[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、所定の遊技(以下に示すような遊技)を行なうことが可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
[パチンコ遊技機の構成]
図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2および図3はサブ表示装置の動作を説明するための図である。図4は可動体落下装置の動作を説明するための図である。図5は当り種別表である。
パチンコ遊技機1は、所定の遊技を行なうことが可能であり、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図6参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図6参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図6参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図6参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図6参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
なお、本実施の形態では、遊技者が操作可能な操作手段の一例として、プッシュボタン120と、トリガボタン125を有するスティックコントローラ122とを設けた例を示した。しかし、これに限らず、操作手段としては、プッシュボタン120とスティックコントローラ122とのいずれか1つのみを設けてもよい。また、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
なお、本実施の形態においては、演出表示装置9は、液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、その他の画像表示式のものであってもよい。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示領域で同じ図柄が停止し、中の図柄表示領域で図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示領域で停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。また、リーチの中には、特別なスーパーリーチ以外のリーチとして、基本的なリーチであるノーマルリーチが含まれている。ノーマルリーチは、スーパーリーチよりも大当りが発生しにくいように設定されたものである。
この実施の形態において、スーパーリーチにおいては、リーチ図柄が形成された後、所定の動画(たとえば、所定のキャラクタ動画等の動画)を表示した後、表示結果導出表示前の最終的な演出表示において、変動中の中演出図柄をスクロールさせる演出等の遊技者の期待感を向上させるような複雑な演出表示が実行される。また、ノーマルリーチにおいては、リーチ図柄が形成された後、前述の動画を表示せずに背景画像(図柄の背景を構成する画像)の種類をリーチ状態となる前に表示されていた画像とは異ならせるような比較的簡素な演出表示が実行される。このようなノーマルリーチでは、たとえば、中図柄の最終停止図柄の停止表示前のスクロール状態において、たとえば、3図柄前等の任意の図柄数(図柄配列数)前の図柄から変動表示速度を減速する演出が行なわれることにより、表示結果導出表示前の最終的な演出表示が行なわれる。なお、ノーマルリーチでは、その他の演出表示が行なわれる場合もある。
演出表示装置9の右方には、各々を識別可能な識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、各々を識別可能な識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立(たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。また、このような保留記憶という用語は、保留記憶された情報を示す(特定する)場合にも用いられる。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1特別図柄の変動表示が開始可能となる第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2特別図柄の変動表示が開始可能となる第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当り表示結果として大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数を表示する保留記憶表示部が設けられる。これにより、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
パチンコ遊技機1には、演出表示装置9とは別にサブ表示装置152が設けられる。サブ表示装置152は、小型の有機EL(Electro-Luminescence)等の薄型の表示装置よりなり、演出表示装置9の下方の位置に移動可能に設けられる。サブ表示装置152は、演出表示装置9の下方に遊技者に視認できないように形成される収納空間に設けられる。収納空間の上部は、開放されており、収納空間の手前側は遊技盤6や遊技盤6に設けられる構成部品によって遊技者に視認できないようになっている。そのため、サブ表示装置152が図1の破線に示す位置にある場合には、遊技者はサブ表示装置152を視認できない。
サブ表示装置152は、特定の演出が実行される場合に図1の破線に示す位置から図2に示すように上方へと移動を開始し、最終的に図3に示す位置まで移動する。サブ表示装置152には、駆動モータ150やギヤ等を含む所定の昇降装置が設けられている。すなわち、サブ表示装置152の昇降動作は、駆動モータ150を駆動させることによって行なわれる。なお、サブ表示装置152は、カウントダウン演出後、所定のタイミングで下方へと移動し、最終的には図1の破線に示す位置まで移動する。
なお、本実施の形態においては、サブ表示装置152は、有機EL等の表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、プラズマ表示や液晶表示あるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、その他の画像表示式のものであってもよい。
本実施の形態においては、カウントダウン演出が実行される場合がある。カウントダウン演出は、第1特定値から第2特定値までカウントし、カウントされる値(以下、「カウント値」という。)を報知する演出である。本実施の形態において、カウントダウン演出において、カウントされる値は、サブ表示装置152に表示されるものとする。第1特定値は、「3」であり、第2特定値は、「0」である。また、カウントダウン演出において、カウントされる毎にカウントされる値が更新表示されるものとする。すなわち、サブ表示装置152には、カウントダウン演出が開始されると、「3」から「2」および「1」が順番に表示された後に最後に「0」が表示されてカウントダウン演出が終了する。カウントダウン演出は、たとえば、演出表示装置9における演出図柄の変動表示中に行なわれる。
可動体落下装置154は、遊技盤6の上方に設けられる。本実施の形態において、可動体落下装置154は、役物である可動体156(図4参照)を遊技盤6の上方の位置で保持する。可動体落下装置154は、演出制御用マイクロコンピュータ100(図6参照)から制御信号を受信するタイミングで可動体156の保持状態を解除する。可動体156は、保持状態が解除されると、自重によりパチンコ遊技機1の下部の図4に示す所定の位置まで落下する。可動体156には、たとえば。「激アツ」等の大当りの期待度が高い状態であること示す表示が行なわれる。図4において、可動体156は、星型の形状を有するものを一例として示しているが特に星型の形状に限定されるものではない。
可動体落下装置154は、落下した可動体156を遊技盤6の上方の位置まで移動するためのモータおよびギヤ等を用いた所定の移動手段を含む。
たとえば、可動体156とリールとが糸状の部材で結ばれる。リールには、回転軸を共通するギヤが設けられ、当該ギヤにはモータの回転軸に設けられるギヤと噛み合わされる。演出制御用マイクロコンピュータ(図6参照)から制御信号を受信することによりモータが駆動することによってモータの駆動力がギヤを経由してリールに伝達し、リールが回転する。リールが回転すると糸状の部材がリールに巻かれる。その結果、可動体156とリールとの距離が縮小していくことにより、可動体156は、遊技盤6の上方の位置まで移動する(引き上げられる)。可動体156が遊技盤6の上方の位置まで移動すると、可動体156の位置を遊技盤6の上方の位置で保持するロック機構が作動する。ロック機構は、たとえば、可動体156の移動を規制することによって落下を防止する機構である。可動体156を落下させる場合には、たとえば、リールに設けられるギヤとモータの回転軸に設けられるギヤとの噛み合いを解除するとともに、ロック機構による可動体156の移動の規制を解除する。これにより、可動体156が遊技盤6の上方の位置から自重で落下することとなる。
本実施の形態において、遊技者に視認可能となる位置(図4におけるサブ表示装置152の位置)まで移動したサブ表示装置152のカウントされる値の表示領域と可動体156(可動体156の移動可能範囲)とは、遊技者が双方を同一の視線で視認困難な位置に設けられる。具体的には、遊技者に視認可能となる位置まで移動したサブ表示装置152の表示領域と可動体156とは、可動体156が、遊技盤6の上方で保持される位置、落下動作後の位置、および、落下途中の位置のうちのいずれかの位置であるときに、遊技者がサブ表示装置152の表示領域と可動体156との両方を同一視線で視認することが困難となるような位置関係となる。
また、本実施形態では、パチンコ遊技機1は、可動体156とは異なる特定可動体(図示せず)を備える。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技の進行に応じて、該特定可動体を移動させる制御を実行可能とする。特定可動体は、サブ表示装置152の移動契機(移動タイミング)と同じ契機(タイミング)で移動可能である。また、サブ表示装置152が図3に示す位置まで移動したと仮定した場合に、該サブ表示装置152により報知されるカウント値の視認を阻害する(遊技者から見てカウント値と重畳する)位置を阻害位置という。演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウントダウン演出が実行されていないときには(サブ表示装置152が図3に示す位置まで移動していないときには)、特定可動体を阻害位置に移動させる制御が可能である。一方、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウントダウン演出が実行されているときには、特定可動体を全く移動させない制御、または、阻害位置とは異なる位置に特定可動体を移動させる制御を実行する。このような制御が実行されることにより、特定可動体により、サブ表示装置152のカウント値の視認が阻害されることを防止できる。
図5の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。図5に示すように、この実施の形態では、ラウンド数が異なる大当り遊技状態として、15ラウンドの大当り遊技状態と2ラウンドの大当り遊技状態との複数種類の大当り遊技状態が設けられている。
「大当り」のうち、15ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。本実施の形態では、15ラウンドの確変大当りを「確変大当り」と呼び、2ラウンドの確変大当りを後述するような理由で「突確大当り」と呼ぶ。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
この実施の形態においては、大当り遊技状態に制御された後、時短状態および高ベース状態に制御されるが、時短状態および高ベース状態は、制御の開始条件および終了条件が同じであるので、時短状態および高ベースに制御されている状態を、時短状態という用語で代表して示す場合があり、高ベース状態という用語で代表して示す場合がある。
図6は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図6は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、サブ表示装置152の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
図7は、各乱数を示す説明図である。図7においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。たとえば、ランダムRは、大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、確変大当り、および、突確大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする特別図柄の保留記憶数(第1特別図柄と第2特別図柄との合算保留記憶数)が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御が実行される。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでもノーマルリーチのような変動時間が短いリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
図8は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。たとえば、図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。図9は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9においては、演出制御コマンドについて具体的なコマンドデータと、コマンドの名称およびコマンドの指定内容との関係が示されている。演出制御コマンドの遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図9に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図9のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。複数の変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
たとえば、コマンド8C01(H)〜8C04(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図14参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。また、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
なお、認識された変動パターンを用いる場合に、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の合算保留記憶数(合計値)が所定数以上であるとき(たとえば、合算保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、合算保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(たとえば、合算保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)の選択割合を一定にする(保留記憶数にかかわらず判定値を共通にする)。このような保留数短縮制御をするときに共通の判定値を用いる場合には、入賞時判定結果を先読みするための先読み用のコマンド(図柄指定コマンドおよび変動種別コマンド)を送信するが、このような先読み用のコマンドに基づいて、共通の判定値に合致する変動パターンであるとき、または、表示結果が大当りとなるとき等に先読み予告が実行されてもよい。ここで、先読み予告とは、ある保留情報(保留記憶)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるものであるのかをそれよりも前の段階で予告するものである。たとえば、4番目に消化される保留情報が大当りであるときに、1〜3番目に消化される保留情報に基づいた各々の特別図柄の変動表示において、後に大当りが発生する可能性のあることを所定の演出態様で予告するといった類の演出が先読み予告として行なわれる。なお、合算保留記憶数に代えて、たとえば、第1保留記憶数あるいは第2保留記憶数に基づいて保留数短縮制御を実行してもよい。
図10は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。図10(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図10(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する保存領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図10に示すように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留特定領域および保存領域に記憶されたデータは、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。また、保留特定領域および保存領域に記憶されたデータは、始動入賞時に読出されて先読み予告演出のために用いられることも可能である。
[パチンコ遊技機1の動作]
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図11は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図11に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。たとえば、S20では、タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する。
図12は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
図13は、S311の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
始動口スイッチ通過処理において、たとえば、S1211では、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する。
図14は、S1217,S1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、たとえば、S220では、CPU56は、まず、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。
図15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、たとえば、S51では、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する。
[演出制御用マイクロコンピュータ100の動作について]
次に、演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、たとえば、S701において、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう。このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、受信した変動パターンコマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を開始させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を停止させる。変動パターンコマンドは、変動時間の長さ、リーチ演出の有無、リーチ演出を実行するときのリーチ種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ等の種別)、および、変動表示結果(大当り、はずれ、大当りの種別)等の変動表示態様を指定するために必要な情報が特定なデータよりなるコマンドである。変動表示は、各変動パターンコマンドに対応する変動時間で実行されるように制御される。また、演出図柄の停止図柄は、表示結果指定コマンドに基づいて、はずれとなるか、大当りとなるかの判別、および、大当りとなるときの大当り種別の判別を行なうことに基づいて決定する。
図17は、図16に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、S500およびS550の処理を行なった後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。たとえば、S801においては、演出図柄変動開始処理が実行される。該処理では、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御する。また、演出図柄の停止図柄(表示結果)を演出図柄の停止図柄決定用の乱数に基づいて決定する。受信した変動パターンコマンドに対応して、演出図柄の変動表示時の演出パターンを選択し、実行する変動表示の変動時間を計時する変動表示時間タイマの計時をスタートさせる。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
本実施の形態においては、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示中に、複数種類の演出(演出A〜演出E)の各々の実行の有無を決定する。本実施の形態において、演出A〜演出Eの各々は、変動開始時点から各々所定のタイミングで実行される。
図18に示すように、演出Aは、たとえば、特別背景予告である。演出Aは、変動開始時点から所定時間aが経過した時点で開始され、開始されてから実行期間TAが経過した時点で終了する演出である。
特別背景予告とは、演出表示装置9の通常背景とは異なる特別背景を表示するような予告である。また、通常背景とは、遊技の大半(あるいは通常時など)において演出表示装置9に表示される背景である。たとえば、通常背景を山の背景とした場合には、特別背景は該通常背景とは異なる背景である背景、たとえば、街の背景、村の背景、家の背景などである。特別背景は、大当たりの信頼度に応じて定められる。たとえば、街の背景、村の背景、家の背景の順番で、大当たりの信頼度が高くなるように表示されるようによい。なお、予告の対象となるのは、大当りとなる旨を予告するものが多いが、通常リーチ、確変大当り、特定のリーチ、確変への昇格を予告する対象も変化するものであってもよい。たとえば、村の背景であれば「リーチ確定」、街の背景であれば「スーパーリーチ確定」、家の背景であれば「大当り確定」となるようなものでもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出Aである特別背景演出の実行を決定する場合には、演出表示装置9に表示させる背景を決定する。
演出Bは、たとえば、群予告である。演出Bは、変動開始時点から所定時間bが経過した時点で開始され、開始されてから実行期間TBが経過した時点で終了する演出である。
群予告とは、所定のキャラクタ画像の群を表示することにより予告をする予告演出をいう。群予告としては、たとえば、大当りとなる信頼度に応じて複数種類の群キャラクタ(群を構成するキャラクタ)を設けることにより、複数の予告パターンが設けられている。そして、群予告を行なうことが決定されたときには、複数の予告パターンのうちから、大当りとなる予告対象である今回の変動表示が実行されるときに、今回の変動表示の結果が大当りとなるかはずれとなるかで異なる割合で、予告パターンを選択し、選択した予告パターンで予告演出が行なわれる。
群予告としてキャラクタが異なる複数種類の演出態様が設けられる場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出Bである群予告の実行を決定するとともに、いずれの演出態様の群予告を実行するかを決定する。
演出Cは、たとえば、カットイン予告である。演出Cは、変動開始時点から所定時間cが経過した時点で開始され、開始されてから実行期間TCが経過した時点で終了する演出である。カットイン予告とは、所定のキャラクタ画像が画面に大きくカットインすることにより予告をする予告演出をいう。カットイン予告としてキャラクタが異なる複数種類の演出態様が設けられる場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出Cであるカットイン予告の実行を決定するとともに、いずれの演出態様の群予告を実行するかを決定する。
演出Dは、たとえば、宝箱予告である。演出Dは、変動開始時点から所定時間dが経過した時点で開始され、開始されてから実行期間TDが経過した時点で終了する演出である。宝箱予告とは、宝箱が開いて、宝箱の中から所定物が飛び出すように演出表示装置9に表示される演出である。該所定物としては、たとえばダイヤモンド、金塊、金貨などである。つまり、宝箱予告としては、ダイヤモンドが宝箱の中から飛び出す宝箱予告、金塊が宝箱の中から飛び出す宝箱予告、金貨が宝箱の中から飛び出す宝箱予告の複数種類の宝箱予告がある。また、大当りとなる信頼度に応じて複数種類の宝箱演出が定められている。たとえば、ダイヤモンドが宝箱の中から飛び出す宝箱予告、金塊が宝箱の中から飛び出す宝箱予告、金貨が宝箱の中から飛び出す宝箱予告の順番で、大当たりの信頼度が高くなるように設定するようにしてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出Dである宝箱予告の実行を決定する場合には、複数種類の宝箱演出のうち実行する宝箱演出を決定する。
演出Eは、たとえば、可動体落下演出である。演出Eは、変動開始時点から所定時間eが経過した時点で開始され、開始されてから実行期間TEが経過した時点で終了する演出である。演出Eは、他の演出A〜演出Dよりも遊技者にとって有利度が高い演出であって、大当り決定時に選択される割合が他の演出A〜演出Dよりも高い演出である。
可動体落下演出は、図4を用いて説明したとおり、可動体落下装置154から可動体156を落下させる動作を行なう演出である。なお、可動体落下演出の前にカウントダウン演出が実行される場合には、カウントダウン演出において、サブ表示装置152において表示される値が「0」になった時点ではなく、当該時点が経過した後に可動体156の落下動作が開始するように実行されるものとする。なお、演出A〜演出Dの各々においてカウントダウン演出が実行されることが決定された場合には、カウントダウン演出において、サブ表示装置152において表示される値が「0」になった時点で演出A〜演出Dの各々が開始されるものとする。
具体的には、たとえば、変動表示開始後の演出図柄の高速変動中(演出図柄を視認し難いような高速度で変動表示をさせている状態)にカウントダウン演出と演出Aである特別背景予告演出とを実行することが決定される場合には、カウントダウン演出においてサブ表示装置152に表示される値が「0」になった時点(カウントゼロの時点)で特別背景演出が開始される。
一方、変動表示開始後の演出図柄の高速変動中にカウントダウン演出と演出Eである可動体落下演出とを実行することが決定される場合には、カウントダウン演出においてサブ表示装置152に表示される値が「0」になった時点から所定の遅延時間(たとえば、1秒未満、0.5秒等)が経過した後に可動体156が落下する可動体落下演出が実行される。
カウントダウン演出後に可動体156を落下させる場合に、遅延時間を設けることにより、遊技者は、サブ表示装置152において表示される値が「0」になることに注目した後に、可動体156の動作に注目することができるため、カウントダウン演出後に実行されるカウントダウン後演出の演出効果を向上させることができる。
本実施の形態においては、図18に示すように、演出A,演出C、演出B、演出E、演出Dの順で演出の開始タイミングが早いものとして説明するが、特にこのような順に限定されるものではない。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出A〜演出Eの各々について実行するか否かを決定し、実行される演出の前にカウントダウン演出を実行するか否かを決定する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウントダウン演出が実行されることが決定された場合には、カウントダウン演出の実行期間(何秒間カウントするか)を決定する。本実施の形態においては、演出制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば、「3秒」、「7秒」、「10秒」および「20秒」のうちからいずれからの実行期間を決定する。
ところで、複数の演出A〜演出Eの各々においてカウントダウン演出の実行の有無を決定する場合には、カウントダウン演出の実行期間が重複する可能性がある。たとえば、図19に示すように、演出Aおよび演出Bの各々においてカウントダウン演出を実行することが決定され、かつ、演出Aの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間として「3秒」が決定され、演出Bの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間として「10秒」が決定される場合を想定する。このとき、演出Bのカウントダウン演出の実行期間中に演出Aのカウントダウン演出が開始されるため、演出Aの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間と、演出Bの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間とが重複することから、カウントダウン演出の実行の有無および実行期間を適切に決定する必要がある。
そこで、本実施の形態においては、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウントダウン演出の実行期間が重複しないように、複数種類の演出A〜演出Eのうちの遊技者にとって有利度が高い特定演出である演出Eの前に実行されるカウントダウン演出を演出A〜演出Dよりも優先して実行することを決定するものとする。以下では、演出A〜Eは、「結果演出」ともいう。
[演出図柄変動開始処理について]
次に、図17に示される演出図柄変動開始処理(S801)の具体的な処理内容を説明する。図20は、演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(S501)。次いで、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S502)。このとき、変動パターンコマンドで大当りが指定されている場合には、左図柄、中図柄、右図柄として同一の図柄を表示結果として決定する。その際、たとえば、通常大当りであれば偶数の図柄を決定する一方、確変大当りであれば奇数の図柄を決定するようにしてもよい。また、変動パターンコマンドでリーチはずれが指定されている場合には、表示結果として、左図柄および右図柄に同一の図柄を決定するとともに、中図柄には当該同一の図柄とは異なる図柄を決定する。また、変動パターンコマンドで非リーチはずれが指定されている場合には、全図柄とも一致しないような図柄を決定する。なお、変動パターンコマンドでは、擬似連が実行される変動パターンが指定される場合があるが、このような場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(たとえば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ(あるいは、このような組み合わせに代えて、通常の演出状態において表示される図柄列に含まれない仮停止用の擬似連図柄(たとえば、数字以外の文字等を含む図柄)が含まれる図柄の組み合わせでもよい))も決定する。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、変動表示において実行する演出としては、滑り演出を実行するようにしてもよい。滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。仮停止図柄とは、擬似連中に変動が停止しているように見せるときに表示される演出図柄をいう。
演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出選択処理を実行する(S503)。演出制御用CPU101は、演出選択処理においては、演出図柄の変動表示が開始してから演出図柄の変動表示が停止するまでの間に演出を実行するか否かを決定し、演出を実行すると決定された場合には、実行する演出の種類を選択する。演出選択処理の詳細については後述する。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S504)。演出制御用CPU101は、予告演出を実行する場合には変動パターンコマンドに応じた演出を実行することに付加して、予告演出を実行するプロセスデータを選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S505)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROM102に格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、S503の処理で演出を実行することに決定されている場合には、実行する演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、演出を実行しないことに決定されている場合には、演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
プロセスタイマをスタートさせた後、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容に従って演出装置を制御する(S506)。S506の後、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S507)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S508)。
[演出選択処理について]
次に、図20に示される演出選択処理(S503)の具体的な処理内容を説明する。図21および図22は、演出選択処理を示すフローチャートである。まず、S600において演出制御用CPU101は、カウントダウン演出決定処理を実行する。ここで、カウントダウン演出決定処理とは、カウントダウン演出を実行するか否か、および実行されるカウントダウン演出の態様を、乱数抽選により決定する処理である。
図23は、カウントダウン演出決定処理で用いられるカウントダウン種別決定用テーブルの一例を示したものである。図23に示すように、この実施の形態では、演出制御基板80の側において、カウントダウン種別決定用の乱数値SR3を示す数値データ、およびその他の決定処理で用いられる乱数値SR4〜SR8を示す数値データがカウント可能に制御される。
このような乱数値SR3〜SR8は、演出制御用マイクロコンピュータ100においてソフトウェア(図16のS706)によりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものである。たとえば、SR3は、図23において対応付けられた範囲内(1〜100)で巡回更新され、定められたタイミングで抽出されることにより乱数値として用いられる。
図23に示されるように、本実施形態では、カウントダウン演出の態様として、数字態様と、砂時計態様とがある。数字態様とは、第1特定値から第2特定値までカウントされる値を数字で表示する態様である(たとえば、図3参照)。一方、砂時計態様とは、砂時計を演出表示装置9に表示させる態様であって、該砂時計において落下する砂の量により、カウントされる値を報知する態様である。
また、図23の例では、当り時(大当り決定時)とはずれ時(はずれ決定時)との各々において、数字態様の決定、砂時計態様の決定、およびカウントダウン演出なしの決定に対して、それぞれ所定の割合で乱数値SR3(合計100個)が割り振られている。
図23の例では、当り時においては、数字態様の決定、砂時計態様の決定、およびカウントダウン演出なしの決定それぞれについて、30、69、1が割り振られている。また、はずれ時においては、数字態様の決定、砂時計態様の決定、およびカウントダウン演出なしの決定それぞれについて、1、1、98が割り振られている。
次に、数字態様のカウントダウン演出、および砂時計態様のカウントダウン演出において、大当たり状態に制御される信頼度について説明する。信頼度は、分子を「大当り確率×大当り時に演出が実行される確率とし、分母を「(はずれ確率×はずれ時に演出が実行される確率)+(大当り確率×当り時に演出が実行される確率)」とした算出式αで算出される。ここで、大当り確率とは、通常時の大当り確率であるとし、「1/100」であるとする(図8(A)参照)。また、はずれ確率は、99/100となる。
たとえば、数字態様のカウントダウン演出の信頼度を算出すると以下のようになる。
[(30/100)×(1/100)]/[{(99/100)×(20/100)}+{(1/100)×(10/100)}]≒23%となる。
同様に、砂時計態様のカウントダウン演出の信頼度は、41%となる。このように、実行されるカウントダウン演出の態様について、大当り状態に制御される信頼度が異なることから、遊技の興趣を向上させることができる。なお、算出式αは、あくまで、一例であり、他の算出式を用いて、信頼度を求めるようにしてもよい。
S600の処理終了後、S601に進む。S601において、カウントダウン演出の実行が決定されたか否かが判断される。S601において、カウントダウン演出は実行されないと決定されたとき(S601のNO)、つまり、カウントダウン演出決定処理において、「カウントダウン演出なし」が決定されたときには、S624に進む。一方、S601において、カウントダウン演出は実行されると決定されたとき(S601のYES)、つまり、数字態様のカウントダウン演出および砂時計態様のカウントダウン演出のうちのいずれか決定されたときには、S602に進む。
S602では、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータに基づいて当りであるか否かを判断する。S602において、当りであると判定されたときには(S602のYES)、S603に進み、はずれであると判定されたときには(S602のNO)、S605に進む。
S603において、当り時結果演出実行決定用テーブルを参照して、実行する結果演出を決定する。また、S605では、はずれ時結果演出実行決定用テーブルを参照して、実行する結果演出を決定する。図24は、当り時結果演出実行決定用テーブルと、はずれ時結果演出実行決定用テーブルとを統合したものの一例を示した図である。当該テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM102に記憶されている。また、当該テーブルにおける結果演出の種別は、「演出A」、「演出B」、「演出C」、「演出D」、および「演出E」を含み、当り時(大当り決定時)とはずれ時(はずれ決定時)との各々において、各種別に対して、「実行」と「非実行」とに分けてそれぞれ所定の割合で乱数値SR4(合計100個)が割り振られている。
図24の例では、当り時の欄が、当り時結果演出実行決定用テーブルとなり、はずれ時の欄が、はずれ時結果演出実行決定用テーブルとなる。なお、当り時結果演出実行決定用テーブルとはずれ時結果演出実行決定用テーブルとを統合したテーブルをROM102に記憶するようにしてもよく、当り時結果演出実行決定用テーブルとはずれ時結果演出実行決定用テーブルとを別個にROM102に記憶するようにしてもよい。
たとえば、演出Aにおいては、当り時には、「実行」に「10」、「非実行」に「90」の割合で乱数値SR3が割り振られ、はずれ時には、「実行」に「20」、「非実行」に「80」の割合で乱数値SR3が割り振られる。すなわち、演出Aは、当り時よりもはずれ時に実行されやすい演出であるといえる。
S603またはS605の時点では、該S603またはS605において実行することが決定された結果演出各々についてカウントダウン演出は実行することが決定されている。なお該実行するが決定されたカウントダウン演出については、後述するS616などの処理で実行されない場合もある。
S603およびS605では、結果演出である演出A〜Eのうち複数実行されることが決定される場合もあり、結果演出である演出A〜Eのうちいずれも実行されないことが決定される場合もある。また、当り時においては、演出A<演出B<演出C<演出D<演出Eという関係で実行されやすく、はずれ時においては、上記関係とは逆の関係で実行されやすくなるように割合が設定される。
図24に示すように、演出A〜演出Eには、実行開始タイミングa〜e、実行期間TA〜TE、および、優先順位「5」〜「1」がそれぞれ対応づけられる。優先順位は、カウントダウン演出を実行する演出の数が上限数「3」を超える場合に、カウントダウン演出を実行する演出の数を上限数「3」に制限するために用いられる。図24に示すように、「演出A」が最も優先順位が低く(優先順位の値が最も大きく)、「演出E」が最も優先順位が高く(優先順位の値が最も小さく)、「演出E」>「演出D」>「演出C」>「演出B」>「演出A」という関係で優先順位が高くなるように優先順位が予め定められる。本実施の形態において、優先順位は、たとえば、遊技者にとっての有利度(大当り状態に制御されるか否かについての信頼度)が高いほど高く、有利度が低いほど低くなるように定められるものとする。なお、図24に示す優先順位の設定は、一例であり、特に、図24に示す優先順位に限定されるものではない。
なお、本実施の形態においては、抽出される乱数値SR3に基づいて、演出A〜演出Eの実行の有無が決定される(抽出される一つの乱数値から演出A〜演出Eの各々の実行の有無が一意に決定される)ものとして説明したが、演出A〜演出Eの各々に異なる乱数値を所定の割合で割り振ることにより、演出A〜演出Eの各々の実行の有無を他の演出とは独立して決定するようにしてもよい。
算出式αを用いて、演出A〜Eの信頼度を算出すると、演出A〜Eの信頼度については、0.5%、2%、9%、19%、47%となる。また、変動表示の開始から、「実行」と決定された結果演出の終了時点までの期間が、変動パターンコマンド格納領域に格納されているコマンドに基づく変動期間(変動が開始してから終了するまでの期間)を超える場合には、乱数値SR3が「実行」を示す値であるか否かに関わらず、「実行」と決定された結果演出の「非実行」を決定する。たとえば、「実行」と決定された結果演出が、演出Aである場合において、変動表示の開始から演出Aの終了時点(図18に示す時間a+実行期間TA)までの期間が、変動パターンコマンド格納領域に格納されているコマンドに基づく変動期間(変動が開始してから終了するまでの期間)を超える場合には、乱数値SR4が「実行」を示す値であるか否かに関わらず、演出Aの「非実行」を決定する。
また、S603において実行することが決定された結果演出それぞれについてカウントダウン演出が実行される。たとえば、S603において、実行される結果演出が、結果演出A、Bであるときには、該結果演出A、Bそれぞれについてカウントダウン演出の実行が決定される。
S603の処理が終了すると、S604に進み、S605の処理が終了すると、S606に進む。S604において、当り時カウント期間決定用テーブルを参照して、実行されるカウントダウン演出の期間が決定される。また、S606では、はずれ時カウント期間決定用テーブルを参照して、実行されるカウントダウン演出の期間が決定される。ここで、S604では、S603で実行することが決定された結果演出全てについてのカウントダウン演出それぞれの期間が決定される。また、S606では、S605で実行することが決定された結果演出全てについてのカウントダウン演出それぞれの期間が決定される。
図25は、当り時カウントダウン期間決定用テーブルと、はずれ時カウントダウン期間決定用テーブルとを統合したものの一例を示した図である。当該テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM102に記憶されている。また、当該テーブルにおける実行期間は、「3秒」、「7秒」、「10秒」および「20秒」とを含み、各期間に対して当り時(大当り時)とはずれ時とに分けてそれぞれ所定の割合で乱数値SR5(合計100個)が割り振られている。
特に当り時においては、実行期間として最も長い「20秒」が最も選択されやすく、実行期間としても最も短い「3秒」が最も選択されにくくなるように、乱数値SR5が割り振られている。すなわち、当り時においては、「20秒」>「10秒」>「7秒」>「5秒」という関係で選択されやすくなるように乱数値SR5が割り振られている。
はずれ時においては、「20秒」が最も選択されにくく、「3秒」が最も選択されやすくなるように、乱数値SR4が割り振られている。すなわち、はずれ時においては、「20秒」>「10秒」>「7秒」>「3秒」という関係で選択されにくくなるように(逆の順序で選択されやすくなるように)乱数値SR5が割り振られている。
なお、当り時カウントダウン期間決定用テーブルと、はずれ時カウントダウン期間決定用テーブルとを統合したテーブルをROM102に記憶するようにしてもよく、当り時結果演出実行決定用テーブルとはずれ時結果演出実行決定用テーブルとを別個にROM102に記憶するようにしてもよい。
S607において、演出制御用CPU101は、実行することが決定されたカウントダウン演出の数(決定数)が3よりも大きいか否かを判定する。ここで、カウントダウン演出の数とは、実行される結果演出の数と同義である。なぜならば、S603またはS605の時点では、該S603またはS605において実行することが決定された結果演出全てについてカウントダウン演出が実行されるからである。たとえば、S603において、実行することが決定された結果演出が演出A〜E(つまり、実行が決定された結果演出は5個)である場合には、該5個の結果演出それぞれについてカウントダウン演出が実行されることから、カウントダウン演出の数も「5個」となる。
S607において、演出制御用CPU101は、カウントダウン演出の決定数が3よりも大きい場合(S607のYES)、カウントダウン演出制限処理(S608)を実行する。演出制御用CPU101は、カウントダウン演出制限処理において、カウントダウン演出の決定数を3に制限する。演出制御用CPU101は、上述した図24の演出実行決定用テーブルに設定された優先順位の上位3つの演出(演出A〜演出Eのうち非実行が決定された演出は除く)に対してカウントダウン演出を実行することを決定する。S608の処理が終了すると、S610に進む。S610において、演出制御用CPU101は、実行期間が決定されたカウントダウン演出が重複するか否かを判定する。
演出制御用CPU101は、たとえば、カウントダウン演出が複数実行される場合に、各カウントダウン演出の開始タイミングと終了タイミングとを特定する。演出制御用CPU101は、たとえば、複数のカウントダウン演出のうちのいずれか一つの第1カウントダウン演出の開始タイミングと終了タイミングとの間に、他の第2カウントダウン演出の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれかが存在する場合には、第1カウントダウン演出と第2カウントダウン演出とが重複すると判定する。
演出制御用CPU101は、たとえば、複数のカウントダウン演出のうちのいずれか一つの第1カウントダウン演出の開始タイミングと終了タイミングとの間に、他の第2カウントダウン演出の開始タイミングおよび終了タイミングのいずれも存在しない場合には、第1カウントダウン演出と第2カウントダウン演出とは重複しないと判定する。なお、演出制御用CPU101は、たとえば、カウントダウン演出の決定数が1や0である場合には、カウントダウン演出は重複しないと判定する。
演出制御用CPU101は、カウントダウン演出の実行期間が重複すると判定された場合(S610のYES)、カウントダウン演出の実行期間が重複する演出のうちの一方の演出が可動体落下演出(演出E)であるか否かを判定する(S611)。カウントダウン演出の実行期間が重複しないと判定される場合には(S610のNO)、S622に進む。
なお、演出制御用CPU101は、3つのカウントダウン演出が重複する場合には、カウントダウン演出後に実行される演出に可動体落下演出(演出E)が含まれるか否かを判定する。
重複する演出の一方が可動体落下演出である場合(S611のYES)、演出制御用CPU101は、可動体落下演出を優先側(優先的)に決定する(S612)。重複する演出の一方が可動体落下演出でない場合(S611のNO)、演出制御用CPU101は、カウントダウン演出の開始タイミングが早い一方の演出を優先側に決定する(S613)。
演出制御用CPU101は、カウントダウン演出の実行期間の調整により非優先側の演出が実行される前のカウントダウン演出(以下、非優先側のカウントダウン演出と記載する)が実行可能であるか否かを判定する(S614)。
演出制御用CPU101は、たとえば、優先側の演出の開始タイミングが非優先側の演出の開始タイミングよりも早い場合には、優先側の演出が実行される前のカウントダウン演出(以下、優先側のカウントダウン演出と記載する)が終了するタイミング(優先側の演出の開始タイミング)から非優先側の演出が開始されるタイミングまでの時間が所定時間(たとえば、3秒)以上である場合に、カウントダウン演出の実行期間の調整により非優先側のカウントダウン演出が実行可能であると判定する。
あるいは、演出制御用CPU101は、たとえば、優先側の演出の開始タイミングが非優先側の演出の開始タイミングよりも遅い場合には、非優先側のカウントダウン演出が終了するタイミング(非優先側の演出の開始タイミング)から優先側の演出が開始されるタイミングまでの時間が所定時間(たとえば、3秒)以上である場合にも、カウントダウン演出の実行期間の調整により非優先側のカウントダウン演出が実行可能であると判定する。
演出制御用CPU101は、カウントダウン演出の実行期間の調整により非優先側のカウントダウン演出が実行可能であると判定された場合(S614のYES)、カウントダウン演出実行期間調整処理を実行する(S615)。
具体的には、演出制御用CPU101は、たとえば、優先側の演出の開始タイミングが非優先側の開始タイミングよりも早い場合には、優先側のカウントダウン演出が終了するタイミングから非優先側の演出が開始されるタイミングまでの期間に応じて、非優先側のカウントダウン演出の実行期間を調整する。
演出制御用CPU101は、優先側のカウントダウン演出が終了してから非優先側の演出が開始されるタイミングまでの時間がn秒以上n+1秒未満のときに非優先側のカウントダウン演出の実行期間をn秒(nは整数)以内の期間とする。演出制御用CPU101は、たとえば、優先側のカウントダウン演出が終了してから非優先側の演出が開始されるタイミングまでの時間が5秒以上6秒未満であれば、非優先側のカウントダウン演出の実行期間を5秒とし、6秒以上7秒未満であれば非優先側のカウントダウン演出の実行期間を6秒とする。なお、演出制御用CPU101は、たとえば、優先側のカウントダウン演出が終了してから非優先側の演出が開始されるタイミングまでの時間がn秒以上n+1秒未満であれば、実行期間をn秒以内の期間(すなわち、1秒〜n秒のいずれかの期間)としてもよい。
同様に、演出制御用CPU101は、たとえば、優先側の演出の開始タイミングが非優先側の開始タイミングよりも遅い場合には、非優先側のカウントダウン演出が終了するタイミングから優先側の演出が開始されるタイミングまでの期間に応じて、優先側のカウントダウン演出の実行期間を調整する。
演出制御用CPU101は、非優先側のカウントダウン演出が終了してから優先側の演出が開始されるタイミングまでの時間がn秒以上n+1秒未満のときに優先側のカウントダウン演出の実行期間をn秒(nは整数)とする。
演出制御用CPU101は、カウントダウン演出の実行期間の調整により非優先側のカウントダウン演出が実行可能でないと判定された場合(S614のNO)、非優先側の演出におけるカウントダウン演出を「非実行」に決定する(S616)。S615の処理終了後、S616の処理終了後、S610においてNOと判断されたときには、S622に進む。
このように、S601において、カウントダウン演出の実行が決定されないと判断されたときには(S601のNO)、S624に進む。一方、S601において、カウントダウン演出の実行が決定されると判断されたときには(S601のYES)、S602〜S616の処理を経てS622に進む。
また、以下では、カウントダウン演出と結果演出とをまとめて「第1予告演出」という。つまり、図19は、第1予告演出について示したものであるともいえる。また、第1予告演出は、該第1予告演出実行中に実行される変動表示において大当り図柄が表示されるか否か(大当り状態に制御されるか否か)を予告する演出である。また、S622以降の処理では、第2予告演出を決定するか否か、および第2予告演出の態様などを決定する。第2予告演出は、該第2予告演出実行中に実行される変動表示において大当り図柄が表示されるか否か(大当り状態に制御されるか否か)を予告する演出である。第1予告演出と第2予告演出とは異なる演出であり、第2予告演出は、カウントダウン演出中に実行される演出である。
S622では、カウントダウン演出実行時の第2予告演出種別決定用テーブルを参照して第2予告演出種別を決定する。また、S624では、カウントダウン演出非実行時の第2予告演出種別決定用テーブルを参照して第2予告演出種別を決定する。
図26は、カウントダウン演出実行時の第2予告演出種別決定用テーブルと、カウントダウン演出非実行時の第2予告演出種別決定用テーブルとを統合したものの一例を示した図である。当該テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM102に記憶されている。カウントダウン演出実行時の第2予告演出種別決定用テーブルは、図26の「カウントダウン演出実行時」の欄に示されたテーブルであり、カウントダウン演出非実行時の第2予告演出種別決定用テーブルは、図26の「カウントダウン演出非実行時」の欄に示されたテーブルである。当該テーブルにおける第2予告演出の種別は、「ステップアップ予告」、「カットイン予告」、「セリフ予告」、「ミニキャラ予告」を含む。
カウントダウン演出実行時の第2予告演出種別決定用テーブルでは、「ステップアップ予告」、「カットイン予告」、「セリフ予告」、「ミニキャラ予告」に対して、それぞれ所定の割合で乱数値SR6(合計100個)が割り振られている。たとえば、カウントダウン演出実行時の第2予告演出種別決定用テーブルでは、「ステップアップ予告」、「カットイン予告」、「セリフ予告」、「ミニキャラ予告」に対して、それぞれ80、50、30、20が割り振られている。また、カウントダウン演出非実行時の第2予告演出種別決定用テーブルでは、「ステップアップ予告」、「カットイン予告」、「セリフ予告」、「ミニキャラ予告」に対して、それぞれ60、30、15、10が割り振られている。
このように図26に示すように、カウントダウン演出実行時のときには、カウントダウン演出非実行時のときよりも、全ての第2予告演出(「ステップアップ予告」、「カットイン予告」、「セリフ予告」、「ミニキャラ予告」)の決定確率が高く設定されている。
ステップアップ予告とは、1の始動入賞に対して実行される図柄の変動表示中に実行される予告の1種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)することにより予告をする予告演出をいう。本実施形態では、所定のキャラクタ(以下、「ステップアップキャラ」という。)がステップアップするものとする。
なお、該ステップアップ予告の変形例として、変化する回数(ステップ数)が多い程、予告対象に対する信頼度(期待度)が高くなる。予告の対象となるのは、大当りまたはリーチとなる旨を予告するものとしてもよいが、確変大当り、特定のリーチ、確変への昇格を予告する対象も変化するものであってもよい。たとえば、ステップ1〜5のステップのうち、ステップ1からステップ3までステップアップすると「リーチ確定」、ステップ4までステップアップすると「スーパーリーチ確定」、ステップ5までステップアップすると「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)とは、異なるキャラクタが順番に登場することで、ステップアップするようなものであってもよいし、1のキャラクタの形状等が変化することで、ステップアップするようなものでもよい。つまり、遊技者から見て、予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば、上記例に限らずステップアップ予告であるといえる。ここで、キャラクタとは、人間、動物、および、植物等の生物、ならびに、何らかのシンボル、文字、および、記号等の生物以外の物を示す映像(これらをそのまま示す画像およびこれらをモチーフとした画像を含む)をいい、遊技者が、図柄(演出図柄)とは異なる画像として認識できるものであれば、あらゆる画像が含まれる。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップアップ予告の実行を決定する場合には、いずれのステップまで実行するかを決定する(たとえば、ステップ1からステップ5まである予告演出のうちのステップ1からいずれのステップまで実行するかを決定する)。
カットイン予告とは、所定のキャラクタ画像が画面に大きくカットインすることにより予告をする予告演出をいう。また、カットイン予告の変形例として、予告対象に対する信頼度に応じたキャラクタ画像がカットインされるようにしてもよい。たとえば、カットインされるキャラクタ画像が、キャラクタ画像Aが表示される場合には、大当り状態に制御される信頼度が高く、キャラクタ画像Bが表示される場合には、キャラクタ画像Aよりも信頼度が低いとしてもよい。
また、結果演出としてのカットイン予告(図18の演出C)でカットインされる第1キャラクタ画像と、第2予告演出としてのカットイン予告(図26のカットイン予告)でカットインされる第2キャラクタ画像とでは、関連を持たせてもよく、また、関連を持たせないようにしてもよい。ここで、「第1キャラクタ画像と第2キャラクタ画像とで関連を持たせる」とは、たとえば、第2キャラクタは、第1キャラクタと同一のキャラクタとしてもよい。また、第2キャラクタは、第1キャラクタと類似のキャラクタであってもよい。また、第2キャラクタは、第1キャラクタが成長したキャラクタなどとしてもよい。一方、「第1キャラクタ画像と第2キャラクタ画像とで関連を持たせない」とは、第2キャラクタは、第1キャラクタと全く異なるキャラクタとしてもよい。
また、大当り状態に制御されるか否かで、「第1キャラクタ画像と第2キャラクタ画像とで関連を持たせる」確率を異ならせるようにしてもよい。たとえば、大当り状態に制御されることが決定されているときには、大当り状態に制御されることが決定されていないときよりも、「第1キャラクタ画像と第2キャラクタ画像とで関連を持たせる」確率を高くするようにしてもよい。このような構成によれば、第1キャラクタ画像と第2キャラクタ画像とで関連がある場合には、「大当り状態に制御されるのではないか」といった期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、大当り状態に制御されることが決定されていないときには、大当り状態に制御されることが決定されているときよりも、「第1キャラクタ画像と第2キャラクタ画像とで関連を持たせる」確率を高くするようにしてもよい。このような構成によれば、第1キャラクタ画像と第2キャラクタ画像とで関連がない場合には、「大当り状態に制御されるのではないか」といった期待感を遊技者に抱かせることができる。
セリフ予告とは、セリフを表示することにより予告をする予告演出をいう。たとえば、セリフ予告として、「激熱!!」といったセリフを表示する。また、セリフ予告の変形例として、セリフ予告では、予告対象に対する信頼度に応じたセリフが表示されるようにしてもよい。「激熱」といったセリフである場合には大当り状態に制御される信頼度が高く、「熱いかも」といったセリフである場合には、「激熱」といったセリフよりも大当り状態に制御される信頼度が低いとしてもよい。
ミニキャラ予告とは、小さいキャラを表示することにより予告をする予告演出をいう。また、ミニキャラ予告の変形例として、予告対象に対する信頼度に応じた小さいキャラが表示されるようにしてもよい。たとえば、ミニキャラ画像Aが表示される場合には、大当り状態に制御される信頼度が高く、ミニキャラ画像Bが表示される場合には、ミニキャラ画像Aが表示されたときよりも大当り状態に制御される信頼度が低いとしてもよい。
S622の処理またはS624の処理が終了すると、S625に進む。S625では、S622またはS624の処理において、第2予告演出が実行される旨が決定されたか否かが判断される。S625において、第2予告演出が実行される旨が決定された場合には(S625のYES)、S626に進む。また、S625において、第2予告演出は実行されない旨が決定された場合には(S625のNO)、演出選択処理を終了させる。
S626において、S602の処理同様、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータに基づいて大当りの有無を判定する。S626において、当りであると判定されたときには(S626のYES)、S628に進み、ハズレであると判定されたときには(S626のNO)、S634に進む。
S628において、当り時第2予告演出態様決定用テーブルを参照して、第2予告演出の態様を決定する。また、S634において、はずれ時第2予告演出態様決定用テーブルを参照して、第2予告演出の態様を決定する。図27は、当り時第2予告演出態様決定用テーブルと、はずれ時第2予告演出態様決定用テーブルとを統合したものの一例を示した図である。当該テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM102に記憶されている。当り時第2予告演出態様決定用テーブルは、「当り時」の欄に示されたテーブルであり、はずれ時第2予告演出態様決定用テーブルは、「はずれ時」の欄に示されたテーブルである。
S628では、乱数値SR7の値を抽出し、乱数値SR7の抽出値と、図27に示す当り時第2予告演出態様決定用テーブルとに基づいて、第2予告演出の態様を決定する。当該テーブルにおける第2予告演出の態様は、「白」、「赤」、「銀」、「金」、「虹」を含む。たとえば、S622またはS624で、第2予告演出として、ステップアップが決定されたときには、ステップアップキャラは、S628またはS634で決定された色の態様で表示される。たとえば、S628またはS634で「赤」が決定されたときには、第2予告演出として、赤色のステップアップキャラが表示される。
また、S622またはS624で、第2予告演出として、カットインが決定されたときには、カットインされるキャラクタが、S628またはS634で決定された色の態様で表示される。たとえば、S628またはS634で「赤」が決定されたときには、第2予告演出として、赤色のキャラクタがカットインして表示される。
また、S622またはS624で、第2予告演出として、セリフが決定されたときには、セリフの枠の色が、S628またはS634で決定された色の態様で表示される。たとえば、S628またはS634で「赤」が決定されたときには、第2予告演出として、赤色の枠のセリフが表示される。
また、S622またはS624で、第2予告演出として、ミニキャラが決定されたときには、ミニキャラが、S628またはS634で決定された色の態様で表示される。たとえば、S628またはS634で「赤」が決定されたときには、第2予告演出として、赤色のミニキャラが表示される。
このように、第2予告演出については、第2予告演出の種類のみならず、決定された第2予告演出の種類についての態様も決定されることから、多様な第2予告演出を実行することができる。
また、図27に示される演出態様(「白」、「赤」、「銀」、「金」、「虹」)で実行される第2予告演出それぞれの信頼度X2は、0.05%、1%、4%、16%、34%となる。これらの信頼度は、前述の算出式αにより算出される。
なお、第2予告演出の演出態様の信頼度X2において、図23で説明したカウントダウン演出の各種別に対応する信頼度X2’を考慮したものでもよい。X2’=1−(1−カウントダウン演出の信頼度)×(1−カウントダウン演出の各種別に対応する信頼度を考慮していない第2予告演出の演出態様の信頼度)により算出される。
たとえば、カウントダウン演出の態様が「数字態様」に決定され、第2予告演出の演出態様が「虹」に決定された場合のX2’は、1−(1−0.23)×(1−0.34)=0.43(=43%)となる。
なお、図27に示すように、演出態様を色表示の態様とするものに限られず、演出態様は、他の態様であってもよい。たとえば、演出態様は、キャラ表示の態様であってもよい。たとえば、第2予告演出の演出態様をキャラA〜Fのいずれかが表示される態様とし、各キャラA〜Fに応じて信頼度を異ならせるようにしてもよい。
S628の処理が終了すると、S630に進む。S630において、補正処理が実行される。ここで、補正処理とは、「「S603で決定された結果演出の信頼度X1」<「S628で決定された演出態様での第2予告演出の信頼度X2」となる場合において、X1>X2となるように、第2予告演出の演出態様を補正(変更)する」処理である。
たとえば、S603で決定された結果演出が演出Cであり、S628で決定された第2予告演出の演出態様が「虹」に決定された場合について説明する。この場合には、結果演出である演出Cの信頼度X1は9%である一方、第2予告演出の信頼度X2は、34%となり、X1<X2となる。この場合において、S630の補正処理により、X1>X2となるように、第2予告演出の演出態様が補正される。具体的には、X1>X2となるような演出態様であって、第2予告演出の演出態様のうち最も信頼度が高い演出態様に補正される。図27の例では、第2予告演出の演出態様が、「虹」から「銀」に補正される。なお、第2予告演出の演出態様が「銀」に補正された後の第2予告演出の信頼度X2は、4%となり、X1>X2となる。このような補正処理を実行することにより、結果演出よりも信頼度が高い第2予告演出を実行させないようにすることができる。なお、この補正処理により演出態様が補正されるときにおいて、結果演出よりも信頼度が低い演出態様が複数ある場合には、該複数の演出態様から抽選で決定するようにしてもよい。たとえば、S603で決定された結果演出が演出Cであり、S628で決定された第2予告演出の演出態様が「虹」に決定された場合には、結果演出Cよりも信頼度が低い第2予告演出の演出態様が複数(銀、赤、白)あることから、該複数の演出態様から抽選で演出態様が決定される。
また、S630の補正処理において、複数の結果演出の実行が決定された場合には、該複数の結果演出それぞれの信頼度のうち、最も高い信頼度がX1となる。たとえば、S603において、複数の結果演出として、演出A、B、Dが決定されたときには、信頼度X1は、演出Dの信頼度である19%となる。また、S630の補正処理において、複数の結果演出の実行が決定された場合には、該複数の結果演出それぞれの信頼度のうち、最も低い信頼度をX1としてもよい。たとえば、S603において、複数の結果演出として、演出B、Dが決定されたときには、信頼度X1は、演出Bの信頼度である2%となる。S630の処理が実行されると、S632に進む。また、S626の処理終了後、S630の補正処理前の時点で、X1>X2である場合には、S630の補正処理は実行されず、S632に進む。
なお、変形例として、X1<X2となる場合には、補正処理において第2予告演出を実行しないような補正処理を実行してもよい。
S632において、第2予告演出開始タイミング決定用テーブルを参照して、第2予告演出開始タイミング決定処理が実行される。第2予告演出開始タイミング決定処理は、カウントダウン演出の実行期間において、第2予告演出の開始タイミングを決定する処理である。図28は、第2予告演出開始タイミング決定用テーブルの一例を示した図である。当該テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM102に記憶されている。当該テーブルにおける第2予告演出の開始タイミングの種別は、「カウントダウン演出開始時から2秒経過時」、「カウントダウン演出開始時から4秒経過時」、「カウントダウン演出開始時から7秒経過時」、「カウントダウン演出開始時から10秒経過時」を含む。
また、カウントダウン演出の実行時間(カウントダウン時間)ごとに、所定の割合で乱数値SR8が割り振られている。たとえば、カウントダウン演出の時間が20秒である場合については、「カウントダウン演出開始時から2秒経過時」、「カウントダウン演出開始時から4秒経過時」、「カウントダウン演出開始時から7秒経過時」、「カウントダウン演出開始時から10秒経過時」それぞれに「25」が割り振られている。
一方、S634の処理が終了すると、S636では、第2予告演出開始タイミング決定処理が実行される。S636での第2予告演出開始タイミング決定処理では、たとえば、演出図柄の変動が開始してから何秒後に第2予告演出を実行するかを乱数抽選により決定する。S632またはS636の処理が終了すると、演出選択処理は終了する。
[カウントダウン演出の実行期間が重複する場合の調整について]
次に、図29〜図31を用いてカウントダウン演出の実行期間が重複する場合の実行期間の調整の具体例について説明する。
図29は、一方のカウントダウン演出の実行期間の調整によりカウントダウン演出の実行期間の重複を回避する動作を説明するための図である。
S603において、演出Aおよび演出Bが実行されることが決定され、演出C〜演出Eのいずれも非実行とすることが決定された場合を想定する。また、S604において、たとえば、演出Aの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間が「3秒」として決定され、演出Bの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間が「10秒」として決定される場合、演出Aの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間と、演出Bの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間とが重複すると判定される(S610のYES)。演出Aおよび演出Bは、いずれも可動体落下演出ではないため(S611のNO)、カウントダウンの開始タイミングの早い演出Bが優先側に決定される(S613)。
非優先側の演出Aのカウントダウン演出が終了するタイミングから優先側の演出Bが開始されるタイミングまでの時間が所定時間以上であるため、カウントダウン演出の実行期間の調整により非優先側のカウントダウン演出が実行可能であると判定される(S614のYES)。そのため、カウントダウン演出実行期間調整処理が実行され(S615)、非優先側の演出Aの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間が「3秒」として決定され、優先側の演出Bの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間が「6秒」として決定される。
図30は、一方のカウントダウン演出の非実行によりカウントダウン演出の実行期間の重複を回避する動作を説明するための図である。
S603において、演出Aおよび演出Cが実行されることが決定され、演出B、DおよびEのいずれもが非実行とすることが決定された場合を想定する。また、S604において、演出Aの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間および演出Cの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間の各々がいずれも「3秒」と決定される場合、演出Aの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間と、演出Cの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間とが重複すると判定される(S610のYES)。演出Aおよび演出Cは、いずれも可動体落下演出ではないため、カウントダウンの開始タイミングの早い演出Aが優先側に決定される(S613)。
優先側の演出Aのカウントダウン演出が終了するタイミングから非優先側の演出Cが開始されるタイミングまでの時間が所定時間よりも少ないため、カウントダウン演出の実行期間の調整により非優先側のカウントダウン演出が実行可能でないと判定される(S614のNO)。そのため、非優先側の演出Cのカウントダウン演出の非実行が決定される(S616)。
図31は、可動体落下演出のカウントダウン演出を優先して実行することによりカウントダウン演出の実行期間の重複を回避する動作を説明するための図である。
S603において、演出Bおよび演出Eが実行されることが決定され、演出A、CおよびDのいずれもが非実行とすることが決定された場合を想定する。また、S604において、演出Bの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間および演出Eの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間の各々がいずれも「3秒」と決定される場合を想定する。このとき、演出Bの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間と、演出Eの前に実行されるカウントダウン演出の実行期間とが重複する(S610)。重複する演出の一方が可動体落下演出であるため(S611)、可動体落下演出である演出Eが優先側に決定される(S612)。
非優先側の演出Bのカウントダウン演出が終了するタイミングから優先側の演出Eが開始されるタイミングまでの時間が所定時間よりも少ないため、カウントダウン演出の実行期間の調整により非優先側のカウントダウン演出が実行可能でないと判定する(S614のNO)。そのため、非優先側の演出Bのカウントダウン演出の非実行が決定される(S616)。
[カウントダウン演出と結果演出との具体例]
次に、図32を用いて変動表示が開始された後に実行されるカウントダウン演出と結果演出との具体例を説明する。図32は、カウントダウン演出と結果演出の動作を説明するための図である。図32において、カウントダウン演出中に実行される第2予告演出の説明は省略し、後述する図33において、該第2予告演出を説明する。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が入賞した場合には、特別図柄および演出図柄の変動表示が開始される。変動表示が開始されると、演出表示装置9における表示画面の左、中、右の3箇所の図柄表示領域の各々において、演出図柄が変動表示状態となる。
変動表示が開始してから所定時間経過後に図32(a)に示すように、サブ表示装置152が、表示領域が遊技者にとって視認可能となる所定位置まで上昇する。S603において、演出Aを実行することが決定され、かつ、演出Aのカウントダウン演出の実行期間を「3秒」として決定される場合、図32(b)に示すように、演出Aが開始されるタイミングaの3秒前のタイミングで第1特定値である「3」からカウントダウンが開始される。カウントされる値の各々は、カウントダウン毎にサブ表示装置152に更新表示される。カウントダウン演出は、図32(c)に示すようにサブ表示装置152に表示される値が第2特定値である「0」になるまで継続される。
サブ表示装置152に表示される値が「0」となると、図32(d)に示すように、サブ表示装置152に「0」が表示された時点から、遅延することなく、演出A(特別背景演出)が実行される。
また、S603において、たとえば、演出Bを実行することが決定され、かつ、演出Bについてのカウントダウン演出の実行期間を「3秒」として決定される場合、上述のように図32(b)および図32(c)を用いて説明したとおり、カウントダウン演出は、演出Bが開始されるタイミングbの3秒前のタイミングで開始され、サブ表示装置152に表示される値が「0」になるまで継続される。
サブ表示装置152に表示される値が「0」となると、図32(e)に示すように、サブ表示装置152に「0」が表示された時点から遅延することなく、演出B(群予告)が実行される。
一方、S603において、演出Eを実行することが決定され、かつ、演出Eについてのカウントダウン演出の実行期間を「3秒」として決定される場合、上述のように図32(b)および図32(c)を用いて説明したとおり、カウントダウン演出は、演出Eが開始されるタイミングeの3秒前のタイミングで開始され、サブ表示装置152に表示される値が「0」になるまで継続される。
サブ表示装置152に表示される値が「0」になると、図32(f)に示すように、サブ表示装置152に「0」が表示された時点が経過し、さらに、当該時点から所定の遅延時間が経過した後に可動体156が自重で落下する動作が行なわれる。
[第1予告演出と第2予告演出の具体例]
次に、第1予告演出と第2予告演出との具体例について説明する。図33(a)に示すように、演出図柄の表示結果が「5」「6」「7」が導出されたとする。また、図26で説明したように、カウントダウン演出が実行されないと決定されたときには、カウントダウン演出が実行されると決定されたときよりも、第2予告演出の実行確率は低くなるように設定されている。カウントダウン演出の実行が決定されず(S601のNO、つまり結果演出の実行も決定されず)、かつ第2予告演出の非実行が決定されたとき(S624)には、図33(b)に示すように、サブ表示装置152を上昇させずに、次の変動表示が開始される。
次に、カウントダウン演出の実行が決定され(S601のYES、図23)、結果演出として演出Bの実行が決定され(S603、図24)、該カウントダウン演出のカウントダウン時間が10秒に決定され(S604、図25)、第2予告演出としてセリフが決定され(S622、図26)、該第2予告演出の演出態様が「赤」に決定され(S628、図27)、該第2予告演出の開始タイミングが「カウントダウン演出開始時から4秒経過時」に決定された(S632、図28)場合について説明する。
この場合には、図33(c)に示すように、次の変動表示が開始してから所定時間経過後に、サブ表示装置152が、表示領域が遊技者にとって視認可能となる所定位置まで上昇して、演出Bが開始されるタイミングbの10秒前のタイミングで第1特定値である「10」からカウントダウンが開始される。カウントダウン演出が開始されたタイミングから4秒経過したタイミングで、セリフ予告である第2予告演出が実行される。図33でのセリフ予告は、「激熱!!」という文字がセリフとして表示される予告である。
ここで、サブ表示装置152の表示領域のうち、カウントされる値(図33(d)の例では、「6」)が表示される領域を、「カウント値領域152a」という。第2予告演出による情報(図33(d)の例では、「激熱!!」というセリフ)が表示される領域を「第2予告演出領域154a」とする。演出制御用CPU101は、サブ表示装置152の表示領域のうち、カウント値領域152aとは異なる領域(第2予告演出領域154a)を用いて、第2予告演出を実行する。換言すると、カウント値領域152aと、第2予告演出領域154aとが重複しないように、カウントダウン演出および第2予告演出を実行する。
図33(d)の状態からさらに、6秒経過したタイミングにおいて、図33(e)に示されるように、カウントダウン演出と、第2予告演出としてのセリフ予告とが終了するとともに、演出Bが開始される。このように、カウントダウン演出中に実行される第2予告演出は、該カウントダウン演出とともに終了する。なお、変形例として、カウントダウン演出中に実行される第2予告演出は、該カウントダウン演出が終了するタイミングよりも前の特定タイミングで終了させるようにしてもよい。該特定タイミングは、カウントダウン演出が終了するタイミングよりも、予め定められた所定時間(たとえば、1秒)前としてもよい。また、該特待タイミングは、たとえば、乱数抽選などにより決定するようにしてもよい。また、第2予告演出の種類に応じて、該特定タイミングを異ならせるようにしてもよい。たとえば、信頼度が低い第2予告演出よりも信頼度が高い第2予告演出の方が、特定タイミングが遅くなるように設定してもよい。
[本実施形態により得られる主な効果]
次に、本実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図26で説明したように、カウントダウン演出の実行が決定されているとき(カウントダウン演出が実行されるとき)と、カウントダウン演出の非実行が決定されているとき(カウントダウン演出が実行されないとき)とで、第2予告演出が実行される確率が異なるように設定されている。したがって、カウントダウン演出が実行されるか否かで第2予告演出の実行割合が異なり、カウントダウン演出が実行されるか否かに対して遊技者の注目を集めることができ、カウントダウン演出中の興趣を向上させることができる。
(2) 図26で説明したように、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、第2予告演出の実行確率が高くなるように設定されている。図26の例では、4種類の第2予告演出に振り分けられている乱数値SR6の値の合計値は、カウントダウン演出実行時(合計値は180)の方がカウントダウン演出非実行時(合計値は115)よりも高く設定されている。さらに、4種類の第2予告演出それぞれに振り分けられている乱数値SR6についても、カウントダウン演出実行時の方がカウントダウン演出非実行時よりも高く設定されている。たとえば、第2予告演出としてのステップアップについては、カウントダウン演出実行時では、「80」が振り分けられているのに対し、カウントダウン演出非実行時では、「60」が振り分けられている。このような構成によれば、カウントダウン演出が実行されたときには、カウントダウン演出が実行されないときよりも、第2予告演出が実行され易くなることから、該カウントダウン演出に対する興趣を向上させることができる。
(3) 図27に示すように、第2予告演出の複数種類の演出態様のうち、最も信頼度が高い演出態様は「虹」である。図28で説明したように、第2予告演出の実行が決定されたときに(S625のYES)、第2予告演出の演出態様を決定する(S628またはS634)。また、“(2)”で述べたように、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、第2予告演出の実行確率は高く設定されている。したがって、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、「虹」の演出態様での第2予告演出の実行確率が高くなるように設定されていることになる。よって、カウントダウン演出に対する興趣を向上させることができる。
(4) 図22の補正処理(S630)により、結果演出よりも信頼度が高い第2予告演出を実行させないようにすることができる。したがって、結果演出に対する注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図33(d)で説明したように、演出制御用CPU101は、サブ表示装置152の表示領域のうち、カウント値領域152aとは異なる領域(第2予告演出領域154a)を用いて、第2予告演出を実行する。したがって、第2予告演出によって、カウントダウン演出(カウントされる値)の視認が阻害されることを防止でき、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 図33(d)、(e)で説明したように、カウントダウン演出中に実行される第2予告演出は、該カウントダウン演出とともに終了する。したがって、カウントダウン演出以降も第2予告演出が継続されることによる違和感を遊技者に感じさせることを防止することができる。
(7) 演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウントダウン演出が実行されていないときには(サブ表示装置152が図3に示す位置まで移動していないときには)、特定可動体を阻害位置に移動させる制御が可能である。一方、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウントダウン演出が実行されているときには、特定可動体を全く移動させない制御、または、阻害位置とは異なる位置に特定可動体を移動させる制御を実行する。このような制御が実行されることにより、特定可動体により、サブ表示装置152のカウント値の視認が阻害されることを防止できる。
(8) 図31などで説明したように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、サブ表示装置152に表示されるカウントダウン演出の実行期間が重複しないように、複数種類の演出のうちの遊技者によって有利度が高い特定演出(演出E)に対する報知を優先して実行することを決定するので、カウントダウン演出の実行の有無および実行期間を適切に決定することができるとともに、サブ表示装置152にカウントダウン演出が表示されたときにその後に演出Eが実行される期待感を向上させることができる。
(9) 図29〜図31などで説明したように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、サブ表示装置152に表示されるカウントダウン演出の実行期間が重複することを実行期間を調整することによって回避させるので、カウントダウン演出の実行頻度の低下を防止できるため、カウントダウン演出の演出効果を向上させることができる。
(10) 図24に示すように、遊技者にとって有利度(信頼度)の高い結果演出は、可動体156を落下させる演出Eを含むので、サブ表示装置152にカウントダウン演出が表示されたときにその後に可動体156の動作が行なわれる期待感を向上させることができる。
(11) カウントダウン演出においてサブ表示装置152に表示される値が「0」になったタイミング以後に可動体156の動作が開始されるように可動体落下演出が実行されるため、遊技者は、サブ表示装置152において表示される値が「0」になることに注目した後に、可動体156の動作に注目することができる。そのため、カウントダウン演出後の可動体を落下させる演出による演出効果を向上させることができる。
(12) サブ表示装置152のカウントダウン演出においてカウントされる値を表示する表示領域と可動体156とは、遊技者が双方を同一の視線で視認困難な位置に設けられる。具体的には、サブ表示装置152はパチンコ遊技機1の中央に設けられ、可動体落下装置154は、落下動作の開始時にパチンコ遊技機1の上部に位置する。そのため、サブ表示装置152に表示される値が「0」になった時点を経過した後に可動体156を落下させる動作を開始するように可動体落下演出(遅延あり)を実行することによって、遊技者は、サブ表示装置152において表示される値が「0」になることに注目した後に、可動体156の動作に注目することができる。そのため、カウントダウン演出後の可動体を落下させる演出による演出効果を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、前述した第1実施形態に係るパチンコ遊技機をスロットマシンに置き換えたものである。このスロットマシンは、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(リール)を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンである。
また、図21、図22で説明した演出選択処理は、所定期間(たとえば、約0.56ms)経過毎に実行される。該演出選択処理において用いられる各テーブル、およびS602、S626の「当り」は、「AT当選」に代替される。本実施形態において、第1予告演出、および第2予告演出は、AT当選したか否かを予告する演出である。ここで、AT当選とは、所定の乱数抽選(ナビ抽選)により決定されるものである。また、スロットマシンのメイン制御部またはサブ制御部は、ナビ抽選でATに制御すると決定した場合において該ナビ抽選により付与されたATゲーム数分だけ、ATに制御し、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ライン上に停止させるための操作手順(押し順)を特定可能なナビ演出を実行するための処理を実行する。
本実施形態のスロットマシンは、前述の構成のほか以下の構成を備え、さらに以下の効果を奏する。
(1) 図26で説明したように、カウントダウン演出の実行が決定されているとき(カウントダウン演出が実行されるとき)と、カウントダウン演出の非実行が決定されているとき(カウントダウン演出が実行されないとき)とで、第2予告演出が実行される確率が異なるように設定されている。したがって、カウントダウン演出が実行されるか否かで第2予告演出の実行割合が異なり、カウントダウン演出が実行されるか否かに対して遊技者の注目を集めることができ、カウントダウン演出の興趣を向上させることができる。
(2) 図26で説明したように、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、第2予告演出の実行確率が高くなるように設定されている。図26の例では、4種類の第2予告演出に振り分けられている乱数値SR6の値の合計値は、カウントダウン演出実行時(合計値は180)の方がカウントダウン演出非実行時(合計値は115)よりも高く設定されている。さらに、4種類の第2予告演出それぞれに振り分けられている乱数値SR6についても、カウントダウン演出実行時の方がカウントダウン演出非実行時よりも高く設定されている。たとえば、第2予告演出としてのステップアップについては、カウントダウン演出実行時では、「80」が振り分けられているのに対し、カウントダウン演出非実行時では、「60」が振り分けられている。このような構成によれば、カウントダウン演出が実行されたときには、カウントダウン演出が実行されないときよりも、第2予告演出が実行され易くなることから、該カウントダウン演出に対する興趣を向上させることができる。
(3) 図27に示すように、第2予告演出の複数種類の演出態様のうち、最も信頼度が高い演出態様は「虹」である。図28で説明したように、第2予告演出の実行が決定されたときに(S625のYES)、第2予告演出の演出態様を決定する(S628またはS634)。また、“(2)”で述べたように、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、第2予告演出の実行確率は高く設定されている。したがって、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、「虹」の演出態様での第2予告演出の実行確率が高くなるように設定されていることになる。よって、カウントダウン演出に対する興趣を向上させることができる。
(4) 図22の補正処理(S630)により、結果演出よりも信頼度が高い第2予告演出を実行させないようにすることができる。したがって、結果演出に対する注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図33(d)で説明したように、スロットマシンのサブ制御部は、サブ表示装置の表示領域のうち、カウントされる値が表示されるカウント値領域とは異なる領域を用いて、第2予告演出を実行する。したがって、第2予告演出によって、カウントダウン演出(カウントされる値)の視認が阻害されることを防止でき、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 図33(d)、(e)で説明したように、カウントダウン演出中に実行される第2予告演出は、該カウントダウン演出とともに終了する。したがって、カウントダウン演出以降も第2予告演出が継続されることによる違和感を遊技者に感じさせることを防止することができる。
(7) スロットマシンの制御部はカウントダウン演出が実行されていないときには、特定可動体を阻害位置に移動させる制御が可能である。一方、制御部は、カウントダウン演出が実行されているときには、特定可動体を全く移動させない制御、または、阻害位置とは異なる位置に特定可動体を移動させる制御を実行する。このような制御が実行されることにより、特定可動体により、サブ表示装置のカウント値の視認が阻害されることを防止できる。
(8) 図31などで説明したように、サブ制御部は、サブ表示装置に表示されるカウントダウン演出の実行期間が重複しないように、複数種類の演出のうちの遊技者によって有利度が高い特定演出(演出E)に対する報知を優先して実行することを決定するので、カウントダウン演出の実行の有無および実行期間を適切に決定することができるとともに、サブ表示装置にカウントダウン演出が表示されたときにその後に演出Eが実行される期待感を向上させることができる。
(9) 図29〜図31などで説明したように、サブ制御部は、サブ表示装置に表示されるカウントダウン演出の実行期間が重複することを実行期間を調整することによって回避させるので、カウントダウン演出の実行頻度の低下を防止できるため、カウントダウン演出の演出効果を向上させることができる。
(10) 図24に示すように、遊技者にとって有利度(信頼度)の高い結果演出は、可動体を落下させる演出Eを含むので、サブ表示装置にカウントダウン演出が表示されたときにその後に可動体の動作が行なわれる期待感を向上させることができる。
(11) カウントダウン演出においてサブ表示装置に表示される値が「0」になったタイミング以後に可動体の動作が開始されるように可動体落下演出が実行されるため、遊技者は、サブ表示装置において表示される値が「0」になることに注目した後に、可動体の動作に注目することができる。そのため、カウントダウン演出後の可動体を落下させる演出による演出効果を向上させることができる。
(12) サブ表示装置のカウントダウン演出においてカウントされる値を表示する表示領域と可動体とは、遊技者が双方を同一の視線で視認困難な位置に設けられる。具体的には、サブ表示装置はスロットマシン1の中央に設けられ、可動体落下装置は、落下動作の開始時にスロットマシンの上部に位置する。そのため、サブ表示装置に表示される値が「0」になった時点を経過した後に可動体を落下させる動作を開始するように可動体落下演出(遅延あり)を実行することによって、遊技者は、サブ表示装置において表示される値が「0」になることに注目した後に、可動体の動作に注目することができる。そのため、カウントダウン演出後の可動体を落下させる演出による演出効果を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を図面により説明してきたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。本発明は、上記の実施形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。以下では、「パチンコ遊技機」の変形例について説明するが、同様の思想をスロットマシンにも適用できる。
[第1予告演出および第2予告演出について]
(1) 本実施形態では、図26に示すように、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、第2予告演出の実行確率が高くなるように設定されている、として説明した。しかしながら、逆に、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、第2予告演出の実行確率が低くなるように設定するようにしてもよい。たとえば、図26の例では、「ステップアップ予告」、「カットイン予告」、「セリフ予告」、「ミニキャラ予告」それぞれについて、カウントダウン演出実行時では60、30、15、10を割り振り、カウントダウン演出非実行時では80、50、35、20を割り振るようにしてもよい。
このような構成によれば、カウントダウン演出が実行されたときには、カウントダウン演出が実行されないときよりも、第2予告演出が実行され難くなることから、カウントダウン演出の進行度合いに注目を集めることができ、カウントダウン演出に対する遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本実施形態では、図27などで説明したように、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、最も信頼度が高い演出態様(「虹」の演出態様)での第2予告演出の実行確率が高くなるように設定されているとして説明した。しかしながら、逆に、カウントダウン演出の実行が決定されているときの方が、カウントダウン演出の非実行が決定されているときよりも、最も信頼度が高い演出態様での第2予告演出の実行確率が低くなるように設定するようにしてもよい。
このような構成によれば、カウントダウン演出が実行されたときには、カウントダウン演出が実行されないときよりも、最も信頼度が高い演出態様での第2予告演出が実行され難くなることから、カウントダウン演出の進行度合いに注目集めることができ、カウントダウン演出に対する遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 本実施形態では、4種類の予告演出のうちから実行される第2予告演出を決定する確率(図26)は、カウントダウン演出の進行度合いに依存しないものとして説明した。しかしながら、第2予告演出を決定する確率は、カウントダウン演出の進行度合いに応じて定められるものとしてもよい。ここで、「カウントダウン演出の進行度合い」とは、「カウントダウン演出が開始されたタイミングから経過した時間」としてもよい。また、「カウントダウン演出の進行度合い」とは、「カウントダウン演出が終了するまでに要する時間(カウントダウン演出の残り時間)」としてもよい。
たとえば、カウントダウン演出の進行度合いが大きいときには、カウントダウン演出の進行度合いが小さいときよりも、信頼度が高い第2予告演出が、高い実行割合で実行されるように設定してもよい。このような構成によれば、カウントダウン演出の進行とともに、信頼度が高い第2予告演出が実行され易くなることから、カウントダウン演出の進行に遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
逆に、カウントダウン演出の進行度合いが大きいときには、カウントダウン演出の進行度合いが小さいときよりも、信頼度が高い第2予告演出が、低い実行割合で実行されるように設定してもよい。このような構成によれば、カウントダウン演出が開始されてから初期の段階で、信頼度が高い第2予告演出が実行され易くなることから、該第2予告演出を長く実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) また、第2予告演出を決定する確率は、カウントダウン演出の実行時間に応じて定められるものとしてもよい。たとえば、1回の変動中に、それぞれ実行期間が異なる2以上カウントダウン演出が実行され、該2以上のカウントダウン演出のうち、実行期間の長いカウントダウン演出(たとえば、30秒のカウントダウン演出、第1カウントダウン演出という。)の方が、実行期間の短いカウントダウン演出(たとえば、10秒のカウントダウン演出、第2カウントダウン演出という。)よりも、高い実行割合で、大当り状態に制御される信頼度が高い第2予告演出の実行が決定される、としてもよい。このような構成によれば、実行時間が長い第1カウントダウン演出が実行されるときには、信頼度が高い第2予告演出が実行されやすいことから、第1カウントダウン演出が実行されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
逆に、第2カウントダウン演出の方が、第1カウントダウン演出よりも、高い実行割合で、大当り状態に制御される信頼度が高い第2予告演出の実行が決定される、としてもよい。このような構成によれば、実行時間が短い第2カウントダウン演出が実行されるときに、信頼度が高い第2予告演出が実行されやすくなることから、遊技者に意外感を抱かせることができる。
(5) 本実施形態では、第1予告演出および第2予告演出は、該第1予告演出および第2予告演出と共に実行される変動表示において、大当り図柄が表示されるか否か(大当り状態に制御されるか否か)を予告する演出であるとして説明した。しかしながら、第1予告演出および第2予告演出は、先読み予告としてもよい。なお、第1予告演出と第2予告演出とにおいて、先読み予告の対象とした保留情報は同一であることが好ましい。もし、第1予告演出と第2予告演出とにおいて、先読み予告の対象とした保留情報が異なる場合には、遊技者の混乱を招く虞があるからである。第1予告演出と第2予告演出とにおいて、先読み予告の対象とした保留情報を同一とすることにより、このような混乱が生じることを防止できる。
(6) 本実施形態では、図33(d)、(e)で説明したように、カウントダウン演出中に実行される第2予告演出は、該カウントダウン演出とともに終了する、として説明した。しかしながら、カウントダウン演出中に実行される第2予告演出が複数あるときには、全ての第2予告演出をカウントダウン演出中に終了させる必要はなく、たとえば、該全ての第2予告演出のうち少なくとも1の第2予告演出をカウントダウン演出中に終了させ、残りの第2予告演出をカウントダウン演出中に終了させず、該カウントダウン演出が終了した後も継続させるようにしてもよい。
(7) また、第2予告演出は、図26に示したものであり、第2予告演出の演出態様は、図27に示した通りであり、信頼度に応じた演出態様が決定されるとして説明した。しかしながら、第2予告演出は以下のようにしてもよい。たとえば、第2予告演出として、サブ表示装置152の枠の色を変更するようにしてもよい。また、該枠の色は、信頼度に応じた色に決定してもよい。たとえば、枠の色は、図27に示した通りとしてもよく、この場合には、信頼度の高い枠の色は「虹色」となる。
また、第2予告演出により、信頼度に応じて他の演出の色を変更するようにしてもよい。たとえば、第2予告演出により、カウントダウン演出により表示されるカウントされる値の色を変更するようにしてもよい。また、カウントダウン演出により表示されるカウントされる値が表示される領域の枠の色を変更するようにしてもよい。
(8) 第1実施形態では、第1予告演出および第2予告演出により予告される対象となる有利状態は、大当り状態であるとして説明した。しかし、有利状態とは、遊技者にとって有利な状態であればよく、第1実施形態では、たとえば、確変大当り状態、確変状態、および時短状態などのうちいずれかの状態としてもよい。また、第2実施形態では、たとえば、所定枚数(たとえば、300枚)のメダルが払出されるまで継続するボーナス状態や、ナビストックが付与されるか否かを決定するナビ抽選が1ゲーム毎に実行される特定状態などとしてもよい。
また、有利状態とは、所定の特典が付与される状態としてもよい。たとえば、第1実施形態での特典とは、STゲーム数をいう。STゲーム数とは、遊技者によって有利な状況(たとえば、大当り確率が向上する状況)で変動表示されることである。また、第2実施形態での特典とは、第2実施形態で説明したATゲーム数に限らずナビストック数(1ナビストックは、所定数(たとえば50)のATゲーム数)などとしてもよい。
また、特典としては、特典演出の実行(特別キャラクタ出現など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることで遊技機が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な二次元コードを表示などであってもよい。
(9) 本実施形態では、第1予告演出および第2予告演出についての予告対象は同一(双方とも大当り状態に制御されるか否か)であるとして説明した。しかしながら、第1予告演出および第2予告演出についての予告対象は異なっていてもよい。たとえば、第1予告演出では、大当り状態に制御されるか否かを予告するものではある一方、第2予告演出では、確変状態に制御されるか否かを予告するものとしてもよい。
(10) 本実施形態では、図26で説明したように、カウントダウン演出実行時およびカウントダウン演出非実行時のいずれかに応じて、第2予告演出の実行割合が異なるとして説明した。しかしながら、第2予告演出種別は、当り時およびはずれ時かのいずれかに応じて、第2予告演出の実行割合が異なるとしてもよい。具体的には、第2予告演出種別は、当り決定時のときには、はずれ決定時のときよりも、実行され易くしてもよい。逆に、第2予告演出種別は、当り決定時のときには、はずれ決定時のときよりも、実行され難くしてもよい。
また、図27に示すように、第2予告演出態様は、当り時およびはずれ時かのいずれかに応じて、乱数値SR7が異なるように振り分けられるとして説明した。しかしながら、第2予告演出態様は、カウントダウン演出実行時およびカウントダウン演出非実行時のいずれかに応じて、乱数値SR7が異なるように振り分けられるようにしてもよい。
また、当り時およびはずれ時かのいずれかに応じた割合にしたがってカウントダウン演出および第2予告演出とを実行する結果、カウントダウン演出中か否かで第2予告演出の実行割合が異なるものであってもよい。
[演出選択処理について]
(1) 本実施形態では、図21で説明したように、S601においてカウントダウン演出の実行が決定されたと判定されたときに(S601のYES)、S603またはS605において結果演出を実行するか否かなどを決定する、として説明した。したがって、結果演出が実行される決定されたときには、該決定された結果演出について、必ずカウントダウン演出は実行されるとして説明した。しかしながら、以下のような構成にしてもよい。
たとえば、カウントダウン演出を実行するか否かを決定する処理より前に、結果演出を実行するか否かを決定する処理を実行するようにしてもよい。つまり、実行することが決定された結果演出それぞれについて、カウントダウン演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。また、実行することが決定された結果演出が複数種類である場合には、該複数種類の結果演出それぞれについて、カウントダウン演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。このような構成によれば、実行することが決定された結果演出についてカウントダウン演出が実行される場合と実行されない場合とがあり、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本実施形態では、図21、図22のS601、S622、S624で説明したように、カウントダウン演出の実行および非実行のうちいずれが決定されたかに応じて異なるテーブルを用いて、第2予告演出を実行するか否か、および第2予告演出の種類を決定する、として説明した。具体的には、「第2予告演出を実行するか否か、および第2予告演出の種別を決定する処理」において、カウントダウン演出の実行が決定されたときには「カウントダウン演出実行時の第2予告演出種別決定用テーブル」が参照され、カウントダウン演出の非実行が決定されたときには「カウントダウン演出非実行時の第2予告演出種別決定用テーブル」が参照されるとして説明した(図26参照)。
しかしながら、カウントダウン演出を実行するか否か、およびカウントダウン演出の態様を決定する処理と、第2予告演出を実行するか否か、および第2予告演出の態様を決定する処理とを独立したものとしてもよい。このような構成において、たとえば、カウントダウン演出は、当り時のときにははずれ時のときよりも、高い実行割合で実行し、かつ第2予告演出は、当り時のときとはずれ時のときとで異なる実行割合で実行するとしてもよい。このような構成によれば、カウントダウン演出が実行されるか否かで第2予告演出の実行割合を異ならせることができ、“本実施形態により得られる主な効果”の欄の(1)で述べた効果を奏するとともに、「S601のようなカウントダウン演出が実行されるか否かを判定する判定処理は不要となり、演出選択処理の制御負担を軽減できる」という効果を奏することができる。
さらに、カウントダウン演出は、当り時のときにははずれ時のときよりも高い実行割合で実行し、かつ第2予告演出(または信頼度が高い第2予告演出)は、当り時のときにははずれ時のときよりも高い実行割合で実行するようにしてもよい。このような構成によれば、当り時のときには、カウントダウン演出は実行され易く、かつ第2予告演出(または信頼度が高い第2予告演出)も実行され易い。したがって、カウントダウン演出が実行されたときには、カウントダウン演出が実行されないときよりも、第2予告演出(または信頼度が高い第2予告演出)を実行させやすくすることができ、“本実施形態により得られる主な効果”の欄の(2)または(3)で述べた効果を奏するとともに、「S601のようなカウントダウン演出が実行されるか否かを判定する判定処理は不要となり、演出選択処理の制御負担を軽減できる」という効果を奏することができる。
また、カウントダウン演出は、当り時のときにははずれ時のときよりも高い実行割合で実行し、かつ第2予告演出(または信頼度が高い第2予告演出)は、当り時のときにははずれ時のときよりも低い実行割合で実行するようにしてもよい。このような構成によれば、当り時のときには、カウントダウン演出は実行され易く、かつ第2予告演出(または信頼度が高い第2予告演出)は実行され難い。したがって、カウントダウン演出が実行されたときには、カウントダウン演出が実行されないときよりも、第2予告演出(または信頼度が高い第2予告演出)を実行させ難くすることができ、“第1予告演出および第2予告演出について”の欄の(1)または(2)で述べた効果を奏するとともに、「S601のようなカウントダウン演出が実行されるか否かを判定する判定処理は不要となり、演出選択処理の制御負担を軽減できる」という効果を奏することができる。
(3) 本実施形態では、図21で説明したように、S600の処理によりカウントダウン演出の態様を決定した後のS603またはS605の処理により、結果演出を実行するか否かなどを決定するとして説明した。したがって、S603またはS605により複数の結果演出が実行されると決定した場合には、該複数の結果演出について実行されるカウントダウン演出の態様は同一となる。しかしながら、該複数の結果演出について実行されるカウントダウン演出の態様が異なるようにしてもよい。
具体的には、S600において、カウントダウン演出を実行するか否かのみを決定して、カウントダウン演出の態様については決定しない。S603またはS605の処理の後に、該S603またはS605において決定された結果演出について(決定された結果演出が複数の場合には、該複数の結果演出それぞれについて)、乱数抽選などによりカウントダウン演出の態様を決定する。このような構成によれば、複数の結果演出それぞれについて異なる態様でカウントダウン演出を実行することが可能となることから、遊技の興趣を向上させることができる。
[カウントダウン演出について]
(1) 本実施形態では、所定期間の終了タイミングを示唆するカウントダウン演出として、数字態様のカウントダウン演出と、砂時計態様のカウントダウン演出とを実行可能であるとして説明した(図23参照)。しかしながら、所定期間の終了タイミングを示唆可能な情報を演出の経過とともに変化させる経過演出であれば、数字態様や砂時計態様の演出に限られず他の演出としてもよい。たとえば、経過演出は、ゲージを表示し、演出の経過(または時間の経過)に応じて、ゲージが増加する、または、ゲージが減少するようなゲージ演出としてもよい。また、経過演出は、たとえば、氷の画像が表示されて、演出の経過(または時間の経過)に応じて、氷が解けるような氷演出としてもよい。
また、経過演出は、遊技者により終了タイミングを特定できる演出である必要はなく、遊技者により終了タイミングを予想させる演出としてもよい。たとえば、経過演出を、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルをするバトル演出としてもよい。この場合には、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル態様により該バトル演出の終了タイミングを予想できる。
また、経過演出は、所定の変化条件が成立する毎に、態様が変化する演出(たとえば、ステップアップ演出)としてもよい。ここで変化条件とは、たとえば、特別図柄の変動が開始されたことにより成立する条件である。なお、変化条件をこのような条件とした場合には、第1予告演出および第2予告演出ともに、先読み予告となる。
また、本実施形態では、カウントダウン演出は、数字態様と砂時計態様の2種類であるとして説明したが、1種類の態様としてもよい。このような構成によれば、カウントダウン演出の態様を決定する処理を削減できる。
(2) 本実施形態では、可動体落下演出である演出Eが実行される前にカウントダウン演出が実行される場合があるものとして説明したが、たとえば、演出Eの実行前のカウントダウン演出のさらに実行前に、カウントダウン演出の実行を示唆する示唆演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。このようにすると、示唆演出が実行されたときに、カウントダウン演出が実行される期待感を向上させることができる。
(3) 本実施形態では、カウントダウン演出の実行期間を図25に示す共通のテーブルを用いて決定するものとして説明したが、たとえば、演出の種類に応じて「3秒」「7秒」「10秒」および「20秒」の各実行期間に割り振られる乱数値の個数を異なるテーブルを用いてカウントダウン演出の実行期間を決定してもよい。
(4) 本実施形態では、カウントダウン演出の後に演出Eを実行する場合に、カウントダウン演出の終了時点(サブ表示装置152に表示される値が第2特定値である「0」になった時点)の経過後に可動体156の動作が開始されるように可動体落下演出を実行するものとして説明したが、遊技者の操作に応じて可動体156を動作させる可動体落下演出を実行する場合には、遊技者の操作の時点で可動体156の動作が開始されるように可動体落下演出を実行してもよい。遊技者の操作に応じて可動体156を動作させる可動体落下演出においては、遊技者は、可動体156が落下することを願っているため、可動体156の動作に注目しており、遊技者の操作が検出された時点で可動体156の落下動作が開始されることによって、可動体156の落下動作を適切なタイミングで実行することができる。
なお、遊技者の操作に応じて可動体156を動作させる可動体落下演出を実行する場合には、たとえば、当り時であって、かつ、遊技者の操作が検出された場合に、遊技者の操作が検出された時点で可動体156の落下動作を開始させ、はずれ時においては、遊技者の操作が検出されても可動体156の落下動作を行なわないようにしてもよい。
(5) 本実施形態では、演出制御用CPU101は、カウントダウン演出実行期間調整処理(S615)において、優先側の演出の開始タイミングが非優先側の開始タイミングよりも早い場合には、優先側のカウントダウン演出が終了してから非優先側の演出が開始されるタイミングまでの時間がn秒以上n+1秒未満のときに非優先側のカウントダウン演出の実行期間をn秒(nは整数)とするものとして説明したが、たとえば、非優先側のカウントダウンの実行期間を「3秒」、「7秒」および「10秒」のうちの実行可能な最大の期間を選択してもよい。
(6) 本実施形態では、演出制御用CPU101は、カウントダウン演出実行期間調整処理(S615)において、優先側の演出の開始タイミングが非優先側の開始タイミングよりも遅い場合には、非優先側のカウントダウン演出が終了してから優先側の演出が開始されるタイミングまでの時間がn秒以上n+1秒未満のときに優先側のカウントダウン演出の実行期間をn秒(nは整数)とするものとして説明したが、たとえば、優先側のカウントダウンの実行期間を「3秒」、「7秒」および「10秒」のうちの実行可能な最大の期間を選択してもよい。
(7) 本実施形態では、演出A〜演出Eとして、特別背景予告、群予告、カットイン予告、宝箱予告および可動体落下演出を行なうことを一例として説明したが、それらの演出のいずれかに代えてボタン予告等の演出を行なうようにしてもよい。
(8) 本実施形態では、演出A〜演出Eの各々に対応付けられる優先順位は、遊技者にとっての有利度(大当り状態に制御される信頼度)に基づいて定められるものとして説明したが、たとえば、優先順位は、演出の視認しやすさ(演出の派手さ)や、演出の出現頻度の高低に応じて定められるものであってもよい。また、優先順位は、演出A〜演出Eの各々に一意に決定されていてもよいし、あるいは、上述の有利度に基づいて定められる優先順位と、演出の視認しやすさに基づいて定められる優先順位と、演出の出現頻度の構成に応じて定められる優先順位とを切り替えて用いてもよい。
(9) 本実施形態では、カウントダウン演出の実行期間を図25に示すテーブルを用いて決定するものとして説明したが、たとえば、演出A〜演出Eの各々に対応するカウントダウン演出の実行期間は、固定値であって、他の演出のカウントダウン演出の実行期間と重複しないように予め調整された値であってもよい。このようにすると、実行期間が重複する毎に実行される、カウントダウン演出の実行期間を調整する処理を省略することができる。
(10) 本実施形態では、演出A〜演出Eのうちのいずれか1つの演出の実行期間は、他の演出の実行期間と重複する部分があるものとして説明したが、演出A〜演出Eのうちの少なくとも一つの演出の実行期間が、他の演出の実行期間と重複しないようにしてもよい。
(11) 本実施形態では、演出Eである可動体落下演出の実行が決定され、カウントダウン演出の実行が決定された場合には、他の演出の前に実行されるカウントダウン演出と実行期間が重複しても、他の演出の前に実行されるカウントダウン演出の開始タイミングに関わらず演出Eの前に実行されるカウントダウン演出を他の演出前の前に実行されるカウントダウン演出よりも優先して実行するものとして説明したが、演出Eとは別の演出の前に実行されるカウントダウン演出を、実行期間が重複する他の演出(演出Eを含む)の前に実行されるカウントダウン演出よりも優先して実行してもよい。
(12) 本実施形態では、演出A〜Eの開始タイミングは、全て異なるものとして説明したが、演出A〜Eの一部の演出あるいは全部の演出の開始タイミングが同じタイミングであってもよい。このようにすると、演出の実行タイミングを把握している遊技者でもカウントダウン演出が終了するまでどの演出が実行されるかが分からないため遊技者の期待感を維持することができる。
(13) 本実施形態では、演出A〜Eの各々は、変動種別に関わらず決定されるものとして説明したが、たとえば、演出A〜Eのうちの一部の演出については、実行されるとリーチ状態以上の遊技者にとって有利な状態になることが確定するように選択割合を変動の種別に応じて振り分けるようにしてもよい。たとえば、演出A〜Eのうちの演出Eについて、非リーチはずれ時に選択割合をゼロにしてもよい。
(14) 本実施形態では、演出制御用CPU101は、カウントダウン演出の開始タイミングが早い方の演出を優先側に決定するものとして説明したが、たとえば、カウントダウン演出の後に実行される演出の開始タイミングに代えてカウントダウン演出後に実行される演出の開始タイミングが早い方あるいは遅い方の演出を優先側に決定してもよい。
(15) 本実施形態では、演出表示装置9とは別に設けられたサブ表示装置152にカウントダウン演出中にカウントされる値を表示するものとして説明したが、演出表示装置9においてカウントダウン演出中にカウントされる値を表示してもよい。この場合、通常は、カウントダウン演出中にカウントされる値を演出表示装置9の表示画面の下部に表示し、可動体156を落下させる場合には、可動体156を落下させる前に必ず、あるいは、高い割合で演出表示装置9の表示画面の上部に表示位置を変更してもよい。このようにすると、遊技者は、カウントされる値と可動体156との双方を注目することができるため、可動体156の落下動作を見逃しにくくすることができる。なお、このように演出表示装置9においてカウントダウン演出中にカウントされる値の表示位置を変更する場合には、当該変更を可動体156の落下動作を遅延させる制御とともに行なってもよいし、あるいは、可動体156の落下動作を遅延させる制御に代えて行なってもよい。
また、このような構成の場合には、カウントダウン演出が実行されていないときには、特定可動体は、演出表示装置9の表示画面の視認を阻害するような位置に移動する制御を実行可能であるが、カウントダウン演出が実行されているときには、特定可動体は、演出表示装置9の表示画面(つまり、カウントダウン演出により表示されるカウント値)の視認を阻害しないような制御が実行される。たとえば、該制御として、特定可動体は演出表示装置9の表示画面の視認性を阻害しない位置に移動させるような制御や、該特定可動体を移動させない制御である。このような制御が実行されることにより、特定可動体により、カウントダウン演出によるカウント値の視認が阻害されることを防止できる。
(16) 本実施形態では、カウントダウン演出において、第1特定値(「3」、「7」、「10」および「20」のいずれか)から第2特定値(「0」)になるまで1つずつカウントダウンし、カウントされる値の各々を表示するものとして説明したが、第1特定値および第2特定値が少なくとも表示されればよく、第1特定値と第2特定値との間の値の表示を省略してもよい。
(17) 本実施形態では、カウントダウン演出においては、整数の単位(1の位の単位)でカウントするものとして説明したが、たとえば、小数点以下の値を用いてカウントダウンし、カウントされる値を表示してもよい。
(18) 本実施形態では、第1特定値(「3」、「7」、「10」および「20」のいずれか)から第2特定値(「0」)までカウントダウンし、カウントされる値をサブ表示装置152に表示するカウントダウン演出を一例として説明したが、当該カウントダウン演出に代えて、たとえば、カウントされる値を増加させるように表示するカウントアップ演出を実行してもよい。
(19) 本実施形態では、演出Eが実行される前にカウントダウン演出が実行される場合には、サブ表示装置152に表示される値が「0」になった時点から所定時間経過後に可動体156の落下動作を開始するものとして説明したが、たとえば、実行開始時点を遅延させる演出を複数種類設けてもよい。
(20) 実行開始時点を遅延させる演出が複数種類設けられる場合には、演出の種類に応じて遅延させる時間を変更してもよい。
(21) 本実施形態では、可動体156は、自重により落下動作を行なうものとして説明したが、たとえば、可動体156は、自重による落下動作に代えてモータ等の動力を用いて上方位置から下方位置まで下降する下降動作を行なうものであってもよいし、下方位置から上方位置まで上昇する上昇動作を行なうものであってもよい。
(22) 本実施形態では、カウントゼロの時点から所定の遅延時間経過後に可動体の落下動作を開始するものとして説明したが、可動体の落下動作が開始する時点が決定されている場合には(たとえば、演出図柄が変動表示を開始した時点を基準として可動体の落下動作が開始する時点が決定されている場合には)、可動体の落下動作が開始する時点よりも所定期間前の時点でカウントゼロになるようにカウントダウン演出を実行してもよい。
(23) 本実施形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。すなわち、「割合が異なる」とは、たとえば、AおよびBがそれぞれ70%および30%あるいは30%および70%のような関係であることからAとBとの割合が異なるというものだけに限らず、100%および0%のような関係であることからAとBとの割合が異なるというものも含まれる。
(24) 本実施形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(25) 本実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図6に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。このような構成の場合には、前述した実施の形態で演出制御用マイクロコンピュータ100が行なっていた各種決定については、同様に演出制御用マイクロコンピュータ100が行なうようにしてもよく、または、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、または、音/ランプ基板に搭載したマイクロコンピュータ等の制御手段が行なうようにしてもよい。
(26) 上記実施の形態においては、変動表示において実行するカウントダウン演出とともにあるいはカウントダウン演出に伴わずに実行される演出として、擬似連の演出を実行するようにしてもよい。
(27) 上記実施の形態においては、変動表示において実行するカウントダウン演出とともにあるいはカウントダウン演出に伴わずに実行される演出として、滑り演出を実行するようにしてもよい。滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(28) 上記実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(29) 前述した実施の形態では、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。
(30) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(31) 前述の実施形態では、大当り種別として、15ラウンドの通常大当りと15ラウンドの確変大当りと2ラウンドの確変大当りを設けた例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り、5ラウンドの大当り、および、2ラウンドの大当りを設ける場合のように、3種類以上のラウンド数の大当り種別を設けてもよい。その場合には、たとえば、大当りの種別を、賞球が得られやすい大当り種別グループ(たとえば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り)と、賞球が得られにくい大当り種別グループ(たとえば、5ラウンドの大当り、2ラウンドの大当り)とに分類し、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。
[その他]
(1) 上記説明では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御マイクロコンピュータ(演出制御用CPU120)に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行う様にすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御マイクロコンピュータの方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(2) 本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(3) そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(4) 前述した実施の形態では、確変大当りとして、変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置7における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態では、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示(変動表示)する例を示した。しかし、第1特別図柄表示器8a第2特別図柄表示器8bにおいて表示される可変表示結果(変動表示結果)や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。たとえば、特別図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(たとえば、ハズレ図柄)とを交互に繰返すものも特別図柄の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(たとえばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、可変表示中に表示される特別図柄と、可変表示結果として表示される特別図柄とは、異なるものであってもよい。特別図柄の可変表示として、たとえば「−」を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の特別図柄(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」等)を表示することも特別図柄の可変表示に含まれる。また、一種類の飾り図柄を点滅表示又はスクロール表示すること等も飾り図柄の可変表示に含まれる。普通図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(たとえば、ハズレ図柄)とを交互に繰返すこと等も普通図柄の可変表示に含まれる。また、可変表示中に表示される飾り図柄や普通図柄と、可変表示結果として表示される飾り図柄や普通図柄とは、異なるものであってもよい。
(6) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。