JP2016208006A - インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 型とインプリント材の接触時における型と基板との間への異物の挟み込みを低減すること。【解決手段】 本発明は、型9と基板4上のインプリント材4aとの接触および引き離しにより、基板4上にパターンを形成するインプリント装置100であって、静電気力により異物20を捕捉する捕捉領域31aが基板4の配置空間又は基板4を保持する保持部を取り囲んでいる、捕捉手段を有することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法に関する。
半導体デバイス等の製造のために基板(ウエハ)上に微細なパターンを形成するための装置として、インプリント装置が知られている。インプリント装置は、基板上のインプリント材と、パターンが形成された部分(以下、パターン部という)を有する型とを接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、硬化物のパターンを形成する装置である。
型をインプリント材から剥離する際に型が帯電してしまうため、電荷を帯びた周囲の異物が型のパターン部に捕捉されやすくなる。パターン部において異物を捕捉した型とインプリント材とを接触させると、基板上に形成されるパターンに欠陥が生じる恐れがある。
特許文献1は、型又は型の保持機構の一部の領域を帯電させて異物の捕捉領域とすることにより、雰囲気中の異物が型のパターン部に捕捉されることを抑制する旨が記載されている。当該異物捕捉領域は、基板を型と対向する位置(押印位置)へ搬送する際の、搬送方向に対して上流側に設けることが記載されている。
特開2014−175340
しかしながら、異物はパターン部に対してあらゆる方向に漂っている可能性があり、特許文献1に開示されている異物の捕捉領域では、搬送方向に対して上流側以外の方向から型に近づいた異物がパターン部に捕捉される恐れがある。
そこで、本発明は、型とインプリント材の接触時における型と基板との間への異物の挟み込みを低減することができるインプリント装置およびインプリント方法を提供することを目的とする。
本発明は、型と基板上のインプリント材との接触および引き離しにより、前記基板上にパターンを形成するインプリント装置であって、静電気力により異物を捕捉する捕捉領域が前記基板の配置空間を取り囲んでいる捕捉手段を有することを特徴とする。
本発明のインプリント装置およびインプリント方法は、型とインプリント材の接触時における型と基板との間への異物の挟み込みを低減する捕捉することができる。
第1実施形態にかかるインプリント装置を示す図である。 モールド周囲の帯電プレートを示す図である。 ウエハ周囲の帯電プレートを示す図。 第1実施形態の第1効果を説明する図である。 第1実施形態の第2効果を説明する図である。 第2実施形態にかかるインプリント装置を示す図である。 第4実施形態にかかるインプリント装置を示す図である。 第4実施形態の電圧制御のフローチャートである。 第4実施形態の電圧制御のタイミングチャートである。 第5実施形態にかかるインプリント装置を示す略図である。 第7実施形態にかかるインプリント装置を示す図である。 第8実施形態にかかるウエハ周囲の帯電プレートを示す図である。 第8実施形態にかかるウエハ周囲の帯電プレートを示す図である。 第8実施形態にかかるモールド周囲の帯電プレートを示す図である。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態にかかるインプリント装置100を示す図である。インプリント装置100は、ウエハ(基板)4上のインプリント材4aと、モールド(型)9とを接触させた状態でインプリント材4aを硬化させる。硬化したインプリント材4aからモールド9を剥離することで、ウエハ4上にインプリント材4aのパターンを形成する。鉛直方向の軸をZ軸、当該Z軸に垂直な平面内で互いに直交する2軸をX軸およびY軸としている。インプリント材4aとして、例えば光硬化性組成物を使用する。
インプリント装置100は、ベース定盤2、ベース定盤2上にあるステージ定盤3、ウエハ4を保持するチャック5とともにステージ定盤3上を移動するステージ6を有する。さらに、インプリント装置100は、ベース定盤2上に配置された支柱7、支柱7により支持されており、かつモールド保持機構(以下、保持機構という)10を支持する、ブリッジ定盤8を有する。
保持機構10はモールドチャック(不図示)によりモールド9を保持する。保持機構10は、モールド9を、少なくともZ軸方向に位置決めできるモールド駆動機構(不図示)も有する。当該モールド駆動機構は、モールド9をその他の方向(例えば、X軸方向、Y軸方向、および、X軸周り、Y軸周り、Z軸周りの回転方向等を含む6軸方向)に位置決めできるものでもよい。
チャック5は、ウエハ4とチャック5の間の空間を減圧することによりウエハ4を保持する。ステージ6は、チャック5を搭載する天板(不図示)と、当該天板を駆動させるステージ駆動機構(不図示)を有する。ステージ駆動機構とは、例えば、リニアモータやエアシリンダ等であり、これを用いて、少なくとも、X軸方向、Y軸方向にウエハ4を位置決めする。当該ステージ駆動機構は、ウエハ4を2軸以上の方向(例えば、6軸方向)に位置決めできるものでもよい。ステージ6の位置計測は、例えば、レーザ干渉計を用いて行われる。
照射部11はブリッジ定盤8の上部に配置されている。照射部11は、インプリント材4aを硬化するための紫外光22を射出し、射出された紫外光22はミラー21で反射して、ウエハ4上に到達する。
モールド9はウエハ4側(−X方向側)の面にパターンの形成されたパターン部9aを有する。パターン部9aには、例えば十数ナノメートルの線幅の凹凸パターンが形成されている。パターン部9aの外周側を、前述のモールドチャックが保持している。モールド9の材質は、紫外光22が透過する材質が好ましく、例えば石英である。
保持機構10の下部には、モールド側捕捉手段(第2捕捉手段)の一部が配置されている。本実施形態にかかるモールド側捕捉手段は、静電チャック12と静電チャック12を用いて保持される帯電プレート13、静電チャック12と帯電プレート13とに接続され電圧を供給する電圧電源14を有する。保持機構10の下部に静電チャック12が、静電チャック12のウエハの載置される側に帯電プレート13が配置されている。
帯電プレート13は、矩形の開口領域13a(図2(a)に図示)を有する矩形の導体プレートである。帯電プレート13は、静電チャック12と同じ形状の導体プレートである。帯電プレート13上には、電荷を帯びた異物を静電気力により捕捉する(集塵する)捕捉領域(第2捕捉領域)13bがモールド9の配置空間を取り囲むように形成される。捕捉領域13bは、モールド9に沿う方向に延伸している。
本実施形態では、「モールド9の配置空間」とはモールド9が配置された場合にモールド9で占められる空間のことをいう。
本実施形態では、「モールド9の配置空間を取り囲む」とは以下の状態を意味する。モールド9のパターン部9aと垂直な方向からモールド9の配置空間と帯電プレート13とを見た場合に、少なくとも捕捉領域13bが当該配置空間の外周を取り囲んでいる状態である。さらに、モールド9が配置された場合に、モールドの側面(鉛直方向と平行な面)とモールド側捕捉手段の一部(本実施形態では静電チャック12および帯電プレート13)が対面している状態を意味する。
図2(a)は、第1実施形態にかかるモールド9と帯電プレート13とを鉛直下方から見た図である。捕捉領域13bが、矩形の、モールド9の配置空間(第2空間)(図2(a)ではモールド9が占めている空間と同じ空間)の外形の四辺に沿う領域であることが好ましい。配置空間の外形とは、鉛直方向(Z軸方向)から当該配置空間を見た場合の外周の形状である。本実施形態のように捕捉領域13bは矩形かつ環状の帯電プレート13であることがより好ましい。
帯電プレート13の外形の一辺の長さは、例えば、モールド9の一辺の長さの3.0倍以下である。小さすぎると異物20(図3(a)(b)に図示)を捕捉する面積が低下してしまうが、大きすぎると、インプリント装置100の大型化の要因となるからである。
押印時にモールド9の周囲に外力を与えてパターン部9aの形状補正をする場合は、モールド9と帯電プレート13の間(帯電プレート13の開口領域13a内かつモールド9の外側の領域)に形状補正用のアクチュエータ等が配置される。この場合、帯電プレート13の外形の一辺の長さはモールド9の一辺の長さに比べて1.5倍以上であることが好ましい。
なお、図2(a)では環状の帯電プレート13の例を示しているが、モールド9の配置空間を取り囲むように捕捉領域13bを形成できるのであればこれに限られない。図2(b)に示すように四隅が欠けて、4つに分断された形状でもよい。あるいは、静電チャック12が、図2(c)の破線に示すように、帯電プレート13の各辺の一部の領域にのみ存在していてもよい。この場合、捕捉領域13bも各辺の一部の領域にのみ形成される。捕捉領域13bが配置空間の四辺に沿うように形成されることが好ましいが、モールド9の周囲を取り囲むようなリング形状に形成されてもよい。
モールド側捕捉手段において、電圧電源(第2制御部)14が電圧を制御して捕捉領域13bを帯電させる。これにより静電チャック12は帯電プレート13を引き付けて保持するとともに、捕捉領域13bの周囲に電界を生じさせることができる。生じた電界によって電荷を帯びたパーティクルを捕捉する。電圧電源14は、捕捉領域13bがモールド9と同じ極性に帯電するように供給する電圧を制御する。
モールド9の帯電の極性を計測する計測器(不図示)を設け、当該計測器の結果に基づいて電圧電源14が供給する電圧の極性を決定しても良い。あるいは、電圧電源14は、モールド9が帯電しやすい極性と同じ極性に帯電させてもよい。剥離帯電によってモールド9が帯電しやすい極性とは、モールド9の材質とインプリント材4aの材料との関係で定まる。
例えば、ウレタン系、アクリル系、又はエポキシ系等のインプリント材4aと石英製のモールド9とを接触させた場合は、モールド9はプラス(正)に帯電しやすく、インプリント材4aはマイナスに帯電しやすい。したがって、前述の計測器を設けない場合は電圧電源14は捕捉領域13bをプラスに帯電させることが好ましい。
インプリント装置100は、さらに、ウエハ側捕捉手段((第1)捕捉手段)を有している。本実施形態にかかるウエハ側捕捉手段は、静電チャック30、静電チャック30上に配置された帯電プレート31、静電チャック30と帯電プレート31に接続され電圧を供給する電圧電源((第1)制御部)32を含む。静電チャック30は、ステージ6上、かつウエハ4の配置空間(第1空間)(図5では、ウエハ4が配置されている領域と同じ領域)の外周を囲むように設けられている。
帯電プレート31は、静電チャック30と同じ形状の導体プレートである。帯電プレート31上には、電荷を帯びた異物を静電気力により捕捉する(集塵する)捕捉領域(第1捕捉領域)31bがウエハ4の配置空間を取り囲むように形成される。捕捉領域31bはウエハ4に沿う方向に延伸している。
本実施形態では、「ウエハ4の配置空間」とはウエハ4が配置された場合にウエハ4で占められる空間のことをいう。
本実施形態では、「ウエハ4の配置空間を取り囲む」とは次の状態を意味する。配置されたウエハ4上のパターンが形成される面と垂直な方向からモールド9の配置空間と帯電プレート13とを見た場合に、少なくとも捕捉領域31bが当該配置空間の外周を取り囲んでいる状態である。さらに、ウエハ4が配置された場合に、ウエハ4の側面(鉛直方向と平行な面)とウエハ側捕捉手段の一部(本実施形態では静電チャック30および帯電プレート31)が対面している状態を意味する。
図3(a)は本実施形態にかかるウエハ4と帯電プレート31とを鉛直上方から見た図である。帯電プレート31の外形の直径がウエハ4の直径の2.0倍以下の大きさであることが好ましい。
ウエハ側捕捉手段において、電圧電源((第1)制御部)32が電圧を制御して捕捉領域31bを帯電させる。これにより静電チャック30は帯電プレート31を引き付けて保持するとともに、捕捉領域31bの周囲に電界を生じさせることができる。生じた電界によって電荷を帯びたパーティクルを捕捉する。電圧電源32は、捕捉領域31bがモールド9と同じ極性に帯電するように供給する電圧を制御する。
モールド9の帯電の極性を計測する計測器(不図示)を設け、当該計測器の結果に基づいて電圧電源32が供給する電圧の極性を決定しても良い。あるいは、電圧電源32は、モールド9が帯電しやすい極性と同じ極性に帯電させてもよい。すなわち、前述の計測器を設けない場合は電圧電源14は捕捉領域13bをプラスに帯電させることが好ましい。
「ウエハ4の配置空間を取り囲む」状態の他の形態として、図3(b)のように、静電チャック30および帯電プレート31がウエハ4の配置空間を断続的に取り囲んでいても良い。ただし、断続的に取り囲むとは、ウエハ4の配置空間の外周の8割以上を囲んでいる状態を示すものとする。あるいは、図3(c)に示すように、分割された静電チャック30が配置されてることにより、捕捉領域31bがウエハ4の配置空間を断続的に取り囲んでいてもよい。
図1の説明に戻る。観察系15は、モールド9の鉛直上方に配置されており、パターン部9a内の位置合わせ用マークと、ウエハ4上に形成された位置合わせ用マーク(不図示)を検出する。供給部16は、ウエハ4が供給部16の下方に位置決めされた際に未硬化状態のインプリント材4aを所定の位置に供給する。
制御部17は、ステージ6、保持機構10、照射部11、電圧電源14、32、観察系15、供給部16と接続されており、これらを統括的に制御してインプリント処理を実行する。インプリント処理とは、ウエハ4上の被パターン形成領域(不図示)に対するインプリント材4aの供給、インプリント材4aとモールド9との接触、インプリント材4aの硬化、モールド9とインプリント材4aを引き離し、を繰り返す処理のことをいう。
次に本実施形態にかかるインプリント装置100が、インプリント装置100内のパーティクルがパターン部9aに捕捉する現象を低減できることに関して説明する。
図4は、第1実施形態の第1の効果を説明する図である。図4(a)は、ステージ6を停止させた状態で、供給部16によりウエハ4へインプリント材4aの供給を終えた際に、ウエハ4の端に装置内のマイナスに帯電した異物20が落下した様子を示している。図4(b)は、インプリント材4aが、供給部16と対向する位置からモールド9と対向する位置(パターン部9aの鉛直下方の位置)まで移動するようにステージ6を駆動している途中の状態を示している。捕捉領域13bは、帯電プレート13の下方を通過した異物20を静電気力(静電気力)により引き寄せ、捕捉することができる。
図5は、第1実施形態の第2の効果を説明する図である。図5(a)は、ステージ6を停止させた状態で、供給部16によりウエハ4へインプリント材4aの供給を終えた状態を示す図である。図5(b)はステージ6の駆動に伴い生じた気流にのって、マイナスの電荷を帯びた異物20がモールド9の下方に引き込まれる様子を示している。捕捉領域13bでは、図5(b)に示す異物20も静電気力により引き寄せ、捕捉することができる。
図4、図5では捕捉領域13bが異物20を捕捉することについて説明したが、ウエハ4側においても捕捉領域31bが異物20を捕捉することができる。
このように、捕捉領域13b、31bを、モールド9の帯電する極性と同じ極性になるように帯電させる。じれぶちる、図5に示すようにステージ6上に堆積した異物20も、パターン部9aを取り囲むように配置された捕捉領域13b、31bに捕捉させることができる。また、ステージ6の駆動に伴い生じる気流にのってモールド9の下方に引き込まれる異物20も、パターン部9aを取り囲むように配置された帯電プレート13に捕捉させることができる。
これにより、剥離帯電に起因してパターン部9aにマイナスの電荷を帯びた異物20が捕捉するおそれを小さくする(抑制する)ことができる。モールド9とインプリント材の接触時におけるモールド9とウエハ4との間への異物の挟み込みを低減する。これにより、異物20に起因するパターンの欠陥や、モールド9のパターン部9aにおける破損などを防ぐことができる。
さらに、電圧電源14および電圧電源32の少なくとも一方は、モールド9の電位の絶対値よりも、捕捉領域13b、31bの電位の絶対値が大きくなるように電圧を供給することが好ましい。モールド9よりも帯電プレート13、31のほうに異物20が捕捉されやすくするようにすることができる。特に電圧電源32が捕捉領域31bの電位の絶対値をモールド9の電位の絶対値より大きくすることにより、帯電プレート31上に一度捕捉された異物20がモールド9に近づいた際にモールド9のほうに移動してしまうことを抑制することができる。
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態にかかるインプリント装置120を示す図である。インプリント装置120は、インプリント装置100から、帯電プレート13および静電チャック12が無い装置である。
電圧電源14は例えば0.5〜5kV程度の電圧を供給し、モールド9とウエハ4の距離を数mm程度とする。電圧電源14は、帯電プレート31がモールド9と同じ極性となるように電圧を供給する。これにより、帯電プレート31から生じる電場によってのみで、モールド9に付着しようとする異物20を捕捉することが可能である。
より好ましくは、計測器(不図示)によりモールド9の電位を測定し、電圧電源14が当該測定結果に基づいて帯電プレート13の電位がモールド9の電位よりも高くなるように電圧を供給することが好ましい。さらにモールド9に付着しようとする異物20を捕捉できるだけでなく、すでにモールド9に付着している異物20のうちモールド9から離れやすい状態の異物20を帯電プレート31側に引き寄せて捕捉することができる。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様、インプリント材の接触時におけるモールド9とウエハ4との間への異物の挟み込みを低減し、異物20に起因するパターンの欠陥や、モールド9のパターン部9aにおける破損などを防ぐことができる。さらに、第1実施形態に比べて、装置の複雑化を低減することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態にかかるインプリント装置は、第1実施形態のインプリント装置100と同じ構成を有する。ただし、電圧電源14と電圧電源32とが、捕捉領域13bと捕捉領域31bとが互いに異なる極性に帯電するように供給する電圧を制御する点で異なる。本実施形態では、捕捉領域31bをプラスに帯電させ、かつ捕捉領域13bをマイナスに帯電させる。
マイナスの電荷を帯びた異物20は、剥離帯電によってプラスに帯電したパターン部9aではなく捕捉領域13bによって捕捉される。一方、プラスの電荷を帯びた異物20は、剥離帯電によってマイナスに帯電したインプリント材4aおよびその周辺のショット領域ではなく帯電プレート31bに引き寄せられる。
帯電プレート13と帯電プレート31とが互いに異なる極性に帯電するように、電圧電源14と電圧電源32とが供給する電圧を制御することにより、プラスとマイナスのどちらに帯電した異物20も捕捉することができる。よって、インプリント材の接触時におけるモールド9とウエハ4との間への異物の挟み込みを低減し、異物20に起因するパターンの欠陥や、モールド9のパターン部9aにおける破損などを防ぐことができる。
なお、捕捉領域13b、31bのそれぞれを本実施形態とは逆の極性に帯電させても、同様の効果を得ることができる。
[第4実施形態]
図7は、第4実施形態にかかるインプリント装置200を示す図である。第1実施形態のインプリント装置100と同じ構成を有している。電圧電源14、32は第3実施形態と同じ極性の電圧、すなわち捕捉領域13bがプラスに、捕捉領域31bがマイナスに帯電するように電圧を供給する。
ウエハ4上の被パターン形成領域(ショット領域)によっては、押印時に帯電プレート13の一部の領域と帯電プレート31の一部の領域が対向している状態で近づくことになる。帯電プレート13の一部の領域と帯電プレート31の一部の領域がそれぞれ異なる極性に帯電している状態でかつ電位差が大きい状態で両プレートが近づくと、放電現象が生じるおそれがある。放電により帯電プレート13、31が焦げつき、帯電プレートの交換が必要となってしまったり、あるいは放電ノイズに起因して電圧電源14、32等の装置エラーが生じるおそれがある。
そこで、本実施形態では、パターン形成のための動作中に、当該動作の内容に基づいて電圧電源14、32が供給する電圧を変更する。これにより、放電現象を生じにくくする。パターン形成の動作中とは、ウエハ3上の被パターン形成領域にインプリント材4aを供給してから、供給されたインプリント材4aの成形を終えてモールド9を剥離するまでの動作の時間帯のことを意味する。
図8は1枚のウエハ4の全ての領域にパターンを形成するまでの流れを示すフローチャートである。制御部17が当該フローチャートに示すプログラムを実行する。フローチャートの開始は、静電チャック12には帯電プレート13が、静電チャック30には帯電プレート31が保持されている状態とする。
まず、電圧電源14は、設定電圧(本実施形態では+2kV)を供給して捕捉領域13bを所定の電位になるように帯電させる(第1の帯電工程)。同様に、電圧電源32は、設定電圧(本実施形態では−2kV)を供給して、捕捉領域31bを所定の電位に帯電させる(第2の帯電工程)(S101)。
次に、制御部17は、供給部16にウエハ4にインプリント材4aを供給させる(S102)。
制御部17は、ステージ6を駆動し、ウエハ4をモールド9と対向する位置に移動させる(S103)(移動工程)。制御部17は、ウエハ4が押印位置に位置決めされたかどうかを判断する(S104)。
位置決めされていない(S104でNo)と判断した場合は、位置決めされるまでステージ6を駆動させる。位置決めされた(S104でYes)と判断した場合は、制御部17はモールド9を待機位置から下降させるため、Z軸方向への駆動を開始する(S105)。モールド9の下降開始と同時に、制御部17は、電圧電源14、32を制御してそれぞれの電圧の絶対値を2kVから1kVに低下させる(S106)((帯電量の)制御工程)。電圧を低下させることで、捕捉領域13b、31bから生じる静電気力を低下させる。
これにより、帯電プレート13と帯電プレート31が近づいた場合であっても放電が生じにくくなる。制御部17は、押印動作を実行する(S107)(形成工程)。押印動作には、モールド9をインプリント材4aに接触させた状態で、モールド9とウエハ4の位置合わせをする動作や、紫外光22を照射してインプリント材4aを硬化させる動作、離型動作等が含まれる。
押印動作完了後、制御部17は、モールド9を待機位置まで上昇させるため、Z軸方向の駆動を開始し、離型動作を行う(S108)。制御部17は、モールド9が待機位置に戻ったかどうかを判断する(S109)。制御部17は、待機位置に戻っていない(S109でNo)と判断した場合は、モールド9が待機位置に戻るまでモールド9を上昇させる。制御部17は、待機位置に戻った(S109でYes)と判断した場合は、電圧電源14、32を制御して帯電プレート13、31の電位を1kVから2kVに上げる(S110)。
制御部17は、全てのショット領域にパターンを形成したかどうかを判断し(S111)、形成し終えていない(S111でNo)と判断した場合は、S102〜S111までの工程を繰り返す。制御部17は、形成し終えた(S111でYes)と判断した場合は本プログラムを終了する。
図9は、時間に対するモールド9の位置の変化および時間に対する帯電プレート13に印加する電圧変化の関係を示すグラフである。制御部17は、モールド9の下降開始のタイミング、およびモールド9の上昇完了のタイミングで、電圧電源14、32の電圧を変更する。
以上の説明のとおり、逆極性に帯電させている帯電プレート同士が近づくタイミングにおいて、帯電プレート13、31に印加する電圧が小さくなるように、制御部17は電圧電源14、32を制御する。すなわち、帯電プレート13と帯電プレート31のZ軸方向の距離が、第1距離よりも短い第2距離の場合は、電圧電源14、32は、第1距離のときに与えた電圧よりも低い電圧を供給する。これにより、帯電プレート13と帯電プレート31の間にはたらく静電気力が過剰に大きくなり、放電現象が生じてしまうことを防ぐことができる。
本実施形態では、電圧電源14および電圧電源32を同じタイミングで同じ値だけ電圧を変更する場合を例に説明したが、これに限られない。電圧の制御は、捕捉領域13bと捕捉領域31bの電位差が小さくなるのであれよく、電圧電源14および電圧電源32のうち少なくとも一方の電圧電源が電圧を変更すればよい。
また、電圧制御のタイミングも、帯電プレート13と帯電プレート31とで異なっていてもよい。電圧電源14、32は、モールド9の下降を始める前から電圧を下げるように制御しても良いし、モールド9が待機位置に戻る前に電圧を元に戻してもよい。この場合は、帯電プレート13と帯電プレート31のZ位置の距離に閾値を設けておき、放電が生じやすいタイミングに至ったときに電圧を切りかえることが好ましい。
また、電圧の上げ下げは、徐々に変化させてもよい。異物20を引き寄せる力のことを考えると、帯電プレート13、31に印加する電圧は大きいほうが好ましい。また、放電防止という観点では、モールド9を下降させている間の電圧は小さいほうが好ましいが、小さくしすぎない(例えば、0V)ことも必要である。電圧を小さくしすぎると異物20が再び離散してしまう恐れが生じるからである。
[第5実施形態]
捕捉した異物20の量が増えると、捕捉領域13b、31bでは新たな異物20を捕捉するための力が弱まってしまう。そのため、帯電プレート13の定期的な交換が必要となる。図10は第5実施形態にかかるインプリント装置300の構成を示す図である。
インプリント装置300は、インプリント装置100に加えてさらに搬送機構(交換機構)40を有する。搬送機構40は図10(b)に示すように伸縮できる構造を有しており、定期的(所定のタイミング)に、帯電プレート13を、インプリント装置300の内部から外部に自動で搬送する。交換のタイミングは、例えば所定時間インプリント装置300を稼働させる毎、所定枚数のウエハ4にパターンを形成する毎、等である。
搬送機構40の一部が帯電プレート13の下方に位置する状態で、電圧電源14を制御して電圧小さくすることで、帯電プレート13を簡単に取り外すことができる。電圧電源14の電圧を下げると、静電チャック12が帯電プレート13を捕捉する力よりも帯電プレート13の自重による力のほうが大きくなるからである。
搬送機構40の、帯電プレート13を支持する部分41の面積は帯電プレート13の捕捉領域13bより大きいことが好ましい。さらに、搬送機構40の部分41は、凹面を有する構造であるか、プラスに帯電されていることが好ましい。交換時に、捕捉領域13bにおける捕捉力が弱まることにより飛散しやすくなる異物20が、インプリント装置100内に飛散することを防ぐことができる。
次に、搬送機構40は、搬出した帯電プレート13とは異なる帯電プレート(不図示)をインプリント装置300内に搬入し、静電チャック12に吸着させる。
このように、インプリント装置300は、インプリント装置100と同様、異物20を吸着し、パターン欠陥やモールド9の破損等を防ぐ効果を有する。適時に新しい帯電プレート13と交換することによって、異物20の捕捉力の低下を防ぐことができる。
また、搬送機構40を用いることによって、インプリント装置300内に人が立ち入って帯電プレート31を交換する場合に比べてインプリント装置300を装置外部に開放する空間を最小限にとどめることができる。そのため、帯電プレート13の交換時に、新たなパーティクルがインプリント装置300内部に入り込んでしまう可能性を低減することができる。よってパターン部9aに異物20が捕捉するおそれを低減することができる。
[第6実施形態]
供給部16から吐出した未硬化状態のインプリント材4aが、霧状になってウエハ4上に捕捉される場合がある。霧状の未硬化インプリント材4aが、被パターン形成領域のうちインプリント材4aが供給されていない領域に捕捉した場合は、当該領域でパターンを形成した際にパターン欠陥になる可能性がある。そこで、供給部16とウエハ4との間において、滴下するインプリント材4aを帯電させる、イオナイザー等の電荷付与機構(不図示)を有していてもよい。
例えば、供給部16付近で、インプリント材4aにマイナスの電荷を付与すれば、帯電プレート13はミストとなったインプリント材4aを捕捉することができる。これにより、ウエハ4上にミストが捕捉する現象を防ぐことができる。ただし、捕捉力が強すぎると、ウエハ4に本来供給すべきインプリント材4aも引き寄せられてしまうことも鑑みて、電圧電源14は、印加する電圧値を制御する。
[第7実施形態]
図11は第7実施形態にかかるインプリント装置400を示す図である。インプリント装置400は、インプリント装置100と同様の構成に加え、さらにエアカーテン51を形成する、環状の気体の吹き出し口50を備えている。図11に示すように、気体吹き出し口50が、保持機構10を取り囲むように吊り下げられている。エアカーテン51がベース定盤2まで到達するように気体の流量が調整されていれば、エアカーテン51で囲まれた空間52内に異物20が入り込むことを防ぐことができる。
インプリント装置400は、インプリント装置100と同様、捕捉領域13b、31bが異物20を吸着し、パターン欠陥やモールド9の破損等を防ぐ効果を有する。さらに、エアカーテン51を併用することで、モールド9の周囲に漂う異物20の量を低減させることができ、単位時間あたりに帯電プレート13で回収するパーティル20の量を減らすことができる。よって、第1実施形態と同様の効果に加え、さらに帯電プレート13の交換頻度を低減することもできる。
[第8実施形態]
モールド側捕捉手段、ウエハ側捕捉手段は、その他の方法で帯電状態の捕捉領域を形成できるのであれば、静電チャック12、30を有していなくてもよい。常に帯電状態の領域を有することが可能であれば、電圧電源14、32等を有していなくてもよい。
ウエハ側捕捉手段の、別の形態として、異物20を捕捉する捕捉領域を形成する帯電プレート50について図12(a)(b)を用いて説明する。図12(a)は帯電プレート50を+Z方向から見た図、図12(b)は図12(a)の断面図である。帯電プレート50は、図12(a)に示すように、ウエハ4の配置空間を取り囲むように同心円状に配置された複数の線状の電極(電極線)51と、図12(b)に示すように複数の電極51の上部に設けられたフィルム状の誘電体52とを有する。
誘電体52は、電極51に高い電圧が印加された際に放電が起こりにくくするために設けられている。本実施形態の場合、捕捉領域は誘電体52上かつ電極51の配置されている領域に形成されている。複数の電極51は支持体53上に設けられている。
複数の電極51はそれぞれ電圧電源32に接続されており、電圧電源32から電圧が供給されることで生じる静電気力によって異物20を捕捉できる。電圧電源32は、電極51ごとに与える極性を変更してもよい。
帯電プレート50の電極51は、ウエハ4に対して同心円状でなくてもよい。ウエハ4の配置空間を取り囲むのであれば、電極51の本数や形状はこれに限られない。複数の電極51が一方向に平行に配置されていたり(図13)、一本の長い電極51が多数回折り曲げた形状で構成されていることよってウエハ4の配置空間を取り囲むように配置されていてもよい。
なお、誘電体52の高さとウエハ4の高さとの差を1mm以下とすることが好ましい。パターン部9aの下方の空間を別の気体に置換する際に、誘電体52によって当該気体を導風することができ、パターン部9aの真下に当該気体を効率良く供給することができる。
第1捕捉手段も同様にして、図14に示すようにモールド9の配置空間を取り囲むように、電極61と、ウエハ4側の電極61上に設けられたフィルム状の誘電体(不図示)によって構成されていてもよい。モールド9を取り囲むのであれば、電極61の本数や形状はこれに限られない。複数の電極61が一方向に平行に配置されていたり、一本の長い電極61が多数回折り曲げた形状によってモールド9を取り囲むように構成されていてもよい。
本実施形態にかかる第1捕捉手段、ウエハ側捕捉手段を、インプリント装置100、110、200、300、400のいずれに適用してもよい。
[その他の実施形態]
なお、以上の説明における異物20とはパターン形成に関与することを目的としていない物質のことである。例えば、インクジェット方式で液滴が漂い乾燥した固形物、スピンコート方式で供給されたインプリント材4aの飛沫が漂い乾燥した固形物、インプリント装置を構成する部材から生じる微粒子、インプリント装置内に存在する塵等である。
静電チャック12を保持機構の下面に対して取り付ける構造を例に示したが、これに限られない。例えば、ブリッジ定盤8に支持部材を別途に設けて、保持機構10とは独立に静電チャック12および帯電プレート13を配置しても良い。
第1〜第7実施形態では、帯電プレート13、31は、いずれも捕捉領域13b、31bが水平面と沿う方向に配置されている。しかしながら、本発明にかかる静電気力により異物20を捕捉する捕捉領域は、このような配置に限られない。捕捉領域13b、31bは、モールド9やウエハ4の配置空間を取り囲んでいれば、水平面に対して傾けて配置したり鉛直方向に沿う方向に配置したりしてもよい。
インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光である。
硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。このうち、光により硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて非重合性化合物又は溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターによりウエハ4上に膜状に付与される。或いは液体噴射ヘッドにより、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となってウエハ4上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。
前述の第1〜第8の各実施形態およびその他の実施形態を適宜組み合わせて、複数の特徴を有するインプリント装置であってもよい。
[物品の製造方法]
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。
物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。
電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。ウエハ4の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
100 インプリント装置
4 ウエハ(基板)
9 モールド(型)
31 帯電プレート(捕捉手段)
31b 捕捉領域(捕捉手段)
32 電圧電源(捕捉手段)

Claims (14)

  1. 型と基板上のインプリント材との接触および引き離しにより、前記基板上にパターンを形成するインプリント装置であって、
    静電気力により異物を捕捉する捕捉領域が前記基板の配置空間を取り囲んでいる捕捉手段を有することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記捕捉手段は、電圧を制御して前記捕捉領域を帯電させる制御部を有し、
    前記制御部は、前記捕捉領域が前記型と同じ極性に帯電するように前記電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記制御部は、前記捕捉領域の電位の絶対値が前記型の電位の絶対値よりも大きくなるように前記電圧を制御することを特徴とする請求項2に記載のインプリント装置。
  4. 前記捕捉手段は、電圧を制御して前記捕捉領域を帯電させる制御部を有し、
    前記制御部は、前記捕捉領域が正に帯電するように前記電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  5. 前記捕捉領域は第1捕捉領域であって、前記捕捉手段は第1捕捉手段であって、
    静電気力により異物を捕捉する第2捕捉領域が前記型の配置空間を取り囲んでいる第2捕捉手段を、さらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  6. 前記1捕捉手段は、電圧を制御して前記第1捕捉領域を帯電させる第1制御部を有し、
    前記2捕捉手段は、電圧を制御して前記第2捕捉領域を帯電させる第2制御部を有し、
    前記第1制御部および前記第2制御部は、前記第1捕捉領域と前記第2捕捉領域とを互いに異なる極性に帯電させることを特徴とする請求項5に記載のインプリント装置。
  7. 前記第1制御部および前記第2制御部の少なくとも一方は、前記パターンの形成のための動作中に前記電圧を変更することを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。
  8. 前記第1制御部および前記第2制御部の少なくとも一方は、前記第1捕捉領域と前記第2捕捉領域との距離が第1距離よりも短い第2距離の場合のほうが前記第1捕捉領域と前記第2捕捉領域の電位差が小さくなるように前記電圧を制御することを特徴とする請求項7に記載のインプリント装置。
  9. 異物を吸着した前記捕捉領域を含む部分を所定のタイミングで交換する交換機構を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  10. 前記捕捉領域は、基板に沿う方向に延伸している領域であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  11. 前記捕捉手段は、前記基板の配置空間を取り囲む電極線と前記電極線上に設けられた誘電体とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  12. パターンの形成されたパターン部を有する型と基板上のインプリント材との接触および引き離しにより、前記基板上にパターンを形成するインプリント方法であって、
    基板の配置空間を取り囲んでいる捕捉領域を帯電させる第1帯電工程と、
    前記基板を前記型と対向する位置に移動させる移動工程と、
    前記基板上にパターンを形成する形成工程と、を有し、
    前記捕捉領域から生じる静電気力によって異物を捕捉することを特徴とするインプリント方法。
  13. 前記捕捉領域は第1捕捉領域であって、
    前記移動工程の前に、前記型の配置空間を取り囲んでいる第2捕捉領域を帯電させる第2帯電工程を有し、
    前記第第2帯電工程から前記形成工程までの間に、前記第1捕捉領域および前記第2捕捉領域の少なくとも一方から生じる静電気力が小さくなるように前記第1捕捉領域および前記第2捕捉領域の少なくとも一方における帯電量を制御する制御工程を有することを特徴とする請求項12に記載のインプリント方法。
  14. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて基板上にパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された前記基板を処理する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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