JP2016170443A - 液晶表示装置、データ線駆動回路、および液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置、データ線駆動回路、および液晶表示装置の駆動方法 Download PDF

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英利 宮田
忠夫 森下
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Abstract

【課題】低周波駆動を行う際の表示品位の低下を従来よりも抑制する液晶表示装置を提供する。【解決手段】液晶表示装置は、低周波駆動モードで動作する。ソースドライバは、書き込み期間HWP,LWPでは階調電圧を各ソースラインに印加し、休止期間SPでは休止期間用電圧V_mを各ソースラインに印加する。休止期間用電圧V_mの値は、例えば、最大階調正極性電圧V_hmaxと最大階調負極性電圧V_lmaxとの平均値である。休止期間SPにおける各ソースラインの電圧を休止期間用電圧V_mとすることにより、書き込み期間HWP,LWPから休止期間SPへの切り替わり時のソースラインの電位変動が従来よりも小さくなる。【選択図】図6

Description

本発明は、液晶表示装置に関し、特に、低周波駆動を行う液晶表示装置、その液晶表示装置で使用されるデータ線駆動回路、およびその液晶表示装置の駆動方法に関する。
従来から、液晶表示装置などの表示装置において、消費電力の低減が求められている。そこで、例えば特許文献1には、液晶表示装置のゲートライン(走査線)を順次に選択して、ソースラインに印加される電圧(以下「ソースラインの電圧」という場合がある。)の画素電極への書き込みを行う書き込み期間の後に、全てのゲートラインを非走査状態にする休止期間を設ける表示装置の駆動方法が開示されている。休止期間は書き込み期間よりも長く設定され、書き込み期間と休止期間との和は1フレーム期間(1垂直期間ともいう。)に設定される。休止期間では、例えば、ゲートドライバおよび/またはソースドライバに制御用の信号などを与えないようにすることができる。これにより、ゲートドライバおよび/またはソースドライバの動作を休止させることができるので低消費電力化を図ることができる。特許文献1に記載の駆動方法のように、書き込み期間の後に休止期間を設けることにより行う駆動は、例えば「低周波駆動」と呼ばれる。
特開2003−131632号公報
ところで、画素電極とソースラインとの間には寄生容量が形成されることが知られている。ソースラインで電位変動が生じると、寄生容量を介して、非選択状態のゲートラインに対応した画素電極にその電位変動が伝達する。このため、画素電極の電位(以下「画素電位」という。)が変動する。上述の特許文献1に記載の表示装置では、休止期間中にソースラインの電圧をどのような値に設定するが言及されていない。したがって、休止期間中のソースラインの電圧値の設定によっては、書き込み期間から休止期間への切り替わり時にソースラインの電圧が大きく変化して画素電位が大きく変動する。これにより、休止期間における表示輝度と次フレーム期間の書き込み期間における表示輝度との差が大きくなる。それゆえに、休止期間から書き込み期間への切り替わり時(フレーム期間の切り替わり時)に大きなフリッカが生じ、結果として表示品位が低下する。
そこで、本発明は、低周波駆動を行う際の表示品位の低下を従来よりも抑制する液晶表示装置、その液晶表示装置で使用されるデータ線駆動回路、およびその液晶表示装置の駆動方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面は、複数の走査線が順次選択される書き込み期間と、前記書き込み期間以上の長さであり且つ前記複数の走査線のいずれもが非選択状態となる休止期間とが、前記書き込み期間と前記休止期間とからなる第1駆動フレーム期間を周期として交互に現れる第1駆動モードで液晶表示部を駆動可能な液晶表示装置であって、
複数のデータ線と、前記複数の走査線と、前記複数のデータ線と前記複数の走査線とに対応してマトリクス状に配置された複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対応して設けられた共通電極とを含む前記液晶表示部と、
前記複数のデータ線を介して前記複数の画素電極にデータ信号を与え、前記書き込み期間毎に前記データ信号の極性を反転させるデータ線駆動回路と、
前記複数の走査線を駆動する走査線駆動回路とを備え、
前記データ線駆動回路は、
前記書き込み期間において、複数の正極性の階調電圧のいずれかまたは複数の負極性の階調電圧のいずれかを前記データ信号の電圧とし、
前記休止期間において、前記データ信号の電圧を、前記複数の正極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧と前記複数の負極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧との平均値とすることを特徴とする、液晶表示装置。
本発明の第2の局面は、本発明の第1の局面において、
前記データ線駆動回路および前記走査線駆動回路を制御し、前記書き込み期間からなる第2駆動フレーム期間を周期とする第2駆動モードと前記第1駆動モードとを切り替える表示制御回路をさらに備えることを特徴とする。
本発明の第3の局面は、本発明の第2の局面において、
前記共通電極に共通電位を与える共通電位供給回路をさらに備え、
前記共通電位供給回路は、前記第1駆動モードと前記第2駆動モードとで前記共通電位を互いに同じ値にすることを特徴とする。
本発明の第4の局面は、本発明の第1の局面において、
前記データ線駆動回路は、前記休止期間におけるデータ信号の電圧を示す休止期間用電圧信号を受け取るための第1端子と、前記書き込み期間と前記休止期間との切り替えを示す切り替え信号を受け取るための第2端子とを含むことを特徴とする。
本発明の第5の局面は、本発明の第4の局面において、
前記第1端子および前記第2端子にそれぞれ前記休止期間用電圧信号および前記切り替え信号を与え、前記データ線駆動回路および前記走査線駆動回路を制御する表示制御回路をさらに備えることを特徴とする。
本発明の第6の局面は、本発明の第1の局面から第5の局面までのいずれかにおいて、
前記液晶表示部は、各画素電極と当該画素電極に対応するデータ線とを互いに接続し且つチャネル層が酸化物半導体により形成された薄膜トランジスタをさらに含むことを特徴とする。
本発明の第7の局面は、複数のデータ線と、複数の走査線と、前記複数のデータ線と前記複数の走査線とに対応してマトリクス状に配置された複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対応して設けられた共通電極とを含む液晶表示部を備え、前記複数の走査線が順次選択される書き込み期間と、前記書き込み期間以上の長さであり且つ前記複数の走査線のいずれもが非選択状態となる休止期間とが、前記書き込み期間と前記休止期間とからなる第1駆動フレーム期間を周期として交互に現れる第1駆動モードで液晶表示部を駆動可能な液晶表示装置で使用され、前記複数のデータ線を介して前記複数の画素電極にデータ信号を与え、前記書き込み期間毎に前記データ信号の極性を反転させるデータ線駆動回路であって、
前記休止期間におけるデータ信号の電圧を示す休止期間用電圧信号を受け取るための第1端子と、
前記書き込み期間と前記休止期間との切り替えを示す切り替え信号を受け取るための第2端子と、
前記切り替え信号に基づき、前記書き込み期間において、複数の正極性の階調電圧のいずれかまたは複数の負極性の階調電圧のいずれかを前記データ信号の電圧とし、前記休止期間において、前記休止期間用電圧信号が示す電圧を前記データ信号の電圧とする電圧切り替え回路とを備え、
前記休止期間用電圧信号が示す電圧は、前記複数の正極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧と前記複数の負極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧との平均値であることを特徴とする。
本発明の第8の局面は、複数のデータ線と、複数の走査線と、前記複数のデータ線と前記複数の走査線とに対応してマトリクス状に配置された複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対応して設けられた共通電極とを含む液晶表示部を備え、前記複数の走査線が順次選択される書き込み期間と、前記書き込み期間以上の長さであり且つ前記複数の走査線のいずれもが非選択状態となる休止期間とが、前記書き込み期間と前記休止期間とからなる第1駆動フレーム期間を周期として交互に現れる第1駆動モードで液晶表示部を駆動可能な液晶表示装置の駆動方法であって、
前記複数のデータ線を介して前記複数の画素電極にデータ信号を与え、前記書き込み期間毎に前記データ信号の極性を反転させるデータ線駆動ステップを備え、
前記データ線駆動ステップは、
前記書き込み期間において、複数の正極性の階調電圧のいずれかまたは複数の負極性の階調電圧のいずれかを前記データ信号の電圧とするステップと、
前記休止期間において、前記データ信号の電圧を、前記複数の正極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧と前記複数の負極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧との平均値とするステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第1の局面によれば、休止期間におけるデータ信号の電圧が、複数の正極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧(最大階調正極性電圧)および複数の負極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧(最大階調負極性電圧)の平均値になる。このため、各画素電極に対応するデータ線と当該画素電極との間に形成される寄生容量と、各画素電極に対応するデータ線に当該画素電極を挟んで隣接するデータ線と当該画素電極との間に形成される寄生容量との存在により、書き込み期間から休止期間への切り替わり時に生じる画素電位の変動は次のようになる。なお、以下の発明の効果についての説明では、低周波駆動を行う従来の液晶表示装置は休止期間中のデータ電圧を階調電圧範囲外の電圧に設定するものとする。本発明の第1の局面によれば、休止期間におけるデータ信号の電圧が上記平均値になることにより、書き込み期間から休止期間への切り替わり時のデータ線の電位変動が従来よりも小さくなる。このため、書き込み期間から休止期間への切り替わり時に生じる画素電位の変動が従来よりも小さくなる。これにより、休止期間における表示輝度と次フレーム期間の書き込み期間における表示輝度との差が従来よりも小さくなる。したがって、休止期間から書き込み期間への切り替わり時(フレーム期間の切り替わり時)に生じるフリッカが従来よりも抑制される。その結果、表示品位の低下を従来よりも抑制できる。また、休止期間におけるデータ信号の電圧が上記平均値になるため、正極性と負極性とで、休止期間から書き込み期間への切り替わり時の画素電位の変動が略均一化される。これにより、表示品位低下の抑制効果を高めることができる。
本発明の第2の局面によれば、第1駆動モードと第2駆動モードとを切り替え可能になるので、用途に応じた表示を行うことができる。
本発明の第3の局面によれば、第1駆動モードと第2駆動モードとを切り替え可能な液晶表示装置において、第1駆動モードと第2駆動モードとで共通電位が同じ値になるので、駆動モードの切り替えに応じて共通電位を切り替える必要がない。このため、表示品位の低下を簡易な構成で抑制できる。
本発明の第4の局面によれば、第1端子および第2端子を含むデータ線駆動回路を用いて、低周波駆動を行う際の表示品位の低下を抑制可能な液晶表示装置を実現できる。
本発明の第5の局面によれば、休止期間電圧信号および前記切り替え信号を表示制御回路がデータ線駆動回路に与えることにより、本発明の第1の局面と同様の効果を奏することができる。
本発明の第6の局面によれば、チャネル層が酸化物半導体により形成された薄膜トランジスタが用いられる。このため、画素電位を十分に保持できる。これにより、書き込み期間以上の長さの休止期間を設けても、表示品位の低下が生じにくくなる。
本発明の第7の局面によれば、当該第7の局面に係るデータ線駆動回路を、第1駆動モードで液晶表示部を駆動可能な液晶表示装置で使用することにより、本発明の第1の局面と同様の効果を奏することができる。
本発明の第8の局面によれば、液晶表示装置の駆動方法において、本発明の第1の局面と同様の効果を奏することができる。
本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。 図1に示す液晶表示装置における画素形成部に形成される寄生容量について説明するための回路図である。 フリッカパターンについて説明するための図である。(A)は、フリッカパターンを示す図である。(B)は、第Nフレームでの極性を示す図である。(C)は、第N+1フレームでの極性を示す図である。 従来例に係る液晶表示装置により得られる表示輝度について説明するための図である。(A)は、ソースラインSLjの電圧を示す波形図である。(B)は、ソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形図である。(C)は、i行j列目の画素形成部110における表示輝度を示す波形図である。 図4(C)に示す表示輝度のシミュレーション結果を示す図である。 上記第1の実施形態に係る液晶表示装置により得られる表示輝度について説明するための図である。(A)は、ソースラインSLjの電圧を示す波形図である。(B)は、ソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形図である。(C)は、i行j列目の画素形成部110における表示輝度を示す波形図である。 従来例に係る液晶表示装置により得られる表示輝度と上記第1の実施形態に係る液晶表示装置により得られる表示輝度を比較した図である。(A)は、従来例に係る液晶表示装置により得られる表示輝度を示す図である。(B)は、上記第1の実施形態に係る液晶表示装置により得られる表示輝度を示す図である。 従来例に係る液晶表示装置の通常駆動モードでの動作について説明するための図である。(A)は、ソースラインSLjの電圧を示す波形図である。(B)は、ソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形図である。 本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置の通常駆動モードでの動作について説明するための図である。(A)は、ソースラインSLjの電圧を示す波形図である。(B)は、ソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形図である。 本発明の第3の実施形態におけるソースドライバの構成について説明するためのブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の第1〜第3の実施形態について説明する。以下では、電圧,電位,容量に関する符号それ自体で当該電圧,電位,容量の大きさを表すことがある。また、以下では、m,nのそれぞれは2以上の整数を表す。
<1.第1の実施形態>
<1.1 全体構成および動作概要>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るアクティブマトリクス型の液晶表示装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、液晶表示装置10は、液晶表示部100、表示制御回路200、ソースドライバ(データ線駆動回路)300、ゲートドライバ(走査線駆動回路)400、共通電位供給回路500、および基準電圧生成回路600を備えている。ソースドライバ300、ゲートドライバ400、共通電位供給回路500、および基準電圧生成回路600のそれぞれには、図示しない電源回路から電源が供給されている。本実施形態に係る液晶表示装置10は、低周波駆動で動作可能な液晶表示装置である。以下では、低周波駆動(1フレーム期間が書き込み期間および休止期間からなる駆動)が行われるモードのことを「低周波駆動モード」といい、通常駆動(1フレーム期間が書き込み期間からなる駆動)が行われるモードのことを「通常駆動モード」という。低周波駆動モードおよび通常駆動モードはそれぞれ第1駆動モードおよび第2駆動モードに相当する。また、低周波駆動モードにおける各フレーム期間および通常駆動モードにおける各フレーム期間はそれぞれ第1駆動フレーム期間および第2駆動フレーム期間に相当する。本実施形態に係る液晶表示装置10は、例えば低周波駆動モードと通常駆動モードとを切り替え可能となっているが、少なくとも低周波駆動モードで動作可能となっていれば良い。また、本実施形態および後述の各実施形態に係る液晶表示装置では、液晶の劣化防止のために極性反転駆動が行われる。
液晶表示部100には、n本のソースライン(データ線)SL1〜SLn、m本のゲートライン(走査線)GL1〜GLm、これらのn本のソースラインSL1〜SLnとm本のゲートラインGL1〜GLmとの交差点に対応して設けられた複数個(m×n個)の画素形成部110とが設けられている。1つの画素形成部110により1つの画素(カラー表示の場合には1つのサブ画素)が形成される。図1では、ソースラインSLjとゲートラインGLiとの交差点に対応して設けられたi行j列目の画素形成部110を示している(i=1〜m、j=1〜n)。1つの画素形成部110は、対応する交差点を通過するゲートラインGLiにゲート端子が接続されると共に、当該交差点を通過するソースラインSLjにソース端子が接続されたTFT(Thin Film Transistor)111と、当該TFT111のドレイン端子に接続された画素電極112と、m×n個の画素形成部110に対応して共通的に設けられた共通電極(対向電極とも言う。)113と、補助電極114と、画素電極112と共通電極113との間に挟持された液晶層とにより構成されている。補助電極114は、例えば各ゲートラインに沿って設けられている。そして、画素電極112および共通電極113により液晶容量Clcが形成され、画素電極112および補助電極114により補助容量Cstが形成されている。本実施形態では、共通電極113および補助電極114には互いに同じ電位が与えられるものとする。ただし、例えば、補助電極114が行毎に駆動されても良い。また、本実施形態における液晶表示部100はノーマリブラック方式であるとする。なお、本実施形態における液晶表示部100は、縦電界方式および横電界方式のいずれであっても良い。
本実施形態では、TFT111として酸化物TFTが用いられる。より詳細には、TFT111のチャネル層は、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、および酸素(O)を主成分とするIGZO(InGaZnOx)により形成されている。以下では、IGZOをチャネル層に用いたTFTのことを「IGZO−TFT」という。シリコン系のTFT(アモルファスシリコンなどをチャネル層に用いたTFTをいう。)はオフリーク電流が比較的大きいので、シリコン系のTFTをTFT111として用いた場合には、画素容量に保持された電荷が当該TFT111を介して漏れ出し、結果としてオフ状態時に保持すべき電圧が変動してしまう。しかし、IGZO−TFTは、シリコン系のTFTに比べてオフリーク電流が遙かに小さい。このため、画素容量に書き込んだ電圧をより長い期間保持することができる。なお、IGZO以外の酸化物半導体として、例えばインジウム、ガリウム、亜鉛、銅(Cu)、シリコン(Si)、錫(Sn)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、ゲルマニウム(Ge)、および鉛(Pb)のうち少なくとも1つを含んだ酸化物半導体をチャネル層に用いた場合でも同様の効果が得られる。
表示制御回路200は、外部から送られる画像信号DATと水平同期信号や垂直同期信号などのタイミング信号群TGとを受け取り、書き込み期間では、デジタル映像信号DV、液晶表示部100における画像表示を制御するためのソーススタートパルスSSP、ソースクロックSCK、ラッチストローブ信号LS、極性信号POL、切り換え信号SW、ゲートスタートパルスGSP、およびゲートクロックGCKを出力する。切り替え信号SWは、低周波駆動モードにおける書き込み期間と休止期間との切り替えを示す。また、表示制御回路200は、休止期間では、例えば、デジタル映像信号DV、ソーススタートパルスSSP、ソースクロックSCK、ラッチストローブ信号LS、極性信号POL、ゲートスタートパルスGSP、およびゲートクロックGCKの出力を停止するか、あるいはそれらを固定電位とする。
ソースドライバ300は、表示制御回路200から出力されるデジタル映像信号DV、ソーススタートパルスSSP、ソースクロックSCK、ラッチストローブ信号LS、極性信号POL、および切り替え信号SWを受け取り、各ソースラインにデータ信号を供給する。ソースドライバ300は、切り替え信号SWに基づいて、書き込み期間または休止期間に応じた動作が可能になっている。書き込み期間では、ソースドライバ300は、ソースクロックSCKのパルスが発生するタイミングで、各ソースラインに印加すべきデータ電圧に対応する階調値を示すデジタル映像信号DVを順次に保持する。そして、ソースドライバ300は、ラッチストローブ信号LSのパルスが発生するタイミングで、上記極性信号POLに応じて、上記保持されたデジタル映像信号DVをアナログ電圧である階調電圧に変換し、変換後の階調電圧(データ電圧)を示すデータ信号を全ソースラインに供給する。各ソースラインの電圧の極性が極性信号POLに応じて反転することにより、極性反転駆動が行われる。一方、休止期間では、ソースドライバ300は全ソースラインに休止期間用電圧V_mを印加する。このように、ソースドライバ300は、書き込み期間においては、データ信号の極性を正極性または負極性とすべきときに複数の正極性の階調電圧のいずれかまたは複数の負極性の階調電圧のいずれかをデータ電圧とし、休止期間においては、休止期間用電圧V_mをデータ電圧とするように構成されている。本実施形態では、休止期間用電圧V_mはソースドライバ300内で生成されても良く、ソースドライバ300外部(例えば表示制御回路200)から与えられても良い。休止期間用電圧V_mについての詳しい説明は後述する。ソースドライバ300は、低周波駆動モードにおいて、以上のような書き込み期間での動作と休止期間での動作とを1フレーム期間を周期として繰り返す。
基準電圧生成回路600は、ソースドライバ300において、液晶表示部100に所定の階調を表示するデータ信号が生成されるときの基準となる複数の基準電圧信号VRを生成し、生成された複数の基準電圧信号VRをソースドライバ300に与える。
ゲートドライバ400は、書き込み期間において、表示制御回路200から出力されるゲートスタートパルスGSPおよびゲートクロックGCKに基づいて、アクティブな走査信号のゲートラインGL1〜GLmそれぞれへの印加を行うことにより、当該ゲートラインGL1〜GLmの走査を行う。また、ゲートドライバ400は、休止期間において、ゲートラインGL1〜GLmの走査を行わない。ゲートドライバ400は、低周波駆動モードにおいて、以上のような書き込み期間での動作と休止期間での動作とを1フレーム期間を周期として繰り返す。
共通電位供給回路500は、共通電極113および補助電極114のそれぞれに所定の共通電位Vcomを与える。上記画素容量には、上記画素電位と共通電位Vcomとの電位差に相当する電圧が保持される。なお、上述のように各補助電極114が個別に駆動される場合には、共通電位供給回路500は共通電極113にのみ共通電位Vcomを与え、各補助電極114には例えば補助電極駆動回路から所定の電位が与えられる。
以上のようにして、液晶表示装置10の外部から送信された画像信号DATに基づく画像が液晶表示部100に表示される。
<1.2 従来例の検討>
本実施形態に係る液晶表示装置10の動作について説明する前に、低周波駆動を行う従来の液晶表示装置(以下「従来例」という場合がある。)の動作について検討する。なお、休止期間でのソースドライバ300の動作を除き、従来例の基本的な構成および動作は、本実施形態におけるものと同様であるとする。
図2は、図1に示す液晶表示装置10における画素形成部110に形成される寄生容量について説明するための回路図である。i行j列目の画素形成部110では、図2に示すように、画素電極112とi行目のゲートラインGLiとの間に寄生容量Cgd(以下「第1寄生容量」という。)が形成され、画素電極112とj列目のソースラインSLjとの間に寄生容量Csa(以下「第2寄生容量」という。)が形成され、画素電極112とj+1列目ソースラインSLj+1との間に寄生容量Csb(以下「第3寄生容量」という。)が形成される。
ここで、図2に示すような寄生容量が形成された状態において、フリッカパターンを表示させる場合を考える。フリッカパターンとは、モノクロ表示の場合には、図3(A)に示すように、白階調または中間階調(以下、単に「白階調」という。)の表示と黒階調の表示とが画素20毎に交互に行われるパターンをいう。なお、カラー表示のようにR(赤)、G(緑)、およびB(青)のサブ画素が存在する場合には、サブ画素毎に白階調の表示と黒階調の表示とが交互に行われるが、ここでは説明の便宜上モノクロ表示であるものとする。
図3(B)および図3(C)はそれぞれ、ドット反転駆動を行ってフリッカパターンを表示させた場合の第Nフレーム期間(Nは自然数)における各画素の極性とおよび第N+1フレーム期間における各画素20の極性を示す図である。図3(B)および図3(C)に示すように、水平方向および垂直方向のそれぞれで1つの画素20毎に極性が反転すると共に、1フレーム期間毎に各画素20の極性が反転する。図3(A)〜図3(C)に示すフリッカパターンでは、白階調の画素20については、各フレームですべて同一極性となり且つ1フレーム期間毎に極性が反転する。このようなフリッカパターンは、極性間での輝度差を調べる用途に好適である。
図4は、従来例に係る液晶表示装置により得られる表示輝度について説明するための図である。より詳細には、図4(A)はソースラインSLjの電圧(データ電圧)を示す波形図であり、図4(B)はソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形図であり、図4(C)はi行j列目の画素形成部110における表示輝度を示す波形図である。図4(A)〜図4(C)では、図3(A)〜図3(C)に示すフリッカパターンを表示させるものとしている。図4(C)に示す表示輝度は、図4(B)に示す画素電位と共通電位Vcomとの電位差に応じて変化する。なお、図4(B)に示す共通電位Vcomの値は単なる例示であり、当該値に限定されるものではない。また、図4(A)〜図4(C)における波形鈍りおよび各期間の長さなどは模式的に示したものである点に留意されたい(後述の図6(A)〜図6(C)、図8(A),図8(B)、および図9(A),図9(B)でも同様)。
図4(A)〜図4(C)では、第N〜第N+2フレーム期間をそれぞれ「F(N)〜F(N+2)」で表し、i行j列目の画素形成部110に正極性のデータ電圧を書き込むべき期間(以下「正極性書き込み期間」という。)を「HWP」で表し、i行j列目の画素形成部110に負極性のデータ電圧を書き込むべき期間(以下「負極性書き込み期間」という。)を「LWP」で表し、休止期間を「SP」で表している。正極性書き込み期間HWPは、言い換えると、上記フリッカパターンにおいて正極性の白階調表示および負極性の黒階調表示を行うための書き込み期間である。負極性書き込み期間LWPは、言い換えると、上記フリッカパターンにおいて負極性の白階調表示および正極性の黒階調表示を行うための書き込み期間である。各フレーム期間は、書き込み期間および休止期間からなっている。また、各フレーム期間の長さは200msであり、各書き込み期間の長さは16.7ms、休止期間SPの長さは183.3msである。すなわち、リフレッシュレートは5Hzである。なお、休止期間SPが各書き込み期間以上の長さであれば良く、各期間の長さおよびリフレッシュレートはここで示す例に限定されるものではない。
図4(A)では、複数の正極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧(以下「最大階調正極性電圧」という。)を「V_hmax」で表し、複数の負極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧(以下「最大階調負極性電圧」という。)を「V_lmax」で表し、複数の正極性の階調電圧の中の最小階調を示す階調電圧(以下「最小階調正極性電圧」という。)を「V_hmin」で表し、複数の負極性の階調電圧の中の最小階調を示す階調電圧(以下「最小階調負極性電圧」という。)を「V_lmin」で表している。ノーマリブラック方式を採用する本実施形態において、最大階調正極性電圧V_hmaxは複数の正極性の階調電圧の中の最大電圧であり、最大階調負極性電圧V_lmaxは複数の負極性の階調電圧の中の最小電圧であり、最小階調正極性電圧V_hminは複数の正極性の階調電圧の中の最小電圧であり、最小階調負極性電圧V_lminは複数の負極性の階調電圧の中の最大電圧である。最大階調正極性電圧V_hmax、最大階調負極性電圧V_lmax、最小階調正極性電圧V_hmin、および最小階調負極性電圧V_lminの大小関係は次式(1)で与えられる。
V_hmax > V_hmin > V_lmin > V_lmax …(1)
まず、第Nフレーム期間F(N)での動作について説明する。上述のように垂直方向で1つの画素20毎に極性および白黒階調が反転するので、正極性書き込み期間HWPでは、j列目のソースラインSLjの電圧は最大階調正極性電圧V_hmaxと最小階調負極性電圧V_lminとを1水平期間毎に繰り返す。また、水平方向でも1つの画素20毎に極性および白黒階調が反転するので、j+1列目のソースラインSLj+1の電圧は最大階調正極性電圧V_hmaxと最小階調負極性電圧V_lminとを1水平期間毎に、j列目のソースラインSLjの電圧と逆の順序で繰り返す。正極性書き込み期間HWPでは、ゲートスタートパルスGSPおよびゲートクロックGCKに基づいてゲートラインGL1〜GLmが走査される(順次選択される。)。なお、正極性書き込み期間HWPにおいてi行j列目の画素形成部110に実際にデータ電圧の書き込みが行われる前の動作については、第Nフレーム期間F(N+2)での動作説明で後述する。
i行目のゲートラインGLiが選択されると、i行j列目の画素形成部110内のTFT111がターンオンし、j列目のソースラインSLjを介して最大階調正極性電圧V_maxが画素電極112に印加される。i行目のゲートラインGLiの選択が終了し、TFT111がターンオフするときに、第1寄生容量Cgdを介してゲートラインGLiの電位変動が画素電極112に伝達する。このようにして画素電極112で生じるフィールドスルー電圧ΔVgdは、次式(2)で与えられる。
ΔVgd = (Cgd / ΣC)(Vgh - Vgl) …(2)
ここで、ΣCは画素電極112に寄与する全容量の総計を表し、VghはゲートラインGLiのハイレベル(選択時のレベル)、VglはゲートラインGLiのローレベル(非選択時のレベル)を表す。
また、上記フリッカパターンを表示させる際には、j列目のソースラインSLjとj+1列目のソースラインSLj+1とは互いに逆極性で1水平期間毎に変化している。i行目のゲートラインGLiの非選択時には、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電位変動がそれぞれ第2寄生容量Csaおよび第3寄生容量Csbを介して画素電極112に伝達する。このようにして生じる画素電位の変動ΔVg_s(以下「書き込み期間での書き込み後におけるソースラインに関する画素電位の変動」という。)は、次式(3)で与えられる。
ΔVg_s = (Csa / ΣC)ΔVsa + (Csb / ΣC)ΔVsb …(3)
ここで、ΔVsaはj列目のソースラインSLjの電位変動を表し、ΔVsbはj+1列目のソースラインSLj+1の電位変動を表す。なお、上記フリッカパターンを表示させる際には、ΔVsa,ΔVsbは互いに正負逆になる。
以上より、正極性書き込み期間HWPにおける書き込み終了後の平均的な画素電位VGhwa(以下「正極性書き込み後の平均画素電位」という。)は、次式(4)で与えられる。
VGhwa = Vs - ΔVgd + ΔVg_s …(4)
ここで、Vsはi行j列目の画素形成部110に書き込まれるデータ電圧を表し、上記フリッカパターンの例ではVs=V_hmaxである。また、式(4)におけるΔVg_sは実際には平均値である。
第Nフレーム期間F(N)の休止期間SPでは、ゲートラインGL1〜GLmの走査が停止する。従来例では、図4(A)に示すように、ソースラインSLjの電圧は例えば0Vに設定されるものとする。このような休止期間SPを書き込み期間以上の長さに設定することにより、リフレッシュレートを十分に下げることができる。このため、消費電力が低減される。
ところで、正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時に、図4(A)に示すように、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電圧のそれぞれは0Vに変化する。このため、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電位変動がそれぞれ第2寄生容量Csaおよび第3寄生容量Csbを介して画素電極112に伝達する。このようにして生じる、正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_hsは、近似的に次式(5)で与えられる。
ΔV_hs = [(Csa / ΣC)(V_hmax + V_lmin) / 2
+ (Csb / ΣC)(V_hmax + V_lmin) / 2] / 2 …(5)
ここで、「(V_hmax+V_lmin)/2」は正極性書き込み期間HWP終了時のj列目のソースラインSLjの電圧およびj+1列目のソースラインSLj+1の電圧を近似的に表したものであり、実際には表示すべき画像によって値が変化する点に留意されたい。
正極性書き込み期間HWP後の休止期間SP(以下「正極性休止期間」という場合がある。)の画素電位VGhsは、次式(6)で与えられる。
VGhs = VGhwa - ΔV_hs …(6)
図4(C)に示すように、正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時の電位変動ΔV_hsにより、画素電位と共通電位Vcomとの電位差(画素容量に保持される電圧)が小さくなる。このため、正極性書き込み期間HWP後の休止期間SPでは、正極性書き込み期間HWPの終了時よりも表示輝度が低下する。なお、TFT111として酸化物TFTを用いた場合にはオフリーク電流が極めて小さいので、本実施形態の説明については、正極性休止期間では画素電位VGhsの値は変化しないものとする。
休止期間SPから負極性書き込み期間LWPへの切り替わり時(第Nフレーム期間F(N)から第N+1フレーム期間F(N+1)への切り替わり時)に、図4(A)に示すように、j列目のソースラインSLjの電圧は0Vから最大階調負極性電圧V_lmaxに変化する。また、j+1列目のソースラインSLj+1は0Vから最小階調正極性電圧V_hminに変化する(不図示)。このため、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電位変動がそれぞれ第2寄生容量Csaおよび第3寄生容量Csbを介して画素電極112に伝達する。このようにして、休止期間SPから負極性書き込み期間LWPへの切り替わり時に画素電位の変動が生じる。以下では、休止期間SPから負極性書き込み期間LWPへの切り替わり時に生じる画素電位の変動のことを「負極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動」という。
第N+1フレーム期間F(N+1)の負極性書き込み期間LWPでは、j列目のソースラインSLjの電圧は最大階調負極性電圧V_lmaxと最小階調正極性電圧V_hminとを1水平期間毎に繰り返す。また、j+1列目のソースラインSLj+1の電圧は最大階調負極性電圧V_lmaxと最小階調正極性電圧V_hminとを1水平期間毎に、j列目のソースラインSLjの電圧と逆の順序で繰り返す。i行目のゲートラインGLiが選択されるまで、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電位変動がそれぞれ第2寄生容量Csaおよび第3寄生容量Csbを介して画素電極112に伝達する。このようにして生じる、負極性書き込み期間LWPにおいてi行j列目の画素形成部110に実際にデータ電圧の書き込みが行われる前の画素電位の変動(以下「負極性書き込み前の画素電位の変動」という。)と負極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動とによって、負極性書き込み期間LWPにおいてi行j列目の画素形成部110に実際にデータ電圧の書き込みが行われる前の平均的な画素電位VGlwb(以下「負極性書き込み前の平均画素電位」という。)が決定される。このような負極性書き込み前の平均画素電位VGlwbは、図4(B)に示すように、正極性休止期間の画素電位VGhsよりも高くなる。このため、負極性書き込み前の平均画素電位VGlwbと共通電位Vcomとの電位差は、正極性休止期間の画素電位VGhsと共通電位Vcomとの電位差よりも大きくなる。これにより、図4(C)に示すように、第Nフレーム期間F(N)から第N+1フレーム期間F(N+1)への切り替わり時に、急峻な輝度変化(輝度上昇)が生じる。その結果、フリッカが生じる。
その後、i行目のゲートラインGLiが選択されると、上記正極性書き込み期間HWPと同様の動作により、i行j列目の画素形成部110内の画素電極112にj列目のソースラインSLjを介して負極性最大階調電圧V_lmaxが印加される。負極性書き込み期間LWPにおいても、正極性書き込み期間HWPと同様に、i行目のゲートラインGLiの選択が終了し、TFT111がターンオフするときにフィールドスルー電圧ΔVgdが生じ、且つ、書き込み期間での書き込み後におけるソースラインに関する画素電位の変動ΔVg_sが生じる。なお、負極性書き込み期間LWPにおける書き込み終了後の平均的な画素電位VGhwa(以下「負極性書き込み後の平均画素電位」という。)は、正極性書き込み期間HWPにおけるものと同様に上記式(4)で与えられる。ここで、負極性書き込み後の平均画素電位VGhwaと共通電位Vcomとの電位差は、負極性書き込み前の平均画素電位VGlwbと共通電位Vcomとの電位差よりも比較的大きくなる。このため、上述の第Nフレーム期間F(N)から第N+1フレーム期間F(N+1)への切り替わり時の輝度変化のみならず、負極性書き込み期間LWPでの書き込み前後の輝度変化(輝度低下)も比較的大きくなっている。これにより、フリッカの程度がさらに悪化する。
負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時には、図4(A)に示すように、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電圧のそれぞれが0Vに変化する。このため、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電位変動がそれぞれ第2寄生容量Csaおよび第3寄生容量Csbを介して画素電極112に伝達する。このようにして生じる、負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_lsは、近似的に次式(7)で与えられる。
ΔV_ls = [(Csa / ΣC)(V_lmax + V_hmin) / 2
+ (Csb / ΣC)(V_lmax + V_hmin) / 2] / 2 …(7)
ここで、「(V_lmax+V_hmin)/2」は負極性書き込み期間LWP終了時のj列目のソースラインSLjの電圧およびj+1列目のソースラインSLj+1の電圧を近似的に表したものであり、実際には表示すべき画像によって値が変化する点に留意されたい。
負極性書き込み期間LWP後の休止期間SP(以下「負極性休止期間」という場合がある。)の画素電位VGlsは、次式(8)で与えられる。
VGls = VGlwa - ΔV_ls …(8)
図4(C)に示すように、負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_lsにより、画素電位と共通電位Vcomとの電位差が大きくなる。このため、負極性書き込み期間LWP後の休止期間SPでは、負極性書き込み期間LWPの終了時よりも表示輝度が上昇する。なお、TFT111として酸化物TFTを用いた場合にはオフリーク電流が極めて小さいので、本実施形態の説明については、負極性休止期間では画素電位VGlsの値は変化しないものとする。
休止期間SPから正極性書き込み期間HWPへの切り替わり時(第N+1フレーム期間F(N+1)から第N+2フレーム期間F(N+2)への切り替わり時)に、図4(A)に示すように、j列目のソースラインSLjの電圧は0Vから最大階調正極性電圧V_hmaxに変化する。また、j+1列目のソースラインSLj+1は0Vから最小階調負極性電圧V_lminに変化する(不図示)。このため、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電位変動がそれぞれ第2寄生容量Csaおよび第3寄生容量Csbを介して画素電極112に伝達する。このようにして、休止期間SPか正極性書き込み期間HWPへの切り替わり時に画素電位の変動が生じる。以下では、休止期間SPから正極性書き込み期間HWPへの切り替わり時に生じる画素電位の変動のことを「正極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動」という。
第N+2フレーム期間F(N+2)の正極性書き込み期間HWPでは、j列目のソースラインSLjの電圧は最大階調正極性電圧V_hmaxと最小階調負極性電圧V_lminとを1水平期間毎に繰り返す。また、j+1列目のソースラインSLj+1の電圧は最大階調正極性電圧V_hmaxと最小階調負極性電圧V_lminとを1水平期間毎に、j列目のソースラインSLjの電圧と逆の順序で繰り返す。i行目のゲートラインGLiが選択されるまで、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電位変動がそれぞれ第2寄生容量Csaおよび第3寄生容量Csbを介して画素電極112に伝達する。このようにして生じる、正極性書き込み期間HWPにおいてi行j列目の画素形成部110に実際にデータ電圧の書き込みが行われる前の画素電位の変動(以下「正極性書き込み前の画素電極の変動」という。)と正極性書き込み期間遷移時の画素電極の変動とによって、正極性書き込み期間HWPにおいてi行j列目の画素形成部110に実際にデータ電圧の書き込みが行われる前の平均的な画素電位VGhwb(以下「正極性書き込み前の平均画素電位」という。)が決定される。このような正極性書き込み前の平均画素電位VGhwbは、図4(B)に示すように、負極性休止期間の画素電位VGlsよりも高くなる。このため、正極性書き込み前の平均画素電位VGhwbと共通電位Vcomとの電位差は、負極性休止期間の画素電位VGlsと共通電位Vcomとの電位差よりも大きくなる。これにより、図4(C)に示すように、第N+1フレーム期間F(N+1)から第N+2フレーム期間F(N+2)への切り替わり時に、急峻な輝度変化(輝度低下)が生じる。その結果、フリッカが生じる。
また、正極性書き込み期間HWPにおける上述の動作により、正極性書き込み後の平均画素電位VGhwaと共通電位との電位差は、正極性書き込み前の平均画素電位VGhwbと共通電位Vcomとの電位差よりも比較的大きくなる。このため、上述の第N+1フレーム期間F(N+1)から第N+2フレーム期間F(N+2)への切り替わり時の輝度変化のみならず、正極性書き込み期間HWPでの書き込み前後の輝度変化(輝度上昇)も比較的大きくなっている。これにより、フリッカの程度がさらに悪化する。
図5は、図4(C)に示す表示輝度のシミュレーション結果を示す図である。図5において、横軸は時間t[ms」、縦軸は表示輝度L[cd/m2]である。図5に示すように、フレーム期間の切り替わり時に特に大きなフリッカが生じることがわかる。このようなフリッカは、表示品位の低下の要因となる。
以上のように、従来例では、フレーム期間の切り替わり時に画素電位が大きく変動することにより、大きなフリッカが生じることがわかる。この原因は、次のように考えられる。各書き込み期間から休止期間への切り替わり時に画素電位が大きく変動すると、休止期間における画素電位と次の書き込み期間での書き込み前の平均画素電位(寄生容量の影響により変動した画素電位の平均値)との差が大きくなる。このため、フレーム期間の切り替わり時に画素電位が大きく変動し、休止期間における表示輝度と次フレーム期間の書き込み期間における表示輝度との差が大きくなる。これにより、休止期間から書き込み期間への切り替わり時(フレーム期間の切り替わり時)に大きなフリッカが生じる。そこで、本実施形態では、各書き込み期間から休止期間への切り替わり時の画素電位の変動を抑制するために、休止期間SPにおける各ソースラインの電圧(データ電圧)を上記休止期間用電圧V_mに設定する。
なお、従来例では、図4(C)に示すように、正極性書き込み期間HWPと負極性書き込み期間LWPとでも互いに輝度差が生じている。この原因、次のように考えられる。従来例では、休止期間SPでのデータ電圧が階調電圧範囲外の電圧である0Vとなっている。このため、正極性書き込み期間HWPでのデータ電圧と休止期間SPでのデータ電圧との差が、負極性書き込み期間LWPでのデータ電圧と休止期間SPでのデータ電圧との差と大幅に異なる大きさになる。これにより、休止期間SPから正極性書き込み期間HWPへの切り替わり時と休止期間SPから負極性書き込み期間LWPへの切り替わり時とで画素電位の変動の大きさが互いに異なる。したがって、正極性書き込み期間HWPと負極性書き込み期間LWPとでも互いに輝度差が生じる。上記休止期間用電圧V_mの設定は、この輝度差をも抑制するものである。
<1.3 動作>
図6は、本実施形態に係る液晶表示装置10により得られる表示輝度について説明するための図である。より詳細には、図6(A)はソースラインSLjの電圧(データ電圧)を示す波形図であり、図6(B)はソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形図であり、図6(C)はi行j列目の画素形成部110における表示輝度を示す波形図である。図6(A)〜図6(C)では、図4(A)〜図4(C)と同様に、図3(A)〜図3(C)に示すフリッカパターンを表示させるものとしている。図6(C)に示す表示輝度は、図6(B)に示す画素電位と共通電位Vcomとの電位差に応じて変化する。なお、図6(B)に示す共通電位Vcomの値は単なる例示であり、当該値に限定されるものではない。なお、上記従来の液晶表示装置の動作と共通する部分(特に各書き込み期間での動作)については、適宜説明を省略する。上述のように、各フレーム期間の長さは200msであり、書き込み期間の長さは16.7ms、休止期間の長さは183.3msである。すなわち、リフレッシュレートは5Hzである。なお、休止期間SPが各書き込み期間以上の長さであれば良く、各期間の長さおよびリフレッシュレートはここで示す例に限定されるものではない。
第Nフレーム期間F(N)の正極性書き込み期間HWPでの動作は上述のとおりであり、正極性書き込み後の平均画素電位VGhwaは、上記式(4)で与えられる。
本実施形態では、休止期間SPにおける各ソースラインの電圧は、休止期間用電圧V_mになる。このため、正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時に、図6(A)に示すように、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電圧のそれぞれは休止期間用電圧V_mに変化する。ここで、休止期間用電圧V_mの値は、最大階調正極性電圧V_hmaxを上限とし、最大階調負極性電圧V_lmaxを下限とする範囲内の値である。好ましくは、休止期間用電圧V_mは、次の第1〜第4休止期間用電圧のいずれかの値をとる。
第1休止期間用電圧は、次式(9)で与えられる。
V_m = (V_hmax + V_lmax + V_hmin + V_lmin) / 4 …(9)
第2休止期間用電圧は、次式(10)で与えられる。
V_m = (V_hmax + V_lmax) / 2 …(10)
第3休止期間用電圧は、次式(11)で与えられる。
V_m = (V_hmin + V_lmin) / 2 …(11)
第4休止期間用電圧は、最小階調正極性電圧V_hminを上限とし、最小階調負極性電圧V_lminを下限とする範囲内の値である。
休止期間SPにおける各ソースラインの電圧を休止期間用電圧V_mとすることにより、休止期間SPにおける各ソースラインの電圧を0Vとする従来例と比べて、正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時のj列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1のそれぞれの電位変動が小さくなる。このため、本実施形態では、正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_hsが従来例に比べて小さくなる。具体的には、本実施形態における正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_hsは次式(12)で与えられる。
ΔV_hs = [(Csa / ΣC)[(V_hmax + V_lmin) / 2 - V_m]
+ (Csb / ΣC)[(V_hmax + V_lmin) / 2 - V_m]] / 2 …(12)
これにより、本実施形態における正極性休止期間の画素電位VGhsは、従来例に比べて正極性書き込み後の平均画素電位VGhwaに近い値になる。
休止期間SPから負極性書き込み期間LWPへの切り替わり時(第Nフレーム期間F(N)から第N+1フレーム期間F(N+1)への切り替わり時)に、図6(A)に示すように、j列目のソースラインSLjの電圧は休止期間用電圧V_mから最大階調負極性電圧V_lmaxに変化する。また、j+1列目のソースラインSLj+1は休止期間用電圧V_mから最小階調正極性電圧V_hminに変化する(不図示)。このため、休止期間SPにおける各ソースラインの電圧を0Vとする従来例と比べて、休止期間SPから負極性書き込み期間LWPへの切り替わり時のj列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1のそれぞれの電位変動が小さくなる。これにより、本実施形態における負極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動は、従来例に比べて小さくなる。
第N+1フレーム期間F(N+1)の負極性書き込み期間LWPでの動作は上述のとおりであり、負極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動と負極性書き込み前の画素電位の変動とによって負極性書き込み前の平均画素電位VGlwbが決定される。本実施形態における負極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動は上述のとおり従来例に比べて小さくなるので、本実施形態における負極性書き込み前の平均画素電位VGlwbは、従来例に比べて正極性休止期間の画素電位VGhsに近い値になる。このため、本実施形態における負極性書き込み前の平均画素電位VGlwbと共通電位Vcomとの電位差と、正極性休止期間の画素電位VGhsと共通電位Vcomとの電位差とは、従来例に比べて互いに近い大きさになる。これにより、図6(C)に示すように、本実施形態における第Nフレーム期間F(N)から第N+1フレーム期間F(N+1)への切り替わり時の輝度変化は、従来例に比べて小さくなる。その結果、従来例に比べてフリッカが抑制される。なお、従来例と異なり、本実施形態では第Nフレーム期間F(N)から第N+1フレーム期間F(N+1)への切り替わり時の表示輝度は低下する方向に変化する。
負極性書き込み後の平均画素電位VGlwaは、従来例と同様に上記式(4)で与えられる。本実施形態では、上述のように負極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動が従来例に比べて小さくなっているので、負極性書き込み前の平均画素電位VGlwbと共通電位Vcomとの電位差と、負極性書き込み後の平均画素電位VGlwaと共通電位Vcomとの電位差とが従来例に比べて互いに近い大きさになる。このため、本実施形態では、上述の第Nフレーム期間F(N)から第N+1フレーム期間F(N+1)への切り替わり時の輝度変化のみならず、負極性書き込み期間LWPでの書き込み前後の輝度変化も従来例に比べて小さくなる。これにより、負極性書き込み期間LWPでのフリッカが十分に抑制される。
負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時には、図6(A)に示すように、j列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1の電圧のそれぞれは休止期間用電圧V_mに変化する。このため、休止期間SPにおける各ソースラインの電圧を0Vとする従来例と比べて、負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時のj列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1のそれぞれの電位変動が小さくなる。これにより、本実施形態では、負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_lsが従来例に比べて小さくなる。具体的には、本実施形態における、負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_lsは次式(13)で与えられる。
ΔV_ls = [(Csa / ΣC)[(V_lmax + V_hmin) / 2 - V_m]
+ (Csb / ΣC)[(V_lmax + V_hmin) / 2 - V_m] ] / 2 …(13)
これにより、本実施形態における負極性休止期間の画素電位VGlsは、従来例に比べて負極性書き込み後の平均画素電位VGlwaに近い値になる。なお、上記第1〜第4休止期間用電圧のいずれかを用いた場合、ΔV_hsとΔV_lsとは典型的には互いに異符号になる。ただし、最大階調正極性電圧V_hmax、最大階調負極性電圧V_lmax、最小階調正極性電圧V_hmin、および最小階調負極性電圧V_lminの設定などによってはΔV_hsとΔV_lsとが互いに同符号となる場合もある点に留意されたい。
休止期間SPから正極性書き込み期間HWPへの切り替わり時(第N+1フレーム期間F(N+1)から第N+2フレーム期間F(N+2)への切り替わり時)に、図6(A)に示すように、j列目のソースラインSLjの電圧は休止期間用電圧V_mから最大階調正極性電圧V_hmaxに変化する。また、j+1列目のソースラインSLj+1は休止期間用電圧V_mから最小階調負極性電圧V_lminに変化する(不図示)。このため、休止期間SPにおける各ソースラインの電圧を0Vとする従来例と比べて、休止期間SPから正極性書き込み期間HWPへの切り替わり時のj列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1のそれぞれの電位変動が小さくなる。これにより、本実施形態における正極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動は、従来例に比べて小さくなる。
第N+2フレーム期間F(N+2)の正極性書き込み期間HWPでの動作は上述のとおりであり、正極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動と正極性書き込み前の画素電位の変動とによって正極性書き込み前の平均画素電位VGhwbが決定される。本実施形態における正極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動は上述のとおり従来例に比べて小さくなるので、本実施形態における正極性書き込み前の平均画素電位VGhwbは、従来例に比べて負極性休止期間の画素電位VGlsに近い値になる。このため、本実施形態における正極性書き込み前の平均画素電位VGhwbと共通電位Vcomとの電位差と、負極性休止期間の画素電位VGlsと共通電位Vcomとの電位差とは、従来例に比べて互いに近い大きさになる。これにより、図6(C)に示すように、本実施形態における第N+1フレーム期間F(N+1)から第N+2フレーム期間F(N+2)への切り替わり時の輝度変化は、従来例に比べて小さくなる。その結果、従来例に比べてフリッカが抑制される。なお、本実施形態では、本実施形態における第N+1フレーム期間F(N+1)から第N+2フレーム期間F(N+2)への切り替わり時の表示輝度と第Nフレーム期間F(N)から第N+1フレーム期間F(N+1)への切り替わり時の表示輝度とは互いに同じ方向(低下する方向)に変化する。
正極性書き込み後の平均画素電位VGlwaは、上述のように上記式(4)で与えられる。本実施形態では、上述のように正極性書き込み期間遷移時の画素電位の変動が従来例に比べて小さくなっているので、正極性書き込み前の平均画素電位VGhwbと共通電位Vcomとの電位差と、正極性書き込み後の平均画素電位VGhwaと共通電位Vcomとの電位差とが従来例に比べて互いに近い大きさになる。このため、本実施形態では、上述の第N+1フレーム期間F(N+1)から第N+2フレーム期間F(N+2)への切り替わり時の輝度変化のみならず、正極性書き込み期間HWPでの書き込み前後の輝度変化も従来例に比べて小さくなる。これにより、正極性書き込み期間HWPでのフリッカが十分に抑制される。
図7は、従来例に係る液晶表示装置により得られる表示輝度と本実施形態に係る液晶表示装置10により得られる表示輝度を比較した図である。より詳細には、図7(A)は、従来例に係る液晶表示装置により得られる表示輝度を示す図である。図7(B)は、本実施形態に係る液晶表示装置10により得られる表示輝度を示す図である。なお、図7(A)および図7(B)はそれぞれ図4(C)および図6(C)に相当する。図7(A)および図7(B)に示すように、従来例ではおおよそ±5cd/m2のフリッカが存在するのに対し、本実施形態ではフリッカはおおよそ±1cd/m2に抑制される。
<1.4 効果>
本実施形態によれば、低周波駆動モードの休止期間SPにおいて、休止期間用電圧V_mが各ソースラインに供給される。このため、主として第2,第3寄生容量Csa,Csbの存在により、各書き込み期間から休止期間SPへの切り替わり時に生じる画素電位の変動は次のようになる。休止期間SPにおけるソースラインの電圧が休止期間用電圧V_mになることにより、正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時のj列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1のそれぞれの電位変動が従来例に比べて小さくなる。このため、正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_hsが従来例に比べて小さくなる。これにより、休止期間SPにおける表示輝度と次フレーム期間の負極性書き込み期間LWPにおける表示輝度との差が従来よりも小さくなる。したがって、正極性書き込み期間HWPを含むフレーム期間から負極性書き込み期間LWPを含むフレーム期間への切り替わり時に生じるフリッカが従来例に比べて抑制される。また、休止期間SPにおけるソースラインの電圧が休止期間用電圧V_mになることにより、負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時のj列目のソースラインSLjおよびj+1列目のソースラインSLj+1のそれぞれが従来例に比べて小さくなる。このため、負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_lsが従来例に比べて小さくなる。これにより、休止期間SPにおける表示輝度と次フレーム期間の正極性書き込み期間HWPにおける表示輝度との差が従来よりも小さくなる。したがって、負極性書き込み期間LWPを含むフレーム期間から正極性書き込み期間HWPを含むフレーム期間への切り替わり時に生じるフリッカも従来例に比べて抑制される。以上のようにして、表示品位の低下を従来例に比べて抑制できる。
また、本実施形態によれば、正極性書き込み期間HWPでのデータ電圧と休止期間SPでのデータ電圧との差と、負極性書き込み期間LWPでのデータ電圧と休止期間SPでのデータ電圧との差とが従来例に比べて互いに近い大きさになる。このため、休止期間SPから正極性書き込み期間HWPへの切り替わり時の画素電位の変動と休止期間SPから負極性書き込み期間LWPへの切り替わり時の画素電位の変動との差が従来例に比べて小さくなり、表示品位低下の抑制効果を高めることができる。なお、このような効果は、上記第1〜第4休止期間用電圧を採用することにより、十分に高めることができる。すなわち、最小階調負極性電圧V_lminと休止期間SPでのデータ電圧との差が最小階調正極性電圧V_hminと休止期間SPでのデータ電圧との差と略同じ大きさになり、最小階調負極性電圧V_lminと休止期間SPでのデータ電圧との差が最小階調正極性電圧V_hminと休止期間SPでのデータ電圧との差と略同じ大きさになる。これにより、休止期間SPから正極性書き込み期間HWPへの切り替わり時の画素電位の変動と休止期間SPから負極性書き込み期間LWPへの切り替わり時の画素電位の変動とが略均一化される。このようにして、表示品位低下の抑制効果を高めることができる。
<2.第2の実施形態>
<2.1 動作概要>
本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置10は、低周波駆動モードと通常駆動モードとを切り替え可能に構成されている。なお、本実施形態に係る液晶表示装置10の基本的な構成は上記第1の実施形態におけるものと同様であり、本実施形態の構成要素のうち上記第1の実施形態と同一の要素については、同一の参照符号を付して適宜説明を省略する。低周波駆動モードと通常駆動モードとの切り替えは、表示制御回路200が制御する。低周波駆動モードにおいて、表示制御回路200は、上述の書き込み期間での動作と休止期間での動作とを1フレーム期間を周期として繰り返す。一方、通常駆動モードにおいて、表示制御回路200は、上述の書き込み期間での動作を1フレーム期間を周期として繰り返す。なお、通常駆動モードでは、表示制御回路200は切り替え信号SWを出力しなくても良い。
<2.2 従来例における共通電位の設定>
ところで、従来例で低周波駆動を行う場合、上述のように、書き込み期間から休止期間SPへの切り替わり時に比較的大きな電位変動(ΔV_hs,ΔV_ls)が存在するために、休止期間SPでの画素電位は書き込み期間におけるものと大きく異なる値になる。一方、通常駆動を行う場合には、上述のような書き込み期間から休止期間SPへの切り替わり時の電位変動は存在しない。このため、従来例が低周波駆動モードと通常駆動モードとを切り替え可能となっている場合、低周波駆動モードに適した共通電位および通常駆動モードに適した共通電位は互いに異なる値になる。仮に、低周波駆動モードと通常駆動モードとで同じ値の共通電位を用いるとすると、表示品位の低下を招くことになる。なお、共通電位の切り替えは、例えば表示制御回路200により制御される。
図8は、従来例に係る液晶表示装置の通常駆動モードでの動作について説明するための図である。より詳細には、図8(A)はソースラインSLjの電圧(データ電圧)を示す波形図であり、図8(B)はソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形図である。図8(B)では、通常駆動モードにおける共通電位(以下「通常共通電位」という。)を「Vcomn」で表し、低周波駆動モードにおける共通電位(以下「低周波共通電位」という。)を「Vcoml」で表す。なお、図8(B)に示す低周波共通電位Vcomlは、図4(B)に示す共通電位Vcomと同じ値である。
図8(A)および図8(B)に示すように、各フレーム期間は書き込み期間からなっており、1フレーム期間毎に正極性書き込み期間HWPおよび負極性書き込み期間LWPが順に繰り返されている。通常駆動モードでは、各フレーム期間に休止期間SPが含まれないので、上述のような書き込み期間から休止期間SPへの切り替わり時の電位変動は存在しない。このような通常駆動モードにおいて、通常共通電位Vcomnは例えば次式(14)のように設定される。
Vcomn = [(V_hmax - ΔVgd) + (V_lmax - ΔVgd)] / 2
= (V_hmax + V_lmax) / 2 - ΔVgd …(14)
ところで、低周波駆動モードにおける低周波共通電位Vcomlの設定の際しては、上述の正極性書き込み期間HWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_hsと負極性書き込み期間LWPから休止期間SPへの切り替わり時の画素電位の変動ΔV_lsの他、休止期間SPの長さ(以下では、符号SPそれ自体で休止期間SPの長さをも表すことがある。)をも考慮することが望ましい。これは、TFT111として酸化物TFTを用いた場合であっても僅かにオフリーク電流が流れ、休止期間SPの長さに応じて画素電位の変動が異なるためである。このため、通常共通電位Vcomnと低周波共通電位Vcomlとの差ΔVmodは、次式(15)で与えられる。
ΔVmod = (Vcomn - Vcomlw)(WP / F) + (Vcomn - Vcomls)(SP / F) …(15)
ここで、Vcomlw,Vcomlsはそれぞれ書き込み期間および休止期間SPにおける低周波共通電位を表し、WPは書き込み期間の長さを表し、Fは1フレーム期間の長さを表す。なお、通常駆動モードにおける書き込み期間と低周波駆動モードにおける書き込み期間とでは、駆動周波数のみが互いに異なり、フィールドスルー電圧ΔVgdは互いに同じ値になる。このため、式(15)は次式(16)に書き換えられる。
ΔVmod = (Vcomn - Vcomls)(SP / F) …(16)
式(16)における「Vcomn−Vcomls」は次式(17)で与えられる。
Vcomn - Vcomls = (ΔV_hs + ΔV_ls) / 2 …(17)
ここで、ΔV_hsは上記式(5)で与えられ、ΔV_lsは上記式(7)で与えられるので、式(17)は次式(18)に書き換えられる。
Vcomn - Vcomls = [(Csa / 2ΣC)(V_hmax + V_lmax + V_hmin + V_lmin)
+ (Csb / 2ΣC)(V_hmax + V_lmax + V_hmin + V_lmin)] / 2
= (V_hmax + V_lmax + V_hmin + V_lmin)(Csa + Csb) / 4ΣC
…(18)
式(16)および式(18)により、通常共通電位Vcomnと低周波共通電位Vcomlとの差ΔVmodは次式(19)で与えられる。
ΔVmod = (V_hmax + V_lmax + V_hmin + V_lmin)(Csa + Csb)(SP / F) / 4ΣC …(19)
式(19)に示す通りΔVmodは0でないので、従来例では、通常共通電位Vcomnと低周波共通電位Vcomlとを互いに別の値に設定する必要がある。この場合、単一の共通電位を用いる場合に比べて回路構成が複雑になる。
<2.3 第2の実施形態における共通電位の設定>
図9は、本実施形態に係る液晶表示装置10の通常駆動モードでの動作について説明するための図である。より詳細には、図9(A)はソースラインSLjの電圧(データ電圧)を示す波形図であり、図9(B)はソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形図である。図9(A)および図9(B)に示すように、本実施形態におけるソースラインSLjの電圧を示す波形およびソースラインSLjに対応するi行j列目の画素形成部110における画素電位を示す波形のそれぞれは従来例におけるものと同様である。しかしながら、図9(B)に示すように、本実施形態では低周波駆動モードおよび通常駆動モードの双方で互いに同じ値の共通電位Vcomが用いられる。なお、本実施形態における低周波駆動モードでの動作は上記第1の実施形態におけるものと同様である。
本実施形態では、休止期間用電圧V_mとして第1休止期間用電圧が用いられるものとする。本実施形態におけるΔV_hsは上記式(12)で与えられ、ΔV_lsは上記式(13)で与えられるので、上記式(17)は次式(20)に書き換えられる。
Vcomn - Vcomls
= [(Csa / 2ΣC)[(V_hmax + V_lmax + V_hmin + V_lmin) - 4V_m]
+ (Csb / 2ΣC)[(V_hmax + V_lmax + V_hmin + V_lmin) - 4V_m] / 2
= (V_hmax + V_lmax + V_hmin + V_lmin - 4V_m)(Csa + Csb) / 4ΣC
…(20)
上述のように、休止期間用電圧V_mは第1休止期間用電圧であるので、上記式(9)で与えられるV_mを式(20)に代入すると「Vcomn−Vcomls」は0になる。その結果、ΔVmodも0になる。すなわち、低周波駆動モードと通常駆動モードとで共通電位を同じ値(図9(B)に示すVcom)にすることができる。
<2.4 効果>
本実施形態によれば、低周波駆動モードと通常駆動モードとを切り替え可能な液晶表示装置10において、低周波駆動モードと通常駆動モードとで共通電位が同じ値になるので、駆動モードの切り替えに応じて共通電位を切り替える必要がない。このため、表示品位の低下を簡易な構成で抑制できる。
なお、上述の説明では休止期間用電圧V_mとして第1休止期間用電圧を用いるものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、第1休止期間用電圧以外の休止期間用電圧V_mでも、従来例に比べるとΔVmodが小さくなるので(上記(16)および式(20)を参照)。このため、低周波駆動モードと通常駆動モードとで共通電位を同じ値にしたとしても、従来例において低周波駆動モードと通常駆動モードとで共通電位を同じ値する表示品位の低下が抑制される。
<3.第3の実施形態>
<3.1 ソースドライバの構成>
図10は、本発明の第3の実施形態におけるソースドライバ300の構成について説明するためのブロック図である。本実施形態に係る液晶表示装置10は、表示制御回路200からソースドライバ300に、休止期間用電圧V_mを示す休止期間用電圧信号VMを供給するように構成されている。なお、他の構成については、上記第1の実施形態におけるものと同様であるので説明を省略する。本実施形態は、上記第1の実施形態および第2の実施形態のいずれとも組み合わせて用いることができる。
表示制御回路200は、デジタル映像信号DV、ソーススタートパルスSSP、ソースクロックSCK、ラッチストローブ信号LS、極性信号POL、切り換え信号SW、ゲートスタートパルスGSP、ゲートクロックGCK、および休止期間用電圧信号VMをソースドライバ300に対して出力する。基準電圧生成回路600は、複数の基準電圧信号VRをソースドライバ300に対して出力する。
ソースドライバ300は、第1〜第8入力端子IT1〜IT8、第1〜第m出力端子OT1〜OTn、シフトレジスタ310、サンプリング回路320、ラッチ回路330、階調電圧生成回路340、D/A変換回路350、電圧切り替え回路360、および出力回路370を備えている。本実施形態では、第7入力端子IT7により第1端子が実現され、第6入力端子IT6により第2端子が実現されている。
第1入力端子IT1は、ソーススタートパルスSSPを受け取るための端子である。第2入力端子IT2は、ソースクロックSCKを受け取るための端子である。第3入力端子IT3は、デジタル映像信号DVを受け取るための端子である。第4入力端子IT4は、ラッチストローブ信号LSを受け取るための端子である。第5入力端子IT5は、極性信号POLを受け取るための端子である。第6入力端子IT6は、切り換え信号SWを受け取るための端子である。第7入力端子は、休止期間用電圧信号VMを受け取るための端子である。第8入力端子IT8は、基準電圧信号VRを受け取るための端子である。なお、デジタル映像信号DVがパラレルに伝送される場合には、第3入力端子IT3は複数設けられる。また、第8入力端子IT8は実際には基準電圧信号VRの数と同じ数だけ設けられるが、便宜上1つであるものとして図示している。第1〜第m出力端子OT1〜OTnは、ソースラインSL1〜SLnに対してそれぞれデータ電圧を出力するための端子である。
シフトレジスタ310は、表示制御回路200から出力されるソーススタートパルスSSPに同期して、当該表示制御回路200から出力されるソーススタートパルスSSPを順次転送することにより所定のサンプリングパルスを順次出力する。
サンプリング回路320は、表示制御回路200から出力されるデジタル映像信号DVが示す1行分の階調値を、上記サンプリングパルスのタイミングで順次記憶する。
ラッチ回路330は、サンプリング回路320に記憶された1行分の階調値を、表示制御回路200から出力されるラッチストローブ信号LSに応じて取り込み保持すると共に、その保持している1行分の階調値を1列毎(すなわち1画素毎)に階調信号としてD/A変換回路350に出力する。なお、ラッチ回路330から出力される階調信号は実際には所定のレベルシフタにより昇圧された後にD/A変換回路350に与えられるが、ここでは便宜上その説明を省略する。
階調電圧生成回路340は、基準電圧生成回路600から出力される複数の基準電圧VRと、表示制御回路200から出力される極性信号POLに基づいて、極性に応じた複数の階調電圧を生成すると共に、当該複数の階調電圧をD/A変換回路350に出力する。なお、上述のドット反転駆動などを行う場合には、極性信号POLは1列毎に異なる極性を示す。
D/A変換回路350は、階調電圧生成回路340から出力された複数の階調電圧の中から1列毎に階調値に応じた階調電圧を選択すると共に、選択した階調電圧を電圧切り替え回路360に出力する。
電圧切り替え回路360は、表示制御回路200から出力された切り替え信号SWに基づき、出力回路370に出力すべき電圧を切り替える。具体的には、電圧切り替え回路360は、書き込み信号において、D/A変換回路350から出力された1列毎の階調電圧(データ電圧)を出力回路370に対して出力する。また、電圧切り替え回路360は、休止期間において、表示制御回路200から出力された休止期間用電圧信号VMが示す休止期間用電圧V_m(データ電圧)を1列毎に出力回路370に対して出力する。このように、電圧切り替え回路360は、切り替え信号SWに基づき、書き込み期間においては、データ信号の極性を正極性または負極性とすべきときに複数の正極性の階調電圧のいずれかまたは複数の負極性の階調電圧のいずれかをデータ電圧とし、休止期間においては、休止期間用電圧信号VMが示す休止期間用電圧V_mをデータ電圧とするように構成されている。なお、休止期間用電圧信号VMの電圧そのものが休止期間用電圧V_mである必要はなく、電圧切り替え回路360が休止期間用電圧信号VMに対して所定の変換処理を施すことにより休止期間用電圧V_mを取得可能となっていても良い。
出力回路370は、電圧切り替え回路360から出力された1列毎の階調電圧または休止期間用電圧V_mを対応するソースラインSL1〜SLnのそれぞれに印加する。出力回路370は、例えば、n個のボルテージフォロワ回路により構成されている。
ここで示したソースドライバ300の構成は単なる一例である。ソースドライバ300は、少なくとも第6端子IT6および第7入力端子IT7を備え、第6入力端子IT6を介して受け取った切り替え信号SWに基づいて書き込み期間と休止期間とで各ソースラインに印加すべきデータ電圧を切り替え可能であり、且つ、休止期間において第7端子IT7から受け取った休止期間用電圧信号VMが示す休止期間用電圧V_mを各ソースラインに印加可能となっていれば、他のいかなる構成であっても良い。
<3.2 効果>
本実施形態によれば、第6,第7端子IT6,IT7および電圧切り替え回路360を備えるソースドライバ300を用いて、上記第1の実施形態または第2の実施形態と同様の効果を奏することができる。
<4.その他>
上記各実施形態では、ノーマリブラック方式を採用するものとして説明したが、ノーマリホワイト方式を採用しても良い。この場合、上記説明において、最大階調正極性電圧V_hmaxと最小階調正極性電圧V_hminとを入れ替え、且つ最大階調負極性電圧V_lmaxと最小階調負極性電圧V_lminとを入れ替えることより、同様の議論が成り立つ。また、上記各実施形態ではフリッカパターンを表示させる例を挙げて説明したが、その他の表示を行う場合であっても上述の効果が得られる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態を種々変形して実施することができる。
10…液晶表示装置
100…液晶表示部
110…画素形成部
111…TFT(薄膜トランジスタ)
112…画素電極
113…共通電極
200…表示制御回路
300…ソースドライバ(データ線駆動回路)
360…電圧切り替え回路
400…ゲートドライバ(走査線駆動回路)
500…共通電位供給回路
600…基準電圧生成回路
SLj(j=1〜n)…ソースライン(データ線)
GLi(i=1〜m)…ゲートライン(走査線)
Clc…液晶容量
Cst…補助容量
Cgd…第1寄生容量
Csa…第2寄生容量
Csb…第3寄生容量
IT1〜IT8…第1〜第8入力端子
OT1〜OTn…第1〜第n出力端子
POL…極性信号
SW…切り替え信号
V_hmax…最大階調正極性電圧
V_hmin…最小階調正極性電圧
V_lmax…最大階調負極性電圧
V_lmin…最小階調負極性電圧
V_m…休止期間用電圧
VM…休止期間用電圧信号
F…フレーム期間
HWP…正極性書き込み期間
LWP…負極性書き込み期間
SP…休止期間

Claims (8)

  1. 複数の走査線が順次選択される書き込み期間と、前記書き込み期間以上の長さであり且つ前記複数の走査線のいずれもが非選択状態となる休止期間とが、前記書き込み期間と前記休止期間とからなる第1駆動フレーム期間を周期として交互に現れる第1駆動モードで液晶表示部を駆動可能な液晶表示装置であって、
    複数のデータ線と、前記複数の走査線と、前記複数のデータ線と前記複数の走査線とに対応してマトリクス状に配置された複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対応して設けられた共通電極とを含む前記液晶表示部と、
    前記複数のデータ線を介して前記複数の画素電極にデータ信号を与え、前記書き込み期間毎に前記データ信号の極性を反転させるデータ線駆動回路と、
    前記複数の走査線を駆動する走査線駆動回路とを備え、
    前記データ線駆動回路は、
    前記書き込み期間において、複数の正極性の階調電圧のいずれかまたは複数の負極性の階調電圧のいずれかを前記データ信号の電圧とし、
    前記休止期間において、前記データ信号の電圧を、前記複数の正極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧と前記複数の負極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧との平均値とすることを特徴とする、液晶表示装置。
  2. 前記データ線駆動回路および前記走査線駆動回路を制御し、前記書き込み期間からなる第2駆動フレーム期間を周期とする第2駆動モードと前記第1駆動モードとを切り替える表示制御回路をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記共通電極に共通電位を与える共通電位供給回路をさらに備え、
    前記共通電位供給回路は、前記第1駆動モードと前記第2駆動モードとで前記共通電位を互いに同じ値にすることを特徴とする、請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記データ線駆動回路は、前記休止期間におけるデータ信号の電圧を示す休止期間用電圧信号を受け取るための第1端子と、前記書き込み期間と前記休止期間との切り替えを示す切り替え信号を受け取るための第2端子とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第1端子および前記第2端子にそれぞれ前記休止期間用電圧信号および前記切り替え信号を与え、前記データ線駆動回路および前記走査線駆動回路を制御する表示制御回路をさらに備えることを特徴とする、請求項4に記載の液晶表示装置。
  6. 前記液晶表示部は、各画素電極と当該画素電極に対応するデータ線とを互いに接続し且つチャネル層が酸化物半導体により形成された薄膜トランジスタをさらに含むことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  7. 複数のデータ線と、前記複数の走査線と、前記複数のデータ線と前記複数の走査線とに対応してマトリクス状に配置された複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対応して設けられた共通電極とを含む液晶表示部を備え、前記複数の走査線が順次選択される書き込み期間と、前記書き込み期間以上の長さであり且つ前記複数の走査線のいずれもが非選択状態となる休止期間とが、前記書き込み期間と前記休止期間とからなる第1駆動フレーム期間を周期として交互に現れる第1駆動モードで液晶表示部を駆動可能な液晶表示装置で使用され、前記複数のデータ線を介して前記複数の画素電極にデータ信号を与え、前記書き込み期間毎に前記データ信号の極性を反転させるデータ線駆動回路であって、
    前記休止期間におけるデータ信号の電圧を示す休止期間用電圧信号を受け取るための第1端子と、
    前記書き込み期間と前記休止期間との切り替えを示す切り替え信号を受け取るための第2端子と、
    前記切り替え信号に基づき、前記書き込み期間において、複数の正極性の階調電圧のいずれかまたは複数の負極性の階調電圧のいずれかを前記データ信号の電圧とし、前記休止期間において、前記休止期間用電圧信号が示す電圧を前記データ信号の電圧とする電圧切り替え回路とを備え、
    前記休止期間用電圧信号が示す電圧は、前記複数の正極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧と前記複数の負極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧との平均値であることを特徴とする、データ線駆動回路。
  8. 複数のデータ線と、複数の走査線と、前記複数のデータ線と前記複数の走査線とに対応してマトリクス状に配置された複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対応して設けられた共通電極とを含む液晶表示部を備え、前記複数の走査線が順次選択される書き込み期間と、前記書き込み期間以上の長さであり且つ前記複数の走査線のいずれもが非選択状態となる休止期間とが、前記書き込み期間と前記休止期間とからなる第1駆動フレーム期間を周期として交互に現れる第1駆動モードで液晶表示部を駆動可能な液晶表示装置の駆動方法であって、
    前記複数のデータ線を介して前記複数の画素電極にデータ信号を与え、前記書き込み期間毎に前記データ信号の極性を反転させるデータ線駆動ステップを備え、
    前記データ線駆動ステップは、
    前記書き込み期間において、複数の正極性の階調電圧のいずれかまたは複数の負極性の階調電圧のいずれかを前記データ信号の電圧とするステップと、
    前記休止期間において、前記データ信号の電圧を、前記複数の正極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧と前記複数の負極性の階調電圧の中の最大階調を示す階調電圧との平均値とするステップとを含むことを特徴とする、駆動方法。
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