JP2016167366A - 有機elデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】透明電極の端部に絶縁膜が無くても、電極間のショートやリークの発生を抑えることが可能な補助電極を有する有機ELデバイスを提供すること。【解決手段】基板上に第1電極、有機EL層及び第2電極を有する有機ELデバイスであって、該第1電極の端部の少なくとも一部が第1補助電極で覆われており、該第1補助電極の少なくとも一部の端部表面と該基板表面とのなす角度が75°以下であることを特徴とする有機ELデバイス。【選択図】図2

Description

本発明は、有機ELデバイスに関する。
有機ELは、有機物質からなる発光材料に電圧を印加してエネルギーを付与し、陽極・陰極それぞれから流れ込んだ正孔および電子により発光励起子が誘起された当該発光材料が元の状態に戻る際に、光としてエネルギーを放出する現象のことをいう。有機EL技術を用いた発光素子である有機ELデバイスには、有機物質からなる発光材料を含む複数の層からなる有機EL層と、当該有機EL層を挟むように対向した2個の電極(陽極及び陰極)とを、基板上に順次積層した構造が一般的に用いられている。
有機ELデバイスの発光を外部に取り出すために、陽極・陰極の少なくとも一方には、ITOなどの透明電極が用いられている。しかし、透明電極は通常導電性が低く、照明用途などの広い面積の有機ELデバイスを作成する場合には、電圧降下により面内で発光ムラが生じてしまう問題が有り、通常、透明電極には、導電性に優れた金属膜からなる補助電極が組み合わせられる。
しかし、基板上に形成された透明電極や補助電極には、その膜厚に応じた段差が生じる。次いで、透明電極や補助電極上に有機EL層及び陰極を直接形成してしまうと、透明電極や補助電極由来の段差の近傍で有機EL層や陰極が不均一に形成され、電極間がショートしたり、ショートには至らないものの、有機EL層が非常に薄くなることで、電極間の絶縁状態が悪化し、当該箇所に電流が集中してしまう状態(以下、本現象をリークと記載)が発生する場合がある。そのため、透明電極の端部や、補助電極上には、有機絶縁膜を数百nmから数μmの膜厚で形成し、ショートやリークを防止することが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
一方、有機絶縁膜を形成する方法として、通常フォトリソグラフィーが好適に用いられているが、有機絶縁膜は有機EL層に直接接触するため、絶縁膜材料由来又はフォトリソグラフィー工程由来のガスやフォトリソグラフィー工程において接触する現像液、洗浄液、水などが残存していた場合、有機ELデバイスにダメージを与え、特性が低下したり、寿命が短くなるおそれがある。そのため、絶縁膜材料は上述の不具合を回避するための材料選択が必要であったり、フォトリソグラフィー工程でのガスや水分などの残存をなくすため、高温での焼成工程が必要となる。
また、最近、樹脂材料等の可撓性を有する基板を用いて有機ELデバイスを作製することで、曲げることが可能なフレキシブル有機ELデバイスとしての期待が高まって来ている(例えば、公知文献2参照)。
特開2014−120384号公報 特開2004−111159号公報
上述の如く、有機絶縁膜の形成においては、材料選択やフォトリソグラフィー工程での高温焼成が必要となるが、例えばフレキシブル有機ELデバイスの製造方法では、比較的
耐熱性の低い樹脂基板や接着剤が用いられる傾向にあるため、前述の有機絶縁膜の形成における高温での焼成により、不具合が顕著となることが判ってきた。
発明者らが鋭意検討した結果、基板上の第1電極の端部の少なくとも一部を、特定のテーパー形状を有する第1補助電極によって覆うことにより、絶縁膜を不要とすることができた。さらに、第1電極の端部以外の表面上の第2補助電極についても特定のテーパー形状を持たせることにより絶縁膜を不要とすることができた。このことにより、高温での焼成による不具合の発生を抑制し、絶縁膜の一部によって導通が遮断されていた領域の第1補助電極と第2電極間および/または、第2補助電極と第2電極間でも有機EL層に発光を生じさせ、実質的な輝度の向上を図ることができることを見出した。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)基板上に第1電極、有機EL層及び第2電極を有する有機ELデバイスであって、該第1電極の端部の少なくとも一部が第1補助電極で覆われており、該第1補助電極の少なくとも一部の端部表面と該基板表面とのなす角度が75°以下であることを特徴とする有機ELデバイス。
(2)前記第1電極の端部以外の表面上に第2補助電極を有する有機ELデバイスであって、該第2補助電極の少なくとも一部の端部表面と該第1電極表面とのなす角度が75°以下であることを特徴とする、(1)に記載の有機ELデバイス。
(3)前記第1補助電極及び/又は第2補助電極の表面に絶縁層が形成されていることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の有機ELデバイス。
(4)前記第1補助電極及び/又は第2補助電極の表面に半導体である酸化物層が形成されていることを特徴とする(1)又は(2)に記載の有機ELデバイス。
(5)前記第1補助電極及び/又は第2補助電極がAl合金、Cu合金又はAg合金であり、各合金の添加金属の含有量が0.7%以下であることを特徴とする、(1)乃至(4)のいずれか1に記載の有機ELデバイス。
(6)前記基板が樹脂材料を含むことを特徴とする、(1)乃至(5)のいずれか1に記載の有機ELデバイス。
本発明によれば、基板表面上に形成された第1電極の端部および補助電極への絶縁膜形成を不要とし、有機ELデバイスの形成温度を低下させることができ、特性の改善された有機ELデバイスを得ることができる。
本発明の有機ELデバイスの構成要件の平面方向の配置の一例を示す概念図である。 本発明の有機ELデバイスの構成要件の断面方向の構成の一例を示す断面図である。 本発明の有機ELデバイスの構成要件の断面方向の構成の他の例を示す断面図である。 本発明の有機ELデバイスの層構成の一例を示す断面図である。 2層レジスト法を説明するための断面図である。 本発明の有機ELデバイスの構成要件の断面方向の構成の他の例を示す断面図である。
以下に本発明の有機ELデバイス及びその製造方法の実施形態を詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明は、その要旨を超えない
限り、これらの内容に特定されない。
図1は、本発明の有機ELデバイスの各構成要件の平面方向の配置を示す概念図である。補助電極を3本のみ形成して有機ELデバイスを単純化した形としている。図1において、基板1を2点鎖線で、第1電極2を1点鎖線で、有機EL層3を点線で、第2電極4を破線で、補助電極5を実線で示している。なお、本明細書においては、単に「補助電極」と記載した場合は、第1補助電極及び第2補助電極の両方をまとめて意味するものとする。
なお、本発明における「端部」とは、第1電極2については、図1のように上面から見
た場合において、第1電極2の形成された領域の外周部であって、第1電極2表面と基板1表面を接続する段差部を指す。また、補助電極5については、補助電極5の外周部において、補助電極5が第1電極又は基板1表面と接続する段差部を指す。
以下、各要素を形成する順に説明する。
基板1上の一部である一定の領域に第1電極2が形成され、その上に、第1電極1の左右両辺の端部を覆うように第1補助電極5aが形成され、第1電極1の端部以外の表面、図1では中央付近に第2補助電極5bが形成されている。以下、これら第1補助電極5aと第2補助電極5bをまとめて補助電極5と呼ぶ。補助電極5bは、図1では中央部に1つ形成されているが、第1電極1の端部以外の表面状であれば複数形成されていてもよい。第1電極1及び補助電極5の上に、有機EL層3を更に形成するが、有機EL層3の形成領域は、図1に示されるように第一電極1の形成領域と重複する部分があればよく、完全に一致している必要は無い。有機EL層3の上に、第2電極4を更に形成するが、第2電極4の形成領域も、図1に示されるように第1電極及び有機EL層3と重複する部分があればよく、完全に一致している必要は無い。以下、補助電極5が形成された領域を補助電極領域12と呼ぶことにする。最終的に、第1電極1、有機EL層3及び第2電極4が重複して形成された領域が発光可能な発光領域11であるが、発光領域11であっても、補助電極領域12においては、後述するように発光しない場合もある。
図1に示されるように、第1補助電極5aは、第1電極1の端部全体を覆っている必要はなく、少なくとも一部の、第2電極4が平面視で重複する領域の端部を覆っていればよい。第1および第2電極間のショートやリークを抑制する目的で形成されるからである。
図2に、図1における“A−A‘”の位置における本発明の有機ELデバイス10の断面図を示す。基板1上に、第1電極2が形成され、その上に補助電極領域12を形成する複数の補助電極5が形成されている。発光領域11には、第1電極2の上に有機EL層3、第2電極4が形成され、発光領域11を形成している。また、第1電極2の端部においては、第1補助電極5aが、第1電極2の端部を覆うように形成されている。第1電極2が細くパターニングされて形成されている場合は、図3に示すように、第1電極2の端部を覆う第1補助電極5aのみを形成しても良い。
ここで、有機EL層3は、異なる機能を有する複数の層の積層構成を有している。詳細は後述するが、有機EL層3は、少なくとも、導電性下地層と発光層を有している。図4に、本発明の有機ELデバイスの発光領域の層構成の一例を示す。第1電極2と第2電極4の間に形成される有機EL層3は、少なくとも導電性下地層31と発光層32を有する。第1電極2が陽極である場合は、導電性下地層31は正孔注入輸送層として機能することが好ましいため、正孔注入層311と正孔輸送層312の2層構造をとることが好ましい。また、発光層32と第2電極4の間には、更に、正孔阻止層331、電子輸送層332、電子注入層333を形成することが好ましい。
本発明においては、第1電極2の端部の少なくとも一部が第1補助電極5aで覆われていることが必要である。すなわち、第1電極2の端部に形成されている段差が、第1補助
電極5aによって覆われていることが必要である。本発明において、第1補助電極5を上記の様に配置する理由は以下の通りである。
例えば、第1電極2を従来のフォトリソグラフィー法により形成した場合、第1電極2の端部には、第1電極2の膜厚に応じた段差が生じる。そのため、その上に有機EL層3及び第2電極4を直接形成してしまうと、段差部において第1電極2と第2電極4がショートしたり、第1電極2と第2電極4の間の有機EL層3が非常に薄くなることでリークが発生し、発光しなくなったりする傾向にある。そのため、第1電極2の端部には絶縁膜を数百nmから数μmの膜厚で形成し、段差部を覆うことでショートやリークを防止することが一般的である。
しかしながら、絶縁膜は有機EL層3に直接接触するため、絶縁膜材料や形成工程由来のガスが残存していた場合、有機EL層3にダメージを与えてしまう。そのため、絶縁膜には非常に高い信頼性を有する材料が必要であり、絶縁膜形成工程において絶縁膜に接触する現像液、洗浄液、水などの残留を防止するために、高温での焼成工程が必要である。
そこで、絶縁膜の代わりに第1補助電極5aで第1電極2の端部に生じる段差部を覆うことで、絶縁膜無しに有機ELデバイスを製造することが可能となる。その結果、上記絶縁膜形成による高温での焼成が必要という製造工程上のデメリットが無くなる。
また、本発明においては、第1補助電極5aの少なくとも一部の端部表面と基板1表面(ここで、基板1表面とは、第1補助電極5aの下の基板1表面を指す。以下同様。)とのなす角が75°以下である必要がある。すなわち、第1補助電極5aの端部はいわゆる順テーパー形状を有していることが必要で、第1補助電極5aの端部が垂直に切り立ったり、逆テーパー形状になったりした場合、第1補助電極5aと第2電極4の間でショートやリークが発生しやすくなる。第1補助電極5aにおける基板1近傍の表面と基板1表面とのなす角は、好ましくは30°以下、更に好ましくは10°以下、特に好ましくは5°以下である。この角度が小さいほど、段差がなだらかとなり、ショートやリークが発生しにくいからである。また、第1補助電極5aの少なくとも一部の端部表面と基板1表面とのなす角は、0°より大きければ本発明の効果が得られ、実質的には0.1°以上である。
順テーパー形状の第1補助電極5aを形成する方法としては、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、リフトオフ法、印刷法などが知られているが、本発明で必要とされる所望の角度の順テーパー形状を形成するには、2層に積層したレジストを、上層レジストが下層レジストよりも張り出したオーバーハング形状に形成し、そのレジストパターン上に補助電極材料を製膜することでレジスト開口部に補助電極5が形成される2層レジスト法が特に好ましい(特開2012−164876参照)。
また、本発明においては、補助電極は、第1電極2の端部以外の表面上に形成されていてもよい。図2の中央の第2補助電極5bがこれに相当する。このような第1電極2の端部以外に形成される第2補助電極5bは、発光領域11における、第1電極2の電気抵抗が高いことによる局所的な電圧低下を防ぎ、発光ムラを抑制するために従来から用いられている。ただし、このような第1電極2の端部以外の表面上の第2補助電極5bについても、前述の第1電極2の端部における場合と同じく、補助電極の端部に生じた段差に起因するショートやリークを抑制するため、補助電極全体を覆う絶縁膜を形成することが一般的である。
本発明においては、このような第1電極2の端部以外の表面に形成された第2補助電極5bについても、絶縁膜を形成することなく、第2補助電極5bの端部表面と第1電極2表面(ここで、第1電極2表面とは、第2補助電極5bの下の第1電極2表面を指す。以下同様。)とのなす角度が75°以下とすることが好ましい。すなわち、第2補助電極5
bの端部がいわゆる順テーパー形状を有していることが好ましい。このようにすることで、上述の第1電極2の端部の場合と同様、絶縁膜が無くともショートやリークの発生を抑えることができる。好ましい角度についても、前述の第1補助電極5aの場合と同様である。
さらには、第1電極2の端部の第1補助電極5aと同様な形状であるため、同一の製造方法、例えば2層レジスト法を用いて一度に形成することが可能であるため、製造コストを低くすることができるというメリットがある。
以下、第1補助電極5aの端部表面と基板1表面とのなす角度、及び、第2補助電極5bの端部表面と第1電極2表面とのなす角度をテーパー角と呼ぶ。
以下、本発明の各構成について詳述する。
(基板1)
基板1としては、石英やガラスの板や、透明ポリイミド、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン等の透明な合成樹脂の板が用いられる。また、ガラス板に樹脂をコートした複合基板を用いても良い。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板1のガスバリア性が小さすぎると、基板1を通過した外気により有機ELデバイスが劣化することがあるので好ましくない。このため、合成樹脂基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。基板1の厚みは、通常0.001〜10mm、好ましくは0.01〜1mmである。
基板1が樹脂材料を含む場合、通常は高耐熱の樹脂材料が必要とされるが、本発明においては絶縁膜の高温処理が不要であり、樹脂材料の選択の幅が広がることになる。従って、本発明は、基板1が樹脂材料を含む場合に好適に用いることができる。
(第1電極2)
第1電極2は、有機EL層3への正孔注入の役割を果たす陽極、もしくは、有機EL層3への電子注入の役割を果たす陰極のいずれでもよいが、陽極として用いるのが有機ELデバイス製造上好ましい。陽極として用いる場合は、通常、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、モリブデン、白金等の金属及び合金、インジウム及び/又はスズ及び/又は亜鉛の酸化物等の金属酸化物(例えばITO、IZO、ZnO)、ヨウ化銅等のハロゲン化金属、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、或いは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子等、さらには、単体もしくはそれらと組み合わされた金属ナノワイヤ等により構成される。陽極の形成は通常、スパッタリング法、真空蒸着法等により行われることが多い。また、インジウム及び/又はスズ及び/又は亜鉛を含む金属錯体溶液を基板に塗布後、焼成したり、インジウムや銀等の金属微粒子、ヨウ化銅等の微粒子、カーボンブラック、導電性の金属酸化物微粒子、導電性高分子微粉末等を用いて陽極を形成する場合には、適当なバインダー樹脂溶液に分散させて、基板上に塗布することにより陽極を形成することもできる。さらに、導電性高分子の場合は、電解重合により直接基板上に薄膜を形成したり、基板上に導電性高分子を塗布したりして陽極を形成することもできる(Appl.Phys.Lett.,60巻,2711頁,1992年)。
陽極は通常は単層構造であるが、所望により複数の材料からなる積層構造とすることも可能である。 また、アルカリガラスを基材に用い、基材表面にSiOからなるバリヤ
層を設けてから第1電極を形成し、アルカリの有機ELデバイスへの溶出を抑制することも行われている(特開平11−195487)
陽極の膜厚は、必要とする透明性および導電性により異なる。透明性が必要とされる場合は、可視光の透過率を、通常60%以上、好ましくは80%以上とすることが好ましい。また導電性は、シート抵抗として、通常500(Ω/□)以下、好ましくは50(Ω/
□)以下とすることが好ましい。この場合、陽極の膜厚は通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下程度である。不透明でよい場合は陽極の膜厚は任意であり、陽極は基板と一体化されたものであってもよい。また、異なる導電材料が積層されたものであってもよい。
第1電極2を陽極として用いる場合、導電性と透明性の両立の観点から、本発明においてはITOを代表とする透明導電性金属酸化物が陽極材料として好ましい。
陽極に付着した不純物を除去し、イオン化ポテンシャルを調整して正孔注入性を向上させることを目的に、陽極表面を紫外線(UV)/オゾン処理したり、酸素プラズマ、アルゴンプラズマ処理したりすることは好ましい。
(第1補助電極5a、第2補助電極5b)
補助電極5の材料としては、Al、Au、Ag、Cu、Ni、Pd、Mo、Cr、WもしくはTi等の金属及びこれらの金属に少量の金属元素を添加材として加えた合金が用いられる。中でも、Al合金、Cu合金又はAg合金が好ましく、AlにNdを添加したAl−Nd合金が特に好ましい。また、上記の中から、異なる材料を積層して多層構造としてもよい。
添加材を含む電極材料(例えば、Al−Nd合金)は、成膜直後は抵抗が高く、加熱によりAlの抵抗に近づくという性質を持っている。また、必要な加熱温度は、Ndの添加量に比例して高くなる。本発明を用いることで絶縁膜が不要となり、低温で有機ELデバイスを作成することができるが、Al−Ndなどの合金によって補助電極5を形成する場合、Ndの添加量が多いと、十分な加熱を行って抵抗を下げることができなくなってしまう。そのため、本発明においては、合金を用いて補助配線を形成する場合、合金の添加材濃度は、20atm%以下とすることが好ましい。250℃以下の低温で有機ELデバイスを作成する場合、合金の添加材の濃度は低いことが好ましく、20atm%以下であることが好ましく、5atm%以下であることがより好ましく、2atm%以下であることがさらに好ましく、0.7atm%以下であることがいっそう好ましく、0.5atm%以下であることがよりいっそう好ましく、0.3atm%以下であることが特に好ましく、0.2atm%以下であることが最も好ましい。また、添加材の効果が発揮されるためには、添加材の濃度が0.001atm%以上であるのが好ましく、0.01atm%以上であることがより好ましく、0.1atm%以上であることがさらに好ましい。
補助電極5の形成方法については、真空蒸着法、スパッタ法、印刷法等、従来公知の成膜方法を適宜用いることが可能であるが、真空蒸着法あるいはスパッタ法が好ましく用いられる。金属材料を均一に再現性良く成膜できる点で有利だからである。
補助電極5の膜厚は、形成方法や必要とする導電性によって適宜決定すればよいが、真空蒸着法又はスパッタ法の場合、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、より好ましくは100nm以上、更に好ましくは200nm以上である。また、通常3000nm以下、好ましくは1000nm以下である。また、異なる導電材料が複数積層されたものであってもよい。印刷法で形成される場合、通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また、通常3000μm以下、好ましくは1000μm以下、更に好ましくは100μm以下である。
第1補助電極5a及び第2補助電極5bの形状については前述の通りであり、前述の2層レジスト法を用いることで、所望のテーパー角の補助電極5を形成可能である。
2層レジスト法に使用されるレジストには特に限定は無いが、例えば、下層レジストしては、ポリメチルグルタイミド(PMGI)レジストがあげられる。上層レジストとしては、感光性のレジストが好ましく、ポジ型であってもネガ型であっても良い。
以下、順テーパー形状の補助電極5を2層レジスト法によって形成する場合の好ましい態
様について、図5を用いて説明する。ここでは、第2補助電極5bを例にとって説明するが、第1補助電極5aについても同様である。
図5は、第1電極2の端部以外の表面上に第2補助電極5bを形成する場合において、第1電極2上に下層レジスト層6、上層レジスト層7を順次設け、露光、現像を行うことにより開口部8を設けた後、第2補助電極5bを成膜した時点での断面図である。下層レジスト層6及び上層レジスト層7の材料や現像条件を制御することにより、図5に示されるような、下層レジスト層6よりも上層レジスト層7が開口部8に張り出した所望のオーバーハング形状を形成することが可能であり、所望のオーバーハング形状を形成後に、スパッタ法等により第2補助電極5bを成膜することにより、テーパー角θが75°以下の第2補助電極5bを形成することが可能となる。
テーパー角θを75°以下とするためには、2層レジストの下層レジスト層6の膜厚(以下tと記載)、及び上層レジスト層7が張り出したオーバーハング部の幅(以下、woと記載)を制御する必要がある。
所望のテーパー形状を実現するためには、tは、2.5nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましく、50nm以上であることが更に好ましく、100nm以上であることが特に好ましい。また、10μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましい。
所望のテーパー形状を実現するためには、woは、10nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることが更に好ましく、200nm以上であることがよりいっそう好ましく、500nm以上であることが特に好ましい。この範囲であれば、オーバーハング部に回り込んだ補助電極材料と、下層レジスト6が接触しないように形成可能である。また、100μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましく、5μm以下であることが更に好ましく、2μm以下であることがよりいっそう好ましい。この範囲であれば、woを大きくしすぎる必要が無く、製造効率の面で有利である。
上記所望のwoは、下層レジスト層6の現像時間の制御により実現可能である。また、下層レジスト層6の現像速度は、レジスト材料の組成、膜厚、ベーク温度、ベーク時間、現像液の種類や濃度、現像時の温度及び撹拌速度などにより調整が可能である。現像速度が遅いほどwoの面内均一性が確保しやすく、現像速度が速いほどタクトタイムを短縮でき、上層レジスト層7のレジストの溶解を抑えることができるため、適当な現像速度にすることが好ましい。
また、蒸着法によって第2補助電極5bを形成する場合、tは第2補助電極5bの膜厚の1/4倍以上であることが好ましく、1/2倍以上であることがより好ましく、1倍以上であることが更に好ましい。この範囲であれば、補助電極5bと上層レジスト7が接触しないようにそれぞれを形成することができる。また、20倍以下であることが好ましく、10倍以下であることがより好ましく、5倍以下であることが更に好ましい。この範囲であれば、woを大きくしすぎる必要が無く、製造効率の面で有利である。
また、スパッタ法によって第2補助電極5bを形成する場合、オーバーハング部への補助電極形成用の材料の回り込みが蒸着法に比べ著しく大きくなるため、t/woを2以下にすることが好ましく、1以下にすることがより好ましく、1/2以下にすることが更に好ましい。
また、スパッタ法と真空蒸着法を組み合わせることで、図6に示すように、補助電極5の端部を低テーパー角の形状とし、その内側により高テーパー角の形状を形成することも可能である。補助電極5を形成する際に、最初は比較的低テーパー角となるスパッタ法で
成膜して低テーパー部51を形成し、その後、比較的高テーパー角となる真空蒸着法で成膜して高テーパー角部52を形成すればよい。高テーパー角の補助電極形状は、第2電極とのリーク抑制の観点からは不利ではあるが、基板1に対して水平方向に発生した有機EL発光を発光領域11へ反射させ、輝度を高めることができる点で有利である。テーパー角が2段形状に形成された場合においても、高テーパー角形状の角度は75°以下であることが必要である。
有機EL層3と接触する補助電極5の表面の状態は、純金属表面であっても良いし、酸化されていても良いが、以下に示す理由により酸化されている方が好ましい。酸化されることで半導体となり、仕事関数が増大する金属(例えばMo)を補助電極5の表面に用いた場合、補助電極5の表面からの電荷注入が生じやすくなり、補助電極領域12でも有機EL層3の発光が生じる。酸化反応により半導体となる金属材料としては、Mo、Cu、Ni、Ag、Ti、W、In、Zn、Ga、Fe、Nb、Nd及びこれらの合金などがあげられる。第2電極4側から発光を取り出す、いわゆるトップエミッション型の有機ELデバイスの場合は、補助電極領域12で生じた発光も発光領域11で生じた発光と同様、外部に取り出すことができるため、従来の絶縁膜を形成した場合に比べ、実質的な輝度を高めることができる。一方、基板1側から発光を取り出す、いわゆるボトムエミッション型の場合であっても、補助電極領域12で生じた発光は、補助電極領域12から直接的には基板1側に取り出されないが、横方向への伝播により発光領域11に到達することで最終的に基板1側に取り出される。そのため、実質的な輝度を高めることができる。
また、酸化反応、窒化反応又は酸窒化反応などにより表面に絶縁層を形成する金属(例えばAl)を補助電極5の表面に用いた場合、補助電極5の表面からの電荷注入は無くなり、第2電極4とのリークの可能性をよりいっそう抑制することができる。酸化反応、窒化反応又は酸窒化反応により絶縁体となる金属材料としては、Al、Si、Ta、Cr、Ca及びこれらの合金などがあげられる。絶縁材料を補助電極5の表面に成膜することにより絶縁層を形成してもよい。
補助電極5の表面に絶縁材料を成膜して絶縁層を形成する場合、外部電源との接続部に酸化膜が形成されると電気的接続が得られなかったり、抵抗が上昇したりすることが考えられる。そのため、補助電極5の表面に絶縁材料を成膜する際に、接続部に絶縁材料が成膜されないようにマスキングを行うことが好ましい。補助電極5の表面を酸化するなどして絶縁層を形成する場合においても、酸化処理前に外部電源の接続部をマスキングテープや金属マスク、レジスト材料によって覆っておくことで、追加の処理無しに絶縁層の無い接続部を形成することができる。一方、外部電源との接続部上に形成された絶縁層を物理的に除去したり、エッチングによって除去したりしても良い。
2層レジスト法により形成された補助電極5は非常に滑らかなテーパー形状に形成されているため、補助電極5の表面をUV/O、Oプラズマ等のドライ処理、酸化性の液体や陽極酸化法などのWet処理によって酸化させる場合に、欠陥無く均一に酸化膜を形成することが可能である。また、表面に酸化層を成膜するさいも欠陥無く表面を覆うことが可能である。また、Nプラズマ処理などにより、窒化物化させることで絶縁層を形成しても良い。
(有機EL層3)
有機EL層3は、少なくとも導電性下地層31と発光層32を有するが、これら以外に適当な機能を持たせた層を有していてもよい。
<導電性下地層31>
第1電極2と発光層32の間に、導電性下地層31が形成される。第1電極2が陽極の
場合、導電性下地層31には正孔を陽極から発光層32に効率よく輸送することが求められるため、導電性下地層31は、正孔注入層311と正孔輸送層312の積層構造を取ることが好ましい。もちろん、導電性下地層31は単層構造でも、3層以上の積層構造であっても構わない。
<<正孔注入層311>>
正孔注入層311は、陽極から発光層32へ正孔を輸送する層であり、通常、陽極上に形成される。
本発明に係る正孔注入層311の形成方法は真空蒸着法でも、湿式成膜法でもよく、特に制限はないが、ダークスポット低減の観点から正孔注入層311を湿式成膜法により形成することが好ましい。
正孔注入層311の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、より好ましくは30nm以上、また、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下、より好ましくは200nm以下の範囲である。
<<<湿式成膜法による正孔注入層311の形成>>>
湿式成膜法により正孔注入層311を形成する場合、通常は、正孔注入層311を構成する材料を適切な溶剤(正孔注入層用溶剤)と混合して成膜用の組成物(正孔注入層形成用組成物)を調製し、この正孔注入層311形成用組成物を適切な手法により、正孔注入層の下層に該当する層(通常は、陽極)上に塗布して成膜し、乾燥することにより正孔注入層311を形成する。
(正孔輸送性化合物)
正孔注入層形成用組成物は通常、正孔注入層311の構成材料として正孔輸送性化合物および溶剤を含有する。
正孔輸送性化合物は、通常、有機ELデバイスの正孔注入層311に使用される、正孔輸送性を有する化合物であれば、重合体などの高分子化合物であっても、単量体などの低分子化合物であってもよいが、高分子化合物であることが好ましい。
正孔輸送性化合物としては、陽極から正孔注入層311への電荷注入障壁の観点から、4.5eV〜6.0eVのイオン化ポテンシャルを有する化合物が好ましい。正孔輸送性化合物の例としては、芳香族アミン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ベンジルフェニル誘導体、フルオレン基で3級アミンを連結した化合物、ヒドラゾン誘導体、シラザン誘導体、シラナミン誘導体、ホスファミン誘導体、キナクリドン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリキノリン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、カーボン等が挙げられる。
尚、本発明において誘導体とは、例えば、芳香族アミン誘導体を例にするならば、芳香族アミンそのものおよび芳香族アミンを主骨格とする化合物を含むものであり、重合体であっても、単量体であってもよい。
正孔注入層311の材料として用いられる正孔輸送性化合物は、このような化合物のうち何れか1種を単独で含有していてもよく、2種以上を含有していてもよい。2種以上の正孔輸送性化合物を含有する場合、その組み合わせは任意であるが、芳香族三級アミン高分子化合物1種又は2種以上と、その他の正孔輸送性化合物1種又は2種以上とを併用することが好ましい。
上記例示した中でも非晶質性、可視光の透過率の点から、芳香族アミン化合物が好ましく、特に芳香族三級アミン化合物が好ましい。ここで、芳香族三級アミン化合物とは、芳香族三級アミン構造を有する化合物であって、芳香族三級アミン由来の基を有する化合物
も含む。
芳香族三級アミン化合物の種類は特に制限されないが、表面平滑化効果による均一な発光の点から、重量平均分子量が1000以上、1000000以下の高分子化合物(繰り返し単位が連なる重合型化合物)がさらに好ましい。芳香族三級アミン高分子化合物の好ましい例として、下記式(I)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物が挙げられる。
(式(I)中、ArおよびArは、各々独立して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。Ar〜Arは、各々独立して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。Zは、下記の連結基群の中から選ばれる連結基を表す。また、Ar〜Arのうち、同一のN原子に結合する二つの基は互いに結合して環を形成してもよい。
(上記各式中、Ar〜Ar16は、各々独立して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。RおよびRは、各々独立して、水素原子又は任意の置換基を表す。))
Ar〜Ar16の芳香族炭化水素基および芳香族複素環基としては、高分子化合物の溶解性、耐熱性、正孔注入・輸送性の点から、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、チオフェン環、ピリジン環由来の基が好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環由来の基がさらに好ましい。
Ar〜Ar16の芳香族炭化水素基および芳香族複素環基は、さらに置換基を有して
いてもよい。置換基の分子量としては、通常400以下、中でも250以下程度が好ましい。置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基などが好ましい。
およびRが任意の置換基である場合、該置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、シリル基、シロキシ基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基などが挙げられる。
式(I)で表される繰り返し単位を有する芳香族三級アミン高分子化合物の具体例としては、国際公開第2005/089024号に記載のものが挙げられる。
また、正孔輸送性化合物としては、ポリチオフェンの誘導体である3,4−ethylenedioxythiophene(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を高分子量ポリスチレンスルホン酸中で重合してなる導電性ポリマー(PEDOT/PSS)もまた好ましい。また、このポリマーの末端をメタクリレート等でキャップしたものであってもよい。
尚、正孔輸送性化合物は、下記{正孔輸送層}の項に記載の架橋性化合物であってもよい。該架橋性化合物を用いた場合の成膜方法についても同様である。
正孔注入層形成用組成物中の正孔輸送性化合物の濃度は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、膜厚の均一性の点で通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは0.5重量%以上、また、通常70重量%以下、好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは50重量%以下である。この濃度が大きすぎると膜厚ムラが生じる可能性があり、また、小さすぎると成膜された正孔注入層に欠陥が生じる可能性がある。
(電子受容性化合物)
正孔注入層形成用組成物は、正孔注入層311の構成材料として電子受容性化合物を含有していることが好ましい。
電子受容性化合物とは、酸化力を有し、上述の正孔輸送性化合物から一電子受容する能力を有する化合物が好ましく、具体的には、電子親和力が4eV以上である化合物が好ましく、5eV以上である化合物がさらに好ましい。
このような電子受容性化合物としては、例えば、トリアリールホウ素化合物、ハロゲン化金属、ルイス酸、有機酸、オニウム塩、アリールアミンとハロゲン化金属との塩、アリールアミンとルイス酸との塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物等が挙げられる。さらに具体的には、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート等の有機基の置換したオニウム塩(国際公開2005/089024号);塩化鉄(III)(日本国特開平11−251067号公報)、ペルオキソ二硫酸アンモニウム等の高原子価の無機化合物;テトラシアノエチレン等のシアノ化合物、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(日本国特開2003−31365号公報)等の芳香族ホウ素化合物;フラーレン誘導体;ヨウ素;ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、ショウノウスルホン酸イオン等のスルホン酸イオン等が挙げられる。
これらの電子受容性化合物は、正孔輸送性化合物を酸化することにより正孔注入層311の導電率を向上させることができる。
正孔注入層311或いは正孔注入層形成用組成物中の電子受容性化合物の正孔輸送性化合物に対する含有量は、通常0.1モル%以上、好ましくは1モル%以上である。但し、通常100モル%以下、好ましくは40モル%以下である。
(その他の構成材料)
正孔注入層311の材料としては、本発明の効果を著しく損なわない限り、上述の正孔
輸送性化合物や電子受容性化合物に加えて、さらに、その他の成分を含有させてもよい。その他の成分の例としては、各種の発光材料、電子輸送性化合物、バインダー樹脂、塗布性改良剤などが挙げられる。なお、その他の成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
(溶剤)
湿式成膜法に用いる正孔注入層形成用組成物の溶剤のうち少なくとも1種は、上述の正孔注入層311の構成材料を溶解しうる化合物であることが好ましい。また、この溶剤の沸点は通常110℃以上、好ましくは140℃以上、中でも200℃以上、通常400℃以下、中でも300℃以下であることが好ましい。溶剤の沸点が低すぎると、乾燥速度が速すぎ、膜質が悪化する可能性がある。また、溶剤の沸点が高すぎると乾燥工程の温度を高くする必要があり、他の層や基板に悪影響を与える可能性がある。
溶剤として例えば、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、アミド系溶剤などが挙げられる。
エーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセタート(PGMEA)等の脂肪族エーテル;1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、アニソール、フェネトール、2−メトキシトルエン、3−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、2,3−ジメチルアニソール、2,4−ジメチルアニソール等の芳香族エーテル等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸n−ブチル等の芳香族エステル等が挙げられる。
芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキシルベンゼン、3−イソプロピルビフェニル、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、メチルナフタレン等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、等が挙げられる。
その他、ジメチルスルホキシド等も用いることができる。
これらの溶剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で用いてもよい。
(成膜方法)
正孔注入層形成用組成物を調製後、この組成物を湿式成膜法により、正孔注入層311の下層に該当する層(通常は、陽極)上に塗布成膜し、乾燥、焼成することにより正孔注入層311を形成する。
塗布工程における温度は、組成物中に結晶が生じることによる膜の欠損を防ぐため、10℃以上が好ましく、50℃以下が好ましい。
塗布工程における相対湿度は、本発明の効果を著しく損なわない限り限定されないが、通常0.01ppm以上、通常80%以下である。
次に、湿式成膜された導電性下地層31に対して、真空乾燥処理を施す。
真空乾燥処理を行わない場合、塗布領域の外周から徐々に乾燥が進行し、円形の乾燥跡が形成される。この様なムラは、有機ELデバイス10の発光状態の面内均一性を低下させてしまう。真空乾燥を行うことで塗膜が素早く乾燥され、上記の問題を抑制することができる。
塗布後、真空乾燥された正孔注入層形成用組成物の膜を焼成する。加熱工程において使用する加熱手段の例を挙げると、クリーンオーブン、ホットプレート、赤外線、ハロゲンヒーター、マイクロ波照射などが挙げられる。中でも、膜全体に均等に熱を与えるためには、クリーンオーブンおよびホットプレートが好ましい。
加熱工程における加熱温度は、本発明の効果を著しく損なわない限り、正孔注入層形成用組成物に用いた溶剤の沸点以上の温度で加熱することが好ましい。また、正孔注入層に用いた溶剤が2種類以上含まれている混合溶剤の場合、少なくとも1種類がその溶剤の沸点以上の温度で加熱されるのが好ましい。溶剤の沸点上昇を考慮すると、加熱工程においては、好ましくは120℃以上、好ましくは300℃以下で加熱することが好ましい。
加熱工程において、加熱温度が正孔注入層形成用組成物の溶剤の沸点以上であり、かつ塗膜の十分な不溶化が起こらなければ、加熱時間は限定されないが、好ましくは10秒以上、通常180分以下である。加熱時間が長すぎると他の層の成分が拡散する傾向があり、短すぎると正孔注入層が不均質になる傾向がある。加熱は2回に分けて行ってもよい。
<<<真空蒸着法による正孔注入層311の形成>>>
真空蒸着により正孔注入層311を形成する場合には、正孔注入層311の構成材料(前述の正孔輸送性化合物、電子受容性化合物等)の1種又は2種以上を真空容器内に設置されたるつぼに入れ(2種以上の材料を用いる場合は各々のるつぼに入れ)、真空容器内を適当な真空ポンプで10−4Pa程度まで排気した後、るつぼを加熱して(2種以上の材料を用いる場合は各々のるつぼを加熱して)、蒸発量を制御して蒸発させ(2種以上の材料を用いる場合は各々独立に蒸発量を制御して蒸発させ)、るつぼと向き合って置かれた基板1の陽極上に正孔注入層311を形成させる。なお、2種以上の材料を用いる場合は、それらの混合物をるつぼに入れ、加熱、蒸発させて正孔注入層311を形成することもできる。
蒸着時の真空度は、本発明の効果を著しく損なわない限り限定されないが、通常0.1×10−6Torr(0.13×10−4Pa)以上、通常9.0×10−6Torr(12.0×10−4Pa)以下である。蒸着速度は、本発明の効果を著しく損なわない限り限定されないが、通常0.1Å/秒以上、通常5.0Å/秒以下である。蒸着時の成膜温度は、本発明の効果を著しく損なわない限り限定されないが、好ましくは10℃以上で、好ましくは50℃以下で行われる。
<<正孔輸送層312>>
正孔輸送層312は、正孔注入層311がある場合には正孔注入層311の上に、正孔注入層311が無い場合には陽極の上に形成することができる。また、本発明の有機ELデバイスは、正孔輸送層312を省いた構成であってもよいが、前述の如く、本発明の有機ELデバイスは正孔輸送層を有することが好ましい。
正孔輸送層312の形成方法は真空蒸着法でも、湿式成膜法でもよく、特に制限はないが、ダークスポット低減の観点から正孔輸送層312を湿式成膜法により形成することが好ましい。
正孔輸送層312を形成する材料としては、正孔輸送性が高く、かつ、注入された正孔を効率よく輸送することができる材料であることが好ましい。そのために、イオン化ポテンシャルが小さく、可視光の光に対して透明性が高く、正孔移動度が大きく、安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくいことが好ましい。また、多くの場合、発光層32に接するため、発光層32からの発光を消光したり、発光層32との間でエキサイプレックスを形成して効率を低下させたりしないことが好ましい。
このような正孔輸送層312の材料としては、従来、正孔輸送層312の構成材料とし
て用いられている材料であればよく、例えば、前述の正孔注入層311に使用される正孔輸送性化合物として例示したものが挙げられる。また、アリールアミン誘導体、フルオレン誘導体、スピロ誘導体、カルバゾール誘導体、ピリジン誘導体、ピラジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、フェナントロリン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、シロール誘導体、オリゴチオフェン誘導体、縮合多環芳香族誘導体、金属錯体などが挙げられる。
また、例えば、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリアリールアミン誘導体、ポリビニルトリフェニルアミン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリアリーレン誘導体、テトラフェニルベンジジンを含有するポリアリーレンエーテルサルホン誘導体、ポリアリーレンビニレン誘導体、ポリシロキサン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体等が挙げられる。これらは、交互共重合体、ランダム重合体、ブロック重合体又はグラフト共重合体のいずれであってもよい。また、主鎖に枝分かれがあり末端部が3つ以上ある高分子や、所謂デンドリマーであってもよい。
中でも、ポリアリールアミン誘導体やポリアリーレン誘導体が好ましい。
ポリアリールアミン誘導体としては、下記式(II)で表される繰り返し単位を含む重合体であることが好ましい。特に、下記式(II)で表される繰り返し単位からなる重合体であることが好ましく、この場合、繰り返し単位それぞれにおいて、Ar又はArが異なっているものであってもよい。
(式(II)中、ArおよびArは、各々独立して、置換基を有していてもよい、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。)
Ar,Arの置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの、6員環の単環又は2〜5縮合環由来の基およびこれらの環が2環以上直接結合で連結してなる基が挙げられる。
置換基を有していてもよい芳香族複素環基としては、例えばフラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの、5又は6員環の単環又は2〜4縮合環由来の基およびこれらの環が2環以上直接結合で連結してなる基が挙げられる。
溶解性、耐熱性の点から、ArおよびArは、各々独立に、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ピレン環、チオフェン環、ピリジン環、フルオレン環からなる群より選ばれる環由来の基やベンゼン環が2環以上
連結してなる基(例えば、ビフェニル基(ビフェニル基)やターフェニレン基(ターフェニレン基))が好ましい。
中でも、ベンゼン環由来の基(フェニル基)、ベンゼン環が2環連結してなる基(ビフェニル基)およびフルオレン環由来の基(フルオレニル基)が好ましい。
ArおよびArにおける芳香族炭化水素基および芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アシル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シリル基、シロキシ基、シアノ基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基などが挙げられる。
ポリアリーレン誘導体としては、前記式(II)におけるArやArとして例示した置換基を有していてもよい、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基などのアリーレン基をその繰り返し単位に有する重合体が挙げられる。
ポリアリーレン誘導体としては、下記式(V−1)および下記式(V−2)のうちの少なくとも一方からなる繰り返し単位を有する重合体が好ましい。
(式(V−1)中、R、R、RおよびRは、各々独立に、アルキル基、アルコキシ基、フェニルアルキル基、フェニルアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、又はカルボキシ基を表す。tおよびsは、各々独立に、0〜3の整数を表す。t又はsが2以上の場合、一分子中に含まれる複数のR又はRは同一であっても異なっていてもよく、隣接するR又はR同士で環を形成していてもよい。)
(式(V−2)中、RおよびRは、各々独立に、上記式(V−1)におけるR、R、R又はRと同義である。rおよびuは、各々独立に、0〜3の整数を表す。r又はuが2以上の場合、一分子中に含まれる複数のRおよびRは同一であっても異なっていてもよく、隣接するR又はR同士で環を形成していてもよい。Xは、5員環又は6員環を構成する原子又は原子群を表す。)
Xの具体例としては、−O−、−BR−、−NR−、−SiR−、−PR−、−SR−、−CR−又はこれらが結合してなる基である。尚、Rは、水素原子又は任意の有機基を表す。本発明における有機基とは、少なくとも一つの炭素原子を含む基である。
また、ポリアリーレン誘導体としては、前記式(V−1)および前記式(V−2)のう
ちの少なくとも一方からなる繰り返し単位に加えて、さらに下記式(V−3)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
(式(V−3)中、Ar〜Arは、各々独立に、置換基を有していてもよい、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。vおよびwは、各々独立に0又は1を表す。)Ar〜Arの具体例としては、前記式(II)における、ArおよびArと同様である。
上記式(V−1)〜(V−3)の具体例およびポリアリーレン誘導体の具体例等は、日本国特開2008−98619号公報に記載のものなどが挙げられる。
湿式成膜法で正孔輸送層312を形成する場合は、上記正孔注入層311の形成と同様にして、正孔輸送層形成用組成物を調製した後、湿式成膜後、加熱乾燥させる。
正孔輸送層形成用組成物には、上述の正孔輸送性化合物の他、溶剤を含有する。用いる溶剤は上記正孔注入層形成用組成物に用いたものと同様である。また、成膜条件、加熱乾燥条件等も正孔注入層311の形成の場合と同様である。
真空蒸着法により正孔輸送層312を形成する場合もまた、その成膜条件等は上記正孔注入層311の形成の場合と同様である。
このようにして形成される正孔輸送層312の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、さらに好ましくは30nm以上であり、また通常1000nm以下、好ましくは500nm以下、さらに好ましくは200nm以下である。
<発光層32>
発光層32は、以下に例示する有機発光材料のみから構成されていてもよく、発光性のドーパント材料とホスト材料の組み合わせから構成されていてもよく、任意に正孔輸送材料、電子輸送材料、添加剤(ドナー、アクセプター等)等を含んでいてもよく、また、これらの材料が高分子材料(結着用樹脂)又は無機材料中に分散あるいは混合された構成であってもよい。発光効率・寿命の観点からは、ホスト材料中に発光性のドーパント材料が分散あるいは混合されたものが好ましい。
有機発光材料としては、有機EL用の公知の発光材料を用いることができる。このような発光材料は、低分子発光材料、高分子発光材料等に分類され、これらの具体的な化合物を以下に例示するが、本発明はこれらの材料に限定されるものではない。また、上記発光材料は、蛍光材料、燐光材料等に分類されるものでもよい。低消費電力化の観点で、発光効率の高い燐光材料を用いることが好ましく、素子寿命の観点で、耐久性の高い蛍光材料を用いることが好ましく、適宜組み合わせて蛍光材料、燐光材料を併用しても良い。
ここで、具体的な化合物を以下に例示するが、本発明はこれらの材料に限定されるものではない。 低分子有機発光材料としては、例えば、4,4’−ビス(2,2’−ジフェ
ニルビニル)−ビフェニル(DPVBi)等の芳香族ジメチリデン化合物、5−メチル−2−[2−[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾオキサゾール等のオキサジアゾール化合物、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)等のトリアゾール誘導体、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン等のスチリルベンゼン化合物、チオピラジンジオキシド誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、フルオレノン誘導体等の蛍光性有機材料、および、アゾメチン亜鉛錯体、(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム錯体(Alq3)等の蛍光発光有機金属錯体等が挙げられる。
高分子発光材料としては、例えば、ポリ(2−デシルオキシ−1,4−フェニレン)(DO−PPP)、ポリ[2,5−ビス−[2−(N,N,N−トリエチルアンモニウム)エトキシ]−1,4−フェニル−アルト−1,4−フェニルレン]ジブロマイド(PPP−NEt3+)、ポリ[2−(2’−エチルヘキシルオキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン](MEH−PPV)、ポリ[5−メトキシ−(2−プロパノキシサルフォニド)−1,4−フェニレンビニレン](MPS−PPV)、ポリ[2,5−ビス−(ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレン−(1−シアノビニレン)](CN−PPV)等のポリフェニレンビニレン誘導体、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(PDAF)等のポリスピロ誘導体が挙げられる。
有機発光層に任意に含まれる発光性のドーパント材料としては、有機EL用の公知のドーパント材料を用いることができる。このようなドーパント材料としては、例えば、スチリル誘導体、ペリレン、イリジウム錯体、クマリン誘導体、ルモーゲンFレッド、ジシアノメチレンピラン、フェノキザゾン、ポリフィリン誘導体等の蛍光発光材料、ビス[(4,6−ジフルオロフェニル)−ピリジナト−N,C2‘]ピコリネート イリジウム(III)(FIrpic)、トリス(2−フェニルピリジル)イリジウム(III)(Ir(ppy)3)、トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム(III)(Ir(piq)3
)等の燐光発光有機金属錯体等が挙げられる。
また、ドーパント材料を用いる時のホスト材料としては、有機EL用の公知のホスト材料を用いることができる。このようなホスト材料としては、上述した低分子発光材料、高分子発光材料、4,4‘−ビス(カルバゾール)ビフェニル、9,9−ジ(4−ジカルバゾール−ベンジル)フルオレン(CPF)等のカルバゾール誘導体等が挙げられる。
本発明の有機ELデバイスを、白色照明器具として用いる場合は、公知の青色発光材料、赤色発光材料及び緑色発光材料を混合して有機発光層を形成してもよいし、各色の材料一種からなる有機発光層を複数積層することにより白色光を実現してもよい。また、3色の発光材料の内2種類を混合した有機発光層ともう1種の発光材料からなる有機発光層を積層してもよいし、緑色発光材料の代わりに黄色発光材料を用いるなどして白色光を実現することも可能である。
<正孔阻止層331>
発光層32と後述の電子注入層333との間に、正孔阻止層331を設けてもよい。正孔阻止層331は、発光層32の上に、発光層32の陰極9側の界面に接するように積層される層である。
この正孔阻止層331は、陽極から移動してくる正孔を陰極4に到達するのを阻止する役割と、陰極9から注入された電子を効率よく発光層32の方向に輸送する役割とを有する。
正孔阻止層331を構成する材料に求められる物性としては、電子移動度が高く正孔移動度が低いこと、エネルギーギャップ(HOMO、LUMOの差)が大きいこと、励起三
重項準位(T1)が高いことが挙げられる。このような条件を満たす正孔阻止層33の材料としては、例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(トリフェニルシラノラト)アルミニウム等の混合配位子錯体、ビス(2−メチル−8−キノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス−(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム二核金属錯体等の金属錯体、ジスチリルビフェニル誘導体等のスチリル化合物(日本国特開平11−242996号公報)、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール等のトリアゾール誘導体(日本国特開平7−41759号公報)、バソクプロイン等のフェナントロリン誘導体(日本国特開平10−79297号公報)などが挙げられる。更に、国際公開第2005−022962号に記載の2,4,6位が置換されたピリジン環を少なくとも1個有する化合物も、正孔阻止層33の材料として好ましい。
なお、正孔阻止層331の材料は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
正孔阻止層331の形成方法に制限はない。従って、湿式成膜法、蒸着法や、その他の方法で形成できる。
正孔阻止層331の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常0.3nm以上、好ましくは0.5nm以上、また、通常100nm以下、好ましくは50nm以下である。
<電子輸送層332>
発光層32と後述の電子注入層333の間に、電子輸送層332を設けてもよい。
電子輸送層332は、素子の発光効率を更に向上させることを目的として設けられるもので、電界を与えられた電極間において陰極4から注入された電子を効率よく発光層32の方向に輸送することができる化合物より形成される。
電子輸送層332に用いられる電子輸送性化合物としては、通常、陰極4又は電子注入層333からの電子注入効率が高く、かつ、高い電子移動度を有し注入された電子を効率よく輸送することができる化合物を用いる。このような条件を満たす化合物としては、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(日本国特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−ヒドロキシフラボン金属錯体、5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン(米国特許第5645948号明細書)、キノキサリン化合物(日本国特開平6−207169号公報)、フェナントロリン誘導体(日本国特開平5−331459号公報)、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛などが挙げられる。
なお、電子輸送層332の材料は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
電子輸送層332の形成方法に制限はない。従って、湿式成膜法、蒸着法や、その他の方法で形成することができる。
電子輸送層332の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常1nm以上、好ましくは5nm以上、また、通常300nm以下、好ましくは100nm以下の範囲である。
<電子注入層333>
電子注入層333は、陰極4から注入された電子を効率よく発光層32へ注入する役割
を果たす。電子注入を効率よく行なうには、電子注入層333を形成する材料は、仕事関数の低い金属が好ましい。例としては、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属等が用いられ、その膜厚は通常0.1nm以上、5nm以下が好ましい。
更に、バソフェナントロリン等の含窒素複素環化合物や8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体に代表される有機電子輸送化合物に、ナトリウム、カリウム、セシウム、リチウム、ルビジウム等のアルカリ金属をドープする(日本国特開平10−270171号公報、日本国特開2002−100478号公報、日本国特開2002−100482号公報などに記載)ことにより、電子注入・輸送性が向上し優れた膜質を両立させることが可能となるため好ましい。この場合の膜厚は、通常、5nm以上、中でも10nm以上が好ましく、また、通常200nm以下、中でも100nm以下が好ましい。
なお、電子注入層333の材料は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
電子注入層333の形成方法に制限はない。従って、湿式成膜法、蒸着法や、その他の方法で形成することができる。
(第2電極4)
第2電極4は、第1電極2が陽極の場合は陰極、第1電極2が陰極の場合は陽極としての役割を果たすことになるが、陰極として用いるのが有機ELデバイス製造上好ましい。陰極の材料としては、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、インジウム及び/又はスズの酸化物等の金属酸化物、ヨウ化銅等のハロゲン化金属、カーボンブラック、或いは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子等が挙げられる。これらのうち、効率よく電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましく、例えば、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属又はそれらの合金などが用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数の合金電極などが挙げられる。またアルカリ金属、またはアルカリ土類金属の酸化物あるいはフッ化物などを併用してもよい。
なお、陰極の材料は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
陰極の形成は通常、スパッタリング法、真空蒸着法等により行われることが多い。また、導電性高分子微粉末等を用いて陰極を形成する場合には、適当なバインダー樹脂溶液に分散させて、基板上に塗布することにより陰極を形成することもできる。
陰極の膜厚は、必要とする透明性により異なる。透明性が必要とされる場合は、可視光の透過率を、通常60%以上、好ましくは80%以上とすることが好ましい。この場合、陰極4の膜厚は通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下程度である。不透明でよい場合は陰極4の膜厚は任意であり、陰極は基板と同一でもよい。また、さらには、上記の陰極4の上に異なる導電材料を積層することも可能である。
さらに、例えば、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウム等のアルカリ土類金属等からなる低仕事関数の金属からなる陰極を保護する目的で、この上に更に、仕事関数が高く大気に対して安定な金属層を積層すると、素子の安定性が増すので好ましい。この目的のために、例えば、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金等の金属が使われる。なお、これらの材料は、1種のみで用いてもよく、2種以上を
任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(タンデム構造)
有機EL層3の構造としては、上述の積層構造を、更に複数積層したタンデム構造を用いても良い。
(その他の構成)
本発明の有機ELデバイス10においては、第2電極4側表面に、封止を行う目的で、無機膜、樹脂膜を介してガラス、樹脂、金属等の封止基板、もしくは封止膜(図示せず)を設けることが好ましい。
封止基板および封止膜としては、公知の封止材料および封止方法により形成することができる。具体的には、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスをガラス、金属等で封止する方法が挙げられる。更に、封入した不活性ガス中に酸化バリウム等の吸湿剤等を混入する方がより水分による有機EL層の劣化を効果的に低減できるため好ましい。更に、第2電極4上に樹脂をスピンコート法、ODF、ラミネート法を用いて塗布、または、貼り合わせることによって封止膜とすることもできる。更に、第2電極4上に、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、イオンビーム法、スパッタ法等により、SiO、SiON、SiN等の無機膜を形成した後、更に、樹脂をスピンコート法、ODF、ラミネート法を用いて塗布、または、貼り合わせることによって封止膜とすることもできる。この封止膜により、外部からの素子内への酸素や水分の混入を防止することができ、有機ELデバイスの寿命が向上する。また、本発明は、これらの部材や形成方法に限定されるものではない。また、有機EL層3からの光を第2電極4側から取り出す場合は、封止膜、封止基板共に光透過性の材料を使用する必要がある。
なお、封止基板は必ずしも必要ではなく、無機膜と樹脂膜のみで封止を行ってもよい。
(有機ELデバイス10の製造方法)
有機ELデバイスの製造方法については、基板1上に各層を順次形成していけばよい。各層の形成方法については前述の通りである。図2に示す構成の場合は、基板1上に第1電極2を形成後、第1補助電極5aを第1電極2の端部を覆うように形成し、かつ、好ましくは第1電極2上の端部以外の所定の領域にも第2補助電極5bを形成し、その後、複数の補助電極5の間の領域に、有機EL層3、第2電極4を順次形成すればよい。なお、補助電極5が形成された領域にも、有機EL層3や第2電極4が形成されていても構わない。
(照明装置)
本発明の照明装置は、上述の本発明の有機ELデバイスを用いたものである。本発明の照明装置の型式や構造については特に制限はなく、本発明の有機ELデバイスを用いて常法に従って組み立てることができる。
(基板1上への第1電極2及び補助電極5の形成)
第1電極2として110nmの膜厚を有するITOパターン付きガラス基板1上に、下層レジスト(SF−9、化薬マイクロケム社製)を0.5μmの厚さにスピンコートし、180℃、5分間ホットプレートで加熱した。さらに、その上に、ネガ型のフォトレジスト(ZPN−1150、日本ゼオン社製)を4μmの厚さにスピンコートし、90℃、2分間加熱して2層構造のレジスト層を形成した。
その後、40秒露光し、110℃、2分間加熱した。次いで、有機アルカリ現像液(TMAH水溶液、2.38%)によって現像し、上層のフォトレジストが、下層のレジスト
よりも張り出した断面形状の開口部を形成した。この時の現像条件は、woが0.5μmとなるように設定した。
開口部を形成したレジスト付き基板上に、金属積層膜(Mo(30nm)/Al−Nd0.2atm%(300nm)/Mo(30nm)をスパッタ法によって製膜した。その後、リフトオフ法により上記2層構造のレジスト層ごと、不要な金属積層膜を除去することによって、テーパー形状を持った第1補助電極5aを形成した。
第1補助電極5aは、8mm角のITOパターン上の発光領域の周囲を跨ぐように、幅約1mm、外枠の1辺が約10mm、内枠の1辺が約8mmの四角形の枠状に形成した。
上記第1補助電極5aを形成した基板の、第1補助電極5a近傍の断面SEMを測定し、テーパー角を測定した。第1補助電極5aの端部表面と基板とのなす角度、及び、第1補助電極5aの端部表面と第1電極2に相当するITOとのなす角度は、いずれも4°であり、75°以下のテーパー角を有していることを確認した。
(有機ELデバイス10の作製)
上述の第1補助電極5aまでを形成した基板1を有機アルカリ洗剤(LC−2、横浜油脂)で超音波洗浄し、超純水でリンスした。その後、UV/O処理を3分間行い、第1補助電極5a表面のMoを酸化させた。
更に、上記第2補助電極5aまでを形成した基板1上に、蒸着法によって、以下の層を上から順に形成した。有機層を形成した領域は、一辺12mmの正方形形状であり、補助電極5aを完全に覆うように形成した。陰極については、9mm×16mmの長方形の領域に形成し、発光領域11が、補助電極5a上を含む9mm×10mmとなるようにした。
正孔注入層(PPD) 100 nm
発光層(Host:Dopant) 40 nm
正孔阻止層1(HBM) 10 nm
正孔阻止層2(Alq3) 15 nm
電子注入層(LiF) 0.5 nm
陰極(Al) 80 nm
なお、前記( )内の略称は、正式名称、または化学式として以下に示すものである。
PPD :4,4’−ビス[N−(9−フェナントリル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル
Host :
最後に、上記有機ELデバイス10の第2電極4側の表面に、UV硬化樹脂でガラス板を接着することにより封止を行った。この有機ELデバイス10の陽極と陰極間に6Vの電圧をかけたところ、問題無く発光が観察され、リークは発生しなかった。
1 基板
2 第1電極
3 有機EL層
4 第2電極
5 補助電極
5a 第1補助電極
5b 第2補助電極
6 下層レジスト層
7 上層レジスト層
8 開口部
10 有機ELデバイス
11 発光領域
12 補助電極領域

Claims (6)

  1. 基板上に第1電極、有機EL層及び第2電極を有する有機ELデバイスであって、該第1電極の端部の少なくとも一部が第1補助電極で覆われており、該第1補助電極の少なくとも一部の端部表面と該基板表面とのなす角度が75°以下であることを特徴とする有機ELデバイス。
  2. 前記第1電極の端部以外の表面上に第2補助電極を有する有機ELデバイスであって、該第2補助電極の少なくとも一部の端部表面と該第1電極表面とのなす角度が75°以下であることを特徴とする、請求項1に記載の有機ELデバイス。
  3. 前記第1補助電極及び/又は第2補助電極の表面に絶縁層が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の有機ELデバイス。
  4. 前記第1補助電極及び/又は第2補助電極の表面に半導体である酸化物層が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の有機ELデバイス。
  5. 前記第1補助電極及び/又は第2補助電極がAl合金、Cu合金又はAg合金であり、各合金の添加金属の含有量が0.7%以下であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の有機ELデバイス。
  6. 前記基板が樹脂材料を含むことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機ELデバイス。
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