JP2016186750A - 無人作業車の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭路を介して第1領域から第2領域へ作業車を迅速に移動させることができる無人作業車の制御装置を提供する。【解決手段】無人作業車の制御装置は、トレースモードにおいて、磁界検出手段51により検出された磁界に基づきエリアワイヤ2に沿って作業車1が走行するように走行手段18を制御する第1走行制御手段441と、トレースモードで作業車1を走行させたときの位置検出手段55によって検出された作業車1の位置に基づき、狭路AR3の位置を特定する狭路特定手段42と、第1領域AR1に位置する作業車1を第2領域AR2に移動させるとき、狭路特定手段42により特定された狭路AR3の入口に向けて作業車1が直進走行するように走行手段18を制御する第2走行制御手段442とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、作業領域を自律走行して芝刈りなどの作業を行う無人作業車の制御装置に関する。
従来、エリアワイヤによって画定された作業領域を自律走行しつつ作業を行うように無人作業車の走行動作を制御する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置は、作業車に複数の磁界検出手段を設け、複数の磁界検出手段により検出された磁界強度の差に基づいて作業車が一対のエリアワイヤによって挟まれた狭路を走行可能となるように構成する。
国際公開第2012/044220号
ところで、例えば第1領域と第2領域とが狭路を介して接続され、第1領域に位置する作業車により第2領域で作業を行わせる場合、作業効率の観点からは、第1領域から第2領域へと作業車を迅速に移動させることが好ましい。しかしながら、上記特許文献1は、単に磁界検出手段の検出値に基づいて狭路走行する技術を記載するだけであり、上記特許文献1記載の技術では、第1領域から第2領域へと作業車を迅速に移動させることが困難である。
本発明の一態様は、エリアワイヤによって画定され、かつ、狭路を介して接続された第1領域と第2領域とを含む作業領域を自律走行するように走行手段を有する作業車を制御する無人作業車の制御装置であって、エリアワイヤを流れる電流によって生じる磁界を検出する磁界検出手段と、作業車の位置を検出する位置検出手段と、トレースモードにおいて、磁界検出手段により検出された磁界に基づきエリアワイヤに沿って作業車が走行するように走行手段を制御する第1走行制御手段と、第1走行制御手段によりトレースモードで作業車を走行させたときの位置検出手段によって検出された作業車の位置に基づき、狭路の位置を特定する狭路特定手段と、第1領域に位置する作業車を第2領域に移動させるとき、狭路特定手段により特定された狭路の入口に向けて作業車が直進走行するように、位置検出手段により検出された作業車の位置に基づき走行手段を制御する第2走行制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、トレースモードで作業車を走行させたときの作業車の位置に基づいて狭路の位置を特定し、狭路の入口に向けて作業車を直進走行させるようにしたので、第1領域から第2領域へと狭路を介して作業車を迅速に移動させることができる。
本発明の実施形態に係る無人作業車の構成を概略的に示す側面図。 本発明の実施形態に係る無人作業車の構成を概略的に示す平面図。 本発明の実施形態に係る無人作業車の制御装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る無人作業車によって作業を行う作業領域の一例を示す図。 エリアワイヤからの距離と磁界強度との関係を示す図。 作業領域マップの一部を拡大して示す図。 図4の作業領域に対応する作業領域マップの一例を示す図。 図3の狭路特定部により特定される狭路セルの一例を示す図。 作業車の進行方向と狭路セルを特定するための検索範囲との関係を示す図。 図3のECUで実行される処理の一例を示すフローチャート。
以下、図1〜図10を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る無人作業車の構成を概略的に示す側面図であり、図2は平面図である。本発明の制御装置は、種々の無人作業車(以下、単に作業車と呼ぶ場合もある)に適用することができるが、本実施形態では、特に芝刈り作業を行う移動式芝刈り機に適用する。なお、以下では、平面視における作業車の直進方向(長さ方向)および直進方向に垂直な車幅方向を、それぞれ前後方向および左右方向と定義するとともに、作業車の高さ方向を上下方向と定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。
図1,2に示すように、無人作業車1は、シャシ11とフレーム12とを有する車体10と、車体10を接地面GRから走行可能に支持する左右一対の前輪13および左右一対の後輪14とを備える。前輪13は、ステー11aを介してシャシ11の前側に回転可能に取り付けられる。後輪14は、前輪13よりも大径であり、シャシ11の後側に直接、回転可能に取り付けられる。作業車1は、ユーザ自身が搬送可能な重量および寸法を有する。一例を挙げると、作業車1の全長(前後方向長さ)は500mm程度、全幅は300mm程度、高さは300mm程度である。
シャシ11とフレーム12とで包囲された作業車1の内部空間15には、作業機16と、作業機駆動用の作業モータ17と、後輪駆動用の走行モータ18と、充電ユニット19と、バッテリ20とが配置される。
作業機16は、回転体と回転体に取り付けられた芝刈り用のブレードとを有し、全体が略円盤形状を呈する。作業機16は、回転体中央の回転軸を上下方向に向けて配置され、高さ調節機構21により接地面GRからのブレードの高さを調整可能に構成される。高さ調節機構21は、例えばユーザにより操作可能なねじを備える。作業モータ17は、作業機16の上方に配置された電動モータにより構成され、その出力軸が回転体の回転軸に連結され、回転体と一体にブレードを回転駆動する。
走行モータ18は、左右の後輪14の左右内側に配置された一対の電動モータ18L,18Rにより構成される。走行モータ18L,18Rの出力軸は、左右の後輪14の回転軸にそれぞれ連結され、走行モータ18L,18Rは、左右の後輪14を互いに独立に回転駆動する。すなわち、作業車1は、前輪13を従動輪、後輪14を駆動輪として構成され、走行モータ18L,18Rは、左右の後輪14を互いに独立に正転(前進方向への回転)または逆転(後進方向への回転)させる。左右の後輪14の回転に速度差を生じさせることで、作業車1は任意の方向に旋回することができる。
例えば、左右の後輪14をそれぞれ正転させた際に、右後輪14の回転速度が左後輪14の回転速度よりも速いと、その速度差に応じた旋回角で作業車1は左方に旋回する。一方、左後輪14の回転速度が右後輪14の回転速度よりも速いと、その速度差に応じた旋回角で作業車1は右方に旋回する。左右の後輪14を互いに同一速度で一方を正転、他方を逆転させると、作業車1はその場で旋回する。
充電ユニット19は、AC/DC変換器を含み、フレーム12の前端部に設けられた端子22に配線を介して接続されるとともに、バッテリ20に配線を介して接続される。端子22は、接点22aを有し、端子22が接点22aを介して充電ステーション3(図4参照)に接続することで、バッテリ20に充電することができる。バッテリ20は、配線を介して作業モータ17と走行モータ18とに接続され、作業モータ17と走行モータ18とは、ドライバを介してバッテリ20から供給される電力により駆動する。
作業車1の前部には、左右方向に離間して一対の磁気センサ51(磁気センサ51L,51R)が配置される。より具体的には、図2に示すように、作業車1の車幅方向中心を通り、かつ、直進方向に向かう中心線CLに対して左右対称に、一対の磁気センサ51L,51Rが配置される。
図3は、本発明の実施形態に係る無人作業車の制御装置の構成を示すブロック図である。図3において、作業車1に搭載されたECU(電子制御ユニット)40は、CPU,ROM,RAM、その他の周辺回路などを有する演算処理装置を含んで構成されるマイクロコンピュータである。
ECU40には、作業車1の各種状態を検出するセンサ群50と、充電ユニット19と、バッテリ20と、入力部25と、表示部26と、作業モータ17と、左右一対の走行モータ18(18L,18R)とが接続される。センサ群50は、左右一対の磁気センサ51(51L,51R)と、Yawセンサ52と、Gセンサ53と、方位センサ54と、GPSセンサ55と、接触センサ56と、左右一対の車輪速センサ57(57L,57R)と、電圧センサ58とを含む。
磁気センサ51は、磁界の大きさ(磁界強度)を示す信号を出力する。Yawセンサ52は、作業車1の高さ方向の軸線(Z軸)回りに生じる角速度(ヨーレート)を示す信号を出力する角速度センサであり、Yawセンサ52からの信号により作業車1のZ軸回りの旋回角を検出することができる。Gセンサ53は、作業車1に作用する直交3軸(X軸、Y軸、Z軸)方向の加速度を示す信号を出力する。方位センサ54は、地磁気に応じた信号を出力する2軸または3軸構造の地磁気センサであり、方位センサ54からの信号により所定方位(例えば北)に対する作業車1の向きを検出することができる。
GPSセンサ55は、GPS衛星からの電波を受信し、作業車1の現在位置(緯度、経度)を検出する。接触センサ56は、作業車1が障害物等に接近または接触するとオン信号を出力する。車輪速センサ57L,57Rは、左右の後輪14の車輪速を示す信号をそれぞれ出力し、車輪速センサ57からの信号により、作業車1の走行距離を算出することができる。電圧センサ58は、バッテリ20の残電圧を検出する。
入力部25は、ユーザにより操作される各種スイッチ、例えば作業車1の動作開始等を指令するメインスイッチおよび非常停止を指令する非常停止スイッチと、ユーザにより操作されるテンキーおよびカーソルキーとを含む。表示部26は、ユーザに提供するための各種情報を表示するディスプレイにより構成される。
以上のように構成された作業車1は、予め定められた作業領域内を自律走行して作業を行う。図4は、作業領域ARの一例を示す図である。作業領域ARは、予め敷設(例えば接地面GRから所定深さに埋設)されたエリアワイヤ2によって画定され、エリアワイヤ2は作業領域ARの境界線L0に相当する。エリアワイヤ2には電流が流され、これにより作業領域ARに磁界が発生する。なお、エリアワイヤ2上には、バッテリ20を充電するための充電ステーション3が配置される。作業領域ARは、作業車1の走行範囲を規定し、作業予定領域の他、作業を行わない非作業の領域を含んでもよい。
図4に示す作業領域ARは、第1領域AR1と第2領域AR2とを含む。第1領域AR1と第2領域AR2とは狭路AR3を介して接続され、作業車1は、第1領域AR1と第2領域AR2との間を行き来することができる。充電ステーション3は、第1領域AR1に配置される。なお、狭路AR3とは、作業領域ARの幅、すなわち互いに対向する一対のエリアワイヤ2間の距離Lが所定値以下の領域をいう。一例を挙げると、狭路AR3の幅(距離L)は、作業車1の幅以上かつ2m以下である。
図5は、エリアワイヤ2からの距離dと磁界強度Hとの関係を示す図である。図5に示すように、磁界強度Hは、エリアワイヤ2からの距離dに応じて変化する。すなわち、磁界強度Hは、エリアワイヤ2上において0となり、作業領域ARの内側でプラス、外側でマイナスの値となる。作業時には、ECU40が磁気センサ51L,51Rからの検出値を読み込み、検出値がマイナスになると、例えばYawセンサ52の検出値に基づき作業車1を作業領域ARの内側に向けてランダムな角度に旋回させる。これにより作業領域ARの内側で作業車1を走行(例えばランダムに直進走行)させながら作業を行うことができる。
本実施形態では、ECU40からの指令により、作業車1を作業モードとトレースモードと帰還モードとで動作させる。作業モードは、作業車1が作業領域AR内を自律走行しながら作業を行うモードである。帰還モードは、バッテリ20への充電が必要になったときに、作業車1を充電ステーション3まで帰還させるモードである。トレースモードは、エリアワイヤ2に沿って作業車1を走行させるモードである。トレースモードは、作業モードの前に実行され、トレースモードにおいて作業領域ARを把握する。作業領域ARを把握した後は、作業モードの度にトレースモードを実行する必要はない。
図4に示すように、トレースモードにおいては、一対の磁気センサ51R,51Lのうち一方の磁気センサ(例えば51L)をエリアワイヤ2の内側に位置させた状態で、他方の磁気センサ(例えば51R)がエリアワイヤ2上を矢印A方向に移動するように、ECU40の指令によりエリアワイヤ2に沿って作業車1を周回走行させる。すなわち、ECU40が磁気センサ51Rの出力を監視し、磁気センサ51Rによって検出される磁界強度Hが0となるように走行モータ18L,18Rを制御する。
例えば、磁気センサ51Rによって検出される磁界強度Hがプラスになると、右側の走行モータ18Rを減速かつ左側の走行モータ18Lを増速させ、作業車1を右側に旋回させる。一方、磁気センサ51Rによって検出される磁界強度Hがマイナスになると、右側の走行モータ18Rを増速かつ左側の走行モータ18Lを減速させ、作業車1を左側に旋回させる。これにより、磁気センサ51Rをエリアワイヤ2に近づけ、磁気センサ51Rにより検出される磁界強度Hを0に維持する。
トレースモードは、作業車1の端子22が充電ステーション3の端子に接続した状態から開始され、作業車1がエリアワイヤ2に沿って周回走行した後、端子22が再度端子に接続したときに終了する。なお、トレースモード時の作業車1の周回方向(A方向)は予め定められ、本実施形態では反時計回りであるが、時計回りとしてもよい。トレース走行開始から終了までの作業車1の位置は、GPSセンサ55により検出される。ECU40は、GPSセンサ55からの信号に基づき、充電ステーション3を基準(原点)とした作業領域ARの境界線L0の位置座標を特定する。
作業モードにおいては、第1領域AR1と第2領域AR2とで作業を行うが、いずれか一方の領域で優先的に作業を行わせたい場合がある。この場合、いずれか他方の領域に位置する作業車1を、狭路AR3を介していずれか一方の領域に移動させる。例えば、作業車1の現在位置が図4の位置P1であり、これに対し第2領域AR2の目標位置P2で作業を行わせる場合、狭路AR3を介して作業車1を第1領域AR1から第2領域AR2まで走行させる。
このとき、トレースモード時と同様に作業車1をエリアワイヤ2に沿って走行(トレース走行)させれば、作業車1を第2領域AR2まで移動することができる。しかしながら、この場合には第2領域AR2までの道のりが長くなるため、目標位置P2において迅速に作業を行うことができず、作業効率が低下する。そこで、本実施形態では、狭路AR3を介した一方の領域(第1領域AR1)から他方の領域(第2領域AR2)への効率的な走行を実現するため、以下のように無人作業車の制御装置を構成する。
図3に示すように、ECU40は機能的構成として、マップ生成部41と、狭路特定部42と、位置設定部43と、走行制御部44とを有する。走行制御部44は、第1走行制御部441と第2走行制御部442とを有する。
マップ生成部41は、トレースモードにおいて作業車1をトレース走行させた際のGPSセンサ55の検出値に基づき、作業領域ARのマップ(作業領域マップMP)を生成する。作業領域マップMPは、複数のセルを配列してなるビットマップにより構成される。なお、トレースモードによる走行は、エリアワイヤ2を敷設した後に一度だけ行えばよい。
図6は、作業領域マップMPの一部を拡大して示す図である。図6では、一辺が所定長さa(例えば200mm)の正方形状のセル6を、X軸とY軸とを含む水平面(XY平面)内に格子状に配列して作業領域マップMPが構成される。各セル6は所定位置(例えば充電ステーション3)を基準(原点)とした位置情報を含む。なお、セル6の寸法は適宜変更可能であり、例えば作業機16の作業幅(ブレード最外径)に一致するように寸法を設定してもよい。
マップ生成部41は、トレースモード時に作業車1が通過した作業領域マップMP上のセル6を特定し、ECU40の記憶部(メモリ)に記憶する。例えば、トレース走行時にGPSセンサ55が取得した位置情報を用いて作業車1の走行軌跡PA0を算出し、走行軌跡PA0を含むセル60(斜線部)を特定し、記憶する。このようにして特定されたセル60は、作業領域ARの境界線L0上のセルであり、以下、これを境界セルと呼ぶ。GPSセンサ55ではなく、Yawセンサ52と車輪速センサ57からの信号により境界セル60を特定することもできる。
その場合、まず、Yawセンサ52からの信号に基づき所定時間Δt(例えば100ms)毎に基準線(例えばX軸)に対する作業車1の旋回角Δθを検出する。さらに、車輪速センサ57からの信号に基づき所定時間Δtの間に作業車1が走行した走行距離ΔLを検出する。次いで、検出された旋回角Δθと走行距離ΔLとを用いて、次式(I)により、基準位置(例えば充電ステーション3の位置)に対するXY平面上における所定時間Δt毎の作業車1の移動点Pの位置座標(X,Y)を算出する。
X=ΔL×cosΔθ,Y=ΔL×sinΔθ ・・・(I)
算出された移動点Pを順次直線で結ぶことにより、図6に示すようにエリアワイヤ2に沿った走行軌跡PA0が得られる。この走行軌跡PA0を含むセル60(斜線部)が境界セル60を構成する。
図7は、図4の作業領域ARに対応する作業領域マップMPを示す図である。図には、各境界セル60の中心点600を順次結んだ線分経路PA1が示されている。この線分経路PA1は、作業領域ARの境界線L0(図4)の形状にほぼ等しく、境界線L0に対応する。
狭路特定部42は、マップ生成部41により特定された境界セル60の中心点600の位置座標を算出し、境界セル60の位置情報として、この位置座標をメモリに記憶する。さらに、境界セル60のうちの狭路AR3を構成する狭路セルを特定し、狭路セルの識別情報をメモリに記憶する。具体的には、作業車1の進行方向における所定範囲内のセル6に、既に位置情報が記憶されたセル6、すなわちトレースモード時に作業車1が通過済みのセル6があるとき、その通過済みのセル6と作業車1が現在位置するセル6とが狭路セルとなる。
図8は、狭路セル61の一例を示す図である。図8において、作業車1がエリアワイヤ2上を矢印A1方向に走行すると、作業車1が通過した境界セル60(これを特に通過済みセル60aと呼び、斜線で示す)の位置情報がメモリに記憶される。その後、作業車1がエリアワイヤ2上を矢印A2方向に走行し、現在位置が図8の位置P1になると、狭路特定部42は、位置P1から所定範囲内に通過済みセル60aが存在するか否かを判定する。所定範囲(検索範囲)は作業車1の進行方向に応じて定められる。
図9は、作業車1の進行方向と検索範囲AR4との関係を示す図である。本実施形態では、作業車1が反時計方向に走行するため、進行方向の右側に通過済みセル60aは存在しない。したがって、進行方向とその左側に検索範囲AR4を設定する。具体的には、図9に示すように作業車1の現在位置(斜線部)に対し、進行方向およびその左側の5セル分を検索範囲AR4とする。なお、作業車1が反時計回りに走行する場合には、進行方向とその右側に検索範囲AR4を設定する。すなわち、作業車1から見て作業領域ARが存する方向の所定範囲内に検索範囲AR4を設定する。なお、所定範囲は、狭路AR3を定義する作業領域ARの幅を考慮して決定する。例えば、作業領域ARの幅が2m以下のものを狭路AR3と定義する場合、所定範囲は例えば2mにする。
図9に示すように検索範囲AR4を設定した状態において、図8の位置P1に作業車1が到達すると、検索範囲AR4内の位置P2に通過済みセル60aが存在する。よって、狭路特定部42は、位置P1と位置P2のセル6をそれぞれ狭路セル61とし、これらセル6(狭路セル61)に他の境界セル60と識別するための識別情報を付加してメモリに記憶する。したがって、メモリに記憶されるセル情報として、境界セル60は固有の位置情報を含むが、狭路セル61はこれに加えて識別情報も含む。
位置設定部43は、作業車1の移動の目標位置を設定する。目標位置は、例えば入力部25を介してユーザが手動で入力することができる。作業車1が帰還モードで充電ステーション3に帰還した場合、帰還前の最終作業位置を目標位置として設定してもよい。例えば作業車1が、図4の位置P2からバッテリ20の充電のために充電ステーション3に帰還したとき、位置P2が最終作業位置となり、バッテリ20の充電後にこの最終作業位置P2を、狭路AR3を介した目標位置としてもよい。
走行制御部44は、走行モータ18に制御信号を出力し、作業車1の走行動作を制御する。とくに第1走行制御部441は、トレースモード時の作業車1の走行動作を制御する。すなわち、トレースモードにおいて、磁気センサ51により検出された磁界強度Hに基づきエリアワイヤ2に沿って作業車1が走行するように走行モータ18を制御する。
一方、第2走行制御部442は、作業モードにおいて作業車1が狭路AR3を走行する必要があるときに、作業車1の走行動作を制御する。すなわち、第1領域AR1に作業車1が位置する状態で、位置設定部43により第2領域AR2に目標位置(最終目標)が設定されたときに、走行モータ18に制御信号を出力し、作業車1の走行動作を制御する。
この場合、第2走行制御部442は、まず狭路特定部42により特定された狭路AR3の入口に第1目標位置を設定する。そして、GPSセンサ55により作業車1の現在位置を検出し、かつ、方位センサ54により作業車1の向きを検出しながら、第1目標位置に向けて作業車1を直進走行させる。第1目標位置は、例えば第1領域AR1に隣接する狭路セル61のうち、第2領域AR2から最も遠い狭路セル61の中心点600に設定する。
次いで、第2走行制御部442は、狭路特定部42により特定された狭路AR3の出口に第2目標位置を設定する。そして、例えば磁気センサ51の検出値に基づき、第2目標位置に向けて作業車1に狭路AR3内を走行させる。第2目標位置は、例えば第2領域AR2に隣接する狭路セル61のうち、第1目標位置が設定された線分経路PA1の延長上の狭路セル61の中心点600に設定される。したがって、第1目標位置から第2目標位置まで、作業車1はエリアワイヤ2上を走行(トレース走行)する。
最後に、第2走行制御部442は、GPSセンサ55により作業車1の位置を検出し、かつ、方位センサ54により作業車1の向きを検出しながら、最終目標位置に向けて作業車1を直進走行させる。これにより作業車1は狭路AR3を介した最短ルートで最終目標位置まで辿り着くことができ、作業効率が向上する。なお、狭路セル61の中心点600aの第1目標位置および中心点600bの第2目標位置と境界線L0(エリアワイヤ2の位置)との間にずれがあり、第1目標位置から第2目標位置までトレース走行を良好に行うことができない場合、中心点600a,600bではなく狭路セル61aの境界線L0上の点に、第1目標位置と第2目標位置を設定してもよい。
図10は、ECU40で実行される処理、主に第2走行制御部442で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、トレースモードでの走行完了後、作業モードにおいて作業車1が充電ステーション3に接続された状態から開始する。トレース走行が完了しているため、マップ生成部41での作業領域マップMPの生成、狭路特定部42での狭路セル61の特定かつ位置情報および識別情報の記憶、および位置設定部43での目標位置の設定が既に完了している。図7の例では、領域AR5(点線)内の境界セル60が狭路セル61に設定される。以下、図7を参照して図10のフローチャートを説明する。
まず、ステップS1で、作業車1の現在位置(例えば図の位置P1)から目標位置(例えば図の位置P2)までの目標走行経路を演算する。具体的には、まず、作業領域マップMPのセル6の中から識別情報が付されたセル6、すなわち狭路セル61を探索する。次いで、第1領域AR1に隣接する狭路セル61(図7の狭路セル61a)のうち、第2領域から最も遠い狭路セル61の中心点600(図7の中心点600a)に第1目標位置を設定する。さらに、第2領域AR2に隣接する狭路セル61(図7の狭路セル61b)のうち、第1目標位置が設定された線分経路PA1の延長上の狭路セル61の中心点600(図7の中心点600b)に第2目標位置を設定する。
そして、ステップS1では、充電ステーション3から離脱した離脱位置(図7の点P3)から第1目標位置(中心点600a)までを直線で結んだ第1経路PA11と、第1目標位置から第2目標位置(中心点600b)までの境界線L0(エリアワイヤ2)に沿った第2経路PA12と、第2目標位置から最終目標位置P2までを直線で結んだ第3経路PA13とにより、目標走行経路PA10を設定する。
次いで、ステップS2で、走行モータ18に制御信号を出力し、作業車1を後退、すなわち充電ステーション3から離脱させる。次いで、ステップS3で、GPSセンサ55および方位センサ54からの信号を読み込み、作業車1の位置および方向の情報(まとめて位置情報と呼ぶ場合もある)を取得する。次いで、ステップS4で、走行モータ18に制御信号を出力し、作業車1を第1目標位置に向けて旋回させた後、第1経路PA11に沿って作業車1を直進走行させる。
次いで、ステップS5で、GPSセンサ55の検出値に基づき、作業車1が第1目標位置まで到達したか否かを判定する。なお、磁気センサ51の検出値に基づいて作業車1がエリアワイヤ2に到達したか否かを判定することで、第1目標位置への作業車1の到達の有無を判定してもよい。ステップS5で肯定されるとステップS6に進み、否定されるとステップS3に戻る。
ステップS6では、磁気センサ51の検出値に基づき走行モータ18に制御信号を出力し、作業車1に第2経路PA12に沿ってエリアワイヤ2上をトレース走行させる。次いで、ステップS7で、GPSセンサ55の検出値に基づき作業車1が第2目標位置に到達したか否かを判定する。ステップS7で肯定されるとステップS8に進み、否定されるとステップS6に戻る。
ステップS8では、GPSセンサ55および方位センサ54からの信号を読み込み、作業車1の位置および方向の情報を取得する。次いで、ステップS9で、走行モータ18に制御信号を出力し、作業車1を最終目標位置P2に向けて旋回させた後、第3経路PA13に沿って作業車1を直進走行させる。
次いで、ステップS10で、GPSセンサ55の検出値に基づき、作業車1が目標位置P2まで到達したか否かを判定する。ステップS10で肯定されるとステップS11に進み、否定されるとステップS8に戻る。ステップS11では、走行モータ18に制御信号を出力し、作業車1の走行を停止させる。次いで、ステップS12で、作業モータ17に制御信号を出力して作業機16を駆動し、目標位置P2で作業を開始させる。以降、作業車1は、第2領域AR2をランダム走行しながら作業を行う。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)エリアワイヤ2によって画定され、かつ、狭路AR3を介して接続された第1領域AR1と第2領域AR2とを含む作業領域ARを自律走行するように走行モータ18(走行手段の一例)を有する作業車1を制御する無人作業車の制御装置は、エリアワイヤ2を流れる電流によって生じる磁界(磁界強度H)を検出する磁気センサ51(磁界検出手段の一例)と、作業車1の位置を検出するGPSセンサ55(位置検出手段の一例)と、トレースモードにおいて、磁気センサ51により検出された磁界に基づきエリアワイヤ2に沿って作業車1が走行するように走行モータ18を制御する第1走行制御部441(第1走行制御手段の一例)と、第1走行制御部441によりトレースモードで作業車1を走行させたときのGPSセンサ55によって検出された作業車1の位置に基づき、狭路AR3の位置を特定する狭路特定部42(狭路特定手段の一例)と、第1領域AR1に位置する作業車1を第2領域AR2に移動させるとき、狭路特定部42により特定された狭路AR3の入口(第1目標位置)に向けて作業車1が直進走行するように、GPSセンサ55により検出された作業車1の位置に基づき走行モータ18を制御する第2走行制御部442(第2走行制御手段の一例)とを備える。
このようにトレースモードにおける作業車1の位置に基づき狭路AR3の位置を特定し、作業モード時に狭路AR3の入口に向けて作業車1を直進走行させることで、作業車1を最短距離で狭路AR3の入口まで移動させることができる。したがって、第1領域AR1の現在位置P1から第2領域AR2の目標位置P2まで作業車1を迅速に移動させることができ、作業効率が向上する。
(2)無人作業車の制御装置は、第1走行制御部441によりトレースモードで作業車1を走行させたときのGPSセンサ55によって検出された作業車1の位置に基づき、複数のセル6を配列してなる作業領域ARのマップMP(図7)を生成するマップ生成部41(マップ生成手段の一例)をさらに備える。狭路特定部42は、トレースモード時に作業車1が通過するマップMP上のセル(境界セル60)の位置情報を記憶するとともに、作業車1の進行方向の所定範囲内に位置情報が既に記憶されたセル(通過済みセル60a)があるとき、その通過済みセル60aと作業車1が位置するセル6とをそれぞれ狭路セル61として、狭路セル61の位置情報に基づいて狭路AR3の位置を特定する(図8)。
このようにマップMPを用いて所定範囲内に通過済みセル60aがあるか否かを判定することによって狭路セル61を特定することで、狭路AR3の特定が容易となる。また、各セル6に関連付けて狭路セル61の情報(位置情報、識別情報)を記憶すればよいので、記憶容量を節約できるとともに、狭路セル61の検索時間が短く、目標走行経路AR10の演算速度が速くなる。
(3)第2走行制御部442は、狭路特定部42により特定された狭路AR3の入口(第1目標位置)から出口(第2目標位置)までエリアワイヤ2に沿って作業車1が走行するように、磁気センサ51により検出された磁界(磁界強度H)に基づき走行モータ18を制御する(ステップS6)。これにより作業車1は狭路AR3を確実に通り抜けることができる。
(4)無人作業車の制御装置は、第2領域AR2における作業車1の目標位置P2を設定する位置設定部43(位置設定手段の一例)をさらに備える。第2走行制御部442は、狭路AR3の出口から位置設定部43により設定された目標位置P2まで作業車1が直進走行するように、GPSセンサ55により検出された作業車1の位置に基づき走行モータ18を制御する。これにより作業車1を目標位置P2まで最短ルートで移動させることができ、狭路AR3を介して隣接する領域での作業を迅速に行うことができる。
(5)第2走行制御部は、第1領域AR1に隣接する狭路セル61aのうち、第2領域AR2から最も遠い狭路セル61aの中心点600aに第1目標位置を設定するようにしたので、現在位置P1から第1目標位置までの第1経路PA11はエリアワイヤ2と交差せず、作業車1を第1経路PA11に沿って第1領域AR1内で直進走行させることができる。
なお、本実施形態では、第2領域AR2から最も遠い狭路セル61aの中心点600aに第1目標位置を設定したが、狭路AR3の入口におけるどの狭路セル61aに第1目標位置を設定するかは、作業領域マップMPの形状を考慮して決定される。このため、第2領域AR2から最も近い狭路セル61aの中心点600aに第1目標位置を設定することもできる。なお、第1経路AR11と境界線L0とが交差する場合には、その交差部の近傍かつ第1領域AR1内に中間目標位置を別途設定し、中間目標位置を経由して現在位置P1から第1目標位置まで作業車1を走行させてもよい。
−変形例−
上記実施形態は、例えば以下のような変形が可能である。上記実施形態では、第1領域AR1に充電ステーション3を配置したが、第2領域AR2に充電ステーション3を配置してもよい。第2領域AR2に充電ステーション3を配置した場合、充電ステーション3の位置を目標位置P2に設定してもよい。これにより帰還モード時に、狭路AR3を介して作業車1を迅速に充電ステーション3まで帰還させることができる。したがって、本発明は、作業モードだけでなく、帰還モードにも有効である。すなわち、本発明は、特定のモードに限らずに、狭路を介して行き来する無人作業車に対し有効に適用できる。
上記実施形態では、作業車1に一対の磁気センサ51L,51Rを設けてエリアワイヤ2を流れる電流によって生じる磁界の強度Hを検出するようにしたが、作業車1に単一の磁気センサ51を設けたのでもよく、磁界検出手段の構成は上述したものに限らない。また、磁界検出手段は、磁界の強度を検出するのではなく、磁界の方向を検出するものでもよく、磁界の強度と方向の両方を検出するものであってもよい。上記実施形態では、GPSセンサ55により作業車1の位置を検出したが、Yawセンサ52と車輪速センサ57との検出値により作業車1の位置を検出することもでき、位置検出手段の構成は上述したものに限らない。
上記実施形態では、ECUの狭路特定部42が、トレースモード時に作業車1が通過する作業領域マップMP上のセル(境界セル60)の位置情報を記憶するとともに、作業車1の進行方向の所定範囲内に位置情報が既に記憶されたセル(作業済みセル60a)があるとき、そのセル60aと作業車1が位置する境界セル60とをそれぞれ狭路セル61として、狭路セル61の位置情報に基づいて狭路AR3の位置を特定するようにしたが、マップMPを用いずに狭路AR3の位置を特定してもよい。すなわち、トレースモードで作業車1を走行させたときの作業車1の位置に基づき、狭路AR3の位置を特定するのであれば、狭路特定手段の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、ECU40のマップ生成部41が、トレースモードで作業車1を走行させたときの作業車1の位置検出値に基づき、複数のセル200を配列してなる作業領域ARのマップMPを生成したが、マップ生成手段の構成はこれに限らない。上記実施形態では、ECU40の位置設定部43が、第2領域AR2における作業車1の目標位置P2を設定するようにしたが、位置設定手段の構成はこれに限らない。上記実施形態では、トレースモードにおいて磁気センサ51の検出値に基づいてエリアワイヤ2に沿って作業車1が走行するように走行モータ18を制御したが、第1走行制御手段としての第1走行制御部441の構成はこれに限らない。すなわち、磁気センサ51等の磁界検出手段により検出された磁界(磁界の強度、方向、あるいはこれら両方)に基づいて、エリアワイヤ2に沿って作業車が走行するように走行モータ18等の走行手段を制御するのであれば、第1走行制御手段の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、ECUの40第2走行制御部442が、狭路特定部42により特定された狭路AR3の入口から出口までエリアワイヤ2上を作業車1が走行するように、磁気センサ51の検出値に基づいて走行モータ18を制御したが、例えばエリアワイヤ2の所定距離だけ内側を作業車1が走行するように走行モータ18を制御してもよい。すなわち、エリアワイヤ2に沿って作業車1が走行するのであれば、第2経路PA12をエリアワイヤ2上以外に設定してもよい。上記実施形態では、磁気センサ51により検出された磁界強度Hに基づいて走行モータ18を制御し、作業車1に狭路AR3を走行させるようにしたが、GPSセンサ55等の位置検出手段により検出された作業車1の位置に基づいて、作業車1が狭路AR3を走行するよう走行モータ18を制御してもよい。
上記実施形態では、狭路AR3の出口(第2目標位置)から位置設定部43により設定された目標位置P2まで作業車1が直進走行するように作業車1の位置に基づいて走行モータ18を制御したが、第2目標位置から目標位置P2までの第3経路PA13の設定はこれに限らない。すなわち、第1領域AR1に位置する作業車1を第2領域AR2に移動させるとき、狭路特定部42により特定された狭路AR3の入口に向けて作業車1が直進走行するようにGPSセンサ55等の位置検出手段により検出された作業車1の位置に基づき走行モータ18を制御するのであれば、第2走行手段としての第2走行制御部442の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、左右一対の走行モータ18L,18Rにより作業車1を走行かつ旋回させるようにしたが、走行手段の構成はこれに限らない。例えば、前輪13あるいは後輪14を操舵可能なアクチュエータを作業車1に搭載し、アクチュエータの駆動により作業車(前輪13、後輪14)を旋回させるようにしてもよい。したがって、作業車1の構成は上述したものに限らない。
上記実施形態は、芝刈り作業車に適用したが、本発明は、これに限らず種々の無人作業車に適用可能である。したがって、作業機16の構成は上述したものに限らない。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態および変形例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。すなわち、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。
1 無人作業車、2 エリアワイヤ、18 走行モータ、40 ECU、41 マップ生成部、42 狭路特定部、43 位置設定部、44 走行制御部、441 第1走行制御部、442 第2走行制御部、51 磁気センサ、54 方位センサ、55 GPSセンサ、60境界セル、61 狭路セル、MP 作業領域マップ

Claims (4)

  1. エリアワイヤによって画定され、かつ、狭路を介して接続された第1領域と第2領域とを含む作業領域を自律走行するように走行手段を有する作業車を制御する無人作業車の制御装置であって、
    前記エリアワイヤを流れる電流によって生じる磁界を検出する磁界検出手段と、
    前記作業車の位置を検出する位置検出手段と、
    トレースモードにおいて、前記磁界検出手段により検出された磁界に基づき前記エリアワイヤに沿って前記作業車が走行するように前記走行手段を制御する第1走行制御手段と、
    前記第1走行制御手段により前記トレースモードで前記作業車を走行させたときの前記位置検出手段によって検出された前記作業車の位置に基づき、前記狭路の位置を特定する狭路特定手段と、
    前記第1領域に位置する前記作業車を前記第2領域に移動させるとき、前記狭路特定手段により特定された前記狭路の入口に向けて前記作業車が直進走行するように、前記位置検出手段により検出された前記作業車の位置に基づき前記走行手段を制御する第2走行制御手段とを備えることを特徴とする無人作業車の制御装置。
  2. 請求項1に記載の無人作業車の制御装置において、
    前記第1走行制御手段により前記トレースモードで前記作業車を走行させたときの前記位置検出手段によって検出された前記作業車の位置に基づき、複数のセルを配列してなる前記作業領域のマップを生成するマップ生成手段をさらに備え、
    前記狭路特定手段は、前記トレースモード時に前記作業車が通過する前記マップ上のセルの位置情報を記憶するとともに、前記作業車の進行方向の所定範囲内に位置情報が既に記憶されたセルがあるとき、該セルと前記作業車が位置するセルとをそれぞれ狭路セルとして、該狭路セルの位置情報に基づいて前記狭路の位置を特定することを特徴とする無人作業車の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の無人作業車の制御装置において、
    前記第2走行制御手段は、前記狭路特定手段により特定された前記狭路の入口から出口まで前記エリアワイヤに沿って前記作業車が走行するように、前記磁界検出手段により検出された磁界または前記位置検出手段により検出された前記作業車の位置に基づき前記走行手段を制御することを特徴とする無人作業車の制御装置。
  4. 請求項3に記載の無人作業車の制御装置において、
    前記第2領域における前記作業車の目標位置を設定する位置設定手段をさらに備え、
    前記第2走行制御手段は、前記狭路の出口から前記位置設定手段により設定された前記目標位置まで前記作業車が直進走行するように、前記位置検出手段により検出された前記作業車の位置に基づき前記走行手段を制御することを特徴とする無人作業車の制御装置。
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