JP2016168936A - さんご採捕用無人潜水艇及びさんご採捕システム - Google Patents

さんご採捕用無人潜水艇及びさんご採捕システム Download PDF

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Abstract

【課題】沖縄県の漁業従事者にさんご採捕用無人潜水艇を行き渡させ、中国船のさんごの密猟・乱獲を抑止する。
【解決手段】さんご採捕用無人潜水艇2は、海面から深度300メートルの水圧に耐える船体と、船体の中の海水量を変化させて潜航及び浮上を可能とする浮潜手段と、海底面走行及び海底面上数メートルの海中の平行走行を可能にする走行手段と、走行方向を変える方向舵と、遠隔操作により走行方向前方のさんごが生息する海中を照らす照明手段4と、遠隔操作により前記照明手段4により照らされた海中のさんごを観察する観察手段と、を有している。これにより、さんごの生育状態を観察しながら、選択的にさんごを採取することが可能になる。更に、さんご採捕用無人潜水艇2を漁業従事者に行き渡らせ、結果的に、中国漁船によるさんごの密猟を抑止する効果が期待される。
【選択図】図1

Description

本発明は、さんご採捕用無人潜水艇及びさんご採捕システムに関する。
さんご漁は、約2000年の間、原始的な網によって行われている。即ち、さんご船が、海底で何でも引っ掛け引き倒す網を無闇に引き回し、とれるだけのさんごを引き上げる漁法が採られている。しかし、このさんご漁法では、引き上げに失敗したさんごは折れて深海底に落ちる。折れて深海底に落ちたさんごはポリプに変態したさんごであるため、再生能力がなく死滅する。このような漁法では、貴重なさんご資源が無駄になり、死んださんごによりさんご漁場が荒廃する。さんご環境保護、さんご漁場保護の観点から望ましくない。
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保護を図るための野生動植物の輸出入等に関するワシントン条約の保護対象の種の中に、さんごも含まれている。特に、沖縄県では、さんごを自然の貴重な財産と位置づけ、さんごの乱獲を防ぐため、さんごを選択的に獲ることが可能な無人潜水艇などに限り、沖縄県知事がさんご漁業の漁業許可証を発行している。
特許文献1には、漁船及び貨客船の格納箱からウインチを用いて海面上に下ろされ、以後自由に漁船及び貨客船から離れて航行及び潜水航行できる小型潜水艇が紹介されている。又、特許文献2には、空気圧の注入、排出で船体に係る浮力を調整する浮沈ドックを備える簡易船体浮上装置が提案されている。
特開2004−9865号公報 特開2010−260424号公報
1971年4月に深海有人潜水艇「はくよう」が官主導で開発され進水した。この「はくよう」で、さんごの生える海底に降りて、さんごを直接眼で見て探しこれと選んだ原木だけをマニュピレーターを使って注意深く採取すれば、良質で大きな原木だけを効率よく採取できると考えられ、さんご漁関係者の期待が高まった。
しかし、「はくよう」のような有人潜水艇は、つくるにも動かすにも莫大な費用がかかる。又、沖縄県知事がさんご漁に条件としている無人潜水艇も、非常に高価であるため、沖縄県知事からさんご漁業の漁業許可証を得ているのは、わずか2件である。
一方、1997年に締結された日中漁業協定で、中国漁船が自由に操業できる水域に沖縄近海が設定されており、中国船には操業制限がない。そのため、中国漁船によるさんごの密猟を黙認せざるを得ない状況が続いている。
沖縄県の多くの漁民がさんご漁業の漁業許可証を得るために、無人潜水艇を所有する必要がある。沖縄県の多くの漁民がさんご漁業の漁業許可証を得て、沖縄近海で沖縄県の多くの漁民がさんご漁を行えば、中国漁船によるさんごの密猟を抑止できることが期待される。
そこで、本発明は、沖縄県の漁民に行き渡る安価なさんご採捕用無人潜水艇及びさんご採捕システムを提供することを目的とする。
本発明の第1側面のさんご採捕用無人潜水艇は、海面から深度300メートルの水圧に耐える船体と、遠隔操作により前記船体の中の海水量を変化させて潜航及び浮上を可能とする浮潜手段と、遠隔操作により海底面走行及び海底面上数メートルの海中の平行走行を可能にする走行手段と、遠隔操作により走行方向を変える方向舵と、遠隔操作により走行方向前方のさんごが生息する海中を照らす照明手段と、遠隔操作により前記照明手段により照らされた海中のさんごを観察する観察手段と、を有することを特徴とする。
第2側面のさんご採捕システムは、さんご採捕用無人潜水艇と、前記さんご採捕用無人潜水艇へ空気を供給する可撓性ホース及び前記さんご採捕用無人潜水艇を遠隔制御するための通信線により接続され、海上を走行又は停止する母船と、から構成されるシステムであって、前記母船は、遠隔制御により、前記さんご採捕用無人潜水艇を潜航及び浮上させ、海底面走行及び海底面上数メートルの海中の平行走行させ、走行方向を変え、さんごが生息する海中を照らし、照らされた海中のさんごを観察し、さんごを選択的に採捕できることを特徴とする。
本発明のさんご採捕用無人潜水艇及びさんご採捕システムは、海面から深度300メートルの水圧に耐える船体と、遠隔操作により船体の中の海水量を変化させて潜航及び浮上を可能とする浮潜手段と、遠隔操作により海底面走行及び海底面上数メートルの海中の平行走行を可能にする走行手段と、遠隔操作により走行方向を変える方向舵と、遠隔操作により走行方向前方のさんごが生息する海中を照らす照明手段と、遠隔操作により前記照明手段により照らされた海中のさんごを観察する観察手段と、を有している。これにより、沖縄県の漁業従事者に行き渡る安価な価格のさんご採捕用無人潜水艇及びさんご採捕システムを提供することが可能になる。さんご漁場で操業する日本船が増加すれば、結果的に、中国漁船等によるさんごの密猟を抑止する効果が期待される。
本発明の実施形態のさんご採捕システムの概要を説明する図 図1中の無人潜水艇の概略を示す外観図 図1中の無人潜水艇の船体が潜航及び浮上する仕組みを説明する図 図1中の無人潜水艇が平行走行する仕組みを説明する図 図1中の母船における遠隔操作装置とバルブ制御の関係を説明する図 無人潜水艇が備えるマニュピュレータの動作を説明する図 無人潜水艇がさんご採捕用の網を曳航する動作を説明する図 サンドポンプにより海水と共にさんごの破片を吸い上げる動作を説明する図
以下に本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態のシステム構成)
図1は、本発明の実施形態のさんご採捕システムの概要を説明する図である。
本発明の実施形態のさんご採捕システムは、海上に停泊する母船1と、海中を潜航又は/及び浮上し、水平走行する無人潜水艇2と、両者を接続するアンビリカル3とから構成されている。アンビリカル3は、母船1上の図示しない第1のエアコンプレサから無人潜水艇2を潜航又は/及び浮上させるために用いる高圧の空気を供給する第1のパイプと、母船1上の図示しない第2のエアコンプレサにより無人潜水艇2の周辺の海水を母船1へ吸い上げる第2のパイプが内蔵されている。
アンビリカル3には、母船1上の図示しない発電機又は蓄電池等の電源から無人潜水艇2の照明手段4、図示しないカメラ、マニュピュレーター5等を動作させるための電力を供給する電源ケーブルが内蔵されている。更に、母船1上から無人潜水艇2を遠隔操作すると共に、無人潜水艇2が備えるカメラ映像を母船1上の図示しないモニタで見るための通信ケーブルが内蔵されている。
(無人潜水艇の構成)
図2(a)は潜水艇2の上面図であり、図2(b)は潜水艇2の前面図であり、図2(c)は潜水艇2の左側面図である。
潜水艇2は、横幅約4.0m、高さ約1.5m、奥行き約1.2mの寸法であり、海水を含まない重量は約700kgである。潜水艇2は、例えば、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics、FRP)等の材質により作られている。潜水艇2は、海水中での姿勢を水平に保つため、右の翼21Rと左の翼21Lとを備えている。右の翼21Rと左の翼21Lとを合わせた両翼21の寸法が、船体の横幅の寸法となっている。又、潜水艇2の前面には、海中や海底を観察するために照らす照明手段22(22R、22L)を備えている。照明手段22は、例えば、LED等により構成される。潜水艇2の前面中央部には、海中及び海底を撮影するカメラ23が取り付けられている。
更に、カメラ23の両脇には、さんごを挟んで切り取る蟹の鋏のような形状のマニュピレーター24(24R,24L)が折り畳まれた状態で取り付けられている。
図2(c)に示された左側面図潜水艇2の後部下方には、さんご網を収納する網収納庫25が取り付けられている。
(無人潜水艇の動作)
本発明の実施形態の無人潜水艇の動作について、(I)潜航及び浮上の仕組みと、(II)平行走行する仕組みと、(III)遠隔制御の動作と、(IV) マニュピュレータの動作と、(V) さんご採捕用の網を曳航する動作と、(VI)さんごの破片を吸い上げる動作と、に分けて説明する。
(I)潜航及び浮上の仕組み
図3(a)〜(c)は、図1中の無人潜水艇の船体が潜航及び浮上する仕組みを説明する図であり、図3(a)は潜水艇が海面に浮いている状態を示す図であり、図3(b)は潜水艇が潜航(沈下)中の状態を示す図であり、図3(c)は潜水艇が海中を浮上中の状態を示す図である。尚、図3(a)〜(c)は、発明の理解を容易にするため、潜水艇の形状を単純化して描かれている。
潜水艇2の質量及び体積をそれぞれM及びWとし、潜水艇2中の海水の容積及び海水の比重をそれぞれw及びρとして、図3(a)〜(c)について説明する。
図3(a)では、重力加速度をgとすると、潜水艇には、下方向に(M+ρw)gの重力が働く。一方、潜水艇には、アルキメデスの原理から、潜水艇が排除した海水の重さに等しい浮力が上向きに働く。図3(a)では、潜水艇は海面に浮いており、潜水艇全体は海水中にないので、浮力<ρWg(潜水艇全体が海中のとき受ける浮力)となり、潜水艇は、潜水艇2中の海水の容積wを調整することにより、浮力=(M+ρw)gを満たして、海面上に浮いている。
図3(b)では、潜水艇2は、上部に取り付けられた図示しないアンビリカル3を介して、母船1上の図示しないエアコンプレッサーから空気を抜かれている。それに伴い、潜水艇1の底部に設けられているバルブが内側に開き、潜水艇2中の海水の容積wが増加している。潜水艇には、下方向に(M+ρw)gの重力が働き、上方向にρWgの浮力が働き、(M+ρw)g=ρWgを満たしている。
海水の比重ρは、一定値ではなく、海面からの深度が増すと増加する。従って、潜水艇は、潜水艇2中の海水の容積wを微増させることにより、海水中を沈下して行く。
図3(c)では、潜水艇2は、上部に取り付けられた図示しないアンビリカル3を介して、母船1上の図示しないエアコンプレッサーから空気を供給されている。それに伴い、潜水艇の底部に設けられているバルブが外側に開き、潜水艇2中の海水の容積wが減少している。潜水艇には、下方向に(M+ρw)gの重力が働き、上方向にρWgの浮力が働き、(M+ρw)g=ρWgを満たしている。
海水の比重ρは、一定値ではなく、海面からの深度が増すと増加する。従って、潜水艇は、潜水艇2中の海水の容積wを微減させることにより、海水中を浮上して行く。
(II)平行走行する仕組み
図4(a),(b)は、図1中の無人潜水艇が平行走行する仕組みを説明する図であり、図4(a)は潜水艇が海水を吸っている状態を示す図であり、図4(b)は潜水艇が海水を後方へ吐き出している状態を示す図である。
図4(a),(b)において、潜水艇には、(M+ρw)gの重力が下方向に働き、上方向にρWgの浮力が働き、(M+ρw)g=ρWgを満たしている。ここでの海水の比重ρは、海底付近の海水の比重である。
図4(a)では、潜水艇2は、上部に取り付けられた図示しないアンビリカル3を介して、母船1上の図示しないエアコンプレッサーから空気を抜かれ、潜水艇2の底部に設けられているバルブが内側に開き、潜水艇2中の海水の容積wが増加し、潜水艇2は、少し下方へ動く。次の瞬間に、図4(b)に示したように、潜水艇2は、上部に取り付けられた図示しないアンビリカル3を介して、母船1上の図示しないエアコンプレッサーから空気を供給され、潜水艇の後方に設けられているバルブが外側に開き、海水が潜水艇2の後方へ吐き出される。これに伴い、潜水艇2は、やや浮上しながら右方向へ進む。図4(a)と図4(b)の動作を繰り返すことにより、潜水艇2は、海水中をほぼ平行に走行する。
図4(a),(b)に基づいて説明した水平走行の仕組みは、一例に過ぎない。母船1のポンプにより、海面近くの海水を汲み上げ、アンビリカル3を介して、潜水艇2の後方から海水を吐き出すようにしてもよい。このようにすれば、潜水艇2の中の海水量を変化させずに、水平方向の推進力が得られるので、図4(a)と図4(b)の動作を繰り返す方法よりも上下動の少ない平行走行が可能になる。
(III)遠隔制御の動作
図5(a),(b)は、図1中の母船における遠隔操作装置とバルブ制御の関係を説明する図であり、図5(a)は母船1上の遠隔操作装置の一例を示す図であり、図5(b)は潜水艇2の動作状態と母船1のコンプレッサの吸う吐く状態及び潜水艇底面のバルブの開閉の関係を示す図である。
図3(a)〜(c)を参照しつつ、母船1上の遠隔操作装置による潜水艇2の潜航及び浮上の動作を説明する。
図5(a)に示された遠隔操作装置は、潜水艇2を操作する操作卓31と潜水艇2のカメラ23が撮影した海中の映像を写すモニタ35とを有している。操作卓3は、潜水艇2を潜水浮上させる潜水浮上ドライバ32と、潜水艇2を平行走行させる際の速度を調整する速度ドライバ33と、潜水艇2を左右に旋回させるハンドル34とを有している。
潜水浮上ドライバ32を潜水側に倒すと、図5(b)に示すように、母船1のコンプレッサは空気を吸う。このときの潜水艇2の底面のバルブは内側へ開き、潜水艇2中の海水の容積wが増加することにより、潜水艇2は海底へ向かい潜水する(図3(b)参照)。
一方、潜水浮上ドライバ32を浮上側に倒すと、図5(b)に示すように、母船1のコンプレッサは空気を吐く。このときの潜水艇2の底面のバルブは外側へ開き、潜水艇2中の海水の容積wが減少することにより、潜水艇2は海面へ向かい浮上する(図3(c)参照)。
更に、潜水浮上ドライバ32を停止の位置にすると、図5(b)に示すように、母船1のコンプレッサは停止し、潜水艇2の底面のバルブは閉じる。そのため、潜水艇2は、重力(M+ρw)gと浮力ρWgとが等しくなる深度の海水中で停止する。
速度ドライバ33を低から高へ徐々に移動すると、図4(a)及び図4(b)における空気の吸う吐く量が増加するように、母船1上のコンプレッサの出力が大きくなるように制御される。
ハンドル34が時計方向に回されると、潜水艇2の後方に水平に偶数配置されたバルブの内の左側のバルブを右側のバルブより大きく外側へ開くことにより、右旋回する。逆に、ハンドル34が反時計方向に回されると、潜水艇2の後方に配置された右側のバルブを左側のバルブより大きく外側へ開くことにより、左旋回する。
(IV)マニュピュレータの動作
図6は、無人潜水艇が備えるマニュピュレータの動作を説明する図である。
無人潜水艇2が備える照明手段22により海底に生息するかんごを探し、マニュピュレータ24で、例えば宝石さんごの生木を持ち上げたり、落木を掴み取ったりする。マニュピュレータ24の握力は、例えば、10kgwに設定される。尚、マニュピュレータ24に、例えば、50kgw以上の力が加わった場合は、例えば、マニュピュレータ24の蝶番部分が抜ける構造である。50kgw以上の力が加わってもマニュピュレータ24の蝶番部分が抜けない構造にすると、潜水艇2自体が身動きできなくなる危険があるためである。
更に、宝石さんごは、被上に硬質であるため、2つのマニュピュレータ24R,24Lの内の一方を、図示しないダイヤモンドカッターに替えて、1つのマニュピュレータ24Rで宝石さんごを掴み、マニュピュレータ24Rで掴んだ宝石さんごの根元部分をダイヤモンドカッターで切断して採捕するようにしてもよい。
(V)さんご採捕用の網を曳航する動作
図7は、無人潜水艇がさんご採捕用の網を曳航する動作を説明する図である。
潜水艇2の後方の網収納庫25には、鎖26とさんご網27が収納されており、図7に示されているように、潜水艇2は、鎖26を介して取り付けられたさんご網27をの後方に引き摺りながら平行走行する。このさんご網27により、マニュピュレータ24により採り損ねたさんごや海底に落ちているさんごを採捕することができる。
尚、従来のさんご船によるさんご網によるさんご漁法に較べ、無人潜水艇2の平行走行の推進力は格段に小さいため、海底で引っ掛かったさんごを無闇に引き回すといった乱暴なさんご漁はできない。
(VI)さんごの破片を吸い上げる動作
図8は、サンドポンプにより海水と共にさんごの破片を吸い上げる動作を説明する図である。
母船1が有する2つのエアーコンプレッサを利用して、サンドポンプ(水中エレベータ)を構成することができる。吐き出される空気圧が一定であるとき、ベルヌーイの定理から、空気の噴出口を小さくする程、噴出口が吐き出される空気の流速は速くなる。この原理を利用して、母船1が有する一方のエアーコンプレッサから吐き出す空気をアンビリカル3の一方のパイプラインを介して海底に高速の空気を吐き出し、海底に埋もれた死んださんごや折れたさんごを海水や海底の砂と共に浮上させ、もう一方のパイプラインで海底に埋もれた死んださんごや折れたさんごを海水と共に母船1のもう一方のエアーコンプレッサで吸い上げる。
(実施形態の効果)
本発明の実施形態のさんご採捕用無人潜水艇及びさんご採捕システムによれば、潜水艇に高額な推進機やモーターを設けることなく、潜水艇の潜航及び浮上、並びに海中の平行走行が可能であるので、従来の潜水艇に較べて格段に低廉な価格で潜水艇を作ることができる。無人潜水艇を所有することで、沖縄県の多くの漁民が沖縄県におけるさんご漁業許可証を得ることにより、沖縄近海で沖縄県の多くの漁民がさんご漁を行えば、中国漁船によるさんごの密猟を抑止できることが期待される。
又、無人潜水艇は、照明手段、カメラ、マニュピュレータ等を備えているので、さんごの生育状態を観察しながら、選択的にさんごを採取することが可能である。
更に、無人潜水艇は、さんご網による曳航や、サンドポンプにより海水と共にさんごの破片を吸い上げることができるので、海底に埋もれた死んださんごや折れたさんごを資源として有効活用できると共に、さんごが生息する海底の自然環境の改善が期待される。
(変形例)
本発明の実施形態の説明中では言及しなかったが、海中の斜面を潜水艇で航行する際は、潜水艇の内部の図示しない錘の位置を前後にずらして、潜水艇の姿勢を制御しても良い。
又、本発明の実施形態の動作の説明の都合上、海流や夜と昼の温度差による潮の流れの影響については言及しなかったが、潜水艇は、海流や潮の流れに逆らって走行するのではなく、海流や潮の流れに乗って移動しつつ、上述した動作に従って、潜航及び浮上、並びに海中の平行走行を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の構成又は実施形態を取ることができる。
1 母船
2 無人潜水艇
3 アンビリカル
4,22,22R,22L 照明手段
5,24,24R,24L マニュピュレータ
21,21R,21L 翼
23 カメラ
25 網収納庫
26 鎖
27 さんご網
31 操作卓
32 潜水浮上ドライバ
33 速度ドライバ
34 ハンドル
35 モニタ

Claims (7)

  1. 海面から深度300メートルの水圧に耐える船体と、
    遠隔操作により前記船体の中の海水量を変化させて潜航及び浮上を可能とする浮潜手段と、
    遠隔操作により海底面走行及び海底面上数メートルの海中の平行走行を可能にする走行手段と、
    遠隔操作により走行方向を変える方向舵と、
    遠隔操作により走行方向前方のさんごが生息する海中を照らす照明手段と、
    遠隔操作により前記照明手段により照らされた海中のさんごを観察する観察手段と、
    を有することを特徴とするさんご採捕用無人潜水艇。
  2. 前記浮潜手段は、
    前記船体内へ海水を出し入れすることにより前記船体の比重を変化させることを特徴とする請求項1に記載のさんご採捕用無人潜水艇。
  3. 前記走行手段は、
    エアコンプレッサにより送り込まれる空気圧を推進力として海中の平行走行を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のさんご採捕用無人潜水艇。
  4. 遠隔制御により前記観察手段により観察された海中のさんごを掴んで切り取るマニュピュレータを更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のさんご採捕用無人潜水艇。
  5. 前記船体の走行方向に対して後方にさんご採捕用の網を曳航できるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のさんご採捕用無人潜水艇。
  6. 前記エアコンプレッサにより前記船体内に送り込まれる空気圧を海中に放出し、逆流を利用して、さんごの破片を海水と共に吸い上げるサンドポンプを更に備えることを特徴とする請求項3に記載のさんご採捕用無人潜水艇。
  7. さんご採捕用無人潜水艇と、前記さんご採捕用無人潜水艇へ空気を供給する可撓性ホース及び前記さんご採捕用無人潜水艇を遠隔制御するための通信線により接続され、海上を走行又は停止する母船と、から構成されるシステムであって、
    前記母船は、遠隔制御により、前記さんご採捕用無人潜水艇を
    潜航及び浮上させ、
    海底面走行及び海底面上数メートルの海中の平行走行させ、
    走行方向を変え、
    さんごが生息する海中を照らし、
    照らされた海中のさんごを観察し、
    さんごを選択的に採捕できることを特徴とするさんご採捕システム。
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