JP2016206609A - 投写型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1種類の遮光板で複数種類のロッドインテグレータに対応可能であり、かつ、光源部の交換時にロッドインテグレータにゴミが侵入したりゴミが付着したりすることを抑制可能な投写型表示装置を提供する。
【解決手段】投写型表示装置は、光源部とDMDと導光部とを備え、導光部は、ロッドインテグレータと遮光板24とを備えている。導光部に対する光源部の装着時に、遮光板24は、DMDの画素領域の縦横比に応じた開口部がロッドインテグレータの入口開口部に対向する開口位置に位置し、導光部に対する光源部の取り外し時に、遮光板24は、閉口部がロッドインテグレータの入口開口部に対向する閉口位置に位置している。
【選択図】図3
【解決手段】投写型表示装置は、光源部とDMDと導光部とを備え、導光部は、ロッドインテグレータと遮光板24とを備えている。導光部に対する光源部の装着時に、遮光板24は、DMDの画素領域の縦横比に応じた開口部がロッドインテグレータの入口開口部に対向する開口位置に位置し、導光部に対する光源部の取り外し時に、遮光板24は、閉口部がロッドインテグレータの入口開口部に対向する閉口位置に位置している。
【選択図】図3
Description
本発明は、半導体発光素子等の照明光源を利用した光を、画像表示素子のライトバルブに透過、または反射させて映像をスクリーンに投影する投写型表示装置に関するものである。
特許文献1には投写型表示装置が記載されている。この投写型表示装置では、キセノンランプの出力光が、集光され、遮光板の開口部を通過し、ロッドインテグレータの入口開口部へ入射される。遮光板は、ロッドインテグレータの前側に立設され支持台に固定されており、ロッドインテグレータの入口開口部に対面する位置に配置される開口部を有している。これにより、必要光はロッドインテグレータへ入射され、不要光は遮光板でキセノンランプ側へ反射される。遮光板の開口部は、ロッドインテグレータの入口開口部よりも大きく形成されている。
ロッドインテグレータ内に入射した光は、ロッドインテグレータの内表面で繰り返し反射され、矩形変換され均一性が向上した光として出口開口部から出射される。ロッドインテグレータから出射した光は、レンズ、ミラー、およびプリズム等を経由し、DMD(Digital Micromirror Device)等の表示デバイスによって変調されて映像光となり、スクリーンに投写される。
一般に、遮光板の開口部とロッドインテグレータの入口開口部とを縦横比が同じ矩形状(すなわち相似形状にある矩形状)に形成することによって、遮光板を通過した光を効率良くロッドインテグレータへ入射させることができる。
また、表示デバイスの画素領域の縦横比と、ロッドインテグレータの入口開口部および出口開口部の縦横比とを同じにすることによって、表示デバイスにおいて照明光を無駄なく利用することができ、スクリーン上に明るい映像を表示することができる。
ところが、表示デバイスの画素領域の縦横比は様々であり、例えば4:3または16:9の縦横比が知られている。このため、特許文献1に記載の構造によれば、4:3の表示デバイスに対しては、縦横比が4:3の入口開口部および出口開口部を有するロッドインテグレータと、縦横比が4:3の開口部を有する遮光板とを準備する必要がある。また、16:9の表示デバイスに対しては、縦横比が16:9の入口開口部および出口開口部を有するロッドインテグレータと、縦横比が16:9の開口部を有する遮光板とを準備する必要がある。
また、同じ縦横比を有する表示デバイスであっても、画素領域のサイズが異なる場合がある。そのため、画素領域のサイズごとに、ロッドインテグレータおよび遮光板を準備する必要がある。
つまり、特許文献1に記載の構造では、ロッドインテグレータと遮光板の両方を、表示デバイスの画素領域の縦横比およびサイズに応じた専用品として構成する必要がある。換言すれば、ロッドインテグレータと遮光板とは特定の1対1の組み合わせでしか利用することができない。複数種類の遮光板のプレス金型を製作する必要があるため、プレス金型の製作費用が大きくなるという問題があった。
また、近年、光源として放電ランプに変わりLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を備えた光源が使用されている。従来の放電ランプに比べてLEDの寿命は長くなっているが、一般的にLED素子自体の寿命は10万時間と言われ光源としてのLEDの寿命は4万から5万時間と言われている。ここで、光源としてのLEDの寿命の定義は輝度が半減したときの時間とする。投写型表示装置に使用される高輝度用LEDは種類にもよるが、一般的なLEDに比べて大電流を供給し高輝度発光させるために一般的なLEDよりも寿命が短くなる。したがって、投写型表示装置として特にプロジェクタを構成している光学部品、電気部品、および構造部品よりも、光源としてのLEDの寿命が短くなることがある。そのため、LEDの寿命または故障によって放電ランプと同様に、LED光源の定期交換作業または故障による交換作業が発生する。
集光させた光源光をロッドインテグレータに入れる構造を持つLED光源の場合、光源を交換する際に遮光板およびロッドインテグレータが外部に露出することがある。そのため、光源交換時に外部からのゴミが遮光板の開口穴から侵入し、ロッドインテグレータの表面に付着、またはロッドインテグレータの内部に入り、表示デバイスの周辺までゴミが侵入することもある。そのような状態で光源を点灯させると投写された映像の輝度が低下したり、映像画面に不具合が生じたりする問題があった。
そこで、本発明は、1種類の遮光板で複数種類のロッドインテグレータに対応可能であり、かつ、光源部の交換時にロッドインテグレータにゴミが侵入したりゴミが付着したりすることを抑制可能な投写型表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る投写型表示装置は、光源部と、表示映像を形成するための画素領域を有する表示デバイスと、前記光源部からの出射光を前記表示デバイスの前記画素領域へ導く導光部とを備え、前記導光部は、前記出射光が入射する入口開口部と前記入口開口部の反対側の出口開口部とを有するロッドインテグレータと、前記ロッドインテグレータの前記入口開口部と前記光源部との間に配置される遮光板とを備え、前記ロッドインテグレータの前記入口開口部は、前記表示デバイスの前記画素領域の縦横比に応じた大きさに形成され、前記遮光板は、回転軸を中心に周方向に回転可能に構成され、かつ、前記表示デバイスの前記画素領域の縦横比に応じたそれぞれ異なる大きさの複数の開口部と、前記開口部以外の閉口部とを備え、前記光源部は、前記導光部に着脱可能に構成され、前記導光部に対する前記光源部の装着時に、遮光板は、前記表示デバイスの前記画素領域の縦横比に応じた前記開口部が前記ロッドインテグレータの前記入口開口部に対向する開口位置に位置し、前記導光部に対する前記光源部の取り外し時に、遮光板は、前記閉口部が前記ロッドインテグレータの前記入口開口部に対向する閉口位置に位置するものである。
本発明によれば、遮光板は、回転軸を中心に周方向に回転可能に構成され、かつ、表示デバイスの画素領域の縦横比に応じたそれぞれ異なる大きさの複数の開口部を備えるため、1種類の遮光板で複数種類のロッドインテグレータに対応可能となる。したがって、遮光板について1種類のプレス金型を製作すればよいため、プレス金型の製作費用を抑制できる。
導光部に対する光源部の装着時に、遮光板は、表示デバイスの画素領域の縦横比に応じた開口部がロッドインテグレータの入口開口部に対向する開口位置に位置し、導光部に対する光源部の取り外し時に、遮光板は、閉口部がロッドインテグレータの入口開口部に対向する閉口位置に位置するため、光源部の交換時にロッドインテグレータにゴミが侵入したりゴミが付着したりすることを抑制できる。
<実施の形態>
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。図1は、実施の形態に係る投写型表示装置1の概略構成図である。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。図1は、実施の形態に係る投写型表示装置1の概略構成図である。
図1に示すように、投写型表示装置(いわゆるプロジェクタ)1は大別すると、光源部2と、導光部3と、表示デバイス4と、投写部5と、スクリーン6から構成されている。なお、以下では投写型表示装置1の光学系およびそれの関連構造を主として説明するため、電源系、処理系、および制御系等についての図示および詳述は省略する。換言すれば、投写型表示装置1の電源系、処理系、および制御系等には既存の各種構成を採用可能である。
光源部2は、表示映像の投写に利用する照明光を出力するように構成されている。なお、説明をわかりやすくするために、光源部2の出力光の光軸(換言すれば光路)8を二点鎖線で図示している。導光部3は、光源部2から出射される光を表示デバイス4へ導くように構成されている。
表示デバイス4は、導光部3によって導かれた照明光と、表示映像のデータとを取得し、照明光を表示映像データに基づいて加工し、加工後の光(すなわち表示映像)を出力するように構成されている。表示デバイス4は、表示映像を形成するための画素が配列された領域(以下、画素領域とも称する)を有しており、当該画素領域に、光源部2からの出力光(出射光)が導光部3を介して照射される。各画素の状態が、対応する表示映像データに基づいて制御されることによって、表示映像が形成される。
ここでは、表示デバイス4としてDMDを例示し、表示デバイス4をDMD4とも称することにする。但し、表示デバイス4として液晶パネル等の他の表示デバイスを採用することも可能である。
投写部5は、表示デバイス4で形成された表示映像を拡大投写するように構成されている。スクリーン6は、投写部5からの出力光が照射される部材である。ここで、投写型表示装置1は、スクリーン6上の表示映像を投写部5と同じ側から見る構成(いわゆるフロント型)と、スクリーン6上の表示映像を投写部5とは反対側から見る構成(いわゆるリア型)とのいずれに構成することも可能である。なお、フロント型の場合、スクリーン6を除いた構成を投写型表示装置1と称してもよい。
次に、光源部2と導光部3の詳細について説明する。図2は、投写型表示装置1の光学系全体の概略構成図である。
図2に示すように、光源部2は、半導体発光モジュール11R,11G,11Bと、コリメータレンズ12R,12G,12Bと、ダイクロイックミラー14R,14Bと、集光レンズ21とを備えている。
半導体発光モジュール11Rは、赤色の光(以下、R光とも称する)を出力する半導体発光素子(LEDまたはレーザー等)が基台に実装された構成を有する。半導体発光モジュール11Gも同様に構成され、緑色の光(以下、G光とも称する)を出力する。また、半導体発光モジュール11Bも同様に構成され、青色の光(以下、B光とも称する)を出力する。なお、半導体発光モジュール11R,11G,11Bは所定周期で順番に光出力をするように制御される。
コリメータレンズ12Rは、半導体発光モジュール11Rの出力光を平行光束に整形するように構成されている。同様に、コリメータレンズ12Gは半導体発光モジュール11Gの出力光を平行光束に整形するように構成されており、コリメータレンズ12Bは半導体発光モジュール11Bの出力光を平行光束に整形するように構成されている。
ダイクロイックミラー14Rは、半導体発光モジュール11Rが出力するR光を反射し、コリメータレンズ12Rを通過したR光が入射するように構成されている。なお、半導体発光モジュール11G,11Bが出力するG光およびB光はダイクロイックミラー14Rを透過する。
ダイクロイックミラー14Bは、半導体発光モジュール11Bが出力するB光を反射し、コリメータレンズ12Bを通過したB光が入射するように構成されている。なお、半導体発光モジュール11R,11Gが出力するR光およびG光はダイクロイックミラー14Bを透過する。
図2の例では、ダイクロイックミラー14R,14Bは互いに交差しており、ダイクロイックミラー14R,14Bで区画された4方向のうちの3方向に半導体発光モジュール11R,11G,11Bがそれぞれ配置され、残る1方向にR光、G光およびB光を集光するように集光レンズ21が配置されている。
かかる配置例では、半導体発光モジュール11Rから出射されコリメータレンズ12Rを通過したR光は、ダイクロイックミラー14Rで反射される一方、ダイクロイックミラー14Bを透過し、集光レンズ21で集光され導光部3へ入力される。同様に、半導体発光モジュール11Bから出射されコリメータレンズ12Bを通過したB光は、ダイクロイックミラー14Bで反射される一方、ダイクロイックミラー14Rを透過し、集光レンズ21で集光され導光部3へ入力される。また、半導体発光モジュール11Gから出射されコリメータレンズ12Gを通過したG光は、ダイクロイックミラー14R,14Bを透過し、集光レンズ21で集光され導光部3へ入力される。
光源部2から出力される(換言すれば導光部3へ入力される)R光、G光およびB光が同じ光路を辿るように、半導体発光モジュール11R,11G,11B、コリメータレンズ12R,12G,12B、ダイクロイックミラー14R,14B、および集光レンズ21の配置位置が設定されている。なお、光源部2の構成はかかる例に限定されるものではない。
図2に示すように、導光部3は、ロッドインテグレータ23と、遮光板24と、リレーレンズ25,26,27と、ミラー28,29と、リレーレンズ30と、プリズム31とを備えている。
光源部2から出射された集光光のR光、G光およびB光は遮光板24の開口部を介してロッドインテグレータ23へ入力される。なお、遮光板24の開口部の詳細については後述する。
ロッドインテグレータ23は断面視が矩形の筒状体であり、当該筒状体の内面は光源部2が出射するR光、G光およびB光を反射するように構成されている。ロッドインテグレータ23は、出射光が入射する入口開口部23aと、入口開口部23aの反対側の出口開口部23bとを備えている。
ロッドインテグレータ23の一方端の入口開口部23aから入力された光は、ロッドインテグレータ23の内面で多数回反射して、他方端の出口開口部23bから出射する。ロッドインテグレータ23において、入口開口部23aから入力した光束はその断面形状(光軸8に直交する面内での形状)がロッドインテグレータ23の断面形状に応じた矩形に変換されるとともに当該矩形断面内における光強度分布が均一化され、そのように整形された光束が出口開口部23bから出力される。つまり、光源部2の集光レンズ21によって集光されたR光、G光およびB光は、ロッドインテグレータ23を通過することによって上記のように整形される。
ここでは、ロッドインテグレータ23の長手方向における任意の各地点においてロッドインテグレータ23の断面形状は同じ場合を例示する。この場合、入口開口部23aと出口開口部23bは同じ形状である。なお、入口開口部23aと出口開口部23bを異なる形状にすることも可能である。
遮光板24は、ロッドインテグレータ23の入口開口部23aと光源部2との間に配置されている。遮光板24は、集光光のR光、G光およびB光の光束のうちロッドインテグレータ23の内部へ入らない光(つまり不要な光)を遮光するために配置されている。不要光として例えば、ロッドインテグレータ23を構成する反射ミラーの端面(入口開口部23a側の端面)から入射し反射ミラーの内部を通って出口開口部23b側の端面から出射し進行を続ける光、および反射ミラーの外側を通って進行を続ける光が挙げられる。
なお、ロッドインテグレータ23は、4枚の反射ミラーを筒状に組み合わせて接着材で固定されているものがある。不要光の熱が反射ミラーを貼り合わせている接着剤の接着力を劣化させる場合があるので、遮光板24で不要光を遮光することで、接着剤の接着力劣化を防止することができる。その結果、ロッドインテグレータ23の変形を防止することができる。なお、遮光板24の詳細については後述する。
リレーレンズ25,26,27は、ロッドインテグレータ23の出力光を平行光束に整形するように構成されている。ミラー28,29は、リレーレンズ25,26,27によって生成された平行光束をプリズム31へ導くように構成されている。なお、プリズム31とミラー29との間にリレーレンズ30が配置されている。
プリズム31は、入射角度に応じて光を屈折または透過させることが可能である。かかる性質に鑑み、プリズム31は、(i)光源部2から到来した照明光をDMD4へ導くこと、(ii)DMD4のオンステート時の反射光を光源部2からの到来光路とは別の光路へ導くこと、(iii)DMD4のオフステート時の反射光を、光源部2からの到来光路およびオンステート時の反射光路とは別の光路へ導くことが可能に構成されている。
なお、図2の例では、オンステート時の反射光路はDMD4の画素領域の面に対して略90°を形成し、オフステート時の反射光路は画素領域の面に対して90°よりも小さい角度を形成している。また、DMD4へ到来する照明光の光路は、画素領域の面に対して90°よりも小さいがオフステート時の反射光路についての上記角度よりも大きい角度を形成している。
ここで、DMD4は、映像生成回路から出力される映像信号と、半導体発光モジュール11R,11G,11Bの発光順序および発光周期とを取得し、取得したこれらの情報に基づいて各画素の状態、すなわちマイクロミラーの姿勢角度(オンステートまたはオフステート)を制御する。
DMD4のオンステート時の反射光は、プリズム31によって投写部5(図1参照)へ導かれ、表示映像を形成する。他方、DMD4のオフステート時の反射光は、プリズム31によって投写部5に入らない方向に導かれる。
次に、導光部3の詳細について説明する。図3は、導光モジュール50の斜視図であり、図4は、導光モジュール50の断面斜視図である。
図3と図4には、ロッドインテグレータ23と遮光板24とリレーレンズ25,26,27とが一体的に保持されてモジュール化された構造が例示されている。なお、かかるモジュールを導光モジュール50と称することにする。
図3と図4に示すように、導光モジュール50は、ロッドインテグレータ23と、遮光板24と、リレーレンズ25,26,27と、ロッドインテグレータ23の保持部材51と、鏡筒52とを備えている。
保持部材51には、遮光板24がバネ54と段付きネジ55によって回転可能に取り付けられている。
ロッドインテグレータ23、遮光板24、およびリレーレンズ25,26,27は、リレーレンズ25,26,27の球面仮想中心と、ロッドインテグレータ23の入口開口部23aおよび出口開口部23bの開口中心(換言すればロッドインテグレータ23の中心軸)と、遮光板24における後述の開口部の開口中心とが、光源部2(図1および図2参照)から供給される照明光の光軸に一致する状態で、保持部材51は鏡筒52内に位置決めされ固定されている。
ここで、DMD4の画素領域と、ロッドインテグレータ23の入口開口部23aおよび出口開口部23bと、遮光板24の開口部とは、それぞれの形状(より具体的には平面視形状)が互いに相似形をしている。なお、相似比が1(すなわち合同)である場合も相似の一形態に含まれるものとする。
相似の関係が保たれる限り、ロッドインテグレータ23の出口開口部23bとDMD4の画素領域とのいずれが大きくても構わないし、両者が同じ大きさであっても構わない。ロッドインテグレータ23から出力された矩形光束の断面寸法は、DMD4への照射前に、リレーレンズ25,26,27等によって調整可能だからである。なお、図2では、出口開口部23bよりもDMD4の画素領域の方が大きい場合を例示している。
また、ロッドインテグレータ23の入口開口部23aと遮光板24の開口部とのいずれが大きくても構わないし、両者が同じ大きさであっても構わない。但し、遮光板24によるロッドインテグレータ23の変形防止効果を得るためには、光源部2から供給される光束が、ロッドインテグレータ23の外部を進行せず、また、ロッドインテグレータ23を構成する反射ミラーの端面へ進入しないことが好ましい。また、光の利用効率の点からすれば、より多くの光量がロッドインテグレータ23内へ入力されることが好ましい。これらに鑑みると、遮光板24の開口部とロッドインテグレータ23の入口開口部23aとは略同じ大きさ(上記の観点に応じた寸法差は許容される)であることが好ましい。
ところで、DMD4の画素領域の縦横比は様々である。例えば画素領域が1920×1200ピクセルで構成される場合、その縦横比は約16:10である。また、画素領域が1024×768ピクセルで構成される場合、その縦横比は約4:3である。また、画素領域が1920×1080ピクセルで構成される場合、その縦横比は約16:9である。
このため、投写型表示装置1に搭載するDMD4の画素領域の縦横比に応じて、ロッドインテグレータ23の種類が使い分けられる。これに対し、遮光板24には以下に説明する工夫が施されているため、1種類の遮光板24で複数種類のDMD4に対応可能、換言すれば複数種類のロッドインテグレータ23に対応可能である。なお、ここでは、DMD4とロッドインテグレータ23以外の構成要素は、搭載されるDMD4およびロッドインテグレータ23の種類を問わず共用されるものとする。
次に、遮光板24の詳細について説明する。図5は、遮光板24の平面図である。図5に示すように、遮光板24には3種類の開口部24a,24b,24cが設けられている。いずれの開口部24a,24b,24cも光源部2からの出射光をロッドインテグレータ23へ通過させるための矩形の開口部であるが、縦横比が異なる。例えば、開口部24aは1024×768画素対応の縦横比を有し、開口部24bは1920×1200画素対応の縦横比を有し、開口部24cは1920×1080画素対応の縦横比を有する。
遮光板24には、遮光板24を周方向に回転させる回転軸となる段付きネジ55が挿通される穴24dが設けられており、穴24dを基準に(回転軸に対して)それぞれ周方向に等間隔の角度Aのピッチで開口部24a,24b,24cが設けられている。また、図5の2点鎖線で示すように、遮光板24における開口部24a,24b,24cと隣接する領域には、開口部24a,24b,24cに対応する閉口部24aa,24bb,24ccがそれぞれ設けられている。
閉口部24aaは、開口部24a、および保持部材51に設けられている開口部51aよりも大きな閉口に形成されている。閉口部24bbは、開口部24b、および開口部51aよりも大きな閉口に形成されている。閉口部24ccは、開口部24c、および開口部51aよりも大きな閉口に形成されている。これにより、閉口部24aa,24bb,24ccは、保持部材51に設けられている開口部51aを塞ぐことが可能である。
閉口部24aa,24bb,24ccは、穴24dを基準に(回転軸に対して)それぞれ周方向に等間隔の角度Bのピッチでそれぞれ設けられている。さらに、開口部24a,24b,24cおよび閉口部24aa,24bb,24ccの中心から遮光板24の穴24dまでの距離L1はすべて同じである(すなわち、同じピッチ円上にある)。
図6は、保持部材51の斜視図である。保持部材51にも遮光板24を周方向に回転させる回転軸となる段付きネジ55が挿通される穴51bが設けられており、穴51aの中心から保持部材51に組み付けられているロッドインテグレータ23の入口開口部23aおよび出口開口部23bの開口中心までの距離L2と、遮光板24の穴24dの中心から開口部24a,24b,24cの開口中心までの距離L1は同じ距離である。また、保持部材51に設けられている開口部51aは、ロッドインテグレータ23の開口部24aと同じ大きさか、またはそれよりも僅かに大きい穴(光路を妨げない大きさ)形状である。
図7は、遮光板24の斜視図であり、図8は、光源部2の斜視図である。図7に示すように、遮光板24には切欠き241aと爪241が設けられている。切欠き241aと爪241は、開口部24a,24b,24cそれぞれの中心線上に同じ形状、および同じ位置関係となるように設けられている。
図8に示すように、光源部2には遮光板24を回転させるためのテーパ状の突起2aが設けられている。突起2aは、選択された遮光板24の開口部に対応する爪241に係合することで遮光板24を回転させるものである。
3種類の開口部24a,24b,24cは、搭載されているDMD4の画素領域の縦横比に応じて、換言すればロッドインテグレータ23の入口開口部23aの縦横比に応じて、選択的に利用される。より具体的には、開口部24a,24b,24cのうちで、搭載されているロッドインテグレータ23の入口開口部23aと相似形の開口部を当該入口開口部23aに整合させた状態で、遮光板24が配置される。
ここで、2つのロッドインテグレータ23の入口開口部23aと遮光板24の開口部が整合させた状態とは、(a)双方の開口部の中心が一致し、かつ、(b)対応する辺が平行をなしている状態をいう。なお、双方の開口部が矩形の場合、条件(b)の代わりに、(c)開口部の長手方向が同じである(換言すれば平行をなしている)という条件を用いてもよい。
次に、導光部3に対する光源部2の装着時および取り外し時における遮光板24の回転位置について説明する。最初に、遮光板24の開口部24bを使用する場合について説明する。図9は、導光モジュール50において遮光板24が閉口位置に位置する状態を示す斜視図であり、図10は、導光モジュール50において遮光板24が開口位置に回転した状態を示す斜視図であり、図11は、導光モジュール50において遮光板24が開口位置に回転した状態を示す斜視図である。
図9に示すように、遮光板24は、ロッドインテグレータ23を保持する保持部材51に対して、遮光板24を閉口位置の方向へ付勢するバネ54と、回転軸となる段付きネジ55を用いて取り付けられている。遮光板24の回転位置は、保持部材51に設けられている開口部51aの上に遮光板24の開口部24bがない状態(位置しない状態)である。つまり、遮光板24の閉口部24bbが保持部材51の開口部51aを塞いでいる状態のため、ロッドインテグレータ23の開口部24aも塞いでいる状態である(閉口位置)。このとき、遮光板24がバネ54によって閉口位置の方向へ付勢されてもこれ以上回転できないように、突起2aと爪241との係合が解除された状態でバネ54の一端部が当接するストッパー56が保持部材51に配置されている。
図10と図11に示すように、導光部3の導光モジュール50に対して光源部2を装着し始めると光源部2のテーパ状の突起2aが遮光板24の爪241に係合し、遮光板24はバネ54の付勢力に抗して周方向、より具体的には右側(反時計回り)に回転を始める。さらに光源部2を前進させて装着を進めると、テーパ状の突起2aの基端部が遮光板24に近づく。突起2aはテーパ状のため、遮光板24の爪241に係合した状態でさらに右側(反時計回り)に遮光板24を回転させる。
このように、光源部2を装着すると光源部2のテーパ状の突起2aが遮光板24の爪241に係合することで遮光板24がバネ54の付勢力に抗して右側(反時計回り)に回転し、遮光板24の開口部24aがロッドインテグレータ23の入口開口部23aに対応する位置に位置する。なお、光源部2を完全に装着したとき、光源部2の突起2aが遮光板24を回転させ開口部24bの位置と開口部51aの位置が合うように突起2aのテーパ角度および位置等が決定される。遮光板24の閉口部24bbが保持部材51の開口部51aを塞いだ状態から遮光板24の開口部24bとロッドインテグレータ23の入口開口部23aの中心が揃う状態になり、光源部2からの光源光を取り入れることができる。
光源部2を導光部3の導光モジュール50から取り外す際は、光源部2のテーパ状の突起2aが遮光板24の爪241から離れる(換言すると、突起2aと爪241との係合が解除される)。遮光板24はバネ54の付勢力によって周方向、より具体的には左側(時計回り)に回転し、閉口部24bbで保持部材51の開口部51aを塞ぐことで保持部材51の開口部51aからゴミが侵入しない状態になる。
次に、開口部24a,24cを使用する場合について説明する。図12は、導光モジュール50において遮光板24が閉口位置に位置する状態を示す斜視図であり、図13は、導光モジュール50において遮光板24が開口位置に回転した状態を示す斜視図であり、図14は、導光モジュール50において遮光板24が閉口位置に位置する状態を示す斜視図であり、図15は、導光モジュール50において遮光板24が開口位置に回転した状態を示す斜視図である。
図12に示すように、開口部24aを使用する場合、作業者は、閉口部24aaが保持部材51の開口部51aを塞いでいる状態(閉口位置)となるように遮光板24を組み付ける。また、図14に示すように、開口部24cを使用する場合、作業者は、閉口部24ccが保持部材51の開口部51aを塞いでいる状態(閉口位置)となるように遮光板24を組み付ける。
各開口部24a,24b,24cは、遮光板24の回転軸に対して互いに等角度で配置され、各切欠き241aおよび各爪241も遮光板24の回転軸に対して互いに等角度で配置されているため、図13と図15に示すように、光源部2の突起2aによって回転する量は同じ、すなわち光源部2を装着するとき、開口部24a,24cの場合も開口部24bの場合と同じ動作をする。
以上のように、実施の形態に係る投写型表示装置1では、遮光板24は、回転軸を中心に周方向に回転可能に構成され、かつ、DMD4の画素領域の縦横比に応じたそれぞれ異なる大きさの複数の開口部24a,24b,24cを備えるため、1種類の遮光板24で複数種類のロッドインテグレータ23に対応可能となる。すなわち、投写型表示装置1の出力解像度に依存してDMD4およびロッドインテグレータ23は変更されるが、1種類の遮光板24で3種類のロッドインテグレータ23およびDMD4に対して共用することができる。したがって、遮光板について1種類のプレス金型を製作すればよいため、プレス金型の製作費用を抑制できる。具体的には、遮光板24を備えることで、1つの開口部のみを設けた遮光板を備える場合と比べて、プレス金型の種類を1/3に減らすことができる。
導光部3に対する光源部2の装着時に、遮光板24は、DMD4の画素領域の縦横比に応じた開口部がロッドインテグレータ23の入口開口部23aに対向する開口位置に位置し、導光部3に対する光源部2の取り外し時に、遮光板24は、閉口部がロッドインテグレータの入口開口部23aに対向する閉口位置に位置するため、光源部2の交換時にロッドインテグレータ23にゴミが侵入したりゴミが付着したりすることを抑制できる。
遮光板24は、複数の開口部24a,24b,24cに対応する位置にそれぞれ配置される複数の爪241をさらに備えるとともに、周方向に付勢されており、光源部2は、遮光板24の爪241と係合して遮光板24を周方向に付勢に抗して回転させるための突起2aを備え、導光部3に対する光源部2の装着時に突起2aが爪241に係合して遮光板24は開口位置に位置し、導光部3に対する光源部2の取り外し時に突起2aと爪241との係合が解除されて付勢により遮光板24は開口位置に位置する。
したがって、光源部2の交換時に作業者が手動で防塵用の蓋をする必要はなく、バネ54の付勢力によって自動で遮光板24を閉口位置に回転させることができる。
各開口部24a,24b,24cは、遮光板24の回転軸に対して互いに等角度で配置され、各爪241は、遮光板24の回転軸に対して互いに等角度で配置されるため、回転する量は同じ、すなわち、光源部2を装着したときは各開口部24a,24b,24cの場合とも同じ動作をする。このように、遮光板24における3種類の開口部24a,24b,24cのうちどの開口部がロッドインテグレータ23と組み合わされても、遮光板24を回転させる機構は開口部ごとに配置される必要はなく1つの機構で機能する。
遮光板24は、ロッドインテグレータ23を保持する保持部材51に対して、遮光板24を閉口位置の方向へ付勢するバネ54と、回転軸となる段付きネジ55を用いて取り付けられるため、遮光板24を回転させる機構を簡単な構成で実現できる。これにより、防塵対策に関するコストの上昇を抑制できる。
また、実施の形態では、遮光板24には3種類の開口部を有するように構成したが、必ずしも3種類である必要はなく2種類以上で構成すればよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 投写型表示装置、2 光源部、2a 突起、3 導光部、4 DMD、23 ロッドインテグレータ、23a 入口開口部、23b 出口開口部、24 遮光板、24a,24b,24c 開口部、24aa,24bb,24cc 閉口部、51 保持部材、54 バネ、55 段付きネジ、241 爪。
Claims (4)
- 光源部と、
表示映像を形成するための画素領域を有する表示デバイスと、
前記光源部からの出射光を前記表示デバイスの前記画素領域へ導く導光部と、
を備え、
前記導光部は、
前記出射光が入射する入口開口部と前記入口開口部の反対側の出口開口部とを有するロッドインテグレータと、
前記ロッドインテグレータの前記入口開口部と前記光源部との間に配置される遮光板と、
を備え、
前記ロッドインテグレータの前記入口開口部は、前記表示デバイスの前記画素領域の縦横比に応じた大きさに形成され、
前記遮光板は、回転軸を中心に周方向に回転可能に構成され、かつ、前記表示デバイスの前記画素領域の縦横比に応じたそれぞれ異なる大きさの複数の開口部と、前記開口部以外の閉口部とを備え、
前記光源部は、前記導光部に着脱可能に構成され、
前記導光部に対する前記光源部の装着時に、遮光板は、前記表示デバイスの前記画素領域の縦横比に応じた前記開口部が前記ロッドインテグレータの前記入口開口部に対向する開口位置に位置し、
前記導光部に対する前記光源部の取り外し時に、遮光板は、前記閉口部が前記ロッドインテグレータの前記入口開口部に対向する閉口位置に位置する、投写型表示装置。 - 前記遮光板は、前記複数の開口部に対応する位置にそれぞれ配置される複数の爪をさらに備えるとともに、前記周方向に付勢されており、
前記光源部は、前記遮光板の前記爪と係合して前記遮光板を前記周方向に前記付勢に抗して回転させるための突起を備え、
前記導光部に対する前記光源部の装着時に前記突起が前記爪に係合して前記遮光板は前記開口位置に位置し、
前記導光部に対する前記光源部の取り外し時に前記突起と前記爪との係合が解除されて前記付勢により前記遮光板は前記開口位置に位置する、請求項1記載の投写型表示装置。 - 各前記開口部は、前記遮光板の前記回転軸に対して互いに等角度で配置され、
各前記爪は、前記遮光板の前記回転軸に対して互いに等角度で配置される、請求項2記載の投写型表示装置。 - 前記遮光板は、前記ロッドインテグレータを保持する保持部材に対して、前記遮光板を閉口位置の方向へ付勢するバネと、前記回転軸となるネジを用いて取り付けられる、請求項2記載の投写型表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015091809A JP2016206609A (ja) | 2015-04-28 | 2015-04-28 | 投写型表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015091809A JP2016206609A (ja) | 2015-04-28 | 2015-04-28 | 投写型表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016206609A true JP2016206609A (ja) | 2016-12-08 |
Family
ID=57487177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015091809A Pending JP2016206609A (ja) | 2015-04-28 | 2015-04-28 | 投写型表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016206609A (ja) |
-
2015
- 2015-04-28 JP JP2015091809A patent/JP2016206609A/ja active Pending
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