JP2016174240A - 半導体スイッチ - Google Patents

半導体スイッチ Download PDF

Info

Publication number
JP2016174240A
JP2016174240A JP2015052568A JP2015052568A JP2016174240A JP 2016174240 A JP2016174240 A JP 2016174240A JP 2015052568 A JP2015052568 A JP 2015052568A JP 2015052568 A JP2015052568 A JP 2015052568A JP 2016174240 A JP2016174240 A JP 2016174240A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switch
mosfets
resistor
input
output node
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015052568A
Other languages
English (en)
Inventor
敏樹 瀬下
Toshiki Seshimo
敏樹 瀬下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2015052568A priority Critical patent/JP2016174240A/ja
Priority to US14/875,288 priority patent/US9692410B2/en
Publication of JP2016174240A publication Critical patent/JP2016174240A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/51Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used
    • H03K17/56Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used by the use, as active elements, of semiconductor devices
    • H03K17/687Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used by the use, as active elements, of semiconductor devices the devices being field-effect transistors
    • H03K17/693Switching arrangements with several input- or output-terminals, e.g. multiplexers, distributors

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

【課題】高周波特性を改善する。
【解決手段】実施形態によれば、半導体スイッチは、絶縁層上に設けられた半導体層に設けられ、第i(iは1以上でn以下の任意の整数、nは2以上の整数)番目の入出力ノードと共通ノードとを導通させるか否か切り替える第i番目の第1スイッチと、を備える。第1番目の第1スイッチは、第1番目の入出力ノードと共通ノードとの間に直列接続された複数の第1MOSFETを有する。第1MOSFETのそれぞれは、複数の第1ゲート電極と、第2ゲート電極と、第1拡散領域と、第1拡散領域と同じ導電型の第2拡散領域と、を有する。第1ゲート電極は、半導体層上に並列に設けられ、第1の方向に延びる。第2ゲート電極は、半導体層上に設けられ、第1ゲート電極の第1の方向の一端部に接続され、第2の方向に延びる。第2拡散領域は、第2ゲート電極に対して第1ゲート電極とは反対側に位置する半導体層の表面に設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、半導体スイッチに関する。
携帯電話機等の携帯端末の高周波回路部においては、送信回路及び受信回路が高周波信号用スイッチ回路(半導体スイッチ)を介して共通のアンテナに選択的に接続されるようになっている。従来、このような高周波信号用スイッチ回路のスイッチ素子には、化合物半導体を用いたHEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)が用いられてきたが、近年の低コスト化及び小型化の要求から、シリコン基板上に形成されたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)に置き換わりつつある。
但し、通常のシリコン基板上に形成されたMOSFETでは、ソースあるいはドレイン電極とシリコン基板との間の寄生容量が大きいことと、シリコン基板は半導体であることから、高周波信号の電力損失が大きいといった問題がある。そこで、高周波信号用スイッチ回路をSOI(Silicon On Insulator)基板上に形成する技術が提案されている。
このような高周波信号用スイッチ回路において要求される高周波特性として、2次高調波歪がある。例えばGSM(Global System for Mobile communications:登録商標)においては、800MHz帯から900MHz帯において、入力電力が35dBm時の2次高調波歪として、−45dBm以下が要求される。
また、1.5GHz帯を用いるGPS(Global positioning system)機能が搭載された携帯端末においては、698MHz〜798MHzの周波数帯において、入力電力が26dBm時の2次高調波歪として、−84dBm以下と更に厳しい要求が課せられる。
さらに、高周波信号用スイッチ回路において要求される他の高周波特性として、最大許容入力電力もある。
特開2009−27487号公報 特表昭61−502922号公報
本発明が解決しようとする課題は、高周波特性を改善できる半導体スイッチを提供することである。
実施形態によれば、半導体スイッチは、支持基板と、前記支持基板上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた半導体層と、前記半導体層に設けられ、第i(iは1以上でn以下の任意の整数、nは2以上の整数)番目の入出力ノードと共通ノードとを導通させるか否か切り替える第i番目の第1スイッチと、を備える。前記第1番目の第1スイッチは、前記第1番目の入出力ノードと前記共通ノードとの間に直列接続された複数の第1MOSFETを有する。前記複数の第1MOSFETのそれぞれは、複数の第1ゲート電極と、第2ゲート電極と、ソース領域又はドレイン領域としての第1拡散領域と、前記第1拡散領域と同じ導電型の第2拡散領域と、を有する。前記複数の第1ゲート電極は、前記半導体層上に並列に設けられ、第1の方向に延びる。前記第2ゲート電極は、前記半導体層上に設けられ、前記複数の第1ゲート電極の前記第1の方向の一端部に接続され、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる。前記第1拡散領域は、前記複数の第1ゲート電極間の前記半導体層の表面に設けられている。前記第2拡散領域は、前記第2ゲート電極に対して前記複数の第1ゲート電極とは反対側に位置する前記半導体層の表面に設けられている。
第1の実施形態に係る半導体スイッチの回路図である。 第1番目のスルースイッチの第1MOSFETのレイアウトを概略的に示す平面図である。 図2における半導体層と第1及び第2ゲート電極を示す平面図である。 図3のA−A線に沿った縦断面図である。 比較例の半導体スイッチの回路図である。 図5のMOSFETのレイアウトを概略的に示す平面図である。 図6における半導体層と第1及び第2ゲート電極とを示す平面図である。 図7のB−B線に沿った縦断面図である。 オン状態のスルースイッチのMOSFETで発生する2次高調波歪を調べるためのシミュレーション用回路の回路図である。 図9の回路によって得られた2次高調波歪のシミュレーション結果である。 第2の実施形態に係る半導体スイッチの回路図である。 第3の実施形態に係る半導体スイッチの回路図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。これらの実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る半導体スイッチ1の回路図である。半導体スイッチ1は、SOI基板に設けられたSPnT(Single-Pole n-Throw)スイッチである(nは2以上の整数)。図1に示すように、半導体スイッチ1は、第1番目から第n番目のスルースイッチ(第1スイッチ)TS1〜TS[n]と、第1番目から第n番目のシャントスイッチ(第2スイッチ)SS1〜SS[n]と、を備える。
第i(iは1以上でn以下の任意の整数)番目のスルースイッチTS[i]は、制御信号Con[i]に基づいて、第i番目の高周波信号端子(第i番目の入出力ノード)RF[i]とアンテナ端子(共通ノード)ANTとを導通させるか否か切り替える。
アンテナ端子ANTには、例えばアンテナが接続される。高周波信号端子RF1〜RFnには、例えば、高周波信号を送信する送信回路又は高周波信号を受信する受信回路が接続される。
第i番目のシャントスイッチSS[i]は、制御信号Con[i]/に基づいて、第i番目の高周波信号端子RF[i]と基準電位ノードと導通させるか否か切り替える。基準電位ノードには基準電位(接地電位)が供給される。なお本明細書において、制御信号Con[i]/は制御信号Con[i]の論理反転信号を意味しており、他の信号における記号「/」も同様である。また、本明細書におけるノードとは、ポートや端子等の物理的な信号接続点だけでなく、同一電位の信号配線またはパターン上の任意の点も含む概念である。
第1番目のスルースイッチTS1は、複数の第1MOSFET T1と、複数の抵抗Rgg1と、複数の抵抗Rds1と、を有する。後述するように、本実施形態の特徴の1つは、第1MOSFET T1の素子構造(レイアウト)にある。
複数の第1MOSFET T1は、高周波信号端子RF1とアンテナ端子ANTとの間に直列接続されている。
抵抗Rgg1は、複数の第1MOSFET T1のそれぞれのゲートに接続された一端と、制御信号Con1が供給される他端と、を有する。
抵抗Rds1は、複数の第1MOSFET T1のそれぞれのドレインとソースとの間に接続されている。
複数の第1MOSFET T1のボディは、フローティングになっている。
第2番目から第n番目のスルースイッチTS2〜TS[n]は、それぞれ同様の構成を有している。即ち、第j(jは2以上でn以下の任意の整数)番目のスルースイッチTS[j]は、複数の第2MOSFET T2と、複数の抵抗Rgg2と、複数の抵抗Rds2と、複数の第1ダイオードD1と、を有する。第2MOSFET T2の素子構造は、第1MOSFET T1の素子構造とは異なる。
複数の第2MOSFET T2は、第j番目の高周波信号端子RF[j]とアンテナ端子ANTとの間に直列接続されている。
抵抗Rgg2は、複数の第2MOSFET T2のそれぞれのゲートに接続された一端と、制御信号Con[j]が供給される他端と、を有する。
抵抗Rds2は、複数の第2MOSFET T2のそれぞれのドレインとソースとの間に接続されている。
第1ダイオードD1は、PN接合ダイオードであり、複数の第2MOSFET T2のそれぞれのボディとゲートとの間に接続されている。第1ダイオードD1のアノードがボディに接続されている。
第1番目から第n番目のシャントスイッチSS1〜SS[n]のそれぞれは、スルースイッチTS2と同様の構成を有している。即ち、第i番目のシャントスイッチは、複数の第3MOSFET T3と、複数の抵抗Rgg3と、複数の抵抗Rds3と、複数の第2ダイオードD2と、を有する。
複数の第3MOSFET T3は、第i番目の高周波信号端子RF[i]と基準電位ノードとの間に直列接続されている。
抵抗Rgg3は、複数の第3MOSFET T3のそれぞれのゲートに接続された一端と、制御信号Con[i]/が供給される他端と、を有する。
抵抗Rds3は、複数の第3MOSFET T3のそれぞれのドレインとソースとの間に接続されている。
第2ダイオードD2は、PN接合ダイオードであり、複数の第3MOSFET T3のそれぞれのボディとゲートとの間に接続されている。第2ダイオードD2のアノードがボディに接続されている。
例えば、第1から第3MOSFET T1〜T3はN型であり、その閾値電圧Vthは0V程度である。例えば、制御信号Con1のハイレベル(オン電圧)は3.5Vであり、そのローレベル(オフ電圧)は−1.5Vである。例えば、制御信号Con2〜Con[n]、Con1/〜Con[n]/のハイレベルは3.5Vであり、そのローレベルは−3Vである。制御信号Con1のローレベルの値が他の制御信号のローレベルの値と異なる理由は後述する。
各第1MOSFET T1のゲート幅は、例えば4mmである。ゲート幅4mmという大きいサイズを実現するため、以下のように、第1MOSFET T1はマルチフィンガー型でレイアウトされる。
図2は、第1番目のスルースイッチTS1の第1MOSFET T1のレイアウトを概略的に示す平面図である。図3は、図2における半導体層13と第1及び第2ゲート電極G1,G2を示す平面図である。図4は、図3のA−A線に沿った縦断面図である。
図4に示すように、半導体スイッチ1は、シリコン等の支持基板11と、支持基板11上に設けられた絶縁層12と、絶縁層12上に設けられたシリコン等の半導体層(SDG層)13と、を備える。支持基板11、絶縁層12及び半導体層13は、SOI基板を構成している。
複数の第1MOSFET T1のそれぞれは、複数の第1ゲート電極G1と、第2ゲート電極G2と、ソース領域又はドレイン領域としての複数の第1拡散領域15と、第2拡散領域16と、複数の第1配線17と、第2配線18と、コンタクト19,20と、第3配線21と、を有する。
複数の第1ゲート電極G1は、酸化膜14を介して半導体層13上に並列に設けられ、第1の方向d1に延びる。図示する例では、説明を明確化するために9本の第1ゲート電極G1を示しているが、これに限らない。
第2ゲート電極G2は、酸化膜14を介して半導体層13上に設けられ、複数の第1ゲート電極G1の第1の方向d1の一端部に接続され、第2の方向d2に延びる。第2の方向d2は、第1の方向d1と交差している。第2ゲート電極G2は、ゲート引き出し部として機能する。第2ゲート電極G2の端部に、図1の抵抗Rgg1が接続される(図示せず)。第1ゲート電極G1及び第2ゲート電極G2は、例えばポリシリコンからなり、一体的に形成されている。
半導体層13は、第2ゲート電極G2より第1の方向d1側に延びている。
第1及び第2ゲート電極G1,G2の下方の半導体層13は、第1MOSFET T1のボディであり、P型である。
第1拡散領域15は、N型であり、複数の第1ゲート電極G1間の半導体層13の表面に設けられている。
第2拡散領域16は、第2ゲート電極G2に対して複数の第1ゲート電極G1とは反対側に位置する半導体層13の表面に設けられ、第2の方向d2に延びている。第2拡散領域16は、平面視で第2ゲート電極G2に隣接し、第1拡散領域15と同じ導電型である。
このように、第1及び第2ゲート電極G1,G2の下方に位置していない半導体層13の表面は、N型の第1拡散領域15又は第2拡散領域16になっている。
複数の第1配線17は、複数の第1拡散領域15上に設けられて第1の方向d1に延びている。各第1配線17は、コンタクト19によって、対応する第1拡散領域15に電気的に接続されている。
第2配線18は、例えば、ドレイン配線であり、第2拡散領域16上に設けられ、複数の第1配線17の一端部に1つおきに接続され、第2の方向d2に延びる。第1配線17及び第2配線18は、例えば、金属からなり、一体的に形成されている。
コンタクト20は、第2拡散領域16と第2配線18とを電気的に接続する。
第3配線21は、例えば、ソース配線であり、第2配線18に接続された第1配線17とは異なる複数の第1配線17を接続し、第2の方向d2に延びる。第1配線17及び第3配線21は、一体的に形成されている。
図示は省略するが、複数の第1MOSFET T1の半導体層13は、それぞれ分かれて設けられている。
このように、第1MOSFET T1の第2ゲート電極G2の下方に半導体層13が存在しているので、第1及び第2ゲート電極G1,G2に所定の正電圧が印加されると、第2ゲート電極G2の下方の半導体層13にもN型のチャネルが生じる。この時、第2拡散領域16は、第1拡散領域15とほぼ等電位になる。即ち、第2ゲート電極G2が設けられた領域100が真性FETになっている。従って、第2ゲート電極G2と、支持基板11の裏面の電位である基準電位との間に対地容量Cggは存在しない。
そのため、抵抗Rgg1を大きくするほど、スルースイッチTS1が導通している時に発生する2次高調波歪HD2を低減することができる。その理由について、比較例の半導体スイッチ1Xと比較して以下に説明する。
図5は、比較例の半導体スイッチ1Xの回路図である。図5に示すように、スルースイッチTS1Xは、図1のスルースイッチTS1と同様の構成であるが、MOSFET T1Xの素子構造が異なる。スルースイッチTS2X〜TS[n]X及びシャントスイッチSS1X〜SS[n]Xは、スルースイッチTS1Xと同様の構成である。
図6は、図5のMOSFET T1Xのレイアウトを概略的に示す平面図である。図7は、図6における半導体層13と第1及び第2ゲート電極G1,G2とを示す平面図である。図8は、図7のB−B線に沿った縦断面図である。
図6〜8に示すように、ゲート引き出し部として機能する第2ゲート電極G2は、半導体層13の外側に設けられ、半導体層13と重ならない点が、第1の実施形態と異なる。従って、第1の実施形態と異なり、第2ゲート電極G2と、支持基板11の裏面の電位である基準電位との間に対地容量Cggが存在している。この対地容量Cggは、以下に説明するように2次高調波歪HD2に悪影響をもたらす。
図9は、オン状態のスルースイッチのMOSFET T10で発生する2次高調波歪HD2を調べるためのシミュレーション用回路の回路図である。
MOSFET T10のゲートには、抵抗Rggを介してオン電圧Von(=3.5V)が印加されている。また、ゲートには前述の対地容量Cggが付加されている。
MOSFET T10のソースとドレインとの間には、抵抗Rdsが接続されている。MOSFET T10のソースには、信号源RFSから電力Pinの高周波信号が供給される。MOSFET T10のドレインには、負荷RLが接続されている。この回路により、MOSFET T10のドレインの出力信号OUTにおける2次高調波歪HD2をシミュレーションする。
図10は、図9の回路によって得られた2次高調波歪HD2のシミュレーション結果である。図10では、対地容量Cgg毎に、2次高調波歪HD2と抵抗Rggとの関係を示している。
シミュレーションに用いたMOSFET T10の主な素子定数は、以下の通りである。
ゲート酸化膜厚=9nm
ゲート長=0.25μm
ゲート幅=4mm
閾値Vth=0V
また、高周波信号の電力Pinは26dBm、高周波信号の周波数finは700MHzであり、信号源RFSと負荷RLのインピーダンスは50Ωである。
図10に示す結果から、対地容量Cgg=0fFの時、2次高調波歪HD2は、
HD2(dBm)=定数−20log(Rgg)
で表されることが分かる。
よって、対地容量Cgg=0fFであれば、抵抗Rggを大きくするほど2次高調波歪HD2を改善することができる。
しかしながら、比較例では、前述のように有限の対地容量Cggが存在するため、図10に示すように、抵抗Rggを大きくしても2次高調波歪HD2は一定値以下には改善されない。例えば、対地容量Cgg=5fFの時、2次高調波歪HD2は約−95.6dBmで飽和する。比較例の構成における実際の対地容量Cggは、例えば5fF程度である。
図10では、1つのMOSFET T10によるシミュレーション結果を示しているが、実際のスルースイッチにおいては、例えば16段のMOSFETが直列接続される。
直列接続段数をNとすると、2次高調波歪HD2は、次式で表される。
HD2(dBm)=定数+20log(N)
よって、N=16、Cgg=5fFでは、
HD2=−95.6+24.1=−71.5dBm
となる。この値は、GPS機能が搭載された携帯端末において要求される−84dBmを満たしていない。
このように、比較例では、MOSFET T1Xのゲートに対地容量Cggが存在するために、2次高調波歪HD2を改善することが困難である。
これに対して、本実施形態では、対地容量Cggは実質的に0であるため、図10のシミュレーション結果から明らかなように、抵抗Rggを大きくするほど2次高調波歪HD2を改善することができる。
また、前述のように、スルースイッチTS1以外のスルースイッチTS2〜TS[n]及びシャントスイッチSS1〜SS[n]においては、第2及び第3MOSFET T2,T3のそれぞれのボディ・ゲート間に第1ダイオードD1又は第2ダイオードD2が接続されている。
これにより、スルースイッチTS1がオン状態の時、オフ状態になっているスルースイッチTS2〜TS[n]及びシャントスイッチSS1〜SS[n]で発生する高調波歪(以下、オフ歪と称する)を無視できるほど小さくできる。その理由について以下に説明する。
オフ歪が発生する原因は、オフ時のMOSFETのボディに存在する蓄積電荷(ホール)にある。オフ時のMOSFETでは、P型のボディとN型のソースとの間にPN接合が形成され、P型のボディとN型のドレインとの間にPN接合が形成される。即ち、ソース・ドレイン間に2つの寄生ダイオードが逆直列接続された状態となる。これらのダイオードは非線形素子であるため、歪源となる。
しかし、本実施形態の図1の構成では、第2MOSFET T2又は第3MOSFET T3のゲートに負のオフ電圧が印加されると、ボディの蓄積電荷は第1ダイオードD1又は第2ダイオードD2を介して引き抜かれ、上記の寄生ダイオードはほぼ消失する。よって、理想的には、オフ時の歪源は存在しないようになる。
従って、本実施形態では、抵抗Rgg1を大きくすることでスルースイッチTS1の2次高調波歪HD2を際限なく小さくでき、かつ、他のスルースイッチTS2〜TS[n]及びシャントスイッチSS1〜SS[n]のオフ歪は無視できるほど小さい。そのため、スルースイッチTS1が導通している時の2次高調波歪HD2をより改善できる。従って、例えば、スルースイッチTS1が導通している時の2次高調波歪HD2によってGPSの信号に影響を与えないので、GPS機能が搭載された携帯電話端末に半導体スイッチ1を用いることができる。
なお、スルースイッチTS2〜TS[n]及びシャントスイッチSS1〜SS[n]の構成では、オン状態の2次高調波歪HD2を改善することはできない。
ところで、第1ダイオードD1又は第2ダイオードD2が接続されているスルースイッチTS2〜TS[n]及びシャントスイッチSS1〜SS[n]においては、オフ時の第2及び第3MOSFET T2,T3の1段当たりの最大許容電圧振幅が向上する。そのため、第2及び第3MOSFET T2,T3の接続段数をスルースイッチTS1よりも少なくできる。従って、半導体スイッチ1のサイズを小さくできる。
さらに、制御信号Con1以外の制御信号のオフ電圧を制御信号Con1のオフ電圧よりも低く(負側に大きい値に)することにより、オフ時の第2及び第3MOSFET T2,T3の1段当たりの最大許容電圧振幅がより向上するため、接続段数をより少なくすることができる。従って、半導体スイッチ1のサイズをより小さくできる。
即ち、スルースイッチTS1の第1MOSFET T1の接続段数をN1、制御信号Con1のオフ電圧をVoff1とし、スルースイッチTS2〜TS[n]およびシャントスイッチSS1〜SS[n]のそれぞれの第2及び第3MOSFET T2,T3の接続段数をN2、制御信号Con1以外の制御信号のオフ電圧をVoff2とした時、N1>N2に設定してもよく、N1>N2且つVoff1>Voff2に設定してもよい。例えば、N1=16、N2=8、Voff1=−1.5V、Voff2=−3Vに設定してもよい。
つまり、スルースイッチTS1の複数の第1MOSFET T1の数N1は、スルースイッチTS[j]の複数の第2MOSFET T2の数N2より多く、且つ、シャントスイッチSS[i]の複数の第3MOSFET T3の数N2より多くてもよい。
また、複数の第1MOSFET T1が非導通になる時のゲート電圧Voff1は、複数の第2MOSFET T2が非導通になる時のゲート電圧Voff2より高く、且つ、複数の第3MOSFET T3が非導通になる時のゲート電圧Voff2より高くてもよい。
以上で説明したように、本実施形態によれば、第2ゲート電極G2の下方に半導体層13が設けられているので、第2ゲート電極G2の対地容量Cggを削減できる。従って、スルースイッチTS1が導通している時の2次高調波歪HD2を改善できる。つまり、高周波特性を改善できる。
なお、第2配線18のコンタクト20は設けられていなくてもよい。また、シャントスイッチSS1〜SS[n]は設けられていなくてもよい。このような構成でも、以上と同様の効果が得られる。
また、スルースイッチTS2〜TS[n]の少なくとも何れかは、スルースイッチTS1と同じ構成であってもよい。これにより、複数の高周波信号経路において2次高調波歪HD2を改善できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、最大許容入力電力を向上できる半導体スイッチ1Aに関する。
前述した比較例の半導体スイッチ1Xにおいて最大許容入力電力を向上するためには、MOSFET T1Xの接続段数を増やすことが有効であるが、半導体スイッチ1Xの面積が増大する。そこで第2の実施形態では、半導体スイッチ1Aの面積の増大を抑制しつつ、最大許容入力電力を向上する。
図11は、第2の実施形態に係る半導体スイッチ1Aの回路図である。図11では、図1と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図11に示すように、半導体スイッチ1Aは、第1番目から第n番目のスルースイッチ(第1スイッチ)TS1A〜TS[n]Aと、第1番目から第n番目のシャントスイッチ(第2スイッチ)SS1A〜SS[n]Aと、を備える。
スルースイッチTS1Aは、第1番目から第p(pは4以上の整数)番目の第1MOSFET T11〜T1[p]と、第1番目から第p番目の第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tと、複数の抵抗Rgg1と、複数の抵抗Rds1と、を有する。
第1MOSFET T11〜T1[p]は、アンテナ端子ANTと高周波信号端子RF1との間に直列接続されている。第1番目から第p番目の第1MOSFET T11〜T1[p]は、アンテナ端子ANT側からこの順に接続されている。第1MOSFET T11〜T1[p]は、それぞれ略同じ特性を有する。
第x(xは1以上でp以下の任意の整数)番目の第1抵抗Rb[x]Tは、第x番目の第1MOSFET T1[x]のボディと、第1番目の第1ボディ制御線BL1Tとの間に接続されている。第1ボディ制御線BL1Tには、ボディ制御信号Con1Bが供給される。
第x番目の第1抵抗Rb[x]Tの抵抗値をRb[x]Tとして、kを3以上p未満の整数として、
Rb1T>Rb2T>・・・>Rb[k]T≧Rb[k+1]T≧・・・≧Rb[p]Tの関係を満たす。
つまり、第1抵抗Rb1Tの抵抗値Rb1Tは、第1抵抗Rb[p]Tの抵抗値Rb[p]Tより大きい。
スルースイッチTS2A〜TS[n]Aの各構成も、スルースイッチTS1Aの構成と同様である。
シャントスイッチSS1Aは、第1番目から第p番目の第2MOSFET S11〜S1[p]と、第1番目から第p番目の第2抵抗Rb1S〜Rb[p]Sと、複数の抵抗Rgg1と、複数の抵抗Rds1と、を有する。
第2MOSFET S11〜S1[p]は、高周波信号端子RF1と基準電位ノードとの間に直列接続されている。第1番目から第p番目の第2MOSFET S11〜S1[p]は、高周波信号端子RF1側からこの順に接続されている。第2MOSFET S11〜S1[p]は、それぞれ略同じ特性を有する。
第x番目の第2抵抗Rb[x]Sは、第x番目の第2MOSFET S1[x]のボディと、第1番目の第2ボディ制御線BL1Sとの間に接続されている。第2ボディ制御線BL1Sには、ボディ制御信号Con1B/が供給される。
第x番目の第2抵抗Rb[x]Sの抵抗値をRb[x]Sとして、
Rb1S>Rb2S>・・・>Rb[k]S≧Rb[k+1]S≧・・・≧Rb[p]Sの関係を満たす。
つまり、第2抵抗Rb1Sの抵抗値Rb1Sは、第2抵抗Rb[p]Sの抵抗値Rb[p]Sより大きい。
シャントスイッチSS2A〜SS[n]Aの各構成も、シャントスイッチSS1Aの構成と同様である。
上記構成により、半導体スイッチ1Aの最大許容入力電力を大きくできる。その理由を以下に説明する。
オン状態に制御するスルースイッチTS[x]Aの第1ボディ制御線BL[x]Tには、例えば基準電位のボディ制御信号Con[x]Bが供給される。オン状態に制御するシャントスイッチSS[x]Aの第2ボディ制御線BL[x]Sには、例えば基準電位のボディ制御信号Con[x]B/が供給される。オフ状態に制御するスルースイッチTS[x]Aの第1ボディ制御線BL[x]Tには、負電位のボディ制御信号Con[x]Bが供給される。オフ状態に制御するシャントスイッチSS[x]Aの第2ボディ制御線BL[x]Sには、負電位のボディ制御信号Con[x]B/が供給される。
即ち、第2の実施形態の特徴の1つは、オフ状態の第1MOSFET T11〜T1[p]、及び、オフ状態の第2MOSFET S11〜S1[p]のボディに負電位が供給される点にある。以後、本方式をボディ電位制御型と称する。ボディ電位制御型では、ボディ制御信号Con1B〜Con[n]B,Con1B/〜Con[n]B/が負電位の時、ボディの蓄積電荷(ホール)が引き抜かれるため、ドレイン・ソース間耐圧が改善する。ボディから蓄積電荷を除去できれば、ドレイン・ソース間耐圧が向上することは自明である。
しかしながら、本実施形態と異なり、第1抵抗Rb1T〜Rb[p]T及び第2抵抗Rb1S〜Rb[p]Sのそれぞれの抵抗値が等しいと仮定した場合には、ボディ電位制御型にも問題がある。
例えばGSMでは、入力電力の最大値は35dBm程度である。アンテナのインピーダンスが理想的に50Ωの場合、この時の電圧振幅は約17.78Vである。
アンテナのインピーダンスは50Ωから外れることがあり、その反射係数の最大値は一般に0.6と想定される。これにより、電圧振幅または電流振幅は最大で1.6倍となる。
よって、オフ状態のスルースイッチ及びシャントスイッチは、
17.78V×1.6≒28.4V
まで耐えられる必要がある。
このような大きな電圧振幅が印加されてもオフ状態を維持させるために、前述のように第1MOSFET T11〜T1[p]及び第2MOSFET S11〜S1[p]は多段接続されている。
接続段数を8とすると、1段当たりの第1MOSFET及び第2MOSFETに印加される電圧は、均等に分圧されると仮定できれば、
28.4/8=3.55V
となる。よって、第1MOSFET T11〜T1[p]及び第2MOSFET S11〜S1[p]のそれぞれのドレイン耐圧が3.55V以上あれば、耐えられる。
しかしながら、多段接続された第1MOSFET T11〜T1[p]及び第2MOSFET S11〜S1[p]は、全てが均等に動作するわけではない。ゲートやボディがAC(交流)的に完全にフローティング状態であれば、第1MOSFET T11〜T1[p]及び第2MOSFET S11〜S1[p]のそれぞれは原理的には同一の動作を行う。しかし、実際にはゲートおよびボディは有限の抵抗によって一定電位に接続されているので、第1MOSFET T11〜T1[p]及び第2MOSFET S11〜S1[p]のそれぞれは同一の動作を行わない。
ここで、スルースイッチTS1Aがオフ状態のときの、第1MOSFET T11〜T1[p]のそれぞれのボディ電位について考える。このとき、シャントスイッチSS1Aはオン状態なので、高周波信号端子RF1は近似的に接地されていることになる。
接続段数pを8とし、アンテナ端子ANTの電圧振幅を28.4Vとすれば、第8番目の第1MOSFET T18のドレインの電圧振幅は3.55Vとなる。
よって、正弦波の高周波信号が正のピーク値に達したときの第8番目の第1MOSFET T18のドレインと第1ボディ制御線BL1Tとの間の電圧は、ボディ制御信号Con1Bを−3Vとすれば、
3.55−(−3)=6.55V
となる。
一方、第1番目の第1MOSFET T11のドレインには、28.4Vが印加されているので、第1番目の第1MOSFET T11のドレインと第1ボディ制御線BL1Tとの間の電圧は、
28.4−(−3)=31.4V
となる。
以上の考察から、アンテナ端子ANTに近い第1MOSFETほど、ドレイン−ボディ間の電圧が高くなる。そのため、第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tのそれぞれの抵抗値が等しいと仮定した場合には、アンテナ端子ANTに近い第1MOSFETほど、ボディから強く蓄積電荷が引き抜かれることが分かる。これは一見、都合の良いことのように思われるが、ドレイン−ボディ間の電圧がある限界を超えると、ドレイン−ボディ間でブレークダウンが引き起こされてしまう。結果として、最大許容入力電力が低下する。全ての第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tを大きくすれば、このようなブレークダウンを起こり難くできるが、半導体スイッチ1Aの面積が増大してしまう。
このことは、スルースイッチTS1Aがオン状態であり、シャントスイッチSS1Aがオフ状態である場合の第2MOSFET S11〜S1[p]についても同様である。この場合、高周波信号端子RF1に近い第2MOSFETほど、ドレイン−ボディ間の電圧が高くなる。
本実施形態によれば、アンテナ端子ANTに近い第1MOSFETほど、そのボディに接続された第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tの抵抗値が大きいので、各第1MOSFET T11〜T1[p]のドレイン−ボディ間の電圧を略均等にできる。そのため、各第1MOSFET T11〜T1[p]のボディからの蓄積電荷の引き抜き能力を略均等にできる。
同様に、高周波信号端子RF1〜RF[n]に近い第2MOSFETほど、そのボディに接続された第2抵抗Rb1S〜Rb[p]Sの抵抗値が大きいので、各第2MOSFET S11〜S1[p]のドレイン−ボディ間の電圧を略均等にできる。そのため、各第2MOSFET S11〜S1[p]のボディからの蓄積電荷の引き抜き能力を略均等にできる。
よって、第1MOSFET T11〜T1[p]及び第2MOSFET S11〜S1[p]のそれぞれのドレイン−ボディ間のブレークダウンが起こり難いので、最大許容入力電力を改善することができる。
また、第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tの抵抗値、及び、第2抵抗Rb1S〜Rb[p]Sの抵抗値の全てを大きくする必要がないので、半導体スイッチ1Aの面積の増大を抑制できる。
なお、第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tの抵抗値は、前述の関係を満たせばよいので、一部が等しくてもよい。例えば、k=3の場合、Rb1T>Rb2T>Rb3T=Rb4T=・・・=Rb[p]Tであってもよい。この場合、第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tの全ての抵抗値を異なる値に設定する場合よりも、設計が容易である。第2抵抗Rb1S〜Rb[p]Sについても同様である。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、MOSFETのボディへ負電位を供給するための回路構成が、第2の実施形態と異なる。
図12は、第3の実施形態に係る半導体スイッチ1Bの回路図である。図12では、図11と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図12に示すように、半導体スイッチ1Bは、第1番目から第n番目のスルースイッチ(第1スイッチ)TS1B〜TS[n]Bと、第1番目から第n番目のシャントスイッチ(第2スイッチ)SS1B〜SS[n]Bと、を備える。
スルースイッチTS1Bは、図11のスルースイッチTS1Aの構成に加え、第1番目から第p番目の第1ダイオードD3を更に有する。第1ダイオードD3は、それぞれ略同じ特性を有する。
第x番目の第1ダイオードD3及び第x番目の第1抵抗Rb[x]Tは、第x番目の第1MOSFET T1[x]のボディとゲートとの間に直列接続されている。第x番目の第1抵抗Rb[x]Tは、第x番目の第1MOSFET T1[x]のボディ側に接続されている。第x番目の第1ダイオードD3のアノードは、第x番目の第1MOSFET T1[x]のボディ側に位置している。
第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tの抵抗値Rb1T〜Rb[p]Tは、第2の実施形態と同一に設定されている。
スルースイッチTS2B〜TS[n]Bの各構成も、スルースイッチTS1Bの構成と同様である。
シャントスイッチSS1Bは、図11のシャントスイッチSS1Aの構成に加え、第1番目から第p番目の第2ダイオードD4を更に有する。第2ダイオードD4は、それぞれ略同じ特性を有する。
第x番目の第2ダイオードD4及び第x番目の第2抵抗Rb[x]Sは、第x番目の第2MOSFET S1[x]のボディとゲートとの間に直列接続されている。第x番目の第2抵抗Rb[x]Sは、第x番目の第2MOSFET S1[x]のボディ側に接続されている。第x番目の第2ダイオードD4のアノードは、第x番目の第2MOSFET S1[x]のボディ側に位置している。
第2抵抗Rb1S〜Rb[p]Sの抵抗値Rb1S〜Rb[p]Sは、第2の実施形態と同一に設定されている。
シャントスイッチSS2B〜SS[n]Bの各構成も、シャントスイッチSS1Bの構成と同様である。
オン状態に制御するスルースイッチTS[x]Bには、正電位の制御信号Con[x]が供給される。オン状態に制御するシャントスイッチSS[x]Bには、正電位の制御信号Con[x]/が供給される。オフ状態に制御するスルースイッチTS[x]Bには、負電位の制御信号Con[x]が供給される。オフ状態に制御するシャントスイッチSS[x]Bには、負電位の制御信号Con[x]/が供給される。
上記の構成により、負電位の制御信号Con1〜Con[n],Con1/〜Con[n]/が供給されたスルースイッチTS1B〜TS[n]B及びシャントスイッチSS1B〜SS[n]Bにおいて、第1MOSFET T11〜T1[p]及び第2MOSFET S11〜S1[p]のボディには第1ダイオードD3又は第2ダイオードD4を介して負電位が印加される。
従って、第2の実施形態と同様に、最大許容入力電力を改善することができる。
また、本実施形態によれば、第1ダイオードD3又は第2ダイオードD4を介してボディの電圧が制御されるので、ボディ制御線を設ける必要がなく、ボディ制御電圧を供給する必要もない。よって、第2の実施形態よりも構成及び制御を簡略化することができる。
なお、第1番目から第p番目の第1ダイオードD3と第1番目から第p番目の第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tとの接続位置を逆にして、ボディ側に第1ダイオードD3が接続され、ゲート側に第1抵抗Rb1T〜Rb[p]Tが接続されてもよい。同様に、第1番目から第p番目の第2ダイオードD4と第1番目から第p番目の第2抵抗Rb1S〜Rb[p]Sとの接続位置を逆にして、ボディ側に第2ダイオードD4が接続され、ゲート側に第2抵抗Rb1S〜Rb[p]Sが接続されてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,1A,1B 半導体スイッチ
TS1〜TS[n],TS1A〜TS[n]A,TS1B〜TS[n]B スルースイッチ(第1スイッチ)
SS1〜SS[n],SS1A〜SS[n]A,SS1B〜SS[n]B シャントスイッチ(第2スイッチ)
RF1〜RFn 高周波信号端子(入出力ノード)
ANT アンテナ端子(共通ノード)
T1,T11〜T1[p] 第1MOSFET
T2,S11〜S1[p] 第2MOSFET
T3 第3MOSFET
D1 第1ダイオード
D2 第2ダイオード
G1 第1ゲート電極
G2 第2ゲート電極
11 支持基板
12 絶縁層
13 半導体層
15 第1拡散領域
16 第2拡散領域
17 第1配線
18 第2配線
19,20 コンタクト
21 第3配線
Rb1T〜Rb[p]T 第1抵抗
Rb1S〜Rb[p]S 第2抵抗
BL1T〜BL[n]T 第1ボディ制御線
BL1S〜BL[n]S 第2ボディ制御線
D3 第1ダイオード
D4 第2ダイオード

Claims (14)

  1. 支持基板と、
    前記支持基板上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた半導体層と、
    前記半導体層に設けられ、第i(iは1以上でn以下の任意の整数、nは2以上の整数)番目の入出力ノードと共通ノードとを導通させるか否か切り替える第i番目の第1スイッチと、を備え、
    前記第1番目の第1スイッチは、前記第1番目の入出力ノードと前記共通ノードとの間に直列接続された複数の第1MOSFETを有し、
    前記複数の第1MOSFETのそれぞれは、
    前記半導体層上に並列に設けられ、第1の方向に延びる複数の第1ゲート電極と、
    前記半導体層上に設けられ、前記複数の第1ゲート電極の前記第1の方向の一端部に接続され、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第2ゲート電極と、
    前記複数の第1ゲート電極間の前記半導体層の表面に設けられたソース領域又はドレイン領域としての第1拡散領域と、
    前記第2ゲート電極に対して前記複数の第1ゲート電極とは反対側に位置する前記半導体層の表面に設けられた、前記第1拡散領域と同じ導電型の第2拡散領域と、を有する半導体スイッチ。
  2. 前記第j(jは2以上でn以下の任意の整数)番目の第1スイッチは、
    前記第j番目の入出力ノードと前記共通ノードとの間に直列接続された複数の第2MOSFETと、
    前記複数の第2MOSFETのそれぞれのボディとゲートとの間に接続された第1ダイオードと、
    を有する請求項1に記載の半導体スイッチ。
  3. 前記半導体層に設けられ、前記第i番目の入出力ノードと基準電位ノードとを導通させるか否か切り替える第i番目の第2スイッチを備え、
    前記第i番目の第2スイッチは、
    前記第i番目の入出力ノードと前記基準電位ノードとの間に直列接続された複数の第3MOSFETと、
    前記複数の第3MOSFETのそれぞれのボディとゲートとの間に接続された第2ダイオードと、
    を有する請求項2に記載の半導体スイッチ。
  4. 前記第1番目の第1スイッチの前記複数の第1MOSFETの数は、前記第j番目の第1スイッチの前記複数の第2MOSFETの数より多く、且つ、前記第i番目の第2スイッチの前記複数の第3MOSFETの数より多い、請求項3に記載の半導体スイッチ。
  5. 前記複数の第1MOSFETが非導通になる時のゲート電圧は、前記複数の第2MOSFETが非導通になる時のゲート電圧より高く、且つ、前記複数の第3MOSFETが非導通になる時のゲート電圧より高い、請求項3又は請求項4に記載の半導体スイッチ。
  6. 前記複数の第1MOSFETのそれぞれは、
    前記複数の第1拡散領域のそれぞれの上に設けられて前記第1の方向に延びる第1配線と、
    前記第2拡散領域上に設けられ、前記複数の第1配線の一端部に1つおきに接続され、前記第2の方向に延びる第2配線と、
    前記第2拡散領域と前記第2配線とを接続するコンタクトと、
    を有する請求項1から請求項5の何れかに記載の半導体スイッチ。
  7. 第i(iは1以上でn以下の任意の整数、nは2以上の整数)番目の入出力ノードと共通ノードとを導通させるか否か切り替える第i番目の第1スイッチを備え、
    前記第1番目の第1スイッチは、
    前記共通ノードと前記第1番目の入出力ノードとの間に直列接続された第1番目から第p(pは4以上の整数)番目の第1MOSFETと、
    前記第x(xは1以上でp以下の任意の整数)番目の第1MOSFETのボディと、第1番目の第1ボディ制御線との間に接続された第x番目の第1抵抗と、を有し、
    前記第1番目から第p番目の第1MOSFETは、前記共通ノード側からこの順に接続され、
    前記第1番目の第1抵抗の抵抗値は、前記第p番目の第1抵抗の抵抗値より大きい、半導体スイッチ。
  8. 前記第x番目の第1抵抗の抵抗値をRb[x]Tとして、
    kを3以上p未満の整数として、
    Rb1T>Rb2T>・・・>Rb[k]T≧Rb[k+1]T≧・・・≧Rb[p]Tの関係を満たす、請求項7に記載の半導体スイッチ。
  9. 前記第i番目の入出力ノードと基準電位ノードとを導通させるか否か切り替える第i番目の第2スイッチを備え、
    前記第1番目の第2スイッチは、
    前記第1番目の入出力ノードと前記基準電位ノードとの間に直列接続された第1番目から第p番目の第2MOSFETと、
    前記第x番目の第2MOSFETのボディと、第1番目の第2ボディ制御線との間に接続された第x番目の第2抵抗と、を有し、
    前記第1番目から第p番目の第2MOSFETは、前記第1番目の入出力ノード側からこの順に接続され、
    前記第1番目の第2抵抗の抵抗値は、前記第p番目の第2抵抗の抵抗値より大きい、請求項7又は請求項8に記載の半導体スイッチ。
  10. 前記第x番目の第2抵抗の抵抗値をRb[x]Sとして、
    Rb1S>Rb2S>・・・>Rb[k]S≧Rb[k+1]S≧・・・≧Rb[p]Sの関係を満たす、請求項9に記載の半導体スイッチ。
  11. 第i(iは1以上でn以下の任意の整数、nは2以上の整数)番目の入出力ノードと共通ノードとを導通させるか否か切り替える第i番目の第1スイッチを備え、
    前記第1番目の第1スイッチは、
    前記共通ノードと前記第1番目の入出力ノードとの間に直列接続された第1番目から第p(pは4以上の整数)番目の第1MOSFETと、
    前記第x(xは1以上でp以下の任意の整数)番目の第1MOSFETのボディとゲートとの間に直列接続された、第x番目の第1ダイオード及び第x番目の第1抵抗と、を有し、
    前記第1番目から第p番目の第1MOSFETは、前記共通ノード側からこの順に接続され、
    前記第1番目の第1抵抗の抵抗値は、前記第p番目の第1抵抗の抵抗値より大きい、半導体スイッチ。
  12. 前記第x番目の第1抵抗の抵抗値をRb[x]Tとして、
    kを3以上p未満の整数として、
    Rb1T>Rb2T>・・・>Rb[k]T≧Rb[k+1]T≧・・・≧Rb[p]Tの関係を満たす、請求項11に記載の半導体スイッチ。
  13. 前記第i番目の入出力ノードと基準電位ノードとを導通させるか否か切り替える第i番目の第2スイッチを備え、
    前記第1番目の第2スイッチは、
    前記第1番目の入出力ノードと前記基準電位ノードとの間に直列接続された第1番目から第p番目の第2MOSFETと、
    前記第x番目の第2MOSFETのボディとゲートとの間に直列接続された、第x番目の第2ダイオード及び第x番目の第2抵抗と、を有し、
    前記第1番目から第p番目の第2MOSFETは、前記第1番目の入出力ノード側からこの順に接続され、
    前記第1番目の第2抵抗の抵抗値は、前記第p番目の第2抵抗の抵抗値より大きい、請求項11又は請求項12に記載の半導体スイッチ。
  14. 前記第x番目の第2抵抗の抵抗値をRb[x]Sとして、
    Rb1S>Rb2S>・・・>Rb[k]S≧Rb[k+1]S≧・・・≧Rb[p]Sの関係を満たす、請求項13に記載の半導体スイッチ。
JP2015052568A 2015-03-16 2015-03-16 半導体スイッチ Pending JP2016174240A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015052568A JP2016174240A (ja) 2015-03-16 2015-03-16 半導体スイッチ
US14/875,288 US9692410B2 (en) 2015-03-16 2015-10-05 Semiconductor switch

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015052568A JP2016174240A (ja) 2015-03-16 2015-03-16 半導体スイッチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016174240A true JP2016174240A (ja) 2016-09-29

Family

ID=56925794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015052568A Pending JP2016174240A (ja) 2015-03-16 2015-03-16 半導体スイッチ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9692410B2 (ja)
JP (1) JP2016174240A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112017004492T5 (de) 2016-09-07 2019-06-19 Denso Corporation Fahrzeugklimatisierungseinrichtung

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10693459B2 (en) * 2017-12-31 2020-06-23 Skyworks Solutions, Inc. Biasing architectures and methods for lower loss switches

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011161748A1 (ja) * 2010-06-21 2011-12-29 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置およびその製造方法
WO2014011510A2 (en) * 2012-07-07 2014-01-16 Skyworks Solutions, Inc. Circuits, devices, methods and combinations related to silicon-on-insulator based radio-frequency switches

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1254302A (en) 1968-03-11 1971-11-17 Associated Semiconductor Mft Improvements in insulated gate field effect transistors
US4763183A (en) 1984-08-01 1988-08-09 American Telephone And Telegraph Co., At&T Bell Laboratories Semiconductor-on-insulator (SOI) devices and SOI IC fabrication method
JPH10242829A (ja) * 1997-02-24 1998-09-11 Sanyo Electric Co Ltd スイッチ回路装置
US6804502B2 (en) * 2001-10-10 2004-10-12 Peregrine Semiconductor Corporation Switch circuit and method of switching radio frequency signals
JP2005006072A (ja) * 2003-06-12 2005-01-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波スイッチ装置および半導体装置
KR20060048619A (ko) * 2004-06-30 2006-05-18 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 고주파 스위치 회로장치
US7910993B2 (en) * 2005-07-11 2011-03-22 Peregrine Semiconductor Corporation Method and apparatus for use in improving linearity of MOSFET's using an accumulated charge sink
JP2009016686A (ja) 2007-07-06 2009-01-22 Toshiba Corp 高周波用トランジスタ
JP4874887B2 (ja) 2007-07-20 2012-02-15 株式会社東芝 高周波半導体スイッチ装置
JP2012104615A (ja) 2010-11-09 2012-05-31 Panasonic Corp 高周波スイッチおよび高周波モジュール
JP5661448B2 (ja) 2010-12-15 2015-01-28 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 高周波スイッチ
US9124265B2 (en) * 2011-07-13 2015-09-01 Peregrine Semiconductor Corporation Method and apparatus for transistor switch isolation
US9628075B2 (en) * 2012-07-07 2017-04-18 Skyworks Solutions, Inc. Radio-frequency switch having dynamic body coupling
US9160328B2 (en) * 2012-07-07 2015-10-13 Skyworks Solutions, Inc. Circuits, devices, methods and applications related to silicon-on-insulator based radio-frequency switches
US9728330B2 (en) * 2014-07-03 2017-08-08 Ferfics Limited Radio frequency switching system with improved linearity

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011161748A1 (ja) * 2010-06-21 2011-12-29 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置およびその製造方法
WO2014011510A2 (en) * 2012-07-07 2014-01-16 Skyworks Solutions, Inc. Circuits, devices, methods and combinations related to silicon-on-insulator based radio-frequency switches

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112017004492T5 (de) 2016-09-07 2019-06-19 Denso Corporation Fahrzeugklimatisierungseinrichtung

Also Published As

Publication number Publication date
US9692410B2 (en) 2017-06-27
US20160277018A1 (en) 2016-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8779840B2 (en) High frequency switch
US7161197B2 (en) RF switching circuit for use in mobile communication systems
KR101228652B1 (ko) 고주파 반도체 스위치
TWI631685B (zh) 緊密靜電放電保護結構
US9123796B2 (en) Semiconductor device
TWI528526B (zh) 化合物半導體靜電保護元件
US9666569B2 (en) Switch circuit of cascode type having high speed switching performance
US20100207679A1 (en) Conduction switching circuit, conduction switching circuit block, and operating method of conduction switching circuit
US20130187702A1 (en) High frequency switch
US20120153396A1 (en) Semiconductor device
JP2008263523A (ja) 高周波スイッチ回路
US7193255B2 (en) Semiconductor device with floating conducting region placed between device elements
US9614520B2 (en) Semiconductor switch
JP2008181911A (ja) 半導体装置
US10404252B2 (en) Bidirectional switch circuit and switch device
US8970998B2 (en) Compound semiconductor ESD protection devices
JP2016174240A (ja) 半導体スイッチ
JP2007243410A (ja) 高周波用スイッチ回路及びこれを用いた半導体装置
KR20220018984A (ko) 분산 fet 백-바이어스 네트워크
US11088685B2 (en) High-frequency switch
US9972691B2 (en) Semiconductor device with multi-finger structure
JP2005353991A (ja) 半導体装置
KR20220001812A (ko) Rf 스위치
JP2010278110A (ja) 半導体装置及び高周波スイッチ回路
JP2009231582A (ja) 化合物半導体スイッチ回路装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170307

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170905

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20170907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180518