JP2016191114A - 半導体層の製造方法、積層体の製造方法、半導体層、積層体、半導体装置、および太陽電池 - Google Patents

半導体層の製造方法、積層体の製造方法、半導体層、積層体、半導体装置、および太陽電池 Download PDF

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宗生 佐々木
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Abstract

【課題】太陽電池等に使用可能な半導体層を温和な条件で製造できる半導体層の製造方法の提供。【解決手段】樹脂フィルム等の基材11の上に、ITO等の導電化処理層12を形成し、中性浴でCu-Zn-Sn合金めっきを行って、半導体前駆層13Aを形成し、次に硫化ナトリウム、セレン化ナトリウム等の水溶液中でアノード電解により硫黄又はセレン被膜を形成し、加熱することにより、Cu-Zn-Sn−S又はCu−Zn−Sn−Se半導体層13を得る硫黄及びセレンの少なくとも一方の元素を含む半導体層の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体層の製造方法、積層体の製造方法、半導体層、積層体、半導体装置、および太陽電池に関する。
太陽電池は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。太陽電池としては、例えば、薄膜の半導体層を含む薄膜太陽電池が用いられる。そのような薄膜太陽電池に関する文献は多数あるが、例えば、特許文献1および非特許文献1〜2等がある。
図6(a)〜(d)の工程断面図に、薄膜太陽電池の製造方法の一例を模式的に示す。すなわち、まず、図6(a)に示すとおり、片面にモリブデン(Mo)電極62が形成されたガラス基板(基材)61を準備する。つぎに、図6(b)に示すとおり、Mo電極62上に、銅(Cu)層63A、スズ(Sn)層63B、および亜鉛(Zn)層63Cを、前記順序で形成する。前記銅(Cu)層63A、スズ(Sn)層63B、および亜鉛(Zn)層63Cを形成する方法としては、スパッタリング法、蒸着法またはめっき法がある。
さらに、図6(b)の積層体を、硫化水素ガス中、500〜600℃の高温で処理することで、Cu層63A、Sn層63B、およびZn層63Cを合一化(合金化)するとともに硫黄(S)を導入する。これにより、図6(c)に示すとおり、Cu層63A、Sn層63B、およびZn層63Cを、CuZnSnS層(p型半導体層)63に変換する。さらに、図6(d)に示すとおり、CuZnSnS層(p型半導体層)63上に、n型半導体層64および集電電極65を前記順序で形成し、目的とする薄膜太陽電池を得る。
特表2009−537997号公報
E. M. Mkawi, et. al Int. J.Electrochem. Sci., 8(2013)359-368 A. Ennaoui, et. al Thin Solid Films 517(2009)2511-2514
しかし、薄膜太陽電池を製造するためには、p型半導体層の形成に、高温、強酸性等の激しい条件が必要であり、安全性の問題、基材の材質の制限の問題等がある。
そこで、本発明は、太陽電池等に使用可能な半導体層を温和な条件で製造できる半導体層の製造方法、積層体の製造方法、半導体層、積層体、半導体装置、および太陽電池を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の第1の半導体層の製造方法は、
金属元素と、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素とを含む半導体層の製造方法であって、
前記金属元素を含む半導体前駆層を形成する半導体前駆層形成工程と、
前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入して前記半導体層を形成する半導体層形成工程とを含み、
前記半導体層形成工程において、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入することを特徴とする。
前記目的を達成するために、本発明の第2の半導体層の製造方法は、
金属元素と、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素とを含む半導体層の製造方法であって、
前記金属元素を含む半導体前駆層を形成する半導体前駆層形成工程と、
前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入して前記半導体層を形成する半導体層形成工程とを含み、
前記半導体前駆層形成工程において、前記金属元素を含む中性めっき浴を用いためっきにより、導電層上に前記半導体前駆層を形成することを特徴とする。
前記目的を達成するために、本発明の第3の半導体層の製造方法は、
金属元素と、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素とを含む半導体層の製造方法であって、
前記金属元素を含む半導体前駆層を形成する半導体前駆層形成工程と、
前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入して前記半導体層を形成する半導体層形成工程とを含み、
前記半導体前駆層形成工程において、前記金属元素を含む中性めっき浴を用いためっきにより、導電層上に前記半導体前駆層を形成するとともに、
前記半導体層形成工程において、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入することを特徴とする。なお、以下において、本発明の第1、第2および第3の半導体層の製造方法を、まとめて「本発明の半導体層の製造方法」ということがある。
本発明の積層体の製造方法は、基材上に、導電層および半導体層が前記順序で積層された積層体の製造方法であって、前記導電層上に、前記本発明の半導体層の製造方法により前記半導体層を形成する工程を含む。
本発明の半導体層は、前記本発明の半導体層の製造方法により製造される半導体層である。
本発明の積層体は、前記本発明の積層体の製造方法により製造される積層体である。
本発明の半導体装置は、
基材上に、第1の電極と、1または複数の半導体層と、第2の電極とが、前記順序で積層された半導体装置であって、
前記半導体装置が、前記本発明の積層体を含み、
前記積層体における前記基材が、前記半導体装置における前記基材であり、
前記積層体における前記導電層が、前記半導体装置における前記第1の電極であり、
前記積層体における前記半導体層が、前記半導体装置における前記1または複数の半導体層のうち少なくとも1つの半導体層である、
ことを特徴とする。
本発明の太陽電池は、太陽電池として用いられる前記本発明の半導体装置である。
本発明の半導体層の製造方法によれば、太陽電池等に使用可能な半導体層を温和な条件で製造できる。本発明の半導体層の製造方法は、例えば、前記本発明の積層体の製造方法、半導体層、積層体、半導体装置、および太陽電池に利用できるが、これに限定されず、どのような用途に用いても良い。
図1(a)〜(d)は、本発明の半導体層、積層体、および太陽電池(半導体装置)の製造方法の一例を模式的に示す工程断面図である。 図2は、本発明の半導体層の製造方法において、めっきを行う装置の構造を模式的に示す断面図である。 図3は、本発明の半導体層の製造方法において、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素の電気化学的な導入を行う装置の構造を模式的に示す断面図である。 図4は、実施例で製造した合金めっき層(半導体前駆層)の成分分析結果を示すグラフである。 図5は、実施例で製造した硫化層(半導体層)の成分分析結果を示すグラフである。 図6(a)〜(d)は、一般的な薄膜太陽電池の製造方法の一例を模式的に示す工程断面図である。
以下、本発明について例を挙げて説明する。ただし、本発明は、以下の説明により限定されない。
本発明の第1または第3の半導体層の製造方法は、例えば、
前記半導体層形成工程において、
カソードと、前記半導体前駆層を含むアノードとを、含硫黄アニオンおよび含セレンアニオンの少なくとも一方を含む電解液に浸漬し、
前記カソードおよび前記アノードに通電することで、前記半導体前駆層に硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入しても良い。
本発明の半導体層の製造方法において、例えば、前記導電層が、ITO(インジウム・錫酸化物)、ZnO(酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムをドープした酸化亜鉛)、GZO(ガリウムをドープした酸化亜鉛)、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)、およびMo(モリブデン)からなる群から選択される少なくとも一つにより形成された導電層であっても良い。前記導電層は、例えば、基材上に形成された導電層であっても良い。また、前記基材は、例えば、樹脂シートまたは樹脂フィルムにより形成された基材であっても良い。
本発明の半導体層の製造方法において、例えば、前記金属元素が、Cu、Zn、Sn、In、およびGaからなる群から選択される少なくとも一つであっても良い。
本発明の半導体層の製造方法において、例えば、前記半導体前駆層が、CuとZnとSnとの合金であっても良い。
本発明の半導体層の製造方法において、例えば、前記硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素が、硫黄であっても良い。
本発明の積層体の製造方法において、例えば、前記導電層が、前記本発明の半導体層の製造方法における前記導電層であっても良い。
本発明の積層体の製造方法において、例えば、前記基材が、前記本発明の半導体層の製造方法における前記基材であっても良い。
以下、本発明の実施形態について、さらに具体的に説明する。
[1.半導体層、積層体およびそれらの製造方法]
本発明の第1、第2および第3の半導体層の製造方法は、前述のとおりである。本発明の第1の半導体層の製造方法は、前記半導体層形成工程において、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入する。本発明の第2の半導体層の製造方法は、前記半導体前駆層形成工程において、前記金属元素を含む中性めっき浴を用いためっきにより、導電層上に前記半導体前駆層を形成する。本発明の第3の半導体層の製造方法は、前記半導体層形成工程において、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入するとともに、前記半導体前駆層形成工程において、前記金属元素を含む中性めっき浴を用いためっきにより、導電層上に前記半導体前駆層を形成する。すなわち、本発明の第3の半導体層の製造方法は、本発明の第1および第2の半導体層の製造方法を組み合わせた方法であるということもできる。
本発明の半導体層の製造方法は、例えば、以下のようにして行うことができる。
[1−1.半導体前駆層形成工程]
まず、前記金属元素を含む半導体前駆層を形成する「半導体前駆層形成工程」を行う。本発明の第2または第3の半導体層の製造方法では、前記金属元素を含む中性めっき浴を用いためっきにより、導電層上に前記半導体前駆層を形成する。本発明の第1の半導体層の製造方法では、前記半導体前駆層形成工程は、前記中性めっき浴を用いためっきに限定されず任意であり、他の方法により行っても良い。前記他の方法は、例えば、スパッタリング法およびめっき法により金属層の積層体(例えばCu層、Sn層およびZn層の積層体)を形成した後に、加熱により前記積層体を合金化(合一化)する方法が挙げられる。前記他の方法としては、真空蒸着法による加熱下で同時蒸着する方法、およびナノ粒子印刷法等も挙げられる。また、前記中性めっき浴を用いためっきでは、導電層上に前記半導体前駆層を形成するが、前記他の方法では、前記導電層を用いずに前記半導体前駆層を形成しても良い。以下においては、前記中性めっき浴を用いためっきにより、導電層上に前記半導体前駆層を形成する方法について、例を挙げて説明する。
まず、導電層を準備する。この導電層は、例えば、基材上に形成された導電層でも良い。前記基材は、特に限定されないが、太陽電池の基材として用いる場合は、透明性(透光性)が高い基材が好ましい。前記基材としては、例えば、ガラス、樹脂シート、樹脂フィルム、セラミックスシート等が挙げられる。前記基材は、取り扱いやすさ、薄型軽量化、柔軟性等の観点から、樹脂シートまたは樹脂フィルムにより形成された基材であることが好ましい。なお、一般に、厚みがきわめて小さいものを「フィルム」、厚みが比較的大きいものを「シート」と呼び分ける場合があるが、本発明では、「樹脂シート」と「樹脂フィルム」に明確な区別はない。したがって、以下において、簡便のために、「樹脂シート」および「樹脂フィルム」を、まとめて「樹脂フィルム」という。前記基材が、樹脂フィルム(樹脂シートまたは樹脂フィルム)により形成された基材である場合、その厚みは、特に限定されないが、例えば、25〜1200μmであり、より具体的には、例えば、25〜50μm、50〜100μm、100〜200μm、200〜700μm、または700〜1200μmである。前記樹脂フィルムの材質も特に限定されないが、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PI(ポリイミド)、およびPES(ポリエーテルスルフォン)の1種類または複数種類でも良い。前記樹脂が複数種類の場合、前記樹脂フィルムは、例えば、前記複数種類の樹脂の混合物でも良いし、積層体でも良い。
前記導電層は、特に限定されないが、前記導電層を太陽電池の電極として用いる場合は、透明性(透光性)が高い導電層であることが好ましい。前記導電層は、例えば、ITO(インジウム・錫酸化物)、ZnO(酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムをドープした酸化亜鉛)、GZO(ガリウムをドープした酸化亜鉛)IZO(インジウム・亜鉛酸化物)、およびMo(モリブデン)のいずれか1種類でも良いし、複数種類を併用しても良い。なお、本発明において、単に「ZnO」という場合、不純物をドープした酸化亜鉛(例えば、AZO、GZO等)も含むものとする。前記導電層は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、ゾルゲル法、溶液成長法等により前記基材上に形成された導電層でも良い。前記導電層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.01〜0.2μmであり、より具体的には、例えば、0.01〜0.05μm、0.05〜0.1μm、または0.1〜0.2μmである。
また、前記導電層は、透明な導電層に限定されず、基材上に形成された導電層にも限定されない。例えば、樹脂フィルム基材上に形成されたITO等の導電層に代えて、Fe(鉄)、SUS(ステンレス)、Mo(モリブデン)等の導電層を用いても良い。前記Fe(鉄)、SUS(ステンレス)、Mo(モリブデン)等の導電層は、それ自体が基材を兼ねていても良い。
つぎに、前記金属元素を含む中性めっき浴(中性めっき液)を用いためっきにより、前記導電層上に、前記半導体前駆層を形成する。すなわち、アノードと、前記導電層を含むカソードとを前記中性めっき浴に浸漬させて通電することにより、前記導電層上に前記半導体前駆層を析出させる。前記カソードは、例えば、前記導電層が形成された前記基材を、前記導電層とともにそのまま用いても良い。
前記中性めっき浴(中性めっき液)の成分、濃度等は、例えば、一般的な中性めっき浴(中性めっき液)に準じて、またはそれを参考にして適宜設定しても良い。前記中性めっき浴に含まれる前記金属元素は、特に限定されず、例えば、遷移金属元素でも良く、典型金属元素でも良く、遷移金属元素および典型金属元素の両方でも良い。前記遷移金属元素としては、例えば、Cu(銅)等が挙げられる。前記金属元素は、例えば、Cuおよび典型金属元素でも良い。また、前記金属元素は、例えば、I族、II族、III族、IV族およびV族の金属元素から選択される1種類または複数種類でも良い。また、前記金属元素は、例えば、Cu、Zn、Sn、In、およびGaの1種類または複数種類でも良い。なお、前記半導体前駆層としては、例えば、CuとZnとSnとの合金、またはCuとInとGaとの合金等が挙げられる。前記中性めっき浴は、例えば、前記半導体前駆層を形成する金属を全て含む中性めっき浴である。前記中性めっき浴中における前記金属元素の濃度は、特に限定されないが、例えば、全ての前記金属元素の原子数(イオン数)の総和として、0.02〜0.18mol/Lであり、より具体的には、例えば、0.02〜0.05mol/L、0.05〜0.1mol/L、0.1〜0.18mol/L、または0.12〜0.15mol/Lである。なお、本発明において、「原子」という場合、電気的に中性な原子を意味する場合に限定されず、例えば、イオンを意味する場合もある。
前記中性めっき浴がCu(銅)を含む場合、Cu(銅)源は、特に限定されないが、例えば、ピロリン酸銅、および硫酸銅の1種類または複数種類でも良い。前記中性めっき浴がCu(銅)を含む場合、Cu原子(イオン)の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.01〜0.05mol/Lであり、より具体的には、例えば、0.01〜0.02mol/L、0.02〜0.025mol/L、または0.025〜0.05mol/Lである。前記中性めっき浴がZn(亜鉛)を含む場合、Zn(亜鉛)源は、特に限定されないが、例えば、硫酸亜鉛、およびピロリン酸亜鉛の1種類または複数種類でも良い。前記中性めっき浴がZn(亜鉛)を含む場合、Zn原子(イオン)の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.01〜0.1mol/Lであり、より具体的には、例えば、0.01〜0.02mol/L、0.02〜0.05mol/L、または0.05〜0.1mol/Lである。前記中性めっき浴がSn(錫)を含む場合、Sn(錫)源は、特に限定されないが、例えば、塩化スズ、および硫酸第一スズの1種類または複数種類でも良い。前記中性めっき浴がSn(錫)を含む場合、Sn原子(イオン)の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.01〜0.1mol/Lであり、より具体的には、例えば、0.01〜0.02mol/L、0.02〜0.05mol/L、または0.05〜0.1mol/Lである。
前記中性めっき浴において、前記金属源(例えば、前記金属の塩)以外の成分は、特に限定されず、任意の成分を含んでいても良い。例えば、前記中性めっき浴は、さらに、錯化剤を含んでいても良い。前記錯化剤は、特に限定されず、例えば、一般的な中性めっき浴に用いられる酸化剤等を適宜用いても良い。前記錯化剤は、例えば、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、およびピロリン酸ナトリウム等のポリリン酸塩の1種類または複数種類でも良い。前記中性めっき浴が錯化剤を含む場合、その濃度は、特に限定されないが、例えば、0.03〜0.6mol/Lであり、より具体的には、例えば、0.03〜0.06mol/L、0.06〜0.2mol/L、または0.2〜0.6mol/Lである。
前記中性めっき浴は、さらに、めっき浴の安定化およびめっき表面の平滑性の向上等の目的で、アンモニア水、ヒスチジン等の添加剤を含んでいても良い。
前記中性めっき浴のpHは、特に限定されないが、例えば、7〜9であり、より具体的には、例えば、7〜8、または8〜9である。前記中性めっき浴は、pH調整剤をさらに含んでいても良い。前記pH調整剤は、特に限定されず、例えば、一般的な中性めっき浴に用いられるpH調整剤等を適宜用いても良い。前記pH調整剤は、例えば、35〜37%塩酸(濃塩酸)、およびポリリン酸塩の1種類または複数種類でも良い。
前記中性めっき浴の溶媒は、特に限定されないが、例えば水である。また、前記中性めっき浴は、PEG(ポリエチレングリコール)および有機系添加剤等の添加剤を適宜含んでいても良いし、含んでいなくても良い。
なお、下記表1に、前記中性めっき浴の組成の一例を示す。
Figure 2016191114
そして、前述のとおり、アノードと、前記導電層を含むカソード(例えば、前記導電層が形成された前記基材)とを前記中性めっき浴に浸漬させて通電することにより、前記導電層上に前記半導体前駆層を析出させる。すなわち、前記導電層をめっきすることにより前記半導体前駆層を形成する。図2に、そのめっきを行う装置の構造の一例を模式的に示す。図示のとおり、カソード21は、基材11上に導電層12が形成されたカソードである。このカソード21と、アノード22とを、図示のように中性めっき浴23に浸漬させて通電することにより、導電層12上に前記半導体前駆層(図示せず)を析出させる。前記アノードは、特に限定されないが、例えば、Pt(白金)、Cu(銅)、Cu−Zn合金、Cu−Sn合金等であっても良い。また、前記アノードおよび前記カソードに加え、さらに、参照電極(図示せず)を前記中性めっき浴に浸漬させ、3極系でめっきを行っても良い。前記参照電極は、特に限定されないが、例えば、Ag/AgCl等でも良い。前記カソード(作用極)の電位も、特に限定されないが、例えば、前記参照電極の電位を基準(0V)として、−1.2〜−1.9Vであり、より具体的には、例えば、−1.2〜−1.4V、−1.4〜−1.6V、または−1.6〜−1.9Vである。めっき時間(通電時間)も、特に限定されないが、例えば、10〜60分であり、より具体的には、例えば、10〜30分、または30〜60分である。
さらに、前記めっき処理(通電)終了後、前記カソードを取り出し、前記半導体前駆層を、前記導電層および前記基材ごと加熱(後熱処理)しても良い。この加熱(後熱処理)は、例えば、前記半導体前駆層の乾燥、合金化の促進、金属元素の相互拡散の促成等を目的として行うことができる。前記加熱(後熱処理)は、例えば、大気中で行っても良い。加熱温度は、特に限定されないが、例えば、100〜200℃であり、より具体的には、例えば、100〜120℃、120〜150℃、または150〜200℃である。加熱時間は、特に限定されないが、例えば、30〜120分であり、より具体的には、例えば、30〜60分、60〜90分、または90〜120分である。なお、例えば、加熱せず室温で静置しても、前記半導体前駆層の乾燥、合金化、金属元素の相互拡散等を達成することは可能である。しかし、加熱すると、それらの現象が速く進行し、効率化が可能である。高温で加熱すると、前記各現象がより速く進行するが、前記基材(例えば樹脂フィルム)を劣化させない程度の加熱温度にすることが好ましい。
なお、下記表2に、前記中性めっき浴を用いためっき条件および後熱処理条件の一例を示す。
Figure 2016191114
以上のようにして、半導体前駆層を形成することができる。なお、半導体前駆層の厚みは特に限定されないが、例えば、1〜5μm、より具体的には、例えば、1〜2μm、2〜3μm、または3〜5μmとなるように形成する。
[1−2.半導体層形成工程]
つぎに、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入して前記半導体層を形成する「半導体層形成工程」を行う。本発明の第1または第3の半導体層の製造方法では、前記半導体層形成工程において、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入する。本発明の第2の半導体層の製造方法では、前記半導体層形成工程において、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入する方法は、電気化学的方法に限定されず任意であり、他の方法により行っても良い。前記他の方法としては、例えば、硫化水素ガス中での加熱、セレン化水素ガス中での加熱、および溶液成長法等が挙げられる。以下においては、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入する方法について、例を挙げて説明する。
まず、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を含む水溶液(電解液)を準備する。前記硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素の形態は、特に限定されないが、例えば、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を含むイオンとして存在していても良い。前記イオンは、特に限定されないが、例えば、硫化物イオン(S2−)、硫酸イオン(SO 2−)、硫酸水素イオン(HSO )、亜硫酸イオン(SO 2−)、亜硫酸水素イオン(HSO )、チオ硫酸イオン(S 2−)、チオ硫酸水素イオン(HS )、セレニウムイオン(Se2−)、セレン酸イオン(SeO 2−)、セレン酸水素イオン(HSeO )、亜セレン酸イオン(SeO 2−)、および亜セレン酸水素イオン(HSeO )の1種類または複数種類でも良い。前記水溶液中における前記イオンの濃度は、例えば、硫黄原子およびセレン原子の全ての原子数の総和として、0.02〜0.1mol/Lであり、より具体的には、例えば、0.02〜0.04mol/L、0.04〜0.05mol/L、または0.05〜0.1mol/Lである。
前記イオン源は、特に限定されないが、例えば、水溶液中で電離して前記イオンを発生する塩である。前記塩も特に限定されないが、例えば、前記各イオンに対し、それぞれ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩およびバリウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。前記塩としては、より具体的には、例えば、硫化ナトリウム(NaS)、硫化カリウム(KS)、セレン化ナトリウム(NaSe)等が挙げられる。また、前記塩は、1種類のみ用いても複数種類併用しても良い。
前記水溶液は、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素源(例えば、前記塩)以外に、例えば、pH調整剤、アルコール類等を含んでいても良いし、含んでいなくても良い。
つぎに、前記半導体前駆層を含む作用極と、対極とを、前記水溶液(電解液)に浸漬する。そして、前記作用極および前記対極に通電することで、前記前記半導体前駆層に硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入する。硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素が、前記水溶液(電解液)中に、含硫黄アニオンおよび含セレンアニオンの少なくとも一方として存在する場合(すなわち、前記水溶液が、含硫黄アニオンおよび含セレンアニオンの少なくとも一方を含む電解液である場合)は、前記作用極をアノード、前記対極をカソードとする。図3に、その硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素の導入を行う装置の構造の一例を模式的に示す。図示のとおり、アノード31は、基材11上に導電層12および半導体前駆層13Aが前記順序で積層されたアノードである。このアノード31と、カソード32とを、図示のように、含硫黄アニオンおよび含セレンアニオンの少なくとも一方を含む電解液33に浸漬させて通電することにより、半導体前駆層13Aに硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入する。前記カソードは、特に限定されないが、例えば、Pt(白金)、等であっても良い。また、前記アノードおよび前記カソードに加え、さらに、参照電極(図示せず)を前記電解液に浸漬させ、3極系で硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素の導入を行っても良い。前記参照電極は、特に限定されないが、例えば、Ag/AgCl等でも良い。前記アノード(作用極)の電位も、特に限定されないが、例えば、前記参照電極の電位を基準(0V)として、0.9〜1.9Vであり、より具体的には、例えば、0.9〜1.5V、または1.2〜1.9Vである。硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入する時間(通電時間)も、特に限定されないが、例えば、15〜120分であり、より具体的には、例えば、15〜60分、60〜90分、または90〜120分である。
さらに、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素の導入(通電)終了後、前記アノードを取り出し、前記半導体層を、前記導電層および前記基材ごと加熱(後熱処理)しても良い。この加熱(後熱処理)は、例えば、前記半導体層の乾燥、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素と合金の反応促進、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素の拡散の促成等を目的として行うことができる。前記加熱(後熱処理)は、例えば、大気中で行っても良い。加熱温度は、特に限定されないが、例えば、120〜300℃であり、より具体的には、例えば、120〜150℃、150〜180℃、180〜200℃、200〜250℃、または250〜300℃である。加熱時間は、特に限定されないが、例えば、30〜120分であり、より具体的には、例えば、30〜60分、60〜90分、または90〜120分である。なお、例えば、加熱せず室温で静置しても、前記半導体層の乾燥、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素と合金の反応、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素の拡散等を達成することは可能である。しかし、加熱すると、それらの現象が速く進行し、効率化が可能である。高温で加熱すると前記各現象が速く進行し、加熱時間を短縮できるが、前記基材(例えば樹脂フィルム)を劣化させない程度の加熱温度にすることが好ましい。
なお、下記表3に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入するための前記電解液(下記表3では硫化用浴)の組成、通電条件および後熱処理条件の一例を示す。
Figure 2016191114
以上のようにして、半導体層を製造することができる。また、以上のようにして、基材上に、導電層および半導体層が前記順序で積層された積層体を製造することができる。なお、前記半導体層の厚みは特に限定されないが、例えば、1〜5μm、より具体的には、例えば、1〜2μm、2〜3μm、または3〜5μmとなるようにする。また、本発明の半導体層の製造方法により製造される半導体層の組成は、特に限定されないが、例えば、Cu2ZnSnS4、CuInS2、およびCu(InGa)S2等が挙げられる。
なお、本発明の半導体層の製造方法は、前記半導体前駆層形成工程および前記半導体層形成工程以外の工程を、適宜含んでいても良いし、含んでいなくても良い。同様に、本発明の積層体の製造方法は、前記導電層上に、前記本発明の半導体層の製造方法により前記半導体層を形成する工程以外の工程を、適宜含んでいても良いし、含んでいなくても良い。
本発明の半導体層は、例えば、p型半導体として用いることができる。本発明の半導体層の用途は、特に限定されないが、例えば、太陽電池の光吸収層として用いることができる。
[2.半導体装置および太陽電池]
つぎに、本発明の半導体装置および太陽電池について、例を挙げて説明する。
図1(a)〜(d)の工程断面図に、本発明の半導体装置の製造方法の一例を模式的に示す。まず、図1(a)に示すとおり、導電層12が形成された基材11を準備する。つぎに、図1(b)に示すとおり、導電層12上に半導体前駆層13Aを形成する。さらに、図1(c)に示すとおり、半導体前駆層13Aに硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入して半導体層13を形成する。この図1(a)〜(c)の工程は、例えば、前記[1.半導体層、積層体およびそれらの製造方法]で説明したようにして行うことができる。なお、図1では、半導体層13は、p型半導体層である。
さらに、図1(d)に示すとおり、p型半導体層13上に、n型半導体層14および集電電極15を前記順序で形成し、目的とする半導体装置を得る。この半導体装置は、例えば、太陽電池として用いることが可能である。p型半導体層13は、例えば、太陽電池の光吸収層として機能し得る。具体的には、例えば、透明性(透光性)を有する基材11および導電層12を通じてp型半導体層13に光照射することで、p型半導体層13が光エネルギーを吸収し、その光エネルギーを、太陽電池が電気エネルギーに変換することができる。
なお、n型半導体層14の材質、厚み等は、特に限定されず、例えば、一般的な半導体装置または太陽電池に準じて、またはそれらを参考にして適宜決定できる。n型半導体層14の材質としては、例えば、AZO(アルミニウムをドープした酸化亜鉛)、ZnO(酸化亜鉛)等が挙げられる。n型半導体層14の形成方法も特に限定されず、例えば、一般的な半導体装置または太陽電池に準じて、またはそれらを参考にして行うことができる。n型半導体層14の形成方法としては、例えば、スパッタリング法やゾルゲル法等が挙げられる。集電電極15の材質、厚み等は、特に限定されず、例えば、一般的な半導体装置または太陽電池に準じて、またはそれらを参考にして適宜決定できる。集電電極15の材質としては、例えば、Al(アルミニウム)等が挙げられる。集電電極15の形成方法も特に限定されず、例えば、一般的な半導体装置または太陽電池に準じて、またはそれらを参考にして行うことができる。集電電極15の形成方法としては、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法等が挙げられる。
また、図1(d)に示した半導体装置(太陽電池)の構成は、一例であって、本発明をなんら限定するものではない。図1(a)〜(d)の工程図も、一例であって、本発明をなんら限定するものではない。
本発明によれば、前述のとおり、太陽電池等に使用可能な半導体層を温和な条件で製造できる。例えば、前記半導体前駆層形成後および前記半導体層形成後の後熱処理を含めても、200℃以下の温度のみで半導体層を製造することも可能である。特に、本発明の第1または第3の半導体層の製造方法によれば、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入する。このため、図6で説明したように、硫化水素ガス中、500〜600℃の高温で処理する必要がない。すなわち、有毒な硫化水素ガスの使用を回避できる。また、500〜600℃の高温で処理する必要がないために、樹脂フィルム等の基材を用いても、前記基材の劣化を軽減または防止できる。従来は、樹脂フィルム等を太陽電池の基材に用いることは、前記高温処理が必要なために困難であった。しかし、本発明によれば、例えば、ガラス基板に代えて、薄型軽量で柔軟性のある樹脂フィルムを基材に用いることで、太陽電池等の半導体装置の薄型軽量化および柔軟化を図ることも可能である。そして、これにより、例えば、太陽電池の設置場所、用途等を、従来と比較してさらに拡張することも可能である。
また、本発明の第2または第3の半導体の製造方法によれば、前記半導体前駆層形成工程において、中性めっき浴を用いて前記半導体前駆層を形成する。これにより、例えば図6で説明したように、スパッタリング法、またはめっき法により金属層の積層体を形成する必要がない。より具体的には、中性めっき浴を用いる方法によれば、スパッタリング法のような高温を用いる必要がなく、かつ、強酸性または強アルカリ性のめっき浴を用いる必要がない。したがって、高温により樹脂フィルム等の基材の劣化を軽減または防止できるので、例えば、前述と同様、半導体装置の薄型軽量化および柔軟化等の利点を得ることができる。また、中性めっき浴を用いるために、強酸性または強アルカリ性による導電層の劣化を軽減または防止できるので、例えば、太陽電池等の半導体装置の特性のさらなる向上につながる。また、例えば、導電層が複数の金属元素を含む場合でも、図6(b)のように金属層の積層体を形成する必要がなく、合金として形成できるので、工程数を減らすことができ、それにより低コスト化が可能である。
これまでは、半導体装置、特に太陽電池の基材として、樹脂フィルムを用いることは困難であるため、ガラス基材等が用いられてきた。しかし、本発明によれば、例えば前述のとおり、ガラス基材に代えて樹脂フィルムを基材に用いることで、太陽電池等の半導体装置の薄型軽量化、柔軟化(耐久性の向上)等が可能となる。また、本発明によれば、前述のとおり、温和な条件で半導体装置を製造可能であるので、製造装置およびその使用等に係るコストも低減可能である。さらに、本発明によれば前述のとおり、例えば、半導体装置製造に係る工程数減少等も図ることができる。これらにより、太陽電池等の半導体装置の製造コストをさらに低減できる。すなわち、本発明によれば、例えば、太陽電池等の半導体装置の普及の妨げとなっていたコスト・重量・耐久性等の問題を解消することができる。特に、本発明の第1および第2の半導体層の製造方法を組み合わせた本発明の第3の半導体層の製造方法を用いることが、前記第1および第2の半導体層の製造方法における両方の利点を得ることができるため好ましい。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されない。
本実施例では、以下の方法により、半導体層(太陽電池の光吸収層)およびそれを含む積層体を製造した。
まず、片面に導電層が形成された基材(ITO付きPETフィルム)を準備した。この基材は、厚さ50μmのPETフィルムであった。また、前記導電層は、前記PETフィルムの片面に、スパッタリング法により膜厚150nmで形成されたインジウム・錫酸化物(ITO)薄膜であった。このITO薄膜上に、以下の条件で調整した合金めっき浴(中性めっき浴)を用いて、化合物太陽電池用合金めっき層(半導体前駆層)を形成した。さらに、前記化合物太陽電池用合金めっき層(半導体前駆層)に対し、硫化液を用いた電気化学的方法により硫黄を導入し、硫化層(半導体層)を形成した。
(1)合金めっき浴(中性めっき浴)の調整
以下のとおり、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)を含む試薬により、合金めっき浴を作製した。この合金めっき浴は、pH7〜8の中性めっき浴として調整した。また、以下において、この合金めっき浴(中性めっき浴)を、単に「めっき浴」という場合がある。
まず、Cuを含む試薬としてピロリン酸銅(Cu2P2O7・3H2O)、Znを含む試薬として硫酸亜鉛(ZnSO4・7H2O)、Snを含む試薬として塩化スズ(SnCl2・2H2O)を準備した。また、錯化剤としてピロリン酸カリウム(K4P2O7)を用いた。添加剤として28%アンモニア水、35%塩酸を準備した。これらの試薬は、いずれも市販試薬の特級試薬を用いた。
つぎに、上記試薬を、約500mlの蒸留水を入れた1000mlビーカーに、下記の順序で溶解させ、すべて溶解させた後にpH調整をすることにより、めっき浴を調整した。なお、めっき浴調整は、25℃、600rpmに設定されたマグネチックホットスターラー上で行った。撹拌子としては、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされた撹拌子を用いた。
前記蒸留水に、まず第一に、錯化剤のピロリン酸カリウム0.06mol/lを溶解させた。次にピロリン酸銅を銅イオンの濃度として0.02mol/l溶解させた。さらに、この状態で15分間撹拌した。次に、ピロリン酸カリウム0.25mol/lを溶解させ、さらに塩化スズ0.1mol/lを溶解させた。さらに硫酸亜鉛0.02mol/lを追加し、ピロリン酸カリウム0.06mol/lを溶解させ、15分間撹拌した。次に、添加剤として28%アンモニア水1mlを追加し、ピロリン酸カリウムと35%塩酸を追加することによりpH値を7〜8に調整した。この時のピロリン酸カリウムの量は0.12mol/l、35%塩酸の量は0.5mlであった。このようにして全ての試薬を溶解させた後、蒸留水を加えて1000mlに定容し、さらに30分間撹拌した。
(2)合金めっき層(半導体前駆層)の形成
前記(1)により調整した合金めっき浴を用いて、下記の条件で前記ITO付きPETフィルムにめっきし、合金めっき層(半導体前駆層)を形成した。
めっき用電源としては、市販のポテンショ・ガルバノスタット(本発明では北斗電工株式会社 HZ-7000およびブースターHZAP1230)を用いた。また、めっき処理においては、3極による定電位処理を行った。具体的には、参照電極としてAg/AgCl、対極(アノード)としてPt板を用いた。また、前記ITO付きPET(導電層付き基材)を作用極(カソード)として用いた。作用極の大きさは50mm×100mmであった。
めっき処理は、以下のようにして行った。すなわち、まず、前記(1)により調製した合金めっき浴を入れた1000mlビーカーを、市販の加熱撹拌装置(東京硝子器械株式会社、商品名FDC-900)上に設置した。次に、前記合金めっき浴中において、前記三極を、作用極−参照電極間距離を約5mm、参照電極−対極間距離を約10mmとして直列に配置し、約300rpmで撹拌しながら定電位でめっき処理を行った。めっき処理時のめっき浴温度は25℃、参照電極に対する作用極(カソード)の電位は-1.8V、めっき処理時間は30分とした。
そして、めっき処理後、乾燥機内において約150℃で1時間加熱処理し、前記ITO付きPET(導電層付き基材)のITO上に形成されたCu-Zn-Snの合金層(半導体前駆層)を得た。
(3)硫化液の調製
以下のとおり、硫黄(S)を含む試薬を用いて硫化液を調製した。具体的には、本実施例では、Sを含む試薬として硫化ナトリウム(Na2S・9H2O)を用いた。なお、試薬(Na2S・9H2O)は、市販の特級試薬を用いた。
前記Na2S・9H2Oを、約300mlの蒸留水を入れた500mlビーカーに、硫化物イオン換算量で0.04mol/l溶解させた。さらに蒸留水を加えて500mlに定容後、30分撹拌することにより、硫化液を調製した。なお、この硫化液調製は、25℃、600rpmに設定されたマグネチックホットスターラー上で実施した。撹拌子としては、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされた撹拌子を用いた。また、前記硫化液のpH値は12であり、pH値の調整は行わなかった。
(4)合金めっき層の硫化(半導体層の形成)
前記(2)により形成した合金めっき層(半導体前駆層)を、以下の条件で電気化学的に硫化(硫黄を導入)し、硫化層(半導体層)を形成した。
硫化用電源および加熱撹拌装置は、合金めっき層の析出(形成)と同じく、市販のポテンショ・ガルバノスタット(北斗電工株式会社、商品名HZ-7000およびブースターHZAP1230)および加熱撹拌装置(東京硝子器械株式会社、商品名FDC-900)を用いた。また、硫化は、合金めっき層の析出(形成)におけるめっき処理と同じく、3極の定電位条件で行った。具体的には、参照電極としてAg/AgCl、対極(カソード)としてPt板を用いた。また、ITO上に前記合金めっき層(半導体前駆層)が形成された前記ITO付きPETを作用極(アノード)として用いた。作用極の大きさは50mm×100mmであった。
合金めっき層(半導体前駆層)の電気化学的な硫化(硫黄の導入)は、以下のようにして行った。まず、前記(3)により調製した硫化液を入れた1000mlビーカーを、市販の加熱撹拌装置(東京硝子器械株式会社、商品名FDC-900)上に設置した。次に、前記硫化液中において、前記3極を、作用極−参照電極間距離を約5mm、参照電極−対極間距離を約10mmに直列に配置し、約300rpmで撹拌しながら定電位で硫化(電気化学的な硫黄の導入)を行った。硫化時の液温度は25℃、参照電極に対する作用極(アノード)の電位は2.0V、硫化時間は15分とした。
このようにして電気化学的に硫黄を導入した後、乾燥機内において約150℃で2時間加熱処理し、Cu-Zn-Sn-Sにより形成された硫化層(半導体層)を得た。すなわち、このようにして、前記半導体層を製造するとともに、基材(PET)上に導電層(ITO)および前記半導体層(Cu-Zn-Sn-S)が前記順序で積層された積層体を製造した。
(5)硫化層(半導体層)の評価
前記(2)において形成(製造)した合金めっき層(半導体前駆層)、および、前記(4)において形成(製造)した硫化層(半導体層)について、蛍光X線分析法により成分分析した。図4および5のグラフに、それらの結果を示す。図4が、合金めっき層(半導体前駆層)の成分分析結果であり、図5が、硫化層(半導体層)の成分分析結果である。図4および5において、横軸は、蛍光X線のエネルギー(keV)を表し、縦軸は、蛍光X線の強度(CPSすなわちCount Per Second)を表す。図4および5の各図中に、各元素の化学式および元素比率(原子数の比率)を示す。
図4に示すとおり、前記合金めっき層(半導体前駆層)からは、Cu、Zn、およびSnのみが検出され、S(硫黄)は検出されなかった。これに対し、前記硫化層(半導体層)では、図5に示すとおり、Cu、Zn、およびSnに加えS(硫黄)が検出され、Sの元素比率(原子数の比率)は、前記硫化層(半導体層)全体で約20%であった。すなわち、本実施例によれば、200℃以下の低温での処理で、硫黄元素の含有率が高い半導体層を製造できたことが確認された。また、本実施例では、前記のように低温での処理のため、樹脂フィルム(PET)製基材の劣化等を起こすことなく、前記樹脂フィルム(PET)製基材上に前記半導体層を形成できた。
さらに、前記(4)で製造した、基材(PET)上に導電層(ITO)および半導体層(Cu-Zn-Sn-S)が前記順序で積層された積層体を用いて、太陽電池(化合物太陽電池)を製造した。具体的には、前記半導体層(p型半導体層)上に、さらに、n型半導体層および集電電極を前記順序で積層させ、太陽電池とした。この太陽電池の特性を評価した結果、前記(4)で形成した半導体層(Cu-Zn-Sn-S)が、光吸収層として作用し、前記太陽電池によって光エネルギーを電気エネルギーに変換可能であることが確認できた。
また、前記(1)〜(4)以外に、前記表1、表2および表3に記載の条件を用いて、同様に半導体前駆層および半導体層を形成することができた。さらに、PET基材およびその上に形成されたITO導電層に代えて、Fe(鉄)またはSUS(ステンレス)により形成された導電層を用いても、同様に半導体前駆層および半導体層を形成することができた。なお、前記Fe(鉄)またはSUS(ステンレス)により形成された導電層は、それ自体が基材を兼ねている。
以上説明したとおり、本発明によれば、太陽電池等に使用可能な半導体層を温和な条件で製造できる半導体層の製造方法、積層体の製造方法、半導体層、積層体、半導体装置、および太陽電池を提供することができる。本発明の半導体層の製造方法は、例えば、前記本発明の積層体の製造方法、半導体層、積層体、半導体装置、および太陽電池に利用できるが、これに限定されず、どのような用途に用いても良い。また、本発明の半導体装置および太陽電池は、前述のとおり、従来は使用困難であった樹脂フィルムを基材に用いることができるので、薄型軽量化、柔軟化(耐久性の向上)等が可能である。このため、本発明の半導体装置および太陽電池は、広範な用途への適用可能性があり、産業上の利用可能性は多大である。
11 基材
12 導電層
13A 半導体前駆層
13 半導体層(p型半導体層)
14 n型半導体層
15 集電電極
21 カソード
22 アノード
23 中性めっき浴
31 アノード
32 カソード
33 電解液
61 ガラス基材
62 Mo電極
63A Cu層
63B Sn層
63C Zn層
63 CuZnSnS層(p型半導体層)
64 n型半導体層
65 集電電極

Claims (17)

  1. 金属元素と、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素とを含む半導体層の製造方法であって、
    前記金属元素を含む半導体前駆層を形成する半導体前駆層形成工程と、
    前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入して前記半導体層を形成する半導体層形成工程とを含み、
    前記半導体層形成工程において、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入することを特徴とする製造方法。
  2. 金属元素と、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素とを含む半導体層の製造方法であって、
    前記金属元素を含む半導体前駆層を形成する半導体前駆層形成工程と、
    前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入して前記半導体層を形成する半導体層形成工程とを含み、
    前記半導体前駆層形成工程において、前記金属元素を含む中性めっき浴を用いためっきにより、導電層上に前記半導体前駆層を形成することを特徴とする製造方法。
  3. 金属元素と、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素とを含む半導体層の製造方法であって、
    前記金属元素を含む半導体前駆層を形成する半導体前駆層形成工程と、
    前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入して前記半導体層を形成する半導体層形成工程とを含み、
    前記半導体前駆層形成工程において、前記金属元素を含む中性めっき浴を用いためっきにより、導電層上に前記半導体前駆層を形成するとともに、
    前記半導体層形成工程において、前記半導体前駆層に、硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を、電気化学的に導入することを特徴とする製造方法。
  4. 前記半導体層形成工程において、
    カソードと、前記半導体前駆層を含むアノードとを、含硫黄アニオンおよび含セレンアニオンの少なくとも一方を含む電解液に浸漬し、
    前記カソードおよび前記アノードに通電することで、前記半導体前駆層に硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素を導入する、
    請求項1または3記載の製造方法。
  5. 前記導電層が、ITO(インジウム・錫酸化物)、ZnO(酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムをドープした酸化亜鉛)、GZO(ガリウムをドープした酸化亜鉛)IZO(インジウム・亜鉛酸化物)、およびMo(モリブデン)からなる群から選択される少なくとも一つにより形成された導電層である請求項2から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記導電層が、基材上に形成された導電層である請求項2から5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 前記基材が、樹脂シートまたは樹脂フィルムにより形成された基材である請求項6記載の製造方法。
  8. 前記金属元素が、Cu、Zn、Sn、In、およびGaからなる群から選択される少なくとも一つである請求項1から7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 前記半導体前駆層が、CuとZnとSnとの合金である請求項1から8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記硫黄およびセレンの少なくとも一方の元素が、硫黄である、請求項1から9のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. 基材上に、導電層および半導体層が前記順序で積層された積層体の製造方法であって、
    前記導電層上に、請求項1から10のいずれか一項に記載の製造方法により前記半導体層を形成する工程を含む製造方法。
  12. 前記導電層が、請求項2から6のいずれか一項に記載の前記導電層である請求項11記載の製造方法。
  13. 前記基材が、請求項6または7記載の前記基材である請求項11または12記載の製造方法。
  14. 請求項1から10のいずれか一項に記載の製造方法により製造される半導体層。
  15. 請求項11から13のいずれか一項に記載の製造方法により製造される積層体。
  16. 基材上に、第1の電極と、1または複数の半導体層と、第2の電極とが、前記順序で積層された半導体装置であって、
    前記半導体装置が、請求項15記載の積層体を含み、
    前記積層体における前記基材が、前記半導体装置における前記基材であり、
    前記積層体における前記導電層が、前記半導体装置における前記第1の電極であり、
    前記積層体における前記半導体層が、前記半導体装置における前記1または複数の半導体層のうち少なくとも1つの半導体層である、
    ことを特徴とする半導体装置。
  17. 太陽電池として用いられる請求項16記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108010960A (zh) * 2017-11-01 2018-05-08 华南理工大学 一种氧化物薄膜晶体管栅电极及其制备方法

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