JP2016175662A - 充填ノズル装置 - Google Patents

充填ノズル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016175662A
JP2016175662A JP2015056177A JP2015056177A JP2016175662A JP 2016175662 A JP2016175662 A JP 2016175662A JP 2015056177 A JP2015056177 A JP 2015056177A JP 2015056177 A JP2015056177 A JP 2015056177A JP 2016175662 A JP2016175662 A JP 2016175662A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
nozzle
filling
pressure
diaphragm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015056177A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6712840B2 (ja
Inventor
孝義 小畑
Takayoshi Obata
孝義 小畑
渡部 元
Hajime Watabe
元 渡部
日出人 掛橋
Hideto Kakehashi
日出人 掛橋
豊 山木
Yutaka Yamaki
豊 山木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Graphics Corp
Original Assignee
DIC Graphics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Graphics Corp filed Critical DIC Graphics Corp
Priority to JP2015056177A priority Critical patent/JP6712840B2/ja
Publication of JP2016175662A publication Critical patent/JP2016175662A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6712840B2 publication Critical patent/JP6712840B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 本発明は、充填ノズルの弁の開閉のために弁棒が上下動する場合等におけるノズル内部の機械部品相互の摺動や摩擦によって充填する液体が影響を受けることが少なく、且つノズル本体内の洗浄が容易に行える充填ノズル装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の充填ノズル装置は、次の(a1)〜(a4)の要素を全て備える。(a1)充填する液体源に接続されたノズル本体。(a2)ノズル本体の充填口を開閉する弁体を先端部に有し、ノズル本体内を昇降する弁棒。(a3)前記弁棒とノズル本体とを液体の洩れが無いように連結する柔軟なダイアフラム。(a4)ノズル本体内部の圧力及びまたはノズル近傍の位置における充填する液体源の圧力を検出し、その圧力と等しい圧力を前記ダイアフラムの液体と接しない側の空間に加える加圧手段。
【選択図】 図1

Description

本発明は液体を充填するノズル装置に関する。特にノズル本体内の液体がノズルの構造部品の動作によって摩擦やせん断の作用を受けることが少なく、ノズル内部の洗浄が容易な充填ノズル装置に関する。
液体を容器等に充填する場合に用いられるノズル装置には、液だれや洩れが無いこと、充填量を正確に制御できること、及び充填の処理能力が高いこと(即ち高速に充填作業が行えること)等が一般に求められる。
液体が高粘度であったり、粘着性が高かったり、またノズル装置の機構部品の動作による摩擦やせん断力によって固化変質しやすいもの等の場合は、ノズル装置の設計において配慮が必要である。
高粘度の液体の例として紫外線硬化型印刷インキ(UVインキとも呼ばれる)が挙げられる。本印刷インキは、印刷した後に紫外線を照射して瞬時にインキ皮膜を硬化乾燥させる。従ってインキ皮膜が乾燥するまで長時間待つ必要は無く、印刷作業及び印刷の後工程の効率化を図ることができる。また印刷皮膜が強固である等の特徴を有する。
本印刷インキは感光性樹脂であるオリゴマーやモノマーを含み、一般に高粘度であり、また摩擦やせん断力の作用を受けると固まり易い傾向がある。従ってそのインキを充填するために従来のノズル装置を用いると、機構部品の摩擦や摺動によってインキがノズル内に固着しやすい。
以上述べた紫外線硬化型印刷インキのような液体材料を扱うための充填ノズル装置やポンプとして、特許文献1〜6に例示したものが知られている。
特許文献1には、紫外線硬化性インキ等のせん断力に敏感で大きい摩擦力を受けたときに固まり易い性質の粘性流体を送るのに適したポンプが記載されている。該文献には、(a)ポンプのプランジャのシール(環状で、拭き取り作用がある)を排出側の固定位置に設けて液の流動により熱の蓄積を防ぐこと、(b)環状シールの排出室と反対の側でプランジャが通る側に、溶剤及び又は潤滑流体用の室を設けることによって該室内の流体がプランジャを濡らし、プランジャのシールから漏れるわずかな量のインキ等が硬化するのを防止すること、等が記載されている。
特許文献2には、高粘度で、大きな摩擦力を受けたときに固まり易いという性質を有する紫外線硬化性インク等を供給するポンプが記載されている。該ポンプはピストンとシリンダを有し、該ピストン及び該ピストンと接するシリンダ内面の材質の接触角を一定以上とすることにより、摩擦によるインクの固化を防ぐことが記載されている。
特許文献3には、ノズルの弁体あるいは弁座先端部への充填物の付着を防止するか、付着したとしてもその付着量を低減することができるノズル装置が記載されている。
その弁座と弁体との当接面が円錐面を形成するとともに、弁座の先端部および弁体の先端部がともに鋭角をなしており、インキ等高粘度の充填物にあっても、液垂れ、糸ひき等を生じることなく充填することができると記載されている。
本文献のノズル装置においては、弁体を設けた弁棒がノズル外筒の中空部を昇降する。弁棒とその軸ホルダの摺動部に充填物が浸入することを防止するために、その図2では軸ホルダ及び弁棒を覆うベローズを配置する方法が示されている。尚、摺動(しゅうどう又はしょうどう)とは、機械部品等がこすれ合い、すべりながら動くことを言う。
ベローズとは蛇腹形状で伸縮が可能な部材であり、そのバネ性、伸縮性、密閉性等を利用する箇所に用いられる。蛇腹のひだ(凹凸)に高粘度の材料や付着性のある材料が入り込むと、清掃が困難な場合がある。またベローズは繰り返しの伸縮で疲労し、破れ等のトラブルが起きる場合がある。
前記のベローズの洗浄性が悪いことに対する解決手段として、本文献ではその図6において、ベローズを用いず、弁棒と軸ホルダの摺動部にパッキンを用いた方法が示されている。パッキンを用いる場合は、弁棒表面に薄膜状に付着した材料が摺動部に浸入することを完全に防ぐことは困難である。熱や摩擦によって固化等変質し易い材料の場合は、使用するに従い次第に摺動部に材料が付着堆積し、充填物への異物混入や弁棒の動作不良を起こす場合がある。
特許文献4には、高粘度又は具入りの充填液体であっても液垂れが起きることなく、且つ単位時間当たりの充填量の大きな流体充填装置が記載されている。
本文献のノズル装置においては、先端がシャットオフバルブ機構を形成する移動体がノズル内部にある。上下する移動体の上部とノズルとはダイアフラムで結合されて密閉されている。移動体はその内部に中子ロッドを有し、その中子ロッドは移動体内を上下することができる。充填終了時には中子ロッドは上方に移動して移動体内部に引き込まれて、その図4に示されるように移動体先端部に凹部を形成する。ノズル出口にわずかに残る液体を表面張力でこの凹部に保持し、充填終了時の液垂れをなくすことが記載されている。
液垂れをなくすための中子ロッドの機構は、中子ロッドと移動体とが摺動摩擦することにより、使用するに従い次第に摺動部に材料が付着固化し、充填物への異物混入や中子ロッドの動作不良を起こす場合があると考えられる。
また本文献の発明の課題の一つである単位時間あたりの充填量を大きくするためには、充填する液体を多く供給する必要があり、そのために供給圧力を高くすることになる場合が多い。その場合、本文献のようにダイアフラムで密閉する方法においては、移動体が上下するのでダイアフラムは柔軟性のある材料でなければならず、それ故に圧力が高くなるとダイアフラムが圧力に負けて破れが発生する場合がある。強度が高く破れにくいダイアフラムを使うと柔軟性が低下して移動体の上下動が困難になる場合がある。
特許文献5には、紫外線硬化型インキを圧送するポンプにおいて、プランジャポンプのピストンの摺動や、ギヤポンプのギヤ同士の咬合などによりせん断力が加わってインキが固化し、ポンプで送ることができなくなるという問題を解決する手段が記載されている。該文献によれば、プランジャの環状シールを介して、紫外線硬化型インキを吸引し排出する室の反対側に潤滑液用の室を有し、該潤滑液が紫外線硬化型モノマーを含有することにより、スムーズにポンプで圧送することが可能になり、且つ潤滑液がUVインキの硬化性を損なうことが無いとされる。
特許文献6には、紫外線硬化型インキのような粘度の高い流体が摺動摩擦によって硬化されることなく圧送可能なプランジャポンプが記載されている。ピストンボディとシリンダとの間の接触面積の減少を図るためにクリアランスを設け、さらにそのクリアランスによってシール性が低下することを防ぐためにピストンボディの外径にシール用の溝を設けることが記載されている。
特開平9−88814号公報 特開2001−90676号公報 特開2001−293398号公報 特開2005−8230号公報 特開2007−291296号公報 特開2010−203382号公報
本発明は、充填ノズルの弁の開閉のために弁棒が上下動する場合等におけるノズル内部の機械部品相互の摺動や摩擦によって充填する液体が影響を受けて固化する等の問題が起きにくく、且つノズル本体内の洗浄が容易に行える充填ノズル装置を提供することを課題とする。
さらにダイアフラムを使用する従来の機器や装置にくらべて、充填する液体を高圧で充填ノズル装置に送ることができ、それによって充填速度を高くすることができる充填ノズル装置を提供することを課題とする。
前記の課題を解決する本発明の充填ノズル装置は、次の(a1)〜(a4)の要素を全て備える。
(a1)充填する液体源に接続されたノズル本体。
(a2)ノズル本体の充填口を開閉する弁体を先端部に有し、ノズル本体内を昇降する弁棒。
(a3)前記弁棒とノズル本体とを気体及び液体の洩れが無いように連結する柔軟なダイアフラム。
(a4)ノズル本体内部の圧力及びまたはノズル近傍の位置における充填する液体源の圧力を検出し、その圧力と等しい圧力を前記ダイアフラムの液体と接しない側の空間に加える加圧手段。
本発明の充填ノズル装置は、より好ましくはさらに次の(b1)の要素を備える。
(b1)前記ダイアフラムの液体と接しない側の空間が、(c1)不活性ガス、(c2)充填する液体、及び(c3)充填する液体の成分の一部、の3つの要素から成る群から選ばれるいずれか一つで満たされている。
本発明の充填ノズル装置は、その弁の開閉のために弁棒が上下動する場合等におけるノズル内部の機械部品の摺動や摩擦によって、充填する液体が影響を受けて固化したりすることが少ない。
またノズル本体内の洗浄を容易に行うことができる。さらに高圧で充填液体を送ることができるため、充填速度を高くすることができる。
本発明の充填ノズル装置を示す図である。 本発明の充填ノズル装置の先端部分の拡大図である。 本発明の充填ノズル装置に充填する液体をタンク21からポンプ20により供給する場合の構成を示す図である。 本発明の充填ノズル装置に充填する液体をタンク22から圧送して供給する場合の構成を示す図である。 本発明の充填ノズル装置及びそれに接続される配管と、それらに設置された圧力センサーを示す図である。 充填ノズル装置の弁座及び弁体の先端部が鋭角に仕上げられていない場合を示す図である。 実施例1における充填ノズル装置の概略を示す図である。 比較例1における充填ノズル装置の概略を示す図である。 比較例2における充填ノズル装置の概略を示す図である。
(充填ノズル装置の基本構造の説明)
本発明の充填ノズル装置について説明する。尚、本出願の願書に添付した図面は、本発明を明瞭に理解するための概念図である。理解のために不要な部分や本質的で無い部分は略するか図示していない場合がある。
図1は本発明の充填ノズル装置の基本的な構造の一例を示す断面図である。
1はノズル本体であり、その内部を弁棒2が上下方向に移動する。弁棒2の移動により、その先端部の弁体3とノズル本体の充填物が吐出する部分にある弁座4とが開閉し、充填される液体の吐出と停止とを制御する。弁体3及び弁座4で形成される部分をノズルの吐出口と呼ぶことがある。液体の吐出を停止した状態では弁体3と弁座4とは密着して閉じている。
弁棒2は、図示しない空気圧、油圧、電動等の駆動手段に接続され、上下方向等に移動する。ノズル本体には、弁棒を正確且つ滑らかに移動させるための軸受け8がある。
ノズル本体内にはダイアフラム5が有り、ノズル本体とは9の部分で緊密に固定され、10の部分で弁棒と緊密に固定されている。ダイアフラムは弁棒の上下動に支障が無いように、合成樹脂、ゴム等の柔軟な材料で作られている。
ノズル本体内部は、充填する液体が存在する11の部分と、11の部分とは液体や気体が流通することが無いようにダイアフラム5によって仕切られた13の部分とに分けられている。
ノズル本体には13の部分につながる配管7が接続されている。
ノズル本体には配管6が接続され、充填する液体は配管6を経由してノズル本体に供給される。液体源から充填ノズルへの液体の供給は、図3に例示するように液体を供給するタンク21とポンプ20とを配管24によって接続し、液体をポンプで圧送する方法や、図4に例示するように円筒型の液体タンク22とノズル本体とが配管24で接続されて、タンク内の液体をピストン23で加圧して送る方法等が用いられる。
弁体3が上昇して弁座4との間隙が広がると、ノズル本体に送られる液体が吐出口から吐出される。吐出口からの吐出速度を調節するには、弁体3の上昇距離を調節して間隙の大きさを変えたり、ノズル本体に送る液体の圧力を変えたりすること等が行われている。
本発明のノズル装置においては、弁棒表面に着いた液体が軸受けに滲み込んだり侵入したりすることは無い。また軸受けへの液体の侵入等を防ぐために細かい凹凸部の有るベローズ等を用いていない。ノズル装置内部には液体が滞留する狭い隙間や小さな凹凸等が少ないため、充填ノズル内の洗浄を容易に行うことができる。
(充填ノズル装置のダイアフラムに圧力を加える機構の説明)
図1において、ノズル本体内部の11の部分の液体の圧力により、ダイアフラムは13の部分の方向に押される圧力を受ける。圧力の強さやダイアフラムの強度によっては、13の部分は大気開放の状態であっても、気体が密閉された空間であっても、ダイアフラムが過度に変形したり破れたりする等の問題無しに充填作業ができる場合がある。
しかし高粘度の液体を充填する場合は、適切な充填速度で作業するためには液体を高圧で送りこむことが必要な場合があり、それによって11の部分の圧力が13の部分に比べて高くなり、ダイアフラムが13の部分の方向に過度に押し込まれて破れる等の問題が起きることがある。
破れないようにダイアフラムの強度を高くすると、その柔軟性が低下し、ダイアフラムに緊密に結合する弁棒の上下の動きを妨げて充填作業に支障を来たす場合がある。
本発明のノズル装置においては、図1の13の部分に、11の部分の液体と等しい圧力を加えることにより、ダイアフラムの両側に加わる圧力差をできるだけ小さくし、充分な柔軟性を有する材料で作ったダイアフラムを用いる場合であっても、ダイアフラムの破れ等の問題が起きにくいようにしている。
また圧力を加えない場合に比べて、11の部分の液体の圧力を高くすることができる。即ち高圧で液体を充填ノズルに送ることができ、充填処理速度を高めることができる。
ここで「等しい圧力」について説明する。11及び12の部分の圧力は充填中に変動するので、11の部分と13の部分との圧力を常時厳密に等しくすることは困難な場合が有る。例えば充填中でノズルの吐出口が開いている場合は11の部分の圧力は低くなり、吐出口が閉まると高くなる。
本発明の実施においては、ダイアフラムが過度に変形したり破れたりすることが無いように13の部分の圧力を調節する。本発明において、「等しい圧力」を加えるとは、例えば11の部分の圧力を100として、80〜100の範囲で13の部分に加圧することを含む。90〜100、さらには95〜100とより狭く近い範囲に加圧することは当然より好ましい。加圧の程度を調節する範囲は、ダイアフラムの強度や、11の部分の圧力に応じて決定する。11の部分と13の部分との圧力はできるだけ近いことが好ましいが、液体の性状やダイアフラムの強度、圧力制御の応答性によって実際に可能な圧力の制御範囲は異なる。
ダイアフラムは充填機の動作に従って動くので、例え圧力を完全に等しくした場合でも長期間使用すれば疲労し破損する。ダイフラムの交換頻度、交換作業による充填作業への支障の程度等を考慮して、どこまで厳密に圧力制御を行うかを決定することが好ましい。
ダイアフラムの両側(11の部分と13の部分)の圧力をほぼ等しくするための圧力制御方法の一例を図5に示す。
ノズル本体の内部の液体11の圧力を検知するために圧力センサー30が取り付けられている。同様に、配管6の内部の圧力を検知するために圧力センサー31が取り付けられており、13の部分の圧力を検知するために圧力センサー32が取り付けられている。
充填ノズル本体及び配管12は一般に近接しているため、圧力センサー30及び31の両方は必ずしも必要ではない。圧力センサーは配管に取り付ける方が一般に容易であるので、圧力センサー31だけでも十分な制御が可能であることが多い。取り付け場所の確保や取り付けが容易かどうかにより、圧力センサーの数や位置を選択すれば良い。
同様に、13の部分の圧力の検知についても、センサー32は図5の位置の他に、配管7に取り付けても良く、また配管7のみに取り付けても良い。
13の部分は、配管7を経由して気体または液体が供給されて圧力が加えられる。
気体としては一般の空気圧を用いて圧力を加えることができる。長期間の運転でダイフラムが疲労して破れたりすることは避けられないが、気体を用いて圧力を加える場合は、仮に破れが発生した場合、11の液体中に気泡が混入し、吐出される液体に気泡が混じってくるため、破れを直ぐに発見して対処することができる。
13の部分に液体を入れ、ダイアフラムにはその液体を介して圧力を掛けることもできる。液体としては、ダイアフラムの柔軟性や強度に悪影響が無く、且つ仮にダイアフラムが破れて11の部分の液体側に混入した場合でも、液体の品質等への影響が小さいものが好ましい。例えば、充填する液体(即ち11の部分の液体)そのもの、液体の成分の一部等が挙げられる。但し液体が図1の軸受け8に接触する場合は、その部分の摺動・摩擦によって13の部分に入れた液体が固化する等の問題が起きるものであってはならない。
13の部分に液体を入れる場合は、その液体をポンプ等で加圧して配管7から送り込んで加圧することができる。また液体は13の部分に適量を入れ、配管7を経由して気体を供給して圧力を加えることもできる。この方法の場合は、仮にダイアフラムが破れた場合は、前記したように11の部分の液体に気泡が混入するため、破れを迅速に発見して対処することができる。
6の配管を経由してノズルに送られる液体12の圧力の制御方法は、一般的な圧力制御方法で行うことができる。例えば図3のようにポンプで充填する液体をノズルに供給する場合は、ポンプ20と配管6を接続する配管24に、図示しない外部制御レリーフ弁等を接続し、液体12の圧力を圧力センサー30及び又は31の計測値に応じて外部から制御することができる。
7の配管を経由して気体又は液体を13の部分に送り、13の部分の圧力を制御する場合も、7の配管に外部制御レリーフ弁等を設けて、圧力センサー32等の計測値に応じて13の部分の圧力制御を行うことができる。
吐出口が閉まると11の部分の圧力は、6の配管を経由してノズルに送られる液体12の圧力と同じまで高くなる。6の配管内の圧力をセンサー31で検知して、それに合わせて圧力センサー32で検知する13の部分の圧力を制御することができる。
ノズルに送られる液体12の流量はノズルの吐出口の開閉やその開度に合わせて制御することができる。図3を例にすると、吐出口が開くと同時にポンプ20が動作して液体をノズルに送り、吐出口が閉じる直前にポンプ20を停止するように制御する方法が挙げられる。これによって吐出口が開閉する際に吐出口に加わる圧力を低くして、吐出口の開閉に要する力を減らし、開閉動作をスムーズ且つ高速に行うことができる。
吐出口の開度に合わせてノズルに送る液体12の圧力を制御することができる。一回の充填の終段においてノズルの開度を小さくして小流量で充填する場合は、液体12の圧力もそれに合わせて小さくして、充填量を精密に制御することができる。
(充填ノズル装置の補助的構造の説明。弁体、弁座、エア吹き出し等)
図2は充填ノズルの吐出口付近の構造の一例を示す図である。弁体3の先端部および弁座4の先端部はいずれも鋭角に仕上げられていることが好ましく、弁を閉じたときはそれぞれの先端部ができるだけ一致することが好ましい。
例えば図6に示すように、弁座4及び弁体3の先端部が鋭角に仕上げられていない場合は、特に粘度や付着性が高い液体の場合は吐出口が閉じた場合に、吐出口付近に40のように液体が付着しやすくなる。これは液体が付着しやすい部分の面積が大きくなるためである。付着した液体は次第に堆積して液だれし、充填する容器や周辺部をよごすなどの問題を引き起こす場合がある。
図1の弁体3及び弁棒2と比べると、図2の例では弁体3及び弁棒2の内部を貫通する気体通路14が設けられている。これは吐出口が閉じた状態で吐出口付近に付着した液体を気体で吹き飛ばして、付着した液体が堆積することを防ぐためである。充填する液体の種類や充填条件によっては、通路14に気体ではなく液体を通すこともできる。
気体通路14に気体を通すのは、例えば吐出口が閉じた瞬間が好ましい。
実際の液体を用いて、本発明のノズル及び比較例のノズルを用いて充填を行った。結果を下記の実施例1、比較例1、及び比較例2それぞれの項に示す。
図7〜9は実施例及び比較例で用いたノズル(a)〜(c)の3種類の概略図である。
図7は本発明のノズルの一例であり、詳細な構造は図1に示す通りである。
図8では弁棒2の軸受け50を、ベローズ51を用いてシールしている。
図9では弁棒2の軸受け52の部分をフッ素系エラストマーを用いたパッキンでシールしている。フッ素系エラストマーは、テトラフルオロエチレンやフッ素系ゴム等に比べて、耐薬品性、耐熱性及び柔軟性を兼ね備える材料である。
実施例及び比較例とも、充填する液体としてDICグラフィックス株式会社製の紫外線硬化型印刷インキ(商品名ダイキュア アビリオ プロセス 透明黄 N)を用いた。
このインキは、紫外線照射以外にも摺動摩擦などで硬化(ゲル化)してしまうことが知られている。
(実施例1)
ノズルの概略図を図7に示す。弁棒のシールはポリテトラフルオロエチレン製のダイアフラムを用いた。実施例のノズル(a)において、図1の13に相当する部分(以下甲部と呼ぶ)へは空気を用いて加圧した。充填作業時において、図1の11に相当する部分(以下乙部と呼ぶ)の圧力は0.1MPa〜0.5MPaの範囲で変動した。甲部に加圧する圧力と、乙部の圧力を基準として80〜100%となるように制御した。
一日当たり約6時間、6カ月間充填作業を行った後、ノズルを分解して確認した結果、ダイアフラムには傷みは観察されなかった。またダイアフラムへのインキの固着等も見られなかった。
(比較例1)
ノズルの概略図を図8に示す。弁棒のシールはステンレス(SUS304)製のベローズを用いた。一日当たり約6時間、3カ月間充填作業を行った後、ノズルを分解して確認した結果、ベローズにインキが固着しており、剥がれて製品への混入の恐れがあるため使用を停止してベローズの清掃を行った。ベローズには摺動部は無いため、硬化物(ゲル化物)は発生していなかった。またベローズには相当程度の疲労、傷みが見られ、これ以上の継続使用は破れの発生等により生産に支障を来たす恐れがあると判断された。
(比較例2)
ノズルの概略図を図9に示す。弁棒のシールはポリテトラフルオロエチレンのパッキン(Vパッキン)を用いた。一日当たり約6時間充填作業を行ったが、約10時間使用したところで、弁の開閉ができなくなる不具合が発生した。ノズルを分解して確認した結果、パッキンとその周辺にインキが固着しており、弁棒が動かなくなっていることが判明した。
本発明の充填ノズル装置は、その弁の開閉のために弁棒が上下動する場合等におけるノズル内部の機械部品の摺動や摩擦によって、充填する液体が影響を受けることが少ない。
またノズル本体内の洗浄を容易に行うことができる。
1 充填ノズル本体
2 弁棒
3 弁体
4 弁座
5 ダイアフラム
6 充填する液体を供給する配管
7 13の部分に接続される配管
8 弁棒の軸受け
9 ダイアフラムとノズル本体とを固定する部分
10 ダイアフラムと弁棒とを固定する部分
11 充填する液体が存在する部分
12 充填する液体
13 ダイアフラムによって11の部分と仕切られた部分
14 通路の出口
20 ポンプ
21 充填する液体のタンク
22 充填する液体のタンク
23 タンク22から液体を圧送するためのピストン
24 配管
30 圧力センサー
31 圧力センサー
32 圧力センサー
40 ノズルの吐出口付近に付着した液体
50 弁棒の軸受け
51 ベローズ
52 Vパッキンを組み込んだ弁棒の軸受け

Claims (2)

  1. 次の(a1)〜(a4)の要素を全て備える充填ノズル装置。
    (a1)充填する液体源に接続されたノズル本体。
    (a2)ノズル本体の充填口を開閉する弁体を先端部に有し、ノズル本体内を昇降する弁棒。
    (a3)前記弁棒とノズル本体とを気体及び液体の洩れが無いように連結する柔軟なダイアフラム。
    (a4)ノズル本体内部の圧力及びまたはノズル近傍の位置における充填する液体源の圧力を検出し、その圧力と等しい圧力を前記ダイアフラムの液体と接しない側の空間に加える加圧手段。
  2. 次の(b1)の要素を備える請求項1に記載の充填ノズル装置。
    (b1)前記ダイアフラムの液体と接しない側の空間が、(c1)不活性ガス、(c2)充填する液体、及び(c3)充填する液体の成分の一部、の3つの要素から成る群から選ばれるいずれか一つで満たされている。
JP2015056177A 2015-03-19 2015-03-19 充填ノズル装置 Active JP6712840B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015056177A JP6712840B2 (ja) 2015-03-19 2015-03-19 充填ノズル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015056177A JP6712840B2 (ja) 2015-03-19 2015-03-19 充填ノズル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016175662A true JP2016175662A (ja) 2016-10-06
JP6712840B2 JP6712840B2 (ja) 2020-06-24

Family

ID=57069657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015056177A Active JP6712840B2 (ja) 2015-03-19 2015-03-19 充填ノズル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6712840B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020501886A (ja) * 2016-12-14 2020-01-23 デュール システムズ アーゲーDurr Systems AG 部品にコーティング剤を塗布するためのプリントヘッド
US11154892B2 (en) 2016-12-14 2021-10-26 Dürr Systems Ag Coating device for applying coating agent in a controlled manner
US11167302B2 (en) 2016-12-14 2021-11-09 Dürr Systems Ag Coating device and associated operating method
US11167297B2 (en) 2016-12-14 2021-11-09 Dürr Systems Ag Print head for the application of a coating agent
US11203030B2 (en) 2016-12-14 2021-12-21 Dürr Systems Ag Coating method and corresponding coating device
US11298717B2 (en) 2016-12-14 2022-04-12 Dürr Systems Ag Print head having a temperature-control device
US11338312B2 (en) 2016-12-14 2022-05-24 Dürr Systems Ag Print head and associated operating method
US11440035B2 (en) 2016-12-14 2022-09-13 Dürr Systems Ag Application device and method for applying a multicomponent coating medium
US11504735B2 (en) 2016-12-14 2022-11-22 Dürr Systems Ag Coating device having first and second printheads and corresponding coating process
US11944990B2 (en) 2016-12-14 2024-04-02 Dürr Systems Ag Coating device for coating components
US11975345B2 (en) 2016-12-14 2024-05-07 Dürr Systems Ag Coating installation and corresponding coating method

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07259741A (ja) * 1994-03-16 1995-10-09 Nippon Soken Inc ダイアフラムポンプ
JP2005008230A (ja) * 2003-06-19 2005-01-13 Seiko Corp 流体充填装置
JP2006316711A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Ckd Corp 薬液供給システム及び薬液供給ポンプ
JP2007291296A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Dic Techno Kk 紫外線硬化型インキ圧送ポンプ用潤滑液
JP2012030516A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Fujifilm Corp 液体供給装置及び液体吐出装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07259741A (ja) * 1994-03-16 1995-10-09 Nippon Soken Inc ダイアフラムポンプ
JP2005008230A (ja) * 2003-06-19 2005-01-13 Seiko Corp 流体充填装置
JP2006316711A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Ckd Corp 薬液供給システム及び薬液供給ポンプ
JP2007291296A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Dic Techno Kk 紫外線硬化型インキ圧送ポンプ用潤滑液
JP2012030516A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Fujifilm Corp 液体供給装置及び液体吐出装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020501886A (ja) * 2016-12-14 2020-01-23 デュール システムズ アーゲーDurr Systems AG 部品にコーティング剤を塗布するためのプリントヘッド
US11154892B2 (en) 2016-12-14 2021-10-26 Dürr Systems Ag Coating device for applying coating agent in a controlled manner
US11167302B2 (en) 2016-12-14 2021-11-09 Dürr Systems Ag Coating device and associated operating method
US11167308B2 (en) 2016-12-14 2021-11-09 Dürr Systems Ag Print head for the application of a coating agent on a component
US11167297B2 (en) 2016-12-14 2021-11-09 Dürr Systems Ag Print head for the application of a coating agent
US11203030B2 (en) 2016-12-14 2021-12-21 Dürr Systems Ag Coating method and corresponding coating device
JP7001692B2 (ja) 2016-12-14 2022-01-19 デュール システムズ アーゲー 部品にコーティング剤を塗布するためのプリントヘッド
US11298717B2 (en) 2016-12-14 2022-04-12 Dürr Systems Ag Print head having a temperature-control device
US11338312B2 (en) 2016-12-14 2022-05-24 Dürr Systems Ag Print head and associated operating method
US11440035B2 (en) 2016-12-14 2022-09-13 Dürr Systems Ag Application device and method for applying a multicomponent coating medium
US11504735B2 (en) 2016-12-14 2022-11-22 Dürr Systems Ag Coating device having first and second printheads and corresponding coating process
US11813630B2 (en) 2016-12-14 2023-11-14 Dürr Systems Ag Coating method and corresponding coating device
US11878317B2 (en) 2016-12-14 2024-01-23 Dürr Systems Ag Coating device with printhead storage
US11944990B2 (en) 2016-12-14 2024-04-02 Dürr Systems Ag Coating device for coating components
US11975345B2 (en) 2016-12-14 2024-05-07 Dürr Systems Ag Coating installation and corresponding coating method

Also Published As

Publication number Publication date
JP6712840B2 (ja) 2020-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6712840B2 (ja) 充填ノズル装置
JP4547368B2 (ja) 薬液供給装置
JP4709585B2 (ja) 塗布材充填方法及び装置
US20140367409A1 (en) Liquid dispensing syringe and method for reducing piston bounce
US10974954B2 (en) Emptying device for viscous materials and method for same
US10870117B2 (en) Needle valve
US9108214B2 (en) Dispensing module having a sealing zone and method for dispensing an adhesive
JP2007222768A (ja) 材料塗布装置
WO2016017152A1 (ja) ブロー成形装置
CN100532203C (zh) 用于填充可折叠类型容器的装置
JP2001113212A (ja) 液体吐出装置
CN106573267B (zh) 流体施加
WO2018159043A1 (ja) 粘性材料供給装置、粘性材料供給装置に用いられる被覆シート、粘性材料供給方法及び被覆シートの取り付け方法
CN107061749B (zh) 轴密封装置和控制方法
JP4890235B2 (ja) 塗布剤の定量押出し方法及び塗布剤の定量押出し装置
JP2017213520A (ja) 液体材料吐出装置、その塗布装置および塗布方法
JPH0926055A (ja) 流量制御弁およびそれを用いた液体供給装置
JPH10151393A (ja) 材料塗布装置
KR101763121B1 (ko) 개선된 약액 가압 장치, 및 이를 구비한 약액 공급 장치
JP2009241056A (ja) 塗布液の脱泡方法および脱泡装置並びにディスプレイ用部材の製造方法
TWI685613B (zh) 泵浦及塗佈裝置
JP2008068245A (ja) 補給方式
KR102266221B1 (ko) 액체 토출장치
WO2011001810A1 (ja) 液体材料吐出方法、装置およびプログラム
JP6237314B2 (ja) 材料供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20180220

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200513

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6712840

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250