JP2016175375A - 印刷装置 - Google Patents

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貴洋 山下
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Abstract

【課題】ウェブにおける画像の印刷位置の変化を小さくし、印刷精度を高めること。【解決手段】シートSを支持しつつ回転する回転ドラム30と、回転ドラム30と対向する位置に配置され、回転ドラム30に支持されたシートSにインクを吐出するヘッド51,52と、シートSに形成されたマークMを検出可能なマーク検出センサー80と、を備え、マーク検出センサー80は、シートSの搬送経路において、回転ドラム30の円周の0.97倍の距離から回転ドラム30の円周の1.03倍の距離までの範囲で、シートSが回転ドラム30に接触する位置から上流に位置していることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置に関する。
ロール状に収容された用紙(ウェブ)を印刷部に繰り出して画像形成(画像記録)を行う画像形成装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の画像形成装置では、ウェブに形成された見当マーク(アイマーク)をマークセンサーが検出することによって、ウェブにおける画像の印刷位置を制御している。
詳しくは、特許文献1に記載の画像形成装置は、ウェブを繰り出す繰出装置(巻出し装置)と、ウェブに画像を印刷する印刷装置と、画像が印刷されたウェブを巻き取る巻取装置とを備えている。印刷装置は、ウェブの支持台の役割を有する支持胴を有し、支持胴に巻付けられたウェブのアイマークを検出するために、マークセンサーは支持胴の近くに設置されている。さらに、マークセンサーを支持胴の近くに設置することが難しい場合、マークセンサーは、支持胴の直径の範囲の距離の位置に支持胴から離して設置されている。
かかる構成によって、ウェブの蛇行や伸縮の影響を殆ど受けず、また、支持胴の回転位置と見当マークによる印刷位置とを精密に関連付けて印刷することができ、精度の良い印刷ができるとしている。
特開2004−284078号公報
支持胴の近くに各種部品を配置すると、マークセンサーを支持胴の近くに設置することが難しく、マークセンサーを支持胴から離して設置する必要がある。ところが、マークセンサーを支持胴の直径の範囲の距離の位置に支持胴から離して設置した場合、ウェブがマークセンサーの位置から支持胴の位置まで搬送される間に、様々な外乱によるウェブの搬送距離の変動によって、画像の印刷位置が変化し、精度の良い印刷が難しいという課題があった。
例えば、支持胴の回転軸の位置がずれ支持胴が偏心すると、一定時間において支持胴の外周面によって搬送されるウェブの搬送距離が変動する。さらに、例えばUV(ultraviolet)インクを使用すると、UV光による熱によって支持胴の偏心の影響が強くなり、一定時間において支持胴の外周面によって搬送されるウェブの搬送距離の変動が大きくなる。従って、例えば支持胴の偏心という外乱によってウェブの搬送距離が変動し、画像の印刷位置が変化し、精度の良い印刷が難しいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る印刷装置は、ウェブを支持しつつ回転する回転ドラムと、前記回転ドラムと対向する位置に配置され、前記回転ドラムに支持された前記ウェブにインクを吐出するヘッドと、前記ウェブに形成されたマークを検出可能なマーク検出センサーと、を備え、前記マーク検出センサーは、前記ウェブの搬送経路において、前記回転ドラムの円周の0.97倍の距離から前記回転ドラムの円周の1.03倍の距離までの範囲で、前記ウェブが前記回転ドラムに接触する位置から上流に位置していることを特徴とする。
[適用例2]上記適用例に係る印刷装置では、前記マーク検出センサーは、前記ウェブの搬送経路において、前記回転ドラムの円周分の距離だけ、前記ウェブが前記回転ドラムに接触する位置から上流に位置していることが好ましい。
ウェブを回転ドラムに巻き掛ける(巻き取る)ことによって、ウェブを搬送し、ウェブの目標位置に画像を形成する。さらに、マーク検出センサーがウェブに形成されたマークを検出する位置から、ウェブの搬送時間(搬送距離)を予測し、ウェブの画像の印刷位置を決定し、ウェブの目標位置に画像を形成する。
例えば、回転ドラムが偏心していると、回転ドラムが一回転する範囲で、ウェブの搬送量が大きい部分(速く搬送される部分)と、ウェブの搬送量が小さい部分(遅く搬送される部分)とが生じる。速く搬送される部分と遅く搬送される部分とでは、マーク検出センサーの位置から回転ドラムの位置(ウェブが回転ドラムに接触する位置)までのウェブの搬送時間が異なり、ウェブの画像の印刷位置が変化する。
回転ドラムの円周分の距離は、回転ドラムの直径と円周率との積で表され、回転ドラムの偏心の影響を受けず一定である。マーク検出センサーの位置から回転ドラムの位置(ウェブが回転ドラムに接触する位置)までのウェブの搬送距離を、回転ドラムの円周分の距離に設定すると、回転ドラムが偏心していても、速く搬送される部分の影響と遅く搬送される部分の影響とが相殺され、マーク検出センサーの位置から回転ドラムの位置までのウェブの搬送時間が一定になり、ウェブの画像の印刷位置の変化を小さくすることができる。
従って、ウェブの目標位置に画像を安定して形成し、印刷の精度を高めることができる。
さらに、マーク検出センサーの位置から回転ドラムの位置までのウェブの搬送距離を、回転ドラムの円周の0.97倍の距離から回転ドラムの円周の1.03倍の距離までの範囲に設定した場合においても、マーク検出センサーの位置から回転ドラムの位置までのウェブの搬送距離を回転ドラムの円周分の距離に設定する場合と同様に、実用に供する範囲でウェブの画像の印刷位置の変化を小さくすることができる。
従って、実用に供する範囲でウェブの目標位置に画像を形成し、実用に供する範囲で印刷の精度を高めることができる。
従って、マーク検出センサーは、ウェブの搬送経路において、回転ドラムの円周の0.97倍の距離から回転ドラムの円周の1.03倍の距離までの範囲で、ウェブが回転ドラムに接触する位置から上流に位置していることが好ましい。
さらに、マーク検出センサーは、ウェブの搬送経路において、回転ドラムの円周分の距離だけ、ウェブが回転ドラムに接触する位置から上流に位置していることがより好ましい。
[適用例3]上記適用例に係る印刷装置では、前記ウェブの搬送経路を構成し、前記回転ドラムよりも上流に配置された複数の搬送ローラーを備え、前記マーク検出センサーは、前記ウェブの搬送経路において、前記回転ドラムよりも上流に配置され、かつ、前記複数の搬送ローラーのうち前記回転ドラムに最も近い位置に配置された搬送ローラーよりも下流に配置されていることが好ましい。
ウェブを巻き取る側に配置された搬送ローラーは、ウェブを繰り出す側に配置された搬送ローラーと比べて、両搬送ローラー間を通過するウェブの搬送速度に影響しやすい。つまり、ウェブの搬送経路において、下流に配置された搬送ローラーは、上流に配置された搬送ローラーと比べて、ウェブの搬送速度に影響しやすい。
本適用例では、マーク検出センサーに対してウェブの搬送経路の上流に搬送ローラーが配置されているので、マーク検出センサーに対してウェブの搬送経路の下流に搬送ローラーが配置されている場合と比べて、ウェブの搬送速度が変化しにくくなる。
従って、マーク検出センサーの位置から回転ドラムの位置までのウェブの搬送時間(搬送速度)の変化が小さくなり、ウェブの目標位置に画像を安定して形成することができる。
[適用例4]上記適用例に係る印刷装置では、前記回転ドラムと対向する位置にUV照射器を備え、前記インクはUVインクであることが好ましい。
UVインクは、UV光を照射することで容易に硬化するので、例えば油性インクと比べて素早く硬化し、印刷の生産性を高めることができる。
実施形態1に係るプリンターの構成を模式的に示す概略図。 実施形態1に係るプリンターの電気的な構成を模式的に示すブロック図。 (a)は第1の印刷動作でシートに形成された画像の状態を示す模式図、(b)は第2の印刷動作でシートに形成された画像の状態を示す模式図。 第2の印刷動作の状態を示す模式図。 実施形態2に係るプリンターの構成を模式的に示す概略図。 変形例1に係るプリンターの構成を模式的に示す概略図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るプリンターの構成を模式的に示す概略図である。
「プリンターの概要」
最初に、図1を参照し、「印刷装置」の一例であるプリンター1の概要を説明する。
図1に示すように、プリンター1では、シートSが繰出軸20及び巻取軸40にロール状に巻き付けられ、搬送経路に沿って張架されている。シートSは、繰出軸20から巻取軸40へ向かう搬送方向Dsへ搬送されつつ、画像記録を受ける。シートSの種類は、紙系とフィルム系に大別される。具体例を挙げると、紙系には上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙等があり、フィルム系には合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(polypropylene)等がある。
なお、シートSは「ウェブ」の一例である。
プリンター1は、繰出軸20からシートSを繰り出す繰出部2(繰出領域)と、繰出部2から繰り出されたシートSに画像を記録(印刷)するプロセス部3(プロセス領域)と、プロセス部3で画像が記録(印刷)されたシートSを巻取軸40に巻き取る巻取部4(巻取領域)とを備える。
以降の説明では、シートSの両面のうち、画像が印刷される面を表面と称し、その逆側の面を裏面と称す。
繰出部2は、シートSの端を巻き付けた繰出軸20と、繰出軸20から引き出されたシートSを巻き掛ける従動ローラー21とを有する。シートSは、繰出軸20に着脱可能な芯管22を介して繰出軸20に巻き付けられている。繰出軸20は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持する。そして、繰出軸20が図1の時計回りに回転することで、繰出軸20に巻き付けられたシートSが従動ローラー21を経由してプロセス部3へと繰り出される。
なお、繰出軸20のシートSが使い切られた際には、ロール状のシートSが巻き付けられた新たな芯管22を繰出軸20に装着して、繰出軸20のシートSを取り換えることが可能となっている。
繰出軸20及び従動ローラー21は、搬送方向Dsに直交する幅方向Dw(図1の紙面に垂直な方向)に移動可能となっている。繰出部2は、繰出軸20及び従動ローラー21の位置を幅方向Dw(軸方向)に調整することでシートSの蛇行を抑制するステアリング機構7を有する。すなわち、繰出部2は、シートSの搬送方向Dsへの搬送時に、シートSの搬送方向Dsと交差する方向(幅方向Dw)への移動を補正するステアリング機構7を備え、シートSの幅方向Dwへの移動(シートSの端の移動)を補正することができる。
ステアリング機構7は、エッジセンサー70や幅方向駆動部71などで構成される。ステアリング機構7は、シートSの搬送方向Dsへの搬送時に、エッジセンサー70によるシートSの端部位置の検出結果に基づいてシートSの幅方向Dwへの移動を補正し、シートSの蛇行を抑制する。
エッジセンサー70は、従動ローラー21と前駆動ローラー31との間で、シートSの幅方向Dwの端に対向して設けられ、幅方向DwにおけるシートSの端(シートSの端部位置)を検出する。エッジセンサー70は、超音波を発信する発信器(図示省略)と、超音波を受信する受信器(図示省略)とを有している。発信器と受信器とは、シートSを挟んで配置されている。発信器は、幅方向Dwに10mm程度の幅を有する円形の検出領域に対して超音波を発信する。受信器は、検出領域を通過した超音波を受信する。
幅方向駆動部71は、エッジセンサー70の検出結果に基づいて、繰出軸20及び従動ローラー21の幅方向Dwの位置を調整することで、シートSの幅方向Dwへの移動を補正し、シートSの蛇行を抑制する。
プロセス部3は、繰出部2から繰り出されたシートSを回転ドラム30で支持しつつ、回転ドラム30の外周面に沿って配置された各機能部51,52,61,62,63により処理を適宜行って、シートSに画像を記録(印刷)する。つまり、プロセス部3は、シートSを支持しつつ回転する回転ドラム30と、回転ドラム30と対向する位置に配置され、回転ドラム30に支持されたシートSにインクを吐出するヘッド51,52と、UV光を照射しインクを硬化させるUV照射器61,62,63とを有している。
なお、ヘッド51,52から吐出されるインクは、UV光を照射することで硬化するUVインクである。ヘッド51,52から吐出されるインクをUVインクとすることで、例えばヘッド51,52から吐出されるインクを油性インクとする場合と比べて、素早く硬化し、印刷の生産性を高めることができる。
さらに、プロセス部3には、回転ドラム30の両側に前駆動ローラー31と後駆動ローラー32とが設けられており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSが回転ドラム30に支持されて、画像記録を受ける。
プロセス部3は、ステアリング機構7に対して搬送経路の下流側に設けられている。ステアリング機構7が、プロセス部3よりも搬送経路の上流側に位置すると、プロセス部3における印刷位置の変動(シートSの蛇行)が抑制され、所定の位置に画像を形成することができる。
前駆動ローラー31は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、繰出部2から繰り出されたシートSを裏面側から巻き掛ける。そして、前駆動ローラー31は図1の時計回りに回転することで、繰出部2から繰り出されたシートSを搬送経路の下流側へと搬送する。なお、前駆動ローラー31に対してはニップローラー31nが設けられている。このニップローラー31nは、前駆動ローラー31側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、前駆動ローラー31との間でシートSを挟み込む。これによって、前駆動ローラー31とシートSとの間の摩擦力が確保され、前駆動ローラー31によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
回転ドラム30は、シートSを支持しつつ回転する回転ドラムであり、例えば概略400mmの直径を有する円筒形状を有している。回転ドラム30は、支持機構(図示省略)により搬送方向Ds及びその逆方向の両方向に回転可能に支持されている。回転ドラム30は、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSを裏面側から巻き掛ける。すなわち、回転ドラム30は、シートSとの間の摩擦力を受けてシートSの搬送方向Dsに従動回転しつつ、シートSを裏面側から支持するものである。
なお、プロセス部3におけるシートSの搬送速度(一定期間のシートSの搬送距離)は、主に回転ドラム30によって制御される。
プロセス部3では、回転ドラム30への巻き掛け部の両側でシートSを折り返す従動ローラー33,34が設けられている。これらのうち従動ローラー33は、前駆動ローラー31と回転ドラム30との間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。一方、従動ローラー34は、回転ドラム30と後駆動ローラー32との間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。
後駆動ローラー32は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、回転ドラム30から従動ローラー34を経由して搬送されてきたシートSを裏面側から巻き掛ける。そして、後駆動ローラー32は図1の時計回りに回転することで、シートSを巻取部4へと搬送する。なお、後駆動ローラー32に対してはニップローラー32nが設けられている。このニップローラー32nは、後駆動ローラー32側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、後駆動ローラー32との間にシートSを挟み込む。これによって、後駆動ローラー32とシートSの間の摩擦力が確保され、後駆動ローラー32によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
このように、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSは、回転ドラム30の外周面に支持される。そして、プロセス部3では、回転ドラム30に支持されるシートSの表面に対してカラー画像を印刷するために、互いに異なる色に対応した複数のヘッド51が設けられている。具体的には、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックに対応する4個のヘッド51が、この色順で搬送方向Dsに並ぶ。各ヘッド51は、回転ドラム30に巻き掛けられたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、対応する色のインク(有色インク)をノズルからインクジェット方式で吐出する。つまり、各ヘッド51は回転ドラム30と対向する位置に配置され、回転ドラム30に支持されたシートSにインクを吐出する。搬送方向Dsへ搬送されるシートSに対して各ヘッド51がインクを吐出することで、シートSの表面にカラー画像が形成される。
上述したように、インクとしては、UV光(紫外光)を照射することで硬化するUVインクが用いられる。そこで、プロセス部3では、インクを硬化させてシートSに定着させるために、UV照射器61,62が設けられている。インクの硬化は、仮硬化と本硬化の二段階に分けて実行され、複数のヘッド51の各間には、仮硬化用のUV照射器61が配置されている。UV照射器61は、弱い照射強度の紫外線を照射することで、インクの濡れ広がり方が紫外線を照射しない場合と比べて十分に遅くなる程度にインクを硬化(仮硬化)させるものであり、インクを本硬化させるものではない。一方、複数のヘッド51に対して搬送方向Dsの下流側には、本硬化用のUV照射器62が設けられている。つまり、UV照射器62は、UV照射器61より強い照射強度の紫外線を照射することで、インクの濡れ広がりが停止する程度に硬化(本硬化)させるものである。
このように、複数のヘッド51の各間に配置されたUV照射器61が、搬送方向Dsの上流側のヘッド51からシートSに吐出された有色インクを仮硬化させる。従って、一のヘッド51がシートSに吐出したインクは、搬送方向Dsの下流側で一のヘッド51に隣り合うヘッド51に到るまでに仮硬化される。これによって、異なる色の有色インクが混ざり合うといった混色の発生が抑制される。こうして混色が抑制された状態で、複数のヘッド51は互いに異なる色の有色インクを吐出して、シートSにカラー画像を形成する。さらに、複数のヘッド51より搬送方向Dsの下流側では、本硬化用のUV照射器62が設けられている。そのため、複数のヘッド51により形成されたカラー画像は、UV照射器62により本硬化されてシートSに定着する。
さらに、UV照射器62に対して搬送方向Dsの下流側には、ヘッド52が設けられている。このヘッド52は、回転ドラム30に巻き掛けられたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、透明のUVインクをノズルからインクジェット方式でシートSの表面に吐出する。つまり、4色分のヘッド51によって形成されたカラー画像に対して、透明インクがさらに吐出される。この透明インクは、カラー画像の全面に吐出されて、光沢感あるいはマット感といった質感をカラー画像に与える。
また、ヘッド52に対して搬送方向Dsの下流側には、UV照射器63が設けられている。このUV照射器63は強い紫外線を照射することで、ヘッド52が吐出した透明インクを本硬化させるものである。これによって、透明インクをシートS表面に定着させることができる。
このように、プロセス部3では、回転ドラム30の外周部に巻き掛けられるシートSに対して、インクの吐出及び硬化が適宜実行されて、透明インクでコーティングされたカラー画像が形成される。そして、カラー画像が形成されたシートSは、後駆動ローラー32によって巻取部4へと搬送される。
さらに、プロセス部3では、前駆動ローラー31と従動ローラー33との間に、シートSに形成されたマークM(図3参照)を検出可能なマーク検出センサー80が配置されている。マーク検出センサー80は、シートSに近接して配置されている。
マーク検出センサー80は、シートSの搬送経路において、回転ドラム30の円周分の距離だけ、シートSが回転ドラム30に接触する位置(図4における点Q)から上流(シートSの搬送経路の上流)に位置している。つまり、マーク検出センサー80は、回転ドラム30の円周分の距離(回転ドラム30の外周面の1周長に相当する長さ)だけ、シートSと回転ドラム30とが接触する位置から、上流(シートSの搬送経路の上流)に位置している。
回転ドラム30の断面は円形状であるので、回転ドラム30の円周分の距離は、回転ドラム30の直径と円周率との積で表される。
詳細は後述するが、マーク検出センサー80が、シートSの搬送経路において、回転ドラム30の円周の0.97倍の距離から回転ドラム30の円周の1.03倍の距離までの範囲で、シートSが回転ドラム30に接触する位置から上流(シートSの搬送経路の上流)に位置する構成であってもよい。
なお、本実施形態における回転ドラム30の円周の0.97倍の距離から回転ドラム30の円周の1.03倍の距離までの範囲は、回転ドラム30の円周の0.97倍の距離及び回転ドラム30の円周の1.03倍の距離を含む。
マーク検出センサー80は、光を発する発光部(図示省略)と、光を検出する受光部(図示省略)とを備えている。発光部は、例えば発光ダイオードやタングステンランプなどで構成される。受光部は、例えばフォトダイオードなどの光学式センサーで構成され、検出値として受光量に応じたレベルの信号を出力する。
つまり、マーク検出センサー80は、前駆動ローラー31と従動ローラー33との間で、シートSの表面を照らすように配置されている。
巻取部4は、シートSの端を巻き付ける巻取軸40の他に、巻取軸40と後駆動ローラー32の間でシートSを裏面側から巻き掛ける従動ローラー41を有する。巻取軸40は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き取って支持する。つまり、巻取軸40が図1の時計回りに回転すると、後駆動ローラー32から搬送されてきたシートSが従動ローラー41を経由して巻取軸40に巻き取られる。
シートSは、巻取軸40に着脱可能な芯管42を介して巻取軸40に巻き取られる。巻取軸40に巻き取られたシートSが満杯になった際には、芯管42ごとシートSを取り外すことが可能となっている。
「プリンターの電気的な構成」
図2は、本実施形態に係るプリンターの電気的な構成を模式的に示すブロック図である。
次に、図2を参照し、プリンター1の電気的な構成について説明する。
図2に示すように、プリンター1は、プリンター1の各部を制御するプリンター制御部100を有している。そして、ヘッド51,52やUV照射器61,62,63やシート搬送系などの装置各部は、プリンター制御部100によって制御されている。
プリンター制御部100は、カラー画像を形成する各ヘッド51のインク吐出タイミングを、シートSの搬送に応じて制御する。具体的には、インク吐出タイミングの制御は、回転ドラム30の回転軸に取り付けられて、回転ドラム30の回転位置を検出するドラムエンコーダーE30の出力(検出値)に基づいて実行される。つまり、回転ドラム30の回転位置を検出するドラムエンコーダーE30の出力を参照し、各ヘッド51のインク吐出タイミングを制御することで、各ヘッド51が吐出したインクをシートSの目標位置に着弾させて、シートSの目標位置にカラー画像を形成(印刷)する。
また、ヘッド52が透明インクを吐出するタイミングも、同様にドラムエンコーダーE30の出力に基づいてプリンター制御部100により制御される。これによって、複数のヘッド51によって形成されたカラー画像に対して、透明インクを的確に吐出することができる。さらに、UV照射器61,62,63の点灯・消灯のタイミングや照射光量もプリンター制御部100によって制御される。
さらに、プリンター制御部100は、図1を用いて説明したシートSの搬送(シート搬送系)を制御する。つまり、シート搬送系を構成する部材のうち、繰出軸20、前駆動ローラー31、後駆動ローラー32及び巻取軸40のそれぞれにはモーターが接続されている。そして、プリンター制御部100はこれらのモーターを回転させつつ、各モーターの速度やトルクを制御して、シートSの搬送を制御する。
詳しくは、プリンター制御部100は、繰出軸20を駆動する繰出モーターM20を回転させて、繰出軸20から前駆動ローラー31にシートSを供給する。この際、プリンター制御部100は、繰出モーターM20のトルクを制御して、繰出軸20から前駆動ローラー31までのシートSのテンションを調整する。
さらに、プリンター制御部100は、前駆動ローラー31を駆動する前駆動モーターM31と、後駆動ローラー32を駆動する後駆動モーターM32とを回転させる。これによって、繰出部2から繰り出されたシートSがプロセス部3を通過する。この際、前駆動モーターM31に対しては速度制御が実行される一方、後駆動モーターM32に対してはトルク制御が実行される。
つまり、プリンター制御部100は、前駆動モーターM31のエンコーダー出力に基づいて、前駆動モーターM31の回転速度を一定に調整する。これによって、シートSは、前駆動ローラー31によって一定速度で搬送される。さらに、プリンター制御部100は、後駆動モーターM32のトルクを制御して、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32までのシートSのテンションを調整する。
さらに、プリンター制御部100は、減速機43を介して巻取軸40に接続された巻取モーターM40を回転させて、後駆動ローラー32が搬送するシートSを巻取軸40に巻き取る。この際、プリンター制御部100は、巻取モーターM40のトルクを制御して、後駆動ローラー32から巻取軸40までのシートSのテンションを調整する。
さらに、プリンター制御部100は、繰出部2に配置されたステアリング機構7における制御機能を担っている。プリンター制御部100は、エッジセンサー70によるシートSの端の位置情報の検出結果に基づいて、幅方向駆動部71を制御し、幅方向DwにおけるシートSの端の位置を目標位置に調整する。
さらに、プリンター制御部100は、プロセス部3に配置されたマーク検出センサー80における制御機能を担っている。
上述したマーク検出センサー80の発光部は、シートSの検出領域に光を照射し、マークMとシートSの表面とを交互に照らす。マーク検出センサー80の受光部は、検出領域の反射光を検出し、ローレベルの信号又はハイレベルの信号を出力する。詳しくは、マーク検出センサー80の発光部がシートSの表面を照らす場合、マーク検出センサー80の受光部は、ローレベルの信号を出力する。マーク検出センサー80の発光部がマークMを照らす場合、マーク検出センサー80の受光部はハイレベルの信号を出力する。
プリンター制御部100は、マーク検出センサー80の受光部や発光部を制御すると共に、マーク検出センサー80から出力された信号から、検出領域を通過したマークMの個数をカウントし、シートSの搬送位置情報を取得する。
「プリンターの動作」
図3(a)は、第1の印刷動作でシートに形成された画像の状態を示す模式図である。図3(b)は、第2の印刷動作でシートに形成された画像の状態を示す模式図である。
図3(b)では、画像A及びマークMにアドレス番号を附し、画像A1〜画像A7及びマークM1〜マークM7がシートSに形成されるものとして、画像の状態が図示されている。図中のTnは、シートSにおける画像Anの形成位置を示す。つまり、シートSにおけるTn(例えば、T1)に画像An(例えばA1)を形成する。例えば、シートSのT5は、画像A5を形成する目標位置である。
なお、図3(b)における画像A4は第1の印刷動作で形成された最後の画像Aであり、図3(b)における画像A5は第2の印刷動作で形成された最初の画像Aである。
以下、図3を参照し、プリンター1の動作について説明する。
シートSを搬送方向Dsに搬送し、シートSに画像を形成(印刷)する最初の印刷動作が第1の印刷動作である。図3(a)に示すように、第1の印刷動作では、画像AとマークMとをシートSに印刷する。
マークMは、有色インクによって、画像Aと同時に形成される。マークMは、画像Aの形成位置を決めるための目印であり、画像Aの形成位置を決める見当マーク(アイマーク)である。マークMは、例えば概略5mm角の正方形状であり、搬送方向Dsに沿って等間隔で配列される。
プリンター1では、プロセス部3のメンテナンス時や使用者の都合などによって、途中で印刷を停止させる場合がある。印刷の停止後に印刷を再開する場合は、シートSを搬送方向Dsに対して逆方向に巻き戻した後に、シートSを搬送方向Dsに搬送し、印刷を再開する。シートSを搬送方向Dsに対して逆方向に巻き戻す動作が、巻き戻し動作である。シートSを巻き戻した後に印刷を再開する動作が、第2の印刷動作である。つまり、第1の印刷動作の後に巻き戻し動作がなされ、巻き戻し動作の後に第2の印刷動作がなされる。
巻き戻し動作や第2の印刷動作では、マーク検出センサー80の発光部はシートSの検出領域に光を照射し、マーク検出センサー80の受光部は検出領域の反射光を検出する。プリンター制御部100は、マーク検出センサー80から出力された信号から、検出領域を通過したマークMの個数をカウントし、シートSの搬送位置情報を取得する。
第2の印刷動作では、第1の印刷動作で予め形成されたマークMn(例えば、マークM4)から画像A5の形成位置を決定する。例えば、マーク検出センサー80がマークMn(例えば、マークM4)を検出すると、プリンター制御部100は、シートSのT5に画像A5が形成されるように画像A5の形成位置を決定し、ヘッド51からインクを吐出してシートSのT5に画像A5を形成する。
その結果、図3(b)に示すように、第2の印刷動作では、第1の印刷動作で形成された最後の画像A4との間に、余分な空白部を設けずに、最初の画像A5及びマークM5を形成する。つまり、第1の印刷動作で形成された画像(画像A、マークM)との間に、余分な空白部を設けずに、新たな画像(画像A、マークM)を形成する。
従って、プリンター1では、メンテナンスや使用者の都合などによって印刷が停止し、印刷を再開した場合に余分な空白部(印刷ロス)が生じることが抑制され、印刷の生産性が高められている。
図4は、第2の印刷動作の状態を示す模式図である。
図4では、マーク検出センサー80と従動ローラー33,34と回転ドラム30とヘッド51とが図示され、他の構成要素の図示が省略されている。
また、図中の矢印で示された点Pは、シートSの搬送経路におけるマーク検出センサー80の検出位置である。つまり、点Pは、シートSにおけるマーク検出センサー80の検出領域に相当する。さらに、マーク検出センサー80は、シートSに近接して配置されているので、点Pはマーク検出センサー80が配置された位置に相当する。図中の矢印で示された点Qは、シートSの搬送経路においてシートSが回転ドラム30に接する位置である。図中の矢印で示された点Rは、シートSの搬送経路におけるヘッド51から吐出されたインクが着弾する位置である。つまり、点Rは、シートSにおける画像の形成位置に相当する。
図4に示すように、第2の印刷動作では、プリンター制御部100は、点Pにおいてマーク検出センサー80がシートSに予め形成されたマークMn(例えば、マークM4)を検出すると、シートSのT5に画像A5が形成されるようにヘッド51のインクの吐出タイミングを予測し、ヘッド51のインク吐出タイミングを制御する。
ここで、シートSの点Pと点Qとの間の移動量をL1とする。移動量L1は、シートSの搬送経路における点Pから点Qに至る距離であり、マーク検出センサー80の位置によって変化する。
さらに、シートSの点Qと点Rとの間の移動量をL2とする。移動量L2は、シートSの搬送経路における点Qから点Rに至る距離であり、点Qから点Rに至る回転ドラム30の外周面の長さに相当する。移動量L2は、回転ドラム30の回転軸に取り付けられて、回転ドラム30の回転位置を検出するドラムエンコーダーE30の出力に基づいて制御される。プリンター制御部100は、ドラムエンコーダーE30が検出した角度変位がθである場合、シートSの搬送経路における点Qから点Rに至る距離が移動量L2であると判断する。
第2の印刷動作では、シートSのT5が、点Pと点Qとを通過し点Rに至ると、ヘッド51からインクが吐出され、シートSのT5にインクが着弾し、シートSのT5に画像A5が形成される。
例えば、シートSの搬送速度が速くなり、シートSが移動量L1を移動する搬送時間が短くなると、シートSの目標位置(シートSのT5)と異なる位置に、インクが着弾する。同様に、シートSの搬送速度が遅くなり、シートSが移動量L1を移動する搬送時間が長くなると、シートSの目標位置(シートSのT5)と異なる位置に、インクが着弾する。
すなわち、シートSの搬送速度が変化し、シートSが移動量L1を移動する搬送時間が変化すると、ヘッド51からシートSに吐出されるインクの着弾位置が変化し、シートSの画像形成位置が変化する。
シートSは、前駆動ローラー31から繰り出され、従動ローラー33及び回転ドラム30に巻き掛ける(巻き取る)ことで、シートSの搬送経路における点Pから点Qに至る距離(移動量L1)を移動する。このため、移動量L1を移動するシートSの搬送速度は、前駆動ローラー31、従動ローラー33、及び回転ドラム30の影響を受ける。回転ドラム30は、前駆動ローラー31及び従動ローラー33よりも大きいため、移動量L1を移動するシートSの搬送速度は、回転ドラム30の影響を受けやすい。
回転ドラム30は、機械加工で製造されており、設計寸法に対する誤差(公差)を有する。回転ドラム30の寸法誤差によって回転ドラム30が偏心し、回転ドラム30の中心と回転ドラム30の外周面との間の距離が変化すると、回転ドラム30の回転速度が一定であっても、回転ドラム30が1回転する範囲において、シートSが速く搬送される部分と、シートSが遅く搬送される部分とが生じる。
詳しくは、回転ドラム30の回転速度が一定であり、回転ドラム30の回転角度が同じであった場合に、回転ドラム30が偏心していると、回転ドラム30の外周面においてシートSの搬送量が大きい部分と、回転ドラム30の外周面においてシートSの搬送量が小さい部分とが生じる。回転ドラム30の外周面においてシートSの搬送量が大きい部分では、シートSの搬送速度が速くなり、回転ドラム30の外周面においてシートSの搬送量が小さい部分では、シートSの搬送速度が遅くなる。
従って、回転ドラム30が偏心していると、回転ドラム30が1回転する範囲において、移動量L1を移動するシートSの搬送速度が変化し、移動量L1を移動するシートSの搬送時間が変化するため、シートSの目標位置(シートSのT5)にインクを着弾させることが難しくなり、シートSにおける画像A5の形成位置が変化し、精度良く画像を形成することが難しくなる。
さらに、回転ドラム30の加工精度が悪く、設計寸法に対する寸法誤差が大きくなると(回転ドラム30の偏心が大きくなると)、回転ドラム30が1回転する範囲において、移動量L1を移動するシートSの搬送時間(搬送速度)の変化が大きくなり、シートSの目標位置(シートSのT5)にインクを着弾させることがさらに難しくなり、シートSの目標位置(シートSのT5)に画像A5が形成されないという不具合が生じる。
回転ドラム30が偏心していると、同様に、移動量L2を移動するシートSの搬送速度も変化する。ところが、回転ドラム30の回転速度は一定であるので、角度変位θ(移動量L2)を移動するシートSの搬送時間は一定である。詳しくは、回転ドラム30の外周面においてシートSの搬送量が大きい部分ではシートSが速く搬送され、回転ドラム30の外周面においてシートSの搬送量が小さい部分ではシートSの搬送速度が遅くなるので、シートSの搬送量が大きい部分における搬送時間と、シートSの搬送量が小さい部分における搬送時間とが等しくなる。
従って、シートSが移動量L2を移動する搬送時間は、回転ドラム30の偏心の影響を受けず、変化しにくい。
このように、回転ドラム30の偏心は、シートSが移動量L1を移動する搬送時間に影響し、シートSが移動量L2を移動する搬送時間に影響しにくい。よって、回転ドラム30の偏心は、シートSが移動量L1を移動する搬送時間に影響し、シートSにおける画像の形成位置に影響する。
上述したように、回転ドラム30が偏心すると、回転ドラム30が1回転する範囲において、シートSの搬送速度が変化し、一定期間におけるシートSの搬送距離が変化する。シートSの搬送速度の変化、すなわち一定期間におけるシートSの搬送距離の変化が、シートSにおける画像の形成位置の変化という不具合を招くことになる。
一方、回転ドラム30が偏心していても、回転ドラム30の円周分の距離(回転ドラム30の外周面の1周長に相当する長さ)は、回転ドラム30の直径と円周率との積によって表されるので、一定である。このため、移動量L1を、回転ドラム30の円周分の距離(回転ドラム30の外周面の1周長に相当する長さ)に設定すると、回転ドラム30が偏心していても、シートSが移動量L1を移動する搬送時間は一定となり、変化しない。
すなわち、移動量L1を、回転ドラム30の円周分の距離に設定すると、回転ドラム30が偏心していても、搬送速度が速くなる部分の影響と、搬送速度が遅くなる部分の影響とが相殺され、シートSが移動量L1を移動する搬送時間は一定となり、変化しない。
従って、回転ドラム30が偏心していても、移動量L1を回転ドラム30の円周分の距離(回転ドラム30の外周面の1周長に相当する長さ)に設定すると、シートSが移動量L1を移動する搬送時間が一定になるのでシートSにおける画像形成位置の変化が抑制され、シートSの目標位置(例えば、シートSのT5)に、目標とする画像A(例えば、画像A5)を安定して形成することができる。
さらに、回転ドラム30の加工精度が悪く、回転ドラム30の偏心が大きい場合であっても、移動量L1を回転ドラム30の円周分の距離に設定すると、シートSが移動量L1を移動する搬送時間が一定になるのでシートSにおける画像形成位置の変化が抑制され、シートSの目標位置(例えば、シートSのT5)に、目標とする画像A(例えば、画像A5)を安定して形成することができる。
移動量L1を決定する一方の端(点P)は、シートSの搬送経路におけるマーク検出センサー80の検出位置であり、シートSにおけるマーク検出センサー80の検出領域であり、マーク検出センサー80が配置された位置に相当する。移動量L1を決定する他方の端(点Q)は、シートSの搬送経路におけるシートSが回転ドラム30に接する位置である。
よって、シートSの搬送経路における、シートSにおけるマーク検出センサー80の検出領域(マーク検出センサー80が配置された位置)と、シートSが回転ドラム30に接する位置との間の距離を、回転ドラム30の円周分の距離に設定することが好ましい。
従って、シートSの搬送経路におけるマーク検出センサー80の検出領域(マーク検出センサー80)は、シートSの搬送経路において、シートSが回転ドラム30に接触する位置から、回転ドラム30の円周分の距離だけ上流(シートSの搬送方向の上流)に位置していることが好ましい。
厳密には、シートSの搬送方向Dsにおけるマーク検出センサー80の検出領域の中心(マーク検出センサー80の中心)は、シートSの搬送経路において、シートSが回転ドラム30に接触する位置から、回転ドラム30の円周分の距離だけ上流(シートSの搬送方向の上流)に位置していることが好ましい。
なお、発明者は、マーク検出センサー80の配置位置に関する詳細な検討を行い、マーク検出センサー80が、シートSの搬送経路において、回転ドラム30の円周の0.97倍の距離から回転ドラム30の円周の1.03倍の距離までの範囲で、シートSが回転ドラム30に接触する位置から上流(シートSの搬送方向の上流)に位置していると、概略±10%の精度(実用に供することが可能な精度)で、シートSの目標位置(例えば、シートSのT5)に対して、目標とする画像A(例えば、画像A5)を形成できるという事実を見出した。
従って、マーク検出センサー80は、シートSの搬送経路において、回転ドラム30の円周の0.97倍の距離から回転ドラム30の円周の1.03倍の距離までの範囲で、シートSが回転ドラム30に接触する位置から上流(シートSの搬送方向の上流)に位置していることが好ましい。
さらに、マーク検出センサー80は、シートSの搬送経路において、シートSが回転ドラム30に接触する位置から、回転ドラム30の円周分の距離だけ上流に位置していることがより好ましい。
(実施形態2)
図5は、実施形態2に係るプリンターの構成を模式的に示す概略図である。
本実施形態に係るプリンター10では、従動ローラー33及びマーク検出センサー80の配置位置が実施形態1のプリンター1と異なる。他の構成は、本実施形態と実施形態1とで同じである。
以下、図5を参照し、本実施形態に係るプリンター10を、実施形態1に係るプリンター1との相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態に係るプリンター10は、実施形態1に係るプリンター1と比べて、従動ローラー33が回転ドラム30から離れて配置されている。さらに、マーク検出センサー80は、従動ローラー33と回転ドラム30との間に配置されている。マーク検出センサー80は、実施形態1のプリンター1では、前駆動ローラー31と従動ローラー33との間に配置されている。
これらの点が本実施形態と実施形態1との主な相違点である。
なお、マーク検出センサー80は、シートSの搬送経路において、シートSが回転ドラム30に接触する位置から、回転ドラム30の円周分の距離だけ上流に位置している。つまり、マーク検出センサー80の配置位置は、本実施形態と実施形態1とで同じである。
換言すれば、本実施形態に係るプリンター10は、シートSの搬送経路を構成し、回転ドラム30よりも上流(シートSの搬送経路の上流)に配置された複数の搬送ローラー(従動ローラー21,33、前駆動ローラー31、ニップローラー31n)を備えている。さらに、マーク検出センサー80は、シートSの搬送経路において、回転ドラム30よりも上流に配置され、かつ、複数の搬送ローラーのうち回転ドラムに最も近い位置に配置された搬送ローラー(従動ローラー33)よりも下流に配置されている。
シートSの搬送経路に沿ってシートSを張架させるためには、つまりシートSの搬送経路に沿ってシートSに張力を付与するためには、シートSを繰り出す側(搬送経路の上流)の搬送ローラーよりも、シートSを巻き取る側(搬送経路の下流)の搬送ローラーを強く(速く)回転させる必要がある。このため、シートSの搬送速度は、シートSを繰り出す側の搬送ローラーと比べて、シートSを巻き取る側の搬送ローラーに影響されやすい。
よって、マーク検出センサー80(点P)に対して、従動ローラー33をシートSの搬送経路の上流(シートSを繰り出す側)に配置すると、従動ローラー33をシートSの搬送方向の下流(シートSを巻き取る側)に配置する場合と比べて、従動ローラー33の移動量L1を移動するシートSの搬送速度への影響が弱くなり、移動量L1を移動するシートSの搬送速度の変化を小さくすることができる。
本実施形態では、マーク検出センサー80(点P)は、シートSの搬送経路において、従動ローラー33よりも下流に配置されている。つまり、本実施形態では、従動ローラー33は、マーク検出センサー80(点P)よりもシートSの搬送経路の上流(シートSを繰り出す側)に配置されている。よって、本実施形態では、従動ローラー33がマーク検出センサー80(点P)よりもシートSの搬送経路の下流(シートSを巻き取る側)に配置されている場合と比べて、従動ローラー33の移動量L1を移動するシートSの搬送速度への影響が弱くなり、移動量L1を移動するシートSの搬送速度の変化を小さくすることができる。
さらに、従動ローラー33の偏心は、回転ドラム30の偏心と同様に、シートSの搬送速度に影響を及ぼす。従動ローラー33を、マーク検出センサー80よりもシートSの搬送経路の上流(シートSを繰り出す側)に配置することによって、従動ローラー33をマーク検出センサー80よりもシートSの搬送経路の下流(シートSを巻き取る側)に配置する場合と比べて、従動ローラー33が偏心している場合であっても、移動量L1を移動するシートSの搬送速度の変化が小さくなり、シートSの目標位置(例えば、シートSのT5)に、目標とする画像A(例えば、画像A5)をより安定して形成することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
図6は、図1に対応する図であり、変形例1に係るプリンターの構成を模式的に示す概略図である。
図6(a)に示すように、マーク検出センサー80を、前駆動ローラー31と従動ローラー33との間で、シートSの裏面を照らすように配置する構成であってもよい。さらに、図6(b)に示すように、前駆動ローラー31と従動ローラー33との間で、シートSを挟んで二つのマーク検出センサー80を配置する構成であってもよい。
さらに、シートSの裏面を照らすようにマーク検出センサー80を配置する構成や、シートSを挟んで二つのマーク検出センサー80を配置する構成は、実施形態1に係るプリンター1に加えて、実施形態2に係るプリンター10に適用してもよい。
(変形例2)
マークMが、シートSに予め形成されている構成であってもよい。
例えば、第1の印刷動作や第2の印刷動作において、マーク検出センサー80がシートSに予め形成されたマークMを検出し、プリンター制御部100が画像Aの形成位置を設定し、シートSに画像Aだけを形成する構成であってもよい。
(変形例3)
巻き戻し動作では、第1の印刷動作で画像A及びマークMが形成されたシートSの全体を、繰出部2まで巻き戻す。第2の印刷動作では、マーク検出センサー80がシートSに予め形成されたマークMを検出し、プリンター制御部100が新たな画像(例えば、ロゴマークやバーコードなど)の形成位置を設定し、第1の印刷動作で形成された画像Aの近くに新たな画像(例えば、ロゴマークやバーコードなど)を形成してもよい。
さらに、巻き戻し動作では、第1の印刷動作で画像A及びマークMが形成されたシートSの全体を、繰出部2まで巻き戻す。第2の印刷動作では、マーク検出センサー80がマークMを検出し、プリンター制御部100が、第1の印刷動作で形成された画像Aの背景となる新たな画像(例えば、背景画像)の形成位置を設定し、第1の印刷動作で形成された画像Aの背景となる新たな画像(例えば、背景画像)を形成してもよい。
1,10…プリンター、2…繰出部、3…プロセス部、4…巻取部、7…ステアリング機構、20…繰出軸、21…従動ローラー、30…回転ドラム、31…前駆動ローラー、31n…ニップローラー、32…後駆動ローラー、32n…ニップローラー、33…従動ローラー、34…従動ローラー、40…巻取軸、41…従動ローラー、43…減速機、51,52…ヘッド、61,62,63…UV照射器、70…エッジセンサー、71…幅方向駆動部、80…マーク検出センサー、100…プリンター制御部、M…マーク、Ds…搬送方向、Dw…幅方向、S…シート。

Claims (4)

  1. ウェブを支持しつつ回転する回転ドラムと、
    前記回転ドラムと対向する位置に配置され、前記回転ドラムに支持された前記ウェブにインクを吐出するヘッドと、
    前記ウェブに形成されたマークを検出可能なマーク検出センサーと、
    を備え、
    前記マーク検出センサーは、前記ウェブの搬送経路において、前記回転ドラムの円周の0.97倍の距離から前記回転ドラムの円周の1.03倍の距離までの範囲で、前記ウェブが前記回転ドラムに接触する位置から上流に位置していることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記マーク検出センサーは、前記ウェブの搬送経路において、前記回転ドラムの円周分の距離だけ、前記ウェブが前記回転ドラムに接触する位置から上流に位置していることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記ウェブの搬送経路を構成し、前記回転ドラムよりも上流に配置された複数の搬送ローラーを備え、
    前記マーク検出センサーは、前記ウェブの搬送経路において、前記回転ドラムよりも上流に配置され、かつ、前記複数の搬送ローラーのうち前記回転ドラムに最も近い位置に配置された搬送ローラーよりも下流に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記回転ドラムと対向する位置にUV照射器を備え、前記インクはUVインクであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷装置。
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