JP2016168293A - X線画像診断装置及び画像転送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】X線受像器のデータ量が伝送路の転送速度の制限を超える場合であっても、全体像を描画しながら関心領域を詳細に描画することが可能なX線画像診断装置及び画像転送方法を提供する。【解決手段】撮影装置10と操作装置20(表示装置25)とが通信ケーブル29(伝送路)を介して接続されたX線画像診断装置1において、撮影装置10はX線画像を圧縮して転送する画像圧縮器16を備える。画像圧縮器16は、透視像のフレームレート、基準間引き数、及び転送限界値に応じてROI(関心領域)のサイズを決定する。またROIの内側領域については間引きなし、ROIの外側領域については基準間引き数で間引き処理を行ってデータ量を縮小した圧縮画像を生成し、操作装置側へ転送する。操作装置は圧縮画像を復元する画像復元器を有する。【選択図】図1

Description

本発明はX線画像診断装置及び画像転送方法に係り、特に、大視野FPDで得た透視像の転送に好適な画像転送技術に関する。
従来より、FPD(Flat
Panel Detector)等のX線受像器により検出した透過X線データを画像化し表示するX線画像診断装置が利用されている。例えば、動画像である透視像を撮影する透視撮影装置では、FPDから操作卓の表示装置側へ画像を転送する際、通信ケーブルを介して送信することが多い。例えばギガビットイーサネット(登録商標)の論理速度は1[Gbps]なので、125[MB/sec]の速度を持つ。また近年は3000×3000画素程度の大視野FPDが使用されることが多い。この大視野FPDの画像データ量は1枚当たり18[MB]にもなる。そのため、動画の基準である30[フレーム/秒]の速度で画像を転送する場合は、18[MB]×30[フレーム/秒]=540[MB/sec]の転送速度が必要になり、ギガビットイーサネット(登録商標)の論理速度を超えてしまうという問題が生じている。
このように転送する画像データ量が伝送媒体の論理速度を超えてしまうような場合には、従来は、フレームレートを下げたり、またはフレームレートを下げずに画像全体にわたって一様に画素を間引いたり、或いは2×2、3×3等の周辺の画素を加算して1画素として画像全体の解像度を下げてから送信するという方法をとっていた。また、特許文献1には、大容量の画像データを低速の伝送ラインで転送する場合に、まずX線データ数を縮小して転送してプレビュー画像を表示し、その後、関心画像について不足X線データを要求して分解能が高い正式な画像を表示させる技術について記載されている。
特開2004−267601号公報
しかしながら、上述のフレームレートを下げる方法では、動画としての更新間隔があいてしまう。また、最初にX線データ数を縮小して転送してプレビュー画像を表示し、後から関心領域の詳細な画像を表示する方法では、リアルタイムの情報を見ることができないという問題があった。また、画素を間引く方法や複数の画素を加算して1画素とする方法では、診断部位も間引かれたり加算されたりしてしまい、正確な診断の妨げになってしまう。これでは大視野FPDの利点を十分に活用できないこととなる。
一方、例えばカテーテル先端部分を詳細に見たい場合、マトリクスサイズを大視野FPDの一部に制限することによりフレームレートを確保する方式がある。しかしながら、この場合は着目部位の周りの部分の情報が皆無となり、全体が見渡せず不便である。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、X線受像器のデータ量が伝送路の転送速度の制限を超える場合であっても、全体像を描画しながら関心領域を詳細に描画することが可能なX線画像診断装置及び画像転送方法を提供することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、被写体にX線を照射するX線源及び前記被写体を透過したX線を検出するX線受像器を含む撮影装置と、前記撮影装置と伝送路を介して通信接続され、前記X線受像器により検出したX線に基づいて生成されたX線画像を表示する表示装置と、前記伝送路の転送限界値及び前記X線画像に設定された関心領域に基づいて前記関心領域の内側と外側とで異なる間引き数を設定し、設定した間引き数に基づきデータ量を縮小した圧縮画像を生成し、前記伝送路に出力する画像圧縮部と、前記伝送路を介して前記画像生成部から転送された前記圧縮画像を元のサイズの画像に復元する復元処理部と、復元された画像を前記表示装置に表示する表示制御部と、を備えることを特徴とするX線画像診断装置である。
また第2の発明は、X線画像診断装置の撮影装置と表示装置とを通信接続する伝送路の転送限界値及びX線画像に設定された関心領域に基づいて、前記撮影装置に設けられる画像圧縮器が前記関心領域の内側と外側とで異なる間引き数を設定し、設定した間引き数に基づきデータ量を縮小した圧縮画像を生成するステップと、前記画像圧縮器が前記伝送路に前記圧縮画像を出力するステップと、前記伝送路を介して前記画像圧縮器に通信接続された画像復元器が、前記伝送路を介して転送された前記圧縮画像を元のサイズの画像に復元するステップと、前記表示装置が復元された画像を表示するステップと、を含むことを特徴とする画像転送方法である。
本発明により、X線受像器のデータ量が伝送路の転送速度の制限を超える場合であっても、全体像を描画しながら関心領域を詳細に描画することが可能なX線画像診断装置及び画像転送方法を提供できる。
本発明に係るX線画像診断装置1の全体構成図 画像の圧縮、転送、及び復元に関する機能構成図 透視像5に設定されるROI領域51とROI以外の領域52について説明する図 透視像の転送処理の手順を示すフローチャート 設定画面6の一例 設定画面6においてフレームレート「15[フレーム/秒]」が選択された状態 設定画面6においてフレームレート「30[フレーム/秒]」が選択された状態 設定画面6においてフレームレート「60[フレーム/秒]」が選択された状態 画像の圧縮処理の手順を説明する図 画像の復元処理の手順を説明する図 設定画面6においてROI位置が移動操作された状態を示す図 設定画面6においてROIサイズが変更操作された状態を示す図 間引き数の態様について説明する図。(a)ROI内を「間引きなし」としてROI外の間引き数を算出する例、(b)ROI内とROI外とで異なる間引き数を設定する例、(c)ROI外の間引き数を小さくして、「間引きなし」の領域(ROI74b)を縮小した例、 ROIサイズ(選択肢68)を指定可能な設定画面6Aの一例 設定画面6AにおいてROIサイズ「500(×500)」が選択された状態 X線絞り位置に応じて画像の間引き数を連動させる透視像の転送処理の手順を示すフローチャート X線絞り位置に応じた間引き数の例を示す図
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して画像診断装置1の全体構成について説明する。
本発明に係るX線画像診断装置1は、被写体3にX線を照射して動画像である透視像を撮影するX線透視機能を有する装置である。以下の説明では、本発明に係るX線画像診断装置1の一例として、寝台下面にX線受像器15が設けられたX線透視装置について説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、Cアーム型のX線透視装置等のように、X線管12とX線受像器15とが対向配置され、透視撮影を行うことが可能な全てのX線画像診断装置に適用できる。
図1に示すように、X線画像診断装置1は、撮影装置10、操作装置20、及び被写体3を寝載する寝台14を備える。撮影装置10と操作装置20とは通信ケーブル29(伝送路)を用いて通信接続される。
撮影装置10は、高電圧発生装置11及びX線管12を備えたX線源、X線管12に設けられるX線絞り13、X線管12に被写体3を介して対向配置されるX線受像器15、X線受像器15において検出した透過X線データに基づいて作成されるX線画像に対して間引き処理を施し圧縮画像を生成する画像圧縮器16等を備える。操作装置20は、画像復元器22、記憶装置23、入力装置24、表示装置25、及び制御装置21等を備える。
X線源は、X線管12及び高電圧発生装置11を備え、高電圧発生装置11から電力供給を受けてX線管12から所定の線量のX線を発生させる。X線源の動作は制御装置21から送信される制御信号に従って制御される。またX線源にはX線絞り13が設けられる。X線絞り13は複数のX線遮蔽板を有し、制御装置21からの制御信号に従ってX線遮蔽板を移動させることにより所望の形状のX線照射領域を形成する。
X線受像器15は、例えばシンチレータとフォトダイオードの組み合わせによって構成されるX線検出素子を2次元配列したフラットパネルディテクタ(FPD)であり、被写体3を介してX線源に対向する位置に設けられる。例えば寝台14の天板の下面にX線受像器15が設置される。X線受像器15は、X線管12から照射され被写体3を透過したX線である透過X線を検出し、そのX線強度に応じた電気信号に基づいてX線画像を作成する。本実施の形態では、例えば3000×3000画素程度の画素数を有する大規模FPDを使用する場合を想定して説明するが、画素数はこれに限定されない。本発明に係る画像転送方法は、X線受像器15にて得た画像データ量が通信ケーブル29の速度を超えるすべての場合に適用できる。
X線受像器15の各検出素子は、被写体3を透過したX線を検出し、その強度に応じた電気信号に変換し、変換した電気信号である透過X線データに基づいてX線画像を作成する。作成されたX線画像は画像圧縮器16に送られる。
X線受像器15と画像圧縮器16とは専用ケーブル19で接続されることが好ましい。またはケーブル等を介さずに直接接続される構成、或いは画像圧縮器16がX線受像器15に含まれ一体的な構造をなすものとしてもよい。
画像圧縮器16は、X線受像器15により作成されたX線画像に対し間引き処理を行って圧縮画像を作成する。間引き処理は、X線画像が通信ケーブル29の転送限界値以下のデータ量となるように縮小する処理である。間引き処理の詳細については後述する。画像圧縮器16は、作成した圧縮画像を通信ケーブル29へ出力し、操作装置20の画像復元器22へ送信する。圧縮画像の先頭部には、ROI情報や各領域の間引き数等、圧縮画像の復元に関する情報が付加情報として記録される。
通信ケーブル29は、画像データの高速伝送が可能な伝送路であり、例えばギガビットイーサネット(登録商標)等が好適である。通信ケーブル29は、操作装置20と撮影装置10との間で制御信号等を互いに伝送する制御ライン、及び画像圧縮器16から画像復元器22へ画像データを転送するデータラインを双方含む構成としてもよいし、制御ラインとデータラインとを別とする構成としてもよい。
画像復元器22は、画像圧縮器16から転送された圧縮画像を取得し、圧縮画像の先頭部に記録された付加情報に基づいて画像の復元(逆計算)を行う。これにより画像圧縮器16で作成された圧縮画像を元のサイズのX線画像に戻す。画像の復元処理の詳細については後述する。画像復元器22は、復元した画像を記憶装置23に記憶するとともに表示装置25へ送る。
記憶装置23は、画像復元器22により復元された画像を記憶する。また記憶装置23には、透視撮影動作に関するプログラムや各種撮影条件、及び後述する画像転送処理に必要なプログラム及びデータ等が予め記憶されている。
制御装置21は、CPU(Central
Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されるコンピュータである。制御装置21は、入力装置24から入力された入力信号に基づいてX線源におけるX線曝射の動作制御を行ったり、画像受像器15における画像の作成、画像圧縮器16及び画像復元器22における画像の圧縮、転送、復元に関する処理、表示装置25における表示動作等の制御を行う。
表示装置25は、CRTや液晶パネル等により構成され、X線画像や制御装置21から入力される表示データ等を表示する。本実施の形態では、表示装置25は2つの表示画面61、62を有する例について説明するが(図5等参照)、表示画面の数は1つとしてもよいし、3つ以上の表示画面を有するものとしてもよい。
入力装置24は、例えば、キーボードやマウス等の入力装置であり、操作者によって入力される各種の指示や情報を制御装置21に入力する。操作者は、表示装置25及び入力装置24等の外部機器を使用して対話的に操作を行う。なお入力装置24は、表示装置25の表示画面と一体的に構成されたタッチパネル等としてもよい。
次に、図2を参照して、本発明に係るX線画像診断装置1の機能構成について説明する。図2に示すように、X線画像診断装置1は、間引き処理部161、画像生成部162、伝送路(通信ケーブル)29、復元処理部221、制御部(制御装置)21を有する。
間引き処理部161は、X線受像器15から被写体3を透過したX線データを取得する。また間引き処理部161は、制御部(制御装置)21から間引き処理に必要な情報であるROI情報、フレームレート指定情報、転送限界値を取得する。間引き処理部161は、ROI情報、フレームレート指定情報、転送限界値に基づいて動画像(透視像)の各フレームについて画像の間引き処理を行う。本発明の間引き処理では、間引き処理部161は、ROI情報に基づいて1フレームのX線画像内に異なる間引き数の領域を設定する。つまり、詳細に描画する高解像度領域と、高解像度領域よりも低い解像度で描画する低解像度領域とを1フレームのX線画像内に設ける。例えば、関心領域(ROI;Region of Interest)の内側領域(以下、ROI内という)を高解像度領域とし、関心領域の外側領域(以下、ROI外という)を低解像度領域とする。ROIは、後述するように操作者から指定された範囲及び位置の領域としてもよいし、画像圧縮器16(間引き処理部161)が算出した範囲及び位置の領域としてもよい。
図3は、透視像5に設定される高解像度領域51と低解像度領域52の一例を示す図である。関心領域であるROIの内側領域を高解像度領域51として鮮明に描画する一方で、ROIの周辺領域については間引き処理によって低解像度で描画する。これにより、画像のデータ量を通信ケーブル29の転送限界値以下に収める。したがって、作成したX線画像のデータ量が大きく転送可能なデータ量を超える場合であっても転送可能となり、ROI内については詳細な画像を得るとともに、ROIの周囲の情報も参照可能となる。
間引き処理部161は、間引き処理において高解像度領域51及び低解像度領域52の各領域の間引き数を設定、或いは算出する。例えば高解像度領域51については、間引き数「0」(間引きなし)を設定して元のX線画像の解像度(X線受像器15の最大の解像度)のデータ量とする。一方で、低解像度領域52については、全体の画素数、1画素当たりのデータ量、ROIサイズ、及び転送限界値に応じて間引き数を算出する。間引き処理は、画素を間引く方法としてもよいし、周囲の複数の画素(2×2画素、3×3画素等)を加算して1画素とする方法としてもよい。
高解像度領域51(ROI内)を間引きなしとする場合、低解像度領域52(ROI外)の間引き数は、以下の式(1)により求められる。
Figure 2016168293
例えば、全体の画像サイズを「3000×3000」、ROIサイズ(ROI範囲)を「1000×1000」、1画素あたりのデータ量を2バイト、フレームレートを30[フレーム/秒]、通信ケーブル29の転送限界値を125MB/secとすると、式(1)により以下のようになる。
Figure 2016168293
この場合、画像圧縮器16は、ROI内51については間引きなし、ROI外52については「7.384」以上の間引き数で間引いた画像データを作成する。
画像生成部162は、間引き処理部161により各領域51、52に設定された間引き数でX線画像を間引き処理し、データ量を縮小した圧縮画像を生成する。画像生成部162は、生成した圧縮画像の例えば先頭部に画像復元に必要な情報を付加情報として追記する。画像復元に必要な情報は、例えば、ROI情報(ROIの左上座標、右下座標)、1画素あたりのデータ量、全体の画素値、及び間引き数等である。画像生成部162は、これらの付加情報を含む圧縮画像を伝送路(通信ケーブル29)へ出力し、復元処理部221へ転送する。
復元処理部221は、画像生成部162から転送された圧縮画像を取得し、復元処理を行う。復元処理では、復元処理部221は圧縮画像の先頭部に追記されている付加情報(ROI情報(ROIの左上座標、右下座標)、1画素あたりのデータ量、全体の画素値、及び間引き数等)を参照して、各領域51、52の画像を元のサイズの画像に復元する。復元処理部221は、復元した画像(復元画像)を表示装置25へ送る。表示装置25は復元画像を、設定されたフレームレートで順次更新表示する。これにより動画像である透視像を表示する。
入力装置24は、操作者から指定されたROIに関する情報(ROI位置、RIサイズ等)、フレームレート指定情報、間引き数に関する設定情報、転送限界値等、間引き数の算出に必要な情報を制御装置(制御部)21に入力する。制御装置(制御部)21は、これらの情報を入力するためのユーザインターフェースとして、例えば図5に示すような設定画面6を表示装置25に表示することが望ましい。設定画面6については後述する。
制御装置(制御部)21は、入力装置24から入力されたROI情報、フレームレート指定情報、或いは間引き数に関する設定情報等を間引き処理部161へ通知し、圧縮画像の生成動作を制御する。また、制御装置21は画像復元器22の復元処理部221に対して制御信号を送信し、画像の復元処理及び表示処理を行うよう制御する。
次に、図4〜図12を参照して、透視像の転送処理について説明する。
透視撮影の開始に際して透視条件(X線条件等)が設定され、X線受像器15の設置やX線絞り13の調整等、撮影準備が完了しているものとする。また、透視像のフレームレートや透視像の初期表示における間引き数は所定の初期値が予め設定されているものとする。
操作者により透視像の撮影開始が指示されると、制御装置21は透視撮影を開始する(ステップS101)。透視撮影では制御装置21は高電圧発生装置11に対して制御信号を送り、透視撮影用の管電圧、管電流をX線管12に印加、供給する。X線管12はX線を照射する。X線管12から照射されたX線は、X線絞り13によって照射野以外のX線が除去され、被写体3を透過してX線受像器15に入射する。X線受像器15は、受光したX線をその強度に応じた電気信号に変換し、変換した電気信号を透過X線データとして画像圧縮器16に送る。
画像圧縮器16は、予め初期設定されているフレームレートで透視像を作成する。透視像のデータ量が通信ケーブル29の転送限界値を超えている場合は、ROIが設定される前は、所定の間引き数で画像全体を間引き処理した透視像を作成し、通信ケーブル29を介して画像復元器22に転送する。画像復元器22は、間引き処理された透視像を復元して元の画像サイズで表示装置25に表示させる(ステップS102)。
ROIの設定前であるステップS102における間引き処理では、画像圧縮器16はX線画像全体を一様に間引き処理した圧縮画像を作成する。
例えばFPDの画素数が3000×3000[個]、1画素あたりのデータを2[バイト]とすると、1フレームあたり18[MB]のデータ量となる。フレームレートを30[フレーム/秒]、通信ケーブル29の転送限界値を125[MB/sec]とすると、間引き数は以下の式(2)で算出できる。
Figure 2016168293
式(2)の計算により、画像全体を間引き数「4.32」で間引くことにより画像のデータ量を縮小し、転送限界値を超えずに画像データを転送する。表示装置25には、画像全体が一様に間引かれた画像が表示される。
次に、観察したい箇所の解像度を向上させるために、ステップS103以降の処理を行う。
制御装置21は例えば画像設定メニューボタンの押下等、操作者からの操作に従って画像設定処理を開始する。制御装置21は、画像設定のユーザインターフェースとして、例えば、図5に示す設定画面6を表示装置25に表示する(ステップS103)。設定画面6では、操作者が透視像(動画)のフレームレートを指定するための選択欄64、透視像72の画像全体を表示するとともにROIを画像上で指定するための全体像表示欄63が設けられる。また表示装置25が2画面表示可能な構成の場合は、図5に示すように一方の画面(図5では右画面62)を各種の設定項目を入力するための操作入力画面とし、他方の画面(図5では左画面61)をROI内の画像を拡大表示する拡大表示エリア71として用いるようにしてもよい。表示装置25が1画面で構成される場合は、1画面内に上述の操作入力画面と拡大表示エリア71とを表示してもよいし、操作入力画面のみ表示するようにしてもよい。
図5に示すように、設定画面6の全体像表示欄63には、高解像度領域(ROI)とする範囲を示す枠線73、74、75が、選択可能なフレームレート(15/30/60)についてそれぞれ表示される。枠線73はフレームレートが15[フレーム/秒]の場合、枠線74はフレームレートが30[フレーム/秒]の場合、枠線75はフレームレートが60[フレーム/秒]の場合である。なお、このROIを示す枠線73、74、75のサイズは、枠線内(ROI内)を間引きなし、枠線外(ROI外)を所定の基準間引き数で間引き処理した場合に画像全体のデータ量が転送限界値以内に収まる最大のサイズとすることが望ましい。このように選択肢であるフレームレートに応じたROIのサイズを全体像72上に表示することで、間引きなし(高解像度)で得られるROIの最大サイズをフレームレート毎に確認できる。
なお、ROIを示す各枠線73、74、75のサイズは上述の式(1)から算出できる。算出された各フレームレートに応じたROIの最大サイズは、予め記憶装置23に記憶され、設定画面6を表示する際に制御装置21により参照されるようにしてもよい。
なお、フレームレートは上述の選択肢64に限らず、任意の数値を操作者が指定してもよい。この場合は、制御装置21は数値指定されたフレームレートに応じたROIサイズを、上述の式(1)を用いて算出し、算出したROIサイズを示す枠線を全体像72上に表示することが望ましい。この場合も、制御装置21は、ROI内を間引きなし、ROI外を所定の基準間引き数として、指定フレームレートに応じたROIのサイズを算出すればよい。
設定画面6の選択欄64において、操作者の操作によっていずれかのフレームレートが選択されると(ステップS104)、制御装置21は、選択されたフレームレートに応じたROIサイズを記憶装置23から読み出し、ROIサイズを示す枠線を全体像72の所定の位置(例えば、中央)に表示する(ステップS105)。そして初期設定では間引き数は、ROI(枠線)内については「間引きなし」、ROI外については「基準間引き数」を設定する(ステップS106)。なお、後述するがROIの位置やサイズは任意に変更可能である。
制御装置21は、X線受像器15にて検出したX線に基づくX線画像を、ステップS105〜ステップS106で設定したROI情報(ROIのサイズ及び位置)及び間引き数に従って間引き処理を行い、データ量を縮小した圧縮画像を生成する。また、制御装置21は圧縮画像の先頭部分にROIの左上座標、右下座標、1画素当たりのデータ量、全体の画素値、間引き数等の付加情報を追記する。画像圧縮器16は、圧縮画像をステップS104で設定したフレームレートに従って順次作成し、通信ケーブル29を介して画像復元器22へ順次転送する(ステップS107)。
画像復元器22は、圧縮画像を受信すると復元処理を行って元の画像サイズに戻す。画像復元器22は、復元処理により得た元のサイズの画像を表示装置25に表示する(ステップS108)。
図6は設定画面6においてフレームレートとして15[フレーム/秒]が選択された状態、図7は30[フレーム/秒]が選択された状態、図8は60[フレーム/秒]が選択された状態を示している。
設定画面6の右画面62の全体像表示欄63にはステップS104で選択されたフレームレートに応じたサイズのROIを示す枠線73(74、75)が表示される。そして、左画面61にはROI内の画像が拡大表示される。
ここで、圧縮画像の作成の手順について、図9を参照して説明する。
図9(a)は、透視像1フレームの全体像5を示している。外側の線70(実線)は元の画像サイズを示し、内側の枠線74(破線)は、ROIを示している。画像内の四角形や円形は描画された被写体の各部を模式的に示したものである。
第1の実施の形態では、ROI74内の領域は、図9(b)に示すように間引きなしで描画される。
一方、ROI74外の領域は、所定の間引き数で間引き処理される。これにより、間引き処理後の画像サイズは、図9(c)に示すようにROI74外の領域が縮小され、ROI74内の画像は元のサイズを維持する。図9(d)に示すような圧縮画像55が作成される。
図10を参照して、圧縮画像の復元について説明する。
画像復元器22には、図10(a)に示すような圧縮画像55が転送される。圧縮画像55には、付加情報としてROIの左上座標、右下座標、1画素当たりのデータ量、全体の画素値、間引き数等が付加されている。画像復元器22は、この付加情報に基づいて、圧縮画像55のROI74の位置とサイズ、及び元の画像サイズを算出し、間引かれた領域(ROI74と元のサイズ70との間の領域)の各画素に補間により画素値を割り当てる。これにより圧縮画像55を元のサイズ70の画像に復元する。
制御装置21は、図10(c)に示すように、表示装置25の一方の画面61にROI74内の画像75を拡大表示し、他方の画面62に復元された全体像72を表示する。ROIを示す枠線74内は間引きなし、枠線74と元のサイズを示す線70の間の領域は間引きされた後、復元処理によって画素値が割り当てられた画像となる。
表示装置25は、設定されたフレームレートで順次転送され、復元された復元画像を更新表示する。これにより透視像(復元画像)の動画が表示される。
図4のフローチャートの説明に戻る。
透視像の撮影中に、制御装置21はROI位置の移動やROIサイズの変更を受け付ける。操作者によるマウス等の操作によってROIの位置が移動されると(ステップS109;Yes)、制御装置21は、ROI位置変更の指示を画像圧縮器16に通知する。画像圧縮器16は、通知されたROI位置情報に基づいて、ROI位置変更後の圧縮画像を生成する。ROI位置が移動された場合、画像圧縮器16は、変更後のROI内については間引きなし、ROI外はステップS106で設定されている間引き数で間引き処理を行って圧縮画像を生成する。生成された圧縮画像は通信ケーブル29を介して操作装置20の画像復元器22へ転送される(ステップS110)。画像復元器22はステップS108と同様に、転送された圧縮画像について復元処理を行い、元のサイズの画像に戻し、表示装置25に表示する(ステップS111)。
図11は、マウスによるROIのドラッグ操作等の所定の操作によって、ROI位置が枠線74の位置から枠線74aの位置へ移動された状態を示している。
ROIの移動操作後、制御装置21は画像圧縮器16に対して移動後のROI情報を通知する。画像圧縮器16は移動後のROI情報を受信すると、移動後のROI情報を用いて、透視像の圧縮画像を作成する。作成された圧縮画像は画像復元器22にて復元されて表示装置25に表示される。図11に示すように、ROI移動後は枠線74aの内側領域は間引きなし、枠線74aの外側領域は間引きありの画像となる。また、左画面61には、移動後のROI74a内の画像(間引きなし)が拡大表示される。枠線74aの外側領域の間引き数は、ステップS106で設定された間引き数を維持する。
また、操作者によるマウス等の操作によってROIサイズが変更されると(ステップS109;No→ステップS112;Yes)、ステップS105へ戻り、制御装置21は変更後のROI情報(ROIの位置及びサイズ)を画像圧縮器16に通知する。
画像圧縮器16は、通知されたROI情報に基づいてROIの外側領域の間引き数を算出する(ステップS106)。そして画像圧縮器16は算出された変更後の間引き数に基づいて圧縮画像を生成する(ステップS107)。ROIサイズ変更後についても、ROI74b内については間引きなし、ROI74b外はステップS106で算出(設定)された間引き数で間引き処理した圧縮画像を生成する。生成された圧縮画像は通信ケーブル29を介して操作装置20の画像復元器22へ転送される(ステップS107)。画像復元器22は転送された圧縮画像について復元処理を行って画像サイズを元のサイズに戻し、表示装置25に表示する(ステップS108)。
図12は、マウス操作によってROIサイズが変更され、枠線74に示すサイズから枠線74bに示すサイズへ変更された状態を示している。操作方法は、例えば、ROIを示す枠線をマウスで選択した状態で現れるマークをドラッグ操作するといった操作方法が挙げられる。サイズの変更は縦横比の変更を含む。また、マウス操作ではなく変更後のROIサイズやROI位置(座標)を数値入力するようにしてもよい。
図12に示すように、ROIサイズ変更後は、枠線74b内は間引きなし、枠線74b外は間引きありの画像が作成され、全体像表示欄72に表示される。また、左画面61にはサイズ変更後のROI74b内の画像(間引きなし)が拡大表示される。図12の例では、ROIサイズが縮小されるため、ROIの外側領域の間引き数はサイズ変更前と比較して小さくできる。したがって、ROI外の領域がサイズ変更前と比較して鮮明に描画される。なお、ROIサイズの変更は、ROIサイズの拡大でもよい。
図4のフローチャートの説明に戻る。
ROI位置の移動やROIサイズの変更の操作が行われず(ステップS109;No、ステップS112;No)、撮影終了の指示がない場合は(ステップS113;No)、ステップS107へ戻り、ROI設定や間引き数等は前の状態を維持して圧縮画像の生成、転送、復元、及び表示処理を繰り返し行う。
その後、撮影終了の指示が入力されると(ステップS113;Yes)、透視撮影を終了し、一連の透視像の転送処理を終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態では、透視像のフレームレートを指定するユーザインターフェース(設定画面6)を設ける。画像圧縮器16は、設定画面6を用いて指定されたフレームレートと、予め設定されている基準間引き数及び転送限界値に基づいてROIサイズを決定し、決定したサイズのROIの内側領域については間引きなし、ROIの外側領域については基準間引き数で間引き処理することにより圧縮画像を生成する。これにより、データ量が大きい大規模FPDで撮影された透視像を伝送路(通信ケーブル29)の転送限界値を超えずに操作装置20(表示装置25)側へ転送可能とする。ROI内については間引きなしの鮮明な画像を得ることができる一方で、ROI外についても解像度を落とした画像を参照可能となる。
また、ROI位置やROIサイズは操作者の操作によって任意に変更可能とする。ROIサイズが変更された場合は、画像圧縮器16はROI内は間引きなしのままとし、ROI外の間引き数を、変更後のROIサイズ、フレームレート、及び転送限界値に基づいて算出し、この間引き数に基づいて間引き処理を行う。これにより操作者が自在にROIのサイズや位置を変更でき、かつROI内を鮮明に画像化することが可能となる。
なお、設定画面6ではフレームレートを3種類の中から選択できる構成としたが3種類に限定されず、2種類、或いは4種類以上の中から選択できるようにしてもよい。また、任意の数値でフレームレートを指定可能としてもよい。また、ROI外の間引き数の初期設定値である基準間引き数の値は任意であり、転送限界値やFPD(画像全体)のサイズに応じた値を適宜用いてよい。
また、本発明はカテーテル先をROIとする場合等にも適用できる。例えば、ステップS109のROIの移動を、カテーテル先の移動に連動するものとすれば、カテーテル先の移動に合わせてX線管及びFPDを支持する支持器をその都度移動する必要がなく、カテーテル先のROIを常に高解像度で表示することが可能となる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態の間引き処理では、図13(a)に示すように、フレームレートに応じてROIサイズを決定し、ROI74内を間引きなし、ROI74外はROI74のサイズ及びフレームレートに応じた間引き数(例えば「8」等)を設定する例について説明したが、ROI外のみならずROI内についても適宜間引き数を設定し、間引き処理を行ってもよい。第2の実施の形態では、別の間引き数及びROIサイズの設定方法について説明する。
例えば図13(b)に示すように、ROIサイズを基準サイズ(例えば、図13(a)のROI74と同じサイズ)とし、ROI74内の間引き数を増やす一方で、ROI外の間引き数を減らすようにしてもよい。具体的には例えば、図13(b)に示すようにROIサイズを「1000×1000」、1画素あたりのデータ量が2バイト、全体の画像サイズを「3000×3000」、ROI74内の間引き数を「2」とし、フレームレートを30[フレーム/秒]、通信ケーブル29の転送限界値を125[MB/sec]とすると、ROI外の間引き数は「5.33」のように算出できる。
図13(b)の例では第1の実施の形態と比較して、ROI内の解像度は少々小さくなるが、ROI外(低解像度領域)の解像度が第1の実施の形態と比較して向上するため周辺領域の様子も視認しやすくなる。
また、図13(c)に示すように、高解像度領域(ROI内)は間引きなし、低解像度領域(ROI外)の間引き数を元の間引き数より小さくして、ROIのサイズを変更してもよい。この方法は観察対象が小さい場合等に好適である。観察対象が小さい場合はROIサイズを小さくできるため、ROI外の解像度を向上できる。
なお、図13(c)の例において、高解像度領域(ROI内)は間引きなしのまま、低解像度領域(ROI外)の間引き数を元の間引き数より大きくすれば、ROIのサイズを大きく変更することも可能である。
以上説明したように、間引き処理では、画像全体のデータ量が通信ケーブル29の転送限界値に収まる範囲内であれば、ROI内とROI外とで異なる間引き数(異なる解像度)を任意に設定してもよい。
これにより、操作者はROI内とROI外の画像の解像度を好みのバランスで調整可能となる。
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態では、設定画面6(図5〜図8参照)においてフレームレートを指定(固定)してROI外の間引き数を設定する例について説明したが、ROIサイズを指定(固定)してROI外の間引き数を決定するようにしてもよい。この場合のユーザインターフェースとして、X線画像診断装置1は、例えば図14に示す設定画面6Aを用いる。図14、15を参照して第3の実施の形態について説明する。
制御装置21は、画像設定のユーザインターフェースとして、例えば、図14に示すような設定画面6Aを表示する。図14に示す設定画面6Aには、操作者がROIサイズを指定するための選択欄68が設けられる。透視像72の画像全体を表示する全体像表示欄63や、ROI内の画像を拡大表示する拡大表示エリア71については第1の実施の形態(図5〜図8)の設定画面6と同様であるので説明を省略する。
図14に示すように、設定画面6Aの全体像表示欄63には、選択可能なROIサイズを示す枠線73A、74A、75Aがそれぞれ表示される。枠線73AはROIサイズの選択肢68a「500(×500)」に対応し、枠線74AはROIサイズの選択肢68b「1000(×1000)」に対応し、枠線75AはROIサイズの選択肢68c「1500(×1500)」に対応している。
図15は、設定画面6Aで選択肢68aのROIサイズ「500(×500)」が選択された状態を示している。全体像表示欄72には選択されたROIサイズに対応する枠75Aが表示される。
制御装置21は、選択されたROIサイズを画像圧縮器16へ通知する。フレームレートや転送限界値は予め設定され画像圧縮器16へ通知されているものとする。画像圧縮器16は、選択されたROIサイズでROI75A内を間引きなし(或いは操作者により指定された間引き数)として、ROI75A外の間引き数を式(1)に基づいて算出する。また算出した間引き数でROI内及びROI外について間引き処理を行って圧縮画像を作成する。圧縮画像は、通信ケーブル29を介して画像復元器21へ転送され、復元処理されて表示装置25に表示される。設定画面6Aの全体像表示欄72には、復元処理された画像の全体像が表示され、拡大表示欄にはROI75A内の画像78が拡大されて表示される。復元処理された画像の全体像では、ROI75A内は間引きなしの画像(高解像度)が表示され、ROI75A外は間引き処理された画像(低解像度)が表示される。
以上説明したように、X線画像診断装置1は、フレームレート及びROIサイズを固定、ROI内を間引きなし(或いは固定の間引き数)として低解像度領域の間引き数を算出する。X線画像診断装置1は、指定されたROIサイズに基づいて転送限界値に収まるようにROI外(低解像度領域)の間引き数を算出、設定する。これにより、観察対象の大きさに適合した圧縮画像を転送限界値を超えずに転送できるようになる。
なお、設定画面6Aにおいても、第1の実施の形態と同様にROI位置の変更やROIサイズの変更操作を行えることが望ましい。またROI位置やROIサイズは数値指定できるようにしてもよい。また、第2の実施の形態の同様に、指定されたROIサイズに基づいて転送限界値に収まるものであれば、ROI外(低解像度領域)のみならずROI内(高解像度領域)の間引き数を算出、設定してもよい。
[第4の実施の形態]
次に、図16、図17を参照して第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態では、画像圧縮器16は、X線絞り13の位置と間引き数とを連動させた間引き処理を実行する。
図16のフローチャートを参照して、第4の実施の形態の転送処理について説明する。なお、透視撮影の開始に際し、透視条件(X線条件等)が設定され、X線受像器15の設置やX線絞りの調整等、撮影準備が完了しているものとする。また、透視像のフレームレートや間引き数は所定の初期値が予め設定され、画像圧縮器16に通知されているものとする。また転送限界値も画像圧縮器16に通知されているものとする。
操作者により透視像の撮影開始が指示されると、制御装置21は透視撮影を開始する(ステップS201)。透視撮影では制御装置21は高電圧発生装置11に対して制御信号を送り、所定の管電圧、管電流をX線管12に印加、供給する。X線管12はX線を照射する。X線管12から照射されたX線は、X線絞り13によって照射野以外のX線が除去され、被写体3を透過してX線受像器15に入射する。X線受像器15は、受光したX線の強度に応じた電気信号に変換し、変換した電気信号を透過X線データとして画像圧縮器16に送る。
画像圧縮器16は、X線絞り13の絞り位置情報を取得する(ステップS202)。絞り位置は、例えばX線絞り13に設けられたエンコーダ等の絞り位置計測器により常に計測され、制御装置21に通知される。或いは、X線受像器15における受光量(X線強度)に基づいて、制御装置21がX線絞り13の位置を算出してもよい。
画像圧縮器16は、予め初期設定されているフレームレートで透視像を作成する。画像の一部にX線絞り13によるX線遮蔽領域がある場合、画像圧縮器16は、絞り位置の内側を高解像度領域(第1の実施の形態の「ROI内」に対応する領域)、絞り位置の外側(X線遮蔽領域)を低解像度領域(第1の実施の形態の「ROI外」に対応する領域)とする。絞り位置の外側であるX線遮蔽領域は、通常診断に使用しない領域であるため、画像圧縮器16は、X線遮蔽領域の情報を除いた画像を転送する。または、X線遮蔽領域の間引き数を絞り位置の内側領域よりも大きく設定し、低解像度とする。或いは、X線遮蔽領域のフレームレートを下げて転送する。
画像圧縮器16は絞り位置、フレームレート、及び転送限界値に応じて絞り位置の内側の間引き数を算出する(ステップS203)。
画像圧縮器16は、ステップS203で算出した間引き数でX線画像を間引き処理し(ステップS204)、画像の先頭部に、間引き数やROI(絞り位置)の左上座標、右下座標、1画素当たりのデータ量、全体の画素値、間引き数等の付加情報を追記して圧縮画像を作成する。画像圧縮器16は、作成した圧縮画像を所定のフレームレートに従って順次作成し、通信ケーブル29を介して画像復元器22に転送する(ステップS205)。
画像復元器22は、圧縮画像を受信すると復元処理を行って元の画像サイズに戻す。画像復元器22は、復元処理により得た元のサイズの画像を表示装置25に表示する(ステップS206)。画像復元器22はX線絞り13で遮蔽された領域(ROI外)を黒塗りした画像を表示装置25に表示する。
制御装置21または画像圧縮器16は、絞り位置を監視しており、絞り位置に変更があれば(ステップS207;Yes)、変更後の絞り位置を取得する(ステップS202)。画像圧縮器16は、変更後の絞り位置に応じて絞り位置の内側領域(ROI内)の間引き数を算出し、間引き処理を行い、圧縮画像を生成して、転送、復元、表示を行う(ステップS203〜ステップS206)。
絞り位置に変更がなく、撮影の終了指示もない場合は(ステップS207;No→ステップS208;No)、前の間引き数を維持して透視撮影を継続する(ステップS208;No→ステップS204〜ステップS206)。撮影の終了指示が入力されると(ステップS208;Yes)、透視撮影を終了する。
図17(a)は、X線絞り位置を調整する前、図17(b)は、X線絞り位置を調整した後のX線画像を示す図である。符号81、81AはX線遮蔽領域、符号82、82AはROIの内側領域である。
図17(a)に示すX線遮蔽領域81から図17(b)に示すX線遮蔽領域81AとなるようにX線絞りを調整し、ROI範囲を広げた場合、図17(b)に示すようにROI範囲82Aのデータ量が転送限界値以下となるように間引き数を増加する。
以上説明したように、第4の実施の形態ではX線画像診断装置1は、X線絞りの位置に連動して間引き数を適宜変更して圧縮画像を作成し、転送する。これにより、第1の実施の形態におけるROIの設定手順を省き、データ量を削減した圧縮画像を作成、転送できる。
[第5の実施の形態]
第1〜第3の実施の形態において、更に、ROI外のフレームレートを下げることで、転送限界値を超えないデータ量でROI範囲を拡大することも可能である。
例えば、ROI内のフレームレートが30[フレーム/秒]と設定されている場合に、ROI外のみフレームレートを半分に下げて15[フレーム/秒]とすれば、転送限界値を超えずにROIサイズを拡大できる。
具体的には、画像全体のサイズを「3000×3000」、1画素あたりのデータ量を2バイト、ROI内のフレームレートを30[フレーム/秒]、通信ケーブルの転送限界値を125MB/secとし、ROI外のフレームレートを半分に下げて15[フレーム/秒]とし、ROI内のデータ量をx[MB]とし、ROI外の間引き数を「8」にすると、式(1)は以下のようになる。
Figure 2016168293
x≒104.285[MB]なので、「1000×1000」であったROIサイズを例えば「1318×1318」等へと拡大できる。
以上、各実施形態で説明したように、本発明のX線画像診断装置1によれば、通信ケーブル29の論理速度に限界がある場合であっても、ROIの内側領域は詳細に(高解像度で)描画し、ROIの外側領域は間引き処理して低解像度とすることで観察対象を鮮明にしつつ、ROI外も観察が可能となる。大視野FPDの全ての部分でフレームレートを落とすことなく動画表示を行えるようになる。
なお、上述の各実施形態では、間引き処理では画素を間引く例を説明したが、近接する画素値を加算平均し画素数を減らすようにしてもよい。
また、ROI外の領域が線量減衰フィルタで囲われている場合は、復元処理においてROI外の領域を線量減衰フィルタで減衰された分だけ積算補正するようにしてもよい。これにより、ROI内とROI外とで輝度が均一になり、線量低減とともに読影が行いやすい画像を作成できる。
以上、各実施の形態において、本発明の好適なX線画像診断装置について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1・・・・・X線画像診断装置
10・・・・撮影装置
11・・・・高電圧発生部
12・・・・X線管
13・・・・X線絞り
14・・・・寝台
15・・・・表示部
16・・・・画像圧縮器
161・・・間引き処理部
162・・・画像生成部
19・・・・専用ケーブル
20・・・・操作装置
21・・・・制御装置
22・・・・画像復元器
221・・・復元処理部
23・・・・記憶装置
24・・・・入力装置
25・・・・表示装置
29・・・・通信ケーブル(伝送路)
3・・・・・被写体
5・・・・・透視像
51・・・・ROI内(高解像度領域)
52・・・・ROI外(低解像度領域)
55・・・・圧縮画像
6、6A・・設定画面
63・・・・全体像表示欄
64・・・・選択欄
65・・・・マウスポインタ
73、74、75・・・ROI
81、81A・・・・X線遮蔽領域
82、82A・・・・ROI内

Claims (8)

  1. 被写体にX線を照射するX線源及び前記被写体を透過したX線を検出するX線受像器を含む撮影装置と、
    前記撮影装置と伝送路を介して通信接続され、前記X線受像器により検出したX線に基づいて生成されたX線画像を表示する表示装置と、
    前記伝送路の転送限界値及び前記X線画像に設定された関心領域に基づいて前記関心領域の内側と外側とで異なる間引き数を設定し、設定した間引き数に基づきデータ量を前記転送限界値より縮小した圧縮画像を生成し、前記伝送路に出力する画像圧縮部と、
    前記伝送路を介して前記画像生成部から転送された前記圧縮画像を元のサイズの画像に復元する復元処理部と、
    復元された画像を前記表示装置に表示する表示制御部と、
    を備えることを特徴とするX線画像診断装置。
  2. 前記画像圧縮部は、前記関心領域の内側領域を間引きせず、前記関心領域の外側領域を所定の間引き数で間引き処理することにより前記圧縮画像を生成することを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  3. 前記画像圧縮部は、前記関心領域の内側領域が高解像度、前記関心領域の外側領域が低解像度となるように前記間引き数を設定し、前記圧縮画像を生成することを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  4. 前記撮影装置が透視像を撮影する場合に、透視像のフレームレートを指定するフレームレート指定部を備え、
    前記画像圧縮部は、指定されたフレームレートに応じて前記関心領域のサイズを変更することを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  5. 前記関心領域のサイズを指定する関心領域サイズ指定部を備え、
    前記画像圧縮部は、指定された関心領域のサイズに応じて前記関心領域の外側及び内側のいずれか一方または両方の間引き数を設定し、設定した間引き数に基づく間引き処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  6. 前記X線源から照射されるX線の照射野を制限するX線絞りを備え、
    前記画像圧縮部は、前記X線絞りの位置の内側領域を前記関心領域の内側領域、X線遮蔽領域を前記関心領域の外側領域とし、前記X線絞りの位置に連動して前記関心領域の内側領域の間引き数を変更することを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  7. 前記表示制御部は、復元された画像の全体像を表示するとともに前記関心領域の内側領域を拡大表示することを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  8. X線画像診断装置の撮影装置と表示装置とを通信接続する伝送路の転送限界値及びX線画像に設定された関心領域に基づいて、前記撮影装置に設けられる画像圧縮器が前記関心領域の内側と外側とで異なる間引き数を設定し、設定した間引き数に基づきデータ量を前記転送限界値より縮小した圧縮画像を生成するステップと、
    前記画像圧縮器が前記伝送路に前記圧縮画像を出力するステップと、
    前記伝送路を介して前記画像圧縮器に通信接続された画像復元器が、前記伝送路を介して転送された前記圧縮画像を元のサイズの画像に復元するステップと、
    前記表示装置が復元された画像を表示するステップと、
    を含むことを特徴とする画像転送方法。
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