JP2016178709A - 充放電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電池に定格値以上の電圧が印加することなく、発電手段が発電した電力を有効利用することのできる充放電システムを提供する。【解決手段】系統電源Eと太陽光発電システム10から供給される交流電力を電気自動車Cへ供給したり、蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して家電負荷へ供給したりするEVパワーコンディショナ122を備え、発電用パワーコンディショナ12から出力される交流電力の電圧波形の歪電圧を検出する歪検出回路300と、この歪電圧が予め設定されている閾値を越えたか否かに基づき充放電用パワーコンディショナによる蓄電池の充電動作を制御する制御回路310と、擬似交流電圧の歪電圧を検出する歪検出回路1300と、歪検出回路1300が検出する歪電圧に基づいて該歪電圧が小さくなるように放電用DC/ACコンバータを制御する制御回路1310とを設けた。【選択図】図2

Description

この発明は、家庭用の商用電源や自然エネルギー発電システムによって電気自動車の蓄電池に充電を行ったり、この電気自動車の蓄電池から家電負荷へ電力を供給したりする充放電システムに関する。
従来から、太陽電池が発電した直流電力をバッテリに充電したり、バッテリの直流電力を交流電力に変換して家電負荷へ供給したりする電力供給システムが知られている(特許文献1参照)。
かかる電力供給システムは、太陽電池が発電した直流電力をバッテリに充電する充電器と、バッテリや充電器の直流電力を交流電力に変換するインバータと、充電器を太陽電池に接続したりする切替器とを備えており、バッテリの直流電力や太陽電池が発電した直流電力をインバータで交流電力に変換して家電負荷に供給するようになっている。
このような電力供給システムにあっては、電力供給システムに設けたコンセントに電気自動車を接続すれば太陽電池で発電した電力で電気自動車の蓄電池を充電することができる。しかし、その逆に電気自動車の蓄電池から家電負荷に電力を供給することができないという問題あった。
この問題を解消した充放電システムが提案されている(特許文献2参照)。
係る充放電システムは、充放電コンバータを有する電気自動車用パワーコンディショナ装置を備えており、商用電源から電気自動車の蓄電池を充電する場合、電気自動車用パワーコンディショナ装置の充放電コンバータによって交流電圧を所定の直流電圧に変換して充電を行う。逆に、電気自動車の蓄電池から家電負荷に電力を供給する場合、上記充放電コンバータによって電気自動車の蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して家電負荷に供給するようになっている。
このような充放電システムに太陽光発電システムを設けて、この太陽光発電システムで発電した電力で電気自動車の蓄電池を充電するようにした充放電システムが提案されている。
また、太陽光発電部と蓄電部と燃料電池発電部とを備えた電力供給システムが提案されている(特許文献3)。
かかる電力供給システムは、停電時に蓄電部が自立運転を開始し、この自立運転による発電を基準電源として燃料電池発電部及び太陽光発電部を連係運転させるようになっている。
また、太陽電池の発電を制御する太陽発電パワーコンディショナと、燃料電池の発電を制御する燃料電池パワーコンディショナと、充放電用パワーコンディショナとを備えた電力供給システムが提案されている(特許文献4参照)。
この電力供給システムは、停電時に太陽発電パワーコンディショナと燃料電池パワーコンディショナと充放電用パワーコンディショナとを一旦停止させた後、充放電用パワーコンディショナによって太陽発電パワーコンディショナと燃料電池パワーコンディショナとを再稼働させるようになっている。
特開2013−13174号公報 特開2013−102608号公報 特開2011−188607号公報 WO2013/118376号公報
ところで、充放電システムに太陽光発電システムを設けて、太陽光発電システムで発電した電力で電気自動車の蓄電池を充電できるようにした場合、太陽発電パワーコンディショナから出力される交流電力の電圧波形の歪が設定した所定値以上になると、自動車の蓄電池の充電の際に定格値以上の電圧が印加されてしまう不具合があるので、太陽発電パワーコンディショナの動作を停止させる必要がある。
このため、太陽電池パネル(発電手段)などが発電した電力を有効に利用できなくなってしまうという問題がある。
この発明の目的は、電気自動車の蓄電池に定格値以上の電圧が印加することなく、しかも発電手段が発電した電力を有効利用することのできる充放電システムを提供することにある。
請求項1の発明は、系統電源と自然エネルギー発電システムとに接続された分電盤から供給される交流電力を電気自動車の蓄電池へ供給したり、この蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して前記分電盤へ供給したりする充放電用パワーコンディショナを備え、前記自然エネルギー発電システムは、自然エネルギーによって発電された直流電力を前記系統電源の交流電圧に同期した交流電力に変換して前記分電盤に出力する発電用パワーコンディショナを有し、停電時には、前記充放電用パワーコンディショナの放電用DC/ACコンバータから擬似交流電圧が出力され、前記発電用パワーコンディショナは前記擬似交流電圧に同期した交流電力を出力する充放電システムであって、
前記発電用パワーコンディショナから出力される交流電力の電圧波形の歪電圧を検出する第1歪検出手段と、
この第1歪検出手段が検出する歪電圧が予め設定されている閾値を越えたか否かに基づき前記充放電用パワーコンディショナによる蓄電池の充電動作を制御する第1制御手段と、
前記擬似交流電圧の歪電圧を検出する第2歪検出手段と、
この第2歪検出手段が検出する歪電圧に基づいて該歪電圧が小さくなるように前記放電用DC/ACコンバータを制御する第2制御手段とを設けたことを特徴とする。
この発明によれば、電気自動車の蓄電池に定格値以上の電圧が印加することなく、しかも発電手段が発電した電力を有効利用することができる。
この発明に係る充放電システムの構成を概略的に示した説明図である。 図1に示す充放電システムの電気自動車用パワーコンディショナ装置の構成を示したブロック図である。 図2に示すEVパワーコンディショナの構成示すブロック図である。 図2に示す電気自動車用パワーコンディショナ装置のEVパワーコンディショナの交流電圧波形と基準波形生成回路の基準波形とを示したグラフである。 PVパワーコンディショナの交流電圧波形と基準波形生成回路の基準波形とを示したグラフである。 図1に示す防水接地コンセントから電気自動車を充電する場合の例を示した説明図である。 二台の電気自動車を同時に充電する場合の例を示した説明図である。 第2実施例の電気自動車用パワーコンディショナ装置の構成を示したブロック図である。 系統電力網の周期の変動量と判定回数と設定電圧との関係を示したグラフである。 第3実施例の充放電システムの構成を示したブロック図である。 図8に示す電気自動車用パワーコンディショナ装置の構成を示したブロック図である。 交流電圧波形を示した説明図である。 第4実施例の電気自動車用パワーコンディショナ装置の構成を示したブロック図である。 第5実施例の電気自動車用パワーコンディショナ装置の構成を示すブロック図である。 第6実施例の充放電システムの構成を示したブロック図である。 図12に示すPVパワーコンディショナの構成を示したブロック図である。 図12に示す電気自動車用パワーコンディショナ装置の構成を示したブロック図である。 図13に示すインバータの交流電圧波形と基準波形生成回路の基準波形とを示したグラフである。 図12に示すPVパワーコンディショナの交流電圧波形と基準波形生成回路の基準波形とを示したグラフである。 第7実施例のPVパワーコンディショナの構成を示したブロック図である。
以下、この発明に係る充放電システムの実施の形態である実施例を図面に基づいて説明する。
[第1実施例]
図1に示す充放電システムS1は、太陽光発電システム(自然エネル
ギー発電システム)10と、第1,第2分電盤(屋内分電盤)20,30と、電力測定装置(測定装置)60と、情報収集装置100と、屋外に設けられた定置型の電気自動車用パワーコンディショナ装置120等とを備えている。
太陽光発電システム10は、戸建て住宅などの建物Hに配置されて、発電した電力を負荷(家電負荷)に供給したりするシステムである。
まず、この建物Hについて説明する。この建物Hは、系統電力から電力の供給を受けるための電力網としての系統電力網(系統電源)Eに接続されている。
この系統電源Eと建物Hに配線された電線20aとが第1,第2電力量メータM1,M2を介して繋がっており、電線20aは第1分電盤20の主幹(図示せず)に繋がっており、第1分電盤20の主幹は第2分電盤30の主幹(図示せず)に繋がっている。
第1電力量メータM1は、系統電源Eから建物Hへ流れる電力量を計測し、第2電力量メータM2は、建物Hから系統電源Eへ流れる電力量を計測する。すなわち、第1電力量メータM1は買電した電力量を積算し、第2電力量メータM2は売電した電力量を積算していく。
第2分電盤30内には、主幹に流れる電流を検出する電流センサ(図示せず)が設けられている。この第2分電盤30の近傍には電力測定装置60が設置されている。
また、第2分電盤30の主幹には、複数の分岐幹31が繋がっており、この複数の各分岐幹31には建物Hの部屋に設けたコンセント(図示せず)に給電線(図示せず)を介して繋がっている。
太陽光発電システム10は、分散型の発電装置としての太陽光発電装置(発電手段)11と、PVパワーコンディショナ(発電用パワーコンディショナ)12とを備えており、太陽光発電装置11及びPVパワーコンディショナ12は屋外に設けられている。
この太陽光発電装置11は、自然エネルギーである太陽光エネルギーを直接電力に変換して発電を行う装置である。
PVパワーコンディショナ12は、太陽光発電装置11が発電した直流電力を交流電力に変換して出力するものであり、系統電源Eの交流電圧に同期するとともにこの交流電圧に対して位相ズレが生じないように交流電圧を出力するようになっている。なお、系統電源Eの交流電圧は第2分電盤30の主幹に設けた図示しない電圧検出センサによって検知する。
停電時には、系統電源Eからの交流電圧を得ることができないので、電気自動車用パワーコンディショナ装置120から擬似交流電圧を発生させ、この擬似交流電圧に基づいてPVパワーコンディショナ12から交流電力を出力させるようになっている。
PVパワーコンディショナ12は、自身が出力する交流電圧の歪が大きい場合、すなわち、その歪が所定値以上になると、異常であると判断して交流電力の出力動作を停止する。すなわち、PVパワーコンディショナ12は、自身が出力する交流電圧の歪を検出する機能と、その歪が所定値を越えたか否かを判断する機能と、歪が所定値を越えたと判断したとき動作を停止するセーフティ機能とを有している。
また、PVパワーコンディショナ12は、給電線18によって第2分電盤30の主幹線(図示せず)に繋がっており、PVパワーコンディショナ12の交流電力をその主幹線から分岐幹31及び給電線(図示せず)を介して上記コンセントに接続された家電負荷に供給する。このとき、非常用コンセント13には交流電力は出力されないようになっている。
PVパワーコンディショナ12は、停電時に電気自動車用パワーコンディショナ装置120から擬似交流電圧が出力されない場合、すなわち電気自動車Cが電気自動車用パワーコンディショナ装置120に接続されていないとき、非常用コンセント13のみに交流電力を出力し、第2分電盤30へ交流電力を供給しないようになっている。
電気自動車用パワーコンディショナ装置120の近傍の建物Hの外壁面Haには、防水接地コンセント(充電専用コンセント)121が設けられており、この防水接地コンセント121は給電線32により第2分電盤30に繋がっている。この給電線32によりPVパワーコンディショナ12から出力される交流電力や系統電源Eの交流電力が防水接地コンセント121へ供給されるようになっている。
電気自動車用パワーコンディショナ装置120と第1分電盤20とは給電線125,126で繋がっており、系統電源Eの交流電力が給電線125を介して電気自動車用パワーコンディショナ装置120へ供給されるようになっている。また、電気自動車用パワーコンディショナ装置120と第2分電盤30とが給電線127で繋がっており、PVパワーコンディショナ12から出力される交流電力が電気自動車用パワーコンディショナ装置120へ供給することができるようになっている。
電気自動車用パワーコンディショナ装置120及び防水接地コンセント121は駐車スペースUを臨むように配置されている。
電気自動車用パワーコンディショナ装置120は、通常時、系統電源Eの交流電力を第1分電盤20を介して入力し、そのまま給電線126を介して第2分電盤30へ出力するようになっている。停電時には、電気自動車用パワーコンディショナ装置120に電気自動車Cが接続されているとき、この電気自動車Cの蓄電池(図示せず)の直流電力を交流電力に変換して給電線126を介して第1分電盤20へ供給するようになっている。
また、電気自動車用パワーコンディショナ装置120は、充電モードのとき系統電源EまたはPVパワーコンディショナ12からの交流電力を所定の直流電力に変換して電気自動車Cへ供給するものであり、放電モードのとき電気自動車Cの蓄電池(図示せず)の直流電力を交流電力に変換して給電線126を介して第1分電盤20へ供給する。
リモートコントロール102は、電気自動車用パワーコンディショナ装置120の充電モードや放電モードや他のモードなどを設定したりするものである。
電気自動車用パワーコンディショナ装置120は、図2に示すように、EVパワーコンディショナ(充放電用パワーコンディショナ)122と、PVパワーコンディショナ12から出力される交流電圧の歪を検出する歪検出回路(第1歪検出手段)300と、EVパワーコンディショナ122を制御する制御回路(第1制御手段)310と、EVパワーコンディショナ122から出力される交流電圧の歪を検出する歪検出回路(第2歪検出手段)1300と、EVパワーコンディショナ122の後述する放電用DC/ACコンバータ124を制御する制御回路(第2制御手段)1310とを有している。
EVパワーコンディショナ122は、図2Aに示すように、切換スイッチSW1,SW2と、交流電圧を直流電圧に変換して電気自動車Cの蓄電池を充電していく充電用AC/DCコンバータ123と、電気自動車Cの蓄電池の直流電力を交流電力に変換して出力する放電用DC/ACコンバータ124とを有している。
切換スイッチSW1は、系統電源モードのとき端子S1aに切り換わり、太陽光発電モードのとき端子S1bに切り換わるようになっている。
切換スイッチSW2は平常時にはオンしており、系統電源Eの交流電力が第1分電盤20,給電線125及び切換スイッチSW2を介して第2分電盤30へ供給される。停電時には、切換スイッチSW2はオフされる。
歪検出回路300は、PVパワーコンディショナ12から出力される交流電力の電圧波形を検出する電圧波形検出回路301と、系統電源Eの交流電圧に同期した基準となる正弦波の基準波形を生成する基準波形生成回路302と、この基準波形生成回路302が生成した基準波形と電圧波形検出回路301が検出した検出電圧波形とを比較してその差を検出する比較回路303とを有している。
基準波形生成回路302は、停電時には系統電源Eと同じ商用周波数の正弦波の基準波形を生成するようになっている。
制御回路310は、歪検出回路300が検出した歪電圧が設定されている設定電圧である閾値Vkを越えたか否かに基づいて、EVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123の充電動作を停止させる。閾値Vkは任意に設定変更できるようになっている。
また、制御回路310は、停電時にPVパワーコンディショナ12を動作させるために、放電用DC/ACコンバータ124を制御して擬似交流電圧を第1分電盤20へ出力させるようになっている。
制御回路310は、モード設定等に基づいて切換スイッチSW1の切り換えや切換スイッチSW2のオン・オフを制御する。
歪検出回路1300は、放電用DC/ACコンバータ124から出力される交流電圧の電圧波形を検出する電圧波形検出回路1301と、系統電源Eの交流電圧に同期した基準となる正弦波の基準波形を生成する基準波形生成回路1302と、この基準波形生成回路1302が生成した基準波形と電圧波形検出回路1301が検出した検出電圧波形とを比較してその差を検出する比較回路1303とを有している。
基準波形生成回路1302は、停電時には系統電源Eと同じ周波数の正弦波の基準波形を生成するようになっている。
この実施例では、2つの基準波形生成回路302,1302を設けているが、どちらか一方を省略して他方を兼用するようにしてもよい。
制御回路1310は、歪検出回路1300が検出した歪電圧が設定されている設定電圧である閾値Vgを越えたか否かに基づいてEVパワーコンディショナ122の放電用DC/ACコンバータ124を制御する。この制御は、その歪がなくなるように、放電用DC/ACコンバータ124を構成するスイッチング素子(図示せず)をオンするパルス信号のパルス幅を制御するものである。閾値Vgは任意に設定変更できるようになっている。
また、制御回路1310は、停電時にPVパワーコンディショナ12を動作させるために、放電用DC/ACコンバータ124を制御して擬似交流電圧を第1分電盤20へ出力させるようになっている。
電気自動車用パワーコンディショナ装置120は、図示しない電源回路を備えており、この電源回路は、系統電源Eの交流電圧から直流の電源電圧を得て制御回路310,1310などを動作させるようになっているが、停電時には、電気自動車Cの蓄電池の直流電圧から電源電圧を得るようになっている。
情報収集装置100は、送信されてきた測定データに基づいて太陽光発電システム10が発電している現時点の電力や積算した電力量などを図示しない表示装置に表示したりする。
また、情報収集装置100は、ルータ101を介してインターネットなどの外部の通信網に繋がっており、外部のサーバ(図示せず)との間で、計測値などのデータの送受信などを行うことができるようになっている。
[動 作]
次に、上記のように構成される充放電システムS1の動作について説明する。
電気自動車Cの蓄電池(図示せず)を充電する場合、先ず、電気自動車用パワーコンディショナ装置120と電気自動車Cとを図1に示すように給電コード130で接続する。次に、電気自動車用パワーコンディショナ装置120を充電モードに設定する。この充電モードの設定は、リモートコントロール102の操作または電気自動車用パワーコンディショナ装置120に設けられている図示しないモードスイッチの操作によって行う。
[充電モード及び系統電源モード]
電気自動車用パワーコンディショナ装置120は、充電モードが設定されるとともに系統電源モードが設定されると、切換スイッチSW1が端子S1aに切り換わり、第1分電盤20から給電線125を介して系統電源Eの交流電圧がEVパワーコンディショナ122に入力される。EVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123は、系統電源Eの交流電力を直流電力に変換して電気自動車Cの蓄電池(図示せず)を充電していく。
[充電モード及び太陽光発電モード]
PVパワーコンディショナ12から出力される交流電力で電気自動車Cの蓄電池を充電する場合には、リモートコントロール102または電気自動車用パワーコンディショナ装置120のモードスイッチの操作によって太陽光発電モードに設定する。このモードの設定により、切換スイッチSW1が端子S1bに切り換わり、PVパワーコンディショナ12から出力される交流電力が第2分電盤30及び給電線127を介して電気自動車用パワーコンディショナ装置120へ供給され、上記と同様にして電気自動車Cの蓄電池が充電されていく。
一方、歪検出回路300の基準波形生成回路302は、系統電源Eの交流電圧に同期した基準となる正弦波の基準波形Vfを図3に示すように生成していく。
歪検出回路300の電圧波形検出回路301は、PVパワーコンディショナ12から出力される交流電力の電圧波形Vhaを検出し、比較回路303は、基準波形生成回路302が生成した基準波形Vfと電圧波形検出回路301が検出した交流電力の電圧波形Vhaとを比較していき、その差が最大となる最大電圧差Vsを歪電圧として検出する。
制御回路310は、歪電圧Vsが閾値Vk以上か否かを判定し、歪電圧Vsが閾値Vk以上のとき、PVパワーコンディショナ12から出力される交流電圧は歪んでいると判定する。この判定は、例えばT時間毎に判定していくが、連続した複数の半波毎に判定してもよい。例えば、図3に示すように、交流電圧の各半波W1〜W5毎に歪電圧Vsが閾値Vk以上か否かを判定していき、全ての半波W1〜W5で歪電圧Vsが閾値Vk以上のとき、制御回路310は、歪検出回路300が検出した歪電圧Vsが閾値Vkを越えていると判定する。
制御回路310は、歪電圧Vsが閾値Vkを越えていると判定すると、EVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123の動作を停止させる。すなわち、充電用AC/DCコンバータ123による電気自動車Cの蓄電池の充電動作が停止される。これにより、電気自動車Cの蓄電池が定格値以上の電圧で充電されてしまうことが防止される。
この場合、充電用AC/DCコンバータ123による電気自動車Cの蓄電池の充電動作が停止されるだけなので、PVパワーコンディショナ12からの交流電力は出力され続け、各コンセント(図示せず)に接続されている家電負荷(図示せず)に供給されるので、太陽光発電装置11が発電する電力を有効利用することができる。
[停 電]
停電時には、系統電源Eの交流電圧が電気自動車用パワーコンディショナ装置120に入力されないので、制御回路310は、交流電圧の入力がないときには停電であると判断し、切換スイッチSW2をオフにするとともに、DC/ACコンバータ124を動作させて擬似交流電圧を発生させる。この擬似交流電圧は給電線126及び第1分電盤20を介して第2分電盤30へ供給される。また、停電時には、図示しない開閉器により系統電源Eから第1分電盤20が解列される。この解列は、図示しない開閉制御装置により自動的に行われるようになっているが、手動で行ってもよい。
停電により系統電源Eから交流電圧が第1分電盤20に入力されないが、擬似交流電圧が第1分電盤20に入力されるので、この擬似交流電圧に基づいてPVパワーコンディショナ12は太陽光発電装置11が発電した直流電力を交流電力に変換して出力する。すなわち、PVパワーコンディショナ12は、第1分電盤20に印加する擬似交流電圧に同期し且つ擬似交流電圧に対して位相ズレが生じないように交流電圧を出力していく。
つまり、PVパワーコンディショナ12は、擬似交流電圧が第1分電盤20に入力されつづけている間、動作し続けて太陽光発電装置11が発電した直流電力を交流電力に変換して交流電圧を出力し続けることになる。
PVパワーコンディショナ12から出力された交流電圧は、第2分電盤30から給電線127及び切換スイッチSW1(端子S1bに切り換わっている)を介して充電用AC/DCコンバータ123に入力する。また、制御回路310は充電用AC/DCコンバータ123を動作させて、PVパワーコンディショナ12から出力され交流電力を所定の直流電力に変換して電気自動車Cの蓄電池を充電させていく。すなわち、太陽光発電装置11が発電した電力で電気自動車Cの蓄電池が充電されていくことになる。
一方、基準波形生成回路1302は、停電時には系統電源Eと同じ周波数の正弦波の基準波形を生成していく。また、電圧波形検出回路1301は、EVパワーコンディショナ122の放電用DC/ACコンバータ124から出力される交流電圧の波形を検出し、比較回路1303は、基準波形生成回路1302が生成した基準波形と電圧波形検出回路1301が検出した交流電圧の波形とを比較していく。
例えば、図3Aに示すように、電圧波形検出回路1301が検出した擬似交流電圧の電圧波形をVhbとし、基準波形生成回路1302が生成した基準波形をVfbすると、比較回路1303は基準波形Vfbと電圧波形Vhbとを比較してその差が最大となる最大電圧差Vsbを歪電圧として検出する。
制御回路1310は、歪電圧である最大電圧差Vsbが設定電圧Vg以上か否かを判定し、最大電圧差Vsbが設定電圧Vg以上のとき歪んでいると判定する。この判定は、上記と同様に、交流電圧の各半波W1〜W5毎に最大電圧差Vsbが設定電圧Vg以上か否かを判定していき、全ての半波W1〜W5で最大電圧差Vsbが設定電圧Vg以上のとき、制御回路1310は、歪検出回路1300が検出した歪電圧が設定値(閾値)を越えていると判定する。
制御回路1310は、歪電圧が閾値Vgを越えていると判定すると、その歪が解消するように放電用DC/ACコンバータ124のスイッチ素子を制御していく。この制御は、基準波形Vfbより電圧波形Vhbが大きい場合、スイッチ素子をオンさせるパルス信号の幅を小さくし、逆に基準波形Vfbより電圧波形Vhbが小さい場合、スイッチ素子をオンさせるパルス信号の幅を大きくして、擬似交流電圧の歪を小さくしていくものである。
PVパワーコンディショナ12は、擬似交流電圧に同期するとともにこの擬似交流電圧に対して位相ズレが生じないように交流電圧を出力するが、その擬似交流電圧の歪が小さいことより、PVパワーコンディショナ12から出力された交流電圧の歪も小さくなり、自身の出力する交流電圧の歪によってPVパワーコンディショナ12の動作が停止してしまうことが防止される。すなわち、PVパワーコンディショナ12の動作が安定することになる。
[放電モード]
放電モードが設定された場合、EVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123の動作は停止され、放電用DC/ACコンバータ124が動作し、電気自動車Cの蓄電池の直流電力を交流電力に変換していく。この交流電力は給電線126を介して第1分電盤20へ供給されていく。
第1分電盤20に供給された交流電力は第2分電盤30及び複数の分岐幹31を介して家電負荷に供給される。
電気自動車用パワーコンディショナ装置120から交流電力が家電負荷に供給されている際、電圧波形検出回路1301は、放電用DC/ACコンバータ124から出力される交流電圧の電圧波形を検出する。そして、制御回路1310は、放電用DC/ACコンバータ124から出力される交流電圧の歪が大きい場合、上記と同様にしてその歪が小さくなるように放電用DC/ACコンバータ124を制御する。これにより、家電負荷に定格以上の電圧が印加されてしまうことが防止される。
[電気自動車の充電]
電気自動車用パワーコンディショナ装置120がメンテナンスなどにより使用できない場合、図4に示すように、防水接地コンセント121と電気自動車Cとを給電コード130で接続すれば、電気自動車Cの蓄電池を系統電源Eにより充電することができる。
また、図5に示すように、電気自動車用パワーコンディショナ装置120と電気自動車C1とを給電コード130で接続し、防水接地コンセント121と電気自動車C2とを給電コード130で接続すれば、系統電源Eの交流電力やPVパワーコンディショナ12から出力される交流電力によって、二台の電気自動車C1,C2を同時に充電することができる。
この図5に示すように電気自動車C1,C2を接続した状態で、電気自動車用パワーコンディショナ装置120によって、電気自動車C1の蓄電池から出力される直流電圧を所定の交流電圧に変換してその交流電力を第1分電盤20に供給し、さらにこの交流電力を第2分電盤30、給電線32、防水接地コンセント121及び給電コード130を介して電気自動車C2へ供給することにより、電気自動車C2を充電することができる。
このように、電気自動車C1の蓄電池から電気自動車C2の蓄電池を充電することができ、例えば夜間の停電時、系統電源Eの交流電力やPVパワーコンディショナ12の交流電力によって電気自動車C2を充電することができない場合であっても、電気自動車C1から電気自動車C2へ充電することができる。
例えば、電気自動車C1,C2の両方とも走行距離が十分でない場合、電気自動車C1の蓄電池から電気自動車C2の蓄電池へ充電することにより、電気自動車C2の走行距離を十分なものにすることができる。すなわち、複数の電気自動車が走行距離が十分でない場合、例えば電費のよい1台の電気自動車に他の複数の電気自動車の蓄電池から充電させて走行距離を十分なものにすることができる。
また、電費の悪い例えば電気自動車C1の蓄電池から電費の良い電気自動車C2の蓄電池へ蓄えられた電気量を入れ替えることもできる。
また、多人数が乗れるが電費の悪い電気自動車と、少人数しか乗れないが電費の良い電気自動車とから、そのときの必要に応じた電気自動車を選択し、その電気自動車に電力を集中させて使用することができる。
さらに、必要に応じて例えば走行距離10km分だけの電気量を電気自動車C2に充電させることもできる。
[第2実施例]
図6は第2実施例の充放電システムS2を示す。この充放電システムS2は、太陽光発電システム10と、第1,第2分電盤20,30と、屋外に設けられた定置型の電気自動車用パワーコンディショナ装置200等とを備えている。
電気自動車用パワーコンディショナ装置200は、図2に示す電気自動車用パワーコンディショナ装置120に系統電源Eの瞬停を検出する瞬停検出回路201と、系統電源Eの交流電圧の変動量(変化値)を検出する周期変動量検出回路202とを設けたものである。
制御回路320は、瞬停検出回路201が系統電源Eの瞬停を検出したとき、この時点から所定時間の間、歪検出回路300が検出する歪電圧Vsが閾値Vkを越えているか否かの判定を行わない。このようにすることにより、瞬停による基準波形生成回路302が生成する基準波形の乱れによる誤判定を防止するものである。これにより、EVパワーコンディショナ122の電気自動車Cの充電中に、充電動作の停止がむやみに行われてしまうことが防止される。
瞬停検出回路201の瞬停の判定は、系統電源Eの交流電圧が所定電圧以下になったとき瞬停したと判断するが、系統電源Eの交流電圧の変化値で判断するようにしてもよい。
図6に示す制御回路(第1制御手段)320は、第1実施例と同様な制御を行う他に、周期変動量検出回路202が検出した周期の変動量に応じて歪電圧Vsが閾値Vk以上か否かのT時間毎に行う判定回数を変えて判定を行う。すなわち、その変動量が小さい場合には判定回数を少なくし(例えば5回以下)、その変動量が大きい場合には判定回数を多くする(例えば5回以上)。
また、図7に示すグラフに基づいて系統電源Eの周期の変動量Gに応じて閾値Vkと判定回数Nを求め、これに基づいて歪電圧Vsが閾値Vkを越えたか否かの判定を行うようにしてもよい。
このように、その変動量が大きいときには閾値Vkを大きく設定し、変動量が小さいときには閾値Vkを小さく設定することにより、必要以上にEVパワーコンディショナ122の充電動作を停止させてしまう回数を少なくすることができるとともに、充電時に電気自動車Cの蓄電池に定格値以上の電圧を印加させてしまうことを確実に防止することができる。
[第3実施例]
図8は第3実施例の充放電システムS3の構成を示す。充放電システムS3は、太陽光発電システム10と、第1,第2分電盤20,30と、屋外に設けられた定置型の電気自動車用パワーコンディショナ装置2120等とを備えている。
電気自動車用パワーコンディショナ装置2120は、EVパワーコンディショナ122と、EVパワーコンディショナ122から出力される交流電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路(第1ゼロクロス検出回路)2301と、ゼロクロス検出回路2301が検出したゼロクロス点近傍の電圧変動幅を検出する電圧変動幅検出回路2302と、図8A示すEVパワーコンディショナ122の放電用DC/ACコンバータ124を制御する制御回路(第3制御手段)2310とを有している。他の構成は第1実施例と同様なので、その説明は省略する。
制御回路2310は、電圧変動幅検出回路2302が検出した変動幅が予め設定した設定値(設定電圧)Vnを越えた否かに基づいて放電用DC/ACコンバータ124を制御する。設定電圧Vnは設定変更可能となっている。
制御回路2310は、電圧変動幅Vwが設定電圧Vnより大きい電圧になったとき、放電用DC/ACコンバータ124の動作を停止させる。また、ゼロクロス点近傍以外で、図示しない電流センサが給電線126の過電流を検出したとき、EVパワーコンディショナ122の動作を停止させるようになっている。
[動 作]
次に、第3実施例の充放電システムの動作について説明する。
[停 電]
停電時には、第1実施例と同様に、図8Aに示す放電用DC/ACコンバータ124を動作させて擬似交流電圧を発生させる。この擬似交流電圧は、図8に示すように、給電線126を介して第1分電盤20へ供給される。
PVパワーコンディショナ12は、第1分電盤20に入力される擬似交流電圧に基づいて、太陽光発電装置11が発電した直流電力を交流電力に変換して出力する。すなわち、PVパワーコンディショナ12は、第1分電盤20に印加する擬似交流電圧に同期し且つ擬似交流電圧に対して位相ズレが生じないように交流電圧を出力していく。
つまり、PVパワーコンディショナ12は、擬似交流電圧が第1分電盤20に入力されつづけている間、動作し続けて太陽光発電装置11が発電した直流電力を交流電力に変換して家電負荷に供給し続けることになる。
[停電時の充電モード]
停電時に充電モードが設定されている場合、図8に示すように、PVパワーコンディショナ12から出力された交流電力は、第2分電盤30から給電線127及び切換スイッチSW1(端子S1bに切り換わっている)を介して、図8Aに示す充電用AC/DCコンバータ123に入力する。また、制御回路310は充電用AC/DCコンバータ123を動作させて、その交流電力を直流電力に変換して電気自動車Cの蓄電池を充電させていく。すなわち、太陽光発電装置11が発電した電力で電気自動車Cの蓄電池が充電されていくことになる。
停電時には、上述のように放電用DC/ACコンバータ124が擬似交流電圧を出力していき、図8に示すゼロクロス検出回路2301は、EVパワーコンディショナ122から出力される交流電圧のゼロクロス点を検出していく。
いま、例えば、図9に示すように、EVパワーコンディショナ122の放電用DC/ACコンバータ124から出力される交流電圧Veのゼロクロス点の近傍で電圧が急激に変化する場合があり、ゼロクロス検出回路2301がゼロクロス点を時点t1で検出すると、電圧変動幅検出回路2302は、時点t1から所定時間内における急激な電圧変化のマイナス側のピーク電圧P1と、プラス側のピーク電圧P2との電圧差、すなわち電圧変動幅Vwを求める。
制御回路2310は、電圧変動幅検出回路2302が求めた電圧変動幅Vwが設定電圧Vn以上か否かを判断し、電圧変動幅Vwが設定電圧Vn以上のとき、EVパワーコンディショナ122の放電用DC/ACコンバータ124の動作を停止させる。
このように、マイナス側のピーク電圧P1とプラス側のピーク電圧P2との電圧差である電圧変動幅Vwが設定電圧Vn以上のとき、放電用DC/ACコンバータ124の動作を停止させるようにしたものであるから、電圧変動幅Vwが設定電圧Vnより小さければ、ピーク電圧P1やピーク電圧P2の時点に過電流が流れても放電用DC/ACコンバータ124の動作が停止されない。このため、停電時にEVパワーコンディショナ122の動作が不安定になってしまうことが防止される。
電圧変動幅Vwが設定電圧Vn以上のときには、放電用DC/ACコンバータ124の動作は停止されるので、家電負荷に定格以上の電圧が印加されてしまうことが防止される。
また、ゼロクロス点の近傍以外においては、図示しない電流センサが給電線126の過電流を検出したとき、制御回路2310は放電用DC/ACコンバータ124の動作を停止させるものであるから、家電負荷に定格以上の電流が流れてしまうことを防止することができ、充放電システムの安全性を保つことができる。
[停電時の放電モード]
停電時に放電モードが設定された場合、制御回路310は放電用DC/ACコンバータ124を動作させて電気自動車Cの蓄電池の直流電力を交流電力に変換させ、この交流電力を給電線126及び第1分電盤20を介して第2分電盤30へ供給し、家電負荷に供給する。すなわち、EVパワーコンディショナ122を自立運転させる。
この自立運転のときも、上記と同様にして、EVパワーコンディショナ122から出力される交流電圧のゼロクロス点近傍のピーク電圧P1とプラス側のピーク電圧P2との電圧差である電圧変動幅Vwが検出され、電圧変動幅Vwが設定電圧Vnより小さければ、ピーク電圧P1やピーク電圧P2のきに過電流が流れても放電用DC/ACコンバータ124の動作が停止されない。このため、停電時にEVパワーコンディショナ122の動作が不安定になってしまうことが防止される。
[通常時の放電モード]
通常時に放電モードが設定された場合、制御回路310は、系統電源Eの交流電圧に同期すなわち連係させてEVパワーコンディショナ122の放電用DC/ACコンバータ124を制御して、電気自動車Cの蓄電池の直流電圧を交流電圧に変換する。すなわち蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して給電線126を介して第1分電盤20へ供給する。
第1分電盤20に供給された交流電力は第2分電盤30及び複数の分岐幹31を介して家電負荷に供給されていく。
この場合も、上記と同様にして、電圧変動幅Vwが検出され、電圧変動幅Vwが設定電圧Vnより小さければ、ピーク電圧P1やピーク電圧P2のきに過電流が流れても放電用DC/ACコンバータ124の動作が停止されない。このため、EVパワーコンディショナ122の動作が不安定になってしまうことが防止される。また、電圧変動幅Vwが設定電圧Vn以上のとき、放電用DC/ACコンバータ124の動作は停止されるので、家電負荷に定格以上の電圧が印加されてしまうことが防止される。
[第4実施例]
図10は第4実施例の充放電システムの電気自動車用パワーコンディショナ装置420の構成を示す。
第4実施例の充放電システムは、太陽光発電システム10(図8参照)と、第1,第2分電盤20,30と、電気自動車用パワーコンディショナ装置420等とを備えている。
電気自動車用パワーコンディショナ装置420は、EVパワーコンディショナ122に入力する交流電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路(第2ゼロクロス検出回路)421と、このゼロクロス検出回路421がゼロクロス点を検出する毎に隣接するゼロクロス点間(交流電圧の半波毎)における電気自動車の蓄電池の充電電流または充電電圧の実効値または平均値を算出する出力計算部422と、この出力計算部422が算出する実効値または平均値が予め設定されている基準設定値との差である誤差を求める誤差演算部423と、この誤差演算部423が出力する誤差信号の変動量を検出する変動検出部424と、制御装置410とを備えている。
制御装置410は、誤差演算部423から出力される誤差信号に基づいて誤差がゼロとなるように充電用AC/DCコンバータ123のスイッチング信号の信号幅を制御する補正部411と、変動検出部424が検出した変動量が予め設定した変動設定値を越えたとき充電用AC/DCコンバータ123による充電動作を停止させる充電停止部412とを備えている。
歪検出回路1300は、第1実施例と同様なのでその説明は省略する。また、制御装置410も歪検出回路1300の検出に基づいて、第1実施例と同様に放電用DC/ACコンバータ124を制御する。
[動 作]
次に、第4実施例の電気自動車用パワーコンディショナ装置420の動作について説明する。
[充電モード及び系統電源モード]
充電モードが設定されるとともに系統電源モードが設定されると、切換スイッチSW1が端子S1aに切り換わり、第1分電盤20(図8参照)から給電線125を介して系統電源Eの交流電力がEVパワーコンディショナ122に入力される。EVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123は、系統電源Eの交流電力を直流電力に変換して電気自動車Cの蓄電池(図示せず)を充電していく。
一方、ゼロクロス検出回路421は、充電用AC/DCコンバータ123に入力される交流電圧のゼロクロス点を検出していく。
出力計算部422は、ゼロクロス検出回路421がゼロクロス点を検出するごとに、隣接するゼロクロス点間(半波毎)における電気自動車Cの蓄電池の充電電流または充電電圧の実効値または平均値を算出していく。誤差演算部423は、出力計算部422が算出した実効値または平均値が予め設定されている基準設定値との差である誤差を求めていき、この誤差に応じた誤差信号を出力していく。
制御装置410の補正部411は、誤差演算部423から出力される誤差信号に応じて充電用AC/DCコンバータ123を構成するスイッチング素子(図示せず)の信号幅を制御していく。すなわち、補正部411は、誤差演算部423が算出した誤差がゼロとなるように充電用AC/DCコンバータ123のスイッチング素子(図示せず)の信号幅を制御していき、一定の充電量で電気自動車Cの蓄電池を充電していく。これにより、定格値以上の電流や電圧で蓄電池が充電されるのを防止するものである。
変動検出部424は、誤差演算部423から出力される誤差信号とこの誤差信号が出力される1つ前の誤差信号との差である変動量を求めていく。制御装置410の充電停止部412は、変動検出部424が検出した変動量が予め設定した変動設定値を越えたとき充電用AC/DCコンバータ123による電気自動車Cの蓄電池の充電を停止させる。
このように、交流の半波毎の変動量が予め設定した変動設定値を越えたとき、充電用AC/DCコンバータ123の動作を停止させるものであるから、定格値以上の電流や電圧で電気自動車Cの蓄電池が充電されるのを確実に防止することができる。
[太陽光発電モード]
太陽光発電モード及び充電モードに設定すると、切換スイッチSW1が端子S1bに切り換わり、PVパワーコンディショナ12から出力される交流電力が第2分電盤30及び給電線127を介して電気自動車用パワーコンディショナ装置120へ供給され、第1実施例と同様にして電気自動車Cの蓄電池が充電されていく。
そして、上記と同様にして、制御装置410の補正部411は、誤差演算部423が算出した誤差がゼロとなるように充電用AC/DCコンバータ123のスイッチング素子(図示せず)の信号幅を制御していき、一定の充電量で電気自動車Cの蓄電池を充電していく。これにより、定格値以上の電流や電圧で蓄電池が充電されるのを防止する。
この場合、充電用AC/DCコンバータ123による電気自動車Cの蓄電池の充電動作が停止されるだけなので、PVパワーコンディショナ12(図8参照)からの交流電力は出力され続け、各コンセント(図示せず)に接続されている家電負荷(図示せず)に供給されるので、太陽光発電装置11が発電する電力を有効利用することができる。他の動作は第1実施例と同様なのでその説明は省略する。
[第5実施例]
図11は第5実施例の電気自動車用パワーコンディショナ装置520の構成を示す。
図11に示す充電用AC/DCコンバータ123は、入力する交流電圧を全波整流して平滑する全波整流回路501と、この全波整流回路501により全波整流されて平滑された整流平滑電圧を所定の直流電圧に変換するDC/DCコンバータ502とを有している。
電気自動車用パワーコンディショナ装置520は、第4実施例の電気自動車用パワーコンディショナ装置420に、全波整流回路501から出力される整流平滑電圧をサンプリングするサンプリング部521と、サンプリング部521がサンプリングしたサンプリング電圧と予め設定した設定電圧(閾値)とを比較する比較部522とを設けたものである。
制御装置510の充電停止部412は、サンプリング電圧が設定電圧以下であると比較部522が判断すると、DC/DCコンバータ502の充電動作を停止させるものである。他の動作は第4実施例と同様なのでその説明は省略する。
この第5実施例は、PVパワーコンディショナ12から出力される交流電圧が低くて充電できるような状態でない場合、DC/DCコンバータ502の充電動作を停止させるようにしたものであり、DC/DCコンバータ502による無駄な充電動作を防止するものである。
[第6実施例]
図12は第6実施例の充放電システムS6を示す。この充放電システムS6は、太陽光発電システム210と、第1,第2分電盤20,30と、屋外に設けられた定置型の電気自動車用パワーコンディショナ装置3120等とを備えている。
太陽光発電システム210は、分散型の発電装置としての太陽光発電装置(発電手段)11と、PVパワーコンディショナ(発電用パワーコンディショナ)212とを備えている。
PVパワーコンディショナ212は、図13に示すように、DC/DCコンバータ12aとインバータ12bと歪み抑制手段12dとを有する。
PVパワーコンディショナ212には、出力する交流電圧の歪が所定値より大きくなると、故障していると判断して動作を停止させる図示しないセーフティ回路が組み込まれている。
DC/DCコンバータ12aは、太陽光発電装置11からの直流電力の電圧を昇圧し又は降圧し、この昇圧又は降圧した直流電力を出力する。また、インバータ12bは、DC/DCコンバータ12aから出力される直流電力の直流電圧を商用電圧と同じ電圧で同じ周波数の電圧・周波数の交流電圧にして出力する。
歪み抑制手段12dは、インバータ12bから出力される交流電力の電圧波形の歪を検出する歪み検出回路3320と、歪み検出回路3320で検出された歪みに基づいてインバータ12bを制御する制御回路260とを有する。
歪み検出回路3320は、電圧波形検出回路321と、基準波形生成回路322と、比較回路323とを有する。電圧波形検出回路321は、インバータ12bから出力される交流電力の交流電圧の波形を検出する。
基準波形生成回路322は、系統電力網Eの交流電圧に同期した基準となる正弦波の基準波形を生成する。停電時には、擬似交流電圧に同期した正弦波の基準波形を生成する。
比較回路323は、基準波形生成回路322が生成した基準波形と電圧波形検出回路321が検出した検出電圧波形とを比較することにより、インバータ12bから出力される電圧波形の歪みを検出して、この歪み電圧を歪み検出信号として出力する。この歪み検出信号は制御回路260に入力される。
制御回路260は、入力される歪み検出信号から、歪み検出回路3320が検出した歪電圧が設定されている設定電圧である閾値を越えないようにインバータ12bを制御する。尚、閾値は任意に設定変更できるようになっている。また、制御回路260は、系統電源Eの交流電圧または擬似交流電圧に同期した交流電力を出力するようにインバータ12bを制御する。
図12に示す電気自動車用パワーコンディショナ装置3120は、PVパワーコンディショナ212から出力される交流電圧の歪を検出する歪検出回路300と制御回路310とを有している。
歪検出回路300は、電圧波形検出回路301と、基準波形生成回路302と、比較回路303とを有しており、第1実施例と同様なのでその説明は省略する。
制御回路310は、歪検出回路300が検出した歪電圧が設定されている設定電圧である閾値Vkを越えたか否かに基づいて、図14に示すEVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123の充電動作を停止させる。閾値Vkは任意に設定変更できるようになっている。
また、制御回路310は、停電時にPVパワーコンディショナ212を動作させるために、放電用DC/ACコンバータ124を制御して擬似交流電圧を第1分電盤20へ出力させるようになっている。
制御回路310は、モード設定等に基づいて切換スイッチSW1の切り換えや切換スイッチSW2のオン・オフを制御する。
[動 作]
次に、第6実施例の充放電システムS6の動作について説明する。
PVパワーコンディショナ212から出力される交流電力で電気自動車Cの蓄電池を充電する場合、リモートコントロール102(図1参照)または電気自動車用パワーコンディショナ装置3120のモードスイッチの操作によって太陽光発電モード及び充電モードに設定する。
太陽光発電モードの設定により、図13に示すPVパワーコンディショナ212のDC/DCコンバータ12aが太陽光発電装置11によって発電された直流電力を昇圧又は降圧してインバータ12bに入力する。インバータ12bは、入力される直流電力を100Vの定電圧で定周波数(50Hz又は60Hz)の交流電力に変換して出力する。
この際、制御回路260は、図12に示す第1分電盤20の主幹(図示せず)に印加される交流電圧と同期し且つ位相ずれが生じないようにインバータ12bを制御していくので、系統電源Eの交流電圧に同期した交流電力がインバータ12bから出力されることになる。
歪み検出回路3320の電圧波形検出回路321は、インバータ12bから出力される交流電力の交流電圧波形を検出する。一方、基準波形生成回路322は、系統電力網Eの交流電圧に同期した基準となる交流電圧の基準波形(正弦波波形)を生成する。停電時には、基準波形生成回路322は擬似交流電圧に同期した基準波形を生成する。
比較回路323は、電圧波形検出回路321が検出した交流電圧波形と、基準波形生成回路322が生成した基準波形とを比較していく。例えば、図15に示すように、電圧波形検出回路321が検出した交流電圧波形をVhcとし、基準波形生成回路322が生成した基準波形をVfcとすると、基準波形Vfcと交流電圧波形Vhcとの差が最大となる最大電圧差Vscを歪電圧として検出する。
制御回路260は、基準波形Vfcと交流電圧波形Vhcとの差の増減変化を検出して、最大電圧差Vscが予め設定した設定電圧(閾値)を超えないように、インバータ12bの出力電圧を制御する。
これにより、インバータ12bから出力される交流電力の交流電圧は、最大電圧差Vscを超えるような歪みが生ずることがなく、その交流電圧の歪を小さく抑えることができる。
インバータ12bから出力される交流電力は、第2分電盤30及び分岐幹31を介して各家電負荷に供給され、その交流電力の交流電圧の歪が小さくなっていることにより、家電負荷に定格以上の電圧が印加されてしまうことが防止される。また、インバータ12bから出力される交流電圧の歪が抑制されていることにより、セーフティ回路が働いてPVパワーコンディショナ212の動作が停止してしまうことがなく、太陽光発電装置11が発電した電力を有効に利用することができることになる。
また、インバータ12bから出力される交流電力は、第2分電盤30及び給電線127を介してEVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123へ供給される。なお、太陽光発電モードの設定により、切換スイッチSW1が端子S1bに切り換わっている。
歪検出回路300の電圧波形検出回路301は、図16に示すように、PVパワーコンディショナ212から出力される交流電力の電圧波形Vhdを検出し、比較回路303は、基準波形生成回路302が生成した基準波形Vfdと電圧波形検出回路301が検出した交流電力の電圧波形Vhdとを比較していき、その差が最大となる最大電圧差Vsdを歪電圧として検出する。
制御回路310は、歪電圧Vsdが閾値Vk以上か否かを判定し、歪電圧Vsdが閾値Vk以上のとき、PVパワーコンディショナ212から出力される交流電圧の電圧波形Vhdは歪んでいると判定する。この判定は、例えばT時間毎に判定していくが、連続した複数の半波毎に判定してもよい。例えば、図16に示すように、交流電圧の各半波W1〜W5毎に歪電圧Vsdが閾値Vk以上か否かを判定していき、全ての半波W1〜W5で歪電圧Vsdが閾値Vk以上のとき、制御回路310は、歪検出回路300が検出した歪電圧Vsdが閾値Vkを越えていると判定する。
制御回路310は、歪電圧Vsdが閾値Vkを越えていると判定すると、EVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123の動作を停止させる。これにより、電気自動車Cの蓄電池が定格値以上の電圧で充電されてしまうことが防止される。
ところで、PVパワーコンディショナ212は、図13に示すように、歪み抑制手段12dを設けているので、PVパワーコンディショナ212から出力される交流電圧の電圧波形Vhdの歪は少なくなっているが、歪み抑制手段12dによって歪を十分に除去することができない場合、電気自動車用パワーコンディショナ装置3120の歪検出回路300がその歪を検出して、制御回路310がEVパワーコンディショナ122の充電用AC/DCコンバータ123の動作を停止させるので、電気自動車Cの蓄電池が定格値以上の電圧で充電されてしまうことをより確実に防止することができる。
この場合、充電用AC/DCコンバータ123による電気自動車Cの蓄電池の充電動作が停止されるだけなので、PVパワーコンディショナ212からの交流電力は出力され続け、各コンセント(図示せず)に接続されている家電負荷(図示せず)に供給されるので、太陽光発電装置11が発電する電力を有効利用することができる。しかも、インバータ12bから出力される交流電圧は、歪み抑制手段12dによって歪が抑制されているので、家電負荷に定格以上の電圧が印加されてしまうことが防止される。
[第7実施例]
図17は第7実施例の充放電システムの太陽光発電システム610を示す。第7実施例の充放電システムは、第6実施例と同様に、第1,第2分電盤20,30と電気自動車用パワーコンディショナ装置3120等とを備えている。
太陽光発電システム610は、分散型の発電装置としての太陽光発電装置11と、PVパワーコンディショナ(発電用パワーコンディショナ)612とを備えている。PVパワーコンディショナ612には、出力する交流電圧の歪が所定値より大きくなると、故障していると判断して動作を停止させる図示しないセーフティ回路が組み込まれている。
PVパワーコンディショナ612は、図17に示すように、DC/DCコンバータ12aとインバータ12bと歪み除去手段12cと、インバータ12bを制御する制御回路250とを有する。
歪み除去手段12cはローパスフィルタから構成されており、このローパスフィルタは、インバータ12bから出力される交流電力の交流電圧から歪みとなる高周波成分を除去する。
制御回路250は、インバータ12bから出力される交流電圧が系統電源Eの交流電圧と同期し、位相ずれが生じないようにインバータ12bを制御していくものである。
PVパワーコンディショナ612から出力される交流電力の交流電圧は、歪み除去手段12cにより交流電圧の歪は小さくなっており、家電負荷に定格以上の電圧が印加されてしまうことが防止され、第6実施例と同様な効果を得ることができる。
ところで、第1〜第5実施例の充放電システムでは、PVパワーコンディショナ12を使用しているが、これに限らず、第6,第7実施例のPVパワーコンディショナ212,612を使用してもよい。
この発明は、上記実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
10 太陽光発電システム(自然エネルギー発電システム)
12b インバータ
12c 歪み除去手段
20 第1分電盤(分電盤)
30 第2分電盤(分電盤)
120 電気自動車用パワーコンディショナ装置
122 EVパワーコンディショナ(充放電用パワーコンディショナ)
123 充電用AC/DCコンバータ
124 放電用DC/ACコンバータ
260 制御回路(第3制御手段)
300 歪検出回路(第1歪検出手段)
301 電圧波形検出回路
302 基準波形生成回路
303 比較回路
310 制御回路(第1制御手段)
410 制御装置
411 補正部
412 充電停止部
421 ゼロクロス検出回路(第2ゼロクロス検出回路)
422 出力計算部
423 誤差演算部
424 変動検出部
501 全波整流回路
502 DC/DCコンバータ
510 制御装置
521 サンプリング部
522 比較部
612 発電用パワーコンディショナ
1300 歪検出回路(第2歪検出回路)
1310 制御回路(第2制御手段)
2301 ゼロクロス検出回路(第1ゼロクロス検出回路)
2302 電圧変動幅検出回路
2310 制御回路(第3制御手段)
S1〜S3 充放電システム
S6 充放電システム
E 系統電力網(系統電源)
C 電気自動車

Claims (17)

  1. 系統電源と自然エネルギー発電システムとに接続された分電盤から供給される交流電力を電気自動車の蓄電池へ供給したり、この蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して前記分電盤へ供給したりする充放電用パワーコンディショナを備え、前記自然エネルギー発電システムは、自然エネルギーによって発電された直流電力を前記系統電源の交流電圧に同期した交流電力に変換して前記分電盤に出力する発電用パワーコンディショナを有し、停電時には、前記充放電用パワーコンディショナの放電用DC/ACコンバータから擬似交流電圧が出力され、前記発電用パワーコンディショナは前記擬似交流電圧に同期した交流電力を出力する充放電システムであって、
    前記発電用パワーコンディショナから出力される交流電力の電圧波形の歪電圧を検出する第1歪検出手段と、
    この第1歪検出手段が検出する歪電圧が予め設定されている閾値を越えたか否かに基づき前記充放電用パワーコンディショナによる蓄電池の充電動作を制御する第1制御手段と、
    前記擬似交流電圧の歪電圧を検出する第2歪検出手段と、
    この第2歪検出手段が検出する歪電圧に基づいて該歪電圧が小さくなるように前記放電用DC/ACコンバータを制御する第2制御手段とを設けたことを特徴とする充放電システム。
  2. 前記閾値の値は設定変更が可能であることを特徴とする請求項1に記載の充放電システム。
  3. 前記第1歪検出手段が検出した歪電圧が閾値を越えたか否かの判定を複数回行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の充放電システム。
  4. 電力系統の周期の変動量が小さいとき、前記判定の回数を減らし、その周期の変動量が大きいとき、その判定の回数を増やすことを特徴とする請求項3に記載の充放電システム。
  5. 前記判定は、系統周期の半波毎に連続して行うことを特徴とする請求項4に記載の充放電システム。
  6. 前記電力系統の周期の変動量に応じて、前記閾値を設定変更することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の充放電システム。
  7. 前記閾値を小から大までの複数段階に設定し、判定回数を少数から多数の複数段階に設定し、前記電力系統の周期の変動量に応じて前記複数段階のうちの閾値と判定回数を選択して設定することを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の充放電システム。
  8. 前記電力系統が瞬停したとき、第1歪検出手段が検出する歪電圧が閾値を越えたか否かの判定を行わないことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の充放電システム。
  9. 前記瞬停の判断は、前記電力系統の電圧が所定電圧以下になったか否かで判断することを特徴とする請求項8に記載の充放電システム。
  10. 前記瞬停の判断は、前記電力系統の系統電圧の変化値で判断することを特徴とする請求項8に記載の充放電システム。
  11. 系統電源と自然エネルギー発電システムとに接続された分電盤から供給される交流電力を電気自動車の蓄電池へ供給したり、この蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して前記分電盤へ供給したりする充放電用パワーコンディショナを備え、前記自然エネルギー発電システムは、自然エネルギーによって発電された直流電力を前記系統電源の交流電圧に同期した交流電力に変換して前記分電盤に出力する発電用パワーコンディショナを有し、停電時には、前記充放電用パワーコンディショナの放電用DC/ACコンバータから擬似交流電圧が出力され、前記発電用パワーコンディショナは前記擬似交流電圧に同期した交流電力を出力する充放電システムであって、
    前記発電用パワーコンディショナから出力される交流電力の電圧波形の歪電圧を検出する第1歪検出手段と、
    この第1歪検出手段が検出する歪電圧が予め設定されている閾値を越えたか否かに基づき前記充電用パワーコンディショナによる蓄電池の充電動作を制御する第1制御手段と、
    前記充放電用パワーコンディショナから出力される交流電圧のゼロクロス点を検出する第1ゼロクロス検出回路と、
    この第1ゼロクロス検出回路が検出したゼロクロス点近傍の交流電圧の変動幅を検出する電圧変動幅検出回路と、
    この電圧変動幅検出回路が検出した変動幅が予め設定されている設定値を越えたか否かに基づいて、前記充放電用パワーコンディショナの放電動作を制御する第3制御手段とを備えたことを特徴とする充放電システム。
  12. 前記設定値は設定変更が可能であることを特徴とする請求項11に記載の充放電システム。
  13. 系統電源と自然エネルギー発電システムとに接続された分電盤から供給される交流電力を電気自動車の蓄電池へ供給したり、この蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して前記分電盤へ供給したりする充放電用パワーコンディショナを備え、前記自然エネルギー発電システムは、自然エネルギーによって発電された直流電力を前記系統電源の交流電圧に同期した交流電力に変換して前記分電盤に出力する発電用パワーコンディショナを有し、停電時には、前記充放電用パワーコンディショナの放電用DC/ACコンバータから擬似交流電圧が出力され、前記発電用パワーコンディショナは前記擬似交流電圧に同期した交流電力を出力する充放電システムであって、
    前記放電用DC/ACコンバータから出力される擬似交流電圧の歪を検出する第2歪検出手段と、
    この第2歪検出手段が検出する歪電圧に基づいて該歪電圧が小さくなるように前記放電用DC/ACコンバータを制御する制御装置と、
    前記充放電用パワーコンディショナの充電用AC/DCコンバータに入力する交流電圧のゼロクロス点を検出する第2ゼロクロス検出回路と、
    この第2ゼロクロス検出回路がゼロクロス点を検出する毎に隣接するゼロクロス点間における前記電気自動車の蓄電池の充電電流または充電電圧の実効値または平均値を算出する出力計算部と、
    この出力計算部が算出する実効値または平均値が予め設定されている基準設定値との差である誤差を求め、この誤差に応じた誤差信号を出力する誤差演算部と、
    この誤差演算部が出力する誤差信号の前の誤差信号に対する誤差信号の変動量を検出する変動検出部とを備え、
    前記制御装置は、前記誤差演算部から出力される誤差信号に基づいて、その誤差がゼロとなるように前記充電用AC/DCコンバータのスイッチング信号の信号幅を制御する補正部と、前記変動検出部が検出した変動量が予め設定した変動設定値を越えたとき前記充電用AC/DCコンバータによる充電動作を停止させる充電停止部とを有することを特徴とする充放電システム。
  14. 前記充電用AC/DCコンバータは、前記分電盤から供給される交流電圧を全波整流して平滑する全波整流回路と、この全波整流回路によって全波整流されて平滑された整流平滑電圧を所定の直流電圧に変換するDC/DCコンバータとを有し、
    第1ゼロクロス検出回路がゼロクロス点を検出するごとに、前記全波整流回路から出力される整流平滑電圧をサンプリングするサンプリング部と、
    このサンプリング部がサンプリングしたサンプリング電圧と予め設定した設定電圧とを比較する比較部とを有し、
    前記制御装置の充電停止部は、前記サンプリング電圧が設定電圧以下であると比較部が判断したとき、前記DC/DCコンバータによる充電動作を停止させることを特徴とする請求項13に記載の充放電システム。
  15. 系統電源と自然エネルギー発電システムとに接続された分電盤から供給される交流電力を電気自動車の蓄電池へ供給したり、この蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して前記分電盤へ供給したりする充放電用パワーコンディショナを備え、前記自然エネルギー発電システムは、自然エネルギーによって発電された直流電力を前記系統電源の交流電圧に同期した交流電力に変換して前記分電盤に出力する発電用パワーコンディショナを有し、停電時には、前記充放電用パワーコンディショナの放電用DC/ACコンバータから擬似交流電圧が出力され、前記発電用パワーコンディショナは前記擬似交流電圧に同期した交流電力を出力する充放電システムであって、
    前記発電用パワーコンディショナから出力される交流電力の電圧波形の歪電圧を検出する第1歪検出手段と、
    この第1歪検出手段が検出する歪電圧が予め設定されている閾値を越えたか否かに基づき前記充放電用パワーコンディショナによる蓄電池の充電動作を制御する第1制御手段とを備え、
    前記発電用パワーコンディショナは、前記自然エネルギー発電システムから出力される直流電力を交流電力に変換して出力するインバータと、このインバータから出力される交流電圧の歪を検出する第3歪検出手段と、この第3歪検出手段が検出する歪電圧が小さくなるように前記インバータを制御する第3制御手段とを有することを特徴とする充放電システム。
  16. 系統電源と自然エネルギー発電システムとに接続された分電盤から供給される交流電力を電気自動車の蓄電池へ供給したり、この蓄電池から出力される直流電力を交流電力に変換して前記分電盤へ供給したりする充放電用パワーコンディショナを備え、前記自然エネルギー発電システムは、自然エネルギーによって発電された直流電力を前記系統電源の交流電圧に同期した交流電力に変換して前記分電盤に出力する発電用パワーコンディショナを有し、停電時には、前記充放電用パワーコンディショナの放電用DC/ACコンバータから擬似交流電圧が出力され、前記発電用パワーコンディショナは前記擬似交流電圧に同期した交流電力を出力する充放電システムであって、
    前記発電用パワーコンディショナから出力される交流電力の電圧波形の歪電圧を検出する第1歪検出手段と、
    この第1歪検出手段が検出する歪電圧が予め設定されている閾値を越えたか否かに基づき前記充放電用パワーコンディショナによる蓄電池の充電動作を制御する第1制御手段とを備え、
    前記発電用パワーコンディショナは、前記自然エネルギー発電システムから出力される直流電力を交流電力に変換して出力するインバータと、このインバータから出力される交流電圧の歪を除去する歪み除去手段とを有することを特徴とする充放電システム。
  17. 前記閾値の値は設定変更が可能であることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の充放電システム。
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