JP2016179652A - 液体吐出装置および液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出装置および液体吐出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温度の変化に起因する吐出インクの着弾位置ずれを抑制する。
【解決手段】プリンター100は、印刷媒体10にインクを吐出するヘッドユニット40と、印刷媒体10を支持する回転ドラム26と、回転ドラム26の温度を検出する温度センサー30と、検出された温度に基づき、ヘッドユニット40がインクを吐出するタイミングを制御するコントローラー60とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出装置および液体吐出方法に関する。
液体吐出装置として、印刷媒体を外周部に保持するドラムを回転させ、その印刷媒体の表面にノズルを備えたヘッドからインクなどの液体(液滴)を噴射して画像を形成するインクジェット式のプリンターが知られている。このような液体吐出装置において、ノズルから噴射する液体に紫外線硬化型のインクを使用し、印刷媒体上に着弾したインクの定着を促進するために、紫外線を含む照射光をドラム上の印刷媒体に対して照射する場合がある。その際、照射光が照射された印刷媒体およびドラムは、照射光のエネルギーやインクの硬化反応熱などの影響により温度が上昇し、その結果、熱膨張により、ノズルとドラム上に搬送される印刷媒体との相対位置が変動して液体の着弾位置が所望の位置あるいは所定の位置からずれてしまう場合がある。
これに対し、特許文献1には、ドラム外径の変動に応じて、ヘッドからインクを吐出するタイミングを変化させるコントローラーを備えた流体噴射装置(液体吐出装置)が記載されている。
特開2010−5859号公報
しかしながら、特許文献1に記載の液体吐出装置は、インク吐出タイミングの補正が、ドラム外径の変動量に基づくものであるため、その他の要因による液体の着弾位置ずれについては充分な補正ができないという課題があった。具体的には、照射光のエネルギーやインクの硬化反応熱などの影響により、例えば、印刷媒体が熱膨張し、その結果、印刷媒体の搬送方向において、液体の着弾位置が所望の位置あるいは所定の位置からずれてしまう場合があるという課題である。これは、例えば、重ね刷り印刷(追い刷り印刷)の場合において、下地画像に対して重ねる画像がずれてしまうなど、印刷品質の低下を招いた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
[適用例1] 本適用例に係る液体吐出装置は、印刷媒体に液体を吐出する吐出部と、前記印刷媒体を支持する支持部と、前記支持部の温度を検出する検出部と、検出された前記温度に基づき、前記吐出部が前記液体を吐出するタイミングを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、印刷媒体を支持する支持部の温度に基づいて液体を吐出するタイミングが制御されるため、吐出した液体の着弾位置がずれる要因の内、支持部の温度と相関関係を示す要因については、その影響を抑制することが可能となる。
[適用例2] 上記適用例に係る液体吐出装置において、前記支持部が、前記印刷媒体を外周に支持し回転するドラムであり、前記吐出部が、前記ドラムに支持された前記印刷媒体に液体を吐出するノズルを備えたヘッドであることを特徴とする。
本適用例によれば、印刷媒体を支持し回転するドラムの温度に基づいて液体を吐出するタイミングが制御されるため、吐出した液体の着弾位置がずれる要因の内、ドラムの温度と相関関係を示す要因については、その影響を抑制することが可能となる。
[適用例3] 上記適用例に係る液体吐出装置において、前記液体が、光硬化型樹脂を含み、前記液体が吐出された前記印刷媒体に光を照射する光照射部を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、液体吐出装置が、吐出する液体として光硬化型樹脂を含み、液体が吐出された印刷媒体に光を照射する光照射部を備えた場合において、光照射の影響により支持部の温度が変化した場合であっても、吐出した液体の着弾位置がずれる要因の内、支持部の温度と相関関係を示す要因については、その影響を抑制することが可能となる。
[適用例4] 上記適用例に係る液体吐出装置において、前記印刷媒体の属性情報に応じた前記タイミングの制御情報を記憶する記憶部を備え、前記制御部が、検出された前記温度および前記制御情報に基づき前記タイミングを制御することを特徴とする。
本適用例によれば、支持部の温度および印刷媒体の属性情報に応じて液体を吐出するタイミングが制御されるため、より好適に支持部の温度の影響により発生する着弾位置ずれを抑制することができる。
[適用例5] 上記適用例に係る液体吐出装置において、前記検出部が放射温度計であることを特徴とする。
本適用例によれば、検出部に放射温度計を用いることで、より好適に液体吐出装置を構成することができる。
[適用例6] 印刷媒体を支持部に支持させるステップと、前記支持部の温度を検出するステップと、検出された前記温度に基づき、前記支持部に支持された前記印刷媒体に液体を吐出するタイミングを決定するステップと、決定された前記タイミングで前記液体を吐出するステップと、を含む液体吐出方法。
本適用例によれば、印刷媒体を支持する支持部の温度に基づいて液体を吐出するタイミングが制御されるため、吐出した液体の着弾位置がずれる要因の内、支持部の温度と相関関係を示す要因については、その影響を抑制することが可能となる。
実施形態1に係る液体吐出装置としてのプリンターの構成を示す正面図 実施形態1に係る液体吐出装置としてのプリンターの構成を示すブロック図 マークの検出位置と画像形成位置との関係を示す概念図 回転ドラムの温度を室温(20℃)から+24℃変化させた場合の印刷位置ずれの評価データ 実施形態1に係る液体吐出方法のフローを示すフローチャート
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本発明の一実施形態であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
(実施形態1)
<液体吐出装置>
図1は、実施形態1に係る液体吐出装置としてのプリンター100の構成を示す正面図、図2は、同ブロック図である。
プリンター100は、ロール状に巻かれた状態で供給される印刷媒体10に対して、「液体」としてのインク(以下、単にインクと言う)を吐出して印刷を行うインクジェット式のプリンターである。プリンター100は、印刷媒体10を搬送する搬送ユニット20、「検出部」としての温度センサー30、インクを吐出する「吐出部」としてのヘッドユニット40、印刷前の印刷媒体10を供給する供給部50、印刷後の印刷媒体を巻き取る巻取り部51、「光照射部」としてのUV照射器80、プリンター100の全体を制御する「制御部」としてのコントローラー60などを備えている。
印刷媒体10には、構成する材料によって紙系とフィルム系とがある。具体例を挙げると、紙系には上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙などがあり、フィルム系には合成紙やPET(Polyethylene terephthalate)、PP(polypropylene)などの樹脂フィルムがある。
搬送ユニット20は、供給ローラー21、搬送モーター22、搬送ローラー23、「支持部」としての回転ドラム26、排出ローラー25、マークセンサー27などを備え、印刷媒体10を供給部50からヘッドユニット40下の印刷領域を経由し、巻取り部51に搬送する搬送経路を構成する。回転ドラム26は、印刷中の印刷媒体10をその外周において支持する。
回転ドラム26は、支持機構(図示省略)により回転可能に支持された例えば600[mm]の直径を有する円筒形状のドラムである。回転ドラム26は、その外周面で、印刷媒体10をその裏面側、すなわちヘッドユニット40とは反対側から支持している。回転ドラム26は、その外周面に沿って印刷媒体10が送られると、外周面と印刷媒体10との間の摩擦力により、従動回転する。
供給ローラー21から排出ローラー25までの搬送経路の内、印刷媒体10が回転ドラム26の外周面に支持される経路において、ヘッドユニット40は、印刷媒体10にインクを吐出し画像を形成する。
ヘッドユニット40は、インクジェット方式でインクをインク滴として吐出する複数のノズルを有する複数のインクジェットヘッド41を含み構成されている。ノズルは、回転ドラム26の幅方向に亘って列状に配置されている。すなわち、インクジェットヘッド41は、ライン型ヘッドにより構成されている。
なお、インクジェットヘッド41は、ライン型ヘッドに限定するものではなく、印刷媒体10の搬送方向と交差する方向に走査移動するキャリッジに搭載されるシリアル型のヘッドであっても良い。
インクは、光硬化型樹脂を含む光硬化性インク(具体的には、紫外線を含む光を照射することで硬化するUV(ultraviolet)インク)であり、例えば、ホワイト、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタなど複数色のインクが使用され、それぞれの色に対応したインクジェットヘッド41から吐出される。
UV照射器80は、印刷媒体10に吐出されたインクを硬化させるための紫外線を含む光を照射する光照射器であり、回転ドラム26に支持された印刷媒体10に対向する位置に配置されている。
なお、光照射によるインクの硬化は、仮硬化と本硬化の2段階に分けて実行されるのが好ましい。そのため、UV照射器80は、仮硬化用として、それぞれのインクジェットヘッド41の下流側(印刷媒体10の搬送方向の下流側)に配置され(図示省略)、また、本硬化用として、ヘッドユニット40の下流側の位置に配置される。
仮硬化は、弱い照射強度の紫外線を照射することで、インクの濡れ広がり方が紫外線を照射しない場合に比べて充分に遅くなる程度にインクを硬化(仮硬化)させるものであり、本硬化は、より強い照射強度の紫外線を照射することで、インクの濡れ広がりが停止する程度に硬化(本硬化)させるものである。
このように、それぞれのインクジェットヘッド41の下流側に配置されたUV照射器80が、搬送方向の上流側のインクジェットヘッド41から印刷媒体10に吐出されたインクを仮硬化させる。つまり、上流のインクジェットヘッド41が吐出したインクは、隣り合う下流側のインクジェットヘッド41の位置に到るまでに仮硬化される。これによって、異なる色のインクが混ざり合うことによる混色の度合いが抑制される。こうして混色が抑制された状態で、複数のインクジェットヘッド41は互いに異なる色のインクを吐出して、印刷媒体10にカラー画像を形成する。更に、印刷媒体10に形成されたカラー画像は、ヘッドユニット40より下流側に設けられたUV照射器80により本硬化されて印刷媒体10に定着する。
コントローラー60は、インターフェイス部61、CPU62、記憶部63、ユニット制御部64などを備え、外部接続機器(例えば、パーソナルコンピューター)から受信した印刷データに基づいて、搬送ユニット20、ヘッドユニット40、供給部50、巻取り部51、UV照射器80のそれぞれを制御し、印刷媒体10に画像を印刷(画像形成)する。受信する印刷データは、例えば、デジタルカメラなどによって得られた一般的なRGBのデジタル画像情報を、外部接続機器が備える画像処理アプリケーションやプリンタードライバーなどのソフトウェアによってプリンター100で印刷できるように変換処理した画像形成用のデータであり、プリンター100を制御するコマンドを含んでいる。
インターフェイス部61は、外部接続機器とプリンター100との間でデータの送受信を行う。
CPU62は、プリンター100全体の制御を行うための演算処理装置である。
記憶部63は、液体を吐出するタイミングを制御するための「制御情報」(後述)や、CPU62が動作するプログラムを格納(記憶)する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
CPU62は、記憶部63に格納されている制御情報やプログラム、および外部接続機器から受信した印刷データに従って、ユニット制御部64を介して各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット40、供給部50、巻取り部51、UV照射器80)を制御する。
コントローラー60(CPU62)は、ヘッドユニット40の制御において、印刷データに従って画像を形成する各インクジェットヘッド41のインク吐出タイミングを、印刷媒体10の搬送に応じて制御する。この制御は、回転ドラム26の回転軸に取り付けられ、回転ドラム26の回転位置を検出するドラムエンコーダー(図示省略)の出力(検出値)に基づいて実行される。つまり、回転ドラム26は印刷媒体10の搬送に伴って従動回転するため、回転ドラム26の回転位置を検出するドラムエンコーダーの出力を参照すれば、印刷媒体10の搬送位置を把握することができる。
ドラムエンコーダーは、光学式のロータリーエンコーダーであり、目盛りが付されたスケールと、発光素子および受光素子を有するフォトセンサーなどから成る。
コントローラー60は、ドラムエンコーダーの出力からpts(print timing signal)信号を生成し、このpts信号に基づいて各インクジェットヘッド41のインク吐出タイミングを制御することで、各インクジェットヘッド41が吐出したインクを搬送される印刷媒体10の目標位置に着弾させて、画像を形成する。
また、コントローラー60は、印刷媒体10に予め形成されたマークMを検出した結果に基づいて、印刷媒体10の搬送を制御する。
例えば、印刷媒体10に形成された画像に対して新たな画像を重ねて形成する重ね刷り印刷(追い刷り印刷)の場合において、重ね位置の精度を高めるために、位置検出用のマークMを活用する。
図3は、マークMの検出位置と画像形成位置(インクが吐出される位置)との関係を示す概念図である。
マークMは、例えば、図3に示すように、黒インクで形成された略5mm×5mmの方形状のマークである。マークMは、印刷媒体10の所定位置(印刷する画像の領域外の位置で、マークセンサー27によって検出可能な位置)に、必要に応じ所定の間隔をもって設けられる。マークMは、印刷媒体10に予め設けられていても良いし、最初に画像を形成(印刷)する際に画像の形成に先立って、あるいは並行して形成しても良い。
マークセンサー27は、印刷媒体10の表面に対向して配置されている。なお、図1の例では、マークセンサー27は、供給部50寄りの搬送ローラー23と供給ローラー21との間に配置されているが、この位置に限定するものではない。インクジェットヘッド41によってインクが吐出される位置とマークMとの相対位置が検出できる位置であれば良い。例えば、マークMが印刷媒体10の裏面に設けられる場合には、印刷媒体10の裏面に対向する位置に設けられる。
マークセンサー27は、例えば、光学センサーであり、検出値が所定の検出閾値の前後でレベルが変化する検出信号を出力する。すなわち、マークセンサー27は、印刷媒体10の表面(つまりは下地)に対して、マークMを検出すると、出力レベルを変化させる。
コントローラー60は、印刷媒体10に画像を形成する位置(つまりは、搬送される印刷媒体10に対してインクを吐出するタイミング)を、マークMの検出位置に対する相対位置として制御する。より具体的には、マークセンサー27によって検出されたマークMの重心(印刷媒体10の搬送方向においてマークMの重心が重なる位置)が検出された位置から、インクジェットヘッド41によってインクが吐出される位置まで搬送される長さ基準長Dとした場合に、このマークセンサー27から基準長Dの位置を基準吐出位置として相対位置制御を行う。つまり、例えば、マークMの重心に重なる位置にインクを吐出する場合には、マークセンサー27がマークM(の重心)を検出した位置(タイミング)から印刷媒体10を基準長Dの長さ送った位置(タイミング)でインクを吐出する。
なお、基準長Dの情報は、印刷媒体10を搬送する回転ドラム26の回転量、つまりは、ドラムエンコーダーのカウント値の情報として記憶部63に格納される。
以上のような構成のプリンター100においては、UV照射器80の照射光のエネルギーやインクの硬化反応熱などの影響により、印刷媒体10および印刷媒体10を支持する回転ドラム26の温度が上昇する場合がある。この温度上昇による熱膨張により、印刷媒体10の搬送方向において、インクを吐出するノズルと印刷媒体10との相対位置が変動してインクの着弾位置が所望の位置あるいは所定の位置からずれてしまう場合がある。
具体的に説明すると、回転ドラム26の温度が上昇し熱膨張した場合に、回転ドラム26の径が大きくなることによって、所定のドラムエンコーダーのカウント値に対する印刷媒体10の移動量(搬送される長さ)が大きくなる。例えば、回転ドラム26の半径が+0.1mmの場合、円周が0.03%(=0.1×2/600)増加するため、基準吐出位置は、基準長Dに対し、D×0.03%だけ搬送方向において余計に(前方に)搬送される。その結果、例えば、重ね刷りを行う場合において、D=1000mmで、下地の画像が、所定に位置に対してずれ無く印刷されている場合には、重ね刷りされる画像が、搬送方向において0.3mm後方にずれて印刷されることになる。
また、印刷媒体10の温度が上昇し熱膨張した場合には、印刷媒体10の長さが伸びることによって、搬送されるべき位置が搬送方向において後方にずれてしまう。例えば、重ね刷りを行う場合において、下地の画像が、所定に位置に対してずれ無く印刷されており、マークセンサー27の位置からインクが吐出される位置までの長さの印刷媒体10が+0.5mm熱膨張した場合に、下地画像の移動が搬送方向において後方に0.5mmずれるため、重ね刷りされる画像が、相対的に、搬送方向において0.5mm前方にずれて印刷されることになる。
図4に、回転ドラム26の温度を室温(20℃)から+24℃変化させた場合の印刷位置ずれの評価データを示す。
印刷媒体10としてメディア01〜05の5種類について、インク吐出位置におけるずれ量を評価している。印刷媒体10の熱膨張に起因するずれ量を変動量A、回転ドラム26の熱膨張に起因するずれ量を変動量Bとしている。
図4に示す表において、変動量Aは、所定長さの印刷媒体10の熱膨張による寸法変化を基準長Dにおける値に換算して得られた値である。また、変動量Bは、回転ドラム26の直径の変動値から搬送量の変動値を算出した値である。変動量Aは、重ね刷りされる画像が、搬送方向において前方にずれ、変動量Bは、重ね刷りされる画像が、搬送方向において0.3mm後方にずれるため、最終的な画像のずれ(印刷ずれ量)は、それらの和として現れる。従って、印刷ずれ量は、変動量Aと変動量Bとの和として算出した値である。
図4に示す表からも判るように、印刷媒体10を構成する材料によって熱膨張係数が異なるため、変動量Aの大きさ、および印刷ずれ量は、それぞれに異なった値になっている。
なお、ここでは、変動量Aと変動量Bとを個別に評価し、その和として印刷ずれ量を求めているが、より実態に即した評価として、回転ドラム26の温度を変えながら、基準長D(例えば1000mm)搬送する動作を行い、このときの実際の印刷媒体10の搬送量を測定し、その差(つまり印刷ずれ量)を直接評価する方法であっても良い。
印刷ずれ量は、回転ドラム26の温度が高いほど、つまり室温との差異が大きくなるほど、大きな値を示す。そこで、本実施形態では、回転ドラム26の温度を検出(計測)できる温度センサー30を備え、温度センサー30が検出した回転ドラム26の温度に基づき、コントローラー60がインクを吐出するタイミングを制御(補正)することで、印刷のずれを抑制するようにしている。
図4に示す表の右端には、1℃当たりの補正量を補正係数[μm/℃]として求めている。この補正係数に基づき、回転ドラム26の温度に対応する補正量を算出して補正を行う。
以下に具体的に説明する。
温度センサー30には、好適例として放射温度計を用い、図1に示すように、回転ドラム26のヘッドユニット40が設けられた印刷領域の反対側において、回転ドラム26の外周部温度を計測できるように配置している。
回転ドラム26の外周部の温度は、プリンター100の稼動状態に応じて変動し、それに合わせて印刷ずれを抑制するための補正量も変動する。従って、吐出タイミングの補正は、所定のインターバルで(例えば10秒毎に)回転ドラム26の温度を計測し、その結果得られた補正値を持って随時(例えば1℃の変化が検知された都度)行うことが好ましい。
補正値は、上述したように、印刷媒体10を構成する材料によって異なり、また回転ドラム26の温度によっても異なってくる。印刷媒体10の種類と回転ドラム26の温度のよって決定される補正値を補正値Rmtとし、回転ドラム26の温度と室温20℃との差異1℃当たりの特定の印刷媒体10に対応する補正量を補正係数Fmとすると、回転ドラム26の温度t℃に対し、補正値Rmtは、次式で求められる。
補正値Rmt=(t−20)×Fm ・・・・・(1)
補正係数Fmは、使用する印刷媒体10を構成する材料およびプリンター100の稼動仕様によって異なってくるため、予め充分な評価を行い求めておく。プリンター100の稼動仕様とは、例えば、印刷媒体10の搬送速度など回転ドラム26や印刷媒体10の温度変化に影響を与えるパラメーターである。
本実施形態では、吐出タイミングの補正において、回転ドラム26の温度に応じて適切な補正値が得られる「制御情報」として、予め評価した結果求められた補正係数Fmを含む補正値テーブルを予め準備し、記憶部63に記憶している。
補正値テーブルは、印刷媒体10の属性情報(例えば、印刷媒体10の製品名や品番など、印刷媒体10あるいは、印刷媒体10を構成する材料を特定できる情報)と、その属性情報に対応する補正係数Fmとの対応テーブルである。プリンター100が吐出タイミングを補正する際に、この補正値テーブルを参照することによって、使用する印刷媒体10の属性情報と、回転ドラム26の温度から、上述した式(1)を用い、適切な補正量(補正値Rmt)を決定することができる。
実際にコントローラー60が行うインク吐出タイミングの補正は、図3に示すように、マークセンサー27の位置(マークMの重心検出位置)から、インクジェットヘッド41のインク吐出位置(基準吐出位置)まで印刷媒体10を搬送する基準長D(例えば室温20℃における搬送量1000mm)に対して決定された補正値Rmtを加えることで行われる。より具体的には、決定された補正値Rmtをドラムエンコーダーのカウント値に換算した値で基準長Dに補正値Rmtを加える補正を行う中で、前述したpts信号に基づいて各インクジェットヘッド41のインク吐出タイミングを制御する。
<液体吐出方法>
次に、上述したプリンター100を使用した液体吐出方法について説明する。
本実施形態における液体吐出方法は、印刷媒体10を回転ドラム26に支持させるステップと、回転ドラム26の温度を検出するステップと、検出された回転ドラム26の温度に基づき、回転ドラム26に支持された印刷媒体10にインクを吐出するタイミングを決定するステップと、決定されたタイミングでインクを吐出するステップと、を含むことを特徴としている。以下に具体的に説明する。
図5は、本実施形態における液体吐出方法のフローを示すフローチャートである。
まず、準備段階として、予め、プリンター100で使用する印刷媒体10に対応する補正値テーブルを用意し、記憶部63に格納しておく(ステップS1)。補正値テーブルの準備は、例えば、印刷媒体10の製造メーカーが、プリンター100用の補正値テーブルとして準備しておいたものを入手し、外部接続機器を介して印刷データと共にプリンター100に送る方法によっても良いし、予め、印刷媒体10を用いて、実際にプリンター100で評価した結果から作成した補正値テーブルを用いる方法であっても良い。
次に、印刷媒体10をプリンター100にセットする(ステップS2)。具体的には、ロール状に巻かれた状態で供給される印刷媒体10を、供給部50にセットし、印刷媒体10のリーディング部を搬送ユニット20が構成する搬送経路に通す。
次に、外部接続機器から印刷データをプリンター100に送り、印刷を実行させる(ステップS3)。
次に、プリンター100は、温度センサー30によって回転ドラム26の温度を計測し(ステップS4)、補正値テーブルを参照して、印刷媒体10の属性情報に対応する補正係数Fmを取得し、この補正係数Fmおよび計測された回転ドラム26の温度から補正値Rmtを算出する(ステップS5)。
コントローラー60は、補正値Rmtに基づき、ヘッドユニット40を制御して吐出タイミングを補正し、インクジェットヘッド41からインクを吐出させる(ステップS6)。
吐出タイミングの補正は、所定のインターバルで(例えば10秒毎に)回転ドラム26の温度を計測し、その結果得られた補正値を持って随時(例えば1℃の変化が検知された都度)印刷が完了するまで行う(ステップS7)。
以上述べたように、本実施形態による液体吐出装置および液体吐出方法によれば、以下の効果を得ることができる。
印刷媒体10を支持し回転する回転ドラム26の温度に基づいてインクを吐出するタイミングが制御されるため、吐出したインクの着弾位置がずれる要因の内、回転ドラム26の温度と相関関係を示す要因については、その影響を抑制することが可能となる。
また、吐出タイミングの補正は、所定のインターバルで随時行うことができるため、プリンター100の稼動に伴い回転ドラム26の温度が変動した場合であっても、より適切にインクの着弾位置ずれの補正を行うことができる。
また、プリンター100が、吐出するインクとして光硬化型樹脂を含み、インクが吐出された印刷媒体10に光を照射するUV照射器80を備えた場合において、光照射の影響により回転ドラム26の温度が変化した場合であっても、吐出したインクの着弾位置がずれる要因の内、回転ドラム26の温度と相関関係を示す要因については、その影響を抑制することが可能となる。
また、回転ドラム26の温度および印刷媒体10の属性情報に応じてインクを吐出するタイミングが制御されるため、使用する印刷媒体10が異なっても、より適切に回転ドラム26の温度の影響により発生する着弾位置ずれを抑制することができる。
また、温度センサー30に放射温度計を用いることで、温度センサー30を設ける位置の自由度が高まり、より好適にプリンター100を構成することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。
実施形態1では、図1に示すように、「支持部」として回転ドラム26を用いた例を説明したが、支持部は、これに限定するものではない。印刷媒体の搬送方向における位置を検出するセンサー位置から、インクを吐出するインクジェットヘッドまでの搬送経路において、印刷媒体の温度に影響を与える支持部であれば、同様の効果を得ることができる。
10…印刷媒体、20…搬送ユニット、21…供給ローラー、22…搬送モーター、23…搬送ローラー、25…排出ローラー、26…回転ドラム、27…マークセンサー、30…温度センサー、40…ヘッドユニット、41…インクジェットヘッド、50…供給部、51…巻取り部、60…コントローラー、61…インターフェイス部、62…CPU、63…記憶部、64…ユニット制御部、80…UV照射器、100…プリンター。

Claims (6)

  1. 印刷媒体に液体を吐出する吐出部と、
    前記印刷媒体を支持する支持部と、
    前記支持部の温度を検出する検出部と、
    検出された前記温度に基づき、前記吐出部が前記液体を吐出するタイミングを制御する制御部と、を備えることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記支持部が、前記印刷媒体を外周に支持し回転するドラムであり、
    前記吐出部が、前記ドラムに支持された前記印刷媒体に液体を吐出するノズルを備えたヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記液体が、光硬化型樹脂を含み、
    前記液体が吐出された前記印刷媒体に光を照射する光照射部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記印刷媒体の属性情報に応じた前記タイミングの制御情報を記憶する記憶部を備え、
    前記制御部が、検出された前記温度および前記制御情報に基づき前記タイミングを制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記検出部が放射温度計であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  6. 印刷媒体を支持部に支持させるステップと、
    前記支持部の温度を検出するステップと、
    検出された前記温度に基づき、前記支持部に支持された前記印刷媒体に液体を吐出するタイミングを決定するステップと、
    決定された前記タイミングで前記液体を吐出するステップと、を含む液体吐出方法。
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