JP2016205570A - 管継手構造 - Google Patents
管継手構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016205570A JP2016205570A JP2015090336A JP2015090336A JP2016205570A JP 2016205570 A JP2016205570 A JP 2016205570A JP 2015090336 A JP2015090336 A JP 2015090336A JP 2015090336 A JP2015090336 A JP 2015090336A JP 2016205570 A JP2016205570 A JP 2016205570A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hose
- cap nut
- connected hose
- joint body
- cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】継手本体と被接続ホースを、強い力で接続でき、抜けや漏れを確実に防止できると共に、部品を紛失する虞れが少ない管継手構造を提供する。【解決手段】被接続ホースHに差し込まれる挿入筒部11と雄ネジ部12とを有する継手本体1と、雄ネジ部12に螺着される袋ナット2と、被接続ホースHに外嵌される掴持筒体5と、を備え、掴持筒体5は、基端5b側に外周凹溝51を有する圧縮変形スリーブ部50を備え、かつ、先端5a側へ突出状の複数の弾性片部58を有するチャック部59を備え、継手本体1に袋ナット2を螺進させた接続完了状態において、チャック部59がラジアル内方向の押圧力を受けて弾性片部58が被接続ホースHの外周面に圧接して被接続ホースHの内周面を挿入筒部11に圧接させ、かつ、圧縮変形スリーブ部50がアキシャル方向の圧縮力受けて外周凹溝51の溝底薄壁部51aがラジアル内方へ変形して被接続ホースHに食い込むように構成した。【選択図】図7
Description
本発明は、管継手構造に関する。
従来、継手本体の挿入筒部が差し込まれる被接続ホースに、シリコーンゴム製のリング状パッキンを外嵌させ、締め付けナットを螺進させてパッキンを圧縮変形させ、パッキンの内周面と被接続ホースの外周面を密着させると共に被接続ホースの内周面を挿入筒部に密着させる管継手構造が公知である(例えば、特許文献1参照)。
従来は、パッキンの内周面を被接続ホースの外周面に密着させただけであったので、滑りが生じやすく、被接続パイプに引抜き力が付与された場合に、抜け易いといった問題があった。また、被接続ホースを挿入筒部に密着させる力が弱く、食品や医薬品等の製造設備配管において、ホースの内圧が例えば4MPaと高くなった場合に漏れる虞れがあるといった問題や、頻繁に分解して洗浄するため、リング状パッキンを紛失する虞れがあった。
そこで、本発明は、継手本体と被接続ホースを、強い力で接続でき、抜けや漏れを確実に防止できると共に、部品を紛失する虞れが少ない管継手構造の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の管継手構造は、被接続ホースに差し込まれる挿入筒部と雄ネジ部とを有する継手本体と、上記雄ネジ部に螺着される袋ナットと、上記被接続ホースに外嵌される掴持筒体と、を備え、上記掴持筒体は、基端側に外周凹溝を有する圧縮変形スリーブ部を備え、かつ、先端側へ突出状の複数の弾性片部を有するチャック部を備え、上記継手本体に上記袋ナットを螺進させた接続完了状態において、上記チャック部がラジアル内方向の押圧力を受けて上記弾性片部が上記被接続ホースの外周面に圧接して上記被接続ホースの内周面を上記挿入筒部に圧接させ、かつ、上記圧縮変形スリーブ部がアキシャル方向の圧縮力を受けて上記外周凹溝の溝底薄壁部がラジアル内方へ変形して上記被接続ホースに食い込むように構成した構造である。
また、上記接続完了状態から上記袋ナットを螺退させると、上記圧縮力が解除され、上記外周凹溝の溝幅寸法が僅かに広がって、上記被接続ホースへの食い込み量が減少し、上記継手本体の挿入筒部から上記被接続ホースを引抜き可能に構成したものである。
また、上記袋ナットに内嵌状に取着される押圧筒体を備え、上記押圧筒体は、上記袋ナットの螺進に伴って上記チャック部をラジアル内方向へ押圧する筒状壁部と、上記螺進に伴って上記圧縮変形スリーブ部をアキシャル方向へ押圧する当り壁部と、上記袋ナットの内鍔部に係止する筒状係止部と、を有する構造である。
また、上記掴持筒体は、耐熱ポリエチレンから成るものである。
また、上記袋ナットに内嵌状に取着される押圧筒体を備え、上記押圧筒体は、上記袋ナットの螺進に伴って上記チャック部をラジアル内方向へ押圧する筒状壁部と、上記螺進に伴って上記圧縮変形スリーブ部をアキシャル方向へ押圧する当り壁部と、上記袋ナットの内鍔部に係止する筒状係止部と、を有する構造である。
また、上記掴持筒体は、耐熱ポリエチレンから成るものである。
本発明によれば、圧縮変形スリーブ部とチャック部とによって、被接続ホースを二重に押圧できる。したがって、被接続ホースの抜けを極めて強力に阻止できると共に、密封性を向上できる。分解と再接続を容易かつ迅速に行うことができる。ホース先端部を損傷させることなく接続と分解を繰り返し行うことができる。分解する際に、掴持筒体の紛失を防止できる。
以下、図示の実施形態に基づき本発明を詳説する。
本発明に係る管継手構造は、図1に示すように、被接続ホースHのホース先端部Haに差し込まれる挿入筒部11と雄ネジ部12とを有する継手本体1と、雄ネジ部12に螺着可能な雌ネジ部22を有する袋ナット2と、袋ナット2に内嵌状に取着する円筒状の押圧筒体3と、被接続ホースHに外嵌される円筒状の掴持筒体5と、を備えている。
本発明に係る管継手構造は、図1に示すように、被接続ホースHのホース先端部Haに差し込まれる挿入筒部11と雄ネジ部12とを有する継手本体1と、雄ネジ部12に螺着可能な雌ネジ部22を有する袋ナット2と、袋ナット2に内嵌状に取着する円筒状の押圧筒体3と、被接続ホースHに外嵌される円筒状の掴持筒体5と、を備えている。
被接続ホースHは、食品や医薬品等の衛生管理が重要な製造設備(一般的にサニタリー配管とも呼ばれる)に用いられるものであって、例えば、樹脂製繊維(ポリエステル製糸)にて補強されたシリコーンゴム製のシリコーンホースであり、飲料水や牛乳等の液体、魚の擂身や油脂等の粘性流動体、医薬用材料や小麦粉等の粉粒体等が流れる。
継手本体1と押圧筒体3は、金属製であって、ステンレス製が好ましい。
袋ナット2及び掴持筒体5は耐熱性樹脂であって、高温(120℃)のスチーム洗浄に耐え得るものが好ましい。
特に、掴持筒体5は、耐熱性や耐薬品性に優れると共に弾性を有する樹脂製であって、耐熱ポリエチレン(PE−RT:PolyEthylene of Raised Temperature resistance)製とするのが好ましい。
袋ナット2及び掴持筒体5は耐熱性樹脂であって、高温(120℃)のスチーム洗浄に耐え得るものが好ましい。
特に、掴持筒体5は、耐熱性や耐薬品性に優れると共に弾性を有する樹脂製であって、耐熱ポリエチレン(PE−RT:PolyEthylene of Raised Temperature resistance)製とするのが好ましい。
掴持筒体5は、基端5b側に外周凹溝51を有する短円筒状の圧縮変形スリーブ部50を備え、かつ、先端5a側へ突出状の複数の弾性片部58を有するラッパ状のチャック部59を備えている(図2、図3参照)。
図2と図3に示すように、弾性片部58は、先端5aからアキシャル方向に切り欠いた複数のスリット57によって形成され、軸心L5廻りに等間隔に配設されている。
弾性片部58は、自由状態において、外面に、掴持筒体5の先端5aに向ってラジアル外方に傾斜する被ガイド斜面58aを有し、内面に、先端5aからラジアル内方へ傾斜する先端押圧面58bを有している。
また、弾性片部58の内面側の角部58s(スリット57の内縁)は、エッジがたたないように、アール状に形成している(丸みをおびている)。
掴持筒体5は、内面側の中間部にラジアル外方へ凹んだ窪部55を有している。
なお、図1と図5乃至図9において、掴持筒体5は、図2のA−O−Aで切断した断面を図示している。
弾性片部58は、自由状態において、外面に、掴持筒体5の先端5aに向ってラジアル外方に傾斜する被ガイド斜面58aを有し、内面に、先端5aからラジアル内方へ傾斜する先端押圧面58bを有している。
また、弾性片部58の内面側の角部58s(スリット57の内縁)は、エッジがたたないように、アール状に形成している(丸みをおびている)。
掴持筒体5は、内面側の中間部にラジアル外方へ凹んだ窪部55を有している。
なお、図1と図5乃至図9において、掴持筒体5は、図2のA−O−Aで切断した断面を図示している。
図1及び図4に示すように、押圧筒体3は、ホース軸心Lhに平行状(袋ナット2の内周面29に沿って)配設される筒状壁部39と、袋ナット2の基端側開口部20を形成する内鍔部21に沿って(平行状に)配設される当り壁部30と、袋ナット2の内鍔部21に係止する筒状係止部31と、を備えている。
押圧筒体3は、筒状壁部39(押圧筒体3の先端3aから当り壁部30の当り面30aまで)の長さ寸法Y3を、自由状態の掴持筒体5の長さ寸法Y5の65%以上98%以下、より好ましくは70%以上95%以下に設定している。
このように設定することで、後述の接続完了状態において、万が一、袋ナット2が緩んでも弾性片部58の押圧が保持され、急な漏れを防止できる。ホースH内に、魚の擂身や油脂などを送流させて内圧が高くなっても(例えば4MPaになっても)、漏れと抜けを確実に防止できる。また、袋ナット2を螺進させる際に、先端3aが、弾性片部58に直ぐに当接してラジアル内方への押圧力を発揮し、ホースHや掴持筒体5からの反力を、袋ナット2へ大きく作用させず、袋ナット2を低トルクで螺進退させることができると共に、袋ナット2を樹脂製で薄肉のコンパクトなものとすることができる。そして、袋ナット2を樹脂製とすることで、継手本体1の雄ネジ部12との焼き付きを回避できる。
このように設定することで、後述の接続完了状態において、万が一、袋ナット2が緩んでも弾性片部58の押圧が保持され、急な漏れを防止できる。ホースH内に、魚の擂身や油脂などを送流させて内圧が高くなっても(例えば4MPaになっても)、漏れと抜けを確実に防止できる。また、袋ナット2を螺進させる際に、先端3aが、弾性片部58に直ぐに当接してラジアル内方への押圧力を発揮し、ホースHや掴持筒体5からの反力を、袋ナット2へ大きく作用させず、袋ナット2を低トルクで螺進退させることができると共に、袋ナット2を樹脂製で薄肉のコンパクトなものとすることができる。そして、袋ナット2を樹脂製とすることで、継手本体1の雄ネジ部12との焼き付きを回避できる。
図4に示すように、筒状係止部31は、袋ナット2の基端側開口部20を挿通する短円筒状壁部31aと、内鍔部21の外端面に係止可能な環状の爪部31bと、を有している。
袋ナット2の内部から外部に向って、爪部31bを内鍔部21に摺接させつつ弾性変形させて、基端側開口部20に挿通させ、挿通後に爪部31bが弾性的に復元させて、係止させることで、押圧筒体3と袋ナット2との組み付け(ユニット化)を行っている。
袋ナット2をアキシャル方向に移動させると、押圧筒体3も一緒にアキシャル方向へ移動するように組み付けている。特に、袋ナット2を継手本体1から螺退させる際に、押圧筒体3を袋ナット2と共に継手本体1側から離間させることができる。
また、使用前(ホースHに送流物を送流させる前)の非受圧状態で、押圧筒体3の短円筒状壁部31aの内周面と、ホースHの外周面との間に、間隙を設けている。
袋ナット2の内部から外部に向って、爪部31bを内鍔部21に摺接させつつ弾性変形させて、基端側開口部20に挿通させ、挿通後に爪部31bが弾性的に復元させて、係止させることで、押圧筒体3と袋ナット2との組み付け(ユニット化)を行っている。
袋ナット2をアキシャル方向に移動させると、押圧筒体3も一緒にアキシャル方向へ移動するように組み付けている。特に、袋ナット2を継手本体1から螺退させる際に、押圧筒体3を袋ナット2と共に継手本体1側から離間させることができる。
また、使用前(ホースHに送流物を送流させる前)の非受圧状態で、押圧筒体3の短円筒状壁部31aの内周面と、ホースHの外周面との間に、間隙を設けている。
先ず、接続を初めて行う場合は、図1に示すように、ホース先端部Haに継手本体1の挿入筒部11を差込み、継手本体1の差込量規制用のストッパ面14に当接させる。
図5に示すように、パイプPに外嵌状に配設している掴持筒体5と押圧筒体3と袋ナット2とを継手本体1側へ接近させる。
挿入筒部11の丘陵型凸条部13によってラジアル外方へ変形したホース膨出部Heを、弾性片部58がラジアル外方へ揺動しつつ乗り越え、掴持筒体5の窪部55がホース膨出部Heに対応し、掴持筒体5の先端5aが、ホースHの先端位置(ストッパ面14)まで配設される。
図5に示すように、パイプPに外嵌状に配設している掴持筒体5と押圧筒体3と袋ナット2とを継手本体1側へ接近させる。
挿入筒部11の丘陵型凸条部13によってラジアル外方へ変形したホース膨出部Heを、弾性片部58がラジアル外方へ揺動しつつ乗り越え、掴持筒体5の窪部55がホース膨出部Heに対応し、掴持筒体5の先端5aが、ホースHの先端位置(ストッパ面14)まで配設される。
さらに、継手本体1の雄ネジ部12に袋ナット2を接近させる、袋ナット2の移動に伴って押圧筒体3も継手本体1側へ移動する。
ここで、袋ナット2の先端2aが掴持筒体5の先端5aに接近するにつれて、ホースHやチャック部59からの反力が大きくなる。
そこで、図10に示すように、弾性片部58の揺動点(支点E)から袋ナット2が弾性片部58の先端を押圧する部位(力点P)までの距離が、弾性片部58の揺動点(支点E)から弾性片部58と凸条部13によってホースHが最も圧縮される部位(作用点Q)までの距離よりも長くなるように構成している。
言い換えると、掴持筒体5の先端5aがストッパ面14に当接した状態で、弾性片部58の基端(スリット57の終縁)が、凸条部13の頂点13aよりも基端5b側に配設されるように構成している。
従って、袋ナット2の内周面29によるラジアル内方への押圧力Fpが、テコの原理により作用点Qで倍力して発揮され(上記押圧力Fpよりも作用押圧力Fqが大きくなり)、袋ナット2の螺進を小さい力で容易に行うことができる。
ここで、袋ナット2の先端2aが掴持筒体5の先端5aに接近するにつれて、ホースHやチャック部59からの反力が大きくなる。
そこで、図10に示すように、弾性片部58の揺動点(支点E)から袋ナット2が弾性片部58の先端を押圧する部位(力点P)までの距離が、弾性片部58の揺動点(支点E)から弾性片部58と凸条部13によってホースHが最も圧縮される部位(作用点Q)までの距離よりも長くなるように構成している。
言い換えると、掴持筒体5の先端5aがストッパ面14に当接した状態で、弾性片部58の基端(スリット57の終縁)が、凸条部13の頂点13aよりも基端5b側に配設されるように構成している。
従って、袋ナット2の内周面29によるラジアル内方への押圧力Fpが、テコの原理により作用点Qで倍力して発揮され(上記押圧力Fpよりも作用押圧力Fqが大きくなり)、袋ナット2の螺進を小さい力で容易に行うことができる。
そして、図6に示すように、袋ナット2を継手本体1に螺進させると、押圧筒体3がホース先端側へ移動して、筒状壁部39が弾性片部58の被ガイド斜面58aに摺接して、弾性片部58をラジアル内方へ揺動させる。
さらに袋ナット2を螺進させると、掴持筒体5の基端5bに、押圧筒体3の当り壁部30が当接してアキシャル方向に押圧する。
さらに袋ナット2を螺進させると、掴持筒体5の基端5bに、押圧筒体3の当り壁部30が当接してアキシャル方向に押圧する。
そして、図11(a)乃至図11(c)に示すように、スリーブ部50が(継手本体1と押圧筒体3から)アキシャル方向の圧縮力Faを受けて、溝幅寸法Wが小さくなり、外周凹溝51の溝底薄壁部51aがラジアル内方へ変形してホースHの外周面に、全周にわたって(切れ目なく円環状に)食い込む。
つまり、外周凹溝51は、図11(a)に示す初期溝幅寸法Waから、図11(c)に示すゼロ乃至ゼロ近傍まで小さくなった圧縮完了溝幅寸法Wbに圧縮変形し、溝底薄壁部51aは、圧縮完了食い込み量S1をもつようにラジアル内方へ断面丸山状に膨出する。
シリコーンホースは裂けが発生しやすく、尖った爪を繰り返し食い込ませると破損する虞れがあるが、溝底薄壁部51aが断面丸山形状になりつつ、次第に食い込み量Sが増加するように押圧して食い込むので、損傷することが無く、シリコーンホースを繰り返し使用できる。
つまり、外周凹溝51は、図11(a)に示す初期溝幅寸法Waから、図11(c)に示すゼロ乃至ゼロ近傍まで小さくなった圧縮完了溝幅寸法Wbに圧縮変形し、溝底薄壁部51aは、圧縮完了食い込み量S1をもつようにラジアル内方へ断面丸山状に膨出する。
シリコーンホースは裂けが発生しやすく、尖った爪を繰り返し食い込ませると破損する虞れがあるが、溝底薄壁部51aが断面丸山形状になりつつ、次第に食い込み量Sが増加するように押圧して食い込むので、損傷することが無く、シリコーンホースを繰り返し使用できる。
さらに、袋ナット2の螺進中において、掴持筒体5からのラジアル外方向の押圧力を(金属製)押圧筒体3が受け、袋ナット2へはラジアル外方向押圧力をほとんど作用させず、袋ナット2の回転を低トルクで行える。さらに、押圧筒体3を介して掴持筒体5をアキシャル方向へ押圧することで、押圧筒体3の当り壁部30と、袋ナット2の内鍔部21又は掴持筒体5の基端5bと、の間で、滑りが発生し、袋ナット2の回転を低トルクで行える。また、掴持筒体5と袋ナット2を樹脂製とし押圧筒体3を金属製とすれば、焼き付きが発生する虞れが無く、スムーズに回転させることができる。
図7に示すように、継手本体1に袋ナット2を螺進させた接続完了状態において、チャック部59が筒状壁部39からラジアル内方向の押圧力を受けて、弾性片部58が被接続ホースHの外周面に圧接すると共に、被接続ホースHの内周面を挿入筒部11に圧接させ、かつ、スリーブ部50がストッパ面14と当り壁部30からアキシャル方向の圧縮力Faを受けて溝底薄壁部51aがラジアル内方へ変形して被接続ホースHの外周面に食い込んだ状態となる。
弾性片部58は、ホース先端部Haにおいて、主として凸条部13の頂点13aよりもホースHの先端側を押圧して、凸条部13の抜け止め作用を高めると共に、ホースHと挿入筒部11の間を密着させてシール(密封)作用を得る。
ラジアル内方へ変形した溝底薄壁部51aは、ホース先端部Haにおいて凸条部13の頂点13aよりもホースHの基端側で切れ目の無い円環状に(360度)食い込んで、抜け止め作用を発揮すると共に、ホースHと挿入筒部11の間を全周にわたって強く密着させてシール作用を得る。掴持筒体5によって、二重シール効果と二重抜け止め効果を得ている。
ラジアル内方へ変形した溝底薄壁部51aは、ホース先端部Haにおいて凸条部13の頂点13aよりもホースHの基端側で切れ目の無い円環状に(360度)食い込んで、抜け止め作用を発揮すると共に、ホースHと挿入筒部11の間を全周にわたって強く密着させてシール作用を得る。掴持筒体5によって、二重シール効果と二重抜け止め効果を得ている。
その後、洗浄を行うために継手本体1とホースHの接続を解除する場合は、図8に示すように、接続完了状態から袋ナット2を螺退させると、チャック部59が受けていたラジアル内方への押圧力が解除され、弾性片部58が弾性的復元力によって、ラジアル外方へ揺動し、被接続ホースHへの押圧を解除する。
さらに、スリーブ部50は、圧縮力Faが解除され、図11(c)に示すように、圧縮完了溝幅寸法Wbとなった圧縮変形完了状態から、図11(d)に示すように、弾性的復元力により、外周凹溝51の溝幅寸法Wが僅かに広がって、ホースHへの溝底薄壁部51aの食い込み量Sが減少する。
なお、本発明において「僅かに広がる」とは、図11(a)に示すように、一度も接続されていない初期状態での外周凹溝51の溝幅寸法W(初期溝幅寸法Wa)よりも、図11(d)に示すように、接続完了後に袋ナット2を螺退させて圧縮力Faが解除された後の外周凹溝51の溝幅寸法W(圧縮解除後溝幅寸法Wc)が、小さくなるように広がることを言う。
なお、本発明において「僅かに広がる」とは、図11(a)に示すように、一度も接続されていない初期状態での外周凹溝51の溝幅寸法W(初期溝幅寸法Wa)よりも、図11(d)に示すように、接続完了後に袋ナット2を螺退させて圧縮力Faが解除された後の外周凹溝51の溝幅寸法W(圧縮解除後溝幅寸法Wc)が、小さくなるように広がることを言う。
食い込み量Sは減少したが、圧縮力Faを受けて塑性変形した溝底薄壁部51aによって、掴持筒体5はホースHに外嵌した状態が保持される。
そして、継手本体1とホースHに引っ張り力を付与すると、図9に示すように、挿入筒部11から、掴持筒体5が外嵌したままのホースHを、引き抜くことができ、掴持筒体5の落下や紛失を防止できる。
そして、継手本体1とホースHに引っ張り力を付与すると、図9に示すように、挿入筒部11から、掴持筒体5が外嵌したままのホースHを、引き抜くことができ、掴持筒体5の落下や紛失を防止できる。
各部品を分解して洗浄するが、再び、継手本体1にホースHを接続する場合は、袋ナット2と押圧筒体3と掴持筒体5と外嵌状に配設したホース先端部Haに、継手本体1の挿入筒部11を差し込んで、雄ネジ部12に袋ナット2を螺進させれば、スリーブ部50は、図11(b)と図11(c)に示すように、圧縮力Faを受けて外周凹溝51が圧縮変形し、溝底薄肉壁部51aが再び大きくラジアル外方へ膨出する。
外周凹溝51は、1回目(最初)の接続によって、初期溝幅寸法Waから圧縮解除後溝幅寸法Wcの寸法をもつように塑性変形されるが、2回目からは圧縮完了溝幅寸法Wbから圧縮解除後溝幅寸法Wcの間を弾性変形する。つまり、溝底薄壁部51aは、圧縮解除後食い込み量S2から圧縮完了食い込み量S1の間で弾性変形する。従って、掴持筒体5を繰り返し使用できる。
なお、本発明は、設計変更可能であって、袋ナット2は金属製であっても良い。袋ナット2の外形形状は、六角形状やトルク付与用の凹凸を有するもの等自由である。継手本体1の先端1a側の形状は自由である。
以上のように本発明の管継手構造は、被接続ホースHに差し込まれる挿入筒部11と雄ネジ部12とを有する継手本体1と、雄ネジ部12に螺着される袋ナット2と、被接続ホースHに外嵌される掴持筒体5と、を備え、掴持筒体5は、基端5b側に外周凹溝51を有する圧縮変形スリーブ部50を備え、かつ、先端5a側へ突出状の複数の弾性片部58を有するチャック部59を備え、継手本体1に袋ナット2を螺進させた接続完了状態において、チャック部59がラジアル内方向の押圧力を受けて弾性片部58が被接続ホースHの外周面に圧接して被接続ホースHの内周面を挿入筒部11に圧接させ、かつ、圧縮変形スリーブ部50がアキシャル方向の圧縮力Faを受けて外周凹溝51の溝底薄壁部51aがラジアル内方へ変形して被接続ホースHに食い込むように構成したので、スリーブ部50とチャック部59とによって、ホースHを二重に押圧して、ホースHの抜けを、極めて強力に阻止できると共に、密封性を向上できる。分解する際に、継手本体1からホースHを容易に引き抜くことができ、さらに、掴持筒体5の紛失を防止できる。分解と再接続を容易かつ迅速に行うことができる。ホース先端部Haを損傷させることなく接続と分解を繰り返し行うことができる。
また、接続完了状態から袋ナット2を螺退させると、圧縮力Faが解除され、外周凹溝51の溝幅寸法Wが僅かに広がって、被接続ホースHへの食い込み量Sが減少し、継手本体1の挿入筒部11から被接続ホースHを引抜き可能に構成したので、分解する際に、ホースHを容易に引き抜くことができる。分解する際に掴持筒体5を外嵌させたままホース先端部Haを挿入筒部11から引き抜くことができ、掴持筒体5の離脱や落下を防止して、紛失を防ぐことができる。掴持筒体5を交換せずに、繰り返し使用できる。
また、袋ナット2に内嵌状に取着される押圧筒体3を備え、押圧筒体3は、袋ナット2の螺進に伴ってチャック部59をラジアル内方向へ押圧する筒状壁部39と、螺進に伴って圧縮変形スリーブ部50をアキシャル方向へ押圧する当り壁部30と、袋ナット2の内鍔部21に係止する筒状係止部31と、を有するので、袋ナット2を小さいトルク(回転モーメント)で容易に螺進退させることができる。袋ナット2を樹脂で形成することができ、製造コストを軽減できる。袋ナット2のアキシャル方向への移動に伴って押圧筒体3を軽く移動させることができる。特に、薄い金属製の押圧筒体3は、アキシャル方向に移動させるための外力を付与するのが難しいが、袋ナット2と共に簡単に軽く移動できる。
また、掴持筒体5は、耐熱ポリエチレンから成るので、弾性片部58の揺動や外周凹溝51の変形を繰り返し行っても劣化せず、耐久性を向上できる。例えば、120℃等の高熱スチームによる殺菌・洗浄にも十分に耐えることができる。
1 継手本体
2 袋ナット
3 押圧筒体
5 掴持筒体
5a 先端
5b 基端
11 挿入筒部
12 雄ネジ部
21 内鍔部
30 当り壁部
31 筒状係止部
39 筒状壁部
50 圧縮変形スリーブ部
51 外周凹溝
58 弾性片部
59 チャック部
Fa 圧縮力
H 被接続ホース
S 食い込み量
W 溝幅寸法
2 袋ナット
3 押圧筒体
5 掴持筒体
5a 先端
5b 基端
11 挿入筒部
12 雄ネジ部
21 内鍔部
30 当り壁部
31 筒状係止部
39 筒状壁部
50 圧縮変形スリーブ部
51 外周凹溝
58 弾性片部
59 チャック部
Fa 圧縮力
H 被接続ホース
S 食い込み量
W 溝幅寸法
Claims (4)
- 被接続ホース(H)に差し込まれる挿入筒部(11)と雄ネジ部(12)とを有する継手本体(1)と、上記雄ネジ部(12)に螺着される袋ナット(2)と、上記被接続ホース(H)に外嵌される掴持筒体(5)と、を備え、
上記掴持筒体(5)は、基端(5b)側に外周凹溝(51)を有する圧縮変形スリーブ部(50)を備え、かつ、先端(5a)側へ突出状の複数の弾性片部(58)を有するチャック部(59)を備え、
上記継手本体(1)に上記袋ナット(2)を螺進させた接続完了状態において、上記チャック部(59)がラジアル内方向の押圧力を受けて上記弾性片部(58)が上記被接続ホース(H)の外周面に圧接して上記被接続ホース(H)の内周面を上記挿入筒部(11)に圧接させ、かつ、上記圧縮変形スリーブ部(50)がアキシャル方向の圧縮力(Fa)を受けて上記外周凹溝(51)の溝底薄壁部(51a)がラジアル内方へ変形して上記被接続ホース(H)に食い込むように構成したことを特徴とする管継手構造。 - 上記接続完了状態から上記袋ナット(2)を螺退させると、上記圧縮力(Fa)が解除され、上記外周凹溝(51)の溝幅寸法(W)が僅かに広がって、上記被接続ホース(H)への食い込み量(S)が減少し、上記継手本体(1)の挿入筒部(11)から上記被接続ホース(H)を引抜き可能に構成した請求項1記載の管継手構造。
- 上記袋ナット(2)に内嵌状に取着される押圧筒体(3)を備え、
上記押圧筒体(3)は、上記袋ナット(2)の螺進に伴って上記チャック部(59)をラジアル内方向へ押圧する筒状壁部(39)と、上記螺進に伴って上記圧縮変形スリーブ部(50)をアキシャル方向へ押圧する当り壁部(30)と、上記袋ナット(2)の内鍔部(21)に係止する筒状係止部(31)と、を有する請求項1又は2記載の管継手構造。 - 上記掴持筒体(5)は、耐熱ポリエチレンから成る請求項1,2又は3記載の管継手構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015090336A JP2016205570A (ja) | 2015-04-27 | 2015-04-27 | 管継手構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015090336A JP2016205570A (ja) | 2015-04-27 | 2015-04-27 | 管継手構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016205570A true JP2016205570A (ja) | 2016-12-08 |
Family
ID=57489500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015090336A Pending JP2016205570A (ja) | 2015-04-27 | 2015-04-27 | 管継手構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016205570A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113108139A (zh) * | 2021-04-02 | 2021-07-13 | 东莞汉旭五金塑胶科技有限公司 | 液管与液管接头的锁固式防漏组装结构 |
CN113668607A (zh) * | 2021-08-24 | 2021-11-19 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 预制综合管廊拼接施工方法 |
-
2015
- 2015-04-27 JP JP2015090336A patent/JP2016205570A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113108139A (zh) * | 2021-04-02 | 2021-07-13 | 东莞汉旭五金塑胶科技有限公司 | 液管与液管接头的锁固式防漏组装结构 |
CN113668607A (zh) * | 2021-08-24 | 2021-11-19 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 预制综合管廊拼接施工方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2995839B1 (en) | Pipe connecting device | |
JP4906973B1 (ja) | 管継手 | |
TWI655389B (zh) | Resin pipe joint | |
JP5873833B2 (ja) | 管接続装置 | |
JP3619779B2 (ja) | 樹脂製管継手 | |
JP5747207B2 (ja) | 管継手 | |
CN102362112A (zh) | 卫生用软管联接装置 | |
US9109728B2 (en) | Resinous pipe joint | |
KR20160024847A (ko) | 관 접속 장치 | |
JP2006316805A (ja) | フランジ配管どうしの接続構造 | |
JP2016205570A (ja) | 管継手構造 | |
US20070001448A1 (en) | Sanitary hose couplers | |
US20040045447A1 (en) | Sanitary hose couplers | |
JP6343131B2 (ja) | 継手 | |
US9435471B1 (en) | Pipe joint gasket and method of making same | |
JP4848467B2 (ja) | フランジ配管と流体機器との接続構造 | |
JP5923578B2 (ja) | 樹脂製管継手 | |
JP4963688B2 (ja) | 樹脂管継手 | |
JP2010038270A (ja) | 樹脂管継手 | |
US1157997A (en) | Hose-coupling. | |
JP6300067B2 (ja) | 管継手 | |
JPH11210960A (ja) | 管継手 | |
JP2015048865A (ja) | 管継手 | |
JP2010038264A (ja) | 樹脂管継手 | |
JP2012102769A (ja) | 管継手装置 |