【解決手段】一次側配管23を介して消火ガス貯蔵容器の容器弁に接続される圧力調整器50を、一次側配管23に連通するガス流入口53と、放出される消火ガスが流通する二次側配管28に連通するガス流出口54と、ガス流入口53とガス流出口54とを連通させるガス流通部64と、ガス流通部64の大きさを調整する調整部63とで構成し、調整部63は、二次側配管28内の圧力に応じて移動することによりガス流入口53とガス流通部64との開通部分の大きさを調整するピストン56を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、消火剤としてガスを放出するガス系消火設備及びガス系消火設備内のガスの圧力を調整する圧力調整器に関する。
ガス系消火設備のうち、特に窒素ガスや混合ガスの一部等を用いるものにおいては、貯蔵形態が気体であるために、貯蔵のための容器の容積が、二酸化炭素等の液化ガスと比較して大きくなり、それに対応して貯蔵容器の本数も多くなる。これへの対策として、超高圧容器を利用して設置本数を削減することが行われている。例えば、窒素ガスの場合は、通常の貯蔵圧力が15MPaであるところ、貯蔵圧力を30MPaとすることで、貯蔵容器の本数を半分にすることができる。
しかしこの場合、消火設備の二次側機器の耐圧グレードを上げる必要があるため、設備費が高くなり、既存の設備には適用できない。そこで、従来の超高圧容器を用いたガス系消火設備は、二次側機器の耐圧グレードを維持するため、容器弁に制圧弁(圧力調整弁)を組み込んで両者を一体化させている(例えば特許文献1参照)。
特許第2813318号
しかし、容器弁に組み込まれた圧力調整弁は、高圧・大流量のガスを流す必要があるため、構成部品が複雑な構造となるか、又は装置が大型化する。それゆえに、前者の場合は故障リスクが高くなり、後者の場合は生産コストが高くなる。また、容器弁と圧力調整弁とが一体化した構造の製品の場合は、圧力調整弁のメンテナンスも容易ではない。
本発明は、このような問題にかんがみなされたもので、ガス系消火設備において、二次側機器の耐圧グレードを上げず、圧力を調整するための構成部品の構造を複雑化せず、装置を大型化せず、故障リスクを高めず、生産コストを高めず、メンテナンスを容易とすることを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、一次側配管を介して消火ガス貯蔵容器の容器弁に接続される圧力調整器であって、一次側配管に接続されるガス流入口と、消火ガスを放出する噴射ヘッドに連結する二次側配管に連通するガス流出口と、ガス流入口とガス流出口とを連通させるガス流通部と、ガス流入口とガス流通部との開通部分の大きさを調整する調整部とから構成され、調整部は、シリンダーと、シリンダー内に収容されるピストンとからなり、シリンダーは、シリンダーの一端に形成され定圧ガス容器内のガスによって加圧される第一加圧口と、シリンダーの他端に形成され二次側配管内のガスによって加圧される第二加圧口と、を備え、ピストンは、シリンダー内に収容され、第一加圧口から加圧されるガスによって一方向に付勢される第一ピストンと、シリンダー内に収容されるとともにシリンダーの下端に収容されるバネによって下方から支持され、第二加圧口から加圧されるガス及びバネによって一方向と反対の方向に付勢される第二ピストンと、第一ピストンと第二ピストンとを連結し、第一ピストン及び第二ピストンと一体として形成されるピストンロッドと、を備え、定圧ガス容器内のガスの一定圧力と、二次側配管内の圧力及びバネの反発力との関係に応じて、シリンダー内におけるピストンの位置が昇降することでガス流入口とガス流通部との開通部分の大きさを調整して二次側配管内の圧力を制御する。
上記第一ピストンは、第一加圧口から加圧されるガスの圧力を受ける第一受圧面を有し、ピストンは、第一ピストンと、第一ピストンの第一受圧面の反対側に延設され第一ピストンより小径のピストンロッドと、ピストンロッドから第一受圧面の反対側に延設されピストンロッドよりも大径の第二ピストンと、が一体として昇降可能に構成され、第一ピストンは、ピストンロッドとの境界においてピストンロッド側に向けて露出した第一露出面を有し、第二ピストンは、ピストンロッドとの境界においてピストンロッド側に向けて露出した第二露出面を有し、第二ピストンは、バネによって支持されるとともに第二加圧口から加圧されるガスの圧力を受ける第二受圧面を有し、目的とする二次側配管内の圧力の値に応じて、第一受圧面が第一加圧口から導入される定圧ガスの圧力により受ける力の値と第二露出面が二次側配管内の圧力により受ける力の値との和が、第一露出面が二次側配管内の圧力により受ける力の値と第二受圧面が第二加圧口から導入される二次側配管内の圧力により受ける力の値との和に等しくなるよう、定圧ガスの圧力の値と、第一受圧面の面積と、第二露出面の面積と、第一露出面の面積と、第二受圧面の面積と、を定めることが好ましい。また、シリンダーには、ピストンを摺動させる内周面にシール部が配設され、ピストンがシール部を閉塞することにより、一次側配管と二次側配管とを遮断することが好ましい。
また、本発明は、消火対象区画内にガスを放出して消火するガス系消火設備であって、ガスを貯蔵した消火ガス貯蔵容器と、消火ガス貯蔵容器からのガスの放射を制御する容器弁と、容器弁に接続される一次側配管と、一次側配管に接続される上記圧力調整器と、圧力調整器に接続される二次側配管と、二次側配管に接続されガスを噴射する噴射ヘッドと、から構成される。
本発明に係る圧力調整器は、二次側配管内の圧力に応じてピストンを動作させてガス流入口とガス流通部との開通部分の大きさを調整するフィードバック制御を行うことで、二次側配管内の圧力を所定の値に制御することができる。また、圧力調整器が容器弁から分離しているため、部品の構造が複雑化せず、装置が大型化せず、故障リスクを高めず、生産コストを低減することができ、メンテナンスが容易となる。
また、定圧ガスの圧力と二次側配管内の圧力により、第一受圧面、第二露出面、第一露出面及び第二受圧面がそれぞれ受ける力の関係に基づいて制御することで、二次配管内の圧力を一定に保つことができるため、二次側配管内の圧力が変動せず、消火ガスの放出圧力を一定にすることができる。
さらに、シール部を備え、一次側配管と二次側配管とを遮断できる構成とすることで、圧力調整器に弁の機能を持たせることができる。
上記圧力調整器を備えるガス系消火設備は、圧力調整器が二次側配管内の圧力を所定の値に安定して制御することができるため、二次側機器の耐圧グレードを上げる必要がなく、噴射ヘッドからガスを安定的に噴射することができる。
ガス系消火設備の例を示す構成図である。 消火ガス貯蔵容器、圧力調整器及びその周辺を示す構成図である。 圧力調整器の例を示す断面図である。 圧力調整器の別の例を示す断面図である。
図1に示すガス系消火設備1は、複数の消火対象区画30a、30bにおいてガスを消火剤として放出して消火するための設備である。このガス系消火設備1は、複数の消火ガス貯蔵容器20a,20b,20c,20d,20eを備えている。各消火ガス貯蔵容器20a,20b,20c,20d,20eには、消火ガス、例えば窒素ガス(N2ガス)が、貯蔵圧力30[MPa]で封入されている。
消火ガス貯蔵容器20a,20b,20c,20d,20eには、個々の消火ガス貯蔵容器からのガスの放射を制御する容器弁21a、21b、21c、21d、21eが取り付けられている。図2に示すように、容器弁21a、21b、21c、21d、21eには、消火ガス貯蔵容器20a,20b,20c,20d,20eに貯蔵されたガスを放出する放出口211と、容器弁21a、21b、21c、21d、21eの開閉を制御するためのガスを流入させる開閉ガス流入口212とを備えており、放出口211には、連結管22a,22b,22c,22d,22eを介して集合管23の一端が接続されている。また、開閉ガス流入口212には、開閉用ガス管路24a,24b,24c,24d,24eがそれぞれ連結されている。
開閉用ガス管路24a,24b,24c,24d,24eは、電磁弁25及び三方電磁弁26を介して定圧ガス容器27に連結されており、定圧ガス容器27内のガスが、開閉用ガス管路24a,24b,24c,24d,24eを通って容器弁21a、21b、21c、21d、21eに備えた開閉ガス流入口212に至り、容器弁21a、21b、21c、21d、21eの開閉を行う。すなわち、定圧ガス容器27は、容器弁21a、21b、21c、21d、21eの開閉を行う作動容器として機能する。
集合管23の他端は、圧力調整器50に接続されている。また、圧力調整器50には、二次側配管28が接続されている。圧力調整器50は、集合管23を一次側配管とする圧力調整器であり、二次側配管28内の圧力に応じたフィードバック制御により二次側配管28内の圧力を調整する。二次側配管28には、配管安全弁35を備え、二次側配管28内の圧力が高くなりすぎた場合は配管安全弁35を開放する。
図1に示すように、二次側配管28には、複数の選択弁29a、29bを介して消火対象区画30a,30bに備えた噴射ヘッド31a,31bが接続されている。選択弁29a、29bは、それぞれが起動用ガス容器32a,32bに接続されており、起動用ガス容器32a,32bからの起動用ガスによって選択弁29a、29bがそれぞれ開放する。起動用ガス容器32a,32bは、開放器33a、33bからの指示によって動作する。二次側配管28には、圧力スイッチ34と配管用安全弁35とが接続されている。二次側配管28のガス圧力が大きくなりすぎた場合には、圧力スイッチ34が作動し、電磁弁25を閉じ、三方電磁弁26から排気する。電磁弁25、三方電磁弁26、開放器33a、開放器33b及び圧力スイッチ34は、制御盤41と電気的に接続されており、制御盤41からの信号によって動作可能である。
選択弁29aは、不還弁38を介して定圧ガス容器27に接続されている。また、選択弁29bは、不還弁37を介して定圧ガス容器27に接続されている。開放器33aが作動すると、起動用ガス容器32a内のガスが定圧ガス容器27に供給され、定圧ガス容器27内のガスが放出される。また、開放器33bが作動すると、起動用ガス容器32b内のガスが起動容器27aに供給される。
図2に示すように、圧力調整器50は、第一加圧口51と、第二加圧口52とを備えている。第一加圧口51は、図示の例では上部に形成され、配管39を介して開閉用ガス管路24a,24b,24c,24d,24eに接続されている。定圧ガス容器27には、起動容器32a、32bが接続されており、起動容器32a、32bには、例えばCO2ガスが封入され、起動容器32a、32bからCO2ガスが放出されることにより、定圧ガス容器27に備えた弁を開けて窒素ガスを放出することができる。定圧ガス容器27内の圧力は一定(例えば15[MPa])に保たれており、定圧ガス容器27から窒素ガスが放出されると、第一加圧口51には常に一定の圧力がかかる。
第二加圧口52は、図示の例では圧力調整器50の下部に形成されている。第二加圧口52には、二次側配管28に連結された配管40を介して、二次側配管28内のガスが注入される。
図3に示すように、圧力調整器50の側部には、集合管23に連通するガス流入口53と、二次側配管28に連通するガス流出口54とが形成されている。図3に示すように、圧力調整器50は、その内部に、長手方向(鉛直方向)に沿うシリンダー55を備えており、シリンダー55は、その側部においてガス流入口53及びガス流出口54に連通している。また、シリンダー55の上端には第一の加圧口51を備え、その下端には第二の加圧口52を備えている。シリンダー55内には、ピストン56が収容されている。シリンダー55は、内径の異なる上側空洞部550と下側空洞部551とを備え、上側空洞部550は、下側空洞部551よりも内径が大きく形成されている。
ピストン56は、上側空洞部550に収容された第一ピストン57と、下側空洞部551に収容された第二ピストン58と、第一ピストン57と第二ピストン58とを連結するピストンロッド59とが一体となって形成されている。
第一ピストン57は、第一加圧口51から加圧されるガスの圧力を受ける第一受圧面572を有している。第一受圧面572は、ピストン56の昇降方向(鉛直方向)に対して直交する方向に平面状に形成されている。
ピストンロッド59は、第一ピストン57の第一受圧面572の反対側に延設され、第一ピストン57よりも小径に形成されている。第一ピストン57は、ピストンロッド59との境界においてピストンロッド59側に向けて露出する第一露出面573を備えている。第一露出面573は、ピストン56の昇降方向(鉛直方向)に対して直交する方向に平面状に形成されている。
第二ピストン58は、ピストンロッド59から第一受圧面572の反対側に延設され、ピストンロッド59よりも大径に形成されている。第二ピストン58は、ピストンロッド59との境界においてピストンロッド59側に向けて露出した第二露出面582を備えている。第二露出面582は、ピストン56の昇降方向(鉛直方向)に対して直交する方向に平面状に形成されている。
ガス流入口53とガス流出口54とは、互いに異なる高さ位置に配設されており、第二ピストン58が最も上方に位置する状態においては、ガス流入口53と対面する位置に第二ピストン58が位置している。
第一ピストン57の中間部570は、その上下よりも外径が小さく形成され、その周囲にはOリング571が巻かれており、Oリング571は、中間部570の外周と上側空洞部550の内周とに接しており、第一加圧口51から導入されるガスがOリング571よりも下方に漏れるのを防止している。
下側空洞部551の下部には、バネ61が挿入されており、このバネ61の上方に第二ピストン58が挿入されている。バネ61の下端はシリンダー55の底面に接し、バネ61の上端は第二ピストン58の下面に接しており、第二ピストン58の下面は、バネ61によって支持されるとともに第二加圧口52から加圧されるガスの圧力を受ける第二受圧面583となっている。第二受圧面583は、ピストン56の昇降方向(鉛直方向)に対して直交する方向に平面状に形成されている。
第二ピストン58の中間部580は、その上下よりも外径が小さく形成され、その周囲にはOリング581が巻かれており、Oリング581は、中間部580の外周と下側空洞部551の内周とに接しており、第二加圧口52から導入されるガスがOリング581よりも上方に漏れるのを防止している。
ピストンロッド59の外周側とシリンダー55の内周との間には隙間があり、この隙間が、ガス流入口53とガス流出口54とを連通させ、一次側配管である集合管23からのガスを二次側配管28に流すガス流通部64となる。ガス流通部64の開口の大きさは、シリンダー55内におけるピストン56の鉛直方向の位置によって調整される。すなわち、シリンダー55及びピストン56は、ガス流入口53とガス流通部64との開通部分の大きさを調整する調整部63として機能する。
第二ピストン58の第二受圧面583は、二次側配管28内の圧力及びバネ61によって上方に付勢されている。したがって、第一の加圧口51から導入される定圧ガス容器27内のガスの圧力と、第二の加圧口52から導入される二次側配管28内のガスの圧力及びバネの反発力との関係に応じて、ピストン56の鉛直方向の位置が定まる。すなわち、第二の加圧口52から導入されるガスの圧力及びバネ61の反発力よりも、第一の加圧口51から導入されるガスの圧力の方が大きいと、ピストン56が下方に押され、ガス流入口53の開口部分が大きくなり、ガス流通部64の開口の断面積が大きくなる。一方、第二の加圧口52から導入されるガスの圧力及びバネの反発力よりも、第一の加圧口51から導入されるガスの圧力の方が小さいと、ガス流入口53の開口部分が小さくなり、ピストン56が上方に押し上げられて、ガス流通部64の断面積が小さくなる。
以下では、図1及び図2に示した定圧ガス容器27内のガスの圧力を15[MPa]とすることにより第一の加圧口51から導入するガスの圧力を15[MPa]とする。一方、消火ガス貯蔵容器20a,20b,20c,20d,20e内のガスの充填圧力を、ボンベ本数を減らす目的のために30[MPa]と非常に高圧にしているが、二次側配管28の圧力グレードを低くするために、二次側配管28内の圧力を6[MPa]に制御したいとする。また、消火設備が起動していない平常時(初期状態)には、バネ61の反発力により、ピストン56がシリンダー55の上端に押し上げられた状態となっている。
次に、図1に示したガス系消火設備1の動作について、消火対象区画30aにおいて火災が発生した場合を例に挙げて説明する。
消火対象区画30aにおいて火災が発生すると、制御盤41に押しボタンからの起動信号が入力されたり、またはセンサが熱や煙を感知した信号が入力されたりすることにより、開放器33aが起動用ガス容器32aを作動させる。そうすると、起動用ガス容器32aから放出されたガスが選択弁29aを開放し、二次側配管28を流通する消火ガスを噴射ヘッド31aから放出することを可能とする。
起動用ガス容器32aから放出されたガスが定圧ガス容器27の弁を開放し、定圧ガス容器27内の窒素ガスが放出される。
定圧ガス容器27から放出された窒素ガスは、消火ガス貯蔵容器20a,20b,20c,20d,20eに取り付けられた容器弁21a、21b、21c、21d、21eを開放する。そうすると、消火ガス貯蔵容器20a,20b,20c,20d,20eから窒素ガスが放出される。
消火ガス貯蔵容器20a,20b,20c,20d,20eから放出された窒素ガスは、集合管23を介して図3に示した圧力調整器50のガス流入口53からガス流通部64に流入する。そして、その窒素ガスは、ガス流出口54から流出し、二次側配管28を介して到達した噴射ヘッド31aから噴射される。
消火ガス貯蔵容器20a〜20eから消火ガスが流出し始めると、まず集合管23内の圧力はほぼ30[MPa]に近い超高圧状態となる。初期状態において、圧力調整器50内のピストン56は上限位置まで上がっているため、第二ピストン58がガス流入口53からガス流通部64への道をほとんど塞いでいる状態であり、この部分で大きな圧力損失が生まれる。この初期状態において、集合管23内の圧力が30[MPa]のときに、二次側配管28内の圧力が6[MPa]になるよう設計しておく。さらに、第一受圧面572が第一加圧口51から導入される定圧ガスの圧力により受ける力の値と第二露出面582が二次側配管28内の圧力により受ける力の値との和が、第一露出面573が二次側配管28内の圧力により受ける力の値と第二受圧面583が第二加圧口52から導入される二次側配管28内の圧力により受ける力の値との和に等しくなるように、定圧ガスの圧力の値と、第一受圧面572の面積と、第二露出面582の面積と、第一露出面573の面積と、第二受圧面583の面積とを定めておく。
噴射ヘッド31aから窒素ガスが噴射されると、消火ガス貯蔵容器20a〜20e内のガスが次第に減ってくるため、集合管23内の圧力が低下する。ここで仮に圧力調整器50内のピストン56が初期状態のまま上限位置にあり続けると、やはりガス流入口53とガス流通部64の間に大きな圧力損失が生じ続けるため、集合管23内の圧力の低下に伴って二次側配管28内の圧力も減少してくる。
ところが、ピストン56を上方向に押す二次側配管28内の圧力が、仮に6[MPa]を下回ると、第一加圧口51から流入しピストン56を下方向に押す定圧ガスの力が勝ち始め、ピストン56は下方に押される。すると、ピストン56が下降し、第二ピストン58も下降するため、ガス流入口53とガス流通部64との間の道が大きくなって圧力損失が少なくなり、二次側配管28内の圧力が上昇に転じ、その圧力が6[MPa]に到達したところでピストン56の位置が定まる。このような均衡を保ち続けることで、集合管23の圧力が放射直後から時間が経過するにつれなだらかに低下し続けても、二次側配管28内の圧力は一定の値(ここでは6[MPa])に保たれる。
さらにガスの放射が続き、消火ガス貯蔵容器20a〜20e内のガスの大半が流出してしまうと、当初30[MPa]であった集合管23内の圧力は6[MPa]近くまで低下するときがくる。そうすると、ピストン56は下降し、ガス流入口53とガス流通部64との間の圧力損失はほとんどなくなり、集合管23内の圧力と二次側配管28内の圧力とが約6[MPa]でほぼ同じ状態となる。そして、やがて集合管23内の圧力が6[MPa]を下回ると、二次側配管28内の圧力もそれにともなって6[MPa]を下回る。これ以降は、圧力調整器50内のピストン56は定圧ガス圧によりひたすら下方向に押し付けられ、ガス流入口53とガス流通部64との間の圧力損失がほぼ無い状態が続き、あとは集合管23内の圧力の低下に追従して二次側配管28内の圧力も低下していく。
なお、二次側配管28が閉塞するなどして管内の圧力が高くなりすぎたとき(例えば、圧力値が11[MPa]以上になったとき)は、圧力スイッチ34が作動し、電磁弁25を閉じ、三方電磁弁26から排気することで、定圧ガス容器27から容器弁21a〜21eにガスが送られなくなって容器弁21a〜21eが閉じるので、消火ガス貯蔵容器20a〜20eから消火ガスが放出されなくなる。また、その間に二次側配管28内の圧力が上昇した場合は、配管用安全弁35を開くことで、二次側配管28内の圧力が上昇するのを防止する。再起動時は、二次側配管28の閉塞の問題を解決した後、圧力スイッチ34が自動的にリセットされ、消火ガス貯蔵容器20a〜20eからの消火ガスの放出を開始する。
以上のように、圧力調整器50は、二次側配管28内のガスの圧力に応じてピストン56が動作してガス流通部64の開口の大きさを調整するため、圧力調整器50を構成する部品の構造が複雑化せず、圧力調整器50が大型化せず、故障リスクを高めず、生産コストを低減することができる。また、圧力調整器50が容器弁21a〜21eから分離しているため、メンテナンスが容易になるとともに、複数の容器弁21a〜21eに対して一つの圧力調整器50を接続することができるため、ガス系消火設備1の構成が簡素化され、全体としてコストを低減することができる。
圧力調整器50に備えたピストン56の位置が、定圧ガス容器27内のガスの一定圧力と、二次側配管28内のガスの圧力の関係に応じて変化する構成としたことで、圧力調整器50の構造が簡素化され、故障リスク及び生産コストを低減することができる。また、二次側配管28内のガスの圧力だけでなく、バネ61の反発力を利用することにより、ピストン56が昇降する際の条件をより柔軟に設定することもできる。
図4に示す圧力調整器70は、図3に示した圧力調整器50に、シール部71及びバネ73をさらに備えて構成されている。
シール部71は、シリンダー55の内部、図4の例では、下側空洞部551の内周面に設けられている。下側空洞部551は、第二ピストン58が摺動する面であり、シール部71には、第二ピストン58を摺動させるOリング72を備えている。一方、バネ73は、第一受圧面572とシリンダー55の天井面との間に介在しており、ピストン56を下方に付勢している。
図4に示すように、ピストン56が上限位置よりも下降した状態では、シール部71が第二ピストン58の上方に位置しており、ガス流入口53とガス流出口54とがガス流通部64を介して開通している。一方、二次側配管28内の圧力が上昇してピストン56が上昇すると、第二ピストン58がOリング72の内側を摺動して上昇し、Oリング72が下側空洞部551の内周と第二ピストン58の外周とに接することによりガス流入口53とガス流出口54とが分断されるため、集合管23と二次側配管28とが遮断される。このように、ピストン56の鉛直方向の位置の変化により集合管23と二次側配管28とが遮断されるため、圧力調整器70は、弁として機能する。
1:ガス系消火設備
20a,20b,20c,20d,20e:消火ガス貯蔵容器
21a、21b、21c、21d、21e:容器弁
211:放出口 212:開閉ガス流入口
22a,22b,22c,22d,22e:連結管 23:集合管(一次側配管)
24a,24b,24c,24d,24e:開閉用ガス管路
25:電磁弁 26:三方電磁弁
27:定圧ガス容器 28:二次側配管
29a,29b:選択弁
30a,30b:消火対象区画 31a,31b:噴射ヘッド
32a,32b:起動用ガス容器
33a,33b:開放器 34:圧力スイッチ 35:配管用安全弁
37,38:不還弁 39,40:配管 41:制御盤
50:圧力調整器
51:第一加圧口 52:第二加圧口
53:ガス流入口 54:ガス流出口
55:シリンダー 550:上側空洞部 551:下側空洞部
56:ピストン
57:第一ピストン
570:中間部 571:Oリング 572:第一受圧面 573:第一露出面
58:第二ピストン
580:中間部 581:Oリング 582:第二露出面 583:第二受圧面
59:ピストンロッド
61:バネ
63:調整部 64:ガス流通部
70:圧力調整器
71:シール部 72:Oリング 73:バネ

Claims (4)

  1. 一次側配管を介して消火ガス貯蔵容器の容器弁に接続される圧力調整器であって、
    前記一次側配管に接続されるガス流入口と、消火ガスを放出する噴射ヘッドに連結する二次側配管に連通するガス流出口と、前記ガス流入口と前記ガス流出口とを連通させるガス流通部と、前記ガス流入口と前記ガス流通部との開通部分の大きさを調整する調整部とから構成され、
    前記調整部は、
    シリンダーと、前記シリンダー内に収容されるピストンとからなり、
    前記シリンダーは、
    前記シリンダーの一端に形成され定圧ガス容器内のガスによって加圧される第一加圧口と、
    前記シリンダーの他端に形成され前記二次側配管内のガスによって加圧される第二加圧口と、
    を備え、
    前記ピストンは、
    前記シリンダー内に収容され、前記第一加圧口から加圧されるガスによって一方向に付勢される第一ピストンと、
    前記シリンダー内に収容されるとともに前記シリンダーの下端に収容されるバネによって下方から支持され、前記第二加圧口から加圧されるガス及び前記バネによって前記一方向と反対の方向に付勢される第二ピストンと、
    前記第一ピストンと前記第二ピストンとを連結し、前記第一ピストン及び前記第二ピストンと一体として形成されるピストンロッドと、
    を備え、
    前記定圧ガス容器内のガスの一定圧力と、前記二次側配管内の圧力及び前記バネの反発力との関係に応じて、前記シリンダー内における前記ピストンの位置が昇降することで前記ガス流入口と前記ガス流通部との開通部分の大きさを調整して前記二次側配管内の圧力を制御する
    圧力調整器。
  2. 前記第一ピストンは、前記第一加圧口から加圧されるガスの圧力を受ける第一受圧面を有し、
    前記ピストンは、前記第一ピストンと、前記第一ピストンの前記第一受圧面の反対側に延設され前記第一ピストンより小径のピストンロッドと、前記ピストンロッドから前記第一受圧面の反対側に延設され前記ピストンロッドよりも大径の第二ピストンと、が一体として昇降可能に構成され、
    前記第一ピストンは、前記ピストンロッドとの境界において前記ピストンロッド側に向けて露出した第一露出面を有し、
    前記第二ピストンは、前記ピストンロッドとの境界において前記ピストンロッド側に向けて露出した第二露出面を有し、
    前記第二ピストンは、前記バネによって支持されるとともに前記第二加圧口から加圧されるガスの圧力を受ける第二受圧面を有し、
    目的とする前記二次側配管内の圧力の値に応じて、
    前記第一受圧面が前記第一加圧口から導入される前記定圧ガスの圧力により受ける力の値と前記第二露出面が前記二次側配管内の圧力により受ける力の値との和が、前記第一露出面が前記二次側配管内の圧力により受ける力の値と前記第二受圧面が前記第二加圧口から導入される前記二次側配管内の圧力により受ける力の値との和に等しくなるよう、
    前記定圧ガスの圧力の値と、前記第一受圧面の面積と、前記第二露出面の面積と、前記第一露出面の面積と、前記第二受圧面の面積と、を定めることを特徴とする
    請求項1に記載の圧力調整器。
  3. 前記シリンダーには、前記ピストンを摺動させる内周面にシール部が配設され、
    前記ピストンが前記シール部を閉塞することにより、前記一次側配管と前記二次側配管とを遮断する請求項2に記載の圧力調整器。
  4. 消火対象区画内にガスを放出して消火するガス系消火設備であって、
    消火ガスを貯蔵した消火ガス貯蔵容器と、
    前記消火ガス貯蔵容器からの前記消火ガスの放射を制御する容器弁と、
    前記容器弁に接続される一次側配管と、
    前記一次側配管に接続される請求項1,2又は3のいずれかに記載の圧力調整器と、
    前記圧力調整器に接続される二次側配管と、
    前記二次側配管に接続され消火ガスを噴射する噴射ヘッドと、
    から構成される
    ガス系消火設備。
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