以下、本発明の第1から第3実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。
(第1実施形態)
まず、シート製造装置の添加物収容容器発注システムの構成について説明する。図1は、シート製造装置の添加物収容容器発注システムの構成を示す構成図である。図1に示すように、シート製造装置の添加物収容容器発注システム1000は、添加物を収容する添加物収容容器が着脱可能に装着されるシート製造装置であって、繊維を含む原料と、添加物収容容器から供給される添加物を用いてシートを製造するシート製造装置1と、シート製造装置1にネットワーク接続された上位装置としてのサーバー装置2と、を有している。シート製造装置1とサーバー装置2とは通信ネットワーク4によってネットワーク接続されている。また、シート製造装置1に関するサービスを行う管理業者(サービス業者)3が通信ネットワーク4を介してサーバー装置2にネットワーク接続されている。
なお、本実施形態の添加物収容容器発注システム1000では、一つ(1台)のシート製造装置1が通信ネットワーク4に接続された例を示しているが、この構成に限定されず、複数のシート製造装置1が通信ネットワーク4に接続され、各シート製造装置1がサーバー装置2と通信可能な構成であってもよい。また、通信ネットワーク4の構成は、特に限定されず、シート製造装置1とサーバー装置2と管理業者3とが通信可能であれば有線であっても無線であってもよく、ローカルエリアネットワークや、インターネットのようなワイドエリアネットワークでもよい。
次に、シート製造装置の構成について説明する。シート製造装置は、例えば、純パルプシートや古紙などの繊維を含む原料(被解繊物)Puから新たなシートPrを製造する装置である。
図2は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す概略図である。図2に示すように、シート製造装置1は、供給部10と、粗砕部20と、解繊部30と、分級部40と、選別部50と、添加物投入部60と、堆積部70と、加熱加圧部120等を備えている。また、これらの構成部を制御する制御部500を備えている。
供給部10は、粗砕部20に原料としての古紙Pu等を供給するものである。供給部10は、例えば、複数枚の古紙Puを重ねて貯めておくトレー11と、トレー11中の古紙Puを粗砕部20に連続して投入可能な自動送り機構12等を備えている。シート製造装置1に供給する古紙Puとしては、例えば、オフィスで現在主流となっているA4サイズの用紙等である。
粗砕部20は、供給された古紙Puを数センチメートル角の紙片に裁断するものである。粗砕部20では、粗砕刃21を備え、通常のシュレッダーの刃の切断幅を広げたような装置を構成している。これにより、供給された古紙Puを容易に紙片に裁断することができる。そして、分断された粗砕紙は、配管201を介して解繊部30に供給される。
解繊部30は、繊維を含む材料を空気中で解繊するものである。具体的には、解繊部30は、回転する回転刃(図示せず)を備え、粗砕部20から供給された粗砕紙を繊維状に解きほぐす解繊を行うものである。本願においては、解繊部30で解繊されるものを被解繊物と言い、解繊部30を通過したものを解繊物と言う。なお、本実施形態の解繊部30は、空気中で乾式で解繊を行うものである。解繊部30の解繊処理により、印刷されたインクやトナー、にじみ防止材等の紙への塗工材料等は、数十μm以下の粒(以下、「インク粒」という)となって繊維と分離する。したがって、解繊部30から出る解繊物は、紙片の解繊により得られる繊維とインク粒である。そして、回転刃の回転によって気流が発生する機構となっており、解繊された繊維はこの気流に乗って配管202を介して空気中で分級部40に搬送される。なお、配管202を介して解繊された繊維を分級部40に搬送させるための気流を発生させる気流発生装置を解繊部30に別途設けてもよい。
分級部40は、導入された導入物を気流により分級するものである。本実施形態では、導入物としての解繊物をインク粒と繊維とに分級する。分級部40は、例えば、サイクロンを適用することにより、搬送された解繊物をインク粒と繊維とに気流分級することができる。なお、サイクロンに替えて他の種類の気流式分級器を利用してもよい。この場合、サイクロン以外の気流式分級器としては、例えば、エルボージェットやエディクラシファイヤー等が用いられる。気流式分級器は旋回気流を発生させ、解繊物のサイズと密度により受ける遠心力の差によって分離、分級するもので、気流の速度、遠心力の調整により、分級点を調整することができる。これにより、比較的小さく密度の低いインク粒と、インク粒より大きく密度の高い繊維とに分けられる。
本実施形態の分級部40は接線入力方式のサイクロンであり、解繊部30から導入物が導入される導入口40aと、導入口40aが接線方向についた筒部41と、筒部41の下部に続く円錐部42と、円錐部42の下部に設けられる下部取出口40bと、筒部41の上部中央に設けられる微粉排出のための上部排気口40cとから構成される。円錐部42は鉛直方向下方にむかって径が小さくなる。
分級処理において、分級部40の導入口40aから導入された解繊物をのせた気流は、筒部41、円錐部42で円周運動に変わり、解繊物は遠心力がかかり分級される。そして、インク粒より大きく密度の高い繊維は下部取出口40bへ移動し、比較的小さく密度の低いインク粒は空気とともに微粉として上部排気口40cへ導出される。そして、分級部40の上部排気口40cからインク粒が排出される。そして、排出されたインク粒は、分級部40の上部排気口40cに接続された配管206を介して受け部80に回収される。一方、分級部40の下部取出口40bから配管203を介して分級された繊維を含む分級物が選別部50に向けて空気中で搬送される。分級部40から選別部50へは、分級される際の気流によって搬送されてもよいし、上方にある分級部40から重力で下方にある選別部50に搬送されてもよい。なお、分級部40の上部排気口40cや配管206等に、上部排気口40cから短繊維混合物を効率よく吸引するための吸引部等を配置してもよい。分級は、あるサイズや密度を境にして正確に分けられるものではない。また、繊維とインク粒とに正確に分けられるものでもない。繊維の中でも比較的短い繊維はインク粒と共に上部排気口40cから排出される。インク粒の中でも比較的大きいものは繊維とともに下部取出口40bから排出される。
選別部50は、分級部40により分級された繊維を含む分級物(解繊物)を複数の開口を有するふるい部51から通過させて選別するものである。さらに、具体的には、分級部40により分級された繊維を含む分級物を、開口を通過する通過物と、開口を通過しない残留物と、に選別するものである。本実施形態の選別部50では、分級物を回転運動により空気中で分散させる機構を備えている。そして、選別部50の選別により開口を通過した通過物は、通過物搬送部52から配管204を介して堆積部70側に搬送される。一方、選別部50の選別により開口を通過しなかった残留物は、配管205を介して再び被解繊物として解繊部30に戻される。これにより、残留物は廃棄されずに再使用(再利用)される。
選別部50の選別により開口を通過した通過物は配管204を介して堆積部70に空気中で搬送される。選別部50から堆積部70へは、気流を発生させる図示しないブロワーによって搬送されてもよいし、上方にある選別部50から下方にある堆積部70に重力で搬送されてもよい。配管204における選別部50と堆積部70との間には、搬送される通過物に対してバインダー(例えば、熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂)等の添加物を添加する添加物投入部60が設けられている。なお、添加物としては、バインダーの他、例えば、難燃剤、白色度向上剤、シート力増強剤やサイズ剤、吸収調整剤、芳香剤、脱臭剤等を投入することも可能である。これらの添加物は、添加物収容容器61に収容さている。添加物収容容器61は、シート製造装置1には少なくとも1つ装着可能に構成されている。なお、本実施形態では、2つの添加物収容容器61a,61bがシート製造装置1に装着可能に配置されている。そして、添加物収容容器61a,61bの図示しない投入機構によって添加物が投入口69から投入される。なお、添加物投入部60の詳細な構成は後述する。
堆積部70は、繊維を含む材料を堆積可能にするものであり、解繊部30で解繊された解繊物の少なくとも一部を空気中で堆積するものである。具体的には、堆積部70は、配管204から投入された繊維やバインダーを含む混合物を用いて堆積させてウエブWを形成するものであり、繊維を空気中に均一に分散させる機構を備えている。また、堆積部70は、移動しながら混合物を堆積物(ウエブW)として堆積する移動部を有している。なお、本実施形態の移動部は、張架ローラー72と、エンドレスのメッシュベルト73とで構成されている。メッシュベルト73は、張架ローラー72によって張架されている。そして、張架ローラー72のうちの少なくとも1つが自転することで、このメッシュベルト73が一方向に回転(移動)するようになっている。なお、本実施形態にかかるウエブWとは、繊維とバインダーとを含む物体の構成形態を言う。従って、ウエブの加熱時や加圧時や切断時や搬送時等において寸法等の形態が変化した場合であってもウエブとして示している。
まず、繊維を空気中に均一に分散させる機構として、堆積部70には、繊維及びバインダーが内部に投入されるフォーミングドラム71が配置されている。そして、フォーミングドラム71を回転駆動させることにより通過物(繊維)中にバインダー(添加物)を均一に混ぜることができる。フォーミングドラム71には複数の小孔を有するスクリーンが設けられている。そして、フォーミングドラム71を回転駆動させて、通過物(繊維)中にバインダー(添加物)を均一に混ぜるとともに、小孔を通過した繊維や繊維とバインダーの混合物を空気中に均一に分散させることができる。
フォーミングドラム71の下方には、メッシュベルト73が配されている。また、フォーミングドラム71の鉛直下方には、メッシュベルト73を介して、鉛直下方に向けた気流を発生させる吸引部としてのサクション装置75が設けられている。サクション装置75によって、空気中に分散された繊維をメッシュベルト73上に吸引することができる。
そして、フォーミングドラム71の小孔スクリーンを通過した繊維等は、サクション装置75による吸引力によって、メッシュベルト73上に堆積される。このとき、メッシュベルト73を一方向に移動させることにより、繊維とバインダーを含み長尺状に堆積させたウエブWを形成することができる。フォーミングドラム71からの分散とメッシュベルト73の移動を連続的に行うことで、帯状の連続したウエブWが成形される。なお、メッシュベルト73は金属製でも、樹脂製でも、不織布でもよく、繊維が堆積でき、気流を通過させることができれば、どのようなものであってもよい。なお、メッシュベルト73のメッシュの穴径が大きすぎるとメッシュに繊維が入り込み、ウエブW(シート)を成形したときの凸凹になり、一方、メッシュの穴径が小さすぎると、サクション装置75による安定した気流を形成しづらい。このため、メッシュの穴径は適宜調整することが好ましい。サクション装置75はメッシュベルト73の下に所望のサイズの窓を開けた密閉箱を形成し、窓以外から空気を吸引し箱内を外気より負圧にすることで構成できる。
メッシュベルト73上に成形されたウエブWは、メッシュベルト73の回転移動により、搬送方向(図中の白抜き矢印)に従って搬送される。メッシュベルト73の上側には剥離部としての中間搬送部90が配置される。ウエブWは中間搬送部90によりメッシュベルト73上から剥離されて、加圧部110側に搬送される。つまり、移動部(メッシュベルト73)から堆積物(ウエブW)を剥離する剥離部(中間搬送部90)を有し、剥離した堆積物(ウエブW)を加圧部110に搬送できる。中間搬送部90は、鉛直上方(ウエブWがメッシュベルト73から離間する方向)にウエブWを吸引しながらウエブWを搬送可能に構成されている。中間搬送部90は、メッシュベルト73から鉛直上方(ウエブWの表面に対して垂直な方向)に離間して配置され、且つ、ウエブWの搬送方向においてメッシュベルト73と一部が下流側にずれて配置されている。そして、中間搬送部90の搬送区間は、メッシュベルト73の下流側の張架ローラー72aから加圧部110までの区間となる。
中間搬送部90は、搬送ベルト91と、複数の張架ローラー92と、吸引室93と、を有する。搬送ベルト91は、メッシュが形成されたエンドレスのメッシュベルトであり、張架ローラー92によって張架されている。そして、複数の張架ローラー92のうちの少なくとも1つが自転することで、搬送ベルト91が一方向に回転(移動)するようになっている。
吸引室93は、搬送ベルト91の内側に配置され、上面と当該上面に接する4つの側面とを有する中空の箱型形状をしており、底面(下方に位置する搬送ベルト91と対向する面)が開口している。また、吸引室93は、吸引室93内に気流(吸引力)を発生させる吸引部を備えている。そして、吸引部を駆動させることにより吸引室93の内部空間が吸引されて、吸引室93の底面から空気が流れ込む。これにより吸引室93の上方に向けた気流が発生し、ウエブWをウエブWの上方から吸引して搬送ベルト91に吸着させることができる。そして、搬送ベルト91は、張架ローラー92が自転することによって移動(周回)し、ウエブWを加圧部110に向けて搬送することができる。また、吸引室93は、上方から見て、メッシュベルト73と一部が重なり、また、サクション装置75と重ならない下流側の位置に配置されるため、メッシュベルト73上のウエブWは、吸引室93と対向する位置においてメッシュベルト73から剥離させて搬送ベルト91に吸着させることができる。張架ローラー92は、搬送ベルト91がメッシュベルト73と同速度で移動するように自転する。メッシュベルト73と搬送ベルト91の速度に差があると、ウエブWが引っ張られて破断したり座屈したりすることを、同速度にすることで防止できる。
ウエブWの搬送方向における中間搬送部90の下流側に加圧部110が配置されている。加圧部110は、一対の加圧ローラー111,112で構成され、搬送されるウエブWを加圧する。例えば、加圧部110により、堆積部70で形成されたウエブWの厚みに対しておよそ1/5から1/30の厚みのウエブWとなるように加圧する。これにより、ウエブWの強度を向上させることができる。
ウエブWの搬送方向における加圧部110の下流側に加熱加圧部120が配置されている。加熱加圧部120は、堆積部70で堆積した堆積物としてのウエブWを加熱加圧し、ウエブWに含まれる繊維同士をバインダーを介して結着させるものである。本実施形態の加熱加圧部120は、一対の加熱ローラー121,122で構成されている。加熱ローラー121,122の回転軸中心部にはヒーター等の加熱部材が設けられており、当該一対の加熱ローラー121,122間にウエブWを通過させることにより、搬送されるウエブWに対して加熱加圧することができる。そして、ウエブWは一対の加熱ローラー121,122によって加熱加圧されることで、バインダーが溶けて繊維と絡みやすくなるとともに繊維間隔が短くなり繊維間の接触点が増加する。
加熱加圧部120の搬送方向の下流側には、ウエブWを切断する切断部130として、ウエブWの搬送方向に沿ってウエブWを切断する第1切断部130aとウエブWの搬送方向と交差する方向にウエブWを切断する第2切断部130bとが配置されている。第1切断部130aは、例えば、スリッターであり、ウエブWの搬送方向における所定の切断位置に従って裁断する。第2切断部130bは、例えば、ロータリーカッターであり、連続状のウエブWを所定の長さに設定された切断位置に従って枚葉状に裁断する。これにより、所望するサイズのシートPr(ウエブW)が形成される。切断されたシートPrはスタッカー160に積載される。なお、ウエブWを切断せずに、連続状のまま巻き取りローラーによって巻き取るように構成してもよい。以上により、シート製造装置1においてシートPrを製造することができる。
なお、上記の実施形態にかかるシートとは、古紙や純パルプなどの繊維を含むものを原料とし、シート状にしたものを主に言う。しかし、そのようなものに限らず、ボード状やウエブ状(や凸凹を有する形状)であってもよい。また、原料としてはセルロースなどの植物繊維やPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエステルなどの化学繊維や羊毛、絹などの動物繊維であってもよい。本願においてシートとは、紙と不織布に分かれる。紙は、薄いシート状にした態様などを含み、筆記や印刷を目的とした記録紙や、壁紙、包装紙、色紙、ケント紙などを含む。不織布は紙より厚いものや低強度のもので、不織布、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マットなどを含む。
また、上記本実施形態において古紙とは、主に印刷された紙を指すが、紙として成形されたものを原料とするのであれば使用したか否かに関わらず古紙とみなす。
次に、添加物投入部の詳細な構成について説明する。図3は添加物投入部の構成を示し、図3(a)は添加物投入部の全体構成を示す概略図であり、図3(b)は添加物収容容器の構成を示す概略図であり、図3(c)は載置部の構成を示す概略図である。
図3(a)に示すように、添加物投入部60は、シート製造装置1と着脱可能に構成される添加物収容容器61a(61b)を備えている。具体的には、本実施形態のシート製造装置1側に載置部65a(65b)が配置され、添加物収容容器61a(61b)は載置部65a(65b)に対して着脱可能な構成を有している。
添加物収容容器61aは、図3(b)に示すように、添加物を収容する容器部62と、容器部62の一側面部に設けられた回路基板63と、容器部62に収容された添加物を投入口69に搬送するスクリューフィーダー等の搬送手段(図示せず)を有している。
回路基板63には、添加物収容容器61aが有する容器固有ID情報が記憶された記憶部63aが実装されている。容器固有ID情報は、添加物収容容器61aに固有の識別情報であり、他の添加物収容容器61(例えば、添加物収容容器61b)と識別されるものである。記憶部63aは図示しない配線を介して端子部63bに接続されている。端子部63bは、回路基板63の表面部に配置され、載置部65aと電気的に接続可能に構成されている。
載置部65aは、図3(c)に示すように、添加物収容容器61aを載置する載置面66を有している。添加物収容容器61aは載置面66の所定の位置に載置可能に構成されている。また、載置部65aは、載置面66に添加物収容容器61aを載置した際に、添加物収容容器61aの端子部63bと電気的に接続(接触)する接続部67を有している。そして、接続部67は制御部500に接続されている。これにより、シート製造装置1の制御部500は、電源が投入されている状態において、載置部65aに載置されている、あるいは載置された添加物収容容器61a(図3(a)参照)の容器固有ID情報を、載置部65aを介して取得可能となる。
以上、上記添加物投入部60の構成では、主に添加物収容容器61aの構成を例に挙げて説明したが、添加物収容容器61bの構成も添加物収容容器61aの構成と同様なので説明を省略する。但し、添加物収容容器61aは添加物収容容器61aに固有の容器固有ID情報を有し、添加物収容容器61bは添加物収容容器61bに固有の容器固有ID情報を有している。すなわち、添加物収容容器61aと添加物収容容器61bとはそれぞれの容器固有ID情報によって識別される。
次に、シート製造装置にかかる制御部の構成について説明する。図4は、制御部の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では、特に添加物収容容器に関して制御を行う制御部の構成について説明する。
図4に示すように、制御部500は、予めROM等のメモリーに記憶された制御プログラムを実行するCPU501と、CPU501からの制御指令に応じてシート製造装置1の各部を駆動させる駆動部505と、各種制御プログラム、各種情報やシート製造装置1の装置固有ID情報等を記録する記憶部502と、外部との情報交換を行うインターフェイス部503と、各種情報を読み取る情報読取部504と、容器固有ID情報格納部512と、添加物消費量格納部513等を備えている。
情報読取部504は、シート製造装置1にかかる各種情報を読み取るものである。本実施形態では添加物収容容器61a(61b)にかかる情報を読み取る場合について説明する。上述したとおり、添加物収容容器61aの回路基板63と、載置部65aの接続部67とは電気的に接続されている。情報読取部504は、回路基板63の記憶部63aに記憶された添加物収容容器61aの容器固有ID情報(情報の一つ)を、端子部63bおよび接続部67を介して読み取り、容器固有ID情報格納部512に格納する。なお、載置部65aと添加物収容容器61aとが一対一の関係として格納される。
また、添加物消費量格納部513には、添加物投入部60の駆動に伴い添加物収容容器61aから投入される添加物の投入量(消費量)情報が格納される。本実施形態では、添加物投入部60の稼働時における単位時間当たりの添加物の投入量が一定量に規定されている。そのため、添加物収容容器61aの容器固有ID情報に関連付けて、稼働時間に対応する添加物の投入量(消費量)が添加物消費量格納部513に格納される。なお、添加物の消費量を、添加物収容容器61aから投入口69に添加物を搬送するスクリューフィーダー等の稼働状況に対応付けて取得してもよい。
インターフェイス部503は、ユーザーインターフェイスを担う構成として、ユーザーからの入力操作のためのキー(ボタン)類を有する操作部531と、各種情報を表示する表示部532と、を備えている。なお、操作部531と表示部532とが、例えば、タッチパネルとして一体に構成されてもよい。
さらに、インターフェイス部503は、通信部533を備えている。通信部533は、通信ネットワーク4に接続するためのネットワーク接続機能を有している。そして、通信部533は、通信ネットワーク4を介してサーバー装置2との間において各種情報を送受信可能に構成されている。
通信部533は、通知部551等を備えている。通知部551は、単位時間当たりの添加物の消費量をサーバー装置2に通知するものである。具体的には、添加物消費量格納部513に格納された投入量(消費量)情報を制御プログラムに基づいてCPU501において単位時間当たり(例えば、1時間や1日)の消費量を演算し、演算された単位時間当たりの消費量を通知部551からサーバー装置2に通知する。なお、通知部551は、添加物収容容器61aの容器固有ID情報と関連付けて添加物の消費量を通知する他、シート製造装置1の装置固有ID情報をサーバー装置2に通知する。これにより、サーバー装置2に複数のシート製造装置1が接続されていても、対象のシート製造装置1の識別が可能となる。
次に、サーバー装置の構成について説明する。図5は、サーバー装置の構成を示す概略図である。図5に示すように、サーバー装置2は、CPU301と、各種制御プログラム、各種情報等を記録する記憶部304と、固有ID情報取得部305と、消費情報取得部306と、外部との情報交換を行うインターフェイス部303等を備えている。
CPU301は、予め記憶された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行する機能を有する。また、CPU301は、シート製造装置1の通知部551から通知される添加物の消費量情報に基づいて、添加物の消費量(所定期間内における添加物収容容器61の添加物の総消費量)を算出する機能を有している。さらに、所定期間内の添加物収容容器61の添加物の消費量に対して課金料金を算出する料金算出部の機能を有している。
固有ID情報取得部305は、通信ネットワーク4を介してネットワーク接続されたシート製造装置1が有する装置固有ID情報と、シート製造装置1に搭載された添加物収容容器61が有する容器固有ID情報と、を取得するものである。
消費情報取得部306は、シート製造装置1に装着された添加物収容容器61の添加物の消費量に関する情報をシート製造装置1から取得するものである。具体的には、添加物収容容器61の固有ID情報毎に添加物の消費量(あるいは残量)を取得する。
インターフェイス部303は、ユーザーインターフェイスを担う構成として、ユーザーからの入力操作のためのキー(ボタン)類を有する操作部331と、各種情報を表示する表示部332と、を備えている。なお、操作部331と表示部332とが、例えば、タッチパネルとして一体構成されてもよい。
さらに、インターフェイス部303は、通信部360を備えている。通信部360は、通信ネットワーク4に接続するためのネットワーク接続機能を有している。そして、通信部360は、通信ネットワーク4を介してシート製造装置1や管理業者3等の間において各種情報を送受信可能に構成されている。
通信部360は、発注部362と通知部361を備えている。発注部362は、添加物収容容器61の添加物の消費量が第1所定量以上(あるいは残量が第2所定量以下)になったとき、新たな添加物収容容器61を発注するものである。
通知部361は、新たな添加物収容容器61が発注された場合に、添加物収容容器61が発注されたことをシート製造装置1に通知するものである。詳細には、通知部361は、添加物の消費量が第1所定量以上になった添加物収容容器61の容器固有ID情報に関連付けられた装置固有ID情報を有するシート製造装置1に対して、添加物収容容器61が発注されたことを通知可能に構成されている。
次に、シート製造装置の添加物収容容器発注方法について説明する。図6は、シート製造装置の添加物収容容器発注方法を示すフローチャートである。シート製造装置の添加物収容容器発注方法は、添加物を収容する添加物収容容器が着脱可能に装着されるシート製造装置であって、繊維を含む原料と、添加物収容容器から供給される添加物を用いてシートを製造するシート製造装置の添加物収容容器発注方法であって、添加物収容容器に収容された添加物の消費量を取得するステップと、消費量が所定量以上になったとき、新たな添加物収容容器を発注するステップと、を有するものである。なお、本実施形態では、添加物の消費量が第1所定量以上になったとき、新たな添加物収容容器を発注する構成について説明する。
まず、シート製造装置1においてシート成形ジョブを実行する(ステップS101)。具体的には、ユーザーがシート製造装置1の電源を入れ操作部531のスタートボタン等を押して起動させる。これにより、制御部500では、記憶部502から装置固有ID情報を読み出して、装置固有ID情報を通知部551から通信ネットワーク4を介してサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された装置固有ID情報を取得する。具体的には。装置固有ID情報を受信すると、当該装置固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS201)。また、シート製造装置1の制御部500では、制御プログラムに基づいてシート製造装置1を構成する各部を駆動させてシートPr(ウエブW)の製造を開始する。
次いで、シート製造装置1において容器固有ID情報を取得する(ステップS102)。具体的には、シート製造装置1の載置部65aに添加物収容容器61aが載置された状態において、添加物収容容器61aに配置された回路基板63から容器固有ID情報が載置部65aを介して情報読取部504で読み取られ、読み取られた容器固有ID情報は容器固有ID情報格納部512に格納される。これにより、シート製造装置1にセットされた添加物収容容器61aが特定される。そして、シート製造装置1は、取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を取得する。具体的には、容器固有ID情報を受信すると、当該容器固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS202)。なお、シート製造装置1では、シート製造装置1に搭載された添加物収容容器61毎に取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。例えば、添加物収容容器61aの他に添加物収容容器61bが搭載されていれば、添加物収容容器61aの容器固有ID情報に加え、添加物収容容器61bの容器固有ID情報が送信される。そして、サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を個別に取得する。以下、添加物収容容器61aの発注方法について説明する。
シート製造装置1において添加物の消費量を取得する(ステップS103)。具体的には、本実施形態では添加物投入部60の稼働時における単位時間当たりの添加物の投入量が一定量に規定されているため、制御部500において稼働時間に対応する添加物の消費量が取得される。取得した添加剤の消費量は添加物消費量格納部513に格納していく。これにより、添加物収容容器61a毎に、すなわち、容器固有ID情報毎に、稼働時間に対応する添加物の消費量が取得される。そして、通知部551からサーバー装置2に対して単位時間あたりの添加物の消費量情報を送信する。具体的には、添加物消費量格納部513に格納された稼働時間に対応する添加物の消費量に基づいて、消費量情報の送信タイミングとなる所定期間毎に添加物の消費量を加算演算し、演算された添加物の消費量の情報をサーバー装置2に送信する。消費情報の送信タイミングとしては、例えば、1時間毎、1日毎等、任意の時間に設定することができる。
次いで、サーバー装置2において容器固有ID情報毎に対応付けられた添加物の消費量情報を受信し、受信したこれらの情報を消費情報取得部306に格納する(ステップS203)。
次いで、サーバー装置2において、シート製造装置1の通知部551から通知される添加物の消費量に基づいて、添加物の総消費量を算出する(ステップS204)。具体的には、消費情報取得部306に格納されている単位時間当たりの添加物の消費量を加算し、容器固有ID情報毎に消費量の総計を算出する。
次いで、サーバー装置2において添加物の消費量が第1所定量以上であるか否かを判断する(ステップS205)。第1所定量は予め定められた量であり、添加物の消費に伴い、添加物収容容器61を発注するか否かを判断するための閾値である。そして、消費量が第1所定量以上である場合(YES)には、ステップS206に移行し、消費量が第1所定量以上でない場合(NO)には、ステップS204に移行する。
消費量が第1所定量以上であると判断した場合(YES)には、発注部362によって新たな添加物収容容器61の発注処理が行われる(ステップS206)。具体的には、サーバー装置2から管理業者3に向けて添加物収容容器61の配送指示の旨を送信する。
また、サーバー装置2の通知部361から添加物収容容器が発注されたことをシート製造装置1に通知する。具体的には、通知部361により、添加物の消費量が第1所定量以上になった添加物収容容器61の容器固有ID情報に関連付けられた装置固有ID情報を有するシート製造装置1に対して、新たな添加物収容容器61が発注されたことを通知する。そして、シート製造装置1では送信された発注情報を受け付け、例えば表示部532に添加物収容容器61が発注されたことを表示する(ステップS104)。これにより、ユーザーによる二重発注を防止することができる。そして、管理業者3からユーザー(シート製造装置1)に向けて満タンに充填された新たな添加物収容容器61が配送される。なお、添加物収容容器61bについても上記同様に添加物の消費量が算出され、添加物の消費量が第1所定量以上になったときに、新たな添加物収容容器61が発注される。
次に、シート製造装置の添加物収容容器課金方法について説明する。図7は、シート製造装置の添加物収容容器課金方法を示すフローチャートである。シート製造装置の添加物収容容器課金方法は、添加物を収容する添加物収容容器が着脱可能に装着されるシート製造装置であって、繊維を含む原料と、添加物収容容器から供給される添加物を用いてシートを製造するシート製造装置の添加物収容容器課金方法であって、添加物収容容器に収容された添加物の消費量を取得するステップと、所定期間内の添加物の消費量に対して課金料金を算出するステップと、を有するものである。以下、具体的に説明する。
まず、シート製造装置1においてシート成形ジョブを実行する(ステップS301)。具体的には、ユーザーがシート製造装置1の電源を入れ操作部531のスタートボタン等を押して起動させる。これにより、制御部500では、記憶部502から装置固有ID情報を読み出して、装置固有ID情報を通知部551から通信ネットワーク4を介してサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された装置固有ID情報を取得する。具体的には。装置固有ID情報を受信すると、当該装置固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS401)。また、シート製造装置1の制御部500では、制御プログラムに基づいてシート製造装置1を構成する各部を駆動させてシートPr(ウエブW)の製造を開始する。
次いで、シート製造装置1において容器固有ID情報を取得する(ステップS302)。具体的には、シート製造装置1の載置部65aに添加物収容容器61aが載置された状態において、添加物収容容器61aに配置された回路基板63から容器固有ID情報が載置部65aを介して情報読取部504で読み取られ、読み取られた容器固有ID情報は容器固有ID情報格納部512に格納される。これにより、シート製造装置1にセットされている添加物収容容器61aが特定される。そして、シート製造装置1は、取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を取得する。具体的には。容器固有ID情報を受信すると、当該容器固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS402)。なお、シート製造装置1では、シート製造装置1に搭載された添加物収容容器61毎に取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。例えば、添加物収容容器61aの他に添加物収容容器61bが搭載されていれば、添加物収容容器61aの容器固有ID情報に加え、添加物収容容器61bの容器固有ID情報が送信される。そして、サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を個別に取得する。
次いで、シート製造装置1において添加物の消費量を取得する(ステップS303)。具体的には、本実施形態では添加物投入部60の稼働時における単位時間当たりの添加物の投入量が一定量に規定されているため、制御部500において稼働時間に対応する添加物の消費量が取得される。取得された添加剤の消費量は添加物消費量格納部513に格納していく。これにより、添加物収容容器61a毎に、すなわち、容器固有ID情報毎に、稼働時間に対応する添加物の消費量が取得される。そして、通知部551からサーバー装置2に対して単位時間あたりの添加物の消費量情報を送信する。具体的には、添加物消費量格納部513に格納された稼働時間に対応する添加物の消費量に基づいて、消費量情報の送信タイミングとなる所定期間毎に添加物の消費量を加算演算し、演算された添加物の消費量の情報をサーバー装置2に送信する。消費情報の送信タイミングとしては、例えば、1時間毎、1日毎等、任意の時間に設定することができる。
次いで、サーバー装置2において容器固有ID情報毎に対応付けられた添加物の消費量情報を受信し、受信したこれらの情報を消費情報取得部306に格納する(ステップS403)。
次いで、サーバー装置2では、課金料金を算出するか否かを判断する(ステップS404)。課金料金を算出しない場合(NO)、ステップS403に移行する。一方、課金料金を算出する場合(YES)、ステップS405に移行する。なお、課金料金を算出するか否かの判断は、課金料金を算出するタイミングとして所定期間(例えば、一か月)を予め設定し、当該タイミングに達したか否かにより課金料金の算出の要否を判断する。あるいは、予め設定された毎月の締日(例えば、毎月末日)に課金料金を算出してもよい。
次いで、ステップS405に移行した場合には、サーバー装置2では、容器固有ID情報毎に所定期間内(例えば、一か月間)の添加物の消費量に対して課金料金を算出する。課金算出方法としては、シート製造装置1の通知部551から通知される添加物の消費量に基づいて、添加物の総消費量を算出し、当該総消費量に添加物の重量単位当たりの単価を乗じることにより算出することができる。なお、所定期間内に複数の添加物収容容器が使用された場合には、これらの課金料金の総計を算出するように構成してもよい。また、容器固有ID情報に添加物の種類を示す情報を含め、添加物の種類ごとに課金料金を算出してもよい。
次いで、サーバー装置2では、シート製造装置1(ユーザー)と管理業者3(サービス業者)とに課金料金の請求情報を送信する。あるいは、サーバー装置2から管理業者3に請求情報を通知し、シート製造装置1には管理業者3から通知するよう構成してもよい。
次いで、サーバー装置2では、初期化処理を行う(ステップS406)。具体的には、課金処理の算出を実行した部分に対応する添加物の消費量を初期化する。これにより、課金料金の二重算出を防止し、二重請求を防ぐことができる。
次いで、シート製造装置1では、請求情報を取得する(ステップS304)。そして、その後、請求情報に基づいてシート製造装置1(ユーザー)から管理業者3(サービス業者)に向けて支払い処理が行われる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
シート製造装置1の装置固有ID情報と、当該シート製造装置1に搭載された添加物収容容器61の容器固有ID情報とが認識され、容器固有ID情報毎に添加物の消費量が演算され、添加物の消費量が第1所定量以上になったとき、新たな添加物収容容器61が自動的に発注される。これにより、ユーザーが添加物収容容器61の消費量(残量)等を管理する負担が低減される。また、添加物収容容器の添加物の消費量に対して課金料金が算出されるので、添加物の残量を気にすることなく、添加物収容容器61を交換することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態のシート製造装置の添加物収容容器発注システムは、添加物収容容器の添加物の残量が第2所定量以下であるか否かを検出する検出部と、添加物収容容器の添加物の残量が第2所定量以下になったことを上位装置に通知する残量通知部と、を有し、上位装置の発注部は、消費情報取得部が、添加物収容容器の添加物の残量が第2所定量以下になったことをシート製造装置の残量通知部から取得したとき、添加物収容容器を発注するものである。ここで、「残量が第2所定量以下」は、第1実施形態における「消費量が第1所定量以上」に相当する場合を含む。本実施形態のシート製造装置の添加物収容容器発注システム1000aは、シート製造装置1aと、シート製造装置1aにネットワーク接続された上位装置としてのサーバー装置2と、を有している。シート製造装置1aとサーバー装置2とは通信ネットワーク4によってネットワーク接続されている。また、シート製造装置1aに関するサービスを行う管理業者(サービス業者)3が通信ネットワーク4を介してサーバー装置2にネットワーク接続されている(図1参照)。なお、シート製造装置の添加物収容容器発注システム1000aの基本的な構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
シート製造装置の構成について説明する。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分、すなわち、添加物投入部及びシート製造装置の制御部の構成について説明し、シート製造装置の他の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
図8は添加物投入部の構成を示し、図8(a)は添加物投入部の全体構成を示す概略図であり、図8(b)は添加物収容容器の構成を示す概略図であり、図8(c)は載置部の構成を示す概略図である。第1実施形態の添加物投入部60と同様の構成については同一の符号を付しその説明を省略する。
図8(a)に示すように、添加物投入部60aは、シート製造装置1aと着脱可能に構成される添加物収容容器61a(61b)を備えている。具体的には、本実施形態のシート製造装置1a側に載置部65a(65b)が配置され、添加物収容容器61a(61b)は載置部65a(65b)に対して着脱可能な構成を有している。
添加物収容容器61aは、図8(b)に示すように、容器部62と、回路基板63と、容器部62に収容された添加物を投入口69に搬送するスクリューフィーダー等の搬送手段(図示せず)を有している。
載置部65aは、図8(c)に示すように、添加物収容容器61aを載置する載置面66を有している。また、載置部65aは、制御部500a(図9参照)に接続された接続部67を有している。そして、制御部500aでは添加物収容容器61a固有の容器固有ID情報を取得可能となる。
さらに、載置部65aは、添加物収容容器61aに収容された添加物の残量を検出する検出部が設けられている。本実施形態の検出部は、添加物収容容器61aに収容された添加物の残量を重量として検出する重量計68を備えた構成である。重量計68は重量計68の一面が載置面66に対応するように配置されている。そして、重量計68は制御部500aに接続されている。これにより、載置部65aに添加物収容容器61aを載置(図8(a)参照)すると、載置された添加物収容容器61aの重量情報が制御部500aに送信され、制御部500aにおいて載置された添加物収容容器61aの重量情報が取得可能となる。従って、制御部500aでは、添加物収容容器61aの添加物の残量を添加物の重量として取得することができる。なお、制御部500aでは、重量計68から送信された重量データから添加物収容容器61aの容器部62の自重や搬送手段の自重等を減算して添加物の重量を取得してもよいし、重量計68において添加物収容容器61aの容器部62の自重や搬送手段の自重等を予め減算しておいてもよい。
以上、上記添加物投入部60aの構成では、主に添加物収容容器61aの構成を例に挙げて説明したが、添加物収容容器61bの構成も添加物収容容器61aの構成と同様なので説明を省略する。
次に、シート製造装置の制御部の構成について説明する。図9は、本実施形態にかかるシート製造装置の制御部の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、制御部500aは、予め記憶された制御プログラムを実行することで各部を制御するCPU501と、CPU501からの制御指令に応じてシート製造装置1aの各部を駆動させる駆動部505と、各種制御プログラム、各種情報やシート製造装置1aに対応する装置固有ID情報等を記憶する記憶部502と、外部との情報交換を行うインターフェイス部503aと、各種情報を取得する情報読取部504と、容器固有ID情報格納部512と、添加物消費量格納部513等を備えている。以下、第1実施形態と異なる構成、すなわち、情報読取部504及び通信部533aの構成について主に説明し、他の構成は第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
情報読取部504は、各載置部65に載置された添加物収容容器61の容器固有ID情報を読み取るものである。なお、読み取られた容器固有ID情報は容器固有ID情報格納部512に格納される。
さらに、情報読取部504は、載置部65の重量計68によって計測された添加物収容容器61の重量情報(情報の一つ)を読み取るものである。読み取られた重量情報は容器固有ID情報格納部512に格納されている容器固有ID情報に関連付けられて添加物消費量格納部513に格納される。
なお、添加物収容容器61aが載置部65aから外された場合、添加物収容容器61が載置部65から外されるまでの添加物収容容器61の容器固有ID情報に関連付けられた重量情報は容器固有ID情報格納部512及び添加物消費量格納部513に格納された状態で保持される。これにより、再度添加物収容容器61が載置部65に載置された場合には、容器固有ID情報に基づいて添加物消費量格納部513に格納されている情報を引き続き更新することができる。
通信部533aは、残量通知部552等を備えている。本実施形態では、検出部としての重量計68により添加物収容容器61の重量が検出される。そして、制御プログラムに基づいてCPU501において添加物収容容器61の添加物の残量が第2所定量以下であると判断したとき、残量通知部552は、添加物収容容器61の添加物の残量が第2所定量以下になったことをサーバー装置2に通知するものである。なお、この際、添加物収容容器61の容器固有ID情報もサーバー装置2に通知する。これにより、対象の添加物収容容器61の特定が容易となる。
次に、サーバー装置の構成について説明する。なお、サーバー装置の基本的な構成は、第1実施形態におけるサーバー装置の構成と同様なので、図5を参照しながら説明する。図5に示すように、本実施形態にかかるサーバー装置2は、CPU301と、各種制御プログラム、各種情報等を記録する記憶部304と、固有ID情報取得部305と、消費情報取得部306と、外部との情報交換を行うインターフェイス部303等を備えている。
インターフェイス部303は、通信部360を備えている。通信部360は、通信ネットワーク4に接続するためのネットワーク接続機能を有している。そして、通信部360は、通信ネットワーク4を介してシート製造装置1aや管理業者3等との間において各種情報を送受信可能に構成されている。通信部360は、発注部362を備え、本実施形態の発注部362は、消費情報取得部306が、添加物収容容器61の添加物の残量が第2所定量以下になったことをシート製造装置1aの残量通知部552から取得したとき、新たな添加物収容容器61を発注するものである。なお、サーバー装置2の他の構成は第1実施形態におけるサーバー装置の構成と同様なので説明を省略する。
次に、シート製造装置の添加物収容容器発注方法について説明する。図10は、シート製造装置の添加物収容容器発注方法を示すフローチャートである。
まず、シート製造装置1aにおいてシート成形ジョブを実行する(ステップS501)。具体的には、ユーザーがシート製造装置1aの電源を入れ操作部531のスタートボタン等を押して起動させる。これにより、制御部500aでは、記憶部502から装置固有ID情報を読み出して、装置固有ID情報を通信部533aから通信ネットワーク4を介してサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された装置固有ID情報を取得する。具体的には。装置固有ID情報を受信すると、当該装置固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS601)。また、シート製造装置1aの制御部500aでは、制御プログラムに基づいてシート製造装置1aを構成する各部を駆動させてシートPr(ウエブW)の製造を開始する。
次いで、シート製造装置1aにおいて容器固有ID情報を取得する(ステップS502)。具体的には、シート製造装置1aの載置部65aに添加物収容容器61aが載置された状態において、添加物収容容器61aに配置された回路基板63から容器固有ID情報が載置部65aを介して情報読取部504で読み取られ、読み取られた容器固有ID情報は容器固有ID情報格納部512に格納される。これにより、シート製造装置1にセットされた添加物収容容器61aが特定される。そして、シート製造装置1aは、取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を取得する。具体的には。容器固有ID情報を受信すると、当該容器固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS602)。なお、シート製造装置1aでは、シート製造装置1aに搭載された添加物収容容器61毎に取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。例えば、添加物収容容器61aの他に添加物収容容器61bが搭載されていれば、添加物収容容器61aの容器固有ID情報に加え、添加物収容容器61bの容器固有ID情報が送信される。そして、サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を個別に取得する。以下、添加物収容容器61aの発注方法について説明する。
シート製造装置1aにおいて添加物の残量を取得する(ステップS503)。具体的には、添加物収容容器61aが載置される載置部65aに設けられた重量計68によって添加物収容容器61aの重量が検出され、検出された重量データが情報読取部504で読み取られる。読み取られた重量データは、添加物消費量格納部513に格納される。そして、順次、重量計68によって計測された重量データを情報読取部504で読み取り、添加物消費量格納部513に格納(更新)していく。これにより、添加物収容容器61毎に、すなわち、容器固有ID情報毎に、順次変化する添加物の残量が添加物消費量格納部513に格納される。
次いで、シート製造装置1aにおいて添加物の残量が第2所定量以下であるか否かを判断する(ステップS504)。第2所定量は予め定められた量であり、添加物の消費に伴い、添加物収容容器61を発注するか否かを判断する値でもある。そして、添加物の残量が第2所定量以下である場合(YES)には、ステップS603に移行し、残量が第2所定量以下でない場合(NO)には、ステップS503に移行する。
残量が第2所定量以下であると判断した場合(YES)には、シート製造装置1aの残量通知部552から添加物収容容器61の添加物の残量が第2所定量以下になったことをサーバー装置2に通知する。
次いで、サーバー装置2において通信部360を介して残量情報を取得する(ステップS603)。そして、消費情報取得部306において添加物収容容器61の添加物の残量が第2所定量以下になったことを取得する。
次いで、サーバー装置2の発注部362によって新たな添加物収容容器61の発注処理を行う(ステップS604)。具体的には、サーバー装置2から管理業者3に向けて添加物収容容器61の配送指示の旨を送信する。また、サーバー装置2の通知部361から添加物収容容器が発注されたことをシート製造装置1aに通知する。具体的には、通知部361により、添加物の消費量が第2所定量以下になった添加物収容容器61の容器固有ID情報に関連付けられた装置固有ID情報を有するシート製造装置1aに対して、新たな添加物収容容器61が発注されたことを通知する。そして、シート製造装置1aでは送信された発注情報を受け付け、例えば表示部532に添加物収容容器61が発注されたことを表示する(ステップS505)。これにより、ユーザーによる二重発注を防止することができる。そして、管理業者3からユーザー(シート製造装置1a)に向けて満タンに充填された新たな添加物収容容器61が配送される。なお、添加物収容容器61bについても上記同様にして残量に応じて発注処理が行われる。
次に、シート製造装置の添加物収容容器課金方法について説明する。図11は、シート製造装置の添加物収容容器課金方法を示すフローチャートである。
まず、シート製造装置1aにおいてシート成形ジョブを実行する(ステップS701)。具体的には、ユーザーがシート製造装置1aの電源を入れる。これにより、制御部500aでは、記憶部502から装置固有ID情報を読み出して、装置固有ID情報を通信部533aから通信ネットワーク4を介してサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された装置固有ID情報を取得する。具体的には。装置固有ID情報を受信すると、当該装置固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS801)。また、シート製造装置1aの制御部500aでは、制御プログラムに基づいてシート製造装置1aを構成する各部を駆動させてシートPr(ウエブW)の製造を開始する。
次いで、シート製造装置1aにおいて容器固有ID情報を取得する(ステップS702)。具体的には、シート製造装置1aの載置部65aに添加物収容容器61aが載置された状態において、添加物収容容器61aに配置された回路基板63から容器固有ID情報が載置部65aを介して情報読取部504で読み取られ、読み取られた容器固有ID情報は容器固有ID情報格納部512に格納される。これにより、シート製造装置1にセットされた添加物収容容器61aが特定される。そして、シート製造装置1aは、取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を取得する。具体的には。容器固有ID情報を受信すると、当該容器固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS802)。なお、シート製造装置1aでは、シート製造装置1aに搭載された添加物収容容器61毎に取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。例えば、添加物収容容器61aの他に添加物収容容器61bが搭載されていれば、添加物収容容器61aの容器固有ID情報に加え、添加物収容容器61bの容器固有ID情報が送信される。そして、サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を個別に取得する。
次いで、シート製造装置1aにおいて添加物の残量を取得する(ステップS703)。具体的には、添加物収容容器61aが載置される載置部65aに設けられた重量計68によって添加物収容容器61aの重量が検出され、検出された重量データが情報読取部504で読み取られる。読み取られた重量データは、添加物消費量格納部513に格納される。そして、順次、重量計68によって計測された重量データを情報読取部504で読み取り、添加物消費量格納部513に格納(更新)していく。これにより、添加物収容容器61毎に、すなわち、容器固有ID情報毎に、順次変化する添加物の残量が添加物消費量格納部513に格納される。なお、添加物の残量を取得するにあたり、最初に、載置された添加物収容容器61aに収容される添加物の初期充填量を取得しておく。そして、通信部533aから添加物消費量格納部513で取得した情報をサーバー装置2に送信する。具体的には、容器固有ID情報毎に、添加物の初期充填量情報及び添加物の残量情報を送信する。上記情報の送信タイミングとしては、例えば、1時間毎、1日毎等、任意の時間に設定することができる。
次いで、サーバー装置2において容器固有ID情報毎に対応付けられた添加物の残量情報を受信し、受信した上記情報に基づき、添加物の消費量を算出し、算出された添加物の消費量情報を消費情報取得部306に格納する(ステップS803)。具体的には、載置部65aに載置された添加物収容容器61aに収容される添加物の初期充填量となる重量から最新の添加物の残量(重量)を減算することにより、添加物収容容器61aにおける添加物の消費量が算出される。
次いで、サーバー装置2では、課金料金を算出するか否かを判断する(ステップS804)。課金料金を算出しない場合(NO)、ステップS803に移行する。一方、課金料金を算出する場合(YES)、ステップS805に移行する。なお、課金料金を算出するか否かの判断は、課金料金を算出するタイミングとして所定期間(例えば、一か月)を予め設定し、当該タイミングに達したか否かにより課金料金の算出の要否を判断する。あるいは、予め設定された毎月の締日(例えば、毎月末日)に課金料金を算出してもよい。
次いで、ステップS805に移行した場合には、サーバー装置2では、容器固有ID情報毎に所定期間内(例えば、一か月間)の添加物の消費量に対して課金料金を算出する。課金算出方法としては、シート製造装置1aの通信部533aから通知される添加物の消費量に基づいて、添加物の総消費量を算出し、当該総消費量に添加物の重量単位当たりの単価を乗じることにより算出することができる。なお、所定期間内に複数の添加物収容容器が使用された場合には、これらの課金料金の総計を算出するように構成してもよい。また、容器固有ID情報に添加物の種類を示す情報を含め、添加物の種類ごとに課金料金を算出してもよい。
次いで、サーバー装置2では、シート製造装置1a(ユーザー)と管理業者3(サービス業者)とに課金料金の請求情報を送信する。
次いで、サーバー装置2では、初期化処理を行う(ステップS806)。具体的には、課金処理の算出を実行した部分に対応する添加物の消費量を初期化する。これにより、課金料金の二重算出を防止し、二重請求を防ぐことができる。
次いで、シート製造装置1aでは、請求情報を取得する(ステップS704)。そして、その後、請求情報に基づいてシート製造装置1a(ユーザー)から管理業者3(サービス業者)に向けて支払い処理が行われる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
シート製造装置1aにおいて添加物収容容器61内の添加物の残量が検出され、検出された残量が第2所定量以下となると、新たな添加物収容容器61が自動発注される。これにより、ユーザーの負担が軽減され、確実に添加物収容容器61を発注することができる。また、検出された添加物の残量に基づいて、添加物収容容器の添加物の消費量が算出され、算出された消費量に対して課金料金が算出される。これにより、添加物の残量を気にすることなく、添加物収容容器61を交換することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態のシート製造装置の添加物収容容器発注システムおいて、シート製造装置は、外部から添加物収容容器の発注指示を受け付ける発注指示受付部と、発注指示受付部により発注指示を受け付けたことを示す情報を上位装置に送信する発注指示送信部と、を有し、上位装置は、シート製造装置の発注指示送信部からの情報を受信したとき、添加物の消費量に拘わらず添加物収容容器を発注するものである。本実施形態のシート製造装置の添加物収容容器発注システム1000bは、シート製造装置1bと、シート製造装置1bにネットワーク接続された上位装置としてのサーバー装置2と、を有している。シート製造装置1bとサーバー装置2とは通信ネットワーク4によってネットワーク接続されている。また、シート製造装置1bに関するサービスを行う管理業者(サービス業者)3が通信ネットワーク4を介してサーバー装置2にネットワーク接続されている(図1参照)。なお、シート製造装置の添加物収容容器発注システム1000bの基本的な構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
次に、シート製造装置の構成について説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分、すなわち、シート製造装置の制御部の構成について説明し、シート製造装置の他の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。図12は、本実施形態にかかるシート製造装置の制御部の構成を示すブロック図である。
図12に示すように、制御部500bは、予め記憶された制御プログラムを実行することで各部を制御するCPU501と、CPU501からの制御指令に応じてシート製造装置1bの各部を駆動させる駆動部505と、各種制御プログラム、各種情報やシート製造装置1bに対応する装置固有ID情報等を記録する記憶部502と、外部との情報交換を行うインターフェイス部503bと、各種情報を取得する情報読取部504と、容器固有ID情報格納部512と、添加物消費量格納部513等を備えている。以下、第1実施形態と異なる構成、すなわち、インターフェイス部503bの構成について主に説明し、他の構成は第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
インターフェイス部503bは、操作部531及び表示部532に加え、発注指示受付部554を備えている。発注指示受付部554は、外部から添加物収容容器61の発注指示を受け付けるものである。具体的には、例えば、シート製造装置1bのユーザー(オペレーター)が、新たな添加物収容容器61の発注を行う場合、操作部531から発注指示に必要な入力を行うと、発注指示受付部554が発注指示情報を取得する。
さらに、インターフェイス部503bの通信部533bには、通知部551に加え発注指示送信部553等を備えている。通知部551は、単位時間当たりの添加物の消費量をサーバー装置2に通知するものである。
また、発注指示送信部553は、発注指示受付部554により発注指示を受け付けたことを示す情報をサーバー装置2に送信するものである。すなわち、添加物収容容器61の添加物の消費量等に関わりなく、シート製造装置1bのユーザー(オペレーター)が必要な入力によりサーバー装置2に対して発注を要求することができる。
次に、サーバー装置の構成について説明する。なお、サーバー装置の基本的な構成は、第1実施形態におけるサーバー装置の構成と同様なので、図5を参照しながら説明する。図5に示すように、本実施形態にかかるサーバー装置2は、CPU301と、各種制御プログラム、各種情報等を記録する記憶部304と、固有ID情報取得部305と、消費情報取得部306と、外部との情報交換を行うインターフェイス部303等を備えている。
インターフェイス部303は、通信部360を備えている。通信部360は、通信ネットワーク4に接続するためのネットワーク接続機能を有している。そして、通信部360は、通信ネットワーク4を介してサーバー装置2との間において各種情報を送受信可能に構成されている。通信部360は、発注部362を備え、本実施形態の発注部362は、シート製造装置1bの発注指示送信部553からの情報を受信したとき、添加物の消費量に拘わらず添加物収容容器61を発注するものである。なお、サーバー装置2の他の構成は第1実施形態におけるサーバー装置の構成と同様なので説明を省略する。
次に、シート製造装置の添加物収容容器発注方法について説明する。図13は、シート製造装置の添加物収容容器発注方法を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、添加物収容容器61の消費量を取得している最中に、ユーザー(シート製造装置1b)が新たな添加物収容容器61を発注する場合について説明する。
まず、シート製造装置1bにおいてシート成形ジョブを実行する(ステップS901)。具体的には、ユーザーがシート製造装置1bの電源を入れ操作部531のスタートボタン等を押して起動させる。これにより、制御部500bでは、記憶部502から装置固有ID情報を読み出して、装置固有ID情報を通知部551から通信ネットワーク4を介してサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された装置固有ID情報を取得する。具体的には。装置固有ID情報を受信すると、当該装置固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS1001)。また、シート製造装置1bの制御部500bでは、制御プログラムに基づいてシート製造装置1bを構成する各部を駆動させてシートPr(ウエブW)の製造を開始する。
次いで、シート製造装置1bにおいて容器固有ID情報を取得する(ステップS902)。具体的には、シート製造装置1bの載置部65aに添加物収容容器61aが載置された状態において、添加物収容容器61aに配置された回路基板63から容器固有ID情報が載置部65aを介して情報読取部504で読み取られ、読み取られた容器固有ID情報は容器固有ID情報格納部512に格納される。これにより、シート製造装置1bにセットされた添加物収容容器61aが特定される。そして、シート製造装置1bは、取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を取得する。具体的には。容器固有ID情報を受信すると、当該容器固有ID情報を固有ID情報取得部305に格納する(ステップS1002)。なお、シート製造装置1bでは、シート製造装置1bに搭載された添加物収容容器61毎に取得した容器固有ID情報をサーバー装置2に送信する。例えば、添加物収容容器61aの他に添加物収容容器61bが搭載されていれば、添加物収容容器61aの容器固有ID情報に加え、添加物収容容器61bの容器固有ID情報が送信される。そして、サーバー装置2では、送信された容器固有ID情報を個別に取得する。なお、以下、添加物収容容器61aの発注方法について説明する。
シート製造装置1bにおいて添加物の消費量を取得する(ステップS903)。具体的には、本実施形態では添加物投入部60の稼働時における単位時間当たりの添加物の投入量が一定量に規定されているため、制御部500bにおいて稼働時間に対応する添加物の消費量が取得される。取得された添加剤の消費量は添加物消費量格納部513に格納していく。これにより、添加物収容容器61a毎に、すなわち、容器固有ID情報毎に、稼働時間に対応する添加物の消費量が取得される。そして、通知部551からサーバー装置2に対して単位時間あたりの添加物の消費量情報を送信する。具体的には、添加物消費量格納部513に格納された稼働時間に対応する添加物の消費量に基づいて、消費量情報の送信タイミングとなる所定期間毎に添加物の消費量を加算演算し、演算された添加物の消費量の情報をサーバー装置2に送信する。消費情報の送信タイミングとしては、例えば、1時間毎、1日毎等、任意の時間に設定することができる。
次いで、サーバー装置2において容器固有ID情報毎に対応付けられた添加物の消費量情報を受信し、受信したこれらの情報を消費情報取得部306に格納する(ステップS1003)。
ここで、シート製造装置1bにおいて発注処理を行う(ステップS904)。具体的には、シート製造装置1bのユーザー(オペレーター)が、操作部531から発注指示に必要な入力を行う。操作部531からの発注指示が発注指示受付部554によって取得され、発注指示送信部553からサーバー装置2に対して発注指示を受け付けたことを示す情報、すなわち、発注を要求する情報を送信する。なお、添加物収容容器61の添加物の残量を表示部332に表示するよう構成してもよい。これにより、ユーザーによる発注の利便性を高めることができる。
次いで、サーバー装置2において発注情報を取得する(ステップS1004)。そして、サーバー装置2から管理業者3に向けて添加物収容容器61の配送指示の旨を送信する。また、サーバー装置2の通知部361から添加物収容容器が発注されたことをシート製造装置1bに通知する。具体的には、通知部361により、添加物収容容器61の容器固有ID情報に関連付けられた装置固有ID情報を有するシート製造装置1bに対して、新たな添加物収容容器61が発注されたことを通知する。そして、シート製造装置1bでは送信された発注情報を受付する(ステップS905)。これにより、ユーザーによる二重発注を防止することができる。そして、管理業者3からユーザー(シート製造装置1b)に向けて満タンに充填された新たな添加物収容容器61が配送される。なお、添加物収容容器61bについても上記同様に発注処理が行われる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
この構成によれば、使用中の添加物収容容器61の添加物の消費量等に拘らず任意のタイミングでユーザーの要求に応じて新たな添加物収容容器61を発注することが可能になる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。また、上記実施形態及び変形例を適宜組み合わせてもよい。
(変形例1)上記第1及び第2実施形態では、添加物収容容器61の添加物の消費量や残量に応じて添加物収容容器61を自動的に発注する構成とし、上記第3実施形態では、シート製造装置1bのユーザー(オペレーター)が添加物収容容器61の添加物の消費量や残量に因らず任意に発注できる構成としたが、一台のシート製造装置1(1a,1b)において自動的に添加物収容容器61を発注する機能を有効または無効に切り換え可能な切替機構を有する構成であってもよい。このようにすれば、シート製造装置1(1a,1b)の稼働状況に応じて速やかに添加物収容容器61を発注することができる。
(変形例2)上記第2実施形態では、添加物収容容器61の添加物の消費量を検出する検出部として重量計68を配置したが、この構成に限定されない。例えば、検出部として光学式センサーを用いてもよい。このようにしても、添加物収容容器61の添加物の消費量を検出することができる。
(変形例3)上記第1から第3実施形態のシート製造装置1,1a,1bでは、2つの添加物収容容器61を設置する構成であってが、これに限定されない。例えば、シート製造装置1,1a,1bに配置される添加物収容容器61の数は一つでもよいし、3個以上であってもよい。このようにしても、上記効果と同様の効果を得ることができる。