(実施形態)
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。まず、本実施形態に係る表示装置である表示装置100の構成について図1〜8を参照して説明する。図1は、本発明を実施する表示装置の実施形態である表示装置100の構成を説明する三面図であって、表示装置100の正面図、下側面図(底面図)、背面図を示している。本実施形態の表示装置100は、平板状の直方体である第1のパネル(第1の筐体)101と第2のパネル(第2の筐体)102によって構成されている。
第1のパネル101は第1の表示部101aを備え、第2のパネル102は第2の表示部102aを備えている。なお、第1の表示部101aおよび第2の表示部102aのそれぞれは、隣り合う辺の長さが異なる矩形状である。
本実施形態では、それぞれの表示部として、TFT型LCD(薄膜トランジスタ駆動型液晶表示器)を採用する構成であるが、有機EL素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)などによって形成された表示部を採用するような構成であってもよい。なお、第1の表示部101aは、第1の表示制御回路110によって表示内容が制御され、第2の表示部102aは、第2の表示制御回路120によって表示内容が制御される構成である。また、後述するデジタルカメラ(以下、単にカメラと称す)1においては、カメラマイコン2からの指示に応じて、第1の表示制御回路110と第2の表示制御回路120による各表示部の制御が実行される。
図1に図示するように、第1のパネル101は、第1の表示部101aが設けられたA面を正面(第1の面)とし、その反対側のB面を背面(第3の面)とする。また、第1のパネル101は、後述する溝部101c1および溝部101c2が設けられている面を左側面としその反対側の面を右側面とする。そして、第1のパネル101は、後述する溝部101b1および溝部101b2が設けられている面を下側面とし、その反対側の面を上側面とする。
なお、表示部101a方向から見た場合の第1のパネル101の下側面側の長辺を辺1(第1の辺)とし、第1のパネル101の右側面側の短辺を辺2(第2の辺)とする。そして、当該辺1と辺2とは互いに略直交している。
また、第2のパネル102は、第2の表示部101aが設けられたA面を正面(第2の面)とし、その反対側のB面を背面(第4の面)とする。また、第2のパネル102は、後述する溝部102c1および溝部102c2が設けられている面を右側面としその反対側の面を左側面とする。そして、第2のパネル102は、後述する溝部102b1および溝部102b2が設けられている面を下側面とし、その反対側の面を上側面とする。
なお、表示部102a方向から見た場合の第2のパネル102の下側面側の長辺を辺3(第3の辺)とし、第2のパネル102の左側面側の短辺を辺4(第4の辺)とする。そして、当該辺3と辺4とは互いに略直交している。
表示装置100は、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置を変更することで複数の状態に変更することができる表示装置であって、第1の表示部101aと第2の表示部102aとが同一の方向を向いている状態を展開状態とする。すなわち、第1のパネル101と第2のパネル102のA面同士(B面同士)が同一の方向を向いている状態を、表示装置100の展開状態とする。
上述した表示装置100の展開状態のうち、第1のパネル101の左側面と第2のパネル102の右側面とが接した展開状態を横展開状態(第1の状態)とする。また、表示装置100の展開状態のうち、第1のパネル101の下側面と第2のパネル102の上側面とが接した展開状態を縦展開状態(第2の状態)とする。
すなわち、表示装置100の横展開状態において、第1のパネル101の辺2と第2のパネル102の辺4とが互いに隣接する。また、表示装置100の縦展開状態において、第1のパネル101の辺1と第2のパネル102の辺3とが互いに隣接する。
なお、本実施形態の表示装置100では、第1のパネル101の辺1の延長線上に第2のパネル102の辺3が位置する状態が、表示装置100の横展開状態である。また、第1のパネル101の辺2との延長線上に第2のパネル102の辺4が位置する状態が、表示装置100の縦展開状態である。
また、表示装置100は、第1のパネル101と第2のパネル102のA面同士が向かい合い、B面同士がそれぞれ異なる方向を向く状態を収納状態とする。すなわち、第1のパネル101の第1の表示部101aと第2のパネル102の第2の表示部102aとが互いに向かい合う状態を、表示装置100の収納状態とする。
この収納状態としては、収納状態Aおよび収納状態Bの2つの状態にすることができる。上述した、収納状態AとBとは、第1のパネル101と第2のパネル102上において、後述する各ワイヤーが導かれる溝部がそれぞれ異なる。この詳細については後述する。
また、表示装置100は、第1のパネル101と第2のパネル102のB面同士が向かい合い、A面同士がそれぞれ異なる方向を向く状態を両面状態とする。すなわち、第1のパネル101の第1の表示部101aと第2のパネル102の第2の表示部102aとが露出し、それぞれが異なる方向を向く状態を、表示装置100の両面状態とする。
以上説明した、表示装置100の展開状態から収納状態、または表示装置100の展開状態から両面状態へと移行するまでの表示装置100の状態を移行状態とする。
なお、表示装置100の収納状態および両面状態では、各表示部の表示面と直交する方向から表示装置100を見て、第1のパネル101の辺1と第2のパネル102の辺3同士が互いに重畳(略一致)する。また、表示装置100の収納状態および両面状態では、各表示部の表示面と直交する方向から表示装置100を見て、第1のパネル101の辺2と第2のパネル102の辺4同士が互いに重畳(略一致)する。
次に、図2を参照して表示装置100の内部構成について説明する。図2は、本発明を実施する表示装置の実施形態である表示装置100の内部構成を説明するブロック図である。第1のパネル101は、第1の表示制御回路110、第1の電源部111、第1の通信部112、第1の表示状態検出部21、そして、第1の表示部101aを備えている。また、第2のパネル102は、第2の表示制御回路120、第2の電源部121、第2の通信部122、第2の表示状態検出部22、そして、第2の表示部102aを備えている。
第1の表示制御回路110は、第1の表示部101aに表示用の画像(表示画像)を表示させるように制御できる表示制御手段である。また、第2の表示制御回路120は、第2の表示部102aに表示画像を表示させるように制御できる表示制御手段である。
なお、本実施形態における表示画像とは、表示装置100に表示させる、あるいは、表示装置100で表示中の画像である。例えば、単一の画像を分割して表示装置200に表示させる場合、分割前の元画像および分割後の画像の双方が表示画像となる。
第1の電源部111は、第1のパネル101の内部に電力を供給する電力供給手段である。また、第2の電源部121は、第2のパネル102の内部に電力を供給する電力供給手段である。表示装置100の不図示の電源がオンされると、第1の電源部111から第1の表示制御回路を介して、第1のパネル101内の各部に電力が供給される。同様に、第2の電源部121から第2の表示制御回路を介して、第2のパネル102内の各部に電力が供給される。
第1の通信部112および第2の通信部122は、第1の表示制御回路110および第2の表示制御回路120からの指示に応じて、第1のパネル101と第2のパネル102との間で種々のデータを送受信するための通信手段である。
本実施形態において、第1の通信部112および第2の通信部122は、各表示部に表示させる表示画像に関する情報(表示信号)を無線通信によって送受信する構成である。したがって、上述した表示信号を第1のパネル101および第2のパネル102との間で送受信することによって、第1の表示部101aと第2の表示部102aとで、それぞれ異なる画像や単一の画像を分割した画像を表示させることができる。
また、第1の通信部及び第2の通信部は、後述するカメラ1を構成するカメラ本体10に設けられたカメラ通信部7と通信可能である。そして、表示装置100の動作に関する統括的な制御は、カメラ1に設けられたカメラマイコン2によって指示される。この詳細については後述する。
表示状態検出部(第1の表示状態検出部)21は、電気接点21a、21b、21cによって構成された検出手段である。電気接点21aは、第1のパネル101のA面の表示部101aと重畳しない位置(A面の縁部)に設けられている。また、電気接点21bは、第1のパネル101の上面の内部に設けられている。また、電気接点21cは、第1のパネル101の左側面の内部に設けられている。
表示状態検出部(第2の状態検出部)22は、電気接点22b、22cによって構成された検出手段である。電気接点22bは、第2のパネル102の上面の内部に設けられている。また、電気接点22cは、第2のパネル102の右側面の内部に設けられている。
なお、上述した各電気接点が設けられている位置の詳細は、後述するカメラ状態検出部20および電気接点20aと合せて後述する。また、図3、図5〜8においては説明を簡略化するために各電気接点を不図示とする。
本実施形態では、電気接点21bと電気接点22bとの導通状態、および電気接点21cと電気接点22cとの導通状態を検出することによって、表示装置100の状態を検出することができる。具体的に、電気接点21bと電気接点22bとの導通状態が検出された場合は、表示装置100の状態が横展開状態であると判定(検出)される。また、電気接点21cと電気接点22cとの導通状態が検出された場合は、表示装置100の状態が縦展開状態であると判定(検出)される。
表示状態検出部21および表示状態検出部22の検出結果(出力信号)は、表示装置100の第1の通信部112または第2の通信部122およびカメラ1のカメラ通信部7を介して、表示装置100からカメラ1側へと送信される。
なお、本実施形態では、後述するカメラ本体10に設けられたカメラマイコン2によって表示装置100の状態(およびカメラ1の状態)を判定するような構成であるが、表示装置100側で判定するような構成であってもよい。具体的には、表示状態検出部21および表示状態検出部22の検出結果に基づいて、第1の表示制御回路110または第2の表示制御回路120が、表示装置100の状態を判定(検出)するような構成であってもよい。特に、表示装置100が他の電子機器の表示手段として適用されるのではなく、表示装置100を単体で使用される場合は、上述した構成を採用することが望ましい。
なお、本実施形態の表示装置100では、上述したように第1のパネル101および第2のパネル102の双方に表示制御回路等を設けるような構成だが、これに限定されるものではない。例えば、第1のパネル101または第2のパネル102の何れか一方のみに表示制御回路を設けるような構成であってもよい。この場合、当該一方のパネルに設けられた表示制御回路によって、第1のパネル101と第2のパネル102の双方を統括的に制御する。
また、本実施形態の表示装置100は、無線通信によって各パネル間の通信をおこなうような構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、第1のパネル101と第2のパネル102の連結手段である後述する各ワイヤーの内部に通信用のケーブルなどを設け、当該通信用のケーブルを用いて各パネル間での通信をおこなうような構成であってもよい。そして、この場合は、後述するカメラ本体10と表示装置100とが、通信用のケーブルによって電気的に接続される。
なお、本実施形態において、表示装置100(第1の表示部101aおよび第2の表示部102a)は、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置に関する情報を報知する報知手段である。この詳細については後述する。
次に、図3を参照して第1のパネル101を詳細に説明する。なお、第1のパネル101の右側面側は、後述するカメラ1と表示装置100とを連結するヒンジ14によって接続される構成であるが、表示装置100の説明を簡略化するために、この詳細については後述する。
図3は、本発明を実施する表示装置の実施形態である表示装置100を構成する第1のパネル101の四面図であって、正面図、左側面図、下側面図(底面図)、背面図を示している。
第1のパネル101は、辺1の長さ(横幅)をWp、辺2の長さ(縦幅)をHp、辺1と平行な第1の表示部101aの辺の長さ(横幅)をWd、辺2と平行な表示部101aの長さ(縦幅)をHdとすると、以下の式(1)の関係を満たす。
Wp>Hp、Wd>Hd (1)
すなわち、第1のパネル101の長手方向の辺の長さWpは第1の表示部101aの短手方向の辺の長さHpより大きい。そして、第1のパネル101の長手方向の長さWdは第1の表示部101aの長手方向の長さHdより大きい。また、本実施形態の第1のパネル101は以下の式(2)の関係を満たす。
Wp:Hd=3:2 (2)
なお、式(2)に示したように、本実施形態では、第1のパネル101のWdとHdの比であるアスペクト比として、主に写真に多用される比率を採用したが、これに限定されるものではなく、その他の比率を採用するような構成であってもよい。
本実施形態の第1のパネル101では、第1のパネル101において、第1のパネル101の中心と第1の表示部101aの中心とが略一致するように第1の表示部101aを配置する。この状態で、第1のパネル101の縁部の幅(第1の表示部101aの縁から第1のパネル101の縁までの距離)が、第1の表示部101aの長手方向の長さWdと短手方向の長さHdと比較して10分1以下の大きさとなる。この構成によって、第1のパネル101が第2のパネル102と連結された際に、第1の表示部101aと第2の表示部102aとの間の距離を比較的小さくすることができる。したがって、本実施形態の表示装置100は、単一の画像を第1の表示部101aと第2の表示部102aとに分割して表示させる場合であっても、当該単一の画像を閲覧するユーザに与える違和感を抑制することができる。
なお、ユーザが、表示装置100を用いて画像を閲覧する際の違和感を抑制するためには、第1のパネル101の縁部の幅はできるだけ小さくすることが望ましい。そこで、第1の表示部101aを、第1のパネル101の中心から後述する溝部101c1、101c2および101d1、101d2方向にシフトさせて配置するような構成であってもよい。この構成であれば、展開状態の表示装置100において、第1の表示部101aと第2の表示部102aと近づけることができるため、画像を閲覧する際にユーザに与える違和感を抑制することができる。
図3に図示するように、第1のパネル101には、正面(A面)から下側面(辺1側の側面)を通過して背面(B面)まで延出した直線形状の溝部が設けられている。当該溝部のうち、第1のパネル101の下側面に設けられている溝部が溝部101b1および溝部101b2である。また、第1のパネル101のB面に設けられている溝部が溝部101d1、溝部101d2である。さらに、第1のパネル101の左側面に設けられている溝部が溝部101c1、溝部101c2である。
図3に図示するように、本実施形態の第1のパネル101は、辺1において、溝部101d1の下側面側の端部と溝部101b1の下側面側の端部の位置が一致する。また、第1のパネル101は、辺2において、溝部101d1の左側面側の端部と溝部101c1の左側面側の端部の位置とが一致する。すなわち、第1のパネル101には、溝部101b1と溝部101d1と溝部101c1とによって、連続した一連の溝部が形成されている。
同様に、第1のパネル101は、辺1において、溝部101d2の下側面側の端部と溝部101b2の下側面側の端部の位置が一致し、辺2において、溝部101d2の左側面側の端部と溝部101d2の左側面側の端部の位置が一致する。すなわち、第1のパネル101には、溝部101b2と溝部101d2と溝部101c2とによって、連続した一連の溝部が形成されている。
ここで、第1のパネル101において、辺1に該当し、A面と下側面とが略直交することで形成された角部を角部101g1、101g2とする。また、第1のパネル101において、辺1に該当し、下側面とB面とが略直交することで形成された角部を角部101h1、101h2とする。また、第1のパネル101において、辺2に該当し、B面と左側面とが略直交することで形成された角部を角部101i1、101i2とする。さらに、第1のパネル101において、辺2に該当し、左側面とA面とが略直交することで形成された角部を角部101j1、101j2とする。
このうち、角部101g1、101h1、101i1、101j1は、連続して形成された溝部101b1、溝部101c1、溝部101d1に含まれる角部である。また、角部101g2、101h2、101i2、101j2は、連続して形成された溝部101b2、溝部101c2、溝部101d2に含まれる角部である。
なお、上述した第1のパネル101と同様に、第2のパネル102の表面にも溝部102b1〜102d2が形成されている。溝部102b1と溝部102c1と溝部102d1、および溝部102b2と、溝部102c2と、102d1とによって、連続した一連の溝部が形成されている。第2のパネル102上のそれぞれの溝部は、前述した第1のパネル101に形成されている溝部に対応した位置に形成されている。この詳細については後述する。
なお、第1のパネル101及び第2のパネル102の正面(A面)にも、上述した各溝部から連続した一連の溝部が設けられている。当該A面上の溝部は、各パネル上に設けられた後述する固定部に向けて形成された溝部であって、各パネルの正面に導かれたワイヤーが、パネルの外装から突出することを防ぐために設けられている。
溝部101b1および溝部101d1は、第1のパネル101の下側面およびB面において、辺2から距離Lb1だけ離れた位置に形成されている。また、溝部101b2および溝部101d2は、第1のパネル101の下側面およびB面において、辺2から距離Lb2だけ離れた位置に形成されている。また、溝部101c1は、第1のパネル101の左側面(辺2側の側面)において、辺1から距離Lc1だけ離れた位置に形成されている。また、溝部101c2は、第1のパネル101の左側面(辺2側の側面)において、辺1から距離Lc2だけ離れた位置に形成されている。なお、距離Lb2は距離Lb1よりも大きく、距離Lc2は距離Lc1よりも大きい。
図4は、本発明の実施形態に係る第1のパネル101および第2のパネル102の各溝部の拡大断面を例示的に説明した拡大断面図である。図4に図示するように、第1のパネル101および第2のパネル102の表面には上述したように溝部が形成されており、当該各溝部は各パネル上において、断面が有底のV字形状となるように形成されている。
そして、後述する各ワイヤーは、後述する固定部によって端部が固定された状態で、第1のパネル101および第2のパネル102の表面に形成された溝部に沿って当該溝部内に導かれる。なお、図4に図示するように、各ワイヤーは、所定の溝部内に導かれることで当該溝部に落ち込んだ状態となる。各ワイヤーの詳細については後述する。
次に、第1のパネル101に設けられた各固定部について説明する。図3に図示するように、第1のパネル101のA面の縁部であって第1の表示部101aと重畳しない位置には、固定部101e1、固定部101e2、固定部101f1、固定部101f2が設けられている。固定部101e1は、後述するワイヤー103の一方の端部を固定する固定手段である。固定部101e2は、後述するワイヤー104の一方の端部を固定する固定手段である。固定部101f1は、後述するワイヤー105の一方の端部を固定する固定手段である。固定部101f2は、後述するワイヤー106の一方の端部を固定する固定手段である。
なお、固定部101e1および固定部101e2は、第1のパネル101のA面の縁部のうち、下側面側(第1の辺側)近傍の位置(第1の位置)に設けられている。また、固定部101f1および固定部101f2は、第1のパネル101のA面の縁部のうち、左側面側(第2の辺側)近傍の位置(第4の位置)に設けられている。以上が第1のパネル101の説明である。
以下、第2のパネル102の詳細について説明する。なお、第2のパネル102の構成は、上述した第1のパネル101と略同一であるため、第2のパネル102と第1のパネル101との差異についてのみ以下に説明する。
本実施形態の第2のパネル102は、辺3において、溝部102d1の下側面側の端部と溝部102b1の下側面側の端部の位置が一致し、辺4において、溝部102d1の右側面側の端部と溝部102c1の右側面側の端部の位置が一致する。すなわち、第2のパネル102には、溝部102b1と溝部102d1と溝部102c1とによって、連続した一連の溝部が形成されている。同様に、第2のパネル102は、辺3において、溝部102d2の下側面側の端部と溝部102b2の下側面側の端部の位置が一致し、辺4において、溝部102d2の右側面側の端部と溝部102d2の右側面側の端部の位置が一致する。すなわち、第2のパネル102には、溝部102b2と溝部102d2と溝部102c2とによって、連続した一連の溝部が形成されている。
また、上述した第1のパネル101と同様に、第2のパネル102にも角部102g1、102g2、102h1、102h2、102i1、102i2、102j1、102j2が形成されている。第2のパネル102において、辺3に該当し、A面と下側面とが略直交することで形成された角部が角部102g1、102g2である。
第2のパネル102において、辺3に該当し、下側面とB面とが略直交することで形成された角部が角部102h1、102h2である。また、第1のパネル101において、辺4に該当し、B面と右側面とが略直交することで形成された角部が角部102i1、102i2である。さらに、第2のパネル102において、辺4に該当し、右側面とA面とが略直交することで形成された角部が角部102j1、102j2である。このうち、角部102g1、102h1、102i1、102j1は、連続して形成された溝部102b1、溝部102c1、溝部102d1に含まれる角部である。また、角部102g2、102h2、102i2、102j2は、連続して形成された溝部102b2、溝部102c2、溝部102d2に含まれる角部である。
第2のパネル102のA面の縁部であって第2の表示部102aと重畳しない位置には、固定部102e1、固定部102e2、固定部102f1、固定部102f2が設けられている。固定部102e1は、後述するワイヤー105の一方の端部を固定する固定手段である。固定部102e2は、後述するワイヤー106の一方の端部を固定する固定手段である。固定部102f1は、後述するワイヤー103の一方の端部を固定する固定手段である。固定部102f2は、後述するワイヤー104の一方の端部を固定する固定手段である。
なお、固定部102e1はおよび固定部102e2は、第2のパネル102のA面の縁部のうち、下側面側(第3の辺側)近傍の位置(第3の位置)に設けられている。また、固定部102f1および固定部102f2は、第2のパネル102のA面の縁部のうち、左側面側(第4の辺側)近傍の位置(第2の位置)に設けられている。以上が第2のパネル102の説明である。
以下、本実施形態における第1のパネル101および第2のパネル102の相対的な配置を変更可能に連結する連結手段であるワイヤー103〜106の詳細について説明する。ワイヤー103〜106は合成繊維や金属材料によって成形される線形状の連結手段であって、第1のパネル101と第2のパネル102とを折り畳み自在に連結している。
なお、ワイヤー103〜106はそれぞれ、線方向への弾性と、曲げ方向への柔軟性を有している。また、各ワイヤーの両端部は、端部同士が結合していない形状の連結手段である。すなわち、本実施形態のワイヤー103〜106は非ループ形状である。
上述したワイヤー103〜106は、各ワイヤーの線方向に張力が生じるように、両端が引っ張られた状態で各固定部に固定される。例えば、ワイヤー103であれば、表示装置100の展開状態および折り畳み状態(収納状態または両面状態)のそれぞれにおいて、ワイヤー103が撓まないように固定部101e1と固定部102f1とに固定されている。この構成によって、ワイヤー103〜106は、それぞれ対応する溝部の内部に導かれた状態で長さが最短となるような経路を通る。
ワイヤー103〜106には、ユーザが表示装置100の状態を変更する(展開する、または折り畳む)際に加える外力などが加わる。当該外力によって、ワイヤーが溝部から脱落することを防ぐためには、ワイヤーの張力を増加させ、緩みを小さくすることが望ましい。具体的には、上述した外力によって、ワイヤーが切れること防止するためには、ワイヤーの張力を、ワイヤーの引っ張り強度から計算される所定の値以下に低減することが望ましい。すなわち、溝部からのワイヤーの脱落およびワイヤーの破損等を考慮した信頼性を確保するために、各ワイヤーの張力を望ましい範囲に収める必要がある。しかしながら、部品の加工精度や組み付け精度によって、各ワイヤーの張力は設計値からばらつく。
そこで、本実施形態の表示装置100は、各固定部に、対応する各ワイヤーの張力を調節することができる張力調節機構が設けられている。さらに、本実施形態のワイヤー103〜106は、それぞれが独立した1つの部材であって、異なる固定部に固定されている。
上述した張力調節機構としては、例えば、前述した各固定部に対応した第1のパネル101と第2のパネル102の各位置に、各ワイヤーを挿入可能な孔部を設ける。そして、当該孔部にワイヤーが挿入された状態で、孔部にワイヤーの端部を固定するための固定ピンを挿入する。この構成であれば、孔部に挿入するワイヤーの量や、ピンの挿入度合を変化させることで、ワイヤーの張力を調節することができる。この場合、各固定部が上述した張力調節機構に該当する。
なお、上述した固定ピンの外径を、孔部の内径よりも若干大きく設定する。この状態で、孔部の内部と固定ピンの外部とが所定の摩擦力を生じながら互いに慴動するので、固定ピンが孔部から脱落することを防止することができる。
以上説明した構成によって、本実施形態の表示装置100は、各ワイヤーの張力を独立して調整することができる。したがって、各ワイヤーが対応する溝部から脱落することや、破損することを防ぐことができる。
なお、固定部101e1の張力調節機構を用いてワイヤー103の張力を調節したとしても、その他のワイヤー104〜106の張力は変化しない。したがって、本実施形態の表示装置100では、調節が必要なワイヤーの張力のみを独立して調節することができる。以上がワイヤー103〜106の説明である。
なお、本実施形態では、表示装置100を横展開状態にした場合、第1のパネル101と第2のパネル102の各溝部および各固定部同士は、辺2と辺4を中心線とした線対称の関係となる位置に設けられる。また、表示装置100を縦展開状態にした場合、第1のパネル101と第2のパネル102の各溝部および各固定部同士は、辺1と辺3を中心線とした線対称の関係となる位置に設けられる。この詳細については後述する。
また、本実施形態の表示装置100では、各固定部で対応する各ワイヤーを固定する方法としては、上述した固定ピン以外に、接着、熱カシメ、圧着、フックなどへの引っかけなど種々の方法を採用することができる。
次に、図5を参照して表示装置100の展開状態と折り畳み状態の詳細について説明する。図5は、本発明を実施する表示装置の実施形態である表示装置100の展開状態および折り畳み状態を例示的に説明する図であって、表示装置100の各状態における三面図(正面図、右側面図、下側面図)を示している。図5(a)は、表示装置100の収納状態Aを例示的に説明した図である。
表示装置100は収納状態Aにおいて、各パネルA面およびB面と直交する方向において、第1のパネル101の辺1と第2のパネル102辺3とが一致し、第1のパネル101の辺2と第2のパネル102の辺4とが一致する。
図5(b)は、表示装置100の横展開状態を例示的に説明した図であって図5(a)に図示する矢印方向に第2のパネル102を相対的に略180度回動させた(展開させた)状態を示している。表示装置100は横展開状態において、第1のパネル101の辺1の延長線上に連続して第2のパネル102の辺3が位置し、第1のパネル101および第2のパネル102のA面およびB面同士がそれぞれ同一の方向を向く。
図5(c)は、表示装置100の両面状態を例示的に説明する図であって、図5(b)に図示する矢印方向に第2のパネル102を相対的に略180度回動させた(折り畳んだ)状態を示している。
表示装置100は両面状態において、前述した収納状態と同様に、各パネルA面およびB面と直交する方向において、第1のパネル101の辺1と第2のパネル102の辺3とが一致し、第1のパネル101の辺2と第2のパネル102の辺4とが一致する。
図5(d)は、表示装置100の縦展開状態を例示的に説明する図であって、図5(c)に図示する矢印方向に第2のパネル102を相対的に略180度回動させた(展開させた)状態を示している。表示装置100は縦展開状態において、第1のパネル101の辺2の延長線上に連続して第2のパネル102の辺4が位置し、第1のパネル101および第2のパネル102のA面およびB面同士がそれぞれ同一の方向を向く。
図5(e)は、表示装置100の収納状態Bを例示的に説明した図であって、図5(d)に図示する矢印の方向に第2のパネル102を相対的に略180度回動させた(折り畳んだ)状態を示している。表示装置100は収納状態Bにおいても、収納状態Aと同様に、各パネルのA面およびB面と直交する方向において、第1のパネル101の辺1と第2のパネル102の辺3とが一致し、第1のパネル101の辺2と第2のパネル102の辺4とが一致する。
以下、図5(a)〜図5(e)を参照して、表示装置100の各状態においける各ワイヤーの位置について詳細を説明する。
図5の各図に図示するように、ワイヤー(第1の連結手段)103は、一方の端部が第1のパネル101の固定部101e1に固定され、他方の端部が第2のパネル102の固定部102f1に固定されている。また、ワイヤー(第1の連結手段)104は、一方の端部が第1のパネル101の固定部101e2に固定され、他方の端部が第2のパネル102の固定部102f2に固定されている。また、ワイヤー(第2の連結手段)105は、一方の端部が第2のパネル102の固定部102e1に固定され、他方の端部が第1のパネル101の固定部101f1に固定されている。また、ワイヤー(第2の連結手段)106は、一方の端部が第2のパネル102の固定部102e2に固定され、他方の端部が第1のパネル101の固定部101f2に固定されている。
まず、図5(a)を参照して、表示装置100の収納状態Aについて説明する。表示装置100は収納状態Aで、固定部101e1で固定されたワイヤー103が、溝部101b1、溝部101d1、溝部101c1に沿い、第1のパネル101の下側面、B面、左側面と接しつつ(経由して)固定部102f1に固定される。また、表示装置100は収納状態Aで、固定部101e2に固定されたワイヤー104が、溝部101b2、溝部101d2、溝部101c2に沿い、第1のパネル101の下側面、B面、左側面を接しつつ固定部102f2に固定される。また、表示装置100は収納状態Aで、固定部102e1に固定されたワイヤー105が、溝部102b1、溝部102d1、溝部102c1に沿い、第2のパネル102の下側面、B面、右側面と接しつつ固定部101f1に固定される。また、表示装置100は収納状態Aで、固定部102e2に固定されたワイヤー106が、溝部102b2、溝部102d2、溝部102c2に沿い、第2のパネル102の下側面、B面、右側面と接しつつ固定部101f2に固定される。
次に、図5(b)を参照して、表示装置100の横展開状態について説明する。なお、表示装置100の横展開状態において、各ワイヤーは、前述した収納状態Aと同様の溝部に導かれるため、以降は、横展開状態と収納状態Aとの違いについて説明する。
表示装置100の横展開状態でワイヤー(第1の連結手段)103は、第1のパネル101と第2のパネル102との間を通って第2のパネル102のA面へと向かう。同様に、ワイヤー(第2の連結手段)105は、第1のパネル101と第2のパネル102との間を通って第1のパネル101のA面へと向かう。
なお、第1のパネル101と第2のパネル102との間とは、第1のパネル101に形成された溝部101c1と第2のパネル102に形成された溝部102c1の双方によって形成された空間を示している。
また、表示装置100の横展開状態でワイヤー(第1の連結手段)104は、第1のパネル101と第2のパネル102との間を通って第2のパネル102のA面へと向かう。同様に、ワイヤー(第2の連結手段)106は、第1のパネル101と第2のパネル102との間を通って第1のパネル101のA面へと向かう。なお、第1のパネル101と第2のパネル102との間とは、第1のパネル101に形成された溝部101c2と第2のパネル102に形成された溝部102c2の双方によって形成された空間を示している。
なお、表示装置100の横展開状態において、ワイヤー103のうち、溝部101d1に沿ってB面上を通過する(B面と接する)部分を通過部103cとする。また、ワイヤー104のうち、溝部101d2に沿ってB面を通過する(B面と接する)部分を通過部104cとする。同様に、ワイヤー105のうち、溝部102d1に沿ってB面上を通過する(B面と接する)部分を通過部105cとする。そして、ワイヤー106のうち、溝部102d2に沿ってB面上を通過する(B面と接する)部分を通過部106cとする。
なお、表示装置100が横展開状態である場合、ワイヤー103は、少なくとも、第1のパネル101の角部101g1、101h1、101i1、第2のパネル102の角部102j1と接触する。また、表示装置100が横展開状態である場合、ワイヤー104は、少なくとも、第1のパネル101の角部101g2、101h2、101i2、第2のパネル102の角部102j2と接触する。また、表示装置100が横展開状態である場合、ワイヤー105は、少なくとも、第2のパネル102の角部102g1、102h1、102i1、第1のパネル101の角部101j1と接触する。さらに、表示装置100が横展開状態である場合、ワイヤー106は、少なくとも、第2のパネル102の角部102g2、102h2、102i2、第1のパネル101の角部101j2と接触する。この詳細については図6を参照して後述する。
次に、図5(c)を参照して、表示装置100の両面状態について説明する。表示装置100が両面状態である場合、固定部101e1で固定されたワイヤー103が、溝部101b1、溝部102c1に沿い、第1のパネル101の下側面と第2のパネル102の右側面と接しつつ固定部102f1に固定される。
なお、ワイヤー103は、第1のパネル101および第2のパネル102のB面上において、第1のパネル101と第2のパネルの間を通過する。当該第1のパネル101と第2のパネル102との間とは、第1のパネル101に形成された溝部101d1と第2のパネル102に形成された溝部102d1の双方によって形成された空間である。
また、表示装置100は両面状態で、固定部101e2で固定されたワイヤー104が、溝部101b2、溝部102c2に沿い、第1のパネル101の下側面と第2のパネル102の右側面と接しつつ固定部102f2に固定される。なお、ワイヤー104は、第1のパネル101および第2のパネル102のB面上において、第1のパネル101と第2のパネルの間を通過する。当該第1のパネル101と第2のパネル102との間とは、第1のパネル101に形成された溝部101d2と第2のパネル102に形成された溝部102d2の双方によって形成された空間を示している。
また、表示装置100は両面状態で、固定部102e1で固定されたワイヤー105が、溝部102b1、溝部101c1に沿い、第2のパネル102の下側面と第1のパネル101の左側面と接しつつ固定部101f1に固定される。なお、ワイヤー105も前述したワイヤー103と同様に、第1のパネル101および第2のパネル102のB面上において、第1のパネル101と第2のパネルの間を通過する。
また、表示装置100は両面状態で、固定部102e2で固定されたワイヤー106が、溝部102b2、溝部101c2に沿い、第2のパネル102の下側面と第1のパネル101の左側面と接しつつ固定部101f2に固定される。なお、ワイヤー106も前述したワイヤー104と同様に、第1のパネル101および第2のパネル102のB面上において、第1のパネル101と第2のパネルの間を通過する。
次に、図5(d)を参照して、表示装置100の縦展開状態について説明する。表示装置100は縦展開状態で、固定部101e1で固定されたワイヤー103が、溝部102d1、溝部102c1に沿い、第2のパネル102のB面と右側面と接しつつ固定部102f1に固定される。なお、ワイヤー103は、第1のパネル101および第2のパネル102の下側面上において、第1のパネル101と第2のパネルの間を通過する。当該第1のパネル101と第2のパネル102との間とは、第1のパネル101に形成された溝部101b1と第2のパネル102に形成された溝部102b1の双方によって形成された空間を示している。
また、表示装置100は縦展開状態で、固定部101e2で固定されたワイヤー104が、溝部102d2、溝部102c2に沿い、第2のパネル102のB面と右側面と接しつつ固定部102f2に固定される。なお、ワイヤー104は、第1のパネル101および第2のパネル102の下側面上において、第1のパネル101と第2のパネルの間を通過する。当該第1のパネル101と第2のパネル102との間とは、第1のパネル101に形成された溝部101b2と第2のパネル102に形成された溝部102b2の双方によって形成された空間である。
また、表示装置100は縦展開状態で、固定部102e1で固定されたワイヤー105が、溝部101d1、溝部101c1に沿い、第1のパネル101のB面と左側面と接しつつ固定部101f1に固定される。なお、ワイヤー105も前述したワイヤー103と同様に、第1のパネル101および第2のパネル102の下側面側において、第1のパネル101と第2のパネルの間を通過する。
また、表示装置100は縦展開状態で、固定部102e2で固定されたワイヤー106が、溝部101d2、溝部101c2に沿い、第1のパネル101のB面と左側面と接しつつ固定部101f2に固定される。なお、ワイヤー106も前述したワイヤー104と同様に、第1のパネル101および第2のパネル102の下側面側において、第1のパネル101と第2のパネルの間を通過する。
なお、表示装置100が縦展開状態である場合、ワイヤー103は、少なくとも、第2のパネル102の角部102j1、102i1、102j1、第1のパネル101の角部101g1と接触する。また、表示装置100が縦展開状態である場合、ワイヤー104は、少なくとも、第2のパネル102の角部102j2、102i2、102j2、第1のパネル101の角部101g2と接触する。また、表示装置100が縦展開状態である場合、ワイヤー105は、少なくとも、第1のパネル101の角部101j1、101i1、101j1、第2のパネル102の角部102g1と接触する。さらに、表示装置100が縦展開状態である場合、ワイヤー106は、少なくとも、第1のパネル101の角部101j2、101i2、101j2、第2のパネル102の角部102g2と接触する。この詳細については図8を参照して後述する。
次に、図5(e)を参照して、表示装置100の収納状態Bについて説明する。表示装置100は収納状態Bで、固定部101e1で固定されたワイヤー103が、溝部102b1、溝部102d1、溝部102c1に沿い、第2のパネル102の下側面、B面、右側面と接しつつ固定部102f1に固定される。
また、表示装置100は収納状態Bで、固定部101e2で固定されたワイヤー104が、溝部102b2、溝部102d2、溝部102c2に沿い、第2のパネル102の下側面、B面、右側面と接しつつ固定部102f2に固定される。
また、表示装置100は、収納状態Bで、固定部102e1で固定されたワイヤー105が、溝部101b1、溝部101d1、溝部101c1に沿い、第1のパネル101の下側面、B面、左側面と接しつつ固定部101f1に固定される。
また、表示装置100は収納状態Bで、固定部102e2で固定されたワイヤー106が、溝部101b2、溝部101d2、溝部101c2に沿い、第1のパネル101の下側面、B面、左側面と接しつつ固定部101f2に固定される。
以上説明したように、本実施形態の表示装置100は、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置を変更することで、上述した各状態に展開および折り畳むことができる。具体的には、収納状態Aを基準として、収納状態A、横展開状態、両面状態、縦展開状態、収納状態Bの順またはその逆順に、表示装置100を展開および折り畳むことができる。すなわち、本実施形態の表示装置100は、各筐体間において、延長線上に位置する辺同士が異なるように、各筐体同士の相対的な配置を変更することができる。
ここで、ワイヤー103は、表示装置100の横展開状態において第1のパネル101のB面に形成された溝部101d1の内部に導かれるのに対して、縦展開状態において第2のパネル102のB面に形成された溝部102d1の内部に導かれる。なお、ワイヤー104〜106についても、ワイヤー103と同様に、表示装置100の展開状態に応じて導かれる溝部がそれぞれ変化する。
すなわち、本実施形態のワイヤー103〜106は、表示装置100の状態に応じて、第1のパネル101に形成された溝部と第2のパネル102に形成された溝部との間を移動する構成である。この構成により、本実施形態の表示装置100は、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置を変更して、上述した各状態へと変更する(展開および折り畳む)ことができる。
また、ワイヤー103〜106の大部分は、表示装置100の状態が横展開状態である場合と縦展開状態である場合とで、A面およびB面と直交する方向で重畳するパネル(または表示部)がそれぞれ変化する(入れ替わる)。例えば、各パネルのA面およびB面と直交する方向において、ワイヤー103の大部分は、表示装置100の横展開状態で第1のパネル101と重畳し、縦展開状態で第2のパネル102と重畳する。これに対して、各パネルのA面およびB面と直交する方向において、ワイヤー105の大部分は、表示装置100の横展開状態で第2のパネル102と重畳し、縦展開状態で第1のパネル101と重畳する。
なお、本実施形態の表示装置100は、上述したように、横展開状態、両面状態、縦展開状態において、各ワイヤーが、第1のパネル101と第2のパネル102との間に形成された各空間を通過するような構成である。この際、ワイヤー103とワイヤー105、およびワイヤー104とワイヤー106とは、上述した各空間において互いに交差している。以下、この点について図6〜8を参照して詳細を説明する。
図6は、本発明を実施した表示装置の実施形態である表示装置100の状態を横展開状態から収納状態Aに変更する(折り畳む)場合を例示的に説明する図である。図6(a)は、表示装置100を下側面方向から見た、表示装置100の横展開状態を例示的に説明する拡大図である。図6(b)は、表示装置100を下側面側から見た場合の、表示装置100の横展開状態から収納状態Aへの移行状態を例示的に説明する拡大図である。図6(b)に図示する表示装置100は、図6(a)の状態から第2のパネル102を相対的に略90度回動させた状態を示している。図6(c)は、表示装置100を下側面方向から見た場合の、表示装置100の収納状態Aを例示的に説明する拡大図である。図6(c)に図示する表示装置100は、図6(b)の状態から第2のパネル102を相対的に90度回動させた状態を示している。
以下、図6(a)〜(c)を参照して、図6(a)に図示する矢印Cの方向に向けて、表示装置100を横展開状態から収納状態Aへと変更する場合のワイヤー103、105の動作について説明する。なお、ワイヤー104およびワイヤー106の動作については、ワイヤー103およびワイヤー105と略同一なので説明は省略する。
図6(a)に図示するように、表示装置100の横展開状態において、ワイヤー103は、第1のパネル101の第1の辺に該当するA面側の角部101g1とB面側の角部101h1、第2の辺に該当するB面側の角部101i1とそれぞれ接している。そして、第1パネル101の角部101i1と第2のパネル102の第4の辺に該当するA面側の角部102j1に支持されている。この状態でワイヤー103は、溝部101c1と溝部102c1との間に形成された空間を通過する。
また、表示装置100の横展開状態において、ワイヤー105は、第2のパネル102の第3の辺に該当するA面側の角部102g1とB面側の角部102h1、第2の辺に該当するB面側の角部102i1とそれぞれ接している。そして、第2パネル102の溝部102c1のB面側の角部102i1と第1のパネル101の溝部101c1の第2の辺に該当するA面側の角部101j1に支持される。この状態でワイヤー105は、溝部101c1と溝部102c1との間に形成された空間を通過する。
そして、図6(a)に図示するように、ワイヤー103とワイヤー105とは、第1パネル101の溝部101c1と第2パネル102の溝部102c1によって形成される空間の中で交差している。この際、ワイヤー103とワイヤー105は、第1のパネル101と第2のパネル102のA面とB面の間の略中間の位置で交差している。
次に、図6(b)に図示する表示装置100の移行状態では、ワイヤー103とワイヤー105の交差位置が、第2のパネル102の折り畳みに伴って、第1のパネル101および第2のパネル102のA面側へと移行する。
次に、図6(c)に図示する表示装置100の収納状態Aにおいて、ワイヤー103は、第2のパネル102の固定部102f1と第1のパネル101の溝部101c1のA面側の角部101i1に支持される。また、ワイヤー105は、第1のパネル101の固定部101f1と第2のパネル102の溝部102c1のA面側の角部102i1に支持される。
図6(c)に図示するように、表示装置100の収納状態Aでは、ワイヤー103とワイヤー105が、第1のパネル101のA面と第2のパネル102のA面との間で交差する。具体的には、第1のパネル101と第2のパネル102のA面上に形成された溝部同士によって形成された空間において、ワイヤー103とワイヤー105とが交差する。
以上説明したように、表示装置100を横展開状態から収納状態Aへと折り畳む動作に伴って、各ワイヤーを支持する位置が変化する。そして、ワイヤーを支持する位置が変化することに応じて、各ワイヤー同士が交差する位置が第1のパネル101および第2のパネル102のA面とB面との間の位置からA面側へと移行する。この構成によって、ワイヤーが対応する溝部から脱落することなく表示装置100を折り畳むことができる。
なお、表示装置100の状態を収納状態Aから横展開状態へと変更(展開)する場合は、上述の動きとは逆の順序で各ワイヤーが動作する。また、表示装置100の縦展開状態から収納状態Bへの移行、または収納状態Bから縦展開状態への移行動作は、前述した表示装置100の横展開状態から収納状態Aへの移行、または収納状態Aから横展開状態への移行動作と同様であるので説明は省略する。
図7は、本発明を実施した表示装置の実施形態である表示装置100の状態を横展開状態から両面状態に変更する(折り畳む)場合を例示的に説明する図である。図7(a)は、表示装置100を下側面方向から見た、表示装置100の横展開状態を例示的に説明する拡大図である。図7(b)は、表示装置100を下側面方向から見た、表示装置100の横展開状態から両面状態への移行状態を例示的に説明する拡大図であって、図7(a)の状態から第2のパネル102を相対的に略45度回動させた状態を示している。図7(c)は、表示装置100を下側面方向から見た、表示装置100の横展開状態から両面状態への移行状態を例示的に説明する拡大図であって、図7(a)の状態から第2のパネル102を相対的に略90度回動させた状態を示している。図7(d)は、表示装置100を下側面方向から見た、表示装置100の横展開状態から両面状態への移行状態を例示的に説明する拡大図であって、図7(a)の状態から第2のパネル102を相対的に略135度回動させた状態を示している。図7(e)は、表示装置100を下側面方向から見た、表示装置100の両面状態を例示的に説明する拡大図であって、図7(a)の状態から第2のパネル102を相対的に略180度回動させた状態を示している。以下、図7(a)〜(e)を参照して、図7(a)に示す矢印D方向に、表示装置100を横展開状態から両面状態へと移行させる際のワイヤー103、105の動きについて説明する。なお、ワイヤー104およびワイヤー106の動きについては、ワイヤー103およびワイヤー105と同様なので説明は省略する。また、図7(a)の矢印D方向は、図6(a)で図示した矢印C方向とは反対方向である。
図7(a)に図示する表示装置100の横展開状態については、前述した通りなので説明を省略する。次に、図7(b)に図示する表示装置100の移行状態では、ワイヤー103とワイヤー105の交差位置が、第2のパネル102の折り畳みに伴って、第1のパネル101および第2のパネル102のB面側へと移行する。なお、この際のワイヤー103およびワイヤー105を支持する位置は、表示装置100の横展開状態と略同一である。
次に、図7(c)に図示する表示装置100の移行状態で、ワイヤー103は、第2のパネル102の溝部102c1のA面側の端と第1のパネル101の溝部101b1のB面側の端に支持される。また、ワイヤー105は、第1のパネル101の溝部101c1のA面側の端と第2のパネル102の溝部102b1のB面側の端に支持される。この際、ワイヤー103とワイヤー105の交差位置が、第2のパネル102の折り畳みに伴って、第1のパネル101および第2のパネル102のB面の端部近傍へと移行する。
次に、図7(d)に図示する表示装置100の移行状態で、ワイヤー103は、第2のパネル102の溝部102c1のB面側の端と第1のパネル101の溝部101b1のB面側の端に支持される。また、ワイヤー105は、第1のパネル101の溝部101c1のB面側の端と第2のパネル102の溝部102b1のB面側の端に支持される。この状態で、ワイヤー103とワイヤー105の交差位置が、第2のパネル102の折り畳みに伴って、第1のパネル101のB面と第2のパネル102のB面の間へと移行する。なお、この状態で当該交差位置は、溝部101d1と溝部102d1との間に形成された空間には位置していない。
次に、図7(e)に図示する表示装置100の両面状態で、ワイヤー103とワイヤー105とが、図7(d)に図示した状態と同様の位置で支持され、溝部101d1と溝部102d1との間に形成された空間で交差する。
以上説明したように、表示装置100を横展開状態から両面状態へと折り畳む動作に伴って、各ワイヤーを支持する位置が変化する。そして、ワイヤーを支持する位置が変化することに応じて、各ワイヤー同士が交差する位置が第1のパネル101および第2のパネル102のA面とB面との間の位置からB面側へと移行する。この構成によって、ワイヤーが対応する溝部から脱落することなく表示装置100の状態を変更(変形)させることができる。なお、表示装置100の状態を両面状態から横展開状態へと変更(展開)する場合は、上述の動きとは逆の順序で各ワイヤーが動作する。
図8は、本発明を実施した表示装置の実施形態である表示装置100の状態を縦展開状態から両面状態へと変更する(折り畳む)場合を例示的に説明する図である。なお、図8の各図は、表示装置100を左側面(第2のパネル102の右側面)方向から見た図であって、説明のために前述した図6および図7に合わせて、表示装置100を略90度回転させた状態を示している。
図8(a)は、表示装置100を左側面方向から見た、表示装置100の縦展開状態を例示的に説明する拡大図である。図8(b)は、表示装置100を左側面方向から見た、表示装置100の縦展開状態から両面状態への移行状態を例示的に説明する拡大図であって、図8(a)の状態から第1のパネル101を相対的に略45度回動させた状態を示している。図8(c)は、表示装置100を左側面方向から見た、表示装置100の縦展開状態から両面状態への移行状態を例示的に説明する拡大図であって、図8(a)の状態から第1のパネル101を相対的に略90度回動させた状態を示している。図8(d)は、表示装置100を左側面方向から見た、表示装置100の縦展開状態から両面状態への移行状態を例示的に説明する拡大図であって、図8(a)の状態から第1のパネル101を相対的に略135度回動させた状態を示している。図8(e)は、表示装置100を左側面方向から見た、表示装置100の両面状態を例示的に説明する拡大図であって、図8(a)の状態から第1のパネル101を相対的に略180度回動させた状態を示している。以下、図8(a)〜(e)を参照して、図8(a)に示す矢印E方向に、表示装置100を縦展開状態から両面状態へと移行させる際のワイヤー103、105の動きについて説明する。なお、ワイヤー104およびワイヤー106の動きについては、ワイヤー103およびワイヤー105と同様なので説明は省略する。
図8(a)に図示するように、表示装置100の縦展開状態において、ワイヤー103は、第2のパネル102の第4の辺に該当するA面側の角部102j1とB面側の角部102i1、第3の辺に該当するB面側の角部102hi1とそれぞれ接している。そして、第2パネル102の角部102h1と第1のパネル101の第1の辺に該当するA面側の角部101g1に支持されている。この状態でワイヤー103は、溝部101b1と溝部102b1との間に形成された空間を通過する。
また、表示装置100の縦展開状態において、ワイヤー105は、第1のパネル101の第2の辺に該当するA面側の角部101j1とB面側の角部101i1、第1の辺に該当するB面側の角部101h1とそれぞれ接している。そして、第1パネル101の角部101h1と第2のパネル102の第3の辺に該当するA面側の角部102g1に支持されている。この状態でワイヤー105は、溝部101b1と溝部102b1との間に形成された空間を通過する。
そして、図8(a)に図示するように、ワイヤー103とワイヤー105とは、第1パネル101の溝部101b1と第2パネル102の溝部102b1によって形成される空間の中で交差している。この際、ワイヤー103とワイヤー105は、第1のパネル101と第2のパネル102のA面とB面の間の略中間の位置で交差する。
次に、図8(b)に図示する表示装置100の移行状態では、ワイヤー103とワイヤー105の交差位置が、第2のパネル102の折り畳みに伴って、第1のパネル101および第2のパネル102のB面側へと移行する。なお、この際のワイヤー103およびワイヤー105を支持する位置は、表示装置100の縦展開状態と略同一である。
次に、図8(c)に図示する表示装置100の移行状態で、ワイヤー103は、第1のパネル101の溝部101b1のA面側の端と第2パネル102の溝部102c1のB面側の端に支持される。また、ワイヤー105は、第2のパネル102の溝部102b1のA面側の端と第1のパネル101の溝部101c1のB面側の端に支持される。
また、この際、ワイヤー103とワイヤー105の交差位置が、第2のパネル102の折り畳みに伴って、第1のパネル101および第2のパネル102のB面の端部近傍へと移行する。
次に、図8(d)に図示する表示装置100の移行状態で、ワイヤー103は、第1のパネル101の溝部101b1のB面側の端と第2のパネル102の溝部102c1のB面側の端に支持される。また、ワイヤー105は、第2のパネル102の溝部102b1のB面側の端と第1のパネル101の溝部101c1のB面側の端に支持される。
この状態で、ワイヤー103とワイヤー105の交差位置が、第2のパネル102の折り畳みに伴って、第1のパネル101のB面と第2のパネル102のB面の間へと移行する。なお、この状態で当該交差位置は、溝部101d1と溝部102d1との間に形成された空間には位置していない。
次に、図8(e)に図示する表示装置100の両面状態で、ワイヤー103とワイヤー105とが、図8(d)に図示した状態と同様の位置で支持され、溝部101d1と溝部102d1との間に形成された空間で交差する。
以上説明したように、表示装置100の状態を縦展開状態から両面状態へと変更する(折り畳む)動作に伴って、各ワイヤーを支持する第1のパネル101および第2のパネル102における位置が変化する。そして、ワイヤーを支持する位置が変化することに応じて、各ワイヤー同士が交差する位置が第1のパネル101および第2のパネル102のA面とB面との間の位置からB面側へと移行する。この構成によって、ワイヤーが対応する溝部から脱落することなく表示装置100の状態を変更させる(折り畳む)ことができる。なお、表示装置100の状態を両面状態から縦展開状態へと変更(展開)させる場合は、上述の動きとは逆の順序で各ワイヤーが動作する。
以上説明した構成によって、本実施形態の表示装置100は、横展開状態、両面状態、収納状態A、収納状態B、縦展開状態という5つの状態間における変形操作を容易に行うことができる。したがって、本実施形態の表示装置100は、それぞれ表示部が設けられた第1のパネル101と第2のパネル102との相対的な配置を複数の状態へと変更することができる。特に、第1のパネル101と第2のパネル102において、延長線上に位置する辺同士が異なるように、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置を変更することができる。
したがって、本実施形態の表示装置100は、表示部101aと表示部102aに単一の画像を分割して表示させる場合に、当該単一の画像の大きさや撮影の種類に応じて、各パネルの相対的な配置を自由に変更することができる。
例えば、表示装置100全体に表示させる表示画像の直交する2辺(例えば、長辺と短辺)の比率が、3:2や16:9など、写真(または撮像素子)に多用される比率である場合は、表示装置100の状態を縦展開状態に変更させる。また、表示装置100全体に表示させる表示画像の直交する2辺の比率が、映画用に多用されるスコープサイズや、所謂パノラマ画像などの横長な比率(例えば、2:1以上の比率など)である場合は、表示装置100の状態を横展開状態に変更させる。
このように、本実施形態の表示装置100は、ユーザによって、表示画像のそれぞれが直交する2辺の比率(アスペクト比)に合わせて、各パネルの相対的な配置を変更することができるので、できる限り大きく画像を表示させることができる。特に、表示装置100をデジタルカメラなどの撮像装置に適用させた場合は、撮像装置によって取得した大きさ(各辺の比率)が異なる種々の画像に合わせて、当該画像をできるだけ大きく表示させることができる。
ここで、表示装置100の第1のパネル101および第2のパネル102における画像(表示画像)の表示サイズについて説明する。
まず、表示装置100が両面状態(図5(c))である場合、表示部101aおよび表示部102aにおける表示画像の表示サイズは、各筐体の長辺と平行な方向の長さがWd、短辺と平行な方向の長さがHdとなる。
また、表示装置100が横展開状態(図5(b))である場合、表示装置100全体の表示領域は、表示部101aと表示部102aとを足し合わせた領域となる。したがって、表示装置100が横展開状態である場合、上述した領域を表示装置100の表示領域とみなし、当該表示領域に表示画像を表示させることができる。この場合、表示領域の大きさは、幅2Wd、高さHdとなる。
同様に、表示装置100が縦展開状態(図5(d))である場合も、表示部101aと表示部102aとを足し合わせた領域を表示装置100全体の表示領域とみなし、この場合の当該表示領域の大きさは、幅Wd、高さ2Hdとなる。
すなわち、本実施形態の表示装置100は、展開状態における表示領域を、両面状態における表示領域に対して約2倍の面積とすることができる。逆に、表示装置100は、両面状態における表示領域を展開状態における表示領域に対して約半分の面積とすることができる。以上説明したように、本実施形態の表示装置100は、状態に応じて装置自体の小型化と表示領域の大型化が可能であるので、携帯性を向上しつつ、同一平面における表示領域を拡大することができる。
以上説明したように、本実施形態の表示装置100は、収納状態(A、B)、横展開状態、両面状態、縦展開状態などの複数の状態に変更することができる。特に、第1のパネル101と第2のパネル102において、延長線上に位置する辺同士が異なるように、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置を変更することができる。
この構成により、本実施形態の表示装置100は、表示部101aと表示部102aに単一の画像を分割して表示させる場合に、表示させたい画像のアスペクト比などに応じて、各パネルの相対的な配置を自由に変更することができる。
ここで、撮像装置であるカメラ1の表示手段として表示装置100を適用した場合について図9〜17を参照して説明する。図9は、本発明の実施形態に係るカメラ1を説明する図である。カメラ1は、前述した表示装置100とカメラ本体10、ヒンジ14などによって構成されている。本実施形態のカメラ1は、前述した表示装置100が設けられている側を背面側、その反対側を正面側とする。また、カメラ1と表示装置100とを連結するヒンジ14が設けられている側を左側面側、その反対を右側面側とする。
以下、カメラ本体10を構成する各部について説明する。レリーズスイッチ11は、被写体の撮像準備および撮像を指示するための部材であって、半押し(SW1)で被写体の撮像準備を指示することができ、全押し(SW2)で被写体の撮像を指示することができる。
操作ボタン12は、カメラ1の駆動モードや表示モードを設定できる操作部である。なお、操作ボタン12は、撮像時の各種パラメータの変更や調整、画像再生時の画像変更などにも用いられる。
なお、本実施形態のカメラ1は、駆動モードとして、被写体を撮像する撮影モードや画像を再生する再生モードを設定できる。
また、本実施形態のカメラ1は、表示モードとして、表示装置100の状態に基づいて表示画像の大きさを自動的に変更する自動表示モードを設定することができる。この自動表示モードでは、単一の表示画像を分割し、当該分割された画像を、表示部101aと表示部102aにそれぞれ表示させることができる。
この際、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置に応じて、表示部101aおよび表示部102aに表示させる表示画像の大きさを変更する。例えば、表示装置100が横展開状態である場合は、表示装置100全体の表示領域が幅2Wd、高さHdであるので、当該表示領域の大きさに合わせて、分割して表示させる表示画像の大きさを変更する。また、表示装置100が縦展開状態である場合は、表示装置100全体の表示領域が幅Wd、高さ2Hdであるので、当該表示領域の大きさに合わせて、分割して表示させる表示画像の大きさを変更する。
なお、本実施形態のカメラ1は、自動表示モードが設定されている場合に、表示画像の大きさに関する情報に基づいて表示装置100の最適な展開状態を報知することができる。この詳細については後述する。
この他、カメラ1の表示モードとして、表示装置100の横展開状態に合わせて表示画像を各表示部に表示させる横表示モードと、表示装置100の縦展開状態に合わせて表示画像を各表示部に表示させる縦表示モードを設定できる。さらに、カメラ1の表示モードとしては、表示装置の両面状態に合わせて表示画像を各表示部に表示させる標準表示モードを設定できる。
姿勢検出部13はカメラ1の姿勢を検出する加速度センサーなどの姿勢検出手段である。本実施形態では、姿勢検出部13による検出結果に基づいて、カメラ1の姿勢を検出することができる。なお、本実施形態では、カメラ本体10に設けられた姿勢検出部13を用いて、カメラ1の姿勢を検出するような構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、表示装置100に姿勢検出手段を設け、当該姿勢検出手段の検出結果に基づいて、カメラ1の姿勢を検出するような構成であってよい。
ヒンジ14は、カメラ本体10の左側面側と表示装置100の第1のパネル101の右側面側とを連結する連結手段であって、カメラ本体10に対して、表示装置100を相対的に回動させることができる。
なお、本実施形態のヒンジ14は、表示装置100を構成する各パネルの短辺と平行な軸を回動軸とするが、これに限定されるものではない。この回動軸に加えて、当該回動軸と直交しつつ、表示装置100の各パネルの長辺と平行な軸を中心に回動できるような構成(所謂バリアングル液晶タイプ)であってもよい。
スピーカー31は、カメラ1や表示装置100の操作に関する音声案内や警告、所定の操作音などを出力できる音声出力手段である。なお、スピーカー31は、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置に関する情報(音声案内)を報知する報知手段でもある。この詳細については後述する。
次に、図10を参照して、カメラ本体10の内部構成について説明する。図10は、本発明の実施形態に係るカメラ本体10の内部構成について説明するブロック図である。
カメラマイコン(CPU)2は、カメラ1の動作を統括的に制御する制御手段である。以下に説明するカメラ1を構成する各部は、カメラマイコン2からの指示に応じて、各動作が制御される。
レンズ制御回路3は、レンズユニット4の駆動を制御する駆動制御手段であって、不図示のズームレンズ、フォーカスレンズ、絞りなどの駆動を制御する。なお、本実施形態のレンズユニット4はカメラ本体10と一体的に設けられているような構成であるが、レンズユニットとカメラ本体10とがそれぞれ別々に設けられているような構成であってもよい。
撮像制御回路5は、CMOS等の電荷蓄積型の撮像素子である撮像素子6の動作および不図示のシャッターの駆動を制御する制御手段であって、撮像素子6の蓄積時間制御や蓄積した電荷の読み出しに関する制御を行う。なお、撮像素子6は、レンズユニット4を介して入射した光束(被写体の光学像)を光電変換することによってアナログ画像データを出力する。
撮像素子6によって取得されたアナログ画像データは、画像処理回路50によってデジタル画像データに変換され、メモリ60に記録される。当該デジタル画像データは、画像処理回路50によって、所定の画像補間、リサイズ処理や色変換処理、飽和画素や黒潰れ画素などの画素データ数の演算処理などが施された後、表示用のアナログ画像データに変換される。
状態検出回路8は、カメラ1に配設されるスイッチやボタンなどの各種の操作部の状態やセンサーなどの状態を検出する状態検出手段である。例えば、状態検出回路8は、姿勢検出部13やカメラ状態検出部20の検出結果や、ユーザによる操作ボタン12の操作など、カメラ1に関わる種々の状態を検出することができる。
電源スイッチ9は、カメラ本体10の電源のオン/オフを指示するためのスイッチである。電源スイッチ9がオンされたことが状態検出回路8によって検出されると、電源回路80からカメラ本体10の各部に電力が供給される。また、表示装置100の第1の電源部111と第2の電源部121から表示装置100の各部に電力が供給される。
なお、本実施形態では、カメラ本体10と表示装置100とでそれぞれ独立した電源を備えるような構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、カメラ本体10と表示装置100とが電気的に接続されていれば、カメラ本体10と表示装置100のどちらか一方のみに電源を設け、カメラ1を構成する各部へと電源を供給するような構成であってもよい。
カメラ状態検出部20は、カメラ1の状態を検出する状態検出手段である。カメラ状態検出部20は、電気接点20aによって構成されており、カメラ本体10に設けられている。この電気接点20aと前述した電気接点21aとの導通状態を検出することで、カメラ1の状態を検出することができる。
なお、本実施形態のカメラ1は、カメラ状態検出部20と、前述した表示装置100側の表示状態検出部21、22の検出結果に基づいて、カメラ1の状態および表示装置100の状態を検出することができる。具体的には、表示状態検出部21、22とカメラ状態検出部20を構成する各電気接点からの出力に応じて、状態検出回路8は表示装置100の状態およびカメラ1の状態を検出することができる。
カメラ通信部7は、前述した表示装置100の第1の通信部112、第2の通信部122と通信可能な通信手段である。本実施形態では、カメラ通信部7と第1の通信部112、第2の通信部122を介して、カメラマイコン2と第1の表示制御回路110および第2の表示制御回路120とが互いに通信可能である。
音声制御回路30は、スピーカー31による音声出力を制御する制御手段である。振動制御回路40は、振動体41の振動動作を制御する制御手段である。なお、音声制御回路30、スピーカー31、振動制御回路40、振動体41は表示装置100に設けられるような構成であってもよい。
メモリ60は、電気的に消去や記憶が可能なメモリであり、例えば、フラッシュメモリ等に代表されるEEPROM等である。メモリ60には、本実施形態において使用される種々のデータが格納されている。例えば、カメラ1において実行されるプログラムや動作用の定数、種々の露出条件、カメラ1内の処理で使用する算出式、露出条件を設定するプログラム線図、不図示の発光手段の発光量や発光条件などがメモリ60に格納されている。なお、カメラ1において実行されるプログラムとは後述する図13や図16に示すフローと同様の動作を指示するためのプログラムである。
また、メモリ60には、表示装置100に表示させる表示画像を記録することができ、カメラ1を用いて被写体を撮像することで取得した画像以外に、カメラ1の外部から送信された画像を記録することができる。なお、表示画像の記録とそれ以外のデータ等を格納するメモリとをそれぞれ別々に設けるような構成であってもよい。例えば、表示画像をメモリ60に記録し、上述した種々のデータをメモリ60とは別に設けられたROM等のメモリに格納しているような構成であってもよい。
外部入出力回路70は、不図示の外部ケーブルなどを介して、カメラ1以外の外部機器との通信を制御する通信制御回路である。外部機器から出力された情報はメモリ60に記録される。以上が本実施形態のカメラ本体10の内部構成である。
次に、カメラ1の状態および表示装置100の状態(各パネルの相対的な配置)を検出する方法について、図11、図12を参照して説明する。図11は、本発明の実施形態に係るカメラ1の状態と表示装置100の各電気接点同士の位置関係を説明する図である。図11(a)は、表示装置100が両面状態かつ、表示装置100がカメラ本体10の背面に位置していない状態を例示的に説明した図である。図11(b)は、表示装置100が両面状態かつ、表示装置100がカメラ本体10の背面に位置している状態(以下、標準状態と称す)を例示的に説明した図である。図11(c)は、表示装置100が横展開状態かつ、表示装置100がカメラ本体10の背面に位置していない状態(以下、横表示状態と称す)を例示的に説明した図である。図11(d)は、表示装置100が縦展開状態かつ、表示装置100がカメラ本体10の背面に位置していない状態(以下、縦表示状態と称す)を例示的に説明した図である。
図11(a)に図示するように、本実施形態のカメラ本体10の背面側であって、表示装置100が収納される位置の左側面側上端部に電気接点20aが設けられている。次に、図11(c)に図示するように、第1のパネル101のA面右側面側の上部には電気接点21aが設けられている。また、第1のパネル101の上面内部の中央付近には電気接点21bが設けられている。さらに、第1のパネル101の左側面内部の中央付近には電気接点21cが設けられている。また、第2のパネル102の上面内部の中央付近には電気接点22bが設けられている。さらに、第2のパネル102の右側面内部の中央付近には電気接点22cが設けられている。
以上説明した各電気接点は、カメラ1の状態や表示装置100の各展開状態の何れかにおいて、対応する他の電気接点と隣接し、互いが同通常対となるような位置に設けられている。
図11(b)に図示するように、電気接点20aは、カメラ1が標準状態の場合に、カメラ1の厚み方向(撮像方向)において第1のパネル101の電気接点21aと重畳し、電気接点20aと電気接点21aとが導通状態となる。
また、図11(c)に図示するように、電気接点21cは、カメラ1が横表示状態(表示装置100が横展開状態)の場合に、第2のパネル102の電気接点22cと隣接し、電気接点22cと導通状態となる。
また、図11(d)に図示するように、電気接点21bは、カメラ1が縦表示状態(表示装置100が縦展開状態)の場合に、第2のパネル102の電気接点22bと隣接し、電気接点22aと導通状態となる。
図12は、本発明の実施形態に係るカメラ1の状態と各電気接点同士の導通状態を説明する図である。図12に図示するように、電気接点20aと電気接点21aとの導通が検出され、その他の電気接点における導通(状態)が検出されない場合、状態検出回路8はカメラ1の状態が標準状態であると検出する。
また、図12に図示するように、電気接点21bと電気接点22bとの導通状態が検出され、その他の電気接点における導通状態が検出されない場合、状態検出回路8はカメラ1の状態が横表示状態(表示装置100の展開状態が横展開状態)であると検出する。
また、図12に図示するように、電気接点21cと電気接点22cとの導通状態が検出され、その他の電気接点における導通状態が検出されない場合、状態検出回路8はカメラ1の状態が縦表示状態(表示装置100の展開状態が縦展開状態)であると検出する。
次に、カメラ1の状態(表示装置100の状態(各パネルの相対的な配置))に関する情報をユーザに向けて報知する状態報知処理について、図13〜図17を参照して説明する。図13は、本発明の実施形態に係るカメラ1の状態報知処理について説明するフローチャートである。なお、以下に説明する各処理において取得されるデータ等の情報は、メモリ60に記録され、カメラマイコン2によって必要に応じて読み出されるものとする。
また、本実施形態のカメラ1は、状態報知処理と並行して、表示画像を表示装置100に表示させるような構成である。すなわち、表示画像に重畳させて、後述する状態報知用の画像(以下、報知画像と称す)を表示させるような構成である。
例えば、撮影モードでは、撮像素子6を用いて周期的に連続して被写体を撮像することで取得された画像を逐次表示(所謂ライブビュー表示)する際に、逐次表示する表示画像に重畳させて報知画像を表示させる。また、再生モードでは、メモリ60に格納され、ユーザによって再生(表示)が指定された表示画像に重畳させて報知画像を表示装置100に表示させる。なお、報知画像を表示させる場合に、報知画像以外の画像を表示装置100に表示させないような構成であってもよい。
図13に図示するように、カメラ1の電源スイッチ9がオンされたことに応じて状態報知処理が開始されると、ステップS101でカメラマイコン2は、状態検出回路8からの出力信号に基づいて、カメラ1の現在の表示モードを判定する。なお、本実施形態のカメラ1は、電源スイッチ9のオン以外に、駆動モードの変更、再生する表示画像の変更、撮影モードにおける表示画像の大きさ変更などに応じて、現在の状態報知処理を終了して次の(新たな)状態報知処理を開始する構成である。この詳細については後述する。
カメラマイコン2によって、現在表示モードが自動表示モード以外であると判定された場合、情報報知処理を終了する。すなわち、表示モードが横表示モード、縦表示モード、標準表示モードであると判定された場合、カメラマイコン2は情報報知処理を終了する。
また、カメラマイコン2によって、表示モードが自動表示モードであると判定された場合、ステップS102でカメラマイコン2は、状態検出回路8の検出結果に基づいて、カメラ1の駆動モードを判定する。
カメラマイコン2によって、現在の駆動モードが撮影モードであると判定された場合、ステップS116へ進み、撮影モードにおける状態報知処理を実行する。この詳細については後述する。
カメラマイコン2によって、現在の駆動モードが再生モードであると判定された場合はステップS103に進む。ステップS103でカメラマイコン2は、メモリ60に記録されている画像データを読み出し、種々の処理を施した状態で表示装置100に当該画像データに対応した表示画像を表示させる。なお、本実施形態において、ステップS103の処理において表示させる表示画像は、記録用の画像データとしてメモリ60に最後に記録された画像データに基づく画像であるが、これ以外の画像データを表示画像として表示させるような構成であってもよい。
次に、ステップS104でカメラマイコン(画像判定手段)2は、ステップS103で表示させた(現在も表示させている)表示画像の大きさを判定する。具体的には、カメラマイコン2は、表示画像の直交する2辺の長さの比率(アスペクト比)を判定する。
次に、ステップS105でカメラマイコン(決定手段)2は、ステップS104で判定した表示画像の大きさに関する情報に基づいて、報知手段により報知させる表示装置100の状態(以下報知状態と称す)を決定する。また、ステップS105でカメラマイコン(決定手段)2は、決定された報知状態に基づいて、表示装置100に表示させる報知画像を決定(生成)する。以下、この詳細について具体的に説明する。
本実施形態の表示装置100は、第1のパネル101と第2のパネル102との相対的な配置を変更させることが可能であって、単一の表示画像を分割して表示させる場合に、表示画像の大きさに応じて各パネル同士の最適な配置は異なる。
例えば、写真に多用される3:2および16:9の比率の表示画像と、映画用に多用されるスコープサイズ、パノラマ画像などの比率(例えば、2:1以上の比率)の表示画像では、それぞれの表示画像を最も大きく表示可能な表示装置100の状態は異なる。
しかしながら、本実施形態の表示装置100のように、各パネル同士の相対的な配置を複数の状態へと変更できる場合、表示画像の大きさに応じた各パネル同士の配置をユーザ自身が判断することは困難である。したがって、表示画像に対応した状態へと表示装置100の状態(各パネル同士の相対的な配置)を変更するのに、ユーザによる煩雑な操作や必要以上に長い操作時間を要してしまう場合がある。
そこで本実施形態では、表示画像の大きさに関する情報に基づいて、表示装置100の各パネルの相対的な配置に関する情報をユーザに向けて報知することで、上述の問題に対応する。
図13に戻り、ステップS105でカメラマイコン2は、表示画像のアスペクト比が所定の閾値以上であるか否かに応じて、後述する報知手段によって報知させる表示装置100の状態(報知状態)を決定する。
なお、報知状態としては、単一の表示画像を分割して表示部101aと表示部102aとにそれぞれ表示させる場合に、当該表示画像を最も大きく表示できる、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置である。
報知状態の決定後、当該報知状態に関する情報に基づいて、表示画像に重畳して表示させる報知画像を決定(生成)する。なお、本実施形態において、当該報知画像は、第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な配置に関する画像である。この詳細は後述する。
本実施形態における表示画像のアスペクト比としては、表示画像のそれぞれが直交する辺同士の大きさの比率であって、表示画像の長辺の長さ(大きさ)と短辺の長さ(大きさ)の比率とする。表示画像の長辺の長さをL1、短辺の長さをL2とすると、表示画像のアスペクト比をAは以下の式(3)より、
A=L1/L2・・・(3)
となる。
また、本実施形態では、上述した所定の閾値Ash=2とする。これは、表示装置100の横展開状態の表示領域のアスペクト比Aw=3と縦展開状態の表示領域のアスペクト比Ah=1.33との略半分の値である。
そして、表示画像のアスペクト比Aが所定の閾値Ash以上であるか(A≧Ash=2)、所定の閾値Ashよりも小さいか(A<Ash=2)であるかに応じて、報知画像にて報知させる各パネル同士の配置に関する情報を変更する。すなわち、本実施形態のカメラ1は、表示画像のアスペクト比が2:1以上の画像であるか否かに応じて、報知画像の報知内容を変更する。
なお、本実施形態では、所謂パノラマ画像やスコープサイズの画像など、比較的横長な画像に用いられるアスペクト比である2:1を上述した所定の閾値として採用したが、これに限定されるものではなく、その他の値を採用するような構成であってもよい。
表示画像のアスペクト比A≧2の場合、カメラマイコン2は、表示装置100の報知状態を横展開状態に決定する。また、表示画像のアスペクト比A<2の場合、カメラマイコン2は表示装置100の報知状態を縦展開状態に決定する。
次に、ステップS106でカメラマイコン2は、カメラ状態検出部20、表示状態検出部22の検出結果に基づく状態検出回路8からの出力信号に基づいて、カメラ1の状態(および表示装置100の状態)を判定する。なお、ステップS106で判定可能なカメラ1の状態は、前述した、標準状態、横表示状態、縦表示状態の3つである。
次に、ステップS107でカメラマイコン2は、ステップS106で検出したカメラ1の状態がステップS105で決定した表示装置100の報知状態と同一であるか否かを判定する。すなわち、現在の各パネル同士の相対的な配置が、報知画像によって報知する各パネル同士の相対的な配置と同一であるか否かを判定する。
カメラマイコン2によって、報知状態とカメラ1(または表示装置100)の状態が同一であると判定された場合(ステップS107でYES)は、現在の状態報知処理を終了する。
また、カメラマイコン2によって、報知状態とカメラ1の状態が同一ではないと判定された場合(ステップS107でNO)は、ステップS108でカメラマイコン(報知手段)2は、ステップS105で決定した報知画像を表示装置100に表示させる。具体的に、カメラマイコン2は、表示部101aと表示部102aに、ステップS105で決定した報知画像を表示させるように、表示装置100の第1の表示制御回路110と第2の表示制御回路120を制御する。
次に、ステップS109でカメラマイコン2は、タイマーカウントを開始する。なお、このタイマーカウントは、表示装置100に表示されている現在の報知画像の表示開始後の時間経過を計測するための動作である。
次に、ステップS110で、カメラマイコン(報知手段)2は音声制御回路30を介して、表示装置100の状態の変更をユーザに促すための音声案内をスピーカー31から出力させる。この詳細については後述する。
次に、ステップS111でカメラマイコン2は、状態検出回路8の検出結果に基づいて、表示装置100の状態が変更されたか否かを判定する。具体的に、表示装置100の第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な位置関係が変更されたか否かを判定する。
カメラマイコン2によって、表示装置100の状態が変更されていると判定された場合(ステップS111でYES)、ステップS112でカメラマイコン2は、ステップS109で開始した現在のタイマーカウントをリセットする。また、表示装置100の状態が変更されていないと判定された場合(ステップS111でNO)、ステップS113でカメラマイコン2は、ステップS109で開始した現在のタイマーカウントが所定の時間経過したか否かを判定する。
カメラマイコン2によって所定の時間が経過していないと判定された場合(ステップS113でNO)、ステップS111に戻り前述した処理を繰り返す。また、カメラマイコン2によって所定の時間が経過していると判定された場合(ステップS113でYES)、ステップS114でカメラマイコン2は、ステップS109で開始した現在のタイマーカウントをリセットする。そして、ステップS116においてカメラマイコン2は、現在表示中の報知画像の表示を停止し、状態報知処理を終了する。
報知画像の表示開始から所定の時間が経過しても表示装置100の状態が変更されていない場合(ステップS113でYES)、ユーザの意図として、表示装置100の状態変更を望んでいない可能性が高い。そこで、上述したステップS113において、現在表示中の報知画像の表示開始からの所定の時間が経過していると判定された場合は、報知画像の表示を終了する。この際、表示が終了されるのは報知画像だけであって、表示画像の表示は継続して行われる。
この構成によって、本実施形態のカメラ1は、ユーザが意図しない報知画像の表示を不必要に表示し続けることを防止することができる。なお、本実施形態では、当該所定の時間を10秒とするが、それ以外の時間を設定するような構成であってもよい。
ステップS112でタイマーカウントをリセットしたら、ステップS115でカメラマイコン2は、ステップS107の処理と同様に、ステップS105で決定した表示装置100の報知状態と、状態変更後のカメラ1の状態とが同一であるか否かを判定する。
カメラマイコン2によって、報知状態とカメラ1の状態とが同一ではないと判定された場合(ステップS115でNO)、ステップS109に戻り、前述した処理を繰り返す。すなわち、カメラ1の状態が報知状態と同一であると判定されるまで、ステップS109〜S115の処理を繰り返す。
また、カメラマイコン2によって、報知画像の表示内容とカメラ1の状態とが同一であると判定された場合(ステップS115でYES)、ステップS116においてカメラマイコン2は、現在表示中の報知画像の表示を終了し、状態報知処理を終了する。以上が、駆動モードが再生モードである場合の、状態報知処理である。
なお、前述したように、再生モードにおける状態報知処理では、ユーザの操作などによって再生させる表示画像が変更されたことに応じて、現在の状態報知処理を終了して次の(新たな)状態報知処理が開始される。また、ユーザの操作などによって駆動モードが変更された場合も、現在の状態報知処理を終了して次の(新たな)状態報知処理が開始される。例えば、ユーザによって、カメラ1の駆動モードが再生モードから撮影モードへと変更された場合は、現在の状態報知処理を終了して次の状態報知処理が開始される。
ここで、上述した報知画像の表示と音声案内の詳細について図14、15を参照して説明する。図14は、本発明の実施形態に係る状態報知処理において、表示装置100の横展開状態に関する報知画像の表示および音声案内を例示的に説明する図である。図15は、本発明の実施形態に係る状態報知処理において、表示装置100の縦展開状態に関する報知画像の表示および音声案内を例示的に説明する図である。すなわち、図14は、表示画像のアスペクト比Aが2よりも小さい場合における状態報知処理であって、図15は、表示画像のアスペクト比Aが2以上の場合における状態報知処理を例示的に説明した図である。
なお、図14および図15の各図は、カメラ1の状態が標準状態である場合を基準としている。また、図14(a)〜(c)、および図15(a)〜(c)に図示するカメラ1の状態は、それぞれ、図13のステップS107〜S115の処理に対応している。
報知状態とカメラ1の状態とが同一ではない場合は、図14(a)に図示するように、表示装置100による報知画像の表示と、スピーカー31による音声案内を開始する。
本実施形態の報知画像としては、変更前の各パネルの配置が点線で表示され、変更後の各パネルの配置が実線(太線)で表示され画像とする。これと同時に、各パネル同士の配置の変更方向が、変更途中の各パネルの配置が実線(細線)と矢印で表示される。
また、本実施形態の音声案内としては、「2枚のパネルを左に」のように、表示装置100を構成する第1のパネル101と第2のパネル102の相対的な位置の変更に関する情報を出力させる構成である。
図14(b)は、図14(a)に図示する報知画像および音声案内に従って、表示装置100の状態を変更した場合のカメラ1を例示的に説明する図である。図14(b)に図示するように、表示装置100の状態が変更されることに応じて、報知画像の表示内容と音声案内の内容が変更される。
図14(c)は、図14(b)に図示する報知画像および音声案内に従って、表示装置100の状態を変更した場合のカメラ1を例示的に説明する図である。図14(c)に図示するように、表示装置100の状態が報知状態と同一であると判定された場合は、報知画像の表示と音声案内を終了する。
図14に図示するように、表示装置100の横展開状態に係る状態報知処理では、カメラ本体10の背面に位置する表示装置100を両面表示状態のままカメラ本体10の右側面方向へと回動させる(図14(a)〜(b))。その後、第1のパネル101の短辺(第2の辺)を中心に、第2のパネル102の配置を相対的に変更することで、表示装置100を横展開状態に変更できる(図14(b)〜(c))。以上説明した動作によって、カメラ1の状態を、標準状態から横表示状態へと変更させることができる。
なお、報知画像としては、表示装置100の状態(各パネル同士の相対的な配置)が変更されるごとに、報知画像の表示内容を変更せずに、先に決定した表示装置100の報知状態のみを表示させるような構成であってもよい。すなわち、表示画像の大きさに応じた表示装置100の最終的な状態に関わる情報のみを表示させるような構成であってもよい。本実施形態の報知画像としては、少なくとも、各パネル同士の相対的な配置に関する情報をユーザに向けて報知できる画像であればどのようなものであってもよい。
また、音声案内としては、報知状態と表示装置100の状態とが同一ではない場合に、アラームなどの電子音をスピーカー31から出力させるような構成であってもよい。
なお、本実施形態では、図14(b)の表示部101aのように、表示部がカメラ1の背面側を向き、配置の変更ができるだけ少ないパネルの表示部に、報知画像を優先的に表示させる構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、表示部101aと表示部102aの両方に報知画像を表示させるような構成であってもよいし、何れか一方の表示部のみに報知画像を表示させるような構成であってもよい。
図15に図示するように、表示装置100の縦展開状態に係る状態報知処理では、カメラ本体10の背面に位置する第1のパネル101と第2のパネル102を両面表示状態のまま、カメラ本体10の右側面方向へと回動させる(図15(a)〜(b))。その後、第1のパネル101の長辺(第1の辺)を中心に、第2のパネル102の配置を変更することで、表示装置100を縦展開状態に変更できる(図15(b)〜(c))。以上説明した動作によって、カメラ1の状態を、標準状態から縦表示状態へと変更させることができる。
以上説明したように、本実施形態のカメラ1は、表示画像の大きさに基づいて決定した報知状態と表示装置100の状態とが異なる場合に、報知画像の表示および音声案内の出力を行う構成である。また、本実施形態のカメラ1は、表示装置100の状態変更に応じて、変更後の表示装置100の状態が決定した報知状態と同一となるまで、随時報知画像の表示および表示内容の更新を行う構成である。
この構成によって、ユーザは、カメラ1の再生モードにおいて、表示画像の大きさに対応した表示装置100の状態を容易に知ることができるため、表示装置100の状態を素早く変更することができる。したがって、それぞれが表示部を備えた複数の筐体同士の相対的な配置を変更できる表示装置の使いやすさを向上させることができる。
次に、図16を参照して、カメラ1の駆動モードが撮影モードである場合の状態報知処理について説明する。図16は、本発明の実施形態に係るカメラ1の撮影モードにおける状態報知処理について説明するフローチャートである。ステップS102でカメラマイコン2によって、現在の駆動モードが撮影モードであると判定された場合、カメラ1は、撮影モード用の状態報知処理を開始する。
まず、ステップS117でカメラマイコン2は、メモリ60に記録されている画像データを読み出し、当該画像データを表示画像として表示装置100に表示させる。なお、ステップS117の処理は前述したステップS103の処理とは異なり、逐次表示用にメモリ60に一時的に記録されている画像データを表示画像として表示装置100に表示させる構成である。当該画像データは、撮像素子6を用いた連続した撮像によって取得された連続した画像データであって、再生モードにおいて表示させる記録用の画像データとは異なる。
ステップS118は、前述したステップS104と同一の処理を行うので説明は省略する。次に、ステップS119でカメラマイコン2は、姿勢検出部13の検出結果に基づいて、カメラ1の現在の姿勢を検出する。なお、カメラ本体10の背面と側面が重力方向と略平行になる姿勢から、撮影光軸を中心とした回動角度が±45°までの姿勢を、カメラ1の横位置として検出する。そして、カメラ本体10の背面と側面が重力方向と略平行になる姿勢から、撮影光軸を中心とした回動角度が±45°よりも大きい姿勢を、カメラ1の縦位置として検出する。
次に、ステップS120でカメラマイコン2は、ステップS118で判定した表示画像の大きさ(アスペクト比)に関する情報と、ステップS119で検出したカメラ1の姿勢に関する情報に基づいて、表示装置100の報知状態を決定する。そして、当該報知状態に基づいて報知画像を決定する。
以下、撮影モードにおける状態報知処理の報知状態の決定方法について、図17を参照して説明する。図17は、本発明の実施形態に係るカメラ1の撮影モードにおける報知状態の決定方法を説明する図である。なお、再生モードと同様に、撮影モードにおける所定の閾値をAsh=2とする。
図17に図示するように、カメラ1の姿勢が横位置であって、表示画像のアスペクト比A≧Ashである場合、表示装置100に関わる報知状態を表示装置100の横展開状態(カメラ1の横表示状態)に決定する。また、カメラ1の姿勢が横位置であって、表示画像のアスペクト比A<Ashである場合、表示装置100に関わる報知状態を表示装置100の縦展開状態(カメラ1の縦表示状態)に決定する。
また、図17に図示するように、カメラ1の姿勢が縦位置であって、表示画像のアスペクト比A≧Ashである場合、表示装置100に関わる報知状態を表示装置100の縦展開状態(カメラ1の縦表示状態)に決定する。さらに、カメラ1の姿勢が縦位置であって、表示画像のアスペクト比A<Ashである場合、表示装置100に関わる報知状態を表示装置100の横展開状態(カメラ1の横表示状態)に決定する。
すなわち、表示画像が比較的横長の場合は、カメラ1が横位置のときに報知状態を表示装置100の横展開状態にし、カメラ1が縦位置のときに報知状態を表示装置100の縦展開状態にする。また、表示画像が比較的縦長である場合、カメラ1が横位置のときは報知状態を表示装置100の縦展開状態に決定し、カメラ1が縦位置のときは報知状態を表示装置100の横展開状態に決定する。
以降のステップS121〜S130は、前述したステップS106〜S116の処理と略同一であるので、説明は省略する。なお、撮影モードでは、前述したように、カメラ1の姿勢変更や表示画像の変更に応じて、現在の状態報知処理を終了し新たな状態報知処理を開始する構成である。
ここで、前述した再生モードにおける表示画像の変更とは、再生させている表示画像の変更(所謂画像送り動作)である。これに対して、撮影モードにおける表示画像の変更とは、現在逐次表示させている表示画像の大きさの変更である。例えば、撮影モードで取得する画像データのアスペクト比の変更を伴う、カメラ1の設定変更や個々の撮影モードを変更した場合などである。
以上説明したように、本実施形態のカメラ1は、ユーザは、カメラ1の撮影モードにおいて、表示画像の大きさとカメラ1の姿勢に対応した表示装置100の状態を容易に知ることができるため、表示装置100の状態変更を素早く実行することができる。
以上説明したように、本実施形態のカメラ1は、駆動モードが再生モードおよび撮影モードの双方において、表示画像の大きさに対応した表示装置100の状態を、ユーザに向けて報知することができる。
この構成によって、ユーザは、当該報知された表示装置100の状態に応じて、表示装置100の状態(またはカメラ1の状態)を素早く変更することができる。すなわち、それぞれが表示部を備えた複数の筐体同士の相対的な配置を変更できる本実施形態の表示装置100の使いやすさを向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、前述した実施形態では表示装置100をカメラ1の表示手段として適用させた場合について説明したが、これに限定されるものではない。カメラ1以外の他の電子機器に適用させるような構成であってもよいし、表示装置100単体で前述した実施形態で説明した構成を実行するようなものであってもよい。この場合、上述したカメラマイコン2や状態検出回路8、姿勢検出部13などと同様の動作を、表示装置100の第1の表示制御回路110や第2の表示制御回路120が実行する構成であればよい。
また、前述した実施形態では、表示装置100による報知画像の表示と、スピーカー31による音声案内によって、ユーザに対する表示装置100の状態に関する情報の報知を行うような構成であったが、これに限定されるものではない。
例えば、ユーザによる、表示装置100の各パネル同士の相対的な配置の変更に伴って、カメラ1に設けられた振動体41を振動させるような構成であってもよい。具体的には、カメラマイコン2によって判定された報知状態と、ユーザによって変更された表示装置100の状態とが同一ではない場合に、振動制御回路40の制御により振動体41を振動させるような構成であってもよい。
この構成であれば、ユーザによって変更された表示装置100の状態が、カメラ1によって決定された報知状態と同一であるか否かを、さらに効果的にユーザに知らせることができる。
また、前述した実施形態では、表示モードが自動表示モードに設定されている場合のみ、状態報知処理を実行するような構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、カメラ1の表示モードとして、横表示モードや縦表示モードなどが設定されている場合に、前述した状態報知処理を実行するような構成であってもよい。すなわち、自動表示モード以外の表示モードが設定されている場合であっても、状態報知処理を実行するような構成であってもよい。
以上説明した表示装置100の状態を報知する方法以外に、例えば、表示装置100またはカメラ本体10にランプなどの発光部を設け、当該発光部の点灯や点滅によって、表示装置100の状態を報知するような構成であってもよい。
また、前述した実施形態の表示装置100では、複数のワイヤーからなる連結手段によって、第1のパネル101と第2のパネル102とが連結される構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、図18に図示するように、金属材料によって形成された平板形状の連結手段を採用するような構成であってもよい。
図18は、本発明の変形例に係る表示装置200を説明する図であって、図18(a)は横展開状態の表示装置200の正面図である。また、図18(b)は横展開状態の表示装置200の背面図を中心とした三面図である。また、図18(c)は縦展開状態の表示装置200の正面図である。さらに、図18(d)は縦展開状態の表示装置200の背面図を中心とした三面図である。なお、図18においても、説明を簡略化するために表示態検出部、カメラ状態検出部が有する各電気接点は不図示とする。
図18(a)〜(d)に図示するように、表示装置200は、第1の表示部201aを備えた第1のパネル201と、第2の表示部202aを備えた第2のパネル202および、各パネルを連結するヒンジ203によって形成されている。なお、各パネルとそれぞれの表示部の構成は前述した実施形態と同様なので説明は省略する。以下、前述した実施形態とは異なる構成について説明する。
ヒンジ203は、金属材料によって形成された平板形状の連結手段である。ヒンジ端部203aは、回動軸(第1の軸)A1を中心とした円筒形状であって、第1のパネル201の軸201cと係合して回動可能である。また、ヒンジ端部203bは、回動軸(第2の軸)A2を中心とした円筒形状であって、第2のパネル202の軸202cと係合して回動可能である。
ヒンジ203は、ヒンジ端部203aが第1のパネル201のB面の縁部に回動可能に保持され、ヒンジ端部203bが第2のパネル202のB面の縁部に回動可能に保持されている。すなわち、ヒンジ203は、軸A1と軸A2を中心に、図18(b)に図示する矢印の方向に向けて回動可能な連結手段である。なお、軸A1と軸A2とは、同じ平面において互いに直交している。
磁石201d、202d、203dは、第1のパネル101および第2のパネル102のB面、ヒンジ203の連結領域203cに設けられた係止手段である。表示装置200の状態の変化に応じて、磁石203dと吸着する磁石が変化する。例えば、表示装置200が横展開状態である場合、磁石203dと磁石201dとが吸着し、ヒンジ203を第1のパネル201に係止する。また、表示装置200が縦展開状態である場合、磁石203dと磁石202dとが吸着し、ヒンジ203を第2のパネル202に係止する。
図18(a)、(b)に図示するように、表示装置200も、表示部201aと表示部202aとが略同一方向を向き、第1のパネル201の辺1の延長線上に第2のパネル202の辺3が位置する横展開状態へと変更することができる。また、図18(c)、(d)に図示するように、表示部201aと表示部202aとが略同一方向を向き、表示装置200も、第1のパネル201の辺2の延長線上に第2のパネル202の辺4が位置する横展開状態へと変更することができる。
すなわち、図18に図示する表示装置200であっても、前述した実施形態の表示装置100と同様に、それぞれが表示部を備えた筐体同士の相対的な配置を変更することが可能である。したがって、この表示装置200に前述した実施形態の構成を適用させた場合、表示画像の大きさに対応した表示装置200の状態をユーザが容易に知ることができるため、表示装置200の使いやすさを向上させることができる。
以上説明したように、本発明に係る表示装置としては、少なくとも、各筐体の相対的な配置を変更することで、表示部同士によって形成される表示領域の形が変化するようなものであればよい。