JP2016170192A - カラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】色再現域が広く明度が高い、表示特性が良好な液晶表示装置を実現する、カラーフィルタ、液晶表示装置を提供する。
【解決手段】透明基板上に、少なくとも緑色の着色画素を備えるカラーフィルタであって、前記カラーフィルタの緑色画素部が、アルミフタロシアニン顔料を含むカラーフィルタとし、好ましくはピグメントイエロー138顔料を含むカラーフィルタとし、さらに好ましくはピグメントグリーン58顔料を含むカラーフィルタとする。前記緑色画素の固形分中のアルミフタロシアニン顔料、及びピグメントイエロー138顔料、並びにピグメントグリーン58顔料の合計含有率が25wt%以上、50wt%以下である。
【選択図】なし
【解決手段】透明基板上に、少なくとも緑色の着色画素を備えるカラーフィルタであって、前記カラーフィルタの緑色画素部が、アルミフタロシアニン顔料を含むカラーフィルタとし、好ましくはピグメントイエロー138顔料を含むカラーフィルタとし、さらに好ましくはピグメントグリーン58顔料を含むカラーフィルタとする。前記緑色画素の固形分中のアルミフタロシアニン顔料、及びピグメントイエロー138顔料、並びにピグメントグリーン58顔料の合計含有率が25wt%以上、50wt%以下である。
【選択図】なし
Description
本発明はカラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置に関するものである。
カラー液晶表示装置は、近年、液晶カラーテレビや液晶表示装置一体型のノートパソコンに加え、LEDを光源とするスマートフォン、タブレットにも多く用いられ、大きな市場を形成するに至っている。
LEDを光源とする一般的な液晶表示装置100の断面模式図を図1に示す。液晶表示装置100は、カラーフィルタ基板1と液晶層2とTFTアレイ基板3で構成される液晶パネル5と、液晶パネル5の裏面に具備されるバックライトユニット4で主要な部分が構成される。カラーフィルタ基板1とアレイ基板3との、それぞれ液晶層2と接する面には配向膜が具備されるが図示を省いている。
カラーフィルタ7上には、透明樹脂層であるオーバーコート8が積層されている。アレイ基板3には、TFT(トランジスタ)を含むアレイ部16が具備されている。
バックライトユニット4は、一例として、アクリル樹脂などで形成される導光板13の両側にエッジライトとして白色LED9、10が具備されている。白色LEDから出射される、430nmから470nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する青色光と、510nmから560nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する緑色光と、600nmから670nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する赤色光は、反射板14で反射されるとともに導光板13を介して、観察者側に出射される。プリズムシートや増反射膜などの光学素子の図示を省いている。
白色LEDとしては、代表的な擬似白色LEDとして2波長LEDと3波長LEDが挙げられる。2波長LEDは、青色LEDから発する光をYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)などの蛍光体に通して混色させたものであり、430nmから470nmの波長範囲に青色LED由来の発光強度のピーク波長を有し、また、520nmから560nmの波長範囲に黄色蛍光体に由来する発光強度のピーク波長を有することを特徴とする。
一方、3波長LEDは、近紫外あるいは青色LEDが放射する青色光の一部が蛍光体層を透過し、残りは緑色蛍光体と赤色蛍光体に吸収され、それぞれ緑色と赤色の光に変換されるものが一例として挙げられる。この白色LEDは、430nmから470nmの波長範囲に青色LED由来の発光強度のピーク波長を有し、510nmから560nm、及び600nmから670nmの波長範囲に緑色蛍光体、赤色蛍光体に由来する発光強度のピーク波長を有することを特徴とする。
LEDを光源とする液晶表示装置においても、その表示性能への要求は年々高くなっている。中でも、映画、写真などを見るために、より広い色再現域(高色再現性)を有し、高明度、高輝度な表示性能が求められている。
従来の表示装置は、色空間の国際標準規格であるsRGB(IEC61966−2−1)に準拠するものが多かった。しかしながら、更なる色再現性向上の要求から、sRGBと比べて高色再現性を有するAdobeRGBに対応する表示装置の要求が高まっている。AdobeRGB規格はAdobeSystemsによって提唱された色空間の定義であ
り、AdobeRGBにおいて三原色は、XYZ表色系における色度座標x及びyについて下記のように定められている。
赤:x=0.64;y=0.34
緑:x=0.21;y=0.71
青:x=0.15;y=0.06
り、AdobeRGBにおいて三原色は、XYZ表色系における色度座標x及びyについて下記のように定められている。
赤:x=0.64;y=0.34
緑:x=0.21;y=0.71
青:x=0.15;y=0.06
色再現性を評価する規格としては、sRGB、AdobeRGBの他に、NTSC(National Television System Committee)比がある。NTSC比は、通常、NTSCが定める赤、緑、青の色度座標が作る三角形の面積に対する比率で色再現域の広さ(色再現性)を評価する。
このような背景において、表示装置をカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタ基板においても、AdobeRGBや高NTSC比等の高色再現性を有する色空間を達成することが求められている。このような高色再現性を有する色空間を達成するためには、特にカラーフィルタ基板に具備される緑色画素を、高色濃度の緑の色度(x=0.20〜0.30、y=0.60〜0.75)とすることが必要である。
緑色画素の色度を向上させるためには、画素の厚膜化がひとつの方法となるが、ピグメントグリーン36あるいは58といった一般的な色材のみを用いた場合には緑色画素の膜厚が実用的なレベルを超えて厚膜となってしまう問題がある。特に近年では画素の微細化が進むに従って、斜め方向から入射した光が隣接する他の画素を透過して光電変換素子に入光し、混色する問題が生じている。この問題を解決するために、例えば特許文献1には、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー185を含有する緑色感光性樹脂組成物を用いて緑色画素を形成する提案がなされている。しかしながら、特許文献1では、高色再現性は達成されているものの、明度の評価結果は記載されていない。特許文献2には、青色顔料と黄色顔料を混合した感光性樹脂組成物を用いることで顔料濃度を上げずに高色再現性を有する緑色画素を形成する提案がなされており、青色顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16及びC.I.ピグメントブルー76が、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139及びC.I.ピグメントイエロー150が例示されている。しかしながら、薄膜化のため青色顔料を相当量用いているために緑色画素の明度が低い、という問題が残っている。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、高色再現性を得るとともに、高明度を得ることが可能なカラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置を実現するものである。
上述の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、透明基板上に、少なくとも緑色の着色画素を備えるカラーフィルタであって、前記カラーフィルタの緑色画素部が、下記化学構造式
で表されるアルミフタロシアニン顔料を含むことを特徴とするカラーフィルタとしたもの
である。
である。
請求項2に記載の発明は、前記緑色画素部が、さらに、ピグメントイエロー138顔料を含むことを特徴とする、請求項1に記載のカラーフィルタとしたものである。
請求項3に記載の発明は、前記緑色画素部が、さらに、ピグメントグリーン58顔料を含むことを特徴とする、請求項2に記載のカラーフィルタとしたものである。
請求項4に記載の発明は、前記緑色画素の固形分中のアルミフタロシアニン顔料、及びピグメントイエロー138顔料、並びにピグメントグリーン58顔料の合計含有率が25wt%以上、50wt%以下であることを特徴とする請求項3に記載のカラーフィルタとしたものである。
請求項5に記載の発明は、前記緑色画素の膜厚が3μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のカラーフィルタとしたものである。
請求項6に記載の発明は、白色LEDを光源とし、430nm〜460nm、及び520nm〜560nm、並びに600nm〜650nmの各々の波長範囲内に輝度のピーク値を有し、かつ前記各々の波長範囲内の輝度のピーク値が下記(数式1)、及び(数式2)1.0 ≦ I(R)/I(G)≦ 3.5・・・・・・(数式1)
0.4 ≦ I(R)/I(B)≦ 2.0・・・・・・(数式2)
I(R):600nm〜650nmの波長範囲の輝度のピーク値
I(G):520nm〜560nmの波長範囲の輝度のピーク値
I(B):430nm〜460nmの波長範囲の輝度のピーク値
の関係を満たすバックライトユニットと、請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルタと、を具備することを特徴とする液晶表示装置としたものである。
0.4 ≦ I(R)/I(B)≦ 2.0・・・・・・(数式2)
I(R):600nm〜650nmの波長範囲の輝度のピーク値
I(G):520nm〜560nmの波長範囲の輝度のピーク値
I(B):430nm〜460nmの波長範囲の輝度のピーク値
の関係を満たすバックライトユニットと、請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルタと、を具備することを特徴とする液晶表示装置としたものである。
本発明によるカラーフィルタに依れば、高色再現性とともに、高明度となる液晶表示装置を実現することができる。
本発明によるカラーフィルタは、緑色画素の着色層を形成する着色組成物に用いる有機顔料の選定(請求項1〜3)と、緑色画素の固形分中における、選定した有機顔料の合計含有率(請求項4)と、それらによる緑色画素の膜厚(請求項5)に特徴を有するものである。
本発明によるカラーフィルタは、緑色画素の固形分中のアルミフタロシアニン顔料、及びピグメントイエロー138顔料、並びにピグメントグリーン58顔料の合計含有率が25wt%以上、50wt%以下であることが好ましい。ここで、25wt%未満であると、高色度を達成できなくなるとともに、着色物中の樹脂の量が多くなり、耐熱性が悪化、形
状制御が困難になる等の不具合が生じる。また、50wt%より多いと、顔料成分が多く(開始剤、モノマー等が少なく)なり、感度不足、信頼性悪化、フォトリソ制御困難等の不具合が生じる。
状制御が困難になる等の不具合が生じる。また、50wt%より多いと、顔料成分が多く(開始剤、モノマー等が少なく)なり、感度不足、信頼性悪化、フォトリソ制御困難等の不具合が生じる。
本発明のカラーフィルタで用いるアルミニウムフタロシアニン顔料の化学構造式は化学構造式1を有するものとする。
本発明のカラーフィルタで、好ましく用いるピグメントイエロー138顔料、ピグメントグリーン58顔料の化学構造式を以下に示す。
ピグメントイエロー138顔料の化学構造式 ・・・・(化学構造式2)
ピグメントグリーン58顔料の化学構造式 ・・・・(化学構造式3)
以下、本発明のカラーフィルタに付属する部分の形態について述べる。
カラーフィルタを敷設するための透明基板は可視光に対してある程度の透過率を有するものが好ましく、より好ましくは80%以上の透過率を有するものである。一般に液晶表示装置に用いられているものでよく、PETなどのプラスチック基板やガラス基板が挙げられるが、通常はガラス基板を用いる。遮光パターンを付ける場合はあらかじめ透明基板上にクロム等の金属薄膜や遮光性樹脂によるパターンを公知の方法で付けたものを用いればよい。
カラーフィルタの赤、緑、青の各画素の着色層を形成する着色組成物に用いることのできる有機顔料のうち、本発明の請求項で規定する緑色及び黄色顔料以外の、赤色顔料、橙色顔料、青色顔料、紫顔料の具体例を、以下カラーインデックス番号で示す。
赤色顔料としては、C.I. Pigment Red 254、7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、179、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、255、264、272、279等が挙げられる。
橙色顔料としてはC.I. Pigment Orange 36、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられる。
青色顔料としては、C.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80等が挙げられる。
紫顔料としては、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料があげられる。
上記記載の顔料は、着色層によって単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明のカラーフィルタで使用する有機顔料と組み合わせて、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、無機顔料を組み合わせて用いることも可能である。無機顔料としては、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。さらに、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
着色組成物に用いる透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び感光性樹脂が含まれる。透明樹脂には、必要に応じて、その前駆体である、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン-無水マレイン酸共重合物やα-オレフィン-無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
光架橋剤として用いることのできる重合性モノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルなどが代表例に挙げられる。これらは単独または2種以上混合して用いることができ、さらに光硬化性を適正に保つ目的で、必要に応じ、他の重合性モノマー及びオリゴマーを混合して用いることが出来る。
その他の重合性モノマー及びオリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
これらについても、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
ジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
これらについても、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化する場合には、光重合開始剤等が添加される。光重合開始剤としては、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4'-メチルジフェニルサルファイド、3,3',4,4'-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2-クロルチオキサントン、2-メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、2,4-トリクロロメチル(4'-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、O-(アセチル)-N-(1-フェニル-2-オキソ-2-(4'-メトキシ-ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。これらの光重合開始剤は1種または2種以上混合して用いることができる。光重合開始剤の使用量は、着色組成物の全固形分量を基準として0.5〜50質量%が好ましく、より好ましくは3〜30質量%である。
さらに、増感剤として、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4-ジメチルアミノ安息香酸メチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2-ジメチルアミノエチル、4-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、N,N-ジメチルパラトルイジン、4,4'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'-ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン系化合物を併用することもできる。これらの増感剤は1種または2種以上混合して用いることができる。増感剤の使用量は、光重合開始剤と増感剤の合計量を基準として0.5〜60質量%が好ましく、より好ましくは3〜40質量%である。
さらに、着色組成物には、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有させることができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4-ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4-ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリ
スチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4-ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6-トリメルカプト-s-トリアジン、2-(N,N-ジブチルアミノ)-4,6-ジメルカプト-s-トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。
スチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4-ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6-トリメルカプト-s-トリアジン、2-(N,N-ジブチルアミノ)-4,6-ジメルカプト-s-トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。
また必要に応じて、熱架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。メラミン樹脂としては、アルキル化メラミン樹脂(メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂など)、混合エーテル化メラミン樹脂等があり、高縮合タイプであっても低縮合タイプであってもよい。エポキシ樹脂としては、例えば、グリセロール・ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン・ポリグリシジルエーテル、レゾルシン・ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール・ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオール・ジグリシジルエーテル、エチレングリコール(ポリエチレングリコール)・ジグリシジルエーテル等がある。これらは、いずれも単独あるいは2種類以上混合して使用することができる。
着色組成物は、必要に応じて有機溶剤を含有することができる。有機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1-メトキシ-2-プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル-nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
透明基板上への画素の作製方法は、公知のフォトリソ法、印刷法、インクジェット法、エッチング法など何れの方法で作製しても構わない。しかし、高精細、分光特性の制御性、及び再現性等を考慮すれば、透明な樹脂中に顔料を、光開始剤、重合性モノマーと共に適当な溶剤に分散させた着色組成物を透明基板上に塗布製膜して着色層を形成し、着色層をパターン露光、現像することで一色の画素を形成する工程を各色に繰り返し行ってカラーフィルタを作製するフォトリソ法が好ましい。着色剤となる顔料と透明樹脂を分散させる方法としてはミルベース、3本ロール、ジェットミル等様々な方法があり特に限定されるものではない。
フォトリソ法などの一連の工程を、感光性着色組成物及びパターンを替え、必要な数だけ繰り返すことで必要な色数が組み合わされた着色パターン、すなわち複数色の画素を備えるカラーフィルタ基板を得ることができる。
本発明の液晶表示装置は、図1の一般的な外形の液晶表示装置100に、上述の本発明によるカラーフィルタ、及び請求項6で規定する条件に適う白色LEDを用いることにより得ることができる。本発明の液晶表示装置は、カラーフィルタ基板の分光透過率と、条件に適う白色LEDを備えたバックライトユニットの分光放射輝度の相乗効果により、高色再現性とともに、高明度となることができる。
3波長LEDのバックライトユニットは、固体差の大きいLEDを1種類のみ使用していることから、コストメリットが高く、それ故、より安価に液晶表示装置を作製することができる。
より好ましい白色LEDとしては、360nmから430nmの波長範囲に発光ピークを
持つ1次光を出射する発光素子と、前記1次光により励起されて430nmから460nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する青色光を発光する青色蛍光体と、前記1次光により励起されて520nmから560nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する緑色光を発光する緑色蛍光体と、前記1次光により励起されて600nmから650nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する赤色光を発光する赤色蛍光体とを具備し、請求項6で規定する条件に適う3色LEDを挙げることができる。
持つ1次光を出射する発光素子と、前記1次光により励起されて430nmから460nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する青色光を発光する青色蛍光体と、前記1次光により励起されて520nmから560nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する緑色光を発光する緑色蛍光体と、前記1次光により励起されて600nmから650nmの波長範囲に発光強度のピーク波長を有する赤色光を発光する赤色蛍光体とを具備し、請求項6で規定する条件に適う3色LEDを挙げることができる。
白色LEDの設置方式としては、図1のように側面に配設しアクリル板等の透光性の導光板を用いて光を面状に変換して面光源を得る方法(エッジライト方式)だけではなく、液晶素子の背面直下に配設する方法(直下方式)を採ることができる。高輝度が必要な用途については直下方式が、薄型化が必要な用途についてはエッジライト方式がそれぞれ好適である。
本発明の液晶表示装置は、偏光フィルム11上に、タッチパネルやカバーガラスを貼り合わせても良く、カラーフィルタ基板1に、タッチセンシング用のタッチ電極あるいはタッチセンシング機能素子が具備されても良い。オーバーコート層8上には、透明電極が具備されても良い。
以下に、本発明に関わる実施例を、比較例と併せて説明する。実施例は本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてこれに限定されるものではない。
[着色組成物]
実施例、及び比較例のカラーフィルタ作製に用いる、着色組成物を着色するための着色剤には以下のものを使用した。
実施例、及び比較例のカラーフィルタ作製に用いる、着色組成物を着色するための着色剤には以下のものを使用した。
赤色用顔料:C.I.Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)、及びC.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
緑色用顔料:アルミフタロシアニン顔料、C.I.Pigment Green 58(大日本インキ化学工業(株)「Phthalocyanine Green A110」)、C.I.Pigment Green 7(東洋インキ製造(株)製「LIONOL GREEN YS−7」)、C.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)、C.I.Pigment Blue 15:3、及びC.I.Pigment Yellow 138(BASF社製「PALIOTOL YELLOW K0 961HD」
青色用顔料:C.I.Pigment Blue 15:6(東洋インキ製造(株)製「リオノールブルーES」)C.I.Pigment Violet 23(BASF社製「パリオゲンバイオレット 5890」)
(顔料分散体の製造方法)
表1に示した顔料、後述する顔料誘導体1〜4、及びアクリル樹脂溶液の混合物、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を均一に撹拌混合した後、直径1.0mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250MKII」)で3時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散体PR−1を作製した。同様にして緑色顔料分散体PG−1〜PG5、及び青色顔料分散体PB−1を作製した。
表1に示した顔料、後述する顔料誘導体1〜4、及びアクリル樹脂溶液の混合物、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を均一に撹拌混合した後、直径1.0mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250MKII」)で3時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散体PR−1を作製した。同様にして緑色顔料分散体PG−1〜PG5、及び青色顔料分散体PB−1を作製した。
顔料誘導体1〜4の化学構造式を以下に示す。
顔料誘導体1の化学構造式 ・・・・(化学構造式4)
顔料誘導体2の化学構造式 ・・・・(化学構造式5)
顔料誘導体3の化学構造式 ・・・・(化学構造式6)
顔料誘導体4の化学構造式 ・・・・(化学構造式7)
(着色組成物の製造方法)
表2に示す組成(wt%)の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して赤色感光性着色組成物R−1を作製した。同様にして緑色感光性着色組成物G−1〜G−5、及び青色感光性着色組成物B−1を作製した。
表2に示す組成(wt%)の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して赤色感光性着色組成物R−1を作製した。同様にして緑色感光性着色組成物G−1〜G−5、及び青色感光性着色組成物B−1を作製した。
表2の青色着色組成物の作製には以下の材料を用いた。モノマー:ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート混合物(東亜合成社製「M−402」)、
光重合開始剤1:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製「イルガキュア379」)、
光重合開始剤2:エタノン,1−[9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)((株)ADEKA製「N−1919」)
添加剤:ビッグケミー社製 「BYK-379」
光重合開始剤1:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製「イルガキュア379」)、
光重合開始剤2:エタノン,1−[9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)((株)ADEKA製「N−1919」)
添加剤:ビッグケミー社製 「BYK-379」
(黒色組成物の製造方法)
バインダ樹脂(樹脂A、固形分50.0%)12.1gに対し、ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート混合物(日本化薬社製「KAYARADDPHA」)1.89g、光ラジカル重合開始剤(ADEKA社製「NCI‐831」)0.63g、表面調整剤(ビックケミー社製「BYK‐323」)の1%プロピレングリコールモノメチルアセテート溶液0.66g、カーボンブラック分散液(固形分22.7%)32.14g、シランカップリング剤(信越化学「KBE−9007」)の10%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液0.66g、熱ラジカル重合開始剤(和光純薬工業社製「V‐59」)0.13g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート51.79gを加えてよく攪拌し、黒色感光性樹脂組成物No.1の100g(固形分13.39%、カーボンブラック顔料濃度45.57wt%)を得た。
バインダ樹脂(樹脂A、固形分50.0%)12.1gに対し、ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート混合物(日本化薬社製「KAYARADDPHA」)1.89g、光ラジカル重合開始剤(ADEKA社製「NCI‐831」)0.63g、表面調整剤(ビックケミー社製「BYK‐323」)の1%プロピレングリコールモノメチルアセテート溶液0.66g、カーボンブラック分散液(固形分22.7%)32.14g、シランカップリング剤(信越化学「KBE−9007」)の10%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液0.66g、熱ラジカル重合開始剤(和光純薬工業社製「V‐59」)0.13g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート51.79gを加えてよく攪拌し、黒色感光性樹脂組成物No.1の100g(固形分13.39%、カーボンブラック顔料濃度45.57wt%)を得た。
[ブラックマトリックス基板の製造]
スピンコーターを使用してベーク後の膜厚が1.50μmになるよう回転数を調整し、ガラス基板(コーニング社製「EAGLE XG」)上に上記黒色組成物の塗膜を形成した。乾燥後、90℃のホットプレートで1分間プリベイクした。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介し、超高圧水銀ランプ(照度26mW/cm2)を用いて黒色組成物の塗膜に紫外光を100mJ/cm2照射した。続いて、2.5wt%炭酸ナトリウム水溶液で現像し、230℃のクリーンオーブンで20分間ベークすることでブラックマトリックス基板を作製した。
スピンコーターを使用してベーク後の膜厚が1.50μmになるよう回転数を調整し、ガラス基板(コーニング社製「EAGLE XG」)上に上記黒色組成物の塗膜を形成した。乾燥後、90℃のホットプレートで1分間プリベイクした。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介し、超高圧水銀ランプ(照度26mW/cm2)を用いて黒色組成物の塗膜に紫外光を100mJ/cm2照射した。続いて、2.5wt%炭酸ナトリウム水溶液で現像し、230℃のクリーンオーブンで20分間ベークすることでブラックマトリックス基板を作製した。
[カラーフィルタ基板の作製]
上記のブラックマトリックス基板上にスピンコート法により、上記表2の赤色着色組成物R−1の塗膜を形成した。乾燥後、ブラックマトリックスの開口部に対応した所定のパターンを有するフォトマスクを介し、超高圧水銀ランプ(照度26mW/cm2)を用いて赤色感光性樹脂組成物の塗膜に紫外光を100mJ/cm2照射した。続いて、2.5wt%炭酸ナトリウム水溶液で現像し、230℃のクリーンオーブンで20分間ベークすることでブラックマトリックス基板上に赤色画素を形成した。同様の操作を上記表2の緑色着色組成物G−1からG−5、青色着色組成物B−1を用いて行うことにより、カラーフィルタ基板CF−1からCF−5を得た。
上記のブラックマトリックス基板上にスピンコート法により、上記表2の赤色着色組成物R−1の塗膜を形成した。乾燥後、ブラックマトリックスの開口部に対応した所定のパターンを有するフォトマスクを介し、超高圧水銀ランプ(照度26mW/cm2)を用いて赤色感光性樹脂組成物の塗膜に紫外光を100mJ/cm2照射した。続いて、2.5wt%炭酸ナトリウム水溶液で現像し、230℃のクリーンオーブンで20分間ベークすることでブラックマトリックス基板上に赤色画素を形成した。同様の操作を上記表2の緑色着色組成物G−1からG−5、青色着色組成物B−1を用いて行うことにより、カラーフィルタ基板CF−1からCF−5を得た。
[液晶表示装置の作製]
上記の方法で作製したカラーフィルタ基板CF−1からCF−5と、青色LEDに緑色と赤色の蛍光体を塗布することで白色化した3波長LED白色光源LED−1を具備するバックライトユニットを組み合わせて液晶表示装置を作製した結果を実施例1から3、及び比較例1、2とした。同様に、カラーフィルタ基板CF−1からCF−3と、青色LEDに緑色と赤色の蛍光体を塗布することで白色化した別の3波長LED白色光源LED−2を具備するバックライトユニットを組み合わせて液晶表示装置を作製した結果を比較例3から5、カラーフィルタ基板CF−1からCF−3と、青色LEDに黄色蛍光体を塗布することで白色化した2波長LED白色光源LED−3を具備するバックライユニットを組み合わせて液晶表示装置を作製した結果を比較例6から8とした。
上記の方法で作製したカラーフィルタ基板CF−1からCF−5と、青色LEDに緑色と赤色の蛍光体を塗布することで白色化した3波長LED白色光源LED−1を具備するバックライトユニットを組み合わせて液晶表示装置を作製した結果を実施例1から3、及び比較例1、2とした。同様に、カラーフィルタ基板CF−1からCF−3と、青色LEDに緑色と赤色の蛍光体を塗布することで白色化した別の3波長LED白色光源LED−2を具備するバックライトユニットを組み合わせて液晶表示装置を作製した結果を比較例3から5、カラーフィルタ基板CF−1からCF−3と、青色LEDに黄色蛍光体を塗布することで白色化した2波長LED白色光源LED−3を具備するバックライユニットを組み合わせて液晶表示装置を作製した結果を比較例6から8とした。
上記のLED−1、2、3を光源とするバックライトユニットの相対分光放射輝度を各々図2、図3、図4に示す。
作製したカラーフィルタ基板CF−1〜5と上記のLED−1〜3を具備するバックライトユニットの組み合わせ条件、及び評価結果を、表3及び表4にまとめて、実施例1から3、及び比較例1から8として示す。
尚、表3、表4では、LED−1、2、3を光源とする各々のバックライトユニットの輝度のピーク比I(R)/I(G)、及びI(R)/I(B)を求め、数式1、及び数式2で示される範囲内にある場合、緑色画素の固形分中のアルミフタロシアニン、ピグメントイエロー138、ピグメントグリーン58の合計含有率(wt%)が、25wt%以上、50wt%以下にある場合、緑色画素の膜厚が3μm以下である場合を〇としている。
色度、明度、NTSC比の評価は、緑色画素の色度座標yが0.7以上である場合、明度Yが40以上である場合、NTSC比が95%より大きい場合を〇とした。尚、それらの値は、各カラーフィルタの分光透過率を顕微分光測光装置OSP-2000(オリンパス光学工業社製)を使用して測定し、図2〜図4の相対分光放射輝度の結果を用いて求めた。
表3から分かるように、実施例1、2、3のカラーフィルタ基板CF−1、CF−2、CF−3と、LED−1を具備するバックライトユニットを用いた液晶表示装置においては、色再現性、明度ともに良好であり、画素の液晶配向不良が発生することもなく、良好な表示品位が得られた。
比較例1のカラーフィルタ基板CF−4と、LED−1を具備するバックライトユニットを用いた液晶表示装置においては、緑色画素にアルミフタロシアニンを含んでいないため
誘電正接が大きくなるとともに、ピグメントイエロー138、ピグメントグリーン58も含んでいないため、明度が低くなり、良好な表示特性が得られなかった。
誘電正接が大きくなるとともに、ピグメントイエロー138、ピグメントグリーン58も含んでいないため、明度が低くなり、良好な表示特性が得られなかった。
比較例2のカラーフィルタ基板CF−5と、LED−1を具備するバックライトユニットを用いた液晶表示装置においては、アルミフタロシアニンを含んでいないことに加えて、緑色画素の膜厚が過大になった結果、液晶配向不良が発生し、良好な表示特性が得られなかった。
比較例3から8の液晶表示装置は、カラーフィルタ基板CF−1〜CF−3を用いたが、LED−2、またはLED−3を具備するバックライトを用いたことで、色再現域が小さくなり、良好な表示特性が得られなかった。
1 ・・・ カラーフィルタ基板
2 ・・・ 液晶層
3 ・・・ TFTアレイ基板
4 ・・・ バックライトユニット
5 ・・・ 液晶パネル
7 ・・・ カラーフィルタ
8 ・・・ オーバーコート
9、10・・・白色LED
11 ・・・ 偏光フィルム
12 ・・・ 接着層
13 ・・・ 導光板
14 ・・・ 反射板
15 ・・・ 基板
16 ・・・ TFTアレイ部
17 ・・・ 基板
100・・・ 液晶表示装置
2 ・・・ 液晶層
3 ・・・ TFTアレイ基板
4 ・・・ バックライトユニット
5 ・・・ 液晶パネル
7 ・・・ カラーフィルタ
8 ・・・ オーバーコート
9、10・・・白色LED
11 ・・・ 偏光フィルム
12 ・・・ 接着層
13 ・・・ 導光板
14 ・・・ 反射板
15 ・・・ 基板
16 ・・・ TFTアレイ部
17 ・・・ 基板
100・・・ 液晶表示装置
Claims (6)
- 前記緑色画素部が、さらに、ピグメントイエロー138顔料を含むことを特徴とする、請求項1に記載のカラーフィルタ。
- 前記緑色画素部が、さらに、ピグメントグリーン58顔料を含むことを特徴とする、請求項2に記載のカラーフィルタ。
- 前記緑色画素の固形分中のアルミフタロシアニン顔料、及びピグメントイエロー138顔料、並びにピグメントグリーン58顔料の合計含有率が25wt%以上、50wt%以下であることを特徴とする請求項3に記載のカラーフィルタ。
- 前記緑色画素の膜厚が3μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のカラーフィルタ。
- 白色LEDを光源とし、430nm〜460nm、及び520nm〜560nm、並びに600nm〜650nmの各々の波長範囲内に輝度のピーク値を有し、かつ前記各々の波長範囲内の輝度のピーク値が下記(数式1)、及び(数式2)
1.0 ≦ I(R)/I(G)≦ 3.5・・・・・・(数式1)
0.4 ≦ I(R)/I(B)≦ 2.0・・・・・・(数式2)
I(R):600nm〜650nmの波長範囲の輝度のピーク値
I(G):520nm〜560nmの波長範囲の輝度のピーク値
I(B):430nm〜460nmの波長範囲の輝度のピーク値
の関係を満たすバックライトユニットと、
請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルタと、
を具備することを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2015048049A JP2016170192A (ja) | 2015-03-11 | 2015-03-11 | カラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018151044A1 (ja) * | 2017-02-17 | 2018-08-23 | 東レ株式会社 | 着色組成物、それを用いたカラーフィルタ基板および表示装置 |
JP7028388B1 (ja) * | 2020-10-15 | 2022-03-02 | Dic株式会社 | カラーフィルタ及び表示装置 |
WO2022080003A1 (ja) * | 2020-10-15 | 2022-04-21 | Dic株式会社 | カラーフィルタ及び表示装置 |
-
2015
- 2015-03-11 JP JP2015048049A patent/JP2016170192A/ja active Pending
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