JP2016167378A - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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健見 岡田
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健見 岡田
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Abstract

【課題】有機層を含む発光装置の電極を、マスクを用いた成膜によって形成する場合において、電極のパターンが意図した形状からずれないようにする。【解決手段】基板100に、第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に位置する有機層と、を有する発光部を形成する工程を備える。この工程において、少なくとも2つの開口204が第1の方向に並んだマスク200を用いて前記第2電極を蒸着する。第1の方向において、開口204の長さは開口204の間隔よりも大きい。そして、開口204の第1の方向の間隔a1、マスク200から蒸着源220までの距離L1、及びマスク200から基板100までの距離L2を調節することにより、基板100のうち、マスク200の2つの開口204の間に位置する部分(中間部206)に覆われている部分に、第2電極を第1の方向に切れ目なく形成する。【選択図】図8

Description

本発明は、発光装置の製造方法に関する。
近年は、有機EL素子を光源とした発光装置の開発が進んでいる。有機EL素子は、第1電極、有機層、及び第2電極をこの順に積層させた構成を有している。第1電極及び第2電極のうち光が放射される側に位置する電極は、透明導電材料を用いて形成されているが、残りの電極は金属など遮光性を有する導電材料を用いて形成されている場合が多い。
一方、発光装置そのものに光透過性を持たせることも検討されている。例えば特許文献1には、遮光性を有する電極をストライプ状にすることにより、発光装置に光透過性を持たせることが記載されている。特許文献1には、遮光性を有する電極に開口を設けることにより、発光装置に光透過性を持たせることも記載されている。特許文献1において、電極をストライプ状に形成する方法の一つに、マスクを用いた成膜(例えば蒸着)が挙げられている。
また特許文献2には、有機ELディスプレイや有機EL照明装置において、金属電極に複数の開口を設けることにより、有機ELディスプレイや有機EL照明装置に光透過性を持たせることが記載されている。
特開2013−149376号公報 特開2009−230960号公報
例えば特許文献1に記載されているように、遮光性を有する電極をストライプ状にすると、発光装置に光透過性を持たせることができる。特許文献1に記載されているように、ストライプ状の電極を形成する方法の一つに、マスクを用いた成膜(例えば蒸着)がある。しかし、電極の平面形状が細長くなると、マスクのうちパターンが形成されている部分が自重によってゆがむ可能性が出てくる。この場合、電極のパターンが意図した形状からずれてしまう。
本発明が解決しようとする課題としては、有機層を含む発光装置の電極を、マスクを用いた成膜によって形成する場合において、電極のパターンが意図した形状からずれないようにすることが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、基板に、第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に位置する有機層と、を有する発光部を形成する工程を備え、
少なくとも2つの開口が第1の方向に並んだマスクを用いて前記第2電極を蒸着し、
前記第1の方向において、前記開口の長さは前記開口の間隔よりも大きく、
前記開口の前記第1の方向の間隔a、前記マスクから蒸着源までの距離L、及び前記マスクから前記基板までの距離Lを調節することにより、前記基板のうち、前記マスクの前記2つの開口の間に位置する部分に覆われている部分に、前記第2電極を前記第1の方向に切れ目なく形成する発光装置の製造方法である。
実施形態に係る発光装置の平面図である。 図1から第2電極を取り除いた図である。 図2から有機層及び絶縁層を取り除いた図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 第2電極の平面形状を詳細に説明するための拡大図である。 第2電極を蒸着法で形成するときに用いられるマスクの平面形状を示す図である。 第2電極を蒸着法により形成するときの、蒸着源、マスク、及び基板の相対位置を説明するための断面図である。 第2電極を蒸着法により形成するときの、蒸着源、マスク、及び基板の相対位置を説明するための断面図である。 図5の変形例を示す断面図である。 変形例に係る発光装置の平面図である。 変形例に係るマスクの平面形状を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係る発光装置10の平面図である。図2は図1から第2電極130を取り除いた図である。図3は図2から有機層120及び絶縁層150を取り除いた図である。図4は、図1のA−A断面図であり、図5は図1のB−B断面図である。
実施形態に係る発光装置10は、基板100及び発光部140を備えている。発光部140は基板100に形成されており、第1電極110、有機層120、及び第2電極130を有している。有機層120は第1電極110と第2電極130の間に位置している。そして第2電極130は、少なくとも2つの肉厚部138、薄肉部134、開口136(すなわち第2電極が形成されない領域)を有している。薄肉部134は、互いに隣り合う2つの肉厚部138の間と、互いに隣り合う2つの開口136の間と、の少なくともそれぞれの一部に位置しており、第2電極130のうち厚みが薄くなっている領域である。また薄肉部134は、上記した2つの肉厚部138、開口136のそれぞれに接している。肉厚部138は薄肉部134と同じ材料で形成され、薄肉部134と比較して厚みが厚い部分を備える部分である。肉厚部138は第2電極130の他の肉厚部138及び薄肉部134以外の他の領域の厚みと同じでもよいし、異なっていてもよい。本実施形態では、肉厚部138と薄肉部134が交互に形成されることによって、第2電極130が電気的に接続される。以下、詳細に説明する。
基板100は、例えばガラスや透光性の樹脂などの可視光を透過する材料で形成されている。基板100は、例えば矩形などの多角形である。基板100は可撓性を有していてもよい。基板100が可撓性を有している場合、基板100の厚さは、例えば10μm以上1000μm以下である。特に基板100がガラスである場合、基板100の厚さは、例えば200μm以下である。基板100が樹脂である場合、基板100は、例えばPEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルホン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、又はポリイミドを用いて形成されている。また、基板100が樹脂である場合、水分が基板100を透過することを抑制するために、基板100の少なくとも発光面側の面(好ましくは両面)に、SiNやSiONなどの無機バリア膜が形成されている。
発光部140は有機EL素子を有している。この有機EL素子は、基板100の第1面102に、第1電極110、有機層120、及び第2電極130をこの順に積層させた構成を有している。発光部140は、表示装置の画素ごとに設けられている。
第1電極110は、可視光を透過する透明電極である。透明電極を構成する透明導電材料は、金属を含む材料、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IWZO(Indium Tungsten Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)等の金属酸化物である。第1電極110の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。第1電極110は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。なお、第1電極110は、カーボンナノチューブ、又はPEDOT/PSSなどの導電性有機材料であってもよい。
有機層120は発光層を有している。有機層120は、例えば、正孔注入層、発光層、及び電子注入層を積層させた構成を有している。正孔注入層と発光層との間には正孔輸送層が形成されていてもよい。また、発光層と電子注入層との間には電子輸送層が形成されていてもよい。有機層120は蒸着法で形成されてもよい。また、有機層120のうち少なくとも一つの層、例えば第1電極110と接触する層は、インクジェット法、印刷法、又はスプレー法などの塗布法によって形成されてもよい。なお、この場合、有機層120の残りの層は、蒸着法によって形成されている。また、有機層120のすべての層が、塗布法を用いて形成されていてもよい。
第2電極130は、第1電極110よりも可視光の透過率が低い材料、例えば、Al、Au、Ag、Pt、Mg、Sn、Zn、及びInからなる第1群の中から選択される金属、又はこの第1群から選択される金属の合金からなる金属層を含んでいる。この場合、第2電極130は可視光を透過しない。第2電極130の厚さは、後述する薄肉部134を除いて、例えば10nm以上500nm以下である。言い換えると、肉厚部138の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。ただし、第2電極130は、第1電極110の材料として例示した材料を用いて形成されていてもよい。第2電極130は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。
本図に示す例では、第2電極130は一方で第2端子132を介して接続され、他方では接続されていない櫛状に形成される。また、第2電極130には複数の開口136及び複数の肉厚部138が形成されている。第2電極130の肉厚部138及び薄肉部134が形成される部分と複数の開口136は、いずれも第1の方向(図1におけるy方向)に長い。言い換えれば、肉厚部138、薄肉部134、開口136はその長軸を第1の方向に有する。また、開口136は、第2電極130のうち第2端子132とは逆側の縁で空間的につながっている。ここで、本図に示す例では、第2電極130は第2端子132を介して物理的に櫛状に接続されているが、複数の第2電極130は接続されていない縞状に形成されてもかまわない。その場合、第2電極130の例えば、肉厚部138や薄肉部134が形成されていない領域が開口136である。
言い換えると、発光装置10は複数の第2電極130を有している。そして、開口136は、隣り合う2つの第2電極130の間に位置している。複数の第2電極130は、互いに平行に第1の方向に延在している。第1の方向に交わる第2の方向(図1におけるx方向)において、第2電極130の幅の最大値は、後述する薄肉部134を除いて、例えば10μm以上200μm以下である。また、隣り合う第2電極130の間隔は、後述する薄肉部134を除いて、例えば10μm以上2000μm以下である。そして、この第2電極130の間の領域を介して光は透過するため、発光装置10は光透過性を有することができる。なお、本図に示す例では、第2電極130となる金属層は、第2端子132の上にも形成されている。言い換えると、複数の第2電極130は、第2端子132の上で互いに繋がっている。
また、少なくとも一つの第2電極130は肉厚部138と薄肉部134とを有している。薄肉部134は、第2電極130の肉厚部138よりも薄い部分であり、第2電極130のうち、互いに隣り合う2つの開口136の間に位置する領域の一部に形成されている。また、薄肉部134は、互いに隣り合う2つの開口136のいずれにも接している。
本図に示す例において、複数の第2電極130は、いずれも肉厚部138及び薄肉部134を有している。肉厚部138と薄肉部134は、第2電極130が延在する方向、第1の方向に繰り返し設けられている。ただし、第2の方向に隣り合う第2電極130において、薄肉部134は互い違いに配置されている。そして、薄肉部134の第2の方向における中心部の膜厚の厚さは、隣り合う肉厚部138からの距離に応じて徐々に変化しているが、その最も薄い部分は、第2電極130のうち肉厚部138の最も厚い部分の厚さの、例えば0.9倍以下である。例えば薄肉部134の最も薄い部分の厚さは、9nm以上450nm以下である。薄肉部134は、第2電極130の幅方向(図1におけるx方向:第1の方向に交わる第2の方向)の全体にわたって、その膜厚は薄くなっている。言い換えると、薄肉部134は第2の方向に延在している。また、薄肉部134の幅は、第2電極130のうち肉厚部138の幅よりも狭くなっている。
また、第2電極130のうち肉厚部138と薄肉部134の境界には、段差はない。このため、薄肉部134の厚さは、薄肉部134の縁に近づくにつれて厚くなっており、薄肉部134のうち肉厚部138との境界において、第2電極130の肉厚部138や他の部分の厚さと等しくなっている。これは、後述する第2電極130の製造方法(さらに詳しくはマスク200の形状)に起因している。一方、第2の方向(すなわち2つの開口136が短軸方向に並んでいる方向)で見た場合、2つの肉厚部138の間に連続して形成される薄肉部134における第2電極130の厚さは、薄肉部134の縁から少なくとも1/5の領域(薄肉部134の縁を含む)において、薄肉部134の縁に近づくにつれて薄くなっている。
また、発光装置10は、第1端子112及び第2端子132を有している。第1端子112は第1電極110に電気的に接続している。詳細には、第1端子112は、第1電極110と同一の材料で形成された層を有している。そしてこの層は、第1電極110と一体になっている。また、第2端子132は第2電極130に電気的に接続している。第2端子132も、第1電極110と同一の材料で形成された層を有している。ただし、この層は第1電極110から分離している。
なお、第1端子112と第1電極110の間には引出配線が設けられていてもよい。また、第2端子132と第2電極130の間にも引出配線が設けられていてもよい。
また、第1電極110の上及び第1端子112の上には、第1電極110よりも抵抗が低い材料からなる導電層が形成されていてもよい。この導電層は、例えば金属又は合金によって形成されている。この導電層は、単層構造であってもよいし多層構造であってもよい。この導電層は、例えばMo合金層(例えばMoNb層)、Al合金層(例えばAlNd層)、及びMo合金層(例えばMoNb層)をこの順に形成した構成を有している。そして、この導電層のうち第1電極110に位置する部分は、例えば複数の線状の電極として形成されている。また、この導電層のうち第1端子112の上に位置する部分は、第1端子112の全面に形成されていてもよい。さらに、第2端子132の上には、第2電極130の一部が形成されていてもよい。この場合、複数の第2電極130は、第2端子132の上に位置する部分で互いに繋がっていてもよい。
また、発光装置10は、絶縁層150を有している。絶縁層150は発光部140を画定するために、基板100の第1面102に設けられている。絶縁層150は、絶縁層150は例えばポリイミド、エポキシ、アクリルやノボラック系の樹脂材料によって形成されている。絶縁層150は、例えば、絶縁層150となる樹脂材料に感光性の材料を混入させ塗布した後、この樹脂材料を露光及び現像することにより、形成される。また、絶縁層150は、インクジェット法やスクリーン印刷法を用いても形成することができる。
絶縁層150は、第1電極110のうち発光部140となる部分に開口152を有している。開口152内に有機層120及び第2電極130が設けられることにより、発光部140は形成される。なお、第2電極130は、開口152の外側に少し食み出している。そして、絶縁層150を設けることにより、第1電極110と第2電極130が短絡することを抑制できる。絶縁層150及び開口152は、絶縁層150となる樹脂材料を塗布した後、この樹脂材料を露光及び現像することにより、形成される。
ここで、例えば図10に示すように、発光装置10の光透過量を増やす為に、絶縁層150のうち隣り合う発光部140の間に位置する部分に、分断されている領域(すなわち絶縁層150が形成されていない領域)があってもよい。この場合、隣り合う発光部140の間に非発光領域142が形成される。非発光領域142は可視光を透過する。なお、本図に示す例において、非発光領域142に第1電極110が形成されているが、非発光領域142に第1電極110が形成されていなくてもよい。
発光装置10は、さらに封止部材(図示せず)を有していてもよい。封止部材は、例えばガラス、又は樹脂を用いて形成されており、基板100と同様の多角形や円形であり、中央に凹部を設けた形状を有していても良い。そして封止部材の縁または全面は接着材で基板100に固定されている。これにより、封止部材と基板100で囲まれた空間は封止される。そして発光部140は、この封止された空間の中に位置している。なお、封止部材は原子層成長(ALD)法で形成された膜又は化学気相成長(CVD)法で形成された膜であってもよい。発光装置10に十分な光透過性を持たせるためには、封止部材も透光性を有することが好ましい。
図6は、第2電極130の平面形状を詳細に説明するための拡大図である。上記したように、第2電極130が延在する方向(第1の方向)において、肉厚部138及び薄肉部134は繰り返し設けられている。そして、第1の方向において、肉厚部138の長さtは、薄肉部134の長さtの1/2よりも長く、例えば長さt以上である。例えば長さtは、長さtの1.5倍以上である。また、肉厚部138は、第1の方向に長い。ただし、後述するように、マスク200の強度を維持する観点から、長さtは、第2電極130の幅sの1000倍以下、又は100mm以下であり、薄肉部134の長さtは、10μm以上、さらには20μm以上であるのが好ましい。
また、薄肉部134の幅は、第1の方向における薄肉部134の中央部又はその近傍が最も狭くなっている。一方、第2電極130のうち肉厚部138の領域の幅は、ほぼ一定になっている。そして、隣り合う2つの第2電極130が並んでいる方向(図1における左右方向)における薄肉部134の幅の最小値sは、第2電極130のうち肉厚部138の幅sの、例えば0.9倍以下であるが、0.5倍以上であるのが好ましい。
図7は、第2電極130を蒸着法で形成するときに用いられるマスク200の平面形状を示す図である。本図に示す例において、マスク200は、第2電極130が形成される部分に開口204を有している。詳細には、開口204は、第1の方向(図中y方向)に長い形状(例えば長方形)であり、第2電極130のうち肉厚部138に対応して設けられている。本図に示す例において、開口204は、第1の方向に繰り返し配置されており、かつ第2の方向(図中x方向)にも繰り返し配置されている。特に第2の方向においては、開口204は互い違い(すなわち千鳥状)に配置されている。このため、薄肉部134及び肉厚部138も第2の方向に繰り返し設けられている。
そして、マスク200のうち薄肉部134に対応する部分は、中間部206となっており、開口していない。しかし、第1の方向において、中間部206の長さは開口204の長さよりも短く、例えば100μm以下である。蒸着される金属粒子は、後述する蒸着源220の形状を反映して異なる角度で開口204に入射する。このため、蒸着される第2電極130の形状は、開口204よりも蒸着源220の形状を反映して周辺部(すなわち薄肉部134)が大きくなる。例えば、蒸着源220が第1の方向に一定の長さを持つ場合、第2電極130は蒸着のボケにより開口204よりも第1の方向に大きくなり、基板100の第1面102のうち中間部206の下方に位置する部分にも金属が蒸着(蒸着ボケ)され、その結果、中間部の下で少なくとも二方向からの蒸着ボケ通しが連結され薄肉部134となる。そして、第2電極130は、肉厚部138と薄肉部134が連続して形成される。つまり、中間部206と重なる部分においても第1の方向に切れ目がない状態(すなわち導電性が保てる状態)になる。
なお、第1の方向(図中y方向)における中間部206の長さaは形成される蒸着ボケの第1の方向の長さ(後述する図8のw)より短いが、第2の方向(図中x方向)における開口204の間隔aは第2の方向の蒸着ボケ長さ(後述する図9のw)より長い。このようにすることで、第2の方向において第2電極130は互いに分離されて形成される。換言すれば、第2電極130は開口136を有するように形成される。薄肉部134は異なる開口204によって形成される蒸着ボケが接続されることで形成され、薄肉部134や蒸着ボケの大きさ(すなわち図8におけるwや図9におけるw)は、後述するように、蒸着源220の形状とマスク200までの距離およびマスク200から基板100までの距離によってコントロールすることができる。
第2電極130が長い場合、マスク200に中間部206を設けないと、マスク200に開口204が形成されることによりマスク200の剛性が低下し、開口204の間に位置する部分が自重によって変形する可能性が出てくる。このような変形が生じると、剛性が低下し、マスク200が部分的に(特にマスク200の中心部)撓む。当然に撓んだマスクを用いて蒸着される第2電極130は設計通りの形状にはならない。これに対して本実施形態において、マスク200には中間部206が形成されている。このため、マスク200の剛性が高まり、開口204の間に位置する部分が自重によって変形する可能性は、低くなる。
一方、単純に中間部206を設けた場合は第2電極130が中間部206と重なる部分で不連続になってしまう。これに対して本実施形態では、蒸着ボケによって第2電極130に薄肉部134を形成し中間部206と重なる部分にも第2電極130が蒸着されるため、第2電極130を連続させることができる。さらに本実施形態では、第2の方向(図中x方向)において、複数の開口204は互い違いに配置されている。言い換えると、第2の方向において、複数の中間部206は互い違いに配置されている。このため、マスク200のうち開口204の間に位置する部分が自重によって変形する可能性は、特に低くなる。
また図1及び図4に示す例において、第2端子132の上には第2電極130の一部が形成されている。このため、マスク200のうち第2端子132の上方に位置する部分には、開口202が形成されている。
次に、発光装置10の製造方法について説明する。まず、基板100上に第1電極110を形成する。この工程において、第1端子112及び第2端子132も形成される。次いで、基板100の第1面102に、絶縁層150となる樹脂材料を塗布し、この樹脂材料を露光及び現像する。これにより、絶縁層150が形成される。
次いで、絶縁層150の開口152内に、有機層120を形成する。次いで、マスク200を用いて蒸着を行うことにより、第2電極130を形成する。その後、必要に応じて封止部材を設ける。
図8及び図9は、第2電極130を蒸着法により形成するときの、蒸着源220、マスク200、及び基板100の相対位置を説明するための断面図である。図8は、図7のC−C断面、すなわち図1〜図3における第1の方向(y方向)に平行な断面に対応している。一方、図9は、図7のD−D断面、すなわち図1〜図3における第2の方向(x方向)に平行な断面に対応している。
蒸着源220から飛来する導電材料は、開口204の下方のみではなくその周囲にも蒸着し、蒸着ボケとなる。このため、蒸着源220からマスク200までの距離L、マスク200から基板100の第1面102までの距離L、及び中間部206の長さa1を調整することにより、第1の方向(図8における左右方向)において、基板100の第1面102のうち中間部206で覆われている部分の全体に、第2電極130を形成することができる。例えば、第1の方向(図8における左右方向)において、蒸着源220の長さをwとした場合、蒸着ボケの幅はw1となる。このため、a1<w=(w×L)/Lにすればよい。
一方、第2の方向(図1におけるx方向)において第2電極130を連続させないため、開口136を形成するには、以下のようにすればよい。図9に示すように、第2の方向における中間部206の間隔(言い換えると第2の方向における開口204の間隔)をa、第2の方向における蒸着源の長さをwとした場合、蒸着ボケの幅はwとなり、a2>w=(w×L)/Lにすればよい。この条件を効率的に満足させ、かつ第2の方向における第2電極130の幅をマスク200の開口204の幅と大きく異ならせないようにする(言い換えると、第2の方向における蒸着ボケの幅を第1の方向における蒸着ボケの幅よりも狭くする)ためには、第2の方向よりも第1の方向に長い蒸着源220を用いてもよいし、電子ビームを第1の方向に走査することによって実質的に第2の方向よりも第1の方向に長い蒸着源220を用いてもよい。
以上、本実施形態によれば、第2電極130は、マスク200を用いた蒸着法によって形成されている。ここでマスク200には、第2電極130に対応した開口204が形成されているが、第2電極130が延在する方向において、開口204は複数に分断されている。このため、開口204が連続している場合と比較して、マスク200のうち開口204の間に位置する部分は変形しにくい。従って、第2電極130を所望の形状に形成することができる。
一方、第2電極130のうちマスク200の中間部206の下方に位置する部分は、薄肉部134となるが、第2電極130は金属で形成されているため、抵抗はそれほど大きくならない。
なお、第1電極110を第2電極130と同様にストライプ状(縞状)にする場合、第1電極110を第2電極130と同様の方法で形成してもよい。
(変形例)
図11は、変形例に係る発光装置10の構成を示す平面図であり、実施形態における図1に対応している。図12は、図11に示した発光装置10の第2電極130を形成するためのマスク200の構成を説明するための平面拡大図である。
本変形例において、図11に示すように、第2電極130には千鳥上に開口136が形成されている。そして、この開口の縁の全周に沿って、薄肉部134が形成され、開口136または薄肉部134で囲われる領域に肉厚部138が形成されている。
第2電極130をこのような形状にするためには、図12に示すようなマスク200を用いればよい。すなわち、マスク200には、複数の開口204が千鳥状に配置されている。より詳細には、第1の方向(図中y方向)に隣り合う2つの開口204は、第1の方向(y方向)において互いに同一の位置に配置されている。一方、第2の方向(図中x方向)に隣り合う2つの開口204は、第1の方向(y方向)において互い違いに配置されている。
このようなマスクを用い、第1の方向よりも第2の方向に長い蒸着源を用いて第2電極130を蒸着すると、第2電極130のうちマスク200の開口204と重なる部分には第2電極130の肉厚部138の一部が形成され、また、肉厚部138の周囲の特に第2の方向に蒸着ボケによって薄肉部134が形成される。そして、マスク200の第2の方向に隣り合う開口204を通して蒸着される第2電極の2つの肉厚部及び2つの薄肉部134のうち、2つの薄肉部134が重なりあうことによって、第2電極130は図11に示した形状になる。言い換えると、2つの開口136は、x方向に並んでおり、y方向において一部が互いに重なっている。同様に、肉厚部138もx方向(第2の方向)に並んでおり、かつ、x方向(第2の方向)において一部が互いに重なっている。別の表現をすれば、y方向(第1の方向)に座標軸をとり、この座標軸に投影した場合、2つの肉厚部138は一部が互いに重なる。そして薄肉部134は、隣り合う2つの肉厚部138のうち互いに重なっている部分の間に位置している。本変形例のように第2電極130を千鳥状に開口136を形成する場合、開口部136または、肉厚部138の長軸を90度回転させた位置に形成してもよい。
本変形例によっても、開口204が連続している場合と比較して、マスク200のうち開口204の間に位置する部分は変形しにくい。従って、第2電極130を所望の形状に形成することができる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 発光装置
100 基板
102 第1面
110 第1電極
112 第1端子
120 有機層
130 第2電極
132 第2端子
134 薄肉部
136 開口
138 肉厚部
140 発光部
150 絶縁層
200 マスク
202 開口
204 開口
206 中間部
220 蒸着源

Claims (7)

  1. 基板に、第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に位置する有機層と、を有する発光部を形成する工程を備え、
    少なくとも2つの開口が第1の方向に並んだマスクを用いて前記第2電極を蒸着し、
    前記第1の方向において、前記開口の長さは前記開口の間隔よりも大きく、
    前記開口の前記第1の方向の間隔a、前記マスクから蒸着源までの距離L、及び前記マスクから前記基板までの距離Lを調節することにより、前記基板のうち、前記マスクの前記2つの開口の間に位置する部分に覆われている部分に、前記第2電極を前記第1の方向に切れ目なく形成する発光装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の発光装置の製造方法において、
    前記蒸着源の前記第1方向の長さをwとした場合、
    <(w×L)/Lである発光装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の発光装置の製造方法において、
    前記マスクは、前記第1の方向に交わる第2の方向にも前記開口を有し、前記開口の前記第2の方向の間隔をa、前記蒸着源の第2方向の長さをwとした場合、
    >(w×L)/Lである発光装置の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法において、
    前記第2の方向よりも前記第1の方向に長い蒸着源を用いる発光装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の発光装置の製造方法において、
    電子ビームを第1の方向に走査する発光装置の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法において、
    前記開口は第1方向に長い発光装置の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法において、
    前記マスクにおいて、前記第1の方向に交わる第2の方向にも前記開口が並んでおり、かつ、前記第2の方向において前記開口は互い違いに配置されている発光装置の製造方法。
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JP2019060027A (ja) * 2018-12-25 2019-04-18 キヤノントッキ株式会社 基板載置装置、成膜装置、基板載置方法、成膜方法、および電子デバイスの製造方法

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