JP6244120B2 - 映像表示システム及び映像表示用プログラム - Google Patents

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本発明は、映像表示システム及び映像表示用プログラムに関する。
従来、防犯等を目的として、複数の箇所に監視カメラを設置し、不審者等の侵入を検知したことに応じて、警備員等に警報を通知することが行われている。例えば、特許文献1には、監視対象の近傍に複数の監視カメラと、侵入センサとを設置しておき、侵入センサが侵入を検知したことに応じて、検出時刻から所定範囲の時間内に撮影した静止画群を、ネットワークを通じて警備員が所持する携帯端末にメール送信する監視システムが開示されている。
特開2004−140586号公報
しかしながら、特許文献1に記載の監視システムでは、警備員が所持する携帯端末が静止画群についてのメールを受信した場合、警備員は携帯端末において所定の操作を行い、静止画群を閲覧する必要がある。このため、特許文献1に記載の監視システムでは、警備員に、侵入者を追跡する際に迅速に静止画群を閲覧させることが困難であった。
また、警備員は、侵入が発生していない通常の巡回においても、周囲の状況を適切に把握することが求められている。しかしながら、特許文献1に記載の監視システムは、侵入者の検出時にしか静止画群が警備員に送信されない。よって、巡回中の警備員が、通常時において、監視カメラを用いて効率的な監視を行えないという問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、周囲の状況を効率よく把握することができる映像表示システム及び映像表示用プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様においては、複数の撮影装置と、前記複数の撮影装置により撮影された映像を蓄積する映像蓄積装置と、前記映像蓄積装置から取得した映像を表示する眼鏡型表示装置と、を備える映像表示システムであって、前記映像蓄積装置は、前記複数の撮影装置のそれぞれの位置を示す位置情報と前記映像とを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記眼鏡型表示装置から位置情報を受信し、前記記憶部に記憶され当該位置情報に対応する位置情報に関連付けられている前記映像を前記眼鏡型表示装置に送信する蓄積装置通信部と、を有し、前記眼鏡型表示装置は、表示部と、前記眼鏡型表示装置の位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部が検出した位置を示す位置情報を前記映像蓄積装置に送信し、前記位置情報に対応する前記映像を前記映像蓄積装置から受信する眼鏡通信部と、前記眼鏡通信部が受信した前記映像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を有する映像表示システムを提供する。
本発明の第2の態様においては、複数の眼鏡型表示装置と映像を蓄積する映像蓄積装置とを備える映像表示システムであって、前記眼鏡型表示装置は、前記映像を撮影する撮影部と、表示部と、前記眼鏡型表示装置の位置を検出する位置検出部と、前記撮影部が撮影した映像と、前記撮影部が撮影した時点における前記位置を示す位置情報と、前記眼鏡型表示装置の識別情報とを前記映像蓄積装置に送信する眼鏡通信部とを有し、前記映像蓄積装置は、前記眼鏡型表示装置から前記位置情報と前記映像と前記識別情報とを受信する蓄積装置通信部と、前記位置情報と前記映像と前記識別情報とを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部とを有し、前記蓄積装置通信部は、前記眼鏡型表示装置から映像の取得要求を示す映像要求情報と前記位置情報とを受信したことに応じて、前記記憶部から当該位置情報に対応する映像を抽出して前記眼鏡型表示装置に送信し、前記眼鏡通信部は、前記位置情報と前記映像要求情報とを前記映像蓄積装置に送信し、かつ前記映像蓄積装置から当該位置情報に関連付けられた映像を受信し、前記眼鏡型表示装置は、前記眼鏡通信部が受信した前記映像を表示部に表示する表示制御部をさらに有する映像表示システムを提供する。
上記の映像表示システムでは、前記映像蓄積装置は、前記眼鏡型表示装置から受信した前記位置情報に基づいて、前記眼鏡型表示装置の移動方向を特定する移動方向特定部と、前記位置情報及び前記移動方向と、前記記憶部に記憶された複数の前記映像が撮影された位置とに基づいて、前記複数の映像のうち、前記眼鏡型表示装置に送信する映像を選択する選択部と、をさらに有してもよい。
上記の映像表示システムでは、前記眼鏡型表示装置は、前記眼鏡型表示装置の向きを検出する向き検出部をさらに有し、前記眼鏡通信部は、前記位置情報に関連付けて、前記向き検出部が検出した向きを示す向き情報を前記映像蓄積装置に送信し、前記映像蓄積装置は、前記位置情報及び前記向き情報と、前記記憶部に記憶された複数の前記映像が撮影された位置とに基づいて、前記複数の映像のうち、前記眼鏡型表示装置に送信する映像を選択する選択部をさらに有してもよい。
上記の映像表示システムでは、前記映像蓄積装置の前記記憶部は、前記眼鏡型表示装置に表示させる複数の参考情報を、前記眼鏡型表示装置が移動する範囲内の複数の位置に関連付けて記憶しており、前記選択部は、前記位置情報及び前記移動方向に基づいて、前記複数の参考情報のうち、前記眼鏡型表示装置に送信する参考情報を選択してもよい。
本発明の第3の態様においては、複数の撮影装置により撮影された映像を蓄積する映像蓄積装置から受信した前記映像を表示する眼鏡型表示装置に設けられたコンピュータを、前記眼鏡型表示装置の位置を検出する位置検出部、前記位置検出部が検出した位置を示す位置情報を前記映像蓄積装置に送信し、前記位置情報に対応する前記映像を前記映像蓄積装置から受信する通信部、及び前記通信部が受信した前記映像を表示部に表示させる表示制御部、として機能させるための映像表示用プログラムを提供する。
本発明の第4の態様においては、映像を撮影する撮影部と、映像を表示する表示部と、を備える眼鏡型表示装置に設けられたコンピュータを、前記眼鏡型表示装置の位置を検出する位置検出部、前記位置検出部が検出した位置を示す第1位置情報を他の眼鏡型表示装置に送信し、当該第1位置情報に対応する前記映像を当該眼鏡型表示装置から受信し、他の眼鏡型表示装置から、当該眼鏡型表示装置が検出した位置を示す第2位置情報を受信したことに応じて、当該第2位置情報に対応する前記映像を、当該眼鏡型表示装置に送信する通信部、及び前記通信部が受信した前記映像を表示部に表示させる表示制御部、として機能させるための映像表示用プログラムを提供する。
本発明の第5の態様においては、複数の撮影装置により撮影された映像を蓄積する映像蓄積装置から受信した前記映像を表示する眼鏡型表示装置に関連付けられた携帯端末に設けられたコンピュータを、前記眼鏡型表示装置の位置に対応する前記携帯端末の位置を検出する位置検出部、前記位置検出部が検出した位置を示す位置情報を前記映像蓄積装置に送信し、前記位置情報に対応する前記映像を前記映像蓄積装置から受信する通信部、及び前記通信部が受信した前記映像を前記眼鏡型表示装置の表示部に表示させる表示制御部、として機能させるための映像表示用プログラムを提供する。
本発明の第6の態様においては、映像を撮影する撮影部と、映像を表示する表示部と、を備える眼鏡型表示装置に関連付けられた携帯端末に設けられたコンピュータを、前記眼鏡型表示装置の位置に対応する前記携帯端末の位置を検出する位置検出部、前記位置検出部が検出した位置を示す第1位置情報を他の眼鏡型表示装置に関連付けられた他の携帯端末に送信し、当該第1位置情報に対応する前記映像を当該携帯端末から受信し、他の携帯端末から、当該他の携帯端末に関連付けられた眼鏡型表示装置が検出した位置を示す第2位置情報を受信したことに応じて、当該第2位置情報に対応する前記映像を当該携帯端末に送信する通信部、前記通信部が受信した前記映像を前記眼鏡型表示装置の表示部に表示させる表示制御部、として機能させるための映像表示用プログラムを提供する。
本発明によれば、周囲の状況を効率よく把握することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る映像表示システムの概要を示す図である。 第1の実施形態において、所定の施設に複数の撮影装置が設置されている状態を示す図である。 第1の実施形態に係る映像表示システムにおいて、眼鏡型表示装置に映像が表示されるまでのシーケンス図である。 第2の実施形態に係る映像表示システムの概要を示す図である。 第2の実施形態において、所定の施設における複数の眼鏡型表示装置の位置を示す図である。 第2の実施形態に係る映像表示システムにおいて、眼鏡型表示装置に映像が表示されるまでのシーケンス図である。 第3の実施形態に係る映像表示システムの概要を示す図である。 第3の実施形態において、所定の施設における眼鏡型表示装置と、複数の撮影装置の位置を示す図である。 第4の実施形態に係る映像表示システムの概要を示す図である。 第4の実施形態において、所定の施設における眼鏡型表示装置と、複数の撮影装置の位置を示す図である。 第6の実施形態に係る映像表示システムの概要を示す図である。 第7の実施形態に係る映像表示システムの概要を示す図である。 第8の実施形態に係る映像表示システムの概要を示す図である。
<第1の実施形態>
[映像表示システムSの概要]
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係る映像表示システムSの概要を示す図である。映像表示システムSは、例えば、ビルや工場等の施設における警備に使用されるシステムであり、複数の撮影装置1と、映像蓄積装置2と、眼鏡型表示装置3とを備える。
複数の撮影装置1は、施設内に設置されており、当該施設の一部を撮影し、撮影した映像を映像蓄積装置に送信する。図2は、第1の実施形態において、所定の施設の通路に複数の撮影装置が設置されている状態を示す図である。図2において、黒丸は、撮影装置1を示しているものとする。また、図2において、通路によって囲まれている領域は、部屋や建物を示している。
映像蓄積装置2は、複数の撮影装置1により撮影された映像を蓄積する。眼鏡型表示装置3は、例えば、施設内を巡回して監視する警備員等が装着する。眼鏡型表示装置3は、眼鏡型表示装置3の位置を示す位置情報を映像蓄積装置2に送信し、当該位置情報に対応する映像を映像蓄積装置2から受信して表示する。
続いて、映像表示システムSが備える撮影装置1、映像蓄積装置2及び眼鏡型表示装置3の構成について説明する。
[撮影装置1の機能構成]
まず、撮影装置1の機能構成について説明する。複数の撮影装置1のそれぞれには、撮影装置1を識別する識別情報として、装置IDが割り当てられている。複数の撮影装置1のそれぞれは、撮影部11と、映像送信部12とを備える。
撮影部11は、施設内の一部を撮影する。映像送信部12は、撮影部11が撮影した映像と、撮影装置1の装置IDとを映像蓄積装置2に送信する。
[映像蓄積装置2の機能構成]
続いて、映像蓄積装置2の機能構成について説明する。映像蓄積装置2は、記憶部21と、蓄積装置通信部22と、記憶制御部23とを備える。なお、映像蓄積装置2は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される表示部や、キーボードやマウス等によって構成される入力部を備えてもよい。
記憶部21は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等により構成される。記憶部21は、複数の撮影装置1によって撮影された映像を、撮影装置1の位置を示す位置情報に関連付けて記憶する。具体的には、記憶部21は、装置IDと、当該装置IDの撮影装置1が設置されている位置を示す位置情報と、当該装置IDの撮影装置1が撮影した映像とを関連付けて記憶する。
蓄積装置通信部22は、インターネット及びLAN等の有線又は無線ネットワークを介して、複数の撮影装置1及び眼鏡型表示装置3と通信する。具体的には、蓄積装置通信部22は、複数の撮影装置1のそれぞれから、当該撮影装置1の装置IDと、当該撮影装置1において撮影された映像とを受信する。
また、蓄積装置通信部22は、眼鏡型表示装置3から位置情報を受信し、記憶部30に記憶され当該位置情報に対応する位置情報に関連付けられている映像を当該眼鏡型表示装置3に送信する。具体的には、蓄積装置通信部22は、眼鏡型表示装置3から、眼鏡型表示装置3の位置を示す位置情報を受信する。続いて、蓄積装置通信部22は、記憶部30に記憶され、受信した位置情報が示す位置から所定距離以内の位置を示す位置情報のうち、受信した位置情報に最も近い位置情報を、受信した位置情報に対応する位置情報に特定する。続いて、蓄積装置通信部22は、特定された位置情報に関連付けられている映像を特定する。そして、蓄積装置通信部22は、特定した映像を眼鏡型表示装置3に対して送信する。
例えば、図2に示される施設を巡回中の警備員が位置Pに存在している場合に、蓄積装置通信部22が位置Pに対応する位置情報を受信したとする。この場合において、蓄積装置通信部22は、位置Pから所定距離以内の範囲を示す所定範囲Aよりも近くに配置されている撮影装置1Aが撮影した映像を特定し、当該映像を眼鏡型表示装置3に送信する。図2に示される例では、警備員の位置Pと、撮影装置1Aとの間は、部屋や建物によって遮られており、撮影装置1Aは、位置Pからの死角となる。映像表示システムSは、このように、警備員の位置Pから死角にあたる撮影装置1Aの映像を、眼鏡型表示装置3に送信に特定するので、警備員は、死角となる場所の状況を把握することができる。したがって、警備中の警備員は、少し先の位置や死角となる位置に潜む危険性を予測しながら警備をできるので、安全性が高まる。
ここで、所定距離は、予め定められている距離(例えば、20m)であるものとするが、これに限らない。例えば、眼鏡型表示装置3に加速度センサを設けておき、当該加速度センサが検出した加速度に基づいて移動速度を算出し、当該移動速度に基づいて算出してもよい。例えば、眼鏡型表示装置3は、移動速度と所定数とを乗算して、所定距離を求めてもよい。この場合、眼鏡型表示装置3は、所定数を20に設定しておき、移動速度が秒速2mである場合、所定速度を40mとする。
なお、蓄積装置通信部22は、受信した位置情報に対応する撮影装置1から受信した映像を、定期的に眼鏡型表示装置3に送信してもよい。また、蓄積装置通信部22は、記憶部21を参照し、眼鏡型表示装置3から受信した位置情報が示す位置から所定距離以内の位置を示す複数の位置情報を、受信した位置情報に対応する位置情報として特定してもよい。この場合、蓄積装置通信部22は、複数の位置情報のそれぞれに対応する映像を眼鏡型表示装置3に送信する。眼鏡型表示装置3では、複数の映像を並べて表示してもよいし、複数の映像を切り替えながら表示してもよい。
記憶制御部23は、複数の撮影装置1の位置を示す位置情報と、映像とを関連付けて記憶部21に記憶させる。具体的には、記憶制御部23は、蓄積装置通信部22が受信した装置IDと、当該装置IDに対応する位置情報と、当該装置IDに関連する撮影装置1が撮影した映像とを関連付けて記憶部21に記憶させる。なお、記憶制御部23は、現在時刻から所定時間分の映像を記憶部21に記憶させるようにしてもよい。この場合において、記憶制御部23は、例えば、現在時刻の所定時間前よりも古い映像を記憶部21から消去させる。
[眼鏡型表示装置の機能構成]
続いて、眼鏡型表示装置3の機能構成について説明する。
眼鏡型表示装置3は、眼鏡のように目の周辺に装着して、警備員が直接視認することができる表示部31を備えており、映像蓄積装置2から取得した映像を表示する。
眼鏡型表示装置3は、記憶部(不図示)と制御部(不図示)を備えている。眼鏡型表示装置3の記憶部は、例えば、RAMやROM等によって構成されており、コンピュータを、位置検出部32、眼鏡通信部33、及び表示制御部34として機能させる映像表示用プログラムを記憶している。眼鏡型表示装置3の制御部は、映像表示用プログラムを実行することで、眼鏡型表示装置3を、位置検出部32、眼鏡通信部33、及び表示制御部34として機能させる。眼鏡型表示装置3の記憶部は、記憶媒体に格納された映像表示用プログラムを記憶してもよく、ネットワークを介してダウンロードされた映像表示用プログラムを記憶してもよい。
位置検出部32は、眼鏡型表示装置3の位置情報を取得することにより眼鏡型表示装置3の位置を検出する。具体的には、位置検出部32は、複数のGPS(Global Positioning System)衛星から送信される信号を演算して位置情報を算出することにより眼鏡型表示装置3の位置を検出する。なお、位置検出部32は、GPSに限らず、他の手法により眼鏡型表示装置3の位置を検出してもよい。位置検出部32は、例えば、携帯電話機の基地局等が発信する電波を受信し、当該電波の電波強度に基づいて位置を検出してもよい。
眼鏡通信部33は、例えば、定期的に位置検出部32が検出した位置を示す位置情報を映像蓄積装置2に送信する。例えば、図2に示される施設の巡回中の警備員が位置Pに存在している場合に、眼鏡通信部33は、位置Pに対応する位置情報を映像蓄積装置2に送信する。
続いて、眼鏡通信部33は、当該位置情報に対応する映像を映像蓄積装置2から受信する。例えば、図2に示される施設の巡回中の警備員が位置Pに存在している場合に、眼鏡通信部33は、撮影装置1Aで撮影された映像を受信する。
表示制御部34は、眼鏡通信部33が受信した映像を表示部31に表示させる。
[基本シーケンス]
続いて、映像表示システムSにおいて、眼鏡型表示装置3に映像が表示されるまでの処理の流れについて説明する。図3は、映像表示システムSにおいて、眼鏡型表示装置3に映像が表示されるまでのシーケンス図である。なお、撮影装置1は、撮影部11により随時撮影した映像を映像蓄積装置2に送信し、映像蓄積装置2は、受信した映像を記憶部21に記憶しているものとする。
まず、位置検出部32は、眼鏡型表示装置3の位置を検出する(S1)。続いて、眼鏡通信部33は、位置検出部32が検出した位置を示す位置情報を、映像蓄積装置2に送信する。
続いて、蓄積装置通信部22は、位置情報を受信したことに応じて、記憶部21から、当該位置情報に対応する位置情報を特定する。そして、蓄積装置通信部22は、特定した位置情報に関連付けられている映像を特定する(S2)。続いて、蓄積装置通信部22は、特定した映像を眼鏡型表示装置3に送信する。
眼鏡通信部33が映像蓄積装置2から映像を受信すると、表示制御部34は、表示部31に当該映像を表示させる(S3)。これにより、眼鏡型表示装置3の表示部31には、撮影装置1の撮影部11が撮影した映像がリアルタイムに表示される。
[第1の実施形態における効果]
以上のとおり、第1の実施形態に係る映像表示システムSでは、眼鏡型表示装置3が、眼鏡通信部33により、眼鏡型表示装置3の位置を示す位置情報を映像蓄積装置2に送信し、当該位置情報に対応する映像を映像蓄積装置から受信し、表示制御部34により、眼鏡通信部33が受信した映像を表示部31に表示させる。
このようにすることで、映像表示システムSは、眼鏡型表示装置3を装着する警備員に、周囲の状況を効率よく把握させることができる。
<第2の実施形態>
[他の眼鏡型表示装置で撮影された映像を表示する]
続いて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、眼鏡型表示装置3が、他の眼鏡型表示装置3によって撮影された映像を表示する点で第1の実施形態と異なる。
図4は、第2の実施形態に係る映像表示システムSの概要を示す図である。映像表示システムSは、映像蓄積装置2と、複数の眼鏡型表示装置3とを備える。
複数の眼鏡型表示装置3は、第1の実施形態に係る眼鏡型表示装置3が備える構成に加えて、撮影部35を備える。
表示部31、位置検出部32及び表示制御部34は、第1の実施形態に係る表示部31、位置検出部32及び表示制御部34と同様の機能を有するため説明を省略する。
撮影部35は、例えば警備員が眼鏡型表示装置3を装着した場合に、当該警備員が向いている方向を撮影可能に構成されている。
眼鏡通信部33は、撮影部35が撮影した映像と、当該撮影部35が撮影した時点における、眼鏡型表示装置3の位置を示す位置情報と、眼鏡型表示装置3の識別情報を示す眼鏡IDとを、映像蓄積装置2に送信する。
また、眼鏡通信部33は、他の眼鏡型表示装置3において撮影された映像の取得を要求する旨を示す映像要求情報と、眼鏡IDと、位置検出部32が検出した位置を示す位置情報とを定期的に映像蓄積装置2に送信する。
蓄積装置通信部22は、眼鏡型表示装置3から、当該眼鏡型表示装置3が撮影した映像と、眼鏡IDと、当該眼鏡型表示装置3の位置を示す位置情報とを受信する。
記憶制御部23は、蓄積装置通信部22が受信した映像と、眼鏡IDと、位置情報とを関連付けて、記憶部21に記憶させる。
また、蓄積装置通信部22は、眼鏡型表示装置3から映像要求情報、位置情報及び眼鏡IDを受信したことに応じて、記憶部21を参照して当該位置情報に対応する映像を抽出し、当該映像を眼鏡型表示装置3に送信する。
具体的には、蓄積装置通信部22は、眼鏡型表示装置3から映像要求情報、位置情報及び眼鏡IDを受信したことに応じて、記憶部21から、受信した眼鏡IDとは異なる眼鏡IDに関連付けられた位置情報のうち、受信した位置情報が示す位置から所定距離以内の位置に対応する位置情報を特定する。続いて、蓄積装置通信部22は、記憶部21から、特定した位置情報に関連付けられている映像を抽出し、当該映像を眼鏡型表示装置3に送信する。
眼鏡通信部33が蓄積装置通信部22から映像を受信すると、表示制御部34は、受信した映像を表示部31に表示させる。
図5は、第2の実施形態において、所定の施設における複数の眼鏡型表示装置の位置を示す図である。例えば、図5に示すように、位置P1に眼鏡型表示装置3Aを装着した第1の警備員が存在し、位置P2に眼鏡型表示装置3Bを装着した第2の警備員が存在し、位置P3に眼鏡型表示装置3Cを装着した第3の警備員が存在しているとする。
この場合において、眼鏡型表示装置3A〜3Cにおいて撮影が行われ、映像蓄積装置2が当該撮影に対応する映像を記憶したとする。この場合に、眼鏡型表示装置3Bの眼鏡通信部33が、映像要求情報、位置P2を示す位置情報、眼鏡IDを送信したとする。すると、蓄積装置通信部22は、記憶部21を参照し、受信した眼鏡IDとは異なる眼鏡IDに関連付けられた位置情報のうち、受信した位置情報が示す位置から所定距離以内の位置(所定範囲Aに含まれる位置)に対応する位置情報として、位置P1に対応する位置情報を特定する。そして、蓄積装置通信部22は、当該位置情報に対応する映像、すなわち、位置P1において撮影された映像を特定して、眼鏡型表示装置3Bに当該映像を送信する。続いて、眼鏡型表示装置3Bの眼鏡通信部33が当該映像を受信すると、表示制御部34は、眼鏡型表示装置3Bの表示部31に、位置P1において撮影された映像を表示させる。
[基本シーケンス]
続いて、映像表示システムSにおいて、眼鏡型表示装置3に映像が表示されるまでの処理の流れについて説明する。図6は、第1の眼鏡型表示装置3Aにおいて撮影された映像が、第2の眼鏡型表示装置3Bにおいて表示されるまでのシーケンス図である。
まず、第1の眼鏡型表示装置3Aの撮影部35は、撮影を行う(S11)。続いて、第1の眼鏡型表示装置3Aの位置検出部32は、位置情報を検出する(S12)。第1の眼鏡型表示装置3Aの眼鏡通信部33は、S11において撮影した映像と、S12で検出した位置に対応する位置情報と、眼鏡IDとを映像蓄積装置2に送信する。映像蓄積装置2の蓄積装置通信部22が映像、位置情報及び眼鏡IDを受信すると、記憶制御部23は、記憶部21に、受信した映像、位置情報及び眼鏡IDを関連付けて記憶させる(S13)。
続いて、第2の眼鏡型表示装置3Bの位置検出部32は、眼鏡型表示装置3の位置を検出する(S14)。続いて、第2の眼鏡型表示装置3Bの眼鏡通信部33は、映像要求情報と、検出した位置を示す位置情報と、眼鏡IDとを、映像蓄積装置2に送信する。
続いて、蓄積装置通信部22は、位置情報及び眼鏡IDを受信したことに応じて、記憶部21から、当該位置情報に対応する映像を特定する(S15)。続いて、蓄積装置通信部22は、第2の眼鏡型表示装置3Bに映像を送信する。第2の眼鏡型表示装置3Bの眼鏡通信部33が映像蓄積装置2から映像を受信すると、表示制御部34は、表示部31に当該映像を表示させる(S16)。これにより、第2の眼鏡型表示装置3Bの表示部31には、第1の眼鏡型表示装置3Aの撮影部35が撮影した映像が表示される。
[第2の実施形態における効果]
以上のとおり、第2の実施形態に係る映像表示システムSでは、眼鏡型表示装置3が、当該眼鏡型表示装置3の位置情報に対応し、他の眼鏡型表示装置3が撮影した映像を映像蓄積装置2から受信して表示するので、眼鏡型表示装置3を装着した警備員は、他の眼鏡型表示装置3を装着した警備員の状況を把握して、連携を深めることができる。
<第3の実施形態>
[移動している方向に基づいて映像を選択して表示させる]
続いて、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、眼鏡型表示装置3の移動している方向に基づいて映像を選択して表示させる点で第1の実施形態と異なる。
図7は、第3の実施形態に係る映像表示システムSの概要を示す図である。
第3の実施形態の映像蓄積装置2は、第1の実施形態が備える構成に加えて、移動方向特定部24と、選択部25とを備える。
移動方向特定部24は、眼鏡型表示装置3から受信した位置情報に基づいて、眼鏡型表示装置3の移動方向を特定する。具体的には、蓄積装置通信部22は、所定時間おきに眼鏡型表示装置3から位置情報を受信する。移動方向特定部24は、所定時間おきに受信した位置情報が示す位置の変化に基づいて眼鏡型表示装置3の移動方向を特定する。なお、移動方向特定部24は、特定した移動方向が変化した場合であっても、特定した移動方向の変化量が所定値より小さい場合に、移動方向が変化していないものとしてもよい。このようにすることで、眼鏡型表示装置3を装着した警備員が頭の向きを変化させながら警備する場合に、移動方向が変化したことを誤検知することを防止できる。
選択部25は、位置情報及び移動方向と、記憶部21に記憶された複数の映像に関連付けられた位置とに基づいて、複数の映像のうち、眼鏡型表示装置3に送信する映像を選択する。例えば、選択部25は、蓄積装置通信部22が受信した位置情報が示す位置から移動方向にずらした移動予定位置から所定距離以内に存在する位置を示す位置情報を特定する。続いて、選択部25は、記憶部21において、特定した位置情報に関連付けられている映像を、眼鏡型表示装置3に送信する映像に選択する。
ここで、移動予定位置は、現在の位置から、移動方向に、予め定められている距離(例えば、20m)を加算した位置であるものとするが、これに限らない。例えば、眼鏡型表示装置3に加速度センサを設けておき、当該加速度センサが検出した加速度に基づいて移動速度を算出し、移動方向及び当該移動速度に基づいて移動予定位置を算出してもよい。
蓄積装置通信部22は、選択部25が選択した映像を眼鏡型表示装置3に送信する。眼鏡型表示装置3の表示制御部34は、眼鏡通信部33が映像を受信すると、表示部31に当該映像を表示させる。
図8は、第3の実施形態において、所定の施設における眼鏡型表示装置3と、複数の撮影装置1の位置を示す図である。例えば、図8に示すように、眼鏡型表示装置3を装着した警備員が位置P5に位置し、図8に示される矢印方向に移動しているものとし、当該眼鏡型表示装置3から、映像要求情報及び眼鏡型表示装置3の位置情報が映像蓄積装置2に送信されたとする。この場合において、選択部25は、位置P5から移動方向に所定距離移動した移動予定位置P6から所定距離以内を示す所定範囲A’の内部に位置する撮影装置1Aに対応する位置情報を選択する。これにより、位置P5に対して最も近い撮影装置1Bは選択されずに、移動方向に位置する撮影装置1Aが選択される。そして、蓄積装置通信部22は、撮影装置1Aが撮影した映像を眼鏡型表示装置3に送信する。
[第3の実施形態における効果]
以上のとおり、第3の実施形態に係る映像表示システムSでは、映像蓄積装置2が、眼鏡型表示装置3の移動方向に基づいて、眼鏡型表示装置3に送信する映像を選択して送信する。したがって、映像表示システムSは、眼鏡型表示装置3を装着した警備員に対して、巡回予定の場所に関連する映像を提供して、当該場所の状況を事前に把握させることができる。
なお、本実施形態では、位置情報に基づいて移動方向を特定したが、他の方法によって移動方向を特定してもよい。例えば、眼鏡型表示装置3に、3軸加速度センサと、3軸電子コンパスとを設けておき、これらの出力値に基づいて移動方向を特定してもよい。
具体的には、眼鏡型表示装置3は、3軸電子コンパスの出力値に基づいて眼鏡型表示装置3の向きを検出し、さらに3軸加速度センサの出力値に基づいて、眼鏡型表示装置3の移動速度を算出する。そして、眼鏡型表示装置3は、これら向き及び移動速度に基づいて、移動方向を算出し、当該移動方向を映像蓄積装置2に送信する。そして、眼鏡型表示装置3は、映像蓄積装置2に、位置情報、映像、及び眼鏡IDを送信するとともに、移動方向を送信してもよい。
<第4の実施形態>
[眼鏡型表示装置3の向きに基づいて映像を選択して表示させる]
続いて、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、眼鏡型表示装置3が向いている方向に基づいて、映像を選択して表示させる点で第1の実施形態と異なる。
図9は、第4の実施形態に係る映像表示システムSの概要を示す図である。
第4の実施形態の眼鏡型表示装置3は、第1の実施形態が備える構成に加えて、向き検出部36を備える。
向き検出部36は、例えば、3軸電子コンパスにより構成される。向き検出部36は、定期的に眼鏡型表示装置3の向きを検出する。
眼鏡通信部33は、位置検出部32が検出した位置を示す位置情報と、向き検出部36が検出した向きを示す向き情報とを映像蓄積装置2に送信する。
蓄積装置通信部22が、当該眼鏡型表示装置3の位置情報と、向き情報とを眼鏡型表示装置3から受信すると、選択部25は、眼鏡型表示装置3から受信した向き情報に基づいて、眼鏡型表示装置3に送信する映像を選択する。具体的には、選択部25は、蓄積装置通信部22が受信した位置情報が示す位置から所定距離の範囲を、受信した向き情報が示す向きに対応する範囲に絞りこむ。例えば、選択部25は、受信した向き情報が示す向きが北西を示す場合、当該位置から所定距離を示す円に含まれる撮影装置1のうち、北西に設置されている撮影装置1を特定し、当該撮影装置1が撮影した映像を特定する。
図10は、第4の実施形態において、所定の施設における眼鏡型表示装置3と、複数の撮影装置1の位置を示す図である。例えば、図10に示すように、眼鏡型表示装置3を装着した警備員が位置P7に位置し、当該眼鏡型表示装置3から、映像要求情報及び眼鏡型表示装置3の位置情報が映像蓄積装置2に送信されたとする。この場合において、選択部25は、位置P7から移動方向に所定距離移動した移動予定位置P8を特定する。ここで、眼鏡型表示装置3の向きが図10における左上方向である場合、位置P7から所定距離以内を示す所定範囲のうち、左上部分にあたる半分の範囲A2を特定する。そして、選択部25は、範囲A2の内部に位置している撮影装置1Cに対応する位置情報を選択する。これにより、位置P7に対して最も近い撮影装置1Dは選択されずに、移動方向に位置する撮影装置1Cが選択される。そして、蓄積装置通信部22は、撮影装置1Cが撮影した映像を眼鏡型表示装置3に送信する。
[第4の実施形態における効果]
以上のとおり、第4の実施形態に係る映像表示システムSでは、映像蓄積装置2が、眼鏡型表示装置3の移動方向及び向きに基づいて、眼鏡型表示装置3に送信する映像を選択して送信する。したがって、映像表示システムSは、眼鏡型表示装置3を装着した警備員が、警備中に気になった方向がある場合に、その方向に設置されている撮影装置1で撮影された映像を容易に確認することができる。
<第5の実施形態>
[位置に応じた映像を選択して表示させる]
続いて、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、眼鏡型表示装置3が、位置に応じた情報を表示させる点で第4の実施形態と異なる。
第5の実施形態の映像表示システムSの機能構成は、第4の実施形態の映像表示システムSの機能構成と同様であるので、説明を省略する。
映像蓄積装置2の記憶部21は、眼鏡型表示装置3に表示させる複数の参考情報を、眼鏡型表示装置3が移動する範囲内の複数の位置に関連付けて記憶する。例えば、記憶部21は、参考情報として、それぞれの位置毎に警備員が警戒すべき情報、確認すべき情報、警備ルート、及び警備ルートにおける移動方向を示す情報を、複数の位置に関連付けて記憶する。
選択部25は、眼鏡型表示装置3に送信する映像を特定するとともに、記憶部21から、眼鏡型表示装置3から受信した位置情報に関連する参考情報を特定する。そして、蓄積装置通信部22は、特定された映像及び参考情報を眼鏡型表示装置3に送信する。
眼鏡通信部33が、映像蓄積装置2から送信した位置情報に対応する映像及び参考情報を受信すると、表示制御部34は、眼鏡通信部33が受信した映像及び参考情報を表示部31に表示させる。ここで、記憶部21に記憶されている参考情報に、向き情報を関連付けて記憶しておき、選択部25が、参考情報を特定する場合に、向き情報に基づいて特定してもよい。そして、眼鏡通信部33が、映像蓄積装置2から送信した位置情報に対応する映像及び参考情報を受信すると、表示制御部34は、眼鏡通信部33が受信した映像を表示部31に表示させてもよい。ここで、表示制御部34は、受信した映像及び参考情報を並列に表示してもよいし、交互に表示させてもよい。
[第5の実施形態における効果]
以上のとおり、第5の実施形態に係る映像表示システムSでは、映像蓄積装置2が、眼鏡型表示装置3に対して参考情報を送信し、眼鏡型表示装置3が当該参考情報を表示部31に表示するので、警備員の巡回を補助するとともに、警備員にとって有益な情報を提供することができる。
<第6の実施形態>
[眼鏡型表示装置3同士で通信を行う]
続いて、第6の実施形態について説明する。第6の実施形態は、複数の眼鏡型表示装置3が、映像蓄積装置2を介さずに互いに映像を送信する点で第2の実施形態と異なる。
図11は、第6の実施形態に係る映像表示システムSの概要を示す図である。映像表示システムSは、複数の眼鏡型表示装置3を備える。
複数の眼鏡型表示装置3は、表示部31と、位置検出部32と、眼鏡通信部33と、表示制御部34と、撮影部35と、記憶制御部37と、記憶部38とを備える。
表示部31、位置検出部32、表示制御部34及び撮影部35は、第2の実施形態に係る表示部31、位置検出部32、表示制御部34及び撮影部35と同様の機能を有するため説明を省略する。
記憶部38は、例えば、RAMやROM等によって構成されている。記憶部38は、眼鏡型表示装置3に設けられたコンピュータを、位置検出部32、眼鏡通信部33、及び表示制御部34として機能させるための映像表示用プログラムを記憶する。また、記憶部38は、撮影部35が撮影した映像と、位置検出部32が検出した位置を示す位置情報とを関連付けて記憶する。
記憶制御部37は、撮影部35が撮影した映像と、位置検出部32が検出した位置を示す位置情報とを関連付けて記憶部38に記憶させる。なお、記憶制御部23は、第1実施形態の記憶制御部23と同様に現在時刻から所定時間分の映像を記憶部38に記憶させるようにしてもよい。
眼鏡通信部33は、位置検出部32が検出した位置を示す第1位置情報を他の眼鏡型表示装置3に送信し、当該眼鏡型表示装置3から、当該第1位置情報に対応する位置で撮影された映像を受信する。具体的には、記憶部38に、映像を送信する対象となる他の眼鏡型表示装置3の眼鏡IDを予め記憶しておく。眼鏡通信部33は、予め記憶部38に眼鏡IDが記憶されている他の眼鏡型表示装置3から映像取得要求及び位置情報を受信すると、記憶部38を参照して、受信した位置情報が示す位置から所定距離以内の位置に対応する位置情報を特定する。続いて、眼鏡通信部33は、特定した位置情報に関連付けられている映像を記憶部38から抽出し、当該映像を他の眼鏡型表示装置3に送信する。
なお、眼鏡通信部33は、位置検出部32が検出した位置と、受信した位置情報が示す位置とが所定距離以内である場合、撮影部35が現在撮影している映像を他の眼鏡型表示装置3にリアルタイムに送信してもよい。
また、眼鏡通信部33は、他の眼鏡型表示装置3から、当該眼鏡型表示装置3が検出した位置を示す第2位置情報と、第2位置情報に対応する位置で撮影された映像とを受信する。具体的には、眼鏡通信部33は、映像要求情報、位置情報及び眼鏡IDを、記憶部38に予め記憶されている眼鏡IDを有する他の眼鏡型表示装置3に送信する。そして、眼鏡通信部33は、他の眼鏡型表示装置3から、当該位置情報に対応する映像を受信する。なお、他の眼鏡型表示装置3では、眼鏡通信部33の処理と同様に映像を抽出する。
なお、眼鏡型表示装置3に、第3の実施形態において映像蓄積装置2が備えている移動方向特定部24及び選択部25を設けてもよい。この場合、眼鏡型表示装置3に設けられた移動方向特定部が自身の移動予定位置を特定し、眼鏡通信部33は、映像要求情報、当該移動予定位置を示す移動予定位置情報を他の眼鏡型表示装置3に送信する。そして、他の眼鏡型表示装置3の選択部は、受信した移動予定位置情報が示す位置から所定距離以内の位置に対応する位置情報を特定する。
また、眼鏡型表示装置3に、第4の実施形態において眼鏡型表示装置3が備えている向き検出部を設けてもよい。この場合、眼鏡型表示装置3に設けられた移動方向特定部が自身の移動予定位置を特定するとともに、向き検出部が自身の向きを特定する。そして、眼鏡通信部33は、映像要求情報、当該移動予定位置を示す移動予定位置情報、向きを示す向き情報を他の眼鏡型表示装置3に送信する。そして、他の眼鏡型表示装置3の選択部は、受信した移動予定位置情報が示す位置から所定距離以内の位置に対応し、かつ、向き情報に対応する範囲に含まれる位置情報を特定する。
[第6の実施形態における効果]
以上のとおり、第6の実施形態に係る映像表示システムSでは、複数の眼鏡型表示装置3が、映像蓄積装置を介さずに映像を送受信することができるので、運用コストを削減することができる。
<第7の実施形態>
[携帯端末を介して映像蓄積装置と通信を行う]
続いて、第7の実施形態について説明する。第7の実施形態は、眼鏡型表示装置3が、携帯端末4を介して映像蓄積装置2と通信を行う点で第1の実施形態と異なる。
図12は、第7の実施形態に係る映像表示システムSの概要を示す図である。映像表示システムSは、撮影装置1と、映像蓄積装置2と、眼鏡型表示装置3と、携帯端末4とを備える。
撮影装置1及び映像蓄積装置2の構成は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
携帯端末4は、眼鏡型表示装置3に関連付けており、眼鏡型表示装置3のアクセスポイントとして機能する。携帯端末4は、記憶部40を備える。記憶部40は、携帯端末4に設けられたコンピュータ(プロセッサ)を、後述する位置検出部41及び端末通信部42として機能させるための映像表示用プログラムを記憶する。携帯端末4が、この映像表示用プログラムを実行することにより、携帯端末4は、位置検出部41と、端末通信部42とを備える。携帯端末4の記憶部40は、記憶媒体に格納された映像表示用プログラムを記憶してもよく、ネットワークを介してダウンロードされた映像表示用プログラムを記憶してもよい。
位置検出部41は、携帯端末4の位置情報を取得することにより、携帯端末4の位置を検出する。
端末通信部42は、テザリング機能を有しており、映像蓄積装置2と眼鏡型表示装置3との通信を中継する。端末通信部42は、映像蓄積装置2と、例えば、携帯電話網やインターネット等の無線ネットワークを介して通信を行う。また、端末通信部42は、眼鏡型表示装置3と、近距離無線通信や、LAN等の無線ネットワークを介して通信を行う。
端末通信部42は、位置検出部41が検出した位置を示す位置情報を映像蓄積装置2に送信し、当該位置情報に対応する映像を前記映像蓄積装置から受信する。具体的には、端末通信部42は、眼鏡型表示装置3から、映像蓄積装置2に対して送信する映像要求情報及び眼鏡IDを受信すると、当該映像要求情報及び眼鏡IDに、位置検出部41が検出した位置を示す位置情報を付加して、映像蓄積装置2に送信する。また、端末通信部42は、映像蓄積装置2から受信した映像を眼鏡型表示装置3に送信する。
[第7の実施形態における効果]
以上のとおり、第7の実施形態に係る映像表示システムSでは、例えば、携帯端末4が予め備えているテザリング機能を利用して、眼鏡型表示装置3と映像蓄積装置2との間で位置情報及び映像の送受信を行うことができる。
<第8の実施形態>
[眼鏡型表示装置3同士が、携帯端末4を介して通信を行う]
続いて、第8の実施形態について説明する。第8の実施形態は、眼鏡型表示装置3が、携帯端末4を介して通信を行う点で第6の実施形態と異なる。
図13は、第8の実施形態に係る映像表示システムSの概要を示す図である。映像表示システムSは、眼鏡型表示装置3と、携帯端末4とを備える。
眼鏡型表示装置3の構成は、第6の実施形態と同様である。
携帯端末4は、眼鏡型表示装置3に関連付けており、眼鏡型表示装置3のアクセスポイントとして機能する。携帯端末4は、記憶部40を備える。記憶部40は、携帯端末4に設けられたコンピュータ(プロセッサ)を、後述する位置検出部41及び端末通信部42として機能させるための映像表示用プログラムを記憶する。携帯端末4が、この映像表示用プログラムを実行することにより、携帯端末4は、位置検出部41と、端末通信部42とを備える。
位置検出部41は、携帯端末4の位置情報を取得することにより、携帯端末4の位置を検出する。
端末通信部42は、位置検出部41が検出した位置を示す第1位置情報を他の眼鏡型表示装置3に関連付けられた他の携帯端末4に送信し、第1位置情報に対応する映像を当該携帯端末4から受信する。具体的には、端末通信部42は、眼鏡型表示装置3から、他の眼鏡型表示装置3に対して送信する映像要求情報及び眼鏡IDを受信すると、当該映像要求情報及び眼鏡IDに、位置検出部41が検出した位置を示す第1位置情報を付加して、当該眼鏡型表示装置3に送信する。また、端末通信部42は、他の眼鏡型表示装置3から受信した映像を眼鏡型表示装置3に送信する。
また、端末通信部42は、他の携帯端末4から、当該他の携帯端末4に関連付けられた眼鏡型表示装置3が検出した位置を示す第2位置情報を受信したことに応じて、当該第2位置情報に対応する映像を当該携帯端末4に送信する。具体的には、端末通信部42は、他の眼鏡型表示装置3から他の携帯端末4を介して映像要求情報、第2位置情報及び眼鏡IDを受信すると、これらの情報を眼鏡型表示装置3に送信する。眼鏡型表示装置3は、当該第2位置情報に対応する映像を特定し、携帯端末4に当該映像を送信する。携帯端末4は、受信した映像を、他の携帯端末4を介して他の眼鏡型表示装置3に送信する。
[第8の実施形態における効果]
以上のとおり、第8の実施形態に係る映像表示システムSでは、例えば、携帯端末4が予め備えているテザリング機能を利用して、眼鏡型表示装置3同士が位置情報及び映像の送受信を行うことができる。また、映像を蓄積する映像蓄積装置を不要とすることができるので、資源を節約することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、眼鏡型表示装置3において所定の操作が行われたことに応じて、表示制御部34は、撮影部が撮影した映像を表示してもよい。この場合、第1の眼鏡型表示装置3において所定の操作が行われていなくとも、第2の眼鏡型表示装置3において緊急を示す信号を受信したことに応じて、第1の眼鏡型表示装置3の表示制御部34が、第2の眼鏡型表示装置3の映像を表示させてもよい。
1・・・撮影装置、2・・・映像蓄積装置、3・・・眼鏡型表示装置、4・・・携帯端末、11、35・・・撮影部、12・・・映像送信部、21、38・・・記憶部、22・・・蓄積装置通信部、23、37・・・記憶制御部、24・・・移動方向特定部、25・・・選択部、31・・・表示部、32、41・・・位置検出部、33・・・眼鏡通信部、34・・・表示制御部、36・・・向き検出部、42・・・端末通信部、S・・・映像表示システム

Claims (8)

  1. 第1眼鏡型表示装置及び第2眼鏡型表示装置を備える映像表示システムであって、
    前記第1眼鏡型表示装置は、
    映像を表示する表示部と、
    前記第1眼鏡型表示装置の位置を検出する第1位置検出部と、
    前記第1位置検出部が検出した位置を示す第1位置情報を前記第2眼鏡型表示装置に送信し、当該第1位置情報に対応する前記映像を前記第2眼鏡型表示装置から受信する第1通信部と、
    前記第1通信部が受信した前記映像を前記表示部に表示させる第1表示制御部とを有し、
    前記第2眼鏡型表示装置は、
    映像を撮影する撮影部と、
    映像を記憶する記憶部と、
    前記第2眼鏡型表示装置の位置を検出する第2位置検出部と、
    前記撮影部が撮影した映像と、当該映像が撮影された場合に前記第2位置検出部が検出した位置を示す第2位置情報とを関連付けて前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、
    前記第1眼鏡型表示装置から前記第1位置情報を受信すると、前記記憶部に記憶されている、前記第1位置情報に対応する映像を前記第1眼鏡型表示装置に送信する第2通信部とを有する、
    映像表示システム。
  2. 前記第2眼鏡型表示装置は、
    前記第1眼鏡型表示装置から受信した前記第1位置情報に基づいて、前記第1眼鏡型表示装置の移動方向を特定する移動方向特定部と、
    前記第1位置情報及び前記移動方向と、前記記憶部に記憶された複数の前記映像のそれぞれに関連付けられている前記第2位置情報とに基づいて、前記複数の映像のうち、前記第1眼鏡型表示装置に送信する映像を選択する選択部と、をさらに有し、
    前記第2通信部は、前記選択部が選択した映像を前記第1眼鏡型表示装置に送信する、
    請求項1に記載の映像表示システム。
  3. 前記記憶部は、前記第1眼鏡型表示装置に表示させる複数の参考情報を、前記第1眼鏡型表示装置が移動する範囲内の複数の位置に関連付けて記憶しており、
    前記選択部は、前記第1位置情報及び前記移動方向に基づいて、前記複数の参考情報のうち、前記第1眼鏡型表示装置に送信する参考情報を選択し、
    前記第2通信部は、前記選択部が選択した前記参考情報を前記第1眼鏡型表示装置に送信する、
    請求項2に記載の映像表示システム。
  4. 前記第1眼鏡型表示装置は、前記第1眼鏡型表示装置の向きを検出する向き検出部をさらに有し、
    前記第1通信部は、前記第1位置情報に関連付けて、前記向き検出部が検出した向きを示す向き情報を前記第2眼鏡型表示装置に送信し、
    前記第2眼鏡型表示装置は、前記第1位置情報及び前記向き情報と、前記記憶部に記憶された複数の前記映像のそれぞれに関連付けられている前記第2位置情報とに基づいて、前記複数の映像のうち、前記第1眼鏡型表示装置に送信する映像を選択する選択部をさらに有し、
    前記第2通信部は、前記選択部が選択した映像を前記第1眼鏡型表示装置に送信する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の映像表示システム。
  5. 映像を表示する表示部を備える眼鏡型表示装置に設けられたコンピュータを、
    前記眼鏡型表示装置の位置を検出する位置検出部、
    前記位置検出部が検出した位置を示す第1位置情報を、前記眼鏡型表示装置とは異なる他の眼鏡型表示装置に送信し、前記第1位置情報に対応する前記映像を前記他の眼鏡型表示装置から受信する通信部、及び、
    前記通信部が受信した前記映像を前記表示部に表示させる表示制御部、
    として機能させるための映像表示用プログラム。
  6. 前記眼鏡型表示装置は、映像を撮影する撮影部をさらに備え、
    前記位置検出部は、前記撮影部が前記映像を撮影したときの前記眼鏡型表示装置の位置を検出し、
    前記通信部は、前記他の眼鏡型表示装置から、前記他の眼鏡型表示装置の位置を示す第2位置情報を受信したことに応じて、前記第2位置情報に対応する前記映像を、前記他の眼鏡型表示装置に送信する、
    請求項5に記載の映像表示用プログラム。
  7. 映像を表示する表示部を備える眼鏡型表示装置に関連付けられた携帯端末に設けられたコンピュータを、
    前記携帯端末の位置を検出する位置検出部、及び、
    前記位置検出部が検出した位置を示す第1位置情報を、前記眼鏡型表示装置と異なる他の眼鏡型表示装置に関連付けられた他の携帯端末に送信し、前記第1位置情報に対応する前記映像を前記他の携帯端末から受信する通信部、
    として機能させるための映像表示用プログラム。
  8. 前記眼鏡型表示装置は、映像を撮影する撮影部と、前記撮影部が前記映像を撮影したときの前記眼鏡型表示装置の位置を検出する位置検出部とをさらに備え、
    前記通信部は、前記他の携帯端末から、前記他の眼鏡型表示装置の位置を示す第2位置情報を受信したことに応じて、前記第2位置情報に対応する前記映像を取得して前記他の携帯端末に送信する、
    請求項7に記載の映像表示用プログラム。
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