JP2018075239A - 消火設備及び消火方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒素ガスを放出した後の再充填が行える消火設備及び消火方法を提供すること。【解決手段】大気から窒素ガスを分離する窒素分離手段10と、窒素分離手段10で分離した窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器20と、窒素ガス貯蔵容器20に貯蔵した窒素ガスを対象保護区画Aに放出する噴射ノズル30と、対象保護区画Aの火災を検出する火災検出手段40と、窒素ガス貯蔵容器20と噴射ノズル30とを繋ぐ配管50に設けて窒素ガスを放出する放出弁61と、火災検出手段40で火災を検出すると放出弁61を開放する制御手段70と、窒素ガス貯蔵容器20の圧力を検出する容器内圧検出手段21とを備え、制御手段70では、容器内圧検出手段21で検出される圧力が、あらかじめ設定した待機圧力P0を下回った時に窒素分離手段10を動作させ、待機圧力P0以上になった時に窒素分離手段10を停止することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、大気から生産した窒素ガスを用いて、閉空間の火災を予防し、又は消火する消火設備及び消火方法に関する。
特許文献1は、不活性消火剤ガスとして窒素ガスを使用し、窒素ガスを充填した複数の消火剤ガス貯蔵容器を消火設備内に保管するガス系消火設備を提案している。
特許文献2は、窒素発生器により提供される窒素富化空気を貯蔵するための加圧貯蔵タンクを有する消火装置を提案している。
特開2011−160953号公報 特表2010−506641号公報
特許文献1では、ガス貯蔵容器として窒素ボンベを使用している。1本の窒素ボンベの窒素貯蔵量が限られているため、数多く使用する必要がある。そのため、大きな設置場所が必要である。また、ボンベの数が増えると、容器弁と起動用ガス装置の数も増えて、消火設備の費用が上がる。
さらに、装置が一度起動し窒素ガスを放出してしまうと、ボンベの交換が必要となり、ボンベの交換費用が掛かる。また、ボンベの交換において、陸上に設置された設備なら問題がないが、船に設置された窒素消火設備は、航行中ではすぐに窒素ガスボンベの補給ができず、安全上に支障が出る恐れがある。
特許文献2は、監視すべき室内において、あらかじめ設定できる不活性化レベルを確立し、かつ維持するものであり、窒素ガスを放出した後の再充填が行えるものではなく、窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量から放出量を検出するものではない。
そこで本発明は、窒素ガスを放出した後の再充填が行える消火設備及び消火方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量から放出量を検出することで、必要数量の窒素ガスを噴射ノズルから短時間で大量に放出できる消火設備及び消火方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の消火設備は、大気から窒素ガスを分離する窒素分離手段と、前記窒素分離手段で分離した前記窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器と、前記窒素ガス貯蔵容器に貯蔵した前記窒素ガスを対象保護区画に放出する噴射ノズルと、前記対象保護区画の火災を検出する火災検出手段と、前記窒素ガス貯蔵容器と前記噴射ノズルとを繋ぐ配管に設けて前記窒素ガスを放出する放出弁と、前記火災検出手段で前記火災を検出すると前記放出弁を開放する制御手段と、前記窒素ガス貯蔵容器の圧力を検出する容器内圧検出手段とを備え、前記制御手段では、前記容器内圧検出手段で検出される圧力が、あらかじめ設定した待機圧力を下回った時に前記窒素分離手段を動作させ、前記待機圧力以上になった時に前記窒素分離手段を停止することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の消火設備において、前記制御手段では、前記容器内圧検出手段で検出される圧力によって前記放出弁を閉塞することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の消火設備において、前記窒素ガス貯蔵容器のガス濃度を検出するガス濃度検出手段を備え、前記制御手段では、前記対象保護区画の容積と前記ガス濃度検出手段で検出された前記ガス濃度とから前記対象保護区画の消火に必要な窒素ガス放出量を算出し、算出した前記窒素ガス放出量と前記窒素ガス貯蔵容器の容積とから前記窒素ガス放出量を放出することによる前記窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量を算出し、前記容器内圧検出手段が、前記放出弁を開放する前の待機圧力から前記圧力低下量だけ低下した圧力を検出すると前記放出弁を閉塞することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の消火設備において、前記窒素分離手段が、前記大気中の前記窒素ガスを分離する窒素分離膜と、前記窒素分離膜に前記大気を供給するコンプレッサと、前記窒素分離膜で分離された前記窒素ガスの圧力を高める増圧手段とを有し、前記窒素ガス貯蔵容器には、前記増圧手段で増圧した前記窒素ガスを貯蔵することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項4に記載の消火設備に記載の消火設備において、前記増圧手段として、高圧コンプレッサ又は増圧弁を用いることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の消火設備に記載の消火設備において、前記窒素分離手段が、窒素と酸素との分子の大きさによる吸着速度差を利用した吸着法による分離とすることを特徴とする。
請求項7記載の本発明の消火方法は、窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器内の圧力を検出する圧力検出ステップと、前記窒素ガス貯蔵容器のガス濃度を検出するガス濃度検出ステップと、前記窒素ガスの放出による消火対象である対象保護区画の火災を検出する火災検出ステップと、前記対象保護区画の容積と前記ガス濃度検出ステップで検出される前記ガス濃度とから前記対象保護区画の消火に必要な窒素ガス放出量を算出する放出量算出ステップと、前記放出量算出ステップ算出した前記窒素ガス放出量と前記窒素ガス貯蔵容器の容積とから前記窒素ガス放出量を放出することによる前記窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量を算出する圧力低下量算出ステップと、前記火災検出ステップで前記火災を検出すると前記窒素ガスを放出する窒素ガス放出ステップと、前記圧力検出ステップで、放出弁を開放する前の待機圧力から前記圧力低下量だけ低下した前記圧力を検出すると、前記窒素ガス放出ステップでの前記窒素ガスの放出を停止する窒素ガス停止ステップとを有することを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項7に記載の消火方法において、前記圧力検出ステップで検出される前記圧力が、あらかじめ設定した前記待機圧力を下回った時に大気から分離した前記窒素ガスを前記窒素ガス貯蔵容器に供給する窒素ガス供給ステップと、前記圧力検出ステップで検出される前記圧力が、前記待機圧力以上になった時に前記窒素ガス供給ステップでの前記窒素ガスの供給を停止する窒素ガス供給停止ステップとを有することを特徴とする。
本発明の消火設備及び消火方法によれば、窒素ガスを放出した後の再充填が行える。
また、本発明の消火設備及び消火方法によれば、窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量から放出量を検出することで、必要数量の窒素ガスを噴射ノズルから短時間で大量に放出できる。
本発明の一実施例による消火設備の構成図 本発明の他の実施例による消火設備の構成図 図1及び図2に示す実施例による消火設備の動作フロー図
本発明の第1の実施の形態による消火設備は、大気から窒素ガスを分離する窒素分離手段と、窒素分離手段で分離した窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器と、窒素ガス貯蔵容器に貯蔵した窒素ガスを対象保護区画に放出する噴射ノズルと、対象保護区画の火災を検出する火災検出手段と、窒素ガス貯蔵容器と噴射ノズルとを繋ぐ配管に設けて窒素ガスを放出する放出弁と、火災検出手段で火災を検出すると放出弁を開放する制御手段と、窒素ガス貯蔵容器の圧力を検出する容器内圧検出手段とを備え、制御手段では、容器内圧検出手段で検出される圧力が、あらかじめ設定した待機圧力を下回った時に窒素分離手段を動作させ、待機圧力以上になった時に窒素分離手段を停止するものである。本実施の形態によれば、窒素ガス貯蔵容器内の窒素ガスが放出されれば、大気から分離した窒素ガスが供給され、窒素ガス貯蔵容器に必要量の窒素ガスが貯蔵されれば、窒素ガスの供給を停止するため、従来のように貯蔵タンクを交換することなく窒素ガスを放出した後の再充填が行える。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による消火設備において、制御手段では、容器内圧検出手段で検出される圧力によって放出弁を閉塞するものである。放出流速が所定値以下であれば流量から放出量を検出できるが、本実施の形態によれば、窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量から放出量を検出することで、必要数量の窒素ガスを噴射ノズルから短時間で大量に放出できる。
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による消火設備において、窒素ガス貯蔵容器のガス濃度を検出するガス濃度検出手段を備え、制御手段では、対象保護区画の容積とガス濃度検出手段で検出されたガス濃度とから対象保護区画の消火に必要な窒素ガス放出量を算出し、算出した窒素ガス放出量と窒素ガス貯蔵容器の容積とから窒素ガス放出量を放出することによる窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量を算出し、容器内圧検出手段が、放出弁を開放する前の待機圧力から圧力低下量だけ低下した圧力を検出すると放出弁を閉塞するものである。本実施の形態によれば、ガス放出量の算出にガス濃度を考慮することで、窒素分離手段での窒素ガスの分離能力がばらついたとしても、確実に設計濃度が達成でき、消火性能が保証できる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による消火設備において、窒素分離手段が、大気中の窒素ガスを分離する窒素分離膜と、窒素分離膜に大気を供給するコンプレッサと、窒素分離膜で分離された窒素ガスの圧力を高める増圧手段とを有し、窒素ガス貯蔵容器には、増圧手段で増圧した窒素ガスを貯蔵するものである。本実施の形態によれば、増圧手段で圧力を高めた窒素ガスを窒素ガス貯蔵容器に貯蔵するため、窒素ガス貯蔵容器の小型化を図れる。
本発明の第5の実施の形態は、第4の実施の形態による消火設備において、増圧手段として、高圧コンプレッサ又は増圧弁を用いるものである。本実施の形態によれば、高圧コンプレッサ又は増圧弁を用いて、圧力を高めた窒素ガスを窒素ガス貯蔵容器に貯蔵できる。
本発明の第6の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による消火設備において、窒素分離手段が、窒素と酸素との分子の大きさによる吸着速度差を利用した吸着法による分離とするものである。本実施の形態によれば、深冷分離法による窒素ガスの生産と比較して、比較的シンプルな機構で窒素ガスを生産できる。
本発明の第7の実施の形態による消火方法は、窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器内の圧力を検出する圧力検出ステップと、窒素ガス貯蔵容器のガス濃度を検出するガス濃度検出ステップと、窒素ガスの放出による消火対象である対象保護区画の火災を検出する火災検出ステップと、対象保護区画の容積とガス濃度検出ステップで検出されるガス濃度とから対象保護区画の消火に必要な窒素ガス放出量を算出する放出量算出ステップと、放出量算出ステップ算出した窒素ガス放出量と窒素ガス貯蔵容器の容積とから窒素ガス放出量を放出することによる窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量を算出する圧力低下量算出ステップと、火災検出ステップで火災を検出すると窒素ガスを放出する窒素ガス放出ステップと、圧力検出ステップで、放出弁を開放する前の待機圧力から圧力低下量だけ低下した圧力を検出すると、窒素ガス放出ステップでの窒素ガスの放出を停止する窒素ガス停止ステップとを有するものである。本実施の形態によれば、ガス放出量の算出にガス濃度を考慮することで、窒素分離手段での窒素ガスの分離能力がばらついたとしても、確実に設計濃度が達成でき、消火性能が保証できる。また、本実施の形態によれば、窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量から放出量を検出することで、必要数量の窒素ガスを短時間で大量に放出できる。
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態による消火方法において、圧力検出ステップで検出される圧力が、あらかじめ設定した待機圧力を下回った時に大気から分離した窒素ガスを窒素ガス貯蔵容器に供給する窒素ガス供給ステップと、圧力検出ステップで検出される圧力が、待機圧力以上になった時に窒素ガス供給ステップでの窒素ガスの供給を停止する窒素ガス供給停止ステップとを有するものである。本実施の形態によれば、窒素ガス貯蔵容器内の窒素ガスが放出されれば、大気から分離した窒素ガスが供給され、窒素ガス貯蔵容器に必要量の窒素ガスが貯蔵されれば、窒素ガスの供給を停止するため、従来のように貯蔵タンクを交換することなく窒素ガスを放出した後の再充填が行える。
以下本発明の一実施例による消火設備について説明する。
図1は本実施例による消火設備の構成図である。
本実施例による消火設備は、大気から窒素ガスを分離する窒素分離手段10と、窒素分離手段10で分離した窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器20と、窒素ガス貯蔵容器20に貯蔵した窒素ガスを対象保護区画Aに放出する噴射ノズル30とを備えている。
対象保護区画Aには、火災を検出する火災検出手段40を設けている。
窒素ガス貯蔵容器20と噴射ノズル30とを繋ぐ配管50には、窒素ガスを放出する放出弁61を設けている。
また、図示のように、複数の対象保護区画Aを消火対象とする場合には、それぞれの対象保護区画Aに対して噴射ノズル30を設け、それぞれの噴射ノズル30に繋がる配管50には、選択弁62を設けている。選択弁62は、窒素ガスを指定の対象保護区画Aに放出する。
窒素ガス貯蔵容器20と放出弁61との間の配管50には、窒素ガス貯蔵容器20から放出される窒素ガスの圧力を調整する圧力調整器63を設けている。
窒素分離手段10は、大気中の窒素ガスを分離する窒素分離膜11と、窒素分離膜11に大気を供給するコンプレッサ12と、窒素分離膜11で分離された窒素ガスの圧力を高める増圧手段13とを有している。増圧手段13には高圧コンプレッサを用いることができる。
増圧手段13で圧力を高めた窒素ガスを窒素ガス貯蔵容器20に貯蔵するため、窒素ガス貯蔵容器20の小型化を図れる。
コンプレッサ12から窒素分離膜11までのエアー管にはフィルター14を設け、窒素分離膜11から増圧手段13までのエアー管には濃度調整弁15を設けている。
窒素分離膜11は、コンプレッサ12から供給される圧縮空気を、酸素富化空気(OEA)と窒素富化空気(NEA)に分離する。窒素富化空気の窒素濃度は濃度調整弁15により99%以上に調整される。生成される窒素富化空気は、そのまま窒素ガス貯蔵容器20に送って貯蔵するか、あるいは更に増圧手段13により増圧された後に、窒素ガス貯蔵容器20に送って貯蔵する。
窒素ガス貯蔵容器20には、窒素ガス貯蔵容器20の圧力を検出する容器内圧検出手段21と、窒素ガス貯蔵容器20のガス濃度を検出するガス濃度検出手段22とを備えている。ガス濃度検出手段22には、酸素濃度センサーを用いることができ、酸素濃度センサーで検出される酸素濃度から、窒素ガスの濃度を算出する。この場合に、大気中にはアルゴンガスや二酸化炭素ガスを若干含むが、これらのガスは不燃性ガスであるため、窒素ガスの濃度に含めて算出しても影響はない。
本実施例による消火設備は、コンプレッサ12、放出弁61、及び選択弁62を動作させる制御手段70を備えている。
制御手段70には、火災検出手段40、容器内圧検出手段21、及びガス濃度検出手段22からの信号が入力される。
制御手段70は、容器内圧検出手段21で検出される圧力が、あらかじめ設定した待機圧力を下回った時に窒素分離手段10(コンプレッサ12)を動作させ、待機圧力以上になった時に窒素分離手段10(コンプレッサ12)を停止する。
このように、窒素ガス貯蔵容器20内の窒素ガスが放出されれば、大気から分離した窒素ガスが供給され、窒素ガス貯蔵容器20に必要量の窒素ガスが貯蔵されれば、窒素ガスの供給を停止するため、従来のように貯蔵タンクを交換することなく窒素ガスを放出した後の再充填が行える。
制御手段70は、火災検出手段40で火災を検出すると放出弁61を開放し、容器内圧検出手段21で検出される圧力によって放出弁61を閉塞する。
このように、窒素ガス貯蔵容器20の圧力低下量から放出量を検出することで、必要数量の窒素ガスを噴射ノズル30から短時間で大量に放出できる。
制御手段70は、対象保護区画Aの容積Vとガス濃度検出手段22で検出されたガス濃度とから対象保護区画Aの消火に必要な窒素ガス放出量を算出し、算出した窒素ガス放出量と窒素ガス貯蔵容器20の容積Vとから窒素ガス放出量を放出することによる窒素ガス貯蔵容器20の圧力低下量ΔPを算出する。
対象保護区画Aの消火に必要な窒素ガス放出量(体積)VNEAは、対象保護区画Aの容積Vと貯蔵される窒素ガス濃度C及び対象保護区画Aの設計消火濃度Cによって、以下の式1に基づいて計算される。
また、窒素ガス貯蔵容器20の圧力低下量ΔPは、窒素ガス必要放出量(体積)VNEAと窒素ガス貯蔵容器20の容積Vに基づいて計算される。
ここに、aは定数である。
そして、制御手段70は、容器内圧検出手段21が、放出弁61を開放する前の待機圧力から圧力低下量ΔPだけ低下した圧力を検出すると放出弁61を閉塞する。
このように、ガス放出量VNEAの算出にガス濃度Cを考慮することで、窒素分離手段10での窒素ガスの分離能力がばらついたとしても、確実に設計濃度が達成でき、消火性能が保証できる。
図2は本発明の他の実施例による消火設備の構成図である。
図2では、増圧手段13として増圧弁を用いている。増圧手段13として増圧弁を用いる場合には、コンプレッサ12からの圧縮ガスを増圧弁に供給する。
濃度調整弁15と増圧手段13との間のエアー管には、バッファー16を設けている。
図3は、図1及び図2に示す実施例による消火設備の動作フロー図である。
本実施例の消火設備の起動によって、窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器20内の圧力Pを検出する(ステップ1)(圧力検出ステップ)。
ステップ1で検出される圧力Pは、あらかじめ設定した待機圧力P0と比較される(ステップ2)。
ステップ2で検出される圧力Pが、待機圧力P0より低ければ、コンプレッサ12が運転を開始する(ステップ3)。
ステップ3でコンプレッサ12が運転を開始すると、窒素分離膜11では窒素ガスが生産される(ステップ4)。
ステップ4で生産された窒素ガスは、増圧手段13で増圧され(ステップ5)、増圧された窒素ガスは窒素ガス貯蔵容器20に充填される(ステップ6)。
ステップ3からステップ6は、窒素ガスを窒素ガス貯蔵容器20に供給する窒素ガス供給ステップである。
窒素ガス供給ステップは、検出される圧力Pが、ステップ2において待機圧力P0以上であると判断されるまで継続する。
ステップ2において、検出される圧力Pが、待機圧力P0以上であれば、コンプレッサ12の運転を停止する(ステップ7)。ステップ7におけるコンプレッサ12の運転停止によって、窒素ガス供給ステップにおける窒素ガスの供給は停止する(窒素ガス供給停止ステップ)。
ステップ7におけるコンプレッサ12の運転停止の後に、窒素ガス貯蔵容器20内のガス濃度Cを検出する(ステップ8)(ガス濃度検出ステップ)。
ステップ9で対象保護区画Aの火災を検出すると(火災検出ステップ)、対象保護区画Aの容積Vとガス濃度検出ステップで検出されるガス濃度Cとから対象保護区画Aの消火に必要な窒素ガス放出量VNEAを算出する(ステップ10)(放出量算出ステップ)。
放出量算出ステップで算出した窒素ガス放出量VNEAと窒素ガス貯蔵容器20の容積Vとから窒素ガス放出量VNEAを放出することによる窒素ガス貯蔵容器20の圧力低下量ΔPを算出する(ステップ11)(圧力低下量算出ステップ)。
圧力低下量算出ステップで圧力低下量ΔPが算出されると、火災が検出された対象保護区画Aに対応する選択弁62を開放し(ステップ12)、放出弁61を開放する(ステップ13)。
ステップ12において選択弁62が開放され、ステップ13において放出弁61が開放されると、窒素ガスが放出される(窒素ガス放出ステップ)。
窒素ガス放出ステップの後に、ステップ14において、放出弁61を開放する前の待機圧力Pから圧力低下量ΔPだけ低下した圧力を検出すると、放出弁61と選択弁62とを閉塞する(ステップ15)。
ステップ14において、放出弁61を開放する前の待機圧力Pから圧力低下量ΔPだけ低下した圧力が検出されない限り、放出弁61と選択弁62とは開放されている。
放出弁61と選択弁62とを閉塞することで、窒素ガス放出ステップでの窒素ガスの放出を停止する(窒素ガス停止ステップ)。
なお、ステップ9において、対象保護区画Aの火災を検出しないと、ステップ1に戻って窒素ガス貯蔵容器20内の圧力Pを検出する。すなわち、窒素ガス貯蔵容器20内の圧力Pは、定期的に検出する。従って、火災検出による窒素ガス放出でない場合でも、窒素ガス貯蔵容器20内の圧力Pが待機圧力P0を下回るとコンプレッサ12は運転を行い、窒素ガス貯蔵容器20に窒素ガスを充填する。
また、ステップ9における火災検出ステップは、自動消火に設定されている場合には、火災検出手段40による検出であり、手動消火に設定されている場合には、手動による操作である。
図3に示す動作フロー図では、ステップ9における火災検出の後にステップ10における窒素ガス放出量VNEAの算出と、ステップ11における圧力低下量ΔPの算出を行っているが、ステップ10における窒素ガス放出量VNEAの算出と、ステップ11における圧力低下量ΔPの算出は、ステップ9における火災検出の前に行ってもよい。窒素ガス放出量VNEAの算出と、ステップ11における圧力低下量ΔPの算出を、ステップ9における火災検出の前に行うことで、火災検出から窒素ガス放出までの時間を短縮でき、迅速な消火を行える。
なお、本実施例では、窒素分離膜11を用いた窒素分離手段10を用いて説明したが、窒素分離手段10が、窒素と酸素との分子の大きさによる吸着速度差を利用した吸着法による分離とすることもできる。吸着法による分離とすることで、深冷分離法による窒素ガスの生産と比較して、比較的シンプルな機構で窒素ガスを生産できる。
本発明によれば、窒素ガス放出量VNEAを対象保護区画Aの容積Vに応じて、窒素ガス貯蔵容器20の圧力変化により制御できるため、従来の設備に必要とされる数多くのボンベ起動用ガス装置が不要となり、装置の簡素化が可能である。
本発明の消火設備及び消火方法によれば、特に、船舶などに設置した場合、たとえ航海中でも窒素ガスを大気から再充填でき、消火機能を担保できる。
10 窒素分離手段
11 窒素分離膜
12 コンプレッサ
13 増圧手段
14 フィルター
15 濃度調整弁
16 バッファー
20 窒素ガス貯蔵容器
21 容器内圧検出手段
22 ガス濃度検出手段
30 噴射ノズル
40 火災検出手段
50 配管
61 放出弁
62 選択弁
63 圧力調整器
70 制御手段

Claims (8)

  1. 大気から窒素ガスを分離する窒素分離手段と、
    前記窒素分離手段で分離した前記窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器と、
    前記窒素ガス貯蔵容器に貯蔵した前記窒素ガスを対象保護区画に放出する噴射ノズルと、
    前記対象保護区画の火災を検出する火災検出手段と、
    前記窒素ガス貯蔵容器と前記噴射ノズルとを繋ぐ配管に設けて前記窒素ガスを放出する放出弁と、
    前記火災検出手段で前記火災を検出すると前記放出弁を開放する制御手段と、
    前記窒素ガス貯蔵容器の圧力を検出する容器内圧検出手段と
    を備え、
    前記制御手段では、
    前記容器内圧検出手段で検出される圧力が、あらかじめ設定した待機圧力を下回った時に前記窒素分離手段を動作させ、前記待機圧力以上になった時に前記窒素分離手段を停止する
    ことを特徴とする消火設備。
  2. 前記制御手段では、前記容器内圧検出手段で検出される前記圧力によって前記放出弁を閉塞する
    ことを特徴とする請求項1に記載の消火設備。
  3. 前記窒素ガス貯蔵容器のガス濃度を検出するガス濃度検出手段を備え、
    前記制御手段では、
    前記対象保護区画の容積と前記ガス濃度検出手段で検出された前記ガス濃度とから前記対象保護区画の消火に必要な窒素ガス放出量を算出し、
    算出した前記窒素ガス放出量と前記窒素ガス貯蔵容器の容積とから前記窒素ガス放出量を放出することによる前記窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量を算出し、
    前記容器内圧検出手段が、前記放出弁を開放する前の前記待機圧力から前記圧力低下量だけ低下した前記圧力を検出すると前記放出弁を閉塞する
    ことを特徴とする請求項2に記載の消火設備。
  4. 前記窒素分離手段が、
    前記大気中の前記窒素ガスを分離する窒素分離膜と、
    前記窒素分離膜に前記大気を供給するコンプレッサと、
    前記窒素分離膜で分離された前記窒素ガスの圧力を高める増圧手段と
    を有し、
    前記窒素ガス貯蔵容器には、前記増圧手段で増圧した前記窒素ガスを貯蔵する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の消火設備。
  5. 前記増圧手段として、高圧コンプレッサ又は増圧弁を用いる
    ことを特徴とする請求項4に記載の消火設備。
  6. 前記窒素分離手段が、窒素と酸素との分子の大きさによる吸着速度差を利用した吸着法による分離とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の消火設備。
  7. 窒素ガスを貯蔵する窒素ガス貯蔵容器内の圧力を検出する圧力検出ステップと、
    前記窒素ガス貯蔵容器のガス濃度を検出するガス濃度検出ステップと、
    前記窒素ガスの放出による消火対象である対象保護区画の火災を検出する火災検出ステップと、
    前記対象保護区画の容積と前記ガス濃度検出ステップで検出される前記ガス濃度とから前記対象保護区画の消火に必要な窒素ガス放出量を算出する放出量算出ステップと、
    前記放出量算出ステップで算出した前記窒素ガス放出量と前記窒素ガス貯蔵容器の容積とから前記窒素ガス放出量を放出することによる前記窒素ガス貯蔵容器の圧力低下量を算出する圧力低下量算出ステップと、
    前記火災検出ステップで前記火災を検出すると前記窒素ガスを放出する窒素ガス放出ステップと、
    前記圧力検出ステップで、放出弁を開放する前の待機圧力から前記圧力低下量だけ低下した前記圧力を検出すると、前記窒素ガス放出ステップでの前記窒素ガスの放出を停止する窒素ガス停止ステップと
    を有する
    ことを特徴とする消火方法。
  8. 前記圧力検出ステップで検出される前記圧力が、あらかじめ設定した前記待機圧力を下回った時に大気から分離した前記窒素ガスを前記窒素ガス貯蔵容器に供給する窒素ガス供給ステップと、
    前記圧力検出ステップで検出される前記圧力が、前記待機圧力以上になった時に前記窒素ガス供給ステップでの前記窒素ガスの供給を停止する窒素ガス供給停止ステップと
    を有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の消火方法。
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