JP2016175183A - 液体吐出ヘッドの制御方法及び液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドの制御方法及び液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、画像形成処理中に液体吐出ヘッドから吐出される記録液の吐出量に基づいて生じる温度分布に対応して吐出制御を行うことで、記録液の吐出動作をきめ細かく調整して画像形成処理を連続して行うことができる液体吐出ヘッドの制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】記録液が流入する流入口が設けられた共通液室8と、共通液室8に連通する複数の圧力室6と、圧力室6に対応して設けられるとともに液体を吐出する複数のノズル4と、印刷データに基づいて圧力室6内の記録液の圧力を変動させてノズル4から記録液を吐出させる液体吐出ヘッドの制御方法において、共通液室8に連通するノズル4からの記録液の吐出量に基づきノズル4の流入口からの距離に応じて圧力室6内の圧力変動を調整するように制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、インク等の液滴を吐出させる液体吐出ヘッドの制御方法及び液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置に関する。
一般に、プリンタ、ファックス、コピア、プロッタ、又はこれらの出力装置のうち複数の機能を複合した画像形成装置としては、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッド部を備える液体吐出装置が用いられている。こうした液体吐出装置では、液体としての記録液(以下、インクともいう。)を媒体に付着させて画像形成(以下「記録」、「印刷」、「印写」、「印字」も同義語で用いる。)を行う。画像形成の際には、媒体(以下「用紙」とも称するが材質を限定するものではなく、「被記録媒体」、「記録媒体」、「転写材」、「記録紙」も同義語で用いる。)を搬送しながら、液滴を吐出して行われる。
なお、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液滴を吐出して画像形成を行う装置を意味する。また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することも意味する。また、「液体」とは、記録液、インクに限るものではなく、吐出されるときに流体となるものであれば特に限定されるものではない。また、「液体吐出装置」とは液体吐出ヘッドから液滴を吐出する装置を意味し、画像形成を行うものに限定されない。
また、液体吐出ヘッドとしては、液滴を吐出するノズル、ノズルが連通する個別液室である圧力室及び各圧力室に液体を供給する比較的容積の大きな共通液室とを備えているものが挙げられる。こうした液体吐出ヘッドは、個別液室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力(エネルギー)を発生する圧力発生手段(エネルギー発生手段)を備えている。個別液室である圧力室は、加圧液室、吐出室、液体流路などとも称される。そして、圧力発生手段で発生させる圧力で圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることによってノズルから液滴を吐出させる。ここで、圧力発生手段としては、圧電素子(本明細書では電気機械変換素子と同義語として用いる。)などを用いる圧電方式が挙げられる。圧電方式以外では、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマル方式、静電力を発生する静電型アクチュエータを用いる静電方式などが知られている。
近年、液体吐出ヘッドを備える画像形成装置は、用途の広がりに伴い、高速化及び高画質化が求められている。高速化については、液滴吐出周波数の高周波化や、用紙幅と同じ長さのノズル列を持つ記録ヘッド部を搭載したラインヘッド方式の採用により実現されてきている。また、高画質化については、部品、組立技術向上による吐出液滴の体積ばらつきの低減、着弾位置精度の向上、液滴吐出制御の精度向上、画像処理技術の向上により実現されてきている。
しかし、従来の画像形成装置では、商業印刷等のように非常に高いレベルで処理速度及び画質を求められる用途では、さらなる高速化及び高画質化の要求に十分対応することができなかった。すなわち、高速化及び高画質化を進める場合に互い相反する部分が多く、両者をともに実現することは技術的な困難があったためである。例えば、高速化のためには、液滴の吐出周波数の向上及びノズルの高密度化を実現する必要があるが、こうした高速化技術は液体吐出ヘッド内の記録液に温度ムラが発生するようになる。そのため、記録液の低温部分と高温部分とでは、液滴吐出速度や液滴吐出量が変化して、画質劣化の原因となる。また、高速化それ自体の副作用として、液体吐出ヘッドに対向する用紙の搬送速度が高速となるため、吐出する液滴の着弾タイミングをより精密に調整しないと画質劣化を招くようになる、という問題があった。
記録液の温度ムラの発生を回避するためには、ノズル列方向に複数の温度センサを配置し、複数の温度センサで検知された温度に基づき液体吐出ヘッド全体の駆動波形を制御することが考えられる。また、特許文献1では、印字で消費したインク量を演算し、演算したインク量が基準消費量を超えた場合には、次の印字開始時刻を遅延させて、次の印字開始までの期間でインクジェットヘッドを自然冷却し、ノズルに対応した部分における温度差を小さくする制御方法が開示されている。
特許文献2では、液体吐出ヘッドを複数の領域に分割し、領域ごとに駆動頻度をカウントし、カウント数に応じて駆動波形を制御して、ヘッド内の局所的な発熱に応じた駆動波形制御を実施し、複数の領域の吐出特性を均一化する制御方法が開示されている。特許文献2に記載された制御方法であれば、ヘッド内の領域毎の吐出ドット数に基づいてヘッド内温度分布を類推し、それを相殺するように波形の強さを制御することで、ヘッドの局所的な温度上昇の影響を低減することができる。
上述した温度センサを複数配置する従来の方法は、液体吐出ヘッド内に温度センサ、検出回路及びこれらを接続する配線を複数実装する必要があり、コストアップや液体吐出ヘッドの大型化につながってしまう。また、特許文献1における制御方法によれば、印字しない待ち時間を設定することで、温度上昇の影響を受けずに画像形成を行うことができる。しかし、近年の商業印刷等の分野で用いられているラインヘッド方式による画像形成装置では、高速化が求められるため、できるだけ休止期間のない画像形成の連続処理が必要となり、特許文献1に記載された制御方法では対応できない。
特許文献2に記載された制御法では、ヘッド内の温度分布を局所的に変動させる要因として、発熱について考慮されているが、インク吐出に伴うヘッド内のインクの流通による冷却作用については、考慮されていない。すなわち、同じヘッド構造であっても、各ノズルにおけるインク吐出量が変動する吐出制御が行われた場合に、吐出制御に伴う発熱量が変動するとともにヘッド内のインクの流動による温度への影響も異なってくる。そのため、こうしたヘッド内の温度の変動要因にきめ細かく対応していかないと、画像形成処理の高速化及び高画質化といった要請に十分に応えていくことが困難となる。
そこで、本発明は、画像形成処理中に液体吐出ヘッドから吐出される記録液の吐出量に基づいて生じる温度分布に対応して吐出制御を行うことで、記録液の吐出動作をきめ細かく調整して画像形成処理を連続して行うことができる液体吐出ヘッドの制御方法及び液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、記録液が流入する流入口が設けられた共通液室と、前記共通液室に連通する複数の圧力室と、前記圧力室に対応して設けられるとともに液体を吐出する複数のノズルとを有し、印刷データに基づいて前記圧力室内の記録液の圧力を変動させて前記ノズルから記録液を吐出させる液体吐出ヘッドの制御方法において、前記共通液室に連通する前記ノズルからの記録液の吐出量に基づき前記ノズルの前記流入口からの距離に応じて前記圧力室内の圧力変動を調整するように制御する液体吐出ヘッドの制御方法である。
本発明によれば、液体吐出ヘッドにおける各ノズルからの記録液の吐出量に基づいて吐出制御しているので、画像形成処理中に液体吐出ヘッドに生じる温度分布に対応してきめ細かく吐出動作を調整することができる。
図1Aは、本発明の実施形態に係る画像形成装置の液体吐出ヘッドをノズル方向から見た平面図である。図1Bは、液体吐出ヘッドの側面図である。 液体吐出ヘッドを図1Aの矢視A−Aでみた断面図である。 液体吐出ヘッドを駆動制御する画像形成装置の印刷制御部及びヘッドドライバの構成を説明する図である。 1ノズル列の10個のノズルから所定時間連続して吐出動作させた場合の温度分布を示すグラフである。 所定の温度環境において所定時間連続して吐出動作させた場合における吐出動作の種類ごとの温度上昇値を示すリストである。 液体吐出ヘッドの制御方法を適用する画像形成装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図である。 図6に示す機構部の要部平面説明図である。 本発明の他の実施形態に係る液体吐出ヘッドの制御方法を適用する画像形成装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図である。
共通液室に連通する複数のノズルを備え、印刷データに基づき各ノズルから記録液を吐出するように駆動制御する液体吐出ヘッドでは、各ノズルからの記録液の吐出量の変動に伴いヘッド内の発熱量の変動及び記録液の流動が生じて温度ムラが生じるようになる。記録液の流動による温度ムラは、記録液の吐出量に対応して共通液室内に流入する記録液の冷却作用により生じるようになり、記録液の流入口に近いノズルほどその影響を受けやすく、遠いノズルほど影響は小さくなる。また、共通液室に連通する複数のノズルからの記録液の吐出量が多くなるほど記録液の流入量が増加するため、流入する記録液の冷却作用が大きくなり、ノズルの流入口からの距離に応じてその影響の差が大きくなる。そのため、本発明では、共通液室に連通する複数のノズルからの記録液の吐出量に基づきノズルの流入口からの距離に応じて圧力室内の圧力変動を調整するように制御する。
記録液の流入口より遠いノズルの方が流入する記録液の冷却作用の影響を受けにくくなるため、近いノズルよりも圧力室内の圧力変動が相対的に小さくなるように調整することで、ヘッド内の温度分布に的確に対応して各ノズルの吐出制御を行うことができる。そのため、液体吐出ヘッドの温度ムラによる画像形成処理の休止が不要となって画像形成処理の高速化を図ることが可能となる。また、液体吐出ヘッドの温度分布に合わせて各ノズルからの吐出動作をきめ細かく調整できるので、ムラのない高画質の画像形成処理を安定して行うことが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る画像形成装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の液体吐出ヘッド100のノズル方向から見た平面図(図1A)及び側面図(図1B)である。また、図2は、図1のA−A断面図である。液体吐出ヘッド100は、液室基板となる流路部材1と、流路部材1の一方の面に接合した振動板部材2と、流路部材1の他方の面に接合したノズル板3とを備えている。これらの部材を接合することで、ノズル板3に形成された複数のノズル4にそれぞれ連通する流路が形成されている。形成された流路には、各ノズル4に対応する圧力室6、各圧力室6に連通する液体抵抗部7及び連通路10が設けられている。連通路10は、振動板部材2に形成された連通部9を介して共通液室8に連通している。共通液室8は、後述するフレーム部材17に形成されている。共通液室8には、記録液供給部から記録液が供給されており、共通液室8に流入した記録液は、連通路10及び液体抵抗部7を流通して、圧力室6に供給するようになっている。各ノズル4から記録液が吐出された場合にその吐出量に応じて共通液室8から圧力室6に記録液が流入する。
流路部材1は、結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム(KOH)水溶液などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、流路となる溝及び開口が形成されている。なお、流路部材1は、ステンレスなどの金属基板を酸性エッチング液を用いたエッチング処理又は打ち抜きなどの機械加工により、流路を形成することもできる。また、流路部材1と、ノズル板3又は振動板部材2とを電鋳処理により一体形成することもできる。その他にも感光性樹脂などを用いた加工処理により流路を形成することもできる。
振動板部材2は、圧力室6に接合する側から第1層2a、第2層2b及び第3層2cの3層構造のニッケルプレートで形成されており、例えば電鋳処理により作製することができる。なお、振動板部材2は、例えば、ポリイミドなどの樹脂部材とステンレスなどの金属プレートとの積層部材、又は、樹脂材料から形成した基板部材などを用いることもできる。
ノズル板3は、各圧力室6に対応して多数のノズル4が形成されており、流路部材1に接着剤により接合している。ノズル板3としては、ステンレス、ニッケルなどの金属材料、ポリイミド樹脂フィルムなどの樹脂材料、シリコン材料、又はこれらを複数組み合わせた複合材料からなる基板部材を用いることができる。また、ノズル4の内側の形状は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成し、ノズル4の内径については、液滴吐出口側の直径で14μm〜35μmに設定するとよい。
ノズル板3の吐出面(吐出方向の外表面)には、撥水性の表面処理を施した撥水処理層が形成されている。撥水処理層としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)−ニッケル(Ni)共析メッキ処理やフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)の蒸着コートによるものが挙げられる。また、撥水処理層をシリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け処理により形成することもできる。こうした撥水処理層は、記録液物性に応じて選定して形成することで、記録液の滴形状及び飛翔特性を安定化させて、高品位の画像品質を得られるようにしている。
振動板部材2には、各圧力室6に対応して第1層2aで形成した変形可能な領域であるダイヤフラム部(振動領域)2Aがそれぞれ設けられており、各ダイヤフラム部2Aの中央部に第2層2b及び第3層2cを積層して形成された凸部2Bが設けられている。各凸部2Bには、圧力発生手段(アクチュエータ手段)を構成する積層型の圧電素子12Aがそれぞれ接合している。
複数の圧電素子12Aは、1つの圧電素子部材12にハーフカットの溝加工(スリット加工)により分断することなく櫛歯状に形成されている。圧電素子部材12は、複数の圧電素子12Aの配列方向に沿ってベース部材13上に固定配置されている。圧電素子部材12は、1列に配列された複数の圧電素子12Aの間に支柱部がそれぞれ設けられており、支柱部は、圧電素子であるものの駆動されることはない。各支柱部は、各圧力室6の間の隔壁部にそれぞれ対応して接合している。
圧電素子部材12は、例えば、厚さ10μm〜50μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電層と、厚さ数μmの銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に複数積層して形成されている。内部電極層は、積層方向に沿う両端面に交互に露出して選択電極(外部電極)である個別電極15A及び共通電極15Bにそれぞれ電気的に接続している。個別電極15Aは、FPC(フレキシブルプリントケーブル)16を介して後述するヘッドドライバ40(図3)に接続されている。
圧電素子12Aの圧電定数はd33(d33は内部電極面に垂直(厚み方向)の伸び縮みを指す)であり、圧電素子12Aの伸縮により振動領域2Aを変位させて圧力室6を収縮又は膨張させることで、圧力室6内の記録液に圧力変動が生じる。即ち、圧電素子12Aに駆動信号を印加して充電が行われると伸長し、また圧電素子12Aに充電された電荷が放電すると反対方向に収縮する。
なお、圧電素子部材12の圧電方向としてd33方向の変位を用いて圧力室6内の記録液を圧力変動させる構成とすることも、圧電素子部材12の圧電方向としてd31方向の変位を用いて圧力室6内の記録液を圧力変動させる構成とすることもできる。本実施形態ではd33方向の変位を用いた構成を採っている。
ベース部材13は、金属材料で形成することが好ましい。ベース部材13の材質(材料)が金属であれば、圧電素子部材12の自己発熱による蓄熱を防止することができる。さらに、振動板部材2の周囲にはフレーム部材17が接着剤で接合されている。このフレーム部材17には各圧力室6に記録液を供給する共通液室8が形成されている。共通液室8には、記録液供給部から記録液が流入する流入口18が設けられている。共通液室8から振動板部材2に形成した連通部9を介して圧力室6に記録液が供給される。
共通液室8は、圧力室6の並び方向(ノズル4の並び方向:これを「共通液室長手方向」という)に平面形状で長方形状に形成されている。共通液室8を形成する壁面の中で、少なくとも一つの壁面を振動板部材2の第1層2aで形成することにより、フレーム部材17で形成される他の壁面よりも剛性が低いダンパ部材20となる。
なお、ダンパ部材20は1層ではなく2層でもよいし、或いはダンパ部材20のみを振動板部材2と異なる材料で構成してもよい。また、ダンパ部材20は、例えば金属Niのような気体の透過性が低い素材で構成されていることが望ましいが、樹脂膜等で形成されていてもよい。
図3は、以上で説明した液体吐出ヘッド100を駆動制御する画像形成装置の印刷制御部30及びヘッドドライバ40の構成を説明する図である。印刷制御部30は、駆動波形生成部30(1)、データ転送部30(2)、吐出カウント部30(3)及び駆動補正部30(4)を備えている。駆動波形生成部30(1)は、駆動実施時には1印刷周期内に複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力する。データ転送部30(2)は、空吐出パターンに応じた2ビットの駆動波形選択用データ(階調信号0、1)と、クロック信号、ラッチ信号(LAT)、滴制御信号MN0〜MN3を出力する。吐出カウント部30(3)は、液体吐出ヘッド100全体の吐出動作の回数をカウントするとともに吐出量の異なる吐出動作の種類別にカウントする。この例では、後述するように、大滴吐出、小滴吐出及び微駆動吐出の3種類の吐出動作別に吐出回数をカウントする。駆動補正部30(4)は、吐出カウント部30(3)においてカウントされた吐出動作別のカウント値に基づき液体吐出ヘッド100内の温度分布に対応する温度補正値を算出して駆動波形生成部30(1)で生成される駆動波形を補正する。
滴制御信号MN0〜MN3は、ヘッドドライバ40の後述するスイッチ手段であるアナログスイッチ40(5)の開閉を滴毎に指示する2ビットの信号である。滴制御信号MN0〜MN3は、共通駆動波形の印刷周期に合わせて選択すべき波形で、選択時にはHレベル(ON)に状態遷移し、非選択時にはLレベル(OFF)に状態遷移する。
ヘッドドライバ40は、シフトレジスタ40(1)、ラッチ回路40(2)、デコーダ40(3)、レベルシフタ40(4)及びアナログスイッチ40(5)を備えている。シフトレジスタ40(1)は、データ転送部30(2)からの転送クロック(シフトクロック)及びシリアル駆動波形用データ(画像データ;階調データ:2ビット/1チャンネル(1ノズル))を入力する。ラッチ回路40(2)は、シフトレジスタ40(1)の各レジスト値をラッチ信号によってラッチする。デコーダ40(3)は、階調データと滴制御信号MN0〜MN3をデコードしてその結果を出力する。レベルシフタ40(4)は、デコーダ40(3)のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ40(5)が動作可能なレベルにレベル変換する。アナログスイッチ40(5)は、レベルシフタ40(4)を介して与えられるデコーダ40(3)の出力でオン/オフ(開閉)される。
アナログスイッチ40(5)は、各圧電素子12Aの選択電極(個別電極)15A(図2)に接続され、駆動波形生成部30(1)からの共通駆動波形が入力される。したがって、シリアル転送された駆動波形選択用データ(階調データ)と滴制御信号MN0〜MN3をデコーダ40(3)でデコードした結果に応じて、アナログスイッチ40(5)がオンする。それによって共通駆動波形を構成する所要の駆動信号が通過して(選択されて)圧電素子12Aに印加される。
上述した液体吐出ヘッド100では、共通液室8と連通する10個のノズル4が直線状に配列されて1ノズル列に設定されており、駆動波形生成部30(1)は、1ノズル列に対応して10個配置されている。そして、各駆動波形生成部30(1)は、異なる波形を生成することで、ノズル列内の吐出駆動制御を行う。なお、1ノズル列に配置される駆動波形生成部30(1)の数は10個でなくてもよい。また、駆動波形生成部30(1)は、必ずしも印刷制御部30に配置する必要はなく、例えばヘッドドライバ40に配置して、ノズル4ごとに波形を生成することもできる。
次に、以上説明した液体吐出ヘッドを、所定時間連続して吐出動作させた場合の温度分布について説明する。図4は、1ノズル列の10個のノズル4から所定時間連続して吐出動作させた場合の温度分布を示すグラフである。縦軸に温度をとり、横軸にノズル4の位置をとっており、ノズル4の位置が共通液室8の記録液流入口に近い順に左から右に等間隔でプロットするようにしている。ノズル4からの吐出動作は、記録液の吐出量が異なる大滴吐出、小滴吐出及び微駆動吐出の3種類について行い、それぞれの場合の温度分布を測定した。また、比較のため駆動のない状態での温度分布についても測定した。
一般的な液体吐出ヘッドでは、圧力発生素子が駆動する際に熱が発生するため、ヘッド駆動時にヘッド内の温度が上昇することが知られている。また、ヘッドの温度上昇には、場所によってムラがあることが知られているが、こうした温度ムラはノズルからの吐出量によって変化することが知られている。
大滴吐出の場合には、単位時間当たりの駆動パルスが多くなるため、他の吐出動作に比べて発熱量が大きくなる。一方、単位時間当たりの吐出量が多くなるため、流入口からの記録液の流入量が多くなり、流入口に近いノズルほど温度は低下するようになる。すなわち、図4に示すように、流入口に近い位置から遠い位置になるほど温度上昇幅が大きくなってグラフが右肩上がりの温度分布となっている。
微駆動吐出の場合には、吐出量がわずかであるため、流入口からの記録液の流入はほとんどなく、記録液の流入による冷却作用の影響はわずかとなる。そのため、ヘッド構造体外面からの熱の放射や、ヘッド保持装置又は空気への伝熱が主な放熱要因となる。したがって、図4に示すように、吐出動作によりノズル列全体がほぼ均一に温度上昇し、ノズル列の両端部において放熱により多少低下する温度分布となる。
小滴吐出の場合には、発熱量及び吐出量が共に大滴吐出と微駆動吐出との中間の値となるため、温度分布も大滴吐出と微駆動吐出との間の中間の傾向を示す。
以上のように、一般的な液体吐出ヘッドでは、画像形成時の大滴吐出、小滴吐出、微駆動吐出といった吐出動作により温度分布が変化するため、吐出動作の頻度に応じてヘッド内の温度分布が変化するようになる。そのため、こうした温度変化に応じて吐出動作の補正が行われないままの状態では、特に大滴吐出の多い画像形成処理において、共通液室の流入口に近い側と遠い側では、吐出する液滴のサイズや着弾位置の精度が悪化する現象が発生する。
したがって、共通液室に連通するノズルからの吐出量に基づきノズルの流入口からの距離に応じて圧力室内の圧力変動を調整することで、温度分布による影響を抑止して連続吐出動作を行っても安定した画像形成処理を実現することが可能となる。共通液室に連通するノズルからの吐出量については、上述した異なる吐出量の吐出動作の頻度により正確に把握することができる。また、圧力室内の圧力変動については、圧電素子に入力する駆動波形を変化させることできめ細かく調整することができる。
以下に、液体吐出ヘッドの吐出量に基づきヘッド内に生じる温度分布に応じて制御する方法について具体例を説明する。図5は、所定の温度環境において所定時間連続して吐出動作を行った場合の吐出動作の種類ごとの温度上昇値を示すリストである。図5では、液体吐出ヘッドにおいて共通液室の連通するノズル列を配列方向に10区画に区分し、共通液室の流入口に近い区画から順に1〜10の番号を付与している。吐出動作として、微駆動吐出、小滴吐出及び大滴吐出をそれぞれ所定時間連続して行い。区画別に温度上昇値を測定した。
なお、ノズル列を区分する区画数は10に限定されることはない。例えば、測定対象となる液体吐出ヘッド内の熱伝導性が低い場合、液体吐出ヘッドのサイズが大きい場合、温度制御を精密に実施したい場合には区分数を多くした方が望ましく、逆の場合には計算を簡略化するために区分数を少なくした方が望ましい。
また、連続して吐出する駆動時間Tは、液体吐出ヘッド内の温度上昇が飽和する時間以下に設定することが望ましく、例えば、画像形成装置の1ジョブ当りの連続駆動時間の平均値とするのが望ましい。
図5に示すデータは、画像形成装置が設置されている環境温度における、液体吐出ヘッド内の発熱量及び記録液の共通液室への流入量による実際の温度変化を示しており、吐出動作の種類ごとの温度上昇幅を示している。駆動補正部30(4)では、図5に示すデータを吐出動作を行う駆動波形の補正用テーブルとして使用することができる。
図5に示すデータを補正用テーブルとして用いて液体吐出ヘッドを制御する場合、まず、吐出カウント部30(3)において、液体吐出ヘッド全体のノズルからの吐出動作をカウントする処理を行い、連続駆動時間Tにおける吐出動作をカウントする。
そして、駆動補正部30(4)では、連続駆動時間Tにおけるカウント値に基づいて微駆動吐出、小滴吐出及び大滴吐出の比率を算出する。算出された比率を用いて温度上昇値の加重平均を行い、以下の式(1)により区画1〜区画10における温度補正値Δx1〜Δx10を算出する。
Δxn=ΔAn×an+ΔBn×bn+ΔCn×cn・・・式(1)
ΔAn:区画nにおける微駆動吐出の温度上昇値
ΔBn:区画nにおける小滴吐出の温度上昇値
ΔCn:区画nにおける大滴吐出の温度上昇値
n:区画nにおける微駆動吐出の比率
n:区画nにおける小滴吐出の比率
n:区画nにおける大滴吐出の比率
例えば、連続駆動時間Tにおける液体吐出ヘッド全体の吐出動作のカウント値が以下の比率であった場合、
微駆動吐出:30%
小滴吐出:50%
大滴吐出:20%
区画1における温度補正値は6.0℃となり、区画10における温度補正値は11.3℃となる。この例では、各区画における吐出動作の比率をすべて同じ比率に設定している。そして、算出された各区画の温度補正値を環境温度に加算した温度が液体吐出ヘッド内の温度分布となる。環境温度は、液体吐出ヘッドの内部又は近傍に取り付けられた温度検知センサ等によって測定することができる。また、共通液室に流入する記録液の温度を環境温度して用いることもできる。得られた温度分布に基づいて各区画において入力される駆動波形を補正することで、様々な画像形成処理を行う場合でも、温度分布の影響による液滴の着弾位置ずれやドット径のバラツキを抑え、精密な吐出制御を行うことが可能となる。
駆動波形を補正する場合、設定温度ごとに、吐出する液滴の速度及び吐出量が均一となる駆動波形を予め設定しておき、温度分布に応じて適宜駆動波形を選択することで精度よく補正することができる。また、基準となる駆動波形を温度分布に応じて波形全体の電圧を変化させて調整したり、複数パルスからなる駆動波形の場合には、温度分布に応じて最終パルスなどの波形の一部を変化させて調整することもできる。圧電素子を用いている場合には、駆動波形のパルス保持時間を温度分布に応じて調整することで振動による共振レベルを調整して、吐出圧力を補正することもできる。また、圧電素子に複数パルスからなる駆動波形を印加する場合には、パルス間隔及びパルス幅を温度分布に応じて調整することで振動による共振レベルを調整して、吐出圧力を補正することもできる。こうした温度分布に応じて駆動波形を変化させる制御方法を用いることで、設定温度ごとの駆動波形に関する設計の手間を省くことができる。
また、区画ごとの駆動波形のデューティ比に大きな差がある場合には、上述した温度分布に応じて設定された駆動波形に他の補正係数を掛けて補正処理を行うことで、駆動波形の制御を行うこともできる。また、共通液室に流入する記録液を所定の温度になるように温度調整しておくことで、液体吐出ヘッドの外部における温度変化の影響を排した、より高精度の補正を行うことができる。
次に、本実施形態に係る液体吐出ヘッドの制御方法を適用する画像形成装置の一例について図6及び図7を参照して説明する。図6は、画像形成装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図であり、図7は同機構部の要部平面説明図である。
画像形成装置101は、シリアル型画像形成装置である。キャリッジ133は、左右の側板121A、121Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド131、132で主走査方向に摺動自在に保持されている。キャリッジ133は、主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
キャリッジ133には、Y、C、M、Kの各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッド100(1)が装着されている。液体吐出ヘッド100(1)の複数のノズルからなるノズル列は、主走査方向と直交する副走査方向に配列され、インク滴吐出方向を下方に向けて装着されている。
液体吐出ヘッド100(1)は、それぞれ2つのノズル列(100(1)a、100(1)b)を有し、液体吐出ヘッド100(1)の一方のノズル列100(1)aはブラック(K)の液滴を、他方のノズル列100(1)bは、シアン(C)の液滴を吐出する。液体吐出ヘッド100(1)の一方のノズル列100(1)bはマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列100(1)aはイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。また、キャリッジ133には、液体吐出ヘッド100(1)のノズル列に対応して各色のインクを供給するための液体吐出ヘッドタンク(サブタンク)134a、134bが搭載されている。液体吐出ヘッドサブタンク134a、134bには各色の供給チューブ136を介して、各色のインクカートリッジ110(110YMCK)から各色のインクが補充供給される。
キャリッジ133の走査方向一方側の非印字領域には、液体吐出ヘッド100(1)のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む維持回復機構181を配置している。この維持回復機構181には、キャップ部材182(182a、182b)、ワイパーブレード183及び空吐出受け184などを備えている。各キャップ部材182(182a、182b)は、液体吐出ヘッド100(1)の各ノズル面をキャッピングする。ワイパーブレード183は、ノズル面をワイピングするためのブレード部材である。空吐出受け184は、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける。
キャリッジ133の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)188を配置する。インク回収ユニット188には、液体吐出ヘッド100(1)のノズル列方向に沿った開口部189などを備えている。
画像形成装置101は、図6に示すように、給紙トレイ102の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部を備えている。給紙部は、用紙積載部141から用紙142を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)143及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
画像形成装置101は、給紙トレイ102から給紙された用紙142を液体吐出ヘッド100(1)の下方側に送り込むための搬送機構を備えている。搬送機構は、用紙142を案内するガイド部材145と、カウンタローラ146と、搬送ガイド部材147と、先端加圧コロ149を有する押さえ部材148と、搬送ベルト151とを備えている。搬送ベルト151は、給送された用紙142を静電吸着して液体吐出ヘッド100(1)に対向する位置で搬送するための搬送手段である。
搬送ベルト151は、無端状ベルトであり、搬送ローラ152とテンションローラ153との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成されている。
搬送ベルト151の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156は、搬送ベルト151の表層に接触し、搬送ベルト151の回動に従動して回転するように配置されている。搬送ベルト151は、副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ152が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
また、画像形成装置101は、液体吐出ヘッド100(1)で記録された用紙142を排紙するための排紙部を備えている。排紙部は、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪161と、排紙ローラ162及び排紙コロ163とを備え、排紙ローラ162の下方に排紙トレイ103を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット171が着脱自在に装着されている。この両面ユニット171は搬送ベルト151の逆方向回転で戻される用紙142を取り込んで反転させて再度カウンタローラ146と搬送ベルト151との間に給紙する。また、この両面ユニット171の上面は手差しトレイ172となっている。
以上のように構成した画像形成装置101においては、給紙トレイ102から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142はガイド部材145で案内される。そして、用紙142は、搬送ベルト151とカウンタローラ146との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド部材147で案内されて先端加圧コロ149で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ156に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加される。搬送ベルト151は、交番する帯電電圧パターン、即ち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電される。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト151上に用紙142が給送されると、用紙142は搬送ベルト151に吸着され、搬送ベルト151の周回移動によって用紙142が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド100(1)を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次の行の記録を行う。画像形成装置101は、記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
このようなシリアル型画像形成装置において、本発明に係る液体吐出ヘッドの制御方法を用いた吐出動作を行うことによって、液体吐出ヘッドの温度分布に応じて吐出動作をきめ細かく調整して安定した画像形成処理を連続して行うことができる。
次に、液体吐出ヘッドを含む画像形成装置の他の実施形態について説明する。
図8は、本発明の他の実施形態に係る画像形成装置201の機構部の全体構成を説明する概略構成図である。
画像形成装置201は、フルライン型液体吐出ヘッドを備えたライン型画像形成装置であり、装置本体の内部に画像形成部202及び用紙を搬送する搬送機構205等を有する。装置本体の一方側には多数枚の用紙203を積載可能な給紙トレイ204を備える。画像形成装置201は、給紙トレイ204から給紙される用紙203を取り込み、搬送機構205によって用紙203を副走査方向に搬送しながら画像形成部202によって所要の画像を記録する。画像を記録した用紙203は、装置本体201の他方側に装着された排紙トレイ206に排紙される。
画像形成部202は、記録液を収容した液体タンクを一体にし、用紙の幅方向(搬送方向と直交する方向)の長さ相当分のノズル列を有する液体吐出ヘッドで構成したライン型液体吐出ヘッド100(2)Y〜Kを備えている。これらのライン型液体吐出ヘッド100(2)Y、100(2)M、100(2)C、100(2)Kは、液体吐出ヘッドホルダに取り付けられている。
ライン型液体吐出ヘッド100(2)Y〜Kは、用紙搬送方向上流側からそれぞれ例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に各色の液滴を吐出する。なお、ライン型液体吐出ヘッド100(2)としては、各色の液滴を吐出する複数のノズル列を所定間隔で配置した1つの液体吐出ヘッドを用いることもできるし、ライン型液体吐出ヘッド100(2)と液体カートリッジを別体としたものを用いることもできる。給紙トレイ204の用紙203は、給紙コロ221によって1枚ずつ分離されて装置本体201内に給紙され、用紙供給ローラ225によって搬送機構205に送り込まれる。
搬送機構205は、駆動ローラ232と従動ローラ231との間に掛け渡した搬送ベルト233を備えている。さらに、搬送機構205は、搬送ベルト233を帯電させるための帯電ローラ236と、搬送ベルト233を画像形成部202に対向する部分で案内するガイド部材(プラテンプレート)235とを備えている。そして、搬送機構205は、搬送ベルト233に付着した記録液(インク)を除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなる記録液拭き取り部材(ここでは、クリーニングローラ)234を備えている。また、搬送機構205は、用紙203を除電するための導電ゴムを主体とした除電ローラと、用紙203を搬送ベルト233側へ押える用紙押さえローラとを備えている。
また、搬送機構205の下流側には画像が記録された用紙203を排紙トレイ206に送り出すための排紙ローラ238、239を備えている。
このように構成したライン型画像形成装置においても、搬送ベルト233を帯電させて用紙203を送り込むことによって、静電力で用紙203が搬送ベルト233に吸着される。そして、用紙203は、搬送ベルト233の周回移動によって搬送され、画像形成部202によって画像が形成されて、排紙トレイ206に排紙される。
このようなライン型画像形成装置において、本発明に係る液体吐出ヘッドの制御方法を用いた吐出動作を行うことによって、液体吐出ヘッドの温度分布に応じて吐出動作をきめ細かく調整して安定した画像形成処理を連続して行うことができる。
なお、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、プリンタ/ファックス/複写の単機能機やこれらの複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、インク以外の液体である定着処理液などを用いる液体吐出装置、その他の前述したような各種の液体を吐出する液体吐出装置にも適用することができる。
1・・・流路部材、2・・・振動板部材、3・・・ノズル板、4・・・ノズル、6・・・圧力室、7・・・液体抵抗部、8・・・共通液室、9・・・連通部、10・・・連通路、12・・・圧電素子部材、12A・・・圧電素子、13・・・ベース部材、16・・・FPC、17・・・フレーム部材、20・・・ダンパ部材、30・・・印刷制御部、30(1)・・・駆動波形生成部、30(2)・・・データ転送部、30(3)・・・吐出カウント部、30(4)・・・駆動補正部、40・・・ヘッドドライバ、40(1)・・・シフトレジスタ、40(2)・・・ラッチ回路、40(3)・・・デコーダ、40(4)・・・レベルシフタ、40(5)・・・アナログスイッチ、100、100(1)、100(2)・・・液体吐出ヘッド。
特開2005−343030号公報 特開2014−058077号公報

Claims (8)

  1. 記録液が流入する流入口が設けられた共通液室と、前記共通液室に連通する複数の圧力室と、前記圧力室に対応して設けられるとともに液体を吐出する複数のノズルとを有し、印刷データに基づいて前記圧力室内の記録液の圧力を変動させて前記ノズルから記録液を吐出させる液体吐出ヘッドの制御方法において、前記共通液室に連通する前記ノズルからの記録液の吐出量に基づき前記ノズルの前記流入口からの距離に応じて前記圧力室内の圧力変動を調整するように制御する液体吐出ヘッドの制御方法。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドの制御方法において、
    液体吐出ヘッドの前記吐出量の異なる吐出動作別に吐出回数をカウントし、カウント値に基づき前記ノズルの前記流入口からの距離に応じて前記圧力室内の圧力変動を調整するように制御する液体吐出ヘッドの制御方法。
  3. 請求項2に記載の液体吐出ヘッドの制御方法において、
    カウントされた吐出動作別の前記カウント値の比率に基づき液体吐出ヘッド内の温度分布に対応する温度補正値を算出して前記圧力室の圧力変動を生じさせる駆動波形を補正する液体吐出ヘッドの制御方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの制御方法において、
    前記圧力室内の圧力変動を生じさせる駆動波形の電圧を変化させることで圧力変動を調整する液体吐出ヘッドの制御方法。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの制御方法において、
    圧電素子を用いて前記圧力室内の圧力変動を生じさせるとともに当該圧電素子に印加する駆動波形のパルス保持時間により共振レベルを調整して前記圧力室内の圧力変動を調整する液体吐出ヘッドの制御方法。
  6. 請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの制御方法において、
    圧電素子を用いて前記圧力室内の圧力変動を生じさせるとともに当該圧電素子に印加する複数パルスからなる駆動波形のパルス幅及びパルス間隔により共振レベルを調整して前記圧力室内の圧力変動を調整する液体吐出ヘッドの制御方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの制御方法において、
    前記共通液室に流入する記録液は、所定の温度に調整されている液体吐出ヘッドの制御方法。
  8. 記録液が流入する流入口が設けられた共通液室と、前記共通液室に連通する複数の圧力室と、前記圧力室に対応して設けられるとともに液体を吐出する複数のノズルと、印刷データに基づいて前記圧力室内の記録液の圧力を変動させて前記ノズルから記録液を吐出させる液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置であって、前記共通液室に連通する前記ノズルからの記録液の吐出量に基づき前記ノズルの前記流入口からの距離に応じて前記圧力室内の圧力変動を調整するように制御する印刷制御部を備えている画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019142106A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置の駆動方法、及び、液体噴射装置

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