JP6718895B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
このような遊技機としては、大当り遊技状態等の遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、有利状態において第2経路(右遊技領域)に遊技媒体(遊技球)を流下させることを報知し、有利状態よりも有利度が低い通常状態において第1経路(左遊技領域)に遊技媒体を流下させることを報知する制御をするものがあった(特許文献1)。
このような遊技機では、通常遊技状態において第2経路にある通過ゲートに遊技媒体が進入したことにより第2経路への遊技媒体の流下が検出されると、遊技媒体を第1経路に流下させるべきことが報知される。また、通常遊技状態において第2経路にある一般入賞口を遊技媒体が進入したことにより第2経路への遊技媒体の流下を検出することも考えられていた。
特開2016−19557号公報(段落0234、0273等)
しかし、前述した特許文献1の遊技機では、単に、第2経路にある通過ゲートまたは一般入賞口への遊技媒体の進入検出に基づいて所定の報知をするものであり、第2経路における遊技媒体の流下検出位置により遊技媒体の流下頻度が異なる場合があるので、適切な報知をすることができないおそれがあった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技媒体の流下の検出に基づく報知を好適に行なうことができる遊技機を提供することである。
(1) 遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態、確変状態、時短状態、高ベース状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体(遊技球)が流下可能な第1経路(遊技領域7の左側の第1経路等)と、
前記第1経路と遊技媒体の流下方向が異なる第2経路(遊技領域7の右側の第2経路等)と、
前記第2経路を流下した遊技媒体を検出可能な検出手段(ゲートスイッチ32a、一般入賞スイッチ33a等)と、
前記有利状態よりも有利度が低い通常状態において、前記検出手段の検出結果に基づいて、遊技者に前記第1経路へ遊技媒体を流下させることを報知する特定報知(図9(B)の左打ち報知等)を実行可能な特定報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図11のS501、図12のS907〜S909等)とを備え、
前記有利状態は、前記第2経路を遊技媒体が流下する方が前記第1経路を遊技媒体が流下するよりも遊技者にとって有利であり(大当り遊技状態では右打ちで特別可変入賞球装置20への入賞が可能、確変状態、時短状態、および、高ベース状態では、右打ちで次回の大当りを、持ち球をあまり減らすことなく早期に発生可能等)、
前記検出手段は、
第1位置で遊技媒体を検出する第1検出手段(ゲートスイッチ32a)と、
前記第1位置よりも遊技媒体の流下頻度が高い第2位置で遊技媒体を検出する第2検出手段(一般入賞スイッチ33a)とを含み、
前記特定報知手段は、前記第1検出手段により遊技媒体が検出されたときと、前記第2検出手段により遊技媒体が検出されたときとで、前記特定報知をするまでの条件が異なり(右打ち検出ポイントは、図12のS902,S904でゲートスイッチ32aによる遊技球の検出が1ポイント加算、S904,S905で一般入賞スイッチ33aによる遊技球の検出が2ポイント加算等)、
さらに、
抽選に基づくコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を出力する第1制御手段(例えば、主基板9011)と、
前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理(例えば、演出実行のための処理であるステップS90171)を実行する第2制御手段(例えば、演出制御基板9012)と、を備え、
前記第2制御手段は、
前記第1制御手段が出力したコマンドを受信し、受信したコマンドを出力する出力部と、
前記出力部が出力したコマンドに基づいて処理を実行する処理部と、を備え、
前記第1制御手段が出力するコマンドは、第1コマンドと、該第1コマンドと異なる第2コマンドと、を含み、
前記出力部は、
受信したコマンドが前記第1コマンドのとき、該第1コマンドを出力し、
受信したコマンドが前記第2コマンドのとき、該第2コマンドを前記第1コマンドに変換して出力する。
このような構成によれば、遊技媒体の流下の検出に基づく好適な報知を行なうことができる。また、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱って処理を行うので、第2制御手段を好適に動作させることができる。
なお、第1制御手段や第2制御手段は、複数のハードウェア(基板やプロセッサ)から構成されるものであってもよい。また、第1制御手段や第2制御手段は、少なくとも一部が共通のハードウェア構成により構成されてもよい。
例えば、後述の実施形態において、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する部分(共通モジュール90120AがステップS90751〜S90752を実行する部分)を主基板9011に設けてもよい。この場合、例えば、CPU90103は、変動パターンを抽選により決定して変動パターン指定コマンドを生成する(RAM90102に出力することになる)。そして、CPU90103は、ステップS90704と同様の処理を行い、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する。そして、CPU90103は、変換後のコマンドを演出制御基板9012に供給する。このように、第2制御手段は、主基板9011の一部を含んでもよい。
例えば、後述の実施形態において、共通モジュール90120Aを、主基板9011や演出制御基板9012とは別の基板、又は、演出制御基板9012に設けられるが演出制御用CPU90120とは別のプロセッサなどにより実現するようにしてもよい。このように、第2制御手段における、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱う部分と、処理を実行する部分とを異なるハードウェアにより実現してもよい。
コマンドに応じた処理は、実行する演出を決定する処理の他、演出を実行する処理(表示制御部90123により実行される処理)であってもよい。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うとは、複数のコマンドを当該複数のコマンドのうちの1つのコマンドとして扱うことの他、複数のコマンドを当該複数のコマンド以外の他のコマンドとして扱うことも含む。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うことは、後述の実施形態のようにコマンドを変換することにより実現してもよいし、複数のコマンドについて同じ処理を実行すること(これにより、同じコマンドとして扱われる)により実現してもよい。
(2) 前記(1)の遊技機において、
前記第2経路を流下する遊技媒体は、前記第1検出手段と前記第2検出手段との少なくともいずれか一方により検出される(図1等)。
このような構成によれば、遊技媒体の流下の検出に基づく特定報知を確実に行なうことができる。
(3) 前記(1)または(2)の遊技機において、
前記特定報知手段が前記特定報知をする条件は、数値データに基づいて成立し(図12のS907等)、
前記数値データは、前記第1検出手段と前記第2検出手段との少なくともいずれか一方の検出結果に基づいて変化する(S902〜S905等)。
このような構成によれば、遊技媒体の流下の検出に基づく特定報知をより高い精度で行なうことができる。
(4) 前記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知手段が前記特定報知をする条件は、数値データに基づいて成立し(図12のS907等)、
前記数値データは、前記第1検出手段の検出結果と前記第2検出手段の検出結果とで変化量が異なる(右打ち検出ポイントは、S902,S903でゲートスイッチ32aによる遊技球の検出によるポイントの変化量は1ポイント加算、S904,S905で一般入賞スイッチ33aによる遊技球の検出によるポイントの変化量は2ポイント加算等)。
このような構成によれば、遊技媒体の流下の検出に基づく特定報知をより一層高い精度で行なうことができる。
(5) 前記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知手段が前記特定報知をする条件は、数値データに基づいて成立し(図12のS907等)、
前記第1検出手段の検出結果と前記第2検出手段の検出結果とで共通の数値データ(右打ち検出ポイント等)が変化し(図12のS903,S905等)、当該数値データが所定値となったことに基づいて前記特定報知をする条件が成立する(図12のS907,S908等)。
このような構成によれば、遊技媒体の流下の検出に基づく特定報知をするための処理を複雑化させないようにすることができる。
(6) 前記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知手段が前記特定報知をする条件は、数値データに基づいて成立し(図12のS907等)、
前記数値データは、所定時間が経過するごとに、前記検出手段の検出結果に基づく変化とは逆に変化する(ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより右打ちが検出されないときに、図12のS909〜S913で15秒間経過ごとに右打ち検出ポイントが減算される等)。
このような構成によれば、遊技媒体の流下の検出に基づくより一層好適な報知を行なうことができる。
(7) 前記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知手段が前記特定報知をする条件は、数値データに基づいて成立し(図12のS907等)、
前記第1検出手段の検出結果と前記第2検出手段の検出結果とで共通の数値データ(右打ち検出ポイント等)が変化し(図12のS903,S905等)、
前記数値データは、所定時間が経過するごとに、前記共通の数値データが前記検出手段の検出結果に基づく変化とは逆に変化する(ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより右打ちが検出されないときに、図12のS909〜S913で15秒間経過ごとに右打ち検出ポイントが減算される等)。
このような構成によれば、必要以上の特定報知を抑制するための処理を複雑化させないようにすることができる。
(8) 前記(1)から(7)のいずれかの遊技機において、
前記有利状態中の演出状態(ラウンド中の演出状態等)を複数種類の演出状態(図13のAモードまたはBモード等)のうちいずれかに制御可能な演出状態制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100等)と、
前記有利状態中に付与された遊技媒体数(遊技球数等)に関連した報知演出(図13に示す第1報知画像204や第2報知画像214による報知演出等)を実行する報知演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ100等)とを備え、
前記報知演出手段は、
前記演出状態制御手段により第1演出状態(Aモード等)に制御されているときには、第1報知態様(図13に示す第1報知画像204等)による前記報知演出を実行し、
前記演出状態制御手段により前記第1演出状態とは異なる第2演出状態(Bモード等)に制御されているときには、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(図12に示す第2報知画像214等)による前記報知演出を実行する。
このような構成によれば、演出状態に応じた報知演出により、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の(9)〜(20)に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2007−130191号公報に示されているような、抽選に基づくコマンドを出力する第1制御手段(主制御部310)と、前記第1制御手段が出力したコマンド(変動パターンコマンド)に応じた処理を実行する第2制御手段(副制御部340)と、を備える遊技機があった。しかしながら、例えば、上記した遊技機の開発では、第1制御手段が出力するコマンド(例えば、変動パターンを示すコマンド)を予め多めに用意する場合があり(後で追加すると作業が煩雑になるため)、その結果、第2制御手段が行うことが可能な処理に対してコマンドが余ることがある(例えば、実際に使用される変動パターンに対してコマンドが余ることがある)。このような場合、例えば、余ったコマンドに対して第2制御手段を好適に動作させることができない不都合(例えば、余ったコマンドに基づいて実行する演出がないという不都合)が生じ得るが、上記した遊技機では、このような不都合が考慮されていない。この例のように、従来の遊技機では、所定のコマンドについて第2制御手段を好適に動作させることができない不都合が生じ得るという問題があった。この点に鑑み、第2制御手段を好適に動作させることができる遊技機の提供が求められている。
上記目的を達成するため、別態様による(9)の遊技機は、
(9) 抽選に基づくコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を出力する第1制御手段(例えば、主基板9011)と、
前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理(例えば、演出実行のための処理であるステップS90171)を実行する第2制御手段(例えば、演出制御基板9012)と、を備え、
前記第2制御手段は、異なる複数のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」)を同じコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)として扱って前記処理を実行する(例えば、ステップS90752で変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換し(図35も参照)、当該「8100」として扱ってステップS90171を実行する)、
ことを特徴とする。
なお、第1制御手段や第2制御手段は、複数のハードウェア(基板やプロセッサ)から構成されるものであってもよい。また、第1制御手段や第2制御手段は、少なくとも一部が共通のハードウェア構成により構成されてもよい。
例えば、後述の実施形態において、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する部分(共通モジュール90120AがステップS90751〜S90752を実行する部分)を主基板9011に設けてもよい。この場合、例えば、CPU90103は、変動パターンを抽選により決定して変動パターン指定コマンドを生成する(RAM90102に出力することになる)。そして、CPU90103は、ステップS90704と同様の処理を行い、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する。そして、CPU90103は、変換後のコマンドを演出制御基板9012に供給する。このように、第2制御手段は、主基板9011の一部を含んでもよい。
例えば、後述の実施形態において、共通モジュール90120Aを、主基板9011や演出制御基板9012とは別の基板、又は、演出制御基板9012に設けられるが演出制御用CPU90120とは別のプロセッサなどにより実現するようにしてもよい。このように、第2制御手段における、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱う部分と、処理を実行する部分とを異なるハードウェアにより実現してもよい。
コマンドに応じた処理は、実行する演出を決定する処理の他、演出を実行する処理(表示制御部90123により実行される処理)であってもよい。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うとは、複数のコマンドを当該複数のコマンドのうちの1つのコマンドとして扱うことの他、複数のコマンドを当該複数のコマンド以外の他のコマンドとして扱うことも含む。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うことは、後述の実施形態のようにコマンドを変換することにより実現してもよいし、複数のコマンドについて同じ処理を実行すること(これにより、同じコマンドとして扱われる)により実現してもよい。
このような構成によれば、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱って処理を行うので、第2制御手段を好適に動作させることができる。
(10) 前記(9)の遊技機において、
前記複数のコマンドには、第1コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)と第2コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」)とが含まれ、
前記第2制御手段は、
前記第2コマンドを前記第1コマンドとして扱い(例えば、図32参照)、
前記第1制御手段から前記第1コマンドを受信したときと、前記第1制御手段から前記第2コマンドを受信し、受信した当該第2コマンドを前記第1コマンドとして扱うときとで、同じ種類の演出を同じ割合で実行する(例えば、ステップS90171等により、変動パターン指定コマンド「8100」は、「8101」から変換されたものであるか否かに関わらず同じ処理が実行されることで、同じ種類の画像系演出(リーチ演出、予告演出、飾り図柄の可変表示)を同じ割合で実行する)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2制御手段を好適に動作させることができる。
(11) 前記(9)または(10)の遊技機において、
前記複数のコマンドには、第1コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)と第2コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」)とが含まれ、
前記第2制御手段は、前記第2コマンドを前記第1コマンドとして扱い(例えば、図32参照)、
前記第1コマンドと前記第2コマンドとは、同じテーブルを参照した抽選により出力されるコマンドである(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」、「8101」は、図24に示すように同じテーブルを参照した抽選で選択された変動パターンを指定するコマンドとして(抽選に基づいて)出力される)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1コマンドと第2コマンドとの関係を容易に把握できる。
(12) 前記(11)の遊技機において、
前記第1コマンドが出力される割合は、前記抽選又は前記抽選を含む全ての抽選において最も高く(例えば、図23〜図24参照)、
前記第2コマンドが出力される割合は、前記抽選又は前記抽選を含む全ての抽選において最も低い(例えば、図23〜図24参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2コマンドの使用割合を低くすることができ、第1コマンドを第2コマンドとして扱えない誤動作等によって生じる不都合の発生を極力抑えることができる。また、第2コマンドを決定割合が高い第1コマンドとして扱うことで、抽選における決定割合の調整を容易にすることができる。
(13) 前記(9)または(10)の遊技機において、
前記複数のコマンドには、第1コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)と第2コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」)とが含まれ、
前記第2制御手段は、前記第2コマンドを前記第1コマンドとして扱い(例えば、図32参照)、
前記第1コマンドと前記第2コマンドとは、異なるテーブルを用いた抽選それぞれで個別に出力されないコマンドである(例えば、図23〜図24参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1コマンドと第2コマンドとの関係を容易に把握できる。
(14) 前記(9)から(13)のいずれかの遊技機において、
前記複数のコマンドには、第1コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)と第2コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」)とが含まれ、
前記第1コマンドと前記第2コマンドとは、コマンド全体の通番(例えば、各変動パターンに付された通番)又はこれらコマンドが示す値(例えば、EXTデータの値)が所定範囲内にあるか、同じカテゴリ(例えば、非リーチ)の変動パターンを指定するグループに属している(例えば、図22参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1コマンドと第2コマンドとの関係を容易に把握できる。
(15) 前記(9)から(14)のいずれかの遊技機において、
前記複数のコマンドは、演出パターン(例えば、変動パターン)を示すコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)である、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、良く使用されるコマンドについて第2制御手段を好適に動作させることができる。
(16) 前記(9)から(14)のいずれかの遊技機において、
前記複数のコマンドは、先読み予告演出の実行に使用される情報を示すコマンドである(例えば、図33参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、良く使用されるコマンドについて第2制御手段を好適に動作させることができる。
(17) 前記(9)から(14)のいずれかの遊技機において、
前記複数のコマンドは、可変表示の変動パターン(例えば、変動パターン)を示すコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)であり、
同じコマンドと扱われる前記複数のコマンド(例えば、変動パターン「PA1´−1」〜「PA1´−3」)は、同じ変動時間(例えば、特図変動時間)を指定したものである(例えば、図22に示すように、変動パターン「PA1´−1」〜「PA1´−3」は同じ特図変動時間を指定している)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、複数のコマンドそれぞれで同じ演出(例えば、飾り図柄の可変表示)を違和感無く実行できる。
(18) 前記(9)から(17)のいずれかの遊技機において、
前記第2制御手段は、前記複数のコマンドのうちの特定コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)以外の他のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」)を前記特定コマンドに変換して記憶手段(例えば、変動パターン指定コマンド格納領域)に保持する(例えば、ステップS90752〜S90753)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2制御手段を好適に動作させることができる。
(19) 前記(9)から(18)のいずれかの遊技機において、
前記第1制御手段は、遊技の進行を制御する主制御手段(例えば、主基板9011)であり、
前記第2制御手段は、演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御基板9012)である、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出制御手段を好適に動作させることができる。
(20) 前記(9)から(19)のいずれかの遊技機において、
前記第1制御手段は、演出の進行を制御する第1演出制御手段(例えば、変形例における演出制御用CPU90120)であり、
前記第2制御手段は、演出の実行を制御する第2演出制御手段(例えば、変形例における表示制御部90123)である、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2演出制御手段を好適に動作させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 当り種別表を示す図である。 主基板(遊技制御基板)および演出制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 右打ち報知演出および左打ち報知演出を説明するための演出表示装置の表示画面図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 左打ち報知処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の報知演出を説明するための図である。 第3実施形態の報知演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 第3実施形態の報知演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 この発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御用CPU等の機能ブロック図等である。 主な演出制御コマンドの構成例を示す図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンの一例を示す図である。 大当り時の変動パターンの決定例を示す図である。 ハズレ時の変動パターンの決定例を示す図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御コマンド解析等処理(ステップS90704)の処理内容例を示す図である。 変動パターン指定コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン指定コマンド変換テーブルの一例である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン指定コマンドの変換例を説明する図である。 第2保留表示画像の変化パターン(変化演出の実行パターン)を指定するコマンドの変換例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は当り種別表である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機1では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。遊技領域7には、多数の遊技釘Nが植設されている。遊技領域7には、遊技釘Nのうち一部の遊技釘が示されている。打球発射装置は、発射モータにより駆動されるものであり、打球操作ハンドル5の回動操作位置に応じて、遊技球を打出す力(発射強度)が調整される。これにより、遊技者は、遊技領域7において希望する場所を狙って遊技球を発射することが可能である。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図3参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図3参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。なお、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て演出表示装置9よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て演出表示装置9よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域7の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域7の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域7内における演出表示装置9の端面や遊技釘Nの配列等により区分けされていればよい。
打球操作ハンドル5の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域7に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
より具体的には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
遊技領域7のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口13が設けられている。第1始動入賞口13は、演出表示装置9の下方に配置されている。第1始動入賞口13には、進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、内部に第1始動入賞口スイッチ13aが設けられている。
遊技領域7のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、ゲート32、可変入賞球装置15、一般入賞口33、および、特別可変入賞球装置20が設けられている。ゲート32は、可変入賞球装置15の右側方に配置され、遊技球が通過可能である。ゲート32の内部には、進入した遊技球を検出するためのスイッチとしてゲートスイッチ32aが設けられている。可変入賞球装置15は、演出表示装置9の右下方に配置され、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する。第2始動入賞口14の内部には進入した遊技球を検出するためのスイッチとして第2始動入賞口スイッチ14aが設けられている。可変入賞球装置15は、ゲート32よりも下方に配置されている。以下では、第1始動入賞口13に遊技球が入賞(進入)することを第1始動入賞、第2始動入賞口14に遊技球が入賞(進入)することを第2始動入賞とも称する。
演出表示装置9の右下方であり、可変入賞球装置15よりも右下方には、一般入賞口33が配置されている。一般入賞口33の内部には進入した遊技球を検出するためのスイッチとして一般入賞口スイッチ33aが設けられている。一般入賞口33は、遊技球が進入(入賞)した場合に、賞球が払出される他は特に特徴的な機能を有するものではない。ゲート32の右端部には、隔壁状をなし、ゲート32よりも右側に誘導された遊技球を下方へ誘導するための誘導路80が設けられている。誘導路80は、右側端部にある構造物と所定距離を隔てた態様で一般入賞口33の入口側まで延在されており、遊技球が誘導路80と右側の構造物との間の経路を流下して、一般入賞口33に入賞(進入)可能となるような形状で構成されている。誘導路80側に流下した遊技球は、誘導路80と右側端部にある構造物との間に形成される遊技球通路内を誘導路80に沿うような態様で流下する。このように、一般入賞口33への遊技球の通路は、誘導路80と右側端部にある構造物とにより構成されている。なお、一般入賞口33への遊技球の通路は、右側端部にある構造物を用いることなく、通路両側に誘導用の隔壁が設けられたものでもよい。また、一般入賞口は、第1経路側にも設けられているが、説明および図示を省略する。一般入賞口は、第1経路側に設けられなくてもよい。
ゲート32および誘導路80の上方には、遊技球をゲート32の方向と、誘導路80(一般入賞口33)とのいずれかに振分けるための遊技釘Nが複数設けられている。それら遊技釘Nにより、右打ちされた遊技球は、所定割合で、ゲート32の方向と、誘導路80(一般入賞口33)とのいずれかに振分けられて流下する。遊技球の振分割合は、たとえば、1対2(「1」はゲート32の方向、「2」は一般入賞口33の方向)の割合で振分けられて流下するように設定されている。このように、右打ちされた遊技球は、一般入賞口33に向けて流下する割合が、ゲート32に向けて流下する割合よりも高い。なお、このような遊技球の振分け割合は、この逆の割合に設定されてもよく、その他の割合に設定されてもよい。
なお、この実施形態では、誘導路80により誘導された遊技球が必ず一般入賞口33に入賞可能となるように構成した例を示した。しかし、これに限らず、誘導路80により誘導された遊技球が一般入賞口33に入賞する場合と、入賞しない場合とがあるような構造で誘導路80が設けられてもよい。
また、この実施形態では、右打ちされた遊技球が、ゲート32と一般入賞口33とのどちらかのみに進入可能となるよう構成した例を示した。しかし、これに限らず、右打ちされた遊技球が、ゲート32と一般入賞口33とのどちらか以外にも流下可能な構成を用いてもよい。
右打ちされて第2経路を流下する遊技球は、ゲート32の上方に設けられた遊技球振分用の遊技釘Nにより、ゲート32と誘導路80との何れかに振分けられる態様で分流して流下する。ゲート32側に誘導された遊技球は、ゲート32を通過し、可変入賞球装置15、および、特別可変入賞球装置20の設置方向に向けて流下する。一方、誘導路80側に誘導された遊技球は、一般入賞口33に向けて流下する。第2経路(右遊技領域)を流下する遊技球は、ゲートスイッチ32aと、一般入賞口スイッチ33aとの少なくともいずれか一方により検出される。
可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。左打ちされた遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
右打ちされた遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて生じた保留記憶情報は、第1保留記憶または第1保留記憶情報と呼ばれる。第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて生じた保留記憶情報は、第2保留記憶または第2保留記憶情報と呼ばれる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
演出表示装置9の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、保留画像または保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示される保留表示エリアが形成される(図示省略)。保留表示エリアでは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを区別した形式で保留記憶情報が表示される。たとえば、演出表示装置9において、第1保留記憶数は左側の保留表示エリアに表示され、第2保留記憶数は右側の保留表示エリアに表示される。第1保留表示エリアと第2保留表示エリアとを区別して表示することにより、第1保留記憶情報と第2保留記憶情報とを容易に区別可能となる。第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、および、演出表示装置9のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、保留表示、または、保留記憶表示と呼ばれる。
保留表示エリアから消去された(移動された、シフトされた)保留表示に対応する変動表示の実行中に当該変動表示に対応する変動対応表示を示す画像(以下、アクティブ画像またはアクティブ表示と呼ぶ)を表示するアクティブ表示エリアが保留表示エリアの中央部に形成される(図示省略)。アクティブ表示エリアにおいては、保留表示エリアにおいて表示されていた保留画像が、たとえば、アクティブ表示エリアに移動(シフト)される等、それまでに表示されていた保留画像に対応するものであることが特定可能な態様でアクティブ画像が表示される。なお、アクティブ表示エリアは、演出表示装置9における表示領域のうちの何れの位置に配置されてもよい。
特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときとに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。特別可変入賞球装置20には、右打ちにより第2経路を流下する遊技球が入賞(進入)可能であり、左打ちにより第1経路を流下する遊技球は入賞(進入)不可能である。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
また、演出表示装置9の上方には、役物12が設けられている。役物12は、遊技盤6と演出表示装置9との間に位置し、役物モータ17によって位置を変位することが可能である。役物12は、通常は遊技者から視認し難い場所に位置し、所定の演出が実行されるときに遊技者から視認可能な位置(たとえば、演出表示装置9の前方の位置)に移動する。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
ここで、本実施の形態の大当りでは、1回の大当りで獲得できる遊技球の総数は、約1500個である。具体的には、1回のラウンドにおいて、遊技球1個の入賞に対して10個の払出しがあり、10個入賞するまでラウンドが継続されるので、1ラウンドあたり約100個(10×10=100)の遊技球を獲得することができる。さらに、15ラウンドまでラウンドが継続するので、合計で約1500個の遊技球を獲得することができる。また、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされたときに、所定期間(たとえば29秒間)が経過するまでに、特別可変入賞球装置20が閉鎖される直前に、偶然に遊技球が所定個数(たとえば10個)よりも多い特別個数(たとえば11個目や12個目)入賞することがある。このような、所定の基準を超える入賞を以下では、オーバー入賞とも称する。オーバー入賞が発生することで、遊技者はより多くの出玉を獲得することができる。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。この制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図2に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、確変大当りの終了条件を次回の大当りが発生するまでという条件としてもよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)および演出制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および、一般入賞スイッチ33aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、I/Oポート部105の出力ポートを介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。また、演出制御用CPU101は、モータ駆動回路(図示省略)を介して役物モータ17を駆動して役物12を動作させる。
図4は、各乱数を示す説明図である。図4においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合もある。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
図5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図5(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図5(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図5(B)、および、図5(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図5(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
図6は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図6に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図6のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。変動パターン設定処理(S301)において選択され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第2保留記憶数を示す。
なお、第1保留記憶数を示すための第1保留記憶数指定コマンドと、第2保留記憶数を示すための第2保留記憶数指定コマンドとを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ100において保留記憶数を特定可能とするが、これに限らず、変動表示が実行されるごとに、第1保留記憶数または第2保留記憶数を減算するための保留記憶数減算指定コマンドを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ100において、保留記憶数が特定可能となるようにしてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
コマンドD000(H)は、特別可変入賞球装置20における大入賞口への遊技球の入賞がカウントスイッチ23により検出されたときに、大入賞口への入賞を通知するための大入賞口入賞通知コマンドである。コマンドD001(H)は、ゲート32への遊技球の通過がゲートスイッチ32aにより検出されたときに、ゲート32への遊技球の通過を通知するためのゲート検出通知コマンドである。コマンドD002(H)は、一般入賞口33への遊技球の入賞が一般入賞スイッチ33aにより検出されたときに、一般入賞口33への遊技球の入賞を通知するための一般入賞口入賞通知コマンドである。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、大入賞口入賞通知コマンドを受信することにより、大入賞口への遊技球の入賞個数を把握することができ、ゲート検出通知コマンドを受信することにより、ゲート32への遊技球の通過個数を把握することができ、一般入賞口入賞通知コマンドにより、一般入賞口33への遊技球の入賞個数を把握することができる。
この実施の形態では、始動口スイッチ通過処理(S312)より実行される入賞時演出処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づき、変動パターン種別を認識できる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560側での保留記憶に対応する乱数等のデータ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を説明する。保留記憶バッファは、RAM55に設けられる。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時に抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留記憶バッファに記憶されたデータは、後述するように、始動入賞時に読出されて先読み予告演出のために用いられるとともに、変動表示開始時に、第2保留記憶バッファから優先して読出されて変動表示のために用いられる。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンドというような、始動入賞時判定処理の判定結果を示すコマンドが、主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図7は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図7に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図8は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55には、前述したように、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
この実施の形態では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生し、当該始動入賞時に得られた各種データが保留記憶情報として記憶された後、変動表示の開始条件が成立すると、変動表示を開始するタイミングにおいて、特別図柄通常処理(S300)で、当該保留記憶情報に基づき、変動表示を開始する特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)について、変動表示結果を大当り表示結果とするか否かの決定、および、大当り種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、および、大当り種別判定値に基づいて行なう。特別図柄通常処理では、第1保留記憶情報と第2保留記憶情報との両方が記憶されているときには、第2保留記憶情報の方が優先的に、大当り判定等の処理が実行されることにより、第1保留記憶数情報に優先して変動表示が実行される。そして、変動パターン設定処理(S301)において変動パターン(変動パターン種別の決定も含む)の決定を、各種乱数値に対応して設定された変動パターン種別判定値、および変動パターン判定値に基づいて行なう。
一方、このような決定とは別に、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に始動入賞したタイミング(保留記憶情報が記憶されたタイミング)で、その始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留記憶情報を先読みし、その先読みした保留記憶情報に基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、小当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターン種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、大当り種別判定値、および、変動パターン種別判定値に基づいて先読み判定する入賞時演出処理を始動口スイッチ通過処理(S312)により実行可能である。そうすることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなること(大当りとなる可能性)を予告する先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(S305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(S307)に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3等)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR1−3のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留表示の移動、消去等)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
ここで、演出制御基板80に搭載されたRAM103には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、たとえば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板31から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。たとえば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、たとえば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。たとえば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。たとえば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。たとえば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図10は、右打ち報知演出および左打ち報知演出を説明するための演出表示装置9の表示画面図である。図中の下向き矢印は、演出図柄が変動表示中であることを示している。右打ち報知演出は、右打ちが必要となる確変状態のような遊技状態において、右打ちを報知するための演出である。左打ち報知演出は、左打ちが必要となる通常状態のような遊技状態において、左打ちを報知するための演出である。
図10(A)には、右打ち報知演出のときの演出表示装置9での表示演出例が示されている。パチンコ遊技機1では、たとえば、確変状態になると、第2始動入賞口14(可変入賞球装置15)に遊技球を入賞させるために右打ちが必要となる。右打ち報知演出としては、「右打ち!」というような右打ちを報知する文字画像よりなる右打ち報知画像94Aが画面隅部に表示される右打ち報知演出が実行される。このような右打ち報知演出が行なわれることにより、遊技者は、右打ちが必要な遊技状態であることを容易に知ることができ、右打ちをすることが可能となる。
図10(B)には、左打ち報知演出のときの演出表示装置9での表示演出例が示されている。パチンコ遊技機1では、たとえば、通常状態(非確変状態)になると、第1始動入賞口13に遊技球を入賞させるために左打ちが必要となる。左打ち報知演出としては、「左打ち!!」というような左打ちを報知する文字画像よりなる左打ち報知画像94Bが画面隅部に表示される左打ち報知演出が実行される。このような左打ち報知演出が行なわれることにより、遊技者は、左打ちが必要な遊技状態であることを容易に知ることができ、左打ちをすることが可能となる。
図11は、図9に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、右打ち報知処理(S501)、左打ち報知処理(S502)、および、先読み演出処理(S503)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。
演出制御プロセス処理では、以下のような処理が実行される。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
右打ち報知処理(S501)は、現在の遊技状態が右打ちが必要となる遊技状態(確変状態)であるか否かの判定をし、右打ちが必要となる遊技状態(大当り遊技状態、確変状態)であるときに、図10(A)のような右打ち報知演出を実行する処理である。
左打ち報知処理(S502)は、現在の遊技状態が左打ちが必要となる遊技状態(通常状態)であるか否かの判定をし、左打ちが必要となる遊技状態(通常状態)であるときに、図10(B)のような左打ち報知演出を実行する処理である。
先読み演出処理(S503)は、先読み演出を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み演出を実行するときの演出態様の決定等を行なう処理である。先読み演出とは、ある保留情報(保留記憶情報)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告をする等の演出技術である。たとえば、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報による変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様に基づいて、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出が先読み演出として行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ターゲットの変動表示」と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行する。ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。また、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態開始時から大当り遊技状態終了時までの予め定められた演出制御期間中に、ROM102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
図12は、左打ち報知処理を示すフローチャートである。左打ち報知処理は、図11のS501により実行される処理である。左打ち報知処理は、左打ちが必要となる遊技状態において、右打ちによりゲートスイッチ32aまたは一般入賞スイッチ33aが遊技球を検出した場合に、左打ち報知演出を実行する条件となる数値データを加算更新し、当該数値データが特定値(左打ち判定値と呼ぶ)に達したときに、左打ち報知演出を実行するための処理である。
前述したように、右打ち時におけるゲート32と一般入賞口33への遊技球の振分け(流下)割合は、「1:2」であるため、遊技球が流下する振分率が高い方の一般入賞口33への進入が検出されたときには、1球検出につき2ポイントの数値データが加算され、遊技球が流下する振分率が低い方の一般入賞口33への進入が検出されたときには、1球検出につき1ポイントの数値データが加算され、更新された数値データの合計値が左打ち判定値に達したときに、左打ち報知演出の実行条件が成立し、左打ち報知演出の実行が開始される。このように、左打ち報知演出は、ゲートスイッチ32aの検出位置と一般入賞スイッチ33aの検出位置とのそれぞれの遊技球の流下頻度に基づいて設定された報知条件が成立したことにより実行可能である。そして、ゲートスイッチ32aと、一般入賞スイッチ33aとでは、数値データの加算条件(加算数)が異なる。
左打ち報知処理では、まず、現在の遊技制御状態が通常状態(低確率状態および低ベース状態)であるか否かが確認される(S901)。現在の遊技状態は、通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、および、確変状態指定コマンド等の遊技状態を示すコマンドを受信するごとに遊技状態を示すデータをRAM103の所定領域に記憶しておき、その記憶データに基づいて、現在の遊技制御状態が確認される。
S901で通常状態でないときは、処理を終了する。一方、S901で通常状態であるときは、右遊技領域のゲートスイッチ32aが遊技球の進入(通過)を検出したか否かを、ゲート検出通知コマンドを受信したか否かに基づいて判定する(S902)。S902でゲートスイッチ32aが遊技球の進入(通過)を検出したときは、右打ち検出状態を数値データして管理する右打ち検出ポイントの数値データを+1加算更新し、S906に進む。一方、S902でゲートスイッチ32aが遊技球の進入(通過)を検出していないときは、右遊技領域の一般入賞口スイッチ33aが遊技球の進入を検出したか否かを、一般入賞口入賞通知コマンドを受信したか否かに基づいて判定する(S904)。S904で一般入賞口スイッチ33aが遊技球の進入を検出したときは、右打ち検出ポイントの数値データを+2加算更新し、S906に進む。このように、右打ち検出ポイントは、ゲートスイッチ32aによる遊技球検出と一般入賞口スイッチによる遊技球検出との両方により数値データが加算され得る合計の数値データである。
S906では、ポイント変更タイマを15秒間に相当する数値データにセットする(S906)。ポイント変更タイマは、右打ちされた遊技球が、15秒間に亘りゲートスイッチ32aおよび一般入賞口スイッチ33aのいずれにも検出されなかったときに、右打ち検出ポイントの数値データを減算することにより、右打ちがしばらくの間されていないにもかかわらず少数の右打ち遊技球の検出に基づいて左打ち報知演出が実行されてしまうことを制限する制限制御に用いる計時手段である。
S906の後、右打ち検出ポイント(合計値)が左打ち判定値である「12」ポイントに達しているか否かを判定する(S907)。左打ち判定値は、仮にゲート32への遊技球の進入のみであれば12個検出されたポイント数、または、仮に一般入賞口33のみであれば6個検出されたポイント数に相当するような数値データに設定されている。この実施形態の場合、右打ち検出ポイントは、左打ち判定値である「12」ポイントが上限値として設定されており、「12」ポイントを超えて計数されない。つまり、S903,S905においては、右打ち検出ポイントが既に「12」ポイントに達している状態では、右打ち検出ポイントの加算更新がされない。
S907で右打ち検出ポイントの合計が「12」ポイントに達していないときは、処理を終了する。一方、S907で右打ち検出ポイントの合計が「12」ポイントに達しているときは、図10(A)のような左打ち報知演出の実行を開始する(S908)。そして、左打ち報知演出の実行時間を計測するための計時手段としての左打ち報知タイマを15秒間に相当する数値データにセット(S909)し、処理を終了する。これにより、左打ち報知演出が15秒間継続して実行される。なお、右打ち検出ポイントは、上限値を設定せずに計数可能としてもよい。右打ち検出ポイントについて上限値を設定せずに計数可能とする場合には、S907で右打ち検出ポイントが「12」ポイント以上であるときに左打ち報知演出の実行を開始するようにしてもよい。
S904で一般入賞口スイッチ33aが遊技球の通過を検出していないときは、S906で開始されるポイント変更タイマが計時中であるか否かを判定する(S910)。S910で計時中であるときは、ポイント変更タイマの値を「−1」減算更新する(S911)。これにより、時間経過に応じてポイント変更タイマの値が減算更新されていく。そして、ポイント変更タイマの値が「0」に達したか否かを判定する(S912)。ポイント変更タイマの値が「0」に達していないときは、処理を終了する。一方、ポイント変更タイマの値が「0」に達しているときは、しばらくの間右打ちが検出されなかったことに基づき、右打ち検出ポイントを「−1」減算更新し(S913)、処理を終了する。これにより、しばらくの間右打ちが検出されなかったことに応じて、右打ち検出ポイントが徐々にリセットされていく。なお、S912でポイント変更タイマの値が「0」に達しているときは、S913において、右打ち検出ポイントが1回の処理で「0」になるようにしてもよい。このようにする場合には、しばらくの間右打ちが検出されなかったことに基づき右打ち検出ポイントが一気にリセットされる。
S910でポイント変更タイマの計時中でないときは、S909で開始される左打ち報知タイマが計時中であるか否かを判定する(S914)。S914で計時中であるときは、左打ち報知タイマの値を「−1」減算更新する(S911)。これにより、時間経過に応じて左打ち報知タイマの値が減算更新されていく。そして、左打ち報知タイマの値が「0」に達したか否かを判定する(S916)。左打ち報知タイマの値が「0」に達していないときは、左打ち報知演出の実行を終了し(S917)、処理を終了する。
左打ち報知処理では、ゲートスイッチ32aにより遊技球が検出されたときと、一般入賞口スイッチ33aにより遊技球が検出されたときとで、左打ち報知演出をするまでの条件が異なる。たとえば、左打ち報知演出を実行する条件は、ゲート32への遊技球の進入のみであれば12個検出されたときに成立し、また、一般入賞口33のみであれば6個検出されたときに成立する。これにより、第1検出位置と第2検出位置とのそれぞれの遊技球の流下頻度に基づいた報知をすることが可能となるので、遊技球の流下の検出に基づく好適な報知を行なうことができる。
第2経路(右遊技領域)を流下する遊技球は、ゲートスイッチ32aと、一般入賞口スイッチ33aとの少なくともいずれか一方により検出されるので、第2経路を流下する遊技球が必ず検出されることにより、遊技球の第2経路での流下の検出に基づく左打ち報知演出を確実に行なうことができる。
S902〜S905等に示すように、左打ち報知演出をする条件が、ゲートスイッチ32aと、一般入賞口スイッチ33aとの少なくともいずれか一方の検出結果に基づいて変化(加算更新)する数値データよりなる右打ち検出ポイントに基づいて成立することにより、遊技球の検出データを好適に管理することができるので、遊技球の流下の検出に基づく左打ち報知演出をより高い精度で行なうことができる。
右打ち検出ポイントは、S902,S903でゲートスイッチ32aによる遊技球の検出によるポイントの変化量は1ポイント加算、S904,S905で一般入賞スイッチ33aによる遊技球の検出によるポイントの変化量は2ポイント加算が行われるように管理される。これにより、左打ち報知演出をする条件が、ゲートスイッチ32aの検出結果と、一般入賞口スイッチ33aの検出結果とで変化量が異なる数値データに基づいて成立することにより、遊技球の流下頻度に応じて検出データを好適に管理することができるので、遊技球の流下の検出に基づく左打ち報知演出をより一層高い精度で行なうことができる。
S903〜S908に示すように、ゲートスイッチ32aの検出結果と、一般入賞口スイッチ33aの検出結果とで共通の数値データである右打ち検出ポイントが変化し、当該右打ち検出ポイントが所定値(左打ち判定値「12」)となったことに基づいて左打ち報知演出をする条件が成立することにより、遊技球の流下の検出に基づく左打ち報知演出をするための処理を複雑化させないようにすることができる。
S909〜S913に示すように、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより右打ちの遊技球が検出されないときに、15秒間経過ごとに右打ち検出ポイントが減算される。これにより、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより遊技球が検出されなくなれば、右打ち検出ポイントが逆に変化することにより、必要以上に左打ち報知演出をすることが抑制されるので、遊技球の流下の検出に基づくより一層好適な報知を行なうことができる。さらに、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより遊技球が検出されなくなったときに、15秒経過ごとに1ポイントずつ右打ち検出ポイントが減算されることにより、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより遊技球が検出されなくなったときに右打ち検出ポイントが「0」にリセットされる場合と比べて、過去の右打ち検出の履歴が右打ち検出ポイント数としてしばらくの間残り、右打ちが繰返されれば、再度左打ち報知演出が実行されるので、たとえば、遊技者が不正行為をするために右打ちをする場合において、検出ポイントが「0」にリセットされる場合と比べて、右打ちによる不正行為の抑制効果を高めることができる。
なお、S909〜S913では、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより右打ちが検出されないときに、15秒間経過ごとに右打ち検出ポイントを1ポイントずつ減算する例を示したが、複数ポイントずつ減算してもよい。また、減算数は、最新の加算数(たとえば、最新の加算がゲートスイッチ32aの検出によるものの場合は1ポイント、最新の加算が一般入賞スイッチ33aの検出によるものの場合は2ポイント)を減算してもよく、最古の加算数(たとえば、最古の加算がゲートスイッチ32aの検出によるものの場合は1ポイント、最古の加算が一般入賞スイッチ33aの検出によるものの場合は2ポイント)が減算されるようにしてもよい。その場合には、右打ち検出ポイントの加算数の履歴を記憶して管理する必要がある。
また、15秒間というような所定時間が経過するごとに、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aの検出結果に基づく変化とは逆に変化する共通の右打ち検出ポイントに基づいて、左打ち報知演出をする条件が成立することにより、必要以上の左打ち報知演出を抑制するための処理を複雑化させないようにすることができる。
なお、図12の左打ち報知演出では、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより遊技球が検出されたときに右打ち検出ポイントの数値データを加算していき、右打ち検出ポイントが所定数となったことを条件として左打ち報知演出を実行する例を示した。しかし、これに限らず、左打ち報知演出としては、右打ち検出ポイント数を予め定められた値(たとえば、「12」等)にセットし、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより遊技球が検出されたときに右打ち検出ポイントの数値データを減算していき、右打ち検出ポイントが「0」等の特定数となったことを条件として左打ち報知演出を実行するようにしてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態による各種の演出について説明する。第2実施形態では、変動表示の表示結果が大当り表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。そして、大当り遊技状態中であるラウンド中には、遊技球の入賞によって付与される遊技球数に関連した球数関連報知演出が実行される。ここで、遊技球数に関連した球数関連報知演出には、入賞した遊技球に対して払出される獲得遊技球の数を報知する演出が含まれる。また、遊技球数に関連した球数関連報知演出には、オーバー入賞が発生したときに報知の態様を変化させることでオーバー入賞の発生を報知する演出が含まれる。このように、遊技球数に関連した演出とは、獲得した遊技球(遊技球数)に対する何らかの報知を行なう演出である。
また、遊技球数に関連した球数関連報知演出は、複数の種類が設けられている。たとえば、演出状態が第1演出状態のときには、第1報知態様により球数関連報知演出が実行され、演出状態が第2演出状態のときには、第2報知態様により球数関連報知演出が実行される。つまり、球数関連報知演出は、演出状態により異なる球数関連報知演出が実行されることとなる。第1報知態様による球数関連報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数となったことに基づいて実行される。また、第2報知態様による球数関連報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数とは異なる特定数となったことに基づいて実行される。
ラウンド中(大当り遊技状態中)においては、遊技球が特別可変入賞球装置20に入賞する毎に、付与された遊技球数が可変表示可能に表示される。また、ラウンド中(大当り遊技状態中)における演出状態を第1演出状態とするか第2演出状態とするかを選択することが可能である。また、オーバー入賞により獲得する遊技球数についても、遊技球数に関連した球数関連報知演出の遊技球数のカウントに考慮される。
以下に、球数関連報知演出の具体例を説明する。図13は、第2実施形態の球数関連報知演出を説明するための図である。ここで、本実施の形態では、1回の大当りで獲得できる遊技球の総数は、約1500個である。具体的には、1回のラウンドにおいて、遊技球1個の入賞に対して10個の払出しがあり、10個入賞するまでラウンドが継続されるので、1ラウンドあたり約100個(10×10=100)の遊技球を獲得することができる。また、大当りが継続する場合には、前回の獲得総数表示の値が引継がれる。図13では、2回目以降の大当りが実行された場合が示されている。
図13(a)は、大当り表示結果となっときの大当り遊技中の1ラウンド目における演出表示装置9の表示画面を示す図である。1ラウンド目においては、ラウンド中における演出状態を2つのモードのうちから選択可能とする演出が実行される。演出表示装置9の画面の左側には、女の子キャラクタによるAモード画像211が表示される。また、演出表示装置9の画面の右側には、男の子キャラクタによるBモード画像212が表示される。遊技者は、遊技者の選択操作を促す左右の矢印で示されるモード選択画像210に従い、いずれか一方のモードを選択する。ラウンド開始時には、初期値としてAモード画像211が選択されているとともに、モード選択画像210の左側が選択されている。これらの画像が選択されていることは、画像の点滅により知ることができる。なお、点滅ではなく選択されている方の画像を太枠で囲む等としてもよく、いずれのモードが選択されていることが分かればどのような態様であってもよい。
遊技者は、1ラウンドの期間中いずれかのモードを選択することが可能である。このようなモード(演出状態)の切替えは、スティックコントローラ122を左右に操作することで変更可能である。なお、十字キー等の操作手段により左右の選択が変更可能となるようにしてもよいし、プッシュボタン120の押下げによりモードが切替るようにしてもよい。また、演出モードは3種類以上設けられていてもよいし、大当りの回数毎に選択できる演出モードの種類が増加されていくようにしてもよい。また、モードの選択期間は、1ラウンド以外のラウンドでもよく、ラウンド中の所定時間(たとえば、10秒)に限って選択操作が可能となるようにしてもよい。また、大当り毎に新たな演出モードが初期値(最初に選択されているモードの種類)として設定されるようにしてもよい。
図13(b)〜(d)は、Aモードが選択された場合の演出表示装置9の表示画面を示す説明図である。また、図13(e)〜(g)は、Bモードが選択された場合の演出表示装置9の表示画面を示す説明図である。図13(b)に示すように、Aモードが選択された場合には、画面左上に、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数の獲得総数表示画像205が表示される。獲得総数表示画像205は、遊技球が大入賞口に入賞する毎に増加していく。図13(b)では、大当りにおける遊技球の獲得総数が2000個であることが示されている。また、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数が500個の倍数を超える毎に画面中央に第1報知画像204が表示される。図13(b)では、遊技球数が500個の4倍である2000個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が2000個獲得されたことが示される。また、画面右上に女の子画像203が表示される。なお、獲得総数表示画像205で表示される数字と第1報知画像204として表示される数字とは瞬間的なタイミングで同じ表示である場合を示している。また、獲得総数が区切りのよい数字でない場合(たとえば、13個ずつ増加する場合等)には、獲得総数表示画像205で表示される数字と第1報知画像204として表示される数字とは異なる(獲得総数表示画像205で表示される数字が2013、第1報知画像204として表示される数字が2000等)ことがある。
図13(c)は、図13(b)と同じ大当りの中で獲得した遊技球の獲得総数が2500個となった場合の演出表示装置9の表示画面を示している。図13(c)に示すように、獲得総数表示画像205により、遊技球の獲得総数が2500個であることが示される。また、遊技球数が500の5倍である2500個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。また、女の子画像203が図13(b)のときとは異なる人物で表示される。さらに、4回目の大当りでは、演出表示装置9の表示画面が図13(d)のようになる。図13(d)では、獲得総数表示画像205が5000個であることが示される。また、遊技球数が500の10倍である5000個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が5000個獲得されたことが示される。また、女の子画像203が図13(b)や図13(c)のときとは異なる人物で表示される。このように、遊技球数が500の倍数を超えたときは、第1報知画像204とともに女の子画像203も変化する。ここで、第1報知画像204と女の子画像203とは、次の第1報知画像204と女の子画像203に変化するまで継続して表示される。しかし、第1報知画像204と女の子画像203とが所定時間経過することにより消去されるようにしてもよい。
次に図13(a)においてBモードが選択された場合について説明する。図13(e)に示すように、Bモードが選択された場合には、画面左上に、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数の獲得総数表示画像215が表示される。獲得総数表示画像215は、遊技球が大入賞口に入賞する毎に増加していく。ここで、Bモードでの獲得総数表示画像215とAモードでの獲得総数表示画像205は、文字の表示態様が異なっている。このように、演出モードにより獲得総数の表示を異ならせているが、獲得総数の表示はモードによらず同じであってもよい。図13(e)では、大当りにおける遊技球の獲得総数が2000個であることが示されている。また、画面右上に男の子画像213が表示される。Bモードでは、このような男の子画像213による演出が実行される。しかし、Aモードとは異なり、Bモードでは、遊技球の獲得総数が2000個を超えたとしても画面中央に獲得した遊技球の総数を報知する演出は実行されない。なお、図13(e)では、男の子画像213を表示せずに、別の演出画像が表示されるようにしてもよい。
図13(f)は、図13(e)と同じ大当りの中で獲得した遊技球の獲得総数が2500個となった場合の演出表示装置9の表示画面を示している。図13(f)に示すように、獲得総数表示画像215により遊技球の獲得総数が2500個であることが示される。また、遊技球数が2500個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。Bモードでは、入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数が2500個の倍数を超える毎に画面中央に第2報知画像214が表示される。図13(f)では、遊技球数が2500個の1倍である2500個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。第2報知画像214は所定時間経過により消去される(たとえば、表示されてから2秒経過後)。
さらに、4回目の大当りでは、演出表示装置9の表示画面が図13(g)のようになる。図13(g)では、獲得総数表示画像215が5000個であることが示される。また、遊技球数が2500の2倍である5000個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が5000個獲得されたことが示される。ここで、Bモードにおいて男の子画像213は、Aモードのようにキャラクタが変化することがなく、同一人物の画像が表示される。
図13に示すように、Aモードに制御されているときは、第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる球数関連報知演出が実行される。また、Bモードに制御されているときは、第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる球数関連報知演出が実行される。よって、演出状態がAモードであるかBモードであるかに応じた球数関連報知演出により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図13(b)〜(d)に示すように、遊技球の獲得総数が500の倍数を超える毎に第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる球数関連報知演出が実行される。また、図13(e)〜(g)に示すように、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超える毎に第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる球数関連報知演出が実行される。よって、球数関連報知演出が多様化することにより、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図13のAモードの獲得総数表示画像205,Bモードの獲得総数表示画像215に示すように、特別可変入賞球装置20の大入賞口に遊技球が入賞する毎に、付与された遊技球が10ずつ増加していく表示が行なわれる。よって、付与された遊技球数を可変表示可能であるため、獲得総数表示の変化により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、ラウンド中においてAモードとするかBモードとするかを選択するためのモード選択画像210が表示される。よって、ラウンド中における演出状態を選択することが可能となるので、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したときに実行される球数関連報知演出による遊技の興趣を向上させることができる遊技機について説明する。たとえば、このような遊技機は、以下のようなものである。
次に、球数関連報知演出の演出態様の具体例について説明する。図14および図15は、第3実施形態の球数関連報知演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図14および図15において、(1)(2)(3)・・・の順に演出態様が遷移する。
図14(1)に示すように、左中右の演出図柄が同じ図柄で停止表示されて大当りが発生し、図14(2)に示すように、第1ラウンドが開始されて大当り遊技が開始されたものとする。また、図14(2)〜(6)に示すように、第1ラウンド〜第5ラウンドにおいては昇格演出も実行される。図14(2)に示す例では、演出表示装置9においてルーレットを球が回転するような態様の画像200を表示することにより昇格演出が開始される場合が示されている。
また、図14(3)に示すように、大当り遊技のラウンド中に大入賞口への入賞が発生すると、通常態様により球数関連報知演出が実行される。図14(3)に示す例では、第1大入賞口に遊技球が入賞し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で球数関連報知演出が実行される場合が示されている。
また、大入賞口への入賞数が所定の上限数(本例では、10個)に達しラウンドを終了した場合であってもオーバー入賞が発生する場合がある。この場合、図14(4)に示すように、オーバー入賞が発生した場合であっても、第6ラウンドよりも前のラウンドであり第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞して確変確定報知が実行される前である場合には、通常態様により球数関連報知演出が実行される。図14(4)に示す例では、第1大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で球数関連報知演出が実行される場合が示されている。
次いで、図14(5)に示すように、同様の態様で第2ラウンド以降のラウンドが実行され、図14(6)に示すように、第5ラウンドとなると、ルーレットの当否結果を報知するような態様の昇格演出が実行される。図14(6)に示す例では、大当り種別が確変大当りとなる大当りであることに基づいて、球がルーレット内の「確」と表示された領域に入球し、ルーレットの結果が当り(確変状態となることを示唆する結果)となるような態様の画像を表示するとともに、「確変昇格あり!」などの文字列201を表示する態様により昇格演出が実行される場合が示されている。なお、大当り種別が確変大当りとならない大当り(通常大当り)である場合には、たとえば、球がルーレット内の「確」と表示された領域以外の領域に入球し、ルーレットの結果がはずれ(確変状態とならないことを示唆する結果)となるような態様の画像を表示するとともに、「確変昇格なし!」などの文字列を表示する態様により昇格演出が実行される。
なお、この実施の形態では、昇格演出として、ルーレット演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、昇格演出として、敵と味方のキャラクタがバトルを行ない、味方のキャラクタが勝利することによって確変状態となることを示唆したり、味方のキャラクタが敗北することによって確変状態とならないことを示唆したりする演出を実行してもよい。また、たとえば、昇格演出として、おみくじを表示するような演出を行ない、おみくじの結果が「吉」であれば確変状態となることを示唆したり、おみくじの結果が「凶」であれば確変状態とならないことを示唆したりする演出を実行してもよい。そのように、昇格演出として、何らかの態様で確変状態に制御されるか否かを煽ることができる演出を実行するものであればよい。
また、この実施の形態では、第1ラウンド〜第5ラウンドにわたって昇格演出が実行され、最後の第5ラウンドにおいて昇格演出の結果報知(本例では、ルーレットの結果が報知)がされる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第5ラウンドを待たずに、第1ラウンド〜第4ラウンドでも昇格演出の結果報知を可能に構成してもよい。この場合、昇格演出の結果報知の後であれば、第5ラウンドや第6ラウンドを待たずに、オーバー入賞発生時に特殊態様による球数関連報知演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、図14(7)に示すように、第6ラウンドに移行し第2大入賞口が開放状態に制御される。そして、図14(7)に示すように、第6ラウンドにおいて第2大入賞口に遊技球が入賞するとともに第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞し、確変状態に制御されることが確定したものとする。図14(7)に示す例では、第6ラウンド中に第2大入賞口に遊技球が入賞したことから、第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様で球数関連報知演出が実行されることも示されている。また、確変状態に制御されることが確定したことに基づいて、図14(8)に示すように、演出表示装置9において確変確定報知の実行が開始される。図14(8)に示す例では、確変確定報知として、演出表示装置9において「確変確定!」などの文字列202が表示される場合が示されている。
なお、図14(7)において、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したときに(特に、特定領域に1個目の遊技球が入賞したときに)、第2大入賞口LED20d(第1大入賞口LED20cでもよい)を専用の発光色で発光(たとえば、特殊態様の球数関連報知演出とは異なる赤色で発光)させたり、専用の入賞音(たとえば、特殊態様の球数関連報知演出とは異なる専用の入賞音)を音出力させたりしてもよい。
また、第6ラウンドにおいて第2大入賞口への入賞数が所定の上限数(本例では、10個)に達しラウンドを終了した場合であってもオーバー入賞が発生する場合がある。この場合、図15(9)に示すように、オーバー入賞が発生した場合であっても、確変確定報知が実行される場合がある第6ラウンドである場合には、通常態様により球数関連報知演出が実行される。図15(9)に示す例では、第2大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様で球数関連報知演出が実行される場合が示されている。
次いで、第7ラウンド以降のラウンドに移行する。第7ラウンド以降のラウンドであっても、図15(10)に示すように、大当り遊技のラウンド中に大入賞口への入賞が発生すると、通常態様により球数関連報知演出が実行される。図15(10)に示す例では、第1大入賞口に遊技球が入賞し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で球数関連報知演出が実行される場合が示されている。
一方、第7ラウンド以降のラウンドにおいてオーバー入賞が発生した場合には、図15(11)に示すように、通常態様とは異なる特殊態様により球数関連報知演出が実行される。図15(11)に示す例では、第1大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともに、スピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様で球数関連報知演出が実行される場合が示されている。
なお、この実施の形態では、特殊態様による球数関連報知演出の場合にのみスピーカ27から所定の入賞音を音出力させる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、通常態様による球数関連報知演出を実行する場合にも何らかの入賞音(特殊態様の場合と同じ音でも異なる音でもよい)を音出力させるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、特殊態様による球数関連報知演出として、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともに、スピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様の演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるだけで、入賞音の音出力を伴わないものであってもよい。また、たとえば、通常態様による球数関連報知演出とは異なる発光色で発光するものであれば、レインボー発光以外の発光色(たとえば、赤色や黄色)で第1大入賞口LED20cなどを発光させるものであってもよい。また、たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるのではなく、特殊態様による球数関連報知演出として、所定のキャラクタのボイスを模した音を音出力させる態様の演出を実行してもよい。そのように特殊態様による球数関連報知演出として、様々な態様の演出が考えられる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、所定期間(本例では、29秒)が経過することまたは遊技媒体(本例では、遊技球)が所定数(本例では、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段(本例では、第1大入賞口、第2大入賞口)を第1状態(本例では、開放状態)に変化させることが可能な単位遊技(本例では、ラウンド)を所定回数(本例では、15ラウンド)実行する有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態において可変入賞手段に設けられた特定領域(本例では、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて、特別状態(本例では、確変状態)に制御可能である。また、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(本例では、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による球数関連報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様の球数関連報知演出)を実行可能である。そのため、特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、通常態様とは異なる特殊態様による球数関連報知演出を実行することによって、球数関連報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当り遊技において単位遊技(ラウンド)が実行される所定回数が15回(15ラウンド)である場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、他の回数であってもよい。また、所定回数は、1回や2回であってもよく、たとえば、大入賞口を1回または2回のみ開放する突然確変大当りや小当りが設けられている場合に、その突然確変大当りや小当りにおけるオーバー入賞も検出可能に構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による球数関連報知演出を実行しない。そのため、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による球数関連報知演出を実行しないようにすることによって、球数関連報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による球数関連報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の球数関連報知演出)を実行可能である。また、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による球数関連報知演出を実行する。そのため、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による球数関連報知演出に代えて通常態様による球数関連報知演出を実行することによって、球数関連報知演出の演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2大入賞口内の特定領域を遊技球が入賞する前にオーバー入賞が発生した場合には、特殊態様による球数関連報知演出に代えて通常態様による球数関連報知演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第2大入賞口内の特定領域を遊技球が入賞する前にオーバー入賞が発生した場合には、球数関連報知演出を全く実行しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて特別演出(本例では、確変確定報知)を実行可能である。そして、有利状態における特定領域を遊技媒体が通過した単位遊技(本例では、第6ラウンド)において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による球数関連報知演出を実行しない(本例では、特殊態様による球数関連報知演出に代えて通常態様による球数関連報知演出を実行する)。そのため、特殊態様による球数関連報知演出により特別演出の実行を妨げてしまうことを防止することができ、演出効果が却って低下してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、確変確定報知が実行される第6ラウンドでは、特殊態様による球数関連報知演出のみを実行しないようにし、通常態様による球数関連報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の球数関連報知演出)は実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、確変確定報知が実行される第6ラウンドでは、特殊態様による球数関連報知演出と通常態様による球数関連報知演出との両方を実行しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特殊態様による球数関連報知演出として、発光体による発光(本例では、第1大入賞口LED20cのレインボー発光)および音出力(本例では、スピーカ27からの所定の入賞音の音出力)を含む演出を実行する。そのため、発光体による発光および音出力を用いた演出により球数関連報知演出の演出効果を向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図12に示すように、左打ち報知処理では、ゲートスイッチ32aにより遊技球が検出されたときと、一般入賞口スイッチ33aにより遊技球が検出されたときとで、左打ち報知演出をするまでの条件が異なる。たとえば、左打ち報知演出を実行する条件は、ゲート32への遊技球の進入のみであれば12個検出されたときに成立し、また、一般入賞口33のみであれば6個検出されたときに成立する。これにより、第1検出位置と第2検出位置とのそれぞれの遊技媒体の流下頻度に基づいた報知をすることが可能となるので、遊技球の流下の検出に基づく好適な報知を行なうことができる。
(2) 図1に示すように、第2経路(右遊技領域)を流下する遊技球は、ゲートスイッチ32aと、一般入賞口スイッチ33aとの少なくともいずれか一方により検出されるので、第2経路を流下する遊技球が必ず検出されることにより、遊技球の第2経路での流下の検出に基づく左打ち報知演出を確実に行なうことができる。
(3) 図12に示すように、左打ち報知演出をする条件が、S902〜S905でゲートスイッチ32aと一般入賞スイッチ33aとの少なくともいずれか一方の検出結果に基づいて変化する数値データである右打ち検出ポイントに基づいて成立することにより、遊技球の検出データを好適に管理することができるので、遊技球の流下の検出に基づく左打ち報知演出をより高い精度で行なうことができる。
(4) 図12に示すように、右打ち検出ポイントは、S902,S903でゲートスイッチ32aによる遊技球の検出によるポイントの変化量は1ポイント加算、S904,S905で一般入賞スイッチ33aによる遊技球の検出によるポイントの変化量は2ポイント加算が行われるように管理される。これにより、左打ち報知演出をする条件が、ゲートスイッチ32aの検出結果と、一般入賞口スイッチ33aの検出結果とで変化量が異なる数値データに基づいて成立することにより、遊技球の流下頻度に応じて検出データを好適に管理することができるので、遊技球の流下の検出に基づく左打ち報知演出をより一層高い精度で行なうことができる。
(5) 図12に示すように、S903〜S908に示すように、ゲートスイッチ32aの検出結果と、一般入賞口スイッチ33aの検出結果とで共通の数値データである右打ち検出ポイントが変化し、当該右打ち検出ポイントが所定値(左打ち判定値「12」)となったことに基づいて左打ち報知演出をする条件が成立することにより、遊技球の流下の検出に基づく左打ち報知演出をするための処理を複雑化させないようにすることができる。
(6)図12に示すように、S909〜S913に示すように、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより右打ちが検出されないときに、15秒間経過ごとに右打ち検出ポイントが減算される。これにより、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aにより遊技球が検出されなくなれば、右打ち検出ポイントが逆に変化することにより、必要以上に左打ち報知演出をすることが抑制されるので、遊技球の流下の検出に基づくより一層好適な報知を行なうことができる。
(7) 図12に示すように、15秒間というような所定時間が経過するごとに、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aの検出結果に基づく変化とは逆に変化する共通の右打ち検出ポイントに基づいて、左打ち報知演出をする条件が成立することにより、必要以上の左打ち報知演出を抑制するための処理を複雑化させないようにすることができる。
(8) 図13に示すように、Aモードに制御されているときは、第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる球数関連報知演出が実行される。また、Bモードに制御されているときは、第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる球数関連報知演出が実行される。よって、演出状態がAモードであるかBモードであるかに応じた球数関連報知演出により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。これにより、演出状態に応じた報知演出により、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、左打ち報知演出を実行する条件として、右打ちされた遊技球の個数が所定個数となったことを用いた。しかし、これに限らず、が、左打ち報知演出を実行する条件としては、右打ちされた遊技球の検出間隔が所定時間以下となったことを条件として用いてもよい。たとえば、ある遊技球検出スイッチにおいて、右打ちされた遊技球の検出間隔が所定時間以下となったときに、左打ち報知演出を実行してもよい。その場合には、遊技球の流下割合に応じて、流下割合が少ない方の検出スイッチについて左打ち報知演出を実行する条件を設定するときには、流下割合が多い方の検出スイッチについて左打ち報知演出を実行する条件を設定するときよりも、異常とみなされる検出間隔を長く設定するようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態では、右打ちされた遊技球を検出可能なゲートスイッチ32aと、一般入賞スイッチ33aとにおいて、同時に遊技球が検出されたときに、どちらの検出を優先して右打ちポイントを更新するようにしてもよい。
(3) 前述した実施の形態では、左打ち報知演出を実行する条件として、右打ちされた遊技球を検出する位置を2箇所とした例を示した。しかし、これに限らず、右打ちされた遊技球を検出する位置を3箇所以上としてもよい。たとえば、前述した実施の形態では、遊技球の流下頻度が他の2箇所とは異なる別の一般入賞口または右打ち球を回収するアウト口等が設けられている場合に、そのような第3の箇所に右打ちされた遊技球を検出する検出手段を設定し、3箇所での遊技球の検出に基づく右打ち検出ポイントの合算値に基づいて、左打ち報知演出を実行する条件が成立したか否かを判断するようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態では、左打ちをする必要がある遊技状態において右打ちされた遊技球が検出されたことに基づいて、左打ち報知演出を実行する例を示した。しかし、これに限らず、逆に、大当り遊技状態、および、確変状態(高ベース状態、時短状態等を含む)のように右打ちをする必要がある遊技状態において左打ちされた遊技球が検出されたことに基づいて、右打ち報知演出を実行する制御をしてもよい。たとえば、第1経路(左遊技領域)において遊技球の流下割合が異な第1始動入賞口13および一般入賞口等の複数の箇所において、右打ちをする必要がある遊技状態において、遊技球を検出するごとに、前述した右打ち検出ポイントに相当する左打ち検出ポイントを更新(加算、減算含む)し、その左打ち検出ポイントが所定値となったことを条件として右打ち報知演出を実行すればよい。
(5) 前述した実施の形態では、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aの検出による右打ち検出ポイント数の変化量は、検出箇所の遊技球の流下割合と同じ割合となるように設定したが、これに限らず、ゲートスイッチ32aおよび一般入賞スイッチ33aの検出による右打ち検出ポイント数の変化量は、少なくとも、検出箇所の遊技球の流下割合の大小関係に対応するようなものであればよい。
(6) 前述した実施の形態での左打ち報知処理に用いる遊技球の検出箇所は、ゲート32、一般入賞口33に限られるものではなく、その他の箇所であってもよい。そして、左打ち報知処理に用いる遊技球の検出手段は、ゲートおよび入賞口に既設されている検出手段を用いてよく、左打ち報知処理専用の検出手段を用いてもよい。
(7) 前述した実施の形態での左打ち報知処理を実行するパチンコ遊技機1の遊技領域7の構成は、図1に示される構成に限らず、どのような構成であってもよい。また、右打ちされた遊技球をたとえばゲートと一般入賞口とのような複数の経路に振分ける構成は、図1に示した遊技釘を用いたものに限らず、振分装置を用いて遊技球を振分けるようにしてもよい。たとえば、遊技球10球のうち、9球をゲート側に振分け(ゲート通過可能)、1球を一般入賞口側に振分ける(一般入賞口入賞可能)等、所定の割合で機械的に遊技球を振分ける振分装置を用いて、右打ちされた遊技球を振分けるようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態では、報知演出の報知態様を所定条件が成立しているか否かにより異ならせるようにしてもよい。たとえば、報知演出の態様を複数種類の報知態様として、白色文字での報知演出と虹色文字での報知演出とが実行されるようにする。そして、大当り遊技中において、保留記憶バッファに大当り表示結果となる保留記憶があることに基づいて、通常白色文字で実行される報知演出を虹色文字で実行するようにしてもよい。このようにすれば、保留記憶バッファに大当り表示結果となる変動表示が記憶されていることを踏まえて報知演出の報知態様を決定することができ、大当り遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。なお、保留記憶バッファに大当り表示結果となる変動表示が記憶されているときは、100%の割合で報知演出が虹色文字で実行されるようにしてもよいし、所定の抽選割合(たとえば、50%の割合)で報知演出が虹色文字で実行されるようにしてもよい。また、このような場合に、1回の大当りにおいて複数回報知演出が実行される可能性があるが、その度に、虹色文字にするか否かの抽選が実行されるようにしてもよい。また、一度に虹色文字による報知演出が実行されると、それ以降の報知演出は虹色文字により実行されるようにすればよい。
(9) 前述した実施の形態では、大当り遊技中において、通常大当りから確変大当りへの昇格演出を実行するようにしてもよい。そのような場合には、昇格演出を実行するラウンドにおいて報知演出が実行されるときに、報知演出の態様を通常の態様とは異なる態様にしてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、大当りの種類を複数種類設けてもよい。そして、大当りの種類により報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、大当りの種類として、4R大当り、8R大当り、15ラウンド大当りを設け、各大当りの種類により、報知演出の報知態様が異なるようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、獲得総数表示の表示に対し上限値を設けるようにしてもよい。そして、当該上限値まで遊技球を獲得した場合には、獲得総数表示の更新を停止するようにしてもよい。たとえば、10万個を上限値と設定した場合において、遊技球の獲得総数が10万個を超えた場合には、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215の表示画像の更新が停止されるようにすればよい。このようにすれば、遊技者が大量の遊技球を獲得できたことを更新を停止することで報知することができ、遊技者に優越感を与えることができる。なお、上限値に到達した場合には、獲得総数表示を通常の表示態様とは異なる態様に変更するようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態では、報知演出の態様を獲得した遊技球の総数によって変化させるようにしてもよい。たとえば、Bモードが選択されている場合において、遊技球の獲得総数が2500個となったときは、第2報知画像214を白色文字の画像で表示し、遊技球の獲得総数が5000個となったときは、第2報知画像214を赤色文字の画像で表示し、遊技球の獲得総数が10000個となったときは、第2報知画像214を虹色文字の画像で表示してもよい。このようにすれば、獲得総数に合わせて報知態様が変化し、大当り遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。なお、Aモードの場合も遊技球の獲得総数に応じて報知態様が異なるようにしてもよい。このような場合には、2500個、5000個、10000個などの区切りのよい数字のときにのみ、報知態様が異なるようにしてもよいし、500個毎に報知態様が異なるようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態では、遊技球の獲得総数が所定値を超えることにより、報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、遊技球の獲得総数が所定値を超えると報知演出を実行しないようにしてもよいし、異なる概念の表示が行なわれるようにしてもよい。より具体的には、遊技球の獲得総数が所定値を超えた後は、報知画像を表示しないようにしてもよい。また、遊技球の獲得総数が所定値を超えた後は、「おめでとう!」のような、獲得総数の表示と異なる概念の表示(所定値を達成したことを祝うような表示等)として数字から文字に変化する表示による報知演出が実行されるようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態では、演出状態により(AモードまたはBモードにより)報知演出の態様として表示画像が異なる場合を示した。このような表示画像としては、文字の色が異なるようなものでもよいし、文字のフォントが異なるようにしてもよいし、文字の見せ方が異なるようにしてもよい。文字の見せ方が異なるとは、たとえば、文字(数字)の出現方向が演出表示装置9の表示画面の左から出てくるものと右から出てくるものとで異なるようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態では、報知演出を実行するときの画像が別々の素材から構成されるようにしてもよい。たとえば、Aモードが選択された場合において、第1報知画像204と女の子画像203とが、別素材で構成されていてもよい。このようにすれば、表示させる画像を別々に設定することができる。そして、表示のさせ方として、たとえば、抽選により、いずれの画像の組合せで表示するかが決定されるようにしてもよい。このような場合に、同じ所定の画像が連続して表示されないように、制限をかけるようにしてもよい。
(16) 前述した実施の形態では、図13(a)に示すようなモードの選択中は、遊技球の獲得総数が所定の値を超えたとしても報知演出を実行しないようにしてもよい。また、このような場合には、報知演出が実行されることをRAM103の記憶領域に記憶し、モードの選択終了後に遊技球の獲得総数が所定の値を超えたことが報知されるようにしてもよい。また、モードの選択中に遊技球の獲得総数が所定の値を超えた場合には、報知演出を実行しないようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態では、1ラウンド目においてAモードとBモードとの選択が可能である場合を示した。しかし、大当り遊技中は、常にAモードとBモードとの選択ができるようにしてもよい。その場合に、2ラウンド目以降においては、選択表示が演出表示装置9の表示画面の領域を大幅に占めることによりラウンド中の演出の妨げにならないように、表示画面の端の領域に選択可能であることを小さく表示するようにしてもよい。
(18) 前述した実施の形態では、1ラウンド目においてAモードとBモードとの選択が可能である場合を示した。しかし、特殊条件の成立により、遊技者によるモードの選択が不可能となるようにしてもよい。たとえば、大当り毎のラウンド中に何らかのストーリーが継続して表示されるものにおいて、大当りが20回連続したことに基づいて、ストーリーのエンディングが表示されることを特殊条件の成立とする。この場合に、エンディングが表示される20回目の大当り中は、モードの選択が不可能としてもよい。また、エンディングが表示される20回目の大当り中は、報知演出を実行しないようにしてもよいし、報知演出のための小窓画像をエンディングが表示される領域とは異なる領域に表示し当該領域で報知演出が実行されるようにしてもよい。また、報知演出の態様を遊技者が選択できる大当りと遊技者が選択できない大当り(特殊条件での大当り)とで、異ならせるようにしてもよい。
(19) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な大当りであるか不利な大当りであるかにより、報知演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。たとえば、遊技者に有利な大当りである確変大当りの場合には、報知演出を実行し、遊技者にとって不利な大当りである通常大当りの場合には、報知演出を実行しないようにしてもよい。
(20) 前述した実施の形態では、報知演出のためにカウントされる遊技球は、遊技球の入賞に対して払出されるものについて説明した。しかし、遊技領域7に打込んでアウト口26に取込まれた遊技球を払出される遊技球から差し引いた差球数を報知演出のためにカウントされる遊技球としてもよい。このようにするには、たとえば、打球の発射位置に発射センサを設けるとともに、アウト口26に取込まれた遊技球をカウント可能なアウト口センサを設ければよい。そして、大入賞口を含む各入賞センサ、発射センサ、および、アウト口センサを監視することで、差球数のカウントが可能とすればよい。
(21) 前述した実施の形態では、パチンコ遊技機1と、インターネット網に接続された管理サーバとを含む構成の遊技システムにおいて、パチンコ遊技機1と管理サーバとが2次元コード読み取り機能およびインターネット網への接続機能を備える携帯端末を介してデータのやり取りを行ない、パチンコ遊技機1において、携帯端末(たとえば携帯電話)を所有する遊技者の選択によって自身の過去の遊技履歴や遊技者が選択した演出モード(登場するキャラクタが異なるモード)等を反映させた遊技モードで遊技を行なうことが可能となる遊技モード(携帯連動モード)を実行できるようにしてもよい。このような場合に、携帯連動モードを実行しているか否かにより大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。また、遊技者が選択したモードの種類によって、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(22) 前述した実施の形態では、異なる抽選の報知により大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。異なる抽選の報知とは、たとえば、大当り中に通常大当りから確変大当りとなることを報知する昇格演出において、1回の告知により確変昇格の有無を告知する完全告知モードと複数回の告知により確変昇格の有無を告知するチャンス告知モードとによる報知のようなものである。このような報知の違いを演出状態の違いとして、完全告知モードとチャンス告知モードとにより、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(23) 前述した実施の形態では、大当り中に流れる楽曲の違いにより、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、Aの楽曲が流れている場合とBの楽曲が流れている場合とで、報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(24) 前述した実施の形態では、演出状態(演出モード)を大当り遊技中以外の遊技状態で変化可能としてもよい。たとえば、大当り遊技状態終了後の時短状態中に、演出状態を変化させることにより次回の大当り遊技中の報知演出の態様が変化するようにしてもよい。
(25) 前述した実施の形態に示した各種演出は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。スロットマシンにおいては、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、といったボーナス、また内部抽選結果を報知する演出を実行するAT、通常遊技状態と比較して再遊技役の当選確率が異なるRT、ATとRTとに移行されたARTへ制御されたときにおいて、前述したような報知演出が実行されるようにしてもよい。たとえば、ATに制御されたときにおいて、演出状態のいずれかのモードの中から選択できるようにし、第1演出状態に制御されているときには、第1報知態様による報知演出を実行し、第2演出状態に制御されているときには、第2報知態様による報知演出を実行してもよい。
(26) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(27) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(28) 前述した実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。ここで擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(29) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
(30) 前述した実施の形態では、たとえば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を変動表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、変動表示は、そのような態様にかぎられない。たとえば、変動表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要なく、変動表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を変動表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて変動表示を実行するものであってもよい。この場合、たとえば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、変動表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その変動表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(31) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(32) 前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
この発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、この発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の遊技機としては、他にも、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態、確変状態、時短状態、高ベース状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、遊技媒体(遊技球)が流下可能な第1経路(遊技領域7の左側の第1経路等)と、前記第1経路とは遊技媒体の流下方向が異なる第2経路(遊技領域7の右側の第2経路等)と、前記第2経路を流下した遊技媒体を検出可能な検出手段(ゲートスイッチ32a、一般入賞スイッチ33a等)と、前記有利状態よりも有利度が低い通常状態において、前記検出手段の検出結果に基づいて、遊技者に前記第1経路へ遊技媒体を流下させることを報知する特定報知(図9(B)の左打ち報知等)を実行可能な特定報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図11のS501、図12のS907〜S909等)とを備え、前記有利状態では、前記第2経路を遊技媒体が流下する方が前記第1経路を遊技媒体が流下するよりも遊技者にとって有利であり(大当り遊技状態では右打ちで特別可変入賞球装置20への入賞が可能、確変状態、時短状態、および、高ベース状態では、右打ちで次回の大当りを、持ち球をあまり減らすことなく早期に発生可能等)、前記検出手段は、第1位置で遊技媒体を検出する第1検出手段(ゲートスイッチ32a)と、前記第1位置よりも遊技媒体の流下頻度が高い第2位置で遊技媒体を検出する第2検出手段(一般入賞スイッチ33a)とを含み、前記特定報知手段は、前記第1検出手段により遊技媒体が検出されたときと、前記第2検出手段により遊技媒体が検出されたときとで、前記特定報知をするまでの条件が異なり(右打ち検出ポイントは、図12のS902,S904でゲートスイッチ32aによる遊技球の検出が1ポイント加算、S904,S905で一般入賞スイッチ33aによる遊技球の検出が2ポイント加算等)、さらに、抽選に基づくコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を出力する第1制御手段(例えば、主基板9011)と、前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理(例えば、演出実行のための処理であるステップS90171)を実行する第2制御手段(例えば、演出制御基板9012)と、を備え、前記第2制御手段は、異なる複数のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」)を同じコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)として扱って前記処理を実行する(例えば、ステップS90752で変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換し(図32も参照)、当該「8100」として扱ってステップS90171を実行する)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、遊技媒体の流下の検出に基づく好適な報知を行なうことができる。また、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱って処理を行うので、第2制御手段を好適に動作させることができる。
また、上記遊技機において、検出手段による検出に応じて第1制御手段がコマンドを出力するようにしてもよい。また、第2制御手段が特定報知手段を含むようにしてもよい。
なお、第1制御手段や第2制御手段は、複数のハードウェア(基板やプロセッサ)から構成されるものであってもよい。また、第1制御手段や第2制御手段は、少なくとも一部が共通のハードウェア構成により構成されてもよい。
例えば、後述の実施形態において、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する部分(共通モジュール90120AがステップS90751〜S90752を実行する部分)を主基板9011に設けてもよい。この場合、例えば、CPU90103は、変動パターンを抽選により決定して変動パターン指定コマンドを生成する(RAM90102に出力することになる)。そして、CPU90103は、ステップS90704と同様の処理を行い、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する。そして、CPU90103は、変換後のコマンドを演出制御基板9012に供給する。このように、第2制御手段は、主基板9011の一部を含んでもよい。
例えば、後述の実施形態において、共通モジュール90120Aを、主基板9011や演出制御基板9012とは別の基板、又は、演出制御基板9012に設けられるが演出制御用CPU90120とは別のプロセッサなどにより実現するようにしてもよい。このように、第2制御手段における、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱う部分と、処理を実行する部分とを異なるハードウェアにより実現してもよい。
コマンドに応じた処理は、実行する演出を決定する処理の他、演出を実行する処理(表示制御部90123により実行される処理)であってもよい。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うとは、複数のコマンドを当該複数のコマンドのうちの1つのコマンドとして扱うことの他、複数のコマンドを当該複数のコマンド以外の他のコマンドとして扱うことも含む。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うことは、後述の実施形態のようにコマンドを変換することにより実現してもよいし、複数のコマンドについて同じ処理を実行すること(これにより、同じコマンドとして扱われる)により実現してもよい。
さらに、遊技媒体の流下の検出に基づく好適な報知を行なうことができ、また、第2制御手段を好適に動作させることができる遊技機の形態の一例として、抽選に基づくコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を出力する第1制御手段(例えば、主基板9011)と、前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理(例えば、演出実行のための処理であるステップS90171)を実行する第2制御手段(例えば、演出制御基板9012)と、を備え、前記第2制御手段は、異なる複数のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」)を同じコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)として扱って前記処理を実行する(例えば、ステップS90752で変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換し(図32も参照)、当該「8100」として扱ってステップS90171を実行する)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。
(パチンコ遊技機901の構成等)
図16は、パチンコ遊技機901の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。遊技盤902には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤902の所定位置(図16に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示などともいう)される(後述の他の可変表示についても同じ)。なお、図柄(特に、後述の飾り図柄)の変動として、スクロール表示、変形、拡大/縮小などが行われてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する。
例えば、画像表示装置905の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。一例として、画像表示装置905では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。
また、画像表示装置905の画面上には、表示エリア905HL、905HRも配置され、表示エリア905HLには、実行が保留されている第1特図ゲームに対応する第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)が右詰めで表示され、表示エリア905HRには、実行が保留されている第2特図ゲームに対応する第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)が左詰めで表示される。第1保留表示画像及び第2保留表示画像を総称して保留表示画像ともいう。
なお、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。特に、第1特図ゲームの保留数を、第1特図保留記憶数という。第2特図ゲームの保留数を、第2特図保留記憶数という。第1保留表示画像の数により、第1特図保留記憶数が示され、第2保留表示画像の数により、第2特図保留記憶数が示される。
また、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられ、第1保留表示器9025Aは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数を表示し、第2保留表示器9025Bは、LEDの点灯個数によって、第2特図保留記憶数を表示する。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。
普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、第1始動口スイッチ9022A(図17参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。)。
普通可変入賞球装置906Bは、普通電動役物用のソレノイド9081(図17参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、例えば、ソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置906Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置906Bは、ソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、第2始動口スイッチ9022B(図17参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。)。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、大入賞口扉用となるソレノイド9082(図17参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ9023(図17参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される。このときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤902の所定位置(図16に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)ともいう。
普図ゲームは、遊技球が通過ゲート9041を通過したことに基づいて実行される。遊技球が通過ゲート9041を通過したときには、図17のゲートスイッチ9021がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出される。
普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ909が設けられている。遊技効果ランプ909は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠903の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機901の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
(基板構成)
パチンコ遊技機901には、例えば図17に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014、中継基板9015などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行(特図ゲーム、普図ゲームの実行、保留の管理、後述の大当り遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板9011は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100、スイッチ回路90110、ソレノイド回路90111などを有する。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)90101と、RAM(Random Access Memory)90102と、CPU(Central Processing Unit)90103と、乱数回路90104と、I/O(Input/output port)90105とを備える。
CPU90103は、ROM90101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板9011の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM90101が記憶する各種データ(変動パターン(図22。詳しくは後述)、演出制御コマンド(図19。詳しくは後述)、各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM90102がメインメモリとして使用される。
乱数回路90104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU90103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O90105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(後述のソレノイド駆動信号、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどを制御(駆動)する信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路90110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ9021、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ9022Aおよび第2始動口スイッチ9022B)、カウントスイッチ9023)からの検出信号(遊技媒体が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。
ソレノイド回路90111は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド9081やソレノイド9082をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド9081や大入賞口扉用のソレノイド9082に伝送する。
主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定するコマンド)を演出制御基板9012に供給する。主基板9011から出力された演出制御コマンドは、中継基板9015により中継され、演出制御基板9012に供給される。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出であり、飾り図柄の可変表示を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板9012には、演出制御用CPU90120と、ROM90121と、RAM90122と、表示制御部90123と、乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
演出制御用CPU90120は、ROM90121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部90123とともに演出を実行するための処理を行う。このとき、ROM90121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM90122がメインメモリとして使用される。
演出制御部CPU90120は、上記演出を実行するための処理を実行することで、図18に示す、共通モジュール90120A、演出実行指示部90120Bと、として動作する。
共通モジュール90120Aは、演出制御コマンド解析等処理(図25のステップS90704。詳しくは後述。)や、音、ランプ制御処理(図25のステップS90706。詳しくは後述。)を実行する。演出制御コマンド解析等処理は、主基板9011から送信された演出制御コマンドを解析して当該コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンド(解析結果)に応じた処理を行う処理である。音、ランプ制御処理は、スピーカ908L、908Rからの音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯などを制御する処理である。
共通モジュール90120Aは、音、ランプ制御処理において、出力する音声(音のみを含む。)を指定する音指定信号を音声制御基板9013に供給する。音声制御基板9013は、スピーカ908L、908Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ908L、908Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ908L、908Rから出力させる。このようにして、共通モジュール90120Aは、音声制御基板9013を介して、音声出力を制御する。
さらに、共通モジュール90120Aは、音、ランプ制御処理において、遊技効果ランプ909の点灯/消灯態様を指定するランプ信号をランプ制御基板9014に供給する。ランプ制御基板9014は、遊技効果ランプ909を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ909を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ909を点灯/消灯する。このようにして、共通モジュール90120Aは、ランプ制御基板9014を介して、ランプの点灯/消灯を制御する。
演出実行指示部90120Bは、演出制御プロセス処理(図25のステップS90705。詳しくは後述。)を実行する。演出制御プロセス処理は、共通モジュール90120Aによる解析により特定された演出制御コマンドに基づいて画像系演出の実行等を決定し(例えば、抽選により決定する。)、実行すると決定した画像系演出の実行(実行の開始)を表示制御部90123に指示する処理である。画像系演出は、画像表示装置905に演出画像を表示する演出であり、演出画像に合わせた音声出力や、演出画像に合わせた遊技効果ランプ909の点灯/消灯も適宜含む。
表示制御部90123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU90120からの画像系演出の実行指示に基づき、画像系演出の実行を開始する。画像系演出の実行では、例えば、映像信号を供給することで画像表示装置905に演出画像を表示する。また、表示制御部90123は、画像系演出を実行するときに、スピーカ908L、908Rからの音声出力の指示や遊技効果ランプ909の点灯/消灯の指示を共通モジュール90120Aに供給する。共通モジュール90120Aは、これら指示に従って、上述の音指定信号やランプ信号を出力する。つまり、表示制御部90123は、画像系演出に含まれる音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯を、共通モジュール90120Aを介して制御する。
なお、共通モジュール90120Aは、解析により特定した演出制御コマンドに基づいて、上述の音指定信号やランプ信号を出力することで、表示制御部90123とは独立して音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯を制御することも可能である(例えば、後述の図柄確定指定コマンドを受信したときに、遊技効果ランプ909を点灯させるなど)。
乱数回路90124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU90120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
(遊技の進行など)
パチンコ遊技機901が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート9041を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、当該普図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の普図ゲームが実行されておらず、開放制御中でもないなど)により実行される。普図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が通過ゲート9041を通過したときには、当該普図保留記憶数は増えないで、当該通過は無効化される。
普図ゲームで停止表示される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置906Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。「普図ハズレ」のときには、前記開放制御は行われない。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行中である、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、それぞれ4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、特図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の特図ゲームが実行されておらず、大当り遊技状態中でもないなど)により実行される。
第1特図保留記憶数(保留された第1特図ゲーム数)が上限値に達しているときに遊技球が第1始動入賞口を進入したときには、当該第1特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第2特図保留記憶数(保留された第2特図ゲーム数)が上限値に達しているときに遊技球が第2始動入賞口を進入したときには、当該第2特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。
第1特図保留記憶数を増やす遊技球の第1始動入賞口への進入(入賞)を第1始動入賞ともいう。第2特図保留記憶数を増やす遊技球の第2始動入賞口への進入(入賞)を第2始動入賞ともいう。これら入賞を総称して単に始動入賞ともいう。
特図ゲームで停止表示される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置907により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置906Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させてもよい。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機901が、パチンコ遊技機901の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。
(演出の進行など)
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも画像系演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置905の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出(画像系演出の一例)が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で高い。
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置905の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
この実施の形態では、他の画像系演出として、例えば、大当り期待度を予告する予告演出等が可変表示中に実行される。また、大当り遊技状態中にも、画像系演出として、例えば、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。また、画像系演出として、例えば、特図ゲーム等が実行されていないときにはデモ(デモンストレーション)画像が表示される。
(パチンコ遊技機901の主要な動作)
以下、パチンコ遊技機901の主要な動作をフローチャートなどを参照して説明するが、各動作(各処理)では下記で説明されない処理などが行われる場合がある。
(主基板9011の主要な動作)
主基板9011では、CPU90103が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給される図示しないCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと(割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごと)に実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU90103は、スイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理では、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する。この判定の結果は、RAM90102などに一時記憶され、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
遊技用乱数更新処理は、主基板9011の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現する処理(第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、大入賞口扉用のソレノイド9082の制御を含む。)である。なお、特別図柄プロセス処理では、遊技の進行に応じて演出制御コマンドの送信設定を行う。特別図柄プロセス処理の詳細は、後述する。
普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置906B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現する処理(普通図柄表示器9020、普図保留表示器9025C、普通電動役物用のソレノイド9081の制御を含む。)である。
コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板9011から演出制御基板9012に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板9011から演出制御基板9012に送信される演出制御コマンドについて説明する。図19に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。演出制御コマンドは、MODEデータ及びEXTデータから構成されている。
コマンド8000(H)は、第1特図ゲームの開始つまり第1特図の可変表示(変動)の開始を指定(通知)する第1変動開始指定コマンドである。コマンド8001(H)は、第2特図ゲームの開始つまり第2特図の可変表示(変動)の開始を指定(通知)する第2変動開始指定コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。
コマンド81XX(H)は、特図ゲームや飾り図柄の可変表示の変動パターン(図22参照。詳しくは後述するが、特図や飾り図柄の可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの)を指定(通知)する変動パターン指定コマンドである。当該コマンドの「XX」(EXTデータ、「XX」について同じ)には、各変動パターンを示す数値が設定される(例えば、変動パターンPA1´−1なら「00」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否かおよび大当り種別(つまり、可変表示結果)を指定(通知)する表示結果指定コマンドである。当該コマンドの「XX」には、表示結果を示す数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「確変大当り」なら「01」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出表示すること)を指定(通知)する図柄確定指定コマンドである。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示(変動)を終了するとともに表示結果を導出表示することを指定するものである。当該コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始でもある)を指定(通知)する当り開始指定コマンドである。ファンファーレとは、大当り遊技状態中に実行される大当り中演出の一部を構成し、大当り遊技状態の開始時に実行され、大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する当り終了指定コマンドである。エンディングとは、大当り遊技状態の終了時(大当り中演出後)に実行され、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定(通知)する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB101(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定(通知)する第2始動入賞指定コマンドである。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC0XX(H)は、第1特図ゲームの保留数である第1特図保留記憶数を指定(通知)する第1特図保留記憶数指定コマンドである。コマンドC1XX(H)は、第2特図ゲームの保留数である第2特図保留記憶数を指定(通知)する第2特図保留記憶数指定コマンドである。当該コマンドの「XX」には、保留記憶数を示す数値が設定される。これらコマンドを特図保留記憶数指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC600(H)は、デモ画像を表示することを指定する客待ちデモ指定コマンドである。このコマンドは、特図ゲームを実行しないときに送信される。
(特別図柄プロセス処理)
図20は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU90103は、RAM90102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90117の処理のいずれかを選択して実行する。
(始動入賞判定処理:ステップS90101)
CPU90103は、第1始動口スイッチ9022Aがオン(スイッチ処理の判定結果を参照する。各種スイッチのオン判定について同じ)であり(第1始動口に遊技球が進入したときであって)、第1特図保留記憶数(例えば、RAM90102に設けられた第1保留記憶数カウンタでカウントする。以下同じ)が所定の上限値(例えば「4」)となっていない場合、第1始動入賞が発生したとして、乱数回路90104やRAM90102に設けられたランダムカウンタ(遊技用乱数更新処理で値が更新される。)等によって更新される乱数値のうちから、特図表示結果(特図ゲームの可変表示結果)決定用の乱数値MR1´(「1」〜「65535」いずれかの値)、大当り種別決定用の乱数値MR2´(「1」〜「100」のいずれかの値)、変動パターン決定用の乱数値MR3´(「1」〜「1000」のいずれかの値)を抽出する。こうして抽出された各乱数値は、保留データとして、第1特図保留記憶部(RAM90102に設けられる)の空きエントリの先頭にセットする。また、第1特図保留記憶数を1増加させる。
CPU90103は、第2始動口スイッチ9022Bがオンであり(第2始動口に遊技球が進入したときであって)、第2特図保留記憶数(例えば、RAM90102に設けられた第2保留記憶数カウンタでカウントする。以下同じ)が所定の上限値(例えば「4」)となっていない場合、第2始動入賞が発生したとして、乱数値MR1´〜MR3´を抽出する。こうして抽出された各乱数値は、保留データとして、第2特図保留記憶部(RAM90102に設けられる)の空きエントリの先頭にセットする。また、第2特図保留記憶数を1増加させる。
第1又は第2特図保留記憶部は、例えば、第1又は第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号「1」〜「4」と関連付けて、乱数値MR1´〜MR3´の数値データを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1又は第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、実行が保留されている第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを示す。
この実施の形態では、上記のように第1特図保留記憶部又は第2特図保留記憶部へ保留データを格納することで、未だ開始されていない(実行が保留されている)特図ゲーム(特に、特図ゲームに関する情報。ここでは、保留データ)が保留記憶として記憶される。
その後、始動入賞時コマンドの送信設定を行う。始動入賞時コマンドは、第1始動入賞指定コマンド(第1始動入賞発生時)又は第2始動入賞指定コマンド(第2始動入賞発生時)と、第1特図保留記憶数指定コマンド(第1始動入賞発生時)又は第2特図保留記憶数指定コマンド(第2始動入賞発生時)と、を含む。
上記送信設定後、CPU90103は、始動入賞判定処理を終了する。なお、1回の始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022Bそれぞれについて、上記処理(オン判定や保留データの格納等)を行う(これにより、第1始動入賞及び第2始動入賞をもれなく検出できる)。第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022Bいずれもがオフの場合には、CPU90103は、始動入賞判定処理をそのまま終了する。
(特別図柄通常処理:ステップS90110)
特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。特別図柄通常処理において、CPU90103は、第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1´〜MR3´の数値データを読み出す。読み出された数値データは、RAM90102の変動用乱数バッファに格納されて、一時記憶される。この場合、第2特図保留記憶数を1減算させ、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。このときには、RAM90102に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する。
第2特図保留記憶数が「0」であるときには、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定し、第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第1特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1´〜MR3´の数値データを読み出す。読み出された数値データは、変動用乱数バッファに格納されて、一時記憶される。この場合、第1特図保留記憶数を1減算し、第2特図保留記憶部のときと同様に第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる。また、変動特図指定バッファ値を、「1」に更新する。上記処理により第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行される。
変動特図指定バッファ値の更新後には、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの可変表示結果)である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する。一例として、予めROM90101に用意された第1特図表示結果決定テーブル(非確変状態のときに参照される)又は第2特図表示結果決定テーブル(確変状態のときに参照される)が参照される。確変状態かどうかは、RAM90102に用意され、確変状態時にオンとなる確変フラグを参照して特定される(以下、同じ)。各特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられていればよい。CPU90103は、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR1´に基づいて、第1又は第2特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定する(乱数値に合致する決定値に割り当てられた決定結果を今回の決定結果とする。)。なお、CPU90103は、確変状態のときには、確変状態でないときよりも高い決定割合で特図表示結果を「大当り」に決定する。なお、この実施の形態では、このような乱数値とテーブルとを用いて決定結果をランダムに決定することを「抽選により決定する」などと表現する。
CPU90103は、決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、RAM90102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする。その後、大当り種別を複数種類のいずれかに抽選(変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR3´と、ROM90101に用意され、「非確変」、「確変」を決定結果とする大当り種別決定テーブルとを用いた抽選)により決定する。その後、CPU90103は、RAM90102に設けられた大当り種別バッファに、決定した大当り種別を記憶させる。
特図表示結果が「大当り」ではない場合や、大当り種別を記憶させた後には、今回実行する特図ゲームの可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄を決定する。一例として、大当りフラグがオフのときには、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、大当りフラグがオンのときには、大当り種別バッファに記憶された大当り種別に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定する。その後、特図プロセスフラグの値を「1」に更新してから、特別図柄通常処理を終了する。
第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には、デモ表示設定を行ってから、特別図柄通常処理を終了する。デモ表示設定では、客待ちデモ指定コマンドが送信済みであるか否かを判定する(例えば、RAM90102に、客待ちデモ指定コマンドが送信済みのときにオンになるフラグを設け、このフラグの状態により、当該判定を行う)。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。
(変動パターン設定処理:ステップS90111)
変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。図21は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
CPU90103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS90261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS90261;Yes)、大当り時の変動パターンを抽選により決定する(ステップS90262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS90261;No)、ハズレ時の変動パターンを抽選により決定する(ステップS90263)。変動パターンは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するものである。
図22は、この実施の形態で使用される変動パターンを示している。この実施の形態では、ハズレ時の変動パターンとして、PA1´−1〜PA1´−3、PA2´−1〜PA2´−2、PA3´−2〜PA3´−4がある。また、大当り時の変動パターンとして、PB3´−2〜PB3´−4がある。なお、図22に示すように、各変動パターンには、通番(通し番号「1」〜「11」)が付されている。
PA1´−1〜PA1´−3は、非リーチを指定する。PA1´−1〜PA1´−3を指定する各変動パターン指定コマンドのEXTデータには、「00」〜「02」が順次設定される。PA1´−1〜PA1´−3は、同じ変動パターンを指定するものであり、特図変動時間も同じ長さの時間を指定している。PA1´−2〜PA1´−3を指定する各変動パターン指定コマンドは、演出制御基板9012が受信したときに共通モジュール90120Aにより、そのEXTデータ「01」〜「02」が「00」(PA1´−1を指定するEXTデータ)に変換される。つまり、演出制御基板9012では、PA1´−2、PA1´−3が、PA1´−1として扱われて、各種処理が行われる(他の変動パターン指定コマンドについては、このような扱いは行われない)。
PA2´−1〜PA2´−2も、非リーチを指定する。これらは、特図変動時間(特図ゲームの実行期間)が通常(PA1´−1等)よりも短くなっている時短用(短縮有り)のパターンである。PA2´−1〜PA2´−2を指定する各変動パターン指定コマンドのEXTデータには、「03」〜「04」が順次設定される。
PA3´−2、PB3´−2は、ノーマルリーチの実行を指定し、PA3´−3、PB3´−3は、スーパーリーチAの実行を指定し、PA3´−4、PB3´−4は、スーパーリーチBの実行を指定する。PA3´−2〜PA3´−4、PB3´−2〜PB3´−4を指定する各変動パターン指定コマンドのEXTデータには、「05」〜「0A」が順次設定される。
ステップS90262の抽選では、例えば、ROM90101に用意され、PB3´−2〜PB3´−4を決定結果とする大当り用変動パターン決定テーブル(図23の決定割合を実現する決定値が各変動パターンに割り当てられたテーブル)と、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR3´と、が使用され、PB3´−2〜PB3´−4のいずれかを今回実行する可変表示の変動パターン(大当り時の変動パターン)に決定する。
また、ステップS90263の抽選では、例えばROM90101に用意された第1ハズレ用変動パターン決定テーブル又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルと、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR3´と、が使用され、PA1´−1〜PA1´−3、PA2´−1〜PA2´−2、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを今回実行する可変表示の変動パターン(ハズレ時の変動パターン)に決定する。第1ハズレ用変動パターン決定テーブルは、PA1´−1〜PA1´−3、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを決定結果とするテーブル(図24(A)の決定割合を実現する決定値が各変動パターンに割り当てられたテーブル)であり、時短状態でないとき(非時短時)に使用される。第1ハズレ用変動パターン決定テーブルは、PA2´−1〜PA2´−2、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを決定結果とするテーブル(図24(B)の決定割合を実現する決定値が各変動パターンに割り当てられたテーブル)であり、時短状態であるとき(時短時)に使用される。時短状態であるか否かは、RAM90102に用意され、時短状態時にオンとなる時短フラグを参照して特定される(以下、同じ)。
図23及び図24を参照すると、変動パターンの決定割合は、ハズレ時は、PA3´−2>PA3´−3>PA3´−4の順で高い。大当り時は、PB3´−4>PB3´−3>PB3´−2の順で高い。このため、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で大当り期待度が高い。また、時短状態のときには、特図変動時間が短いPA2´−1、PA2´−2(図22参照)が選択されるので、時短状態のときには、平均的な特図変動時間が非時短状態のときよりも短くなる。
また、演出制御基板9012側でPA1´−1と扱われるPA1´−2、PA1´−3の決定割合は、他の決定割合(同じテーブルでの決定割合及び図23〜図24の全てのテーブルでの決定割合)よりも低くなっている。つまり、PA1´−2、PA1´−3は、変動パターンの決定時に選択されにくい。また、PA1´−1と、演出制御基板9012側でPA1´−1と扱われるPA1´−2、PA1´−3と、は、同じテーブルの決定結果として設定されている。
ステップS90262、S90263の処理のいずれかを実行した後には、今回決定した変動パターンに応じた特図変動時間(図22参照)を設定する(ステップS90266)。具体的には、特図変動時間に応じたタイマ初期値をRAM90102の所定のタイマに設定する。
ステップS90266の処理に続いて、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲーム(特別図柄の変動)を開始させる(ステップS90267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置904Aに送信する。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第2特別図柄表示装置904Bに送信する。
ステップS90267の処理を実行した後には、特図ゲームの実行開始時のコマンドとして変動開始時コマンド(上記決定結果、1減算後の第1又は第2特図保留記憶数などを指定する各種コマンド)の送信設定が行われる(ステップS90271)。変動開始時コマンドは、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンドを含み、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンドを含む。
ステップS90271の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS90272)、変動パターン設定処理を終了する。
(特別図柄変動処理:ステップS90112)
特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。CPU90103は、特図ゲームが開始してからの経過時間が、上記で設定した特図変動時間に達したか(上記所定のタイマのタイマ値を1減じ、減じた後のタイマ値が0になったか)を判定し、達していないときには、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。一方、特図変動時間に達したとき(前記タイマ値が0になったとき)には、可変表示結果の導出タイミングとなったので、所定の駆動信号を第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bに供給し、上記で決定した今回の可変表示結果の図柄(「ハズレ」は「−」、「確変大当り」は「7」、「非確変大当り」は「3」)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS90112が繰り返し実行されることによって、特図ゲームの実行が実現される。
(特別図柄停止処理:ステップS90113)
特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。CPU90103は、今回の可変表示結果が「大当り」のとき(大当りフラグがオンのとき)は、時短フラグ、確変フラグをオフにリセットなどする。その後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。「ハズレ」(大当りフラグがオフのとき)で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定し(RAM90102に設けられた時短回数カウンタにより可変表示の回数をカウントする。)、所定回数の可変表示が実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の可変表示が未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
(大当り開放前処理:ステップS90114)
大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。CPU90103は、当り開始指定コマンドの送信設定を行ってからの経過時間(RAM90102に設けられたタイマなどによって測定すればよい。他の経過時間についても同じ。)が、予め設定されているファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していなければ、大当り開放前処理を終了する。ファンファーレ待ち時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理(ソレノイド駆動信号の供給)などを行い、特図プロセスフラグを「5」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS90114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
(大当り開放中処理:ステップS90115)
大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。CPU90103は、ラウンド遊技を終了するタイミングになったかを判定する。カウントスイッチ9023がオンになった回数(大入賞口に進入した遊技球の数)が所定値(例えば「9」)になったり(RAM90102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、ラウンド遊技を開始してから(大入賞口を開放状態としてから)の経過時間がラウンド遊技の上限期間(例えば、29秒)に達したりして、ラウンド遊技を終了するタイミングとなったときには、大入賞口を閉鎖状態に戻してラウンド遊技を終了させる処理(ソレノイド9082をオフにする処理)などを行う。終了したラウンド遊技が、最後のラウンド遊技(例えば、15ラウンド目)であるとき(RAM90102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「7」に更新する処理を行って、本処理を終了する。最後のラウンド遊技でないときは、特図プロセスフラグを「6」に更新し、本処理を終了する。現在がラウンド遊技を終了するタイミングでないときは、そのまま本処理を終了する(大入賞口を開放状態に維持する処理などを行ってもよい)。タイマ割り込みの発生毎にステップS90115が繰り返し行われることによって、大入賞口を閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
(大当り開放後処理:ステップS90116)
大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。CPU90103は、ラウンド遊技が終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、所定の閉鎖時間(ラウンド遊技のインターバル期間)に達したかを判定し、達していない場合には、閉鎖状態が維持され、本処理は終了する。所定の閉鎖時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理などを実行し、特図プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
(大当り終了処理:ステップS90117)
大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、最後のラウンド遊技終了時からの経過時間が予め設定されているエンディング待ち時間(演出制御基板9012で実行されるエンディングの実行時間に対応する時間)に達したか、つまり、エンディング待ち時間が終了したかを判定する。エンディング待ち時間が終了していないときには、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。エンディング待ち時間が終了した場合には、エンディングが終了するので、次に、今回の大当り種別が「確変」であるかを判定する。大当り種別は、大当り種別バッファに格納されている。大当り種別が「確変」である場合、確変フラグをオン状態にセットする。また、大当り種別に係わらず、時短回数カウンタに初期値(時短状態において実行可能な可変表示の回数、例えば、100)として設定するとともに(時短回数カウンタのカウント値は、例えば、特別図柄停止処理ごとに1減算される。これにより、時短状態において実行される可変表示の回数がカウントされ、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定できる)、時短フラグをオン状態にする。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に更新して、本処理を終了する。
(その他)
上記一連の処理において、ステップS90114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS90115、S90116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。また、特図プロセスフラグの値を“0”に更新するときは、1回の可変表示等が終了したことになるので、遊技制御プロセスタイマ、各種フラグの状態などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(演出制御基板9012の主要な動作)
演出制御基板9012の演出制御用CPU90120は、起動後に所定の演出制御メイン処理を実行する。図25は、演出制御メイン処理の一例のフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS90701)、RAM90122のクリアや各種初期値の設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS90702)。タイマ割込みフラグは、例えば図示しないCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば10ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS90702;No)、待機する。
また、演出制御用CPU90120は、演出制御メイン処理とは別に、I/O90125の所定の入力ポートから演出制御コマンドを受信したときには、当該演出制御コマンドを受信コマンドとして例えばRAM90122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS90702;Yes)、演出制御用CPU90120は、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、演出制御コマンド解析等処理(ステップS90704)、演出制御プロセス処理(ステップS90705)、音、ランプ制御処理(ステップS90706)、演出用乱数処理(ステップS90707)を実行する。ステップS90707のあと、ステップS90702の処理を実行する。演出制御用CPU90120は、演出制御コマンド解析等処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを読み出して解析して当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、解析により特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う(詳細は後述)。演出制御プロセス処理は、演出制御コマンドに応じて演出の実行を表示制御部90123に指示する処理(演出の実行やその態様の決定を含む。)である(詳細は後述)。音、ランプ制御処理は、スピーカ908L、908Rからの音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯などを制御する処理である(詳細は後述)。演出用乱数更新処理は、演出制御に用いる演出用乱数値をソフトウェアにより更新する処理である。演出制御用CPU90120は、演出制御コマンド解析等処理、音、ランプ制御処理を実行することで、共通モジュール90120Aとして動作し、演出制御プロセス処理を実行することで、演出実行指示部90120Bとして動作する。
(演出制御コマンド解析等処理)
演出制御用CPU90120は、演出制御コマンド解析等処理において、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板9012が受信した演出制御コマンド)を解析して(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。受信コマンドが複数の場合には、それぞれのコマンドについて演出制御コマンド解析等処理を行う。
図26に、演出制御コマンド解析等処理で特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドについて行われる処理内容と、の関係を示す。なお、図中における各フラグ、各格納領域、コマンドバッファは、RAM90122に設けられる。また、フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各フラグの状態や各格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミング(対象のコマンドの受信確認等がそれ以降必要なくなったタイミング等)でリセットや消去するものとする。
解析により特定された演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドである場合、演出制御用CPU90120は、例えば図27に示す変動パターン指定コマンド処理を実行する。当該処理にて演出制御用CPU90120は、今回受信した変動パターン指定コマンドのEXTデータに対して変換データがあるかを判定する(ステップS90751)。例えば、ROM90121に予め記憶された変換テーブルを参照して当該判定を行う。変換テーブルは、例えば、図28のように、各変動パターン指定コマンド(左欄の判定対象コマンド)に、変換後の変動パターン指定コマンド(変換無しであれば、変換無しのデータ)(右欄の変換データ)が割り当てられたテーブルとして構成される。
変換テーブルにおいて、今回受信した変動パターン指定コマンドに、変換無しのデータではなく変換後の変動パターン指定コマンドが割り当てられている場合、EXTデータに対して変換データがあることになるので(ステップS90751;Yes)、今回受信した変動パターン指定コマンドのEXTデータを、当該テーブルにおいて当該コマンドに割り当てられている変換後の変動パターン指定コマンドに置き換える。これにより、EXTデータが、変換後のデータとして変換テーブルにより指定されているEXTデータ(指定値)に変換される(ステップS90752)。この処理により、変換される変動パターンであるPA1´−2〜PA1´−3がPA1´−1に変換される。
ステップS90752のあと、又は、EXTデータに対して変換データが無い場合(今回受信した変動パターン指定コマンドに、変換無しのデータが割り当てられている場合)(ステップS90751;No)、変換後の変動パターン指定コマンド(PA1´−1)、又は、今回受信した変動パターン指定コマンドを、RAM90122に設けられた変動パターン指定コマンド格納領域に格納する(ステップS90753)。このようにして、変換後のコマンドは、一旦記憶手段に保持される。
上記一連の処理により、変動パターン指定コマンドのうちの所定のコマンド(EXTデータが「01」、「02」の変動パターンPA1´−2、PA1´−3を指定するコマンド)が特定のコマンドとして扱われ、後述の画像系演出が実行されることになる。なお、変換テーブルは、EXTデータのみにより構成されてよい。具体的には、図28の判定対象コマンドの欄のデータを各コマンドのEXTデータのみとし(MODEデータは不要)、図28の右欄の変換データを、変換後のEXTデータ及び変換無しの旨のデータとしてもよい(MODEデータは不要)。
解析により特定された演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドである場合、デモ画像を表示する画像系演出であるデモ演出の実行指示を表示制御部90123に供給する。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、デモ演出を実行する(例えば、当該実行指示を受けてから30秒をカウントし、30秒経ったらデモ画像の映像信号を画像表示装置5に供給することを開始し、それによりデモ画像の表示を開始する)。
(演出制御プロセス処理)
演出制御プロセス処理(図29参照)では、演出制御用CPU90120は、保留表示画像制御処理(ステップS90169)を実行したあと、RAM90122に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、「0」である。)に応じて、以下のようなステップS90170〜S90175の処理のいずれかを選択して実行する。
(保留表示画像制御処理:ステップS90169)
演出制御用CPU90120は、始動入賞時コマンド(第1又は第2始動入賞指定コマンドと、第1又は第2特図保留記憶数指定コマンド)を受信しているかを判定する。各コマンドの受信は、対応する受信フラグがオンになっているか否か、又は、対応するコマンド格納領域に当該コマンドが格納されているか否かにより行う。例えば、第1始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第1始動入賞指定コマンドを受信したと判定できる。例えば、第1特図保留記憶数指定コマンド格納領域にコマンドが格納されているときには、第1特図保留記憶数指定コマンドを受信したと判定できる。このようなコマンドの受信の確認の方法は、他のコマンドの受信判定でも同様である。コマンドの受信が無い場合、本処理を終了する。
始動入賞時コマンドを受信している場合であって、第1始動入賞指定コマンドを受信している場合、第1保留表示画像の数を、当該変動開始時コマンドに含まれる第1特図保留記憶数指定コマンドが指定する保留記憶数と同じ数に更新する画像系演出の実行指示(第1保留画像を1つ増加させる指示)を表示制御部90123に供給する。始動入賞時コマンドを受信している場合であって、第2始動入賞指定コマンドを受信している場合、第2保留表示画像の数を、当該変動開始時コマンドに含まれる第2特図保留記憶数指定コマンドが指定する保留記憶数と同じ数に更新する画像系演出の実行指示(第2保留画像を1つ増加させる指示)を表示制御部90123に供給する。これにより、画像表示装置905の画面では、第1保留表示画像を1つ増える場合には、第1保留表示画像が右詰めで追加され、第2保留表示画像を1つ増える場合には、第2保留表示画像が右詰めで追加される。
(可変表示開始待ち処理:ステップS90170)
可変表示開始待ち処理は、RAM90122に設けられた演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。演出制御用CPU90120は、変動開始時コマンド(第1又は第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数指定コマンド)を受信しているかを判定する。上記コマンドを受信していない場合、変動開始時コマンドの受信が未だ無いとして当該処理を終了する。上記コマンドを受信している場合、変動開始時コマンドを受信しているとして、飾り図柄の可変表示を開始すべく、演出プロセスフラグの値を「1」に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
(可変表示開始設定処理:ステップS90171)
可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図30は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU90120は、今回の変動パターン(変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドによって指定される変動パターン)及び今回の可変表示結果(表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドによって指定される可変表示結果)に基づいて、最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップS90321)。なお、最終停止図柄は、例えば、変動パターンと可変表示結果との組み合わせに応じて予め用意されており、抽選等により決定される(乱数値は、乱数回路90124又は演出用乱数更新処理で更新される演出用乱数値のいずれかを使用する)。例えば、今回の表示結果が「確変大当り」のときは、最終停止図柄を「3 3 3」、「5 5 5」、「7 7 7」のいずれかに決定する(決定割合は、任意でよい(例えば均等))。
ステップS90321のあとは、画像系演出の実行の有無や、実行する画像系演出の態様等を決定する(ステップS90322)。具体的には、ROM90121に予め用意された各種テーブルと、演出用乱数値のうちの任意の乱数値と、を用いた抽選により、予告演出等の各種演出の実行の有無やその態様等を決定する。このとき、表示結果や変動パターン等に応じて異なるテーブルを参照することにより、予告演出等の実行の有無やその態様に応じて大当り期待度(スーパーリーチの実行期待度等も含む)を異ならせる。また、今回の変動パターンがリーチを指定するものである場合には、その変動パターンが指定するリーチ演出(最終停止図柄を構成する飾り図柄でリーチを成立させたときのリーチ演出)を実行すると決定する。なお、同じノーマルリーチやスーパーリーチA〜Cそれぞれをカテゴリとし、各カテゴリについて複数種類の詳細なリーチ演出を用意してもよい。この場合、今回の変動パターンが指定するリーチ演出に基づいて、実際に実行するリーチ演出を抽選等により決定する。例えば、スーパーリーチAについて、スーパーリーチA1、A2、A3を用意し、今回の変動パターンがスーパーリーチAを指定するものである場合、抽選により、スーパーリーチA1、A2、A3のいずれかを今回実行するリーチ演出に決定する(決定割合は、任意(例えば、均等でもよいし、大当り期待度を異ならせてもよい))。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90322で実行すると決定した画像系演出の開始タイミング(実行する演出と変動パターンとの関係で予め決められている)を設定する(ステップS90323)。具体的には、実行すると決定した画像系演出の種類や態様等を特定する演出特定データと、当該画像系演出の実行開始タイミングを示す実行タイミング特定タイマ値(演出制御プロセスタイマ(RAM90122に設けられ、各種の経過時間を計測するためのタイマ)でカウントされるタイマ値。実行する画像系演出と変動パターンとの関係で予め設定されており、ROM90121に用意されている。)と、を、対応付けてRAM90122のタイマ値格納領域に格納する。演出制御用CPU90120は、実行すると決定した画像系演出が複数有る場合には、各画像系演出について、演出特定データと実行タイミング特定タイマ値とをタイマ値格納領域に格納する。
その後、演出制御用CPU90120は、今回の変動パターンが指定する態様かつ上記で決定した最終停止図柄を導出する飾り図柄の可変表示(画像系演出)の実行指示(実行開始の指示)を表示制御部90123に供給する(ステップS90324)。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、飾り図柄の可変表示を開始させる(これ以降、表示制御部90123は、演出制御用CPU90120とは、別個に飾り図柄の可変表示を実行する)。なお、このときには、演出制御用CPU90120は、今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、演出制御プロセスタイマに初期値として設定する。
そして、今回第1変動開始指定コマンドを受信している場合、第1保留表示画像の数を、当該変動開始時コマンドに含まれる第1特図保留記憶数指定コマンドが指定する保留記憶数と同じ数に更新する画像系演出の実行指示(第1保留画像を1つ減らす指示)を表示制御部90123に供給し、今回第2変動開始指定コマンドを受信している場合、第2保留表示画像の数を、当該変動開始時コマンドに含まれる第2特図保留記憶数指定コマンドが指定する保留記憶数と同じ数に更新する画像系演出の実行指示(第2保留画像を1つ減らす指示)を表示制御部90123に供給する(ステップS90325)。これにより、画像表示装置905の画面では、第1保留表示画像を1つ減らす場合には、最も右の第1保留表示画像が消去され、他の第1保留表示画像が右に1つずつシフトし、第2保留表示画像を1つ減らす場合には、最も左の第2保留表示画像が消去され、他の第2保留表示画像が左に1つずつシフトする。
その後、演出プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS90326)、可変表示開始設定処理を終了する。
(可変表示中処理:ステップS90172)
可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。図31は、可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示中処理において、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたあとのタイマ値が0であるか否かを判定することで、今回の変動パターンに対応した特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS90551)。
タイマ値が0でない場合、つまり、可変表示時間が経過していない場合(ステップS90551;No)、現在が、ステップS90323で設定した画像系演出(今回の可変表示で実行すると決定した演出)の開始タイミングであるかを判定する(ステップS90552)。ここでは、当該判定を、上記のタイマ値格納領域に格納された実行タイミング特定タイマ値が、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致するか判定することにより行う。
上記のタイマ値格納領域に、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が格納されている場合には、対応する画像系演出の開始タイミングであるので(ステップS90552;Yes)、当該タイマ値に対応して当該タイマ値格納領域に格納されている演出特定データが特定する画像系演出の実行指示(実行の開始の指示)を表示制御部90123(ステップS90553)に供給する。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、演出特定データが特定する画像系演出を開始させる(これ以降、表示制御部90123は、演出制御用CPU90120とは、別個に当該画像系演出を実行する)。なお、表示制御部90123は、複数の画像系演出を並行して行うことも可能であるが、各画像系演出を異なるレイヤーで別個に実行することで、演出の実行に関する処理負担が減る。
演出の実行開始タイミングでない場合(ステップS90551;No)、ステップS90553のあとは、可変表示中処理を終了する。
ステップS90551において、タイマ値が0である場合、つまり、可変表示時間が経過した場合(ステップS90551;Yes)、主基板9011からの図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS90571)。このとき、当該コマンドの受信がなければ(ステップS90571;No)、可変表示中処理を終了する。
図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS90571;Yes)、最終停止図柄の導出タイミングとなったので、表示制御部90123に最終停止図柄(確定飾り図柄)の導出を指示する(ステップS90572)。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、画像表示装置905の画面上にて飾り図柄の可変表示を終了させて確定飾り図柄(可変表示結果)を導出させる。その後、当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマに設定する(ステップS90573)。演出プロセスフラグの値を 「3」に更新し(ステップS90576)、可変表示中処理を終了する。
(特図当り待ち処理:ステップS90173)
特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU90120は、主基板9011から当り開始指定コマンドを受信しているかを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信している場合には、「大当り」が発生したことになるので、大当り中演出(ファンファーレを含む。)の実行指示(実行開始の指示)を表示制御部90123に供給する。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、ファンファーレを含む大当り中演出(画像系演出)を開始させる(これ以降、表示制御部90123は、演出制御用CPU90120とは、別個に当該大当り中演出を実行する)。そして、演出プロセスフラグの値を「4」に更新し、特図当り待ち処理を終了する。
一方で、当り開始指定コマンドの受信がまだないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新し、本処理を終了する。
(当り中処理:ステップS90174)
当り中処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。当り中処理において、演出制御用CPU90120は、主基板9011からの当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、本処理を終了する。当り終了指定コマンドを受信している場合、エンディングの実行指示(実行開始の指示)を表示制御部90123に供給する。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、エンディング(画像系演出)を開始させる(これ以降、表示制御部90123は、演出制御用CPU90120とは、別個に当該エンディングを実行する)。また、エンディングの演出実行時間(エンディング待ち時間)に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマに設定し、演出プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
(エンディング処理:ステップS90175)
エンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。エンディング処理において、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値が「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合には、本処理を終了する。タイマ値が「0」のときは、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新し、本処理を終了する。
(その他)
なお、上記一連の処理(ステップS90170〜S90175)において、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、1回の可変表示等が終了したことになるので、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(音、ランプ制御処理)
演出制御用CPU90120は、受信した演出制御コマンド(演出制御コマンド解析等処理により解析、特定されたコマンド)、又は、表示制御部90123から供給される指示(画像系演出と同期した音声出力の指示、画像系演出と同期した遊技効果ランプ909の点灯/消灯の指示)に基づいて、音声制御基板9013を介してスピーカ908L、908Rから音声を出力させたり、ランプ制御基板9014を介して遊技効果ランプ909を駆動して点灯/消灯させたりする。演出制御コマンドに基づく音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯としては、例えば、図柄確定指定コマンドや始動入賞指定コマンドを受信したときに、遊技効果ランプ909を点灯させる。以上のようにして、音、ランプ制御処理にて、音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯が制御される。
(コマンドの変換について)
次に変動パターン指定コマンドの取り扱いを、図32を参照して説明する。変動パターン指定コマンドは、主基板9011から変動開始時に送信され、共通モジュール90120Aにより受信される。共通モジュール90120Aでは、受信した変動パターン指定コマンドのEXTデータが「01」又は「02」であれば、これらデータを「00」に変換する(「01」、「02」以外はコマンドの変換無し)。これにより、変動パターンPA1´−2、PA1´−3を指定する変動パターン指定コマンドは、変動パターンPA1´−1に変換される。変換無しの変動パターン指定コマンド(「8100」、「8103」〜「810A」)は、そのまま演出実行指示部90120Bに供給され、無変換なまま演出実行指示部90120Bに使用される(当該変動パターン指定コマンドに基づいて飾り図柄の可変表示等の実行指示が表示制御部90123に対してなされる)。一方、変換有りの変動パターン指定コマンド(「8101」〜「8102」)は、変換後の変動パターン指定コマンド(「8100」)として演出実行指示部90120Bに供給されて使用される(当該変動パターン指定コマンド「8100」に基づいて飾り図柄の可変表示等の実行指示が表示制御部90123に対してなされる)。このように、この実施の形態では、演出制御基板9012側で、所定のコマンド(「8101」〜「8102」)が、特定のコマンドとして扱われ、演出を実行するための処理が実行される。なお、この実施の形態では、上記特定のコマンドに基づいて実行され得る演出は、変換の有無に関わらず同じである。つまり、上記特定のコマンドは、変換の有無にかかわらず同じ扱いを受ける。
(実施形態上の効果等)
パチンコ遊技機901の開発では、主基板9011が出力する変動パターン指定コマンド(EXTデータで特定される変動パターンでもある。)を予め多めに用意する場合があり(後で追加すると変動パターンを決定するときのテーブルが煩雑になるため)、その結果、演出制御基板9012が実行可能な飾り図柄の可変表示のパターンに対して変動パターン指定コマンドが余ることがある(実際に使用される変動パターンに対してコマンドが余ることがある)。余った変動パターン指定コマンドは、使用できないため(実行する演出がないため)、当該コマンドに対して演出制御基板9012は動作できない。つまり、演出制御基板9012は、好適に動作できないことがある。この実施の形態では、演出制御基板9012が、当該余った変動パターン指定コマンド(「8101」〜「8102」)を他の変動パターン指定コマンド(「8100」)として扱って、「8100」を受信したときと同じように演出(画像系演出)の実行決定を実行決定した演出を実行するので、余ったコマンドに対して演出制御基板9012が動作できないなどの不都合が生じず、演出制御基板9012(特に、演出制御用CPU90120)は、好適に動作できる。
なお、余ったコマンドを削除することが考えられるが、当該削除に伴って、変動パターンを選択するためのテーブルの調整作業が繁雑になるので、コマンドの削除はなるべく行いたくない(開発費の増大につながる)。また、余ったコマンドを使用しないことが考えられるが、このような場合、主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)の動作チェックを第3者が行うときに、当該第3者にとっては当該余ったコマンドの役割が不明であるので、当該第3者による動作チェックが順調に進まないという不都合が生じる。この実施の形態では、余った変動パターン指定コマンド(「8101」〜「8102」)を他の変動パターン指定コマンド(「8100」)として扱うので、コマンドの削除や不使用を避けることができる。つまり、パチンコ遊技機901の構成は、開発費の増大や動作チェック時に生じ得る不都合を解消できるという優れた効果も奏する。
また、上記実施の形態のように、変換後のコマンドになり得る変動パターン指定コマンド「8100」が「8101」又は「8102」から変換されたものであるか否かの区別無く同じ処理が実行されることで、同じ種類の画像系演出(リーチ演出、予告演出、飾り図柄の可変表示)を同じ割合で実行することで、演出制御基板9012を好適に動作させることができる。
また、変換対象及び変換後のコマンドである変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」は、図24(A)に示すように、同じテーブルを参照した抽選により出力されるコマンドであるので、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」の使用のされ方、互いの関係等を容易に把握できる。
また、上記実施の形態のように、変動パターンPA1´−1の決定割合(変動パターン指定コマンド「8100」が出力される割合)は、変動パターンPA1´−1を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選(例えば、同じ処理において異なるテーブルを参照する抽選全てであってもよいし、他の処理を含む全ての抽選(例えば、同じハードウェアにより行われる抽選)であってもよい)において最も高く(例えば、図23〜図24において、変動パターンPA1´−1の決定割合は、他のいずれの変動パターンの決定割合よりも高い)、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3の決定割合(変動パターン指定コマンド「8101」又は「8102」が出力される割合)は、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選(例えば、同じ処理において異なるテーブルを参照する抽選全てであってもよいし、他の処理を含む全ての抽選(例えば、同じハードウェアにより行われる抽選)であってもよい)において最も低く(例えば、図23〜図24において、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3の決定割合は、他のいずれの変動パターンの決定割合よりも低い)してもよく、これにより、変動パターン指定コマンド「8101」又は「8102」が送信される割合を低くすることができ、例えば、「8101」又は「8102」を「8100」に変換できない誤動作等を極力抑えることができる。また、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を決定割合が高い「8100」として扱うことで、抽選における決定割合の調整を容易にすることができる。
なお、変動パターンPA1´−1の決定割合を、変動パターンPA1´−1を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選において最も高くすることと、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3の決定割合を、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選において最も低くすることのいずれか一方のみを満たすようにパチンコ遊技機901を構成してもよい。
なお、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3の決定割合をある程度高くしてもよい。例えば、これらの各決定割合を、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選(例えば、同じ処理において異なるテーブルを参照する抽選全てであってもよいし、他の処理を含む全ての抽選(例えば、同じハードウェアにより行われる抽選)であってもよい)において最も低いものでないようにしてもよい。これにより、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」がある程度の頻度で使用されるので、上記第3者による動作チェックを容易化することできる。
また、上記実施の形態のように、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を、異なるテーブルを用いた抽選それぞれで個別に出力されないコマンドである(例えば、図23〜図24参照)ようにしてもよく、これにより、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」の使用のされ方、互いの関係等を容易に把握できる。
また、上記実施形態のように、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」は、変動パターン指定コマンド全体の通番(上記実施形態では、各変動パターンに付された通番により特定できる)又は変動パターン指定コマンドが示す値(例えば、EXTデータの値)が所定範囲内(近い範囲内(特に連番))にあるか、同じカテゴリ(上記実施の形態では、非リーチ)の変動パターンを指定するグループに属している(例えば、図22参照)ようにしてもよく、これにより、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」の使用のされ方、互いの関係等を容易に把握できる。所定範囲は、例えば、2つの変動パターン指定コマンドの通番又はEXTデータの値が「10」以内などの近い範囲であればよい。カテゴリは、例えば、リーチか非リーチか、ノーマルリーチかスーパーリーチか、ハズレ時の変動パターンであるか大当り時の変動パターンであるか、などの少なくとも1つの条件により仕分けされたものであれよい(例えば、ハズレ時のノーマルリーチ、ハズレ時のスーパーリーチ、大当り時のノーマルリーチ、大当り時のスーパーリーチなどでカテゴリを構成してもよい。その他、疑似連があるか否かなどでカテゴリを構成してもよい)。
また、変動パターン指定コマンドについて、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うので、良く使用されるコマンドについて演出制御基板9012を好適に動作させることができる。
また、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換することで、コマンドの扱いの処理を容易化でき、演出制御基板9012を好適に動作させることができる。さらに、変換後の「8100」を記憶手段(変動パターン指定コマンド格納領域)に格納(保持)するので、「8101」〜「8102」を精度良く「8100」として扱えることができる(特に、変動パターン指定コマンドを複数回参照する場合に、その都度コマンドを変換した場合における、処理負担の増加、変換ミス、参照ミスを抑制できる)。また、「8100」〜「8102」について同じ特図変動時間が設定されているので、「8101」〜「8102」についてコマンドの変換があっても、特図ゲームの実行に同期した飾り図柄の可変表示やその他の演出を好適に違和感なく実行できる。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、上記実施の形態などについて様々な変形及び応用が可能である。以下に上記実施の形態の変形例を例示するが、各変形例の少なくとも一部は矛盾が生じない限り組み合わせることができる。なお、上記実施の形態の構成や下記変形例の構成は、上記「発明が解決しようとする課題」等に係る構成であるか否かに関わらず、どの構成であっても省略できる(その場合には、別の発明となりうる)。
(変形例1)
変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する部分(共通モジュール90120AがステップS90751〜S90752を実行する部分)を主基板9011に設けてもよい。この場合、例えば、CPU90103は、変動パターンを抽選により決定して変動パターン指定コマンドを生成する(RAM90102に出力することになる)。そして、CPU90103は、ステップS90704と同様の処理を行い、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する。
また、共通モジュール90120Aを、主基板9011や演出制御基板9012とは別の基板、又は、演出制御基板9012に設けられるが演出制御用CPU90120とは別のプロセッサなどにより実現するようにしてもよい。
(変形例2)
変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を共通の他の変動パターン指定コマンド(主基板9011から出力され得る「8100」〜「810A」のいずれでもないコマンド)に変換してもよい。この場合、演出制御基板9012は、変動パターン指定コマンド「8100」に基づく処理と同様の処理を、前記他の変動パターン指定コマンドに基づいて行うとよい。
(変形例3)
演出制御基板9012は、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換せずに、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」の受信時に、変動パターン指定コマンド「8100」と同じ処理を行ってもよい。このようにして、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」として扱ってもよい。
(変形例4)
あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うコマンドの種類は、変動パターン指定コマンドに限られない。例えば、可変表示結果が多数有る場合(大当り種別が多いなど)、このコマンドは、表示結果指定コマンドであってもよい。
(変形例5)
演出の実行等の決定をする演出制御用CPU90120(演出の実行等の決定を行う部分は、DSPなどの他のプロセッサにより実現されてもよい。)から表示制御部90123にコマンド(演出実行を指定するコマンド)を出力することで、表示制御部90123に演出を実行させてもよい。この場合、演出制御用CPU90120からのコマンドについて、あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うようにしてもよい(例えば、表示制御部90123がコマンド変換等を行う)。
例えば、保留ないし実行中の特図ゲームのうちの少なくとも保留に対応する対応画像(保留表示画像やアクティブ表示画像(実行中の特図ゲームに対応する画像)のうちの少なくとも保留表示画像)の表示態様を複数回の特図ゲームに渡って変化させる変化演出を実行可能とする。当該変化演出は、先読み予告演出の一種であり、主基板9011にて行われる先読み判定(始動入賞時に、当該始動入賞により保留された特図ゲームについて、可変表示結果が「大当り」であるか、変動パターンが「スーパーリーチ」を指定したものであるかなどを判定(予測)すること)の判定結果に基づいて実行される。この場合、演出制御用CPU90120は、当該判定結果(判定結果を指定する演出制御コマンドが主基板9011から送信される)に基づいて、変化演出の実行パターン(保留表示画像の表示態様の変遷)を抽選等により一括で決定する。そして、決定した実行パターンを指定するコマンドを表示制御部90123に出力し、当該実行パターンでの変化演出を表示制御部90123に実行させる。このようなコマンドについて、あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うようにしてもよい。
例えば、図33のような実行パターン(例えば、第2保留表示画像についての変化パターンであり、第2保留表示画像がすでに3つあるときのパターン)を用意し、実行パターンSP1´−2〜SP1´−3をそれぞれ指定するコマンドB5001〜B5002を、表示制御部90123で、実行パターンSP1´−1を指定するコマンドB5000に変換し、変化演出を実行する。なお、図33の内容の部分は、ターゲットの特図ゲーム(変化演出で変化させる第2保留表示画像に対応する特図ゲーム)よりも前に実行される特図ゲームごとの第2保留表示画像の表示態様の変遷を示す。具体的には、一番左がターゲットの3つ前の特図ゲームでの表示態様、真ん中がターゲットの2つ前の特図ゲームでの表示態様、一番右がターゲットの1つ前の特図ゲームでの表示態様を示す。例えば、SP1´−6では、ターゲットの第2保留表示画像は、3つ前の特図ゲームでは通常(変化演出で変化させないときの表示態様)のままであり、2つ前の特図ゲームでは通常から特殊1(ターゲットの大当り期待度が「中」の態様)に変化し、1つ前の特図ゲームでは特殊1から特殊2(ターゲットの大当り期待度が「高」の態様)に変化する(なお、図33では、アクティブ表示画像は対象外となっている)。
このように、あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うコマンドは、先読み予告演出の実行に使用されるコマンドであってもよい。先読み予告演出は、保留表示画像を変化させるものの他、確定飾り図柄としてチャンス目等を導出するもの、1回の可変表示にて保留表示画像やアクティブ表示画像を複数回変化させるものであってもよい。先読み予告演出の実行に使用されるコマンドは、先読み判定の結果を示すコマンド等であってもよい。
先読み予告演出の実行に使用されるコマンドについて、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うので、良く使用されるコマンドについて表示制御部90123を好適に動作させることができる。また、上記実施の形態等の構成(抽選の決定割合の関係等)を適宜採用してもよい。
(変形例6)
あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うコマンドは、演出制御基板9012から他の演出制御基板に送信されるものであってもよい。また、例えば、主基板9011から払出制御基板等に出力されるコマンド(例えば、賞球の数を示すコマンド)であってもよい。
(変形例7)
識別情報(特図、飾り図柄、普図など)の可変表示(単に可変表示であってもよい。)は、識別情報が点滅することも含む。例えば、特図や普図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すもの識別情報の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、飾り図柄や普通図柄についても、点滅させることによって、可変表示を行ってもよい。また、可変表示にて可変表示される識別情報と、可変表示結果としての識別情報とは、異なるものであってもよい。例えば、特図又は普図の可変表示として、横棒一本の表示(「−」)を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の表示(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を導出表示することも識別情報の可変表示に含まれる。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。なお、1回の可変表示において、当初の所定期間では表示されなかった識別情報が所定期間経過後表示される態様も識別情報の可変表示に含まれる(上記特殊図柄は、最終停止図柄の仮停止時などに初めて登場する飾り図柄であってもよい。)。上記遊技機は、例えば可変表示を行うものであればよい。
(変形例8)
先読み判定は、演出制御基板9012側で行っても良い。例えば、始動入賞時の各乱数値を示すコマンドを始動入賞時に主基板9011から演出制御基板9012に送信し、演出制御基板9012において先読み判定を行ってもよい。
(変形例9)
上記実施の形態では、変動開始時に大当り種別を決定することで大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするか否かを決定しているが、変動開始時には大入賞口の開放パターン(ラウンド遊技の態様)のみを決定し、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて当該大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするようにしてもよい。
(変形例10)
この発明は、スロットマシンにおける複数の制御手段間、遊技球を封入した封入式のパチンコ遊技機における複数の制御手段間にも適用可能である。
(変形例11)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
(その他)
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
1 パチンコ遊技機
7 遊技領域
32a ゲートスイッチ
33a 一般入賞スイッチ
901 パチンコ遊技機
902 遊技盤
903 遊技機用枠
904A、904B 特別図柄表示装置
905 画像表示装置
906A 普通入賞球装置
906B 普通可変入賞球装置
907 特別可変入賞球装置
908L、908R スピーカ
909 遊技効果ランプ
9011 主基板
9012 演出制御基板
9013 音声制御基板
9014 ランプ制御基板
9015 中継基板
9020 普通図柄表示器
9021 ゲートスイッチ
9022A、9022B 始動口スイッチ
9023 カウントスイッチ
90100 遊技制御用マイクロコンピュータ
90101、90121 ROM
90102、90122 RAM
90103 CPU
90104、90124 乱数回路
90105、90125 I/O
90120 演出制御用CPU
90123 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    遊技媒体が流下可能な第1経路と、
    前記第1経路と遊技媒体の流下方向が異なる第2経路と、
    前記第2経路を流下した遊技媒体を検出可能な検出手段と、
    前記有利状態よりも有利度が低い通常状態において、前記検出手段の検出結果に基づいて、遊技者に前記第1経路へ遊技媒体を流下させることを報知する特定報知を実行可能な特定報知手段とを備え、
    前記有利状態は、前記第2経路を遊技媒体が流下する方が前記第1経路を遊技媒体が流下するよりも遊技者にとって有利であり、
    前記検出手段は、
    第1位置で遊技媒体を検出する第1検出手段と、
    前記第1位置よりも遊技媒体の流下頻度が高い第2位置で遊技媒体を検出する第2検出手段とを含み、
    前記特定報知手段は、前記第1検出手段により遊技媒体が検出されたときと、前記第2検出手段により遊技媒体が検出されたときとで、前記特定報知をするまでの条件が異なり、
    さらに、
    抽選に基づくコマンドを出力する第1制御手段と、
    前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理を実行する第2制御手段と、を備え、
    前記第2制御手段は、
    前記第1制御手段が出力したコマンドを受信し、受信したコマンドを出力する出力部と、
    前記出力部が出力したコマンドに基づいて処理を実行する処理部と、を備え、
    前記第1制御手段が出力するコマンドは、第1コマンドと、該第1コマンドと異なる第2コマンドと、を含み、
    前記出力部は、
    受信したコマンドが前記第1コマンドのとき、該第1コマンドを出力し、
    受信したコマンドが前記第2コマンドのとき、該第2コマンドを前記第1コマンドに変換して出力する、
    遊技機。
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