JP2016176778A - 光学式水素ガス検知装置及び方法 - Google Patents

光学式水素ガス検知装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安全で、反応速度が速くかつ高感度に検出可能な光学式水素ガス検知装置及び方法を提供する。【解決手段】光学式水素ガス検知装置100は、光学素子と、光学素子表面上に形成され、水素原子を吸蔵して着色するガスクロミック金属薄膜と、ガスクロミック金属膜表面上に形成され、水素ガスを吸着して水素原子に解離する触媒金属薄膜とで構成される複数の水素ガス検知素子11を有する水素ガス検知反応部と、発光素子21と、発光素子から出射され、複数の水素ガス検知素子を透過した光を3原色の別にその強度を電気信号に変換して出力する受光素子22と、電気信号の変化に基づいて水素ガス漏洩を判別する水素漏洩判別部25とを有する水素有無判別部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水素ガス漏洩の監視及び判別に関するもので、水素原子を吸蔵して着色するガスクロミック金属薄膜の着色特性を利用して、光学的に水素ガス漏洩を判別(検知)する光学式水素ガス検知装置及び方法に関する。
ガラス、鉄鋼、化学物質、燃料電池又は半導体等の製造工場においては、半導体等の製造工程で水素ガスを使用し、又は製造工程において水素ガスが発生することがある。水素ガスは、酸素雰囲気で爆発する危険性を有し、取扱いに注意する必要があり、水素ガス漏洩を監視、検知する必要がある。
水素ガス漏洩を監視及び判別する技術として接触燃焼式、半導体方式が知られている。接触燃焼方式においては、白金やパラジウムなどの触媒を担持したコイルを設けた検出器を使用する。この検出器に水素ガスが接触すると接触燃焼が発生し、この燃焼熱を検出することにより、水素ガスの存在を知ることができる。但し、この方式は、水素ガスの検知に際して触媒を予め加熱しておく必要がある。
また、半導体方式においては、絶縁基板に酸化物半導体である酸化錫や酸化亜鉛の層を形成し、その上に一定の間隔をおいて対向させた一対の電極を設けた検出器を使用する。この検出器に水素ガスが接触すると酸化物との間で電子の授受が生じ、その結果、半導体層のキャリアが増加し電気抵抗が減少して電極間の電流が増加する。この電流変化を検出することにより、水素ガスの存在を知ることができる。但し、この方式は、水素ガスの検知に際して絶縁基板の裏面から予め加熱しておく必要がある。
これらの方法はいずれも、水素ガスの検出に際して予めセンサを加熱しておく必要があるため、水素ガスのような可燃性ガスの雰囲気下では防爆対策が必須であり、また素子を絶えず加熱するため劣化が速く、検出の信頼性にも問題がある。
水素ガス漏洩を監視及び判別する技術として、近年、光学的に水素ガスを検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。光学的方法では、水素ガスを吸着解離する作用を有する触媒金属(例えば、パラジウム)の薄膜を表面層とし、この解離水素によって還元される酸化物(例えば、酸化タングステン)の薄膜を下地層として、これらの層を蒸着法などで基体上に積層して構成したセンサを使用する。このセンサに水素ガスが接触すると、まず表面層の触媒金属(パラジウム)により水素が吸着解離され、次いで発生した原子状水素が下地層の被還元酸化物(酸化タングステン)に拡散して着色を呈する。この着色による透過光強度の変化を測定することにより、水素ガスを検知することができる。このような光学方式は、加熱などの手段を必要としないため本質的に安全性が高く、かつ水素ガス検知に対する選択性がよく、可燃性ガスである水素ガスの検知方法としては優れた方法である。
ところが、従来の酸化タングステンを使用した光学式水素ガス検出素子では、水素ガス検知による透過光強度の変化が10%程度であるため、水素ガスの検出信号がノイズに埋もれてしまう恐れがある。このような低い感度の水素ガス検出素子を漏洩検知器に使用した場合には、ノイズによる誤動作などが起こりやすく実用上の問題が生ずる。また、従来の光学式水素ガス検出素子では、透過光強度が10%変化するのに10秒と反応速度が遅いと言う問題があったため(例えば、特許文献3、4参照)、さらにこれを改良した光学素子を用いて、検出感度を高め、応答速度を改善する取り組みもされている(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、上記改良された装置でも、水素ガス1%の雰囲気中で、透過光強度の変化が10%は超えるもの、安定して検出可能なレベルで見た場合、それに要する時間は5秒程度かかり、アメリカのエネルギー省が推奨している水素ガス1%の環境下で1秒以内という目標に対しては、未だ不十分な状況にある。
特開昭60−39536号公報 特開平7−72080号公報 特開2003−329592号公報 特開2003−166938号公報 特開2007−121013号公報
したがって、本発明は、可燃性を有する水素ガスに対して、光学式水素ガス検出素子を使って、水素ガスを光学的に安全で、応答速度が速くかつ高感度に検知するための装置及び方法を提供すること及び実使用環境下で想定される問題の、装置の取り扱い性向上、水素ガス検知部の汚損防止、装置の故障検知を解決課題とする。
本発明の一局面は、光学素子と、光学素子表面上に形成され、水素原子を吸蔵して着色するガスクロミック金属薄膜と、ガスクロミック金属膜表面上に形成され、水素ガスを吸着して水素原子に解離する触媒金属薄膜とで構成される複数の水素ガス検知素子を有する水素ガス検知反応部と、発光素子と、発光素子から出射され、複数の水素ガス検知素子を透過した光を3原色の別にその強度を電気信号に変換して出力する受光素子と、電気信号の変化に基づいて水素ガス漏洩を判別する水素漏洩判別部とを有する水素有無判別部とを備える、光学式水素ガス検知装置である。
また、発光素子から出射された光は、ガスクロミック金属薄膜及び触媒金属薄膜が形成された光学素子の面を、通過または反射してもよい。
また、光学素子は1つ以上のプリズム、または1つ以上のミラーを含んでもよい。
また、水素漏洩判別部は、空気雰囲気における水素ガス検知素子を透過した光の電気信号の値を基準値として記憶する信号記憶部と、現在の強度信号の値から基準値を減じて3原色の別に差分信号の値を演算する信号演算部と、3原色の別に設定された判別値を記憶する判別設定部と、3原色の別に、差分信号の値と判別値とを比較し、差分信号の値が判別値以上であると水素ガスを検知したと判別してもよい。
また、受光素子として、カラーセンサまたはカラーイメージセンサを用いてもよい。
また、水素有無判別部は、受光素子の電気信号のレベルが、規定範囲の信号レベルとなるよう、発光素子に対して電気信号のレベルをフィードバックして、水素ガス検知素子が水素ガスを吸蔵することによって吸収量が変化する波長以外の光の電気信号のレベルを、一定範囲のレベルに保ってもよい。
また、水素ガス検知素子が水素ガスを吸蔵することによって吸収量が変化する波長以外の光の電気信号のレベルが低下した場合、自装置の異常が発生したと判断してもよい。
また、水素有無判別部の発光素子から出力される光を水素ガス検知反応部まで導き、水素ガス検知素子を通過した光を水素有無判別部まで導くコネクタ付き光ファイバをさらに備えてもよい。
また、水素ガス検知反応部は、水素有無判別部の発光素子で生成され光ファイバから出射する光を、水素ガス検知素子に照射する投光レンズと、複数の水素ガス検知素子を透過した光を集光し、光ファイバに導光させるための集光レンズとをさらに備えてもよい。
また、投光レンズの光出射面および集光レンズの光入射面には、ガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成されてもよい。
水素ガス検知反応部は、ハウジング内に収容され、ハウジングは、少なくとも水素ガスを含む気体を通過させるフィルタを設けた2つ以上の孔が形成されていてもよい。
本発明の他の局面は、光学素子と、光学素子表面上に形成され、水素原子を吸蔵して着色するガスクロミック金属薄膜と、ガスクロミック金属膜表面上に形成され、水素ガスを吸着して水素原子に解離する触媒金属薄膜とで構成される水素ガス検知素子を複数含む光学系に光を通過させ、少なくとも、水素ガス検知素子が水素ガスを吸蔵することによって吸収量が変化する波長の光の光量変化を検出することによって、水素ガスの漏洩を検出する光学式水素ガス検知方法である。
また、水素ガス検知素子に入射する光を発光する発光素子および水素ガス検知素子から出射する光を受光する受光素子を、所定長さのコネクタ付き光ファイバを介して、水素ガス検知素子と接続してもよい。
水素ガス検知素子が水素ガスを吸蔵することによって吸収量が変化する波長以外の光の、水素ガス検知素子を通過した後の光量が一定範囲内になるよう、当該光量に基づいて、水素ガス検知素子に入射させる光の光量を制御してもよい。
本発明によれば、可燃性を有する水素ガスに対して、光学式水素ガス検出素子を使って、水素ガスを光学的に安全で、応答速度が速くかつ高感度に検知するための装置及び方法を提供することができる。また、装置の取り扱い性向上、水素ガス検知部の汚損防止、装置の故障検知を図ることができる。
実施形態の光学式水素ガス検知装置を示す模式ブロック図である。 実施形態の光学式水素ガス検知反応部を構成する部品等を示す詳細図であって、筐体を水素ガス検知素子面に直角方向から見た矢視図である。 水素漏洩判別部に1チップマイコンを使用した場合の詳細図であり、1チップマイコンの内部構成と、他の機能ブロックとの接続関係を示す図である。 光ファイバのコネクタの例を示す図であり、2芯を一体型として取り扱うコネクタを示す。 水素漏洩判別部の一例に係る詳細機能ブロックを含む光学式水素ガス検知装置を示す図である。 水素漏洩判別部の一例に係る詳細機能ブロックを示す図である。 水素ガス検知反応部の構成で、水素ガス検知素子として、1つのプリズムと投光レンズ及び集光レンズを使用し、全体として色の変化を4倍増幅する場合の例を示す。 水素ガス検知反応部の構成で、水素ガス検知素子として、2つのプリズムと投光レンズ及び集光レンズを使用し、全体として色の変化を6倍増幅する場合の例を示す。 水素ガス検知反応部の構成で、水素ガス検知素子として、その両面に水素ガス検知用のガスクロミック金属薄膜、及び触媒金属薄膜を有する1つの透明基板と1つのプリズムと投光レンズ及び受光レンズ、さらにその片面に水素ガス検知用のガスクロミック金属薄膜、及び触媒金属薄膜を有する2つのミラーを使用し、全体として色の変化を8倍増幅する場合の例を示す。 水素ガス検知反応部の構成で、水素ガス検知素子として、その両面に水素ガス検知用のガスクロミック金属薄膜、及び触媒金属薄膜を有する2つの透明基板と2つのプリズムと投光レンズ及び受光レンズ、さらに2つのミラーを使用し、全体として色の変化を6倍増幅する場合の例を示す。
本発明の一実施形態に係る光学式水素ガス検知装置について、図1を参照して説明する。
図1において、光学式水素ガス検知装置100は、それぞれの筐体に収容された水素ガス検知反応部10、水素有無判別部20、および、2つの筐体間を結ぶ可視光伝達媒体である光ファイバ30、を備える。
光ファイバ30は、水素ガス検知反応部10が備える水素ガス検知素子11に光を照射して、その色の変化を検出するためのものであり、大口径のプラスティックファイバが適している。また、水素ガス検知反応部10と、水素有無判別部20と一体型としていると、設置性、保守性が悪くなるため、分離して取り扱いができるよう、両端コネクタ付きのファイバケーブル(コード)とすることが好ましい。
投光レンズ12は、図2に示すように、水素ガス検知反応部10の筐体の内部に、水素ガス検知素子11に対峙した形で、水素がその隙間に侵入可能な間隔を隔てて配置され、水素有無判別部20が備える発光素子21の発光(可視光)を水素ガス検知素子に照射する。
水素ガス検知反応部10の筐体には、漏洩した水素が筐体内部に入りやすいように、筐体の対角の位置に孔を設け、その孔には、空気、水素ガスなどの気体通すが、空気中の埃などの浮遊物を通さないフィルターを設ける。このフィルターとしては、撥水性の高い4フッ化エチレン樹脂(テフロン(登録商標)、ポアフロン(登録商標)など)を用いると良い。また、多孔質のセラミックスを筐体兼フィルターとして用いても良い。
水素ガス検知反応部10は、光ファイバを接続するためのコネクタ13、水素ガス雰囲気中にさらされるとその色が変化する水素ガス検知素子11、光ファイバ30からの送出光を水素ガス検知素子11に導くための投光レンズ12、水素ガス検知素子11を通過してきた光を折り返すための断面が二等辺三角形をなす直角プリズム14、再度水素ガス検知素子を通過してきた光を光ファイバ30に送り込むための集光レンズ15を備える。
図2に示すコネクタ13は、水素ガス検知反応部10の筐体の1つの面にねじ止め等で固定され、光ファイバと適正な嵌合を維持できるものを使用することが好ましい。
水素ガス検知素子11は、図2に示すように、透明基板に、ガスクロミック金属薄膜及び触媒金属薄膜を形成する事で構成される。また、直角プリズム14の直角に挟まれる面に同じく、ガスクロミック金属薄膜及び触媒金属薄膜を形成する事で、直角プリズム14にも水素ガス検知素子機能を付与する。
基板並びに直角プリズム14は、例えば、石英ガラス或いは光学ガラスを使用して、透明とする。
ガスクロミック金属薄膜は、水素原子(H:プロトン)を吸蔵して着色する性質を有する。ガスクロミック金属膜としては、例えば、酸化物系金属であって、酸化モリブテン(MoO)、酸化タングステン(WO)、酸化タンタル(TaO)、酸化チタン(TiO)、酸化バナジウム(VO)、酸化クロム(CrO)、酸化ジルコニア(ZrO)、酸化ハウニウム(HfO)又は酸化イットリウム(YO)が使用できる。具体的には、ガスクロミック金属薄膜として、例えば三酸化タングステン薄膜(WO)を使用することができる。三酸化タングステン薄膜(WO)は、水素原子(H)を吸蔵すると、薄緑色(水素原子吸蔵前)から濃青色に着色(変色)する特性を有する。三酸化タングステン薄膜は、アルゴン及び酸素の減圧酸化雰囲気において、金属タングステンをスパッタリング(例えば、高周波マグネトロンスパッタリング法)することで、基板表面上に形成(堆積)させることができる。
触媒金属薄膜は、ガスクロミック金属薄膜の表面上に形成(堆積)され、水素ガス(H:水素分子)を吸着して水素原子(H:プロトン)に解離する。触媒金属薄膜としては、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)又はルテニウム(Ru)が使用できる。触媒金属薄膜の形成(堆積)は、高周波スパッタリング法、直流スパッタイング法、分子線エピタキシ法又は真空蒸着法で実現でき、例えは、膜厚:30nm〜50nmの透明薄膜としてガスクロミック金属薄膜(酸化タングステン薄膜)の表面上に密着させて形成する。触媒金属薄膜としては、例えば、白金薄膜(Pt)を使用し、上記各スパッタリング法にて三酸化タングステン薄膜(WO)の表面上に形成(堆積)する。
水素ガス検知素子11は、前記酸化物系金属から任意の一のガスクロミック金属薄膜を選択し、及び白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)又はルテニウム(Ru)から任意の一の触媒金属薄膜を選択し、選択したガスクロミック金属薄膜及び触媒金属薄膜を用いて構成される。
水素ガス検知素子11は、図1、図2に示すように、水素ガス検知反応部10の筐体の内部に配置される。板状の水素ガス検知素子11は、その基板を水素ガス検知反応部10筐体の中に設けられた基板固定台上に積載し、固定される。直角プリズム14も、同じく水素ガス検知反応部10の筐体の中に設けられた固定台に固定される。これら水素ガス検知素子11の検知面(および水素ガス検知素子機能を付与された直角プリズム14の検知面)は、水素ガス検知反応部10の筐体の中で光ファイバ30の光軸に直角に対峙する形で配置される。
水素ガス検知素子でもある直角プリズム14は、図2に示すように、板状の水素ガス検知素子11を挟んで光ファイバ30と正対する位置に、取り付けられその直角をなす2面に反射コーティングを施し、水素ガス検知素子11を通過して他の1面から入射してくる可視光を90度方向に2回曲げることにより、180度その方向を変えて、再度水素ガス検知素子11に送り込む。このとき、投光レンズ12からの光の水素ガス検知素子への入射角を、素子の面に対して直角では無く、やや斜めとし、対する集光レンズ15もそれを受ける形で斜めにする事で、直角プリズム14の代わりに鏡を使用して折り返すことも可能である。
図2に示すように、180度向きを変えられた可視光は、再度水素ガス検知素子を通過し、集光レンズ15を通って、光ファイバ30に入射し、水素有無判別部20へと導かれる。
投光レンズ12及び集光レンズ15は、コネクタ13内に収容する。コネクタ13は、水素ガス検知反応部10の筐体の1端面に配置され、水素検知素子11に対峙する。投光レンズ12及び集光レンズ15は、コネクタ13には収容されず、これとは別体に水素ガス検知反応部10に配置されてもよい。
水素有無判別部20は、図1に示すように可視光を送出するための、発光素子21、その発光素子21を制御するための発光素子駆動部23、水素ガス検知反応部10から戻ってくる可視光を受光するための受光素子22、受光信号を増幅する信号増幅部24、信号増幅部24からの信号を受けて、水素漏洩を検知するための水素漏洩判別部25、これらの各部位が動作するための電源部26と、水素漏洩判別結果を受けて、これを表示する表示部27、同じく判別結果を受けて、これを外部に対して情報を供給するための外部出力部28、さらには水素漏洩判別部25内の信号記憶部に対して信号の記憶を促す信号記憶トリガ発生部29、にて構成される。なお、信号増幅部24は、受光素子22がカラーセンサー等の信号増幅機能を有するものを用いる場合は、なくてもよい。
発光素子21は、例えば、白色発光する発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)でなる。発光ダイオードは、LED駆動回路を介して電気的に電源部に接続される。
発光素子21からの光を効率よく、光ファイバ30に導入するため、或いは光ファイバ30からの光を効率よく受光素子22に導入するため、セルフォック(登録商標)レンズあるいはコリメートレンズ等を利用することが好ましい。
受光素子22は、例えば、ディジタル式カラーセンサで構成される(以下、「カラーセンサ」という)。カラーセンサは、可視光の波長範囲(380nm〜780nm)を受光し、3原色(赤色、緑色、青色)の波長成分の光強度を同時測定し、それぞれディジタル信号に変換する。あるいは、受光素子22は、カラーイメージセンサと呼ばれる撮像素子を用いてもよい。
3原色とは、例えば、赤として波長625nm以上740nm以下の波長成分、緑として波長500nm以上560nm以下の波長成分、青として波長445nm以上485nm以下の波長成分の光の組であるが、これに限らない。また、分離される色の数は3色に限らない。例えば、水素吸蔵時にガスクロミック金属薄膜が吸収する波長を含む光と、含まない光との2色に分離するのみでもよい。あるいは、後述する自装置の異常検知を行わない場合は、水素吸蔵時にガスクロミック金属薄膜が吸収する波長を含む光のみでもよい。
水素有無判別部20は、光の3原色に対するカラーセンサからのディジタル信号の値に基づいて水素漏洩を判別する。水素漏洩判別部25は、図3に示すように、CPUを含む1チップマイコンを備える。赤色、緑色、青色(RGB)の光の3原色ごとに分離して検出された光の3原色別の信号レベルを表す強度レベル信号は、1チップマイコンのインターフェース部を介してシリアルデータの形でCPUに送出される。
図4にコネクタ13の一例を示す。コネクタ13は抜け防止爪139を有するコネクタ本体131に2芯の光ファイバ132が接続されて2芯一体型に構成される。
尚、水素漏洩判別部20の構成として、図5及び図6に示すように、信号増幅部24から受信する受光信号を、信号記憶トリガ発生部29からのトリガ信号を受けた時点で信号レベルを記憶する信号記憶部251と、その記憶された信号レベルと、現在の信号レベルとの差分をとる信号演算部252と、その差分信号と、予め決めておいた判別値を設定しておく判別設定部253からの判別値を表す信号とをもとに、最終的な水素漏洩の有無を判別する判別部254と、これらの各部の動作を、例えば監視プログラム等を実行することで制御する制御部255との形態をとっても良い。これらの処理は、典型的には、分離される各波長の信号レベルの別に行われる。受光素子22は、水素濃度に応じて水素ガス検知素子11によって吸収されうる特定波長の光に対して高感度に反応するフォトトランジスタを用いることが好ましい。
特定波長の光とは異なる波長の光に対しても、その強度レベル信号の変化をモニタして特定波長の光の変化と比較することで、水素漏洩と、装置異常とを識別することができる。この場合、当該異なる波長の光に対しても高感度なフォトトランジスタを用いることが好ましい。
水素漏洩判別部25の構成として、1チップマイコンとメモリを有することで、カラーセンサから出力される光の3原色の各信号レベルをディジタルで取り扱うことが可能となる。予めメモリに記憶しておいた判別値を用いることで、プログラムにより水素漏洩の検知はいうに及ばず、装置の異常を容易に判別することが可能となる。
また、判別結果及び異常を水素有無判別部20で表示(ランプ・ブザー音等)することや、外部装置にそれらの情報を伝達することも、各種インターフェース機能を用いれば、容易に実現可能となる。
<水素ガス漏洩の監視、判別(検知)>
次に、光学式水素ガス検知装置100による、水素ガス(H)漏洩の監視、判別(検知)について、図1から図3を参照して説明する。
光学式水素ガス検知装置100には、予め監視プログラム及び、判定閾値が登録されているものとする。使用時、水素ガス漏洩を監視する者(以下、監視者)という)は、光学式水素ガス検知装置の電源を「ON」にする。或いは、車に搭載する場合には、車のバッテリーが充電状態にあれば常に電源は「ON」にしておいても構わない。
電源が「ON」状態になると、発光ダイオードが発光し、その光は、光ファイバコード30にて投光レンズ12に伝送され、投光レンズ12は、発光ダイオードの可視光を水素ガス検知素子11に照射する。水素ガス検知素子11を透過した可視光は直角プリズム14で折り返され再度水素ガス検知素子11に入射され、集光レンズ15を介して集光され、光ファイバコード30にて受光素子22のカラーセンサに伝送される。
カラーセンサは、可視光を受光し、光の三原色の波長ごとの光強度を電気信号に変換してシリアルデータとして1チップマイコンに出力する。
1チップマイコンは受光信号レベルが、規定範囲内にあるかないかを判断し、LED駆動部に発光のために必要な信号を出力する。その結果、LED駆動部からの電力供給により、発光ダイオードが適正なレベルで発光する(発光レベルに対する受光レベルのフィードバック)。水素ガス非漏洩(空気雰囲気)環境下において、水素ガス検知素子11および直角プリズム14は、水素ガス(H)雰囲気に曝されていない。これにより、水素ガス検知素子11(および水素ガス検知素子機能を付与された直角プリズム14)は着色せず、水素原子吸蔵前のままの色である。このフィードバックにより、水素ガス検知素子の反応の影響がない光のレベルを、水素漏洩の有無によらず一定に維持することができる。
監視者は、予め水素が漏洩していないことが分かっている状況下で、現状の光の3原色ごとの電気信号レベルを記憶させるための、外部からの指示(トリガ)をマイコンに入力する。1チップマイコンは、外部からのデータ取込トリガにより、各3原色のシリアルデータを、基準データとしてメモリに記憶する。
水素ガスが漏洩していない状況下では、水素ガス検知素子11は変色しないため、LEDが規定のレベルで発光している、或いは光ファイバの伝送ロスが増加していない、等装置に異常がなければ、光の3原色の電気信号レベルは変化しないため、アラーム表示、警報音(ブザーの鳴動)を発することはない。
一方、水素ガス漏洩状態において、水素ガス(H)は、ガス監視領域に充満し、水素ガス検知反応部10の筐体に設けられた孔(ほこり等が入らないようにフィルターが貼り付け)から筐体の内部空間に流入する。水素ガス検知反応部10の筐体内において、水素ガス検知素子11は、水素ガス雰囲気に曝され、触媒金属薄膜は水素ガス(H)を吸着して、水素ガス(H)を水素原子(H:プロトン)及び電子に解離する。水素原子は、触媒金属薄膜からガスクロミック金属薄膜に拡散される。ガスクロミック金属薄膜は、還元反応(還元作用)によって着色する。例えば、三酸化タングステン薄膜は、還元反応(還元作用)によって、化学式:WO(薄緑色)からは化学式:HWOとなり、濃青色に着色する。発光ダイオードの発光は、光ファイバコード30を経由して、投光レンズ12から水素ガス検知素子11に照射される。水素ガス検知素子11を透過した可視光は直角プリズム14で折り返されて再度水素ガス検知素子11に入射され、集光レンズ15を介して集光され、光ファイバコード30にてカラーセンサに伝送される
水素ガス漏洩状態において、カラーセンサは、水素ガス検知素子11を透過してきた可視光を受光し、三原色の可視光波長ごとの光強度をシリアルデータに変換する。このとき、各色ごとのデータは、水素ガス検知素子11が変色した波長のデータ(前述の例では、変色が青色であるから、RGBのB)が、予め取り込んでおいた正常時のデータより小さな値となるため、水素ガス漏洩と判断できることになる。
続いて、水素漏洩判別部11は、水素ガス漏洩と判別すると、警報電気信号を表示部27、外部出力部28に出力する。表示部27や、外部に接続された警報装置は、警報電気信号に基づいて発する。
本発明によれば、水素ガス検知素子を加熱等することなく、水素ガス検知素子の色変化に伴う透過光の3原色別強度変化を識別するだけで、水素ガス非漏洩又は水素ガス漏洩を光学的に検知でき、水素ガス検知の安全性及び信頼性を向上することが可能となる。
また、透明材料の光が通過する面として、例えば直角プリズムの直角を挟む一つの面にガスクロミック金属薄膜を形成し、残りの2面を鏡面とすることで、水素ガス検知素子を構成し、この水素ガス検知素子を、光が透過すると、少ない部品点数で水素ガス検知反応部を構成することが可能となり、また、一度のみガスクロミック金属薄膜を透過する場合と比較して光の3原色別の電気信号の強度変化は2倍となり、水素ガス検知の応答性及び信頼性を向上することが可能となる。
また、光学素子に直接水素ガス検知機能を持たせることで、透明板を用いて水素ガス検知素子を構成したものと、単なるプリズムやミラーを組み合わせて、同じ機能を持たせる場合に比べて、部品点数が削減でき、センサ部の組立を容易にする事が出来、安価にセンサーを提供することが可能となる。
また、空気雰囲気の水素ガス測定点に水素ガス検知素子を配置し、空気雰囲気中における基準電気信号に変換して信号記憶部に記憶することができ、判別設定部にて、水素ガス濃度に応じて判別電気信号値を設定できるため、検出したい水素濃度に応じて、好適な判別レベルを容易に設定できる。
また、カラーセンサと呼ばれる光の三原色(RGB)3色の同時測光が可能なセンサを用いることで、例えば、通常状態では透明であったガスクロミック金属薄膜を透過する白色光が水素ガスを検知することで青色に変色した場合、光の3原色で見た場合、赤色と緑色が透過し、青色は反射されて透過する光の量が減少するため、センサで受光し、3原色別で出力される信号レベルを見た場合、赤色と緑色の受光信号レベルは大きな変化はないが、青色の信号レベルが低下するため、水素を検知したことを判断できることになる。色変化は青色だけではなく、他の色に変色した場合もその色に着目すればよい。
また、発光素子の発光レベルに対して受光レベルを元にフィードバックを掛けることで、3原色のうち、水素ガス検知素子の水素吸蔵の有無による影響がない光の信号レベルを、水素漏洩判定に適切な一定のレベルに保つことで、水素検知素子の水素ガス検知動作に適切な信号レベルが維持でき、その信頼性を向上させることができる。この機能は、水素検知素子表面に多少の汚損物質が付着した場合でも、その汚損に均一性があるとすると、補正を掛ける事が可能となり、汚損による誤動作を軽減することが可能となる。
また、受光素子からの光の3原色それぞれの出力信号の内、水素ガスと反応時の水素ガス検知素子の色変化と関係ない信号のレベルが低下した場合、光源側(発光素子、あるいは光の伝送媒体)の異常、あるいは水素ガス検知素子の異常(素子の劣化あるいは表面汚損)と判断することで、装置の異常を自己診断することができる。
また、水素ガス検知反応部と水素有無判別部の間に着脱可能な光ファイバを介して、検知装置を構成できるため、センサ部の故障時や、水素有無判別部の故障時に、予備品等と容易に交換可能となり、故障時の手間を省略する事が出来る。また、車両に搭載する場合、ワイヤハーネスの一部に当該ファイバを事前に組み込むことが容易となり、水素ガス検知反応部と水素有無判別部を後から接続し水素ガス検知システムを構築する事が可能となる。
また、水素ガス検知反応部と水素有無判別部は分離して設置する事が可能となり、水素ガス検知反応部は水素ガス漏洩を監視する水素ガス監視領域に配置し、水素有無判別部は水素ガス監視領域以外に配置できる。水素ガス監視領域は、水素ガス漏洩で爆発の危険があるので、水素ガス検知反応部を水素ガス監視領域に配置して、水素有無判別部は延設することで、水素ガス監視領域から離れた安全な領域で水素ガス漏洩を監視、検知できる。例えば、水素ガス検知反応部筐体を、車の水素ガス(H)を貯蔵するタンクの近傍に設置し、水素有無判別部筐体、或いはその形状を変更したものを車のダッシュボードに取付け、その間をワイヤハーネスに予め組み込んでおいた光ファイバコードで接続することで、タンクから水素ガスが漏れた場合に、運転者にその漏洩情報を提供できると共に、事故発生時には警報音等を発報させることで、2次災害を防止することが可能となる。
また、水素有無判別部の発光素子で生成された光を、光ファイバを経由して、水素ガス検知素子に照射する投光レンズを設けることで、光ファイバ端面から出射される光の拡散を抑え、水素ガス検知素子に対して効率良く光を入射させることが出来、光折り返し部を経由して戻ってきた光を受光し、光ファイバに導光させるための受光レンズを設けることで、水素ガス検知素子を透過してきた光を正しく水素有無判別部に設置されている受光素子に伝達することが可能となる。
また、ハウジングでカバーする事で、持ち運ぶ時や、設置後に、水素ガス検知素子に対して、不測の外力が加わり破損する事を防止することが可能となり、また、ほこり等の浮遊物の侵入からセンサを保護することが可能となる。さらに、2つ以上の孔を設けることで、検知対象の水素ガスは内部に入り込みやすくなる。孔を2つ以上とすることにより、孔が1つだけの場合に比べて、空気の流れが向上して、内部に既にある空気と置換するために掛かる時間が短くなり、応答速度が向上する。
また、ハウジングに設けられた孔に、少なくとも水素を含む気体に対して選択透過性のあるフィルターを貼り付けることで、空気中を浮遊している汚損物質が水素ガス検知素子に付着し、透過光量が低下して誤動作することを防止することができる。或いは、適当な多孔質のセラミックスを使用すれば、通気性と防汚性の両方の機能を有する筐体も製作可能である。
以下に、本実施形態の変形例を図7、8、9、10を参照して説明する。図7に示す変形例に係る水素ガス検知反応部10においては、透明基板が設けられていない。代わりに、光を折り返すプリズムの直角に挟まれる面に、ガスクロミック金属膜および触媒金属薄膜が形成されている。また、投光レンズ12の出射面および集光レンズ15の入射面にも、ガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成されている。
図8に示す例では、透明基板が設けられていない。また、直角プリズムが2つ設けられ、入射光を1回目に反射する直角プリズムの出射面と、2回目に反射する直角プリズムの入射面とが対向し、これらにそれぞれガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成されている。また、投光レンズ12の出射面および集光レンズ15の入射面にも、ガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成されている。
図9に示す例では、直角プリズムの代わりにミラーが2つ設けられ、入射光は各ミラーによって1回ずつ反射して折り返される。各ミラーにガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成されている。また、投光レンズ12の出射面および集光レンズ15の入射面にも、ガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成されている。
図10に示す例では、直角プリズムの代わりにミラーが2つ設けられ、入射光は各ミラーによって1回ずつ反射して折り返される。ミラーとレンズとの間およびミラー間の領域には、それぞれガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成された透明基板が設けられている。また、投光レンズ12の出射面および集光レンズ15の入射面にも、ガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成されている。
これらの変形例においても、光学素子の複数の面に水素反応面が形成され、これらを光が順次通過するため、水素漏洩時の透過光の減衰量を大きくすることができ、検出精度を高めることができる。また、光学素子は、これらに限らず、光の向きを変え得る任意の形状、個数の、プリズム、ミラー、その他の光学素子を用いてよく、いずれの光学素子に水素反応面を設けてもよい。また、他の変形例として、光ファイバ30の、水素ガス検知反応部10に接続される側の、光の出射面および入射面に、それぞれガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜を形成し水素反応面を設けてもよい。
以上説明したように、本発明に係る光学式水素ガス検出装置を用いることにより、実用的な条件で、高い反応速度かつ高い検出感度にて水素ガスを検知可能である。また、光ファイバ等の光学導波管を使用することにより、水素ガスの漏洩の可能性のある危険な場所から、着火の心配の無い、或いは遠隔地の安全な場所に設置されている受光素子まで、透過光の光信号を伝送することが可能となる。したがって、着火の原因となる加熱や電気信号を使うことなく、水素ガス検出素子からの透過光を光信号として水素ガスをモニターする本発明の方法を用いることにより、極めて安全に水素ガスの漏洩を検知することができる。
本発明に係る水素ガス検知方法は、水素燃料電池車、携帯電話等のための、次世代型原子炉システムを用いた水素製造プラント、水素利用発電システム等への利用が可能である。また、水素燃料を搭載する車両の水素タンクの近傍に水素ガス検知反応部を設置し、ダッシュボードに表示機能や警報機能を搭載することで、車両事故時や長期の振動による燃料供給系での水素漏洩を検知できる。最近の車両のインテリジェント化と相まって、車両の監視制御に使用されるワイヤハーネスにも既に光ファイバを搭載している実績は既にあるので、水素ガス検出装置のための光ファイバを搭載することは、何ら支障なく、事前に光ファイバを組み込んでおくことで、後から水素ガス検知反応部や水素有無判別部センサ部を付加できるため、本水素ガス検出装置は、自動車への適用においても最適な構造といえる。
本発明は、水素ガス検知装置等に有用である。
10 水素ガス検知反応部
11 水素ガス検知素子
13 コネクタ
14 直角プリズム
20 水素有無判別部
21 発光素子
22 受光素子
23 発光素子駆動部
24 信号増幅部
25 水素漏洩判別部
26 電源部
27 表示部
28 外部出力部
29 信号記憶トリガ発生部
30 光ファイバ
100 光学式水素ガス検知装置
131 コネクタ本体
139 抜け防止爪
251 信号記憶部
252 信号演算部
253 判別設定部
254 判別部
255 制御部

Claims (14)

  1. 光学素子と、前記光学素子表面上に形成され、水素原子を吸蔵して着色するガスクロミック金属薄膜と、前記ガスクロミック金属膜表面上に形成され、水素ガスを吸着して水素原子に解離する触媒金属薄膜とで構成される複数の水素ガス検知素子を有する水素ガス検知反応部と、
    発光素子と、前記発光素子から出射され、前記複数の水素ガス検知素子を透過した光を3原色の別にその強度を電気信号に変換して出力する受光素子と、前記電気信号の変化に基づいて水素ガス漏洩を判別する水素漏洩判別部とを有する水素有無判別部とを備える、光学式水素ガス検知装置。
  2. 前記発光素子から出射された光は、前記ガスクロミック金属薄膜及び前記触媒金属薄膜が形成された前記光学素子の面を、通過または反射する、請求項1に記載の光学式水素ガス検知装置。
  3. 前記光学素子は1つ以上のプリズム、または1つ以上のミラーを含む、請求項1または2に記載の光学式水素ガス検知装置。
  4. 前記水素漏洩判別部は、
    空気雰囲気における前記水素ガス検知素子を透過した光の前記電気信号の値を基準値として記憶する信号記憶部と、
    現在の前記強度信号の値から前記基準値を減じて3原色の別に差分信号の値を演算する信号演算部と、
    3原色の別に設定された判別値を記憶する判別設定部と、
    3原色の別に、前記差分信号の値と前記判別値とを比較し、前記差分信号の値が前記判別値以上であると、水素ガスを検知したと判別する、請求項1〜3のいずれかに記載の光学式水素ガス検知装置。
  5. 前記受光素子として、カラーセンサまたはカラーイメージセンサを用いる、請求項1〜4のいずれかに記載の光学式水素ガス検知装置。
  6. 前記水素有無判別部は、前記受光素子の電気信号のレベルが、規定範囲の信号レベルとなるよう、前記発光素子に対して前記電気信号のレベルをフィードバックして、前記水素ガス検知素子が水素ガスを吸蔵することによって吸収量が変化する波長以外の光の電気信号のレベルを、一定範囲のレベルに保つ、請求項1〜5のいずれかに記載の光学式水素ガス検知装置。
  7. 前記水素ガス検知素子が水素ガスを吸蔵することによって吸収量が変化する波長以外の光の電気信号のレベルが低下した場合、自装置の異常が発生したと判断する、請求項1〜6のいずれかに記載の光学式水素ガス検知装置。
  8. 前記水素有無判別部の発光素子から出力される光を前記水素ガス検知反応部まで導き、前記水素ガス検知素子を通過した光を前記水素有無判別部まで導くコネクタ付き光ファイバをさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の光学式水素ガス検知装置。
  9. 前記水素ガス検知反応部は、
    前記水素有無判別部の発光素子で生成され前記光ファイバから出射する光を、前記水素ガス検知素子に照射する投光レンズと、前記複数の水素ガス検知素子を透過した光を集光し、前記光ファイバに導光させるための集光レンズとをさらに備える、請求項8に記載の光学式水素ガス検知装置。
  10. 前記投光レンズの光出射面および前記集光レンズの光入射面には、ガスクロミック金属薄膜および触媒金属薄膜が形成されている、請求項1〜9のいずれかに記載の光学式水素ガス検知装置。
  11. 前記水素ガス検知反応部は、ハウジング内に収容され、
    前記ハウジングは、少なくとも水素ガスを含む気体を通過させるフィルタを設けた2つ以上の孔が形成されている、請求項1〜10のいずれかに記載の光学式水素ガス検知装置。
  12. 光学素子と、前記光学素子表面上に形成され、水素原子を吸蔵して着色するガスクロミック金属薄膜と、前記ガスクロミック金属膜表面上に形成され、水素ガスを吸着して水素原子に解離する触媒金属薄膜とで構成される水素ガス検知素子を複数含む光学系に光を通過させ、少なくとも、前記水素ガス検知素子が水素ガスを吸蔵することによって吸収量が変化する波長の光の光量変化を検出することによって、水素ガスの漏洩を検出する光学式水素ガス検知方法。
  13. 前記水素ガス検知素子に入射する光を発光する発光素子および前記水素ガス検知素子から出射する光を受光する受光素子を、所定長さのコネクタ付き光ファイバを介して、前記水素ガス検知素子と接続する、請求項12に記載の光学式水素ガス検知方法。
  14. 前記水素ガス検知素子が水素ガスを吸蔵することによって吸収量が変化する波長以外の光の、前記水素ガス検知素子を通過した後の光量が一定範囲内になるよう、当該光量に基づいて、前記水素ガス検知素子に入射させる光の光量を制御する、請求項12または13に記載の光学式水素ガス検知方法。
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