JP2016193966A - 重合性液晶組成物、位相差フィルム、及びその位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

重合性液晶組成物、位相差フィルム、及びその位相差フィルムの製造方法 Download PDF

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Yosuke Kosaka
洋介 高坂
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Abstract

【課題】重合性液晶化合物と、フッ素系レベリング剤とを含有した重合性液晶組成物からなる塗工液を配向層上に塗工して位相差層を形成するに際して、その塗工時におけるコートスジの発生を抑制することができる重合性液晶組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る重合性液晶組成物は、重合性液晶化合物を含有し、配向層上に塗工して位相差層を形成するための重合性液晶組成物であって、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する。例えば、そのフッ素系溶剤は、含有される溶剤の質量100%に対して5質量%以上の割合で含有することが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、重合性液晶組成物に関するものであり、より詳しくは、配向層上に形成される位相差層を構成する重合性液晶組成物であって、配向層上にその組成物からなるインキを塗工する際のスジ(コートスジ)の発生を抑制することができる重合性液晶組成物、並びにその組成物により構成される位相差層を有する位相差フィルム及びその位相差フィルムの製造方法に関する。
例えば、近年、3次元表示可能なフラットパネルディスプレイが提供されている。3次元画像表示では、通常、パッシブ方式等により右目用の映像と、左目用の映像とを、それぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供することが必要となる。
パッシブ方式では、画像表示パネルの垂直方向に連続する画素を、順次交互に右目用及び左目用に割り当て、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動し、これにより右目用の映像と左目用の映像とを同時に表示する。また、画像表示パネルのパネル面にパターン位相差フィルムを配置し、右目用及び左目用の画素からの直線偏光による出射光を、右目用及び左目用で方向の異なる円偏光に変換する。これにより、パッシブ方式では、対応する偏光フィルタを備えてなるめがねを装着して、右目用の映像と左目用の映像とをそれぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供する。
このような位相差フィルムは、透明フィルム材による基材に、配向層、位相差層(液晶層)が順次設けられる。位相差フィルムは、この位相差層が液晶材料により形成され、この液晶材料の配向を配向膜の配向規制力によりパターンニングする。このパターンニングにより、例えば、液晶表示パネルにおける画素の割り当てに対応して、一定の幅により右目用の領域と左目用の領域とが順次交互に形成され、右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。
ところで、このような位相差フィルムを作製するに際して、上述したように、配向層上に重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物からなる塗工液の塗工を行うが、一般的に、その重合性液晶組成物中にレベリング剤を添加して、位相差層の外観面質の安定化を行うようにしている(例えば、特許文献1)。
重合性液晶組成物に添加するレベリング剤としては、例えばパーフルオロアルキル基を有するフッ素系のレベリング剤が用いられる。このようなフッ素系レベリング剤は、界面活性剤であり、その界面滑性作用により、外観面質の安定化を図るようにしている。
しかしながら、界面活性剤であるフッ素系レベリング剤は、その界面滑性作用により、塗工液中に発生した泡を安定化するように作用し、塗工液の攪拌等で泡立ち易くなる。このように安定的に泡が塗工液内に存在すると、その塗工液を配向層上に塗工(コート)して位相差層を形成しようとした場合に、その泡に起因するコートスジを発生させることがある。塗工時に生じるコートスジは、位相差層の膜厚を不均一にし、位相差のムラを生じさせ、延いては視覚的な明暗のバラつきを生じさせて高い精度で3次元映像等を表示させることが困難となる。
特開2012−83734号公報
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、重合性液晶化合物と、フッ素系レベリング剤とを含有した重合性液晶組成物からなる塗工液を配向層上に塗工して位相差層を形成するに際して、その塗工時におけるコートスジの発生を抑制することができる重合性液晶組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、フッ素系レベリング剤を含有する重合性液晶組成物においてフッ素系溶剤を含む溶剤を用いることによって、消泡剤を用いることなく、その重合性液晶組成物からなる塗工液の消泡性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の発明は、重合性液晶化合物を含有し、配向層上に塗工して位相差層を形成するための重合性液晶組成物であって、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有することを特徴とする重合性液晶組成物である。
(2)本発明の第2の発明は、第1の発明において、前記フッ素系溶剤を、前記溶剤の質量100%に対して5質量%以上の割合で含有することを特徴とする重合性液晶組成物である。
(3)本発明の第3の発明は、基材と、配向層と、位相差層とがこの順で積層され、前記位相差層が、重合性液晶化合物と、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する重合性液晶組成物を前記配向層上に塗工してなることを特徴とする位相差フィルムである。
(4)本発明の第4の発明は、基材と、配向層と、位相差層とを順次積層させる位相差フィルムの製造方法であって、前記配向層上に、重合性液晶化合物と、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する重合性液晶組成物からなる塗工液を塗工して前記位相差層を形成することを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。
本発明によれば、重合性液晶組成物からなる塗工液を配向層上に塗工して位相差層を形成するに際して、その塗工時におけるコートスジの発生を抑制することができる。
フッ素系レベリング剤の作用によりインキ中の泡が安定化するメカニズムを説明するための模式図である。 フッ素系溶剤を含有させることにより、インキ中の泡が不安定化して消泡するメカニズムを説明するための模式図である。 位相差フィルムの構成の一例を示す図である。 位相差フィルムの製造工程の流れの一例を説明するための図である。
以下、本発明の具体的な実施形態(以下、「本実施の形態」という)について、図面を参照しながら以下の順で詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変更が可能である。
1.重合性液晶組成物
2.位相差フィルムの構成
3.位相差フィルムの製造方法
≪1.重合性液晶組成物≫
本実施の形態に係る重合性液晶組成物は、重合性液晶化合物を含有し、配向層上に塗工して位相差層を形成して位相差フィルムとするためのものである。なお、位相差フィルムは、基材と、配向層と、この重合性液晶組成物の硬化物からなる位相差層(液晶層)とをこの順で積層して構成される。
具体的に、本実施の形態に係る重合性液晶組成物は、重合性液晶化合物と、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有することを特徴としている。この重合性液晶組成物では消泡性に優れており、この重合性液晶組成物からなる塗工液(インキ)を配向層上に塗工して位相差層を形成するに際しても、インキ中の泡に起因するようなコートスジの発生を防ぐことができる。これにより、位相差層の膜厚のムラを抑制し、位相差の均一性を向上させることが可能となる。
(1)液晶化合物
重合性液晶化合物(以下、単に「液晶化合物」ともいう)は、分子内に重合性官能基を有し、屈折率異方性を示して、規則的に配列することにより所望の位相差性を付与する機能を有する。液晶化合物としては、例えば、ネマチック相、スメクチック相等の液晶相を示す材料が挙げられるが、他の液晶相を示す液晶化合物と比較して規則的に配列させることが容易である点で、ネマチック相を示す液晶化合物を用いることがより好ましい。ネマチック相を示す液晶化合物としては、メソゲン両端にスペーサを有する材料を用いることが好ましい。メソゲン両端にスペーサを有する液晶化合物は、柔軟性に優れるため、このような液晶化合物を用いることによって作製する位相差フィルムを透明性に優れたものにすることができる。
液晶化合物は、上述したように分子内に重合性官能基を有する重合性液晶化合物である。重合性官能基を有することにより、液晶化合物を重合して固定することが可能になるため、配列安定性に優れ、位相差性の経時変化が生じにくくなる。また、重合性液晶化合物は、分子内に三次元架橋可能な重合性官能基を有することがより好ましい。三次元架橋可能な重合性官能基を有することにより、配列安定性をより一層に高めることができる。なお、「三次元架橋」とは、液晶性分子を互いに三次元に重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることをいう。
重合性官能基としては、例えば、紫外線、電子線等の電離放射線によって重合するものを挙げることができる。これら重合性官能基としては、ラジカル重合性官能基が挙げられる。ラジカル重合性官能基の代表例としては、少なくとも1つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が挙げられ、具体例としては、置換基を有する若しくは有さないビニル基、アクリレート基(アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基を包含する総称)等が挙げられる。
また、液晶化合物は、末端に重合性官能基を有するものが特に好ましい。このような液晶化合物を用いることにより、例えば、互いに三次元に重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることができるため、列安定性を備え、かつ、光学特性の発現性に優れた位相差フィルムを作製することができる。
また、液晶化合物は、種々の種類の化合物を、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。例えば、液晶化合物として、両末端に重合性官能基を1つ以上有する液晶化合物と片末端に重合性官能基を1つ以上有する液晶化合物とを混合して用いると、両者の配合比の調整により重合密度(架橋密度)及び光学特性を任意に調整することができる。また、信頼性確保の観点からは、両末端に重合性官能基を1つ以上有する重合性液晶化合物を用いることが好ましいが、液晶配向の観点からは両末端の重合性官能基が1つであるものを用いることが好ましい。
重合性液晶組成物中における液晶化合物の含有量としては、位相差フィルムを構成する配向層上に塗布する塗布方法に応じて、位相差層形成用塗工液(液晶組成物)の粘度を所望の値に調整できれば特に限定されない。例えば、液晶組成物中の量として5質量部〜40質量部の範囲内であることが好ましく、10質量部〜30質量部の範囲内であることがより好ましい。液晶化合物の量が5量部未満であると、含有量が少なすぎるために、形成した位相差層への入射光を適切に配向できない可能性がある。一方で、30質量部を超えると、その液晶組成物の粘度が高くなりすぎるため作業性が悪くなる。
(2)レベリング剤
本実施の形態においては、重合性液晶組成物中に、上述した液晶化合物と共に、レベリング剤を含有する。このレベリング剤は、フッ素系の化合物からなるもの(以下、「フッ素系レベリング剤」ともいう)であり、例えばパーフルオロアルキル基を有する。なお、フッ素系レベリング剤を用いることで、位相差層の外観面質の安定化を図ることができ、また液晶化合物をより厳密に所定の方向に配向させることができる。
フッ素系レベリング剤としては、上述したように、パーフルオロアルキル基を有するものを例示することができる。また、特に限定されないが、その炭素数が4〜8程度であるものが好ましい。炭素数が4以上であることにより耐ブロッキング性が良好となり、一方で炭素数が8以下であることにより、より効果的にレベリング性を発現させることができる点で好ましい。
また、フッ素系レベリング剤の重量平均分子量としては、特に限定されないが、1万未満であることが好ましく、8000未満であることがより好ましい。重合平均分子量が1万以上であると、レベリング性を低下させる可能性がある。なお、フッ素系レベリング剤の重量平均分子量の下限としては、特に限定されるものでないが、耐ブロッキング性を確保する点で4.0×10以上であることが好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
このようなフッ素系レベリング剤としては、例えば、LE−604(共栄社化学株式社製)、LE−605(共栄社化学株式社製)、F−444(DIC株式会社製)、F−554(DIC株式会社製)等の商品が市販されており、好適に用いることができる。
重合性液晶組成物中におけるフッ素系レベリング剤の含有量については、特に限定されないが、重合性液晶組成物100重量部に対して0.001重量部〜3.0重量部の割合で含有することが好ましく、0.05重量部〜1.0重量部の割合で含有することがより好ましい。その中でも特に、重合性液晶組成物100重量部に対して0.1重量部〜0.6重量部の範囲で含有することが好ましい。
ここで、フッ素系レベリング剤は、炭化フッ素骨格の疎水基と、炭化水素骨格の親水基とを有する界面活性剤であり、重合性液晶組成物中におけるフッ素系レベリング剤は、その界面活性作用によりミセル構造を形成して、その組成物からなるインキに含まれる泡を安定化させる。具体的には、図1の模式図に示すように、フッ素系レベリングの親水基側をインキ(液)側に、疎水基を空気層側に向かせるように配列して、泡を安定化させる。このようにインキ中における泡が安定化すると、インキを攪拌等させることで泡立ち易くなり、その重合性液晶組成物からなるインキを配向層上に塗工して位相差層を形成する際に、その泡に起因してコートスジが発生することがある。このコートスジは、位相差層の膜厚を不均一にし、位相差ムラの原因となる。
そこで、本実施の形態に係る重合性液晶組成物においては、フッ素系溶剤を含有させることを特徴としている。このように、組成物における溶剤の一部にフッ素系溶剤を含有させることによって、特別な消泡剤等を添加することなく、消泡性を高めることができ、塗工時におけるコートスジの発生を抑えることができる。以下、溶剤の説明において、フッ素系溶剤についてその消泡効果のメカニズムを含めて説明する。
(3)溶剤
重合性液晶組成物中において、上述した液晶化合物やレベリング剤は、通常溶剤に溶かされている。溶剤は、これら液晶化合物やレベリング剤を均一に分散できるものであればよく、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤、シクロヘキサン等のアノン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤などを例示することができる。
重合性液晶組成物中の溶剤の含有量としては、特に限定されないが、液晶化合物100質量部に対して66質量部〜900質量部であることが好ましい。溶剤の量が66質量部未満であると、液晶化合物を均一に溶かすことができない可能性がある。一方で、900質量部を超えると、溶剤の一部が残存して、信頼性が低下する可能性があり、また配向層上に均一に塗工できなくなる可能性がある。
ここで、上述したように、本実施の形態に係る重合性液晶組成物では、溶剤の一部に、フッ素系溶剤を含有していることを特徴としている。具体的には、重合性液晶組成物に含まれる溶剤の一例として、MIBKと、MEKと、フッ素系溶剤であるハイドロフルオロエーテルとからなる混合溶剤(MIBK/MEK/フッ素系溶剤)とすることができる。
本実施の形態に係る重合性液晶組成物においては、このように、フッ素系溶剤を含む溶剤を含有することにより、消泡性を向上させて泡立ち難くし、インキ中の泡に起因するようなコートスジの発生を抑制することができる。消泡効果を発揮させるメカニズムとしては、明らかではないが、以下のように推測することができる。
すなわち、図1の模式図に示したように、重合性液晶組成物中に、界面活性剤であるフッ素系レベリング剤が存在すると、親水基と疎水基とを規則的に配列させて泡を安定化させる。このとき、フッ素系溶剤が組成物中に含まれていると、そのフッ素系溶剤においても炭化フッ素骨格と炭化水素骨格とを有するため、図2の模式図に示すように、フッ素系レベリング剤のフッ素化合物とそのフッ素系溶剤のフッ素化合物とが会合して、会合体を形成するようになる。すると、泡を安定化させていたフッ素系レベリング剤のフッ素化合物の配列が乱れるようなり、その結果として泡が不安定化して消泡すると考えられる。また、フッ素系溶剤は、塗工後に揮発するため、塗膜中に残らず不純物とならない。
フッ素系溶剤としては、例えば、炭素数4〜10のフッ素化炭化水素、水素原子の一部ないし全部がフッ素原子により置換されている少なくとも1以上の酸素原子を環構成原子として有する複素環化合物、フルオロアルキルアミン、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系溶剤を用いることができる。なお、フッ素系溶剤は、1種類を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
具体的に、炭素数4〜10のフッ素化炭化水素としては、例えば、水素原子の一部ないし全部がフッ素原子により置換された、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、3−メチルペンタン、ネオヘキサン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、n−オクタン、2−メチルへプタン、3−メチルへプタン、4−メチルへプタン、3−エチルヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3,3−テトラメチルブタン、n−ノナン、2−メチルオクタン、3−メチルオクタン、4−メチルオクタン、2,4−ジメチルヘプタン、2,5−ジメチルヘプタン、2,6−ジメチルヘプタン、2,6−ジメチルヘプタン、2,2,5−トリメチルヘキサン、2,3,5−トリメチルヘキサン、3,3−ジエチルペンタン、n−デカン、2−メチルノナン、3−メチルノナン、4−メチルノナン、5−メチルノナン、2,4−ジメチルオクタン、2,5−ジメチルオクタン、2,6−ジメチルオクタン、2,7−ジメチルオクタン、3,6−ジメチルオクタン、4−プロピルへプタン、2,2,6−トリメチルへプタン、2,4,6−トリメチルへプタン、3,3,5−トリメチルへプタン、3,4−ジエチルヘキサン、2,2,3,4−テトラメチルヘキサン、3,3,4,4−テトラメチルヘキサン等が挙げられる。
また、水素原子の一部ないし全部がフッ素原子により置換されている少なくとも1以上の酸素原子を環構成原子として有する複素環化合物としては、例えば、ヒドロフラン、2−メチルヒドロフラン、2−エチルヒドロフラン、2−プロピルヒドロフラン、2−ブチルヒドロフラン、ヒドロピラン、2−メチルヒドロピラン、2−エチルヒドロピラン、2−プロピルヒドロピラン、2−ブチルヒドロピラン等の水素原子の一部ないし全部がフッ素原子により置換されている複素環化合物が挙げられる。また、その複素環化合物において、さらには環骨格に対して、水素原子の一部ないし全部がフッ素原子により置換された直鎖又は分岐鎖のアルキル基が、少なくとも1以上置換されていてもよい。このような複素環化合物としては、パーフルオロブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロテトラヒドロピランが挙げられる。
また、フルオロアルキルアミンとしては、水素原子の一部ないし全部がフッ素原子により置換された直鎖又は分岐鎖のフルオロアルキル基を有するアルキルアミンであり、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ペンチルアミン、イソペンチルアミン、ジペンチルアミン、トリペンチルアミンなどのアルキルアミンの水素原子の一部ないし全部がフッ素原子により置換されたフルオロアルキルアミンが挙げられる。その中でも、水素原子の全部がフッ素原子により置換されたパーフルオロアルキルアミンが好ましい。
また、ハイドロフルオロエーテルとしては、例えば、炭素原子数1〜4の炭化水素基と炭素原子数2〜10のフルオロアルキル基により構成されるハイドロフルオロエーテルを挙げることができる。具体的には、COCH、COC、COC、COC、COCH、COC、COC、COC、COCH、COC、COC、COC、C11OCH、C11OC、C11OC、C11OC、C13OCH、C13OC、C13OC、C13OC、C15OCH、C15OC、C15OC、C15OC、C17OCH、C17OC、C17OC、C17OC、C19OCH、C19OC、C19OC、C19OC、C1021OCH、C1021OC、C1021OC、C1021OC、またCCF(OCH)Cなどが挙げられる。なお、これらの炭化水素基及びフルオロアルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。
このようなハイドロフルオロエーテルとしては、比較的高沸点のものを用いることが好ましい。例えば、沸点が50℃〜100℃程度のハイドロフルオロエーテルを用いることが、揮発による消泡効果の低下を防ぐことができ好ましい。
また、これらのハイドロフルオロエーテルの中でも、COCH、COC、CCF(OCH)Cから選ばれる少なくとも1種が特に好ましい。
溶剤中のおけるフッ素系溶剤の含有量としては、特に限定されないが、組成物中における溶剤の質量100%に対して5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。フッ素系溶剤の含有量が溶剤全体において5質量%以上であることにより、より効果的に消泡効果を発揮させることができ、コートスジを有効に抑制することができる。
なお、フッ素系溶剤の含有量が多くなればなるほど、泡が消えるまでの時間(消泡時間)が短くなり、より一層に消泡効果を高めることができる。そのため、フッ素系溶剤の溶剤全体における含有量の上限値としては特に限定されないが、コスト等の観点から、50質量%以下であることが好ましい。50質量%以下の割合で含有させることにより、配向層12との密着性の低下も抑制することができ、良好な配向性を維持できる。
(4)他の添加剤
その他、本実施の形態に係る重合性液晶組成物には、必要に応じて他の添加剤を含有させることができる。他の添加剤としては、上述した液晶化合物の配列秩序を害するものでなければ特に限定されず、例えば、重合開始剤、重合禁止剤、可塑剤、及びシランカップリング剤等を挙げることができる。以下、添加剤としての重合開始剤、重合禁止剤について、具体例を挙げて説明する。
(重合開始剤)
例えば、重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、n−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、アデカ社製N1717、四臭化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシン、メチレンブルー等の光還元性色素とアスコルビン酸やトリエタノールアミンのような還元剤との組み合わせ等を例示することができる。これらの重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤は、液晶化合物の配向を大きく損なわない範囲で添加することが必要であり、重合性液晶組成物100質量部に対して0.01質量部〜15質量部であることが好ましく、0.1質量部〜12質量部であることがより好ましく、0.1質量部〜10質量部であることがさらに好ましく、0.5質量部〜10質量部であることが特に好ましい。
また、重合開始剤のほか、重合開始助剤を併用してもよい。重合開始助剤としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の3級アミン類や、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミド安息香酸エチル等の安息香酸誘導体を例示することができるが、これらに限られない。
(重合禁止剤)
重合禁止剤は、重合性液晶組成物の保存安定性を高めるために用いられる。重合禁止剤として、例えば、ジフェニルピクリルヒドラジド、トリ−p−ニトロフェニルメチル、p−ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、ピクリン酸、塩化銅、メチルハイドロキノン、メトキノン、tert−ブチルハイドロキノン等を用いることができる。その中でも、保存安定性の点から、ハイドロキノン系の重合禁止剤が好ましく、特にメチルハイドロキノンを用いることが好ましい。
≪2.位相差フィルムの構成≫
図3は、位相差フィルムの構成の一例を示す図である。図3に示す位相差フィルム1は、基材11と、配向パターンを有して基材11上に形成される配向層12と、配向層12上に形成され重合性液晶組成物の硬化物からなる位相差層13とがこの順に積層されている。本実施の形態においては、位相差フィルム1における位相差層13が、重合性液晶化合物と、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する重合性液晶組成物からなっていることを特徴としている。
なお、図3に示す位相差フィルム1では、基材11上に形成する配向層12として、配向パターンを有するパターン配向膜を形成させた場合を例示するが、パターン状に形成されたものに限られず、基材11上にベタ状に形成したベタ膜からなるものでもよい。
<2−1.基材>
基材11は、透明フィルム材であり、配向層12を支持する機能を有し、長尺に形成されている。基材11は、位相差が小さいことが好ましく、面内位相差(面内レターデーション値、以下「Re値」ともいう)が、0nm〜10nmの範囲内であることが好ましく、0nm〜5nmの範囲内であることがより好ましく、0nm〜3nmの範囲内であることがさらに好ましい。Re値が10nmを超えると、例えばパターン配向膜を用いたフラットパネルディスプレイの表示品質が悪くなる可能性がある点で好ましくない。
基材11の可視光領域における透過率は、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透明フィルム基材の透過率は、例えばJIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定できる。
基材11は、ロール状に巻き取ることが可能な可撓性を有するフレキシブル材であることが好ましい。このようなフレキシブル材としては、アクリル系ポリマー(アクリル樹脂)、セルロース誘導体、ノルボルネン系ポリマー、シクロオレフィン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル類等を例示することができる。
基材11の厚さとしては、配向膜を用いて製造される位相差フィルムの用途等に応じて、位相差フィルムに必要な自己支持性を付与できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、25μm〜125μmの範囲内であることが好ましく、40μm〜100μmの範囲内であることがより好ましく、60μm〜80μmの範囲内であることがさらに好ましい。基材11の厚さが25μm未満であると、位相差フィルムに必要な自己支持性を付与できない場合がある。一方で、厚さが125μmを超えると、位相差フィルムが長尺状である場合に、長尺状の位相差フィルムを裁断加工して枚葉の位相差フィルムとする際に、加工屑が増加したり、裁断刃の磨耗が早くなってしまう場合がある。
基材11は、単一の層からなる構成に限られるものではなく、複数の層が積層された構成を有してもよい。複数の層が積層された構成を有する場合は、同一組成の層が積層されてもよく、また異なった組成を有する複数の層が積層されてもよい。
<2−2.配向層>
配向層12は、基材11上に配向層用組成物(配向膜組成物)を塗工し、その塗膜を硬化させて得られた硬化物である配向膜からなる。この配向層12を構成する配向膜は、特に限定されないが、例えば、偏光照射により光配向性を発揮する光配向材料を用い光照射によって配向させる光配向方式により形成することができる。
なお、配向層12を構成する配向膜は、パターン状に形成したパターン配向膜であっても、基材11上にベタ状に形成したベタ膜であってもよい。パターン配向膜とする場合、その配向パターンは、例えば、凹凸形状を有するロールで圧延し、その凹凸形状を転写するラビング処理によって形成されてもよいし、上述のように偏光照射により光配向性を発揮する光配向材料を用いて光照射によって配向させる光配向方式によって形成されてもよい。ラビング処理によってパターン配向膜を形成する場合、配向層(パターン配向層)12は、広く一般に用いられるエネルギー線硬化性樹脂(紫外線硬化樹脂等)を含有するものであればどのようなものであってもよい。
(1)配向層用組成物(配向膜組成物)について
例えば光配向方式によって配向層12を形成する場合、配向層12は、以下に説明する配向膜組成物を含有する。この配向膜組成物は、偏光照射により光配向性を発揮する光配向材料と、この光配向材料を溶かす溶媒とを含有する。
[光配向材料]
光配向材料とは、偏光紫外線の照射により配向規制力を発現できる材料をいう。配向規制力とは、光配向材料を含む配向層を形成し、配向層上に液晶化合物を含む重合性液晶組成物からなる層を形成したとき、その液晶化合物を所定の方向に配列させる機能をいう。
光配向材料としては、偏光を照射することにより配向規制力を発現するものであれば特に限定されない。このような光配向材料は、シス−トランス変化によって分子形状のみを変化させて配向規制力を可逆的に変化させる光異性化材料と、偏光を照射することにより分子そのものを変化させる光反応材料とに大別することができる。本実施の形態においては、光異性化材料及び光反応材料のいずれであっても好適に用いることができるが、光反応材料を用いることがより好ましい。光反応材料は、偏光が照射されることによって分子が反応して配向規制力を発現するものであるため、不可逆的に配向規制力を発現することが可能となり、配向規制力の経時な安定性に優れている。
また、光反応材料は、偏光照射によって生じる反応の種類によってさらに分けることができる。具体的には、光二量化反応が生じることによって配向規制力を発現する光二量化型材料、光分解反応が生じることによって配向規制力を発現する光分解型材料、光結合反応が生じることによって配向規制力を発現する光結合型材料、及び光分解反応と光結合反応とが生じることによって配向規制力を発現する光分解−結合型材料等に分けることができる。
具体的に、例えば光二量化型材料としては、光二量化反応が生じることにより配向規制力を発現できる材料であれば特に限定されないが、配向規制力が良好であるという点から、光二量化反応が生じる光の波長が280nm以上のものであることが好ましく、280nm〜400nmの範囲内のものであることがより好ましく、300nm〜380nmの範囲内のものであることがさらに好ましい。このような光二量化型材料として、シンナメート、クマリン、ベンジリデンフタルイミジン、ベンジリデンアセトフェノン、ジフェニルアセチレン、スチルバゾール、ウラシル、キノリノン、マレインイミド、又はシンナミリデン酢酸誘導体を有するポリマーが挙げられる。その中でも、配向規制力が良好である点で、シンナメート、クマリンの一方又は両方を有するポリマーが好ましく用いられる。なお、本実施の形態において用いられる光配向材料は、1種類のみであってもよく、2種類以上を混合させて用いてもよい。
[溶剤]
配向膜組成物に用いる溶剤としては、上述した光配向材料等を所望の濃度に溶解できるものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤、シクロヘキサン等のアノン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤などを例示できる。また、溶剤は、1種類であってもよいし、2種類以上の混合溶剤であってもよい。
また、溶剤の量としては、特に限定されないが、光配向材料100質量部に対して600質量部〜3900質量部程度であることが好ましい。溶剤の量が600質量部未満であると、光配向材料を均一に溶かすことができない可能性がある。一方で、溶剤の量が3900質量部を超えると、その溶剤の一部が残存し、基材上に配向膜組成物を塗工したときに、その残存した溶剤が基材に浸透してしまい、その結果として、光配向性と基材に対する密着性との両方が低下する可能性がある。
[その他:添加剤]
なお、配向膜組成物には、必要に応じて、その他の添加剤を含有してもよい。例えば、密着向上剤等の添加剤を含有させることができる。密着向上剤は、基材11上に配向膜組成物を塗工したとき、基材11と化学反応を起こして基材11の表面を荒らし、基材11と配向膜組成物の硬化物からなる配向層12との密着性を高める機能を有する。例えば、密着向上剤の例として、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETA)等の多官能アクリレートが挙げられる。
(2)配向層の形成について
配向層12をパターン状に形成(パターン配向層を形成)する場合(図3の模式図参照)、ラビング処理によって形成されてもよいし、光配向方式によって形成されてもよい。例えば、ラビング処理によって形成される場合、基材11にエネルギー線硬化性樹脂を塗布し、その後、周囲に凹凸形状が形成されたローラを用いて基材11に凹凸形状を転写し、エネルギー線照射装置によるエネルギー線の照射によりエネルギー線硬化性樹脂を硬化させる。これにより、ロール版に形成された凹凸形状を基材11に転写する。
また、配向層12の厚さとしては、後述する位相差層13における液晶化合物に対して所望の配向規制力を発現できる範囲内であれば特に限定されないが、100nm〜1000nmの範囲内であることが好ましい。厚さが100nm未満であると、液晶化合物に対して所望の配向規制力を発現できない可能性がある。一方で、厚さが1000nmを超えると、密着力が低減する可能性がある。
<2−3.位相差層(液晶層)>
位相差層13は、上述した配向層12上に重合性液晶組成物からなる塗工液を塗工し、その塗膜を硬化することによって形成される。
本実施の形態においては、その位相差層13を構成する重合性液晶組成物として、上述したように、液晶化合物と、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する組成物を用いて形成されることを特徴としている。詳細に説明したように、このような重合性液晶組成物では、消泡性に優れており、この重合性液晶組成物からなるインキを配向層12上に塗工して位相差層13を形成する際に、インキ中の泡に起因するようなコートスジの発生を防ぐことができる。これにより、膜厚が均一な位相差層13を形成することができ、位相差のムラが抑制され視覚的な明暗のバラつきを抑え、より精度良く3次元映像等を表示することが可能となる。
配向層12をパターン配向膜により構成した場合、この位相差層13は、その配向パターンに沿って形成される。そのため、例えば図3の模式図に示すように、位相差層13は、右目用の領域に対応する第1位相差領域13Aと、左目用の領域に対応する第2位相差領域13Bとを有するようになる。本実施の形態においては、上述のように、重合性液晶組成物からなるインキの塗工時におけるコートスジの発生を抑制できるため、配向パターンに沿って、第1位相差領域13Aと、左目用の領域に対応する第2位相差領域13Bとをより正確に形成することができる。
位相差層13の厚さとしては、所定の位相差性を達成できる範囲内であれば特に限定されないが、位相差層13の面内位相差がλ/4分に相当する厚みであることが好ましい。ここで、λは波長500nmである。これにより、例えば、位相差層13を通過する直線偏光を互いに直交関係にある円偏光にすることができるため、より精度良く3次元映像を表示できる。
≪3.位相差フィルムの製造方法≫
次に、位相差フィルム1の製造方法について説明する。なお、以下では、配向層12をパターン配向膜からなるものとし、光配向方式によって形成する場合を例にして位相差フィルム1の製造方法について説明するが、これに限られない。
図4は、光配向方式による位相差フィルム1の製造工程の流れを説明するための図である。この位相差フィルム1の製造方法では、先ず、(A)ロール31に巻き取った長尺フィルムから基材(基材フィルム)11を提供し、この基材フィルム11上に配向膜組成物32を塗工する組成物塗工処理を行う。続いて、(B)その配向膜組成物を乾燥機33で熱硬化させて薄膜状のパターン配向層形成用層12’を形成するパターン配向層形成用層形成処理を行う。続いて、(C)パターン配向層形成用層12’に対して紫外線照射装置34,35から紫外線を照射する紫外線照射処理を行う。これら(A)〜(C)の処理によって配向層(パターン配向層)12が形成される。
次に、(D)重合性液晶組成物を含有する位相差層形成用塗工液(インキ)13’を供給装置36から供給して配向層12上に塗工し、位相差層形成用層を形成する位相差層形成用塗工液塗工処理を行う。その後、(E)レベリング装置37を用いて、位相差層形成用層の層厚を均一にするレベリング処理を行う。その後、(F)乾燥機38を用いて位相差層形成用塗工液の塗膜に含まれる液晶化合物を液晶相形成温度以上に加温することで、配向層12が有する配向パターンに沿って液晶化合物を配列させる配向処理を行う。この配向処理によって位相差層形成用層は、位相差層13となる。
その後、(G)冷却機39を用いて、基材11/配向層12/位相差層13からなる積層体を冷却する冷却処理を行い、(H)紫外線照射装置40を用いて、液晶化合物に紫外線を照射する。そして、(I)フィルムを巻き取りリール41に巻き取った後、所望の大きさに切り出す切断処理を行う。このような工程を経て位相差フィルム1が作製される。
[(A)組成物塗工処理]
先ず、ロール31に巻き取った長尺フィルムから基材フィルム11を提供し、この基材フィルム11上に配向膜組成物32を塗工する組成物塗工処理を行う。基材フィルム11の提供にあたっては、長尺フィルムを連続的に搬送できれば特に限定されず、一般的な搬送手段を用いる方法により基材11を提供することができる。
配向膜組成物32を塗工するにあたり、例えばグラビアコート法を適用して配向膜組成物32を塗工することができるが、これに限るものではない。例えば、グラビアコート法のほか、リバースコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法、ダイコート法、キャスティング法、バーコート法、エクストルージョンコート法、E型塗布方法等を用いることができる。
パターン配向層形成用層12’の厚さとしては、所望の平面性を達成できる範囲内であれば特に限定されないが、例えば0.5μm〜10μm程度の範囲内であることが好ましく、1μm〜5μm程度の範囲内であることがより好ましい。
[(B)パターン配向層形成用層形成処理]
パターン配向層形成用層形成処理では、乾燥機33を用いて配向膜組成物を熱硬化させる。この処理では、積層体を乾燥機33に導き、ここで配向膜組成物を熱硬化させた後、半乾きの状態で次の工程に送出する。
配向膜組成物の硬化温度としては、80℃〜130℃程度であることが好ましい。硬化温度が80℃未満であると組成物を均一に熱硬化できず、薄膜が不均一になる可能性がある。一方で、硬化温度が130℃を超えると、基材11や薄膜が収縮する可能性がある。また、配向膜組成物の硬化時間としては、1分以上10分未満であることが好ましい。
[(C)紫外線照射処理]
続いて、パターン配向層形成用層12’に対して紫外線を照射する。偏光紫外線の照射量としては、所望の配向規制力を有する配向領域を形成できるようにする必要があり、波長310nmである場合、5mJ/cm〜500mJ/cmの範囲内であることが好ましく、5mJ/cm〜300mJ/cmの範囲内であることがより好ましく、5mJ/cm〜100mJ/cmの範囲内であることがさらに好ましい。
薄膜に対して偏光紫外線を照射する際、薄膜の温度が一定となるように温度調節することが好ましく、これにより配向領域を精度良く形成することができる。薄膜の温度としては、15℃〜90℃であることが好ましく、15℃〜60℃であることがより好ましい。
[(D)位相差層形成用塗工液塗工処理]
次に、位相差層形成用塗工液塗工処理について説明する。本実施の形態においては、供給装置36から位相差層形成用塗工液(インキ)13’を供給して配向層12上に塗工する。具体的な塗工の方法としては、グラビアコート法やダイコート法等の(A)組成物塗工処理で説明したものと同様の方法で行うことができる。
インキ13’は、重合性液晶組成物からなっている。本実施の形態においては、その重合性液晶組成物として、液晶化合物と、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する組成物を用いることを特徴としている。この重合性液晶組成物では、消泡性に優れており、この重合性液晶組成物からなるインキ13’を配向層12上に塗工する際に、コートスジの発生を効果的に防ぐことができる。これにより、膜厚が均一な位相差層13を形成することができ、位相差のムラが抑制され視覚的な明暗のバラつきを抑え、より精度良く3次元映像等を表示することが可能となる。
インキ13’中における重合性液晶組成物の量としては、配向層12上への0塗工方法に応じて、そのインキ13’の粘度を所望の値にできれば特に限定されない。例えば、そのインキ13’中に、5質量部〜40質量部の範囲内で含まれていることが好ましく、10質量部〜30質量部の範囲内で含まれていることがより好ましい。なお、重合性液晶組成物の量が5質量部未満であると、位相差層13への入射光を適切に配向できない可能性がある。一方で、重合性液晶組成物の量が30質量部を超えると、インキ13’の粘度が高くなりすぎるため作業性が劣ってしまう。
[(E)レベリング処理]
続いて、レベリング装置37を用いて、位相差層形成用層の層厚を均一にするレベリング処理を行う。位相差層形成用層の厚さは、その後に形成される位相差層13の面内位相差がλ/4分に相当するような範囲内となるように塗布することが好ましい。位相差層13の厚さを面内位相差がλ/4分に相当するような範囲内の距離にする場合、具体的にどの程度の距離にするかは、液晶化合物の種類により適宜決定することができる。
[(F)配向処理]
続いて、インキ13’により形成された塗膜に含まれる液晶化合物を、配向層12の配向パターンに沿って配列させる配向処理を行う。液晶化合物を配列させる方法としては、所望の方向に配列させることがでれば特に限定されず、例えば、乾燥機38を用いて液晶化合物を液晶相形成温度以上に加温する方法が挙げられる。
乾燥機38を用いて液晶化合物を液晶相形成温度以上に加温する際、液晶化合物が所望の方向に配列されるだけでなく、インキ13’を塗工して得られた塗膜が乾燥される。塗膜の乾燥は、残留する溶媒量に応じて適宜調整すればよいが、乾燥風の風速としては3m/秒以下であることが好ましく、0.5m/秒以下であることがより好ましい。
また、温度条件としては、用いた液晶の液晶→等方相転移温度にも依存するが、40℃〜150℃程度の範囲内であることが好ましく、50℃〜120℃程度の範囲内であることがより好ましく、55℃〜110℃程度の範囲内であることがさらに好ましい。また、乾燥時間としては、0.2分〜30分程度の範囲内が好ましく、0.5分〜20分程度の範囲内がより好ましく、1分〜10分程度の範囲内がさらに好ましい。
[(G)冷却処理]
その後、冷却機39を用いて、基材11/配向層12/位相差層13からなる積層体を冷却する冷却処理を行う。冷却処理は、積層体が室温になる程度まで行えばよい。
[(H)硬化処理]
続いて、液晶化合物を重合して硬化させる硬化処理を行う。液晶化合物を重合させる方法としては、液晶化合物が有する重合性官能基の種類に応じて任意に決定すればよいが、適量の重合開始剤を加えて、活性放射線の照射により硬化させる方法が好ましい。活性放射線としては、液晶化合物を重合することが可能な放射線であれば特に限定されず、通常は装置の容易性等の観点から紫外光又は可視光を使用することが好ましく、配向層12を形成する際に用いた紫外線と同様のものとすることができる。このような硬化処理により、重合性液晶化合物が互いに重合して網目構造の状態となり、列安定性を備え、光学特性の発現性に優れた位相差層13を形成することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
≪位相差フィルムの作製≫
[実施例1]
重合性液晶化合物として、ネマチック相を示し、両末端に重合性官能基を1つ有する化合物(ROP−103,ロリック社製)を、MIBK/MEK/フッ素系溶剤からなる混合溶剤に溶解させて重合性液晶組成物Aを調製した。混合溶剤においては、フッ素系溶剤としてハイドロフルオロエーテル(COC,沸点76℃)(Novec7200,スリーエムジャパン株式会社製)を用い、MIBK:MEK:フッ素系溶剤=50:45:5の比率となるように混合させたものを用いた。
また、この重合性液晶組成物においては、重合性液晶組成物100重量部に対して、パーフルオロアルキル基を有し重量平均分子量が1万未満であるレベリング剤(F554,DIC株式会社製)を0.2質量部の割合で含有させた。
(位相差フィルムの作製)
図4で説明した製造工程を経て実施例に係る位相差フィルムを得た。その際、基材としてはTAC基材(TD60UL−P,厚さ:60μm,富士フィルム社製)を用い、搬送速度は12m/minとした。
先ず、光二量化部位と熱架橋部位との両方を有する光配向材料(商品名:ROP−103,ロリック社製)100質量部をメチルエチルケトン(MEK)900質量部に溶解させて、配向膜組成物を得た。その後、TAC基材の裏面に、得られた配向膜組成物を、硬化後の膜厚が200nmとなるようにダイコート法にて塗布した。そして、100℃に調整した乾燥機内に2分間流し、組成物中の溶媒を蒸発させるとともに組成物を熱硬化させた。これによって、厚さ200nmの薄膜を形成した。
この薄膜に対して、ワイヤーグリッドを通した偏光紫外線(偏光軸がフィルムの搬送方向に対して45°の方向)を原反の搬送方向と平行な方向に幅500μmのストライプパターンをクロムで合成石英上に形成したマスクを介して照射した。続いて、マスクを通さないでワイヤーグリッドを通した偏光紫外線(偏光軸がフィルムの搬送方向に対して−45°の方向)を照射した。このとき、紫外線照射装置は、「Hバルブ」(フュージョン社製)を用いた。また、偏光紫外線の波長は313nmとし、積算光量は40mJ/cmとした。積算光量の測定は、紫外線光量計「UV−351」(オーク製作所社製)を用いて測定した。
続いて、パターン配向膜からなる配向層上に、調製した重合性液晶組成物Aからなるインキをダイコート法にて塗工し、最終的な層厚が1μmとなるようにレベリングした。そして、60℃に調整した第1の乾燥機内に1分間、95℃に調整した第2の乾燥機内に0.5分間、105℃に調整した第3の乾燥機内に0.5分間流し、室温近傍まで冷却した後、上述した紫外線照射装置と同型の紫外線照射装置を用いて波長260nmの紫外線を積算光量が300mJ/cmとなるまで照射した。以上のような工程を経て、位相差フィルムを作製した。
このとき、インキの塗工時におけるコートスジの発生の有無について確認した。
[実施例2]
実施例2では、重合性液晶組成物として、MIBK:MEK:フッ素系溶剤=50:40:10の比率とした混合溶剤を含有させたこと以外は、実施例1と同様にして、重合性液晶組成物を調製し、またそれを用いて位相差フィルムを作製した。
[比較例1]
比較例1では、重合性液晶組成物として、MIBK:MEK=50:50の比率とし、すなわちフッ素系溶剤を含まない混合溶剤を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、重合性液晶組成物を調製し、またそれを用いて位相差フィルムを作製した。
[参照例1]
参照例1として、MIBK:MEK:フッ素系溶剤=50:50:0の比率とした混合溶剤を含有させ、フッ素系レベリング剤に変えてシリコーン系レベリング剤(10−407,大日精化工業株式会社製)を液晶組成物100質量部に対して0.5質量部の割合で含有させた重合性液晶組成物を調製した例を示す。なお、参照例1においても、このような重合性液晶組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、位相差フィルムを作製した。
[参照例2]
参照例2として、MIBK:MEK:フッ素系溶剤=50:40:10の比率とした混合溶剤を含有させ、フッ素系レベリング剤に変えてシリコーン系レベリング剤(10−407,大日精化工業株式会社製)を液晶組成物100質量部に対して0.5質量部の割合で含有させた重合性液晶組成物を調製した例を示す。なお、参照例2においても、このような重合性液晶組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、位相差フィルムを作製した。
≪評価≫
各実施例、比較例、参照例にて調製した重合性液晶組成物について、消泡性の評価を行った。また、その重合性液晶組成物を用いて作製した位相差フィルムについて、重合性液晶組成物からなるインキ塗工時のコートスジの発生、フィルムの配向性の評価を行った。
(重合性液晶組成物の消泡性の評価)
消泡性の評価は、調製した重合性液晶組成物からなる溶液5mlをサンプル瓶に入れて30秒振とうさせた後に静置し、泡が消えるまでの時間(消泡時間)を測定することによって行った。下記表1に、測定した消泡時間を示す。
(インキ塗工時におけるコートスジの発生の評価)
配向層の面上に、調製した重合性液晶組成物からなるインキをダイコート法により塗工したときの、その得られた塗工膜におけるコートスジの発生について調べた。具体的には、ダイコーターにより10回の塗工処理を行い、10回中におけるコートスジの発生頻度を調査した。
(位相差フィルムの配向性の評価)
配向性の評価は、作製した位相差フィルムの両面に偏光板をクロスニコル配置となるように貼り合わせて、貼り合せた部材を液晶用バックライトに設置し、部材正面の濁り(白濁)の程度を目視で観察した。目視確認は、フッ素系溶剤を含まない重合性液晶組成物により位相差層を形成して位相差フィルムとの比較により行った。濁りの程度が低く液晶が配向したものを“配向良好”(○)として評価した。
Figure 2016193966
表2に示す結果から明らかなように、フッ素系レベリング剤を含有する重合性液晶組成物において、フッ素系溶剤を含む溶剤を含有させた実施例1、実施例2では、フッ素系溶剤を含有しない重合性液晶組成物(比較例1)と比べて、消泡時間が速くなり消泡効果が向上していることが分かる。そしてその結果、これら実施例1、2においては、重合性液晶組成物からなるインキの塗工時にコートスジの発生を抑制することができた。
なお、参照例1、2の結果に基づくと、シリコーン系レベリング剤を含有する重合性液晶組成物では、フッ素系溶剤を含有させることによる消泡性の効果に違いは現れなかった。このことから、この参照例の結果と、実施例及び比較例の結果とを総合すると、フッ素系レベリング剤とフッ素系溶剤とが相関した現象により、消泡性を高めてコートスジの発生を抑制することができるということが分かる。
1 位相差フィルム
11 基材
12 配向層
13 位相差層

Claims (4)

  1. 重合性液晶化合物を含有し、配向層上に塗工して位相差層を形成するための重合性液晶組成物であって、
    フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する
    ことを特徴とする重合性液晶組成物。
  2. 前記フッ素系溶剤を、前記溶剤の質量100%に対して5質量%以上の割合で含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
  3. 基材と、配向層と、位相差層とがこの順で積層され、
    前記位相差層が、重合性液晶化合物と、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する重合性液晶組成物を前記配向層上に塗工してなる
    ことを特徴とする位相差フィルム。
  4. 基材と、配向層と、位相差層とを順次積層させる位相差フィルムの製造方法であって、
    前記配向層上に、重合性液晶化合物と、フッ素系レベリング剤と、フッ素系溶剤を含む溶剤とを含有する重合性液晶組成物からなる塗工液を塗工して前記位相差層を形成する
    ことを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
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