JP2016185797A - ワイパ装置 - Google Patents

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角田 博俊
Hirotoshi Tsunoda
博俊 角田
佐藤 正和
Masakazu Sato
正和 佐藤
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Abstract

【課題】ワイパ装置への被水を抑止するとともに、カバーの熱膨張によるたわみを抑制する。
【解決手段】車両に備えられるワイパ装置10において、第1ピボットシャフト21と第2ピボットシャフト25との間を覆い、車両の車幅方向に延びるカバー28は、第2ピボットシャフト25が挿通する取付け孔29と、第1ピボットシャフト21よりも径の大きな大径孔30と、を有し、カバー28には、大径孔30を塞ぎ、第1ピボットシャフト21と嵌合され、車幅方向に伸縮可能な追従部材33が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被水を抑制する部材を有するワイパ装置に関する。
自動車や産業車両等の車両において、ワイパ装置は、モータと、モータにより揺動されるリンク部材を備えている。リンク部材はピボットシャフトに連結されており、モータの駆動は、リンク部材の揺動を介してピボットシャフトの回動に変換される。ピボットシャフトにはワイパアームが取り付けられており、ピボットシャフトの回動によってワイパアームは揺動する。ワイパアームの揺動によって、フロントガラスやリアガラスに付着した雨水や砂塵は払拭される。ワイパ装置は、図4に示す車両60におけるカウルトップパネルの内部に設けられている。ピボットシャフトはカウルルーバー61に設けられた孔に挿通されており、カウルルーバー61の外側においてワイパアーム62はピボットシャフトに取り付けられている。
図5に示すように、従来のワイパ装置63では、ピボットカバー64がピボットシャフト65に嵌められていた。したがって、ワイパ装置63は、ピボットカバー64に覆われる箇所において被水を抑止できた。一方で、ピボットカバー64に覆われていないモータ66や複数のリンク部材67やフレーム部材68には被水の虞があった。特許文献1には、モータやリンク部材やフレーム部材への被水を抑止する目的として被水防止部材を設けたワイパ装置が開示されている。特許文献1に開示されたワイパ装置の被水防止部材は、モータやリンク部材やフレーム部材を覆うように、ピボットシャフト間に亘って固定されている。そして、被水防止部材にはピボットシャフトが挿入される円形孔が形成されている。ピボットシャフトが挿入される円形孔の径は、ピボットシャフトのシャフト径に対応している。従って、円形孔の中心間の距離とピボットシャフトの軸心間の距離は一致する。
特開2006−315511号公報
しかしながら、特許文献1の被水防止部材は、ピボットシャフトの位置において固定されているから、温度変化による熱伸縮を許容することができない。例えば高温条件下において、被水防止部材は、ピボットシャフトの軸心間方向において伸びきれない分だけピボットシャフトの軸方向に湾曲してたわむ。たわんだ被水防止部材は例えばリンク部材やフレーム部材といった部材と干渉する虞がある。
本発明の目的は、上記課題を鑑み、リンク部材やモータへの被水を抑制し、熱によるたわみが抑制されるカバーを有するワイパ装置を提供することにある。
上記目的を達成するワイパ装置は、複数のリンク部材と、前記リンク部材と連結する複数のピボットシャフトと、を有し、車両に備えられるワイパ装置において、少なくとも前記ピボットシャフトの間を覆い、前記車両の車幅方向に延びるカバーは、前記ピボットシャフトを挿通する複数の取付け孔を備え、前記複数の取付け孔のうち、少なくとも一つの取付け孔は、前記ピボットシャフトよりも径の大きな大径孔であり、前記カバーには、前記大径孔を塞ぐとともに前記ピボットシャフトと嵌合され、前記車両の車幅方向に伸縮可能な追従部材が設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、カバーは、ピボットシャフトの間を覆い、車両の車幅方向に亘って延在することによってリンク部材やモータへの被水を抑止することが可能である。カバーに温度変化が生じてもカバーの車幅方向への伸縮に対し追従部材が伸縮することにより、カバーがたわむことを抑制できる。したがって、カバーのたわみが生じないため、カバーとカバー以外の部材とが干渉することを抑制できる。
上記ワイパ装置において、前記大径孔は前記車両の車幅方向に延びる長孔でもよい。
この場合、カバーの熱伸縮はカバーの車幅方向において顕著であるから、カバーにおける大径孔が車幅方向に延びる長孔であれば、カバーの熱伸縮が起きてもカバーとピボットシャフトとが干渉することを抑制できる。また、車両の進行方向におけるカバーの位置ずれを抑制できる。
上記ワイパ装置において、前記追従部材は弾性体でもよい。
この場合、追従部材は、可逆的な変形が可能となるから、繰り返し起こるカバーの熱伸縮に応じて繰り返し変形することができる。
上記ワイパ装置において、前記大径孔は前記カバーにおいて一箇所にのみ設けられていてもよい。
この場合、大径孔以外の取付け孔において、カバーはピボットシャフトと固定されている。カバーにおいて、取付け孔の備わる場所は、熱伸縮における伸縮起点となる。カバーは、伸縮起点が定まると車幅方向において位置ずれしにくい。また、大径孔は一箇所設けられていれば、カバーの熱伸縮を車幅方向において吸収することができ、カバーのたわみを生じさせない。
上記ワイパ装置において、前記追従部材は、前記ピボットシャフトの軸方向に延びる円筒状の支軸部を有し、前記支軸部は前記ピボットシャフトと嵌合されるようにしてもよい。
この場合、追従部材とピボットシャフトとは間隙を有することなく嵌合される。これにより、ピボットシャフトは車両において安定して固定されるから、ピボットシャフトのぶれは抑制され、ピボットシャフトに取り付けられたワイパアームの揺動は安定して行われる。
上記ワイパ装置において、前記追従部材は、前記大径孔の周縁部に嵌る封止部と、前記封止部と一体成形された変形部と、を有し、前記変形部は、前記大径孔の径方向外側に向けて突出した突出部を有してもよい。
この場合、追従部材はピボットシャフトと支軸部との密着性を十分に保つだけの剛性を有すると共に、変形部の一部である突出部が封止部や支軸部よりも優先して変形する。したがって、追従部材の構成は、カバーの熱伸縮に追従することに有利である。
上記ワイパ装置において、前記大径孔は、前記車両の車幅方向における助手席側に設けられてもよい。
この場合、カバーの伸縮方向を運転席側から助手席側へ向かう方向へと限定できる。したがって、運転席側とくらべてスペースに余裕のある助手席側においてカバーの伸縮を許容することで、カバーの他の部材への干渉を抑制することができる。
この発明によれば、リンク部材やモータへの被水を抑制し、熱によるたわみが抑制されるカバーを有するワイパ装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るワイパ装置の全体を示した斜視図である。 (a)は本実施形態における追従部材の平面図であり、(b)は本実施形態における追従部材の正面図であり、(c)は本実施形態における追従部材の側面図である。 追従部材における追従の作用を示した断面図である。 ワイパ装置が搭載される車両の一部を示すイメージ図である。 従来のワイパ装置の要部全体を示す斜視図である。
本発明を具体化した実施形態を図1〜4を用いて説明する。
図1にワイパ装置10を示す。本実施形態において、車両60における「前」とは車両60の前進方向を指し、「後」とは車両60の後進方向を指す。車両60における「前」と「後」の関係はワイパ装置10における「前」と「後」の関係(図1に図示)と一致している。また、本実施形態においてワイパ装置の長手方向は車幅方向と一致しているとする。
ワイパ装置10は骨格としてフレーム部材11を有しており、フレーム部材11は車幅方向に延在し車両60に取り付けられている。フレーム部材11の右端は右端部11Aであり、フレーム部材11の左端には接続部11Bの一端が固定されている。接続部11Bの他端は、左フレーム11Cと固定されている。ワイパ装置10は、右端部11Aおよび左フレーム11Cに設けられた固定部12において、図4に示す車両60のカウルトップパネルの内部に設けられた図示しない部材に固定されている。なお、本実施形態に示す車両60は左ハンドル車であり、車室における車幅方向左側に運転席Dが設けられており、運転席Dの右側には助手席Pが備えられている。
フレーム部材11の中央よりも車幅方向において左側には、貫通孔13が設けられている。貫通孔13には出力軸14が挿通しており、出力軸14はモータ15の回転軸(図示せず)と連結しており、出力軸14はモータ15の駆動を受けて回動する。モータ15はフレーム部材11における貫通孔13の近傍に固定されている。また、モータ15にはワイヤハーネス16の一端部が接続され、ワイヤハーネス16の他端部にはコネクタ17を有する。コネクタ17は接続部11Bに取り付けられている。出力軸14は出力クランクアーム18の一端において連結され、出力クランクアーム18は出力軸14の回動に伴い、出力軸14を中心とした円を描くように回転する。出力クランクアーム18の他端には、第1リンク部材19が出力ボールジョイント20を介して回動可能に連結されている。
フレーム部材11の右端部11Aには、第1ピボットシャフト21が取り付けられている。第1ピボットシャフト21には第1クランクアーム22の一端が連結されている。第1クランクアーム22における他端には第1ボールジョイント23が設けられている。第1クランクアーム22には第2リンク部材が第1ボールジョイント23を介して回動可能に連結されている。
左フレーム11Cには、第2ピボットシャフト25が取り付けられている。第2ピボットシャフト25には第2クランクアーム26の一端が連結されている。第2クランクアーム26における他端には第2ボールジョイント27が設けられている。第2ボールジョイント27は、第2クランクアーム26と第2リンク部材24とを連結している。即ち、第2リンク部材24の一端には第1ボールジョイント23が設けられ、第2リンク部材24の他端には第2ボールジョイント27が設けられている。第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25は、支承部41を有している。支承部41はシャフトの一部として設けられる部材であり、第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25の軸周囲を支持している。第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25は支承部41の内部で回動可能に設けられている。第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25にはワイパアーム62が取り付けられている。
第1リンク部材19の一端には出力ボールジョイント20が設けられ、他端には第2ボールジョイント27が設けられている。したがって、出力軸14、出力クランクアーム18、第1リンク部材19、出力ボールジョイント20、第1ピボットシャフト21、第1クランクアーム22、第1ボールジョイント23、第2リンク部材24、第2ピボットシャフト25、第2クランクアーム26、および第2ボールジョイント27はリンク機構を成す。このリンク機構は、モータ15の駆動により第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25を回動させる機構である。そして、第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25の回動にあわせてワイパアーム62は揺動する。
ワイパ装置10はリンク機構を覆うカバー28を備えている。カバー28は、第1ピボットシャフト21と第2ピボットシャフト25に取り付けられている。カバー28は、フレーム部材11やモータ15やリンク機構を成す構成部材の殆ど全部を上方から覆う部材である。カバー28の長手方向における左側には、取付け孔29が設けられ、カバー28の長手方向における右側には大径孔30が取付け孔として設けられている。取付け孔29は第2ピボットシャフト25が挿通する位置に設けられている。大径孔30は、第1ピボットシャフト21が挿通する位置に設けられている。第2ピボットシャフト25における周囲を支持する支承部41の径は、取付け孔29の径よりも大径であり、カバー28は支承部41に対してしまり嵌めによって固定されている。一方で、大径孔30は取付け孔29よりも径が大きく設けられ、さらに大径孔30は第1ピボットシャフト21の支承部41の径よりも大径に設けられる。
カバー28は、樹脂材料により一体成形されており、車幅方向に細長いカバーである。カバー28の長手方向に沿う縁部にはリブ31が設けられている。リブ31は、取付け孔29の前方を除く周囲にも設けられるとともに、大径孔30の左右において前方に延びるように設けられている。本実施形態において、カバー28は、取付け孔29と大径孔30の前方にはリブ31を設けず開口するように成形されている。カバー28の長手方向における両端部はリブ31が設けられない排水部32として成形されている。また、カバー28における取付け孔29および大径孔30の前部もリブ31が設けられない排水部32である。カバー28は、例えば射出成形により形成される。
右側の取付け孔である大径孔30は、車幅方向に延びる長孔の形状であり、前後方向の孔径は支承部41の径と同等かやや大きい程度に形成されている。大径孔30には前後左右に伸縮可能な追従部材33が嵌っており、追従部材33は第1ピボットシャフト21における支承部41と嵌合している。追従部材33は支承部41を支持する支軸部35を有している。支軸部35は第1ピボットシャフト21の軸方向に延出する略円筒状の部位であり、内周面36において第1ピボットシャフト21の支承部41と嵌合し支承部41を保持する。したがって、支承部41と支軸部35の内周面36とは密着し、支承部41と内周面36との間には間隙が形成されない。なお、本実施形態では大径孔30が長孔であることから、第1ピボットシャフト21は車幅方向に対しての動きを規制されていない。逆に言えば、カバー28が長孔の長径にかかる範囲内で車幅方向に動いても第1ピボットシャフト21に過度な負荷(荷重)がかかることはない。追従部材33は例えばゴムに代表される弾性体である。
図2(a)〜(c)に従い追従部材33について説明する。追従部材33は中空であり、上部に支軸部35と上面に天蓋部34とを有する無底の略円筒形状をなしている。追従部材33は変形部Xと非変形部Yとを有している(図2(b)、(c)に図示)。変形部Xには天蓋部34と、天蓋部34の周縁部にあたる突出部40が含まれる。突出部40は大径孔30の径方向外側に向かう方向に突出し、径方向に対し垂直な方向においては湾曲した形状を有している。非変形部Yには支軸部35と封止部37とが含まれる。支軸部35は変形部Xが変形しても略円筒の形状を維持する。封止部37は突出部40の下部に設けられており、封止部37は大径孔30の周縁を形成するカバー28の孔壁と当接し嵌合される。封止部37は上フランジ部38と下フランジ部39とを有し、上フランジ部38と下フランジ部39とは、大径孔30の周縁部を上下方向から挟み込んで嵌合する。なお、封止部37は、大径孔30に嵌合されているときには変形をしないが、封止部37を大径孔30に取り付ける作業を行うときには、作業者が封止部37を変形させることで封止部37と大径孔30の周縁を形成するカバー28の孔壁との嵌合が可能となる。
次に、本実施形態に係るワイパ装置10の作用を説明する。
図4に示す車両60に図1のワイパ装置10は設けられている。ワイパ装置10は低温から高温に至るあらゆる温度環境において正常動作が担保されることが求められる。実際に、カウルトップパネルの内部は、外気温が高温であったり車両60に備わるエンジン(図示せず)の駆動により熱を受けたりすることで高温にさらされることがある。カウルトップパネルの内部が高温となると、カウルトップパネルの内部に備わるワイパ装置10を構成する部材は加熱される。ワイパ装置10におけるフレーム部材11やリンク機構の構成部材は主に金属からなり、加熱による膨張は軽微である。一方、カバー28は車幅方向に長く一体形成された樹脂部材であるから、加熱による熱膨張がフレーム部材11やリンク機構を成す構成部材と比較して顕著である。カバー28は、第2ピボットシャフト25と嵌合し固定された取付け孔29の箇所において固定されているから、取付け孔29を中心に放射状に熱膨張する。即ち、取付け孔29はカバー28の熱膨張における伸縮起点である。そのため熱膨張量は、カバー28の長手方向に対して大きくなり、とりわけ大径孔30付近において熱膨張量は大きい。
図3(a)に示すように、カバー28の大径孔30には追従部材33が嵌合し、第1ピボットシャフト21の外周に設けられた支承部41は支軸部35の内周面36と嵌合している。この状態では、大径孔30の軸心(中心)と第1ピボットシャフト21の軸心Sは一致する。図3(b)に示すように、ワイパ装置10が加熱されると、カバー28はカバー28の長手方向右方に向かって熱膨張し、大径孔30の軸心(中心)Tが右側へ変位する(図3(b)では左側である)。このとき、追従部材33はカバー28の熱膨張に追従して変形する。カバー28が熱膨張しても第1ピボットシャフト21および第1ピボットシャフト21を支持する支承部41とは左右方向に変位しない。
図3(b)に示すように、カバー28が熱膨張するとき、追従部材33の左側はカバー28から支承部41に向かって押圧されるため、押しつぶされるように弾性変形する(図3(b)では支軸部41の右側に図示される)。このとき、追従部材33における左側の突出部40はさらに左側に突出した状態となる。追従部材33の右側は、支承部41に引っ張られ、伸びるように弾性変形する(図3(b)では支軸部41の左側に図示される)。このとき、追従部材33における右側の突出部40は右側へ引っ張られるため突出量が減少し、突出部40は天蓋部34が支承部41に引っ張られた分を吸収している。この状態では、大径孔30の軸心(中心)と第1ピボットシャフト21の軸心Sは不一致となる。
カバー28が熱膨張した後に、例えば外気温が低下しカバー28の温度が下がった場合、熱膨張していたカバー28は収縮する。追従部材33は好ましくはゴムからなる弾性体であるため、天蓋部34の中央部に第1ピボットシャフト21が位置するように変形を解く。即ち追従部材33は変形前の形状に戻る。
寒冷地において、カバー28は収縮することがある。この場合、図示はしないが、追従部材33の左側は支承部41に引っ張られ、伸びるように変形する。このとき、追従部材33における左側の突出部40は引っ張られるため突出量が減少し、左側の突出部40は天蓋部34が支承部41に引っ張られた分を吸収している。追従部材33の右側は、カバー28のから支承部41に向かって押圧されるため、押しつぶされるように変形する。このとき、追従部材33における右側の突出部40はさらに右側に突出した状態となる。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)カバー28は、第1ピボットシャフト21と第2ピボットシャフト25との間を覆い備えられている。これにより、フレーム部材11やリンク機構を成す構成部材やモータ15への被水を抑止することができる。さらにカバー28が熱伸縮するとき、追従部材33がカバー28の熱伸縮に対応して変形する。したがって、仮にカバー28が大径孔30においてともに固定されている場合におこる変形、即ちカバー28の上下方向へのたわみが防止される。上下方向に間隙の少ないカウルトップパネル内部において、上下方向へのたわみが生じないことによりカバー28とカバー28以外の部材とが干渉することを抑制できる。
(2)大径孔30は長孔であるから、カバー28の左右方向への変位に関しては十分な変位余地を有する。一方で、長孔の前後方向における径が支承部41の径と同等もしくはやや大きい程度に形成されていることから、カバー28の前後方向への変位は規制される。したがって、カバー28の前後方向への位置ずれを抑制できる。
(3)追従部材33は好適にはゴムによる弾性体として成形されている。したがって、カバー28が繰り返し熱伸縮をした場合にも、追従部材33は都度変形を行い左右方向への追従効果を奏する。
(4)大径孔30を1つのみ設けることは、熱伸縮によるカバー28のたわみを抑制する必要最低限の構成であり、カバー28の取付け構造として安定し部品点数の無駄もない。
(5)第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25は、支承部41と回動する軸とからなり、支軸部35は支承部41と嵌合している。第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25にはワイパアーム62が取り付けられるが、支承部41が支軸部35によって全く保持されていないとワイパアーム62の往復回動運動が不安定となる虞がある。したがって、支軸部35で支承部41を保持することでワイパアーム62の往復回動運動を安定して行わせることができる。
(6)追従部材33における天蓋部34の周縁部は突出部40である。突出部40があることで、追従部材33の左右方向の弾性変形に余裕を持たせることができる。即ち、天蓋部34が一方に引っ張られても他方の突出部40が天蓋部34へと送り出される。したがって、支軸部35と支承部41との間に間隙を生じさせることなく、天蓋部34における第1ピボットシャフト21の相対位置を変化させることができる。
(7)カバー28は運転席D側で取付け孔29において取り付けられている。したがって、カバー28は車幅方向において運転席D側から助手席P側に熱膨張する。カウルトップパネルの内部は、助手席P側のほうが運転席D側と比べてスペースの余裕が大きく、カバー28が熱膨張した際に他の部材と干渉する可能性が低い。
(8)カバー28は第1ピボットシャフト21および第2ピボットシャフト25間を覆うように取付けられているから、第1ピボットシャフト21や第2ピボットシャフト25が取り付けられる箇所だけでなく、リンク機構を成す構成部材の殆どを被水から守ることができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、以下のように変更してもよい。
○本実施形態では、車幅方向左側に運転席が備えられ右側に助手席が備えられている様態としたが、車両には車幅方向右側に運転席が備えられ左側に助手席が備えられるものがある。車幅方向右側に運転席が備えられる場合でも、大径孔が車幅方向における助手席側に設けられため、カバーの熱膨張はスペースの余裕のある助手席側に顕著となる。即ち、本発明と同様の効果を奏する。
○本実施形態では、車両として自動車の例を説明したが、キャビンタイプのフォークリフト等のように産業車両に適用しても本発明は同様の効果を奏する。
○本実施形態において、追従部材には突出部が1つ設けられるとしたが、第1ピボットシャフトの軸方向において大径孔の径方向外側に突出する突出部は複数あってもよい。突出部が複数ある場合、変形部が蛇腹状となり、追従部材はカバーの熱伸縮に対して、より負荷無く追従が可能である。
○本実施形態において、カバーは射出成形等により一体成形されるとしたがその限りでない、例えば排水部は別体として設けてもよく、複数の部品から構成されるカバーを形成してもよい。
○本実施形態において、カバー28はフレーム部材やリンク機構を成す構成部材やモータの殆どを覆うとしたが、フレーム部材とモータを覆うことを必須としてもよいし、ワイパ装置を構成する部材の全てを覆うものであってもよい。
10…ワイパ装置、19…第1リンク部材、21…第1ピボットシャフト、24…第2リンク部材、25…第2ピボットシャフト、28…カバー、29…取付け孔、30…大径孔、33…追従部材、60…車両。

Claims (7)

  1. 複数のリンク部材と、前記リンク部材と連結する複数のピボットシャフトと、を有し、車両に備えられるワイパ装置において、
    少なくとも前記ピボットシャフトの間を覆い、前記車両の車幅方向に延びるカバーは、
    前記ピボットシャフトを挿通する複数の取付け孔を備え、
    前記複数の取付け孔のうち、少なくとも一つの取付け孔は、
    前記ピボットシャフトよりも径の大きな大径孔であり、
    前記カバーには、前記大径孔を塞ぐとともに前記ピボットシャフトと嵌合され、前記車両の車幅方向に伸縮可能な追従部材が設けられたことを特徴とするワイパ装置。
  2. 前記大径孔は前記車両の車幅方向に延びる長孔であることを特徴とする請求項1に記載のワイパ装置。
  3. 前記追従部材は弾性体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイパ装置。
  4. 前記大径孔は前記カバーにおいて一箇所にのみ設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のワイパ装置。
  5. 前記追従部材は、前記ピボットシャフトの軸方向に延びる円筒状の支軸部を有し、前記支軸部は前記ピボットシャフトと嵌合されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のワイパ装置。
  6. 前記追従部材は、前記大径孔の周縁部に嵌る封止部と、
    前記封止部と一体成形された変形部と、を有し、
    前記変形部は、前記大径孔の径方向外側に向けて突出した突出部を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のワイパ装置。
  7. 前記大径孔は、前記車両の車幅方向における助手席側に設けられたことを特徴する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のワイパ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019156035A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 株式会社豊田自動織機 車両のワイパ周辺構造

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JPH0568757U (ja) * 1992-02-27 1993-09-17 日本プラスト株式会社 自動車のカウルトップカバ−に於けるワイパ−駆動軸シ−ル装置
JPH0651031U (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 アスモ株式会社 ピボット軸の防水構造

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