以下に本願にかかる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報処理装置、情報処理方法、情報処理システムおよび情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.情報処理〕
まず、図1を用いて、実施形態にかかる情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態にかかる情報処理の一例を示す図である。図1の例では、情報処理システム1は、端末装置10および情報処理装置100を有する。端末装置10と、情報処理装置100とは、ネットワークを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1には、2台の端末装置10と、1台の情報処理装置100を示すが、各装置の数は、この例に限定されるものではない。
端末装置10は、ユーザによって利用される装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォン等の端末装置であり、所定の検索サイトにおいてユーザによって入力された検索クエリに応じた検索結果ページを表示する。図1では、ユーザU1によって利用される端末装置10を端末装置10aとする。また、ユーザU2によって利用される端末装置10を端末装置10bとする。
情報処理装置100は、端末装置10から受け付けた検索クエリに応じた検索結果と広告情報とを含む検索結果ページを端末装置10に配信する。つまり、本実施形態において、広告情報は、検索連動型の広告である。また、情報処理装置100は、各ユーザが広告情報をどれくらいクリックするかといった度合いに基づいて、検索結果ページに表示される広告情報の数を制御する。
本実施形態において、情報処理装置100は、各ユーザが広告情報をどれくらいクリックするかといった度合いとして、各ユーザが広告情報をクリック(選択操作)する確率である広告選択率を算出する。そして、情報処理装置100は、算出した広告選択率の値に基づいて、各ユーザが広告情報をクリックし易い傾向にあるか否かを判定する。
例えば、情報処理装置100は、端末装置10それぞれに現時点より過去に配信された広告情報の合計数に対する、当該端末装置10のユーザによって広告情報がクリックされた回数の合計の割合をユーザ毎の広告選択率として算出する。
ここで、広告選択率には、予め所定の閾値(以下、「選択閾値」と表記する場合がある)が設定されている。そして、情報処理装置100は、算出した広告選択率が選択閾値より高いユーザを、広告情報をクリックし易いユーザと判定する。また、情報処理装置100は、算出した広告選択率が選択閾値より低いユーザを、広告情報をクリックし難いユーザと判定する。以下の実施形態では、広告情報をクリックし易いユーザを「クリッカー」と表記し、広告情報をクリックし難いユーザを「ノンクリッカー」と表記する。
例えば、情報処理装置100は、各ユーザやその端末装置10を識別する識別情報(ユーザID)に「クリッカー」または「ノンクリッカー」を示す情報を対応付けて記憶しておく。また、例えば、情報処理装置100は、このような判定処置をリアルタイムに行うことで、各ユーザがクリッカーかノンクリッカーかであるかを随時更新してゆく。
そして、情報処理装置100は、クリッカーには、検索結果ページに表示される広告情報の数を所定の基準数より増やし、ノンクリッカーには、検索結果ページに表示される広告情報の数を所定の基準数より減らすといった処理を行う。なお、ここでは、所定の基準数として、基準数「3」が予め設定されているものとする。つまり、ユーザがクリッカーかノンクリッカーかであるかを考慮しない一般的な検索連動型広告の場合、3つの広告情報が検索結果ページに表示される。以下では、本実施形態にかかる情報処理装置100の処理について具体的に説明する。
例えば、ユーザU1およびU2が自身の端末装置10を用いて、所定の検索サイト(Yサイトとする)において検索クエリ「沖縄旅行」を入力したとする。これにより、端末装置10aおよび10bは、検索結果ページのページリクエストとして、検索クエリ「沖縄旅行」を情報処理装置100へ送信する(ステップS1)。なお、所定の検索サイトとは、例えば、情報処理装置100の管理者によって運営されるサイトである。
情報処理装置100は、検索クエリを受信すると(ステップS2)、検索クエリ送信元のユーザ10aおよび10bが現時点においてクリッカーまたはノンクリッカーかであるかに基づいて、検索結果ページに表示される広告情報の数を制御する(ステップS3)。
例えば、情報処理装置100は、検索クエリ送信元の端末装置10の識別情報にクリッカーまたはノンクリッカーのいずれの情報が対応付けられているかを確認することで、ユーザU1およびU2がクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを特定する。ここでは、情報処理装置100は、ユーザU1が「クリッカー」、ユーザU2が「ノンクリッカー」であると特定したとする。
ここで、クリッカーには、基準数「3」より1つ多い広告情報を提供し、ノンクリッカーには、基準数「3」より1つ少ない広告情報を提供することが予め設定されているとする。これにより、情報処理装置100は、ユーザU1の端末装置10aに表示される広告情報の数を「3」から「4」に増やし、ユーザU2の端末装置10bに表示される広告情報の数を「3」から「2」に減らすといった制御処理を実行する。
そして、情報処理装置100は、検索クエリに応じた配信対象の広告情報のデータと、コンテンツのデータとを所定の記憶部から取得する(ステップS4)。例えば、情報処理装置100は、キーワード「沖縄旅行」が設定されている広告情報のうち、各広告情報の入札単価(クリック単価)と、配信実績による広告評価値とに基づいて、制御した数に応じた配信対象の広告情報を決定し、決定した配信対象の広告情報のデータを所定の記憶部から取得する。
図1の例では、情報処理装置100は、ユーザU1に対しては、配信対象の広告情報を4つ決定し、ユーザU2に対しては、配信対象の広告情報を2つ決定し、それぞれ決定した配信対象の広告情報のデータを所定の記憶部から取得する。また、情報処理装置100は、配信対象の広告情報が表示される表示順についても、各広告情報の入札単価や、広告評価値に基づいて決定してよい。
そして、情報処理装置100は、取得した配信対象の広告情報のデータと、検索結果のデータとを含む検索結果ページを端末装置10aおよび10bに配信することで、端末装置10aおよび10bにかかる検索結果ページを表示させる(ステップS5)。
図1の例では、端末装置10aおよび10bそれぞれにおいて、検索結果ページの領域AR1に検索クエリ「沖縄旅行」に応じた検索結果が表示され、領域AR2に検索クエリ「沖縄旅行」に応じた広告情報が表示されている例を示す。図1に示すように、クリッカーであるユーザU1の検索結果ページでは、基準数より1つ多い4つの広告情報が領域AR2に表示され、ノンクリッカーであるユーザU2の検索結果ページでは、基準数より1つ少ない2つの広告情報が領域AR2に表示される。
このように、情報処理装置100は、広告情報に対するユーザの広告選択率に基づいて、各ユーザがクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを判定する。そして、情報処理装置100は、検索クエリ送信元のユーザがクリッカーである場合には、検索結果ページに表示される広告情報の数を所定の基準数より増やすよう制御する。また、情報処理装置100は、検索クエリ送信元のユーザがノンクリッカーである場合には、検索結果ページに表示される広告情報の数を所定の基準数より減らすよう制御する。
こうして、情報処理装置100は、広告情報をクリックし易いユーザに対して、より多くの広告情報を提供することができるので、広告収益を高めることができる。また、広告情報をクリックし易いユーザは、広告情報を閲覧することを好む傾向にあることが考えられるため、検索結果ページに表示される広告情報の数が増えることにより、検索結果ページがユーザに与える印象が悪化することはないと考えられる。一方、ノンクリッカーが広告情報をクリックし難い要因として、画面が広告だらけに見えることや、本来望んでいる情報(検索クエリに対する検索結果)が広告情報によって邪魔されることに嫌悪感を抱いてしまうことが考えられる。情報処理装置100は、このような広告情報をクリックし難いユーザに対して、提供する広告情報の数を減らすことができるので、検索結果ページがユーザに与える印象が悪化することを防止することができる。
以上、図1を用いて、情報処理装置100が広告情報に対するユーザの広告選択率に基づいて、端末装置10に表示される広告情報の数を制御する例について説明してきた。以下の実施例では、広告情報の評価値をさらに考慮して、広告情報の数を制御する例について説明する。なお、本実施形態では、広告情報の評価値としてCTR(Click Through Rate)を用いることにするが、この例に限定されるものではない。例えば、CPC(Cost Per Click)を用いてもよいし、その他の広告評価値を用いてもよい。
〔2.情報処理システム〕
次に、図2を用いて、実施形態にかかる情報処理システムの構成について説明する。図2は、実施形態にかかる情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、広告主端末20と、情報処理装置100とを含む。端末装置10、広告主端末20および情報処理装置100は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図2に示す情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の広告主端末20や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
端末装置10は、ユーザによって利用される装置である。例えば、端末装置10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。端末装置10は、ユーザによって検索クエリが入力された場合に、検索クエリに応じた検索結果ページのページリクエストを情報処理装置100に送信する。また、端末装置10は、情報処理装置100から受信した検索結果ページを表示する。
広告主端末20は、広告主によって利用される装置である。例えば、広告主端末20は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末20は、広告主による操作に従って、広告情報を情報処理装置100に入稿する。例えば、広告主端末20は、広告情報として、タイトル、URL(Uniform Resource Locator)、詳細説明文等を記載したテキストデータを情報処理装置100に入稿する。
情報処理装置100は、端末装置10から受け付けた検索クエリに応じた検索結果と広告情報とを含む検索結果ページを端末装置10に配信する。また、情報処理装置100は、ユーザが広告情報を選択する度合いである広告選択率またはユーザによって入力された検索クエリに応じた広告情報の評価値に基づいて、検索結果ページに表示される広告情報の数を制御する。
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態にかかる情報処理装置100について説明する。図3は、実施形態にかかる情報処理装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置10や広告主端末20との間で情報の送受信を行う。
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、広告情報記憶部121と、ユーザ情報記憶部122とを有する。
広告情報記憶部121は、広告主端末20から受け付けた広告情報に関する各種情報を記憶する記憶部である。ここで、図4に、実施形態にかかる広告情報記憶部121の一例を示す。図4の例では、広告情報記憶部121は、広告主ID、広告ID、広告データ、CTR、キーワードといった項目を有する。
広告主IDは、広告主または広告主端末20を識別するための識別情報である。広告IDは、広告情報を識別するための識別情報である。広告データは、検索結果ページに表示される広告情報に関するデータである。図4の例では、広告データを概念的な記号で示しているが、実際には、広告データは、タイトル、URL、詳細説明文等が記載されたテキストデータ等である。この場合、タイトル、URL、詳細説明文をまとめて1つの広告情報と見なすことができる。そして、広告情報のうちタイトル部分がユーザに選択(クリック)されると、例えば、検索結果ページから、かかる広告情報を入稿した広告主によって運営されるウェブサイトへ遷移する。
CTRは、広告情報が端末装置10に表示された回数(インプレッション数)に対する、当該広告情報がユーザによって選択(クリック)された回数の割合を示す情報であり、一般にクリック率と呼ばれる。CTRは、例えば、配信実績のログに基づいて算出される。そして、広告情報記憶部121に記憶されるCTRは、広告情報が端末装置10に表示される度に、また、ユーザによって選択される度に更新されてもよいし、現時点より過去の所定期間の配信実績から算出された値であってもよい。
キーワードは、端末装置10から受け付けた検索クエリに応じた広告情報を特定するための情報であり、広告主によって設定される。例えば、情報処理装置100は、受け付けた検索クエリと一致するキーワードが対応付けられた広告情報を配信対象の候補として抽出する。なお、情報処理装置100は、キーワード以外にも、ターゲティング条件(ユーザの年齢、性別、所在地等)を広告主から受け付けてもよい。
すなわち、図4では、広告主ID「C11」によって識別される広告主が、広告ID「AD11」によって識別される広告情報のデータ「aaa」を入稿するとともに、キーワード「保険」を設定している例を示す。また、情報処理装置100は、広告ID「AD11」によって識別される広告情報のCTRを「0.15」と算出した例を示す。
図3に戻り、ユーザ情報記憶部122は、後述する判定部132によって各ユーザがクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかが判定された判定結果を記憶する記憶部であり、広告制御部134によって検索クエリ送信元のユーザがクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかが特定される際に用いられる。ここで、図5に、実施形態にかかるユーザ情報記憶部122の一例を示す。図5に示す例では、ユーザ情報記憶部122は、ユーザID、クリッカー情報といった項目を有する。
ユーザIDは、ユーザまたはユーザの端末装置10を識別するための識別情報である。クリッカー情報は、各ユーザがクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを示す情報である。本実施形態では、「1」がクリッカーを示し、「2」がノンクリッカーを示すものとする。すなわち、図5では、ユーザID「U11」によって識別されるユーザは、情報処理装置100によってクリッカーと判定されている例を示す。また、ユーザID「U14」によって識別されるユーザは、情報処理装置100によってノンクリッカーと判定されている例を示す。なお、以下の実施例では、ユーザIDを用いて各ユーザを区別して表記する場合がある。例えば、ユーザID「U11」によって識別されるユーザを、ユーザU11と表記する場合がある。
図3に戻り、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、受付部131と、判定部132と、算出部133と、広告制御部134と、配信部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
受付部131は、ユーザによって所定の検索サイトに検索クエリが入力された場合に、入力された検索クエリを検索結果ページの要求であるページリクエストとして受け付ける。
図3に戻り、判定部132は、ユーザが広告情報を選択する度合いに基づいて、当該ユーザが広告情報をクリックし易いクリッカーであるか、または、広告情報をクリックし難いノンクリッカーであるかを判定する。
判定部132は、上述したように、ユーザが広告情報を選択する度合いとして、各ユーザが広告情報をクリック(選択操作)する確率である広告選択率を算出する。そして、判定部132は、算出した広告選択率が選択閾値より高いユーザをクリッカーと判定し、算出した広告選択率が選択閾値より低いユーザをノンクリッカーと判定する。なお、選択閾値は、例えば、情報処理装置100の管理者によって任意に設定されてよい。また、選択閾値は、必ずしも一定の値である必要はなく、状況に応じて変更されてよい。例えば、クリッカー、ノンクリッカーそれぞれの割合を所定の割合に調整したい場合、選択閾値の値を変更してもよい。また、選択閾値は、所定の時間経過に応じて変更されてもよい。なお、後述するが、選択閾値は、複数設定されてもよい。例えば、選択閾値として、「第1の選択閾値」と「第2の選択閾値」とが設定されてもよい。
そして、判定部132は、クリッカーと判定した場合には、判定したユーザのユーザIDを、ユーザ情報記憶部122の「ユーザID」欄に記憶するとともに、対応するクリッカー情報欄にクリッカーであることを示す「1」を記憶する。また、判定部132は、ノンクリッカーと判定した場合には、判定したユーザのユーザIDを、ユーザ情報記憶部122の「ユーザID」欄に記憶するとともに、対応するクリッカー情報欄にノンクリッカーであることを示す「2」を記憶する。
ここで、判定部132による広告選択率に基づく判定処理について具体的に説明する。例えば、判定部132は、端末装置10に対する広告情報の配信実績のログに基づいて、広告選択率を算出する。具体的には、判定部132は、かかる配信実績のログを参照し、端末装置10それぞれに対して過去に配信された広告情報の数と、当該端末装置10のユーザが広告情報をクリックされた回数とに基づいて、ユーザ毎に広告選択率を算出する。
例えば、判定部132は、各端末装置10に現時点より過去に配信された広告情報の総数に対する、当該端末装置10のユーザによって広告情報がクリックされた回数の合計の割合を広告選択率として算出する。また、判定部132は、所定の期間に配信された広告情報の総数に対する、その期間において当該端末装置10のユーザによって広告情報がクリックされた回数の合計の割合を広告選択率として算出してもよい。
また、判定部132は、広告情報が配信される度、また、ユーザによって広告情報がクリックされる度に広告選択率を算出することにより、ユーザ情報記憶部122の記憶情報を更新してもよいし、所定期間(例えば、毎日、1ヶ月等)毎にその期間におけるログに基づき広告選択率を算出することでユーザ情報記憶部122の記憶情報を更新してもよい。
また、判定部132は、ある特定の期間におけるクリック数の影響度を考慮したい場合には、その期間におけるクリック数に所定の重み係数を乗じたうえで、広告選択率を算出してもよい。例えば、判定部132は、2015年2月1日〜2015年2月28日における広告選択率を算出するうえで、2月8日〜2月14日の間でのクリック数の影響を強くした広告選択率を算出したいとする。この場合、判定部132は、2月8日〜2月14日の間でのクリック数に所定の重み係数を乗じる。
算出部133は、受付部131によって検索クエリが受け付けられた場合に、受け付けられた検索クエリに応じた広告情報の評価値を算出する。上記のように、本実施形態では、広告情報の評価値としてCTRを用いることにする。
ここで、算出部133による検索クエリに応じた広告情報の評価値の算出処理について具体的に説明する。まず、算出部133は、受付部131によって検索クエリが受け付けられた場合に、受け付けられた検索クエリに応じた広告情報を広告情報記憶部121から抽出する。そして、算出部133は、抽出した広告情報の配信実績のログを参照し、抽出した広告情報のCTR(広告CTR)を算出する。
例えば、算出部133は、受付部131に受け付けられた検索クエリと一致するキーワードが設定された広告情報の全てまたはあらかじめ決められた所定数を広告情報記憶部121から抽出する。そして、算出部133は、抽出した広告情報のログを参照し、各広告情報が配信された回数の合計(抽出した広告情報全体の総配信回数)に対する、各広告情報が各ユーザにクリックされた回数の合計(抽出した広告情報全体に対する総クリック回数)を広告CTRとして算出する。
なお、算出部133は、抽出した広告情報のログを参照し、各広告情報のCRTを算出し、算出したCTRの平均値を広告CTRとして用いてもよい。また、算出部133は、抽出した広告情報において、任意に設定された所定の配信期間(例えば2014年1月1日〜2014年12月31日)での広告CTRとして算出してもよい。
次に、算出部133は、算出した広告CTRが所定の閾値より高いか低いかを判定する。なお、広告評価値(広告CTR)に対する所定の閾値を、以下の実施形態では、「評価閾値」と表記する。また、後述するが、評価閾値は、複数設定されてもよい。例えば、選択閾値として、「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」とが設定されてもよい。
そして、算出部133によって、評価閾値より高いと判定された広告情報は、一般的にクリックされ易い広告情報であるといえる。一方、算出部133によって、評価閾値より低いと判定された広告情報は、一般的にクリックされ難い広告情報であるといえる。
広告制御部134は、検索クエリに対応する検索結果のページに表示される広告情報の数を広告選択率または広告評価値に基づいて制御する。以下では、パターン1〜パターン4に分けて、広告制御部134の処理について説明する。
パターン1として、広告制御部134は、広告CTRが評価閾値より高く、かつ広告選択率が選択閾値より高い場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を所定の基準数よりも増やす。この点について、図6を用いて説明する。なお、上記のように、本実施例では、基準数「3」が予め設定されているものとする。
図6は、実施形態にかかる広告制御処理の一例(1)を示す図である。図6に示すように、ユーザU11が、端末装置10cを用いて所定の検索サイト(Yサイトとする)に検索クエリ「保険」を入力したとする。算出部133は、受付部131によって端末装置10cから検索クエリ「保険」が受け付けられたことにより(ステップS11)、検索クエリ「保険」に応じた広告情報を広告情報記憶部121から抽出する(ステップS12)。
算出部133は、上述した方法により、抽出した広告情報の広告CTRを算出(ステップS13)。そして、算出部133は、算出した広告CTRが評価閾値より高いか低いかを判定する(ステップS14)。ここでは、算出部133は、算出した広告CTRの割合が評価閾値より高いと判定したとする。
広告制御部134は、算出部133による判定結果を受け付けると、ユーザ情報記憶部122を参照し、クエリ送信元のユーザ(ここでは、ユーザU11)がクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを特定する(ステップS15)。図5の例では、ユーザID「U11」にクリッカーを示す「1」が対応付けられている。このため、広告制御部134は、ユーザU11がクリッカーであることを特定する。
そして、広告制御部134は、ユーザU11をクリッカーであると特定したことにより、ユーザU11の検索結果ページに表示される広告情報の数を基準数「3」より増やすよう制御する(ステップS16)。この場合、基準数より1つ多い広告情報を表示することが予め決められているとすると、広告制御部134は、ユーザU11の検索結果ページに表示される広告情報の数を「4」とする。
次に、広告制御部134は、検索クエリに応じた配信対象の広告情報と、検索結果とを取得する(ステップS17)。例えば、広告制御部134は、キーワード「保険」が設定されている広告情報のうち、各広告情報の入札単価(クリック単価)と、配信実績による広告評価値(例えば、CTR)とに基づいて、制御した数に応じた配信対象の広告情報を決定し、決定した配信対象の広告情報のデータを所定の広告情報記憶部121から取得する。本実施例では、CTRに基づいて、配信対象の広告情報を決定するものとする。
例えば、広告制御部134は、検索クエリ「保険」に対応する広告情報として、検索クエリ「保険」と一致するターゲティング条件が設定されている広告情報AD11〜AD15のうち、CTRの高い上位4つの広告情報である広告情報AD11、AD13、AD14、AD15を配信対象の広告情報と決定する。そして、広告制御部134は、決定した配信対象の広告情報のデータを広告情報記憶部121から取得する。
また、広告制御部134は、決定した配信対象の広告情報において、検索結果ページにおける表示順も決定してよい。例えば、広告制御部134は、各広告情報の入札単価や、CTRに基づいて表示順を決定する。本実施例では、広告制御部134は、CTRの高い順に表示順を決定するものとする。この場合、広告制御部134は、広告情報記憶部121におけるCTRの高い順に、AD13「表示順:1」、AD11「表示順:2」、AD14「表示順:3」、AD15「表示順:4」と決定する。
また、広告制御部134は、検索クエリ「保険」に応じた検索結果のデータを図示しない所定の記憶部から取得する。そして、配信部135は、広告制御部134によって取得された広告情報のデータと、検索結果のデータとを含む検索結果ページを端末装置10(ここでは、端末装置10c)に配信する(ステップS18)。
以上により、図6に示すように、クリッカーであるユーザU11の検索結果ページでは、検索クエリ「保険」に応じた4つの広告情報が領域AR2表示され、検索クエリ「保険」に応じた検索結果が領域AR1に表示される。
このように、情報処理装置100は、検索クエリ送信元のユーザがクリッカー(広告選択率が選択閾値より高い)であり、検索クエリに応じた広告情報の広告CTRが評価閾値より高い場合には、かかるユーザの検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも増やす。
評価閾値より広告CTRが高い広告情報は、一般的にクリックされ易いことがいえる。クリックされ易い要因として、多くのユーザに人気がある情報や、多くのユーザにとって有益な情報を含むといったことが考えられる。実施形態にかかる情報処理装置100は、このようなクリックされ易い広告情報を、より多くクリッカーに配信することができるため、広告情報に対するユーザの満足度を高めることができるとともに、広告収益をより高めることができる。また、広告情報を閲覧することを好む傾向にあると考えられるクリッカーに対して、広告情報を増やしたとしても検索結果ページが与える印象が悪化する可能性は低いと考えられる。
パターン2として、広告制御部134は、広告選択率が選択閾値より低い場合には、広告CTRが評価閾値より低いときよりも広告CTRが評価閾値より高いときの方が検索結果のページに表示される広告情報の数が多くなるように制御する。この点について、図6を用いて説明する。
図6に示すように、ユーザU14が、端末装置10dを用いて所定の検索サイト(Yサイトとする)に検索クエリ「保険」を入力したとする。算出部133は、受付部131によって端末装置10dから検索クエリ「保険」が受け付けられたことにより(ステップS11)、検索クエリ「保険」に応じた広告情報を所定の記憶部から抽出する(ステップS12)。
算出部133は、上述した方法により、抽出した広告情報の広告CTRを算出し(ステップS13)、算出した広告CTRが評価閾値より高いか低いかを判定する(ステップS14)。パターン1と検索クエリが同様であるため、算出部133は、算出した広告CTRの割合が評価閾値より高いと判定したとする。
広告制御部134は、算出部133による判定結果を受け付けると、ユーザ情報記憶部122を参照し、クエリ送信元のユーザ(ここでは、ユーザU14)がクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを特定する(ステップS15)。図5の例では、ユーザID「U14」にノンクリッカーを示す「2」が対応付けられている。このため、広告制御部134は、ユーザU14がノンクリッカーであることを特定する。
そして、広告制御部134は、ユーザU14はノンクリッカーであるが、広告CTRが評価閾値より高いため、ユーザU14はノンクリッカーであり、かつ広告CTRが評価閾値より低い場合よりも検索結果ページに表示される広告情報の数が多くなるよう制御する(ステップS16)。ここでは、例えば、広告制御部134は、ユーザU14の検索結果ページに表示される広告情報の数を減らさず基準数と同一の「3」のままとする。
次に、広告制御部134は、検索クエリに応じた配信対象の広告情報と、検索結果とを取得する(ステップS17)。具体的には、パターン1で説明したように、広告制御部134は、検索クエリ「保険」に対応する広告情報のうち、CTRに基づいて、3つの配信対象の広告情報と、表示順とを決定する。例えば、広告制御部134は、CTRの高い上位3つの広告情報である広告情報AD11、AD13、AD14を配信対象の広告情報と決定するとともに、CTRの高い順に表示順をAD13「表示順:1」、AD11「表示順:2」、AD14「表示順:3」と決定する。そして、広告制御部134は、決定した配信対象の広告情報のデータを広告情報記憶部121から取得する。
また、広告制御部134は、検索クエリ「保険」に応じた検索結果のデータを図示しない所定の記憶部から取得する。そして、配信部135は、広告制御部134によって取得された広告情報のデータと、検索結果のデータとを含む検索結果ページを端末装置10(ここでは、端末装置10d)に配信する(ステップS18)。
以上により、図6に示すように、ノンクリッカーであるユーザU14の検索結果ページでは、検索クエリ「保険」に応じた3つの広告情報が領域AR2に表示され、検索クエリ「保険」に応じた検索結果が領域AR1に表示される。
このように、情報処理装置100は、検索クエリ送信元のユーザがノンクリッカー(広告選択率が選択閾値より低い)であり、かつ、検索クエリに応じた広告情報の広告CTRが評価閾値より高い場合には、かかるユーザの検索結果のページに表示される広告情報の数を、単に広告選択率が第1の閾値より低い場合よりも多くなるように制御する。例えば、情報処理装置100は、上記のように、広告情報の数を基準数と同一のままとする。
ノンクリッカーが広告情報をクリックし難い要因として、画面が広告だらけに見えることや、本来望んでいる情報(検索クエリに対する検索結果)が広告情報によって邪魔されることに嫌悪感を抱いてしまうことが考えられる。このため、ノンクリッカーに対して広告情報の数を減らすことが効果的であると考えられるが、実施形態にかかる情報処理装置100は、広告CTRが第2の閾値より高い広告情報であれば、検索クエリ送信元のユーザがノンクリッカーであっても表示される広告情報の数を減らさない、または、数を減らす度合いを緩めにするといった制御を行うことができる。
上記のように、広告CTRが評価閾値より高い広告情報というのは、多くのユーザに人気がある情報や、多くのユーザにとって有益な情報を含んでいる可能性が高く、このような広告情報であれば、ノンクリッカーであっても興味を持つことが考えられる。そして、当然ノンクリッカーであっても、興味がひきつけられる広告情報が表示されれば、その広告情報をクリックしたり、広告情報自体に対する印象が良くなってゆく可能性がある。このように、情報処理装置100は、広告情報に対するノンクリッカーの満足度を高めることができるため、検索結果ページがノンクリッカーに与える印象が悪化することを防止することができる。また、情報処理装置100は、ノンクリッカーがやがてクリッカーに移行してゆけば、長期的には広告収益を高めることができる。
さて、ここまで広告CTRが評価閾値より高い場合において、検索クエリ送信元のユーザがクリッカーかノンクリッカーであるかによって、検索結果ページに表示される広告情報の数を制御する例について説明してきた。以下では、広告CTRが評価閾値より低い場合において、ユーザがクリッカーかノンクリッカーによって、検索結果ページに表示される広告情報の数を制御する例について説明する。
パターン3として、広告制御部134は、広告CTRが評価閾値より低く、広告選択率が選択閾値より高い場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも増やす。この点について、図7を用いて説明する。
図7は、実施形態に係る広告制御処理の一例(2)を示す図である。図7に示すように、ユーザU12が、端末装置10eを用いて所定の検索サイト(Yサイトとする)に検索クエリ「新生活」を入力したとする。算出部133は、受付部131によって端末装置10eから検索クエリ「新生活」が受け付けられたことにより(ステップS21)、検索クエリ「新生活」に応じた広告情報を所定の記憶部から抽出する(ステップS22)。
算出部133は、上述した方法により、抽出した広告情報の広告CTRを算出し(ステップS23)、算出した広告CTRが評価閾値より高いか低いかを判定する(ステップS24)。ここで、算出部133は、算出した広告CTRの割合が評価閾値より低いと判定したとする。
広告制御部134は、算出部133による判定結果を受け付けると、ユーザ情報記憶部122を参照し、クエリ送信元のユーザ(ここでは、ユーザU12)がクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを特定する(ステップS25)。図5の例では、ユーザID「U12」にクリッカーを示す「1」が対応付けられている。このため、広告制御部134は、ユーザU12がクリッカーであることを特定する。
そして、広告制御部134は、広告CTRは評価閾値より低いが、ユーザU12がクリッカーであると特定したことにより、ユーザU12の検索結果ページに表示される広告情報の数を基準数より増やすよう制御する(ステップS26)。この場合、基準数より1つ多い広告情報を表示することが予め決められているとすると、広告制御部134は、ユーザU12の検索結果ページに表示される広告情報の数を「4」とする。
次に、広告制御部134は、検索クエリに応じた配信対象の広告情報と、検索結果とを取得する(ステップS27)。具体的には、パターン1で説明したように、広告制御部134は、検索クエリ「新生活」に対応する広告情報のうち、CTRに基づいて、4つの配信対象の広告情報と、表示順とを決定する。例えば、広告制御部134は、広告情報記憶部121を参照し、検索クエリ「新生活」と一致するキーワードが設定された広告情報のうち、CTRの高い上位4つの広告情報である広告情報AD22、AD23、AD24、AD25を配信対象の広告情報と決定する。また、広告制御部134は、CTRの高い順に表示順をAD23「表示順:1」、AD24「表示順:2」、AD25「表示順:3」、AD22「表示順:4」と決定する。そして、広告制御部134は、決定した配信対象の広告情報のデータを広告情報記憶部121から取得する。
また、広告制御部134は、検索クエリ「新生活」に応じた検索結果のデータを図示しない所定の記憶部から取得する。そして、配信部135は、広告制御部134によって取得された広告情報のデータと、検索結果のデータとを含む検索結果ページを端末装置10(ここでは、端末装置10e)に配信する(ステップS28)。
以上により、図7に示すように、クリッカーであるユーザU12の検索結果ページでは、検索クエリ「新生活」に応じた4つの広告情報が領域AR2表示され、検索クエリ「新生活」に応じた検索結果が領域AR1に表示される。
このように、情報処理装置100は、広告CTRが評価閾値より低くても、検索クエリ送信元のユーザがクリッカー(広告選択率が選択閾値より高い)であれば、かかるユーザの検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも増やす。
評価閾値より広告CTRが低い広告情報は、一般的にクリックされ難いことがいえる。クリッカーは、広告情報を閲覧することを好む傾向にあるため、このようなクリックされ難い広告情報であってもクリックする可能性がある。このため、情報処理装置100は、クリッカーに対しては、評価閾値より広告CTRが低い広告情報であっても、その数を増やして配信することができるので、広告収入を高めることができる。また、広告情報を閲覧することを好む傾向にあるクリッカーに対して、広告情報を増やしたとしても検索結果ページが与える印象が悪化する可能性は低いと考えられる。
パターン4として、広告制御部134は、広告CTRが評価閾値より低く、広告選択率が選択閾値より低い場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を所定の基準数よりも減らす。この点について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、ユーザU15が、端末装置10fを用いて所定の検索サイト(Yサイトとする)に検索クエリ「新生活」を入力したとする。算出部133は、受付部131によって端末装置10fから検索クエリ「新生活」が受け付けられたことにより(ステップS21)、検索クエリ「新生活」に応じた広告情報を所定の記憶部から抽出する(ステップS22)。
算出部133は、上述した方法により、抽出した広告情報の広告CTRを算出し(ステップS23)、算出した広告CTRが評価閾値より高いか低いかを判定する(ステップS24)。ここで、算出部133は、算出した広告CTRが評価閾値より低いと判定したとする。
広告制御部134は、算出部133による判定結果を受け付けると、ユーザ情報記憶部122を参照し、クエリ送信元のユーザ(ここでは、ユーザU15)がクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを特定する(ステップS25)。図5の例では、ユーザID「U15」にクリッカーを示す「2」が対応付けられている。このため、広告制御部134は、ユーザU15がノンクリッカーであることを特定する。
そして、広告制御部134は、広告CTRは評価閾値より低く、ユーザU15がノンクリッカーであると特定したことにより、ユーザU15の検索結果ページに表示される広告情報の数を基準数より減らすよう制御する(ステップS26)。この場合、基準数より1つ少ない広告情報を表示することが予め決められているとすると、広告制御部134は、ユーザU15の検索結果ページに表示される広告情報の数を「2」とする。
次に、広告制御部134は、検索クエリに応じた配信対象の広告情報と、検索結果とを取得する(ステップS27)。具体的には、パターン1で説明したように、広告制御部134は、検索クエリ「新生活」に対応する広告情報のうち、CTRに基づいて、4つの配信対象の広告情報と、表示順とを決定する。例えば、広告制御部134は、広告情報記憶部121を参照し、検索クエリ「新生活」と一致するキーワードが設定された広告情報のうち、CTRの高い上位2つの広告情報である広告情報AD23、AD24を配信対象の広告情報と決定する。また、広告制御部134は、CTRの高い順に表示順をAD23「表示順:1」、AD24「表示順:2」と決定する。そして、広告制御部134は、決定した配信対象の広告情報のデータを広告情報記憶部121から取得する。
また、広告制御部134は、検索クエリ「新生活」に応じた検索結果のデータを図示しない所定の記憶部から取得する。そして、配信部135は、広告制御部134によって取得された広告情報のデータと、検索結果のデータとを含む検索結果ページを端末装置10(ここでは、端末装置10f)に配信する(ステップS28)。
以上により、図7に示すように、ノンクリッカーであるユーザU15の検索結果ページでは、検索クエリ「新生活」に応じた2つの広告情報が領域AR2表示され、検索クエリ「新生活」に応じた検索結果が領域AR1に表示される。
このように、情報処理装置100は、広告CTRが第2の閾値より低く、検索クエリ送信元のユーザがノンクリッカー(広告選択率が選択閾値より低い)であれば、かかるユーザ検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも減らす。
評価閾値より広告CTRが低い広告情報は、一般的にクリックされ難いことがいえる。クリックされ難い要因として、一般的に、ユーザがあまり興味を示さない情報であること等が考えられる。そして、ただでさえ広告情報を嫌う傾向にあるノンクリッカーに、必要以上にこのような広告情報が表示された場合、ノンクリッカーに対して検索結果ページが与える印象を悪化させてしまう可能性がある。しかし、情報処理装置100は、ノンクリッカーに対して、このような広告情報の数を制限することができるため、ノンクリッカーに対して検索結果ページが与える印象を悪化させることを防止することができる。
また、情報処理装置100は、検索結果ページに表示される広告情報の数を減らすことで、広告主同士の入札価格競争を活性化させることができる。例えば、検索結果ページに表示される広告情報の数が減らされたことで、自身の広告情報が表示されにくくなった広告主は、入札価格を高めることで、表示頻度を高めようとすることが考えられる。そして、これに応じて、他の広告主も入札価格を高めようとすることで、入札価格競争が活性化する。このように、情報処理装置100は、入札価格競争を活性化させることで、広告収益をより高めることができる。
〔4.広告情報数制御処理フロー〕
次に、図8を用いて、実施形態にかかる情報処理システム1による広告数制御処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る情報処理システム1による広告数制御処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、情報処理装置100の受付部131は、ユーザの端末装置10から検索クエリを受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。受付部131は、検索クエリを受け付けていないと判定した場合には(ステップS101;No)、受け付けるまで待機する。一方、受付部131は、検索クエリを受け付けたと判定した場合には(ステップS101;Yes)、算出部133へ処理を移行する。
算出部133は、受付部131によって検索クエリが受け付けられた場合に、受け付けられた検索クエリに応じた広告情報を抽出し、抽出した広告情報について広告評価値(例えば、CTR)を算出する(ステップS102)。そして、算出部133は、算出した広告評価値が評価閾値より高いか低いかを判定し、判定結果を広告制御部134へ送信する(ステップS103)。
広告制御部134は、算出部133から判定結果を受け付けると、検索クエリ送信元のユーザのクリッカー情報を特定する(ステップS104)。具体的には、算出部133は、ユーザ情報記憶部122を参照し、検索クエリ送信元のユーザのクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを特定する。次に、広告制御部134は、算出部133による判定結果と、特定したクリッカー情報とに基づいて、端末装置10に表示される広告情報の数を制御する(ステップS105)。
例えば、広告制御部134は、広告評価値が評価閾値より高く、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、広告情報の数を基準数より増やすよう制御する。また、広告制御部134は、広告評価値が評価閾値より高く、検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカーである場合には、広告情報の数を基準数と同一にする。また、広告制御部134は、広告評価値が評価閾値より低く、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、広告情報の数を基準数より増やすよう制御する。また、広告制御部134は、広告評価値が評価閾値より低く、検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカーである場合には、広告情報の数を基準数より減らすよう制御する。
そして、広告制御部134は、検索クエリに応じた広告情報と、検索結果とを取得する(ステップS106)。具体的には、広告制御部134は、検索クエリに応じた広告情報のうち、配信対象の広告情報を制御した数だけ決定し、決定した配信対象の広告情報のデータを広告情報記憶部121から取得する。このとき、広告制御部134は、配信対象の広告情報について、表示順も決定してよい。また、広告制御部134は、検索クエリに応じた検索結果のデータを所定の記憶部から取得する。
そして、配信部135は、広告情報のデータと、検索結果のデータとを含む検索結果ページを検索クエリ送信元の端末装置10に配信する(ステップS107)。
〔5.変形例〕
上記実施形態にかかる情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
〔5−1.広告数制御処理〕
上述してきた情報処理装置100において、算出部133について、検索クエリが受け付けられた場合に、検索クエリに応じた広告情報の広告評価値を算出し、算出した広告評価値が評価閾値より高いか低いかを判定する例を示した。そして、広告制御部134について、広告選択率と広告評価値とに基づいて、端末装置10に表示される広告情報の数を制御する例を示した。
しかし、算出部133は、検索クエリに応じた検索結果をユーザがクリックする確率である検索選択率に対する、検索クエリに応じた広告情報の評価値の割合を算出し、算出した割合が所定の閾値より高いか低いかを判定してもよい。そして、広告制御部134は、かかる判定結果と、広告選択率(クリッカー情報)とに基づいて、広告情報の数を制御してもよい。
このような、広告数制御処理のうち、まず算出部133による算出処理について具体的に説明する。なお、かかる変形例でも広告評価値としてCTRを用いる。そして、算出部133による検索クエリに応じた広告情報の広告CTR算出処理は、上記実施形態で説明したものと同様である。
まず、算出部133は、受付部131によって検索クエリが受け付けられた場合に、受け付けられた検索クエリに応じた広告情報と検索結果とを抽出する。
このとき算出部133は、上述したように、例えば、検索クエリと一致するターゲティキーワードが設定された広告情報の全てまたはあらかじめ決められた所定数を広告情報記憶部121から抽出する。また、算出部133は、検索クエリに応じた検索結果を図示しない所定の記憶部から抽出する。算出部133は、例えば、検索クエリと検索結果中のキーワードとの類似度に基づいて、検索クエリに応じた検索結果を抽出する。
そして、算出部133は、抽出した広告情報の広告CTRと、検索結果の検索選択率とを算出する。広告CTRの算出処理は、上記実施形態で説明したため、ここでの説明は省略する。検索選択率に関して、算出部133は、抽出した検索結果に関するログを参照し、その検索選択率を算出する。
例えば、算出部133は、抽出した検索結果のログを参照し、各検索結果が配信された回数の合計(抽出した検索結果全体の総配信回数)に対する、各検索結果が各ユーザにクリックされた回数の合計(抽出した検索結果全体に対する総クリック回数)を検索選択率として算出する。また、上記広告CTRの算出処理で説明したように、算出部133は、抽出した各検索結果の検索選択率の平均値を検索選択率として用いてもよいし、配信期間をさらに考慮して検索選択率を算出してもよい。
次に、算出部133は、検索選択率に対する広告選択率の割合を算出し、算出した割合が所定の閾値より高いか低いかを判定する。なお、検索選択率に対する広告選択率の割合における所定の閾値を、以下の実施形態では、「割合閾値」と表記する。また、後述するが、割合閾値は、複数設定されてもよい。例えば、割合閾値として、「第1の割合閾値」と「第2の割合閾値」とが設定されてもよい。
そして、算出部133によって、割合閾値より高いと判定された広告情報は、一般的にクリックされ易い広告情報であるといえる。一方、算出部133によって、割合閾値より低いと判定された広告情報は、一般的にクリックされ難い広告情報であるといえる。
広告制御部134は、算出部133により算出された割合に基づく判定結果と、広告選択率(クリッカー情報)とに基づいて、広告情報の数を制御する。
具体的には、広告制御部134は、検索選択率に対する広告CTRの割合が割合閾値より高く、かつ広告選択率が選択閾値より高い場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも増やす。つまり、広告制御部134は、検索選択率に対する広告CTRの割合が割合閾値より高く、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも増やす。このような処理は、上記実施形態のパターン1において、広告CTRおよび評価閾値が、検索選択率に対する広告CTRの割合および割合閾値に置き換わった処理に相当する。
また、広告制御部134は、広告選択率が選択閾値より低い場合には、検索選択率に対する広告CTRの割合が割合閾値より低いときよりも、検索選択率に対する広告CTRの割合が割合閾値より高いときの方が検索結果のページに表示される広告情報の数が多くなるように制御する。例えば、広告制御部134は、検索選択率に対する広告CTRの割合が割合閾値より高く、検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカーである場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を、例えば、基準数と同一にする。このような処理は、上記実施形態のパターン2において、広告CTRおよび評価閾値が、検索選択率に対する広告CTRの割合および割合閾値に置き換わった処理に相当する。
また、広告制御部134は、検索選択率に対する広告CTRの割合が割合閾値より低く、かつ広告選択率が選択閾値より高い場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも増やす。つまり、広告制御部134は、検索選択率に対する広告CTRの割合が割合閾値より低く、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも増やす。このような処理は、上記実施形態のパターン3において、広告CTRおよび評価閾値が、検索選択率に対する広告CTRの割合および割合閾値に置き換わった処理に相当する。
また、広告制御部134は、検索選択率に対する広告CTRの割合が割合閾値より低く、かつ広告選択率が選択閾値より低い場合には、検索結果のページに表示される広告情報の数を基準数よりも減らす。このような処理は、上記実施形態のパターン4において、広告CTRおよび評価閾値が、検索選択率に対する広告CTRの割合および割合閾値に置き換わった処理に相当する。
〔5−2.判定処理(1)〕
上記実施形態において情報処理装置100の判定部132は、広告情報の配信回数と、広告情報に対するユーザのクリック数とに基づいて算出した広告選択率に基づいて、ユーザがクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを判定する例を示した。しかし、判定部132は、時間帯やユーザの端末装置の種別をさらに考慮した判定処理を行ってもよい。そして、広告制御部134は、判定部132によって判定されたクリッカー情報を用いて、広告情報の数を制御する。
例えば、判定部132は、配信実績のログを参照し、各ユーザの時間帯毎(1時台、2時台等)の広告選択率を算出し、算出した時間帯毎の広告選択率と、選択閾値とを用いて、かかる時間帯毎に各ユーザがクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを判定してもよい。
そして、広告制御部134は、受付部131によって検索クエリが受け付けられた時間帯において、かかる検索クエリ送信元のユーザがクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを特定する。そして、広告制御部134は、特定した情報に基づいて、検索結果ページに表示される広告情報の数を制御する。
これにより、情報処理装置100は、ユーザがクリックし易い時間帯には、検索結果ページに表示される広告情報の数を増やすことができる。このため、情報処理装置100は、より多くの広告情報をクリックさせることができるため広告収入を高めることができる。一方、情報処理装置100は、ユーザがクリックし難い時間帯には、検索結果ページに表示される広告情報の数を制限することができるため、検索結果ページが与える印象が悪化することを防ぐことができる。
また、判定部132は、各ユーザについて、端末装置毎の広告選択率を算出し、算出した端末装置毎の広告選択率と、選択閾値とを用いて、各ユーザがクリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを各ユーザの端末装置毎に判定してもよい。これにより、例えば、判定部132は、ユーザU11に対し、ユーザU11が端末装置10cとして携帯端末を利用しているときはクリッカーと判定し、端末装置10cとして固定端末を利用しているときはノンクリッカーと判定することがある。
そして、広告制御部134は、受付部131によって受け付けられた検索クエリ送信元のユーザが利用している端末装置10に対応するクリッカー情報に基づいて、検索結果ページに表示される広告情報の数を制御する。
これにより、情報処理装置100は、検索クエリ送信元のユーザが広告情報をクリックし易い端末装置10を利用している場合には、検索結果ページに表示される広告情報の数を増やすことができる。このため、情報処理装置100は、より多くの広告情報をクリックさせることができるため広告収入を高めることができる。一方、情報処理装置100は、検索クエリ送信元のユーザが広告情報をクリックし難い端末装置10を利用している場合には、検索結果ページに表示される広告情報の数を制限することができるため、検索結果ページが与える印象が悪化することを防ぐことができる。
〔5−3.判定処理(2)〕
また、判定部132は、広告情報に対するユーザのコンバージョン数に基づいて、各ユーザがリッカーまたはノンクリッカーのいずれであるかを判定してもよい。例えば、判定部132は、コンバージョン数が所定値以上のユーザをクリッカーと判定してもよいし、各端末装置10に配信された広告情報の数に対するコンバージョン数の割合(コンバージョン率)が所定の割合以上のユーザをクリッカーと判定してもよい。
そして、広告制御部134は、受付部131によって受け付けられた検索クエリ送信元のユーザに対応するクリッカー情報に基づいて、検索結果ページに表示される広告情報の数を制御する。
〔5−4.広告評価値算出処理〕
上記実施形態において情報処理装置100の算出部133は、検索クエリに応じた広告情報の広告CTRを算出する例を示した。しかし、算出部133は、ユーザの端末装置10に実際に配信する配信対象の広告情報において、広告CTRを算出してもよい。
例えば、算出部133は、入札単価や配信実績によるCTRに基づいて、検索クエリに応じた配信対象の広告情報を所定数決定する。算出部133は、例えば、予め設定されている基準数と同数の配信対象の広告情報を決定してよい。
そして、算出部133は、決定した配信対象の広告情報において、各広告情報が配信された回数の合計(決定した配信対象の広告情報全体の総配信回数)に対する、各広告情報が各ユーザにクリックされた回数の合計(決定した配信対象の広告情報全体に対する総クリック回数)を広告CTRとして算出する。また、算出部133は、各広告情報のCRTを算出し、算出したCTRの平均値を広告CTRとして用いてもよい。
また、算出部133は、配信期間をさらに考慮した広告CTRを算出してもよい。例えば、算出部133は、決定した配信対象の広告情報において、任意に設定された所定の配信期間(例えば2014年1月1日〜2014年12月31日)の広告CTRを算出してもよい。
〔5−5.広告情報数の制御〕
上記実施形態において情報処理装置100の広告制御部134は、広告選択率と広告CTRとに基いて、端末装置10に表示される広告情報の数を基準数より1つ増やすか、または、1つ減らす例を示した。しかし、必ずしもこの例に限定される必要はない。
例えば、基準となる評価閾値とは別に、さらに他の閾値が複数設定されていることにより、広告制御部134は、これら複数の閾値に応じて、広告情報の数を制御してもよい。例えば、評価閾値「50%」とは別に、評価閾値A「75%」、評価閾値B「25%」が設定されているとする。
広告制御部134は、広告CTRが75%より高く、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、例えば、広告情報の数を基準数より「4」増やす。また、広告制御部134は、広告CTRが50%−75%の間であり、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、例えば、広告情報の数を基準数より「3」増やす。また、広告制御部134は、広告CTRが25%−50%の間であり、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、例えば、広告情報の数を基準数より「2」増やす。また、広告制御部134は、広告CTRが25%の間より低く、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、例えば、広告情報の数を基準数より「1」増やす。
さらに、広告制御部134は、広告CTRが75%より高く、検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカーである場合には、例えば、広告情報の数を基準数と同一にする。また、広告制御部134は、広告CTRの割合が50%−75%の間であり、検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカーである場合には、例えば、広告情報の数を基準数より「1」減らす。また、広告制御部134は、広告CTRの割合が25%−50%の間であり、検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカーである場合には、例えば、広告情報の数を基準数より「2」減らす。また、広告制御部134は、広告CTRの割合が25%の間より低く、検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカーである場合には、例えば、広告情報を配信しない。
これにより、情報処理装置100は、広告情報のがクリックされ易い度合いに応じて、クリッカーやノンクリッカーの端末装置10に表示される広告情報の数を細分化することができるため、例えば、クリックされ易い広告情報をより多く配信することができ、クリックされ難い広告情報の配信をより制限することができる。このため、情報処理装置100は、広告情報に対するユーザの満足度を高めることができるため、広告収益の向上につなげることができる。
なお、広告CTRと評価閾値とを用いた処理について説明してきたが、検索選択率に対する広告CTRの割合と割合閾値とを用いて、同様の処理が行われてもよい。例えば、割合閾値「50%」とは別に、割合閾値A「75%」、割合閾値B「25%」が設定されていてもよい。
この場合、広告制御部134は、例えば、検索選択率に対する広告CTRの割合が75%より高く、検索クエリ送信元ユーザがクリッカーである場合には、例えば、広告情報の数を基準数より「4」増やすといった処理を行う。
〔5−6.閾値について〕
上記実施形態では、選択閾値、評価閾値および割合閾値として、それぞれ1つの値が設定されている例を示した。しかし、選択閾値、評価閾値および割合閾値は、それぞれ複数設定されてもよい。
例えば、選択閾値として、「第1の選択閾値」と「第2の選択閾値」とが設定されてもよい。また、評価閾値として、「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」とが設定されてもよい。また、割合閾値として、「第1の割合閾値」と「第2の割合閾値」とが設定されてもよい。
なお、「第2の選択閾値」には、「第1の選択閾値」以下の値が設定される。また、「第2の評価閾値」には、「第1の評価閾値」以下の値が設定される。また、「第2の割合閾値」には、「第1の割合閾値」以下の値が設定される。以下では、このような閾値を用いた、情報処理装置100の処理について説明する。
まず、情報処理装置100における判定部132は、各ユーザの広告選択率を算出すると、算出した値が選択閾値より高いか否かによって、各ユーザがクリッカーであるかノンクリッカーであるかを判定する。このとき、選択閾値として、「第1の選択閾値」と「第2の選択閾値」とが設定されているとする。
この場合、判定部132は、例えば、算出した広告選択率が「第1の選択閾値」より高いユーザをクリッカーと判定し、算出した広告選択率が「第2の選択閾値」より高いユーザをノンクリッカーと判定する。また、判定部132は、算出した広告選択率が「第1の選択閾値」と「第2の選択閾値」との間であるユーザを、例えば、クリッカーでもノンクリッカーでもないノーマルユーザと判定してもよい。
また、算出部133は、受付部131によって受け付けられた検索クエリに応じた広告情報の広告評価値を算出し、算出した広告評価値が評価閾値より高いか低いかを判定する。このとき、評価閾値として、「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」とが設定されているとする。
この場合、例えば、算出部133は、算出した広告評価値が「第1の評価閾値」より高い、または、「第2の評価閾値」より低い、または、「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」との間のいずれであるかを判定する。
そして、広告制御部134は、広告選択率が「第1の選択閾値」より高い場合(検索クエリ送信元ユーザがクリッカー)には、検索結果ページに表示される広告情報の数を所定の基準数よりも増やし、広告選択率が「第2の選択閾値」より低い場合(検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカー)には、検索結果ページに表示される広告情報の数を所定の基準数よりも減らす。また、例えば、広告制御部134は、広告選択率が「第1の選択閾値」と「第2の選択閾値」との間であれば、広告情報の数を所定の基準数のままとしてもよい。
また、広告制御部134は、広告評価値が「第1の評価閾値」より高く、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より高い場合(検索クエリ送信元ユーザがクリッカー)には、広告情報の数を所定の基準数よりも増やす。
また、広告制御部134は、広告選択率が「第2の選択閾値」より低い場合(検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカー)には、広告評価値が「第2の評価閾値」より低いときよりも広告評価値が「第1の評価閾値」より高いときの方が広告情報の数が多くなるように制御する。また、例えば、広告制御部134は、検索クエリ送信元ユーザがノーマルユーザであれば、広告評価値に限らず、広告情報の数を基準数のままとしてもよい。
また、広告制御部134は、広告評価値が「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」の間であり、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より高い場合(検索クエリ送信元ユーザがクリッカー)には、広告情報の数を所定の基準数よりも増やしてもよいし、基準数のままとしてもよい。例えば、広告情報の数を基準より増やす場合、広告制御部134は、広告評価値が「第1の評価閾値」より高く、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より高い場合と比べて、少ない数の広告情報を所定の基準数から増やしてもよい。
例えば、広告制御部134は、広告評価値が「第1の評価閾値」より高く、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より高い場合には、広告情報の数を所定の基準数よりも「4」増やすとすると、広告評価値が「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」の間であり、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より高い場合には、広告情報の数を所定の基準数よりも「3」増やす。
また、広告制御部134は、広告評価値が「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」の間であり、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より低い場合(検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカー)には、広告情報の数を所定の基準数よりも減らしてもよいし、基準数のままとしてもよい。例えば、広告情報の数を基準より増やす場合、広告制御部134は、広告評価値が「第2の評価閾値」より低く、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より低い場合と比べて、少ない広告情報の数を所定の基準数から減らしてもよい。
例えば、広告制御部134は、広告評価値が「第2の評価閾値」より低く、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より低い場合には、広告情報の数を所定の基準数から「4」減らすとすると、広告評価値が「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」の間であり、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より低い場合には、広告情報の数を所定の基準数から「3」減らす。
ここまで、算出部133による「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」とを用いた判定結果に基づいて、広告制御部134が広告情報の数を制御する例を示した。しかし、算算出部133は、検索選択率に対する広告評価値の割合が「第1の割合閾値」より高い、または、「第2の割合閾値」より低い、または、「第1の割合閾値」と「第2の割合閾値」との間のいずれであるかを判定してもよい。なお、広告制御部134は、上述してきた算出部133によって「第1の評価閾値」と「第2の評価閾値」とを用いた判定処理が行われる場合と同様の処理を行う。このため、以下では、上述してきた広告制御部134の処理の一部を例示する。
例えば、広告制御部134は、検索選択率に対する広告評価値の割合が「第1の割合閾値」より高く、かつ広告選択率が「第1の選択閾値」より高い場合(検索クエリ送信元ユーザがクリッカー)には、広告情報の数を所定の基準数よりも増やす。
また、広告制御部134は、広告選択率が「第2の選択閾値」より低い場合(検索クエリ送信元ユーザがノンクリッカー)には、検索選択率に対する広告評価値の割合が「第2の割合閾値」より低いときよりも、検索選択率に対する広告評価値の割合が「第1の割合閾値」より高いときの方が広告情報の数が多くなるように制御する。また、例えば、広告制御部134は、検索クエリ送信元ユーザがノーマルユーザであれば、検索選択率に対する広告評価値の割合に限らず、広告情報の数を基準数のままとしてもよい。
〔5−7.システム構成〕
実施形態にかかる情報処理装置100は、異なる複数の装置によって構成されてもよい。例えば、情報処理装置100において、判定部132と算出部133は、それぞれ異なる装置によって構成されてもよい。
〔5−8.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態にかかる情報処理装置100は、例えば、図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置100を例に挙げて説明する。図9は、情報処理装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50(ネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを通信網50を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。