JP2016166682A - 給湯制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】できるだけユーザの希望する時間にヒートポンプ給湯器が沸き上げ運転を行う。
【解決手段】沸き上げ対象選定部(46)は、商用電源(10)から集合住宅(15)への供給電力量が上限電力量(Wu)以下となるように、各基準時間帯(ts)の運転対象給湯器を選定して運転スケジュールを決定する。運転スケジュールの変更要求をタッチパネル(86)が受け付けると、沸き上げ対象更新部(47)は、変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う第1予定時間帯を第2予定時間帯に変更する。運転指令部(48)は、更新後の運転スケジュールにて各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を実行させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、所定の対象エリアに設置されてそれぞれが貯湯タンクを有する複数のヒートポンプ給湯器を制御するシステムに関する。
従来より、特許文献1に示されるようなヒートポンプ式の給湯器が知られている。特許文献1の給湯器は、水を加熱する加熱手段としてのヒートポンプユニットと、ヒートポンプユニットで加熱された水を貯留するタンクユニットとを備える。以下では、水を加熱する運転を、沸き上げ運転と言う。
特許文献1に係る給湯器は、集合住宅に複数台設置されている。特に、特許文献1では、集合住宅内の給湯器全ての消費電力量の合計値を抑えるため、複数のグループのいずれかに給湯器が属するような設定が各給湯器に対してされており、沸き上げ運転を行う給湯器のグループを単位時間毎に変えていく制御が行われる。
特開2014−222130号公報
上記特許文献1では、どの給湯器がどのグループに属するかは、給湯器の設置時に決定されるか、ないしは自動で変更されるようになっている。すると、ユーザは、自身の使用する給湯器がどのグループに属しておりいつ沸き上げ運転を行うのかが把握できていない状態となる。
一方で、ユーザにおいては、例えば来客の予定によって、加熱された水の使用量が一時的に増加したり加熱された水を多く使用する時間帯が他の日と異なったりすることがあり、加熱された水が不足するのではないかと不安を感じるおそれがある。すると、ユーザによる沸き上げ運転の実行希望時間は、給湯器を使用するユーザのその時々の状況に応じて変化することが想定される。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、できるだけユーザの希望する時間にヒートポンプ給湯器が沸き上げ運転を行うことである。
第1の発明は、所定の対象エリア(15)に設置されてそれぞれが貯湯タンク(75)を有する複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)、を制御する給湯制御システムであって、商用電源(10)から上記対象エリア(15)への供給電力量が基準電力量(Wu)以下となるように複数の上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の中から各基準時間帯(ts)における沸き上げ運転の運転対象給湯器を選定することで、各上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)における沸き上げ運転の運転スケジュールを決定する決定部(46)と、任意の上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)についての上記運転スケジュールの変更要求をユーザから受け付け可能な受付部(86)と、上記受付部(86)が上記変更要求を受け付けた場合、該変更要求に対応する上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)である変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う第1予定時間帯を、該第1予定時間帯とは異なる第2予定時間帯に変更して上記運転スケジュールを更新する更新部(47)と、更新後の上記運転スケジュールに従って各上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を実行させる運転指令部(48)とを備えることを特徴とする給湯制御システムである。
ここでは、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)がどの基準時間帯(ts)に沸き上げ運転を行うかが、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の運転スケジュールとして決定される。任意のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)である変更対象給湯器について運転スケジュールを変更する旨の要求がユーザからあった場合、そのヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が沸き上げ運転を行う基準時間帯(ts)(第1予定時間帯)を、他の基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)へと変更する制御が行われる。つまり、変更対象給湯器の沸き上げ運転の予定時間帯が変更される。従って、変更対象給湯器は、できるだけユーザの希望する時間に沸き上げ運転を行うことができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記変更要求には、上記変更対象給湯器が上記第1予定時間帯よりも早い上記第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う旨の優先要求、が含まれることを特徴とする給湯制御システムである。
優先要求とは、変更対象給湯器における沸き上げ運転の優先度を上げる旨の要求である。ここでは、ユーザにより優先要求のあったヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、当初予定されていた基準時間帯(ts)(第1予定時間帯)よりも早い基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)にて、沸き上げ運転を行うことができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記変更要求には、直ちに上記変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う旨の緊急要求、が更に含まれることを特徴とする給湯制御システムである。
緊急要求とは、変更対象給湯器における沸き上げ運転の優先度を上げる旨の要求であり、特に、変更対象給湯器を直ちに沸き上げる旨の要求である。ここでは、ユーザにより緊急要求のあったヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、当初予定されていた基準時間帯(ts)(第1予定時間)ではなく、当該緊急要求があった直後の基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)に沸き上げ運転を行うことができる。
第4の発明は、第2の発明または第3の発明において、上記第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う上記運転対象給湯器には、上記変更対象給湯器を含む複数台の上記ヒートポンプ給湯器が選定されており、上記更新部(47)は、上記第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う上記運転対象給湯器の中から優先度の低い順に上記ヒートポンプ給湯器を所定台数選び、これを上記第2予定時間帯における上記運転対象給湯器から除外することを特徴とする給湯制御システムである。
変更対象給湯器の沸き上げ運転が単に第2予定時間帯に変更されると、第2予定時間帯の運転対象給湯器には、変更前に既に第2予定時間帯に沸き上げ運転を予定していた他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に加えて、変更対象給湯器が該当することになる。すると、第2予定時間帯におけるヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の消費電力量の合計値は上昇してしまう。しかし、ここでは、第2予定時間帯の運転対象給湯器から、優先度の低いヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を除外する制御が行われる。これにより、第2予定時間帯におけるヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の消費電力量の合計値の上昇を抑えることができる。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明のいずれか1つにおいて、上記変更要求には、上記変更対象給湯器が上記第1予定時間帯よりも早い上記第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う旨の優先要求と、直ちに上記変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う旨の緊急要求と、が含まれ、上記優先要求または上記緊急要求を選択可能に表示する要求選択表示部(86)、
を更に備えることを特徴とする給湯制御システムである。
これにより、ユーザは、任意のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)における沸き上げ運転の優先度を上げる旨の優先要求、または、任意のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を直ちに沸き上げる旨の緊急要求を、受付部(86)を介して指示することができる。従って、給湯制御システム(40)は、ユーザの希望に応じて、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を行わせることができる。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明のいずれか1つにおいて、各上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に対し通信可能に接続されており、接続された上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)における上記運転スケジュールを表示するスケジュール表示部(86)、を更に備え、上記スケジュール表示部(86)は、上記更新部(47)による上記運転スケジュールの更新動作に伴って、表示する上記運転スケジュールを変更することを特徴とする給湯制御システムである。
これにより、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を利用するユーザは、対応するスケジュール表示部(86)から最新の運転スケジュールを把握することができる。従って、ユーザは、最新の運転スケジュールから、希望する時間帯に沸き上げ運転が行われるかを確認することができる。
第1の発明によれば、変更対象給湯器は、できるだけユーザの希望する時間に沸き上げ運転を行うことができる。
第2の発明によれば、ユーザにより優先要求のあったヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、当初予定されていた基準時間帯(ts)(第1予定時間帯)よりも早い基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)にて、沸き上げ運転を行うことができる。
第3の発明によれば、ユーザにより緊急要求のあったヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、当初予定されていた基準時間帯(ts)(第1予定時間)ではなく、当該緊急要求があった直後の基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)に沸き上げ運転を行うことができる。
第4の発明によれば、第2予定時間帯におけるヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の消費電力量の合計値の上昇を抑えることができる。
第5の発明によれば、給湯制御システム(40)は、ユーザの希望に応じて、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を行わせることができる。
第6の発明によれば、ユーザは、最新の運転スケジュールから、希望する時間帯に沸き上げ運転が行われるかを確認することができる。
図1は、本実施形態の給湯制御システム及び複数のヒートポンプ給湯器が設けられた集合住宅の構成概略図である。 図2は、図1の給湯制御システムをより簡略化して表した模式図である。 図3は、各ヒートポンプ給湯器の概略構成図である。 図4は、給湯制御システムの構成を模式的に示す図である。 図5は、集合住宅に設けられたその他の電気機器の、評価時間帯毎の消費電力量の予測値(y(n))と、ヒートポンプ給湯器の沸き上げ運転に利用できる電力量(ΔW)とを示すグラフである。 図6は、沸き上げ運転の優先度の順位付けを説明するための図である。 図7は、タッチパネルに表示される通常画面の一例である。 図8は、タッチパネルに表示される運転スケジュール画面の一例である。 図9は、タッチパネルに表示される警告画面の一例である。 図10は、給湯制御システムが行う沸き上げ運転の制御動作の流れを説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
≪実施形態≫
<概要>
図1及び図2の集合住宅(15)(所定の対象エリアに相当)には、例えば100戸の住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)が設けられている。各住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)には、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が1台ずつ設置されている。
ここで、図1を用いて、集合住宅(15)の配電系統(20)について説明する。なお、図1では、2つの住戸(15a,15b,・・・)を例示しており、その内部に設けられた各種機器及び周辺機器の接続状態を表している。他の住戸(15c,15d,15e,・・・)においても、図1と同様の構成を有している。
配電系統(20)には、受変電設備(21)が設けられている。受変電設備(21)は、幹線(22)を介して商用電源(10)に接続され、支線(23)を介して各住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)の分電盤(24a,24b,・・・)に接続されている。受変電設備(21)は、共有部(16)に設置された電気器具(例えば、廊下の照明器具等)にも接続されている。受変電設備(21)は、商用電源(10)から例えば6600Vである高圧電力を受電すると、これを100Vや200Vへと降圧して各住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)に供給する。各住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)の分電盤(24a,24b,・・・)には、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)と、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)以外の電気器具(65a,65b,・・・)とが接続されている。
上記電気器具(65a,65b,・・・)としては、図示はしていないが、空調機、冷蔵庫、洗濯機、電磁調理器、照明器具等が挙げられる。なお、電気器具(65a,65b,・・・)は、集合住宅(15)の配電系統(20)から電力を供給されて作動するものを意味する。従って、例えば乾電池等を電源として配電系統(20)から切り離された状態で作動する器具は、その他の電気器具(65a,65b,・・・)には含まれない。
図1及び図2に示すように、給湯制御システム(40)は、集合住宅(15)に設置された複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を制御するシステムである。給湯制御システム(40)には、集合住宅(15)の外部に設置された中央サーバ(42)が含まれる。
中央サーバ(42)は、通信ネットワーク(30)を介して基幹電力量計(35)及び光回線終端装置(34a,34b,・・・)と接続されている。基幹電力量計(35)は、1の集合住宅(15)に対応して1つ設置されている。基幹電力量計(35)は、幹線(22)に設けられ、商用電源(10)から集合住宅(15)へ供給される電力量(即ち、集合住宅(15)全体の消費電力量)を計測する。光回線終端装置(34a,34b,・・・)それぞれは、対応するルータ(33a,33b,33c,33d,33e,・・・)、HUB(31a,31b,・・・)、通信アダプタ(32a,32b,32c,32d,32e,・・・)を介してヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に接続されている。また、HUB(31a,31b,・・・)それぞれには、個別電力量計(36a,36b,・・・)が更に接続されている。個別電力量計(36a,36b,・・・)は、各住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)の分電盤(24a,24b,・・・)とヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)とを繋ぐ配線に接続される。個別電力量計(36a,36b,・・・)は、自身が設けられた住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)におけるヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の消費電力量を計測する。
上記給湯制御システム(40)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の消費電力量の予測及び沸き上げ運転制御等を行うが、その構成及び動作については後述する。
<ヒートポンプ給湯器>
―構成―
ここで、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の構成について説明する。なお、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、同様の構成を有する。
図2及び図3に示すように、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、冷媒回路(70)と貯湯タンク(75)とを有する。冷媒回路(70)は、蒸気圧縮冷媒サイクルを行うものであって、図3に示すように、圧縮機(71)、水熱交換器(72)、膨張弁(73)及び空気熱交換器(74)が順に配管で接続された閉回路にて構成されている。
圧縮機(71)は、ロータリー式またはスクロール式の全密閉型圧縮機である。水熱交換器(72)は、冷媒回路(70)が接続される一次側流路(72a)と、水回路(76)が接続される二次側流路(72b)とを有する。水熱交換器(72)は、二次側流路(72b)を流れる水と一次側流路(72a)を流れる冷媒との間で熱交換を行う。膨張弁(73)は、いわゆる電子膨張弁であって、冷媒回路(70)内に充填されている冷媒を減圧させる。空気熱交換器(74)は、冷媒回路(70)を流れる冷媒と、図示していない室外ファンによって供給された室外空気との間で熱交換させる。
貯湯タンク(75)は、起立状態で設置された円筒状の容器である。貯湯タンク(75)の容積は、例えば300〜500リットル程度である。貯湯タンク(75)には、水回路(76)が接続されている。水回路(76)は、一端が貯湯タンク(75)の下端付近に接続され、他端が貯湯タンク(75)の上端付近に接続される。水回路(76)には、水熱交換器(72)の二次側流路(72b)と、ポンプ(77)とが接続される。ポンプ(77)は、水熱交換器(72)の上流側に設置される。
貯湯タンク(75)は、給水管(78)と出湯管(79)とが接続されている。給水管(78)は、貯湯タンク(75)の下端付近に接続され、水道水を貯湯タンク(75)へ供給する。出湯管(79)は、貯湯タンク(75)の上端付近に接続され、貯湯タンク(75)内の温水を給湯栓や浴槽などへ向けて送り出す。
貯湯タンク(75)には、6つの温度センサ(80〜85)が設けられている。温度センサ(80〜85)は、貯湯タンク(75)の上下方向に等間隔で配置されている。具体的に、温度センサ(80)は、貯湯タンク(75)の上端部に設置され、温度センサ(85)は、貯湯タンク(75)の下端部に設置されている。
―沸き上げ運転―
上述した構成を有するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、貯湯タンク(75)内の水を加熱して温水を生成した後、当該温水を再び貯湯タンク(75)に戻す運転、即ち沸き上げ運転を行う。沸き上げ運転中は、圧縮機(71)及びポンプ(77)が作動する。
沸き上げ運転中は、冷媒回路(70)内を冷媒が循環し、冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(71)から吐出された冷媒は、水熱交換器(72)の一次側流路(72a)へ流入し、二次側流路(72b)を流れる水へ放熱する。放熱後の冷媒は、膨張弁(73)を通過する際に膨張してから空気熱交換器(74)へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。空気熱交換器(74)を通過した冷媒は、圧縮機(71)へ吸入されて圧縮される。
また、沸き上げ運転中は、水回路(76)を水が流れる。ポンプ(77)は、貯湯タンク(75)の底部に存在する比較的低温(例えば約20℃)の水を吸い込み、水熱交換器(72)の二次側流路(72b)へ向けて吐出する。水熱交換器(72)の二次側流路(72b)へ流入した水は、その一次側流路(72a)を流れる冷媒によって加熱され、比較的高温(例えば約80℃)の高温水となる。水熱交換器(72)から流出した高温水は、貯湯タンク(75)の上部へ供給される。
貯湯タンク(75)は、常に内部空間が水で満たされた状態となっている。そのため、沸き上げ運転によって貯湯タンク(75)に高温水が供給されると、貯湯タンク(75)では、貯留された高温水の量が増えるにつれて、高温水の存在する領域が下方へ拡大する。従って、各温度センサ(80〜85)が検出した貯湯タンク(75)の上下方向における水の温度分布に応じて、貯湯タンク(75)内の高温水の量が検出されることとなる。
<給湯制御システム>
本実施形態に係る給湯制御システム(40)は、商用電源(10)から集合住宅(15)に供給される電力量が抑えられるように、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が沸き上げ運転を行うべき時間帯を設定することで、消費電力量の低減を実現したシステムである。更に、本実施形態に係る給湯制御システム(40)は、例えば急な来客等によって通常よりも温水の使用量が多かったり多くの温水を使用する時間帯がいつもとは異なったりすることが想定される場合に備えるべく、消費電力量の低減を実現しながらもユーザの希望に対応できる仕様となっている。
以下では、このような給湯制御システム(40)の構成について、図1〜図9を用いて説明する。
図4に示すように、給湯制御システム(40)は、主として、統括制御部(43)と、給湯器側制御部(50)と、受付部、要求選択表示部及びスケジュール表示部に相当するタッチパネル(86)とを備える。統括制御部(43)は、中央サーバ(42)内に1つ設けられており、給湯器側制御部(50)及びタッチパネル(86)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)それぞれに対応して複数設けられている。
−統括制御部−
統括制御部(43)は、メモリ及びCPU等で構成され、集合住宅(15)内の複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を統括的に制御する。統括制御部(43)は、通信状態判定部(44)、消費電力量予測部(45)、決定部に相当する沸き上げ対象選定部(46)、更新部に相当する沸き上げ対象更新部(47)、及び運転指令部(48)として機能する。
−通信状態判定部−
通信状態判定部(44)は、各住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)内のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)それぞれとの通信状態の確認動作、及び各電力量計(35,36a,36b,・・・)の測定結果のメモリ内への格納動作を行う。
特に、通信状態の確認動作では、通信状態判定部(44)は、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の給湯器側制御部(50)に対し、通信状態を確認するための応答要求を送信する(ポーリング動作)。応答要求を送信してから所定通信間隔が経過した時に、当該応答要求に対する応答を任意のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の給湯器側制御部(50)から受信した場合、通信状態判定部(44)は、その給湯器側制御部(50)との通信は現時点で正常であると判断する。これらの動作は、所定通信間隔毎に、統括制御部(43)と各給湯器側制御部(50)との間で互いに行われる。つまり、給湯器側制御部(50)は、通信状態判定部(44)からの応答要求を受信してから所定通信間隔が経過したタイミングで、中央サーバ(42)側に応答を送信する。通信状態判定部(44)は、給湯器側制御部(50)からの応答を受信してから更に所定通信間隔が経過したタイミングで、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の給湯器側制御部(50)に対して応答要求を再び送信する。
通信状態判定部(44)は、応答要求を送信してから所定通信間隔が経過した時に、応答が送信されて来なかった給湯器側制御部(50)がある場合、その給湯器側制御部(50)からの応答が未受信である回数のカウントを開始する。当該回数が連続してカウントされた結果回数が例えば3回に達した場合、通信状態判定部(44)は、カウント対象となっているヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の給湯器側制御部(50)を通信不可能であると判断し、回数をクリアする。通信不可能な給湯器側制御部(50)に対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、少なくとも通信不可能な状態が維持されている間、統括制御部(43)による以下の各種制御対象から外される。
なお、所定通信間隔としては、例えば5分が挙げられる。
−消費電力量予測部−
消費電力量予測部(45)は、集合住宅(15)内のその他の電気器具(65a,65b,・・・)の消費電力量の合計値を、現時点から24時間先の時点までの各評価時間帯(te)毎に予測する。図5では、その他の電気器具(65a,65b,・・・)の消費電力量の合計値の各評価時間帯(te)毎の予測値を、“y(1),y(2),y(3),y(4),・・・”にて表している。
なお、評価時間帯(te)は、上記所定通信間隔よりも長く、例えば30分と設定される。
この予測の際、消費電力量予測部(45)は、各電力量計(35,36a,36b,・・・)の計測結果を用いる。例えば、消費電力量予測部(45)は、基幹電力量計(35)の計測値から個別電力量計(36a,36b,・・・)全ての計測値の合計値を減ずる演算を、評価時間帯(te)の計測値毎に行う。基幹電力量計(35)の計測値は、各住戸(15a,15b,15c,15d,15e,・・・)のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の実際の消費電力量であるため、上記減算結果は、集合住宅(15)に設けられたその他の電気器具(65a,65b,・・・)全ての評価時間帯(te)毎の実際の消費電力量に相当する。消費電力量予測部(45)は、上記減算結果から、平日や休日等の日特性等を考慮して、現時点から24時間先までにその他の電気器具(65a,65b,・・・)全てが評価時間帯(te)毎に消費すると予測される電力量“y(1),y(2),y(3),y(4),・・・”を求める。
更に、消費電力量予測部(45)は、集合住宅(15)内のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)全ての消費電力量の合計値を、現時点から24時間先の時点までの評価時間帯(te)毎に予測する。この予測の際、消費電力量予測部(45)は、個別電力量計(36a,36b,・・・)全ての計測値の合計値から、日特性等を考慮して、現時点から24時間先までにヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)全てが評価時間帯(te)毎に消費すると予測される電力量を求める。
−沸き上げ対象選定部−
沸き上げ対象選定部(46)は、消費電力量予測部(45)の上記2つの予測結果に基づいて基準電力量である上限電力量(Wu)を設定し、当該上限電力量(Wu)に基づいて沸き上げ運転の運転対象給湯器を選定することで、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)における沸き上げ運転の運転スケジュールを決定する。
具体的には、沸き上げ対象選定部(46)は、評価時間帯(te)毎のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e・・・)全ての消費電力量の予測値を合計すると共に、評価時間帯(te)毎のその他の電気器具(65a,65b,・・・)全ての消費電力量の予測値“y(1),y(2),y(3),y(4),・・・”を合計する。沸き上げ対象選定部(46)は、これらの2つの合計値を更に足し合わせ、その結果から評価時間帯(te)毎の平均値を求める。次いで、沸き上げ対象選定部(46)は、評価時間帯(te)毎のその他の電気器具(65a,65b,・・・)全ての消費電力量の予測値“y(1),y(2),y(3),y(4),・・・”の中から最大値を求める。沸き上げ対象選定部(46)は、当該最大値と上記平均値とのうち大きい方を、基準電力量である上限電力量(Wu)として設定する。図5では、一例として、18時30分から19時までの間のその他の電気器具(65a,65b,・・・)全ての消費電力量の予測値である最大値が、上限電力量(Wu)として設定された場合を示している。
次いで、沸き上げ対象選定部(46)は、現時点から基準時間帯(ts)までの間における上記予測値“y(1),y(2),y(3),y(4),・・・”の中から最大となる値(図5では予測値“y(1)”)を抽出すると、上限電力量(Wu)と抽出した値“y(1)”との電力差(ΔW)を求める。求めた電力差(ΔW)は、基準時間帯(ts)の間に、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が沸き上げ運転を行うのに利用可能な電力量に相当する。
なお、基準時間帯(ts)は、所定通信間隔(5分)及び評価時間帯(te)(30分)よりも長く、一例としては、評価時間帯(te)の整数倍に決定される。図5では、基準時間帯(ts)が、評価時間帯(te)の約4倍である約2時間に設定された例を示している。
沸き上げ対象選定部(46)は、上述した電力差(ΔW)と、1台のヒートポンプ給湯器の単位時間あたりの消費電力量とに基づいて、沸き上げ運転を許可するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の台数を決定する。そして、沸き上げ対象選定部(46)は現時点におけるヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)それぞれの貯湯量の少ない順から上記台数分だけヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を選択し、これを沸き上げ運転の運転対象給湯器として選定する。これにより、運転対象給湯器は、集合住宅(15)内の複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の中から、集合住宅(15)に供給される商用電源(10)からの電力量が上限電力量(Wu)以下となるように選定されていることとなる。
このように、本実施形態に係る選定動作においては、基準時間帯(ts)を一単位として、沸き上げ運転を行うべき運転対象給湯器が決定される。1回の選定動作では、現時刻から24時間先までを基準時間帯(ts)毎に区切り、各基準時間帯(ts)に対して運転対象給湯器が選定される。このようにして、現時刻から24時間先までのうちどの基準時間帯(ts)に沸き上げ運転を行うかを表す運転スケジュールが、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)毎に決定される。
各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の運転スケジュールは、基準時間帯(ts)毎に、沸き上げ対象選定部(46)によって見直され、必要に応じて運転スケジュールの再作成がなされる。貯湯タンク(75)内の温水がユーザによって利用されることで、貯湯量の少ない順が刻々と変化する場合があるためである。
−沸き上げ対象更新部−
任意のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)についての運転スケジュールの変更要求がタッチパネル(86)を介してユーザによりなされた場合、沸き上げ対象更新部(47)は、変更要求のあったヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の運転スケジュールを更新する。
具体的に、沸き上げ対象更新部(47)は、タッチパネル(86)を介してユーザにより変更要求がなされると、その変更要求に対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を変更対象給湯器と決定する。沸き上げ対象更新部(47)は、変更対象給湯器が沸き上げ運転を行うべき基準時間帯(ts)として運転スケジュールに設定されていた第1予定時間帯を、該第1予定時間帯とは異なる基準時間帯(ts)である第2予定時間帯に変更する。
一例として、ヒートポンプ給湯器(60a)に接続されたタッチパネル(86)を介して、ヒートポンプ給湯器(60a)の沸き上げ運転の時間帯を第1予定時間帯よりも早める旨の要求があり、第1予定時間帯が20時〜22時の基準時間帯(ts)であったとする。沸き上げ対象更新部(47)は、ヒートポンプ給湯器(60a)を変更対象給湯器と決定し、ヒートポンプ給湯器(60a)の沸き上げ運転の時間帯を、20時〜22時の基準時間帯(ts)(第1予定時間帯)から14時〜16時の基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)へと変更する。これにより、ヒートポンプ給湯器(60a)は、第1予定時間帯における運転対象給湯器から、第2予定時間帯における運転対象給湯器へと変更されたことになる。
更に、沸き上げ対象更新部(47)は、変更対象給湯器の運転スケジュールの変更の際、変更対象給湯器以外のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の運転スケジュールも適宜変更する。変更先の時間帯(第2予定時間帯)における運転対象給湯器の台数や蓄熱状況によっては、第2予定時間帯における運転対象給湯器全ての消費電力量の合計値が上記電力差(ΔW)を超えてしまい、結果として第2予定時間帯における集合住宅(15)全体としての消費電力量の合計値が上限電力量(Wu)を超える可能性が生じるからである。集合住宅(15)全体としての消費電力量の合計値が上限電力量(Wu)を超えると、電力料金も高くなるため、好ましいとは言い難い。
そこで、沸き上げ対象更新部(47)は、第2予定時間帯の集合住宅(15)全体における消費電力量の合計値が上限電力量(Wu)を超えないように、第2予定時間帯の運転対象給湯器の適否を判断する。具体的に、第2予定時間帯の運転対象給湯器に、変更対象給湯器を含む複数台のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が選定されている状態において、沸き上げ対象更新部(47)は、第2予定時間帯の運転対象給湯器を、図6に示すように沸き上げ運転の優先度の高い順に並べる。沸き上げ対象更新部(47)は、その運転対象給湯器の中から優先度の低い順にヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を所定台数選び、これを第2予定時間帯の運転対象給湯器から除外する。図6では、運転対象給湯器の中で、優先度が最も低いヒートポンプ給湯器のみが、運転対象給湯器から除外された例を示している。
ここで、優先度は、変更対象給湯器の有無や第2予定時間帯における貯湯量の予測値等によって決定されるもので、沸き上げ運転を優先的に行う必要性を表す。
図6では、一例として、変更対象給湯器の優先度が最も高く、次いで第2予定時間帯における貯湯量の予測値が少ない程優先度が高い場合を示している。なお、沸き上げ運転の優先度の順位付け手法は、図6に限定されず、どのような手法であってもよい。例えば、非常に少ない貯湯量が予測され湯切れの発生が懸念されるヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)については、優先度が変更対象給湯器より高くなるように、沸き上げ運転の優先度が順位づけられても良い。
上述した第2予定時間帯における運転対象給湯器の除外動作により、変更対象給湯器の沸き上げ運転の予定時間帯が第1予定時間帯から第2予定時間帯に変更されたとしても、実際の第2予定時間帯における集合住宅(15)の消費電力量の合計値は、上限電力量(Wu)以内に収まることができる。
−運転指令部−
運転指令部(48)は、沸き上げ対象選定部(46)によって生成された運転スケジュールないしは沸き上げ対象更新部(47)によって更新された運転スケジュールに従って、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を実行させる。
例えば、運転指令部(48)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の給湯器側制御部(50)それぞれに対し、運転スケジュールにて個々に定められた基準時間帯(ts)に沸き上げ運転を行うべき旨の指令を送信する。また、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)において急遽沸き上げ運転を行う必要が生じた場合、運転指令部(48)は、現在沸き上げ運転を行っているヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の給湯器側制御部(50)のうちいずれかに対し、沸き上げ運転の停止指令を送信する。
−給湯器側制御部−
図2,4に示すように、給湯器側制御部(50)は、主にルータ(33a,33b,33c,33d,33e,・・・)とHP制御部(51)とによって構成され、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に対応して設けられている。即ち、給湯器側制御部(50)は、ルータ(33a,33b,33c,33d,33e,・・・)によって統括制御部(43)と通信可能に接続されると共に、統括制御部(43)からの運転指令に基づいて、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の制御を行うことができる。
HP制御部(51)は、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)内に設けられている。HP制御部(51)は、CPU及びメモリ等によって構成されており、貯湯量判定部(52)、沸き上げ運転制御部(53)及び画面制御部(54)として機能する。
−貯湯量判定部−
貯湯量判定部(52)は、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の温度センサ(80〜85)の検知結果に基づいて、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の貯湯量を判定する。例えば図3において、高温水である条件を“50度以上”と定義した場合、貯湯量判定部(52)は、検出結果が50度以上を示している温度センサ(80〜85)の位置から、貯湯量を把握する。
−沸き上げ運転制御部−
沸き上げ運転制御部(53)は、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を実行させたり、沸き上げ運転を停止させたりする制御を行う。具体的に、統括制御部(43)から沸き上げ運転を行うべき旨の指令が送られてきた場合、沸き上げ運転制御部(53)は、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,600d,60e,・・・)に対し、運転スケジュールにて決定された基準時間帯(ts)(第1予定時間帯)の間沸き上げ運転を行わせる。逆に、統括制御部(43)から沸き上げ運転の停止指令が送られてきた場合、沸き上げ運転制御部(53)は、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に対し沸き上げ運転を停止させる。
−画面制御部−
画面制御部(54)は、対応するタッチパネル(86)に関する制御を行う。例えば、画面制御部(54)は、タッチパネル(86)に表示させるための画面情報を生成してタッチパネル(86)に送信する。また、画面制御部(54)は、ユーザがタッチパネル(86)に入力した内容を把握する。把握した内容は、ルータ(33a,33b,33c,33d,33e,・・・)を介して統括制御部(43)に送信される。
−タッチパネル−
タッチパネル(86)は、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)のHP制御部(51)と通信可能に接続されており、画面情報に伴う様々な画面を表示しつつ、ユーザによる入力を受け付けることができる。タッチパネル(86)がユーザから受け付ける入力の種類としては、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e)の運転スケジュールの変更要求、当該ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の貯湯タンク(75)に溜められる温水量等の他、運転スケジュールの変更要求が挙げられる。
ここで、運転スケジュールの変更要求について説明する。本実施形態に係る変更要求には、優先要求と緊急要求とが含まれる。優先要求は、変更対象給湯器が第1予定時間帯よりも早い第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う旨の要求、つまりは変更対象給湯器における沸き上げ運転の優先度を上げる旨の要求である。緊急要求は、優先要求と同様、第1予定時間帯よりも早い第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う旨の要求ではあるが、例えば貯湯量に不安を感じる等の理由によって、直ちに沸き上げ運転を実行させたい場合にユーザにより選択される要求である。従って、直ちに変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う旨の緊急要求が選択された場合、優先要求の選択時よりも沸き上げ運転の優先度は上がり、変更対象給湯器は、優先要求の選択時よりも早い基準時間帯(ts)に沸き上げ運転を行うこととなる。
次に、タッチパネル(86)が表示する画面例について図7〜図9を用いて説明する。図7は通常画面(sc1)、図8は運転スケジュール画面(sc2)、図9は沸き上げ運転に関する警告画面(sc3)、をそれぞれ示している。
図7〜図9では、タッチパネル(86)の電源がオンの状態であり、画面内の上部には「おふろ」「タンク」「設定」「スケジュール」の4つタブが選択可能に並んで表示されている。
図7の通常画面(sc1)では、浴槽内に溜められる温水やシャワーの温度、貯湯タンク(75)の現時点での貯湯量が表されている。
図8の運転スケジュール画面(sc2)では、「スケジュール」のタブがアクティブになっており、タッチパネル(86)に接続されたヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)についての運転スケジュールが、横軸を時間及び縦軸を予測した貯湯量としてグラフ形式にて表されている。一例として、図8では、20時〜22時の時間帯は沸き上げ運転が行われる予定となっており、20時から22時に向かって貯湯量が徐々に上昇し22時以降は比較的多い貯湯量にて一定となっていることを表している。
特に、図8の運転スケジュール画面(sc2)では、運転スケジュールのグラフの下方において、OKボタン(bt21)と、運転スケジュール変更ボタン(bt22)とが選択可能に表示されている。運転スケジュール変更ボタン(bt22)の横には、運転スケジュール変更ボタン(bt22)の選択の際に、ユーザが希望する沸き上げ完了時間を入力可能な入力欄(bt23)が表示されている。運転スケジュール変更ボタン(bt)は、入力欄(bt23)に入力された時間によって、優先要求及び緊急要求のいずれかを選択可能に表示したものに相当する。
OKボタン(bt21)が選択された場合、タッチパネル(86)は、表示画面を運転スケジュール画面(sc2)から通常画面(sc1)へと切り換える。
運転スケジュール画面(sc2)に表示されている沸き上げ運転の予定時間帯の完了時間(例えば22時)とは異なる時間(例えば14時)が入力欄(bt23)に入力された状態にて、運転スケジュール変更ボタン(bt22)が選択された場合、画面制御部(54)は、その旨を統括制御部(43)へと送信する。統括制御部(43)の沸き上げ対象更新部(47)は、運転スケジュール変更ボタン(bt22)が選択されたタッチパネル(86)に対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の沸き上げ運転が入力欄(bt23)に入力された時間に完了するように、全てのヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の運転スケジュールの更新を試みる。ユーザの希望に沿った更新が完了した場合、更新後の運転スケジュールは、対応するタッチパネル(86)それぞれに送られ、図8に示すように再表示される。
図9の警告画面(sc3)は、図8にて運転スケジュール変更ボタン(bt22)が選択されたものの、入力欄(bt23)に入力された時間に沸き上げ運転を完了させることが困難でありユーザの希望に沿った更新ができなかった場合に表示される。ユーザの希望に沿った更新ができない場合としては、変更先の第2予定時間帯において、変更対象給湯器以外の他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の貯湯量が著しく低くなることが予想されるために変更対象給湯器よりも他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の優先度を高くせざるを得ないこと、及び、集合住宅(15)全体の消費電力量を上限電力量(Wu)以下にすることを考慮すると、結果的に変更対象給湯器の沸き上げ運転の予定時間帯を第2予定時間帯に変更することができないことが挙げられる。例えば、元々第2予定時間帯の運転対象給湯器であった他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の貯湯量の予測値からすると、当該給湯器の優先度は変更対象給湯器より高く、よって当該給湯器を一台たりとも運転対象給湯器から外すことができない状況にある場合は、更に変更対象給湯器を第2予定時間帯の運転対象給湯器に追加してしまうと、集合住宅(15)全体の消費電力量が上限電力量(Wu)を超えてしまう。このような場合は、変更対象給湯器の予定時間帯を、ユーザの希望に即して第2予定時間帯に変更することは不可能となる。
そのため、図9の警告画面(sc3)には、図8の入力欄(bt23)に入力された時間に沸き上げ運転を完了させることができない旨を表すメッセージが表示されるとともに、当該メッセージの下方には、戻るボタン(bt31)と、緊急要求に対応する緊急沸上ボタン(bt32)とが選択可能に表示されている。戻るボタン(bt31)が選択された場合、タッチパネル(86)には、図8の運転スケジュール画面(sc2)が再表示される。この時、当該タッチパネル(86)に接続されたヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の沸き上げ運転の予定時間帯は、変更されず第1予定時間帯のままとなる。緊急沸上ボタン(bt32)が選択された場合、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の沸き上げ運転の優先度は最上位となり、当該ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の沸き上げ運転の開始準備が直ちに行われる。
<沸き上げ運転の制御動作>
本実施形態に係る給湯制御システム(40)が行う沸き上げ運転の制御動作について、図10を用いて説明する。
なお、前提として、全てのヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は通信可能な状態であるとする。中央サーバ(42)に含まれる統括制御部(43)の消費電力量予測部(46)は、評価時間帯(te)毎に、24時間先までの集合住宅(15)内のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)全ての消費電力量の合計値、及び、24時間先までの他の電気器具(65a,65b,・・・)全ての消費電力量の合計値を、それぞれ予測し続けているとする。各給湯器側制御部(50)の貯湯量判定部(52)は、対応する貯湯タンク(75)の貯湯量の検出を常時行っているとする。
ステップS1では、統括制御部(43)の沸き上げ対象選定部(46)は、消費電力量予測部(45)の予測結果を用いて、現時刻から24時間先までの各基準時間帯(ts)における運転対象給湯器を選定することで、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)がどの基準時間帯(ts)に沸き上げ運転を行うかを表す運転スケジュールを作成する。運転指令部(48)は、作成された運転スケジュールに従って各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を実行させる。
具体的に、運転指令部(48)は、現時刻が各基準時間帯(ts)の開始直前となった場合、それまで沸き上げ運転を行っていたヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の給湯器側制御部(50)には、沸き上げ運転の停止指令を送信する。当該給湯器側制御部(50)は、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の沸き上げ運転を停止させた後、沸き上げ運転を停止した旨の応答を中央サーバ(42)側に送信する。中央サーバ(42)側の運転指令部(48)は、当該応答を受信した後、新たな基準時間帯(ts)の運転対象給湯器に該当するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の給湯器側制御部(50)それぞれに、沸き上げ運転の開始指令を送信する。これにより、直前の基準時間帯(ts)において運転対象給湯器であったヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が沸き上げ運転を停止した後に、新たな基準時間帯(ts)において運転対象給湯器となっているヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が沸き上げ運転を行うため、基準時間帯(ts)の切り替わり時における消費電力量の一時的な上昇を防ぐことができる。
ステップS2では、ステップS1にて作成された運転スケジュールが、対応するタッチパネル(86)それぞれに送信される。ユーザの動作によって「スケジュール」タブがアクティブとなったタッチパネル(86)は、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の運転スケジュール画面(sc2)を図8に示すように表示する。
運転スケジュール画面(sc2)が表示されたタッチパネル(86)のいずれかを通じて、ユーザが、希望する沸き上げ運転の完了時間を入力欄(bt23)に入力して運転スケジュール変更ボタン(bt22)を選択したとする(ステップS3のYes)。入力欄(bt23)に入力された時間は、ステップS1にて決定された基準時間帯(ts)(即ち第1予定時間帯)の完了時間より早いものの、直ちに沸き上げ運転を行う必要のない時間であれば、そのタッチパネル(86)に対応する給湯器側制御部(50)の画面制御部(54)は、ユーザにより優先要求がなされたと判断する(ステップS4のYes)。
ステップS5では、統括制御部(43)の沸き上げ対象更新部(47)は、入力欄(bt23)に入力された時間に沸き上げ運転がなるべく完了するように、運転スケジュールの更新を試みる。この時、沸き上げ対象更新部(47)は、運転スケジュールの変更対象給湯器のみならず、変更対象給湯器の沸き上げ運転の予定時間帯を変更することによって影響を受ける他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)についても、運転スケジュールの変更を試みる。特に、沸き上げ対象更新部(47)は、ステップS3のタッチパネル(86)に対応するヒートポンプ給湯器(変更対象給湯器)の沸き上げ運転の予定時間帯を、第1予定時間帯から、入力欄(bt23)に入力された時間が完了時間である第2予定時間帯に変更し、ステップS1にて既に第2予定時間帯の運転対象給湯器に設定されていた他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の少なくとも1台を、運転対象給湯器から除外する。
上記更新動作において、ユーザの希望に沿いながらも第2予定時間帯における集合住宅(15)全体の消費電力量を上限電力量(Wu)以下に抑えた状態で各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の運転スケジュールの更新が無事完了した場合(ステップS6のYes)、更新後の運転スケジュールは、対応するタッチパネル(86)それぞれに送信され、表示される(ステップS7)。
ステップS7の後、複数のタッチパネル(86)のうちいずれかが更なる運転スケジュールの変更要求を受け付けることがない限り、各給湯器側制御部(50)は、更新後の運転スケジュールに従って、対応するヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を実行させる(ステップS8)。
一方で、ステップS6にてユーザの希望に沿った更新ができなかった場合(ステップS6のNo)、沸き上げ対象更新部(47)は更新動作を終了し、画面制御部(54)は、図9の警告画面(sc3)をステップS3のタッチパネル(86)(変更対象給湯器に対応するタッチパネル(86))に表示させる(ステップS9)。
ステップS3で入力欄(bt23)に入力された時間が、直ちに沸き上げ運転を行う必要のある時間である場合(ステップS4のNo)、または、ステップS9にてタッチパネル(86)に表示された警告画面(sc3)から緊急沸上ボタン(bt32)が選択された場合、給湯器側制御部(50)は、ユーザにより優先要求がなされたと判断する(ステップS10のYes)。
ステップS11では、沸き上げ対象更新部(47)は、直ちに沸き上げ運転が開始されるように、運転スケジュールの更新を行う。この時、沸き上げ対象更新部(47)は、運転スケジュールの変更対象給湯器の優先度を最上位とし、変更対象給湯器の沸き上げ運転の予定時間帯を、第1予定時間帯から、直近の予定時間帯(第2予定時間帯)または現時刻を含む基準時間帯(ts)に変更する。また、沸き上げ対象更新部(47)は、他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)についても、例えばステップS1にて既に直近の予定時間帯(第2予定時間帯)の運転対象給湯器に設定されていた給湯器の少なくとも1台を当該運転対象給湯器から除外する等して、運転スケジュールの更新を行う。
なお、ステップS11において、現時刻を含む基準時間帯(ts)の途中で変更対象給湯器に沸き上げ運転を実行させる場合には、現在沸き上げ運転を行っている他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の少なくとも1台を運転停止させてから、変更対象給湯器に沸き上げ運転を行わせる制御が行われることが好ましい。
次いで、ステップS12では、ステップS11にて更新された運転スケジュールは、対応するタッチパネル(86)それぞれに送信され、表示される。ステップS13では、各給湯器側制御部(50)は、ステップS11にて更新された運転スケジュールに従って、対応する各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を実行させる。
<効果>
本実施形態では、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)がどの基準時間帯(ts)に沸き上げ運転を行うかが、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の運転スケジュールとして決定される。任意のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)である変更対象給湯器について運転スケジュールを変更する旨の要求がユーザからあった場合、そのヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が沸き上げ運転を行う基準時間帯(ts)(第1予定時間帯)を、他の基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)へと変更する制御が行われる。つまり、変更対象給湯器の沸き上げ運転の予定時間帯が変更される。従って、変更対象給湯器は、できるだけユーザの希望する時間に沸き上げ運転を行うことができる。
ここで、変更要求には、変更対象給湯器が第1予定時間帯よりも早い第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う旨の優先要求、が含まれる。即ち、優先要求とは、変更対象給湯器における沸き上げ運転の優先度を上げる旨の要求である。ユーザにより優先要求のあったヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、当初予定されていた基準時間帯(ts)(第1予定時間帯)よりも早い基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)にて、沸き上げ運転を行うことができる。
また、変更要求には、直ちに変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う旨の緊急要求、が更に含まれる。即ち、緊急要求とは、変更対象給湯器における沸き上げ運転の優先度を上げる旨の要求であり、特に、変更対象給湯器を直ちに沸き上げる旨の要求である。ユーザにより緊急要求のあったヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)は、当初予定されていた基準時間帯(ts)(第1予定時間)ではなく、当該緊急要求があった直後の基準時間帯(ts)(第2予定時間帯)に沸き上げ運転を行うことができる。
ところで、変更対象給湯器の沸き上げ運転が単に第2予定時間帯に変更されると、第2予定時間帯の運転対象給湯器には、変更前に既に第2予定時間帯に沸き上げ運転を予定していた他のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に加えて、変更対象給湯器が該当することになる。すると、第2予定時間帯におけるヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の消費電力量の合計値は上昇してしまう。しかし、本実施形態では、第2予定時間帯の運転対象給湯器から、優先度の低いヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を除外する制御が行われる。これにより、第2予定時間帯におけるヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の消費電力量の合計値の上昇を抑えることができる。
また、図8及び図9にて示した各種ボタン(bt22,bt32)及び入力欄(bt23)を用いて、ユーザは、タッチパネル(86)を介して優先要求または緊急要求を指示することができる。従って、給湯制御システム(40)は、ユーザの希望に応じて、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を行わせることができる。
また、本実施形態では、運転スケジュールの更新動作に伴って、タッチパネル(86)に表示する運転スケジュールが変更される。これにより、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を利用するユーザは、対応するタッチパネル(86)から最新の運転スケジュールを把握することができる。従って、ユーザは、最新の運転スケジュールから、希望する時間帯に沸き上げ運転が行われるかを確認することができる。
≪その他の実施形態≫
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
ユーザからの各種指示を受け付ける入力部、運転スケジュールを表示するスケジュール表示部、優先要求または緊急要求を選択可能に表示する要求選択表示部は、上記実施形態のように1つのタッチパネル(86)で構成されるのではなく、それぞれ別々に構成されていてもよいし、入力部と表示部とで分けて構成されていても良い。
運転スケジュールの表示形態は、図8で示したにグラフ形式に限定されず、少なくとも沸き上げ運転の予定時間帯をユーザが把握可能であればどのような形態であってもよい。
優先要求及び緊急要求を選択可能に表示する表示画面は、図8及び図9に限定されない。優先要求及び緊急要求は、一画面にて選択可能に表示されてもよいし、表示に代えて優先要求用のキー及び緊急要求用のキーが物理的に設けられていても良い。
上記実施形態では、運転スケジュールの更新に関して、変更対象給湯器の沸き上げ運転の予定時間帯を早める例について説明した。しかし、運転スケジュールの更新には、変更対象給湯器の沸き上げ運転の予定時間帯を第1予定時間帯よりも遅い第2予定時間帯に変更する場合が含まれていても良い。
また、上記実施形態では、運転スケジュールの更新に関しては、第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う運転対象給湯器の中から優先度の低い順にヒートポンプ給湯器を所定台数選び、これを第2予定時間帯における運転対象給湯器から除外する制御を行っていた。しかし、変更対象給湯器が第2予定時間帯の運転対象給湯器が含まれたとしても、集合住宅(15)全体の消費電力量の合計値が上限電力量(Wu)を上回ることがない場合には、上記除外制御は行われなくても良い。
また、タッチパネル(86)は、必ずしも更新動作に伴って、表示する運転スケジュールを変更せずとも良い。
また、対象エリアは、一棟の集合住宅(15)に限定されず、複数の集合住宅群、特定の地域に密集して建てられた戸建て住宅群、集合住宅と戸建て住宅との組合せであっても良い。また、対象エリアは、中央サーバ(42)と通信ネットワーク(30)を介して接続された住宅の中から複数の住宅が予め選択された場合において、選択された複数の住宅によって構築された仮想的な住宅群、であっても良い。
また、高圧一括受電の手段は、必ずしも適用されずとも良い。単に商用電力と再生可能エネルギーに基づく発電電力とが対象エリアに供給される場合において、上記給湯制御システムは提供可能である。
以上説明したように、本発明は、所定の対象エリアに設置されてそれぞれが貯湯タンクを有する複数のヒートポンプ給湯器を制御するシステムとして有用である。
15 集合住宅(対象エリア)
40 給湯制御システム
46 沸き上げ対象選定部(決定部)
47 沸き上げ対象更新部(更新部)
48 運転指令部
60a,60b,60c,60d,60e,・・・ ヒートポンプ給湯器
75 貯湯タンク
86 タッチパネル(受付部、要求選択表示部、スケジュール表示部)

Claims (6)

  1. 所定の対象エリア(15)に設置されてそれぞれが貯湯タンク(75)を有する複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)、を制御する給湯制御システムであって、
    商用電源(10)から上記対象エリア(15)への供給電力量が基準電力量(Wu)以下となるように複数の上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)の中から各基準時間帯(ts)における沸き上げ運転の運転対象給湯器を選定することで、各上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)における沸き上げ運転の運転スケジュールを決定する決定部(46)と、
    任意の上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)についての上記運転スケジュールの変更要求をユーザから受け付け可能な受付部(86)と、
    上記受付部(86)が上記変更要求を受け付けた場合、該変更要求に対応する上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)である変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う第1予定時間帯を、該第1予定時間帯とは異なる第2予定時間帯に変更して上記運転スケジュールを更新する更新部(47)と、
    更新後の上記運転スケジュールに従って各上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に沸き上げ運転を実行させる運転指令部(48)と
    を備えることを特徴とする給湯制御システム。
  2. 請求項1において、
    上記変更要求には、上記変更対象給湯器が上記第1予定時間帯よりも早い上記第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う旨の優先要求、が含まれる
    ことを特徴とする給湯制御システム。
  3. 請求項2において、
    上記変更要求には、直ちに上記変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う旨の緊急要求、が更に含まれる
    ことを特徴とする給湯制御システム。
  4. 請求項2または請求項3において、
    上記第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う上記運転対象給湯器には、上記変更対象給湯器を含む複数台の上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)が選定されており、
    上記更新部(47)は、上記第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う上記運転対象給湯器の中から優先度の低い順に上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)を所定台数選び、これを上記第2予定時間帯における上記運転対象給湯器から除外する
    ことを特徴とする給湯制御システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項において、
    上記変更要求には、上記変更対象給湯器が上記第1予定時間帯よりも早い上記第2予定時間帯に沸き上げ運転を行う旨の優先要求と、直ちに上記変更対象給湯器が沸き上げ運転を行う旨の緊急要求と、が含まれ、
    上記優先要求または上記緊急要求を選択可能に表示する要求選択表示部(86)、
    を更に備える
    ことを特徴とする給湯制御システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項において、
    各上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)に対し通信可能に接続されており、接続された上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,60c,60d,60e,・・・)における上記運転スケジュールを表示するスケジュール表示部(86)、
    を更に備え、
    上記スケジュール表示部(86)は、上記更新部(47)による上記運転スケジュールの更新動作に伴って、表示する上記運転スケジュールを変更する
    ことを特徴とする給湯制御システム。
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