JP2016203084A - 逆浸透膜分離装置 - Google Patents
逆浸透膜分離装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016203084A JP2016203084A JP2015086864A JP2015086864A JP2016203084A JP 2016203084 A JP2016203084 A JP 2016203084A JP 2015086864 A JP2015086864 A JP 2015086864A JP 2015086864 A JP2015086864 A JP 2015086864A JP 2016203084 A JP2016203084 A JP 2016203084A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow rate
- water
- value
- pressure
- concentrated water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000012528 membrane Substances 0.000 title claims abstract description 150
- 238000001223 reverse osmosis Methods 0.000 title claims abstract description 77
- 238000000926 separation method Methods 0.000 title claims abstract description 50
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract description 663
- 239000008400 supply water Substances 0.000 claims description 56
- 239000012466 permeate Substances 0.000 claims description 44
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 41
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 claims description 23
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 21
- 239000000377 silicon dioxide Substances 0.000 claims description 20
- 239000002351 wastewater Substances 0.000 abstract description 15
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 68
- 238000000034 method Methods 0.000 description 51
- 230000008569 process Effects 0.000 description 31
- 238000003860 storage Methods 0.000 description 27
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 24
- VTYYLEPIZMXCLO-UHFFFAOYSA-L Calcium carbonate Chemical compound [Ca+2].[O-]C([O-])=O VTYYLEPIZMXCLO-UHFFFAOYSA-L 0.000 description 22
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 17
- 238000011010 flushing procedure Methods 0.000 description 12
- 229910000019 calcium carbonate Inorganic materials 0.000 description 11
- 230000035699 permeability Effects 0.000 description 10
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 8
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 7
- 230000001276 controlling effect Effects 0.000 description 6
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 5
- 230000008859 change Effects 0.000 description 5
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 5
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 3
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 3
- 230000006870 function Effects 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- 150000003839 salts Chemical class 0.000 description 3
- OYPRJOBELJOOCE-UHFFFAOYSA-N Calcium Chemical compound [Ca] OYPRJOBELJOOCE-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910004298 SiO 2 Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052791 calcium Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000011575 calcium Substances 0.000 description 2
- 238000004140 cleaning Methods 0.000 description 2
- 239000012141 concentrate Substances 0.000 description 2
- 238000011109 contamination Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 2
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 2
- 230000003204 osmotic effect Effects 0.000 description 2
- 238000002407 reforming Methods 0.000 description 2
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 2
- ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N Molybdenum Chemical compound [Mo] ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 230000015556 catabolic process Effects 0.000 description 1
- 238000006731 degradation reaction Methods 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 1
- 239000013505 freshwater Substances 0.000 description 1
- 239000003673 groundwater Substances 0.000 description 1
- 239000012535 impurity Substances 0.000 description 1
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000011733 molybdenum Substances 0.000 description 1
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 1
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 1
- 239000002861 polymer material Substances 0.000 description 1
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 1
- 239000002244 precipitate Substances 0.000 description 1
- 238000001556 precipitation Methods 0.000 description 1
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 239000008399 tap water Substances 0.000 description 1
- 235000020679 tap water Nutrition 0.000 description 1
- 238000005406 washing Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Abstract
【課題】循環比を所定値に調節するに際して、加圧ポンプの消費電力を抑制しつつ、濃縮水の排水流量を確保できる逆浸透膜分離装置を提供すること。【解決手段】逆浸透膜モジュール4と、供給水ラインL1と、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3と、濃縮水ラインL3から分岐される循環水ラインL4と、濃縮水ラインL3から分岐され排水ラインL5と、濃縮水ラインL3に設けられる定流量手段5と、排水ラインL5に設けられる排水流量調整手段8と、循環水ラインL4に設けられ、定流量手段5の二次側の圧力であって排水流量調整手段8の一次側の圧力である中間圧力を所定の設定圧力値に調整する圧力調整手段7と、供給水ラインL1に設けられる加圧ポンプ2と、駆動周波数を加圧ポンプ2に出力するインバータ3と、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値となるように指令信号をインバータ3に出力するポンプ駆動制御部10と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、逆浸透膜モジュールを備える逆浸透膜分離装置に関する。
半導体の製造工程、電子部品や医療器具の洗浄等においては、不純物を含まない高純度の純水が使用される。この種の純水は、一般に、地下水や水道水等の原水を、逆浸透膜モジュール(以下、「RO膜モジュール」ともいう)で逆浸透膜分離処理することにより製造される。
高分子材料からなる逆浸透膜の水透過係数は、温度により変化する。また、逆浸透膜の水透過係数は、細孔の閉塞(以下、「膜閉塞」ともいう)や、材質の酸化による劣化(以下、「膜劣化」ともいう)によっても変化する。
そこで、供給水の温度や逆浸透膜の状態にかかわらず、RO膜モジュールにおける透過水の流量を一定に保つため、流量フィードバック水量制御を行う水質改質システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この流量フィードバック水量制御では、RO膜モジュールで製造される透過水の流量が目標流量値となるように、加圧ポンプの駆動周波数がインバータにより制御される。
上記水質改質システムにおいて、RO膜モジュールで分離された濃縮水は、RO膜モジュールの一次側出口ポートに接続された濃縮水ラインから送出される。また、RO膜モジュールで分離された透過水は、RO膜モジュールの二次側ポートに接続された透過水ラインから送出される。濃縮水ラインは、循環水ラインと濃縮水排水ラインとに分岐している。循環水ラインは、濃縮水ラインから送出された濃縮水の一部を、加圧ポンプの上流側における供給水ラインに返送するラインである。濃縮水排水ラインは、濃縮水ラインから送出された濃縮水の残部を装置外に排出するラインである。供給水ラインは、加圧ポンプを介してRO膜モジュールに供給水を供給するラインである。
ところで、スパイラル型エレメントを用いるRO膜モジュールでは、有機成分や懸濁物質による膜面の閉塞を防止するため、通常、クロスフロー方式による分離操作が採用されている。このクロスフロー方式では、加圧ポンプにより、透過水の流量に比して5倍以上の流量で供給水を循環させながら、膜の一次側に供給水の浸透圧以上の圧力を加えて分離操作を行う。このとき、RO膜モジュールにおいて、透過水の流量に対する濃縮水の流量の比率で定義される循環比(濃縮水の流量/透過水の流量)は、“5”程度に調節されることが好ましい。
ここで、特許文献1に記載の濃縮水が流通する流路構成を有する技術において、濃縮水ラインを流れる濃縮水の流量を一定に保つために、濃縮水ラインに定流量弁を設ける技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。この技術においては、透過水の流量を調整する透過水流量コントローラと、濃縮水の排水流量を調整する排水流量調整弁を有している。このように濃縮水ラインに定流量弁が設けられる構成においては、濃縮水ラインを流れる濃縮水の流量を定流量弁により一定に保持しながら、透過水の流量を透過水流量コントローラにより一定に保持することで、循環比(濃縮水の流量/透過水の流量)を、“5”程度に調節することができる。
また、特許文献1に記載の濃縮水が流通する流路構成を有する技術において、逆浸透膜モジュールの内部での圧力を所定の圧力値に保持するために、循環水ラインに、逆圧レギュレータが設けられる技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に記載の技術では、濃縮水ラインには、定流量弁は設けられておらず、循環水ラインには、逆圧レギュレータが設けられている。また、透過水ラインには、透過水流量絞り弁が設けられている。
特許文献3に記載の技術は、循環水ラインに逆圧レギュレータが設けられる構成において、加圧ポンプを一定の運転圧力で運転した状態で、透過水流量絞り弁により透過水の流量を一定に調整しながら、濃縮水排水ラインに設けられる排水流量絞り弁により濃縮水の排水流量が一定に調整されて、循環水ラインを介して濃縮水の一部を供給水ラインに返送する。
ここで、水の粘性係数は、供給水の温度が低い場合には大きくなり、供給水の温度が高い場合には小さくなる。そのため、特許文献3に記載の技術においては、加圧ポンプを一定の運転圧力で運転した場合において、供給水の温度が低いときには、加圧ポンプから送出される供給水の流量が減少することにより、濃縮水の流量も減少してしまうため、循環比(濃縮水の流量/透過水の流量)は、相対的に小さくなる。一方、供給水の温度が高いときには、加圧ポンプから送出される供給水の流量が増加することにより、濃縮水の流量も増加してしまうため、循環比(濃縮水の流量/透過水の流量)は、相対的に大きくなる。
よって、特許文献3に記載の技術において、供給水の温度が低いときに循環比を調整した場合において、供給水の温度が低温から高温に変化した場合には、循環比は調整値よりも大きくなる。この状態では、過剰な流量の濃縮水が濃縮水ラインに送出されているので、加圧ポンプの電力が無駄に消費されてしまう。
また、特許文献2に記載の技術のように、濃縮水ラインに定流量弁が設けられると共に、濃縮水排水ラインに排水流量調整弁が設けられる技術においては、排水流量調整弁の二次側の背圧が高い場合や供給水ラインを流通する供給水の圧力が低い場合には、排水流量調整弁の一次側の二次側との間において、一次側圧力>二次側圧力となる圧力差が生じず、濃縮水を装置外に排出できない可能性がある。そのため、RO膜モジュールの一次側で過濃縮状態が生じ、膜表面にスケールが析出したりファウリングが発生したりする虞がある。
本発明は、循環比を所定値に調節するに際して、加圧ポンプの消費電力を抑制しつつ、濃縮水の排水流量を確保できる逆浸透膜分離装置を提供することを目的とする。
本発明は、供給水を透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜モジュールと、供給水を前記逆浸透膜モジュールに供給する供給水ラインと、前記逆浸透膜モジュールで分離された透過水を送出する透過水ラインと、前記逆浸透膜モジュールで分離された濃縮水を送出する濃縮水ラインと、前記濃縮水ラインから分岐され、前記逆浸透膜モジュールで分離された濃縮水の一部を前記逆浸透膜モジュールの上流側に返送する循環水ラインと、前記濃縮水ラインから分岐され、前記逆浸透膜モジュールで分離された濃縮水の残部を装置外へ排出する排水ラインと、前記濃縮水ラインに設けられ、前記濃縮水ラインを流通する濃縮水の流量を所定の一定流量値に保持する定流量手段と、前記排水ラインに設けられ、装置外へ排出する濃縮水の排水流量を調整可能な排水流量調整手段と、前記循環水ラインに設けられ、前記定流量手段の二次側の圧力であって前記排水流量調整手段の一次側の圧力である中間圧力を所定の設定圧力値に調整する圧力調整手段と、前記供給水ラインに設けられ、入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動され、供給水を吸入して前記逆浸透膜モジュールに向けて吐出する加圧ポンプと、入力された指令信号に対応する駆動周波数を前記加圧ポンプに出力するインバータと、透過水の流量が予め設定された目標流量値となるように、系内の物理量を用いて前記加圧ポンプの駆動周波数を演算し、当該駆動周波数の演算値に対応する指令信号を前記インバータに出力するポンプ駆動制御部と、を備える逆浸透膜分離装置に関する。
また、前記中間圧力を検出する圧力検出手段を備え、前記圧力調整手段は、前記循環水ラインを流通する濃縮水の流動抵抗を調整することによって前記中間圧力を調整可能に構成され、前記圧力検出手段により検出された検出圧力値が所定の設定圧力値になるように前記圧力調整手段を調整するように制御する圧力調整制御部と、を備えることが好ましい。
透過水の流量を検出する第1流量検出手段を備え、前記ポンプ駆動制御部は、前記第1流量検出手段の検出流量値が前記目標流量値となるように、前記加圧ポンプの駆動周波数を演算することが好ましい。
また、供給水、透過水又は濃縮水の温度を検出する温度検出手段と、前記排水流量調整手段を制御する排水制御部と、を備え、前記排水制御部は、(i)予め取得された供給水のシリカ濃度、及び前記温度検出手段の検出温度値から決定したシリカ溶解度に基づいて、濃縮水におけるシリカの許容濃縮倍率を演算し、(ii)当該許容濃縮倍率の演算値、及び透過水の前記目標流量値から排水流量を演算し、(iii)濃縮水の実際排水流量が当該排水流量の演算値となるように、前記排水流量調整手段を制御することが好ましい。
また、前記排水流量調整手段としての比例制御バルブと、濃縮水の排水流量を検出する第2流量検出手段と、を備え、前記排水制御部は、前記第2流量検出手段の検出流量値が前記排水流量の演算値となるように、前記比例制御バルブの弁開度を調節することが好ましい。
本発明によれば、循環比を所定値に調節するに際して、加圧ポンプの消費電力を抑制しつつ、濃縮水の排水流量を確保できる逆浸透膜分離装置を提供することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1の全体構成図である。第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1は、例えば、淡水から純水を製造する純水製造システムに適用される。
本発明の第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1の全体構成図である。第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1は、例えば、淡水から純水を製造する純水製造システムに適用される。
図1に示すように、本実施形態に係る逆浸透膜分離装置1は、加圧ポンプ2と、インバータ3と、逆浸透膜モジュールとしてのRO膜モジュール4と、定流量手段としての定流量弁5と、逆止弁6と、圧力調整手段としての圧力調整弁7と、排水流量調整手段としての比例制御排水弁8(比例制御バルブ)と、貯留タンク9と、制御部10と、を備える。また、逆浸透膜分離装置1は、温度検出手段としての温度センサTEと、硬度センサSと、第1圧力センサPS1と、流量検出手段としての第1流量センサFM1と、圧力検出手段としての第2圧力センサPS2と、第2流量検出手段としての第2流量センサFM2と、第1電気伝導率センサEC1と、電気伝導率測定手段としての第2電気伝導率センサEC2と、水位センサ91と、を備える。図1では、電気的な接続の経路を破線で示す(後述する図10についても同じ)。
また、逆浸透膜分離装置1は、供給水ラインL1と、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3と、循環水ラインL4と、排水ラインL5と、給水ラインL6と、を備える。本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
供給水ラインL1は、供給水W1をRO膜モジュール4に供給するラインである。供給水ラインL1の上流側の端部は、供給水W1の供給源(不図示)に接続されている。供給水ラインL1の下流側の端部は、RO膜モジュール4の一次側入口ポートに接続されている。供給水ラインL1には、上流側から下流側に向けて順に、硬度センサS、接続部J2、温度センサTE、加圧ポンプ2、第1圧力センサPS1、RO膜モジュール4が設けられている。
加圧ポンプ2は、供給水ラインL1を流通する供給水W1を吸入し、RO膜モジュール4へ向けて圧送(吐出)する装置である。加圧ポンプ2には、インバータ3から周波数が変換された駆動電力が供給される。加圧ポンプ2は、供給(入力)された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
インバータ3は、加圧ポンプ2に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路(又はその回路を持つ装置)である。インバータ3は、制御部10と電気的に接続されている。インバータ3には、制御部10から指令信号が入力される。インバータ3は、制御部10により入力された指令信号(電流値信号又は電圧値信号)に対応する駆動周波数の駆動電力を加圧ポンプ2に出力する。
RO膜モジュール4は、加圧ポンプ2から吐出された供給水W1を、溶存塩類が除去された透過水W2と、溶存塩類が濃縮された濃縮水W3とに膜分離処理する設備である。RO膜モジュール4は、単一又は複数のRO膜エレメント(不図示)を備える。RO膜モジュール4は、これらRO膜エレメントにより供給水W1を膜分離処理し、透過水W2及び濃縮水W3を製造する。
透過水ラインL2は、RO膜モジュール4で分離された透過水W2を送出するラインである。透過水ラインL2の上流側の端部は、RO膜モジュール4の二次側ポートに接続されている。透過水ラインL2の下流側の端部は、貯留タンク9に接続されている。透過水ラインL2には、上流側から下流側に向けて順に、RO膜モジュール4、第1流量センサFM1、第1電気伝導率センサEC1、貯留タンク9が設けられている。
濃縮水ラインL3は、RO膜モジュール4で分離された濃縮水W3を送出するラインである。濃縮水ラインL3の上流側の端部は、RO膜モジュール4の一次側出口ポートに接続されている。また、濃縮水ラインL3の下流側は、接続部J1において、循環水ラインL4及び排水ラインL5に分岐している。
濃縮水ラインL3には、上流側から下流側に向けて順に、定流量弁5、第2電気伝導率センサEC2、接続部J1が設けられている。
定流量弁5は、濃縮水ラインL3を流通する濃縮水W3の流量を所定の一定流量値に保持するように調節する機器である。定流量弁5において保持される一定流量値は、一定流量値に幅がある概念であり、定流量弁における目標流量値のみに限られない。例えば、定流量機構の特性(例えば、材質や構造に起因する温度特性等)を考慮して、定流量弁における目標流量値に対して、±10%程度の調節誤差を有するものを含む。定流量弁5は、補助動力や外部操作を必要とせずに一定流量値を保持するものであり、例えば、水ガバナの名称で呼ばれるものが挙げられる。なお、定流量弁5は、補助動力や外部操作により動作して、一定流量値を保持するものでもよい。
定流量弁5は、濃縮水ラインL3を流通する濃縮水W3の流量を所定の一定流量値に保持するように調節する機器である。定流量弁5において保持される一定流量値は、一定流量値に幅がある概念であり、定流量弁における目標流量値のみに限られない。例えば、定流量機構の特性(例えば、材質や構造に起因する温度特性等)を考慮して、定流量弁における目標流量値に対して、±10%程度の調節誤差を有するものを含む。定流量弁5は、補助動力や外部操作を必要とせずに一定流量値を保持するものであり、例えば、水ガバナの名称で呼ばれるものが挙げられる。なお、定流量弁5は、補助動力や外部操作により動作して、一定流量値を保持するものでもよい。
循環水ラインL4は、濃縮水ラインL3から分岐するラインであって、RO膜モジュール4で分離された濃縮水W3の一部W31を、供給水ラインL1におけるRO膜モジュール4及び加圧ポンプ2よりも上流側に返送するラインである。循環水ラインL4の上流側の端部は、接続部J1において、濃縮水ラインL3に接続されている。また、循環水ラインL4の下流側の端部は、接続部J2において、供給水ラインL1に接続されている。循環水ラインL4には、上流側から下流側に向けて順に、逆止弁6、圧力調整手段としての圧力調整弁7が設けられている。
圧力調整弁7は、定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力である中間圧力を、所定の設定圧力値に調整する弁である。圧力調整弁7は、循環水ラインL4を流通する濃縮水W31の流動抵抗を調整することによって、接続部J1(定流量弁5と比例制御排水弁8との間の部分)における中間圧力を調整可能に構成される。
本実施形態においては、中間圧力は、接続部J1(濃縮水ラインL3及び排水ラインL5における定流量弁5と比例制御排水弁8との間の部分)における濃縮水W3の圧力である。所定の設定圧力値は、排水ラインL5における比例制御排水弁8の二次側の背圧が高くなった場合や、供給水ラインL1を流通する供給水W1の圧力が低い場合においても、比例制御排水弁8の一次側と二次側との間で所定の圧力差(一次側圧力>二次側圧力)が得られる圧力値に設定される。
圧力調整弁7は、制御部10と電気的に接続されている。圧力調整弁7の弁開度は、制御部10から送信される駆動信号により制御される。制御部10から電流値信号(例えば、4〜20mA)を圧力調整弁7に送信して、流路断面積を調整することにより、流動抵抗(すなわち、圧力損失)を変化させることができる。この調節により、接続部J1における中間圧力(定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力)を、予め設定された所定の設定圧力値に保つことができる。
排水ラインL5は、接続部J1において濃縮水ラインL3から分岐され、RO膜モジュール4で分離された濃縮水W3の残部W32を装置外(系外)に排出するラインである。排水ラインL5には、排水流量調整手段としての比例制御排水弁8が設けられている。
比例制御排水弁8は、排水ラインL5から装置外へ排出する濃縮水W32の排水流量を調節する弁である。比例制御排水弁8は、制御部10と電気的に接続されている。比例制御排水弁8の弁開度は、制御部10から送信される駆動信号により制御される。制御部10から電流値信号(例えば、4〜20mA)を比例制御排水弁8に送信して、弁開度を制御することにより、濃縮水W32の排水流量を調節することができる。
比例制御排水弁8における制御部10による制御の詳細は後述する。
比例制御排水弁8における制御部10による制御の詳細は後述する。
温度センサTEは、供給水W1の温度を検出する機器である。温度センサTEは、供給水W1の供給源(不図示)と加圧ポンプ2との間に配置されている。温度センサTEは、制御部10と電気的に接続されている。温度センサTEで検出された供給水W1の温度(以下、「検出温度値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
硬度センサSは、供給水ラインL1を流通する供給水W1のカルシウム硬度(例えば、前段に設置された硬水軟化装置の硬度リーク量:炭酸カルシウム換算値)を測定する機器である。硬度センサSは、接続部J2の上流側に配置されている。硬度センサSは、制御部10と電気的に接続されている。硬度センサSで測定された供給水W1のカルシウム硬度(以下、「測定硬度値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
第1圧力センサPS1は、加圧ポンプ2の吐出圧力(運転圧力)を検出する機器である。第1圧力センサPS1は、加圧ポンプ2の吐出側近傍に配置されている。本実施形態では、加圧ポンプ2から吐出された直後の供給水W1の圧力を、加圧ポンプ2の吐出圧力とする。第1圧力センサPS1は、制御部10と電気的に接続されている。第1圧力センサPS1で検出された供給水W1の圧力(以下、「検出圧力値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
第2圧力センサPS2は、接続部J1における中間圧力(定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力)を検出する機器である。第2圧力センサPS2は、接続部J1において、濃縮水ラインL3、排水ラインL5及び循環水ラインL4に接続されている。接続部J1は、濃縮水ラインL3が、排水ラインL5及び循環水ラインL4に分岐する部分であり、濃縮水ラインL3の下流側の端部、循環水ラインL4の上流側の端部、及び、排水ラインL5の上流側の端部が、接続される部分である。第2圧力センサPS2は、制御部10と電気的に接続されている。第2圧力センサPS2で検出された濃縮水W3(W31,W32)の圧力(以下、「検出圧力値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
なお、本実施形態においては、第2圧力センサPS2の接続位置を接続部J1としたが、これに制限されない。第2圧力センサPS2の接続位置は、定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力を検出できる位置であれば、濃縮水ラインL3、循環水ラインL4又は排水ラインL5でもよい。
第1流量センサFM1は、透過水ラインL2を流通する透過水W2の流量を検出する機器である。第1流量センサFM1は、透過水ラインL2に接続されている。第1流量センサFM1は、制御部10と電気的に接続されている。第1流量センサFM1で検出された透過水W2の流量(以下、「検出流量値」ともいう)は、制御部10へパルス信号として送信される。
第2流量センサFM2は、排水ラインL5を流通する濃縮水W32の流量を検出する機器である。第2流量センサFM2は、排水ラインL5における比例制御排水弁8よりも下流側に配置されている。第2流量センサFM2は、制御部10と電気的に接続されている。第2流量センサFM2で検出された濃縮水W32の流量(以下、「検出流量値」ともいう)は、制御部10へパルス信号として送信される。
第1流量センサFM1及び第2流量センサFM2として、例えば、流路ハウジング内に軸流羽根車又は接線羽根車(不図示)を配置したパルス発信式の流量センサを用いることができる。
第1流量センサFM1及び第2流量センサFM2として、例えば、流路ハウジング内に軸流羽根車又は接線羽根車(不図示)を配置したパルス発信式の流量センサを用いることができる。
第1電気伝導率センサEC1は、透過水ラインL2を流通する透過水W2の電気伝導率を測定する機器である。第1電気伝導率センサEC1は、透過水ラインL2に接続されている。第1電気伝導率センサEC1は、制御部10と電気的に接続されている。第1電気伝導率センサEC1で測定された透過水W2の電気伝導率(以下、「測定電気伝導率値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
第2電気伝導率センサEC2は、濃縮水ラインL3を流通する濃縮水W3(RO膜モジュール4により分離された濃縮水W3)の電気伝導率を測定する機器である。第2電気伝導率センサEC2は、濃縮水ラインL3に接続されている。第2電気伝導率センサEC2は、制御部10と電気的に接続されている。第2電気伝導率センサEC2で測定された濃縮水W3の電気伝導率(以下、「測定電気伝導率値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
第2電気伝導率センサEC2は、濃縮水ラインL3を流通する濃縮水W3(RO膜モジュール4により分離された濃縮水W3)の電気伝導率を測定する機器である。第2電気伝導率センサEC2は、濃縮水ラインL3に接続されている。第2電気伝導率センサEC2は、制御部10と電気的に接続されている。第2電気伝導率センサEC2で測定された濃縮水W3の電気伝導率(以下、「測定電気伝導率値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
貯留タンク9は、RO膜モジュール4で分離された透過水W2を貯留するタンクである。貯留タンク9には、透過水ラインL2の下流側の端部が接続されている。RO膜モジュール4で分離された透過水W2は、透過水ラインL2を介して貯留タンク9に補給される。また、貯留タンク9は、給水ラインL6を介して下流側の需要箇所の装置等(不図示)に接続されている。給水ラインL6は、貯留タンク9に貯留された透過水W2を、需要箇所の装置等に流通させるラインである。貯留タンク9に貯留された透過水W2は、給水ラインL6を介して需要箇所の装置等に供給される。
貯留タンク9には、水位センサ91が設けられている。水位センサ91は、貯留タンク9に貯留された透過水W2の水位を検出する機器である。水位センサ91は、制御部10と電気的に接続されている。水位センサ91で測定された貯留タンク9の水位(以下、「検出水位値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として出力される。
本実施形態において、水位センサ91は、例えば、レベルスイッチである。レベルスイッチは、予め設定された液面位置の検出器であり、例えば、複数の液面位置(例えば、2位置)を検出するように構成されている。図1は、水位センサ91として、フロート式のレベルスイッチを設けた例を示す。なお、水位センサ91は、レベルスイッチには制限されず、例えば、連続式レベルセンサであってもよい。連続式レベルセンサとしては、例えば、静電容量式センサ、圧力式センサ、超音波式センサ等が用いられる。
ここで、貯留タンク9の水位とRO膜モジュール4で製造される透過水W2の流量との関係について説明する。図2は、貯留タンク9における設定水位と製造される透過水W2の流量との関係を示す説明図である。図2に示すように、本実施形態において、貯留タンク9の設定水位は、低い方から高い方に向けて順に、L,Hの2段階に区分される。
設定水位Lは、透過水W2を100%流量値(第1目標流量値)で製造する上限水位である。貯留タンク9の水位が設定水位L以下となった場合、透過水W2は100%流量値で製造される。100%流量値(第1目標流量値)において、RO膜モジュール4での回収率は、所要の回収率に調節される。
設定水位Hは、透過水W2を60%流量値(第2目標流量値)で製造する上限水位(満水水位)である。貯留タンク9の水位が設定水位Lを超え且つ設定水位H以下となった場合、透過水W2は60%流量値で製造される。60%流量値(第2目標流量値)において、RO膜モジュール4での回収率は、所要の回収率に調節される。
また、貯留タンク9の水位が設定水位Hを超えた場合、透過水W2の製造は停止される(0%流量値)。
また、貯留タンク9の水位が設定水位Hを超えた場合、透過水W2の製造は停止される(0%流量値)。
制御部10は、CPU及びメモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により構成される。以下、制御部10の機能について説明する。
<透過水W2の水量制御>
制御部10は、透過水W2の水量制御として、例えば、流量フィードバック水量制御、圧力フィードバック水量制御、又は温度フィードフォワード水量制御のいずれかを選択して実行できる。各水量制御の概要は、次の通りである。
制御部10は、透過水W2の水量制御として、例えば、流量フィードバック水量制御、圧力フィードバック水量制御、又は温度フィードフォワード水量制御のいずれかを選択して実行できる。各水量制御の概要は、次の通りである。
流量フィードバック水量制御
制御部10(ポンプ駆動制御部)は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)となるように、第1流量センサFM1の検出流量値(系内の物理量)をフィードバック値として、加圧ポンプ2を駆動するための駆動周波数を演算する。そして、制御部10は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)をインバータ3に出力する(以下、「流量フィードバック水量制御」ともいう)。なお、本水量制御における駆動周波数の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
制御部10(ポンプ駆動制御部)は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)となるように、第1流量センサFM1の検出流量値(系内の物理量)をフィードバック値として、加圧ポンプ2を駆動するための駆動周波数を演算する。そして、制御部10は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)をインバータ3に出力する(以下、「流量フィードバック水量制御」ともいう)。なお、本水量制御における駆動周波数の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
圧力フィードバック水量制御
制御部10(ポンプ駆動制御部)は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)となるように、加圧ポンプ2の検出圧力値(系内の物理量)をフィードバック値として、加圧ポンプ2の駆動周波数を演算する。そして、制御部10は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)をインバータ3に出力する(以下、「圧力フィードバック水量制御」ともいう)。なお、本水量制御における駆動周波数の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
制御部10(ポンプ駆動制御部)は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)となるように、加圧ポンプ2の検出圧力値(系内の物理量)をフィードバック値として、加圧ポンプ2の駆動周波数を演算する。そして、制御部10は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)をインバータ3に出力する(以下、「圧力フィードバック水量制御」ともいう)。なお、本水量制御における駆動周波数の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
温度フィードフォワード水量制御
制御部10(ポンプ駆動制御部)は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)となるように、温度センサTEの検出温度値(系内の物理量)をフィードフォワード値として、加圧ポンプ2の駆動周波数を演算する。そして、制御部10は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)をインバータ3に出力する(以下、「温度フィードフォワード水量制御」ともいう)。
制御部10(ポンプ駆動制御部)は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)となるように、温度センサTEの検出温度値(系内の物理量)をフィードフォワード値として、加圧ポンプ2の駆動周波数を演算する。そして、制御部10は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)をインバータ3に出力する(以下、「温度フィードフォワード水量制御」ともいう)。
濃縮水W3の循環比の調節
濃縮水W3の循環比とは、RO膜モジュール4の二次側ポートから流出する透過水W2の流量と一次側出口ポートから流出する濃縮水W3の流量との比率(濃縮水W3の流量/透過水W2の流量)である。循環比の所定値は、“5”程度が目安となる。
ここで、本実施形態においては、濃縮水ラインL3には、定流量弁5が設けられている。そのため、定流量弁5で濃縮水W3の流量を一定に保持しながら、前述したいずれかの水量制御により透過水W2の流量を一定に保持することで、濃縮水W3の循環比は、所定値に調節されることになる。
濃縮水W3の循環比とは、RO膜モジュール4の二次側ポートから流出する透過水W2の流量と一次側出口ポートから流出する濃縮水W3の流量との比率(濃縮水W3の流量/透過水W2の流量)である。循環比の所定値は、“5”程度が目安となる。
ここで、本実施形態においては、濃縮水ラインL3には、定流量弁5が設けられている。そのため、定流量弁5で濃縮水W3の流量を一定に保持しながら、前述したいずれかの水量制御により透過水W2の流量を一定に保持することで、濃縮水W3の循環比は、所定値に調節されることになる。
<目標流量値の増減制御>
本増減制御は、前述した透過水W2の水量制御に付随して実行される。
制御部10(ポンプ駆動制御部)は、透過水W2の水量制御の実行中において、透過水W2の使用水量が減少するのに従い、目標流量値を減少させ、透過水W2の使用水量が増加するに従い、目標流量値を増加させる。
具体的には、制御部10は、水位センサ91で測定された貯留タンク9の検出水位値が大きくなるに従い(検出水位値≦L)、目標流量値を減少させ、検出水位値が小さくなるに従い(L<検出水位値≦H)、目標流量値を増加させる。
本増減制御は、前述した透過水W2の水量制御に付随して実行される。
制御部10(ポンプ駆動制御部)は、透過水W2の水量制御の実行中において、透過水W2の使用水量が減少するのに従い、目標流量値を減少させ、透過水W2の使用水量が増加するに従い、目標流量値を増加させる。
具体的には、制御部10は、水位センサ91で測定された貯留タンク9の検出水位値が大きくなるに従い(検出水位値≦L)、目標流量値を減少させ、検出水位値が小さくなるに従い(L<検出水位値≦H)、目標流量値を増加させる。
詳細には、制御部10は、検出水位値が設定水位値L以下の場合には、第1目標流量値(逆浸透膜分離装置1の定格出力である100%流量値)に設定すると共に、回収率を所定の第1回収率に設定する。また、制御部10は、検出水位値が設定水位値Lを超え且つ設定水位値H以下の場合には、第2目標流量値(60%流量値)に設定すると共に、回収率を所定の第2回収率に設定する。
制御部10において、マイクロプロセッサのメモリには、上述した設定水位(L,H)、目標流量値(第1目標流量値、第2目標流量値)及び所定の各回収率を対応付けたデータテーブルが記憶されている。
<透過水W2の回収率制御>
透過水W2の回収率とは、RO膜モジュール4に供給される供給水W1の流量に対する透過水W2の流量の比率(透過水W2の流量/供給水W1の流量)である。
制御部10は、透過水W2の回収率制御として、例えば、温度フィードフォワード回収率制御、水質フィードフォワード、又は水質フィードバック回収率制御のいずれかを選択して実行できる。各回収率制御の概要は、次の通りである。
透過水W2の回収率とは、RO膜モジュール4に供給される供給水W1の流量に対する透過水W2の流量の比率(透過水W2の流量/供給水W1の流量)である。
制御部10は、透過水W2の回収率制御として、例えば、温度フィードフォワード回収率制御、水質フィードフォワード、又は水質フィードバック回収率制御のいずれかを選択して実行できる。各回収率制御の概要は、次の通りである。
温度フィードフォワード回収率制御
制御部10は、予め取得された供給水W1のシリカ濃度、及び温度センサTEの検出温度値から決定したシリカ溶解度に基づいて、濃縮水W3におけるシリカの許容濃縮倍率を演算する。そして、制御部10は、許容濃縮倍率の演算値、及び透過水W2の目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)から排水流量を演算し、濃縮水W3の実際排水量(第2流量センサFM2の検出流量値)が排水流量の演算値(目標排水流量)となるように、比例制御排水弁8の弁開度を制御する(以下、「温度フィードフォワード回収率制御」ともいう)。
制御部10は、予め取得された供給水W1のシリカ濃度、及び温度センサTEの検出温度値から決定したシリカ溶解度に基づいて、濃縮水W3におけるシリカの許容濃縮倍率を演算する。そして、制御部10は、許容濃縮倍率の演算値、及び透過水W2の目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)から排水流量を演算し、濃縮水W3の実際排水量(第2流量センサFM2の検出流量値)が排水流量の演算値(目標排水流量)となるように、比例制御排水弁8の弁開度を制御する(以下、「温度フィードフォワード回収率制御」ともいう)。
水質フィードフォワード回収率制御
制御部10は、予め取得された炭酸カルシウムの溶解度、及び硬度センサSの測定硬度値に基づいて、濃縮水W3における炭酸カルシウムの許容濃縮倍率を演算する。そして、制御部10は、許容濃縮倍率の演算値、及び透過水W2の目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)から排水流量を演算し、濃縮水W3の実際排水量(第2流量センサFM2の検出流量値)が排水流量の演算値(目標排水流量)となるように、比例制御排水弁8の弁開度を制御する(以下、「水質フィードフォワード回収率制御」ともいう)。
制御部10は、予め取得された炭酸カルシウムの溶解度、及び硬度センサSの測定硬度値に基づいて、濃縮水W3における炭酸カルシウムの許容濃縮倍率を演算する。そして、制御部10は、許容濃縮倍率の演算値、及び透過水W2の目標流量値(後述する第1目標流量値又は第2目標流量値)から排水流量を演算し、濃縮水W3の実際排水量(第2流量センサFM2の検出流量値)が排水流量の演算値(目標排水流量)となるように、比例制御排水弁8の弁開度を制御する(以下、「水質フィードフォワード回収率制御」ともいう)。
水質フィードバック回収率制御
制御部10は、第1電気伝導率センサEC1の測定電気伝導率値が予め設定された目標電気伝導率となるように、比例制御排水弁8の弁開度をダイレクトに制御する(以下、「水質フィードバック回収率制御」ともいう)。なお、本制御における弁開度の決定には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
制御部10は、第1電気伝導率センサEC1の測定電気伝導率値が予め設定された目標電気伝導率となるように、比例制御排水弁8の弁開度をダイレクトに制御する(以下、「水質フィードバック回収率制御」ともいう)。なお、本制御における弁開度の決定には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
<比例制御排水弁8による排水流量の調節制御>
本調節制御は、前述した回収率制御のうち、温度フィードフォワード回収率制御又は水質フィードフォワード回収率制御に付随して実行される。
制御部10(排水制御部)は、第2流量センサFM2の検出流量値が、前述した回収率制御で決定した排水流量の演算値(目標排水流量)となるように、排水流量調整手段としての比例制御排水弁8の弁開度を流量フィードバック制御する。なお、本調節制御における弁開度の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
本調節制御は、前述した回収率制御のうち、温度フィードフォワード回収率制御又は水質フィードフォワード回収率制御に付随して実行される。
制御部10(排水制御部)は、第2流量センサFM2の検出流量値が、前述した回収率制御で決定した排水流量の演算値(目標排水流量)となるように、排水流量調整手段としての比例制御排水弁8の弁開度を流量フィードバック制御する。なお、本調節制御における弁開度の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
<圧力調整弁7による流動抵抗の調整制御>
制御部10(圧力調整制御部)は、第2圧力センサPS2により検出された検出圧力値が所定の設定圧力値(目標圧力値)になるように、圧力調整弁7の弁開度(流路断面積)を調整するように制御する。これにより、循環水ラインL4における流動抵抗が調整される。この調整により、接続部J1における中間圧力(定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力)を調整することができる。なお、本調整制御における弁開度の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
また、本調整制御では、比例制御排水弁8の二次側に第3圧力センサ(図示せず)を設け、第2圧力センサ及び第3圧力センサの検出圧力値の差分が所定の設定圧力値(目標圧力値)になるように、圧力調整弁7の弁開度を調整することもできる。
制御部10(圧力調整制御部)は、第2圧力センサPS2により検出された検出圧力値が所定の設定圧力値(目標圧力値)になるように、圧力調整弁7の弁開度(流路断面積)を調整するように制御する。これにより、循環水ラインL4における流動抵抗が調整される。この調整により、接続部J1における中間圧力(定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力)を調整することができる。なお、本調整制御における弁開度の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
また、本調整制御では、比例制御排水弁8の二次側に第3圧力センサ(図示せず)を設け、第2圧力センサ及び第3圧力センサの検出圧力値の差分が所定の設定圧力値(目標圧力値)になるように、圧力調整弁7の弁開度を調整することもできる。
本実施形態においては、濃縮水ラインL3を流通する濃縮水W3の流量は、定流量弁5により一定流量値に保持される。また、前述した回収率制御により、排水ラインL5を流通する濃縮水W32の流量は、比例制御排水弁8により増減される。これにより、循環水ラインL4を流通する濃縮水W31の流量も増減されるが、濃縮水W3の循環比は一定に保たれる。
本実施形態においては、圧力調整弁7は、循環水ラインL4を流通する濃縮水W31の流量を調整しようとするものではなく、接続部J1における中間圧力(定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力)を調整しようとするものである。制御部10は、圧力調整弁7の弁開度(流路断面積)を変化させることで、接続部J1における中間圧力(定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力)を調整する。
本実施形態においては、制御部10が圧力調整弁7の弁開度(流路断面積)を調整するように制御することで、接続部J1における中間圧力を、比例制御排水弁8の一次側と二次側との間で所定の圧力差(一次側圧力>二次側圧力)が得られる圧力とすることができる。これにより、排水ラインL5における比例制御排水弁8の二次側の背圧が高くなった場合や、供給水ラインL1を流通する供給水W1の圧力が低い場合においても、比例制御排水弁8の一次側と二次側との間で所定の圧力差が得られ、比例制御排水弁8を介して、濃縮水W32を装置外へ排出できる。
また、供給水ラインL1を流通する供給水W1の圧力や比例制御排水弁8の背圧が変動した場合においても、制御部10により、接続部J1における中間圧力を所定の圧力値に制御することができ、より確実な排水流量の調節を実現することができる。
また、供給水ラインL1を流通する供給水W1の圧力や比例制御排水弁8の背圧が変動した場合においても、制御部10により、接続部J1における中間圧力を所定の圧力値に制御することができ、より確実な排水流量の調節を実現することができる。
<フラッシング運転制御>
制御部10は、所定の条件を充足した場合に、フラッシング運転制御を実行する。所定の条件としては、例えば、以下の〔a〕〜〔d〕が列挙される。
〔a〕透過水W2の製造を終了した場合(装置の運転を終了した場合)
〔b〕前回のフラッシング運転の終了後、透過水W2を製造しない継続時間が設定時間(例:1時間)となった場合
〔c〕前回のフラッシング運転の終了後、透過水W2の製造積算時間が設定時間(例:30分)に達した場合
〔d〕RO膜モジュール4の膜の汚染度が許容値を超えた場合
RO膜の汚染度は、例えば、RO膜モジュール4の一次側入口ポートと一次側出口ポートの間の圧力差を差圧計(図示せず)で計測すること等により求められる。
フラッシング運転制御は、例えば、〔a〕,〔d〕の条件では、120秒実行される。また、例えば、〔b〕,〔c〕の条件では、60秒実行される。
制御部10は、所定の条件を充足した場合に、フラッシング運転制御を実行する。所定の条件としては、例えば、以下の〔a〕〜〔d〕が列挙される。
〔a〕透過水W2の製造を終了した場合(装置の運転を終了した場合)
〔b〕前回のフラッシング運転の終了後、透過水W2を製造しない継続時間が設定時間(例:1時間)となった場合
〔c〕前回のフラッシング運転の終了後、透過水W2の製造積算時間が設定時間(例:30分)に達した場合
〔d〕RO膜モジュール4の膜の汚染度が許容値を超えた場合
RO膜の汚染度は、例えば、RO膜モジュール4の一次側入口ポートと一次側出口ポートの間の圧力差を差圧計(図示せず)で計測すること等により求められる。
フラッシング運転制御は、例えば、〔a〕,〔d〕の条件では、120秒実行される。また、例えば、〔b〕,〔c〕の条件では、60秒実行される。
フラッシング運転制御においては、制御部10は、RO膜モジュール4の一次側の洗浄を実行する。フラッシング運転制御では、供給水W1がRO膜モジュール4の一次側に供給される。フラッシング運転制御において、加圧ポンプ2は、最大駆動周波数(50Hz又は60Hz)よりも低い駆動周波数(例えば、30Hz)に固定される。このとき、供給水W1のほとんどは、RO膜を透過することなく、RO膜の表面を流れ、フラッシング洗浄排水として、濃縮水ラインL3を介して、排水ラインL5から外部に排出される。このフラッシング運転制御により、RO膜の表面に析出したスケール核や沈着した懸濁物質が除去される。フラッシング運転制御が所定時間(例えば、120秒,60秒)実行されると、透過水W2の製造が可能とされる。
次に、制御部10による目標流量値の増減及び回収率の調節について説明する。図3は、制御部10において目標流量値を増減しながら回収率を調節する場合の処理手順を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の運転中において、繰り返し実行される。
図3に示すステップST101において、制御部10は、水位センサ91の検出水位値Wを取得する。
ステップST102において、制御部10は、検出水位値Wが設定水位L以下か否かを判定する。このステップST102において、制御部10により、検出水位値W≦設定水位Lである(YES)と判定された場合に、処理はステップST103へ移行する。また、ステップST102において、制御部10により、検出水位値W>設定水位Lである(NO)と判定された場合に、処理はステップST105へ移行する。
ステップST103(ステップST102:YES)において、制御部10は、透過水W2の流量を第1目標流量値に設定する。このように、検出水位値Wが設定水位L以下の場合には、貯留タンク9の貯水量を上げるため、透過水W2の目標流量値を定格出力である100%流量値となる第1目標流量値に設定した上で、選択されている水量制御を実行する。
ステップST104において、制御部10は、選択されている回収率制御に従い、比例制御排水弁8の弁開度を調節する。以上により、本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。
一方、ステップST105(ステップST102:NO)において、制御部10は、検出水位値Wが設定水位Lを超え且つ設定水位H以下か否かを判定する。このステップST105において、制御部10により、設定水位L<検出水位値W≦設定水位Hである(YES)と判定された場合に、処理はステップST106へ移行する。また、ステップST105において、制御部10により、検出水位値W>設定水位Hである(NO)と判定された場合に、処理はステップST108へ移行する。
ステップST106(ステップST105:YES)において、制御部10は、透過水W2の流量を第2目標流量値に設定する。第2目標流量値は、第1目標流量値よりも少ない流量値である。このように、検出水位値Wが設定水位Lを超え且つ設定水位H以下の場合には、透過水W2の目標流量値を60%流量値となる第2目標流量値に設定した上で、選択されている水量制御を実行する。この結果、貯留タンク9に十分な貯水量が確保されている場合には、加圧ポンプ2の回転数を下げることで省エネが図られる。
ステップST107において、制御部10は、選択されている回収率制御に従い、比例制御排水弁8の弁開度を調節する。以上により、本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。
一方、ステップST108(ステップST105:NO)において、制御部10は、加圧ポンプ2を停止させるように、インバータ3を制御する。以上により、本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。
<透過水W2の水量制御及び回収率制御の制御例>
次に、透過水W2の水量制御及び回収率制御について、具体的な制御例を説明する。
ここでは、「流量フィードバック水量制御」と「温度フィードフォワード回収率制御」とが組み合わされて実行されるパターン(制御例1)、「圧力フィードバック水量制御」と「水質フィードフォワード回収率制御」とが組み合わされて実行されるパターン(制御例2)、「温度フィードフォワード水量制御」と「水質フィードバック回収率制御」とが組み合わされて実行されるパターン(制御例3)を例示する。なお、本願では、制御例1〜3以外の組み合わせを排除するものではない。
次に、透過水W2の水量制御及び回収率制御について、具体的な制御例を説明する。
ここでは、「流量フィードバック水量制御」と「温度フィードフォワード回収率制御」とが組み合わされて実行されるパターン(制御例1)、「圧力フィードバック水量制御」と「水質フィードフォワード回収率制御」とが組み合わされて実行されるパターン(制御例2)、「温度フィードフォワード水量制御」と「水質フィードバック回収率制御」とが組み合わされて実行されるパターン(制御例3)を例示する。なお、本願では、制御例1〜3以外の組み合わせを排除するものではない。
制御例1
制御部10による流量フィードバック水量制御について、図4を参照して説明する。また、制御部10による温度フィードフォワード回収率制御について、図5を参照して説明する。この温度フィードフォワード回収率制御は、流量フィードバック水量制御と並行して実行される。図4は、制御部10が流量フィードバック水量制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図5は、制御部10が温度フィードフォワード回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図4及び図5に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の運転中において、繰り返し実行される。
制御部10による流量フィードバック水量制御について、図4を参照して説明する。また、制御部10による温度フィードフォワード回収率制御について、図5を参照して説明する。この温度フィードフォワード回収率制御は、流量フィードバック水量制御と並行して実行される。図4は、制御部10が流量フィードバック水量制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図5は、制御部10が温度フィードフォワード回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図4及び図5に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の運転中において、繰り返し実行される。
まず、制御部10による流量フィードバック水量制御について説明する。
図4に示すステップST201において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
図4に示すステップST201において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
ステップST202において、制御部10は、第1流量センサFM1で検出された透過水W2の検出流量値Qpを取得する。
ステップST203において、制御部10は、ステップST202で取得した検出流量値(フィードバック値)QpとステップST201で取得した目標流量値Qp´との偏差がゼロとなるように、速度形デジタルPIDアルゴリズムにより操作量U(後述するUn)を演算する。なお、速度形デジタルPIDアルゴリズムでは、制御周期(例えば、100ms)毎に操作量の変化分ΔUを演算し、これを前回の操作量Un−1に加算することで今回の操作量Unを決定する(nは、演算回数)。
ステップST204において、制御部10は、操作量U、目標流量値Qp´及び加圧ポンプ2の最大駆動周波数(50Hz又は60Hzの設定値)に基づいて、加圧ポンプ2の駆動周波数Fを演算する。
ステップST205において、制御部10は、駆動周波数Fの演算値を、対応する電流値信号(4〜20mA)に変換する。
ステップST206において、制御部10は、変換した電流値信号をインバータ3に出力する。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST201へリターンする)。
ステップST206において、制御部10は、変換した電流値信号をインバータ3に出力する。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST201へリターンする)。
次に、流量フィードバック水量制御と並行して実行される温度フィードフォワード回収率制御について説明する。
図5に示すステップST301において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
図5に示すステップST301において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
ステップST302において、制御部10は、供給水W1のシリカ(SiO2)濃度Csを取得する。このシリカ濃度Csは、例えば、システム管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。供給水W1のシリカ濃度は、事前に供給水W1を水質分析することにより得ることができる。なお、供給水ラインL1において、不図示の水質センサ(例えば、モリブデンイエロー法を応用した比色式の水質センサ)により供給水W1のシリカ濃度を計測してもよい。
ステップST303において、制御部10は、温度センサTEから供給水W1の検出温度値Tを取得する。
ステップST304において、制御部10は、取得した検出温度値Tに基づいて、水に対するシリカ溶解度Ssを決定する。
ステップST304において、制御部10は、取得した検出温度値Tに基づいて、水に対するシリカ溶解度Ssを決定する。
ステップST305において、制御部10は、前のステップで取得又は決定したシリカ濃度Cs、及びシリカ溶解度Ssに基づいて、濃縮水W3におけるシリカの許容濃縮倍率Nsを演算する。シリカの許容濃縮倍率Nsは、下記の式(1)により求めることができる。
Ns=Ss/Cs (1)
Ns=Ss/Cs (1)
例えば、シリカ濃度Csが20mgSiO2/L、25℃におけるシリカ溶解度Ssが100mgSiO2/Lであれば、許容濃縮倍率Nsは“5”となる。
ステップST306において、制御部10は、前のステップで取得又は演算した目標流量値Qp´、及び許容濃縮倍率Nsに基づいて、回収率が最大となる排水流量(目標排水流量Qd´)を演算する。目標排水流量Qd´は、下記の式(2)により求めることができる。
Qd´=Qp´/(Ns−1) (2)
Qd´=Qp´/(Ns−1) (2)
ステップST307において、制御部10は、濃縮水W3の実際排水流量QdがステップST306で演算した目標排水流量Qd´となるように、比例制御排水弁8の弁開度を調節する。具体的には、制御部10は、第2流量センサFM2の検出流量値が、目標排水流量Qd´となるように、比例制御排水弁8の弁開度を流量フィードバック制御する。弁開度(操作量)の演算には、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることが好ましい。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST301へリターンする)。なお、このステップST307は、図3のステップST104又はステップST107に対応している。
制御例2
制御部10による圧力フィードバック水量制御について、図6を参照して説明する。また、制御部10による水質フィードフォワード回収率制御について、図7を参照して説明する。この温度フィードフォワード回収率制御は、圧力フィードバック水量制御と並行して実行される。図6は、制御部10が圧力フィードバック水量制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図7は、制御部10が水質フィードフォワード回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図6及び図7に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の運転中において、繰り返し実行される。
制御部10による圧力フィードバック水量制御について、図6を参照して説明する。また、制御部10による水質フィードフォワード回収率制御について、図7を参照して説明する。この温度フィードフォワード回収率制御は、圧力フィードバック水量制御と並行して実行される。図6は、制御部10が圧力フィードバック水量制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図7は、制御部10が水質フィードフォワード回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図6及び図7に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の運転中において、繰り返し実行される。
まず、制御部10による圧力フィードバック水量制御について説明する。
図6に示すステップST401において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
図6に示すステップST401において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
ステップST402において、制御部10は、RO膜モジュール4の基準温度(25℃)における水透過係数Lpを取得する。この水透過係数Lpは、例えば、システム管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。
なお、この圧力フィードバック水量制御を、前述の流量フィードバック水量制御のバックアップとして実行することができる。その場合、水透過係数Lpは、第1流量センサFM1(図1参照)の故障が発生する直前の演算値でもよい。
基準温度における水透過係数Lpの演算値は、下記の式(3)及び(4)に基づいて求めることができる。
Lp=Qp/(K・A・Pe) (3)
(但し、K:温度補正係数、A:RO膜モジュール4の膜面積、Pe:有効圧力)
Pe=Pd−(ΔP1/2)−P2−Δπ+Ps (4)
(但し、Pd:加圧ポンプ2の吐出圧力、ΔP1:RO膜モジュール4の一次側における差圧、P2:RO膜モジュール4の二次側における背圧、Δπ:RO膜モジュール4の浸透圧差、Ps:加圧ポンプ2の吸入側における圧力)
Lp=Qp/(K・A・Pe) (3)
(但し、K:温度補正係数、A:RO膜モジュール4の膜面積、Pe:有効圧力)
Pe=Pd−(ΔP1/2)−P2−Δπ+Ps (4)
(但し、Pd:加圧ポンプ2の吐出圧力、ΔP1:RO膜モジュール4の一次側における差圧、P2:RO膜モジュール4の二次側における背圧、Δπ:RO膜モジュール4の浸透圧差、Ps:加圧ポンプ2の吸入側における圧力)
式(3)において、温度補正係数Kは、温度センサTEの検出温度値Tの関数である。膜面積Aは、逆浸透膜エレメントの使用本数により定まるので、予め設定した値を使用することができる。式(4)による有効圧力Peの計算において、ΔP1、P2、Δπ、及びPsの各値は、定常運転中は、ほぼ一定と看做せるため、予め設定した値を使用することができる。従って、逆浸透膜分離装置の運転中に、温度センサTEの検出温度値T、第1流量センサFM1の検出流量値Qp、及び第1圧力センサPS1の検出圧力値Pdからなる少なくとも3つのパラメータを取得すれば、基準温度における水透過係数Lpを演算することができる。
ステップST403において、制御部10は、温度センサTEで検出された供給水W1の検出温度値Tを取得する。
ステップST404において、制御部10は、ステップST403で取得した検出温度値Tに基づいて、温度補正係数Kを演算する。
ステップST404において、制御部10は、ステップST403で取得した検出温度値Tに基づいて、温度補正係数Kを演算する。
ステップST405において、制御部10は、前のステップで取得又は演算した目標流量値Qp´、水透過係数Lp、温度補正係数K、及び所要の設定値(A、ΔP1、P2、Δπ、Ps)を用いて、上記の式(3)及び(4)に基づいて、加圧ポンプ2の吐出圧力Pd´を演算する。そして、この吐出圧力Pd´の演算値を目標圧力値として設定する。
ステップST406において、制御部10は、第1圧力センサPS1で検出された加圧ポンプ2の検出圧力値Pdを取得する。
ステップST407において、制御部10は、ステップST406で取得した検出圧力値(フィードバック値)PdとステップST405で設定した目標圧力値Pd´との偏差がゼロとなるように、速度形デジタルPIDアルゴリズムにより操作量U(後述するUn)を演算する。なお、速度形デジタルPIDアルゴリズムでは、制御周期(例えば、100ms)毎に操作量の変化分ΔUを演算し、これを前回の操作量Un−1に加算することで今回の操作量Unを決定する(nは、演算回数)。
ステップST408において、制御部10は、操作量U、目標圧力値Pd´及び加圧ポンプ2の最大駆動周波数(50Hz又は60Hzの設定値)に基づいて、加圧ポンプ2の駆動周波数Fを演算する。
ステップST409において、制御部10は、駆動周波数Fの演算値を、対応する電流値信号(4〜20mA)に変換する。
ステップST410において、制御部10は、変換した電流値信号をインバータ3に出力する。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST401へリターンする)。
ステップST410において、制御部10は、変換した電流値信号をインバータ3に出力する。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST401へリターンする)。
次に、圧力フィードバック水量制御と並行して実行される水質フィードフォワード回収率制御について説明する。
図7に示すステップST501において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
ステップST502において、制御部10は、硬度センサSで測定された供給水W1の測定硬度値Ccを取得する。
図7に示すステップST501において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
ステップST502において、制御部10は、硬度センサSで測定された供給水W1の測定硬度値Ccを取得する。
ステップST503において、制御部10は、水に対する炭酸カルシウム溶解度Scを取得する。この炭酸カルシウム溶解度Scは、例えば、システム管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。尚、水に対する炭酸カルシウム溶解度は、通常の運転温度(5〜35℃)では、ほぼ一定値と看做せる。
ステップST504において、制御部10は、前のステップで取得した測定硬度値Cc、及び炭酸カルシウム溶解度Scに基づいて、濃縮水W3における炭酸カルシウムの許容濃縮倍率Ncを演算する。炭酸カルシウムの許容濃縮倍率Ncは、下記の式(5)により求めることができる。
Nc=Sc/Cc (5)
Nc=Sc/Cc (5)
例えば、測定硬度値Ccが3mgCaCO3/L、25℃における炭酸カルシウム溶解度Scが15mgCaCO3/Lであれば、許容濃縮倍率Ncは“5”となる。
ステップST505において、制御部10は、前のステップで取得又は演算した目標流量値Qp´、及び許容濃縮倍率Ncに基づいて、回収率が最大となる排水流量(目標排水流量Qd´)を演算する。目標排水流量Qd´は、下記の式(6)により求めることができる。
Qd´=Qp´/(Nc−1) (6)
Qd´=Qp´/(Nc−1) (6)
ステップST506において、制御部10は、濃縮水W3の実際排水流量QdがステップST505で演算した目標排水流量Qd´となるように、比例制御排水弁8の弁開度を調節する。具体的には、制御部10は、第2流量センサFM2の検出流量値が、目標排水流量Qd´となるように、比例制御排水弁8の弁開度を流量フィードバック制御する。弁開度(操作量)の演算には、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることが好ましい。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST501へリターンする)。なお、このステップST506は、図3のステップST104又はステップST107に対応している。
制御例3
制御部10による温度フィードフォワード水量制御について、図8を参照して説明する。また、制御部10による水質フィードバック回収率制御について、図9を参照して説明する。この水質フィードバック回収率制御は、温度フィードフォワード水量制御と並行して実行される。図8は、制御部10が温度フィードフォワード水量制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図9は、制御部10が水質フィードバック回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図8及び図9に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の運転中において、繰り返し実行される。
制御部10による温度フィードフォワード水量制御について、図8を参照して説明する。また、制御部10による水質フィードバック回収率制御について、図9を参照して説明する。この水質フィードバック回収率制御は、温度フィードフォワード水量制御と並行して実行される。図8は、制御部10が温度フィードフォワード水量制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図9は、制御部10が水質フィードバック回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図8及び図9に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の運転中において、繰り返し実行される。
まず、制御部10による温度フィードフォワード水量制御について説明する。
図8に示すステップST601において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
図8に示すステップST601において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Qp´を取得する。この目標流量値Qp´は、例えば、図3に示すフローチャートのステップST103又はステップST106において設定された第1目標流量値又は第2目標流量値である。
ステップST602において、制御部10は、RO膜モジュール4の基準温度(25℃)における水透過係数Lpを取得する。この水透過係数Lpは、例えば、システム管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。
なお、この温度フィードフォワード水量制御を、前述の流量フィードバック水量制御のバックアップとして実行することができる。その場合、水透過係数Lpは、第1流量センサFM1(図1参照)の故障が発生する直前の演算値でもよい。基準温度における水透過係数Lpは、前述の圧力フィードバック水量制御の説明で説明した手法により演算することができる。
ステップST603において、制御部10は、温度センサTEで検出された供給水W1の検出温度値Tを取得する。
ステップST604において、制御部10は、ステップST603で取得した検出温度値Tに基づいて、温度補正係数Kを演算する。
ステップST604において、制御部10は、ステップST603で取得した検出温度値Tに基づいて、温度補正係数Kを演算する。
ステップST605において、制御部10は、前のステップで取得又は演算した目標流量値Qp´、水透過係数Lp、温度補正係数K、及び所要の設定値(A、ΔP1、P2、Δπ、Ps)を用いて、前述の説明で説明した式(3)及び(4)に基づいて、加圧ポンプ2の吐出圧力Pd´を演算する。
ステップST606において、制御部10は、吐出圧力Pd´の演算値を用いて、下記の式(7)に基づいて、加圧ポンプ2の駆動周波数Fを演算する。
F=a・Pd´2+b・Pd´+c (7)
(但し、a,b,c:加圧ポンプ2の仕様により定まる係数)
F=a・Pd´2+b・Pd´+c (7)
(但し、a,b,c:加圧ポンプ2の仕様により定まる係数)
ステップST607において、制御部10は、駆動周波数Fの演算値を、対応する電流値信号(4〜20mA)に変換する。
ステップST608において、制御部10は、変換した電流値信号をインバータ3に出力する。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST601へリターンする)。
ステップST608において、制御部10は、変換した電流値信号をインバータ3に出力する。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST601へリターンする)。
次に、温度フィードフォワード水量制御と並行して実行される水質フィードバック回収率制御について説明する。
図9に示すステップST701において、制御部10は、透過水W2の目標電気伝導率値Ep´を取得する。目標電気伝導率値Ep´は、透過水W2に要求される純度の指標である。目標電気伝導率値Ep´は、例えば、システム管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。
図9に示すステップST701において、制御部10は、透過水W2の目標電気伝導率値Ep´を取得する。目標電気伝導率値Ep´は、透過水W2に要求される純度の指標である。目標電気伝導率値Ep´は、例えば、システム管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。
ステップST702において、制御部10は、第1電気伝導率センサEC1で測定された透過水W5の測定電気伝導率値Epを取得する。
ステップST703において、制御部10は、ステップST702で取得した測定電気伝導率値(フィードバック値)EpとステップST701で取得した目標電気伝導率値Ep´との偏差がゼロとなるように、比例制御排水弁8の弁開度をフィードバック制御する。すなわち、濃縮水W3の排水流量を連続的に増減させることにより、要求純度の透過水W2が得られるように、膜表面の溶存塩類の濃度を変化させる。以上により本フローチャートの処理は終了する(ステップST701へリターンする)。なお、このステップST703は、図3のステップST104又はステップST107に対応している。
上述した第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1によれば、例えば、以下のような効果が得られる。
第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、逆浸透膜モジュール4と、供給水ラインL1と、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3と、濃縮水ラインL3から分岐される循環水ラインL4と、濃縮水ラインL3から分岐され排水ラインL5と、濃縮水ラインL3に設けられる定流量弁5と、排水ラインL5に設けられる比例制御排水弁8と、循環水ラインL4に設けられ、定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力である中間圧力を所定の設定圧力値に調整する圧力調整弁7と、供給水ラインL1に設けられる加圧ポンプ2と、駆動周波数を加圧ポンプ2に出力するインバータ3と、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値となるように指令信号をインバータ3に出力する制御部(ポンプ駆動制御部)10と、を備える。
第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、逆浸透膜モジュール4と、供給水ラインL1と、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3と、濃縮水ラインL3から分岐される循環水ラインL4と、濃縮水ラインL3から分岐され排水ラインL5と、濃縮水ラインL3に設けられる定流量弁5と、排水ラインL5に設けられる比例制御排水弁8と、循環水ラインL4に設けられ、定流量弁5の二次側の圧力であって比例制御排水弁8の一次側の圧力である中間圧力を所定の設定圧力値に調整する圧力調整弁7と、供給水ラインL1に設けられる加圧ポンプ2と、駆動周波数を加圧ポンプ2に出力するインバータ3と、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値となるように指令信号をインバータ3に出力する制御部(ポンプ駆動制御部)10と、を備える。
そのため、定流量弁5で濃縮水W3の流量を一定に保持しながら、水量制御により透過水W2の流量を一定に保持することで、濃縮水W3の循環比(濃縮水の流量/透過水の流量)を所定値に調節することができる。また、圧力調整弁7により中間圧力を所定の設定圧力値に調整することで、中間圧力を比例制御排水弁8の一次側と二次側との間で圧力差が得られる圧力とすることができる。これにより、排水ラインL5における比例制御排水弁8の二次側の背圧が高くなった場合や、供給水ラインL1を流通する供給水W1の圧力が低い場合においても、比例制御排水弁8の一次側と二次側との間で所定の圧力差(一次側圧力>二次側圧力)が得られ、比例制御排水弁8を介して、濃縮水W32を装置外へ排出できる。
また、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、圧力調整弁7は、循環水ラインL4を流通する濃縮水W31の流動抵抗を調整することによって中間圧力を調整可能に構成され、制御部10(圧力調整制御部)は、第2圧力センサPS2により検出された検出圧力値が所定の設定圧力値になるように圧力調整弁7を調整するように制御する。
これにより、供給水ラインL1を流通する供給水W1の圧力や比例制御排水弁8の背圧が変動した場合においても、制御部10により、接続部J1における中間圧力を所定の圧力値に制御することができ、より確実な排水流量の調節を実現することができる。
これにより、供給水ラインL1を流通する供給水W1の圧力や比例制御排水弁8の背圧が変動した場合においても、制御部10により、接続部J1における中間圧力を所定の圧力値に制御することができ、より確実な排水流量の調節を実現することができる。
また、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、制御部10は、流量フィードバック水量制御により透過水W2の流量を制御する。流量フィードバック水量制御で用いる速度形デジタルPIDアルゴリズムでは、前回の操作量からの変化分を演算し、これに前回の操作量を加算して今回の操作量を求める方式であるため、検出流量値Qpが離散値の場合でも、目標流量値Qp´との偏差を高速に解消することができる。そのため、温度変化や膜の閉塞等によりRO膜モジュール4の水透過係数が急激に変化した場合でも、その変化に十分に追従することができる。従って、RO膜モジュール4の水透過係数が急激に変化した場合に、透過水W2の流量を目標流量値Qp´に短時間で収束させ、安定した水量の透過水W2を製造することができる。
また、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、制御部10は、圧力フィードバック水量制御により透過水W2の流量を制御する。この圧力フィードバック水量制御は、流量フィードバック水量制御のバックアップとして実行することができる。このため、流量フィードバック水量制御の実行中において、第1流量センサFM1(図1参照)に故障が発生した場合でも、圧力フィードバック水量制御に切り換えることにより、安定した水量の透過水W4を製造することができる。
また、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、制御部10は、温度フィードフォワード水量制御により透過水W2の流量を制御する。この温度フィードフォワード水量制御は、第1実施形態における流量フィードバック水量制御のバックアップとして実行することができる。このため、流量フィードバック水量制御の実行中において、第1流量センサFM1(図1参照)に故障が発生した場合でも、温度フィードフォワード水量制御に切り換えることにより、安定した水量の透過水W2を製造することができる。
また、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、制御部10は、温度フィードフォワード回収率制御を実行する。このため、逆浸透膜分離装置1においては、透過水W2の回収率を最大としつつ、RO膜モジュール4におけるシリカ系スケールの析出をより確実に抑制することができる。
また、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、制御部10は、水質フィードフォワード回収率制御を実行する。このため、前段の硬水軟化装置からの硬度リーク量が増加した場合でも、逆浸透膜分離装置1Aにおいては、透過水W2の回収率を最大としつつ、RO膜モジュール4における炭酸カルシウム系スケールの析出をより確実に抑制することができる。
また、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1においては、制御部10は、水質フィードバック回収率制御を実行する。このため、逆浸透膜分離装置1Aにおいては、透過水W2に要求される水質を満たしつつ、透過水W2の回収率を最大限にまで高めることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aの構成について、図10を参照して説明する。図10は、第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aの全体構成図である。なお、第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明を適宜に省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aの構成について、図10を参照して説明する。図10は、第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aの全体構成図である。なお、第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明を適宜に省略する。
図10に示すように、第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aは、定流量弁5に代えて定流量可変手段としての定流量可変機構部50が、濃縮水ラインL3に設けられる点において、第1実施形態の逆浸透膜分離装置1と異なる。また、第2実施形態の濃縮水ラインL3Aの構成は、第1実施形態の濃縮水ラインL3と異なる。
第2実施形態の逆浸透膜分離装置1Aにおいては、濃縮水ラインL3Aは、上流側濃縮水ラインL31と、上流側濃縮水ラインL31から分岐される第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33と、第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33が合流する下流側濃縮水ラインL34と、を有する。
上流側濃縮水ラインL31は、上流側においてRO膜モジュール4の一次側出口ポートに接続され、下流側は、接続部J11において、第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33に分岐している。
第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33の上流側は、接続部J11において、上流側濃縮水ラインL31から分岐している。第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33の下流側は、接続部J12において、下流側濃縮水ラインL34に合流する。
下流側濃縮水ラインL34の上流側は、接続部J12において、第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33に接続されている。下流側濃縮水ラインL34の下流側は、接続部J1において、循環水ラインL4及び排水ラインL5に分岐している。
第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33の上流側は、接続部J11において、上流側濃縮水ラインL31から分岐している。第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33の下流側は、接続部J12において、下流側濃縮水ラインL34に合流する。
下流側濃縮水ラインL34の上流側は、接続部J12において、第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33に接続されている。下流側濃縮水ラインL34の下流側は、接続部J1において、循環水ラインL4及び排水ラインL5に分岐している。
定流量可変機構部50は、濃縮水ラインL3Aに設けられる。定流量可変機構部50は、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の流量を所定の一定流量値に保持し且つ一定流量値を可変可能である。
定流量可変機構部50は、第1定流量弁51と、第2定流量弁52と、開閉弁53と、を有する。第1定流量弁51及び第2定流量弁52は、濃縮水ラインL3Aに並列に設けられる。具体的には、第1定流量弁51は、第1中間濃縮水ラインL32に設けられている。第2定流量弁52は、第2中間濃縮水ラインL33に設けられている。
第1定流量弁51は、第1中間濃縮水ラインL32を流通する濃縮水W3の流量を所定の一定流量値に保持するように調節する機器である。第2定流量弁52は、第2中間濃縮水ラインL33を流通する濃縮水W3の流量を所定の一定流量値に保持するように調節する機器である。第1定流量弁51及び第2定流量弁52それぞれにおいて保持される一定流量値は、一定流量値に幅がある概念であり、定流量弁における目標流量値のみに限られない。例えば、定流量機構の特性(例えば、材質や構造に起因する温度特性等)を考慮して、定流量弁における目標流量値に対して、±10%程度の調節誤差を有するものを含む。第1定流量弁51及び第2定流量弁52は、補助動力や外部操作を必要とせずに一定流量値を保持するものであり、例えば、水ガバナの名称で呼ばれるものが挙げられる。なお、第1定流量弁51及び第2定流量弁52は、補助動力や外部操作により動作して、一定流量値を保持するものでもよい。
本実施形態においては、第1定流量弁51は、一定流量値として目標流量値を第1流量値F1とする定流量弁である。また、第2定流量弁52は、一定流量値として目標流量値を第2流量値F2とする定流量弁である。第1流量値F1は、第1実施形態の定流量弁5の60%流量値に設定される。また、第2流量値F2は、例えば、第1実施形態の定流量弁5の40%流量値に設定される。
開閉弁53は、第2中間濃縮水ラインL33における第2定流量弁52よりも上流側に設けられる。開閉弁53は、第2中間濃縮水ラインL33を、開状態又は閉状態に開閉可能である。開閉弁53が開状態においては、開閉弁53は、第2定流量弁52への濃縮水W3の流入を許可する。開閉弁53が閉状態においては、開閉弁53は、第2定流量弁52への濃縮水W3の流入を阻止する。開閉弁53は、後述する制御部10A(定流量制御部)により開閉が制御される。
第2実施形態においては、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の流量は、第1中間濃縮水ラインL32及び第2中間濃縮水ラインL33を流通する濃縮水の合計流量である。具体的には、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の流量は、開閉弁53が開状態の場合は、第1定流量弁51及び第2定流量弁52を流通する濃縮水の合計流量であり、開閉弁53が閉状態の場合には、第1定流量弁51を流通する濃縮水の流量である。
例えば、第1定流量弁51が一定流量値として目標流量値を第1流量値F1とする定流量弁であり、第2定流量弁52が一定流量値として目標流量値を第2流量値F2とする定流量弁である場合において、開閉弁53が開状態の場合には、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の流量Fは、第1中間濃縮水ラインL32における第1定流量弁51及び第2中間濃縮水ラインL33における第2定流量弁52を流れる濃縮水W3の合計流量Fsである(Fs=F1+F2:100%流量値)。開閉弁53が閉状態の場合には、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の流量Fは、第1中間濃縮水ラインL32における第1定流量弁51のみを流れる濃縮水W3の第1流量値F1(60%流量値)である。
制御部10Aは、CPU及びメモリ含むマイクロプロセッサ(不図示)により構成される。以下、制御部10Aの機能について説明する。
制御部10Aは、第1実施形態の制御部10と同様に、次の各種制御〔1〕〜〔6〕を実行する。各種制御の詳細は、前述の通りであるため、その説明を省略する。
〔1〕透過水W2の水量制御
〔2〕目標流量値の増減制御
〔3〕透過水W2の回収率制御
〔4〕比例制御排水弁8による排水流量の調節制御
〔5〕圧力調整弁7による流動抵抗の調整制御
〔6〕フラッシング運転制御
また、本実施形態においては、第1実施形態で説明した制御例1〜3が実行される。これらの制御例の詳細は、前述の通りであるため、その説明を省略する。
〔1〕透過水W2の水量制御
〔2〕目標流量値の増減制御
〔3〕透過水W2の回収率制御
〔4〕比例制御排水弁8による排水流量の調節制御
〔5〕圧力調整弁7による流動抵抗の調整制御
〔6〕フラッシング運転制御
また、本実施形態においては、第1実施形態で説明した制御例1〜3が実行される。これらの制御例の詳細は、前述の通りであるため、その説明を省略する。
<濃縮水W3の一定流量値の調節制御>
本調節制御は、前述した目標流量値の増減制御に付随して実行され、定流量可変機構部50を制御対象とする。
制御部10A(定流量制御部)は、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を増減させるように、開閉弁53の開閉を制御する。
具体的には、制御部10Aは、目標流量値が減少するのに従い(第1目標流量値→第2目標流量値)、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を減少させ、目標流量値が増加するのに従い(第2目標流量値→第1目標流量値)、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を増加させる。
本調節制御は、前述した目標流量値の増減制御に付随して実行され、定流量可変機構部50を制御対象とする。
制御部10A(定流量制御部)は、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を増減させるように、開閉弁53の開閉を制御する。
具体的には、制御部10Aは、目標流量値が減少するのに従い(第1目標流量値→第2目標流量値)、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を減少させ、目標流量値が増加するのに従い(第2目標流量値→第1目標流量値)、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を増加させる。
詳細には、制御部10Aは、目標流量値が第2目標流量値(60%流量値)に設定された場合には、開閉弁53を閉状態に制御する。これにより、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を、第1定流量弁51のみを流通する流量値(60%流量値F1)とする。
また、制御部10Aは、目標流量値が第1目標流量値(100%流量値)に設定された場合には、開閉弁53を開状態に制御する。これにより、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を、第1定流量弁51及び第2定流量弁52を流通する流量値(100%流量値Fs)とする。
また、制御部10Aは、目標流量値が第1目標流量値(100%流量値)に設定された場合には、開閉弁53を開状態に制御する。これにより、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を、第1定流量弁51及び第2定流量弁52を流通する流量値(100%流量値Fs)とする。
濃縮水W3の循環比の調節
本実施形態においては、第1定流量弁51及び第2定流量弁52で濃縮水W3の流量を一定の100%流量値に保持しながら、前述したいずれかの水量制御により透過水W2の流量を一定の100%流量値に保持する。また、本実施形態においては、第1定流量弁51で濃縮水W3の流量を一定の60%流量値に保持しながら、前述したいずれかの水量制御により透過水W2の流量を一定の60%流量値に保持する。この結果、濃縮水W3の循環比は、目標流量値の増減にかかわらず、常に所定値に調節されることになる。なお、循環比の所定値は、第1実施形態と同じく“5”程度が目安となる。
本実施形態においては、第1定流量弁51及び第2定流量弁52で濃縮水W3の流量を一定の100%流量値に保持しながら、前述したいずれかの水量制御により透過水W2の流量を一定の100%流量値に保持する。また、本実施形態においては、第1定流量弁51で濃縮水W3の流量を一定の60%流量値に保持しながら、前述したいずれかの水量制御により透過水W2の流量を一定の60%流量値に保持する。この結果、濃縮水W3の循環比は、目標流量値の増減にかかわらず、常に所定値に調節されることになる。なお、循環比の所定値は、第1実施形態と同じく“5”程度が目安となる。
次に、制御部10Aによる目標流量値の増減、濃縮水W3の一定流量値の調節、及び回収率の調節について説明する。図11は、第2実施形態の制御部10Aが濃縮水W3の一定流量値を調節する場合の処理手順を示すフローチャートである。図11に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の運転中において、繰り返し実行される。
図11に示すステップST801において、制御部10Aは、水位センサ91の検出水位値Wを取得する。
ステップST802において、制御部10Aは、検出水位値Wが設定水位L以下か否かを判定する。このステップST802において、制御部10Aにより、検出水位値W≦設定水位Lである(YES)と判定された場合に、処理はステップST803へ移行する。また、ステップST802において、制御部10Aにより、検出水位値W>設定水位Lである(NO)と判定された場合に、処理はステップST805へ移行する。
ステップST803(ステップST802:YES)において、制御部10Aは、透過水W2の流量を第1目標流量値に設定する。このように、検出水位値Wが設定水位L以下の場合には、貯留タンク9の貯水量を上げるため、透過水W2の目標流量値を定格出力である100%流量値となる第1目標流量値に設定した上で、選択されている水量制御を実行する。
ステップST804において、制御部10Aは、定流量可変機構部50における開閉弁53を開状態に制御する。
ここでは、開閉弁53が開状態であるため、濃縮水W3の流量Fは、第1中間濃縮水ラインL32における第1定流量弁51及び第2中間濃縮水ラインL33における第2定流量弁52を流れる濃縮水W3の合計流量Fs(100%流量値)である。
ここでは、開閉弁53が開状態であるため、濃縮水W3の流量Fは、第1中間濃縮水ラインL32における第1定流量弁51及び第2中間濃縮水ラインL33における第2定流量弁52を流れる濃縮水W3の合計流量Fs(100%流量値)である。
この場合には、第1定流量弁51及び第2定流量弁52により濃縮水W3の流量が一定の100%流量値に保持されながら、前述したいずれかの水量制御により透過水W2の流量が一定の100%流量値に保持されることになる。この結果、循環比(濃縮水W3の流量/透過水W2の流量)が所定値(例えば、“5”)に調節される。これにより、循環比をRO膜モジュール4の膜面の閉塞を防止する所定値に維持することができる。
ステップST805において、制御部10Aは、選択されている回収率制御に従い、比例制御排水弁8の弁開度を調節する。制御部10Aは、回収率の変更の有無にかかわらず、透過水W2の目標流量値が変更される度に、比例制御排水弁8の弁開度の調節(すなわち、濃縮水W3の排水流量の調節)を行う。
例えば、制御部10Aは、目標流量値を第2目標流量値から第2目標流量値の2倍の第1目標流量値に設定した場合には、濃縮水W32の排水流量を回収率制御に基づいて設定された現在の排水流量から倍増させるように、比例制御排水弁8の弁開度の調節を行う。
以上により、本フローチャートの処理は終了する(ステップST801へリターンする)。
例えば、制御部10Aは、目標流量値を第2目標流量値から第2目標流量値の2倍の第1目標流量値に設定した場合には、濃縮水W32の排水流量を回収率制御に基づいて設定された現在の排水流量から倍増させるように、比例制御排水弁8の弁開度の調節を行う。
以上により、本フローチャートの処理は終了する(ステップST801へリターンする)。
一方、ステップST806(ステップST802:NO)において、制御部10Aは、検出水位値Wが設定水位Lを超え且つ設定水位H以下か否かを判定する。このステップST806において、制御部10Aにより、設定水位L<検出水位値W≦設定水位Hである(YES)と判定された場合に、処理はステップST807へ移行する。また、ステップST806において、制御部10Aにより、検出水位値W>設定水位Hである(NO)と判定された場合に、処理はステップST810へ移行する。
ステップST807(ステップST806:YES)において、制御部10Aは、透過水W2の流量を第2目標流量値に設定する。第2目標流量値は、第1目標流量値よりも少ない流量値である。このように、検出水位値Wが設定水位Lを超え且つ設定水位H以下の場合には、透過水W2の目標流量値を60%流量値となる第2目標流量値に設定した上で、選択されている水量制御を実行する。
ステップST808において、制御部10Aは、定流量可変機構部50における開閉弁53を閉状態に制御する。
ここでは、開閉弁53が閉状態であるため、濃縮水W3の流量Fは、第1中間濃縮水ラインL32における第1定流量弁51を流れる濃縮水W3の第1流量値F1(60%流量値)である。
ここでは、開閉弁53が閉状態であるため、濃縮水W3の流量Fは、第1中間濃縮水ラインL32における第1定流量弁51を流れる濃縮水W3の第1流量値F1(60%流量値)である。
この場合には、第1定流量弁51により濃縮水W3の流量が一定の60%流量値に保持されながら、前述したいずれかの水量制御により透過水W2の流量が一定の60%流量値に保持されることになる。この結果、循環比(濃縮水W3の流量/透過水W2の流量)が所定値(例えば、“5”)に調節される。これにより、循環比をRO膜モジュール4の膜面の閉塞を防止する所定値に維持しながら、加圧ポンプ2の回転数を下げることで省エネが図られる。
ステップST809において、制御部10Aは、選択されている回収率制御に従い、比例制御排水弁8の弁開度を調節する。制御部10Aは、回収率の変更の有無にかかわらず、透過水W2の目標流量値が変更される度に、比例制御排水弁8の弁開度の調節(すなわち、濃縮水W3の排水流量の調節)を行う。
例えば、制御部10Aは、目標流量値を第1目標流量値から第1目標流量値の半分の第2目標流量値に設定した場合には、濃縮水W32の排水流量を回収率制御に基づいて設定された現在の排水流量から半減させるように、比例制御排水弁8の開度の調整を行う。
以上により、本フローチャートの処理は終了する(ステップST801へリターンする)。
例えば、制御部10Aは、目標流量値を第1目標流量値から第1目標流量値の半分の第2目標流量値に設定した場合には、濃縮水W32の排水流量を回収率制御に基づいて設定された現在の排水流量から半減させるように、比例制御排水弁8の開度の調整を行う。
以上により、本フローチャートの処理は終了する(ステップST801へリターンする)。
一方、ステップST810(ステップST806:NO)において、制御部10Aは、加圧ポンプ2を停止させるように、インバータ3を制御する。以上により、本フローチャートの処理は終了する(ステップST801へリターンする)。
上述した第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aによれば、例えば、以下のような効果が得られる。
第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aにおいては、逆浸透膜モジュール4と、供給水ラインL1と、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3Aと、濃縮水ラインL3Aから分岐される循環水ラインL4と、濃縮水ラインL3Aから分岐される排水ラインL5と、濃縮水ラインL3Aに設けられ、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の流量を所定の一定流量値に保持し且つ一定流量値を増減可能な定流量可変機構部50と、排水ラインL5に設けられる比例制御排水弁8と、供給水ラインL1に設けられる加圧ポンプ2と、駆動周波数を加圧ポンプ2に出力するインバータ3と、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値となるように指令信号をインバータ3に出力する制御部10Aと、濃縮水W3の一定流量値を増減させるように定流量可変機構部50を制御する制御部10Aと、を備え、ポンプ駆動制御部10は、透過水W2の使用水量が減少するのに従い、目標流量値を減少させ、透過水W2の使用水量が増加するに従い、目標流量値を増加させ、制御部10Aは、目標流量値が減少するのに従い、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を減少させ、目標流量値が増加するのに従い、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を増加させる。
第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aにおいては、逆浸透膜モジュール4と、供給水ラインL1と、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3Aと、濃縮水ラインL3Aから分岐される循環水ラインL4と、濃縮水ラインL3Aから分岐される排水ラインL5と、濃縮水ラインL3Aに設けられ、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の流量を所定の一定流量値に保持し且つ一定流量値を増減可能な定流量可変機構部50と、排水ラインL5に設けられる比例制御排水弁8と、供給水ラインL1に設けられる加圧ポンプ2と、駆動周波数を加圧ポンプ2に出力するインバータ3と、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値となるように指令信号をインバータ3に出力する制御部10Aと、濃縮水W3の一定流量値を増減させるように定流量可変機構部50を制御する制御部10Aと、を備え、ポンプ駆動制御部10は、透過水W2の使用水量が減少するのに従い、目標流量値を減少させ、透過水W2の使用水量が増加するに従い、目標流量値を増加させ、制御部10Aは、目標流量値が減少するのに従い、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を減少させ、目標流量値が増加するのに従い、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を増加させる。
そのため、循環比(濃縮水W3の流量/透過水W2の流量)を、目標流量値の増減にかかわらず、常に所定値(例えば、“5”)に調節することができる。これにより、過剰な流量の濃縮水W3が濃縮水ラインL3Aに送出される状態が解消され、加圧ポンプの消費電力を抑制できる。
また、第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aにおいては、定流量可変機構部50は、濃縮水ラインL3Aに並列に配置される第1定流量弁51及び第2定流量弁52と、第2定流量弁52への濃縮水W3の流入を許可し又は阻止するように開閉可能な開閉弁53と、を有し、制御部10Aは、濃縮水ラインL3Aを流通する濃縮水W3の一定流量値を増減させるように、開閉弁53の開閉を制御する。
そのため、濃縮水ラインL3Aに第1定流量弁51及び第2定流量弁52を並列に配置して、開閉弁53の開閉を制御するだけで、濃縮水W3の一定流量値を段階的に調節することができる。これにより、簡易な構成で、過剰な流量の濃縮水W3が濃縮水ラインL3Aに送出される状態が解消され、加圧ポンプの消費電力を抑制できる。
そのため、濃縮水ラインL3Aに第1定流量弁51及び第2定流量弁52を並列に配置して、開閉弁53の開閉を制御するだけで、濃縮水W3の一定流量値を段階的に調節することができる。これにより、簡易な構成で、過剰な流量の濃縮水W3が濃縮水ラインL3Aに送出される状態が解消され、加圧ポンプの消費電力を抑制できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、第1実施形態では、圧力調整手段として、圧力調整弁7を制御部10により弁開度制御できるように構成したが、これに制限されない。例えば、圧力調整手段は、補助動力や外部操作を必要とせずに流路断面積を一定面積に維持する弁やオリフィスなどでもよく、例えば、「絞り」の名称で呼ばれるものでもよい。また、圧力調整手段は、使用前に流路断面積を調整しておき、使用時には流路断面積を一定面積に維持した状態で使用されるものでもよい。
例えば、第1実施形態では、圧力調整手段として、圧力調整弁7を制御部10により弁開度制御できるように構成したが、これに制限されない。例えば、圧力調整手段は、補助動力や外部操作を必要とせずに流路断面積を一定面積に維持する弁やオリフィスなどでもよく、例えば、「絞り」の名称で呼ばれるものでもよい。また、圧力調整手段は、使用前に流路断面積を調整しておき、使用時には流路断面積を一定面積に維持した状態で使用されるものでもよい。
第1実施形態では、温度フィードフォワード回収率制御において、供給水W1の温度を検出する例について説明した。これに限らず、例えば、RO膜モジュール4で得られた透過水W2又は濃縮水W3(W31,W32)の温度を検出してもよい。
第1実施形態では、各回収率制御において、比例制御排水弁8の弁開度を制御することにより、濃縮水W3の排水流量を調節する例について説明した。これに限らず、複数の排水バルブを並列に設けた構成とし、排水バルブの開弁数を増減することにより、濃縮水W3の排水流量を段階的に調節するように制御してもよい。これにより、濃縮水W3の排水流量を調節することができる。
また、第1実施形態においては、濃縮水ラインL3に第2電気伝導率センサEC2を設けたが、これに制限されない。第2電気伝導率センサEC2を設ける位置は、濃縮水W3を検出できる位置であればよく、例えば、第2電気伝導率センサEC2を、排水ラインL5や循環水ラインL4に設けてもよい。
また、第1実施形態においては、透過水W2の使用水量を、貯留タンク9に貯留された透過水W2の水位を検出して把握したが、これに制限されない。例えば、貯留タンク9から送出される透過水W2の流量から把握してもよいし、給水ラインL6の下流側の需要箇所で消費される水の流量から把握してもよい。
また、第2実施形態では、二段階の透過水W2の目標流量値(第1目標流量値及び第2目標流量値)に対応して、濃縮水W3の流量を二段階で調節できるように、定流量可変機構部50として、2つの定流量弁51,52と、1つの開閉弁53とを備えるように構成したが、これに制限されない。例えば、透過水W2の目標流量値を三段階以上で増減する場合には、定流量可変機構部50として、定流量弁を3つ以上備えると共に、開閉弁を2つ以上備えていてもよい。定流量弁及び開閉弁の数を増加させることで、濃縮水W3の一定流量値を細かく設定でき、目標流量値を多段階で増減する場合であっても、循環比を所定値に調節しやすくなる。
1,1A 逆浸透膜分離装置
2 加圧ポンプ
3 インバータ
4 RO膜モジュール(逆浸透膜モジュール)
5 定流量弁(定流量手段)
7 圧力調整弁(圧力調整手段)
8 比例制御排水弁(比例制御バルブ、排水流量調整手段)
10,10A 制御部(ポンプ駆動制御部、定流量制御部、排水制御部、圧力調整制御部)
50 定流量可変機構部(定流量可変手段)
51 第1定流量弁(定流量弁)
52 第2定流量弁(定流量弁)
53 開閉弁
L1 供給水ライン
L2 透過水ライン
L3 濃縮水ライン
L4 循環水ライン
L5 排水ライン
TE 温度センサ(温度検出手段)
FM1 第1流量センサ(第1流量検出手段)
FM2 第2流量センサ(第2流量検出手段)
EC2 第2電気伝導率センサ(電気伝導率測定手段)
W1 供給水
W2 透過水
W3 濃縮水
W31 濃縮水の一部
W32 濃縮水の残部
2 加圧ポンプ
3 インバータ
4 RO膜モジュール(逆浸透膜モジュール)
5 定流量弁(定流量手段)
7 圧力調整弁(圧力調整手段)
8 比例制御排水弁(比例制御バルブ、排水流量調整手段)
10,10A 制御部(ポンプ駆動制御部、定流量制御部、排水制御部、圧力調整制御部)
50 定流量可変機構部(定流量可変手段)
51 第1定流量弁(定流量弁)
52 第2定流量弁(定流量弁)
53 開閉弁
L1 供給水ライン
L2 透過水ライン
L3 濃縮水ライン
L4 循環水ライン
L5 排水ライン
TE 温度センサ(温度検出手段)
FM1 第1流量センサ(第1流量検出手段)
FM2 第2流量センサ(第2流量検出手段)
EC2 第2電気伝導率センサ(電気伝導率測定手段)
W1 供給水
W2 透過水
W3 濃縮水
W31 濃縮水の一部
W32 濃縮水の残部
Claims (5)
- 供給水を透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜モジュールと、
供給水を前記逆浸透膜モジュールに供給する供給水ラインと、
前記逆浸透膜モジュールで分離された透過水を送出する透過水ラインと、
前記逆浸透膜モジュールで分離された濃縮水を送出する濃縮水ラインと、
前記濃縮水ラインから分岐され、前記逆浸透膜モジュールで分離された濃縮水の一部を前記逆浸透膜モジュールの上流側に返送する循環水ラインと、
前記濃縮水ラインから分岐され、前記逆浸透膜モジュールで分離された濃縮水の残部を装置外へ排出する排水ラインと、
前記濃縮水ラインに設けられ、前記濃縮水ラインを流通する濃縮水の流量を所定の一定流量値に保持する定流量手段と、
前記排水ラインに設けられ、装置外へ排出する濃縮水の排水流量を調整可能な排水流量調整手段と、
前記循環水ラインに設けられ、前記定流量手段の二次側の圧力であって前記排水流量調整手段の一次側の圧力である中間圧力を所定の設定圧力値に調整する圧力調整手段と、
前記供給水ラインに設けられ、入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動され、供給水を吸入して前記逆浸透膜モジュールに向けて吐出する加圧ポンプと、
入力された指令信号に対応する駆動周波数を前記加圧ポンプに出力するインバータと、
透過水の流量が予め設定された目標流量値となるように、系内の物理量を用いて前記加圧ポンプの駆動周波数を演算し、当該駆動周波数の演算値に対応する指令信号を前記インバータに出力するポンプ駆動制御部と、を備える
逆浸透膜分離装置。 - 前記中間圧力を検出する圧力検出手段を備え、
前記圧力調整手段は、前記循環水ラインを流通する濃縮水の流動抵抗を調整することによって前記中間圧力を調整可能に構成され、
前記圧力検出手段により検出された検出圧力値が所定の設定圧力値になるように前記圧力調整手段を調整するように制御する圧力調整制御部と、を備える
請求項1に記載の逆浸透膜分離装置。 - 透過水の流量を検出する第1流量検出手段を備え、
前記ポンプ駆動制御部は、前記第1流量検出手段の検出流量値が前記目標流量値となるように、前記加圧ポンプの駆動周波数を演算する、
請求項1又は2に記載の逆浸透膜分離装置。 - 供給水、透過水又は濃縮水の温度を検出する温度検出手段と、
前記排水流量調整手段を制御する排水制御部と、を備え、
前記排水制御部は、(i)予め取得された供給水のシリカ濃度、及び前記温度検出手段の検出温度値から決定したシリカ溶解度に基づいて、濃縮水におけるシリカの許容濃縮倍率を演算し、(ii)当該許容濃縮倍率の演算値、及び透過水の前記目標流量値から排水流量を演算し、(iii)濃縮水の実際排水流量が当該排水流量の演算値となるように、前記排水流量調整手段を制御する、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の逆浸透膜分離装置。 - 前記排水流量調整手段としての比例制御バルブと、
濃縮水の排水流量を検出する第2流量検出手段と、を備え、
前記排水制御部は、前記第2流量検出手段の検出流量値が前記排水流量の演算値となるように、前記比例制御バルブの弁開度を調節する、
請求項4に記載の逆浸透膜分離装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015086864A JP2016203084A (ja) | 2015-04-21 | 2015-04-21 | 逆浸透膜分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015086864A JP2016203084A (ja) | 2015-04-21 | 2015-04-21 | 逆浸透膜分離装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2016203084A true JP2016203084A (ja) | 2016-12-08 |
Family
ID=57488472
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2015086864A Pending JP2016203084A (ja) | 2015-04-21 | 2015-04-21 | 逆浸透膜分離装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2016203084A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018167146A (ja) * | 2017-03-29 | 2018-11-01 | オルガノ株式会社 | 膜ろ過装置 |
| JP2018176033A (ja) * | 2017-04-06 | 2018-11-15 | オルガノ株式会社 | 純水製造装置 |
| JP2019103978A (ja) * | 2017-12-13 | 2019-06-27 | オルガノ株式会社 | 純水製造装置およびその運転方法 |
| JP2020032311A (ja) * | 2018-08-27 | 2020-03-05 | オルガノ株式会社 | 膜ろ過装置 |
| CN111732260A (zh) * | 2020-07-30 | 2020-10-02 | 上海黎明资源再利用有限公司 | 一种用于垃圾渗滤液的浓缩处理系统及浓缩处理方法 |
-
2015
- 2015-04-21 JP JP2015086864A patent/JP2016203084A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018167146A (ja) * | 2017-03-29 | 2018-11-01 | オルガノ株式会社 | 膜ろ過装置 |
| JP2018176033A (ja) * | 2017-04-06 | 2018-11-15 | オルガノ株式会社 | 純水製造装置 |
| JP2019103978A (ja) * | 2017-12-13 | 2019-06-27 | オルガノ株式会社 | 純水製造装置およびその運転方法 |
| JP6994376B2 (ja) | 2017-12-13 | 2022-01-14 | オルガノ株式会社 | 純水製造装置およびその運転方法 |
| JP2020032311A (ja) * | 2018-08-27 | 2020-03-05 | オルガノ株式会社 | 膜ろ過装置 |
| JP7106395B2 (ja) | 2018-08-27 | 2022-07-26 | オルガノ株式会社 | 膜ろ過装置 |
| CN111732260A (zh) * | 2020-07-30 | 2020-10-02 | 上海黎明资源再利用有限公司 | 一种用于垃圾渗滤液的浓缩处理系统及浓缩处理方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2017221878A (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP2016203084A (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP2016203085A (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP5853479B2 (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP6065687B2 (ja) | 水処理装置 | |
| JP5811866B2 (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP5974484B2 (ja) | 逆浸透膜分離装置、その起動方法、および透過水の製造方法 | |
| JP6056370B2 (ja) | 水処理システム | |
| JP6107287B2 (ja) | 水処理装置 | |
| JP2008188540A (ja) | 膜濾過システムの運転方法 | |
| JP2013173102A (ja) | 水処理システム | |
| JP5780055B2 (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP5899934B2 (ja) | 水処理システム | |
| JP2017221875A (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP2013146684A (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP2016203083A (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP5787040B2 (ja) | 膜分離装置 | |
| JP6930235B2 (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP6155742B2 (ja) | 水処理装置 | |
| JP5903948B2 (ja) | 水処理システム | |
| JP5903947B2 (ja) | 水処理システム | |
| JP2017221876A (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP7163628B2 (ja) | 逆浸透膜分離装置 | |
| JP2008237972A (ja) | 膜濾過システム | |
| JP2017221877A (ja) | 逆浸透膜分離装置 |