JP2016181590A - 熱電変換用摺動部材及びそれを用いた熱電変換摺動装置 - Google Patents

熱電変換用摺動部材及びそれを用いた熱電変換摺動装置 Download PDF

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耕平 小川
Kohei Ogawa
耕平 小川
良政 平井
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良政 平井
知広 佐藤
Tomohiro Sato
知広 佐藤
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Abstract

【課題】摺動により発生する摺動面の局部的な温度上昇を抑制する熱電変換用摺動部材及び熱電変換摺動装置を提供する。【解決手段】熱電変換用摺動部材2に、青銅系マトリックスにCu−S系硫化物を分散させた銅合金の摺動面2aを設ける。この摺動面2aにおいて熱と電気とを変換可能に構成する。摺動により発生する摺動面2の局部的な温度上昇を熱電変換によって電力として取り出す。逆に電力を加えて吸熱することで摺動面における温度上昇が効果的に抑制される。【選択図】図1

Description

本発明は、銅合金を用いた滑り軸受に用いられる摺動部材に関し、特に熱電変換用摺動部材及びそれを用いた熱電変換摺動装置に関する。
従来より、銅合金は、滑り軸受として摺動部材に広く用いられている。例えば、特許文献1のように、鉛を主な成分として含まない、スズと共に硫化物を含む摺動用銅合金が知られている。
一方で、固体素子を用いて熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換する、熱電変換技術が注目されている。熱電変換は、熱と電気とを直接変換する方法であり、発電と冷却という二つの利用方法がある。材料に温度差が与えられると、その両端から起電力が発生する。これをゼーベック効果という。このゼーベック効果が顕著な材料に電流を流すと、電流の入口と出口とで熱吸収や発熱が生じる。これをペルチェ効果という。
例えば、特許文献2のようなCu−Fe−Sn−S系化合物が用いられており、この化合物は、ゼーベック係数が正のp型半導体とされている。ゼーベック係数は、熱電変換材料としての性質を表すものであり、この絶対値が大きいほど変換性能が高いことが知られている。ゼーベック係数α(V/K)は、生じる電位差をΔV(V)とし、温度差をΔT(K)とすると、α=ΔV/ΔTとなる。
そして、特許文献3のようにゼーベック素子等の熱電素子を熱伝導良好な金属によって形成されたヒートシンクによって挟持した発電部を有する転がり軸受装置が知られている。この熱電素子の起電力により、潤滑油を自己供給するようにしている。
特許第4658269号公報 特表2011−016283号公報 特開2013−148148号公報
一方、従来より、滑り軸受は、シャフト等の相手材と摺動する箇所に用いられるものであるため、低摩擦係数のものを用いたとしても、摩擦熱が発生することは避けられない。この摩擦熱によって滑り軸受や相手材が高温になりすぎると、様々な不具合が発生する可能性がある。
このため、一定以上の温度にならないように、潤滑油を供給したり、外気による冷却に頼る場合が多く、このことが設計上の制約となっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、摺動により発生する摺動面の局部的な温度上昇を抑制することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、摺動面において熱と電気とを変換可能にした。
具体的には、第1の発明では、青銅系マトリックスにCu−S系硫化物を分散させた銅合金の摺動面を有し、該摺動面において熱と電気とを変換可能に構成されている。
上記の構成によると、摺動により発生する摺動面の局部的な温度上昇を熱電変換によって電力として取り出すことが可能である。逆に電力を加えて吸熱することで摺動面における温度上昇が効果的に抑制される。
第2の発明では、第1の発明において、
上記摺動面は、Cu,Sn,Sを含む合金粉末を焼結した焼結体である。
上記の構成によると、熱電変換な可能な摺動面が適切に作製される。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
鉄を0.3質量%以上10.0質量%以下、
スズを3.0質量%以上16.0質量%以下、
硫黄を0.3質量%以上15.0質量%以下含有し、
残分が銅と不可避的不純物である。
第4の発明の熱電変換用摺動装置は、第1から第3のいずれか1つの発明の熱電変換用摺動部材を鋼材の内面に上記摺動面となる銅合金層を設けたものとし、該鋼材と上記摺動面又は該摺動面に摺接する部材とに電極がそれぞれ取り付けられている。
上記の構成によると、ゼーベック効果により、摩擦熱のエネルギーの一部を電気に変換して有効利用が可能となる。
一方の電極は、鋼材に接続されるが、他方の電極は、摺動面の近傍に直接接続してもよいし、摺動面に摺接するシャフトなどの部材に接続してもよい。逆にペルチェ効果を利用して摺動面に電気を流して吸熱させることもできる。
第5の発明では、第4の発明において、
上記熱電変換用摺動部材は、n型半導体であり、
上記摺動面又は該摺動面に摺接する部材に負極が接続され、
上記鋼材に正極が接続されている。
上記の構成によると、電源の電圧を加えることで、n型半導体である熱電変換用摺動部材のペルチェ効果により、摺動面が効果的に吸熱され、鋼材側で放熱される。摺動面の発熱部から吸熱し、鋼材側で放熱させることができるので、摺動面が局所的に高温になるのが抑制される。
以上説明したように、本発明によれば、青銅系マトリックスにCu−S系硫化物を分散させて形成した銅合金の摺動面において熱と電気とを変換可能としたことにより、摺動により発生する摺動面の局部的な温度上昇を抑制することができる。
熱電変換用摺動部材を備えた熱電変換用摺動装置の概略を示す斜視図である。 実施例に係る組織写真を示す図である。 比較例に係る組織写真を示す図である。 各温度でのゼーベック係数を比較するグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る熱電変換用摺動装置1を示す概略斜視図であり、この熱電変換用摺動装置1は、円筒状の熱電変換用摺動部材2が設けられている。
本発明の実施形態に係る熱電変換用摺動部材2は、内周側の銅合金の摺動面2aと、外周側の鋼材2bとを有する。この摺動面2aは、図2に後述する実施例Aを示すように、青銅系マトリックス10にCu−S系硫化物を分散させた摺動面2aにおいて、熱と電気とを変換可能に構成されている。本実施形態では、摺動面2aは、Cu,Sn,S,Feを含む合金粉末を焼結した焼結体よりなる。黒点11は、Cu−Fe−S系硫化物(Cu−S系硫化物に含む)よりなると推定される。
以下、この発明に係る熱電変換用摺動部材2について詳細に説明する。この熱電変換用摺動部材2は、スズ、鉄、硫黄を所定量含有し、残分が銅と不純物とからなる銅合金よりなる。
なお、この発明において規定するそれぞれの成分の質量混合比は、製造段階での原料の混合比ではなく、原料を溶融して得られた合金における成分の質量混合比である。
上記の元素成分を含む合金は、一般的な銅合金の製造方法で得ることができ、この銅合金からなる摺動部材は、一般的な鋳造法や粉末冶金法により製造することができるが、本実施形態では、特に焼結により形成されている。
この発明に係る銅合金を用いた摺動部材は、構成する銅合金が、鉛や二硫化モリブデンを含有する従来の銅合金と比べても十分な摺動特性、耐摩耗性を発揮するものとなる。このような摺動部材としては、例えば滑り軸受などが挙げられる。
次いで、本実施形態の熱電変換用摺動装置1について詳細に説明する。この熱電変換用摺動装置1は、熱電変換用摺動部材2を備え、この熱電変換用摺動部材2は、鋼材2bの内面に銅合金の摺動面2aを焼結により形成することで、作製される。熱電変換用摺動部材2は、滑り軸受の役割を果たし、例えば、鋼製のシャフト4が挿入される。本実施形態の熱電変換用摺動部材2は、n型半導体であり、熱電変換用摺動部材2に摺接するシャフト4に電源5の負極6が接続され、鋼材2bに電源5の正極7が接続されている。摺動面2aに負極6を直接接続するようにしてもよい。また、摺動面2aの温度を検出する温度センサを設けてもよい。
このように構成すれば、シャフト4を駆動中に摺動面2aの温度が上昇してきたときに電源5の電圧を付加することにより、n型半導体である熱電変換用摺動部材2のペルチェ効果により、摺動面2aが効果的に吸熱され、鋼材2b側で放熱される。摺動面2aの発熱部から吸熱し、鋼材2b側で放熱させることができるので、摺動面2aが局所的に高温になるのが確実に抑制される。鋼材2b側では、発熱しても大きな問題とならないようにしておけばよい。
なお、ペルチェ効果を利用するのではなく、ゼーベック効果により、摺動面2aで発生した熱を電気に変換して有効利用するようにしてもよい。
この発明に係る熱電変換用摺動部材2について、具体的な実施例を挙げる。まず、用いる銅合金の組成について説明する。
(実施例A)アトマイズ法を用いて作成したSn7.8%、S5.7%、Fe4.6%、残分Cuの組成の銅合金粉末を還元雰囲気の炉中で焼結した。図2に示すように、Cu−Fe−S系硫化物(Cu−S系硫化物)黒点11が青銅系マトリックス10に適度に分散したポーラス構造を有する。
(比較例B)アトマイズ法を用いて作製したSn8.6%、残分Cuの組成の銅合金粉末を還元雰囲気の炉中で焼結した。図3に示すように、硫化物を含まない組織となる(黒点は空孔)。
上記実施例Aと比較例Bとを対象に各温度Tでゼーベック係数αを測定した結果を図4に示す。CuとSnのみからなる比較例Bに比べ、硫黄物を含む実施例Aは、ゼーベック係数の絶対値が大きいことがわかった。さらに温度Tが大きくなるほど、その絶対値が大きくなることから、発熱するほど、その性能が上昇することがわかった。
さらに、ゼーベック係数αが負の値となることから、本実施形態の熱電変換用摺動部材2は、n型半導体であることがわかった。
このため、上記実施形態の熱電変換用摺動装置1のように、摺動面2a側に電源5の負極6を接続し、正極7を鋼材2b側に接続して電圧を加えれば、摺動面2aの熱が効果的に吸熱されることがわかった。
したがって、本実施形態に係る熱電変換用摺動部材2によると、青銅系マトリックス10にCu−S系硫化物を分散させて形成した銅合金の摺動面2aにおいて熱と電気とを変換可能としたことにより、摺動により発生する摺動面2aの局部的な温度上昇を抑制することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
例えば、上記実施形態では、熱電変換用摺動部材2は、合金粉末を焼結した焼結体としているが、同様の成分で鋳造にて製造してもよい。
1 熱電変換用摺動装置
2 熱電変換用摺動部材
2a 摺動面
2b 鋼材
4 シャフト
5 電源
6 負極
7 正極
10 青銅系マトリックス
11 黒点

Claims (5)

  1. 青銅系マトリックスにCu−S系硫化物を分散させた銅合金の摺動面を有し、該摺動面において熱と電気とを変換可能に構成されている
    ことを特徴とする熱電変換用摺動部材。
  2. 請求項1に記載の熱電変換用摺動部材において、
    上記摺動面は、Cu,Sn,Sを含む合金粉末を焼結した焼結体である
    ことを特徴とする熱電変換用摺動部材。
  3. 請求項1又は2に記載の熱電変換用摺動部材において、
    上記摺動面は、
    鉄を0.3質量%以上10.0質量%以下、
    スズを3.0質量%以上16.0質量%以下、
    硫黄を0.3質量%以上15.0質量%以下含有し、
    残分が銅と不可避的不純物である
    ことを特徴とする熱電変換用摺動部材。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の熱電変換用摺動部材を鋼材の内面に上記摺動面となる銅合金層を設けたものとし、該鋼材と上記摺動面又は該摺動面に摺接する部材とに電極がそれぞれ取り付けられている
    ことを特徴とする熱電変換用摺動装置。
  5. 請求項4に記載の熱電変換用摺動装置において、
    上記熱電変換用摺動部材は、n型半導体であり、
    上記摺動面又は該摺動面に摺接する部材に負極が接続され、
    上記鋼材に正極が接続されている
    ことを特徴とする熱電変換用摺動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106762346A (zh) * 2017-01-17 2017-05-31 广西凯悦新源电力科技有限公司 一种水轮发电机组滑动轴承新型轴瓦
JP2019216231A (ja) * 2018-06-08 2019-12-19 株式会社日本触媒 n型熱電変換材料及び熱電変換素子

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