JP2016179486A - プレス装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレス装置の高コスト化及び大型化を避けつつも、プレス成形時の反力により金型に生じるたわみを抑制して、金型間のクリアランスを可及的に維持する。【解決手段】本発明に係るプレス装置10は、一対の金型11,12と、金型11,12を支持する支持部材13,14と、金型11,12と支持部材13,14との間に配設され、プレス方向の圧縮に対する剛性がプレス方向に直交する平面内で所定の分布を示す剛性分布部材16,17とを備える。ここで、剛性分布部材16,17の上記剛性は、支持部材13,14のプレス時におけるたわみ量が相対的に大きい部位と当接する領域で相対的に高く、たわみ量が相対的に小さい部位と当接する領域で相対的に低い分布を示す。【選択図】図5

Description

本発明は、プレス装置に関し、特に、プレス時の反力により金型に生じるたわみを抑制するための技術に関する。
プレス装置は、一対の金型の挟み込みにより、一対の金型間に配置された鋼板などのプレス品を所定の形状にプレス成形するための装置であり、通常、可動側の金型(可動型)が取り付けられて可動型と一体的に昇降するスライダと、固定側の金型(固定型)が取り付けられるボルスタとを備える。
この種のプレス装置は、金型を介してプレス品に大きなプレス荷重を加えてプレス品を所定の形状に成形するものであるから、当然に金型には上記プレス荷重に相当する反力(プレス品によっては数百〜数千トンに及ぶこともある)が作用する。各々の金型はボルスタやスライダに取り付けられているため、金型が受けた反力はボルスタやスライダにも作用する。ここで、例えばボルスタは、通常、その周縁部分をベッドと呼ばれる基体で下方から支持され、その中央部分は、ダイクッション等の機構を配置する観点から、何らの部材にも支持されることなく中に浮いた状態となっている(例えば特許文献1を参照)。そのため、ボルスタがプレス成形時に上述した反力を受けると、ボルスタの中央部分が下方に変位するようにたわみ易く、ボルスタに取り付けられた金型もボルスタに倣ってたわみ等の変形を生じる。これにより金型間のクリアランス(プレス成形時にプレス品を介在させるための隙間)が当初想定した大きさでなくなるため、プレス精度の低下が問題となる。
この点、例えば特許文献1では、ベッドの内部空間の上方に位置するボルスタの中央部分を、ベッドの内部空間に配置した支持手段により下方から支持するようにしている。
特開2008−142753号公報
しかしながら、上記構成を採用した場合、ベッドを含むプレス装置の構造が複雑化し、高コスト化を招く。また、ボルスタを支持するための機構がさらに必要となるためプレス装置の大型化が避けられない。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、プレス装置の高コスト化及び大型化を避けつつも、プレス成形時の反力により金型に生じるたわみを抑制して、金型間のクリアランスを可及的に維持することにある。
前記課題の解決は、本発明に係るプレス装置によって達成される。すなわち、このプレス装置は、プレス品を挟み込んでプレスすることにより所定の形状に成形する一対の金型と、金型が支持される支持部材とを備えたプレス装置において、金型と支持部材との間に、プレス方向の圧縮に対する剛性がプレス方向に直交する平面内で所定の分布を示す剛性分布部材が配設され、剛性分布部材の剛性が、支持部材のプレス時におけるたわみ量が相対的に大きい部位と当接する領域で相対的に高く、たわみ量が相対的に小さい部位と当接する領域で相対的に低い分布を示す点をもって特徴付けられる。
このように、本発明では、金型とこれを支持する支持部材との間に、プレス方向の圧縮に対する剛性がプレス方向に直交する平面内で所定の分布を示す剛性分布部材を配設し、かつこの剛性分布部材の剛性が、上述のように、支持部材のプレス時におけるたわみ量の大小に対応した分布を示すものとした。このように剛性分布部材における剛性の分布を設定することで、支持部材のたわみ量が小さい部位と当接する領域では、剛性分布部材がプレス方向に比較的大きく圧縮されるのに対し、支持部材のたわみ量が大きい部位と当接する領域では、剛性分布部材のプレス方向への圧縮量は小さくなる。これにより、たとえ支持部材が大きくたわんで剛性分布部材の支持部材側の表面が支持部材に倣って変形したとしても、剛性分布部材の金型側の表面の変形は抑制される。そのため、剛性分布部材の金型側の表面と当接する金型の剛性分布部材側の表面の変形も抑制され、結果として、金型のたわみ変形が抑制される。従って、支持部材を含むプレス装置の剛性を高めるために装置の構造を複雑化したり、大型化を図らずとも、一対の金型間のクリアランスをプレス時も維持して、精度よくプレス成形を実施することが可能となる。
また、剛性分布部材を金型と支持部材との間に配設するだけでよいので、プレス装置ごとの取り付け又は取外し作業も手間がかからず簡便である。また、プレス装置を変更する場合も、剛性分布部材の変更(取外し取付け作業)のみで足りるため、迅速かつ容易に対応が可能となる。もちろん、金型のたわみを見込んで設計変更を図る場合やプレス装置の大掛かりな構造の変更を図る場合と比べて低コストに実施できる。
また、本発明に係るプレス装置は、剛性分布部材が、板状をなすものであってもよく、その場合に、互いにヤング率の異なる複数のプレート体を組合わせてなるものであってもよい。
このように板状とすれば、プレス装置をその高さ方向(プレス方向)に大型化する事態を可及的に回避できる。また、剛性分布部材を、上述の如く複数のプレート体を組合わせて構成することで、より簡易かつ低コストに剛性分布部材を製作できるので、例えば金型やプレス装置を変更した際も、大幅なコストアップを回避して迅速に金型のたわみ抑制対応を図ることが可能となる。
以上のように、本発明に係るプレス装置によれば、プレス装置の高コスト化及び大型化を避けつつ、プレス成形時の反力により金型に生じるたわみを抑制して、金型間のクリアランスを可及的に維持することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係るプレス装置の要部断面図である。 図1に示す剛性分布部材の斜視図である。 図2に示す剛性分布部材の平面図である。 図1に示すプレス装置を用いたプレス成形の流れを説明するための要部断面図である。 図1に示すプレス装置を用いたプレス成形の流れを説明するための要部断面図である。 本発明の第二実施形態に係プレス装置における(a)ボルスタの支持形態を示す要部平面図と、(b)その際の剛性分布部材の平面図である。 本発明の第三実施形態に係る剛性分布部材の平面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るプレス装置の内容を図面に基づき説明する。なお、以下の説明では、プレス方向を上下方向としているが、この方向は、プレス装置の構成及び設置態様によって変化することはもちろんである。
本発明の一実施形態に係るプレス装置10は、図1に示すように、プレス品1(図4を参照)を挟み込んで所定の形状に成形するための一対の金型としての上型11及び下型12と、上型11が取り付けられ、プレス方向にスライド可能なスライダ13と、下型12が取り付けられるボルスタ14と、ボルスタ14を支持するベッド15とを備える。よって、本実施形態では、上型11が可動型であり、下型12が固定型となる。また、ボルスタ14と下型12との間、及びスライダ13と上型11との間にはそれぞれ、後述する剛性分布部材16,17が配設される。以下、剛性分布部材16,17の構成を中心に各構成要素の詳細を説明する。
上型11及び下型12は共に、成形対象となるプレス品1を挟み込むためのもので、互いに対向する上型11の成形面11aと、下型12の成形面12aは、成形後のプレス品1の成形後の形状に準じた形状をなす。そのため、上型11をプレス時の位置(例えば下死点)まで下降させた状態では、図1に示すように、上型11の成形面11aと下型12の成形面12aとの間に、プレス成形後のプレス品1に準じた形状及び寸法のクリアランス18が形成された状態となる。なお、本発明においては、後述する理由より、上述した成形面11a,12aに、上型11及び下型12のプレス時のたわみを見込んだ形状ないし寸法の補正分は盛り込まれていない。
ボルスタ14は例えば板状をなすもので、ベッド15の上方に配設される。本実施形態では、ボルスタ14の下面14aの周縁部分が、キャリア19を介してベッド15により下方から支持されている。この場合、ボルスタ14の下面14aの中央部分は、何らの部材によっても支持されることなく中に浮いた状態にある。
下型12とボルスタ14との間に配設される剛性分布部材16は、図2及び図3に示すように、総じて板状をなすもので、本実施形態では、互いにヤング率の異なる複数(本図示例では3個)のプレート体20a〜20cを組合わせてなる。ここでは、例えば後述するボルスタ14のプレス時における下方へのたわみ分布に応じて、最も外側に位置する略矩形枠状の第一プレート体20aのヤング率が3個のプレート体20a〜20cのうちで最も低く設定される。また、最も内側に位置する略矩形板状の第二プレート体20bのヤング率が最も高く設定される。この場合、第一プレート体20aと第二プレート体20bとの間に位置する第三プレート体20cのヤング率は、第一プレート体20aのヤング率より高く、第二プレート体20bのヤング率より低く設定される。ここで、上述したボルスタ14のたわみ分布は、予め図1に示すプレス装置10から剛性分布部材16を取り外した状態で所定のプレス荷重を付与した際にボルスタ14に生じる下方へのたわみ量を取得することで得られる。なお、ボルスタ14の面圧分布に応じてヤング率の分布を設定しない理由としては、ボルスタ14の支持構造によっては面圧分布とたわみ分布は必ずしも一致しないためである。また、各プレート体20a〜20cは必ずしも互いに連結固定されている必要はなく、互いに嵌り合った状態であればよい。後述する剛性分布部材17の各プレート体21a〜21cについても同様である。
この場合、剛性分布部材16の上面16aは、例えば平坦状をなし、プレス前の状態では、同じく平坦状をなす下型12の下面12bと面接触した状態にある。同様に、剛性分布部材16の下面16bは平坦状をなし、同じく平坦状をなすボルスタ14の上面14bと面接触した状態にある。
上型11とスライダ13との間に配設される剛性分布部材17は、剛性分布部材16と同様、総じて板状をなすもので、本実施形態では、互いにヤング率の異なる複数(本図示例では3個)のプレート体21a〜21aを組合わせてなる。ここで、例えば後述するスライダ13のプレス時における下方へのたわみ分布に応じて、最も外側に位置する略矩形枠状の第一プレート体21aのヤング率が3個のプレート体21a〜21aのうちで最も低く設定される。また、最も内側に位置する略矩形板状の第二プレート体21bのヤング率が最も高く設定される。この場合、第一プレート体21aと第二プレート体21bとの間に位置する第三プレート体21cのヤング率は、第一プレート体21aのヤング率より高く、第二プレート体21bのヤング率より低く設定される。なお、上述したスライダ13のたわみ分布についても、予め図1に示すプレス装置10から剛性分布部材17を取り外した状態で所定のプレス荷重を付与した際にボルスタ14に生じる下方へのたわみ量を取得することで得られる。なお、通常、ボルスタ14のたわみ分布とスライダ13のたわみ分布とは相違するため、上型11側の剛性分布部材17を構成する各プレート体21a〜21aのヤング率と、下型12側の剛性分布部材16を構成する各プレート体20a〜20cのヤング率とは相違する。あるいは、各プレート体21a〜21a間の平面寸法比と、各プレート体20a〜20c間の平面寸法比とは相違する。
なお、この場合も、剛性分布部材17の下面17aは、例えば平坦状をなし、プレス前の状態では、同じく平坦状をなす上型11の上面11bと面接触した状態にある。同様に、剛性分布部材17の上面17bは平坦状をなし、同じく平坦状をなすスライダ13の下面13aと面接触した状態にある。
以下、上記構成のプレス装置10の動作を本発明の作用効果と共に説明する。
まず、図4に示すように、下型12の成形面12a上に成形対象となる板状のプレス品1を載置する。然る後、スライダ13を下降させて、上型11を下型12に近接させることにより、プレス品1を上型11と下型12とで挟み込んで、所定のプレス荷重で上下の成形面11a,12aに倣った形状にプレス品1を成形する。
この際、上型11及び下型12には、プレス品1に付与したプレス荷重に相当する反力が作用する。この反力の向きは、プレス品1を挟み込む方向とは逆向きになるため、図5でいえば、下型12、剛性分布部材16、及びボルスタ14を下向きに変形させる力として作用する。ここで、ボルスタ14の周縁部分は、上述したようにキャリア19を介してベッド15により下方から支持され、ボルスタ14の中央部分は不支持の状態(中に浮いた状態)にある。そのため、上述した下向きの反力を受けた場合、ボルスタ14は主にその中央部分を底として凹状にたわむ傾向にある。この場合、ボルスタ14の下方へのたわみ量はその周縁部分で最も小さく、中央部分に向かうにつれて大きくなる分布を示す。
ここで、仮に剛性分布部材16が、プレス方向に直交する向き(図5でいえば左右方向)の平面内で均一な剛性分布を示すものである場合、同図中の二点鎖線で示すように、剛性分布部材16全体がその板厚を大きく異ならせることなくボルスタ14に倣ってたわみ変形を生じる。
一方、本発明に係る剛性分布部材16は、ボルスタ14のたわみ分布に応じて、プレス方向に直交する向きの平面内で不均一な剛性分布を示す。具体的には、剛性分布部材16は、周縁部分から中央部分に向かうにつれてプレス方向の圧縮に対する剛性が三段階で高くなる分布を示す。そのため、図5に示すようにプレス時に剛性分布部材16が反力を受けた際、剛性分布部材16の周縁部分を構成する第一プレート体20aが、その厚み方向に相対的に大きく圧縮される。これに対して、剛性分布部材16の中央部分を構成する第二プレート体20bは、その厚み方向に相対的に小さく圧縮される(圧縮量は第一プレート体20aに比べて小さい)。そのため、ボルスタ14が下方に大きくたわんで剛性分布部材16の下面16bがボルスタ14に倣って変形した場合であっても、その周縁部分が中央部分に比べて大きく圧縮されることで、剛性分布部材16の上面16aの変形は抑制され、プレス前の状態(平坦な状態)となるべく変わらない状態を維持することができる。これにより、剛性分布部材16の上面16aと当接する下型12の下面12bの変形も抑制され、下型12の上面である成形面12aが変形する事態を可及的に防止することが可能となる。
また、本実施形態では、上型11とスライダ13との間にも剛性分布部材17を配設しているので、スライダ13が上方にたわんで剛性分布部材17の上面17bがスライダ13の下面13aに倣って変形した場合であっても、その周縁部分が例えば中央部分に比べて大きく圧縮されることで、剛性分布部材17の下面17aの変形は抑制される。これにより、剛性分布部材17の下面17aと当接する上型11の上面11bの変形も抑制され、上型11の下面である成形面12aが変形する事態を可及的に防止することが可能となる。従って、プレス成形前における双方の成形面11a,12a間のクリアランス18を、プレス成形時においても可及的に維持することができ、これによりプレス精度を確保することが可能となる。
このように、本発明によれば、所定の剛性分布を示す剛性分布部材16を下型12とボルスタ14との間に配設するだけで、上型11の成形面11aの変形を抑制して、成形面11a,12a間のクリアランス18を維持することができる。そのため、例えばボルスタ14やスライダ13を含むプレス装置10の剛性を高めるために装置の構造を複雑化したり、大型化を図らずに済む。また、比較的低コストに下型12の効果的なたわみ抑制対策を実施することができる。また、本実施形態のように、所定の剛性分布を示す剛性分布部材16を、板状をなし互いにヤング率の異なる複数のプレート体20a〜20cで構成すれば、その板厚の分だけプレス装置10の高さが増すだけで、大幅なプレス装置10の大型化を招くこともない。また、その製作コストも安価で済む。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明に係るプレス装置は、その趣旨を逸脱しない範囲において任意の構成を採ることが可能である。
例えば、上記実施形態では、プレス装置10に組み込まれる剛性分布部材16を、その周縁部分から中央部分にかけて段階的(図示では3段階)に構成する複数のプレート体20a〜20cで構成した場合を例示したが、もちろん、これ以外の形態を採ることも可能である。図6はその一例(第二実施形態)に係る剛性分布部材22と、その際のボルスタ14の支持形態を示している。すなわち、図6(a)に示すように、ボルスタ14の下方に、キャリア19だけでなく、ボルスタ14の中央部分で略十字状に交差する向きに梁状部材23が配設されている場合、ボルスタ14は四つにいわば区画され、各区画領域24a〜24dの周縁部分をキャリア19と梁状部材23とで下方から支持された状態となる。
この場合、ボルスタ14はその支持態様から、各区画領域24a〜24dの中央部分を底として凹状にたわむ変形が想定される。この際、例えば剛性分布部材22を、図6(b)に示すように、互いに形態の異なる三種類のプレート体25a〜25cで構成することが可能である。すなわち、この剛性分布部材22は、四個の穴部25a1を有する第一プレート体25aと、略矩形枠状をなし、第一プレート体25aの各穴部25a1に嵌め込まれる複数個(ここでは4個)の第二プレート体25bと、略矩形状をなし、各第二プレート体25bの穴部25b1に嵌め込まれる複数個(ここでは4個)の第三プレート体25cと有する。ここで、三種類のプレート体25a〜25cのうち、第一プレート体25aのヤング率が最も低く、第三プレート体25cのヤング率が最も高い。第二プレート体25bのヤング率は、第一プレート体25aのヤング率と、第三プレート体25cのヤング率との中間である。この場合、第一プレート体25aがボルスタ14の各区画領域24a〜24dの周縁部分と当接し、第三プレート体25cが各区画領域24a〜24dの中央部分と当接する。第二プレート体25bは各区画領域24a〜24dの中間部分と当接する。
以上のように構成すれば、プレス装置10によってボルスタ14の支持構造が異なっていても、当該支持構造に応じた、言い換えると当該支持構造に起因したボルスタ14のたわみ分布に応じて、剛性分布部材22の剛性分布を適宜に設定することができる。また、設定すべき剛性分布となるよう、各プレート体25a〜25cの形状、個数を調整するだけで、容易に所望の剛性分布を示す剛性分布部材22を製作することができる。
また、上記実施形態では、剛性分布部材16,17,22を、互いにヤング率の異なる複数のプレート体20a〜20c,21a〜21c,25a〜25cで構成した場合を例示したが、もちろんこれには限られない。プレス方向の圧縮に対する剛性が上述した所定の分布を示す限りにおいて、剛性分布部材はさらに他の形態を採ることも可能である。
図7はその一例(第三実施形態)に係る剛性分布部材26の平面図を示している。同図に示す剛性分布部材26は、一枚のプレートからなるもので、その周縁部分26aと、中央部分26b、及びその中間部分26cとで、板厚方向の貫通穴27a,27bの有無及びサイズを調整することで、各部分26a〜26cの有効面積ひいてはプレス方向の圧縮に対する剛性をそれぞれ所定の大きさに設定している。すなわち、剛性分布部材26の周縁部分26aと中間部分26cにはそれぞれ径の異なる貫通穴27a,27bが形成されているのに対し、中央部分26bには何らの貫通穴も形成されていない。ここで、周縁部分26aに形成された貫通穴27aの径寸法は、中間部分26cに形成された貫通穴27bの径寸法よりも大きく、これにより、周縁部分26aの有効面積(例えば貫通穴27aがないものとした場合の周縁部分26aの面積に対する、貫通穴27aを除いた実際の周縁部分26aの面積の比)を、中間部分26cの有効面積(貫通穴27bがないものとした場合の中間部分26cの面積に対する、貫通穴27bを除いた実際の中間部分26cの面積の比)よりも小さくしている。この場合、中央部分26bには何らの貫通穴が形成されていないため、中央部分26bの有効面積が最も大きいことになる。
たとえ周縁部分26aと中間部分26c、及び中央部分26bが何れも同一材質のプレートからなるものであっても、各部分26a〜26cの有効面積が異なれば、プレス方向の圧縮に対する剛性は異なるため、上述のように有効面積の大小を定めることで、第一及び第二実施形態の如く、ボルスタ14等のたわみ分布に応じた剛性分布を剛性分布部材26に付与することができる。この場合、用意するプレートは一枚でよいため、簡易に製作でき、また取扱い性も良好である。なお、条件が整えば、これら貫通穴27a,27bの少なくとも一方を、ボルスタ14の下方に配置されるクッションピンの挿通用の穴として兼用できるよう、その形成位置や径寸法を設定することも可能である。もちろん、貫通穴27a,27bの形状は真円には限られない。
また、以上の説明では、剛性分布部材16,17,22,26を下型12とボルスタ14との間、又は上型11とスライダ13との間に配設した場合を例示したが、もちろん配設箇所はこれには限られない。例えば図示は省略するが、スライダ13の上方に、スライダ13の上面とその全面で当接する部材が配設される場合、この部材が本発明でいう支持部材に該当する。この場合、剛性分布部材は、スライダ13と上型11との間ではなく、スライダ13と、その上方でスライダ13を支持する部材(支持部材)との間に配設される。ボルスタ14についても同様の支持構造を採っている場合、ボルスタ14と支持部材との間に剛性分布部材を配設することが可能である。
1 プレス品
10 プレス装置
11 上型
11a,12a 成形面
12 下型
13 スライダ
14 ボルスタ
15 ベッド
16,17,22,26 剛性分布部材
18 クリアランス
19 キャリア
20a〜20c プレート体
21a〜21c プレート体
23 梁状部材
25a〜25c プレート体
26a 周縁部分
26b 中央部分
26c 中間部分
27a,27b 貫通穴

Claims (1)

  1. プレス品を挟み込んでプレスすることにより所定の形状に成形する一対の金型と、前記金型が支持される支持部材とを備えたプレス装置において、
    前記金型と前記支持部材との間に、プレス方向の圧縮に対する剛性が前記プレス方向に直交する平面内で所定の分布を示す剛性分布部材が配設され、
    前記剛性分布部材の前記剛性は、前記支持部材のプレス時におけるたわみ量が相対的に大きい部位と当接する領域で相対的に高く、前記たわみ量が相対的に小さい部位と当接する領域で相対的に低い分布を示すことを特徴とするプレス装置。
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