JP2016185664A - 液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法 - Google Patents

液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016185664A
JP2016185664A JP2015066292A JP2015066292A JP2016185664A JP 2016185664 A JP2016185664 A JP 2016185664A JP 2015066292 A JP2015066292 A JP 2015066292A JP 2015066292 A JP2015066292 A JP 2015066292A JP 2016185664 A JP2016185664 A JP 2016185664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
temperature data
liquid
timing
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015066292A
Other languages
English (en)
Inventor
三浦 洋介
Yosuke Miura
洋介 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2015066292A priority Critical patent/JP2016185664A/ja
Publication of JP2016185664A publication Critical patent/JP2016185664A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】液体吐出装置において、スループットの低下を招くことなく、液滴吐出ヘッドの温度検知を精度良く行う液体吐出装置を提供する。
【解決手段】複数の吐出口それぞれについて第1の駆動間隔で駆動するとともに、吐出口の配列において隣接する吐出口を第1の駆動間隔より短い第2の駆動間隔で駆動し、液体吐出ヘッドの温度をセンサを用いて検知する。この温度検知において、センサを用いて、第2の駆動間隔の間に3回のタイミングであって、その3回のタイミングの間隔それぞれが、第2の駆動間隔未満または第2の駆動間隔を超える、3回のタイミングで温度データを取得するS110。そして、3回のタイミングで取得した温度データS140、または、3回のタイミングで取得した温度データから、吐出口から液体を吐出するための駆動の影響を受けている温度データを除いた温度データS160に基づいて、液体吐出ヘッドの温度を検知する。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法に関し、詳しくは、センサによって液体吐出ヘッドの温度を検知する技術に関するものである。
液体吐出ヘッドとしての、例えばインクジェット記録ヘッドでは、従来、センサを用いて記録ヘッドの温度を検知し、この検知温度に基づいて、例えば記録ヘッドの温度を制御することが行われている。特許文献1には、液体吐出ヘッドの温度制御の一例として、液体吐出ヘッドが昇温した際に、所定の閾値温度以下に下がるのを待ち、所定時間以内に下がらなければ異常停止し、これによって、最大温度になって液体吐出ヘッドが損傷することなどを防いでいる。ここで、特許文献1で設定される閾値温度は、許容される最大温度に対して大きな差をもって設定されている。すなわち、ヘッド温度を検知しそれが閾値の温度を超えている場合に、それに対応して実際に異常停止するまでに一定以上の時間があり、この間にヘッドの昇温に対して最も厳しい条件でヒータを駆動したとしても上記最大温度を超えないように、比較的低い閾値温度が設定される。このように、低い閾値温度が設定される場合は、実際には最大温度に至るまでに比較的余裕のある温度でも異常停止が実行され可能性があり、結果として装置のスループットが低下することになる。
特開平5−31905号公報
このように従来のヘッド温度制御が、ヘッド温度を検知したときから実際に何らかの制御を行うまで一定の時間を要する構成となるのは、液体吐出ヘッドの記録動作中といった、液体吐出ヘッドの温度が特に上昇するタイミングに温度検知を行うとすると、記録動作と検知動作が重複するためノイズの影響があるためである。すなわち、上記のような温度検知のタイミングでは、温度センサによる温度検知がノイズの影響をより受け易く、結果として、検知される温度の精度が低下し、温度制御の精度が低いものとなるからである。
本発明の目的は、装置のスループットの低下を招くことなく、ノイズの影響を軽減して精度の高い温度検知を行うことが可能な液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法を提供することである。
そのために本発明は、複数の吐出口を配列し、複数の吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドの温度を検知する液体吐出装置であって、前記液体吐出ヘッドの温度を検知するためのセンサと、前記複数の吐出口それぞれについて第1の駆動間隔で駆動するとともに、前記吐出口の配列において隣接する吐出口を前記第1の駆動間隔より短い第2の駆動間隔で、所定パルス幅のパルスを印加して駆動し、前記吐出口から液体を吐出させる駆動手段と、前記センサを用いて、前記第2の駆動間隔の間における少なくとも3回のタイミングであって、当該3回のタイミングの間隔それぞれが、前記所定パルス幅未満または前記所定パルス幅を超える、前記少なくとも3回のタイミングで温度データを取得する温度取得手段と、前記少なくとも3回のタイミングで取得した温度データ、または、前記少なくとも3回のタイミングで取得した温度データから、前記吐出口から液体を吐出するための駆動の影響を受けている温度データを除いた温度データに基づいて、液体吐出ヘッドの温度を検知する検知手段と、を具えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、装置のスループットの低下を招くことなく、ノイズの影響を排除して精度の高い温度検知を行うことが可能となる。
本発明の液体吐出装置の一実施形態であるインクジェット記録装置を示す斜視図である。 本実施形態の液体吐出ヘッドの構造を部分的に破断で示す斜視図である。 (a)および(b)は、本実施形態に係る、液体吐出ヘッドにおける温度センサの配置を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、液体吐出ヘッドの温度検知に対するノイズの影響を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドの温度測定処理を示すフローチャートである。 液体吐出ヘッドの吐出周期を吐出されたインク滴によって示す図である。 本発明の一実施形態に係る、連続して温度データを取得する点の取り方を吐出周期との関係で示す図である。 (a)および(b)は、一実施形態に係る、測定した温度データが予測温度範囲内に在るか否かを判断する二つの態様を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の液体吐出装置の一実施形態であるインクジェット記録装置を示す斜視図である。本実施形態のインクジェット記録装置は、キャリッジ部、給紙機構部、送紙機構部、排紙機構部などを備えている。
キャリッジ部を構成するキャリッジ50は、インクを吐出するための液体吐出ヘッド(記録ヘッド)3と、これに供給するインクを収容したインクタンク4と、を着脱自在に搭載する。本実施形態の液体吐出装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のインクをそれぞれ吐出する4つの記録ヘッド3を用い、また、これらのインクをそれぞれ収容する4つのインクタンクを用いる。キャリッジ50は、シートの搬送方向と交差する(本実施形態では、直交する)方向に延在する、ガイドシャフト52およびガイドレール51に沿って往復移動可能に案内支持されている。これにより、キャリッジ50に搭載された記録ヘッド3によるシートに対する走査を行うことができる。
給紙機構部は、シートを積載する圧板21、シートを給送する給紙ローラ、シートを分離する分離ローラなどが給紙ベースに取り付けられて構成されている。給紙機構における給紙動作では、分離ローラと給紙ローラとの協働によって、積層されるシートの最上部の1枚が搬送(給送)される。
送紙機構部は、シートを搬送するための搬送ローラとシートを介して搬送ローラに当接し従動回転する複数のピンチローラ37を有している。シートが搬送される送紙機構部の入口には、シートをガイドするペーパーガイドフラッパおよびプラテン34が配設されている。シートは,搬送モーターの駆動力によって搬送ローラ36が回転するとともに、ピンチローラ37が従動回転することで、プラテン34の上面に沿って搬送される。
排紙機構部は、2本の排紙ローラとそれぞれの排紙ローラにシートを介して当接して従動する拍車とを有している。各排紙ローラを搬送ローラ36と同期して回転させることにより、記録されたシートを排出トレイに排出する。
以上の構成によって、キャリッジ部の液体吐出ヘッド3が、給紙機構によって給紙されたシートに対して走査し、その間に液体吐出ヘッド3から記録データに応じてインクを吐出することにより1走査分の記録が行われる。この液体吐出ヘッドの走査とシートの所定量の搬送とを繰り返すことにより、シートに画像などの記録が行われる。そして、記録がなされたシートは排紙トレイに排出される。
図2は、本実施形態の液体吐出ヘッドの構造を部分的に破断で示す斜視図である。図2に示すように、液体吐出ヘッド3を構成するシリコン基板110上には、複数のヒータ400が配列されている。それぞれのヒータには不図示の電極配線を介してヒータを駆動するための電気信号が供給される。このシリコン基板110上には流路形成部材(被覆樹脂材料)111が配置されており、その流路形成部材111には、それぞれのヒータ400に対応する吐出口100が形成されている。以上の液体吐出ヘッドの構成において、ヒータ400に記録データに応じた電気信号を供給することにより、そのヒータが発熱し、インクに発泡を生じさせる。そして、この発泡のエネルギーによって吐出口100からインクが吐出される。本実施形態の液体吐出ヘッドは、吐出口100は、2つの吐出口列L1、L2に沿って所定のピッチPで配列されており、また、吐出口列L1側の吐出口100と吐出口列L2側の吐出口100は、それらの配列方向に半ピッチ(P/2)ずつずれて配列されている。これにより、2つの吐出口列の吐出口配列方向の密度を1200dpiとしている。ヒータが設けられた、対応する吐出口に連通するインク流路には、共通液室112からインク供給口500を介してインクが供給される。
図3(a)および(b)は、本実施形態に係る、液体吐出ヘッドにおける温度センサの配置を模式的に示す図である。図3(a)は、図2に示した液体吐出ヘッドにおけるセンサの配置を示している。図3(a)に示すセンサ配置は、インク供給口500を挟んで配置される2つのヒータ400の列それぞれの近傍に所定の間隔をおいて2つのセンサ59が配置されるものである。このように、本実施形態は、基板におけるヒータが配置される領域の近傍にセンサを配置する。なお、この温度センサはダイオードセンサからなるものである。
図3(b)は、液体吐出ヘッドの構造が、1つのシリコン基板110に4つのインク供給口500が設けられ、それぞれのインク供給口を挟むように2つのヒータ400の列が配置されるものである。この場合の温度センサ配置は、同図に示すように、それぞれのヒータ400の列の中央部近傍に1つの温度センサ59を配置するとともに、隣接する2つのインク供給口500の間における2つのヒータ400の列の両端近傍にそれぞれ配置するものである。以上のように、本実施形態は、発熱するヒータのできるだけ近くに温度センサを配置することにより、記録ヘッド(に置けるインクの)の温度を即時に反映した温度を検知するようにするものである。
なお、上例では、温度センサをダイオードセンサによるものとしたが、これに限定されないことは明らかであり、例えば、アルミ温度センサなどとしてもよい。
ここで、上述した、液体吐出ヘッドの記録動作中に温度検知する場合や、温度センサを吐出ヒータの近傍に配置して温度検知する場合のノイズの影響について以下に説明する。図4(a)および(b)は、液体吐出ヘッドの温度検知に対するノイズの影響を説明する図である。
吐出エネルギー発生素子として電気熱変換素子(ヒータ)を用いた場合、インクに膜沸騰現象を生起させるためにヒータに流れる電流は、瞬間的に比較的大きな電流値となる。さらに同時にオン(発熱)とするヒータの数が多い場合には、例えば、1〜数アンペア程度のパルス状の電流が、ヒータを駆動するための電源ライン及び接地(GND)ラインに流れる。電源ラインにこのような大電流が断続的に流れると、液体吐出装置本体と液体吐出ヘッドを電気的に接続するレキシブル配線や液体吐出ヘッド内の配線等で発生する誘導結合による誘導ノイズが生じる。例えば、フレキシブル配線に、電源ラインと記録データ転送用ラインとが近接して配置されている場合は、この部分で上記誘導ノイズによって信号が影響を受け、その結果、温度センサによって取得した温度データが誤って読取られたり論理回路部に誤動作を生じたりすることがある。上記誘導ノイズは、単位時間(ヒータ駆動オン/オフ)あたりの電流の変化量が大きくなるほどノイズレベルが高くなり、液体吐出ヘッドの吐出口数(同時オン数)が多いと、それだけノイズが与える影響は大きくなる。なお、上記説明は、吐出エネルギー発生素子として、ヒータを用いた例に関するものであるが、例えば、ピエゾ素子を用いた場合であっても、同様のことが言える。
図4(a)において、縦軸は温度(℃)、横軸は時間(t)をそれぞれ示しており、符号57は、液体吐出ヘッドの1回の走査に要する時間を示している。また、符号56は、温度センサによって検知される温度データを示している。同図は、1ページのシートに複数回の走査とシート送りを繰り返して記録を完了するときの検知温度56を示しており、上述したノイズによる影響が実質的にない状態を示している。これに対し、図4(b)に示すように、実際には記録動作中に温度データ56を取得すると、検知温度データ56にノイズ55の影響が表れる。このように、記録動作中に温度検知を行うと、液体吐出ヘッドの実際の温度とは大きく異なった値の温度データが取得されることがある。
本発明は、以上のノイズの影響に対して、第1に、「温度データの取り方および扱い方」を工夫し、第2に、「温度情報の活用(制御方法)」を工夫するものである。これにより、スループットの低下を伴わずに、ノイズの発生に拘わらず精度の高い温度制御を実行することが可能となる。
先ず、精度が高い温度データを取得するための温度データの取り方、および扱い方について説明する。
温度データの取り方は、少なくとも3回連続で温度データを取得し、かつそれらを記録中の所定期間内に取得する。これにより、温度データにノイズがのる場合でも、3点のうち1点のデータにしかノイズがのらないようにすることができる。以上のように取得した温度データの扱い方は、少なくとも3回連続で取得した温度データを比較することにより、ノイズがのっているか否かの判断をし、ノイズがのっている場合はノイズ箇所を特定してノイズがのった温度データを除外する。これにより、ノイズの影響を受けていない精度の良い温度データを取得することができる。
上述した、連続して複数点で取得する温度データは、3点が望ましい。4点以上の場合、3点取得の場合と比較してデータ量が増加するからである。
次に、温度情報の活用(制御方法)について説明する。温度情報の活用(制御方法)については、基本的に、温度検知から制御開始までの時間を極力短くすることである。この観点による制御方法は、吐出周波数の低下や、ヒータの同時オン数の低下とパス数の増加すること等であり、これによって、時間当たりのヘッド発熱量を低下させることができる。
例えば、吐出ヘッドを止める制御の場合、例えば、1ページを記録中にヘッドを止めることは通常行わない。これは、記録動作の停止によりヘッドの温度が大きく変化し、このヘッド温度の変化により、記録画像の濃度が変化するためである。したがって、吐出ヘッドを止める場合には、温度を計測した時点から制御行動がなされるまでの期間として、ほぼ1頁記録完了分の期間を確保しなくてはならず、装置のレスポンスが悪くなる。また、ヒータ駆動のパルス幅を短くすることで、時間当たりのヘッド発熱量を低下させようとする制御は、記録データ(駆動信号)はある程度前もって吐出ヘッド側に送られてしまっていることが多く、データバッファ分のタイムラグが生じることとなり、レスポンスが低下する。
これに対して、吐出周波数の低下や、ヒータの同時オン数低下とパス数の増加と言った制御は、1ページの記録の途中で対応することが可能であり、かつ、記録データ自体を変更する必要がないため、温度検知から制御開始までのレスポンスを極力短くすることが可能となる。なお、温度センサにより所定以上の昇温が確認され、吐出周波数の低下や、ヒータの同時オン数低下とパス数の増加と言った制御を行う際には、キャリッジ走行領域の両端にキャリッジが位置した時に実施されるのが望ましい。
以上のように、本発明により取得した精度の高い温度データ、および温度データの活用方法を組み合わせることにより、スループットの低下を防ぐことができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドの温度測定処理を示すフローチャートである。先ず、ステップ110で、液体吐出ヘッドの温度を、1回の測定で連続して3回温度データを取得する。
図6は、液体吐出ヘッドの吐出周期を吐出されたインク滴62によって示す図であり、温度取得を行うタイミングを説明するための図である。図6において、吐出周期(駆動間隔)64は、同じ1つの吐出口からインクが吐出されてから次にその吐出口から吐出されるまでの時間を表しており、この同吐出口吐出周期(同吐出口駆動間隔)64は、記録をする際の液体吐出ヘッドの駆動周波数によって決まる。吐出周期63は、インク供給口500に沿った1列の吐出口を所定数毎に組分けし、それぞれの組の複数の吐出口から順次吐出を行うときの吐出間隔を表している。この同組吐出口吐出周期(同組吐出口駆動間隔)63は、同吐出口吐出周期64から、1列の吐出口をいくつの個数毎で組分けをしたかによって決まる。図6では、同吐出口吐出周期64内で同組の吐出口から順次吐出されているように描かれているが、順不動でもよい。
図7は、本発明の一実施形態に係る、連続して温度データを取得する3点の取り方を吐出周期との関係で説明する図である。図7に示すように、吐出口ごとのヒータに印加される、所定パルス幅のヒートパルス70は、同組吐出口吐出周期63の中で1つ存在する。また、同図において、符号71、72、73はそれぞれ、1番目の温度測定点、2番目の温度測定点、3番目の温度測定点を示している。
ノイズは、ヒートパルス70の立上り時間と立下り時間(電流変化点)で発生することから、同組吐出口吐出周期63内ではノイズが発生する箇所は2つ存在する。これに対し、1番目と2番目の温度測定の間隔74と、2番目と3番目の温度測定の間隔75を、以下で説明する所定の条件で設定することにより、ノイズ発生箇所(発生タイミング)と測定箇所(測定タイミング)とが同じタイミングとなるのを1ヶ所以下にすることできる。すなわち、「1・2番目温度測定間隔74+2・3番目温度測定間隔75=同組吐出口吐出周期63以内」であること、および「1・2番目温度測定間隔74および2・3番目温度測定間隔75のそれぞれが、ヒートパルス70の所定パルス幅未満か、または、上記パルス幅を超えること」という、条件である(ヒートパルス幅には同時オンディレイ分も含まれる。ここで、「同時オンディレイ」とは、ヒータを同時オンする際にパルスの立上り時間と立下り時間が重なり瞬間的に大電流が流れるのを防ぐために、同時オンするパルスを数nsずつずらしときのずらし分である)。
以上の条件満たすことにより、同組吐出口吐出周期63内で、ノイズの発生タイミングと測定タイミングが同じになる(重なる)ことを、1回または0回とすることができる。
なお、上述の説明では、ノイズと測定点が重なることが、ノイズの発生タイミングと測定タイミングが一致することとして説明したが、本発明の適用はこの場外に限られない。ノイズの発生タイミングと測定タイミングが完全に一致せず、少々ずれている場合でも、ノイズが測定温度に対して所定の影響を及ぼす場合(例えば、図8(a)および(b)にて後述する予想温度範囲を超えるような影響)も、本明細書ではノイズと測定点が「重なる」という。
再び図5を参照すると、ステップ110で、上記条件によって定まる3つの測定点で測定を行い温度データを取得すると、次に、ステップ120で、予想温度傾向に基づく温度範囲と、ステップ110で取得した3点の温度データそれぞれとを比較し、ステップ130で、それぞれの温度データが上記温度範囲内に在るか否かを判断する。
図8(a)および(b)は、この判断の様子を説明する図であり、横軸を時間(t)、縦軸を温度(℃)としたときの3点の温度データの推移を示している。本実施形態の1・2番目温度測定間74と2・3番目温度測定間75は、時間間隔は数「μs」のオーダーである。その場合の測定される3点の温度データは、ノイズの影響を受けない場合、図8(a)に示すように、ほとんど変化しない、略一定の温度となる。この点から、3点の温度データの範囲として予想温度傾向範囲76を設定し、本実施形態では10℃以下の範囲としている。
図8(a)に示すように、3点で取得した温度データが総てこの範囲内にあれば、ステップ130では、3点で取得した温度データはノイズの影響を受けていないと判断し、ステップ140に進み、3点のうち2番目(2点目)の温度測定点で取得した温度データを選択する。
ステップ130で、3点で取得した温度データのうち、図8(b)に示すように、例えば、少なくとも1つの温度データが予想温度傾向範囲76に収まらない場合は、ステップ150へ進む。図8(b)に示す例は、3番目の温度測定点73で取得した温度データの測定タイミングとノイズの発生タイミングが重なり、その影響で測定した温度が予想温度傾向範囲76内に収まらない場合である。ステップ150では、3番目の測定温度が、予想温度傾向範囲76の外にあることを検知することから、ステップ140に進み、2番目の温度測定点72で取得した温度データを選択する。ステップ150では、ノイズが重なる測定点が1番目の温度測定点71であることを検知した場合も同様、ステップ140で、2番目の温度測定点72で取得した温度データを選択する。
ステップ150で、ノイズが重なる測定点が2番目の温度測定点72であると判断(1番目および3番目のいずれでもないと判断)した場合は、ステップ160へ進み、ノイズが重なっていない1番目の温度測定点71で取得した温度データと3番目の温度測定点73で取得した温度データの和を2で割り(平均し)、その結果を温度データとして用いる。このように各場合において、3点のデータをどのように採用するかは一例であり本発明において必須なものではない。しかしながら測定結果の温度データとして、2番目の測定で取得した温度データ(S140)または2番目の測定で取得されるであろうと推定される温度データ(S160)の採用が好ましい。これは、1番目および3番目の測定点71、73が同組吐出口吐出周期63の境界またはその近傍に位置するのに対し、2番目の測定点72は上記周期の中央またはその近傍に位置してヒータの発熱のタイミングにより近いからである。すなわち、この測定タイミングは、ヒータ駆動によるヘッド温度をより正確に検知できるからである。
なお、上記説明ではノイズが重なっている箇所は予想温度傾向範囲76を上回っているものとしたが、ノイズにより下回っている状態でもよい。さらに、上記説明では、シングルパルスを例にとり説明したが、ダブルパルスでもよく、その際は同組吐出口吐出周期63で温度データを取得する回数を増し、それら取得したデータを比較することによりノイズが重なる箇所を特定することができる。
上記のように取得した温度データは、フレキシブル基板を介して液体吐出装置の本体に返され、本体制御部による検知した温度に基づく制御が行われる。例えば、温度センサにより所定以上の昇温が確認された場合には、液体吐出ヘッドの駆動変更を行い、吐出周波数を低下させたり、ヒータの同時オン数を減少させそれに応じて走査回数を増す制御を行う。これらの制御は、液体吐出ヘッドの移動領域の両端に液体吐出ヘッドが位置したときに実施する。
以上のとおり、本実施形態によれば、記録中でも温度センサによってノイズの影響を限りなく小さくして温度データを取得することが可能となる。
3 液体吐出ヘッド
59 センサ
63 同組吐出口吐出周期
70 ヒートパルス
71、72、73 温度測定点
74、75 温度測定の間隔
76 予想温度傾向範囲
110 基板

Claims (10)

  1. 複数の吐出口を配列し、複数の吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドの温度を検知する液体吐出装置であって、
    前記液体吐出ヘッドの温度を検知するためのセンサと、
    前記複数の吐出口それぞれについて第1の駆動間隔で駆動するとともに、前記吐出口の配列において隣接する吐出口を前記第1の駆動間隔より短い第2の駆動間隔で、所定パルス幅のパルスを印加して駆動し、前記吐出口から液体を吐出させる駆動手段と、
    前記センサを用いて、前記第2の駆動間隔の間における少なくとも3回のタイミングであって、当該3回のタイミングの間隔それぞれが、前記所定パルス幅未満または前記所定パルス幅を超える、前記少なくとも3回のタイミングで温度データを取得する温度取得手段と、
    前記少なくとも3回のタイミングで取得した温度データに基づいて、または、前記少なくとも3回のタイミングで取得した温度データから、前記吐出口から液体を吐出するための駆動の影響を受けている温度データを除いた温度データに基づいて、液体吐出ヘッドの温度を検知する検知手段と、
    を具えたことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記検知手段は、前記少なくとも3回のタイミングで取得した温度データのそれぞれが、予想温度範囲外であるとき、前記吐出口から液体を吐出するための駆動の影響を受けている温度データであると判断することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記温度取得手段は、3回のタイミングで温度データを取得し、前記検知手段は、前記3回のタイミングで取得した温度データのうち、2番目のタイミングで取得した温度データが前記駆動の影響を受けている温度データでない場合、当該2番目のタイミングで取得した温度データを前記液体吐出ヘッドの温度として検知し、前記2番目のタイミングで取得した温度データが前記駆動の影響を受けている温度データである場合、1番目と3番目のタイミングで取得した温度データの値の平均を前記液体吐出ヘッドの温度として検知することを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記検知した液体吐出ヘッドの温度に基づいて、前記駆動手段による駆動を変更する駆動変更手段をさらに具えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記駆動変更手段は、前記駆動手段が同時に駆動する吐出口の数を変更することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記駆動変更手段は、前記駆動手段による前記第1の駆動間隔を変更することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  7. 前記駆動変更手段は、前記液体吐出ヘッドの移動領域の両端で、前記駆動手段による駆動を変更することを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 複数の吐出口を配列し、複数の吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドについて、前記複数の吐出口それぞれについて第1の駆動間隔で駆動するとともに、前記吐出口の配列において隣接する吐出口を前記第1の駆動間隔より短い第2の駆動間隔で、所定パルス幅のパルスを印加して駆動し、前記吐出口から液体を吐出させる、液体吐出ヘッドの温度を、センサを用いて検知するための温度検知方法であって、
    前記センサを用いて、前記第2の駆動間隔の間における少なくとも3回のタイミングであって、当該3回のタイミングの間隔それぞれが、前記所定パルス幅未満または前記所定パルス幅を超える、前記少なくとも3回のタイミングで温度データを取得する温度取得工程と、
    前記少なくとも3回のタイミングで取得した温度データに基づいて、または、前記少なくとも3回のタイミングで取得した温度データから、前記吐出口から液体を吐出するための駆動の影響を受けている温度データを除いた温度データに基づいて、液体吐出ヘッドの温度を検知する検知工程と、
    を有したことを特徴とする温度検知方法。
  9. 前記検知工程は、前記少なくとも3回のタイミングで取得した温度データのそれぞれが、予想温度範囲外であるとき、前記吐出口から液体を吐出するための駆動の影響を受けている温度データであると判断することを特徴とする請求項8に記載の温度検知方法。
  10. 前記温度取得工程は、3回のタイミングで温度データを取得し、前記検知工程は、前記3回のタイミングで取得した温度データのうち、2番目のタイミングで取得した温度データが前記駆動の影響を受けている温度データでない場合、当該2番目のタイミングで取得した温度データを前記液体吐出ヘッドの温度として検知し、前記2番目のタイミングで取得した温度データが前記駆動の影響を受けている温度データである場合、1番目と3番目のタイミングで取得した温度データの値の平均を前記液体吐出ヘッドの温度として検知することを特徴とする請求項8または9に記載の温度検知方法。
JP2015066292A 2015-03-27 2015-03-27 液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法 Pending JP2016185664A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015066292A JP2016185664A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015066292A JP2016185664A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016185664A true JP2016185664A (ja) 2016-10-27

Family

ID=57202444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015066292A Pending JP2016185664A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016185664A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10875318B1 (en) 2018-12-03 2020-12-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US10894423B2 (en) 2018-12-03 2021-01-19 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11250146B2 (en) 2018-12-03 2022-02-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11292261B2 (en) 2018-12-03 2022-04-05 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11312145B2 (en) 2018-12-03 2022-04-26 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11338586B2 (en) 2018-12-03 2022-05-24 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11364716B2 (en) 2018-12-03 2022-06-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11366913B2 (en) 2018-12-03 2022-06-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11407229B2 (en) 2019-10-25 2022-08-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11429554B2 (en) 2018-12-03 2022-08-30 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package accessible for a time period duration while disregarding inter-integrated circuitry traffic
US11479047B2 (en) 2018-12-03 2022-10-25 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Print liquid supply units

Cited By (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11345157B2 (en) 2018-12-03 2022-05-31 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US10940693B1 (en) 2018-12-03 2021-03-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11345159B2 (en) 2018-12-03 2022-05-31 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Replaceable print apparatus component
US11250146B2 (en) 2018-12-03 2022-02-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11292261B2 (en) 2018-12-03 2022-04-05 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11298950B2 (en) 2018-12-03 2022-04-12 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Print liquid supply units
US11312145B2 (en) 2018-12-03 2022-04-26 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11312146B2 (en) 2018-12-03 2022-04-26 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11318751B2 (en) 2018-12-03 2022-05-03 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Sensor circuitry
US11331925B2 (en) 2018-12-03 2022-05-17 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11331924B2 (en) 2018-12-03 2022-05-17 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11338586B2 (en) 2018-12-03 2022-05-24 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11345158B2 (en) 2018-12-03 2022-05-31 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11345156B2 (en) 2018-12-03 2022-05-31 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11787194B2 (en) 2018-12-03 2023-10-17 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Sealed interconnects
US10894423B2 (en) 2018-12-03 2021-01-19 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11351791B2 (en) 2018-12-03 2022-06-07 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11364724B2 (en) 2018-12-03 2022-06-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11364716B2 (en) 2018-12-03 2022-06-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11366913B2 (en) 2018-12-03 2022-06-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11407228B2 (en) 2018-12-03 2022-08-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US10875318B1 (en) 2018-12-03 2020-12-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11427010B2 (en) 2018-12-03 2022-08-30 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11429554B2 (en) 2018-12-03 2022-08-30 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package accessible for a time period duration while disregarding inter-integrated circuitry traffic
US11479046B2 (en) 2018-12-03 2022-10-25 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry for sensor data communications
US11479047B2 (en) 2018-12-03 2022-10-25 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Print liquid supply units
US11511546B2 (en) 2018-12-03 2022-11-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package
US11625493B2 (en) 2018-12-03 2023-04-11 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11738562B2 (en) 2018-12-03 2023-08-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry
US11407229B2 (en) 2019-10-25 2022-08-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Logic circuitry package

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016185664A (ja) 液体吐出装置および液体吐出ヘッドの温度検知方法
JP6891428B2 (ja) テストパターンの印刷方法、及び、印刷装置
JP5825876B2 (ja) インクジェット記録装置およびその制御方法
JP2008000914A (ja) インクジェット記録装置、および、吐出状態検知方法
US9073329B2 (en) Liquid droplet jetting apparatus
JP2007144792A (ja) インクジェット記録装置
JP2010143074A (ja) インクジェット記録ヘッドの吐出状態判定方法
JP7204407B2 (ja) 記録装置及びその制御方法
JP2019171673A (ja) 記録装置及び吐出状態の判定方法
US9259921B2 (en) Ink jet printing apparatus, ink jet printing method, and non-transitory computer-readable storage medium
JP5176846B2 (ja) 印刷装置および印刷方法
JP6057527B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2007253363A (ja) 圧力検出方法及び液体吐出装置
JP2018024126A (ja) 素子基板、記録ヘッド、及び記録装置
JP5428648B2 (ja) 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP6111542B2 (ja) 吐出調整パターン形成方法、インクジェットヘッドの吐出調整方法、及び、インクジェットプリンタ
JP2006272634A (ja) 液体吐出検査装置、液体吐出検査方法、印刷装置、プログラムおよび液体吐出システム
JP2012125974A (ja) インクジェット記録装置
JP6584144B2 (ja) インクジェットプリント装置
JP5983116B2 (ja) 吐出調整パターン形成方法、インクジェットヘッドの吐出調整方法、及び、インクジェットプリンタ
JP2012153061A (ja) 印刷装置、印刷方法、及びプログラム
JP7133957B2 (ja) 記録装置及び吐出状態の判定方法
JP2015134501A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2016052742A (ja) インクジェット記録装置
JP2004058529A (ja) 記録ヘッドの駆動パルス幅調整方法および、記録ヘッドの吐出状態検出装置