JP2016201882A - 回転角度算出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータジェネレータの回転角度の算出精度を向上できる回転角度算出装置を提供する。【解決手段】ECU40は、角度センサから出力された振幅変調信号SIN,COSと同期検波信号とに基づいて、トルク制御のために用いられる回転角度を算出する機能を有する。ここで、モータジェネレータに接続されたインバータを構成するスイッチのスイッチングに伴う周波数成分がインバータの出力電圧に含まれる。ECU40は、上記周波数成分の周波数を有するノイズが振幅変調信号SIN,COSに重畳することを回避するために、上記周波数成分の周波数と、角度センサに入力される励磁信号Refの励磁周波数とをずらす機能を有する。【選択図】 図2

Description

本発明は、励磁周波数で変動する励磁信号が入力されることにより、励磁信号を回転電機の回転角度で振幅変調した振幅変調信号を出力する回転角度検出器を備えるシステムに適用される回転角度算出装置に関する。
従来、例えば下記特許文献1に見られるように、励磁信号が入力されることにより、励磁信号を回転電機の回転角度で振幅変調した振幅変調信号を出力する回転角度検出器としてのレゾルバが知られている。レゾルバから出力された振幅変調信号に対して同期検波が行われることにより、回転電機の回転角度が算出される。そして算出された回転角度に基づいて、回転電機に電気的に接続された電力変換器のスイッチがスイッチングされ、回転電機が制御される。
特開2009−145273号公報
ここで、励磁信号の励磁周波数近傍の周波数成分を有するノイズが、レゾルバから出力される振幅変調信号に重畳し得る。この場合、振幅変調信号からノイズを除去することが困難となる。ノイズを除去できないと、回転角度の算出精度が低下する懸念がある。
本発明は、回転電機の回転角度の算出精度を向上できる回転角度算出装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、回転電機(30)に電気的に接続された電力変換器(20)を構成するスイッチ(Sup〜Swn)のスイッチングにより、前記回転電機を制御する制御手段(40)と、励磁周波数で変動する励磁信号が入力されることにより、前記励磁信号を前記回転電機の回転角度で振幅変調した振幅変調信号を出力する回転角度検出器(33)と、を備えるシステムに適用され、前記回転角度検出器から出力された前記振幅変調信号と同期検波信号とに基づいて、前記制御手段による前記回転電機の制御のために用いられる前記回転角度を算出する角度算出手段(42;63)と、前記スイッチングに伴い前記電力変換器の出力電圧に含まれる周波数成分の周波数と、前記励磁周波数とをずらす処理を行うシフト手段(51;61;59)と、を備えることを特徴とする。
本発明では、電力変換器を構成するスイッチのスイッチングにより、回転電機が制御される。ここで、スイッチのスイッチングに伴って電力変換器の出力電圧には周波数成分が含まれる。この出力電圧に含まれる周波数成分に起因するノイズが振幅変調信号に重畳し得る。ノイズが重畳した場合、回転電機の回転角度の算出精度が低下し、回転電機の制御性が低下する懸念がある。
そこで本発明では、シフト手段により、スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分の周波数と、励磁信号の周波数とがずらされる。このため、励磁信号の励磁周波数近傍の周波数を有するノイズの発生を回避できる。すなわち、スイッチングに伴い発生するノイズの周波数と、励磁周波数とが重ならない。これにより、励磁周波数近傍の周波数を有するノイズが振幅変調信号に重畳されることを回避でき、回転電機の回転角度の算出精度を向上させることができる。
なお、電力変換器の出力電圧に含まれる周波数成分とは、PWM方式の場合、例えば、上記出力電圧に含まれる基本波成分、及び「n×fc+k×f1」(より具体的には例えば、「2×fc±f1」,「fc±2×f1」)の周波数を有する成分のことである。ここで、fcはキャリア周波数を示し、f1は基本波成分の周波数を示し、k,nは整数を示す。また、出力電圧に含まれる周波数成分とは、特に過変調領域以上のパルスパターン方式や矩形波方式の場合、例えば、上記基本波成分、及び低次高調波成分のうち基本波成分の3の倍数を除く奇数成分のことである。ただし、以上説明したの周波数成分は例示であり、それ以外の周波数成分であってもよい。
また、励磁周波数と周波数をずらす対象となる周波数成分は、出力電圧に含まれる周波数成分の中で振幅の大きさや励磁周波数と帯域が重なる可能性を考慮し任意に選択すればよい。さらに、励磁周波数と周波数をずらす対象となる周波数成分は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
第1実施形態にかかるモータ制御システムの全体構成図。 ECUの処理を示すブロック図。 レゾルバ角度に含まれる誤差を示す図。 PWM方式における励磁周波数の変更手法を示す図。 PWM方式における励磁周波数の変更手法を示す図。 パルスパターン方式における励磁周波数の変更手法を示す図。 第3実施形態にかかるECUの処理を示すブロック図。 第4実施形態にかかるECUの処理を示すブロック図。 第5実施形態にかかるECUの処理を示すブロック図。 その他の実施形態にかかる励磁信号と振幅変調信号との推移を示す図。
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる回転角度算出装置を車載主機として回転電機(モータジェネレータ)を備える車両に適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、モータ制御システムは、高圧バッテリ10、インバータ20、モータジェネレータ30、及び電子制御装置(以下、ECU40)を備えている。
モータジェネレータ30は、車載主機であり、図示しない駆動輪と動力伝達可能とされている。モータジェネレータ30は、インバータ20を介して高圧バッテリ10に電気的に接続されている。本実施形態では、モータジェネレータ30として、永久磁石同期モータを用いており、より具体的には、突極機である埋め込み磁石同期モータIPMSMを用いている。なお、高圧バッテリ10は、例えば百V以上となる端子間電圧を有する蓄電池である。高圧バッテリ10としては、例えば、リチウムイオン蓄電池や、ニッケル水素蓄電池を用いることができる。ちなみに、高圧バッテリ10とインバータ20との間に、昇降圧コンバータを介在させてもよい。
インバータ20は、U,V,W相上アームスイッチSup,Svp,Swpと、U,V,W相下アームスイッチSun,Svn,Swnとの直列接続体を3組備えている。各直列接続体は、コンデンサ21に並列接続されている。各直列接続体の接続点には、モータジェネレータ30のU,V,W相巻線の一端が接続されている。ちなみに本実施形態では、各スイッチとSup〜Swnして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、具体的にはIGBTを用いている。各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnには、各フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが逆並列に接続されている。なお、各スイッチとして、例えばMOSFETを用いてもよい。
本実施形態にかかる制御システムは、電圧センサ31、電流センサ32、及び角度センサ33を備えている。電圧センサ31は、コンデンサ21の端子間電圧(インバータ20の電源電圧)を検出する電圧検出手段である。電流センサ32は、モータジェネレータ30に流れる各相電流(3相固定座標系における電流)を検出する電流検出手段である。電流センサ32は、3相の電流のうち少なくとも2相の電流を検出できればよい。本実施形態において、電流センサ32は、V,W相電流を検出する。
角度センサ33は、モータジェネレータ30の回転角度を検出するためのセンサである。本実施形態では、角度センサ33として、レゾルバを用いている。詳しくは、本実施形態にかかるレゾルバは、1次側コイル、及び第1,第2の2次側コイルを備える1相励磁2相出力型のものである。モータジェネレータ30の回転子(ロータ)には、1次側コイルが連結されている。1次側コイルは、ECU40から出力された正弦波状の励磁信号Refによって励磁される。励磁信号Refによって1次側コイルに生じた磁束は、第1,第2の2次側コイルを鎖交する。この際、1次側コイルと第1,第2の2次側コイルとの相対的な配置関係がロータの回転角度θに応じて周期的に変化するため、第1,第2の2次側コイルを鎖交する磁束数は、周期的に変化する。本実施形態では、第1,第2の2次側コイルのそれぞれに生じる電圧の位相が互いに「π/2」だけずれるように第1,第2の2次側コイルと1次側コイルとが配置されている。これにより、第1,第2の2次側コイルのそれぞれの出力電圧は、レゾルバの極数を例えば1とすると、励磁信号Refを変調波sinθ、cosθのそれぞれによって変調した被変調波となる。より具体的には、励磁信号Refを「sinΩt」とすると、被変調波はそれぞれ「sinθ×sinΩt」,「cosθ×sinΩt」となる。本実施形態では、以降、各2次側コイルのそれぞれの出力電圧を、振幅変調信号SIN,COSと記載することとする。
ECU40は、各センサの検出値に基づいて、モータジェネレータ30の制御量(本実施形態では、トルク)をその指令値(指令トルク)に制御すべく、インバータ20を操作する。詳しくは、ECU40は、インバータ20の各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnをオンオフすべく、駆動信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを、各スイッチSup〜Swnに対して個別に設けられた駆動回路Drに出力する。ここで、上アーム側の駆動信号gup,gvp,gwpと、対応する下アーム側の駆動信号gun,gvn,gwnとは、互いに相補的な信号(具体的には、論理H又はLの信号)となっている。換言すれば、上アームスイッチSup、Svp,Swpと、対応する下アームスイッチSun,Svn,Swnとは、交互にオンされる。
ちなみに、本実施形態では、高圧バッテリ10、インバータ20、及びモータジェネレータ30が車載高圧システムを構成しており、ECU40が、高圧システムと電気的に絶縁された車載低圧システムを構成している。
続いて、図2を用いて、ECU40によって実行されるモータジェネレータ30のトルク制御について説明する。なお、本実施形態では、電流フィードバック制御を例に説明する。
ECU40は、マイコン50、励磁生成器41、及び角度算出手段としての角度演算器42を備える制御手段である。励磁生成器41は、マイコン50が備える励磁指令生成部51から出力された励磁指令周波数frefを変動周波数とする正弦波状の励磁信号Refを生成する。励磁生成器41は、生成した励磁信号Refを、角度センサ33を構成する1次側コイルに対して出力する。また、励磁生成器41は、周波数及び位相が励磁信号Refと同一の同期検波信号を角度演算器42に対して出力する。
角度演算器42は、励磁生成器41から出力された同期検波信号を用いて振幅変調信号SIN,COSに対して同期検波処理を施すことにより、角度センサ33によって検出された角度であるレゾルバ角度θを算出する。算出されたレゾルバ角度θは、マイコン50が備える誤差補正部52に入力される。誤差補正部52は、レゾルバ角度θに基づいて、補正された電気角θeを算出する。以下、誤差補正部52について説明する。
まず、図3を用いて、レゾルバ角度θに含まれる誤差について説明する。図3は、モータジェネレータ30の回転速度が一定である場合のレゾルバ角度θの推移を示す。上記誤差としては、変動誤差βと遅れ誤差γとがある。まず、変動誤差βについて説明すると、変動誤差βは、レゾルバ角度θ1周期の整数倍の周期を有する正弦波状の誤差である。すなわち、変動誤差βが含まれる場合のレゾルバ角度θは、実際のレゾルバ角度に変動誤差βが重畳された値となる。なお、図3に2点鎖線にて、レゾルバ角度θの1周期と同じ周期を有する変動誤差βが実際のレゾルバ角度(図中破線)に含まれる場合のレゾルバ角度θの推移を例示した。
次に、遅れ誤差γについて説明すると、遅れ誤差γが含まれる場合のレゾルバ角度θは、実際のレゾルバ角度(図中破線)に対して所定角遅れた値(図中一点鎖線)となる。具体的には例えば、レゾルバ角度θ1周期と同じ周期を有する変動誤差βに加えて、遅れ誤差γが含まれる場合のレゾルバ角度θは、図中実線にて示すように、実際のレゾルバ角度に対して所定角遅れた値に変動誤差βが重畳された値となる。
先の図2の説明に戻り、誤差補正部52は、レゾルバ角度θから、変動誤差β及び遅れ誤差γを除去し、これら誤差が除去されたレゾルバ角度θに基づいて、モータジェネレータ30の電気角θeを算出する。なお、誤差補正部52における変動誤差β及び遅れ誤差γの除去手法は、本実施形態の要部ではないことから、詳細な説明を省略する。
マイコン50において、2相変換部53は、電流センサ32によって検出されたV相電流Iv,W相電流Iwと、電気角θeとに基づいて、3相固定座標系におけるU相電流Iu,V相電流Iv,W相電流Iwを2相回転座標系(dq座標系)における電流であるd軸電流Idr及びq軸電流Iqrに変換する。
速度演算器54は、誤差補正部52から出力された電気角θeに基づいて、モータジェネレータ30(ロータ)の回転速度Nrを算出する。
指令電流設定部55は、指令トルクTrqcomに基づいて、d軸指令電流Idcom及びq軸指令電流Iqcomを設定する。本実施形態では、指令トルクTrqcom、d軸指令電流Idcom及びq軸指令電流Iqcomが関係付けられたマップを用いて、d軸指令電流Idcom及びq軸指令電流Iqcomを設定する。d軸偏差算出部56aは、指令電流設定部55によって設定されたd軸指令電流Idcomからd軸電流Idrを減算した値として、d軸電流偏差ΔIdを算出する。q軸偏差算出部56bは、指令電流設定部55によって設定されたq軸指令電流Iqcomからq軸電流Iqrを減算した値として、q軸電流偏差ΔIqを算出する。
d軸指令電圧算出部57aは、d軸電流偏差ΔIdに基づいて、d軸電流Idrをd軸指令電流Idcomにフィードバック制御(本実施形態では、PI制御)するための操作量として、d軸指令電圧Vdを算出する。q軸指令電圧算出部57bは、q軸電流偏差ΔIqに基づいて、q軸電流Iqrをq軸指令電流Iqcomにフィードバック制御(本実施形態では、PI制御)するための操作量として、q軸指令電圧Vqを算出する。
変調器58は、d,q軸指令電圧Vd,Vqと、電気角θeと、変調方式指令部59から出力された変調指令とに基づいて、各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnの駆動信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成して各駆動回路Drに出力する。
ここで、駆動信号の生成方式として、本実施形態では、PWM方式又はパルスパターン方式が選択される。まず、PWM方式について説明する。本実施形態にかかるPWM方式は、例えば、変調率Mが規定値(例えば、1.15)以下となる場合に採用される。変調率Mは、変調方式指令部59によって算出される。詳しくは、変調方式指令部59は、d,q軸指令電圧Vd,Vqに基づいて、インバータ20の電圧ベクトルの振幅(以下、電圧振幅Vn)を算出し、算出した電圧振幅Vnを電圧センサ31によって検出された電源電圧VINVで規格化することにより、変調率Mを算出する。
変調器58は、まず、d,q軸指令電圧Vd,Vq及び電気角θeに基づいて、3相固定座標系における電気角で位相が互いに120°ずつずれたU,V,W相指令電圧を算出する。そして、変調器58は、変調方式指令部59から変調指令として出力されたキャリア周波数fcを変動周波数とするキャリア信号(例えば三角波信号)と、U,V,W相指令電圧との大小比較に基づいて、駆動信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成する。
続いて、パルスパターン方式について説明する。本実施形態にかかるパルスパターン方式は、例えば、変調率Mが上記規定値よりも大きい過変調領域の場合に採用される。変調方式指令部59は、変調率M毎に、電気角θe1周期における各駆動信号の波形(パルスパターン)をマップデータとして記憶している。変調方式指令部59は、算出した変調率Mに該当するパルスパターンを選択し、選択したパルスパターンを変調指令として変調器58に出力する。変調器58は、パルスパターンの出力タイミングを電圧位相δに基づいて設定することにより、駆動信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成する。ここで電圧位相δは、d,q軸指令電圧Vd,Vqに基づいて算出すればよい。
なお、モータジェネレータの制御としては、電流フィードバック制御に限らず、例えばトルクフィードバック制御であってもよい。
ところで、インバータ20を構成する各スイッチSup〜Swnのスイッチングに伴う周波数成分が、インバータ20の出力電圧(具体的には例えば、線間電圧)に含まれる。本実施形態において、スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分とは、PWM方式の場合、出力電圧の基本波成分,「n×fc+k×f1」の周波数を有する成分のことである。特に本実施形態では、上記周波数成分として、その影響が特に大きい「2×fc±f1」,「fc±2×f1」の周波数を有する成分に着目する。ここで、k,nは整数を示し、f1は出力電圧の基本波成分の周波数を示す。
また、出力電圧に含まれる周波数成分とは、パルスパターン方式の場合、上記基本波成分,低次高調波成分のうち基本波成分の3の倍数を除く奇数成分のことである。特に本実施形態では、上記周波数成分として、その影響が特に大きい5次,7次,11次,13次成分に着目する。
インバータ20の出力電圧に上記周波数成分が含まれると、上記周波数成分の周波数を有するノイズが振幅変調信号SIN,COSに重畳する。この場合、レゾルバ角度θ(電気角θe)の算出精度が低下し、ひいてはモータジェネレータ30のトルク制御性が低下する懸念がある。
そこで本実施形態において、励磁指令生成部51は、励磁信号Refの励磁周波数を上記周波数成分の周波数からずらすために、励磁指令周波数frefを変更するシフト手段として機能する。詳しくは、励磁指令生成部51は、マップ選択部51aと、励磁周波数選択部51bとを備えている。マップ選択部51aは、変調方式指令部59から出力された変調指令に基づいて、現在の駆動信号の生成方式が、PWM方式又はパルスパターン方式のいずれであるかを励磁周波数選択部51bに対して通知する。励磁周波数選択部51bは、駆動信号の生成方式及び速度演算器54によって算出された回転速度Nrに基づいて、励磁指令周波数frefを変更する。以下、励磁周波数選択部51bの処理について、PWM方式の場合と、パルスパターン方式の場合とに分けて説明する。
まず、PWM方式の場合について説明する。
励磁周波数選択部51bは、現在の駆動信号の生成方式がPWM方式であると判断した場合、図4に示すように、励磁指令周波数frefと、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数「2×fc±f1」,「fc±2f1」とがずれるように、PWM方式における励磁指令周波数frefと回転速度Nrとが予め関係付けられた第1励磁周波数マップを選択する。第1励磁周波数マップは、ECU40の備える図示しない記憶手段(メモリ)に記憶されている。第1励磁周波数マップを予め作成できるのは、駆動信号の生成方式によって上記周波数成分の周波数の算出手法が定まるためである。周波数成分の周波数のうち、「2×fc+f1」,「fc+2×f1」は、回転速度Nrが高くなるほど高くなり、「2×fc−f1」,「fc−2×f1」は、回転速度Nrが高くなるほど低くなる。本実施形態において、励磁指令周波数frefは、回転速度Nrが閾値速度Nα未満の場合、第1励磁周波数fr1に設定され、回転速度Nrが閾値速度Nα以上の場合、第1励磁周波数fr1よりも低い第2励磁周波数fr2に設定されている。
励磁周波数選択部51bは、回転速度Nrが閾値速度Nα未満であると判断した場合、励磁指令周波数frefとして第1励磁周波数fr1を選択する。一方、励磁周波数選択部51bは、回転速度Nrが閾値速度Nα以上であると判断した場合、励磁指令周波数frefとして第2励磁周波数fr2を選択する。励磁周波数選択部51bは、選択した励磁指令周波数frefを励磁生成器41に対して出力する。
なお図5には、先の図4のキャリア周波数fcよりもキャリア周波数fcが低い場合の第1励磁周波数マップを示した。この場合、励磁周波数選択部51bは、回転速度Nrが閾値速度Nα未満であると判断した場合、励磁指令周波数frefとして第3励磁周波数fr3を選択し、回転速度Nrが閾値速度Nα以上であると判断した場合、励磁指令周波数frefとして、第3励磁周波数fr3よりも低い第4励磁周波数fr4を選択する。
続いて、パルスパターン方式の場合について説明する。
励磁周波数選択部51bは、現在の駆動信号の生成方式がパルスパターン方式であると判断した場合、図6に示すように、励磁指令周波数frefと、5次,7次,11次,13次の低次高調波成分の周波数とがずれるように、パルスパターン方式における励磁指令周波数frefと回転速度Nrとが予め関係付けられた第2励磁周波数マップを選択する。第2励磁周波数マップは、ECU40の備える図示しない記憶手段に記憶されている。5次,7次,11次,13次の低次高調波成分の周波数は、回転速度Nrが高くなるほど高くなる。本実施形態において、励磁指令周波数frefは、回転速度Nrが第1閾値速度N1未満の場合、第5励磁周波数fr5に設定され、回転速度Nrが第1閾値速度N1以上であってかつ第2閾値速度N2未満の場合、第5励磁周波数fr5よりも低い第7励磁周波数fr7に設定されている。また、励磁指令周波数frefは、回転速度Nrが第2閾値速度N2以上であってかつ第3閾値速度N3未満の場合、第7励磁周波数fr7よりも高くてかつ第5励磁周波数fr5よりも低い第6励磁周波数fr6に設定され、回転速度Nrが第3閾値速度N3以上の場合、第5励磁周波数fr5に設定されている。励磁周波数選択部51bは、回転速度Nrに基づいて、励磁指令周波数frefを選択して励磁生成器41に対して出力する。
以上説明したように、本実施形態では、駆動信号の生成方式及び回転速度Nrに基づいて、励磁指令周波数frefと、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数とがずれるように励磁指令周波数frefを変更した。このため、励磁信号Refの励磁周波数近傍の周波数を有するノイズの発生を回避できる。これにより、励磁周波数近傍の周波数を有するノイズが振幅変調信号SIN,COSに重畳されることを回避でき、電気角θeの算出精度を向上させることができる。さらに本実施形態では、励磁指令周波数frefのみを変更するといった簡易な構成により、ノイズの周波数と励磁周波数とが重ならないようにすることもできる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・駆動信号の生成方式が、PWM方式又はパルスパターン方式のいずれか一方とされる制御システムを採用することができる。この場合、変調方式指令部59から出力された変調指令を用いることなく、回転速度Nrのみを入力として、励磁指令周波数frefを変更することができる。
・駆動信号の生成方式として、矩形波制御を採用してもよい。この制御は、電気角θe1周期において上アームスイッチをオンする期間と下アームスイッチをオンする期間とが1回ずつとされるものである。この場合、出力電圧に含まれる周波数成分として、例えば、5次,7次の低次高調波成分の影響が大きい。このため、矩形波制御においても、回転速度Nrに基づいて、励磁指令周波数frefが低次高調波成分の周波数からずれるように励磁指令周波数frefを変更すればよい。
・励磁指令周波数frefとインバータ20の制御態様とが予め関係付けられる構成を採用することもできる。具体的には例えば、PWM方式において励磁指令周波数frefとキャリア周波数fcとが予め関係付けられる場合、ノイズの周波数と励磁周波数とが重ならないようにすべく、キャリア周波数fcに基づいて励磁指令周波数frefを変更してもよい。なお、励磁指令周波数frefとキャリア周波数fcとを予め関係付けることができる場合は、例えば、スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分のうちキャリア周波数「fc」,「2fc」の成分に対して基本波成分の変化が小さい場合である。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、励磁指令生成部51における励磁指令周波数frefの変更手法を変更する。本実施形態において、励磁指令生成部51は、スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分の周波数を算出し、算出した周波数成分の周波数と、励磁指令周波数frefとの差が所定値以上となるように、励磁指令周波数frefを可変設定する。
励磁指令生成部51は、変調指令及び回転速度Nrに基づいて、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数を算出する。ここで、上記周波数成分の周波数は、PWM方式の場合、キャリア周波数fcと、出力電圧の基本波成分の周波数f1とに基づいて算出すればよい。基本波成分の周波数f1は、下式(eq1)によって算出すればよい。
f1=Nr(rpm)/60×Pn … (eq1)
上式(eq1)において、Pnはモータジェネレータ30の極対数を示す。
また、上記周波数成分の周波数は、パルスパターン方式の場合、回転速度Nrに基づいて算出すればよい。これは、駆動信号の生成方式によってノイズとなる低次高調波成分が定まり、低次高調波成分の周波数が回転速度Nrによって定まることによるものである。
以上説明した本実施形態によれば、変調指令及び回転速度Nrに基づいて、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数を高精度に把握することができる。このため、励磁指令周波数frefを上記周波数成分の周波数から適切にずらすことができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・PWM方式の場合における出力電圧に含まれる周波数成分の周波数を、基本波成分の周波数f1を用いることなく、回転速度Nrのみを入力として算出してもよい。この場合、算出した周波数成分の周波数にマージンを設定した値と、励磁指令周波数frefとがずれるように励磁指令周波数frefを変更すればよい。
・駆動信号の生成方式が、PWM方式又はパルスパターン方式のいずれか一方とされる制御システムを採用することができる。この場合、変調方式指令部59から出力された変調指令を用いることなく、回転速度Nrのみを入力として、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数を算出することができる。
・駆動信号の生成方式として、上記矩形波制御を採用してもよい。この場合であっても、回転速度Nrに基づいて、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数を算出することができる。
・励磁指令生成部51は、算出した上記周波数成分の周波数が、励磁指令周波数frefを含む所定の周波数範囲内に入ったと判断した場合、励磁指令周波数frefを所定の周波数範囲外の周波数に変更してもよい。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図7に示すように、ECU40内の構成を変更する。なお、図7において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、ECU40は、単一の集積回路60を備えている。集積回路60は、励磁指令生成部61、励磁生成器62、角度演算器63、誤差補正部64、及び速度演算器65を内蔵したASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成されている。本実施形態において、励磁指令生成部61,励磁生成器62,角度演算器63,誤差補正部64,速度演算器65は、先の図2の励磁指令生成部51,励磁生成器41,角度演算器42,誤差補正部52,速度演算器54と同様の機能を有する。
このように、本実施形態では、集積回路60に励磁指令周波数frefを変更する機能を持たせた。具体的には、集積回路60に、励磁指令生成部61、励磁生成器62、角度演算器63及び速度演算器65を構成した。このため、信号のやりとりのタイムラグを短縮でき、角度演算処理の応答速度を向上させることができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・本実施形態の図7に示す構成において、上記第2実施形態で説明した励磁指令周波数frefの変更処理を行ってもよい。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第3実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図8に示すように、集積回路60は、プリドライブ部66と、ゲート信号検出部67とを内蔵している。プリドライブ部66は、変調器58によって生成された各駆動信号gup〜gwnを各スイッチSup〜Swnに伝達するためのバッファ回路として機能する。なお、図8において、先の図7に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
ゲート信号検出部67は、変調器58から出力された各駆動信号gup〜gwnを検出する。励磁指令生成部61は、ゲート信号検出部67によって検出された各駆動信号gup〜gwnに基づいて、スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分の周波数を算出する。具体的には例えば、励磁指令生成部51は、各駆動信号gup〜gwnをフーリエ変換(具体的にはFFT)することにより、上記周波数成分の周波数を算出すればよい。励磁指令生成部51は、算出した周波数成分の周波数に基づいて、上記第3実施形態と同様に、励磁指令周波数frefを変更する。
以上説明した本実施形態によっても、上記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態について、上記第3実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、励磁指令周波数frefに代えて、駆動信号の各生成方式におけるスイッチSup〜Swnの駆動態様を変更することにより、励磁信号Refの励磁周波数と、スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分の周波数とをずらす。
図9に、本実施形態にかかるECU40の処理のブロック図を示す。なお、図9において、先の図7に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態において、集積回路60は、速度演算器65を内蔵していない。また、励磁指令生成部61から出力される励磁指令周波数frefは、固定値に設定されている。励磁指令周波数frefは、変調方式指令部59に入力される。変調方式指令部59は、励磁信号Refの励磁周波数と、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数とがずれるように、スイッチSup〜Swnの駆動態様を変更する処理を行う。以下、変調方式指令部59の処理について、PWM方式の場合と、パルスパターン方式の場合とに分けて説明する。
まず、PWM方式の場合について説明する。
変調方式指令部59は、現在の駆動信号の生成方式がPWM方式であると判断した場合、励磁指令周波数frefと、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数「2×fc±f1」,「fc±2f1」とがずれるように、PWM方式におけるキャリア周波数fcと回転速度Nrとが予め関係付けられた第1規定マップを選択する。第1規定マップは、ECU40の備える図示しない記憶手段に記憶されている。変調方式指令部59は、第1規定マップ及び回転速度Nrに基づいて、励磁指令周波数frefと上記周波数成分の周波数「2×fc±f1」,「fc±2f1」とが一致しないようなキャリア周波数fcを選択する。具体的には、回転速度Nrが判定速度未満の場合と判定速度以上の場合とでキャリア周波数fcを切り替える。そして、変調器58に対して出力する。
続いて、パルスパターン方式の場合について説明する。
変調方式指令部59は、現在の駆動信号の生成方式がパルスパターン方式であると判断した場合、励磁指令周波数frefと、出力電圧に含まれる周波数成分の周波数(低次高調波成分の周波数)とがずれるように、パルスパターン方式におけるパルスパターンと回転速度Nrとが予め関係付けられた第2規定マップを選択する。第2規定マップは、ECU40の備える図示しない記憶手段に記憶されている。第2規定マップにおけるパルスパターンは、例えば、各変調率Mに対して複数通り(例えば、2通り)用意されている。ここで2通りとする場合、これら2通りのパルスパターンは、インバータ20の出力電圧の基本波成分を同一としつつ、一方のパルスパターンは、他方のパルスパターンよりも5次,7次成分が大きくなってかつ11次,13次成分が小さくなるように設定されている。
変調方式指令部59は、第2規定マップ、変調率M及び回転速度Nrに基づいて、励磁指令周波数frefと上記周波数成分の周波数とが一致しないようなパルスパターンを選択する。具体的には、回転速度Nrが判定速度未満の場合と判定速度以上の場合とで、5次,7次成分が大きいパルスパターンを選択するか、11次,13次成分が大きいパルスパターンを選択するかを切り替える。そして、変調方式指令部59は、選択したパルスパターンを変調器58に対して出力する。
以上説明した本実施形態によっても、上記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態について、上記第5実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、変調方式指令部59における処理を変更する。詳しくは、変調方式指令部59は、スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分の周波数を算出し、算出した周波数成分の周波数と、励磁指令周波数frefとの差が所定値以上となるように、スイッチSup〜Swnの駆動態様を変更する。ここで、上記周波数成分の周波数の算出手法は、PWM方式とパルスパターン方式との場合とのそれぞれについて、上記第2実施形態と同様である。
変調方式指令部59は、PWM方式の場合、算出した周波数成分の周波数と、励磁指令周波数frefとの差が所定値以上となるようにキャリア周波数fcを可変設定する。一方、変調方式指令部59は、パルスパターン方式の場合、算出した周波数成分の周波数と、励磁指令周波数frefとの差が所定値以上となるような低次高調波成分を含むパルスパターンを設定する。
以上説明した本実施形態によっても、上記第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第2,第6実施形態において、励磁指令周波数frefに代えて、励磁生成器から実際に出力された励磁信号Refの周波数の算出値を用いてもよい。ここでは、例えば、励磁信号Refをフーリエ変換(具体的にはFFT)することにより、励磁周波数を抽出すればよい。また例えば、励磁信号Refのゼロクロスを検出することにより、励磁周波数を抽出してもよい。
また、励磁指令周波数frefに代えて、振幅変調信号SIN,COSを用いてもよい。これは、振幅変調信号SIN,COSに励磁周波数で変動する成分が含まれることに基づくものである。この場合においても、フーリエ変換(具体的にはFFT)やゼロクロス検出により、励磁周波数を抽出すればよい。なお、振幅変調信号SIN,COSを用いる場合、図10に示すように、振幅変調信号SIN,COSは、所定の周期毎に交互に0となる。このため、励磁周波数を把握するために、回転角度θに応じて一対の振幅変調信号SIN,COSのうちいずれを用いるかを切り替えればよい。
・スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分の周波数の算出手法としては、上記第4,第5実施形態に例示したものに限らない。例えば、インバータ20の線間電圧、相電圧又は相電流の検出値に基づいて、上記周波数成分の周波数を算出してもよい。具体的には、線間電圧を例にして説明すると、検出した線間電圧をフーリエ変換(具体的にはFFT)することにより、上記周波数成分の周波数を抽出すればよい。また例えば、検出した線間電圧にフィルタ処理(ローパスフィルタ処理)を施すことにより、線間電圧の検出値からその基本波成分を除去する。そして、基本波成分が除去された検出値のゼロクロスを検出することにより、上記周波数成分の周波数を抽出すればよい。
・上記各実施形態において、ECU40に、励磁周波数に基づいて、振幅変調信号SIN,COSの振幅を調整する振幅調整機能を備えてもよい。具体的には例えば、先の図2において、角度演算器42に、励磁指令周波数frefに基づいて振幅を調整する振幅調整機能を備えればよい。この機能は、以下に説明する理由のために備えられる。
レゾルバの1次側コイルに対する励磁信号Refの振幅Vinと、一対の振幅変調信号SIN,COSの振幅Vout(具体的には、先の図10にsinθ,cosθにて示す包絡線の振幅)との比である変圧比(=Vout/Vin)は、励磁周波数に応じて変化し得る。ここで変圧比が低くなると、SN比が低下し、回転角度の算出精度が低下し得る。そこで、例えば、励磁指令周波数frefによらず変圧比が一定値となるように、励磁指令周波数frefに基づいて振幅変調信号SIN,COSの振幅を調整することにより、回転角度の算出精度を向上できる。
・上記各実施形態において、ECU40に、励磁周波数に基づいて、振幅変調信号SIN,COSの位相を調整する位相調整機能を備えてもよい。具体的には例えば、先の図2において、角度演算器42に、励磁指令周波数frefに基づいて位相を調整する位相調整機能を備えればよい。この機能は、以下に説明する理由のために備えられる。
励磁信号Refの基準となる位相に対する振幅変調信号SIN,COSの位相は、励磁周波数に応じてずれ得る。このずれが大きくなると、回転角度の算出精度が低下し得る。そこで、例えば、励磁指令周波数frefによらず励磁信号Refの位相と振幅変調信号SIN,COSの位相とのずれが0又は所定量以下となるように、励磁指令周波数frefに基づいて振幅変調信号SIN,COSの位相を調整することにより、回転角度の算出精度を向上できる。
ちなみに、ECU40に、振幅調整機能と位相調整機能との双方を備えてもよい。
・スイッチングに伴い出力電圧に含まれる周波数成分の周波数と、励磁周波数とのうち、いずれか一方を変更するものに限らず、双方を変更する構成を採用してもよい。
・モータジェネレータとしては、IPMSMに限らず、表面磁石同期機(SPMSM)や巻線界磁型同期機であってもよい。また、モータジェネレータとしては、同期機に限らず、例えば誘導機であってもよい。さらに、モータジェネレータとしては、車載主機として用いられるものに限らず、電動パワーステアリング装置や空調用電動コンプレッサを構成する電動機等、他の用途に用いられるものであってもよい。
・上記各実施形態では、スイッチングに伴いインバータ20の出力電圧に含まれる周波数成分として、上記出力電圧の基本波成分の周波数f1よりも高い周波数を有する成分を想定した。ただし、これに限らず、上記周波数成分に、上記基本波成分を含んでもよい。
20…インバータ、30…モータジェネレータ、40…ECU。

Claims (11)

  1. 回転電機(30)に電気的に接続された電力変換器(20)を構成するスイッチ(Sup〜Swn)のスイッチングにより、前記回転電機を制御する制御手段(40)と、
    励磁周波数で変動する励磁信号が入力されることにより、前記励磁信号を前記回転電機の回転角度で振幅変調した振幅変調信号を出力する回転角度検出器(33)と、を備えるシステムに適用され、
    前記回転角度検出器から出力された前記振幅変調信号と同期検波信号とに基づいて、前記制御手段による前記回転電機の制御のために用いられる前記回転角度を算出する角度算出手段(42;63)と、
    前記スイッチングに伴い前記電力変換器の出力電圧に含まれる周波数成分の周波数と、前記励磁周波数とをずらす処理を行うシフト手段(51;61;59)と、を備えることを特徴とする回転角度算出装置。
  2. 前記シフト手段(51;61)は、前記ずらす処理として、前記励磁信号を生成して前記回転角度検出器に出力する励磁信号生成手段(41;62)の操作によって前記励磁周波数を変更する処理を行う励磁周波数変更手段である請求項1に記載の回転角度算出装置。
  3. 前記励磁周波数変更手段は、前記電力変換器の制御態様及び前記回転電機の回転速度のうち1つ以上に基づいて、前記励磁周波数を変更する処理を行う請求項2に記載の回転角度算出装置。
  4. 前記回転速度を算出する速度算出手段(65)をさらに備え、
    前記励磁周波数変更手段(61)は、前記速度算出手段によって算出された前記回転速度に基づいて、前記励磁周波数を変更する処理を行い、
    前記励磁周波数変更手段、前記励磁信号生成手段(62)、前記角度算出手段(63)、及び速度算出手段は、同一の集積回路(60)上に構成されている請求項3に記載の回転角度算出装置。
  5. 前記励磁周波数を把握する励磁周波数把握手段と、
    前記周波数成分の周波数を把握する出力周波数把握手段と、をさらに備え、
    前記励磁周波数変更手段は、前記励磁周波数把握手段によって把握された前記励磁周波数と、前記出力周波数把握手段によって把握された前記周波数成分の周波数との差が所定値以上となるように、前記励磁周波数を変更する請求項2に記載の回転角度算出装置。
  6. 前記励磁周波数変更手段(61)、前記励磁信号生成手段(62)、及び前記角度算出手段(63)は、同一の集積回路(60)上に構成されている請求項5に記載の回転角度算出装置。
  7. 前記シフト手段(59)は、前記ずらす処理として、前記電力変換器の制御態様の変更によって前記周波数成分の周波数を変更する処理を行う出力周波数変更手段である請求項1に記載の回転角度算出装置。
  8. 前記出力周波数変更手段は、前記励磁周波数及び前記回転電機の回転速度のうち1つ以上に基づいて、前記周波数成分の周波数を変更する処理を行う請求項7に記載の回転角度算出装置。
  9. 前記励磁周波数を把握する励磁周波数把握手段と、
    前記周波数成分の周波数を把握する出力周波数把握手段と、をさらに備え、
    前記出力周波数変更手段は、前記ずらす処理として、前記励磁周波数把握手段によって把握された前記励磁周波数と、前記出力周波数把握手段によって把握された前記周波数成分の周波数との差が所定値以上となるように、前記周波数成分の周波数を変更する処理を行う請求項7に記載の回転角度算出装置。
  10. 前記励磁周波数に基づいて、前記振幅変調信号の振幅を調整する振幅調整手段をさらに備える請求項1〜9のいずれか1項に記載の回転角度算出装置。
  11. 前記励磁周波数に基づいて、前記振幅変調信号の位相を調整する位相調整手段をさらに備える請求項1〜10のいずれか1項に記載の回転角度算出装置。
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