JP2016166498A - 壁体構築方法および壁体 - Google Patents

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【課題】高効率かつ高品質な壁体を構築できる壁体構築方法等を提供する。【解決手段】開口部20を残した状態で、LNGタンクの防液堤2をコンクリートにより形成し、防液堤2の開口部20にコンクリート製のプレキャストブロック10を配置して開口部20を閉塞する。このプレキャストブロック10には、両端をプレキャストブロック10に定着した縦方向PC鋼材12により、開口部20への配置前に予めプレストレスが導入されている。【選択図】図4

Description

本発明は、壁体を構築する壁体構築方法および壁体に関する。
LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)などの低温の液体を貯留する設備として、PC(プレストレストコンクリート)タンクが用いられることがある。
図10は、PCタンクとして、LNGを貯留するLNGタンク100の例を示したものである。LNGタンク100は、地盤7中の杭4で支持された底版5上に防液堤6を固定し、その内側に鋼板等による内槽3aと外槽3bを設置したものである。LNGは内槽3aにて貯留し、内槽3aと外槽3bの間に断熱材を配置して保冷を行う。
防液堤6は、内槽3aが破損した場合にLNGの外部への液漏れを防ぐために設けられるコンクリート製の筒状の壁体であり、通常円筒状である。防液堤6はLNGの液圧に耐え得る構造とする必要があり、そのために周方向や縦方向の緊張材(不図示)によるプレストレスが導入される。
防液堤6は、図11(a)に示すように工事用の開口部60を底部に設けた状態で形成されることがある(特許文献1、2等参照)。開口部60は、内槽用の資材搬入、その他の工事用の小型資機材の搬入、作業員の出入り等に用いられる。これにより、内槽3aの工事等を防液堤6の構築と並行して効率良く行うことができる。
開口部60は内槽3aの工事が概ね終わった段階で図11(b)に示すように閉塞され、その後緊張材によるプレストレスが防液堤6に導入される。
特開昭58-62253号公報 特開2011-84960号公報
周方向の緊張材によって防液堤に周方向のプレストレスを導入することで前記した液圧に抵抗できるが、防液堤は、常時はタンク内部から液圧がかかっていない状態にある。このため、防液堤には周方向のプレストレスによる鉛直面内の曲げモーメントが加わり、曲げひび割れ等の原因となる恐れがある。これを抑制するため、大きな曲げモーメントが加わる防液堤の底部で縦方向の緊張材を別に設け、追加のプレストレスを導入して補強を行うことがある。
図12(a)は、この場合の防液堤6内の緊張材の配置を示したものである。防液堤6では緊張材として周方向PC鋼材31と縦方向PC鋼材32が防液堤6の全高さに渡って設けられるほか、上記した補強用の緊張材として防液堤6の底部に縦方向PC鋼材33が設けられる。縦方向PC鋼材33は、その上端部の定着位置aまで防液堤6を形成した段階で緊張し、上端部を定着位置aにて防液堤6に定着すればよく、これにより防液堤6の底部にプレストレスを導入できる。
一方、図12(b)は防液堤6の開口部60に対応する部分を示したものであるが、防液堤6の底部に開口部60を空ける場合、上記と同様に補強用の緊張材を設け、これを緊張、定着することができない。そのため、防液堤6を頂部まで形成して開口部60を閉塞した後、縦方向PC鋼材34を防液堤6の全高さに渡って配置して緊張し、上端部を防液堤6の頂部に定着する。こうして前記した縦方向PC鋼材32、33を合わせた量のプレストレスを防液堤6に導入する。
しかしながら、この場合、開口部60の上方の部分では余分にプレストレスを導入することになり効率が悪く、また開口部60の側方の他の部分に比べ強いプレストレスが導入されるのでせん断ひび割れ等の原因になる恐れがある。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたもので、高効率かつ高品質な壁体を構築できる壁体構築方法等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、開口部を残した状態で形成された壁体の前記開口部にコンクリート製のプレキャストブロックを配置して、前記開口部が閉塞された壁体を構築し、前記プレキャストブロックには、両端を前記プレキャストブロックに定着した縦方向の緊張材により、前記開口部への配置前に予めプレストレスが導入されていることを特徴とする壁体構築方法である。
本発明では、開口部を残した状態で壁体を形成し、その後、予め縦方向の緊張材によるプレストレスを導入したプレキャストブロックを配置して開口部を閉じる。この場合、開口部に対応する部分のみで緊張材の配置ができ、前記したように開口部の上方で余分にプレストレスを導入することもなく、開口部の側方の他の部分とのプレストレス力の差も生じないので、高効率で高品質の壁体が構築できる。また開口部をプレキャストブロックを用いて閉じるので手間もかからない。
前記開口部の上方の壁体と前記プレキャストブロックには、別の縦方向の緊張材を通すための縦方向のシース管が設けられ、前記開口部の上方の壁体と前記プレキャストブロックの前記縦方向のシース管に通して配置した前記別の縦方向の緊張材により、縦方向のプレストレスを導入することが望ましい。
これにより、プレキャストブロックによる開口部の閉塞後、開口部に対応する部分で縦方向の緊張材を配置し、縦方向のプレストレスを壁体に導入できる。
また、前記壁体は筒状であり、前記開口部の側方の壁体と前記プレキャストブロックには、周方向の緊張材を通すための周方向のシース管が設けられ、前記開口部の側方の壁体と前記プレキャストブロックの前記周方向のシース管に通して配置した前記周方向の緊張材により、周方向のプレストレスを導入することが望ましい。
これにより、プレキャストブロックによる開口部の閉塞後、開口部に対応する部分で周方向の緊張材を配置し、周方向のプレストレスを壁体に導入できる。
また、前記プレキャストブロックが、前記底版に設けた溝の上に配置されることが望ましい。
これにより、前記の曲げモーメントが最大となる底版上面に当たる位置にプレキャストブロックの縦方向の緊張材が配置された状態とでき、壁体の耐力を高めることができる。
また、前記底版は、外縁部の高さが前記外縁部の内側に比べ低くなっており、前記プレキャストブロックを前記底版の外縁部に配置した後、前記プレキャストブロックの外側で前記底版の外縁部上にコンクリート部を形成することも望ましい。
これにより、プレキャストブロックの配置を容易に行うことができる。
前記プレキャストブロックと前記開口部の外周との間の隙間に、充填材を充填することも望ましい。また前記プレキャストブロックと前記壁体とを連結材により連結することも望ましい。
これにより、開口部にてブロックを強固に固定できる。
前記プレキャストブロックが、前記開口部において左右に複数並べて配置されることも望ましい。
これにより、開口部の幅に合わせた数のプレキャストブロックを配置し、開口部を閉じることができる。
第2の発明は、コンクリート製のプレキャストブロックを配置することにより開口部が閉塞された壁体であって、前記プレキャストブロックには、両端を前記プレキャストブロックに定着した縦方向の緊張材によりプレストレスが導入されていることを特徴とする壁体である。
本発明により、高効率かつ高品質な壁体を構築できる壁体構築方法等を提供することができる。
防液堤2の構築方法を示す図 プレキャストブロック10を示す図 ブロック10による開口部20の閉塞について示す図 ブロック10による開口部20の閉塞について示す図 連結材35、縦方向PC鋼材32aおよびプレキャストブロック10’を示す図 ブロック10による開口部20の閉塞について示す図 ブロック10による開口部20の閉塞について示す図 防液堤2aとプレキャストブロック10aを示す図 防液堤2bとプレキャストブロック10bを示す図 LNGタンク100を示す図 防液堤6の構築方法を示す図 緊張材の配置を示す図
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態に係る壁体構築方法について説明する。本実施形態では、壁体として、図10で説明したLNGタンク100の防液堤を構築する例を説明する。前記したように、防液堤は底版5上に固定して設けられるコンクリート製の筒状の壁体であり、通常円筒状である。
(1.防液堤2の構築)
図1(a)に示すように、本実施形態でも、底部に開口部20を残した状態で防液堤2が頂部まで形成される。前記したように、開口部20は内槽用の資材搬入、その他の工事用の小型資機材の搬入、作業員の出入り等に用いられ、これにより内槽3aの工事等を防液堤2の構築と並行して効率良く行うことができ、LNGタンク100の施工時の全体工程の短縮につながる。
防液堤2は現場打ちコンクリートやコンクリート製のプレキャストブロックにより底版5上に形成される。また本実施形態では、開口部20に相当する位置の底版5には溝5aを設ける。
防液堤2には、後述する周方向PC鋼材31(図4(b)参照)を通すためのシース管21が埋設される。また、後述する縦方向PC鋼材32(図4(b)参照)を通すためのシース管も同じく埋設される(図3(a)のシース管22)。底版5にも縦方向PC鋼材32を通すためのシース管51が埋設され、開口部20の外周にはこれらのシース管の端部が露出している。
本実施形態では、図1(b)に示すように、プレキャストブロック10(以下、ブロックということがある)を開口部20に配置することで開口部20が閉塞され、その後防液堤2にプレストレスを導入することで防液堤2の構築が完了する。
ブロック10は、開口部20の幅に合わせて左右に複数(図の例では3つ)並べて配置され、ブロック10と開口部20の外周の間の隙間、および隣り合うブロック10間に無収縮コンクリート、膨張コンクリート、モルタル等による充填材30が充填される。
(2.プレキャストブロック10)
図2は開口部20の閉塞に用いるプレキャストブロック10を示す図であり、ブロック10の厚さ方向の断面構成を示したものである。
プレキャストブロック10は、縦長の矩形板状のコンクリート製の本体に、前記した防液堤2の補強用の緊張材として縦方向PC鋼材12(縦方向の緊張材)を配置し、縦方向PC鋼材12によるプレストレスを開口部20への配置前に予め導入したものである。
縦方向PC鋼材12は本体内部で縦方向に配置される。縦方向PC鋼材12の上端部は、本体上面の凹部11に定着体等の定着部13で定着される。縦方向PC鋼材12の下端部は、本体下面の凹部11に定着部13で定着される。こうして縦方向PC鋼材12の両端がブロック10に定着される。
ブロック10の本体内部にはシース管18、19も設けられる。これらは後述する周方向PC鋼材31(周方向の緊張材)、縦方向PC鋼材32(別の縦方向の緊張材)を通すために用いられる。なお、ブロック10の本体の幅方向(図2の紙面法線方向に対応する)は、防液堤2の径に応じて若干反った形となっている。
(3.プレキャストブロック10による開口部20の閉塞)
前記したように、本実施形態では防液堤2の開口部20にブロック10を配置し、開口部20を閉塞する。
ブロック10の配置時には、図3(a)の矢印Aに示すように、ブロック10を防液堤2の外側から内側に向けて開口部20まで移動させ、その後ブロック10を降ろして、図3(b)に示すように溝5aの上に配置する。なお、溝5aの幅はブロック10の厚さよりも大きい。
続いて、図4(a)に示すように、ブロック10のシース管19の上端部を、開口部20の上方の防液堤2内に設けられたシース管22と接続する。同様に、シース管19の下端部を底版5に設けられたシース管51と接続する。なお、前記したように開口部20では複数のブロック10が左右に並べて配置され、ブロック10のシース管18と開口部20の側方の防液堤2内に設けられたシース管21(図1(a)参照)、および左右に隣り合うブロック10のシース管18同士も相互に接続される。
こうしてシース管の接続を行った後、ブロック10と開口部20の外周との間の隙間に充填材30を充填する。充填材30は、上記した隣り合うブロック10の間にも充填される。
その後、図4(b)に示すように縦方向PC鋼材32を前記したシース管22、19、51に通して配置し、縦方向PC鋼材32を緊張して防液堤2に縦方向のプレストレスを導入する。縦方向PC鋼材32の下端部は底版5内の定着部52に定着され、上端部は防液堤2の頂部で定着部(不図示)により定着される。
また、周方向PC鋼材31を前記したシース管21、18に通して配置し、周方向PC鋼材31を緊張して防液堤2に周方向のプレストレスを導入する。図示は省略するが、周方向PC鋼材31の両端は防液堤2に設けたピラスターで定着部により定着される。
こうしてブロック10により開口部20を閉塞し、プレストレスを導入することで防液堤2の構築が完了する。内槽3aなど他の必要な工事も終えると、図10に示したLNGタンク100が構築される。
このように、本実施形態では、開口部20を残した状態で防液堤2を形成し、その後、予め縦方向PC鋼材12によるプレストレスを導入したブロック10を配置して開口部20を閉じる。この場合、開口部20に対応する部分のみで緊張材の配置ができ、前記したように開口部20の上方で余分にプレストレスを導入することもなく、開口部20の側方の他の部分とのプレストレス力の差も生じないので、高効率で高品質の防液堤2が構築できる。また開口部20をブロック10を用いて閉じるので手間もかからない。加えて、ブロック10は工場で管理して製作できるので、これも防液堤2の品質向上に寄与する。
また、ブロック10にはシース管18、19が設けられるので、これを利用して、ブロック10による開口部20の閉塞後、開口部20に対応する部分で周方向PC鋼材31、縦方向PC鋼材32を配置し、これらの緊張材によるプレストレスを防液堤2に導入できる。
また、ブロック10は底版5に設けた溝5aの上に配置するので、前記した曲げモーメントが最大となる底版上面に当たる位置に縦方向PC鋼材12が配置された状態となり、防液堤2の耐力を高めることができる。
さらに、ブロック10は開口部20において左右に複数並べて配置され、ブロック10と開口部20の外周との間の隙間に充填材30を充填するので、開口部20の幅に合わせた数のブロック10を配置し、ブロック10を強固に固定して開口部20を閉じることができる。なお、開口部20の幅やブロック10のサイズによっては1つのブロック10で開口部20を閉じることも可能である。
しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、本実施形態では壁体としてLNGタンク100の防液堤2を構築する例を挙げて説明したが、これに限ることはない。本発明は、開口部を残して壁体を形成する場合であれば、LPGを貯留するLPGタンクなどのPCタンクを始め各種のタンクの壁体に適用可能であり、またタンクの壁体に限らずその他の壁体に適用することも可能である。
さらに、図5(a)に示すように防液堤2や底版5とブロック10とを連結材35により連結することも可能であり、これによりブロック10をさらに強固に固定できる。
また、本実施形態では前記した縦方向PC鋼材32を直線状に設けているが、これに限ることはない。例えば図5(b)は防液堤2の周方向(図の左右方向に対応する)の縦方向PC鋼材32aの配置を示したものであるが、この縦方向PC鋼材32aのように、底版5内でU字状に折り返すように配置してもよい。なお、図5(b)では縦方向PC鋼材32a以外の緊張材やシース管等の図示を省略している。
この場合、U字状の縦方向PC鋼材32aの両端(上端部)が防液堤2の頂部で定着される。また縦方向PC鋼材32aの下端部は定着部によって定着されず、底板5内のシース管(不図示)内で連続した折り返し部となる。
またブロックの構成も、縦方向PC鋼材12によるプレストレスが予め導入されていればよく、前記したものに限らない。例えば図5(c)に上面を示すプレキャストブロック10’のように、縦方向PC鋼材12とシース管19が本体の幅方向に並ぶような配置も可能である。
以下、本発明の別の例について第2〜第4の実施形態として説明する。各実施形態は第1の実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。また、第1の実施形態も含め、各実施形態の構成は必要に応じて組み合わせて用いることが可能である。
[第2の実施形態]
図6、7を参照して本発明の第2の実施形態に係る壁体構築方法について説明する。
第2の実施形態では、図6(a)に示すように底版5の外縁部5bの高さがその内側より低くなっており、ブロック10の配置時には、矢印Bに示すようにブロック10を防液堤2の外側から内側に向けて開口部20まで移動させ、図6(b)に示すように外縁部5bの上に配置できる。
その後、図7(a)に示すようにブロック10の外側で外縁部5bの上にコンクリート部5cを形成し、これによりブロック10が底版5の溝の上に配置された状態となる。以降は前記の図4(a)、(b)で説明した手順と同様であり、これにより図7(b)に示すように開口部20を閉塞して周方向PC鋼材31と縦方向PC鋼材32によるプレストレスを導入でき、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また第2の実施形態では、開口部20へのブロック10の移動が容易になる利点もある。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、図8(a)に示すように防液堤2aの開口部20aの高さが高い場合の例であり、この例では、図8(b)に示すように上下複数段(図の例では2段)のプレキャストブロック10aを一体とし、これを用いて開口部20aを閉塞する。
本実施形態では、上下のブロック10aに渡って配置された縦方向PC鋼材12により、上下のブロック10aに予めプレストレスが導入される。縦方向PC鋼材12の上端部は、上段のブロック10a−1の本体上面の凹部11に定着部13で定着される。縦方向PC鋼材12の下端部は、下段のブロック10a−2の本体下面の凹部11に定着部13で定着される。
本実施形態では、例えば、上段のブロック10a−1、下段のブロック10a−2を現場まで運んだ後、現場にてブロック10a−1、10a−2を上下に配置して上記したように縦方向PC鋼材12によるプレストレスを導入し、一体化して用いることができる。ブロック10a−1、10a−2の本体内部には、縦方向PC鋼材12を通すための縦方向のシース管(不図示)を設けておく。
このブロックを第1の実施形態と同様にして用い、開口部20aの閉塞、および周方向PC鋼材31と縦方向PC鋼材32によるプレストレスの導入を行うことができる。こうして上下複数段のブロック10a(10a−1、10a−2)を一体化して用いることで、開口部20aの高さが高い場合にも対応でき、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、図9(a)に示すように防液堤2bの底部に拡幅部23が設けられる。拡幅部23は、その上方の厚さ一定の部分に対して外側に拡幅した形状となっている。拡幅部23の外側側面は、下方に行くにつれ外側へと向かうように、鉛直方向に対して直線状に傾斜している。
図9(b)に示すように、本実施形態のプレキャストブロック10bの形状は、拡幅部23を含む防液堤2bの底部形状に対応したものとなっており、上部は厚さ一定であるが、これに対して下部は外側に拡幅している。下部の外側側面は、上記した拡幅部23の外側側面と同様、下方に行くにつれ外側へと向かうように、鉛直方向に対して直線状に傾斜している。
縦方向PC鋼材12の上端部は定着部13によってブロック10bの上面の凹部11で定着される。縦方向PC鋼材12の下端部は定着部13によってブロック10bの下面の凹部11で定着される。縦方向PC鋼材12は、ブロック10bの上部において鉛直方向に配置されるが、途中で外側に屈曲し、ブロック10bの下部では、ブロック10bの外側側面の傾斜に沿って、下に行くにつれ外側に向かうように鉛直方向に対して直線状に傾斜する。
このブロック10bも、第1の実施形態と同様にして用い、開口部20bの閉塞、および周方向PC鋼材31と縦方向PC鋼材32によるプレストレスの導入を行うことができ、第1の実施形態と同様の効果が得られる。このように、ブロックの形状は防液堤あるいは開口部の形状等に応じて様々に定めることができる。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
2、2a、2b、6;防液堤
3a;内槽
3b;外槽
4;杭
5;底版
5a;溝
5b;外縁部
5c;コンクリート部
7;地盤
10、10’、10a、10a−1、10a−2、10b;プレキャストブロック
11;凹部
12、32、33、34;縦方向PC鋼材
13、52;定着部
18、19、21、22、51;シース管
31;周方向PC鋼材
20、20a、20b、60;開口部
30;充填材
100;LNGタンク

Claims (9)

  1. 開口部を残した状態で形成された壁体の前記開口部にコンクリート製のプレキャストブロックを配置して、前記開口部が閉塞された壁体を構築し、
    前記プレキャストブロックには、両端を前記プレキャストブロックに定着した縦方向の緊張材により、前記開口部への配置前に予めプレストレスが導入されていることを特徴とする壁体構築方法。
  2. 前記開口部の上方の壁体と前記プレキャストブロックには、別の縦方向の緊張材を通すための縦方向のシース管が設けられ、
    前記開口部の上方の壁体と前記プレキャストブロックの前記縦方向のシース管に通して配置した前記別の縦方向の緊張材により、縦方向のプレストレスを導入することを特徴とする請求項1記載の壁体構築方法。
  3. 前記壁体は筒状であり、
    前記開口部の側方の壁体と前記プレキャストブロックには、周方向の緊張材を通すための周方向のシース管が設けられ、
    前記開口部の側方の壁体と前記プレキャストブロックの前記周方向のシース管に通して配置した前記周方向の緊張材により、周方向のプレストレスを導入することを特徴とする請求項1または請求項2記載の壁体構築方法。
  4. 前記プレキャストブロックが、前記底版に設けた溝の上に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の壁体構築方法。
  5. 前記底版は、外縁部の高さが前記外縁部の内側に比べ低くなっており、
    前記プレキャストブロックを前記底版の外縁部に配置した後、前記プレキャストブロックの外側で前記底版の外縁部上にコンクリート部を形成することを特徴とする請求項4記載の壁体構築方法。
  6. 前記プレキャストブロックと前記開口部の外周との間の隙間に、充填材を充填することを特徴とする請求項1または請求項5のいずれかに記載の壁体構築方法。
  7. 前記プレキャストブロックと前記壁体とを連結材により連結することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の壁体構築方法。
  8. 前記プレキャストブロックが、前記開口部において左右に複数並べて配置されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の壁体構築方法。
  9. コンクリート製のプレキャストブロックを配置することにより開口部が閉塞された壁体であって、
    前記プレキャストブロックには、両端を前記プレキャストブロックに定着した縦方向の緊張材によりプレストレスが導入されていることを特徴とする壁体。
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