JP2016169813A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、例えばノートパソコン等の端末機器のキーボード部を有する第1筐体と、ディスプレイ部を有する第2筐体とを相対的に360°に渡って開閉可能に連結するものであって、とくにディスプレイ部が同時にタッチ操作機能を有する端末機器の1例としてのタブレット型ノートパソコンに用いて好適な多軸ヒンジ並びにこの多軸ヒンジを用いた端末機器に関する。
従来、タブレット型ノートパソコンの多軸ヒンジとして、前記第1筐体と第2筐体を相対的に360°開閉できるように構成したものが下記特許文献1によって公知である。しかるに、従来公知の多軸ヒンジは、同期回転機構の構造が複雑である上に部品点数が多いという問題があるという問題があった。また、従来公知の多軸ヒンジは、各ヒンジシャフトの軸間距離が長いことから、設置スペースを大きく取らざるを得ないほか、第1筐体と第2筐体の開閉操作時にヒンジ自体に捩じれが生じ易いという問題があった。さらにまた、ヒンジ自体の内部構造が外部に露出しているため、外観上無骨な印象を与え、審美性に欠けるという問題もあった。さらに、各ヒンジシャフトの軸間距離が長いことから、第1筐体と第2筐体を開いた際にそれぞれの後端部の間に大きな間隙が生じてしまうという問題があった。さらに、充分に有効性のあるフリクショントルク創出機構や、吸込み機構を備えていないために、しっくりとした操作感覚や、開閉操作にけじめがないといった問題もあった。
そこで本発明の目的は、各ヒンジシャフトの軸間距離を短くすることによって、設置スペースを省略した上で、開閉時の捩じれをなくし、さらに、ヒンジの内部構造が外部へ露出してしまうのを防止し、しっくりとした操作感覚を出し、開閉操作にけじめをつけた上で、開成時に第1筐体と第2筐体の各後端部の間に極力間隙が生じないように成した多軸ヒンジを提供せんとするにある。
上記した目的を達成するために本発明に係る2軸ヒンジは、端末機器の第1筐体と第2筐体を平行に配置した4本のヒンジシャフトを用いて開閉可能に連結する多軸ヒンジであって、第1ヒンジケース内に前記ヒンジシャフトを構成する第1メインヒンジシャフトと第1サブヒンジシャフトとを複数の連結部材を介して回転可能となるように配設して前記第1メインヒンジシャフトに前記第1筐体へ取り付ける取付部材を取り付け、第2ヒンジケース内に前記ヒンジシャフトの第2メインヒンジシャフトと第2サブヒンジシャフトとを複数の連結部材を介して回転可能となるように配設して前記第2メインヒンジシャフトに前記第2筐体へ取り付ける支持部材を取り付け、前記第1サブヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフト同士をそれぞれの両側に配置した相互連結部材を介して互いに回転可能に連結し、前記第1メインヒンジシャフトと前記第1サブヒンジシャフト及び前記第2メインヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトのそれぞれの一方の側に設けた第1同期回転機構と、前記第1メインヒンジシャフトと前記第1サブヒンジシャフト及び前記第2メインヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトのそれぞれの他方の側に設けた第2同期回転機構とにより、前記取付部材と前記支持部材が同期して反対方向へ回転すると共に、前記第1メインヒンジシャフトと前記第2メインヒンジシャフトが同時に回転するように構成し、前記第1メインヒンジシャフトと前記第2メインヒンジシャフトの側にそれぞれフリクショントルク創出機構と吸込み機構を設けたことを特徴とする。
その際に、本発明は、前記取付部材を、第1メインヒンジシャフトの両端部側にそれぞれ取り付けられた第1取付部材及び第2取付部材と、これらの第1取付部材と第2取付部材を連結する第1及び第2連結プレートとで構成し、前記支持部材は、前記第2メインヒンジシャフトの両端部側に取り付けられた第1支持部材及び第2支持部材と、これらの第1支持部材及び第2支持部材を連結する第3及び第4連結プレートとで構成したことを特徴とする。
さらに本発明は、前記第1サブヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトの各両端部には筒状カバーが取り付けられ、これらの筒状カバーはその外側端面を前記取付部材と支持部材の外側端面と面一にしたことを特徴とする。
さらに本発明は、前記第1同期回転機構を、前記第1筐体と第2筐体の一側において、前記第1サブヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトを回転可能に挿通させて成る第1ダブルギアと、この第1ダブルギアのそれぞれの歯部と噛み合って前記第1メインヒンジシャフト及び前記第2メインヒンジシャフトを挿通係合させて取り付けられた第1ギア及び第2ギアと、前記第1メインヒンジシャフト及び前記第1サブヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させたところの一端部側に歯部を設けた第1旋回ギアと、この第1旋回ギアと噛み合い前記第2メインヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させて成るところの一端部側に前記第1旋回ギアの前記歯部と噛み合う歯部を有する第2旋回ギアとで構成したことを特徴とする。
さらに本発明は、前記第2同期回転機構を、前記第1筐体と第2筐体の他側において、前記第1サブヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトを回転可能に挿通させて成る第2ダブルギアと、この第2ダブルギアのそれぞれの歯部と噛み合って前記第1メインヒンジシャフト及び前記第2メインヒンジシャフトを挿通係合させて取り付けられた第3ギア及び第4ギアと、前記第1メインヒンジシャフト及び前記第1サブヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させたところの一端部側に歯部を設けた第3旋回ギアと、この第3旋回ギアと噛み合い前記第2メインヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させて成るところの一端部側に前記第3旋回ギアの前記歯部と噛み合う歯部を有する第4旋回ギアとで構成したことを特徴とする。
さらに本発明は、前記フリクショントルク創出機構を、第1メインヒンジシャフトの側に設けた第1フリクショントルク創出機構と、前記第2メインヒンジシャフトに設けた第2フリクショントルク創出機構で構成され、前記第1フリクショントルク創出機構は前記第1メインヒンジシャフトに作用するものであり、前記第2フリクショントルク創出機構は前記第2メインヒンジシャフトに作用するものであることを特徴とする。
さらに本発明は、前記吸込み機構を、前記第1メインヒンジシャフトの側に設けた第1吸込み機構と、前記第2メインヒンジシャフトの側に設けた第2吸込み機構とで構成され、前記第1吸込み機構は前記第1メインヒンジシャフトに作用するものであり、前記第2吸込み機構は前記第2メインヒンジシャフトに作用するものであることを特徴とする。
そして、本発明に係る端末機器は、上記各発明に係る多軸ヒンジを備えたことを特徴とする。
本発明は以上のように構成したので、同期回転機構の構成部品を従来のものよりは省略できた上で、4本のヒンジシャフトのうち第1メインヒンジシャフトと第1サブヒンジシャフトを第1ヒンジケース内に収容させ、第2メインヒンジシャフトと第2サブヒンジシャフトを第2ヒンジケース内に収容させると共に、第1サブヒンジシャフトと第2サブヒンジシャフトの各両側部を連結部材と第1同期回転機構と第2同期回転機構で連結することにより、各ヒンジシャフトの軸間距離を縮めることができた上で、開閉時に多軸ヒンジが捩じれてしまうのも防止できるものである。また、第1筐体と第2筐体の見かけの回転中心より外側にオフセットした位置にフリクショントルク創出機構を設けたので、ヒンジシャフトの径を小さくし、各フリクショントルク創出機構によるフリクショントルクが小さくても、第1筐体に対して第2筐体を任意の開閉角度で相対的に安定保持するために必要なフリクショントルクを創出することができたものである。
さらに、各ヒンジシャフトに配設したフリクショントルク創出機構や吸込み機構、さらには同期回転機構がケース内に収められていることにより、外観上もすっきりとした形態とすることができたものである。
さらに、各ヒンジシャフトに配設したフリクショントルク創出機構や吸込み機構、さらには同期回転機構がケース内に収められていることにより、外観上もすっきりとした形態とすることができたものである。
そして、本発明はまた、本発明に係る多軸ヒンジを用いて、第1筐体と第2筐体を同期して合計で最大360°開閉できる端末機器を提供できるものである。
以下に本発明に係る多軸ヒンジを端末機器の1例であるタブレット型ノートパソコンに用いた場合の実施例について図面に基づいて説明するが、本発明に係る多軸ヒンジを用いるものはノートパソコンに限定されず、互いに上下方向へ180°以上の範囲で開閉可能に連結される第1筐体と第2筐体を有するモバイルパソコン、PDA等の端末機器、その他のものにも用いることができるものである。
図1(a)、(b)は、本発明に係る多軸ヒンジを用いた端末機器の1例としてのノートパソコン1を示す。このノートパソコン1は、キーボード部2aを設けた第1筐体2と、ディスプレイ部3aを設けた第2筐体3の各後部を、本発明に係る複数の多軸ヒンジ4で開閉可能に連結させて成る。図面では合計で6個の多軸ヒンジ4を用いるものであるが、この多軸ヒンジ4の数に限定はない。以下にそのうちの1つの多軸ヒンジについて説明する。尚、動作に支障がない場合には、他の多軸ヒンジの構成を別なものとしても良い。
図2〜図18は、本発明に係る多軸ヒンジの一実施例を示す。図面によれば、本発明に係る多軸ヒンジ4は、端末機器1の第1筐体2と第2筐体3を平行に配置した4本のヒンジシャフト(実施例では第1メインヒンジシャフト7、第1サブヒンジシャフト8、第2メインヒンジシャフト21、及び第2サブヒンジシャフト22のことを言う。)を用いて開閉可能に連結するものであって、第1ヒンジケース6内に前記ヒンジシャフトを構成する第1メインヒンジシャフト7と第1サブヒンジシャフト8とを複数の連結部材(実施例では、第1ヒンジケース6の側壁6f及び6g(第1連結部材)、第1旋回ギア19(第2連結部材)、第1フリクションプレート35(第3連結部材)、第4連結部材37、及び第3旋回ギア28(第5連結部材)、を指す。)を介して回転可能となるように配設して前記第1メインヒンジシャフト7に前記第1筐体2へ取り付ける取付部材Aを取り付け、第2ヒンジケース23内に前記ヒンジシャフトの第2メインヒンジシャフト21と第2サブヒンジシャフト22とを複数の連結部材(実施例では、第2ヒンジケース23の側壁23f及び23g(第6連結部材)、第4旋回ギア30(第7連結部材)、第2フリクションプレート43(第8連結部材)、第9連結部材44、及び第2旋回ギア20(第10連結部材)を指す。)を介して回転可能となるように配設して前記第2メインヒンジシャフト21に前記第2筐体3へ取り付ける支持部材Bを取り付け、前記第1サブヒンジシャフト8と前記第2サブヒンジシャフト22同士をそれぞれの両側に配置した相互連結部材(第1相互連結部材の第1ダブルギア16と第2相互連結部材の第2ダブルギア26を指す。)を介して互いに回転可能に連結し、前記第1メインヒンジシャフト7と前記第1サブヒンジシャフト8及び前記第2メインヒンジシャフト21と前記第2サブヒンジシャフト22のそれぞれの一方の側に設けた第1同期回転機構15と、前記第1メインヒンジシャフト7と前記第1サブヒンジシャフト8及び前記第2メインヒンジシャフト21と前記第2サブヒンジシャフト22のそれぞれの他方の側に設けた第2同期回転機構31とにより、前記取付部材Aと前記支持部材Bが同期して反対方向へ回転すると共に、前記第1メインヒンジシャフト7と前記第2メインヒンジシャフト21が同時に回転するように構成し、前記第1メインヒンジシャフト7と前記第2メインヒンジシャフト21の側にそれぞれフリクショントルク創出機構Dと吸込み機構Eを設けて成るものである。
そして、前記取付部材Aを、第1メインヒンジシャフト7の両端部側にそれぞれ取り付けられた第1取付部材9及び第2取付部材10と、これらの第1取付部材9と第2取付部材10を連結する第1連結プレート11と第2連結プレート12とで構成し、前記支持部材Bを、前記第2メインヒンジシャフト21の両端部側に取り付けられた第1支持部材24及び第2支持部材25と、これらの第1支持部材24及び第2支持部材25を連結する第3連結プレート39と第4連結プレート40とで構成してある。
さらに、前記第1サブヒンジシャフト8と前記第2サブヒンジシャフト22の各両端部には第1筒状カバー13、第2筒状カバー14、第3筒状カバー32、及び第4筒状カバー33(単に筒状カバーという場合がある。)が取り付けられ、これらの第1筒状カバー13、第2筒状カバー14、第3筒状カバー32、及び第4筒状カバー33(本明細書においては単に筒状カバーという場合がある。)はその外側端面を前記取付部材Aと支持部材Bの外側端面と面一に構成されている。
とくに図2〜図6と図10において、指示記号6で示したものは一端部側開放の第1ヒンジケースであり、長尺部6aと短尺部6bから成り、とくに図10に示したように、長尺部6aと短尺部6bの部分の一端部側の開口部6c側からは互いに連通した長穴6dが設けられているが、長尺部6aだけの部分は途中から円形穴6eとなっている。そして、長尺部6aと短尺部6bの他端部側にはそれぞれ側壁6f、6g(第1連結部材とも言う。)があり、この各側壁6f、6gにはそれぞれ第1A軸受孔6hと第1B軸受孔6iが設けられている。
この第1ヒンジケース6内には、長尺部6a側に第1メインヒンジシャフト7が、短尺部6b側に第1サブヒンジシャフト8が、それぞれ長穴6dに嵌め込まれた長円形状の後述する第1同期回転機構15の第1旋回ギア19と、後述する第1フリクショントルク創出機構34の第1フリクションプレート35を兼ねる第3連結部材と、第1フリクショントルク創出機構34のフリクション部37aと後述する第1吸込み機構36の固定カム部37bを両面に有する第4連結部材37と、第5連結部材を兼ねるところの後述する第2同期回転機構31の第3旋回ギア28に、それぞれ設けた第2A軸受孔19a、第2B軸受孔19b・第3A軸受孔35a、第3B軸受孔35b・第4A軸受孔37c、第4B軸受孔37d、第5A軸受孔28a、第5B軸受孔28b、及び第1ヒンジケース6に設けた第1A軸受孔6h、第1B軸受孔6iにそれぞれ回転可能に軸受されて収容されており、各第1メインヒンジシャフト7と第1サブヒンジシャフト8はその両端部側を第1ヒンジケース6より外側へ突出させている。
そして、第1メインヒンジシャフト7が第1ヒンジケース6より突出した両端部には、それぞれ第1筐体2側に取り付けられる第1取付部材9及び第2取付部材10と、これらの第1及び第2取付部材9、10の上面側と下面側に取り付けた第1及び第2連結プレート11、12から成る取付部材Aが取り付けられると共に、第1サブヒンジシャフト8が第1ヒンジケース6を貫通した両端部には、それぞれ筒状の第1筒状カバー13と第2筒状カバー14が取付ネジ13e、14eで取り付けられている。
取付部材Aを構成する第1取付部材9と第2取付部材10、及び後述する支持部材Bの第1支持部材24と第2支持部材25は、同じ形状と構成であり、とくに図11の平面断面図に示したように、平板部9a、10a・24a、25aとこの平板部9a、10a・24a、25aに連接して設けた取付筒部9b、10b・24b、25bから成り、各平板部9a、10a・24a、25aには連結孔9c、10c・24c、25cと取付孔9d、10d・24d、25dが設けられている。各取付筒部9b、10b・24b、25bの内部構成は、とくに図11に示したように、取付孔9e、10e、24e、25eを設けた仕切り壁9f、10f・24f、25fを挟んで、一方に第1メインヒンジシャフト7と第2メインヒンジシャフト21の第1変形軸部7a、21aを挿入係合させる変形取付孔9g、10g・24g、25gが設けられ、他方には円形穴9h、10h・24h、25hが設けられている。とくに図4と図5から想像できるように、変形取付孔9g、10g・24g、25gに第1メインヒンジシャフト7と第1サブヒンジシャフト8、第2メインヒンジシャフト21、第2サブヒンジシャフト22の各第1変形軸部7a、8a・21a、22aと第3変形軸部7f、第2変形軸部8e・第3変形軸部21f、第2変形軸部22eを挿入係合させ、各円形穴9h、10h・24h、25hから挿入させた取付ネジ9i、10i・24i、25iを雌ネジ部7g、7h・21h、21gにねじ着させて固着する構成である。
また、第1連結プレート11、第2連結プレート12、第3連結プレート39、及び第4連結プレート40から成る各連結プレートは、連結孔11a、11a・12a、12a・39a、39a・40a、40aと、取付孔11b、11b・12b、12b・39b、39b・40b、40bを有し、第1取付部材9と第2取付部材10及び第1支持部材24と第2支持部材25の各上下方向から重ね合わされ、連結孔11a、11a・12a、12a・39a、39a・40a、40aと第1取付部材9と第2取付部材10及び第1支持部材24と第2支持部材25の各連結孔9c、10c・24c、25cを通したかしめピン11c、11cと39c、39cで固着される構成である。
さらに、第1筒状カバー13、第2筒状カバー14、第3筒状カバー32、及び第4筒状カバー33から成る筒状カバーの構成も同じであり、図12に示したように、内部を仕切る仕切り壁13a、14a、32a、33aを挟んで一方に変形取付孔13b、14b、32b、33bが、他方に円形穴13c、14c、32c、33cが設けられ、各変形取付孔13b、14b、32b、33bへ第1サブヒンジシャフト8の第1変形軸部8a及び第2変形軸部8eと第2サブヒンジシャフト22の第1変形軸部22a及び第2変形軸部22eを挿入係合させた上で、各円形穴13c、14c、32c、33cより取付ネジ13e、14e・32e、33eを挿入させて取付孔13d、14d、32d、33dを介して雌ネジ部8f、8g、22f、22gへネジ着させて成るものである。そして、各第1筒状カバー13、第2筒状カバー14、第3筒状カバー32、及び第4筒状カバー33の各外側端面は取付部材Aと支持部材Bの各外側端面と面一に揃えられている。
第1メインヒンジシャフト7は、とくに図6と図13に示したように、一端部側から断面矩形状の第1変形軸部7aに続いて、第1円形軸部7b、この第1円形軸部7bより大径のフランジ部7c、断面略楕円形状の第2変形軸部7d、第2円形軸部7e、断面略矩形状の第3変形軸部7fが設けられており、第1変形軸部7aと第3変形軸部7fにはその各端部から軸方向へ向けて雌ネジ部7g、7hが設けられている。さらに第3変形軸部7fには雄ネジ部7iが設けられている。そして、この第1メインヒンジシャフト7の両端部に設けた第1変形軸部7aと第3変形軸部7fには第1取付部材9と第2取付部材10の各取付筒部9b、10bの変形取付孔9g、10gが挿入係合され、それぞれの仕切り壁9f、10fに取り付けた取付ネジ9i、10iで固着されている。尚、この取付ネジ9i、10iは、仕切り壁9f、10fを挟んで設けた円形孔9h、10hから挿入される構成である。
第1サブヒンジシャフト8は、とくに図6と図14に示したように、一端部側から断面略矩形状の第1変形軸部8a、第1円形軸部8b、この第1円形軸部8bよりやや大径の第2円形軸部8c、この第2円形軸部8cよりもやや小径の第3円形軸部8d、断面略矩形状の第2変形軸部8eとで構成されており、第1変形軸部8aと第2変形軸部8eには、それぞれその軸方向に雌ネジ部8f、8gが設けられ、第1変形軸部8aと第2変形軸部8eを挿入係合させて円筒形状の第1筒状カバー13と第2筒状カバー14が取付ネジ13e、14eで取り付けられている。
次に、とくに図2〜図3と図7及び図10に示したように、指示記号23で示したものは一端部側開放の第2ヒンジケースであり、長尺部23aと短尺部23bから成り、長尺部23aと短尺部を23bの部分の一端部側の開口部23cには互いに連通した長穴23dが設けられているが、長尺部23aだけの部分は途中から円形穴23eとなっている。そして、長尺部23aと短尺部23bの他端部側にはそれぞれ側壁23f、23g(第6連結部材とも言う。)が設けられており、この各側壁23f、23gにはそれぞれ第6A軸受孔23hと第6B軸受孔23iが設けられている。
この第2ヒンジケース23内には第2メインヒンジシャフト21と第2サブヒンジシャフト22が、長穴23dに嵌め込まれた長円形上の後述する第2同期回転機構31の第4旋回ギア30と、第2フリクショントルク創出機構55の第2フリクションプレート43を兼ねる第8連結部材と、後述する第2フリクショントルク創出機構55のフリクション部44aと後述する第2吸込み機構45の固定カム部45bを両面に有する第9連結部材44と、第1同期回転機構15の第10連結部材を兼ねる第2旋回ギア20に、それぞれ設けた第7A軸受孔30a、第7B軸受孔30b・第8A軸受孔43a、第8B軸受孔43b・第9A軸受孔44c、第9B軸受孔44d、第2ヒンジケース23に設けた第6A軸受孔23h、第6B軸受孔23i、及び第10A軸受孔20a、第10B軸受孔20bにそれぞれ回転可能に軸受されて収容されており、各第2メインヒンジシャフト21と第2サブヒンジシャフト22はその両端部側を第2ヒンジケース23より外側へ突出させている。
第2メインヒンジシャフト21が第2ヒンジケース23を貫通した両端部には、それぞれ第2筐体3側に取り付けられる第1支持部材24及び第2支持部材25、これらの第1及び第2支持部材24、25の上面側と下面側に取り付けた第3及び第4連結プレート39、40から成る支持部材Bが取り付けられると共に、第2サブヒンジシャフト22が第2ヒンジケース23を貫通した両端部には、それぞれ筒状の第3筒状カバー32と第4筒状カバー33が取付ネジ32e、33eで取り付けられている。
第2メインヒンジシャフト21は、とくに図5と図7に示したように、一端部側から断面矩形状の第1変形軸部21aに続いて、第1円形軸部21b、この第1円形軸部21bより大径のフランジ部21c、第2変形軸部21d、第2円形軸部21e、断面略矩形状の第3変形軸部21fが設けられており、第1変形軸部21aと第3変形軸部21fには、その各端部から軸方向へ向けて雌ネジ部21g、21hが設けられている。さらに、第3変形軸部21fには雄ネジ部21iが設けられている。
第2サブヒンジシャフト22は、とくに図5と図7に示したように、一端部側から断面略矩形状の第1変形軸部22a、第1円形軸部22b、この第1円形軸部22bよりやや大径の第2円形軸部22c、この第2円形軸部22cよりもやや小径の第3円形軸部22d、断面略矩形状の第2変形軸部22eとで構成されており、第1変形軸部22aと第2変形軸部22eにはそれぞれその軸方向に雌ネジ部22f、22gが設けられ、第1変形軸部22aと第2変形軸部22eに被せられた円筒形上の第3筒状カバー32と第4筒状カバー33が取付ネジ32e、33eで取り付けられている。
同期回転機構Cは、各第1メインヒンジシャフト7及び第1サブヒンジシャフト8と第2メインヒンジシャフト21及び第2サブヒンジシャフト22の各一側部側に設けた第1同期回転機構15と、第1メインヒンジシャフト7及び第1サブヒンジシャフト8と第2メインヒンジシャフト21及び第2サブヒンジシャフト22の各他側部側に設けた第2同期回転機構31とから成る。
このうち第1同期回転機構15は、とくに図4と図5及び図8に示したように、第1サブヒンジシャフト8と第2サブヒンジシャフト22を並設した第1A円形挿通孔16aと第1B円形挿通孔16bに回転可能に挿通させて設けたところの、第1サブヒンジシャフト8と第2サブヒンジシャフト22を互いに回転可能に連結する第1相互連結部材を兼ねる第1ダブルギア16と、この第1ダブルギア16の一端部側に設けた歯部16cと噛み合う歯部17bを有し、第1メインヒンジシャフト7の第1変形軸部7aをその変形取付孔17aに挿通係合させて設けられた第1ギア17と、第1ダブルギア16の他端部側に設けた歯部16dと噛み合う歯部18bを有し、第2メインヒンジシャフト21の第1変形軸部21aにその変形取付孔18aを挿通係合させて設けられた第2ギア18と、第1メインヒンジシャフト7の第1円形軸部7bと第1サブヒンジシャフト8の第1円形軸部8bを第2A軸受孔19aと第2B軸受孔19bに回転可能に挿通させて設けたところの、長円形状を呈し一端部側に歯部19cを有する第1旋回ギア19と、第2メインヒンジシャフト21の第1円形軸部21bと第2サブヒンジシャフト22の第1円形軸部22bとを第10A軸受孔20aと第10B軸受孔20bに回転可能に挿通させて設けたところの、長円形状を呈し一端部側に第1旋回ギア19の歯部19cと噛み合う歯部20cを有する第10連結部材を兼ねる第2旋回ギア20とで構成されている。
第2同期回転機構31は、とくに図4と図5及び図9に示したように、第1サブヒンジシャフト8と第2サブヒンジシャフト22をその中心部軸方向に設けた第2A円形挿通孔26aと第2B円形挿通孔26bに回転可能に挿通させて設けた第2相互連結部材を兼ねる第2ダブルギア26と、この第2ダブルギア26の一端部側に設けた歯部26cと噛み合う歯部27bを有し、第2メインヒンジシャフト21の第1変形軸部21aをその変形取付孔27aに挿通係合させて設けられた第3ギア27と、第2ダブルギア26の他端部側に設けた歯部26dと噛み合う歯部29bを有し、第1メインヒンジシャフト7の第3変形軸部7fをその変形取付孔29aに挿通係合させて設けられた第4ギア29と、第1メインヒンジシャフト7の第1円形軸部7bと第1サブヒンジシャフト8の第1円形軸部8bとを第5A軸受孔28a、第5B軸受孔28bに回転可能に挿通させて設けたところの、平面長円形状を呈し、一端部側に歯部28cを有する第5連結部材を兼ねる第3旋回ギア28と、この第3旋回ギア28の歯部28cと噛み合う歯部30cを有し、同じく平面長円形状を呈したところの第2メインヒンジシャフト21の第1円形軸部21bと第2サブヒンジシャフト22の第1円形軸部22bとを第7A軸受孔30aと第7B軸受孔30bに回転可能に挿通させて設けた第7連結部材を兼ねる第4旋回ギア30とで構成されている。
次に、フリクショントルク創出機構Dは、第1メインヒンジシャフト7側に設けられた第1フリクショントルク創出機構34と、第2メインヒンジシャフト21側に設けられた第2フリクショントルク創出機構55とで構成されている。
このうち、第1フリクショントルク創出機構34は、第1メインヒンジシャフト7の側にのみ設けられており、それぞれの第3A軸受孔35aと第3B軸受35bへ第1メインヒンジシャフト7の第2変形軸部7dと第1サブヒンジシャフト8の第3円形軸部8dをそれぞれ回転可能に挿通させて第1ヒンジケース6の長穴6d内に所定間隔を空けて対置させた第3連結部材を兼ねる第1フリクションプレート35と、第4A軸受孔37cと第4B軸受孔37dへ第1メインヒンジシャフト7の第2変形軸部7dと第1サブヒンジシャフト8の第3円形軸部8dをそれぞれ回転可能に挿通させて第1ヒンジケース6の長穴6d内に所定間隔を空けて対置させたところのフリクション部37aを有する第4連結部材37と、変形挿通孔41aへ第1メインヒンジシャフト7の第2変形軸部7dを挿通係合させて、第1メインヒンジシャフト7のフランジ部7cと第1フリクションプレート35との間に介在させた第1フリクションワッシャー41と、さらに、その変形挿通孔42aに第1メインヒンジシャフトの第2変形軸部7dを挿通係合させて第4連結部材37のフリクション部37aとの間に介在させた第2フリクションワッシャー42と、後述する第1弾性手段38とで構成されている。尚、第1フリクションプレート35と第4連結部材37の第1サブヒンジシャフト8を挿通させる第3B軸受孔35b、第4B軸受孔37d側は、軸心を共通にしてスペーサー筒部35d、37eが一体に設けられている。さらに、第1フリクションプレート35の第3A軸受孔35aを囲んだ両面にはナナコメ加工部35c、35eが設けられ、第4連結部材37のフリクション部37aにも、とくに図5に示したように、ナナコメ加工部37fが設けられている。また、第1フリクションワッシャー41と第2フリクションワッシャー42の両面にもナナコメ加工部41b、41cと42b、42cが設けられ、安定したフリクショントルクを創出できるように工夫されている。
第2フリクショントルク創出機構55は、第2メインヒンジシャフト21の側にのみ設けられており、それぞれの第8A軸受孔43a、第8B軸受孔43bへ第2メインヒンジシャフト21の第2変形軸部21dと第2サブヒンジシャフト22の第3円形軸部22dをそれぞれ回転可能に挿通させて第2ヒンジケース23の長穴23d内に所定間隔を空けて対置させた第8連結部材を兼ねる第2フリクションプレート43と、第9A軸受孔44c、第9B軸受孔44dへ第2メインヒンジシャフト21の第2変形軸部21dと第2サブヒンジシャフト22の第3円形軸部22dをそれぞれ回転可能に挿通させて第2ヒンジケース23の長穴23d内に所定間隔を空けて対置させたところのフリクション部44aを有する第9連結部材44と、変形挿通孔56aへ第2メインヒンジシャフト21の第2変形軸部21dを挿通係合させて、第2メインヒンジシャフト21のフランジ部21cとフリクションプレート43との間に介在させた第3フリクションワッシャー56、さらに、その変形挿通孔57aに第2メインヒンジシャフト21の第2変形軸部21dを挿通係合させて第2フリクションプレート43と第9連結部材44のフリクション部44aとの間に介在させた第4フリクションワッシャー57と、後述する第2弾性手段58とで構成されている。尚、第2フリクションプレート43と第9連結部材44の第2サブヒンジシャフト22を挿通させる第8B軸受孔43bと第9B軸受孔44d側は、軸心を共通にしてスペーサー筒部43d、44eが一体に設けられている。さらに、第2フリクションプレート43の第8A軸受孔43aを囲んだ両面にはナナコメ加工部43c、43eが設けられ、第9連結部材44のフリクション部44aにも、とくに図16に示したように、ナナコメ加工部44fが設けられている。また、第3フリクションワッシャー56と第4フリクションワッシャー57の両面にもナナコメ加工部56b、56cと57b、57cが設けられ、安定したフリクショントルクを創出できるように工夫されている。
次に、吸込み機構Eについて説明する。この吸込み機構Eは第1ヒンジケース6側の第1メインヒンジシャフト7の側に設けた第1吸込み機構36と、第2ヒンジケース23側の第2メインヒンジシャフト21側に設けた第2吸込み機構45とから成る。
まず、第1吸込み機構36は、第4連結部材37の片面側に設けた固定カム部37bと、この固定カム部37bに対向した側に回転カム部47bを有し、第1メインヒンジシャフト7の第2変形軸部7dにその軸心部軸方向に設けた変形挿通孔47aを挿通係合させ、当該第1メインヒンジシャフト7に回転を拘束されつつ軸方向へ摺動可能に設けた第1カムフォロワー47と、後述する弾性手段Fの第1弾性手段38とで構成されている。
第2吸込み機構45は、第9連結部材44の片面側に設けた固定カム部44bと、この固定カム部44bに対向した側に回転カム部51bを有し、第2メインヒンジシャフト21の第2変形軸部21dにその軸心部軸方向に設けた変形挿通孔51aを挿通係合させ、当該第2メインヒンジシャフト21に回転を拘束されつつ軸方向へ摺動可能に設けた第2カムフォロワー51と、後述する弾性手段Fの第2弾性手段58とで構成されている。
次に、弾性手段Fは、第1メインヒンジシャフト7の側に設けた第1弾性手段38と第2メインヒンジシャフト21側に設けた第2弾性手段58とで構成されている。
このうち、第1弾性手段38は、第1カムフォロワー47に隣接して設けられた第1メインヒンジシャフト7の第2円形軸部7eを各挿通孔48aに挿通させて成る複数枚の皿バネ48と、この皿バネ48に隣接して設けられた変形挿通孔49aを有する押え用ワッシャー49と、第1メインヒンジシャフト7の雄ネジ部7iに取り付けたナット50とで構成されている。そして、ナット50を締めつけることにより、この第1弾性手段38は、第1吸込み機構36の第1カムフォロワー47を第4連結部材37の固定カム部37bに圧接させると共に、第1フリクショントルク創出機構34の第1フリクションプレート35の片側とフランジ部7cとの間、第1フリクションプレート35のもう片側とフリクション部37aとの間にフリクショントルクを創出する機能を営んでいる。
次に、第2弾性手段58は、第2カムフォロワー51に隣接して設けられた第2メインヒンジシャフト21の第2円形軸部21eを各挿通孔52aに挿通させて成る複数枚の皿バネ52と、この皿バネ52に隣接して設けられた変形挿通孔53aを有する押え用ワッシャー53と、第2メインヒンジシャフト21の雄ネジ部21iに取り付けたナット54とで構成されている。そして、ナット54を締めつけることにより、この第2弾性手段58は、第2吸込み機構45の第2カムフォロワー51を第9連結部材44の固定カム部44bに圧接させると共に、第2フリクショントルク創出機構55の第2フリクションプレート43の片側とフランジ部21cとの間、第2フリクションプレート43のもう片側とフリクション部44aとの間にフリクショントルクを創出する機能を営んでいる。
次に、上記した多軸ヒンジ4の動作につき説明する。とくに図19の(a)に示したように、第1筐体2に対し第2筐体3を閉じた開閉角度0°の閉成状態から、第2筐体3を第1筐体2に対して開くと、第1同期回転機構15と第2同期回転機構31が同時に動作して第1筐体2も開かれる。即ち、第2筐体3の開成操作に伴い、第2メインヒンジシャフト21と第2サブヒンジシャフト22に連結された第3旋回ギア28と第4旋回ギア30が第2サブヒンジシャフト22を支点に時計方向へ回転し、この第3旋回ギア28と第4旋回ギア30と噛み合っている第1メインヒンジシャフト7と第1サブヒンジシャフト8に連結された第2連結部材を兼ねる第1旋回ギア19と第10連結部材を兼ねる第2旋回ギア20が第1サブヒンジシャフト8を支点に反時計方向へ回転することになる。その結果、第2メインヒンジシャフト21と第1メインヒンジシャフト7に取り付けられている支持部材Bと取付部材Aがそれぞれ逆方向へ回転して第2筐体3と第1筐体2が同期して互いに反対方向へ開かれることになる。
尚、図19(a)〜(e)においては、第1筐体2側を基準に図示しているので、第2筐体3のみが回転しているように見えるが、実際には第1筐体2と第2筐体3は、第1同期回転機構15と第2同期回転機構31によって同じ角度で開成方向と閉成方向へ回転して開閉されることになる。
このようにして第1筐体2と第2筐体3は図19の(a)に示した閉成状態から、合計で図19の(e)に示したように360°まで開かれ、また、0°の位置まで閉じられることになる。即ち、360°まで開かれた第2筐体3と第1筐体2は、先ほどとは逆の方向へ回転させることによって、第1同期回転機構15と第2同期回転機構31を介して閉じられ、元の開閉角度0°の閉成状態に戻すことができるものである。
第1筐体2と第2筐体3の上記した開閉動作中においては、第1フリクショントルク創出機構34と第2フリクショントルク創出機構55が創出するフリクショントルクにより、第2筐体3と第1筐体2はフリーストップに停止でき、第1及び第2フリクショントルク創出機構34、55が創出するフリクショントルクにより、より一層安定的に停止保持させることができることから、タッチ式の第2筐体3に対するタッチ操作を行なっても、当該第2筐体3の停止位置が第1筐体2に対して安定するため、容易に第2筐体3が押された方向へ倒れてしまうことがないものである。
また、第1吸込み機構36と第2吸込み機構45により、実施例のものは、第1筐体2と第2筐体3の開閉角度0°と360°において、その手前で第1カムフォロワー47と第2カムフォロワー51の各回転カム部47bと51bの各凸部が第4連結部材37と第9連結部材44の固定カム部44bの各凹部へ落ち込むことにより、自動的に回転し、その停止位置を安定的に保つ(ラッチレス機能)ことができるものである。尚、この安定停止角度は、カム形状と設置位置を変えることにより、他の開閉角度においても機能するように構成することができる。
また、本発明に係る多軸ヒンジ4は、各ヒンジシャフト(第1メインヒンジシャフト7、第1サブヒンジシャフト8、第2メインヒンジシャフト21、第2サブヒンジシャフト22)の軸間距離を縮めることができたことから、第1筐体2と第2筐体3の開閉時に、当該第1筐体2と第2筐体3の各後端部の間に生じる間隙を極力縮小できているものである。
さらに、本発明に係る多軸ヒンジ4は、とくに図3に示したように、多軸ヒンジ4の内部構造が、第1ヒンジケース6、第2ヒンジケース23、及び第1筒状カバー13、第2筒状カバー14、第3筒状カバー32、第4筒状カバー33によって隠され、外部へ露出しないので、外観上すっきりとしたものになる上に、使用中にほこりやチリが多軸ヒンジ4の内部構造に付着して見苦しくなったり、誤作動することを防止できているものである。
したがって、本発明に係る多軸ヒンジ4によれば、ノートパソコン1をそれ本来の用い方で用いることができた上で、第1筐体2を第2筐体3に対して多軸ヒンジ4を介して互いに反対方向へ同期して折り曲げて、略L時形状にしたり、山形状にしたり、重ね合わせて平板状としたりして、第2筐体3を操作者側に向けてタブレットとして種々多様な用い方をすることができるものである。
本発明は以上のように構成したので、とくにノートパソコンのような電子機器やその他のもので、第1筐体と第2筐体を互いに同期させて開き、全部で360°の範囲で開閉させる場合の多軸ヒンジとして好適に用いられるものであるが、とくにノートパソコンを同時にタブレットとしての機能を有するものに用いて好適である。
A 取付部材
B 支持部材
C 同期回転機構
D フリクショントルク創出機構
E 吸込み機構
F 弾性手段
1 ノートパソコン
2 第1筐体
3 第2筐体
4 多軸ヒンジ
6 第1ヒンジケース
7 第1メインヒンジシャフト
8 第1サブヒンジシャフト
9 第1取付部材
10 第2取付部材
11 第1連結プレート
12 第2連結プレート
15 第1同期回転機構
16 第1ダブルギア(第1相互連結部材)
16c、16d、19c、20c、26c、26d、28c、30c 歯部
17 第1ギア
18 第2ギア
19 第1旋回ギア(第2連結部材)
20 第2旋回ギア(第10連結部材)
21 第2メインヒンジシャフト
22 第2サブヒンジシャフト
23 第2ヒンジケース
24 第1支持部材
25 第2支持部材
27 第3ギア
28 第3旋回ギア(第5連結部材)
29 第4ギア
30 第4旋回ギア(第7連結部材)
31 第2同期回転機構
34 第1フリクショントルク創出機構
36 第1吸込み機構
39 第3連結プレート
40 第4連結プレート
45 第2吸込み機構
55 第2フリクショントルク創出機構
B 支持部材
C 同期回転機構
D フリクショントルク創出機構
E 吸込み機構
F 弾性手段
1 ノートパソコン
2 第1筐体
3 第2筐体
4 多軸ヒンジ
6 第1ヒンジケース
7 第1メインヒンジシャフト
8 第1サブヒンジシャフト
9 第1取付部材
10 第2取付部材
11 第1連結プレート
12 第2連結プレート
15 第1同期回転機構
16 第1ダブルギア(第1相互連結部材)
16c、16d、19c、20c、26c、26d、28c、30c 歯部
17 第1ギア
18 第2ギア
19 第1旋回ギア(第2連結部材)
20 第2旋回ギア(第10連結部材)
21 第2メインヒンジシャフト
22 第2サブヒンジシャフト
23 第2ヒンジケース
24 第1支持部材
25 第2支持部材
27 第3ギア
28 第3旋回ギア(第5連結部材)
29 第4ギア
30 第4旋回ギア(第7連結部材)
31 第2同期回転機構
34 第1フリクショントルク創出機構
36 第1吸込み機構
39 第3連結プレート
40 第4連結プレート
45 第2吸込み機構
55 第2フリクショントルク創出機構
Claims (8)
- 端末機器の第1筐体と第2筐体を平行に配置した4本のヒンジシャフトを用いて開閉可能に連結する多軸ヒンジであって、第1ヒンジケース内に前記ヒンジシャフトを構成する第1メインヒンジシャフトと第1サブヒンジシャフトとを複数の連結部材を介して回転可能となるように配設して前記第1メインヒンジシャフトに前記第1筐体へ取り付ける取付部材を取り付け、第2ヒンジケース内に前記ヒンジシャフトの第2メインヒンジシャフトと第2サブヒンジシャフトとを複数の連結部材を介して回転可能となるように配設して前記第2メインヒンジシャフトに前記第2筐体へ取り付ける支持部材を取り付け、前記第1サブヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフト同士をそれぞれの両側に配置した相互連結部材を介して互いに回転可能に連結し、前記第1メインヒンジシャフトと前記第1サブヒンジシャフト及び前記第2メインヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトのそれぞれの一方の側に設けた第1同期回転機構と、前記第1メインヒンジシャフトと前記第1サブヒンジシャフト及び前記第2メインヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトのそれぞれの他方の側に設けた第2同期回転機構とにより、前記取付部材と前記支持部材が同期して反対方向へ回転すると共に、前記第1メインヒンジシャフトと前記第2メインヒンジシャフトが同時に回転するように構成し、前記第1メインヒンジシャフトと前記第2メインヒンジシャフトの側にそれぞれフリクショントルク創出機構と吸込み機構を設けたことを特徴とする、多軸ヒンジ。
- 前記取付部材は、第1メインヒンジシャフトの両端部側にそれぞれ取り付けられた第1取付部材及び第2取付部材と、これらの第1取付部材と第2取付部材を連結する第1及び第2連結プレートとでと構成し、前記支持部材は、前記第2メインヒンジシャフトの両端部側に取り付けられた第1支持部材及び第2支持部材と、これらの第1支持部材及び第2支持部材を連結する第3及び第4連結プレートとで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の多軸ヒンジ。
- 前記第1サブヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトの各両端部には筒状カバーが取り付けられ、これらの筒状カバーはその外側端面を前記取付部材と支持部材の外側端面と面一にしたことを特徴とする、請求項1に記載の多軸ヒンジ。
- 前記第1同期回転機構は、前記第1筐体と第2筐体の一側において、前記第1サブヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトを回転可能に挿通させて成る第1ダブルギアと、この第1ダブルギアのそれぞれの歯部と噛み合って前記第1メインヒンジシャフト及び前記第2メインヒンジシャフトを挿通係合させて取り付けられた第1ギア及び第2ギアと、前記第1メインヒンジシャフト及び前記第1サブヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させたところの一端部側に歯部を設けた第1旋回ギアと、この第1旋回ギアと噛み合い前記第2メインヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させて成るところの一端部側に前記第1旋回ギアの前記歯部と噛み合う歯部を有する第2旋回ギアとで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の多軸ヒンジ。
- 前記第2同期回転機構は、前記第1筐体と第2筐体の他側において、前記第1サブヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトを回転可能に挿通させて成る第2ダブルギアと、この第2ダブルギアのそれぞれの歯部と噛み合って前記第1メインヒンジシャフト及び前記第2メインヒンジシャフトを挿通係合させて取り付けられた第3ギア及び第4ギアと、前記第1メインヒンジシャフト及び前記第1サブヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させたところの一端部側に歯部を設けた第3旋回ギアと、この第3旋回ギアと噛み合い前記第2メインヒンジシャフトと前記第2サブヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させて成るところの一端部側に前記第3旋回ギアの前記歯部と噛み合う歯部を有する第4旋回ギアとで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の多軸ヒンジ。
- 前記フリクショントルク創出機構は、前記第1メインヒンジシャフトの側に設けた第1フリクショントルク創出機構と、前記第2メインヒンジシャフトに設けた第2フリクショントルク創出機構で構成され、前記第1フリクショントルク創出機構は前記第1メインヒンジシャフトに作用するものであり、前記第2フリクショントルク創出機構は前記第2メインヒンジシャフトに作用するものであることを特徴とする、請求項1に記載の多軸ヒンジ。
- 前記吸込み機構は、前記第1メインヒンジシャフトの側に設けた第1吸込み機構と、前記第2メインヒンジシャフトの側に設けた第2吸込み機構とで構成され、前記第1吸込み機構は前記第1メインヒンジシャフトに作用するものであり、前記第2吸込み機構は前記第2メインヒンジシャフトに作用するものであることを特徴とする、請求項1に記載の多軸ヒンジ。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の多軸ヒンジを備えたことを特徴とする、端末機器。
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