JP2018194709A - 位相差フィルム、転写用積層体、光学部材、表示装置、及び、位相差フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、液晶表示装置においては、液晶層の両面に配置された偏光板のみでは不十分な斜め方向への光漏れを防止する目的で補償フィルムが適用されている。
また、特許文献2の0139段落には垂直配向性を有する樹脂フィルムについて、表面自由エネルギーが55mN/m以上が好ましいとされている。
すなわち従来、液晶組成物をホメオトロピック配向させるためには垂直配向膜、及び垂直配向性を有するフィルムにおいて、その表面自由エネルギーが50mN/m程度がよいとされていた。
ここで、逆波長分散特性とは、短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性であり、より具体的には、位相差層の層面の法線方向に対して傾斜した入射角における450nmの波長におけるリタデーション(R450)と、550nmの波長におけるリタデーション(R550)との関係が、R450<R550であり、すなわち、R450/R550が1より小さい波長分散特性である。
なお、説明において、配向規制力とは、位相差層中の液晶組成物を特定方向に配列させる相互作用を意味する。
また、説明において(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタアクリルの各々を表し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの各々を表す。
また、本明細書において「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではなく、「フィルム面(板面、シート面)」とは、対象となるフィルム状(板状、シート状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるフィルム状部材(板状部材、シート状部材)の平面方向と一致する面のことを示す。
図1には、位相差フィルム10の層構成を表した。図1の例に示される位相差フィルム10は、基材12上に配向膜13が配置され、該配向膜13に位相差層11が積層されている。
このようなフレキシブル材としては、セルロース誘導体、ノルボルネン系ポリマー、シクロオレフィン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル類などを例示することができる。なかでもセルロース誘導体やポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。セルロース誘導体は特に光学的等方性に優れるため、光学的特性に優れたものとすることができるからである。また、ポリエチレンテレフタレートは、透明性が高く、機械的特性に優れる点から好ましい。
例えば、位相差フィルム10において配向膜13が紫外線硬化性樹脂を含有するものである場合、基材12と当該紫外線硬化性樹脂の接着性を向上させるためのプライマー層を基材12上に含ませてもよい。このプライマー層は、基材12および紫外線硬化性樹脂との双方に接着性を有し、可視光学的に透明であり、紫外線を通過させるものであればよく、例えば、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体系、ウレタン系のもの等を適宜選択して適用することができる。
一方、表面自由エネルギーは23.0(mN/m)以上であることが好ましい。表面自由エネルギーがこれより小さいと膜を形成するための塗工性が低下する虞がある。
傾斜した入射角の具体的な角度は特に限定されることはないが、位相差フィルムが備えられる機器を表示装置とした場合を考慮すれば、当該傾斜角はフィルム面の法線に対して30°以上50°以下の範囲で上記を満たすことが好ましい。さらに好ましくは20°以上70°以下の範囲である。
逆波長分散性重合性液晶材料が垂直配向していることは、自動複屈折測定装置(例えば、王子計測機器株式会社製、商品名:KOBRA−WR)により位相差を測定することにより確認することができる。
また、位相差層が逆波長分散特性を有するので、ポジティブC型であっても正面に対して斜め方向から見た場合にも色の変化を小さく抑えることが可能となる。
上記したように位相差フィルム10の位相差層11は、液晶組成物を硬化することにより形成されている。以下に位相差層11を形成する液晶組成物について説明する。
逆波長分散性重合性液晶材料は、液晶組成物が最終的に硬化して位相差層となったときに逆波長分散性を有する重合性液晶材料である。このように逆波長分散性を有する液晶材料として公知のものを適用することができる。これには例えば特表2010−522892号公報、特開2010−31223号公報、特開2012−077055号公報、特開2009−62508号公報、国際公開WO2014/069515号等に記載された液晶材料を挙げることができる。
光重合開始剤は、従来公知の物の中から適宜選択して用いることができる。このような光重合開始剤の具体例としては、例えば、チオキサントン等を含む芳香族ケトン類、α−アミノアルキルフェノン類、α−ヒドロキシケトン類、アシルフォスフィンオキサイド類、オキシムエステル類、芳香族オニウム塩類、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物等が好適に挙げられ、中でも、アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、α−アミノアルキルフェノン系重合開始剤、α−ヒドロキシケトン系重合開始剤、及びオキシムエステル系重合開始剤よりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
本形態において光重合開始剤の含有割合は、重合性液晶材料の硬化を促進する観点から、液晶組成物の固形分100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、1質量部以上8質量部以下であることがより好ましい。
[高分子垂直配向剤]
垂直配向材料は、上記した逆波長分散性重合性液晶材料の配向が垂直配向となるように規制する配向規制力を有する材料である。このような材料の第1の例として以下に説明する高分子垂直配向剤を挙げることができる。
R3におけるアリール基としては、特に限定されないが、曲げ耐性、及び位相差値の面内均一性の点から、炭素原子数6以上20以下のアリール基が好ましく、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられ、中でもフェニル基又はナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
アリール基が有してもよいアルキル基としては、特に限定されないが、曲げ耐性、及び位相差値の面内均一性の点から、炭素原子数1以上12以下のアルキル基が好ましく、当該アルキル基は直鎖アルキル基であってもよく、分岐又は環構造を含むアルキル基であってもよい。当該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルプロピル基等が挙げられる。当該アルキル基が有する水素原子は、ハロゲン原子に置換されていてもよい。
前記環構造としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン等の芳香環であってもよく、シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状の脂肪族炭化水素であってもよい。
また、当該環構造が1原子乃至3原子を介して連結している場合、当該連結部の構造としては、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−NR−、−O−NR−、若しくは−NR−O−(Rは水素原子又は炭化水素基)等が挙げられる。
中でも、メソゲンとしては、前記環構造がパラ位で接続された、棒状メソゲンであることが好ましい。
本形態において液晶性構成単位は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、R13における、R15は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基であるが、中でも、炭素原子数1以上5以下のアルキル基であることが好ましい。
これらの他の構成単位は、1種であってもよく2種以上であってもよい。当該他の構成単位の含有割合は、共重合体全体を100モル%に対し、0モル%以上30モル%以下の範囲内であることが好ましく、0モル%以上20モル%以下の範囲内であることがより好ましい。上記構成単位の含有割合が多いと、相対的に液晶性構成単位および上記一般式(I)で表される構成単位の含有割合が少なくなり、本願の前記効果を得るのが困難になる場合がある。
また、ブロック共重合体とする場合には、例えば、上記の一般式(I)で表される構成単位を誘導するモノマーと、液晶性構成単位を誘導するモノマーをそれぞれ公知の重合手段により重合した後、得られた各重合体を連結してもよく、また、上記の一般式(I)で表される構成単位を誘導するモノマー又は液晶性構成単位を誘導するモノマーのうち一方を公知の重合手段により重合した後、他方のモノマーを加えて更に重合する方法などが挙げられる。
上記重合手段としては、ビニル基を有する化合物の重合に一般的に用いられる方法を採用することができ、例えば、アニオン重合やリビングラジカル重合などを用いることができる。本形態においては、なかでも、「J.Am.Chem.Soc.」105、5706(1983)に開示されているグループトランスファー重合(GTP)のようにリビング的に重合が進行する方法を用いることが好ましい。この方法によると、分子量、分子量分布などを所望の範囲とすることが容易であるので、得られる高分子垂直配向剤の特性を均一にすることができる。
なお、本開示において固形分とは溶剤を除く全ての成分をいい、例えば、後述する重合性液晶材料が液状であっても固形分に含まれるものとする。
ここまで、垂直配向材料の1つの例として高分子垂直配向剤を説明したが、垂直配向材料の第2の例として、ポリマー以外の液晶(低分子垂直配向剤)を適用することもできる。これには例えば下記式で表される構造を含む材料を用いることができる。
液晶組成物は、効果を損なわない範囲で更に他の成分を含有してもよい。具体的には、他の成分として、レベリング剤、重合禁止剤、酸化防止剤、光安定化剤や、塗工性の観点から溶剤等を含有してもよい。これらは従来公知の材料を適宜選択して用いればよい。
レベリング剤としては、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を用いることが好ましい。レベリング剤の具体例としては、例えば、特開2010−122325号公報に記載のDIC株式会社製のメガファックシリーズ、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製のTSFシリーズ及び株式会社ネオス製のフタージェントシリーズ等が挙げられる。本実施形態においてレベリング剤を用いる場合、その含有割合は、液晶組成物の固形分100質量部に対して0.001質量部以上5質量部以下とすることが好ましい。
以上説明した位相差フィルムは例えば次のように製造することができ、次の(1)〜(3)の工程を含む。なお本例では垂直配向材料として高分子垂直配向剤を用いた例とする。
(1)上記した液晶組成物を成膜する工程。
(2)成膜された液晶組成物中の高分子垂直配向剤が有する液晶性構成単位及び逆波長分散性重合性液晶材料(液晶性成分)を垂直配向させる工程。
(3)(2)の後に、逆波長分散性重合性液晶材料を重合する工程を有することにより位相差層を形成する工程。
以下に各工程について説明する。
上記した配向膜を備えた基材上に、液晶組成物を均一に塗布して成膜する。
次いで、成膜された液晶組成物中の液晶性成分である、高分子垂直配向剤が有する液晶性構成単位及び逆波長分散性重合性液晶材料が垂直配向可能な温度となるように調整して加熱する。当該加熱処理により、高分子垂直配向剤が有する液晶性構成単位と、逆波長分散性重合性液晶材料とを垂直配向させて乾燥することができ、配向状態を維持した状態で固定化することができる。
垂直配向可能な温度は、液晶組成物中の各物質に応じて異なるため、適宜調整する必要がある。例えば、40℃以上200℃以下の範囲内で行うことが好ましく、更に40℃以上120℃以下の範囲内で行うことが好ましい。本形態の液晶組成物は、高分子垂直配向剤を有するため、垂直配向可能な温度範囲が広く、温度管理が容易である。
加熱手段としては、公知の加熱、乾燥手段を適宜選択して用いることができる。
また、加熱時間は、適宜選択されれば良いが、例えば、10秒以上2時間以内、好ましくは20秒以上30分以内の範囲内で選択される。
液晶性成分を垂直配向させる工程において、液晶性成分の配向状態を維持した状態で固定化された塗膜に、例えば光照射することにより、逆波長分散性重合性液晶材料を重合する。これにより液晶組成物の硬化物からなる位相差層を得る。
光照射としては、紫外線照射が好適に用いられる。紫外線照射は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線を使用することができる。エネルギー線源の照射量は、適宜選択されれば良く、紫外線波長365nmでの積算露光量として、例えば10mJ/cm2以上10000mJ/cm2以下の範囲内であることが好ましい。
以上説明した位相差フィルムはその用途として例えば転写用積層体、光学部材、及び表示装置などに適用することができる。以下、それぞれについて説明する。
図2、図3は転写用積層体20、30の構成を説明する図である。転写用積層体20、30は、位相差層の転写に供する積層体であり、位相差層11と、位相差層11を剥離可能に支持した支持体25、35とを備えている。
図2の例に示される転写用積層体20においては、支持基材22と配向膜23との剥離強度が、配向膜23と位相差層11との剥離強度よりも大きくなっている。これにより、配向膜23と位相差層11との界面27で剥離され、位相差層11のみを転写することができる。
また、支持基材22と配向膜23との剥離強度が配向膜23と位相差層11との剥離強度よりも大きくなるよう、配向膜23と位相差層11との剥離強度を小さくするために、配向膜23の耐溶剤性を比較的高くすることも好ましい。配向膜23の耐溶剤性が比較的高い場合には、配向膜23上に液晶組成物を塗布して位相差層11を形成する際に、液晶組成物中の溶剤に配向膜23が溶解しにくくなるため、配向膜23および位相差層11の密着性を低くすることができる。
ただし、図3の例に示される転写用積層体30においては、支持基材32と配向膜33との剥離強度が、配向膜33と位相差層11との剥離強度よりも小さくなっている。これにより、支持基材32と配向膜33との界面37で剥離され、転写に供する位相差層11としては、位相差層11及び配向膜33を転写することができる。
離型処理としては、例えばフッ素処理、シリコーン処理等の表面処理が挙げられる。
離型層の材料としては、例えばフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤、ワックス系離型剤等が挙げられる。離型層の形成方法としては、例えば離型剤をディップコート、スプレーコート、ロールコート等の塗布法により塗布する方法が挙げられる。
支持基材22、32の厚みは、充分な自己支持強度と、転写用積層体の製造および転写工程に適応出来るだけの可撓性との兼合いから、通常、上記材料のシートの場合、20μm以上200μm以下の範囲内であることが好ましい。
図4には1つの形態にかかる光学部材50の構成を示した。光学部材50は、上記した位相差フィルム10に他の位相差層51、及び偏光板52が積層されてなる。各層は、必要に応じて不図示の粘着層(接着層)を介して積層されてもよい。
表示装置は、位相差フィルム10又は光学部材50を備える表示装置である。表示装置としては、例えば、発光表示装置、液晶表示装置等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
有機EL発光源61は、例えば出光側から透明電極層、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子注入層、電極層の順に積層する構成等が挙げられる。本形態において、透明電極層、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子注入層、電極層、及びその他の構成は、公知のものを適宜用いることができる。このようにして作製された発光表示装置は、例えば、パッシブ駆動方式の有機ELディスプレイにもアクティブ駆動方式の有機ELディスプレイにも適用可能である。
なお、表示装置は、上記構成に限定されるものではなく、適宜選択した公知の構成とすることができる。
全ての例において、基材層は100μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET、東洋紡績株式会社、A4100)を用いた。
各例について表1に示したような異なる表面自由エネルギーを有する5種類(A〜E)の配向膜を適用した。配向膜の厚みはいずれも0.2μmとした。
配向膜の表面自由エネルギーは、配向膜表面で純水の接触角及びジヨードメタンの接触角を測定し、測定した接触角データからOwens−Wendtの解析理論により算出した。
<液晶組成物>
(高分子垂直配向剤)
液晶組成物中の高分子垂直配向剤は、以下に示す液晶モノマー1と、非液晶モノマー1とをモル比で63:37となるように組み合わせて混合し、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を加え、40℃で撹拌し溶解させる。溶解後24℃まで冷却し、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加え同温にて溶解させる。80℃に加温したDMAcに上記反応溶液を30分かけて滴下し、滴下終了後、80℃で6時間撹拌する。反応終了後冷却した後、メタノールにて再沈殿を行った。沈殿物をろ別、乾燥させることにより高分子垂直配向剤を収率73%で得ることができた。
まず下記スキーム1に従い、4−[2−(アクリロイルオキシ)エチルオキシ]安息香酸を合成した。
液晶組成物中の逆波長分散性重合性液晶材料として特表2010−522892号公報に記載の化合物を用いた。これは具体的には次のような式で表される。
液晶組成物中の溶媒は、シクロペンタノン、メチルイソブチルケトン、及びメチルエチルケトンが質量比で35:30:35の割合で混合したものを用いた。
液晶組成物中にその他、重合開始剤(IrgcureOXE02、BASF社)を3質量部、及びレベリング剤(F554、DIC株式会社製)を0.3質量部用いた。
以上のように作成した高分子垂直配向剤、逆波長分散性重合性液晶材料、溶媒、及びその他の材料を組み合わせて液晶組成物を作製した。そして図1に示した位相差フィルム10に倣って初めに基材にスピンコートにて配向膜を塗工し、120℃雰囲気に60秒間晒して乾燥させた。そして、乾燥した配向膜に液晶組成物をスピンコートにて塗工し、70℃雰囲気に120秒間さらして乾燥させた後、500mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させた。なお位相差層の厚みはいずれの例も3μmとした。
このようにして各例にかかる位相差フィルムNo.1〜No.5を作製した。各例について表1に表した。
得られた位相差フィルムに対して以下のような評価を行った。表1に結果を表す。
<位相差>
位相差は自動複屈折測定装置(王子計測機器株式会社製、商品名:KOBRA−WR)により測定した。R0は波長550nmにおける面内位相差、Rthは波長550nmにおける厚み方向位相差をそれぞれ表し、単位はnmである。
また、R50は、入射角が位相差層の法線方向に対して50°傾斜したときにおける450nmの波長におけるリタデーションをR450、550nmの波長におけるリタデーションをR550としたときのR450/R550を意味する。この位相差は、王子計測機器株式会社製、KOBRA−WRにより、波長分散特性の測定モード、傾斜中心軸が進相軸の設定にて測定した。
<配向性>
配向性は目視で位相差フィルムの観察を行い、白くなる現象が起こらない場合を○とした。
11 位相差層
12 基材
13 配向膜
20、30 転写用積層体
22、32 支持基材
23、33 配向膜
25、35 支持体
27、37 剥離界面
50 光学部材
51 偏光板
60 発光表示装置(表示装置)
61 有機EL発光源
Claims (15)
- 表面自由エネルギーが26.9(mN/m)以下である垂直配向膜と、
前記垂直配向膜に積層され、垂直配向材料及びホメオトロピック配向した逆波長分散特性を有する重合性液晶材料を含有する位相差層と、を備え、
前記位相差層の法線方向に対して傾斜した入射角における450nmの波長でのリタデーションをR450、550nmの波長でのリタデーションをR550としたとき、R450/R550が1より小さい、
位相差フィルム。 - 前記垂直配向材料が高分子垂直配向剤であり、
前記高分子垂直配向剤が、下記一般式(I)で表される構成単位と、液晶性構成単位とを有する共重合体を含む、液晶組成物の硬化物からなる請求項1に記載の位相差フィルム。
(一般式(I)中、R1は、水素原子又はメチル基を、R2は、−L1−R3、又は−L1’−R4で表される基を、L1は−(CH2)n−で表される連結基を、L1’は−(C2H4O)n’−で表される連結基を、R3は、置換基を有してもよいメチル基、アルキル基を有してもよいアリール基、又は−OR5を、R4及びR5はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を表し、n及びn’はそれぞれ独立に2以上18以下の整数である。) - 前記液晶性構成単位が、下記一般式(II)で表される請求項2に記載の位相差フィルム。
(一般式(II)中、R11は、水素原子又はメチル基を、R12は、−(CH2)m−、又は−(C2H4O)m’−で表される基を表す。L2は、直接結合、又は、−O−、−O−C(=O)−、若しくは−C(=O)−O−で表される連結基を、Ar2は、置換基を有していてもよい炭素原子数6以上10以下のアリーレン基を表し、複数あるL2及びAr2はそれぞれ同一であっても異なっていても良い。R13は、−F、−Cl、−CN、−OCF3、−OCF2H、−NCO、−NCS、−NO2、−NHC(=O)−R14、−C(=O)−OR14、−OH、−SH、−CHO、−SO3H、−NR14 2、−R15、又は−OR15を、R14は、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、R15は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。aは2以上4以下の整数、m及びm’はそれぞれ独立に2以上10以下の整数である。) - 前記垂直配向材料が低分子の液晶である、請求項1に記載の位相差フィルム。
- 位相差層を他の層に転写するための積層体であって、
支持基材と、
前記支持基材の一方の面に積層され、表面自由エネルギーが26.9(mN/m)以下である垂直配向膜と、
前記垂直配向膜に積層され、垂直配向材料及びホメオトロピック配向した逆波長分散特性を有する重合性液晶材料を含有する位相差層と、を備え、
前記位相差層の法線方向に対して傾斜した入射角における450nmの波長でのリタデーションをR450、550nmの波長でのリタデーションをR550としたとき、R450/R550が1より小さい、
転写用積層体。 - 前記垂直配向材料が高分子垂直配向剤であり、
前記高分子垂直配向剤が、下記一般式(I)で表される構成単位と、液晶性構成単位とを有する共重合体を含む、液晶組成物の硬化物からなる請求項6に記載の転写用積層体。
(一般式(I)中、R1は、水素原子又はメチル基を、R2は、−L1−R3、又は−L1’−R4で表される基を、L1は−(CH2)n−で表される連結基を、L1’は−(C2H4O)n’−で表される連結基を、R3は、置換基を有してもよいメチル基、アルキル基を有してもよいアリール基、又は−OR5を、R4及びR5はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を表し、n及びn’はそれぞれ独立に2以上18以下の整数である。) - 前記液晶性構成単位が、下記一般式(II)で表される請求項7に記載の転写用積層体。
(一般式(II)中、R11は、水素原子又はメチル基を、R12は、−(CH2)m−、又は−(C2H4O)m’−で表される基を表す。L2は、直接結合、又は、−O−、−O−C(=O)−、若しくは−C(=O)−O−で表される連結基を、Ar2は、置換基を有していてもよい炭素原子数6以上10以下のアリーレン基を表し、複数あるL2及びAr2はそれぞれ同一であっても異なっていても良い。R13は、−F、−Cl、−CN、−OCF3、−OCF2H、−NCO、−NCS、−NO2、−NHC(=O)−R14、−C(=O)−OR14、−OH、−SH、−CHO、−SO3H、−NR14 2、−R15、又は−OR15を、R14は、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、R15は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。aは2以上4以下の整数、m及びm’はそれぞれ独立に2以上10以下の整数である。) - 前記垂直配向材料が低分子の液晶である、請求項6に記載の転写用積層体。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の位相差フィルムを製造する方法であって、
前記配向膜に重合前の前記重合性液晶材料の組成物を成膜する工程と、
前記成膜された前記組成物中の前記重合性液晶材料を配向する工程と、
前記配向する工程の後に、前記組成物を重合する工程と、を有することにより、位相差層を形成する、位相差フィルムの製造方法。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の位相差フィルムを具備する光学部材。
- 偏光板を備える請求項12に記載の光学部材。
- さらに他の位相差層が積層されてなる請求項12又は13に記載の光学部材。
- 請求項12乃至14のいずれかに記載の光学部材を備える表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2018205364A (ja) * | 2017-05-30 | 2018-12-27 | 大日本印刷株式会社 | 位相差フィルム、転写用積層体、光学部材、表示装置、及び、位相差フィルムの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH11143402A (ja) * | 1997-11-06 | 1999-05-28 | Canon Inc | 液晶表示装置 |
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