JP2016190230A - ガス溶解液製造装置、ガス溶解液供給装置及びガス溶解液製造方法 - Google Patents

ガス溶解液製造装置、ガス溶解液供給装置及びガス溶解液製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水を高水圧で噴射することなく、従来技術と遜色ない溶解度のガス溶解液を製造する。【解決手段】ガス溶解液製造装置(2)は、液体を循環させる循環流路(A)と、循環流路(A)の中途に挿入された、ガス導入口(81)が形成された混合部であって、液体に、ガス導入口(81)から導入されたガスを混合する混合部(42)と、循環流路(A)の中途に挿入された溶解部であって、ガスを混合された液体を透過するように配置された充填材(18)を含む溶解部(41)と、を備え、充填材(18)には複数の微細な流路が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、液体に気体を溶解することによって得られるガス溶解液を製造するためのガス溶解液製造装置及びガス溶解液製造方法に関する。また、本発明は、ガス溶解液を供給するガス溶解液供給装置にも関する。
近年、ガスを水に溶解させたガス溶解水が注目されている。例えば、特許文献1には、水に水素を溶解させ加水素水の製造装置が記載されている。この加水素水の製造装置は、原料水供給口、水素供給口、先細ノズル、拡散室、多孔質要素及び排出口を備えている(特許文献1の図1参照)。原料水が供給されている先細ノズルは、水素が噴射されている拡散室に向かって高圧の原料水を噴射する。そして、原料水と水素との混合流体が拡散室に充填された多孔質要素を通過することによって、微細気泡を大量に含有している加水素水が得られる。なお、特許文献1における微細気泡とは、ミリバブル、マイクロバブル、及びマイクロナノバブルを包括する用語である。
また、特許文献2には、空気や酸素等の微細気泡を液体中に発生させるためのマイクロバブル発生装置が記載されている。このマイクロバブル発生装置は、開口から液体を膜状にかつ広がるように噴出させる流路を備えている。この流路から噴出された液体は、落下により膜が破壊して水滴状に変化し、液面に衝突することにより液中にマイクロバブルを発生させる。
特開2007−237161号公報(2007年9月20日公開) 特開2010−253396号公報(2010年11月11日公開)
以上のように、特許文献1及び特許文献2に記載の従来技術は、何れも液滴状の水をガス中に噴射することによってガスの微細気泡を含有する水を製造する。
しかし、これらの従来技術においては、水を高水圧で噴射することが求められるため、高水圧に耐えうる設計(パーツの選定を含む)が求められる。より高い水圧にまで耐えうる設計を行う場合、設計時に乗ずる安全係数を大きくする必要が生じる、装置が大型化及び重量化しやすい、装置の製造コストが上昇しやすい、など複数の弊害を伴う。
また、高い水圧下で動作する装置を安定して連続運転するためには、低い水圧下で動作する装置と比較して、装置のより頻繁な安全点検と、誤作動を起こさないための対策等を厳重に施すことが求められる。これらの要因は、装置のランニングコストを上昇させる。
以上のように、特許文献1及び特許文献2に記載された従来技術には、水を高水圧で噴射しなければならないという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、水を高い水圧で噴射することなく、従来技術と遜色ない溶解度のガス溶解液を製造することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るガス溶解液製造装置は、液体導入口、液体導出口、及び液体を循環させる循環部を含む循環流路と、上記循環流路の中途に挿入された、ガス導入口が形成された混合部であって、上記循環流路を循環する液体に、上記ガス導入口から導入されたガスを混合する混合部と、上記循環流路の中途に挿入された溶解部であって、上記ガスを混合された液体を透過するように配置された充填材を含む溶解部と、を備えており、上記充填材には、複数の微細な流路が形成されている、ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るガス溶解液製造方法は、循環する液体に混合部を介してガスを混合する混合工程と、上記混合工程によってガスを混合された液体を複数の微細な流路が形成された充填材を透過させることによって、上記混合工程によって上記液体中に混合されたガスを上記液体中に溶解させる溶解工程と、を含み、上記混合工程と、上記溶解工程とを交互に繰り返す、ことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、水を高い水圧で噴射することなく、従来技術と遜色ない溶解度のガス溶解液を製造することができる。
本発明の第1の実施形態に係るガス溶解液製造装置の構成を示す概略図である。 図1に示したガス溶解液製造装置が備えている溶解部の構成を示す一部分解図である。 本発明の第2の実施形態に係るガス溶解液製造装置が備えているガス排出部の構成を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態に係るガス溶解液供給装置が備えている溶解部の構成を示す概略図である。 本発明の第4の実施形態に係るガス溶解液供給装置が備えている溶解部の構成を示す概略図である。 本発明の第5の実施形態に係るガス溶解液供給装置の構成を示す概略図である。 本発明の各実施例において使用した溶存ガス濃度測定システムの構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施例に係るガス溶解液供給装置によって得られた、溶存水素濃度の循環水量依存性を示すグラフである。 本発明の第2の実施例に係るガス溶解液供給装置によって得られた、溶存水素濃度の循環水量依存性を示すグラフである。 本発明の第3の実施例に係るガス溶解液供給装置によって得られた、溶存水素濃度の循環水量依存性を示すグラフである。 本発明の第4の実施例に係るガス溶解液供給装置によって得られた、溶存水素濃度の循環時間存性を示すグラフである。 本発明の第5の実施例に係るガス溶解液供給装置によって得られた、溶存酸素濃度の循環時間存性を示すグラフである。 本発明の第6の実施例に係るガス溶解液供給装置によって得られた、溶存二酸化炭素濃度の循環時間存性を示すグラフである。 本発明の第7の実施例に係るガス溶解液供給装置によって得られた、溶存水素濃度の循環水量依存性を示すグラフである。 本発明の第8の実施例に係るガス溶解液供給装置によって得られた、溶存酸素濃度の循環時間存性を示すグラフである。 比較例のガス溶解液供給装置の構成を示す概略図である。
〔第1の実施形態〕
(ガス溶解液製造装置の概要)
以下、本発明の第1の実施形態に係るガス溶解液製造装置について、図1を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るガス溶解液製造装置2の構成を示す概略図である。
図1に示すように、ガス溶解液製造装置2は、循環流路Aと、循環流路Aの中途に挿入された混合部42と、上記循環流路の中途に挿入された溶解部41とを備えている。
本実施形態において、循環流路Aは、混合部42と、循環部28と、溶解部41とを配管を用いて環状に接続することによって構成されている。循環部28は、混合部42から溶解部41へ向かう方向に循環流路A内の液体を循環させるための動力を循環流路A中の液体に与える。
循環流路Aにおける混合部42の上流側には、液体を循環流路Aに導入するための液体導入口A1が設けられており、循環流路Aにおける溶解部41の下流側には、液体を循環流路Aから導出するための液体導出口A2が設けられている。
混合部42には、ガス導入口81が形成されている。混合部42は、循環流路Aを循環する液体に、ガス導入口81から導入されたガスを混合する。本明細書では、ガスが混合された液体のことをガス含有液と称する。
このように構成された混合部42は、ガス雰囲気に対して液体を高圧で噴射する必要がない。また、液体の高圧噴射が不要であるため、混合部42は、高圧噴射を採用する場合と比較して、液体に対して混合するガスの比率を広範囲に変化させることが可能である。すなわち、液体に対して大量のガスを混合することができる(混合工程)。
溶解部41は、循環流路Aを循環する液体であって、混合部42によってガスを混合されたガス含有液を透過するように構成された管状部材である。溶解部41の内側には、ガス含有液を透過する充填材18が配置されている。
充填材18には、複数の微細な流路が形成されている。そのため、ガス含有液中に含まれる大量のガスは、上記微細な流路を透過することによって上記微細な流路に応じたサイズに分断され、液体に溶解する。以上のように、充填材18を備えている溶解部41は、ガス含有液中に含まれる大量のガスを液体中に溶解させることによって、ガス含有液から高い溶存濃度のガス溶解液を生成する(溶解工程)。
溶解部41によって生成されたガス溶解液は、循環流路A内を循環するため、混合部42と溶解部41とを交互に繰り返し透過する。換言すれば、溶解部41によって生成されたガス溶解液には、混合部によるガスの混合工程と、溶解部によるガスの溶解工程とを定期的に繰り返して施される。
以上のように、上記の構成によれば、ガス雰囲気に対して水を高圧で噴射することなく、従来技術と遜色ない溶解度のガス溶解液を製造することができる。
また、上述のように混合部42は、高圧噴射を採用する場合と比較して、液体に対して混合するガスの比率を広範囲に変化させることが可能である。したがって、ガス溶解液製造装置2は、ガス溶解液を製造するときの循環流量、ガス溶解液の種類などの変更に応じて、その設計を柔軟に変更して対応することができる。
一方、特許文献1に記載された加水素水の製造装置の場合、ターゲットとする加水素水の製造量に応じて最適化された先細ノズル、拡散室、及び多孔質要素を採用することが好ましいと考えられる。また、特許文献2に記載されたマイクロバブル発生装置の場合、膜状にかつ広がるように噴出させる液体の量に応じて最適化した開口を採用することが好ましいと考えられる。
したがって、特許文献1,2に記載された技術においては、製造するガス溶解液の量を変更するためには、その量に応じた構成の最適化を改めて行うことが好ましいと考えられる。このことは、柔軟に設計を変更することを阻害し、設計変更に要する期間を長期化させる。
液体導出口A2は、ガス溶解液製造装置2の循環流路Aからガス溶解液を採取するためのポートであり、図1に図示しない開閉自在なバルブ(第1のバルブ)を備えていてもよい。一方、液体導入口A1は、ガス溶解液製造装置2の循環流路Aに液体を供給するためのポートであり、図1に図示しない開閉自在なバルブ(第2のバルブ)を備えていてもよい。液体導出口A2からガス溶解液を採取した場合、採取したガス溶解液の量に応じて液体導入口A1から液体を導入することによって、循環流路A内の液体量を一定に保つことができる。
(ガス溶解液製造装置の具体例)
以下に、本実施形態に係るガス溶解液製造装置2の一例について図1及び図2を参照して説明する。
本実施形態では、液体導入口A1から導入する液体としてフィルタリング済である飲用水を採用し、混合部42において導入するガスとして炭酸ガスを採用する。この場合、ガス溶解液製造装置2が製造するガス溶解液は、炭酸水である。なお、ガス溶解液製造装置2において用いられる液体及びガスの各々は、これに限定されるものではなく、製造しようとするガス溶解液に応じて適宜選択することができる。また、ガス溶解液製造装置2において用いられるガスは、単一種類のガスであってもよいし、複数種類のガスを混合した混合ガスであってもよい。同様に、ガス溶解液製造装置2において用いられる液体は、単一種類の液体であってもよいし、複数種類の液体を混合した混合液であってもよい。
混合部42において導入するガスの例としては、炭酸ガス以外に、水素ガス、酸素ガス、及び窒素ガスといった単一種類のガス、並びに、水素ガスと窒素ガスとの混合ガス及び水素ガスと炭酸ガスとの混合ガスといった混合ガスが挙げられる。なお、混合ガスを構成するガスの種類は、2種類に限定されるものではなく、3種類以上であってもよい。また、混合ガスを構成するガスの混合比としては、任意の混合比を選択することができる。
例えば、炭酸水素水を製造する場合、液体として飲料水を採用し、ガスとして炭酸ガス(二酸化炭素ガス)と水素ガスとの混合ガスを採用すればよい。本実施形態では、飲料水と炭酸ガスとを用いて炭酸水を製造する場合を例として説明する。なお、以下においては、飲料水のことを単に水と記載する。
(ポンプ28)
本実施形態に係るガス溶解液製造装置2は、循環部28として機能するポンプ(以下、ポンプ28)を採用している。なお、循環部28は、ポンプ28と同様の効果を得るものであればよく、これに限定されない。
(溶解部41)
ガス溶解液製造装置2が備えている溶解部41について、図2を参照して説明する。図2は、溶解部41の構成を示す一部分解図である。
図2に示すように、溶解部41は、充填材保持部15、配管接続部11,19、及び充填材18を備えている。
充填材保持部15は、両端に開口部を有する管状部材であり、充填材18を収容可能に構成されている。また、充填材保持部15は、両端に、配管を接続する配管接続部11,19を備えている。図1に示すように、配管接続部19には、ポンプ28の下流側に接続された配管が接続されており、配管接続部11には、混合部42の上流側に接続された配管が接続されている。本実施形態において、充填材保持部15の両端には雌ねじが切られており、配管接続部11,19の各々には雄ねじが切られている。これらの雌ねじと雄ねじとを嵌合させることによって、充填材保持部15の両端に配管接続部11,19の各々が固定されている。
なお、充填材保持部15と配管接続部11との接続部からのリークを抑制するために、充填材保持部15と配管接続部11との間には、Oリング12,13が配置されていることが好ましい。同様に、充填材保持部15と配管接続部19との間には、Oリング17,20が配置されていることが好ましい。
なお、充填材保持部15に配管を接続する配管接続部11,19として、上記の構成以外にSwagelok(登録商標)等のフィッティング(継手)を採用してもよい。
充填材保持部15の中心近傍の領域(接続された配管接続部11,19によって挟まれる領域)のことを充填材保持部15の中間領域と称する。充填材保持部15の中間領域の内径は、ガス含有液の流れを妨げないために、配管接続部11,19の内径と同程度であることが好ましい。充填材18は、この中間領域に収容され、メッシュ14及びOリング13、並びに、メッシュ16及びOリング17に狭持されることによって充填材保持部15内に保持される。この構成によれば、循環流路A内を循環する液体の水圧、及び、液体中に混合されているガスの気圧に起因して充填材18が移動することを抑制することができる。
なお、メッシュ14,16は、液体が流れるときの抵抗抑制する観点から、目の粗いメッシュであることが好ましい。
充填材保持部15及び配管接続部11,19は、ガス溶解液製造装置2において使用する液体及びガスに対して不活性な材料からなることが好ましく、例えば、ポリエチレン、フッ素樹脂やナイロン(ポリアミド系繊維の総称)などの樹脂材料、及び、ステンレスなどの金属材料からなることが好ましい。
(充填材18)
本実施形態では、充填材18として、メッシュの一態様であるメッシュシートを採用し、そのメッシュシートを渦巻状に巻き込むことによって充填材18を構成している。
充填材18を構成するメッシュシートとしては、ステンレスに代表される金属製のメッシュ、及び、ポリプロピレン並びにポリエステルに代表される樹脂製のメッシュを用いることができる。充填材18を構成する材料は、ガス溶解液製造装置2において使用する液体(水)及びガス(炭酸ガス)に対して不活性な材料からなることが好ましい。
充填材18を構成するメッシュシートは、平面に展開した金属製又は樹脂製のシートに対して、複数の開口を格子状に形成したものである。このようなメッシュシートを巻き込んだ充填材18は、メッシュシートの複数の開口の各々が近接することによって形成される微細な流路を複数備えている。そのため、流れてきたガス含有液中の炭酸ガスを水中によく分散させることができる。すなわち、炭酸ガスの水に対する接触面積が大きくなるため、水に対する炭酸ガスの溶存炭酸濃度を高めることができる。
以上のように、充填材18を備えている溶解部41は、ガス含有液を透過することによってガス溶解液を生成する。
(混合部42)
混合部42は、循環流路Aを構成する配管の一部にガスを導入するガス導入口81を形成することによって得られる。具体的には、循環流路Aの内径を絞ることによってベンチュリー管を形成し、そのベンチュリー管の中央部分にガスの配管を接続することによってガス導入口81を形成している。ガス導入口81には、ガス溶解液製造装置2にガスを供給する配管の一方の端部が接続されている。この配管の他方の端部は、後述するようにガスボンベに接続されている。
循環流路Aを循環する水がベンチュリー管を通過するとき、その水の圧力は、低下する。そのため、ベンチュリー管を通過する水は、ガス導入口81からガスを吸入することによってガス含有液となる。このように、ベンチュリー管は、混合部42として機能する。したがって、混合部42のことをベンチュリー管42とも記載する。
上述のように混合部42は、特許文献1に記載されたノズルを用いて高圧の水をガスに対して噴射する構成とは異なるため、循環流路A内を循環する水に対して大量の炭酸ガスを混合することができる。また、ガス導入口81が設けられたベンチュリー管42によれば、水がガス導入口81からガスを供給する配管の内部に流入することを防止できる。したがって、ベンチュリー管42は、炭酸ガスを混合する機能とともに、水の流入を防止する機能を有する。
なお、混合部42としては、ベンチュリー管に代えてエジェクター又はインジェクターを採用してもよい。
(生成タンク23)
ガス溶解液製造装置2は、循環流路Aの溶解部41と液体導出口A2との間に挿入された生成タンク23を更に備えていてもよい。生成タンク23は、溶解部41が生成したガス溶解液を一時的に蓄えるタンクである。生成タンク23を備えていることによって、ガス溶解液製造装置2は、ガス溶解液の安定供給を実現する。
また、生成タンク23には、蓄えているガス溶解液を冷却する冷却機構、及び、蓄えているガス溶解液を加熱する加熱機構の少なくとも何れかが設けられていてもよい。冷却機構は、例えばコンプレッサー、コンデンサー、及びエバポレーターを用いて構成することができる。加熱機構としては、例えば、電熱線を用いて構成することができる。
(殺菌機構)
ガス溶解液製造装置2は、循環流路Aなどの配管内を殺菌するための殺菌機構を更に備えていてもよい。殺菌の方法としては、配管内の水を一時的に加熱して温水とすることによって殺菌する温水殺菌、及び、配管内に紫外線を照射することによって殺菌する紫外線殺菌があげられる。温水殺菌を行う場合、ガス溶解液製造装置2は、電熱線を用いた加熱機構を殺菌機構として備えていればよい。紫外線殺菌を行う場合、ガス溶解液製造装置2は、配管内に紫外線を照射する紫外線光源を殺菌機構として備えていればよい。
〔第2の実施形態〕
以下、本発明の第2の実施形態に係るガス溶解液製造装置について、図3を参照して詳細に説明する。図3は、本実施形態に係るガス溶解液製造装置2が備えているガス排出部49の構成を示す概略図である。
(ガス排出部49)
本実施形態に係るガス溶解液製造装置2は、第1の実施形態に係るガス溶解液製造装置2の循環流路Aに対して、図3に示すガス排出部49を更に備えている。循環流路Aに対してガス排出部49を挿入する位置は、限定されるものではないが、本実施形態においては、ガス排出部49を循環流路Aにおけるポンプ28と溶解部41との中間に挿入するものとして説明する。
図3に示すように、ガス排出部49は、密閉容器62、内筒65及びガス調整バルブ71を備えている。
密閉容器62には、液体導入口62a、液体導出口62b、及びガス排出口62cが設けられている。液体導入口62aに接続された配管61の逆側の一端は、循環流路Aのポンプ28と溶解部41との中間における上流側、すなわち、ポンプ28の下流側に接続されている。また、液体導出口62bに接続された配管67の逆側の一端は、循環流路Aのポンプ28と溶解部41との中間における下流側、すなわち、溶解部41の上流側に接続されている。
本実施形態において、液体導入口62aは、密閉容器62の上底面(天面)に設けられており、液体導出口62bは、密閉容器を構成する側面の下部に設けられている。また、ガス排出口62cは、密閉容器62の上底面(天面)に設けられている。液体導出口62bは、ガス排出口62cよりも低い位置に設けられている。
ガス排出口62cに接続された配管69の逆側の一端は、本実施形態において大気開放されている。また、配管69には、ガス排出口62cから排出するガスの量を調整するガス調整バルブ71が挿入されている。
このように構成されたガス排出部49において、循環流路Aを循環する炭酸ガスが混合された水(ガス含有液)は、液体導入口62aから密閉容器の内側に導入される。密閉容器62の断面であって、密閉容器62の底面に沿った断面の面積は、液体導入口62aの面積に比較して大きい。そのため、配管61から密閉容器62にガス含有液が導入された場合、ガス含有液の流速は大幅に低下し、その結果、ガス含有液が過剰にガスを含有している場合には、その過剰なガスを液体中から密閉容器62の内部に放出する。したがって、ガス含有液に含まれる過剰な気体は、密閉容器62の上層に溜まる。
密閉容器62の内部のガスの圧力(以下、ガス圧)が高くなった場合には、ガス調整バルブ71を開き大気開放することによって、密閉容器62の内部のガス圧を適正範囲内に制御することができる。なお、ガス調整バルブ71の下流には、排気された気体の逆流を防ぐ逆止部68が挿入されていてもよい。
本実施形態においては、密閉容器62の上底面には、密閉容器62内部のガス圧を測定する圧力計70が更に設けられている。例えば、圧力計70が示す圧力をモニターし、密閉容器62の内部のガス圧が所定の値を上回ったときにガス調整バルブ71を開くように制御することによって、密閉容器62の内部のガス圧が過剰に高まることを防止できる。
また、圧力計70が示す圧力をモニターし、ガス調整バルブ71をフィードバック制御し、ガスの流路を制限することによって、密閉容器62の内部のガス圧を所定の範囲内に保つように構成してもよい。
また、ガス調整バルブ71としては、機械式のリークバルブを用いることもできる。この場合、機械式のリークバルブは、ガス圧が所定の圧力値を上回ったときに機械的にバルブが開くように構成されており、密閉容器62の内部のガスを密閉容器62の外部にリークする。
(内筒65)
内筒65は、上端65aが密閉容器62の上天面に向かって開放され、下端65bが密閉容器62の下底面に載置された筒状の部材である。内筒65は、上端65aが液体導入口62aに対向する位置に配置されている。換言すれば、液体導入口62aは、密閉容器62の上底面であって、内筒65に対向する位置に設けられている。また、内筒65の高さは、液体導出口62bが設けられている高さより高い。
この構成によれば、液体導入口62aから導入されたガス含有液は、内筒65の内部に落下して一時的に貯留される。ただし、液体導入口62aから連続的にガス含有液が密閉容器62の内部に導入されるため、内筒65の内部に貯留しきれないガス含有液は、上端65aから溢れ出し(越流し)内筒65の外側、且つ、密閉容器62の内側の領域に貯留される。このように内筒65の上端65aからガス含有液を越流させることによって、ガス含有液に混合されている炭酸ガスの量を制御することができる。
また、内筒65の上端65aは、図3に示すように櫛歯状に成形されていることが好ましい。この構成によれば、密閉容器62が傾斜された状態で設置されるような構成であっても、ガス含有液を上端65aから越流させることができる。
なお、本実施形態においては、ガス排出部49が内筒65を備えているものとして説明したが、内筒65を省略してもガス排出部49による効果は得られる。
〔第3の実施形態〕
本発明の第4の実施形態に係るガス溶解液製造装置2について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係るガス溶解液製造装置2が備えている溶解部141の構成を示す概略図である。
本実施形態に係るガス溶解液製造装置2は、第1の実施形態に係るガス溶解液製造装置2が備えている溶解部41(図1参照)を溶解部141(図4参照)に置換することによって得られる。溶解部141は、溶解部41が備えている充填材18を充填材118に置換することによって得られる。
充填材118は、繊維を綿状に丸めることによって構成されている。充填材118を構成する繊維は、ガス溶解液製造装置2において用いる液体及びガスに対して不活性な材料からなることが好ましい。充填材118の繊維を構成する好ましい材料は、充填材18を構成するメッシュシートの材料と同様である。
このように構成された充填材118を採用した本実施形態に係るガス溶解液製造装置2は、第1の実施形態に係るガス溶解液製造装置2と同様の効果を奏する。
〔第4の実施形態〕
本発明の第4の実施形態に係るガス溶解液製造装置2について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係るガス溶解液製造装置2が備えている溶解部241の構成を示す概略図である。
本実施形態に係るガス溶解液製造装置2は、第1の実施形態に係るガス溶解液製造装置2が備えている溶解部41(図1参照)を溶解部241(図5参照)に置換することによって得られる。溶解部241は、溶解部41が備えている充填材18を充填材218に置換することによって得られる。
充填材218は、多孔質からなる多孔質材をパイプ状に成形した多孔質膜からなる。成形された充填材218の直径は、充填材保持部15の中間領域の内径を上回らない範囲内で大きいことが好ましい。この構成によれば、充填材218と充填材保持部15との間に生じる隙間を小さくすることができる。したがって、充填材保持部15を透過するガス含有液のうち充填材218を透過しないガス含有液の割合を下げることができる。すなわち、ガス含有液からガス溶解液を効率よく生成することができる。
また、充填材218のバリエーションとしては、円柱状に成形されたバルクの対向質材を採用してもよい。
充填材218を構成する多孔質材料は限定されるものではないが、ガス溶解液製造装置2において用いる液体及びガスに対して不活性な材料からなることが好ましい。例えば、充填材218を構成する多孔質材料として、シラス多孔質ガラス(Shirasu Porous Glass:SPG)や多孔質アルミナを用いる事ができる。
このように構成された充填材218を採用した本実施形態に係るガス溶解液製造装置2は、第1の実施形態に係るガス溶解液製造装置2と同様の効果を奏する。
〔第5の実施形態〕
以下、本発明の第5の実施形態に係るガス溶解液供給装置1について、図6を参照して詳細に説明する。図6は、本実施形態に係るガス溶解液供給装置1の構成を示す概略図である。ガス溶解液供給装置1は、第1〜第4の実施形態の何れか一実施形態に係るガス溶解液製造装置2を備えている。
(循環流路Aに対する付加構成)
本実施形態に係るガス溶解液供給装置1は、第2の実施形態に係るガス溶解液製造装置2を変形したガス溶解液製造装置2を備えている。まず、本変形例に係るガス溶解液製造装置2について説明する。
本実施形態に係るガス溶解液製造装置2においては、図6に示すように、循環流路Aの溶解部41の下流側に生成タンク23が挿入されている。生成タンク23には、溶解部41が生成した炭酸水を冷却するための冷却機構が設けられている。冷却機構は、コンプレッサー25、コンデンサー40、及びエバポレーター39を備えている。
この冷却機構は、冷蔵庫等で一般的に用いられている冷却サイクルを採用している。上記冷却機構内に充填された冷媒は、上記冷却機構内を循環する。その循環過程において、冷媒は、圧縮→凝縮→減圧→蒸発の冷却サイクルを経る。すなわち、コンプレッサー25は、冷媒を圧縮し、コンデンサー40は、冷媒を凝縮させ、エバポレーター39は、冷媒を減圧し蒸発させる。この冷却サイクルにより冷媒は、生成タンク23内の炭酸水から熱を奪う。すなわち、炭酸水を冷却する。
生成タンク23が上記冷却機構を備えていることによって、ガス溶解液供給装置1は、常時冷却された炭酸水をユーザに提供することができる。
また、図6に示すように、生成タンク23には、余分な炭酸水をガス溶解液供給装置1の外部へ排水する配管72が接続されており、配管72には、排水量を制御するバルブ32が挿入されていることが好ましい。この構成によれば、生成タンク23内の炭酸水の水位が過剰に高くなることを防止できる。
また、循環流路Aのガス排出部49の下流側には、圧力計43と流量計44とが直列に挿入されている。圧力計43は、循環流路Aを循環する炭酸水の水圧を測定するセンサーであり、流量計44は、循環流路Aを循環する炭酸水の循環流量を測定するセンサーである。
(ガス溶解液供給装置1)
図6に示すように、ガス溶解液供給装置1は、ガス溶解液製造装置2に加えて、ガス溶解液製造装置2に液体を供給する液体供給部として機能する給水タンク21と、ガス溶解液製造装置2にガスを供給するガス供給部として機能するガスボンベ27と、ガス溶解液製造装置2から抽出したガス溶解液を例えばユーザに供給するガス溶解液供給部として機能する吸水口48とを備えている。本実施形態では、本実施形態では、給水タンク21、ガスボンベ27、及び吸水口48の構成について説明する。また、給水タンク21、ガスボンベ27、及び吸水口48に付随する構成についても説明する。
なお、本実施形態では第1の実施形態と同様に、循環流路Aを循環する液体として飲料水(水)を選択し、混合部42を介して循環流路Aを循環する液体に混合されるガスとして炭酸ガスを選択する場合を例に説明する。すなわち、本実施形態では、ガス溶解液製造装置2は、水と炭酸ガスとから炭酸水を製造するものとして説明する。なお、第1の実施形態に記載したように、循環流路Aを循環する液体、及び、循環流路Aを循環する液体に混合されるガスの各々は、水及び炭酸ガスに限定されるものではない。
(液体供給部)
液体供給部として機能する給水タンク21は、予めフィルタリングなどを施すことによって得られる飲料に適した水を蓄えるとともにガス溶解液製造装置2に供給する。図6に示すように、給水タンク21は、配管を介してガス溶解液製造装置2の液体導入口A1に接続されている。
なお、本実施形態に係るガス溶解液供給装置1においては、給水タンク21と液体導入口A1とを接続する配管には、冷却タンク22とバルブ29,31とが挿入されている。
冷却タンク22は、液体導入口A1に供給する水を冷却するための冷却機構として、コンプレッサー26、コンデンサー38、及びエバポレーター37を備えている。冷却タンク22に設けられた冷却機構は、生成タンク23に設けられた冷却機構と同様に機能する。この構成によれば、ガス溶解液供給装置1は、循環流路Aに対して冷却済の水を供給することができる。
なお、本実施形態においては、冷却タンク22に設けた冷却機構と生成タンク23に設けた冷却機構とを別個に分けた構成を採用している。これは、冷却タンク22と生成タンク23とを独立して冷却できるようにするためである。冷却タンク22には常時、水が蓄えられている一方、生成タンク23内にはガス溶解液製造工程を実行しているときのみ炭酸水が蓄えられている。冷却タンク22の冷却機構と生成タンク23の冷却機構を別個に構成することにより、生成タンク23を冷却する必要がないときには生成タンク23の冷却機構の運転を停止することができる。
バルブ29は、冷却タンク22に供給する水量を調整するためのバルブである。バルブ29は、冷却タンク22の水位をモニターするセンサー(図6に図示せず)からの情報に基づき、当該水位を一定に保つように制御されている。この構成によれば、冷却タンク22の水位を一定に保つことができる。
給水タンク21の水位は、目視にて確認する構成にしてもよいし、給水タンク21の水位をモニターするセンサー(図6には図示せず)を設けて、そのセンサーによって検知する構成にしてもよい。何れの方法であっても、給水タンク21の水位が空になっていることを検知したときには、新しい給水タンク21と交換する。
また、冷却タンク22には温度センサー(図6には図示せず)を設けておき、冷却タンク22内の水温が設定値以下になったら、準備OKを表示ランプ等で外部に報知し、スイッチ操作(図示せず)にてガス溶解水を生成する工程(混合工程及び溶解工程)を始動する構成としてもよい。
また、図6に示すように、冷却タンク22には、その内部と、ガス溶解液供給装置1の外部とを接続する配管71とバルブ30とが設けられている。バルブ30を開けることによって、冷却タンク22の内部とガス溶解液供給装置1の外部とが互いに連通し、冷却タンク22内部の空気圧を大気圧に保つことができる。例えば、バルブ31を開いて冷却タンク22から生成タンク23に給水する場合、冷却タンク22が密閉されたままだと冷却タンク22内の水量が減ることによって冷却タンク22内の空気圧が低下し負圧になる。すなわち、給水をスムースに行えない可能性が生じる。この場合に、バルブ32を開くことによって、冷却タンク22内部の空気圧を大気圧に保つことができる。したがって、スムースな給水を行うことができる。
同様に、生成タンク23には、その内部と、ガス溶解液供給装置1の外部とを接続する配管72とバルブ32とが設けられている。バルブ32を開けることによって、冷却タンク22の内部とガス溶解液供給装置1の外部とが互いに連通し、冷却タンク22内部の空気圧を大気圧に保つことができる。生成タンク23における配管72及びバルブ32の機能は、冷却タンク22における配管71及びバルブ30の機能と同様である。
(ガス供給部)
ガス供給部として機能するガスボンベ27は、炭酸ガスを蓄えるとともにガス溶解液製造装置2に供給する。図6に示すように、ガスボンベ27は、配管を介してガス溶解液製造装置2の混合部42に接続されている。より具体的には、ガスボンベは、配管を介して混合部42のガス導入口81に接続されている。この構成によれば、炭酸水の原料となる炭酸ガスを循環流路Aに対して供給することができる。
なお、本実施形態に係るガス溶解液供給装置1においては、ガスボンベ27とガス導入口81とを接続する配管には、バルブ36,34と、レギュレーターと、逆止弁45とが挿入されている。
バルブ36は、ガスボンベ27の直近に設けられたバルブであり、バルブ36の元栓を開閉するためのバルブである。
レギュレーターは、バルブ35と、バルブ35の上流側に設けられた圧力計47と、バルブ35の下流側に設けられた圧力計46とからなる。レギュレーターは、ガスボンベ27から供給される炭酸ガスの圧力を、混合部42にとって適正な圧力に調整(減圧)する。
バルブ34は、混合部42に炭酸ガスを供給するか否かを制御するためのバルブである。循環流路Aの運転中、バルブ34は、常時開いている。
逆止弁45は、混合部42に供給した炭酸ガスが何らかの理由により下流側から上流側へ逆流することを防止するための機構である。
(ガス溶解液供給部)
ガス溶解液供給部として機能する吸水口48は、炭酸水をユーザに供給する。図6に示すように、吸水口48は、配管を介してガス溶解液製造装置2の液体導出口A2に接続されている。この配管には、液体導出口A2から炭酸水を抽出するか否かを制御するバルブ33が挿入されていることが好ましい。
この構成によれば、ガス溶解液供給装置1は、ガス溶解液製造装置2が製造した炭酸水をユーザに提供することができる。ユーザは、例えばコップ24を用いることによって、ガス溶解液供給装置1が供給する炭酸水を飲料水として利用することができる。
なお、ガス溶解液製造装置2において実行されるガス溶解液製造方法、すなわち、循環する液体にガス導入口81を介してガスを混合する混合工程と、上記混合工程によってガスを混合された液体を複数の微細な流路が形成された充填材を透過させることによって、上記混合工程によって上記液体中に混合されたガスを上記液体中に溶解させる溶解工程と、を含み、上記混合工程と、上記溶解工程とを交互に繰り返すガス溶解液製造方法は、オートメーションにより自動化された状態で実行されることが好ましい。また、ガス溶解液製造方法を含むガス溶解液供給方法も、オートメーションにより自動化された状態で実行されることが好ましい。
例えば、自動化されたガス溶解液供給方法を始動するスイッチを入れると、バルブ31,32が開放され、生成タンク23に、冷却タンク22から水が供給される。生成タンク23の満水状態を感知するセンサー(図6には不図示)が、生成タンク23が満水状態であると認識すると、バルブ31、バルブ32が閉じる。続けて、ポンプ28が始動し、循環流路A内の水(炭酸水)が循環し、生成タンク23内に蓄えられた炭酸水も循環される。
自動化されたガス溶解液供給方法を始動するスイッチを入れると、バルブ34も開放され、ベンチュリー管42のガス導入口81から循環流路Aを循環する水(炭酸水)に炭酸ガスが混合される。炭酸ガスが混合された水に含まれる過剰なガスは、ガス排出部49から排出され、残ったガスを気泡として含んだ炭酸ガスが混合された水は、溶解部41を透過することによって炭酸水になる。炭酸水は、生成タンク23に蓄えられる。ユーザが炭酸水を抽出する旨の指示をガス溶解液供給装置1に対して入力した場合、ガス溶解液供給装置1は、バルブ32及びバルブ33を開き炭酸水をユーザに対して供給する。
なお、本実施形態において、冷却タンク22の冷却機構と、生成タンク23の冷却機構とを別個に独立して設けるものとして説明した。しかし、これら2つの冷却機構は、1つの冷却機構によって実現することもできる。
また、冷却された炭酸水ではなく常温の炭酸水を提供することを目的とする場合には、これら2つの冷却機構を省略することもできる。
また、加熱された炭酸水を提供することを目的とする場合には、冷却タンク22の代わりに加熱機構を備えた加熱タンクを採用し、生成タンク23の冷却機構の代わりに加熱機構を採用すればよい。
以下、本発明の第5の実施形態に係るガス溶解液供給装置1の各実施例について、図8〜図15を参照して説明する。なお、各実施例に共通の構成として、表1に示す構成を用いた。
Figure 2016190230
なお、各実施例のガス溶解液供給装置1において、溶解部41の内部に収容されている充填材を変更している。具体的には、第1の実施例では、メッシュシートを用いた充填材18を採用し、第2の実施例及び第4〜第7の実施例では、綿状に丸めた繊維を用いた充填材118を採用し、第3の実施例では、多孔質材料を用いた充填材218を充填材として採用した。
各実施例のガス溶解液供給装置1において、ガス溶解液製造装置2に供給する液体として水を採用した。なお、ガス溶解液製造装置2に供給するガスについては、各実施例において説明する。
なお、表1に示すようにポンプ28としてニクニ製のポンプを採用している。ここで、このポンプ28をインバーター制御し、60Hzで駆動したときのポンプパワーを100%と定義する。各実施例において、循環水量を制御するためにポンプ28のポンプパワーを変更しているが、各ポンプパワーは、60Hzで駆動したときのポンプパワーに対する百分率として表記する。
なお、ポンプ28は、ポンプパワー100%のときに、全揚程最大5mであり、流出可能な最大流量15L/分を発揮する。
(溶存ガス濃度の測定システム)
各実施例のガス溶解液供給装置1において供給されるガス溶解液の溶存ガス濃度を測定するための溶存ガス濃度測定システムとして、図7に示す溶存ガス濃度測定システム3を用いた。図3は、溶存ガス濃度測定システム3の構成を示す概略図である。
図3に示すように、溶存ガス濃度測定システム3は、液体流路B、測定部91、及びポンプ96を備えている。
液体流路Bの一方の端部である液体導入口B1、及び、液体流路Bの他方の端部である液体導出口B2の各々は、生成タンク23に接続されている。すなわち、液体流路Bは、生成タンク23とともに、ガス溶解液製造装置2によって製造されたガス溶解液を図3に示す矢印の向きに循環させる循環流路を形成する。
ポンプ96は、液体流路Bの中途に挿入された循環ポンプであり、生成タンク23内に蓄えられているガス溶解液を循環させるための動力を液体流路Bに対して提供する。
測定部91は、液体流路Bの中途に挿入された測定部であり、第1のセンサー92及び第2のセンサー94が設けられている。第1のセンサー92及び第2のセンサー94の各々は、測定したい溶存ガス濃度のガス種に応じて適宜変更することができる。溶存酸素濃度を測定したい場合には、何れかのセンサーとして酸素濃度を検出可能なセンサーを採用すればよい。また、溶存水素濃度を測定したい場合には、何れかのセンサーとして水素濃度を検出可能なセンサーを採用すればよい。他のガス種についても同様である。
第1のインターフェース93は、第1のセンサー92をコンピューター(図7に不図示)に接続するためのインターフェースである。第1のセンサー92が第1のインターフェース93を介してコンピューターに接続されていることによって、第1のセンサー92が検出した溶存ガス濃度を自動的にデータとして記録することができる。なお、第1のインターフェース93は、検出した溶存ガス濃度を表示する表示部を備えている。
第2のインターフェース95は、第2のセンサー94をコンピューター(図7に不図示)に接続するためのインターフェースである。第2のインターフェース95は、第1のインターフェース93と同様に構成されている。
このように構成された溶存ガス濃度測定システム3は、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液の溶存ガス濃度をリアルタイムで測定する。
〔第1の実施例〕
第1の実施例のガス溶解液供給装置1においては、メッシュシートを用いた充填材18を採用した。本実施例において採用したメッシュシートの構成を表2に示す。また、本実施例において採用したポンプ28のポンプパワー、混合部42に対するガス導入量、循環水量、及び、得られたガス溶解液における溶存水素濃度も表2に示す。
Figure 2016190230
表2に示すように、メッシュシートは、ポリエステル製、ポリプロピレン製、及びステンレス鋼製の何れかである。ポリプロピレン製のメッシュシートとしては、網戸用として使用されるメッシュシートを採用した。
本実施例において用いたメッシュシートのメッシュ数は、1インチあたりのピッチ数を意味する。したがって、メッシュ数が18メッシュであって、且つ、線径が250μmであるメッシュシートの場合、ピッチサイズは、25.4mm/18=1.41mmである。また、線径が250μmであるため、メッシュシートに設けられた各々の開口の幅は、1.41mm−0.25mm=1.16mmである。
本実施例では、ガス溶解液の原料となるガスとして、水素ガス8%及び炭酸ガス92%の混合ガスを採用した。すなわち、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液は、炭酸水素水である。
本実施例の結果として得られた炭酸水素水の溶存水素濃度、より具体的には、ガス溶解液供給装置1の運転を開始して1分後の炭酸水素水の溶存水素濃度を図8に示す。図8は、本実施例において得られた炭酸水素水における溶存水素濃度の循環水量依存性を示すグラフである。
また、比較例のガス溶解液供給装置301によって得られた炭酸水素水における溶存水素濃度を表3に示すとともに、比較例によって得られた溶存水素濃度の循環水量依存性を図8に併せて記載した。比較例で用いたガス溶解液供給装置301は、図16を参照して後述するように特許文献1に記載の気液せん断ノズルを備えている。比較例の結果についても、運転を開始して1分後の溶存水素濃度を示している。
なお、第2〜第8の実施例に対する比較例においても、本比較例と同様にガス溶解液供給装置301を用いた。
Figure 2016190230
図8によれば、比較例のガス溶解液供給装置301よって得られた炭酸水素水は、循環水量が4〜5L/分であり、溶存水素濃度は、最大で約0.45ppmである。
一方、本実施例において得られた結果では、循環水量が、5〜11L/分であり、溶存水素濃度は、最大で約0.6ppmであった。したがって、本実施例によって得られた溶存水素濃度の最大値は、比較例によって得られた溶存水素濃度の最大値の1.33倍に達した。
〔第2の実施例〕
第2の実施例のガス溶解液供給装置1においては、繊維を丸めた綿を用いた充填材118を採用した。本実施例において採用した綿の構成を表4に示す。また、本実施例において採用したポンプ28のポンプパワー、混合部42に対するガス導入量、循環水量、及び、得られたガス溶解液における溶存水素濃度も表4に示す。
Figure 2016190230
表4に示すように、本実施例で採用した綿は、ポリエステル製の繊維を丸めたポリエステル綿である。本実施例においては、充填材保持部15の中間領域に充填されたときの充填材118の密度を0.03g/cm〜0.43g/cmとした。
本実施例では、ガス溶解液の原料となるガスとして、水素ガス8%及び炭酸ガス92%の混合ガスを採用した。すなわち、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液は、炭酸水素水である。
本実施例の結果として得られた炭酸水素水の溶存水素濃度、より具体的には、ガス溶解液供給装置1の運転を開始して1分後の炭酸水素水の溶存水素濃度を図9に示す。図9は、本実施例において得られた炭酸水素水における溶存水素濃度の循環水量依存性を示すグラフである。
また、比較例のガス溶解液供給装置301によって得られた炭酸水素水における溶存水素濃度を表5に示すとともに、比較例によって得られた溶存水素濃度の循環水量依存性を図9に併せて記載した。
Figure 2016190230
図9によれば、比較例のガス溶解液供給装置301よって得られた炭酸水素水は、循環水量が4〜5L/分であり、溶存水素濃度は、最大で約0.45ppmである。
一方、本実施例において得られた結果では、循環水量が、4〜9L/分であり、溶存水素濃度は、最大で約1.0ppmであった。したがって、本実施例によって得られた溶存水素濃度の最大値は、比較例によって得られた溶存水素濃度の最大値の2.22倍に達した。
〔第3の実施例〕
第3の実施例のガス溶解液供給装置1においては、多孔質材を用いた充填材218を採用した。本実施例において採用した多孔質材の構成を表6に示す。また、本実施例において採用したポンプ28のポンプパワー、混合部42に対するガス導入量、循環水量、及び、得られたガス溶解液における溶存水素濃度も表6に示す。
Figure 2016190230
本実施例では、多孔質材としてSPG膜を採用し、このSPG膜をパイプ状の成形したものを充填材218として用いた。
本実施例では、ガス溶解液の原料となるガスとして、水素ガス8%及び炭酸ガス92%の混合ガスを採用した。すなわち、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液は、炭酸水素水である。
本実施例の結果として得られた炭酸水素水の溶存水素濃度、より具体的には、ガス溶解液供給装置1の運転を開始して1分後の炭酸水素水の溶存水素濃度を図10に示す。図10は、本実施例において得られた炭酸水素水における溶存水素濃度の循環水量依存性を示すグラフである。
また、比較例のガス溶解液供給装置301によって得られた炭酸水素水における溶存水素濃度を表7に示すとともに、比較例によって得られた溶存水素濃度の循環水量依存性を図10に併せて記載した。
Figure 2016190230
図10によれば、比較例のガス溶解液供給装置301よって得られた炭酸水素水は、循環水量が4〜5L/分であり、溶存水素濃度は、最大で約0.45ppmである。
一方、本実施例において得られた結果では、循環水量が、9〜10L/分であり、溶存水素濃度は、最大で約0.45ppmであった。したがって、本実施例によって得られた溶存水素濃度の最大値は、比較例によって得られた溶存水素濃度の最大値と同程度であるものの、およそ2倍の循環流量が得られた。
〔第4の実施例〕
第4の実施例のガス溶解液供給装置1においては、ポリエステル繊維を丸めたポリエステル綿を用いた充填材118を採用した。本実施例において採用したポリエステル綿の充填量は、0.074g/cmである。
本実施例では、ガス溶解液の原料となるガスとして、水素100%の水素ガスを採用した。すなわち、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液は、水素水である。
本実施例の結果として得られた水素水の溶存水素濃度を図11に示す。図11は、本実施例において得られた水素水における溶存水素濃度の循環時間依存性を示すグラフである。
また、比較例のガス溶解液供給装置301によって得られた水素水における溶存水素濃度の循環時間依存性を図11に併せて記載した。
図11によれば、実施例のガス溶解液供給装置1及び比較例のガス溶解液供給装置301について、溶存水素濃度は、循環時間6分程度で飽和することが分かった。その飽和した状態における溶存水素濃度を比較すると、実施例によって得られた結果が2.21ppmであり、比較例によって得られた結果が1.6ppmであった。したがって、したがって、本実施例によって得られた溶存水素濃度の飽和値は、比較例によって得られた溶存水素濃度の飽和値の1.3倍を上回った。
〔第5の実施例〕
第5の実施例のガス溶解液供給装置1は、第4の実施例のガス溶解液供給装置1において、ガス溶解液の原料となるガスを水素100%の水素ガスから酸素100%の酸素ガスに置換したものである。すなわち、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液は、酸素水である。
本実施例の結果として得られた酸素水の溶存水素濃度を図12に示す。図12は、本実施例においてガス溶解液供給装置1を4分間運転した結果として得られた酸素水における溶存酸素濃度を示すグラフである。
また、比較例のガス溶解液供給装置301を4分間運転した結果として得られた酸素水における溶存酸素濃度を図12に併せて記載した。
図12によれば、4分間運転した場合に、本実施例によって得られた溶存水素濃度は、比較例によって得られた溶存水素濃度の1.13倍に達した。
〔第6の実施例〕
第6の実施例のガス溶解液供給装置1は、第4の実施例のガス溶解液供給装置1において、ガス溶解液の原料となるガスを水素100%の水素ガスから二酸化炭素100%の炭酸ガスに置換したものである。すなわち、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液は、炭酸水である。
本実施例の結果として得られた炭酸水の溶存二酸化炭素濃度を図13に示す。図13は、本実施例において得られた炭酸水における溶存二酸化炭素濃度の循環時間依存性を示すグラフである。
また、比較例のガス溶解液供給装置301によって得られた炭酸水における溶存二酸化炭素濃度の循環時間依存性を図13に併せて記載した。
図13によれば、本実施例のガス溶解液供給装置1は、比較例のガス溶解液供給装置301と同等の溶存二酸化炭素濃度の炭酸水を供給できることが分かった。
〔第7の実施例〕
第7の実施例のガス溶解液供給装置1は、第4の実施例のガス溶解液供給装置1において、ガス溶解液の原料となるガスを水素100%の水素ガスから水素ガス4%及び窒素ガス96%の混合ガスに置換したものである。すなわち、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液は、窒素水素水である。
本実施例の結果として得られた窒素水素水の溶存水素濃度を図14に示す。図14は、本実施例において得られた窒素水素水における溶存水素濃度の循環時間依存性を示すグラフである。
また、比較例のガス溶解液供給装置301によって得られた窒素水素水における溶存水素濃度の循環時間依存性を図14に併せて記載した。
図14によれば、本実施例のガス溶解液供給装置1は、比較例のガス溶解液供給装置301と比較して、溶存水素濃度が同程度から最大で1.15倍に達する窒素水素水を供給できることが分かった。
〔第8の実施例〕
第8の実施例のガス溶解液供給装置1は、第4の実施例のガス溶解液供給装置1において、ガス溶解液の原料となるガスを水素100%の水素ガスから窒素100%の窒素ガスに置換したものである。すなわち、ガス溶解液供給装置1が供給するガス溶解液は、窒素水である。
なお、本実施例では、得られた窒素水中の溶存窒素濃度を見積もるための指標として、窒素水中の溶存酸素濃度を用いている。
本実施例の結果として得られた窒素水の溶存酸素濃度を図15示す。図15は、本実施例においてガス溶解液供給装置1を4分間運転した結果として得られた窒素水における溶存酸素濃度を示すグラフである。
また、比較例のガス溶解液供給装置301を4分間運転した結果として得られた窒素水における溶存酸素濃度を図15に併せて記載した。
図15によれば、4分間運転した場合に、本実施例によって得られた溶存酸素濃度は、比較例によって得られた溶存酸素濃度と同程度であった。すなわち、本実施例は、比較例と同等の性能を示すことが分かった。
〔比較例〕
以下、第1〜第8の実施例において比較例として用いたガス溶解液供給装置301の構成について、図16を参照して説明する。図16は、比較例であるガス溶解液供給装置301の構成を示す概略図である。
図16に示すように、ガス溶解液供給装置301は、循環流路Cを有するガス溶解液製造装置302を備えている。循環流路Cは、ポンプ28によって液体が循環するように構成されている。ガス溶解液製造装置302は、ガス溶解液供給装置1が備えているガス溶解液製造装置2における溶解部41及び混合部42を、溶解部341に置き換えることによって得られる。
溶解部341は、特許文献1の図1に記載された加水素水の製造装置からなり、循環流路Cの中途に挿入されている。この加水素水の製造装置は、原料水供給口、ガス導入口、先細ノズル、拡散室、多孔質要素及び排出口を備えており(特許文献1の図1参照)、原料水供給口は、ポンプ28からつながる循環流路Cに接続されており、排出口は、ポンプ28につながる循環流路Cに接続されている。また、ガス導入口には、配管を介してガスボンベ27が接続されている。
比較例においては、循環流路Cを循環する液体として飲料水(水)を採用した。ガスボンベ27から溶解部341に供給するガス種に関しては、第1〜第8の実施例と同じガス種を用いた。
循環流路Cにおける溶解部341の後段には、生成タンク23が設けられており、ガス溶解液製造装置302によって製造されたガス溶解液が一時的に蓄えられている。この生成タンク23に図7に示した溶存ガス濃度測定システム3を接続することによって、ガス溶解液の溶存ガス濃度を測定した。この点に関しては、第1〜第8の実施例と同様である。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るガス溶解液製造装置は、液体導入口、液体導出口、及び液体を循環させる循環部を含む循環流路と、上記循環流路の中途に挿入された、ガス導入口が形成された混合部であって、上記循環流路を循環する液体に、上記ガス導入口から導入されたガスを混合する混合部と、上記循環流路の中途に挿入された溶解部であって、上記ガスを混合された液体を透過するように配置された充填材を含む溶解部と、を備えており、上記充填材には、複数の微細な流路が形成されている。
混合部は、循環流路を循環する液体にガス導入口を介してガスを混合するように構成されているため、ガス雰囲気に対して液体を高圧で噴射することなく液体循環経路を循環する液体にガスを混合することができる。液体の高圧噴射が不要であるため、混合部は、液体に対して混合するガスの比率を広範囲に変化させることが可能であり、ひいては、液体に対して大量のガスを混合することができる。
大量のガスが混合された液体は、溶解部の充填材の微細な流路を透過することによってガスが溶解したガス溶解液となる。換言すれば、溶解部は、大量のガスが混合された液体からガス溶解液を生成する。
更に、溶解部によって生成されたガス溶解液は、循環流路を循環するように構成されているため、混合部によるガスの混合工程と、溶解部によるガスの溶解工程とを定期的に繰り返して施される。したがって、循環流路を循環するガス溶解液におけるガスの溶解度は、所定の溶解度に保たれる。
以上のように、上記の構成によれば、ガス雰囲気に対して水を高圧で噴射することなく、従来技術と遜色ない溶解度のガス溶解液を製造することができる。
本発明の態様2に係るガス溶解液製造装置は、上記態様1において、上記混合部は、ベンチュリー管、インジェクター、及びエジェクターの何れかによって構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、簡易な構成を用いて循環流路を循環する液体に大量のガスを混合することができる。
本発明の態様3に係るガス溶解液製造装置は、上記態様1又は2において、上記循環流路の中途に挿入されたガス排出部を更に備え、当該ガス排出部は、上記循環流路の上流側に接続された液体導入口、上記循環流路の下流側に接続された液体導出口、及びガス排出口が設けられている密閉容器と、上記ガス排出口から排出するガスの量を調整するガス調整バルブと、を備えており、上記液体導出口は、上記ガス排出口よりも低い位置に設けられている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、循環流路を循環する液体に過剰なガスが混合された場合に、この過剰なガスを循環流路を循環する液体から分離し排出することができる。
本発明の態様4に係るガス溶解液製造装置は、上記態様3において、上端が開放され、下端が上記密閉容器の下底面に載置された筒状の内筒であって、その高さが上記液体導出口が設けられている高さより高い内筒を更に備え、上記液体導入口は、上記密閉容器の上底面の一部であって、上記内筒に対向する位置に設けられている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、液体導入口から密閉容器に導入されたガス含有液は、内筒65の内部に落下して一時的に貯留された後、内筒の上端から溢れ出し(越流し)密閉容器の内側の領域に貯留される。このように内筒の上端からガス含有液を越流させることによって、ガス含有液に含まれている過剰なガスの量を制御することができる。
本発明の態様5に係るガス溶解液製造装置は、上記態様4において、上記内筒の上端は、櫛歯状に成形されている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、密閉容器が傾斜された状態で設置されるような構成であっても、ガス含有液を内筒の上端から越流させることができる。
本発明の態様6に係るガス溶解液製造装置は、上記態様3〜5の何れか一態様において、上記ガス調整バルブは、上記密閉容器の内部の圧力が所定の値を上回ったときに開く、ように構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、密閉容器の内部の圧力が所定の値を上回ったときに、自動的に密閉容器に溜まったガスを排出することができる。
本発明の態様7に係るガス溶解液製造装置は、上記態様1〜6の何れか一態様において、上記充填材は、金属製のメッシュシート又は樹脂製のメッシュシートからなる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、金属製のメッシュシート又は樹脂製のメッシュシートを利用して複数の微細な流路が形成された充填材を実現できる。
本発明の態様8に係るガス溶解液製造装置は、上記態様1〜6の何れか一態様において、上記充填材は、金属製の繊維又は樹脂製の繊維を綿状に丸めたものからなる、ように構成されていてもよい。
上記の構成によれば、金属製の繊維又は樹脂製の繊維を利用して複数の微細な流路が形成された充填材を実現できる。
本発明の態様9に係るガス溶解液製造装置は、上記態様1〜6の何れか一態様において、上記充填材は、多孔質材料からなる、ように構成されていてもよい。
上記の構成によれば、多孔質材料を利用して複数の微細な流路が形成された充填材を実現できる。
本発明の態様10に係るガス溶解液製造装置は、上記態様1〜9の何れか一態様において、上記液体は、水であり、上記ガスは、二酸化炭素ガス、水素ガス、酸素ガス、及び窒素ガスのうち少なくとも何れか1つを含む、ことが好ましい。
上記の構成によれば、ガス溶解液製造装置を用いて炭酸水や、炭酸水素水、水素水、酸素水などのガス溶解液を製造することができる。
本発明の態様11に係るガス溶解液供給装置は、上記態様1〜10の何れか一態様に記載のガス溶解液製造装置と、上記液体導入口に上記液体を供給する液体供給部と、上記混合部に上記ガスを供給するガス供給部と、上記液体導出口から抽出したガス溶解液を供給するガス溶解液供給部と、を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、ガス雰囲気に対して水を高圧で噴射することなく、従来技術と遜色ない溶解度のガス溶解液をユーザに提供することができる。
本発明の態様12に係るガス溶解液製造方法は、循環する液体に混合部を介してガスを混合する混合工程と、上記混合工程によってガスを混合された液体を複数の微細な流路が形成された充填材を透過させることによって、上記混合工程によって上記液体中に混合されたガスを上記液体中に溶解させる溶解工程と、を含み、上記混合工程と、上記溶解工程とを交互に繰り返す。
上記の構成によれば、上記態様1に係るガス溶解液製造装置と同様の効果を奏する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。更に、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、液体に気体を溶解することによって得られるガス溶解液を製造するためのガス溶解液製造装置及びガス溶解液製造方法として好適に利用することができる。また、本発明は、ガス溶解液を供給するガス溶解液供給装置としても好適に利用することができる。
1 ガス溶解液供給装置
2 ガス溶解液製造装置
A 循環流路
A1 液体導入口
A2 液体導出口
41 溶解部
11,19 配管接続部
12,13,17,20 Oリング
14,16 メッシュ
15 充填材保持部
18 充填材(メッシュシート)
118 充填材(繊維を綿状に丸めたもの)
218 充填材(多孔質材)
42 混合部(ベンチュリー管)
81 ガス導入口
28 ポンプ(循環部)
49 ガス排出部
62 密閉容器
62a 液体導入口
62b 液体導出口
62c ガス排出口
65 内筒
65a 上端
65b 下端

Claims (12)

  1. 液体導入口、液体導出口、及び液体を循環させる循環部を含む循環流路と、
    上記循環流路の中途に挿入された、ガス導入口が形成された混合部であって、上記循環流路を循環する液体に、上記ガス導入口から導入されたガスを混合する混合部と、
    上記循環流路の中途に挿入された溶解部であって、上記ガスを混合された液体を透過するように配置された充填材を含む溶解部と、を備えており、
    上記充填材には、複数の微細な流路が形成されている、
    ことを特徴とするガス溶解液製造装置。
  2. 上記混合部は、ベンチュリー管、インジェクター、及びエジェクターの何れかである、
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス溶解液製造装置。
  3. 上記循環流路の中途に挿入されたガス排出部を更に備え、
    当該ガス排出部は、
    上記循環流路の上流側に接続された液体導入口、上記循環流路の下流側に接続された液体導出口、及びガス排出口が設けられている密閉容器と、
    上記ガス排出口から排出するガスの量を調整するガス調整バルブと、を備えており、
    上記液体導出口は、上記ガス排出口よりも低い位置に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガス溶解液製造装置。
  4. 上端が開放され、下端が上記密閉容器の下底面に載置された筒状の内筒であって、その高さが上記液体導出口が設けられている高さより高い内筒を更に備え、
    上記液体導入口は、上記密閉容器の上底面の一部であって、上記内筒に対向する位置に設けられている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のガス溶解液製造装置。
  5. 上記内筒の上端は、櫛歯状に成形されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載のガス溶解液製造装置。
  6. 上記ガス調整バルブは、上記密閉容器の内部の圧力が所定の値を上回ったときに開く、
    ことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載のガス溶解液製造装置。
  7. 上記充填材は、金属製のメッシュシート又は樹脂製のメッシュシートからなる、
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のガス溶解液製造装置。
  8. 上記充填材は、金属製の繊維又は樹脂製の繊維を綿状に丸めたものからなる、
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のガス溶解液製造装置。
  9. 上記充填材は、多孔質材料からなる、
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のガス溶解液製造装置。
  10. 上記液体は、水であり、上記ガスは、二酸化炭素ガス、水素ガス、酸素ガス、及び窒素ガスのうち少なくとも何れか1つを含む、
    ことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のガス溶解液製造装置。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載のガス溶解液製造装置と、
    上記液体導入口に上記液体を供給する液体供給部と、
    上記混合部に上記ガスを供給するガス供給部と、
    上記液体導出口から抽出したガス溶解液を供給するガス溶解液供給部と、を備えている、
    ことを特徴とするガス溶解液供給装置。
  12. 循環する液体に混合部を介してガスを混合する混合工程と、
    上記混合工程によってガスを混合された液体を複数の微細な流路が形成された充填材を透過させることによって、上記混合工程によって上記液体中に混合されたガスを上記液体中に溶解させる溶解工程と、を含み、
    上記混合工程と、上記溶解工程とを交互に繰り返す、
    ことを特徴とするガス溶解液製造方法。
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