JP2020066202A - 画像形成装置、方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録媒体の温度を均一にし、適切な温度に制御する画像形成装置、方法およびプログラムを提供すること。【解決手段】 種々の寸法の用紙50に画像を形成する画像形成装置であって、用紙50を加熱するヒータと、ヒータの温度情報を取得する複数のヒータ部温度センサと、温度情報に基づいてヒータを制御するヒータ制御部603とを含み、ヒータ部温度センサは、主走査方向における用紙50の各寸法に対応する位置に配置されることを特徴とする。【選択図】 図6
Description
本発明は、画像形成装置、方法およびプログラムに関する。
印刷業界の事業形態の多様化に伴って、画像形成装置の多様な制御技術が求められている。
印刷される画像の画質を向上するために、記録媒体として用いられる用紙を加熱する技術が知られている。例えば、インクジェット方式の画像形成装置では、記録媒体の表面に吐出されたインク液滴を乾燥させるための加熱機構を備えたものがある。また、レーザー方式の画像形成装置では、トナーを定着させるために、記録媒体を加熱するのが一般的である。特に産業向けの画像形成装置では、記録媒体として大判の用紙を用いることがあり、記録媒体の適切な温度制御が求められている。
記録媒体の温度が適当でなく、温度分布が不均一である場合には、局所的な記録媒体の熱膨張が生じ、波うち(コックリング)が発生することで、画質が低下する。また、インクジェット方式の画像形成装置において、インク液滴を乾燥するための加熱が不充分な場合には、上部に積層された他の記録媒体の貼り付き(ブロッキング)が発生することがある。また、加熱が過剰な場合には、記録媒体の内部に存在する空気の膨張(ブリスタ)が発生することがある。これらの症状は、画像の画質の低下や、記録媒体の搬送異常の原因ともなる。
この点につき、特許第5831074号公報(特許文献1)では、予熱板において、主走査方向、副走査方向に分割された発熱領域ごとに、熱源と複数の温度センサを内蔵し、用紙幅に応じて選択された温度センサの測定値に基づいて、各熱源を制御する技術が開示されている。特許文献1によれば、安定した印刷品質が得られる予熱板を提供することができる。
しかしながら、特許文献1では、ヒータから記録媒体への熱の伝導を加味した制御を行っておらず、例えば、記録媒体の中央部付近と、端部近傍とでは、端部近傍の温度が高くなり、記録媒体に温度ムラが発生する。そこで、記録媒体の表面温度を均一にする技術が求められていた。
本発明は、上記従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、記録媒体の温度を均一にし、適切な温度に制御する画像形成装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
すなわち、本発明によれば、種々の寸法の媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記媒体を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段の温度情報を取得する複数の温度取得手段と、
前記温度情報に基づいて、前記加熱手段を制御する制御手段と
を含み、
前記温度取得手段は、主走査方向における前記媒体の各寸法に対応する位置に配置されることを特徴とする、
画像形成装置が提供される。
前記媒体を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段の温度情報を取得する複数の温度取得手段と、
前記温度情報に基づいて、前記加熱手段を制御する制御手段と
を含み、
前記温度取得手段は、主走査方向における前記媒体の各寸法に対応する位置に配置されることを特徴とする、
画像形成装置が提供される。
上述したように、本発明によれば、記録媒体の温度を均一にし、適切な温度に制御する画像形成装置、方法およびプログラムが提供される。
以下、本発明を、実施形態をもって説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に参照する各図においては、共通する要素について同じ符号を用い、適宜その説明を省略するものとする。また、以下の説明では、記録媒体に用紙50を使用するインクジェット式の画像形成装置を例に説明するが、実施形態を限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態における画像形成装置10の概略構成を示す図である。図1に示す画像形成装置10は、フレーム90によって本体部が支持される構成となっている。画像形成装置10の本体部の両側板の内側には、ガイドロッド15と副ガイドロッド11が架け渡されている。また、各ガイドロッドに沿う方向に配置される駆動プーリ19と加圧プーリ14とは、タイミングベルト13が架け渡されて接続されている。駆動プーリ19は、主走査モータ18によって回転し、タイミングベルト13を駆動させる。また、加圧プーリ14は、タイミングベルト13に張力をかけることができ、これによって、タイミングベルト13は、弛むことなく回転駆動することができる。
キャリッジ12は、ガイドロッド15、副ガイドロッド11およびタイミングベルト13に保持されている。これによって、キャリッジ12は、図1の矢線A方向に往復移動することができる。以下、A方向を「主走査方向」として参照する。キャリッジ12は、後述の記録ヘッドを備えており、キャリッジ12が、主走査方向に移動し、記録ヘッドが備える複数のノズルからインクを吐出することで、矢線B方向に搬送される用紙50上に画像を形成することができる。以下、B方向を「副走査方向」として参照する。
また、画像形成装置10には、カートリッジ20が備えられており、記録ヘッド23にインクを供給する。インクが吐出され、画像が形成された用紙50は、加熱部17において加熱され、インクの乾燥工程処理が行われる。なお、加熱部17は複数の加熱手段によって構成されてもよく、また、インク吐出前やインク吐出中に加熱工程を行う構成であってもよい。さらに画像形成装置10には、記録ヘッド23が備える複数のノズルをメンテナンスする維持機構16が備えられ、定期的なメンテナンス処理によって、ノズルの詰まりなどを抑制することができる。
図2は、本実施形態の画像形成装置10のキャリッジ走査機構の構成を示す概略図である。キャリッジ12には、記録ヘッド23k、23c、23m、23y、主走査エンコーダセンサ24、物体検知センサ25が搭載されており、キャリッジ12が主走査方向に移動するとともに用紙50が副走査方向に搬送されることで、用紙50の任意の位置にインクを吐出することができる。なお、記録ヘッド23k、記録ヘッド23c、記録ヘッド23m、記録ヘッド23yのヘッドは、それぞれK(黒)色、C(シアン)色、M(マゼンタ)色、Y(イエロー)色のインクを吐出するノズルを備え、これらの各色のインクを組み合わせることでカラー画像を形成することができる。
記録ヘッド23は、カートリッジ20から供給される種々の色のインクをノズルから吐出することで、所定の画像を形成する。キャリッジ12は、主走査エンコーダセンサ24がエンコーダシート22を読み取りながら主走査方向に移動することで、キャリッジ12の位置を適宜取得することができるので、用紙50上の適切な位置にインクを吐出することができる。
また、プラテン21は、キャリッジ12に対向して配置されており、副走査方向に搬送される用紙50を下部より支持する。キャリッジ12に搭載される物体検知センサ25は、キャリッジ12の下部にある物体を検知する。これによって、キャリッジ12の位置が、プラテン21外部のエリアであるか、プラテン21上のエリアであるか、用紙50上のエリアであるかなどを識別することができる。また、物体検知センサ25の検知情報と、主走査エンコーダセンサ24のエンコーダ値とを組み合わせることで、用紙50の主走査方向の寸法を算出することができる。
なお、図2において一点鎖線で示されるキャリッジホームポジションは、キャリッジ12が主走査方向に移動する基準となる位置である。キャリッジホームポジションは任意の位置に設定することができ、一例としては、維持機構16の上部に設定することができる。
図3は、本実施形態の加熱部17の構成を示す断面図である。加熱部17は、種々の方法によって用紙50を加熱し、画像形成工程における用紙50の平坦性の維持や、画像形成後のインクの乾燥を促進させる。そこで、加熱部17は、加熱の効果に応じた複数の加熱手段を含んで構成されることが好ましい。本実施形態の加熱部17は、図3に示すように、用紙搬送方向にしたがって、プレヒータ31、プラテンヒータ33、ポストヒータ35、キュアヒータ37が配置されている。なお、用紙搬送方向は、副走査方向に対応する方向である。
プレヒータ31は、画像形成工程の前に用紙50を加熱する手段である。プレヒータ31によって予備過熱をすることで、用紙50にインク液滴が着弾した際に、インクの水分を蒸発しやすくできる。これによって、迅速に乾燥させることができることから、画像の画質を向上することができる。
プラテンヒータ33は、キャリッジ12の動線の下部に配置されるプラテン21を加熱する手段であり、用紙50とともに着弾したインク液滴を加熱し、インク液滴の表面を造膜化させることを目的とする。加熱によってインク表面に膜を形成することで、インク液滴の大きさを適切とすることができ、画質の低下を抑制する。
ポストヒータ35は、インク液滴が着弾して搬送される用紙50をさらに加熱する手段である。インク着弾後もポストヒータ35によって加熱を続けることで、インクの水分や溶剤を蒸発させ、乾燥を促進する。
キュアヒータ37は、インク表面を遠赤外線によってインク内部から加熱する手段である。キュアヒータ37によってインクを内部から加熱することで、インク樹脂の重合反応を起こし、インクを硬化させ、用紙50に定着させる。
また、上記の各ヒータ31,33,35,37に近接して、搬送面や用紙50の温度を測定する温度センサ32,34,36,38が備えられている。各ヒータは、各温度センサが測定した温度データに基づいて、所定の温度となるように制御される。図3に示す例では、プレヒータ部温度センサ32、プラテンヒータ部温度センサ34、ポストヒータ部温度センサ36としてサーミスタが用いられ、搬送面に取り付けられて、搬送面の温度を測定する。また、キュアヒータ部温度センサ38には、非接触型のサーモパイルなどを用いることができ、搬送される用紙50の温度を測定する。
ここで、従来技術における温度制御について説明する。図4は、従来技術によるセンサ配置における温度分布の例を示す図であり、プラテンヒータ31がプラテン21上にある用紙50を加熱する例を示している。図4(a)では、プラテン21の中央付近にプラテンヒータ部温度センサ34が配置され、図4(b)では、プラテン21上の用紙50が搬送される位置にプラテンヒータ部温度センサ34が配置される例をそれぞれ示している。なお、図4において濃い色で示される領域は、印刷を実行するのに適した温度として許容される温度範囲を示しており、同領域中の一点鎖線は、プラテンヒータ33が加熱する目標となる温度(以下、「所定温度」として参照する)を示すものとする。
図4(a)では、1つのプラテンヒータ部温度センサ34がプラテン21の中央付近に配置されており、搬送される用紙50は、当該温度センサと重複していない。ここで、プラテンヒータ33は、プラテンヒータ部温度センサ34の測定値に基づいて、当該温度センサの測定値が所定温度となるように制御される。しかしながら、プラテンヒータ33と用紙50とが重複する領域では、プラテンヒータ33の熱が用紙50に伝わるため、当該領域の温度が許容温度範囲を下回る。したがって、用紙50が適切に加熱されず、印刷工程において画質が低下する場合がある。
また、図4(b)では、プラテン21上の用紙50が搬送される位置に、プラテンヒータ部温度センサ34が配置されている。プラテンヒータ33は、プラテンヒータ部温度センサ34の測定値に基づいて、当該温度センサの測定値が所定温度となるように、制御される。したがって、プラテンヒータ33は、用紙50への熱伝導を加味した制御となることから、用紙50を所定温度とすることができる。しかしながら、用紙50への熱伝導を加味して加熱することから、用紙50の端部などといった熱伝導が起こりにくい領域では、許容温度範囲よりも温度が高くなる。したがって、用紙50の端部も、過剰に加熱され、許容温度範囲を超える温度となり、印刷工程において画質が低下する場合がある。
したがって、本実施形態では、後述するように、複数のプラテンヒータ部温度センサ34を用紙50の位置に応じて配置し、適切な温度センサを選択してヒータを制御することが好ましい。なお、以下における本実施形態の説明では、プラテンヒータの加熱を制御する構成を例に説明しているが、実施形態を限定するものではなく、他のヒータを制御する構成であってもよい。
画像形成装置10のハードウェア構成について説明する。図5は、本実施形態の画像形成装置10に含まれるハードウェア構成を示す図である。本実施形態の画像形成装置10は、図1〜3にて説明したキャリッジ12、主走査モータ18、加熱部17の他、図5に示すように、制御部500、搬送部510、巻取部520、給紙部530を含んで構成される。
制御部500は、画像形成装置10の動作を制御する手段であり、各種ハードウェアから信号を受信し、制御信号を出力する。制御部500は、CPU501と、FPGA502と、RAM503と、ROM504と、モータドライバ505とを含んで構成される。
CPU501は、画像形成装置10の動作を制御するプログラムを実行し、所定の処理を行う装置である。FPGA502は、画像処理の用に供する集積回路であり、特定の用途に特化した構成であることから、CPU501と比べて高速な処理を行うことができる。
RAM503は、CPU501、FPGA502が実行するプログラムの実行空間を提供するための揮発性の記憶装置であり、プログラムやデータの格納用、展開用として使用される。ROM504は、CPU501、FPGA502が実行するプログラムやファームウェアなどを記憶するための不揮発性の記憶装置である。
モータドライバ505は、画像形成装置10が備える種々のモータを制御する手段であり、CPU501、FPGA502が算出する駆動信号を各種モータに出力する。
キャリッジ12は、制御部500からの駆動制御信号を受けた主走査モータ18によって主走査方向に往復移動する。キャリッジ12の移動に伴い、主走査エンコーダセンサ24は、エンコーダシート22を読み取り、エンコーダ値を制御部500に出力する。また、キャリッジ12に搭載される物体検知センサ25は、キャリッジ12の対向する位置にプラテン21があるか否か、用紙50があるか否かを検知し、検知結果を制御部500に出力する。制御部500は、エンコーダ値、センサ検知値に基づいて、画像形成処理の制御を行う。
搬送部510は、制御部500からの制御信号を受けた副走査モータ511が搬送ローラ512の動作を制御することで、搬送面上の用紙50を副走査方向に搬送する。搬送部510は、副走査エンコーダセンサ513を備えており、用紙50の副走査方向への移動量を取得して、エンコーダ値として制御部500に出力する。
巻取部520は、用紙50を乾燥した後に、巻き戻して印字開始位置をすでに形成された画像の後端位置に調整するなど、任意に印字開始位置を変えることができる。巻取部520は、制御部500からの制御信号を受けた巻取モータ521が巻取ローラ522の動作を制御する。巻取部520は、巻取エンコーダセンサ523を備えており、エンコーダ値として制御部500に出力する。
給紙部530は、制御部500からの制御信号を受けた給紙モータ531が給紙ローラ532の動作を制御することで、用紙50を給紙トレイから搬送面へと移動させる。また、給紙部530は、給紙エンコーダセンサ533を備えており、用紙50の移動量をエンコーダ値として制御部500に出力する。
加熱部17は、図3に示したように、プレヒータ31、プレヒータ部温度センサ32、プラテンヒータ33、プラテンヒータ部温度センサ34、ポストヒータ35、ポストヒータ部温度センサ36、キュアヒータ37、キュアヒータ部温度センサ38を具備して構成される。各種ヒータは、副走査方向に並んで配置され、制御部500からのヒータ制御信号を受けて、温度制御される。また、各温度センサは、ヒータの近傍に設置され、各ヒータによって加熱される搬送面や用紙50の温度を測定し、温度値として制御部500にフィードバックする。これによって、各種ヒータを測定された温度データに基づいて温度制御することができ、用紙50の温度を適切にすることができる。また、本実施形態では後述するように、各種ヒータを副走査方向に分割し、分割したヒータをそれぞれ別個に温度制御する構成としてもよい。このような構成とすることで、用紙50の位置やサイズに応じたヒータ制御信号を出力することができ、用紙50の温度制御をより適切に行うことが可能となる。
以上、本実施形態の画像形成装置10に含まれるハードウェア構成について説明した。次に、本実施形態における各ハードウェアによって実行される機能手段について、図6を以て説明する。図6は、本実施形態の画像形成装置10に含まれるソフトウェアブロック図である。
画像形成装置10は、画像形成部601、物体検知部602、用紙幅算出部603、画像形成位置判定部604、温度取得部605、ヒータ制御部606の各モジュールを含んで構成される。以下に各機能手段の詳細について説明する。
画像形成部601は、パソコン端末などから入力される印刷ジョブに基づいて、キャリッジ12や搬送部510などの動作を制御し、用紙50の表面に画像を形成する手段である。
物体検知部602は、キャリッジ12に搭載される物体検知センサ25を制御し、主走査方向に移動するキャリッジ12の下部に物体があるか否かを検出する手段である。例えば物体検知センサ25がLEDおよび反射光センサから構成される場合には、物体検知部602は、物体に照射した光の反射光によって、物体の有無を検知できる。また、物体検知部602は、光の反射率や物体との距離などに基づいて、キャリッジ12の下部にある物体が、プラテン21であるか、用紙50であるかを識別可能な構成とすることができる。
用紙幅算出部603は、キャリッジ12の主走査方向の移動量に基づいて、用紙50の幅を算出する手段である。例えば用紙幅算出部603は、物体検知部602による物体の有無の検知結果と、主走査エンコーダセンサ24のエンコーダ値とに基づいて、キャリッジ12の下部にある用紙50の主走査方向の寸法を算出することができる。
画像形成位置判定部604は、用紙50上に形成される画像の、当該用紙50における位置を判定する手段である。例えば、画像形成位置判定部604は、画像形成部601に入力される印刷ジョブのデータと、用紙幅算出部603が算出した用紙幅とに基づいて、用紙50の端部近傍に画像が形成されるか否かを判定することができる。
温度取得部605は、各種温度センサ32,34,36,38を制御し、搬送面や用紙50の温度値を取得する手段である。温度取得部605は、用紙幅算出部が算出した用紙50の幅や、センサの位置に基づいて、温度制御に適切なセンサを選択して、温度値を取得することができる。
ヒータ制御部606は、各種ヒータ31,33,35,37を制御する信号を出力することで、ヒータの温度を制御する手段である。ヒータ制御部606は、温度取得部605が取得した温度値に基づいて、画像形成に適切な温度として設定された温度となるように、各種ヒータを制御する。なお、設定温度は、画像形成に適切な温度として設定され、一定の範囲を有するものであってもよい。
なお、上述したソフトウェアブロックは、CPU501、FPGA502が本実施形態のプログラムを実行することで、各ハードウェアを機能させることにより、実現される機能手段に相当する。また、各実施形態に示した機能手段は、全部がソフトウェア的に実現されても良いし、その一部または全部を同等の機能を提供するハードウェアとして実装することもできる。
ところで、上述した従来技術における温度制御では、用紙50の温度制御が適切に行うことができない場合があった。したがって、本実施形態では、種々のサイズの用紙50の温度を測定できる位置に温度センサ34を配置することが好ましく、特に、用紙50の端部の温度を測定できる位置に配置することが好ましい。図7は、本実施形態において用紙幅に対応する位置にセンサを配置する例を示す図である。
一般に、用紙50のサイズは、規格によって定められている。そこで本実施形態では、図7に示すように、使用が想定される種々のサイズの用紙50a〜gの端部に対応する位置に、温度センサ34a〜gを配置する。これによって、種々のサイズの用紙50に画像を形成する場合であっても、温度制御の基準となる温度センサを適切に選択することで、用紙50の温度を所定温度とすることができる。
図7には、本実施形態の画像形成装置10において使用が想定される種々のサイズの用紙50が示されている。また、図7に示す画像形成装置10は、8個の温度センサ34’、34a〜gを含んで構成される。温度センサ34’は、最小サイズの用紙50の端部でない領域(以下、「非端部」として参照する)の温度を測定することができる。ここで、非端部の一例として、用紙の中央部とすることができる。また、温度センサ34a〜gは、各用紙の端部に対応する位置に配置され、各用紙の端部の温度を測定することができる。
本実施形態では、用紙50の非端部の温度と、端部の温度とを測定し、ヒータ制御部506は、測定値が所定温度となるようにヒータの出力をフィードバック制御する。例えば、図7において用紙50aに画像を形成する場合には、用紙50aの端部の温度を測定する温度センサ34aと、用紙50aの非端部の温度を測定する温度センサ34’の測定値に基づいて、ヒータを制御する。
また、用紙50cに画像を形成する場合には、用紙50cの端部の温度を測定する温度センサ34cと、用紙50cの非端部の温度を測定する温度センサ34aの測定値に基づいて、ヒータを制御する。なお、この場合において、用紙50cの非端部の温度を測定する温度センサは、温度センサ34’や、温度センサ34bなどであってもよい。
このように、使用が想定されるサイズの各用紙の端部および非端部のそれぞれに対応する位置に温度センサを配置し、画像が形成される用紙50のサイズに基づいて、温度センサを選択することで、用紙50への熱伝導の影響を加味して制御することができる。これによって、用紙50の温度を適切にすることができるので、形成する画像の画質を向上できる。
図8は、本実施形態のセンサ配置において温度制御した場合の温度分布の例を示す図である。図8では、図7に示したセンサ配置において、用紙50cに画像を形成するために、温度制御する例を示している。図8に示す例では、用紙50cの端部の温度を測定する温度センサ34cの測定値と、用紙50の非端部の温度を測定する温度センサ34aの測定値とに基づいて、温度制御を行う。
ここでは、端部の温度測定値と、非端部の温度測定値の中間の値をプラテン温度として算出し、当該プラテン温度が所定温度となるように制御する。その結果、用紙50cへの熱伝導を加味した温度制御を行うことができ、図8に示すように、用紙50cの温度分布を許容温度範囲内に収めることができる。
また、用紙50の種類や搬送速度によって、熱の伝わり方がことなるが、本実施形態によれば、用紙50の実温度を測定した値に基づく制御ができるので、用紙50の種類や搬送速度に依らず適切な温度制御を行うことができる。
なお、各温度センサの位置が既知であることから、温度制御のために利用する温度センサは、用紙50の幅に基づいて選択することができる。以下に、用紙50の幅を算出する処理について説明する。図9は、本実施形態の画像形成装置10が用紙50の幅を算出する処理を示すフローチャートである。なお、図9に示す用紙幅を算出する処理は、印刷ジョブによるキャリッジ12の駆動と併せて実行することができる。
画像形成装置10は、ステップS1000から処理を開始し、ステップS1001で、キャリッジ12の移動を開始する。キャリッジ12は、キャリッジホームポジションから主走査方向に移動し、ステップS1001以降、移動を継続する。
その後、ステップS1002では、キャリッジ12の移動によって物体検知部602がプラテン21の端部を検知したか否かを判定する。プラテン21の端部を検知しない場合には(NO)、キャリッジ12が移動を継続しながら、ステップS1002の処理を繰り返す。プラテン21の端部を検知した場合には(YES)、ステップS1003に進む。ステップS1003では、用紙幅算出部603は、距離のカウントをゼロに設定する。なお、距離のカウントは、主走査エンコーダセンサ24がエンコーダシート22を読み取ることで行うことができる。
ステップS1004では、キャリッジ12の移動によって物体検知部602が用紙50の右側端部を検知したか否かを判定する。ステップS1004において用紙50の右側端部を検知しない場合には(NO)、ステップS1005に進む。ステップS1005では、距離カウンタ値をインクリメントし、その後、キャリッジ12は移動を継続しながら、ステップS1004に戻る。ステップS1004において用紙50の右側端部を検知した場合には(YES)、ステップS1006に進む。ステップS1006では、用紙幅算出部603は、ステップS1004の時点までにカウントされた距離カウンタの値をLrとして定義する。
その後、ステップS1007では、ステップS1004と同様に、キャリッジ12の移動によって物体検知部602が用紙50の左側端部を検知したか否かを判定する。ステップS1007において用紙50の左側端部を検知しない場合には(NO)、ステップS1008に進む。ステップS1008では、ステップS1005と同様に、距離カウンタ値をインクリメントし、その後、キャリッジ12は移動を継続しながら、ステップS1007に戻る。ステップS1007において用紙50の左側端部を検知した場合には(YES)、ステップS1009に進む。ステップS1009では、用紙幅算出部603は、ステップS1007の時点までにカウントされた距離カウンタの値をLlとして定義する。
ステップS1009の後、用紙幅算出部603は、ステップS1010において、LlおよびLrの値の差分を算出することで、用紙50の幅を算出する。その後、ステップS1011において、画像形成装置10は処理を終了する。
以上の処理によって、用紙50の幅を算出することができるので、既知の温度センサ位置に基づいて、当該用紙50の端部近傍の温度センサ34を適切に選択することができる。また、端部の温度センサ34の測定値と、非端部の温度センサ34の測定値とに基づいて温度制御することで、用紙50を適切な温度に加熱することができる。
また、他の好ましい実施形態では、用紙50の端部近傍に画像を形成するか否かによって、温度センサを選択する構成としてもよい。用紙50の端部近傍に画像がある場合に当該端部近傍の温度センサ34に基づく温度制御を行うことで、より効率的な温度制御処理とすることができるからである。図10は、他の好ましい実施形態において画像形成装置10がプラテンヒータの温度を制御する処理を示すフローチャートである。
画像形成装置10は、ステップS2000から処理を開始する。その後、ステップS2001では、温度取得部605は、既知の温度センサ位置と用紙幅に基づいて、当該用紙の端部の温度センサ34と非端部の温度センサ34とを判定し、温度取得対象の温度センサ34として選択する。
次に、ステップS2002において、画像形成位置判定部604は、印刷ジョブに含まれる画像データと、用紙幅とに基づいて、用紙50の端部に画像を形成するか否かによって処理を分岐する。ここで「端部に画像を形成」とは、用紙50の端部から所定の距離の中に画像を形成することを意味し、一例として、熱が滞留しやすい範囲とすることができる。また、上記の所定の距離は、用紙50のサイズや種類などによって適宜設定することができ、画像形成位置判定部604は、設定された範囲内に画像を形成するか否かを判定する。
ステップS2002において、画像形成位置判定部604が用紙50の端部に画像を形成すると判定した場合には(YES)、ステップS2003に進む。用紙50の端部に画像を形成する場合、用紙50の端部が過剰に加熱されると画質が低下する。したがってステップS2003では、温度取得部605は、端部の温度センサ34の測定値と、非端部の温度センサ34の測定値に基づいて、プラテン温度を算出する。
ステップS2002において、画像形成位置判定部604が用紙50の端部に画像を形成しないと判定した場合には(NO)、ステップS2004に進む。用紙50の端部に画像を形成しない場合には、用紙50の端部が過剰に加熱されても、画像の画質に与える影響は小さい。したがってステップS2004では、温度取得部605は、非端部の温度センサ34の測定値に基づいて、プラテン温度を算出する。
ステップS2003またはS2004においてプラテン温度を算出した後、ステップS2005において、算出したプラテン温度に基づいてプラテンヒータ33の温度制御処理を行う。ステップS2005では、ヒータ制御部606は、算出したプラテン温度が所定温度となるようにプラテンヒータ33を制御する。
図10において説明した処理によれば、用紙50の端部への画像形成の有無に応じて温度制御を行うことができるので、効率的に用紙50を加熱することができる。
ここまでに説明した実施形態では、プラテンヒータ33における温度制御について説明したが、実施形態を限定するものではない。したがって、プレヒータ31、ポストヒータ35、キュアヒータ37などの他のヒータを説明した方法によって制御する構成であってもよい。
以上、説明した本発明の実施形態によれば、記録媒体の温度を均一にし、適切な温度に制御する画像形成装置、方法およびプログラムを提供することができる。
上述した本発明の実施形態の各機能は、C、C++、C#、Java(登録商標)等で記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、本実施形態のプログラムは、ハードディスク装置、CD−ROM、MO、DVD、フレキシブルディスク、EEPROM、EPROM等の装置可読な記録媒体に格納して頒布することができ、また他装置が可能な形式でネットワークを介して伝送することができる。
以上、本発明について実施形態をもって説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、当業者が推考しうる実施態様の範囲内において、本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10…画像形成装置、11…副ガイドロッド、12…キャリッジ、13…タイミングベルト、14…加圧プーリ、15…ガイドロッド、16…維持機構、17…加熱部、18…主走査モータ、19…駆動プーリ、20…カートリッジ、21…プラテン、22…エンコーダシート、23…記録ヘッド、24…主走査エンコーダセンサ、25…物体検知センサ、31…プレヒータ、32…プレヒータ部温度センサ、33…プラテンヒータ、34…プラテンヒータ部温度センサ、35…ポストヒータ、36…ポストヒータ部温度センサ、37…キュアヒータ、38…キュアヒータ部温度センサ、50…用紙、90…フレーム、500…制御部、501…CPU、502…FPGA、503…RAM、504…ROM、505…モータドライバ、510…搬送部、511…副走査モータ、512…搬送ローラ、513…副走査エンコーダセンサ、520…巻取部、521…巻取モータ、522…巻取ローラ、523…巻取エンコーダセンサ、530…給紙部、531…給紙モータ、532…給紙ローラ、533…給紙エンコーダセンサ、601…画像形成部、602…物体検知部、603…用紙幅算出部、604…画像形成位置判定部、605…温度取得部、606…ヒータ制御部
Claims (9)
- 種々の寸法の媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記媒体を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段の温度情報を取得する複数の温度取得手段と、
前記温度情報に基づいて、前記加熱手段を制御する制御手段と
を含み、
前記温度取得手段は、主走査方向における前記媒体の各寸法に対応する位置に配置されることを特徴とする、
画像形成装置。 - 前記温度取得手段の1つは、前記種々の寸法の媒体のうち、最小寸法の媒体の中央部の温度を測定する位置に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記温度取得手段は、前記媒体の主走査方向における端部の温度を測定する位置に配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記媒体の主走査方向の寸法を測定する測定手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記測定手段が測定した前記寸法に基づいて、前記加熱手段を制御することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記媒体における画像を形成する位置を判定する判定手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記加熱手段を制御する、請求項4に記載の画像形成装置。 - 画像を形成する媒体を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の温度情報を取得し、前記媒体の寸法に対応して配置される複数の温度取得手段とを備える画像形成装置が、前記加熱手段を制御する方法であって、
前記媒体の主走査方向の寸法を測定するステップと、
前記測定するステップにおいて測定した前記寸法と、前記温度情報とに基づいて、前記加熱手段を制御するステップと
を含む、方法。 - 前記媒体における画像を形成する位置を判定するステップをさらに含み、
前記制御するステップは、前記判定するステップにおける判定結果に基づいて、前記加熱手段を制御する、請求項6に記載の方法。 - 画像を形成する媒体を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の温度情報を取得し、前記媒体の寸法に対応して配置される複数の温度取得手段とを備える画像形成装置が実行するプログラムであって、前記画像形成装置を、
前記媒体の主走査方向の寸法を測定する測定手段、
前記測定手段が測定した前記寸法と、前記温度情報とに基づいて、前記加熱手段を制御する制御手段
として機能させるプログラム。 - 前記媒体における画像を形成する位置を判定する判定手段としてさらに機能させ、
前記制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記加熱手段を制御する、請求項8に記載のプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018201539A JP2020066202A (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 画像形成装置、方法およびプログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7228056B2 (ja) | 2019-03-25 | 2023-02-22 | アッサ アブロイ アーベー | 位置推定に基づく意図検知を備える物理アクセス制御システム |
-
2018
- 2018-10-26 JP JP2018201539A patent/JP2020066202A/ja active Pending
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