JP2016191499A - 流量調整ダンパ - Google Patents

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Abstract

【課題】空調ダクト内の気流の乱れの影響を受け難く、流路が全閉に近い状態での気流の不安定化を解消し、安定的に差圧計測を行うことができる流量調整ダンパを提供する。【解決手段】流量調整ダンパ100は、四角筒形状のダンパケーシング10内を横断する方向に設けられた回転軸11,12と、回転軸11,12の回動により前縁部が互いに接近・離隔可能な対向姿勢をなすように配置された複数の羽根部材21,22と、ダンパケーシング10の内周面に羽根部材21,22の全開時保持位置を形成するように羽根部材21,22の上流側及び下流側に配置された枠部材31〜34と、ダンパケーシング10の内周面の羽根部材21,22の上流側及び下流側に配置された圧力検出部40,50,60と、を備えている。ダンパケーシング10内の羽根部材21,22が接近・離隔する領域にダンパケーシング10を横断する翼形状の中仕切部材70が設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、各種建物の給排気システムを構築するダクト中を流れる風量の調整手段として、ダクトに接続して使用される流量調整ダンパに関する。
図10に示すように、ダンパケーシング201内に開閉羽根202を有する流量調整ダンパ200を通過する空気の風量(風速)を計測する方法として、ダンパケーシング201内の上流側及び下流側にそれぞれ圧力測定口203,204を設け、上流側の圧力測定口203における圧力測定値と、下流側の圧力測定口204における圧力測定値と、の差圧に基づいて風量(風速)を算出する方法がある。
この方法に供される流量調整ダンパ200は構造がシンプルであり、実流検定も不要であることから、ダンパケーシング201内の空気の流れが安定している(理想的な流れである)場合には風量計測を好適に行うことができる。
一方、本発明に関連する従来技術として、例えば、特許文献1記載の「流量制御ダンパ」がある。この「流量制御ダンパ」は、ダクトと接続されて流体の流路を形成するケーシングと、ケーシング内の流路の開度を変化させるためケーシング内に回動自在に配設された複数の可動羽根と、可動羽根へ流体を案内するためにケーシング内面に配設された案内部材と、流体を可動羽根の下流側に広げて渦の発生を抑制する誘導体などを備えている。
特開2015−21652号公報
前述したように、図10に示す流量調整ダンパ200は、ダンパケーシング201内の空気の流れが安定している(理想的な流れである)場合には検出した圧力に基づき、正確に風量を計測することができるのである。しかしながら、現実には、図10中に示すように、ダンパケーシング201内の開閉羽根202より下流側の領域には乱流Tが発生しており、下流側の圧力測定口204付近に風が流れない状況が生じたり、上流側の圧力測定口203での圧力測定値よりも下流側の圧力測定口204での圧力測定値の方が大きくなり、差圧測定に支障を来たしたりすることがある。特に、検出した差圧と風量、羽根開度、圧力等の関係から、羽根開度を制御する場合には、要求風量と実風量との間にずれが生じ、空調制御に支障をきたすことがある。
一方、特許文献1記載の「流量制御ダンパ」は、流量制御性に優れ、圧力損失を低減することができるなどの点において優れているが、ケーシング内の上流側及び下流側における圧力を計測する機能は具備していない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、空調ダクト内の気流の乱れの影響を受け難く、流路が全閉に近い状態での気流の不安定化を解消し、安定的に差圧計測を行うことができる流量調整ダンパを提供することにある。
本発明の流量調整ダンパは、角筒形状のダンパケーシングと、前記ダンパケーシング内を横断する方向に設けられた複数の回転軸と、前記回転軸の回動により少なくとも気流の流れ方向に対する前縁部が互いに接近・離隔可能な対向姿勢をなすように配置された複数の羽根部材と、前記ダンパケーシングの内周面に前記羽根部材の全開時保持位置を形成するように、前記羽根部材の気流の流れ方向に対する上流側及び下流側にそれぞれ配置された枠部材と、前記ダンパケーシングの内周面の前記羽根部材の気流の流れ方向に対する上流側及び下流側にそれぞれ配置された圧力検出部と、を備え、前記ダンパケーシング内の前記羽根部材が接近・離隔する領域に前記ダンパケーシングを横断する中仕切部材を設けたことを特徴とする。
このような構成の流量調整ダンパにおいては、対向姿勢で配置された複数の羽根部材を通過した、羽根部材の下流領域での気流の乱れを中仕切部材によって抑制することができる。特に、羽根部材の前縁部分を接近させてダンパケーシング内の流路を絞ったとき、対向する羽根部材の隙間を流動する気流が中仕切部材に沿って流れるようになり、羽根部材の裏側への気流の張り付きを防止することができるので、気流の張り付きに起因する偏流などの気流の乱れを防止することができ、下流側での圧力測定を安定的に行うことができる。
ここで、前記羽根部材の気流の流れ方向に対する下流側に配置された前記枠部材で覆われた領域に前記羽根部材の気流の流れ方向に対する下流側の圧力検出部を配置することが望ましい。
このような構成とすれば、気流の流れ方向に対する下流側の圧力検出部が枠部材で覆われた状態となるので、下流側の気流の乱れによる圧力検出部への悪影響を抑制することができ、下流側での圧力測定の安定化に有効である。
この場合、前記中仕切部材は、気流の流れ方向に対する前方及び後方にそれぞれ延出する平面部を備えた翼形状とし、その厚さが気流の流れ方向に対する前縁部から後縁部に向かって連続的に増大した後、最大厚さ部分を経て連続的に減少するものであって、前記最大厚さ部分が前記中仕切部材の前後方向の中心線より前縁部寄りに設けられたものであることが望ましい。
このような構成とすれば、対向する羽根部材と中仕切部材との隙間をそれぞれ流動する気流が中仕切部材の表面から剥離し難くなり、中仕切部材による整流作用が高まるので、下流側の圧力検出部への悪影響が抑制され、下流側での圧力検出の安定化に有効である。また、気流が安定するため、ダンパ本体の圧損を低下させることができる。
また、前記中仕切部材の気流の流れ方向に対する前縁部及び後縁部に沿って前記中仕切部材の前方及び後方にそれぞれ延出する平面部を設けることが望ましい。
このような構成とすれば、ダンパケーシング内の領域を上下に仕切る機能が高まり、上流側の平面部は羽根を閉鎖方向にしたときの平面部から中仕切部材の前縁部までの間の気流を整流化することができ、下流側の平面部は中仕切部材の下流側の気流を整流化することができる。
さらに、前記羽根部材の前縁部の気流の流れ方向に対する下流側に、その長手方向に沿って突条部を設けることが望ましい。
流路を全閉間近まで絞って中仕切部材と羽根部材の前縁部との間が狭小となった場合、この流路をそれぞれ高速で流動する気流は非常に不安定となり、乱れ具合によっては気流が中仕切部材の表面に沿って流れず、羽根部材の裏側に付着して大きく偏って流れることがあるが、前述したように、羽根部材の前縁部の下流側に突条部を設ければ、当該突条部が、羽根部材の前縁部から気流が剥離し始める剥離開始部分となり、羽根部材の裏側への気流の偏りを防止し、且つ、羽根部材から剥離した気流を中仕切部材の表面にそれぞれ案内することが可能となるので、下流側での圧力測定の安定化に有効である。なお、突条部は長手方向に連続的に設けても良いが、不連続としても良い。
この場合、前記突条部の横断面形状は三角形とすることができる。
このような構成とすれば、突条部による羽根部材からの気流の剥離作用および中仕切部材への案内作用を高めることができる。
また、気流の流れ方向に対する上流側の前記圧力検出部の気流の流れ方向に対する下流側を覆うカバーを設けることが望ましい。
このような構成とすれば、上流側の圧力検出部において、上流側の気流を圧力検出部に適切に誘導することが可能となるので、上流側の圧力を確実に検出することができる。
本発明により、空調ダクト内の気流の乱れの影響を受け難く、流路が全閉に近い状態での気流の不安定化を解消し、安定的に差圧計測を行うことができる流量調整ダンパを提供する。
本発明の実施形態である流量調整ダンパを示す斜視図である。 図1中の矢線A方向から見た図である。 図1中の矢線B方向から見た図である。 図1中の矢線C方向から見た図である。 図4中のD−D線における断面図である。 図5中に示す流量調整ダンパにおいて羽根部材の前縁部が接近した状態を示す拡大断面図である。 図6中に示す中仕切部材の機能を説明するための断面図である。 図6中に示す突条部の機能を説明するための断面図である。 羽根部材の角度とダンパ前後差圧の関係を示すグラフである。 差圧測定機能を備えた従来の流量調整ダンパを模式的に示す図である。
以下、図1〜図8に基づいて、本発明の実施形態である流量調整ダンパ100について説明する。なお、図1〜図3,図5及び図6中に記載している矢線Wは流量調整ダンパ100に対する気流の流れ方向を示しており、矢線Wの示す方向を下流側(背面側、後側)、これと180度反対側を上流側(正面側、前側)とし、矢線Wの示す方向に向かって右側、左側とする。
図1〜図6に示すように、本実施形態の流量調整ダンパ100は、両端が開口し内部に流路を有する四角筒形状のダンパケーシング10と、ダンパケーシング10内を横断する方向に設けられた二本の回転軸11,12と、回転軸11,12の回動により少なくとも前縁部21a,22aが互いに接近・離隔可能な対向姿勢をなすように配置された複数の羽根部材21,22と、ダンパケーシング10の内周面に羽根部材21,22の全開時保持位置を形成するように、羽根部材21,22の上流側及び下流側にそれぞれ配置された枠部材31,32,33,34と、ダンパケーシング10の内周面の羽根部材21,22の上流側及び下流側にそれぞれ配置された圧力検出部40,50,60と、を備えている。ダンパケーシング10内の羽根部材21,22が接近・離隔する領域にダンパケーシング10を横断する翼形状の中仕切部材70が設けられている。
圧力検出部40,50,60はそれぞれダンパケーシング10に小孔を設けることによって形成され、それぞれダンパケーシング10外に突出する接続具41,51,61が取り付けられている。接続具41,51,61には、圧力センサ(図示せず)と連通する管状体(図示せず)が接続可能である。
ダンパケーシング10の側面には制御ボックス80が一体的に設けられ、この制御ボックス80内に、回転軸11,12を回転駆動するモータ、コントローラ及び電源ユニット(いずれも図示せず)などが収納されている。二本の回転軸11,12は、ダンパケーシング10内を横断する方向に沿って互いに平行をなすように配置され、ダンパケーシング10の外面にて2本の回転軸11,12の端部がリンク機構(図示せず)を介して羽根部材21,22の前縁部が接近、離隔するように構成されている。
図4,図5に示すように、回転軸11,12の両端寄りの部分(ダンパケーシング10の内周面に接近する部分)にそれぞれ扇板部材25,26が取り付けられ、扇板部材25,26の外周部分に羽根部材21,22がダンパケーシング10を横断する姿勢で取り付けられている。羽根部材21,22の前縁部21a,22aは滑らかな凸曲面形状をなし、後縁部21b,22bは尖ったエッジ形状をなしている。
図5に示すように、羽根部材21が上流側に対して反時計回り、羽根部材22は上流側に対して時計回りとなるように同時に回転することにより流路を閉鎖していく。また、羽根部材21が上流側に対して時計回り、羽根部材22は上流側に対して反時計回りとなるように同時に回転することにより流路を開放していく。
枠部材31,32の前縁部表面31a,32aの周縁部にはそれぞれパッキン27,28を設けており、常に羽根部材21,22に接しているため、枠部材31,32と羽根部材21,22との隙間の気密性を向上させ、流量測定の精度を向上させている。また、羽根部材21,22の両端とダンパケーシング10との隙間には、流路全閉時の気密性を向上させるためのパッキン29,30をそれぞれ設けている。パッキン29,30は羽根部材21,22の両端に、外周面21c,22cとほぼ同じ曲率で設けられ、ダンパケーシング10の内側面に常に接した状態となっている。
図5に示すように、羽根部材21,22の外周面21c,22c(回転軸11,12から遠い方の面)は円柱の外周面の一部に相当する、滑らかな凸曲面形状をなしている。羽根部材21,22の内周面(回転軸11,12に近い方の面)は、前縁部21a,22aから中央付近(前後方向の長さの中間付近)までの部分は滑らかな凸曲面形状をなし、中央付近から後縁部21b,22bに至る部分は平面形状をなしている。羽根部材21,22の前縁部21a,22aの下流側には、その長手方向に沿って突条部23,24が設けられている。図6に示すように、突条部23,24の横断面形状は三角形をなしている。
また、図5に示すように、羽根部材21,22が全開状態にあるとき(羽根部材21,22の前縁部21a,21bが最も離隔し、ダンパケーシング10の内周面に最接近しているとき)の保持位置を形成するように、ダンパケーシング10の内周面における、羽根部材21,22の上流側及び下流側にそれぞれ枠部材31,32,33,34が配置されている。
枠部材31,32の前縁部表面31a,32a及び枠部材33,34の後縁部表面33a,34aはそれぞれ滑らかな凸曲面形状をなしており、内部に空洞部を形成している。また、枠部材31,32の後縁側表面31b,32b及び枠部材33,34の前縁側表面33b,34bはそれぞれ羽根部材21,22の外周面21c,22cとほぼ同じ曲率の滑らかな凹曲面形状をなしている。下流側に配置された枠部材33,34で覆われた領域に下流側の圧力検出部50,60が配置されており、枠部材31,32,33,34の両端部とダンパケーシング10の内側面との間には隙間を設けている。
圧力検出部50,60は、羽根部材21,22の下流側であって、ダンパケーシング10の内周面の上面、下面かつ幅方向の略中央部にそれぞれ設けている。羽根部材21,22の下流側の圧力は、枠部材31,32,33,34の両端部とダンパケーシング10の内側面との隙間を経由して、枠部材31,32,33,34の内部の空洞部に流入した気流を圧力検出部50,60の2カ所で検出し、検出した圧力を平均化した値を用いて流量調整ダンパ100内を通過する風量を測定することで、風量測定精度の向上および気流の乱れによる影響を軽減している。
また、図5に示すように、上流側の圧力検出部40には、その下流側を覆うカバー42が設けられている。カバー42は上流側に向かってV字状に開いた屏風形状の部材であり、本実施形態においては、直角に折り曲げた平板材を圧力検出部40の下流側のダンパケーシング10の内周面に固着することによって形成されている。カバー42を設けたことにより、上流側の圧力検出部40において上流側の気流を圧力検出部40に適切に誘導することが可能となるので、上流側の圧力を確実に検出することができる。圧力検出部40も圧力検出部50,60と同様の理由により、羽根部材21,22の上流側であって、ダンパケーシング10の内周面の右上側面および左下側面にそれぞれ設けている。
図5に示すように、モータ駆動により回転軸11,12が正転・逆転すると、羽根部材21,22が回転軸11,12を中心に回転し、羽根部材21,22の前縁部21a,22aが接近、離隔することにより、ダンパケーシング10内の気体流路が閉じたり、開いたりされ、これによって流量調整機能を発揮する。羽根部材21,22の断面形状を、前述したような形状にしたことにより、羽根角度と流量との間に比例特性を持たせることができる。
中仕切部材70は、二本の回転軸11,12から等間隔に離れた部分に、回転軸11,12と平行をなすように配置されている。中仕切部材70は、その厚さが前縁部70aから後縁部70bに向かって滑らかな凸曲面をなしながら連続的に増大した後、最大厚さ部分を経て、後縁部70bに向かって楔状に連続的に減少した翼形状をなしている。中仕切部材70の最大厚さ部分は中仕切部材70の前後方向の中心線70cより前縁部70a寄りに設けられている。中仕切部材70の前縁部70a及び後縁部70bに沿って中仕切部材70の前方及び後方にそれぞれ延出する平面部71,72が設けられている。なお、中仕切部材70は平板状とすることもできるが、整流効果や強度の側面からは本実施形態のような翼形状とするのが好適である。
中仕切部材70の上流側の平面部71は、羽根部材21,22が全閉したときに羽根部材21,22の前縁部21a,22aが当接する部分に位置し、下流側の平面部72は回転軸11,12より下流で羽根部材21,22より上流に位置し、いずれも圧力検出部40より下流側で、かつ圧力検出部50,60より上流となる位置に配置されている。
ここで、図7に基づいて、中仕切部材70の機能について説明する。図7に示すように、流量調整ダンパ100は、ダンパケーシング10内に中仕切部材70を備えているため、対向姿勢で配置された二枚の羽根部材21,22と中仕切部材70との間を通過した気流が、羽根部材21,22の下流領域で乱れるのを抑制することができる。
特に、羽根部材21,22の前縁部21a,22aを接近させてダンパケーシング10内の流路を絞ったとき、対向する羽根部材21,22と中仕切部材70との隙間を流動する気流がそれぞれ中仕切部材70の表面に沿って流れるので、羽根部材21,22の裏側(内周面21d,22d)への気流の張り付きを防止することができる。また、羽根部材21,22の内周面21d,22dへの気流の張り付きに起因する偏流などの気流の乱れを防止することができるので、下流側の圧力検出部50,60での圧力測定を安定的に行うことができる。
また、圧力検出部50,60は、下流側に配置された枠部材33,34で覆われた領域に配置されているため、下流側の圧力検出部50,60に対する乱流の悪影響を抑制することができ、下流側での圧力測定の安定化に有効である。
前述したように、中仕切部材70の厚さは、前縁部70aから後縁部70bに向かって連続的に増大した後、最大厚さ部分を経て連続的に減少し、最大厚さ部分が中仕切部材70の前後方向の中心線70cより前縁部70a寄りに設けられている。これにより、対向する羽根部材21,22と中仕切部材70との隙間を流動する気流がそれぞれ中仕切部材70の表面から剥離し難くなり、中仕切部材70による整流作用が高まるので、下流側の圧力検出部50,60への悪影響が抑制され、下流側での圧力検出の安定化に有効である。また、気流が安定するため、流量調整ダンパ100本体の圧損を低下させることができる。
中仕切部材70においては、その前縁部70a及び後縁部70bに沿って中仕切部材70の前方及び後方にそれぞれ延出する平面部71,72が設けられているので、ダンパケーシング10内の領域を上下に仕切る機能が高まり、上流側の平面部71は羽根部材21,22を閉鎖方向にしたときの平面部71から中仕切部材70の前縁部70aまでの間の気流を整流化することができ、下流側の平面部72は中仕切部材70の下流側の気流を整流化することができる。
次に、図8に基づいて、羽根部材21,22に設けられた突条部23,24の機能について説明する。突条部23,24は回転軸11,12に向けて三角形の頂点をそれぞれ位置させ、幅方向に延びる三角柱状の部材で構成されている。羽根部材21,22の前縁部21a,22aを図7に示す状態よりもさらに接近させた場合、中仕切部材70と羽根部材21,22の前縁部21a,22aと中仕切部材70との間が狭小となり、この流路を高速で流動する気流は非常に不安定となり、乱れ具合によっては気流が中仕切部材70に沿って流れず、羽根部材21,22の裏側(内周面21d,22d側)に付着し、大きく偏って流れることがある。
しかしながら、流量調整ダンパ100においては、前述したように、羽根部材21,22の前縁部21a,22aの下流側にそれぞれ、羽根部材21,22の長手方向に沿って突条部23,24が設けられているので、突条部23,24が、羽根部材21,22の前縁部21a,22aから気流が剥離し始める剥離開始部分となり、羽根部材21の裏側(内周面21d,22d側)への付着による気流の偏りを防止することができる。また、突条部23,24により、羽根部材21,22から剥離した気流を中仕切部材70の表面に案内することができるので、下流側での圧力測定の安定化に有効である。
図9に基づいて、羽根部材21,22に設けられた突条部23,24の作用効果について説明する。図9は流量調整ダンパ100を通過する気流の流速が1m/sの場合の羽根部材21,22の角度「羽根角度(単位deg:度)」と、ダンパ上流側の圧力検出部40及びダンパ下流側の圧力検出部50,60にて検出された圧力の差「ダンパ前後差圧(単位Pa)」と、の関係を示すグラフである。なお、流量調整ダンパ100の使用限度圧を1000Paとして説明する。
通常、羽根角度とダンパ前後差圧との関係は、羽根角度を絞り込んでいくと、羽根閉鎖付近でダンパ前後差圧が徐々に上昇するような特性をもった曲線で現される。流量調整ダンパの安定的な制御を行うためには、羽根角度が小さくなるに従って、ダンパ前後差圧が減少に転じることなく、ある程度の傾きをもった単調増加となる傾向を持ち、また、羽根の開方向動作及び閉方向動作においてこの特性曲線に差がないことが必要となる。
本実施形態の流量調整ダンパ100の羽根部材21,22に突条部23,24を設けない場合、流量調整ダンパ100を通過する気流の流速が流速1m/sの条件下で、羽根部材21,22を閉方向に回動させると、羽根角度8度近傍までは、羽根角度の減少に伴いダンパ前後差圧が徐々に上昇する傾向にあるが、さらに羽根角度を減少させると、ダンパ前後差圧が低下した。さらに羽根角度を減少させると、ダンパ前後差圧が徐々に上昇していく。そして、羽根角度6度近傍に到達すると、再びダンパ前後差圧は上昇せず横ばいとなり、その後、ダンパ前後差圧が再び上昇傾向となる。また、羽根部材21,22を締切状態から開方向に回動させる場合も、羽根角度5度近傍、9度近傍でダンパ前後差圧が上昇せず、減少に転じる部分が発生し、羽根角度が小さな領域でダンパ前後差圧が単調増加となる現象が見られた。
これは、羽根部材21,22の前縁部21a,22aと中仕切部材70との隙間が狭小となった場合(羽根角度5度〜9度近傍)、この隙間を流れる気流が中仕切部材70に沿って流れず、羽根部材21,22のいずれかに偏るような不安定な流れとなるためである。羽根部材21,22の下流側の気流が不安定となることにより、圧力検出部50,60で検出される圧力も不安定となり、流量調整ダンパ100の制御に支障を来たす原因となる。
羽根部材21,22の前縁部21a,22aに突条部23,24をそれぞれ設けた場合、羽根部材21,22の前縁部21a,22aと中仕切部材70との隙間を流れる気流は、羽根部材21,22を開方向、閉方向のいずれの方向に回動させても、突条部23,24により中仕切部材70に沿って流れるように案内され、中仕切部材70に沿った安定した流れとなる。
従って、羽根角度とダンパ前後差圧との間には、羽根角度が小さな領域では羽根角度が小さいほどダンパ前後差圧が単調増加となる関係があり、かつ、羽根の開方向動作の特性曲線と閉方向動作の特性曲線に差がなくほぼ同一の曲線となり、羽根角度が小さな領域であっても流量調整ダンパ100内の気流の乱れの影響を受け難くなり、流量調整ダンパ100の安定的な制御が可能となる。
なお、流量調整ダンパ100を通過する気流の流速が1m/sの場合については前述の通りであるが、流速を増加させた場合においても、同じ羽根角度範囲にて、このような現象が発生することが考えられる。その場合も、突条部23,24の作用により、羽根角度とダンパ前後差圧との間には、羽根角度が小さな領域で、ある程度の傾きを持った単調増加となる傾向が生じ、羽根部材21,22の開方向動作及び閉方向動作により、この特性曲線の形状に差のない関係を確保することができる。
本実施形態の流量調整ダンパ100においては、突条部23,24の横断面形状を三角形としているので、たとえば突条部23,24の形状を円弧などの滑らかな曲面とした場合に比べて、羽根部材21,22からの気流の剥離作用および中仕切部材への案内作用に優れている。突条部23,24は羽根部材21,22の長手方向(ダンパケーシング10内を横断する方向)に連続的に設けているが、不連続状態に設けることもできる。
なお、図1〜図9に基づいて説明した流量調整ダンパ100は本発明の一例を示すものであり、本発明の流量調整ダンパは前述した流量調整ダンパ100に限定されない。
本発明の流量調整ダンパは、建物の給排気システムを構築するための空調資材として建設業などの分野において広く利用することができる。
10 ダンパケーシング
11,12 回転軸
21,22 羽根部材
21a,22a 前縁部
21b,22b 後縁部
21c,22c 外周面
21d,22d 内周面
23,24 突条部
25,26 扇板部材
27,28,29,30 パッキン
31,32,33,34 枠部材
40,50,60 圧力検出部
70 中仕切部材
71,72 平面部
80 制御ボックス
100 流量調整ダンパ

Claims (7)

  1. 角筒形状のダンパケーシングと、前記ダンパケーシングを横断する方向に設けられた複数の回転軸と、前記回転軸の回動により少なくとも気流の流れ方向に対する前縁部が互いに接近・離隔可能な対向姿勢をなすように配置された複数の羽根部材と、前記ダンパケーシングの内周面に前記羽根部材の全開時保持位置を形成するように、前記羽根部材の気流の流れ方向に対する上流側及び下流側にそれぞれ配置された枠部材と、前記ダンパケーシングの内周面の前記羽根部材の気流の流れ方向に対する上流側及び下流側にそれぞれ配置された圧力検出部と、を備え、前記ダンパケーシング内の前記羽根部材の前縁部が接近・離隔する領域に前記ダンパケーシングを横断する中仕切部材を設けた流量調整ダンパ。
  2. 前記羽根部材の気流の流れ方向に対する下流側に配置された前記枠部材で覆われた領域に前記羽根部材の気流の流れ方向に対する下流側の圧力検出部を配置した請求項1記載の流量調整ダンパ。
  3. 前記中仕切部材は気流の流れ方向に対する前方及び後方にそれぞれ延出する平面部を備えた翼形状とし、その厚さが気流の流れ方向に対する前縁部から後縁部に向かって連続的に増大した後、最大厚さ部分を経て連続的に減少するものであって、前記最大厚さ部分が前記中仕切部材の前後方向の中心線より前縁部寄りに設けられた請求項1または2記載の流量調整ダンパ。
  4. 前記中仕切部材の気流の流れ方向に対する前縁部及び後縁部に沿って前記中仕切部材の前方及び後方にそれぞれ延出する平面部を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の流量調整ダンパ。
  5. 前記羽根部材の前縁部の気流の流れ方向に対する下流側に、その長手方向に沿って突条部を設けた請求項1〜4のいずれかに記載の流量調整ダンパ。
  6. 前記突条部の横断面形状が三角形である請求項5記載の流量調整ダンパ。
  7. 前記羽根部材の気流の流れ方向に対する上流側の前記圧力検出部の気流の流れ方向に対する下流側を覆うカバーを設けた請求項1〜6のいずれかに記載の流量調整ダンパ。
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