JP2016209216A - カテーテルシャフト用チューブ成型体及びそれを用いたカテーテル - Google Patents

カテーテルシャフト用チューブ成型体及びそれを用いたカテーテル Download PDF

Info

Publication number
JP2016209216A
JP2016209216A JP2015094463A JP2015094463A JP2016209216A JP 2016209216 A JP2016209216 A JP 2016209216A JP 2015094463 A JP2015094463 A JP 2015094463A JP 2015094463 A JP2015094463 A JP 2015094463A JP 2016209216 A JP2016209216 A JP 2016209216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
catheter
molded body
catheter shaft
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015094463A
Other languages
English (en)
Inventor
義伯 立松
Yoshinori Tatematsu
義伯 立松
啓伸 大隈
Hironobu Okuma
啓伸 大隈
康彦 諏訪
Yasuhiko Suwa
康彦 諏訪
達也 宮澤
Tatsuya Miyazawa
達也 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Magnet Wire Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Magnet Wire Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Furukawa Magnet Wire Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2015094463A priority Critical patent/JP2016209216A/ja
Publication of JP2016209216A publication Critical patent/JP2016209216A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

【課題】キンク性とプッシャビリティに優れたカテーテルシャフト用チューブ成型体、及び、これを用いたカテーテルを提供する。【解決手段】酸成分とジアミン成分からなるポリイミド樹脂で形成された、カテーテルシャフト用のチューブ成型体であって、前記酸成分が下記一般式(1)で表され、前記ジアミン成分が下記一般式(2)で表される芳香族ジアミン(式中、R水素原子、メチル基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子を表す。)を前記ジアミン成分中に50〜85モル%の割合で含有するカテーテルシャフト用チューブ成型体、並びに、このカテーテルシャフト用チューブ成型体を備えたカテーテル。【選択図】 図2

Description

本発明は、カテーテルシャフト用チューブ成型体及びそれを用いたカテーテルに関する。
近年の医療においては、患者の体内の所定の個所に外部から薬液又は造影剤を注入し、又は、体内から体液等を排出し、さらには患部を処置するために、カテーテルと称される、可橈性のチューブ構造の医療器具が使用されている。例えば、心臓血管の疾患の治療においては、従来、外科医による手術によって患部を開き、メス等の医療器具を用いて疾患部を切除していた。しかし、近年、カテーテルを体内へ挿入し、治療処置具を挿通させて患部を治療する事例が増えてきている。
このような医療用のカテーテルは、細い血管又は尿道等を利用して患者の体内に挿入されるため、挿入の過程で血管壁又は生体器官等を傷付けないための安全性(柔軟性)や、キンク(折れ曲がって内部流路が閉塞すること)することなく(キンク性に優れる)、正確に所定の部位まで到達できる操作性を有していることが重要である。
そのため、カテーテルにおいては、医師が手元で操作する部分(基端部)と先端で実際に治療を行う部分(先端部)とでは要求特性が異なる。すなわち、基端部には、カテーテルの体内への送り込みやすさ(押し込みやすさ、プッシャビリティ(pushability)ともいうことがある)が求められる。またカテーテルを強い力で引き抜くときにシャフトの伸びにより内径が縮小してしまう場合がある。このような場合にも適当な剛性を付与することで伸びを抑え、内径変化を防止できるということも重要な要求性能の一つである。
従来、基端部を構成するカテーテルシャフトには、樹脂製のチューブとして、ポリイミド又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の引っ張り弾性率の高い樹脂が使用されてきた。例えば、特許文献1には、バルーンカテーテルのガイドワイヤーを受け入れるシャフトとして、ポリイミドからなる第1層と、ポリアミド又はポリウレタンからなる第2層とを有する2層構造のシャフトが記載されている。第1層を形成するポリイミドは高弾性率で非常に薄い膜を作ることができるので、PTCA(percutaneous transluminal coronary angioplasty:経皮的冠動脈形成術)用のバルーンを患部に正確に配置するためにプッシャビリティに優れたカテーテルを作ることが可能であるとの記載がある。
プッシャビリティ向上のため、樹脂チューブと、ステンレスに代表される(網組)金属線とを一体化させた複合チューブが用いられてきた。このような複合チューブは、例えば、樹脂をコーティングした芯金上に金属線を偏組し、さらにこの上に再びポリイミド層を形成し、芯金を抜くことで得られる。このような複合チューブにおいて、偏組する金属線のサイズ、形状、偏組の網みピッチ等を変更することにより、プッシャビリティを向上させることが可能となる。また、別の複合チューブとして、樹脂チューブを形成する樹脂よりも剛性が高い部材を内部に備えたものも提案されている。例えば、特許文献2には、樹脂からなる内層と、樹脂からなる外層と、外層の内部に所定の方向に偏在した剛性部とを有するカテーテルチューブが記載されている。チューブを病変部へ正確かつ迅速に伝達させることができると記載されている。
米国特許第7556634号明細書 特開2014−213124号公報
しかし、特許文献1に記載のシャフトのように、ポリイミドやPEEK等の樹脂を用いてカテーテルシャフトを形成しても、十分な押し込みやすさが得られない場合が多く、改善の余地があった。
また、特許文献2に記載のカテーテルチューブのように、外層の内部に剛性部を偏在させて設けると、キンク性及びプッシャビリティは剛性部に対して特定方向にしか発現せず、カテーテルの操作上、十分に満足できるものではなかった。
本発明は、キンク性とプッシャビリティに優れたカテーテルシャフト用チューブ成型体、及び、これを用いたカテーテルを提供することを、課題にする。
本発明者らは、カテーテルシャフトを形成する材料として、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンを特定の割合で含有するジアミン成分とからなる特定のポリイミド樹脂が大きな曲げ弾性率等の優れた特性を有することを見出し、さらに、このポリイミド樹脂で形成したチューブ成型体がカテーテルのカテーテルシャフトに求められる優れたキンク性とプッシャビリティを兼ね備えることを見出した。本発明は、これらの知見に基づき、上記特定のポリイミド樹脂をカテーテルシャフト用チューブ成型体の材料として用いるものであり、さらに研究を重ねて下記の本発明をなすに至った。
本発明の課題は、以下の手段によって達成された。
<1>酸成分とジアミン成分からなるポリイミド樹脂で形成された、カテーテルシャフト用のチューブ成型体であって、
前記酸成分が下記一般式(1)で表され、前記ジアミン成分が下記一般式(2)で表される芳香族ジアミンを前記ジアミン成分中に50〜85モル%の割合で含有するカテーテルシャフト用チューブ成型体。
Figure 2016209216
一般式(2)中、Rは水素原子、メチル基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子を表す。
<2>前記芳香族ジアミンの含有量が、前記ジアミン成分中、55〜70モル%である<1>に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
<3>前記カテーテルシャフト用チューブ成型体の内径が、0.5〜1.0mmである<1>又は<2>に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
<4>前記カテーテルシャフト用チューブ成型体の厚さが、40〜60μmである<1>〜<3>のいずれか1項に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
<5>前記ジアミン成分が、前記一般式(2)で表される芳香族ジアミン以外の芳香族ジアミンを含有する<1>〜<4>のいずれか1項に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
<6>前記カテーテルシャフト用チューブ成型体が、前記ポリイミド樹脂で形成された内層と、該内層の外周に熱可塑性樹脂で形成された外層とからなる2層構造を有する<1>〜<5>のいずれか1項に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
<7>前記熱可塑性樹脂が、ポリエーテルブロックアミド樹脂、ポリエーテルブロックポリウレタン樹脂及びポリエーテルブロックポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である<6>に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
<8>上記<1>〜<7>のいずれか1項に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体をシャフトとして備えたカテーテル。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明により、キンク性とプッシャビリティに優れたカテーテルシャフト用チューブ成型体、及び、これを用いたカテーテルを提供できる。
図1は、本発明のカテーテルの代表的な形態について、模式的に示した概略側面図である。 図2は、本発明のカテーテルシャフト用チューブ成型体の好ましい形態について、模式的に示した概略断面図である。 図3は、実施例における曲げ弾性率の測定方法を説明する図である。 図4は、実施例におけるプッシャビリティの測定装置及び測定方法を説明する図である。
以下に、本発明のカテーテルシャフト用チューブ成型体及びカテーテルについて説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明のカテーテルは、種々の用途に用いることができるが、医療用のカテーテルとして好ましく用いることができ、特に、血管又は抹消神経血管内に挿入されるカテーテルとして好ましく用いられる。このようなカテーテルとしては、例えば、マイクロカテーテル、ガイディングカテーテル、造影用カテーテル、血栓吸引用カテーテル、狭窄貫通用カテーテル、薬液注入用カテーテル等が挙げられる。
本発明のカテーテルは、本発明のカテーテルシャフト用チューブ成型体(以下、単にチューブ成型体ということがある)を少なくとも1本有していれば、それ以外のカテーテル構成部材は特に限定されない。例えば、バルーン又はステントを有していてもいなくてもよい。
本発明のカテーテルの代表的な形態としての医療用のカテーテル1は、図1に示されるように、長尺状のチューブ成型体4と、チューブ成型体4の一端側に設けられたバルーン3と、チューブ成型体4の他端にコネクタ5(例えば、樹脂製)を介して接続された吸引シリンジ又は圧縮シリンジ6と、バルーン3の、チューブ成型体4と反対側に接続された短尺状のカテーテル用チューブ成型体2とを有している。カテーテル用チューブ成型体2、バルーン3及びチューブ成型体4は例えば接着剤により連結されている。吸引シリンジ又は圧縮シリンジ6には、薬剤、例えばX線造影剤又はバルーン3を膨張させるための流体等が収納されている。また、カテーテル1はカテーテル用チューブ成型体2及びチューブ成型体4内に金属製等のステント(図示しない。)を備えている。なお、バルーン3はゴム製で流体(液体又は気体)の圧入等によって膨張可能になっている。カテーテル1は、例えば、基端側のチューブ成型体4、バルーン3及び先端側のカテーテル用チューブ成型体2が合計で1〜1.8mmの長さを有している。
カテーテル1において、基端側のチューブ成型体4として本発明のカテーテルシャフト用チューブ成型体が好適に用いられる。
カテーテル用チューブ成型体2、バルーン3、コネクタ5及び吸引シリンジ又は圧縮シリンジ6としては、それぞれ、従来のカテーテルに用いられるものを、特に制限されることなく、用いることができる。
本発明のカテーテルシャフト用チューブ成型体は、カテーテルシャフトに用いられるものであれば、その構造等は特に限定されない。例えば、本発明のカテーテルシャフト用チューブ成型体は、後述する一般式(1)で表される酸成分と、下記一般式(2)で表される芳香族ジアミンを50〜85モル%の割合で含有するジアミン成分とからなるポリイミド樹脂で形成されたチューブ(管状体)を有していれば、単層構造でも他層構造でもよい。カテーテルシャフト用チューブ成型体の層構造として、具体的には、図2(a)に示される単層構造、又は、図2(b)に示される2層構造若しくは図示しないが3層以上の多層構造が挙げられる。2層構造においては、図2(b)に示される内層21と外層22とを逆に配置した構造を取ることもできる。
多層構造において、上記ポリイミド樹脂で形成された層以外の層として、例えば、接着剤層、又は、後述する熱可塑性樹脂で形成された層が挙げられる。また、各層の内部に(偏組)金属線を有していてもよい。
カテーテルシャフト用チューブ成型体は、上記した各種医療用のカテーテルのカテーテルシャフトとして用いることができる。
カテーテルシャフト用チューブ成型体は、用途等に応じて適宜の寸法に、設定される。例えば、外径は1.20〜1.40mmに、内径は1.00mmに、厚さは100〜200μmに、設定することができる。
本発明においては、カテーテルシャフト用チューブ成型体が上記ポリイミド樹脂で形成されているため、優れたキンク性とプッシャビリティとを兼ね備えている。したがって、本発明においては、カテーテルシャフトに求められる特性を維持しつつ、小径化又は薄肉化することができる。例えば、厚さは40〜60μmに、内径は0.5〜1.0mmに、外径は0.580〜1.120mmに、それぞれ、設定することもできる。
図2(a)には、本発明のカテーテルシャフト用チューブ成型体の好ましい形態のカテーテルシャフト用チューブ成型体10が示されている。このチューブ成型体10は、単層構造を有し、上記寸法に設定されている。
チューブ成型体10は、下記式(A)で表される繰り返し構造を有するポリイミド樹脂で形成されている。このポリイミド樹脂は、曲げ弾性率が従来のポリイミド樹脂よりも向上し、カテーテルシャフトとして用いると、キンク性を保持したまま、カテーテルに優れたプッシャビリティを付与できる。ここで、従来のポリイミド樹脂は、ピロメリット酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから得られる樹脂をいう。
Figure 2016209216
式中、Lは、芳香族ジアミンから2つのアミノ基を取り除いた残基を表す。この残基Lは、残基の全モル数を100モルとしたときに、p−フェニレン基又はo−置換−p−フェニレン基を50〜85モル%含む。ここで、o−置換−p−フェニレン基のオルト位の置換基としては、メチル基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子若しくはヨウ素原子)が挙げられる。また、残基Lは、一般式(2)で表される芳香族ジアミン以外の芳香族ジアミンから2つのアミノ基を取り除いた残基15〜50モル%含む。この残基としては、ポリイミド樹脂の形成に用いられる芳香族ジアミンから2つのアミノ基を取り除いた残基が挙げられる。ここで、ポリイミド樹脂の形成に用いられる芳香族ジアミンについては後述する。これらの残基としては、好ましくは、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン又は4,4’−ジアミノジフェニルメタンから2つのアミノ基を取り除いた2価の残基が挙げられる。残基L中の、各モル比については、後述する。
は、各々独立に、置換基を表す。Rとして採りうる置換基は、特に限定されず、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等が挙げられる。
nは、各々独立に、0〜3の整数を表し、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
が複数存在する場合、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
このポリイミド樹脂は、上記式(A)で表される繰り返し構造を有するものであれば、その分子構造は特に限定されない。例えば、ポリイミド樹脂として、一分子中に、残基Lとして、p−フェニレン基又はo−置換−p−フェニレン基(オルト位の置換基は上記の通り)と、ポリイミド樹脂の形成に用いられる芳香族ジアミンから2つのアミノ基を取り除いた残基とを有する樹脂が挙げられる。また、残基Lとしてp−フェニレン基又はo−置換−p−フェニレン基(オルト位の置換基は上記の通り)を有する樹脂と、残基Lとしてポリイミド樹脂の形成に用いられる芳香族ジアミンから2つのアミノ基を取り除いた残基を有する樹脂とを含有する樹脂混合物が挙げられる。
このポリイミド樹脂は、各種添加剤を含有していてもよい。
チューブ成型体10は、上記ポリイミド樹脂で形成されていればよく、具体的には、下記一般式(1)で表される酸成分と、下記一般式(2)で表される芳香族ジアミンを50〜85モル%の割合で含有するジアミン成分とから合成されるポリイミド樹脂で形成される。ポリイミド樹脂は、酸成分の酸無水物部分とジアミン成分のアミノ基とが脱水縮合反応することにより、合成される。
Figure 2016209216
一般式(1)で表される酸成分は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であり、置換基を有していてもよい。この酸成分が有していてもよい置換基及び置換基数としては、それぞれ、上記繰り返し構造における置換基R及び置換基数nと同義であり、好ましいものも同じである。
ジアミン成分は、一般式(2)で表される芳香族ジアミンと、これ以外の芳香族ジアミンとを、所定の割合で、含有する。
一般式(2)で表されるジアミン成分は、p−フェニレンジアミン若しくはo−置換−p−フェニレンジアミン(オルト位の置換基は上記の通り)又はこれらの混合物であり、p−フェニレンジアミンが好ましい。
一般式(2)で表される芳香族ジアミン以外の芳香族ジアミンとしては、ポリイミド樹脂の形成に用いられる芳香族ジアミンが挙げられ、特に限定されない。このような芳香族ジアミンとして、例えば、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(DAM)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(DAS)、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル又は4,4’−ジアミノベンズアニリド(DABA)等が挙げられる。なかでも、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン又は4,4’−ジアミノジフェニルメタンが好ましい。
ここで、ジアミン成分中の含有率は、一般式(2)で表される芳香族ジアミンが50〜85モル%であり、これ以外の芳香族ジアミンが15〜50モル%である。一般式(2)で表される芳香族ジアミンの含有率が50モル%未満であると、ポリイミド樹脂の曲げ弾性率が小さく、チューブ成型体に十分なプッシャビリティを付与できないことがある。また、得られるチューブ成型体が熱可塑性を帯びて外観が悪化することがある。一方、一般式(2)で表される芳香族ジアミンの含有率が85モル%を超えると、チューブ成型体に十分なキンク性を付与できないことがある。また、ポリイミド樹脂の伸び率が小さく、チューブ成型性が低下する。このように、上記ポリイミド樹脂は、曲げ弾性率が小さく、優れたプッシャビリティ及びキンク性をチューブ成型体に付与できる。
一般式(2)で表される芳香族ジアミンの含有率は、プッシャビリティ及びキンク性を高い水準で両立できる点で、ジアミン成分中、55〜70モル%が好ましい。また、一般式(2)で表される芳香族ジアミン以外のジアミンの含有率は、プッシャビリティ及びキンク性を高い水準で両立できる点で、ジアミン成分中、30〜45モル%が好ましい。
チューブ成型体10の製造方法は、所定の内径及び厚さを有する管状に形成できる方法であれば、特に限定されない。例えば、所定の外径を有するマンドレル(芯金)等の外周面に、上記ポリイミド樹脂又は上記ポリイミド樹脂を形成する原料を含有するワニス(塗料)を所定の厚さ塗布し、焼付けて、形成できる。この製造方法で用いる芯金としては、特に制限はないが、ステンレス鋼線、銀めっき銅線等の金属製芯金が好適である。
本発明においては、上記ワニスを用いる方法が好ましい。ワニスを用いる方法は、具体的には、一般式(1)で表される酸成分と、一般式(2)で表される芳香族ジアミンと、この芳香族ジアミン以外の芳香族ジアミンとを反応させてポリアミド酸(ポリアミック酸)を形成し、このポリアミド酸を熱処理にて脱水閉環反応(イミド化反応)させてポリイミド樹脂を芯金上で合成するとともにチューブ状に成形して、成形体から常法により芯金を引き抜く。
ポリアミド酸の合成においては、用いる酸成分及びジアミン成分が異なること以外は、従来のポリイミド樹脂のポリアミド酸を合成する方法と同じ方法を適用することができる。例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)のような含窒素系極性溶媒中に酸成分を分散させ、そこにジアミン成分を少しずつ加入して、例えば常温(25℃)で24時間撹拌することにより、合成できる。
ポリアミド酸の合成においては、通常、酸成分とジアミン成分とを等モル量で反応(重合)させる。このときの条件は、酸成分とジアミン成分とが反応する条件であれば特に限定されない。
ポリアミド酸を脱水閉環反応させる条件は、脱水閉環反応が進行する条件であれば特に限定されず、加熱条件又は触媒反応条件が選択される。本発明においては、加熱条件が好ましい。ワニスを用いる場合、この脱水閉環反応時にワニス中の溶媒が除去され、ポリイミド樹脂からなる成形体が得られる。
ワニスを用いる方法においては、所定の厚さとなるまで、ワニスの塗布及び脱水閉環反応を、複数回繰り返し行うこともできる。
ワニスは、上記酸成分及びジアミン成分を用いて適宜に調製することもでき、市販の材料を所定の含有率となるように混合して調製することもできる。例えば、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとを等モル含有するUワニスS(商品名、宇部興産社製)と、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを等モル含有するUワニスA(商品名、宇部興産社製)とを、p−フェニレンジアミンと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとの割合が、モル比で、50対50〜85対15の比率になるように混合して、ワニスを調製できる。
図2(b)には、本発明のカテーテルシャフト用チューブ成型体の別の好ましい形態のカテーテルシャフト用チューブ成型体20が示されている。このチューブ成型体20は、内層21と外層22との2層構造を有し、上記寸法に設定されている。2層構造を有するチューブ成型体20であってもそのうちの1層が上記式(A)で表される繰り返し構造を有するポリイミド樹脂で形成されていると、チューブ成型体10と同様に、キンク性を保持したまま、カテーテルに優れたプッシャビリティを付与できる。
このように、チューブ成型体20は、上記ポリイミド樹脂で形成された内層21を備えているから、内層21及び外層22の内部又は間に(網組)金属線等を有していなくてもよい。したがって、このチューブ成型体20は、(網組)金属線等による内層21と外層22との密着性低下が生じることなく、信頼性に優れたものとなる。
内層21は、上記式(A)で表される繰り返し構造を有するポリイミド樹脂で形成され、寸法が異なること以外はチューブ成型体10と同じである。内層21は、厚さ及び外径がチューブ成型体10のそれらと異なる。内層21の成形方法はチューブ成型体10と同じである。
外層21は、カテーテルに用いられる樹脂(内層21を形成する上記ポリイミド樹脂を除く)で、内層の外周に所定寸法の管状体に、形成される。樹脂としては、特に限定されず、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーが挙げられる。なかでも、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂の外層22と内層21との2層構造(複合体)とすることで、他のカテーテル用樹脂部品(コネクタ及び熱可塑性樹脂製チューブ等)との熱融着が可能となり、接続体であるカテーテル部材としての付加価値が向上する。
熱可塑性樹脂としては、特に制限はないが、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルブロックアミド樹脂、ポリエーテルブロックポリウレタン樹脂及びポリエーテルブロックポリエステル樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリエーテルブロックアミド樹脂、ポリエーテルブロックポリウレタン樹脂及びポリエーテルブロックポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。これらの樹脂は、市販品を用いることができる。ポリエーテルブロックポリアミド樹脂の代表例としては、例えば、「ペバックス」(商品名、アルケマ社製)、「ダイアミド」又は「ベスタミドE」(ともに商品名、ダイセルエボニック社製)が挙げられる。ポリエーテルブロックポリウレタンとしては、例えば、「エラストラン」(商品名、BASF社製)が挙げられる。ポリエーテルブロックポリエステルとしては、例えば、「ベルプレン」(商品名、東洋紡社製)が挙げられる。
外層を形成する樹脂は、チューブ成型体の柔軟性が高く、キンク性に優れる(作業性に優れる)点で、樹脂単独のショアD硬度が30〜72であるのが好ましく、40〜60であるのがさらに好ましい。ここで、ショアD硬度は、JIS Z 2246によって測定される値である。
外層22の厚さは、特に限定されないが、例えば、20〜60μmが好ましく、30〜50μmがさらに好ましい。
外層22は、押出成形により形成することができ、好ましくは内層21の外周面に樹脂を押出成形(一体成形)して、形成することができる。
以下に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1)
本例では、図2(a)に示されるチューブ成型体10を製造した。
まず、1.5L容の4つ口フラスコに攪拌機、冷却管及び塩化カルシウム管を取り付けた装置を用いて、ポリアミド酸塗料(ワニス)を調製した。すなわち、上記4つ口フラスコに、一般式(1)で表される酸無水物として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物147.1g(0.5mol)を溶媒であるNMP937.8g中に分散させた。次に、この分散液に、ジアミン成分として、一般式(2)で表されるp−フェニレンジアミン51.85g(0.425mol、ジアミン成分中の、p−フェニレンジアミンの含有率は85モル%)と、これ以外の芳香族ジアミンである4,4’−ジアミノジフェニルエーテル15.15g(0.075mol)とを、少しずつ投入し、常温で反応させた。得られた液を撹拌しながら約10時間反応させ、目的とするポリアミド酸塗料を得た。
次いで、ステンレス鋼(SUS304)で形成された外径0.8mmの芯金上に、得られたポリアミド酸塗料を塗布し、450℃で焼付けた。ポリアミド酸塗料の塗布、焼付けを10回繰り返した。こうして、芯金上でポリイミド樹脂を合成し、厚さ0.040mmのポリイミド樹脂層を芯金の上に形成した。このポリイミド樹脂層を伸長機にセットして規定の伸長率で引き延ばして芯金から抜き取って、実施例1のチューブ成型体(外径0.88mm)を製造した。
(実施例2)
酸無水物を978.8gのNMPに分散させ、かつ、ジアミン成分として、p−フェニレンジアミン37.8g(0.35mol、p−フェニレンジアミンの含有率は70モル%)及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル30.0g(0.15mol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2のチューブ成型体を製造した。
(実施例3)
酸無水物を1021.0gのNMPに分散させ、かつ、ジアミン成分として、p−フェニレンジアミン27.0g(0.25mol、p−フェニレンジアミンの含有率は50モル%)及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル50.0g(0.25mol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3のチューブ成型体を製造した。
(実施例4)
酸無水物を978.8gのNMPに分散させ、かつ、ジアミン成分として、p−フェニレンジアミン37.8g(0.35mol、p−フェニレンジアミンの含有率は70モル%)及び4,4’−ジアミノジフェニルメタン29.7g(0.15mol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4のチューブ成型体を製造した。
(実施例5)
酸無水物を978.8gのNMPに分散させ、かつ、ジアミン成分として、p−フェニレンジアミン37.8g(0.35mol、p−フェニレンジアミンの含有率は70モル%)及び4,4’−ジアミノジフェニルスルホン37.2g(0.15mol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5のチューブ成型体を製造した。
(実施例6)
1.5リットル容の4つ口フラスコに攪拌機、冷却管及び塩化カルシウム管を取り付けた装置を用いて、ポリアミド酸塗料(ワニス)を調製した。すなわち、上記4つ口フラスコに、UワニスS(商品名、宇部興産社製)1000質量部と、UワニスA(商品名、宇部興産社製)429質量部とを投入し、常温にて1時間混合して、目的とするポリアミド酸塗料を得た。このポリアミド酸塗料は、実施例2で調製したポリアミド酸塗料と同じ組成であった。
次いで、ステンレス鋼(SUS304)で形成された外径0.8mmの芯金上に、得られたポリアミド酸塗料を塗布し、450℃で焼付けた。ポリアミド酸塗料の塗布、焼付けを10回繰り返した。こうして、芯金上でポリイミド樹脂を合成し、厚さ0.040mmのポリイミド樹脂層を芯金の上に形成した。このポリイミド樹脂層を伸長機にセットして規定の伸長率で引き延ばして芯金部分を抜き取って、実施例6のチューブ成型体を製造した。
(比較例1)
ステンレス鋼(SUS304)で形成された外径0.8mmの芯金上に、ポリイミド樹脂塗料:UワニスS(商品名、宇部興産社製)を塗布し、450℃で焼付けた。このポリイミド樹脂塗料の塗布、焼付けを10回繰り返した。こうして、芯金上でポリイミド樹脂を合成し、厚さ0.040mmのポリイミド樹脂層を芯金の上に形成した。このポリイミド樹脂層を伸長機にセットして規定の伸長率で引き延ばして芯金部分を抜いて、比較例1のチューブ成型体を得た。
(比較例2)
ポリイミド樹脂塗料として、UワニスSに代えてUイミドBH(商品名、ユニチカ社製)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、比較例2のチューブ成型体を得た。
本例で用いたUイミドBHは、ピロメリット酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを等モルで含有する塗料である。
(比較例3)
酸無水物を1062.9gのNMPに分散させ、かつ、ジアミン成分として、p−フェニレンジアミン16.2g(0.15mol、p−フェニレンジアミンの含有率は30モル%)及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル70.0g(0.35mol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3のチューブ成型体を製造した。
(比較例4)
酸無水物を1104.7gのNMPに分散させ、かつ、ジアミン成分として、p−フェニレンジアミン9.15g(0.075mol、p−フェニレンジアミンの含有率は15モル%)及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル85.85g(0.425mol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4のチューブ成型体を製造した。
各例で製造したチューブ成型体における組成、寸法(内径及び厚さ)を表1に示す。
また、各例で製造したチューブ成型体について、下記評価をした結果を表1に示す。
(10N荷重時の伸び)
チューブ成型体を200mmの長さに切り取り、試験片とした。得られた試験片について、オートグラフ試験機を用いて、標線距離100mm、引っ張り速度100mm/分にて引っ張り試験を行った。得られるS−Sカーブから10Nの荷重時の伸び率を読み取って、測定値とした。本試験において、10N荷重時の伸びは5%以下が好ましい。
(破断強度)
上記の、10N荷重時の伸びと同様にして引っ張り試験を行い、試験片が破断したときの荷重を読み取り、これと試験片の断面積から、破断強度を算出した。本試験において、破断強度は大きな値ほど優れたものとなる。
(曲げ弾性率)
各例で製造したチューブ成型体を長さ80mmに切り取り、試験片とした。図3に示すように、得られた試験片31を、2本の丸棒32(直径10mm、丸棒の支点間距離L:42.5mm)の上に置いた。この状態で、試験片31の上部に配置した、面取りR5mmの押し込み治具33を、速度10mm/分で試験片31(支点間距離Lの中央)に押し込み(押し当てて)、試験片31がキンクしたときの変位量l及び荷重Fから、以下の式により、曲げ弾性率Gを算出した。
Figure 2016209216
式中、Dは試験片31(mm)の外径、Dは試験片31の内径(mm)、Lは支点間距離(42.5mm)、Fはキンクしたときの荷重、lはキンクしたときの変位量(mmを表す。
(キンク性)
直径が異なるマンドレルを準備し、各例で製造したチューブ成型体をマンドレルに1ターン巻き付けた。このとき、巻き付けたチューブ成型体が折れてキンクした最小のマンドレル半径(最小曲げ半径)を測定した。本試験において、キンク性はマンドレル半径が小さいほど優れたものとなる。
(プッシャビリティ)
図4に示す装置を用いて、各例で製造したチューブ成型体のプッシャビリティを評価した。この装置は、重し部材44と、ロボシリンダ滑り台42とを、それぞれ、水平台45上に前後進可能に、かつ、互いに対向するように設置したものである。各例で製造したチューブ成型体をに切り取り、試験片41とした。
試験は、ロボシリンダ43の一端(重し部材44側)に試験片41の一端を取り付け、重し部材44に試験片41の他端を取り付けた。この状態で、一定速度(10mm/秒)でロボシリンダ43を図中の矢印方向に移動させて、重し部材44を移動させた。この試験を、重し部材44の質量を順次増加させて行い、重し部材44を移動させる間に試験片41が撓んで重し部材44を移動させることができなくなる重し部材44の最小質量(荷重)を求めた。本試験において、プッシャビリティは、求めた最小質量により評価し、最小質量(荷重)が大きいほど優れたものとなる。
Figure 2016209216
表1の結果から以下のことが分かる。
すなわち、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と併用されるジアミン成分としてp−フェニレンジアミンを50モル%以上の割合で含有していると、曲げ弾性率が大きく、従来のポリイミド樹脂を用いた比較例2に対して、プッシャビリティの値が2倍程度まで向上した。また、このジアミン成分として、p−フェニレンジアミンを80モル%以下の割合で含有していると、最小曲げ半径が小さく、キンク性に優れていた。このように、上記一般式(1)で表される酸成分と、下記一般式(2)で表される芳香族ジアミンを50〜85モル%の割合で含有するジアミン成分とからなるポリイミド樹脂で形成された実施例のチューブ成型体10は、いずれも、厚さが40μmまで薄肉化され、しかも外径が0.88mmまで小径化されていても、キンク性とプッシャビリティに優れていた。
また、実施例のチューブ成型体10は、いずれも、10N荷重時の伸び及び破断強度にも優れていた。
よって、実施例のカテーテルシャフト用チューブ成型体10を用いて製造したカテーテル1は、キンクしにくく、プッシャビリティに優れたものであることが理解できる。
これに対して、比較例1のチューブ成型体は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとからなるポリイミド樹脂で形成されたものであり、最小曲げ半径が大きく、しかも破断強度も十分ではなかった。したがって、このチューブ成型体はキンクしやすいものであった。
比較例2のチューブ成型体は従来のポリイミド樹脂で形成されたものであり、また比較例3及び4のチューブ成型体はp−フェニレンジアミンの含有率が小さいポリイミド樹脂で形成されたものである。これらのチューブ成型体は、いずれも、曲げ弾性率が小さく、プッシャビリティの値も小さいものであった。
1 医療用のカテーテル
2 カテーテル用チューブ成型体
3 バルーン
4 (カテーテルシャフト用)チューブ成型体
5 コネクタ
6 吸引シリンジ又は圧縮シリンジ
10、20 カテーテルシャフト用チューブ成型体
21 内層
22 外層
31、41 試験片
32 丸棒
33 押し込み治具
42 ロボシリンダ滑り台
43 ロボシリンダ
44 重し部材
45 水平台

Claims (8)

  1. 酸成分とジアミン成分からなるポリイミド樹脂で形成された、カテーテルシャフト用のチューブ成型体であって、
    前記酸成分が下記一般式(1)で表され、前記ジアミン成分が下記一般式(2)で表される芳香族ジアミンを前記ジアミン成分中に50〜85モル%の割合で含有するカテーテルシャフト用チューブ成型体。
    Figure 2016209216
    一般式(2)中、Rは水素原子、メチル基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子を表す。
  2. 前記芳香族ジアミンの含有量が、前記ジアミン成分中、55〜70モル%である請求項1に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
  3. 前記カテーテルシャフト用チューブ成型体の内径が、0.5〜1.0mmである請求項1又は2に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
  4. 前記カテーテルシャフト用チューブ成型体の厚さが、40〜60μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
  5. 前記ジアミン成分が、前記一般式(2)で表される芳香族ジアミン以外の芳香族ジアミンを含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
  6. 前記カテーテルシャフト用チューブ成型体が、前記ポリイミド樹脂で形成された内層と、該内層の外周に熱可塑性樹脂で形成された外層とからなる2層構造を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
  7. 前記熱可塑性樹脂が、ポリエーテルブロックアミド樹脂、ポリエーテルブロックポリウレタン樹脂及びポリエーテルブロックポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項6に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のカテーテルシャフト用チューブ成型体をシャフトとして備えたカテーテル。
JP2015094463A 2015-05-01 2015-05-01 カテーテルシャフト用チューブ成型体及びそれを用いたカテーテル Pending JP2016209216A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015094463A JP2016209216A (ja) 2015-05-01 2015-05-01 カテーテルシャフト用チューブ成型体及びそれを用いたカテーテル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015094463A JP2016209216A (ja) 2015-05-01 2015-05-01 カテーテルシャフト用チューブ成型体及びそれを用いたカテーテル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016209216A true JP2016209216A (ja) 2016-12-15

Family

ID=57550780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015094463A Pending JP2016209216A (ja) 2015-05-01 2015-05-01 カテーテルシャフト用チューブ成型体及びそれを用いたカテーテル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016209216A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6110827B2 (ja) 内視鏡用可撓管、内視鏡用接着剤、内視鏡型医療機器、ならびに内視鏡用可撓管および内視鏡型医療機器の製造方法
US8021352B2 (en) Unfused catheter body feature and methods of manufacture
JP5049596B2 (ja) カテーテルおよびその製造方法
JP5477071B2 (ja) 湿潤時に潤滑性を有する医療用具
JP5152531B2 (ja) エラストマー物質から作られた血管形成医療器具
WO2014157375A1 (ja) 内視鏡用可撓管およびその製造方法
AU2008323227B2 (en) Branched polymers in medical devices
JP5337706B2 (ja) 改質ポリアミドを含む医療機器
US20140207171A1 (en) Catheter balloon and balloon catheter
JP5824529B2 (ja) 疎水性カテーテルおよび組成物
JPWO2019013243A1 (ja) 内視鏡用可撓管、内視鏡型医療機器、及びこれらの製造方法
JP5991951B2 (ja) 内視鏡用可撓管および内視鏡型医療機器
JP6329804B2 (ja) 可撓管、これを用いた内視鏡型医療機器、その接着剤、可撓管および内視鏡型医療機器の製造方法
JP2007229452A (ja) 医療用チューブ及びその製造方法
JP2016209216A (ja) カテーテルシャフト用チューブ成型体及びそれを用いたカテーテル
JP4815657B2 (ja) 医療用ポリマーブレンド材料およびこの材料を用いた医療用バルーン
KR20060120706A (ko) 의료용 튜브 및 그 제조 방법
JP2016209649A (ja) 内視鏡用可撓管および内視鏡型医療機器
JPH07124243A (ja) 剛性傾斜トルクチューブおよびそのトルクチューブを用いてなるカテーテル
JP6821870B2 (ja) チューブ成型体及びこれを用いたカテーテル
JP2007185498A (ja) ポリイミド医療用チューブ状部材、及びこれを用いたカテーテル
JPWO2020250413A1 (ja) バルーンカテーテル
JP2018069057A (ja) カテーテルシャフト用チューブ成型体、それを用いたカテーテル、カテーテルシャフト用チューブ成型体の製造方法および抗血栓性樹脂シート
JPH09313592A (ja) カテーテル用チューブ