JP2016203402A - フィルムインサート成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】絵柄の耐久性及び質感を維持することができるような構造のフィルムインサート成形品を提供する。
【解決手段】フィルムインサート成形品66は、表面にコート層52を有するベースフィルム51と、このベースフィルム51の裏面を補強するバックアップ樹脂65とからなり、加えて局部的に、ベースフィルム51の裏面にエンボス部53が形成され、このエンボス部53を覆う加飾印刷部54が施され、さらに、エンボス部53及び加飾印刷部54を覆う遮光印刷部55が施されている。
【効果】エンボス部53が光学的にエッジ効果を発揮し、加飾印刷部54を目立たせる。よって、加飾印刷部54がベースフィルム51の裏面にあるにも拘わらず、質感が高まる。コート層52がベースフィルム51の表面にあり、エンボス部53がベースフィルム51の裏面にあるため、コート層52が傷む心配はない。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば車両用表示装置のレンズに適用するフィルムインサート成形品に関する。
従来の車両用表示装置のレンズは、フィルムインサート成形法で製造されることがある。フィルムインサート成形品は、金型にフィルムをセットし、このフィルムの裏面にバックアップ樹脂を射出することで得られる。外観性を高めるために、フィルムの基材であるベースフィルムに、絵柄を予め印刷しておくことがある。
表面に絵柄を印刷すると摩耗により剥離しやすくなるため、絵柄は一般にベースフィルムの裏面に印刷される。しかし、裏面に印刷すると、ベースフィルムの厚さでぼかされ、絵柄の質感が乏しくなる。
そこで、質感を高める技術が色々と提案されてきた(例えば、特許文献1(図3、図5)参照。)。
特許文献1の図3に示されるように、凹凸層(12)(括弧付き数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)を有する基体シート(11)と、裏面に図柄が印刷された基体シート(1)とを準備する。そして、加熱手段(7)で基体シート(1、11)を所定の温度に加熱する。次に、射出成形用金型(4)のキャビティ(40)に、基体シート(1、11)を置き、キャビティ(40)へ溶融樹脂を射出する。
型開き後に、基体シート(1)から基体シート(11)を剥離する。
以上により、特許文献1の図5に示される樹脂成形品(6)が得られる。図柄が基体シートの裏面に付されているが、基体シートの外表面に凹みが形成されており、この凹みのエッジがシャープ感を発揮するため、質感が高められるという利点を有する。
一方、特許文献1の技術では、表面に凹凸が存在し、凹凸に汚れが着きやすくなる。対策として凹凸にクリア塗装を施すと、エッジによるシャープ感が乏しくなり、質感が低下する。
また、特許文献1の技術では、基体シート(1)の他に、基体シート(11)を準備する必要があり、設備費が嵩み、製造コストが嵩むことなる。
しかし、フィルムインサート成形品の低コスト化が求められる中、絵柄の耐久性及び質感を維持しつつ、製造コストを抑えることができるような構造のフィルムインサート成形品が求められる。
特許第3500234号公報
本発明は、絵柄の耐久性及び質感を維持しつつ、製造コストを抑えることができるような構造のフィルムインサート成形品を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、金型にフィルムをセットし、このフィルムの裏面にバックアップ樹脂を射出することで得られるフィルムインサート成形品であって、
前記フィルムは、透明なベースフィルムと、機能性を付加するために前記ベースフィルムの表面に成層されたコート層と、前記ベースフィルムの裏面に且つ加飾範囲に印刷されたエンボス部とを備えていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のフィルムインサート成形品であって、
前記エンボス部は、前記透明なベースフィルムと屈折率が近い透明なインキにより、前記ベースフィルムの裏面に直接印刷されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2記載のフィルムインサート成形品であって、
前記エンボス部は、前記裏面側から所定の明度のインキによる加飾印刷部で覆われ、この加飾印刷部が更に前記所定の明度のインキより明度が低いインキによる遮光印刷部で覆われており、
前記エンボス部の範囲は、前記加飾印刷部の範囲より広く且つ前記遮光印刷部の範囲より狭くなるように構成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載のフィルムインサート成形品であって、
前記フィルムインサート成形品は、車両用表示装置のレンズであって、このレンズは、円錐台部を含み、この円錐台部を構成する斜面に、前記エンボス部が配置されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ベースフィルムの裏面に加飾範囲が設けられる。すなわち、加飾がベースフィルムで保護されるため、絵柄の耐久性が高まる。加飾範囲にエンボス部が形成され、このエンボス部が質感を高める作用を発揮する。エンボス部がベースフィルムの裏面に設けられ、コート層がベースフィルムの表面に設けられるため、エンボス部でコート層が阻害される心配がなく、コート層が本来の機能を発揮し続ける。
エンボス部は、ベースフィルムに印刷法により形成する。印刷は、汎用技術であり、短時間で作業が行えるため、コストは嵩まない。
よって、本発明によれば、絵柄の耐久性及び質感を維持しつつ、製造コストを抑えることができるフィルムインサート成形品が提供される。
請求項2に係る発明では、エンボス部は、透明なベースフィルムと屈折率が近い透明なインキにより、ベースフィルムの裏面に直接印刷されるため、ベースフィルムに屈折率が近いエンボス部が直接密着することになる。つまり、表面から見たときに、ベースフィルムとエンボス部とに境界がなく一体的に見え、違和感のない外観及び質感が提供される。
請求項3に係る発明では、エンボス部の範囲は、加飾印刷部の範囲より広く且つ遮光印刷部の範囲より狭くなるように構成すると共に、加飾印刷部は明るく、遮光印刷部は暗くした。
エンボス部が加飾印刷部より広いため、印刷の都合で加飾印刷部がずれても、この加飾印刷部はエンボス部の範囲に収まり、質感が維持される。
暗い遮光印刷部がエンボス部より広いため、印刷の都合で遮光印刷部がずれても、この遮光印刷部がエンボス部の範囲を外れることはない。
よって、印刷のずれを許容しつつ、質感が維持される。結果、印刷コストを下げることができる。
請求項4に係る発明では、フィルムインサート成形品は、車両用表示装置のレンズであって、このレンズは、円錐台部を含み、この円錐台部を構成する斜面に、エンボス部が配置される。
車両用表示装置であれば、円錐台部にアナログ計器の指針及び文字板を配置することが考えられる。円錐台部の斜面にエンボス部及び加飾印刷部を施すことで、アナログ計器の立体感が強調される。結果、車両用表示装置の質感が高まり、外観性が高まる。
本発明に係るフィルムの製造工程を説明する図である。 フィルムの予備成形工程及びトリム工程を説明する図である。 インサート成形工程及びフィルムインサート成形品を説明する図である。 図3(b)の4部拡大図兼図7の4部拡大図である。 車両用表示装置の正面図である。 図5の6−6線断面図である。 車両用表示装置の分解図である。 図7の8部拡大図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、構成要素には、説明の都合で、図5以降に10番〜40番台の符号を付し、図1〜図4に50番以降の符号を付す。
図1(a)に示すように、透明なベースフィルム51と、このベースフィルム51の表面に設けたコート層52とからなる機能フィルム50を準備する。すなわち、コート層52は、機能性(機械的膜強度、耐摩耗性、耐薬品性等の機能)を付加する層であり、一層又は多層からなる。
ベースフィルム51は、高い透明性を有する熱可塑性の樹脂からなる75〜300μm厚のフィルムである。樹脂材料としては、ポリエチレン系(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)や、オレフィン系、アクリル、ポリイミド系材料及び同等の材料が採用できる。
機能コート層と呼ばれるコート層52は、例えばハードコートであり、活性線硬化樹脂、すなわち紫外線や電子線のような活性線(活性エネルギー線)の照射により、架橋反応を経て硬化する樹脂を用いることで、表側の機械的膜強度、耐摩耗性、硬度や、耐薬品性などに優れる特性を得るものを用いる。
図1(b)に示すように、ベースフィルム51の裏面に凹凸状のエンボス部53を設ける。このエンボス部53は、透明なベースフィルム51と屈折率が近い透明なインキで直接印刷する。印刷範囲をWbとする。インキは、溶融樹脂の射出成形に耐熱性を有する性能を有するインキ(例えば熱硬化性インキ、紫外線硬化型インキ)を用いることが望ましい。
例えば、ベースフィルム51にアクリレート樹脂を採用し、エンボス部53に紫外線硬化型アクリレートインキを採用することで、ベースフィルム51の屈折率とエンボス部53の屈折率は、2%以下の差に抑えることができる。
屈折率が近いため、一体形成と同等の作用効果を発揮する。
エンボス印刷は、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、その他の印刷法の何れでもよく、ベースフィルム51の裏面に凹凸模様状の層を形成できれば印刷法は任意である。エンボス部53の厚さ(高さ)は、10μm又はそれ以上とする。
次に、図1(c)に示すように、エンボス部53に、加飾印刷部54を被せる。ただし、加飾印刷部54の印刷範囲Wcは、エンボス部53の範囲Wbより小さくする。
加飾印刷部54は、例えば明るいグレーの顔料又は染料を着色剤として含有する耐熱インキ(例えば、帝国インキのIPX)を用いる。この明るいインキは、後述する特許請求の範囲の請求項3に記載されている所定の明度のインキに相当する。印刷法は、エンボス印刷と同様に通常の印刷法を適用する。
次に、図1(d)に示すように、エンボス部53及び加飾印刷部54に遮光印刷部55を被せる。ただし、遮光印刷部55の印刷範囲Wdは、エンボス部53の範囲Wbより大きくする。
遮光印刷部55は、加飾印刷部54より暗いグレー又はブラックの顔料又は染料を着色剤として含有する耐熱インキ(例えば、帝国インキのIPX)を用いる。この暗いインキは、後述する特許請求の範囲の請求項3に記載されている前記所定の明度のインキより明度が低いインキに相当する。印刷法は、エンボス印刷と同様に通常の印刷法を適用する。
以上により、透明なベースフィルム51と、機能性を付加するためにベースフィルム51の表面に成層(形成)されたコート層52と、ベースフィルム51の裏面に且つ加飾範囲に印刷された凹凸状のエンボス部53とを備えているインサート成形用フィルム56が得られた。
このインサート成形用フィルム56を用いて実施するインサート成形法を次に説明する。
図2(a)に示すように、インサート成形用フィルム56は、範囲がWbであるエンボス部53と、範囲がWcである加飾印刷部54と、範囲がWdである遮光印刷部55を備えている。
図2(b)に示すように、金型プレス法により、予備成形することにより予備成形品57を得る(予備成形工程)。
この予備成形品57は、縁に余剰材58を有しているため、カッター59等で余剰材58を切除する(トリム工程)。
次に、図3(a)に示すように、固定型61と可動型62からなる金型60を開き、可動型62に予備成形品57をセットする。必要であれば、可動型62にバキューム孔を複数設け、これらのバキューム孔を用いて可動型62に予備成形品57を真空吸着させる。
次に、金型60を閉じ、キャビティ63へ射出機64からバックアップ樹脂(図3(a)、符号65)を射出する。バックアップ樹脂65は、可塑化状態にあり、流動性に富むため、キャビティ63を満たすと共に予備成形品57を可動型62へ押圧する。
バックアップ樹脂65は、高い透明性を有するなど光学特性が良好な耐熱アクリルが好適である。
バックアップ樹脂65が固まったら、金型60を開き、製品を払い出す。
図3(b)に示す製品、すなわちフィルムインサート成形品66が得られた。
ところで、エンボス部53を金型で形成することは可能であるが、金型費用が嵩む。この点、本発明では、ベースフィルム51に印刷法によりエンボス部53を形成するため、金型に凹凸を設ける必要がなく、金型費用を低減することができる。
次に、図3(b)の4部拡大図である、図4に基づいて、フィルムインサート成形品66の構成を詳しく述べる。
図4に示すように、フィルムインサート成形品66は、表面にコート層52を有するベースフィルム51と、このベースフィルム51の裏面を補強するバックアップ樹脂65とからなり、加えて局部的に、ベースフィルム51の裏面に範囲Wbのエンボス部53が形成され、このエンボス部53を覆う加飾印刷部54が施され、さらに、エンボス部53及び加飾印刷部54を覆う遮光印刷部55が施されている。
エンボス部53は凹凸で構成される。凹凸の角部(エッジ)がシャープに見える。結果、エンボス部53の存在により加飾印刷部54を目立たせることができる。よって、加飾印刷部54がベースフィルム51の裏面にあるにも拘わらず、質感が高まる。
また、仮に、エンボス部53が表面にあると、このエンボス部53がコート層52を傷める虞が出てくるが、本実施例によれば、コート層52がベースフィルム51の表面にあり、エンボス部53がベースフィルム51の裏面にあるため、コート層52が傷む心配はない。
そして、加飾印刷部54の範囲Wcよりも、エンボス部53の範囲Wbは、片側でδbだけ大きい。仮に、印刷のずれに起因して、加飾印刷部54がずれても、このずれがδb以内であれば、加飾印刷部54に対するエンボス部53の質感向上作用が維持される。
また、エンボス部53の範囲Wbよりも、遮光印刷部55の範囲Wdは、δcだけ大きい。仮に、印刷のずれに起因して、遮光印刷部55がずれても、このずれがδc以内であれば、遮光印刷部55にエンボス部53が収まり、遮光印刷部55の遮光作用が維持される。
以上に述べたフィルムインサート成形品66を、車両用表示装置に適用した例を以下に説明する。
図5に示すように、車両用表示装置10は、例えば、TFT(薄膜トランジスタ)モジュールからなる液晶表示モジュール11を中央に備え、この液晶表示モジュール11の左右にアナログゲージ12、13を備え、上辺14、左・右辺15、16にワーニング意匠17、18、19を備えているところの車載用のコンビネーションメータである。
この例では、左のアナログゲージ12は、エンジン回転数を示す文字板21と指針22とを有する回転メータであり、右のアナログゲージ13は、車速を示す文字板23と指針24とを有するスピードメータである。
図6及び図7で車両用表示装置10の構成を説明する。理解を容易にするため、図7を先に説明する。
図7に示すように、車両用表示装置10は、透光部材としてのレンズ26と、見返し27と、液晶表示モジュール11と、インナーケース28と、メイン回路基板29と、サブ回路基板31と、ケース体32と、カバー33とを備えている。
レンズ26は、図4(b)に示すフィルムインサート成形品66であり、液晶表示モジュール11や指針22、24を覆って保護する役割を果たす。
見返し27は、レンズ26の外周及び背面を囲む部材である。この見返し27は、遮光性のある着色された合成樹脂、例えば黒色ABS樹脂等で形成され、レンズ26を粘着剤等により保持する。サブ回路基板31に備える光源34、35からの光を、見返し27に一体形成された隔壁によって仕切ることで、所望の範囲だけ発光するように構成されている。
TFTモジュールからなる液晶表示モジュール11は、メイン回路基板29で制御されるものであり、レンズ26とメイン回路基板29との間に配置される。この液晶表示モジュール11は、細かい内部構造は省略したが、液晶パネルと、バックライトと、液晶パネル及びバックライトを収納し支持するフレームと、このフレームの背面を覆う金属板37とを備え、この金属板37に設けた取付け部を通じて複数本のビスにより、インナーケース28と、メイン回路基板29と、サブ回路基板31と、ケース体32とに共締めされる。
そして、TFTモジュールからなる液晶表示モジュール11に可撓性回路基板の一端が接続され、この可撓性回路基板の他端がメイン回路基板29に接続されることで、液晶表示モジュール11とメイン回路基板29とが電気的に接続される。
インナーケース28は、遮光性のある例えば白色の合成樹脂からなり、ワーニング用の光源34、35や、ゲージ用光源を囲うように、見返し27とサブ回路基板31との間に隔壁を形成し、それぞれの照明範囲を仕切っている。また、前面側に液晶表示モジュール11を収容する収容部38を備えている。
メイン回路基板29は、銅箔パターンが形成されたガラス繊維強化プラスチック(ガラスエポキシ樹脂)等からなる硬質配線板であり、コンビネーションメータ(車両用表示装置10)の主な機能回路が担持された機能回路基板である。なお、この場合、視認者側から車両用表示装置10の最表面に位置するレンズ26を見たときに、メイン回路基板29は、レンズ26(液晶表示モジュール11)の視認者側とは反対側に配置されている。
すなわち、メイン回路基板29には、車両からの電気信号に基づいて光源34、35を点灯するための制御回路や、車両側と通信する通信回路や、マイクロコンピュータや光源34、35を駆動する電源回路等の諸回路が含まれ、TFTモジュール(液晶表示モジュール11)に画像を描かせるためのIC45、その他のデバイス(素子)46、47が実装されている。
つまり、実装されるデバイス46、47には、表示制御IC等の電磁ノイズを発生したり、熱を発生するものが含まれている。
サブ回路基板31は、ワーニング用の光源34、35や、ゲージ用光源や、ムーブメント39、39など、コンビネーションメータのデザインに基づく設計要求によって必要な部品が実装される、デザイン回路基板である。サブ回路基板31は、メイン回路基板29と接続部材を介して電気的に接続され、所望の位置に配置されたワーニング用の光源34、35やゲージ用光源等を、メイン回路基板29からの電気信号に基づいて点灯、消灯させるなどするものである。
このように前記接続部材を介してメイン回路基板29で制御されるサブ回路基板31は、ワーニング意匠(図5、符号17〜19)を、照光する光源34、35等を左右辺及び上辺に実装し、そのための抵抗を実装し、場合によっては光源駆動回路の一部を実装する。
アナログゲージ12、13は、指針22、24、文字板21、23、カラー、導光体などから構成され、サブ回路基板31に実装されるムーブメント39、39により指針22、24が回動され、車速などの指示値を示す。
図8に示すように、サブ回路基板31は、好ましくは、金属製ベース41と、この金属製ベース41の片面又は両面に絶縁層42を介して被せられ回路を構成する銅箔層43とで構成される。金属製ベース41は、0.3mm程度の厚さのアルミニウム板が好適である。アルミニウム板は、炭素鋼板に比較して軽量で、熱伝導性が大きい。
金属製ベース41は、プレス等による塑性変形が可能であり、この例では、図3に示すように、メイン回路基板29を収容する凹部44を一体形成した。
図7にて、ケース体32は、遮光性のある例えば黒色の合成樹脂等からなり、バスタブ状に形成された収納部には、サブ回路基板31とメイン回路基板29とインナーケース28と液晶表示モジュール11とが収納される。そして、ケース体32の外縁に沿って複数の締結部が設けられていて、見返し27に設けられる締結ボスにスクリュー固定され、収納部に収納されるサブ回路基板31とメイン回路基板29とインナーケース28と液晶表示モジュール11とを、ケース体32と見返し27とで挟み込むことで、固定、保持する。
カバー33は合成樹脂等からなるパネル状の部材であり、メータ背面側からケース体32にフックや両面テープ等で固定される。
以上を組み合わせると、図6に示す車両用表示装置10が得られる。
すなわち、図6に示すように、車両用表示装置10は、レンズ26と、見返し27と、液晶表示モジュール11と、インナーケース28と、メイン回路基板29と、サブ回路基板31と、ケース体32と、カバー33とを備えている。
サブ回路基板31は、メイン回路基板29に実装された部品(素子)等が造る凹凸に沿って変形しており、メイン回路基板29に近接して配置される。結果、車両表示装置10を薄型にすることができる。
図7に示すように、レンズ26は、円錐台部70、70を一体的に有している。円錐台部70は、仮想的に示す円形底面71と、この円形底面71の縁から延びる円錐面としての斜面72と、この斜面72の上端を繋ぎ円筒底面71よりも小径の円形上面73とからなる。
このような円錐台部70、70は、図6に示すように、指針22、24等を収納する。
図7の4部拡大図は、図4に示すとおりである。
すなわち、図4に示すように、斜面72には、範囲Wbであるエンボス部53と、範囲Wcである加飾印刷部54と、範囲Wdである遮光印刷部55が、ベースフィルム51の裏面に印刷されている。範囲Wb〜Wdの大小関係は、Wc<Wb<Wdに設定されている。
図5に示すように、加飾印刷部54は、例えば、年輪状にエンボス部53を配置し、且つ各エンボス部53は、適宜、切断された破線模様とした。リング74が、エンボス部(図4、符号53)で強調される。結果、加飾印刷部54は、指針22、24を囲うように質感を高める作用を発揮する。
尚、本発明のフィルムインサート成形品66は、車両用表示装置10のレンズ26に適用する他、一般の計器のレンズに適用することは差し支えない。
本発明のフィルムインサート成形品は、車両用表示装置に用いられるレンズに好適である。
10…車両用表示装置、26…レンズ、50…フィルム(機能フィルム)、51…ベースフィルム、52…コート層、53…エンボス部、54…加飾印刷部、55…遮光印刷部、60…金型、63…キャビティ、65…バックアップ樹脂、66…フィルムインサート成形品、70…円錐台部、72…斜面、Wb…エンボス部の範囲、Wc…加飾印刷部の範囲、Wd…遮光印刷部の範囲。

Claims (4)

  1. 金型にフィルムをセットし、このフィルムの裏面にバックアップ樹脂を射出することで得られるフィルムインサート成形品であって、
    前記フィルムは、透明なベースフィルムと、機能性を付加するために前記ベースフィルムの表面に成層されたコート層と、前記ベースフィルムの裏面に且つ加飾範囲に印刷されたエンボス部とを備えていることを特徴とするフィルムインサート成形品。
  2. 請求項1記載のフィルムインサート成形品であって、
    前記エンボス部は、前記透明なベースフィルムと屈折率が近い透明なインキにより、前記ベースフィルムの裏面に直接印刷されていることを特徴とするフィルムインサート成形品。
  3. 請求項2記載のフィルムインサート成形品であって、
    前記エンボス部は、前記裏面側から所定の明度のインキによる加飾印刷部で覆われ、この加飾印刷部が更に前記所定の明度のインキより明度が低いインキによる遮光印刷部で覆われており、
    前記エンボス部の範囲は、前記加飾印刷部の範囲より広く且つ前記遮光印刷部の範囲より狭くなるように構成されていることを特徴とするフィルムインサート成形品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のフィルムインサート成形品であって、
    前記フィルムインサート成形品は、車両用表示装置のレンズであって、このレンズは、円錐台部を含み、この円錐台部を構成する斜面に、前記エンボス部が配置されていることを特徴とするフィルムインサート成形品。
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