JP2016181334A - リチウムイオン電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 異常発熱が起こったときに熱暴走を止められる高安全のリチウムイオン電池を提供する。【解決手段】 正極板と負極板がセパレータを介して積層された電極群9を有する。正負極板は、活物質が塗布されず集電箔(62、72)が露出している活物質未塗布部(60,70)と活物質塗布部(61、71)を有す。活物質未塗布部(60、70)は第1セパレータ8Aを介して相対されており、第1セパレータ8Aの厚さは10μm以上30μm以下である。活物質塗布部(61、71)に当接する第2セパレータ8Bは、第1のセパレータの厚みよりも大きく、第1セパレータの厚さ/第2セパレータの厚さが、0.25以上0.75以下であり、活物質未塗布部(60、70)は、電極群の積層方向の中央付近に配置される。【選択図】 図2

Description

本発明は、積層型電極群を用いたリチウムイオン電池に関するものである。
リチウムイオン電池は、高エネルギー密度という利点を活かし、デジタルカメラやノートパソコン、携帯電話などのポータブル機器の電源として使用されている。また、環境問題に対応すべく、電気自動車用途や電力貯蔵を目的とする大型のリチウムイオン電池の研究開発が活発に行われている。
ところで、リチウムイオン電池には、十分な安全性への配慮が必要である。特に大型のリチウムイオン電池は、大電流で充電と放電がなされるため、高容量になるほど安全性の担保が重要になる。例えば、リチウムイオン電池が過充電された場合は、電池内部の温度が過度に上昇して熱暴走を起こす。熱暴走が起きると、電解液の気化や活物質の熱分解によりガスが発生し、電池容器の破裂や、最悪の場合には発火の恐れがある。
そこで、特許文献1(特開2003−243037号公報)は、次のような安全対策を開示している。
すなわち、帯状の集電箔に活物質が塗布された正極板と同負極板が、帯状セパレータを介して積層され前記帯状の長手方向に捲回されている電極群を有するリチウムイオン電池において、活物質が塗布されていないアルミニウム箔と銅箔の電極対を捲回の中心位置にて前記正極板と負極板のそれぞれに接続し、前記電極対の間には他の箇所に介在させたセパレータよりも溶融温度の低いセパレータを介在させている。
このように構成すると、電池の異常発熱時には、先ず溶融温度の低いセパレータが溶融してアルミニウム箔と銅箔が接触短絡する。そうすると、両者の間に短絡電流が流れることにより、電解液と活物質との化学反応が停止されるので、電池の熱暴走を未然に防止できる。
特開2003−243037号公報
特許文献1に開示された電池は、捲回された電極群の中心に溶融温度の低いセパレータが配置されている。この溶融温度の低いセパレータと溶融温度の高いセパレータは、どの程度の厚みの差があれば連鎖的な短絡を止めることができるのか具体的に開示されていない。また、捲回型電池と積層型電池では、電池異常時の短絡経路が異なる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、積層型電池において電池の異常発熱が起こったときに確実に熱暴走を止めることができる安全性の高いリチウムイオン電池を提供することである。
上記課題を解決するために本発明にかかるリチウムイオン電池は、正極板と負極板がそれぞれ、集電箔が露出している活物質未塗布部と、集電箔表面に活物質が塗布された活物質塗布部を有する。
正極板と負極板の活物質未塗布部に当接する第1セパレータの厚みは10μm以上30μm以下であり、活物質塗布部に当接する第2セパレータは、第1セパレータの厚みよりも大きく、第1セパレータの厚さ/第2セパレータの厚さが、0.25以上0.75以下である。さらに、正極板と負極板の活物質未塗布部は、電極群の積層方向の中央付近に配置されることを特徴とする。
過充電による温度上昇が生じた場合、電極群の膨張や電解液の気化などによって電池容器の内圧が上昇し、電極群の積層方向の中心側へ圧力がかかる。正負極活物質未塗布部を電極群の中央に備えているため、確実に接触短絡を生じさせることができ、電池の熱暴走を未然に防ぐことができる。
また、2種類のセパレータを前記の厚みに設定すると、第2のセパレータが予期せず先に溶融等することなく、最も温度が高温となる内側から短絡させることができる。
上記のように、本発明は、第1セパレータと第2セパレータの厚みを適切に設定して、電池の異常発熱時に電池反応を安全に停止、熱暴走を回避することができる。
本発明の実施形態のリチウムイオン電池の断面図である。 電極群9の積層順序を模式的に示す説明図である。 実施例1の活物質未塗布部を表す電極群9の断面図である。 実施例5および6の活物質未塗布部を表す電極群9の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面等を参照して説明する。以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。
図1は、本発明の一実施の形態に係るリチウムイオン電池の断面図である。矩形状の集電箔に活物質が塗布された正極板と同負極板が、矩形状のセパレータを介して積層されている電極群9を用いている。電極群9は電池缶1に収容され、併せて電解液が電池缶1に収容されている。
正極端子と同負極端子に正極集電タブ6b、負極集電タブ6bがそれぞれ接続され、電池缶1を密閉する蓋板5にはガス放出弁3が装着されている。
電池缶1及び蓋板5は、それぞれSUS304のステンレス板により形成されている。電池缶1及び蓋板5の材質は、例えばアルミニウムやステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼製などの金属材料が機械的強度の面から好ましい。しかし、金属材料に限らず、電解液に侵食されない樹脂、例えば、フッ素系、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ系、ポリアセタール(POM)などの樹脂を用いてもよい。電解液は、蓋板5で電池缶1を密閉する前に注入する。電解液の注入方法は、蓋板5を解放した状態にて注入する方法、又は蓋板5に設置した注液口2から注入する方法がある。 その後、蓋板5を電池缶1に溶接して電池全体を密閉する。注液口2がある場合は、その上部も密封する。電池を密閉する方法には、溶接、かしめ等公知の技術を用いることができる。
<電極群>
電極群9は、主に、正極板6a、第1セパレータ8A、第2セパレータ8B、負極板7aから構成されている。正極板6aは、矩形状のアルミニウム箔62に正極活物質未塗布部60と正極活物質塗布部61を設けている。負極板7aも同様にして、矩形状の銅箔72に負極活物質未塗布部70と負極活物質塗布部71を設けている。正極活物質未塗布部60と負極活物質未塗布部70は、アルミニウム箔62、銅箔72の端部周囲に亘っている。当然のことながら、正極集電タブ6bおよび負極集電タブ7bには活物質が未塗布となっている。
第1セパレータ8Aは、正極活物質未塗布部60と負極活物質未塗布部70の間に対向して配置されている。第2セパレータ8Bは、正極活物質塗布部61と負極活物質塗布部71の間に、これらと対向して配置されている。
なお、正極活物質未塗布部60と負極活物質未塗布部70は、電極群9の積層方向の中央付近に配置されるとよい。例えば、電極群が、正極板と負極板を合わせて100枚の極板から成る場合、正負極活物質未塗布部(60、70)は、少なくとも電極群の積層方向から50枚目と51枚目に配置されるとよい。好ましくは、電極群9の積層方向の中央に、第1セパレータ8Aを介在させた層が1〜4層配置されているとよい。ただし、この層は極板の総数によって適宜調整できる。正負極活物質未塗布部(60、70)を有する集電箔枚数が多すぎると、容量は下がるおそれがある。
積層された電極群の場合、過充電時に最も温度が高くなる部分は、電極の積層方向に対して中心、かつ電極群平面の中央部である。そこで、本発明では、積層された電極群9の中央の電極に早期短絡が生じる正負極活物質未塗布部(60、70)を配置している。このため、過充電による温度上昇があった場合、電極群9の中央の電極が最も温度が高くなり、正負極活物質未塗布部(60、70)に対向する第1セパレータ8A最も早く溶融、破断または収縮等する。そして、正負極活物質未塗布部(60、70)が接触短絡を起こすため、電池の熱暴走を未然に防ぐことが出来る。
また、過充電による温度上昇によって電極群の膨張や電解液の気化などによる電池容器の内圧が上昇する。そして、電極群9の積層方向の中心側へ圧力がかかるため、第1セパレータ8Aが溶融、破断または収縮等した場合には、正負極活物質未塗布部(60、70)が確実に接触短絡する。
正負極活物質未塗布部(60、70)の短絡機構が正常に機能する観点で、同温度環境化における抵抗率が、正負極活物質塗布部(61、71)よりも正負極活物質未塗布部(60、70)の方が低いことが望ましい。
早期に短絡が生じる正負極活物質塗布部(61、71)は、正極・負極板(6a・7a)の幅一様に活物質が存在しないことが望ましいが、一部の領域、或いは散点状に活物質を塗布していても良い。その場合、正負極活物質未塗布部(60、70)の領域に対して、正負極活物質塗布部(61、71)の領域面積は10%以下であればよい。
<負極>
負極板は、負極活物質、バインダおよび集電箔から構成される。必要に応じて、導電補助材が用いられる。負極活物質には炭素系材料が一般に用いられるが、酸化系材料であるチタン酸リチウム、SiやGeを含む材料等も用いることが出来る。
バインダとしては、特に限定はないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、主骨格がポリアクリロニトリルであるバインダを用いるとよい。後述する熱処理における熱処理温度を低くすることができ、得られる電極の柔軟性が優れることから好ましい選択である。
集電箔の材質および形状については特に限定されず、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等を、箔、穿孔箔、帯状のメッシュ等の形態で用いればよい。また、多孔性材料、例えば、ポーラスメタル(発泡メタル)やカーボンペーパーなども使用可能である。
<正極>
正極板は、正極活物質、導電剤、バインダおよび集電箔から構成される。正極活物質を例示すると、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、Fe(MoO4)3、FeF3、LiFePO4、およびLiMnPO4等である。ただし、本発明では、これらの活物質に限定されず他の正極活物質も用いることができる。
正極活物質の粒径は、正極活物質、導電剤およびバインダにより正極集電箔3a上に形成される合剤層の厚さ以下になるように通常は規定される。正極活物質の粉末中に前記合剤層厚さ以上のサイズを有する粗粒がある場合、予めふるい分級や風流分級等により粗粒を除去し、合剤層厚さ以下の粒子に選別することが好ましい。
また、正極活物質は、一般に酸化物系であるために電気抵抗が高い。そこで、電気伝導性を補うために、正極活物質には炭素粉末からなる導電剤を添加する。正極活物質および導電剤はともに通常は粉末であるので、粉末にバインダを混合して、粉末同士を結合させると同時にこれを塗布した集電箔へ接着させることができる。
本発明におけるアルミニウム箔62と銅箔72は導体そのものであり、酸化や劣化から保護する目的で、アルミニウム箔と銅箔の表面に酸化防止剤や防食剤などの薄層を形成してもよい。
<電解液>
電解液は、電解質、非水溶媒および添加剤から構成される。電解質の代表例としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(SO2F)2、LiN(C2F5SO2)2があり、特に、LiPF6、LiBF4またはLiN(CF3SO2)2、LiN(SO2F)2、が好ましい。これらの電解質は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
非水溶媒としては、鎖状および環状カーボネート、鎖状および環状カルボン酸エステル、鎖状および環状エーテル、含リン有機溶媒、含硫黄有機溶媒、含ホウ素有機溶媒等が挙げられる。本発明のリチウムイオン電池で用いる非水系電解液は、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、各種の添加剤を含有していてもよい。
上記添加剤は、従来公知のものを任意に用いることができる。添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。添加剤としては、過充電防止剤や、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を改善するための助剤、電解液に難燃性を付与する難燃剤等が挙げられる。これらの中でも、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を改善するための助剤として、不飽和結合およびハロゲン原子のうち少なくとも一方を有するカーボネートを加えることが好ましい。
<セパレータ>
セパレータは、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどよりなるポリオレフィン系合成樹脂製の多孔質膜、ポリテトラフルオロエチレンなどからなるフッ素系樹脂製の多孔質膜、セルロース製多孔質膜、アラミド製多孔質膜であり、これらの2種以上の多孔質膜を積層した構造を用いてもよい。或いはこれらの多孔質膜の表面にセラミック、バインダの混合物やアクリル系粘着剤などを塗布していても良い。
多孔質膜を積層した構造で好ましいのは、二層或いは三層構造であり、二層構造で好ましい組み合わせは、ポリオレフィン系合成樹脂性の多孔質膜の表面にセラミックやセルロース、アラミドなどの耐熱層を塗布したものであり、より耐熱層の中で好ましくはセラミックである。
このような組合せとすることで、シャットダウン機能を維持しつつ、高温まで形状保持機能を有することができる。また、三層構造において好ましい組み合わせは、溶融温度の異なる多孔質膜を積層したものであり、さらに好ましくはポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂を含む多孔質膜の組み合わせであり、より好ましくは、ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの順で積層されたものである。上記組み合わせにすることで、シャットダウン機能を持ち、かつ電気化学的安定性にも優れているため好ましい。
また、セパレータが100℃の環境下に1時間曝されたときの熱収縮率は、20%以下であることが好ましく、さらに好ましくは、15%以下であり、より好ましくは10%以下ことが電池の使用環境温度を考慮した観点で適している。
引張強度は延伸方向(MD)、幅方向(TD)両方向においてそれぞれ50kg/cm2以上であり、70kg/cm2以上であることがより好ましい。MD、幅方向TDの引張強度を50kg/cm2以上とすることは、スリットでの破断が起こりにくくなる観点、また、電池内の異物などによる短絡が生じにくくなる観点から好ましい。また、ハイレート試験時などにおける電極の膨張収縮に対して、膜が元の孔構造を維持しやすくなり、特性の低下を軽減し得る観点からも好ましい。
本発明において用いる、厚みが異なる2種類セパレータは、上記条件を満たしていれば良く、例えば、同じ材質で密度や膜圧を変化させたものであっても良い。第1セパレータの厚みは10μm以上30μm以下である。第2セパレータは、第1のセパレータの厚みよりも大きく、第1セパレータの厚さ/第2セパレータの厚さが、0.25以上0.75以下であるとよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験に用いた実施例1のリチウムイオン二次電池を下記のように製造した。
平均粒子径10μmの負極活物質(ハードカーボン(HC);クレハ製)に導電材(HS−100)、バインダ(PVdF;クレハ製)を固体質量比で85:5:10になるようにプラネタリーミキサー(PRIMIX;ハイビスミックス)にて混合し、粘度調整のためNMPを適宜添加してスラリーを調整した。このスラリーを塗布機にて厚さ10μmの圧延銅箔集電体(リチウム電池グレード)の両面に実質的に均等かつ均質に塗布した。塗布量は、80g/m2とした。乾燥後、電極密度を1.0g/ccになるようにプレスして負極板7aを作製した。
平均粒子径12μmの正極活物質(LiNi1/3Co1/3Mn1/3に導電材(HS−100)、バインダ(PVdF;クレハ製)を固体質量比で85:5:10になるようにプラネタリーミキサー(PRIMIX;ハイビスミックス)にて混合し、粘度調整のためNMPを適宜添加した。このスラリーを塗布機にて厚さ20μmのアルミニウム集電体(リチウム電池グレード)の両面に実質的に均等かつ均質に塗布した。乾燥後、電極密度を2.5g/ccになるようにプレスして正極板6aを作製した。上記で作製した、正極板6a、負極板7aにセパレータ8を介して交互に積層し、電極群9を作製した。
質量比でエチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネート(EMC)=30:70に1質量%のビニレンカーボネート(VC)を配合した溶媒に1.0mol/L(1.0Mと称する)のLiPF6を添加した電解液を準備し、前記の電解液を、上記電極群23を用いて組み立てたリチウムイオン電池に所定量注液した。全ての工程をドライルーム内(露点温度:−60℃以下)で行い、正極と負極の充電容量比率を負極/正極=1.1、電池の放電容量を900mAhとなるように設計した。以上のようにして実施形態のリチウムイオン電池を作製した。
<過充電試験>
以下の各実施例、比較例の電池において、2.7Aの電流値で、電池に異常現象が生じるまで充電する過充電試験を実施し、各電池の現象を観察した。
過充電試験において、試験数(n=3)内で一度も熱暴走に至らなかった場合を「○」(良)、熱暴走に至った結果も至らなかった結果もあった場合は「△」(問題有)、全て熱暴走に至った場合「×」(不良)と評価している。
<放電付加特性>
初期充電をした後に3.8Vの電圧で1週間25℃の恒温槽にてエージングした電池を450mAの電流値で4.2Vまで定電流充電した後、電流値が4mAに減衰するまで充電した。その後、450mAの電流値で2.7Vまで定電流放電を行うという操作を3回繰り返した。同様に充電した電池を2700mAの電流値で放電することで放電負荷特性(レート特性とも称する)を次式より求めた。
放電負荷特性=2700mAでの放電容量/450mAでの放電容量(4回目の放電)
(実施例1)
上記実施形態の電極群9において、電極群9の中央に位置する正極板6aと負極板7aは、第1セパレータ8A(以下実施例では「S1」という)と対向する面は正負極活物質未塗布部(60、70)とし、集電箔が露出している状態とした。
S1には、厚さ10μmのポリエチレン製セパレータを採用し、他の部分に位置する第2セパレータ8B(以下、実施例では「S2」という)として、30μm厚のポリエチレン製セパレータを採用した。
(実施例2)
S1を厚さ30μmのポリエチレン製セパレータ、S2を厚さ40μmのポリエチレン製セパレータに変更した。それ以外は実施例1と同様である。
(実施例3)
S1、S2のセパレータ材質をポリエチレン製セパレータからポリプロピレン製セパレータに変更した以外は実施例1と同様である。
(実施例4)
S1、S2のセパレータ材質をポリエチレン製セパレータからポリプロピレン製セパレータに変更した以外は実施例2と同様である。
上記各実施例は、正負極活物質未塗布部(60、70)を第1セパレータ8Aと対向する面全体に亘って塗布しないものとしている。以下の各実施例は、正負極活物質未塗布部(60、70)に一定面積範囲内で活物質塗布領域を配置することを妨げない例である。
(実施例5)
上記実施形態の電極群9において、正負極板の活物質未塗布部(60、70)の領域に、その領域面積の5%を占める円形の活物質塗布領域を設けた(以下、実施例では「塗布領域5%」という)。当該塗布領域は、矩形状の箔の中央に配置した。それ以外は実施例1と同様である。
(実施例6)
上記実施例5において、正負極板の活物質未塗布部(60、70)の領域に、その領域面積の10%を占める円形の活物質塗布領域を設けた(以下、実施例では「塗布領域10%」という)。当該塗布領域は、矩形状の箔の中央に配置した。それ以外は実施例1と同様である。
(実施例7)
S1、S2のセパレータ材質をポリエチレン製セパレータからポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン三層セパレータ(以下、「三層」という)を採用した。それ以外は実施例2と同様である。
(実施例8)
S1を厚さ10μmのポリエチレン製セパレータ、S2は、実施例10と同じセパレータを採用した。
(比較例1)
上記実施例1において、S1セパレータと対向する活物質未塗布部(60、70)とした面を活物質塗布に変更した。用いたセパレータは実施例1と同様である。
(比較例2)
S1、S2ともに厚さ10μmのポリエチレン製セパレータに変更した。それ以外は実施例1と同様である。
(比較例3)
S1、S2ともに厚さ10μmのポリエチレン製セパレータに変更した。それ以外は実施例1と同様である。
(比較例4)
S1を厚さ40μmのポリエチレン製セパレータ、S2を厚さ50μmのポリエチレン製セパレータに変更した。それ以外は実施例1と同様である。
(比較例5)
上記実施例5において、正負極板の活物質未塗布部(60、70)の領域に、その領域面積の20%を占める円形の活物質塗布領域を設けた(以下、実施例では「塗布領域20%」という)。当該塗布領域は、矩形状の箔の中央に配置した。それ以外は実施例1と同様である。
(比較例6)
S1を厚さ40μmの三層セパレータ、S2を厚さ50μmの三層セパレータに変更した。それ以外は実施例1と同様である。
Figure 2016181334
表1に示すように、実施例1〜8は放電負荷特性が85%以上であり、熱暴走も生じなかったことが分かる。実施例1と、2種類のセパレータの厚みおよび材質が同じである比較例1は、活物質を塗布したことによって、全ての電池において熱暴走が生じた。
S1とS2の厚みが同一である比較例2、3の電池では、放電負荷特性が85%以上であるものの、熱暴走が生じた。電極群の中央から短絡が生じず、電極群外側で予期せぬ短絡が生じたと考えられる。
実施例5、6と比較例5の対比より、活物質未塗布部が極板の全面に亘っていなくても、活物質塗布領域を一定の面積範囲(10%以下)に制限しておくことにより、熱暴走を防ぐことができることがわかった。
本発明によれば、電池の放電負荷特性を低下させることなく電池の熱暴走を未然に防止することが可能となる。
1 電池缶
2 注液口
3 ガス放出弁
4 端子
5 蓋板
6 正極
6a 正極板
60 正極活物質未塗布部
61 正極活物質塗布部
62 アルミニウム箔
6b 正極集電タブ
7 負極
7a 負極板
70 負極活物質未塗布部
71 負極活物質塗布部
72 銅箔
7b 負極集電タブ
8 セパレータ
8A 電極未塗布部に対向するセパレータ(S1)
8B 電極塗布部に対向するセパレータ(S2)
9 電極群

Claims (2)

  1. 矩形状の正極板と負極板がセパレータを介して積層された電極群を有し、前記矩形状の正極板と負極板はそれぞれ、集電箔が露出している活物質未塗布部と、集電箔表面に活物質が塗布された活物質塗布部を有するリチウムイオン電池であって、
    前記活物質未塗布部に当接する第1セパレータの厚さは10μm以上30μm以下であり、前記活物質塗布部に当接する第2セパレータは、前記第1のセパレータの厚みよりも大きく、前記第1セパレータの厚さ/前記第2セパレータの厚さが、0.25以上0.75以下であり、前記活物質未塗布部は、前記電極群の積層方向の中央近辺に配置されることを特徴とするリチウムイオン電池。
  2. 矩形状の正極板と負極板がセパレータを介して積層された電極群を有し、前記矩形状の正極板と負極板はそれぞれ、集電箔が露出している活物質未塗布部と、集電箔表面に活物質が塗布された活物質塗布部を有するリチウムイオン電池であって、
    前記活物質未塗布部は10%以下の面積で活物質塗布領域を有し、
    前記活物質未塗布部に当接する第1セパレータの厚さは10μm以上30μm以下であり、前記活物質塗布部に当接する第2セパレータは、前記第1のセパレータの厚みよりも大きく、前記第1セパレータの厚さ/前記第2セパレータの厚さが、0.25以上0.75以下であり、前記活物質未塗布部は、前記電極群の積層方向の中央近辺に配置されることを特徴とするリチウムイオン電池。
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