JP2016194742A - 自走式電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】要保護者の監視を行い、不審者の可能性がある人物から要保護者を有効に警備すること。【解決手段】自走式電子機器1は、自動走行する走行系ユニット11と、要保護者を認識する要保護者認識ユニット14と、不審者を検出する不審者検出ユニット15と、不審者が検出された場合、要保護者を防御する防御走行を行うように走行系ユニット11を制御し、不審者が検出されない場合、要保護者に追従する伴走走行を行うように走行系ユニット11を制御する制御ユニット13と、を具備する。【選択図】図3
Description
本発明は、人物の監視を行う自走式電子機器に関する。
近年、自律して走行可能な自走式電子機器が登場している。自走式電子機器の中には、掃除などの特定の動作に加えて、不審者を監視する動作を行う自走式電子機器が存在する。
例えば、特許文献1には、不審者の可能性がある人体を検知したときに、照明の点灯、照明の点滅、大音量の発生、退去メッセージの発生、警察への通報メッセージの発生、という段階的警備を実施する自走式掃除機が開示されている。
自走式電子機器には、保護を必要とする人物(要保護者)の保護、監視、警備を行う機能が求められる可能性が高い。
しかしながら、上述した特許文献1の自走式掃除機は、不審者の可能性がある人体に警告を行う一方で、至近距離に不審者がいるような状況であれば、不審者からの攻撃を受ける可能性を考慮して退避行動をとっている。自走式電子機器が不審者の可能性がある人体を検知したときに、待避行動をとってしまうと、要保護者の保護、監視を行う場合に要保護者を有効に警備することができない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、要保護者の監視を行い、不審者の可能性がある人物から要保護者を有効に警備することができる自走式電子機器を提供することを目的とする。
本発明の自走式電子機器は、自動走行する走行部と、要保護者を認識する認識部と、不審者を検出する検出部と、前記不審者が検出された場合、前記要保護者を防御する防御走行を行うように前記走行部を制御し、前記不審者が検出されない場合、前記要保護者に追従する伴走走行を行うように前記走行部を制御する制御部と、を具備する。
本発明によれば、要保護者の監視を行い、不審者の可能性がある人物から要保護者を有効に警備することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施形態は一例であり、本発明はこれらの実施形態により限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1にかかる自走式電子機器1の外観の一例を示す側面図である。本実施形態における自走式電子機器1は、自律して要保護者および要保護者の周囲を監視しながら走行を行う機器である。図1に示す自走式電子機器1は、カメラ2と、走行を行う車輪3を有する。
図1は、本発明の実施形態1にかかる自走式電子機器1の外観の一例を示す側面図である。本実施形態における自走式電子機器1は、自律して要保護者および要保護者の周囲を監視しながら走行を行う機器である。図1に示す自走式電子機器1は、カメラ2と、走行を行う車輪3を有する。
カメラ2は、要保護者および要保護者の周囲を撮影する。カメラ2は、赤外線カメラ等であってもよい。あるいは、自走式電子機器1は、カメラ2の撮影範囲を照明する照明装置を有していても良い。車輪3は、自走式電子機器1を全方向に移動可能に設けられている。なお、自走式電子機器1は、図示しないセンサ等を有していてもよい。
図2は、本発明の実施形態1にかかる自走式電子機器1の外観の別の一例を示す側面図である。自走式電子機器1としては、図2の構成を採用してもよい。図2に示す自走式電子機器1は、図1に示したカメラ2の代わりに、全周囲カメラ4を有する。
図2に示す自走式電子機器1では、全周囲カメラ4により、要保護者および要保護者の周囲を効率よく撮影できる。なお、本発明における要保護者および要保護者の周囲の監視方法は、カメラによる撮影に限定されない。以下、本実施形態では、自走式電子機器1は、図1に示したカメラ2、車輪3を有するものとして説明する。
次に、自走式電子機器1の内部構成について説明する。図3は、本発明の実施形態1にかかる自走式電子機器1の構成の一例を示すブロック図である。自走式電子機器1は、周辺監視ユニット10、走行系ユニット(走行部)11、通信系ユニット12、制御ユニット(制御部)13を有する。図3に示す各ブロックは、典型的には1チップのLSI(大規模集積回路)または回路基板で構成されるが、これに限定されず、それぞれ別体に構成されてもよいし、一部一体に構成されてもよい。
周辺監視ユニット10は、図1に示したカメラ2や図示しないセンサ等に接続し、カメラ2が撮影した画像やセンサが検知したセンサ情報に基づいて、要保護者の周辺を監視する。周辺監視ユニット10は、要保護者認識ユニット(認識部)14、不審者検出ユニット(検出部)15、障害物検知ユニット16を有する。
要保護者認識ユニット14は、制御ユニット13から要保護者の初期認識の処理を行う指示を受け取り、要保護者の初期認識を行う。具体的には、初期認識の際に、要保護者認識ユニット14は、要保護者の撮影をカメラ2に実行させる。そして、要保護者認識ユニット14は、カメラ2が撮影した要保護者の画像から、要保護者の特徴点の抽出、要保護者のサイズ、要保護者の服装などを検出し、要保護者認識用教示データを作成する。要保護者認識ユニット14は、作成した要保護者認識用教示データを内部の記憶部に記憶する。
また、要保護者認識ユニット14は、制御ユニット13から監視走行制御の処理を行う指示を受け取り、要保護者を追従するための要保護者の認識を行う。具体的には、監視走行制御の際に、要保護者認識ユニット14は、要保護者認識用教示データに基づいて、カメラ2が撮影した画像から要保護者を認識する。例えば、要保護者認識ユニット14は、自走式電子機器1から要保護者までの距離、方向などの要保護者の位置を示す要保護者情報を生成し、要保護者情報を制御ユニット13へ出力する。
不審者検出ユニット15は、制御ユニット13から監視走行制御の処理を行う指示を受け取り、不審者が存在するか否かの検出を行う。本実施形態では、不審者検出ユニット15は、要保護者を除く要保護者の周辺に出現する人物を不審者として検出する。
具体的には、不審者検出ユニット15は、カメラ2が撮影した画像から人物の特徴点や形状の検出を試み、不審者が存在するか否かの検出を行う。不審者が存在する場合、不審者検出ユニット15は、自走式電子機器1から不審者までの距離、方向などの不審者の位置を検出し、検出した不審者の位置を示す不審者情報を制御ユニット13へ出力する。不審者が存在しない場合、不審者検出ユニット15は、不審者が存在しないことを示す不審者情報を制御ユニット13へ出力する。
なお、本実施形態では、不審者検出ユニット15は、要保護者を除く要保護者の周辺に出現する人物を不審者として検出するとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、不審者検出ユニット15は、要保護者以外の人物が複数存在した場合、要保護者に一番近い人物を不審者として検出してもよい。あるいは、不審者検出ユニット15は、要保護者以外の人物が複数存在した場合、要保護者以外の人物の移動方向を考慮して不審者を検出してもよい。不審者検出ユニット15は、要保護者以外の人物のうち、要保護者に近づいてくる人物を不審者として検知してもよい。あるいは、不審者検出ユニット15は、要保護者以外の人物のうち、要保護者の移動方向と略同一の方向に移動する人物を不審者として検出してもよい。
障害物検知ユニット16は、制御ユニット13から障害物検知の指示を受け取り、自走式電子機器1の走行の障害になる障害物の検知を行う。具体的には、障害物検知ユニット16は、カメラ2が撮影した画像やセンサ情報から障害物の位置や形状を検知し、検知した障害物の位置を示す障害物情報を制御ユニット13へ出力する。
走行系ユニット11は、制御ユニット13から受け取る走行経路の情報に基づいて、車輪3を制御し、走行を行わせる。走行系ユニット11は、走行経路の情報に基づく走行が完了した場合に、完了の応答を制御ユニット13へ出力する。
通信系ユニット12は、無線ネットワーク等を介する通信、または、P2P(peer to peer)の通信を行う。例えば、通信系ユニット12は、要保護者が有する無線端末と通信を行い、要保護者からの情報を受信する。あるいは、通信系ユニット12は、GPS(全地球測位システム)衛星から位置情報を受け取ってもよい。
制御ユニット13は、要保護者認識ユニット14、不審者検出ユニット15、障害物検知ユニット16、走行系ユニット11および通信系ユニット12を制御する。
次に、自走式電子機器1の要保護者の初期認識処理について説明する。図4は、本実施形態の要保護者の初期認識処理を示すフロー図である。
制御ユニット13は、起動指示を外部から受けとると、まず、図4に示す要保護者の初期認識の処理を行うように、要保護者認識ユニット14、障害物検知ユニット16、走行系ユニット11を制御する。
起動指示は、要保護者が自走式電子機器1に設けられたボタンを押下することによって行われてもよい。あるいは、起動指示は、要保護者が自走式電子機器1に設けられたセンサ等に自身の携帯端末を向けて、自走式電子機器1が要保護者の携帯端末を認識することによって行われてもよい。あるいは、起動指示は、要保護者が有する携帯端末から無線ネットワーク等を介して、あるいは、P2Pの通信を行い、通信系ユニット12によって受け取られてもよい。
図4に示す要保護者の初期認識処理では、自走式電子機器1が要保護者の全周囲を走行しながらカメラ2が複数の撮影位置から要保護者の全周囲の撮影を行い、要保護者認識ユニット14が撮影した画像から要保護者認識用教示データを作成する。
制御ユニット13は、要保護者の初期認識の処理を行う指示を要保護者認識ユニット14へ出力する。要保護者認識ユニット14は、制御ユニット13からの初期認識の指示によって、要保護者の撮影をカメラ2に実行させる(ステップS11)。要保護者認識ユニット14は、撮影した要保護者の画像をカメラ2から取得し、要保護者認識用教示データを作成する(ステップS12)。
制御ユニット13は、障害物検知の指示を障害物検知ユニット16へ出力する。そして、制御ユニット13は、障害物検知ユニット16から受け取る障害物の位置情報と、制御ユニット13の内部に記憶する撮影位置の情報から自走式電子機器1の走行経路を判定し、走行経路の情報を走行系ユニット11へ出力する。走行系ユニット11は、走行経路の情報に基づき、自走式電子機器1を次の撮影位置に移動させる(ステップS13)。
走行系ユニット11は、自走式電子機器1を次の撮影位置に移動させた後、完了の応答を制御ユニット13へ出力する。なお、制御ユニット13は、自走式電子機器1が移動する際、カメラ2の撮影範囲に要保護者が含まれるように、カメラ2の撮影方向を制御してもよい。
次に、制御ユニット13は、全周囲の撮影が完了したか否かを判定する(ステップS14)。具体的には、制御ユニット13は、走行系ユニット11から受け取る完了の応答に基づき、内部に記憶する複数の撮影位置への移動が全て完了したか否かを判定する。あるいは、制御ユニット13は、要保護者認識ユニット14が要保護者認識用教示データを作成し終えたか否かに基づいて、判定してもよい。
制御ユニット13は、全周囲の撮影が完了したと判定した場合(ステップS14においてYes)、初期認識処理を終了する。一方、制御ユニット13は、全周囲の撮影が完了していないと判定した場合(ステップS14においてNo)、制御ユニット13は、走行系ユニット11から完了の応答を受け取った後に次の初期認識処理を行う指示を要保護者認識ユニット14へ出力することによって、ステップS11〜S13の処理が再び行われる。
図5は、本実施形態の要保護者の初期認識処理の一例を示す図である。図5に示す例では、自走式電子機器1は、要保護者Xの周囲で、6カ所の所定の撮影位置(P1〜P6)から順に要保護者Xを撮影する。なお、撮影位置は、これに限定されない。
要保護者認識ユニット14は、撮影位置P1〜P6から撮影された画像から、要保護者の特徴点の抽出、要保護者のサイズ、要保護者の服装などを検出し、要保護者認識用教示データを作成する。
制御ユニット13は、撮影位置P1〜P6への移動が全て完了したと判定した場合、初期認識処理を終了する。あるいは、撮影位置P1から撮影を開始した場合、制御ユニット13は、再び撮影位置P1に戻ったことを検知することによって、初期認識処理を終了してもよい。
次に、自走式電子機器1の監視走行制御処理について説明する。図6は、本実施形態の監視走行制御処理を示すフロー図である。
制御ユニット13は、図4に示した初期認識処理が終了した後に、図6に示す監視走行制御の処理を実行する。
本実施形態では、制御ユニット13は、監視走行制御として、伴走走行制御と防御走行制御のいずれかの制御を行う。
制御ユニット13は、要保護者の周辺の監視を行うように指示する(ステップS21)。具体的には、制御ユニット13は、監視走行制御の処理を行う指示を要保護者認識ユニット14、不審者検出ユニット15へ出力する。そして、制御ユニット13は、障害物検知の指示を障害物検知ユニット16へ出力する。
次に、要保護者認識ユニット14は、制御ユニット13から監視走行制御の処理を行う指示を受け取り、要保護者を追従するための要保護者の認識を行う(ステップS22)。要保護者認識ユニット14は、要保護者の位置を示す要保護者情報を生成し、要保護者情報を制御ユニット13へ出力する。
次に、不審者検出ユニット15は、制御ユニット13から監視走行制御の処理を行う指示を受け取り、不審者が存在するか否かの検出を行う(ステップS23)。不審者検出ユニット15は、不審者が存在する場合、検出した不審者の位置を示す不審者情報を制御ユニット13へ出力する。また、不審者検出ユニット15は、不審者が存在しない場合、不審者が存在しないことを示す不審者情報を制御ユニット13へ出力する。
次に、制御ユニット13は、不審者検出ユニット15から受け取る不審者情報に基づき、要保護者の周辺に不審者が存在するか否かを判定する(ステップS24)。
制御ユニット13は、要保護者の周辺に不審者が存在するか否かに基づいて伴走走行制御と防御走行制御を切替える。伴走走行は、要保護者に伴走する走行であり、防御走行は、要保護者を防御するように、要保護者と不審者の間を走行する。伴走走行および防御走行の詳細については後述にて説明する。
制御ユニット13は、要保護者の周辺に不審者が存在することを示す不審者情報を受け取った場合(ステップS24においてYes)、要保護者情報が示す要保護者の位置、不審者情報が示す不審者の位置および障害物情報が示す障害物の位置に基づき、要保護者を防御する走行経路を判定し、走行系ユニット11に防御走行を行わせる(ステップS25)。
制御ユニット13は、不審者が存在しないことを示す不審者情報を受け取った場合(ステップS24においてNo)、要保護者情報が示す要保護者の位置および障害物情報が示す障害物の位置に基づき、要保護者に伴走する走行経路を判定し、走行系ユニット11に伴走走行を行わせる(ステップS26)。
次に、制御ユニット13は、監視走行終了の指示を取得したか否かを判定する(ステップS27)。
監視走行終了の指示は、要保護者が自走式電子機器1に設けられたボタンを押下することによって行われてもよい。あるいは、監視走行終了の指示は、要保護者が自走式電子機器1に設けられたセンサ等に自身の携帯端末を向けて、自走式電子機器1が要保護者の携帯端末を認識することによって行われてもよい。あるいは、監視走行終了の指示は、要保護者が有する携帯端末から無線ネットワーク等を介して、通信系ユニット12によって受け取られてもよい。
また、監視走行の終了の判断は、制御ユニット13が行ってもよい。例えば、制御ユニット13は、要保護者の目的地の情報を受け取り、通信系ユニット12が受信する位置情報に基づいて、目的地に到着したと判定した場合、監視走行を終了してもよい。
制御ユニット13は、監視走行終了の指示を取得した場合(ステップS27においてYes)、監視走行を終了する。一方、制御ユニット13は、監視走行終了の指示を取得しない場合(ステップS27においてNo)、走行系ユニット11から完了の応答を受け取った後に次の監視走行制御の処理を行う指示を要保護者認識ユニット14、不審者検出ユニット15へ出力することによって、ステップS21からの処理が再び行われる。
<伴走走行>
ここで、前述した伴走走行について図面を用いて説明する。図7は、自走式電子機器1の伴走走行の第1の例を示す図である。図8は、自走式電子機器1の伴走走行の第2の例を示す図である。
ここで、前述した伴走走行について図面を用いて説明する。図7は、自走式電子機器1の伴走走行の第1の例を示す図である。図8は、自走式電子機器1の伴走走行の第2の例を示す図である。
前述の通り、自走式電子機器1は不審者が要保護者の周辺に存在しない場合に伴走走行を行うため、図7、8には、要保護者Xと自走式電子機器1が示されている。
図7に示す伴走走行では、自走式電子機器1は、要保護者Xより後方で要保護者Xに付いて行く走行である。この際、自走式電子機器1は、要保護者Xの前方、または、足下を照明してもよい。
図8に示す伴走走行では、自走式電子機器1は、要保護者の周囲を周回しながら、前記要保護者に伴って移動する。この際、自走式電子機器1は、要保護者Xの外周、または、足下を照明してもよい。
図8に示す伴走走行では、自走式電子機器1が要保護者Xの周辺を周回することによって、自走式電子機器1の監視する範囲が拡張でき、より効果的に要保護者Xを監視できる。
<防御走行>
次に、前述した防御走行について図面を用いて説明する。図9は、自走式電子機器1の防御走行の第1の例を示す図である。図10は、自走式電子機器1の防御走行の第2の例を示す図である。
次に、前述した防御走行について図面を用いて説明する。図9は、自走式電子機器1の防御走行の第1の例を示す図である。図10は、自走式電子機器1の防御走行の第2の例を示す図である。
前述の通り、自走式電子機器1は不審者Yが要保護者Xの周辺に存在する場合に防御走行を行うため、図9、10には、要保護者X、自走式電子機器1の他に、不審者Yが示されている。
図9に示す防御走行では、自走式電子機器1は、要保護者Xと不審者Yの間に位置しながら、要保護者Xの移動方向に沿って移動する。この際、自走式電子機器1は、要保護者Xの前方や不審者Yを照明してもよい。
図9に示す防御走行により、自走式電子機器1が要保護者Xと不審者Yの間に位置するので、自走式電子機器1は、不審者Yから要保護者Xを防御できる。さらに、自走式電子機器1は、警告音等を発することによって、不審者Yに対して威嚇を行ってもよい。
図10に示す防御走行では、自走式電子機器1は、要保護者Xと不審者Yの間で要保護者Xと不審者Yの間を遮る方向に小さく往復する移動を繰り返しながら、要保護者Xの移動方向に沿って移動する。この際、自走式電子機器1は、要保護者Xの前方や不審者Yを照明してもよい。
図10に示す防御走行により、自走式電子機器1は、要保護者Xと不審者Yとの間に壁を作るように小さく往復する移動によって、不審者Yに対して威嚇を行うことができる。
以上、説明した本実施形態によれば、自走式電子機器1が要保護者および要保護者の周囲の監視しながら、要保護者と共に走行し、不審者の可能性がある人物から要保護者を有効に警備することができる。
なお、本実施形態では、初期認識処理が実行された後に、監視走行制御の処理が実行されるとして説明したが、本発明はこれに限定されない。要保護者認識ユニット14が要保護者認識用教示データを予め記憶している場合などは、初期認識処理が省略されてもよい。
(実施形態2)
上記で説明した実施形態1では、カメラによって撮影された画像に基づいて、要保護者の初期認識の処理および監視走行制御の処理における要保護者の位置情報の生成が行われる場合について説明した。本実施形態では、要保護者が有する要保護者特定装置との通信に基づいて、要保護者の認識の処理および監視走行制御の処理における要保護者の位置情報の生成が行われる場合について説明する。
上記で説明した実施形態1では、カメラによって撮影された画像に基づいて、要保護者の初期認識の処理および監視走行制御の処理における要保護者の位置情報の生成が行われる場合について説明した。本実施形態では、要保護者が有する要保護者特定装置との通信に基づいて、要保護者の認識の処理および監視走行制御の処理における要保護者の位置情報の生成が行われる場合について説明する。
図11は、本発明の実施形態2にかかる自走式電子機器100の構成の一例を示すブロック図である。図11において、図3と共通する構成には、図3と同一の符号を付しその詳しい説明を省略する。図11に示す自走式電子機器100は、図3に示す自走式電子機器1の通信系ユニット12、制御ユニット13、要保護者認識ユニット14がそれぞれ、通信系ユニット22、制御ユニット23、要保護者認識ユニット24に置き換わった構成を有する。また、本実施形態では、要保護者Xが有する要保護者特定装置5と通信系ユニット22が通信を行う。
要保護者特定装置5は、例えば、スマートフォンなどの携帯端末であり、無線通信が可能な構成を有する。要保護者特定装置5は、GPS衛星から自身の位置情報を受信する。また、要保護者特定装置5は、通信系ユニット22と無線通信を行い、自身の位置情報または起動指示を通信系ユニット22に送信する。
通信系ユニット22は、無線ネットワーク等を介する通信、または、P2Pの通信を行う。通信系ユニット22は、要保護者が有する要保護者特定装置5と通信を行い、要保護者から起動指示と要保護者特定装置5の位置情報を受信する。また、通信系ユニット22は、制御ユニット23から受け取る位置情報を取得する指示に基づき、GPS衛星から自走式電子機器100の位置情報を受け取る。通信系ユニット22は、起動指示、要保護者特定装置5の位置情報、自走式電子機器100の位置情報を制御ユニット23へ出力する。
制御ユニット23は、要保護者認識ユニット24、不審者検出ユニット15、障害物検知ユニット16、走行系ユニット11および通信系ユニット22を制御する。なお、制御ユニット23における不審者検出ユニット15、障害物検知ユニット16、走行系ユニット11の制御は、実施形態1で説明した制御と同様であるため、説明を省略する。
具体的には、制御ユニット23は、通信系ユニット22から起動指示を受けとると、まず、要保護者の認識の処理を行うように、通信系ユニット22、要保護者認識ユニット24を制御する。
本実施形態における要保護者の認識の処理では、まず、制御ユニット23が、通信系ユニット22に位置情報を取得する指示を出力する。そして、制御ユニット23は、通信系ユニット22を介して、要保護者特定装置5の位置情報、自走式電子機器100の位置情報を受け取り、要保護者認識ユニット24へ出力する。要保護者認識ユニット24は、これらの位置情報から要保護者特定装置5の位置(つまり、要保護者の位置)を認識する。
制御ユニット23は、要保護者特定装置5の位置(つまり、要保護者の位置)の認識を完了した場合、次に、監視走行制御の処理を実行する。
制御ユニット23は、監視走行制御の処理を行う指示を要保護者認識ユニット24へ出力する。そして、制御ユニット23は、通信系ユニット22に位置情報を取得する指示を出力する。制御ユニット23は、通信系ユニット22を介して、要保護者特定装置5の位置情報、自走式電子機器100の位置情報を受け取り、要保護者認識ユニット24へ出力する。要保護者認識ユニット24は、これらの位置情報から要保護者の位置を示す要保護者情報を生成し、要保護者情報を制御ユニット23へ出力する。
ここで、本実施形態における伴走走行の一例について説明する。図12は、自走式電子機器100の伴走走行の第3の例を示す図である。図12には、要保護者Xと自走式電子機器1が示されている。
図12に示す伴走走行では、自走式電子機器100は、要保護者Xの周辺を所定距離離れて周回しながら、要保護者Xの移動方向に沿って移動する。また、カメラ2およびカメラ2の撮影範囲を照明する照明装置が要保護者の外側に向けられている。
本実施形態では、要保護者認識ユニット24は、通信系ユニット22を介して受け取る要保護者特定装置5の位置情報、自走式電子機器100の位置情報に基づいて要保護者Xの位置情報を生成する。そのため、カメラ2は、要保護者Xを撮影する必要がなく、要保護者Xの外部のみを撮影すればよい。
なお、防御走行においても、図12の場合と同様に、要保護者Xを撮影する必要がなく、要保護者Xの外部のみを撮影すればよい。
以上、説明した本実施形態によれば、要保護者認識ユニット24は、要保護者の初期認識の処理を省略でき、監視走行制御の処理における要保護者の位置情報の生成を簡略化でき、且つ、要保護者を撮影する必要がないため、効率よく要保護者の周囲の監視を行うことができる。
本発明は監視機能を有する自走式電子機器に利用できる。
1、100 自走式電子機器
2 カメラ
3 車輪
4 全周囲カメラ
5 要保護者特定装置
10 周辺監視ユニット
11 走行系ユニット
12、22 通信系ユニット
13、23 制御ユニット
14、24 要保護者認識ユニット
15 不審者検出ユニット
16 障害物検知ユニット
2 カメラ
3 車輪
4 全周囲カメラ
5 要保護者特定装置
10 周辺監視ユニット
11 走行系ユニット
12、22 通信系ユニット
13、23 制御ユニット
14、24 要保護者認識ユニット
15 不審者検出ユニット
16 障害物検知ユニット
Claims (8)
- 自動走行する走行部と、
要保護者を認識する認識部と、
不審者を検出する検出部と、
前記不審者が検出された場合、前記要保護者を防御する防御走行を行うように前記走行部を制御し、前記不審者が検出されない場合、前記要保護者に追従する伴走走行を行うように前記走行部を制御する制御部と、
を具備する自走式電子機器。 - 前記防御走行は、前記要保護者と前記不審者の間に位置しながら移動する走行である、
請求項1に記載の自走式電子機器。 - 前記防御走行は、前記要保護者と前記不審者の間を遮る方向に往復移動する走行である、
請求項1に記載の自走式電子機器。 - 前記伴走走行は、前記要保護者より後方で前記要保護者に付いて行く走行である、
請求項1に記載の自走式電子機器。 - 前記伴走走行は、前記要保護者の周囲を周回しながら、前記要保護者に伴って移動する走行である、
請求項1に記載の自走式電子機器。 - 撮像装置をさらに有し、
前記検出部は、前記撮像装置が取得する画像から、前記不審者を検出する、
請求項1に記載の自走式電子機器。 - 撮像装置をさらに有し、
前記認識部は、前記撮像装置が取得する画像から、前記要保護者を認識する、
請求項1に記載の自走式電子機器。 - 前記認識部は、前記要保護者が保持する要保護者特定装置の位置情報を取得することによって、前記要保護者を認識する、
請求項1に記載の自走式電子機器。
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