JP2016195081A - 面発光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】厚みを薄く保ちつつ、見掛け上の発光領域の大きさを大幅に拡大することができる面発光モジュールを提供する。【解決手段】面発光モジュール1は、電界発光層24を含む面発光体20と、光透過性基材10と、散乱面30aとを備える。面発光体20は、光透過性基材10に接するとともに光透過性基材10によって覆われた主表面20aを有し、当該主表面20aには、電界発光層24が位置する領域である発光領域A1と、発光領域A1の周囲に位置し、電界発光層24が位置しない領域である非発光領域A2とが設けられる。散乱面30aは、発光領域A1よりも広い範囲にわたって配置される。主表面20a上における発光領域A1の中央部Cの輝度をLCとした場合に、主表面20a上における輝度が1.25×LC以上である明部Eが、発光領域A1の外周縁に沿って発光領域A1に設けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、電圧が印加されることで発光する電界発光層を含む面発光体と、当該面発光体からの光を透過する光透過性基材とを備えた面発光モジュールに関する。
近年、照明分野において、たとえば有機電界発光素子(以下、有機EL(Electro Luminescence)素子と称する)に代表される面発光光源を具備した面発光モジュールが注目されている。有機EL素子は、低消費電力で高い輝度を得ることができるものであり、応答性等においても優れた性能を発揮する。
また、有機EL素子を含む面発光パネル(いわゆる有機ELパネル)は、軽量にかつ柔軟に曲げることも可能に構成できるため、様々な形態の照明装置を実現できる点においても優位である。最近では、タブレット端末や携帯電話等に代表される携帯型通信機器のバックライトとして、有機EL素子を含む面発光パネルの利用が進められている。
図12および図13に示すように、たとえばタブレット端末50は、厚みtが薄く構成された偏平な筐体51を有しており、その外表面の所定位置に表示部が設けられている。表示部としては、各種の画像を表示する主表示部52が少なくとも筐体51のおもて面に設けられており、アイコンや特定の画像等を表示する副表示部53〜55が必要に応じて筐体51の他の部分(おもて面の主表示部52の周囲やうら面、側面等)に設けられる場合もある。なお、筐体51の厚みtは、たとえば薄いもので7[mm]以下とされる。
図12を参照して、タブレット端末50においては、主表示部52を取り囲む額縁状の部分の幅wをできるだけ狭小化したいという要請がある。そのため、タブレット端末50の内部に搭載されるバックライトは、筐体51の外周部に近い位置にまで十分な輝度が得られるものであることが必要になる。
ここで、有機ELパネルは、光の出射面側からこれを見た場合に、発光領域と、当該発光領域の周囲を取り囲む非発光領域とを有している。これは、有機EL素子が水分や酸素に接触することで劣化することがないように、当該有機EL素子を基材上において封止することが必要であり、有機EL素子の周囲に封止層が形成されることにより、電界発光層が存在しない領域が発光領域の周囲に位置することになるためである。
そのため、有機ELパネルの如くの面発光パネルを具備した面発光モジュールをタブレット端末等のバックライトとして利用するためには、タブレット端末等の厚みの大型化を抑制しつつ、非発光領域に対応した部分においても十分な輝度が得られるように、面発光モジュールを構成することが必要である。
この問題を解決する一つの手法として、たとえば特開2013−98103号公報(特許文献1)には、非発光領域に対応した部分の基材の側面や表面の所定位置に拡散反射体を設けることにより、基材内に閉じ込められた光を効率よく非発光領域からも取り出すように構成された有機発光装置が開示されている。当該有機発光装置においては、非発光領域からも効率的に光を取り出すことにより、発光領域の見掛け上の大きさが拡大されることになる。
特開2013−98103号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の如くの構成を採用した場合にも、非発光領域に対応した部分の基材の内部に閉じ込められている光の光量がそもそも十分に多くないため、これが効率よく取り出されたとしても、発光領域に対応する部分の基材から出射される光と非発光領域に対応する部分の基材から出射される光との間に大きな光量差が生じてしまう。そのため、発光領域の周囲に依然として暗部が幅広く残ってしまうことになり、十分に発光領域の見掛け上の大きさを拡大することはできない。
したがって、本発明は、上述した問題を解決すべくなされたものであり、厚みを薄く保ちつつ、見掛け上の発光領域の大きさを大幅に拡大することができる面発光モジュールを提供することを目的とする。
本発明に基づく面発光モジュールは、電圧が印加されることで発光する電界発光層を含む面発光体と、上記面発光体からの光を透過する光透過性基材とを備えている。上記面発光体は、上記光透過性基材に接するとともに上記光透過性基材によって覆われた主表面を有しており、上記主表面と直交する方向から見た場合に、上記主表面は、上記電界発光層が位置する領域である発光領域と、上記発光領域の周囲に位置し、上記電界発光層が位置しない領域である非発光領域とを含んでいる。上記本発明に基づく面発光モジュールは、上記主表面から見て上記光透過性基材側に位置しかつ上記主表面から離隔した散乱面をさらに備えており、上記主表面と直交する方向から見た場合に、上記散乱面は、上記発光領域よりも広い範囲にわたって位置している。上記本発明に基づく面発光モジュールにおいては、上記主表面上における上記発光領域の中央部の輝度をLとした場合に、上記主表面上における輝度が1.25×L以上である明部が、上記発光領域の外周縁に沿って上記発光領域に設けられている。
上記本発明に基づく面発光モジュールにあっては、上記主表面と直交する方向から見た場合の上記明部の幅をWとし、上記主表面から上記散乱面までの距離をDとした場合に、上記Wおよび上記Dが、W≦25×Dの条件を満たしていることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光モジュールにあっては、上記主表面と直交する方向から見た場合の上記明部の幅をWとした場合に、上記Wが、W≦1[mm]の条件を満たしていることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光モジュールにあっては、上記発光領域が、上記主表面と直交する方向から見た場合に矩形であってもよく、その場合には、上記主表面と直交する方向から見た場合の上記明部の幅をWとし、上記発光領域が有する最も短い辺の長さをWA1とした場合に、上記Wおよび上記WA1が、W≦0.1×WA1の条件を満たしていることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光モジュールにあっては、上記面発光体からの光の上記主表面と垂直な平面における配光曲線を描いた場合に、上記主表面と直交する方向に延在する光軸に沿った正面側の輝度を1とし、上記平面内において上記光軸との間で形成される角がθである方向の輝度をLとすると、上記配光曲線が、L>cosθの条件を満たす部分を少なくとも有していることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光モジュールは、上記電界発光層から見て上記主表面とは反対側に位置する反射面をさらに備えていることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光モジュールにあっては、上記主表面と直交する方向から見た場合に、上記反射面が、上記発光領域よりも広い範囲にわたって位置していることが好ましい。
本発明によれば、厚みを薄く保ちつつ、見掛け上の発光領域の大きさを大幅に拡大することができる面発光モジュールとすることができる。
本発明の実施の形態における面発光モジュールの平面図である。 図1に示す面発光モジュールの模式断面図である。 図1に示す面発光モジュールに具備された面発光体の垂直面内配光分布の具体例を示すグラフである。 ランバート配光の面発光体を具備した場合における、本発明の実施の形態における面発光モジュールの主表面から出射される光の状態を模式的に示した図である。 第1検証試験の検証モデルを示す概略図である。 第1検証試験の試験結果を示すグラフである。 第2検証試験の検証モデルを示す概略図である。 第2検証試験の試験条件および試験結果を示す表である。 第2検証試験の試験結果を示すグラフである。 第2検証試験の試験結果を示すグラフである。 第2検証試験の試験結果を示すグラフである。 タブレット端末のおもて面側の構成を示す図である。 タブレット端末のうら面側の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下においては、本発明が適用された面発光モジュールとして、有機ELパネルを光源として備えたタブレット端末用のバックライトを例示して説明を行なう。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態における面発光モジュールの平面図であり、図2は、図1に示す面発光モジュールの図1中に示すII−II線に沿った模式断面図である。また、図3は、図1に示す面発光モジュールに具備された面発光体の垂直面内配光分布の具体例を示すグラフである。以下、これら図1ないし図3を参照して、本実施の形態における面発光モジュール1について説明する。
図1および図2に示すように、本実施の形態における面発光モジュール1は、光透過性基材10と、面発光体20と、散乱層30とを備えており、その外形は、たとえば図示するような所定の厚みをもった平面視矩形状の平板状またはシート状の形状に形成されている。光透過性基材10および面発光体20によって主として構成される有機ELパネルは、光透過性基材10を経由して光が外部に取り出されるボトムエミッション型のものである。
光透過性基材10、面発光体20および散乱層30は、面発光モジュール1の厚み方向に沿って積層されている。光透過性基材10は、平板状またはシート状の部材からなり、面発光体20は、光透過性基材10の一方の主面上に層状に形成されている。また、散乱層30は、光透過性基材10の他方の主面上に層状に形成されている。
これにより、面発光体20は、光透過性基材10に接するとともに光透過性基材10によって覆われた主表面20aを有することになり、当該主表面20aを介して面発光体20から出射された光が光透過性基材10内を伝播し、当該光透過性基材10を透過した光が散乱層30において散乱されて面発光モジュール1の外部へと照射される。
光透過性基材10は、面発光体20と散乱層30との間に位置しており、面発光体20側に位置する主面上に配線部11,12を有している。一方、面発光体20は、素子部21と、絶縁部25と、封止部26とを有している。また、素子部21は、陽極(アノード)22と、陰極(カソード)23と、有機層(電界発光層)24とを含んでいる。
配線部11,12は、所定形状にパターニングされており、当該配線部11,12が形成された光透過性基材10の主面上に、陽極22、有機層24および陰極23が順次積層されることにより、面発光体20が形成されている。このうち、陽極22は、面発光体20の上述した主表面20aを主として規定しており、配線部11に接続されている。また、陰極23は、配線部12に接続されている。
光透過性基材10は、光を良好に透過する絶縁性の部材にて構成され、好適にはポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂またはポリカーボネイト(PC)樹脂等の光透過性のフィルム基板が用いられる。この他にも、光透過性のフィルム基板としては、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂等からなるものを用いてもよい。なお、光透過性基材10として、各種のガラス基板を用いることとしてもよい。
陽極22は、たとえば透明性を有する導電膜にて構成され、具体的にはITO(インジウム酸化物と錫酸化物との混合体)膜やIZO(インジウム酸化物と亜鉛酸化膜との混合体)膜、ZnO膜等がスパッタリング法等によって光透過性基材10の主面上に成膜されることで形成される。陽極22に用いられる他の材料としては、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)や、Ag、Al、Ca、Cu、Au等からなる膜厚が20[nm]以下の金属薄膜等が挙げられる。また、陽極22を有機層24を完全には覆わない大きさで金属細線にて構成してもよく、そのように構成した場合には、陽極22のシート抵抗を効果的に下げることができる。
有機層24は、電圧が印加されることによって光を発生する部位であり、少なくとも蛍光発光性化合物または燐光発光性化合物からなる電界発光層を含んでいる。有機層24は、単層の電界発光層から構成されていてもよく、正孔輸送層、電界発光層、正孔阻止層および電子輸送層などが順次積層されることによって構成されていてもよい。また、フッ化リチウム膜や無機金属塩膜等が、電界発光層中の厚み方向における任意の位置に形成されていてもよい。
電界発光層としては、たとえばAlq3(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム)に代表される有機材料を含む積層膜が好適に利用できる。電界発光層の材料としては、有機EL素子の外部量子効率の向上や発光寿命の長寿命化等の観点から、有機金属錯体を用いてもよい。ここで、錯体の形成に係る金属元素としては、元素周期表のVIII族、IX族およびX族に属するいずれか1種の金属またはAl、Znであることが好ましく、特にIrまたはPt、Al、Znであることが好ましい。
有機層24は、たとえば蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、印刷法等のいずれかが採用されることで陽極22上に設けられる。特に、スピンコート法、インクジェット法、印刷法は、均質な膜が得られ易くかつピンホールの発生が抑制できるため、好適に利用できる。
陰極23は、たとえば高い反射率を有する金属膜にて構成され、具体的にはアルミニウム(Al)膜等が真空蒸着法等によって有機層24を覆うように成膜されることで形成される。陰極23は、フッ化リチウム(LiF)膜、Al膜およびカルシウム(Ca)膜の積層膜、Al膜およびLiF膜の積層膜、Al膜およびバリウム(Ba)膜の積層膜等にて構成されていてもよい。また、陰極23を導電性酸化膜または金属薄膜にて構成することとしてよい。
陽極22と陰極23との間には、これらが短絡しないように絶縁部25が設けられている。絶縁部25は、たとえばスパッタリング法等を用いてSiO膜等が成膜された後、フォトリソグラフィ法等を用いて当該SiO膜等が所定の形状にパターニングされることで形成される。
封止部26は、絶縁性を有する樹脂材料またはガラス材料などから構成される。封止部26は、有機層24を水分や酸素等から保護するためのものであり、陽極22、有機層24および陰極23からなる素子部21の略全体を光透過性基材10との間で封止するように形成されている。封止部26としては、PET樹脂、PEN樹脂、PS樹脂、PES樹脂、PI樹脂等からなる樹脂製フィルムと、SiO、Al、SiN等の無機薄膜と、柔軟性のあるアクリル樹脂薄膜などとを層状に複数層重ね合わせることでガスバリア性を備えるように形成されたものが用いられる。
配線部11,12は、好適には上述した陽極22と同一の材料を用いて同時に形成される。配線部11,12は、光透過性基材10の周囲に沿って有機層24を取り囲むように交互に配置され、図示しない給電線がその所定位置にたとえば半田付け等によって取付けられる。
ここで、配線部11,12には、さらに金、銀、銅などの金属膜が積層されていてもよい。このように金属膜をさらに積層することにより、上述した半田付けの際の接合性が向上するばかりでなく、散乱層30側に位置する界面において反射された光が後述する非発光領域A2上に達した場合に、これをこの金属膜にて反射させて再び散乱層30側に向けて導くことが可能になり、光の取り出し効率を向上させることができる。なお、配線部11,12は、金属膜のみによって構成されていてもよい。
上述したように、光透過性基材10の主面上に形成された素子部21が封止部26によって覆われることにより、面発光体20は、その主表面20aと直交する方向から見た場合に、電界発光層を含む有機層24が位置する領域である発光領域A1と、当該発光領域A1の周囲に位置し、有機層24が位置しない領域である非発光領域A2とを含むことになる。
このうち、発光領域A1は、上記主表面20aと直交する方向から見た場合に、面発光モジュール1の中央に位置する略矩形状の領域にて構成され、非発光領域A2は、上記主表面20aと直交する方向から見た場合に、発光領域A1の外周に沿った額縁状の領域にて構成される。なお、図1においては、これら発光領域A1と非発光領域A2との境界線B1を破線にて示している。
ここで、図3に示すように、面発光体20は、一般的な配光であるいわゆるランバート配光を有していてもよく、より好ましくは、以下において説明する斜め配光を有していてもよい。
ランバート配光は、面発光体20からの光の主表面20aと垂直な平面における配光曲線を描いた場合に、主表面20aと直交する方向に延在する光軸に沿った正面側の輝度(すなわち、図中に示すθ=0°における輝度)を1とし、当該平面内において上記光軸との間で形成される角がθである方向の輝度(すなわち、−90°<θ<90°であってθ≠0°の範囲における輝度)をLとすると、当該配光曲線が、L=cosθの条件を満たすものである。
一方、斜め配光は、面発光体20からの光の主表面20aと垂直な平面における配光曲線を描いた場合に、主表面20aと直交する方向に延在する光軸に沿った正面側の輝度(すなわち、図中に示すθ=0°における輝度)を1とし、当該平面内において上記光軸との間で形成される角がθである方向の輝度(すなわち、−90°<θ<90°であってθ≠0°の範囲における輝度)をLとすると、当該配光曲線が、L>cosθの条件を満たす部分を有するものである。
ここで、図3において例示する斜め配光は、概ね−80°≦θ≦−60°および60°≦θ≦80°の範囲において、その配光曲線が、L>cosθの条件を満たしている。
このような斜め配光は、面発光体20の主表面20aから光透過性基材10に向けて放射される光の角度依存性が一般的なランバート配光と異なっていることを意味しており、特に正面側の斜め方向に向けて放射される光の量が正面方向に向けて放射される光の量よりも多いことを意味している。なお、このような斜め配光は、たとえば有機層24に含まれる正孔輸送層の厚みを調整すること等で実現できる。
図1および図2を参照して、散乱層30は、たとえばバインダーと散乱微粒子とを含むことで内部散乱作用を利用して光を散乱するものであり、たとえばスプレー法、蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、印刷法等のいずれかが採用されることで光透過性基材10上に設けられる。
バインダーとしては、たとえばポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂にTiO微粒子を混ぜたもの等を利用することができ、散乱微粒子としては、PMMA樹脂微粒子や中空シリカ等を利用することができる。
散乱層30は、上記主表面20aと直交する方向から見た場合に、発光領域A1よりも広い範囲にわたって位置するように、発光領域A1と非発光領域A2との境界線B1を跨ぐように設けられている。より具体的には、散乱層30は、光透過性基材10の面発光体20が位置する側とは反対側に位置する主面の全面を覆うように設けられている。
散乱層30は、面発光体20から見て光透過性基材10側に位置しかつ面発光体20の主表面から離隔して位置する散乱面30aを有している。ここで、本実施の形態の如くに散乱層30を設けた場合には、散乱層30の厚み方向における任意の位置において散乱作用が得られるため、厳密な意味において散乱面は定義されないことになるが、ここでは、散乱面30aは、便宜上、散乱層30の一対の主面のうちの光透過性基材10が位置する側とは反対側の主面と定義する。
なお、上述のような散乱層30を設けることなく、光透過性基材10の面発光体20が位置する側とは反対側に位置する主面に微細な凹凸を設けることで散乱面を構成することとしてもよいし、一方または両方の主面に微細な凹凸が設けられた層を光透過性基材10に積層することでこれを散乱層としてもよい。その場合には、これら散乱面は、界面反射作用を利用して光を散乱させるものとなる。
ここで、本実施の形態における面発光モジュール1にあっては、発光領域A1に、当該発光領域A1の外周縁(すなわち、上述した境界線B1)に沿って明部Eが設けられている。明部Eは、主表面20a上における発光領域A1の中央部Cの輝度をLとした場合に、当該主表面20a上における輝度が1.25×Lである部分の発光領域A1を意味する。すなわち、明部Eの輝度Lは、上記Lを用いてL≧1.25×Lで表わされる。
なお、上述した発光領域A1の中央部Cの輝度Lおよび明部Eの輝度Lは、いずれも面発光体20の主表面20aと直交する方向に延在する光軸に沿った正面側の輝度を意味し、当該輝度L,Lは、散乱面30aを介さない場合の輝度である。
このように構成することにより、効果的に見掛け上の発光領域を拡大することが可能になる。以下、その理由について、図4を参照して説明する。図4は、ランバート配光の面発光体を具備した場合における、本実施の形態における面発光モジュールの主表面から出射される光の状態を模式的に示した図である。なお、当該図4においては、面発光体20を簡略化することにより素子部21のみを概略的に図示している。
図4に示すように、本実施の形態における面発光モジュール1においては、上述したように、面発光体20の主表面20aにおける発光領域A1の中央部Cの輝度Lとした場合に、当該主表面20aにおける輝度が1.25×L以上である明部Eが、発光領域A1の外周縁(すなわち境界線B1)に沿って発光領域A1に設けられている。すなわち、非発光領域A2に隣接する部分の発光領域A1に、局所的に輝度が高い明部Eが設けられている。なお、図1においては、発光領域A1の明部Eと当該明部E以外の部分の発光領域A1との境界線B2を二点鎖線にて示している。
このように構成することにより、非発光領域A2に対応する部分の光透過性基材10を通過する光の量が大幅に増加することになり、当該非発光領域A2に対応する部分の散乱層30の散乱面30aに達する光もこれに伴って増加することになる。そのため、当該非発光領域A2に対応する部分の散乱層30の散乱面30aから外部に向けて取り出される光の量も増加することになり、これに伴って見掛け上の発光領域が、矢印A1’にて示す方向に向けて拡大することになる。
ここで、図1を参照して、明部Eの幅W(ここで、当該幅Wは、主表面20a上における境界線B1の接線方向と直交する方向における明部Eの幅とする)は、より大きいことが見掛け上の発光領域を拡大する意味では有利となる。しかしながら、散乱面30a上における輝度分布を滑らかにする観点からは、当該明部Eの幅Wをより小さくすることが好ましい。
具体的には、当該明部Eの幅Wは、面発光体20の主表面20aから散乱層30の散乱面30a(ここで、散乱面30aとは、面発光モジュール1から光が外部に向けて照射される面を意味する)までの距離D(図2参照)を用いて、W≦25×Dの条件を満たすように狭小化されていることが好適である。また、明部Eの幅Wは、W≦10×Dの条件を満たしていることがより好ましく、W≦5×Dの条件を満たしていればさらに好ましい。
また、当該明部Eの幅Wは、W≦1[mm]の条件を満たすように狭小化されていてもよい。
また、当該明部Eの幅Wは、主表面20aから直交する方向から見た場合に発光領域A1が矩形状に構成されている場合においては、当該発光領域A1が有する最も短い辺の長さをWA1(図1参照)とした場合に、W≦0.1×WA1の条件を満たすように狭小化されていてもよい。
これらの条件を満たすことにより、散乱面30a上における輝度分布を滑らかにさせつつ、見掛け上の発光領域を拡大することが可能になる。なお、これらの条件は、いずれも後述する第1および第2検証試験の結果に基づいて導き出されたものである。
上述した明部Eは、たとえば有機ELパネルの製造時において、明部Eとなる発光領域A1の外周縁部のみを紫外線を遮蔽する保護膜にて覆い、この状態において紫外線を有機層24に向けて均一に照射することで形成することができる。その場合には、明部Eと当該明部E以外の発光領域A1との輝度比は、照射する紫外線の量により制御することができる。
また、上述した明部Eは、明部E以外の発光領域A1に対応した部分の光透過性基材10の主面を覆うように半透膜を設けることでも形成できる。その場合には、明部Eと当該明部E以外の発光領域A1との輝度比は、形成する半透膜の透過率を調整することにより制御することができる。また、上述した半透膜に代えて、明部E以外の発光領域A1における平均輝度が低くなるように、光を反射する箇所と光を反射しない箇所とが数十μm間隔で位置することとなるように、当該明部E以外の発光領域A1に対応した部分の光透過性基材10の主面上に格子状の反射膜を設けることとしてもよい。
さらには、明部Eと当該明部E以外の発光領域A1とを電気的に独立した有機EL素子にて構成し、これらを独立して駆動できるように面発光モジュール1を構成することにより、明部Eを形成することとしてもよい。
以上において説明したように、本実施の形態における面発光モジュール1とすることにより、厚みを薄く保ちつつ、見掛け上の発光領域の大きさを大幅に拡大することが可能になる。
以下、本発明を完成させるに至った第1および第2検証試験について説明する。第1検証試験は、発光領域の外周縁部の輝度が見掛け上の発光領域の大きさに与える影響をシミュレーションによって検証したものであり、第2検証試験は、本発明を適用することによって得られる効果の検証ならびに上述した明部の幅の大きさの好適な条件を導き出すための検証をシミュレーションによって行なったものである。
図5は、第1検証試験の検証モデルを示す概略図であり、図6は、第1検証試験の試験結果を示すグラフである。まず、これら図5および図6を参照して、第1検証試験について説明する。
図5に示すように、第1検証試験においては、検証モデルとして、上述した明部Eを有さず、発光領域A1の全域において輝度が一定となるように構成された面発光モジュール1Xを想定した。ここで、検証モデルとしての面発光モジュール1Xは、図3に示したランバート配光を有するものと斜め配光を有するものとの2通りに構成し、それらのそれぞれについて、面発光体20の主表面20aから散乱層30の散乱面30aまでの距離Dを一定に保ちつつ、発光領域A1の幅WA1を種々変化させた。
その際、面発光モジュール1Xの散乱面30a上における輝度を光線追跡法に基づいてシミュレーションし、光源領域ASの幅WAS(ここで、当該光源領域ASの幅WASは、上述した散乱面30a上における最大輝度の40[%]以上の輝度が得られる領域の幅とする)を算出し、当該光源領域の幅WASと実際の発光領域A1の幅WA1との差分の半値(すなわち、(WAS−WA1)/2)を見掛け上の発光領域の増加分とし、上述した発光領域A1の幅WA1と当該当該見掛け上の発光領域の増加分の半値との関係を確認した。
その結果、図6に示すように、ランバート配光と斜め配光とのいずれにおいても、発光領域A1の幅WA1が小さく狭小化された場合において、より見掛け上の発光領域が拡大する傾向にあることが確認された。当該結果より、発光領域A1のうち、見掛け上の発光領域の大きさに影響を与える部分は、もっぱら当該発光領域A1の外周縁部であることが分かる。
したがって、当該結果に基づけば、発光領域A1の外周縁部に設けるべき明部Eは、よりその幅Wが狭小化されたものであることが好ましく、当該幅Wを狭小化した場合に、非発光領域A2に対応した部分の散乱面30aからより多くの光を取り出すことが可能になることが理解できる。
なお、図6から明らかなように、ランバート配光および斜め配光のいずれの場合においても、発光領域A1の幅WA1が約10[mm]以上において、見掛け上の発光領域の増加分の増加量が飽和しているため、発光領域A1の幅WA1が10[mm]以上に構成された面発光モジュールに本発明を適用することが特に好適であることが理解できる。
図7は、第2検証試験の検証モデルを示す概略図であり、図8は、第2検証試験の試験条件および試験結果を示す表である。また、図9ないし図11は、いずれも第2検証試験の試験結果を示すグラフである。次に、これら図7ないし図11を参照して、第2検証試験について説明する。
図7に示すように、第2検証試験においては、検証モデルとして、上述した明部Eを有する面発光モジュール1Yを想定した。ここで、図8に示すように、検証モデルとしての面発光モジュール1Yにおいては、面発光体20の配光や明部の幅W、発光領域A1の中央部Cと明部Eとの輝度比L/L、散乱層30の透過率を種々変化させて実施例1〜8の8通りに構成した。なお、比較のために、明部Eを有していない点においてのみ異なる検証モデルについてもこれを想定し、散乱層30の透過率を種々変化させて比較例1〜3の3通りに構成した。
なお、検証モデルとしての面発光モジュール1Yは、図7に示すように、電界発光層を含む有機層24から見て面発光体20の主表面20aとは反対側に位置する主面を反射層40にて覆うことで反射面40aが形成されてなるものである。ここで、当該反射面40aは、主表面20aと直交する方向から見た場合に発光領域A1よりも広い範囲にわたって位置するように、光透過性基材10および面発光体20からなる有機ELパネルのうら面側の全面にわたって設けられている。
実施例1〜8および比較例1〜3のいずれにおいても、発光領域A1の形状は、1辺の長さが10[mm]の正方形であり、光透過性基材10の形状は、1辺の長さが12[mm]の正方形である。すなわち、発光領域A1の幅WA1は、10[mm]であり、非発光領域A2の幅は、1[mm]である。
また、実施例1〜8および比較例1〜3のいずれにおいても、光透過性基材10の厚みは、0.42[mm]であり、散乱層30の厚みは、0.02[mm]である。したがって、面発光体20の主表面20aと散乱層30の散乱面30aとの間の距離Dは、0.44[mm]である。
また、実施例1〜8および比較例1〜3のいずれにおいても、光透過性基材10の屈折率は、1.4936であり、反射面40aの反射率および吸収率は、それぞれ70[%]および30[%]である。
一方、散乱層30としては、透過率の異なる3種類のもの(透過率40[%]、75[%]、90[%]の3種類)を設定し、そのいずれかを実施例1〜8および比較例1〜3のそれぞれにおいて使用している。透過率40[%]の散乱層は、吸収率が5[%]であり、反射率が55[%]である。透過率75[%]の散乱層は、吸収率が5[%]であり、反射率が20[%]である。透過率90[%]の散乱層は、吸収率が5[%]であり、反射率が5[%]である。なお、いずれの散乱層も、ヘイズ率は93[%]である。
ここで、第2検証試験においては、実施例1〜8および比較例1〜3のそれぞれについて、散乱面30a上における輝度を光線追跡法に基づいてシミュレーションし、光源領域ASの幅WAS(ここで、当該光源領域ASの幅WASは、上述した散乱面30a上における最大輝度の40[%]以上の輝度が得られる領域の幅とする)を算出し、当該光源領域の幅WASと実際の発光領域A1の幅WA1との差分の半値(すなわち、(WAS−WA1)/2)を見掛け上の発光領域の増加分として求めた。
なお、図9(A)においては、比較例1および実施例1〜4における面発光体20の主表面20a上の輝度プロファイルを相対輝度にて示し、図9(B)においては、比較例1および実施例1〜4における散乱面30a上の輝度プロファイルを最も輝度が高い点を1とした規格化輝度にて示している。
また、図10(A)においては、比較例1〜3および実施例1,5,6における面発光体20の主表面20a上の輝度プロファイルを相対輝度にて示し、図10(B)においては、比較例1〜3および実施例1,5,6における散乱面30a上の輝度プロファイルを最も輝度が高い点を1とした規格化輝度にて示している。
さらに、図11(A)においては、比較例1および実施例1,7,8における面発光体20の主表面20a上の輝度プロファイルを相対輝度にて示し、図11(B)においては、比較例1および実施例1,7,8における散乱面30a上の輝度プロファイルを最も輝度が高い点を1とした規格化輝度にて示している。
比較例1においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、散乱層30として透過率40[%]のものを使用した。その場合、光透過性基材10の厚みに応じて光が放射状に回折することにより、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.19[mm]であった。なお、図9(B)、図10(B)および図11(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
比較例2においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、散乱層30として透過率75[%]のものを使用した。その場合、光透過性基材10の厚みに応じて光が放射状に回折することにより、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.12[mm]であった。なお、図10(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
比較例3においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、散乱層30として透過率90[%]のものを使用した。その場合、光透過性基材10の厚みに応じて光が放射状に回折することにより、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.10[mm]であった。なお、図10(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
実施例1においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、明部Eの幅を0.1[mm]とし、上述した輝度比を5.00とし、散乱層30として透過率40[%]のものを使用した。その場合、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.42[mm]であった。なお、図9(B)、図10(B)および図11(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
実施例2においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、明部Eの幅を0.2[mm]とし、上述した輝度比を2.50とし、散乱層30として透過率40[%]のものを使用した。その場合、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.37[mm]であった。なお、図9(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
実施例3においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、明部Eの幅を0.3[mm]とし、上述した輝度比を1.67とし、散乱層30として透過率40[%]のものを使用した。その場合、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.31[mm]であった。なお、図9(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
実施例4においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、明部Eの幅を0.4[mm]とし、上述した輝度比を1.25とし、散乱層30として透過率40[%]のものを使用した。その場合、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.24[mm]であった。なお、図9(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
実施例5においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、明部Eの幅を0.1[mm]とし、上述した輝度比を5.00とし、散乱層30として透過率75[%]のものを使用した。その場合、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.32[mm]であった。なお、図10(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
実施例6においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、明部Eの幅を0.1[mm]とし、上述した輝度比を5.00とし、散乱層30として透過率90[%]のものを使用した。その場合、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.27[mm]であった。なお、図10(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布は、局所的にピークを有するものとなった。
実施例7においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、明部Eの幅を0.2[mm]とし、上述した輝度比を5.00とし、散乱層30として透過率40[%]のものを使用した。その場合、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.47[mm]であった。なお、図11(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布は、局所的にピークを有するものとなった。
実施例8においては、図8に示すように、面発光体20の配光をランバート配光とし、明部Eの幅を0.1[mm]とし、上述した輝度比を5.00とし、散乱層30として透過率40[%]のものを使用した。その場合、見掛け上の発光領域の増加分は、おおよそ0.74[mm]であった。なお、図11(B)に示すように、散乱面30a上の輝度分布も比較的滑らかなものとなった。
ここで、比較例1および実施例1〜4を比較した場合に、明部Eを設けていない比較例1に比べ、明部Eを設けた実施例1〜4おいて見掛け上の発光領域の増加分は増大しており、明部Eを設けることによって見掛け上の発光領域をより拡大できることが確認された。
また、比較例1〜3および実施例1,5,6を比較した場合に、散乱面30aの透過率が異なる場合であっても、明部Eを設けていない比較例1〜3に比べ、明部Eを設けた実施例1,5,6おいて見掛け上の発光領域の増加分は増大しており、明部Eを設けることによって見掛け上の発光領域をより拡大できることが確認された。
また、実施例1,7を比較した場合に、明部Eの幅Wが相対的に小さい実施例1に比較して、明部Eの幅Wが相対的に大きい実施例7において見掛け上の発光領域の増加分は増大しており、明部Eの幅Wを大きくすることで見掛け上の発光領域をより拡大できることが確認された。
また、実施例1,8を比較した場合に、面発光体20がランバート配光を有する実施例1に比較して、面発光体20が斜め配光を有している実施例8において見掛け上の発光領域の増加分は増大しており、面発光体20の配光を斜め配光とすることで見掛け上の発光領域をより拡大できることが確認された。
ただし、発光領域A1の中央部Cと明部Eとの輝度比L/Lが高くかつ散乱面30aの透過率が高い実施例6と、発光領域A1の中央部Cと明部Eとの輝度比L/Lが高くかつ明部Eの幅Wが相対的に大きい実施例7とにおいては、上述したように散乱面30a上の輝度分布が局所的にピークを有するものとなった。このことから、明部Eを設ける場合であっても、明部Eの幅WE、発光領域A1の中央部Cと明部Eとの輝度比L/L、および、散乱面30aの透過率は、滑らかな輝度分布を実現しつつ見掛け上の発光領域を拡大する場合において、互いにトレードオフの関係にあることが理解され、この意味において、発光領域A1の外周縁部に設けるべき明部Eは、よりその幅Wが狭小化されたものであることが好ましいと言える。
上述した本発明の実施の形態においては、タブレット端末用のバックライトとしての面発光モジュールに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用範囲はこれに限られず、他の用途の面発光モジュールにも当然に本発明の適用が可能である。
また、上述した本発明の実施の形態においては、有機電界発光層を具備した有機ELパネルを備えた面発光モジュールに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用範囲はこれに限られず、無機電界発光層を具備した無機ELパネルを備えた面発光モジュール等にも当然に本発明の適用が可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 面発光モジュール、1X,1Y 面発光モジュール(検証モデル)、10 光透過性基材、11,12 配線部、20 面発光体、20a 主表面、21 素子部、22 陽極、23 陰極、24 有機層(電界発光層)、25 絶縁部、26 封止部、30 散乱層、30a 散乱面、40 反射層、40a 反射面、A1 発光領域、A2 非発光領域、AS 光源領域(見掛け上の発光領域)、B1 第1境界線、B2 第2境界線、C 中央部、E 明部。

Claims (7)

  1. 電圧が印加されることで発光する電界発光層を含む面発光体と、
    前記面発光体からの光を透過する光透過性基材とを備えた面発光モジュールであって、
    前記面発光体は、前記光透過性基材に接するとともに前記光透過性基材によって覆われた主表面を有し、
    前記主表面と直交する方向から見た場合に、前記主表面は、前記電界発光層が位置する領域である発光領域と、前記発光領域の周囲に位置し、前記電界発光層が位置しない領域である非発光領域とを含み、
    当該面発光モジュールは、前記主表面から見て前記光透過性基材側に位置しかつ前記主表面から離隔した散乱面をさらに備え、
    前記主表面と直交する方向から見た場合に、前記散乱面は、前記発光領域よりも広い範囲にわたって位置し、
    前記主表面上における前記発光領域の中央部の輝度をLとした場合に、前記主表面上における輝度が1.25×L以上である明部が、前記発光領域の外周縁に沿って前記発光領域に設けられている、面発光モジュール。
  2. 前記主表面と直交する方向から見た場合の前記明部の幅をWとし、前記主表面から前記散乱面までの距離をDとした場合に、前記Wおよび前記Dが、W≦25×Dの条件を満たしている、請求項1に記載の面発光モジュール。
  3. 前記主表面と直交する方向から見た場合の前記明部の幅をWとした場合に、前記Wが、W≦1[mm]の条件を満たしている、請求項1に記載の面発光モジュール。
  4. 前記発光領域は、前記主表面と直交する方向から見た場合に矩形であり、
    前記主表面と直交する方向から見た場合の前記明部の幅をWとし、前記発光領域が有する最も短い辺の長さをWA1とした場合に、前記Wおよび前記WA1が、W≦0.1×WA1の条件を満たしている、請求項1に記載の面発光モジュール。
  5. 前記面発光体からの光の前記主表面と垂直な平面における配光曲線を描いた場合に、前記主表面と直交する方向に延在する光軸に沿った正面側の輝度を1とし、前記平面内において前記光軸との間で形成される角がθである方向の輝度をLとすると、前記配光曲線が、L>cosθの条件を満たす部分を少なくとも有している、請求項1から4のいずれかに記載の面発光モジュール。
  6. 前記電界発光層から見て前記主表面とは反対側に位置する反射面をさらに備えた、請求項1から5のいずれかに記載の面発光モジュール。
  7. 前記主表面と直交する方向から見た場合に、前記反射面が、前記発光領域よりも広い範囲にわたって位置している、請求項6に記載の面発光モジュール。
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