JP2016205455A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヨークに突起を設けることなく、トラニオンの傾転角度を規制できるトロイダル型無段変速機を提供する。
【解決手段】ヨーク23Bに設けられた支持孔18にトラニオン15の枢軸14が回転可能に支持され、支持孔18の内周面に、枢軸14の回転角度を規制する規制部60が設けられ、この規制部60の被当接部60bに、枢軸14に嵌め込まれたワッシャ61の当接部61eが当接することで、ヨークに突起を設けることなく、トラニオンの傾転角度を規制できる。したがって、ヨークに突起を設けることによる重量増を抑制できるとともに、突起を別体に設ける場合に比して、部品点数の増加や組立コスト等を低減できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機の一例として、特許文献1に記載のものが知られている。このトロイダル型無段変速機は、図6および図7に示すように構成されている。図6に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車(伝達歯車)4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図6中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図6中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図6中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1とともに回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図7参照)が回転自在に挟持されている。
図6中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図6の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力(予圧)を付与する。
図7は、図6のA−A線に沿う断面図である。図7に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図7においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図7の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図7の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図7の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ56によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図7で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図7の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ56と下側シリンダボディ57とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、さらにこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える、つまり変速制御する場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図7の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、ヨーク23A,23Bには、トラニオン15を傾転軸受(ラジアルニードル軸受30)を介して支持する役割と、傾転角度(枢軸14の回転角度)を規制する役割を主に担っている。
傾転角度を規制する役割を有するヨークとして、例えば図8に示すものや、特許文献1および2に記載されたものが知られている。図8に示すヨーク23A(23B)は、その下面に傾転ストッパ(突起)23Sが設けられている。つまり、ヨーク23A(23B)の各支持孔18を径方向で挟む位置に傾転ストッパ23S,23Sがヨーク23A(23B)の下面から突出して設けられている。
そして、この支持孔18に、図示しないトラニオンの枢軸が傾転軸受を介して挿入されて支持され、トラニオンが所定角度だけ回転して傾転ストッパ(突起)23S,23Sに当接することで、トラニオンの傾転角度(枢軸14の回転角度)を規制するようになっている。
なお、図8(a)では、ヨーク23A(23B)の上下を逆にして図示している。
特許文献1および特許文献2に記載されているヨークでは、図8に示すものと同様に、ヨークの下面でヨークの支持孔の近傍に突起が設けられ、トラニオンが所定角度だけ回転して突起に当接することで、トラニオンの傾転角度を規制するようになっている。
特開2008−51157号公報 特開2011−112087号公報
しかし、図8に示すヨーク23A(23B)や特許文献1に記載されているヨークでは、ヨークに突起を一体加工で設ける場合、加工コストが高くなるばかりか、トラニオンの傾転角度規制の際、突起にトラニオンが衝突するときの応力を考慮すると、突起には大きな曲げ力が発生するので、突起を大きくする必要があり、重量増につながる。
また、特許文献2に記載されているように、突起をヨークと別体に設ける場合、部品点数が増加し、管理コストや組立コストが高くなるし、上述したように、トラニオンの傾転角度規制の際、突起にトラニオンが衝突して大きな曲げ力が発生するので、突起を大きくする必要があり、重量増につながる。
特に、昨今の省エネの流れにより、自動車等の車両においても低燃費化が求められており、少しでも軽量化することが必要であるが、上述したようにトラニオンに突起を設ける場合、必ず重量増加の方向である。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、ヨークに突起を設けることなく、トラニオンの傾転角度を規制できるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、入力側ディスクと出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラを回転自在に支持し、前記入力側ディスクおよび出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に傾転するトラニオンと、このトラニオンの前記枢軸を回転可能に支持するとともに、前記トラニオンの傾転により揺動するヨークとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記ヨークに設けられた支持孔に前記枢軸が回転可能に支持され、
前記支持孔の内周面に、前記枢軸の回転角度を規制する規制部が前記内周面から窪んで設けられ、
前記枢軸に前記規制部に突出する突出部が設けられていることを特徴とする。
本発明においては、ヨークの支持孔の内周面に、トラニオンの枢軸の回転角度を規制する規制部が前記内周面から窪んで設けられ、この規制部に枢軸に設けられた突出部が突出しているので、枢軸が正逆方向に所定角度だけ回転して突出部が所定角度だけ回転した場合に、当該突出部は規制部によってそれ以上の回転が規制され、これによって枢軸の回転角度が規制される。つまり、トラニオンの傾転角度が規制される。
したがって、トラニオンに突起を設けることなく、トラニオンの傾転角度を規制できるので、突起を設けることによる重量増を抑制できるとともに、突起を別体に設ける場合に比して、部品点数の増加や組立コスト等を低減できる。
また、規制部が支持孔の内周面に窪んで設けられているので、その分、規制部を含む支持孔の断面積が従来の支持孔に比して大きくなり、その結果、軽量化を図ることができる。
さらに、トラニオンの傾転角度規制の際、規制部にトラニオンの枢軸等が衝突するときの応力をヨークの引張り力で受けるため、従来の突起の曲げ力で受ける場合よりも有利である。
本発明によれば、ヨークの支持孔の内周面に、トラニオンの枢軸の回転角度を規制する規制部が窪んで設けられ、この規制部に枢軸に設けられた突出部が突出しているので、トラニオンに突起を設けることなく、トラニオンの傾転角度を規制できる。したがって、重量増を抑制できるとともに、部品点数の増加や組立コスト等を低減できる。
本発明の第1の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示すもので、その断面図である。 同、ヨークを示すもので、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 同、ワッシャを示すもので、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 同、ヨークの支持孔にワッシャが嵌め込まれている状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るトロイダル型無段変速機におけるヨークを示すもので、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は下面図である。 従来のトロイダル型無段変速機の一例を示す断面図である。 図6におけるA−A線に沿う断面図である。 従来のトロイダル型無段変速機のヨークの一例を示すもので、(a)は斜視図、(b)は下面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態のトロイダル型無段変速機を示す断面図である。
なお、本実施の形態において、図6および図7に示す従来のトロイダル型無段変速機と同一構成には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図1に示すトロイダル型無段変速機は、モジュール化したものとなっている。
すなわち、ケーシング50(図6および図7参照)に収容する前の段階で、前述の入力軸1、入力側ディスク、出力側ディスク、出力歯車、上下のヨーク23A,23B、トラニオン15、パワーローラ11、駆動装置32、押圧装置、固定部材52(アッパープレート)等が一体に組み立てられてバリエータモジュール38とされ、このバリエータモジュール38をケーシング50内に収容して取り付けるようになっている。また、バリエータモジュール38を組んだ段階でケーシング50に収容する前に、試験的にバリエータモジュール38を動作(回転)させることが可能になっている。
このようなバリエータモジュール38においては、パワーローラ11を支持するトラニオン15は、駆動装置32に支持されている。
駆動装置32は、トラニオン15を支持して変位させる駆動ピストン33と、駆動ピストン33を移動可能に油密に嵌装するシリンダボディ31とを有する。シリンダボディ31はシリンダチャンバ(油圧シリンダ)31a,31aを有しており、当該シリンダチャンバ31a,31aに駆動ピストン33,33が軸方向に移動可能に油密に嵌装されている。
また、シリンダボディ31を構成する上側シリンダボディ56に固定される下側の球面ポスト68と、アッパープレート52に固定される上側の球面ポスト64とが上下に一体に接合された柱状ポスト69とされ、バリエータモジュール38において一対の柱状ポスト69がアッパープレート52と、シリンダボディ31を接続した状態となっている。
また、柱状ポスト69の上下の中央部分を入力軸1が貫通した状態となっている。また、入力軸1に図示しない一対の入力側ディスク、出力側ディスク、出力歯車、押圧装置等が支持されている。なお、押圧装置は、油圧により圧力を付与する油圧式になっている。
また、一対の出力側ディスクと出力歯車は、一対の出力側ディスクの背面同士を接合した状態に、一対の出力側ディスクを一体にするとともに、この一体になった出力側ディスクの外周面に歯を設けて出力歯車とした一体型出力側ディスク34が用いられている。
また、前記柱状ポスト69は、上側シリンダボディ56の上面に形成され、かつ、柱状ポスト69の下端面に形成された凸部が嵌合する凹部(インロー穴部)と、アッパープレート52の下面に設けられ、柱状ポストの上端面に形成された凸部が嵌合する凹部(インロー穴部)とにより位置決めされる。また、一対の柱状ポスト69は、その上下の球面ポスト64,68が、上下のヨーク23A,23Bの係止孔19に挿入されて嵌合され、これらヨーク23A,23Bにより、一対の柱状ポスト69の間隔が規制されている。
また、本実施の形態では、ヨーク23A,23Bに設けられた支持孔18に枢軸14が傾転軸受30を介して回転可能に支持されている。
また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図1の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ56によって揺動自在に支持されている。
また、下側のヨーク23Bの支持孔18の内周面に、枢軸14の回転角度を規制する規制部60が当該内周面から窪んで設けられている。
すなわち、図2に示すように、ヨーク23Bの支持孔18の内周面の周方向における一部が径方向外側に、かつ軸方向全体に亙って切り欠かれており、この切欠部が規制部60とされている。規制部60は、支持孔18の直径より大径の円弧部60aと、この円弧部60aの両端部にそれぞれ設けられた被当接部60b,60bとから構成されている。円弧部60aは支持孔18と同心に構成されており、係止孔19側を向いて配置されている。
一方、支持孔18に支持されるトラニオン15の下側の枢軸14は、図1に示すように、傾転軸受30を介して支持孔18によって支持される大径部14aと、この大径部14aと同軸に設けられた小径部14bとを有しており、この小径部14bにワッシャ61が嵌め込まれている。
また、小径部14bにワッシャ61が嵌め込まれるとともに、枢軸14が支持孔18に傾転軸受30を介して支持された状態において、ワッシャ61は支持孔18内に位置するともに、その下面がヨーク23Bの下面とほぼ面一となっている。
ワッシャ61は、図3に示すように、円形のワッシャ本体61aと、このワッシャ本体61aの外周の一部から径方向外側に突出する突出部61bとを備えている。
ワッシャ本体61aの中央部には、両端部が円弧状に形成され、かつ断面形状が枢軸14の小径部14bとほぼ等しい略矩形の貫通孔61cが設けられており、この貫通孔61cに枢軸14の小径部14bが挿入されることによって、ワッシャ61が枢軸14に当該枢軸14と同期して回転するように取り付けられている。
また、ワッシャ本体61aの直径は支持孔18の直径とほぼ等しいか若干小さくなっており、当該ワッシャ本体61aは支持孔18に嵌め込まれることによって、支持孔18の中心回りに正逆方向に回転可能となっている。
また、突出部61bは、ワッシャ本体61aの直径より大径の円弧部61dと、この円弧部61dの両端部にそれぞれ設けられた当接部61e,61eとから構成されている。円弧部61dはワッシャ本体61aと同心に構成され、当該円弧部61dの周方向の長さは前記円弧部60aの周方向の長さより短くなっている。また、円弧部61dと円弧部60aの曲率半径は等しく設定されている。
また、当接部61eのワッシャ本体61aからの突出長さは、前記被当接部60bの支持孔18からの突出長さとほぼ等しくなっている。
したがって、図4に示すように、ワッシャ本体61aが支持孔18に嵌め込まれた状態において、ワッシャ61は支持孔18の中心回りに正逆方向に回転可能となるとともに、突出部61bが円弧部60aに沿って支持孔18の中心回りに正逆方向に回転可能となる。
また、突出部61bは規制部60に突出しており、枢軸14が正逆方向に所定角度だけ回転して突出部61bがワッシャ61とともに所定角度だけ回転した場合に、当該突出部61bは規制部60によってそれ以上の回転が規制され、これによって枢軸14の回転角度が規制される。
すなわち、ワッシャ61が正方向に回転して、突出部61bの一方の当接部61eが一方の被当接部60bに当接することで、ワッシャ61のそれ以上の正方向への回転が規制され、ワッシャ61が逆方向に回転して、突出部61bの他方の当接部61eが他方の被当接部60bに当接することで、ワッシャ61のそれ以上の逆方向への回転が規制される。
ワッシャ61はトラニオン15の枢軸14(の小径部14b)に嵌め込まれているので、このようにワッシャ61の回転が規制されることで、トラニオン15の枢軸14の回転が規制される、つまり、トラニオン15の傾転が規制される。
このように、支持孔18の内周面に設けられた規制部60(円弧部60aと一対の被当接部60b,60bとによって構成されている)と、ワッシャ61の突出部61bとの双方の支持孔18回りの周方向の位置および周方向の長さを適宜設定することによって、トラニオン15の傾転角度を所定の範囲に設定できるとともに傾転角度を規制できる。例えば図4に示すように、規制部60の一対の被当接部60b,60b間において、ワッシャ61を正逆方向に回転させることができるので、被当接部60b,60b間の支持孔18の中心に対する角度Aが規制傾転角度となる。
以上のように本実施の形態によれば、ヨーク23Bの支持孔18の内周面に、トラニオン15の枢軸14の回転角度を規制する規制部60が窪んで設けられ、この規制部60にワッシャ61の突出部61bが突出しているので、従来と異なりトラニオン15に突起を設けることなく、トラニオン15の傾転角度を規制できる。したがって、突起を設けることによる重量増を抑制できるとともに、突起を別体に設ける場合に比して、部品点数の増加や組立コスト等を低減できる。
また、規制部60がヨーク23Bの支持孔18の内周面の一部を切り欠くことによって窪んで設けられているので、規制部60を含めた支持孔18の断面積が従来の支持孔に比して大きくなり、その結果、軽量化を図ることができる。
さらに、トラニオン15の傾転角度規制の際、規制部60の被当接部60bにトラニオン15の枢軸14に設けられたワッシャ61の当接部61eが衝突するときの応力をヨーク23Bの引張り力で受けるため、従来の突起の曲げ力で受ける場合よりも有利である。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態のトロイダル型無段変速機におけるヨーク23Bを示す図である。
本実施の形態では、ヨーク23Bの支持孔18の内周面に設ける規制部の構成であるので、以下ではこの点について説明し、第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
第1の実施の形態では、規制部60は支持孔18の内周面の周方向における一部を、軸方向全体に亙って切り欠くことによって設けたが、本実施の形態では、図5に示すように、規制部65は、支持孔18の内周面の周方向における一部を、軸方向の一部だけ切り欠くことによって設けられている。
すなわち、規制部65は、その平面形状は前記規制部60と等しくなっているが、ヨーク23Bの下面から所定の深さだけ、支持孔18の外周面の一部を切り欠くことによって設けられている。これによって、規制部65は支持孔18の軸方向において貫通せず、いわゆるザグリのような形状となっている。
この規制部65の深さ(ヨーク23Bの下面からの深さ)は、ワッシャ61の厚さとほぼ等しいか、若干深めに設定されている。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、規制部65の深さが第1の実施の形態における規制部60より浅いので、その分、第1の実施の形態に比してヨーク23Bの剛性が高まるという利点がある。
なお、上述した第1および第2の実施の形態では、下側のヨーク23Bの支持孔18の外周面に規制部60,65を設けるものとしたが、規制部60,65は、上下のヨーク23A,23Bの少なくともいずれか一方のヨークの支持孔18の外周面に設けてもよく、さらに、双方のヨーク23A,23Bの全ての支持孔18の外周面に設けるのが好ましい。
また、第1および第2の実施の形態では、トラニオン15の枢軸14(の小径部14b)にワッシャ61を設け、このワッシャ61の突出部61bの当接部61eを規制部60の被当接部60bに当接することで、枢軸14の回転角度、つまりトラニオン15の傾転角度を規制するようにしたが、枢軸14に突出部を設ける場合、ワッシャ61の突出部61bに限ることなく、枢軸14と一体的に回転する部品を突出部としてもよいし、さらに、ワッシャ61等の部品を設けることなく、枢軸14の断面形状を変更することによって、当該枢軸14に規制部60の被当接部60bに当接可能な当接部を有する突出部を一体的に形成してもよい。
さらに、規制部60の被当接部60bや、ワッシャ61等の部品の被当接部、枢軸14に一体的に設けた突出部の被当接部に、必要に応じて熱処理を施して硬度を上げてもよい。このようにすれば、被当接部60bと当接部との衝突によるこれらの摩耗や損傷等を軽減できる。
また、本実施の形態では、本発明を、ダブルキャビティ式ハーフトロイダル型無段変速機に適用した場合を例にとって使用したが、本発明は、これに限らず、シングルキャビティ式ハーフトロイダル型無段変速機にも適用できる。
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
14 枢軸
15 トラニオン
18 支持孔
23A,23B ヨーク
60,65 規制部
61 ワッシャ
61b 突出部

Claims (1)

  1. 入力側ディスクと出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラを回転自在に支持し、前記入力側ディスクおよび出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に傾転するトラニオンと、このトラニオンの前記枢軸を回転可能に支持するとともに、前記トラニオンの傾転により揺動するヨークとを備えたトロイダル型無段変速機において、
    前記ヨークに設けられた支持孔に前記枢軸が回転可能に支持され、
    前記支持孔の内周面に、前記枢軸の回転角度を規制する規制部が前記内周面から窪んで設けられ、
    前記枢軸に前記規制部に突出する突出部が設けられていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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