JP2011125574A - シートベルトバックル - Google Patents

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利恭 船戸
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隆稔 鈴木
Fumihiro Morino
文博 森野
Eiji Minezaki
栄治 峯▲崎▼
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Abstract

【課題】シートに座った乗員だけが発光部の発光状態を視認し得るようにする。
【解決手段】ケース本体10において、差込口38のシートベルトの配設側に位置する開口端部38Aより該シートベルトの配設側に、光の透過を許容する発光部32が、該開口端部38Aより低くなる位置において上方を向くように設けられる。ケース本体10には、発光部32の下方に発光ダイオード40が配設される。ケース本体10において発光ダイオード40および発光部32の間に、該発光ダイオード40から照射された光を該発光部32へ導く導光体44が設けられる。導光体44は、発光ダイオード40に当接すると共に覆った状態に設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、シートの座面部の側方に配設されたケース本体と、ケース本体の上面に開設され、該ケース本体と座面部を挟んで配設された組をなすシートベルトのタングプレートが差し込まれる差込口とを備えたシートベルトバックルに関するものである。
自動車の車内や航空機の機内等に設置されたシートには、このシートに座った乗員の身体を拘束するシートベルト装置が装備されている。このシートベルト装置は、シートの座面部における一側方に固定されたシートベルトバックルと、前記シートベルトバックルに着脱自在に差込みロックされるタングプレートを備え、座面部を挟んたシートの他側方または車体に配設したベルト巻取装置(リトラクタ)から引き出されたシートベルトとから構成されている。このようなシートベルト装置は、シートに乗員が座った状態で、シートベルトをリトラクタから引き出してタングプレートをシートベルトバックルに差込みロックさせることで、該シートベルトが乗員の腰部および上体部を拘束する。
ところで、夜間等の車内や機内が暗い状況においては、シートベルトバックルが視認され難く、乗員は手探りで該シートベルトバックルの位置を確認する必要がある。また、シートベルトバックルの差込口も視認し難いため、タングプレートを該差込口に差し込む際に手間取ることもある。このため、ケース本体内に発光ダイオード(LED)やランプ等の発光手段を配設して、この発光手段の発光によりケース本体の一部分を発光するようにして視認性の向上を図ったシートベルトバックルが提案されている(特許文献1および特許文献2)。
実開平5−15813号公報 特開平3−297403号公報
特許文献1に開示のバックル装置(シートベルトバックル)は、ケース本体における差込口に臨む位置に発光部を設けてあり、該差込口の位置を確認し易くしてある。しかるに、特許文献1のバックル装置の発光部は、このバックル装置が配設されたシートの座面部に座った乗員だけでなく、当該シートに隣接して配置されたシートの座面部に座った乗員からもその発光状態が視認されてしまう。特に、図15に示す3人掛けのベンチシートSに特許文献1のバックル装置を設けた場合には、中央の座面部に座った乗員は両隣に配設された各バックル装置の発光部が見えてしまい、どのシートベルトバックルSBaが自分用のものか判断できない不都合が発生し得る。
一方、特許文献2に開示されたシートベルト装置(シートベルトバックル)は、ケース本体の側面部分に照明部を設けてあるので、該シートベルト装置の位置を確認し易くなっている。しかし、特許文献2のシートベルト装置の照明部は、特許文献1と同様に、このバックル装置が配設されたシートに隣接するシートの座面部に座った乗員からも、その発光状態が視認され得る。従って、図15に示す3人掛けのベンチシートSに特許文献2のシートベルト装置を設けた場合でも、前記特許文献1の場合と同様の不都合が発生し得る。。
また、特許文献1の構成では、ベースプレートに対して発光ダイオードを装着するため、ベースプレートと発光ダイオードとの間に隙間が形成され易く、該隙間によりベースプレートへの導光量が低下してベースプレートが適切に発光しないおそれもある。更に、特許文献1および特許文献2の構成では、発光ダイオードや該発光ダイオードが配設されたプリント基板に対する防塵対策を施す必要があり、製造コストが嵩む原因となっていた。
従って本発明では、シートに座った乗員だけが発光部の発光状態を視認し得るシートベルトバックルを提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、
シートの座面部の側方に配設されたケース本体と、前記ケース本体の上面に開設され、該ケース本体と座面部を挟んで配設された組をなすシートベルトのタングプレートが差し込まれる差込口とを備えたシートベルトバックルにおいて、
前記差込口の前記シートベルトの配設側に位置する開口端部より該シートベルトの配設側に配置されて、該開口端部より低くなる位置に上方を向いて設けられ、光の透過を許容する発光部と、
前記ケース本体において前記発光部の下方に位置して配設され、光を照射し得る発光手段と、
前記ケース本体において前記発光手段および前記発光部の間に設けられ、発光手段に当接して該発光手段から照射された光を該発光部へ導く導光体とを備えたことを特徴とする。
従って、請求項1に係る発明によれば、ケース本体に設けた発光部が、該発光部より高い開口端部に邪魔されるので、発光手段から照射された光により発光部が発光した際に、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員からは、該発光部の発光状態が視認されない。従って、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員が、当該シートベルトバックルを誤って使用することを防止し得る。また、発光手段からの光により発光部が発光しても、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員に迷惑がかかることも防止できる。また、導光体が発光手段と当接しているので、該導光体への導光性が低下するのを防止して、発光部が適切に発光するようにし得る。
請求項2に記載の発明は、
前記導光体は、前記発光手段を覆っていることを要旨とする。
従って、請求項2に係る発明によれば、発光手段が導光体で覆われるので、該導光体と発光手段との間に塵埃が入り込むのを防止し得ると共に、発光手段の発光が塵埃により影響を受けない。また、発光手段に対する防塵処理を別途行なう必要がなく、製造コストの低減を図り得る。
請求項3に記載の発明は、
前記導光体は、前記ケース本体の内壁面に設けられ、前記発光手段は、該ケース本体の内部に配設されたことを要旨とする。
従って、請求項3に係る発明によれば、導光体がケース本体の内壁面に設けられているので、導光体が他部材等に接触することにより破損することを防止し得ると共に、該導光体が塵埃等で汚れることを防止し得る。
請求項4に記載の発明は、
前記導光体および前記発光手段は、前記ケース本体の外壁面に装着されるカバー部材における該外壁面と対向する内壁面に夫々設けられたことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、ケース本体に装着されるカバー部材に導光体および発光手段を設けたので、発光手段を有していないシートベルトバックルに該カバー部材を装着すれば、発光機能付きのシートベルトバックルを構成し得る。そして、ケース本体内に該導光体の設置スペースを確保する必要がなく、ケース本体を小型化し得る。また、導光体が発光手段と当接しているので、該導光体への導光性が低下するのを防止して、発光部が適切に発光するようにし得る。
請求項5に記載の発明は、
前記導光体および前記発光手段は、前記ケース本体の外壁面に夫々設けられ、
前記導光体における前記発光部に臨む部分以外の外面部分を、遮光性を有する被覆部で被覆したことを要旨とする。
従って、請求項5に係る発明によれば、導光体および発光手段がケース本体の外壁面に設けられるので、ケース本体内に該導光体や発光手段の設置スペースを確保する必要がなく、ケース本体を小型化し得る。そして導光体が発光手段と当接しているので、該導光体への導光性が低下するのを防止して、発光部が適切に発光するようにし得る。また、被覆部により発光部だけが発光するので、発光部の位置を明確にすることができる。
請求項6に記載の発明は、
前記発光部は、前記開口端部に並んで細長に形成されていることを要旨とする。
従って、請求項6に係る発明によれば、発光部の発光により差込口の位置および向きを適切に確認することができ、該差込口に対するタングプレートの差し込みが容易になる。また、ケース本体の大型化も防止し得る。
請求項7に記載の発明は、
前記発光手段は、前記タングプレートの非差込み時に点灯し、該タングプレートの差込み時に消灯するよう制御されることを要旨とする。
従って、請求項7に係る発明によれば、タングプレートを差し込む際にはシートベルトバックルの位置が容易に確認でき、該タングプレートをシートベルトバックルに迅速にロックさせ得る。また、タングプレートを差込口に差し込んだシートベルト装置の使用時には、発光手段が消灯するので不要な電力の消費を抑え得る。
請求項8に記載の発明は、
前記発光手段は、車両の施錠時に消灯するよう制御されることを要旨とする。
従って、請求項8に係る発明によれば、車両の不使用時である該車両の施錠時には発光手段が消灯されるので、無駄な電力の消費を抑えることができる。
本発明に係るシートベルトバックルによれば、該シートベルトバックルを使用する乗員だけが発光部の発光状態を視認し得る。
実施例1のシートベルトバックルを、当該シートのシートベルト配設側(座面部側)から見た斜視図である。 実施例1のシートベルトバックルを、当該シートのシートベルト配設側と反対側(シートベルトバックル配設側)から見た斜視図である。 図1のIII−III線断面図である。 発光部の発光状態が、シートベルト配設側から視認可能であるが、シートベルト配設側と反対側からは視認不可能なことを示す説明図である。 発光ダイオードから照射された光が、導光体を介して発光部へ導かれるをことを示す説明図である。 実施例1のシートベルトバックルの製造方法を示す説明図であって、ケース本体の第2ケース体の内壁面において開口部から下方の位置に、発光ダイオードおよび発光制御基板を設置する状態を示している。 実施例1のシートベルトバックルの製造方法を示す説明図であって、ケース本体の内壁に紫外線硬化性樹脂を付与する状態を示している。 実施例1のシートベルトバックルの製造方法を示す説明図であって、(a)は紫外線照射装置により内壁面に付与された紫外線硬化性樹脂を硬化させる状態を示し、(b)は紫外線硬化性樹脂が硬化して導光体が形成された状態を示す。 実施例1の変更例に係るシートベルトバックルを示す断面図である。 実施例2のシートベルトバックルを示す斜視図である。 図10のXI−XI線断面図である。 (a)は、実施例2の変更例1に係るシートベルトバックルを示す斜視図であり、(b)は、実施例2の変更例2に係るシートベルトバックルを示す斜視図である。 実施例3のシートベルトバックルを示す斜視図である。 図13のY−Y線断面図である。 シートベルト装置を備えた3人掛けのベンチシートを示す斜視図である。
次に、本発明に係るシートベルトバックルにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。各実施例では、シートSの座面部S1の左側方に配設されるシートベルトバックルを例示して説明するが、本発明は座面部S1の右側方に配設されるシートベルトバックルも対象とされる。座面部S1の右側方に配設されるシートベルトバックルは、具体的に図示はしないが、実施例のものと形状および構成が左右対称となる。なお、シートSに配設した状態において、車両前後方向をシートベルトバックルの「前後方向」、車両左右方向をシートベルトバックルの「左右方向」、車両上下方向をシートベルトバックルの「上下方向」と指称する。また、左右方向において、シートベルトバックルに対して当該シートSの座面部S1側を「シートベルト配設側」、シートベルトバックルを挟んで座面部S1と反対側を「シートベルト配設側と反対側」と指称する。
(実施例1)
実施例1のシートベルトバックルSB1は、図3に示すように、シートSの座面部S1における左側方に配設されたケース本体10の上面に差込口38を備え、シートベルトバックルSB1と該座面部S2を挟んだ右側方に配設された組をなすシートベルトのタングプレートTPが、該差込口38に差し込まれるようになっている。このシートベルトバックルSB1は、ケース本体10内の左側部分にロックユニット14が配設され、該ケース本体10内の右側部分に発光ユニット16が配設されると共に、ロックユニット14と発光ユニット16との間に、前記差込口38に連通して上下に延在するタング差込空間18が画成されている。またシートベルトバックルSB1は、ケース本体10の下部から下方へ延出したバックル支持部20を備え、このバックル支持部20を座面部S1の左側方に固定してシートSに取り付けられている。
ケース本体10は、シートSに配設した状態において、シートベルト配設側と反対側に位置する第1ケース体22と、シートベルト配設側に位置する第2ケース体24との2個から構成され、これら第1ケース体22と第2ケース体24とを左右方向で組み付けることで上方に開口部12を有する箱体を呈している。この開口部12には、その左側部分に後述するロックユニット14のロック解除ボタン36が臨んでおり、該開口部12内の該ロック解除ボタン36の右側部分が前記差込口38となっている。
第1ケース体22は、図1〜図3に示すように、ケース本体10の左壁10A、前壁10B、後壁10Cおよび底壁10Eを形成するバケット形状を呈し、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の合成樹脂素材からインジェクション成形された一体成形部材である。第1ケース体22の内壁面には、多数のリブ22Aが、左壁10A、前壁10B、後壁10Cおよび底壁10Eと一体的に形成されており、該第1ケース体22に要求される剛性が確保されている。また、第1ケース体22には、前記ロックユニット14の設置スペース26が確保されていると共に、底壁10Eには前記バックル支持部20が固定されている。
第2ケース体24は、図1〜3に示すように、ケース本体10の右壁10Dを形成するトレー形状を呈し、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の合成樹脂素材からインジェクション成形された一体成形部材である。第2ケース体24の内壁面24Bには、複数のリブ24Aが右壁10Dと一体的に形成されており、該第2ケース体24に要求される剛性が確保されている。また第2ケース体24には、前記発光ユニット16の設置スペース28が確保されている。
また、差込口38におけるシートベルト配設側に位置する第2ケース体24の上縁部は、図1、図3および図4に示すように、差込口38(開口部12)の開口端部38Aを構成する左側部分(シートベルト配設側と反対側)が高く、この開口端部38Aの右側部分(シートベルト配設側)が該開口端部38Aより低く形成されている。そして、前記右側部分の低く形成された段部30には、開口端部38Aに沿って前後方向へ延在するスリット状に開口形成され、光の透過を許容する発光部32とされている。この発光部32には、前記発光ユニット16を構成する導光体44の発光端部45が、ケース本体10の内側から外方に向けて整合しており、該発光端部45が発光部32,53として機能する。そして、発光部32をなす発光端部45は、図4に示すように、シートベルト配設側からは視認可能となっており、該発光端部45の発光状態が当該シートSの座面部S1に座った乗員から見えるようになっている。しかるに、前記発光部32をなす発光端部45は、シートベルト配設側と反対側からは段部30より高い開口端部38Aの陰となり(開口端部38Aに邪魔されて)、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員からは視認不可能となっている。
ロックユニット14は、図3に示すように、タングプレートTPの係止部に係脱可能に係止される係止爪部34Aを備えたロック機構部34と、このロック機構部34の上方に配設されて前記係止爪部34Aを姿勢変位させるロック解除ボタン36とを備えている。このロックユニット14は、第1ケース体22に設けた設置スペース26にセットしたもとで、ロック解除ボタン36がケース本体10の開口部12に臨んだ状態で該第1ケース体22に固定されている。前記ロック解除ボタン36は、開口部12の左側にオフセットして位置しており、開口部12における該ロック解除ボタン36の右側が、タングプレートTPの差込口38となっている。なお、ロックユニット14のロック機構部34は、複数の構成部材から構成されているが、このロックユニット14は本願発明の要旨ではないので、図3では、図面の煩雑化を避けるために概略的に記載してある。
発光ユニット16は、発光手段としての発光ダイオード(LED)40と、この発光ダイオード40および回路部品が配設されて回路が形成され、車載コンピュータで制御される発光制御手段(図示せず)と電気的に接続されたプリント基板42と、発光ダイオード40と前記発光部32との間に配設された導光体44とを備えている。実施例1では、例えば省スペース化に有効な側面発光タイプのチップ型である3個の発光ダイオード40が採用されており、ホワイト、グリーンまたはブルー等の様々なカラーのものが実施され得る。発光ダイオード40の電源部は、後述のスイッチ46に電気を供給するシートベルト装着確認用電源が利用され得る。なお、チップ型の発光ダイオード40は、縦、横、厚みが各々2mm以下でかなり小型の部材であるが、本願の発光ダイオード40が表示されている図面では、該発光ダイオード40を見易くするために実際よりも大きく表示している。また発光ダイオード40は、平面発光タイプのチップ型や砲弾型等も採用可能である。
図3に示すように、ケース本体10内には、タングプレートTPが差込口38に差し込まれたことを検知するスイッチ46が配設されている。そして、前記発光制御手段と前記スイッチ46とは電気的に接続されており、スイッチ46の検知信号が発光制御手段に入力される。これにより発光ユニット16は、スイッチ46の非検知時には発光ダイオード40が点灯するように制御され、スイッチ46の検知時に発光ダイオード40が消灯するように制御される。すなわち発光ユニット16は、シートベルトバックルSB1にタングプレートTPが差し込まれた際(シートベルト装置を使用している際)には、発光ダイオード40が消灯するようになっている。
また、前記発光ユニット16は、前述した発光制御手段を介して、当該車両の施錠手段の施錠・解錠動作に連動するようになっている。すなわち発光ユニット16は、施錠手段が施錠された際には発光ダイオード40が消灯するように制御され、施錠手段が解錠された際には発光ダイオード40が点灯するよう制御される。従って発光ユニット16は、施錠手段が施錠された当該車両の不使用時には発光ダイオード40が消灯して、無駄な電力消費を抑えるようになっている。
導光体44は、後述すると共に図7および図8に示す製造方法により、光透過性を有する紫外線硬化性樹脂P1から形成されたものである。導光体44は、ケース本体10における第2ケース体24の内壁面24Bに付与した紫外線硬化性樹脂P1を硬化させて形成したもので、発光ダイオード40に当接すると共に、該発光ダイオード40およびプリント基板42を覆い、かつ該内壁面24Bに接触した状態で形成されていて、発光端部45が発光部32に臨んでいる。このような導光体44は、厚みHが0.3〜0.5mmに形成されており、内壁面24Bの凹凸形状に沿うように形成され、該内壁面24Bに密着している(図3では、見易くするため実際よりも厚く表示している)。従って、発光ダイオード40から照射された光は、導光体44内で反射を繰り返しながら発光部32をなす発光端部45へ到達し、この発光端部45が外方へ放出されることで該発光端部45が発光して見えるようになっている。なお導光体44は、最小厚みが0.1mm以上であれば、発光ダイオード40の光を発光端部45へ導くことが可能である。
本願発明者は、前記導光体44として、紫外線硬化性樹脂であるウレタンから形成された透明ウレタンエラストマ(商品名;ビセラ(VISELA);株式会社イノアックコーポレーション社製)を採用したところ、発光ダイオード40の点灯時に発光部32をなす発光端部45が良好に発光することを確認した。表1は、前記透明ウレタンエラストマの一般物性を示し、表2は、前記透明ウレタンエラストマの物性を示している。すなわち、前記透明ウレタンエラストマは、伸び率が100%で柔軟性に富んだ物性を有しており、第2ケース体24の内壁面24Bの形状に追従し易い。また、前記透明ウレタンエラストマは、光透過率が92.6%でかつ屈折率が1.457であるから、発光ダイオード40から照射された光を発光端部45へ導き易い。従って透明ウレタンエラストマは、導光体44として適している。
Figure 2011125574
Figure 2011125574
(製造方法)
次に、前述のように構成された実施例1のシートベルトバックルSB1の製造方法を、発光ユニット16の形成手順を中心に説明する。
ケース本体10を構成する第1ケース体22および第2ケース体24は、図示省略したインジェクション成形型を使用して別々に成形される。この際に、第2ケース体24を成形するインジェクション成形型では、成形面の形状設定により、該第2ケース体24の成形時に前記段部30および発光部32を同時に形成することが可能である。なお発光部32は、インジェクション成形時に成形せずに、第2ケース体24の成形後の後工程においてエンドミルやレーザー等により形成することも可能である。
先ず、トレー形状に形成された第2ケース体24を、内壁面24Bを上向きにセットしたもとで、この内壁面24Bにおける前記発光部32から離間した下方に、発光ダイオード40を配設したプリント基板42をセットする(図6)。これら発光ダイオード40およびプリント基板42は、両面テープ等で内壁面24Bに固定する。
プリント基板42のセットが完了したら、図7に示すように、第2ケース体24の内壁面24Bに紫外線硬化性樹脂P1を付与する。なお、紫外線硬化性樹脂P1は液状であるから、噴射ノズルNにより、前記発光部32に臨む位置から、発光ダイオード40およびプリント基板42を覆う位置まで万遍なく塗布する。これにより紫外線硬化性樹脂P1は、第2ケース体24のリブ24Aが形成された内壁面24Bと、発光ダイオード40およびプリント基板42に密着した状態に塗布される。なお、紫外線硬化性樹脂P1の付与作業に先立ち、発光部32を塞ぐシート部材を第2ケース体24の外壁面に貼り付けて、内壁面に塗布した紫外線硬化性樹脂P1が発光部32から第2ケース体24の外壁面へ流れ出ることを防止するようにしてもよい。
紫外線硬化性樹脂P1の塗布が完了したら、図8(a)に示すように、紫外線照射装置Mを使用して、前記紫外線硬化性樹脂P1を硬化させる。この紫外線照射装置Mは、紫外線照射部(紫外線照射手段)M1と、この紫外線照射部M1の下方に配設されて物品を移送するコンベアM2を備えている。従って、前記第2ケース体24を、内壁面24Bが上方となるようにコンベアM2に載置したもとで、該コンベアM2を所定速度で回転駆動させると共に、紫外線照射部M1から紫外線を照射することで、該紫外線照射部M1の下方を移動する第2ケース体24に紫外線が照射され、移送途中に前記紫外線硬化性樹脂P1が徐々に硬化する。そして、紫外線照射部M1の下方を所要時間で通過した際には、前記紫外線硬化性樹脂P1の硬化が完了し、厚みHの導光体44が形成される(図8(b))。
第2ケース体24に対する発光ユニット16の配設が完了すると共に、別途成形した第1ケース体22にロックユニット14等のセットが完了したら、これら第1ケース体22と第2ケース体24とを組み付けることでシートベルトバックルSB1が製造される。
従って、実施例1のシートベルトバックルSB1によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)発光ユニット16の発光ダイオード40から光が照射されて、ケース本体10内に設けた導光体44の発光端部45が発光した際には、当該シートSの座面部S1に座った乗員からは、該発光端部45が臨む発光部32の発光を好適に視認し得る。しかし、シートベルト配設側と反対側(シートベルトバックルSB1の配設側)に隣り合わせて座った乗員からは、段部30に形成した発光部32が開口端部38Aに邪魔されるので、該発光部32の発光状態が視認されない。従って、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員が、当該のシートベルトバックルSB1を自分用として間違うことが防止される。また、発光ダイオード40からの光により発光部32が発光しても、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員に迷惑がかかることも防止できる。
(2)導光体44が、ケース本体10における第2ケース体24の内壁面24Bに当接した状態で形成されていると共に、該導光体44の厚みが0.5mm以下になっているので、該ケース本体10内における該導光体44の設置スペース28を最小限にでき、該ケース本体10の内壁面24Bにリブ22A,24Aが形成されていても該導光体44を配設して、発光ダイオード40から発せられた光を発光端部45へ導くことができる。
(3)導光体44が発光ダイオード40と当接しているので、該発光ダイオード40から該導光体44への導光性が低下することがなく、発光部32に臨む発光端部45が適切に発光するようになる。
(4)成形した導光体44が発光ダイオード40およびプリント基板42を覆っているので、導光体44により発光ダイオード40およびプリント基板42の防塵がなされ、該導光体44と発光ダイオード40との間に塵埃が入り込まない。また、導光体44と発光ダイオード40との間に塵埃が入ることによる該発光ダイオード40の光照射に影響を及すことがない。更に、発光ダイオード40およびプリント基板42に対する防塵処理を別途行なう必要がなく、製造コストの低減を図り得る。
(5)発光部32が、差込口38に並んで細長に形成されているので、該発光部32の発光により該差込口38の位置および向きを適切に確認することができ、暗い状態であっても該差込口38に対するタングプレートTPの差し込みが容易になる。また、ケース本体10の大型化を防止し得る。
(6)タングプレートTPを差込口38に差し込む際には、発光端部45が発光しているのでシートベルトバックルSB1の位置が適切に確認でき、該タングプレートTPをシートベルトバックルSB1に迅速にロックさせ得る。また、タングプレートTPが差込口38に差し込まれたシートベルト装置の使用時には発光ダイオード40が消灯するので不要な電力の消費を抑え得る。
(7)車両の施錠手段が施錠された該車両の不使用時には発光ダイオード40が消灯されるので、無駄な電力消費を抑えることができる。
(8)発光手段として発光ダイオード40を使用しているので、発光時に熱が発生せず、導光体44の劣化や変質を防止し得る。しかも、発光ダイオード40は照射光の指向性が強いので、導光体44に対して光を適切に照射し得る。
また、実施例1のシートベルトバックルSB1の製造方法によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)紫外線硬化性樹脂P1をケース本体10の内壁面24Bに付与し、該内壁面24Bに付与した該紫外線硬化性樹脂P1を紫外線照射装置Mの紫外線照射部M1で硬化させることで、ケース本体10の内壁面24Bに導光体44を形成することができる。従って、導光体44を成形する成形型等を別途必要とせず、製造コストの低減を図り得る。
(2)紫外線硬化性樹脂P1を内壁面24Bに薄く付与することで導光体44を薄く形成し得るので、ケース本体10内の該導光体44の設置スペース28を大きく確保する必要がなく、該ケース本体10が大型化や意匠形状を変更する必要がない。
(3)内壁面24Bにリブ24Aやその他の凹凸があっても、導光体44を該内壁面24Bの面形状に追従して設置することができる。
(4)紫外線硬化性樹脂P1を発光ダイオード40に接触するように付与するので、導光体44が発光ダイオード40に当接した状態に形成され、該発光ダイオード40からの光が導光体44へ適切に照射され、発光ダイオード40から導光体44への導光性の低下を防止し得る。
(5)発光ダイオード40およびプリント基板42を覆うように紫外線硬化性樹脂P1を付与するようにしたので、該紫外線硬化性樹脂P1から形成された導光体44で発光ダイオード40およびプリント基板42が覆われるようになり、これら発光ダイオード40およびプリント基板42に対する防塵処理を別途行なう必要がなく、製造作業の合理化および製造コストの低減を図り得る。
(6)紫外線照射装置Mの紫外線照射部M1で紫外線硬化性樹脂P1を硬化させる際に発熱が殆どないので、発光ダイオード40やプリント基板42の電子部品等が破損または故障することを防止し得る。
(7)紫外線の照射による紫外線硬化性樹脂P1の硬化時間が短いので、一液性硬化型樹脂を硬化させて導光体44を形成する場合と比べると、導光体44の成形工程時間を短縮し得る。また、紫外線硬化性樹脂P1は紫外線を照射しなければ硬化しないので、二液性硬化性樹脂を硬化させて導光体44を形成する場合と比べると、該紫外線硬化性樹脂P1の塗布作業を余裕をもって行ない得る。
(8)ケース本体10の成形時に、ケース本体10の上面に設ける発光部32が、差込口38よりシートベルト配設側と反対側(シートベルトバックルSB1の配設側)において、該ケース本体10の頂部より低い段部30を形成すると共に、この段部30に発光部32を成形するようにしたので、導光体44の発光部32に臨む発光端部45の発光状態が、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員から視認されないようにし得る。
(9)トレー形状の第2ケース体24の内壁面24Bに、発光ダイオード40を配設したプリント基板42をセットすると共に、該内壁面24Bに紫外線硬化性樹脂P1を付与して、該樹脂P1を硬化させるようにしたので、ケース本体10に対するプリント基板42のセットおよび導光体44の成形作業を簡易に行ない得る。
(実施例1の変更例)
図9は、実施例1の変更例に係るシートベルトバックルSB1を示す縦断側面図である。この実施例1の変更例に係るシートベルトバックルSB1は、前述した紫外線硬化性樹脂であるウレタンから予め0.5mm以下の厚みのシート状に成形されて、第2ケース体24の内壁面24Bに装着可能な輪郭形状に形成した光透過性を有する透明アクリルエラストマP2を、導光体44として該内壁面24Bに接着剤や両面テープ等で装着したものである。この透明アクリルエラストマP2は、前述した如く伸び率が100%で柔軟性に富んでいるので、第2ケース体24の内壁面24Bにリブ24Aが突設されていても、該内壁面24Bの凹凸形状に沿わせるように変形させて装着し得る。なお、前記透明アクリルエラストマP2からなる導光体44は、前述した如く、厚みが0.5mm以下でかつ内壁面24Bに沿って装着されているので、ケース本体10内に充分な設置スペースがなくても該導光体44の配設が可能となり、当該ケース本体10の大型化が防止される。
(実施例2)
図10は、実施例2に係るシートベルトバックルSB2を示す斜視図であり、図11は、図10のXI−XI線断面図である。実施例2のシートベルトバックルSB2は、第1ケース体22および第2ケース体24を組み付けて構成されるケース本体10の該第2ケース体24の外面に、発光ユニット16を設けたカバー部材50を装着して構成されてある。ケース本体10の内部には、ロック機構部34、ロック解除ボタン36およびスイッチ46等が収容されている。なお、第1ケース体22、第2ケース体24、ロック機構部34およびロック解除ボタン36等は基本的に実施例1と同じ構成となっているので詳細な説明は省略し、実施例1と異なる部分について説明する。
カバー部材50は、図10および図11に示すように、第2ケース体24より一回り小さく、第2ケース体24側および上方へ開口したトレー形状を呈して、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の合成樹脂素材からインジェクション成形された一体成形部材である。このカバー部材50は、第2ケース体24に取り付けることでシートベルト配設側(座面部S1側)に位置して、第2ケース体24の外壁面24Cと該カバー部材50の該第2ケース体24側の内壁面50Aとの間に所要の間隔を画成する。そして、カバー部材50の内壁面50Aが発光ユニット16の設置部とされており、該カバー部材50の上端部分が発光部53とされている。また、カバー部材50の下部には、発光手段である発光ダイオード40に接続された電源コードが引き出される開口54が形成されている。
カバー部材50の内壁面50Aに対する発光ユニット16の装着は、実施例1で説明した第2ケース体24の内壁面24Bへの発光ユニット16の装着方法と基本的に同じである。すなわち、先ず、カバー部材50の内壁面50Aにおける前記発光部53から離間した下方に、発光ダイオード40を配設したプリント基板42をセットする。次いで、カバー部材50を内壁面50Aが上方となる向きで水平状に保持し、該カバー部材50の上端部および下端部をマスキングしたもとで、該カバー部材50に略満杯となるように紫外線硬化性樹脂P1を注ぎ込む。これにより、前記発光部53に臨む位置から発光ダイオード40およびプリント基板42を覆う位置まで、紫外線硬化性樹脂P1が付与される。そして、図8(a)に示したように、前記紫外線照射装置Mを使用して紫外線硬化性樹脂P1を硬化させ、厚みHの導光体44を形成する。形成された導光体44は、その発光端部45が発光部53に位置し、発光ダイオード40に対して密着した状態で当接すると共に、該発光ダイオード40およびプリント基板42を被覆している。
なお、カバー部材50の第2ケース体24側には、該カバー部材50内で形成された導光体44を被覆する保護部材56が配設されている。この保護部材56は、導光体44の成形時または成形後にカバー部材50に装着される。
発光ユニット16を設けたカバー部材50は、第2ケース体24の外壁面24Cに保護部材56側を対向させた状態で、該外壁面24Cに装着される。これにより、カバー部材50の内壁面50Aに設けた発光ダイオード40、発光部53および導光体44は、該カバー部材50の内壁面50Aとケース本体10の右壁10D(第2ケース体24の外壁面24Cとの間に位置する。なお、第2ケース体24に対するカバー部材50の固定は、接着剤や両面テープ等による接着や、図示省略したねじの締結等によりなされる。
実施例2のシートベルトバックルSB2は、図10および図11に示すように、カバー部材50に設けられた発光部53が、ケース本体10の上面に位置する前記開口端部38Aよりもシートベルト配設側に配置されて、該開口端部38Aよりも低い位置に設けられている。従って、発光部53をなす発光端部45は、シートベルト配設側からは視認可能となっており、該発光端部45の発光状態が当該シートSの座面部S1に座った乗員から見える。しかるに、前記発光部53をなす発光端部45は、シートベルト配設側と反対側からは開口端部38Aの陰となり(開口端部38Aに邪魔されて)、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員からは見えない。
従って、実施例2のシートベルトバックルSB2によれば、前記実施例1のシートベルトバックルSB1と同等の作用効果が得られる。また、実施例2のシートベルトバックルSB2では、次のような特有の作用効果も得られる。
(1)発光ユニット16を設けたカバー部材50を製作することにより、発光ユニットを装備しないシートベルトバックルに該カバー部材50を装着することで、既存のシートベルトバックルを発光ユニット16付きとして構成することを可能とする。
(2)発光ダイオード40やプリント基板42の故障により発光ユニット16が点灯不能となった場合には、カバー部材50をケース本体10から取り外して新しい別のカバー部材50と交換することができ、ケース本体10、ロック機構部34およびロック解除ボタン36等はそのまま継続して使用し得る。
(3)複数の意匠形状に形成されたカバー部材50を準備したり、点灯形態が異なる複数の発光手段を備えたカバー部材50を準備することで、ユーザーの嗜好に応じたシートベルトバックルSB2を構成し得る。
(実施例2の変更例)
図12は、実施例2の変更例に係るシートベルトバックルSB2を示した斜視図であって、カバー部材50の形態を変更したものである。図12(a)に示す変更例1に係るシートベルトバックルSB2は、第1ケース体22および第2ケース体24の上部分に外装される抱持部60を、カバー部材50に設けたものであるたものである。この変更例1のカバー部材50は、第1ケース体22および第2ケース体24からなるケース本体10に後付け装着することを前提としたもので、伸縮性および柔軟性を有するシリコーンやエラストマ等から形成されている。従って、実施例2の変更例1に係るカバー部材50は、抱持部60が適宜引き伸ばされた状態で第1ケース体22および第2ケース体24に外装されるように寸法設定することで、第1ケース体22および第2ケース体24にがたつくことなく装着される。また、図12(b)に示す変更例2に係るシートベルトバックルSB2は、第1ケース体22および第2ケース体24の上部分に外装される上抱持部61および下部分に外装される下抱持部62を、カバー部材50に設けたものである。従って、実施例2の変更例2に係るカバー部材50は、シリコーンやエラストマから形成して、上抱持部61および下抱持部62が適宜に引き伸ばされた状態で第1ケース体22および第2ケース体24に外装されるように寸法設定することで、第1ケース体22および第2ケース体24にがたつくことなく装着される。従って、実施例2の変更例1および2の各カバー部材50は、ケース本体10の形状やサイズが異なる様々なシートベルトバックルSB2に好適に装着可能である。
(実施例3)
図13は、実施例3に係るシートベルトバックルSB3を示す斜視図であり、図14は、図13のY−Y線断面図である。実施例3のシートベルトバックルSB3は、ケース本体10のシートベルト配設側に位置する右壁10D(第2ケース体24の外壁面24C)に、発光ユニット16を装着した構成となっている。すなわち、ケース本体10は、実施例1と同様に第1ケース体22および第2ケース体24とから構成され、該ケース本体10の内部にロック機構部34、ロック解除ボタン36およびスイッチ46等が収容されている。
実施例3のシートベルトバックルSB3における発光ユニット16は、ケース本体10の右壁10Dをなす第2ケース体24の外壁面24Cの下方部分に配設した発光ダイオード40と、該右壁10Dを部分的に覆うように形成された導光体44と、該導光体44の上端部分に形成されて発光部65をなす発光端部45以外の部分を被覆する遮光性を有する被覆部66とからなる。前記導光体44は、右壁10Dにおけるケース本体10の開口端部38Aより低くなる位置から発光ダイオード40を覆う位置まで紫外線硬化性樹脂P1を塗布して、該紫外線硬化性樹脂P1を前記図8(a)に示した紫外線照射装置Mを使用して硬化させて形成したものである。また被覆部66は、導光体44の成形後の後工程において、該導光体44の発光部65に臨む発光端部45以外の外面部分に塗布した塗料を硬化させて形成されたものである。
第2ケース体24の外壁面24Cに対する発光ユニット16の装着は、実施例1で説明した第2ケース体24の内壁面24Bへの発光ユニット16の装着方法と基本的に同じである。すなわち、先ず、第2ケース体24の外壁面24Cにおける下方に、発光ダイオード40を配設したプリント基板42をセットする。次いで、第2ケース体24を外壁面24Cが上方となる向きで水平状に保持して、少なくとも外壁面24Cの上縁部分をマスキングしたもとで、該外壁面24Cに紫外線硬化性樹脂P1を塗布する。これにより、前記発光部65に臨む位置から発光ダイオード40およびプリント基板42を覆う位置まで、紫外線硬化性樹脂P1が付与される。そして、図8(a)に示したように、前記紫外線照射装置Mを使用して紫外線硬化性樹脂P1を硬化させ、厚みHの導光体44を形成する。形成された導光体44は、その発光端部45が発光部53に臨み、発光ダイオード40に密着した状態で当接すると共に、該発光ダイオード40およびプリント基板42を被覆している。
そして、導光体44が硬化したら、該導光体44の発光部65に臨む発光端部45以外の外面部分に、所要の塗料を塗布する。そして、塗料の硬化により、導光体44の外面に遮光性を有する前記被覆部66が形成される。なお被覆部66は、1mm以下の厚みに形成されており、シートベルトバックルSB3を大型化するものではない。
実施例3のシートベルトバックルSB3は、図13および図14に示すように、ケース本体10の右壁10Dの外部(第2ケース体24の外壁面24C)に設けられた発光部65が、ケース本体10のケース上部に位置する前記開口端部38Aよりもシートベルト配設側に配置されて、該開口端部38Aよりも低い位置に設けられている。従って、発光部65に臨む発光端部45は、シートベルト配設側からは視認可能となっており、該発光端部45の発光状態が当該シートSの座面部S1に座った乗員から見える。しかるに、前記発光部65に臨む発光端部45は、シートベルト配設側と反対側からは開口端部38Aの陰となり(開口端部38Aに邪魔されて)、シートベルト配設側と反対側に隣り合わせて座った乗員からは見えない。
従って、実施例3のシートベルトバックルSB3によれば、前記実施例1のシートベルトバックルSB1と同等の作用効果が得られる。また、実施例3のシートベルトバックルSB3では、次のような特有の作用効果も得られる。
(1)発光ユニット16を装備しない既存のシートベルトバックルに発光手段および導光体44を形成することで、既存のシートベルトバックルを発光ユニット16付きとして構成し得る。
(2)ケース本体10内に導光体44が配設されないので、該ケース本体10が大型化しない。
(3)第1ケース体22と第2ケース体24とを組み付けた後でも、ケース本体10に発光ユニット16を設けることができる。
(変更例)
前述した各変更例以外に、本願発明は次のような変更例が挙げられる。
(1)実施例1の発光部32および実施例2の発光部53は、第2ケース体24に設けたスリット状の開口部とし、透明または半透明の光透過性を有するレンズ部材を装着して、該レンズ部材の背面側に導光体44の発光端部45を臨ませた構成としてもよい。このような発光部32,53は、装着したレンズ部材により意匠性の向上が期待でき、導光体44を保護し得ると共に、ケース本体10内へ塵埃が進入するのを防止し得る。
(2)実施例1および実施例2では、ケース本体10に設けた開口状の発光部32,53に、導光体44の発光端部45が一致する形態を例示したが、該発光端部45は、発光部32,53より奥まって位置するようにしてもよい。このように、導光体44の発光端部45を発光部32,53より奥まった位置に設けることにより、シートベルト配設側と反対側からは該発光端部45が一段と見え難くし得る利点がある。また、発光端部45に指先やその他部材が接触しないので、導光体44の破損や汚れ付着等を防止し得る。
(3)実施例3では、被覆部66として塗料を硬化させたものを例示したが、該被覆部66は、遮光性を有するカッティングシート等でもよい。
(4)実施例2では、実施例1の変更例に示した如く、予め所要形状に形成された導光体44を、カバー部材50の内壁面50Aに装着する形態であってもよい。同様に実施例3では、実施例1の変更例に示した如く、予め所要形状に形成された導光体44を、第2ケース体24の外壁面24Cに装着する形態であってもよい。
(5)発光部65は、前記各実施例の如く細長に連続した単一の開口状のものに限定されず、断続的に開口した形態であってもよい。
(6)紫外線の照射により粘着性をもった皮膜が得られる紫外線硬化性樹脂から導光体44を形成すれば、予め該紫外線硬化性樹脂から成形した該導光体44を、接着剤や両面テープ等を使用することなく、第2ケース体24の内壁面24Bや外壁面24C、またはカバー部材50の内壁面50Aに貼着することが可能である。また、貼着した導光体44は、使用途中に必要に簡単に剥がすことも可能である。
10 ケース本体,24B 内壁面,24C 外壁面,32,53,65 発光部
38 差込口,38A 開口端部,40 発光ダイオード(発光手段),44 導光体
50 カバー部材,50A 内壁面,66 被覆部,S シート,S1 座面部
TP タングプレート

Claims (8)

  1. シートの座面部の側方に配設されたケース本体と、前記ケース本体の上面に開設され、該ケース本体と座面部を挟んで配設された組をなすシートベルトのタングプレートが差し込まれる差込口とを備えたシートベルトバックルにおいて、
    前記差込口の前記シートベルトの配設側に位置する開口端部より該シートベルトの配設側に配置されて、該開口端部より低くなる位置に上方を向いて設けられ、光の透過を許容する発光部と、
    前記ケース本体において前記発光部の下方に位置して配設され、光を照射し得る発光手段と、
    前記ケース本体において前記発光手段および前記発光部の間に設けられ、発光手段に当接して該発光手段から照射された光を該発光部へ導く導光体とを備えた
    ことを特徴とするシートベルトバックル。
  2. 前記導光体は、前記発光手段を覆っている請求項1記載のシートベルトバックル。
  3. 前記導光体は、前記ケース本体の内壁面に設けられ、前記発光手段は、該ケース本体の内部に配設された請求項1または2記載のシートベルトバックル。
  4. 前記導光体および前記発光手段は、前記ケース本体の外壁面に装着されるカバー部材における該外壁面と対向する内壁面に夫々設けられた請求項1または2記載のシートベルトバックル。
  5. 前記導光体および前記発光手段は、前記ケース本体の外壁面に夫々設けられ、
    前記導光体における前記発光部に臨む部分以外の外面部分を、遮光性を有する被覆部で被覆した請求項1または2記載のシートベルトバックル。
  6. 前記発光部は、前記開口端部に並んで細長に形成されている請求項1〜5の何れか一項に記載のシートベルトバックル。
  7. 前記発光手段は、前記タングプレートの非差込み時に点灯し、該タングプレートの差込み時に消灯するよう制御される請求項1〜6の何れか一項に記載のシートベルトバックル。
  8. 前記発光手段は、車両の施錠時に消灯するよう制御される請求項1〜7の何れか一項に記載のシートベルトバックル。
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