JP2016166401A - オーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶加材を用いずに溶接する場合に、優れた溶接施工性を有するオーステナイト系ステンレス鋼を提供する。【解決手段】本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.005〜0.07%、Si:0.1〜1.2%、Mn:2.5〜10%、Ni:9〜14%、Cr:19〜24%、Mo:1〜4%、Nb:0〜0.4%、N:0.20〜0.50%、Al:0.05%以下、並びに、Se、Te、Bi、Sn、Zn及びPbからなる群から選択される1種又は2種以上を合計で式(1)を満たす含有量で含有し、残部はFe及び不純物からなり、不純物のうち、P、S及びOはそれぞれ、P:0.03%以下、S:0.01%以下、及び、O:0.02%以下である。0.0300≧(Se+Te+Bi)+2(Sn+Zn+Pb)≧0.0010 (1)ここで、式(1)中の各元素記号は、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。【選択図】なし

Description

本発明はステンレス鋼に関し、さらに好ましくは、高圧水素ガス用機器及び液体水素貯蔵槽等の水素設備に利用されるオーステナイト系ステンレス鋼に関する。
最近、化石燃料に代わるエネルギとして、水素を利用した輸送機器の実用化に向けた研究が進められている。この実用化のためには、水素を高圧で貯蔵及び輸送できる環境(以下、水素設備ともいう)の整備が必要である。水素設備はたとえば、高圧水素ガス用機器や、液体水素貯蔵槽等である。このような設備に使用される材料は、水素環境下での耐脆化特性が要求される。
国際公開第2004/083476号(特許文献1)、国際公開第2004/083477号(特許文献2)、国際公開第2004/110695号(特許文献3)及び国際公開第2012/132992号(特許文献4)には、高強度化を目的としたオーステナイト系ステンレス鋼が提案されている。これらの特許文献では、ステンレス鋼のMn含有量を高めることでNの溶解度を高め、かつ、V及びNbを含有することにより、Nの固溶強化、窒化物の析出強化、及び、窒化物のピンニング硬化による結晶粒微細化による強化を行う。
上述の高N含有のオーステナイト系ステンレス鋼を水素設備に使用する場合、鋼材を溶接により組み立て可能であることが要求される。特許文献3、特開平5−192785号公報(特許文献5)、及び、特開2010−227949号公報(特許文献6)では、Al、Ti及びNbを含有し、溶接後熱処理を実施することにより、800MPaを超える引張強さが得られる溶加材(溶接金属)が提案されている。さらに、国際公開第2013/005570号(特許文献7)では、溶加材のN含有量、及び、溶接時のシールドガス及び溶融池面積を管理して、溶接金属のN含有量を高めることにより、溶接後熱処理を実施することなく、高強度化できる溶接継手が提案されている。さらに、特開平9−137255号公報(特許文献8)では、オーステナイト鋼材中のAl含有量に応じて酸素含有量を調整することにより、溶接施工性が改善された鋼が提案されている。
国際公開第2004/083476号 国際公開第2004/083477号 国際公開第2004/110695号 国際公開第2012/132992号 特開平5−192785号公報 特開2010−227949号公報 国際公開第2013/005570号 特開平9−137255号公報
ところで、実際の水素設備(建造物)で鋼材を使用する場合、薄肉部材等、使用部位によっては溶加材の使用が困難な場合がある。この場合、溶加材を用いずに、ガスタングステンアーク溶接により鋼材同士を付き合わせ溶接する。突き合わせ溶接時、溶け込み深さが不十分な場合には、未溶融の突き合わせ面が欠陥として残存する。この場合、溶接継手において必要な強度が得られない。
未溶融の突き合わせ面を抑制するには、溶接入熱を増大させればよい。しかしながらこの場合、溶融部が大きくなり、アンダーカット及び溶け落ちが生じ、溶接継手の健全性がかえって低下する。
上述の特許文献1〜7では、この課題に関する開示及び示唆がない。特許文献8では、この課題に対して、ビード幅の均一性及び裏ビード形成能を改善できると記載されている。しかしながら、AlはNとの親和力が強い。そのため、Nを積極的に含有したステンレス鋼に、特許文献8の技術を適用しても、この課題に対する効果が得られない場合がある。
本発明の目的は、溶加材を用いずに溶接する場合であっても、優れた溶接施工性を有する、具体的には、深い溶け込み深さが得られる、オーステナイト系ステンレス鋼を提供することである。
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.005〜0.07%、Si:0.1〜1.2%、Mn:2.5〜10%、Ni:9〜14%、Cr:19〜24%、Mo:1〜4%、Nb:0〜0.4%、N:0.20〜0.50%、Al:0.05%以下、並びに、Se、Te、Bi、Sn、Zn及びPbからなる群から選択される1種又は2種以上を合計で式(1)を満たす含有量で含有し、残部はFe及び不純物からなり、不純物のうち、P、S及びOはそれぞれ、P:0.03%以下、S:0.01%以下、及び、O:0.02%以下である。
0.0300≧(Se+Te+Bi)+2(Sn+Zn+Pb)≧0.0010 (1)
ここで、式(1)中の各元素記号は、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、溶加材を用いずに溶接する場合に、優れた溶接施工性を有する。
図1は、実施例における、突き合わせ溶接される前の鋼板の側面図である。
本発明者らは、上記課題を解決するために調査及び検討を行った。その結果、本発明者らは次の知見を得た。
質量%で、C:0.005〜0.07%、Si:0.1〜1.2%、Mn:2.5〜10%、Ni:9〜14%、Cr:19〜24%、Mo:1〜4%、Nb:0〜0.4%、N:0.20〜0.50%、Al:0.05%以下を含有するオーステナイト系ステンレス鋼において、充分な溶け込み深さを得るためには、Se、Te、Bi、Sn、Zn及びPbからなる群から選択される1種又は2種以上を含有させることが有効である。以下、Se、Te、Bi、Sn、Zn及びPbを、「特定元素群」という。
特定元素群が溶接施工性を高める理由として、次の事項が考えられる。特定元素群(Se、Te、Bi、Sn、Zn及びPb)のうち、Se、Te及びBiは、表面活性元素として作用する。Se、Te及びBiは、微量に含有された場合であっても、溶融池内の内向きの対流を強くする。そのため、溶接時にアークからの熱が深さ方向に輸送されやすくなり、溶け込み深さが増大する。
特定元素群のうち、Sn、Zn及びPbは、溶接中の溶融池表面から蒸発し、アークの通電経路を形成する。そのため、アークの電流密度が高くなり、溶け込み深さが増大する。
特定元素群を含有して十分な溶け込み深さを得るには、特定元素群の少なくとも1種以上を適正な範囲で含有させればよい。一方、特定元素群の総含有量が高すぎれば、溶接時の溶接割れ感受性が高まり、溶接金属の延性が低下する。特定元素群の総含有量が式(1)を満たせば、溶接金属の延性を維持しつつ、十分な溶け込み深さを得ることができ、溶接施工性が高まる。
0.0300≧(Se+Te+Bi)+2(Sn+Zn+Pb)≧0.0010 (1)
ここで、式(1)中の各元素記号は、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
以上の知見に基づいて完成した本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.005〜0.07%、Si:0.1〜1.2%、Mn:2.5〜10%、Ni:9〜14%、Cr:19〜24%、Mo:1〜4%、Nb:0〜0.4%、N:0.20〜0.50%、Al:0.05%以下、並びに、Se、Te、Bi、Sn、Zn及びPbからなる群から選択される1種又は2種以上を合計で式(1)を満たす含有量で含有し、残部はFe及び不純物からなる。不純物のうち、P、S及びOはそれぞれ、P:0.03%以下、S:0.01%以下、及び、O:0.02%以下である。
0.0300≧(Se+Te+Bi)+2(Sn+Zn+Pb)≧0.0010 (1)
ここで、式(1)中の各元素記号は、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼は、溶加材を用いずに溶接する場合に、優れた溶接施工性、具体的には、深い溶け込み深さが得られる。なお、本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼は、耐水素脆化性や強度等の必要な性能を満足する溶接金属が得られれば、溶加材を使用しても高圧水素ガス用途の機器の鋼材として使用できることは言うまでもない。
上記オーステナイト系ステンレス鋼はさらに、Feの一部に代えて、質量%で、Cu:3%以下、Co:3%以下、V:0.5%以下、Ti:0.5%以下、B:0.01%以下、Ca:0.05%以下、Mg:0.05%以下、及び、希土類元素:0.5%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有してもよい。
好ましくは、上記オーステナイト系ステンレス鋼では、常温での引張強さが690MPa以上である。
好ましくは、上記オーステナイト系ステンレス鋼は、高圧水素ガス及び液体水素の貯蔵又は搬送用機器に使用される。
上記オーステナイト系ステンレス鋼は、溶加材を用いずに溶接されてもよい。
以下、本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼について詳述する。以下の説明において、各成分元素の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
[化学組成]
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成は、次の元素を含有する。
C:0.005〜0.07%
炭素(C)は、オーステナイト組織を安定化させる。C含有量が低すぎれば、この効果が得られない。一方、C含有量が高すぎれば、溶接時の加熱により粒界に炭化物が形成され、溶接熱影響部の耐食性が低下する。したがって、C含有量は0.005〜0.07%である。C含有量の好ましい下限は0.01%であり、さらに好ましくは0.02%である。C含有量の好ましい上限は0.06%であり、さらに好ましくは0.05%である。
Si:0.1〜1.2%
シリコン(Si)は、鋼を脱酸する。Siはさらに、鋼の耐食性を高める。Si含有量が低すぎれば、この効果が得られない。一方、Si含有量が高すぎれば、オーステナイト組織の安定性が低下し、かつ、延性が低下する。さらに、溶加材を用いない溶接の場合、溶接金属の凝固割れ感受性が高まる。したがって、Si含有量は0.1〜1.2%である。Si含有量の好ましい下限は0.15%であり、さらに好ましくは0.2%である。Si含有量の好ましい上限は1.1%であり、さらに好ましくは1.0%である。
Mn:2.5〜10%
マンガン(Mn)は、鋼を脱酸するとともに、オーステナイト組織を安定化させる。Mnはさらに、母材製造時や溶接中において、溶融金属中のNの溶解度を大きくし、強度を高める。Mnはさらに、アークの電流密度を高め、溶け込み深さを深くする。Mn含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Mn含有量が高すぎれば、延性が低下する。したがって、Mn含有量は2.5〜10%である。Mn含有量の好ましい下限は2.8%であり、さらに好ましくは3.0%である。Mn含有量の好ましい上限は8%であり、さらに好ましくは6.5%である。
Ni:9〜14%
ニッケル(Ni)は、オーステナイト組織を安定化させる。Niはさらに、積層欠陥エネルギーを高め、水素環境下での脆化感受性を低下させる。Ni含有量は低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Ni含有量が高すぎれば、製造コストが高くなる。Ni含有量が高すぎればさらに、母材製造時や溶接中において、溶融金属中のNの溶解度が小さくなり、鋼の強度が低下する。したがって、Ni含有量は9〜14%である。Ni含有量の好ましい下限は9.5%であり、さらに好ましくは10%である。Ni含有量の好ましい上限は13.5%であり、さらに好ましくは13%である。
Cr:19〜24%
クロム(Cr)は、使用環境下での鋼の耐食性を高める。Crはさらに、母材製造時や溶接中において、溶融金属中のNの溶解度を高め、かつ、炭化物を生成して鋼の強度を高める。Cr含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Cr含有量が高すぎれば、オーステナイト組織が不安定になり、さらに、炭化物が過剰に生成して鋼が脆化する。したがって、Cr含有量は19〜24%である。Cr含有量の好ましい下限は19%であり、さらに好ましくは19.5%であり、さらに好ましくは20%である。Cr含有量の好ましい上限は23.5%であり、さらに好ましくは23%である。
Mo:1〜4%
モリブデン(Mo)は、水素環境下での鋼の耐食性を高め、かつ、鋼の強度を高める。Mo含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Mo含有量が高すぎれば、製造コストが高くなり、さらに、オーステナイト組織が不安定になる。したがって、Mo含有量は1〜4%である。Mo含有量の好ましい下限は1.2%であり、さらに好ましくは1.5%である。Mo含有量の好ましい上限は3.8%であり、さらに好ましくは3.5%である。
Nb:0〜0.4%
Nbは任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Nbは鋼中に固溶したり、炭窒化物として析出して、鋼の強度を高める。Nbが少しでも含有されれば、これらの効果が得られる。しかしながら、Nb含有量が高すぎれば、溶加材を用いない溶接時に、溶接金属の凝固割れ感受性を高め、溶接金属の延性も低下する。したがって、Nb含有量は0〜0.4%である。Nb含有量の好ましい下限は0.10%であり、さらに好ましくは0.12%である。Nb含有量の好ましい上限は0.38%であり、さらに好ましくは0.35%である。
N:0.20〜0.50%
窒素(N)は、鋼中に固溶したり、微細な窒化物を形成して、鋼の強度を高める。Nはさらに、オーステナイト組織を安定化させる。N含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、N含有量が高すぎれば、母材の製造時に熱間加工性が低下し、溶接時において、溶接金属中にブローホール及びピットを形成する。したがって、N含有量は0.20〜0.50%である。N含有量の好ましい下限は0.22%であり、さらに好ましくは0.25%である。N含有量の好ましい上限は0.48%であり、さらに好ましくは0.45%である。
Al:0.05%以下
アルミニウム(Al)はSiと同様に鋼を脱酸する。一方、Al含有量が高すぎれば、溶接時の溶け込み深さが浅くなる。したがって、Al含有量は0.05%以下である。Al含有量の下限は特に制限されない。しかしながら、製鋼コストを考慮すれば、Al含有量の好ましい下限は0.0005%以上であり、さらに好ましくは0.001%である。Al含有量の好ましい上限は0.04%であり、さらに好ましくは0.03%である。
特定元素群(Se、Te、Bi、Sn、Zn及びPb):合計含有量が式(1)を満たす。
0.0300≧(Se+Te+Bi)+2(Sn+Zn+Pb)≧0.0010 (1)
特定元素群はいずれも、溶け込み深さを増大する。具体的には、Se、Te及びBiはいずれも、溶融金属の表面張力の温度依存性に影響を及ぼし、溶け込み深さを増大する。Sn、Zn及びPbはいずれも、溶融池から蒸発してアークの電流密度を増大させることにより、溶け込み深さを増大する。F1=(Se+Te+Bi)+2(Sn+Zn+Pb)と定義した場合、特定元素群から選択される1種又は2種以上の合計含有量であるF1が0.0010(%)以上であれば、溶け込み深さが十分に増大する。一方、特定元素群の含有量が高すぎれば、具体的には、F1が0.0300(%)を超えれば、溶接中に溶融金属に凝固割れが発生する。したがって、F1は0.0010〜0.0300である。F1の好ましい下限は0.0015であり、さらに好ましくは0.0020である。F1の好ましい上限は0.0250であり、さらに好ましくは0.0200である。
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、上記の元素を含有し、残部はFe及び不純物からなる。ここでいう「不純物」とは、鋼材を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料その他の要因により混入する成分を意味する。不純物のうち、P、S及びOの含有量は、それぞれ、次のとおりである。
P:0.03%以下
燐(P)は不純物である。Pは、製造時の母材の熱間加工性を低下する。Pはさらに、溶加材を使用せずに溶接する場合、溶接金属の凝固割れ感受性を増大させる。したがって、P含有量は0.03%以下である。好ましいP含有量は0.025%以下であり、さらに好ましくは0.02%以下である。P含有量はなるべく低い方が好ましい。
S:0.01%以下
硫黄(S)は不純物である。Sは、製造時の母材の熱間加工性を低下する。Sはさらに、溶加材を使用せずに溶接する場合、溶接金属の凝固割れ感受性を増大させる。したがって、S含有量は0.01%以下である。好ましいS含有量は0.008%以下であり、さらに好ましくは0.005%以下である。S含有量はなるべく低い方が好ましい。
O:0.02%以下
酸素(O)は不純物である。Oは製造時の母材の熱間加工性を低下させる。Oはさらに、鋼の清浄性を低下させ、延性を低下させる。したがって、O含有量は0.02%以下である。好ましいO含有量は0.015%以下であり、さらに好ましくは0.01%以下である。O含有量の下限は特に設けなくてもよい。しかしながら、製造コストの点及びOが表面活性元素として作用し溶け込み深さを増大させる効果を少なからず有する点を考慮すれば、O含有量の好ましい下限は0.001%であり、さらに好ましくは0.002%である。
本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼はさらに、Feの一部に代えて、Cu、Co、V、Ti、B、Ca、Mg及び希土類元素(REM)からなる群から選択される1種又は2種以上を含有しても良い。
Cu:0〜3%
銅(Cu)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Cuはオーステナイト組織を安定化させる。Cuが少しでも含有されれば、この効果がある程度得られる。しかしながら、Cu含有量が高すぎれば、溶加材を用いず溶接する場合、溶接金属の凝固割れ感受性が高まる。したがって、Cu含有量は0〜3%である。Cu含有量の好ましい下限は0.005%であり、さらに好ましくは0.008%であり、さらに好ましくは0.01%である。Cu含有量の好ましい上限は2.5%であり、さらに好ましくは2.0%である。
Co:0〜3%
コバルト(Co)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、CoはCuと同様にオーステナイト組織を安定化させる。Coが少しでも含有されれば、この効果がある程度得られる。しかしながら、Co含有量が高すぎれば、溶接金属の延性が低下する。したがって、Co含有量は0〜3%である。Co含有量の好ましい下限は0.005%であり、さらに好ましくは0.008%であり、さらに好ましくは0.01%である。Co含有量の好ましい上限は2.5%であり、さらに好ましくは2.0%である。
V:0〜0.5%
バナジウム(V)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Vは、Nbと同様に、鋼中に固溶したり、炭窒化物として析出して、鋼の強度を高める。Vが少しでも含有されれば、この効果がある程度得られる。しかしながら、V含有量が高すぎれば、炭窒化物が多量に析出し、延性が低下する。したがって、V含有量は0〜0.5%である。V含有量の好ましい下限は0.001%であり、さらに好ましくは0.005%であり、さらに好ましくは0.01%である。V含有量の好ましい上限は0.45%であり、さらに好ましくは0.40%である。
Ti:0〜0.5%
チタン(Ti)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、TiはV、Nbと同様に、鋼中に固溶したり、炭窒化物として析出して、鋼の強度を高める。Tiが少しでも含有されれば、この効果がある程度得られる。しかしながら、Ti含有量が高すぎれば、炭窒化物が多量に析出し、延性が低下する。したがって、Ti含有量は0〜0.5%である。Ti含有量の好ましい下限は0.001%であり、さらに好ましくは0.003%であり、さらに好ましくは0.005%である。Ti含有量の好ましい上限は0.45%以下であり、さらに好ましくは0.40%以下である。
B:0〜0.01%
ボロン(B)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Bは粒界に偏析して粒界固着力を高め、鋼の強度を高める。Bはさらに、水素環境下での鋼の脆化を抑制する。Bが少しでも含有されれば、上記効果がある程度得られる。しかしながら、B含有量が高すぎれば、溶加材を使用せずに溶接するとき、溶接金属の凝固割れ感受性が高まる。したがって、B含有量は0〜0.01%である。B含有量の好ましい下限は0.0001%であり、さらに好ましくは0.0002%であり、さらに好ましくは0.0005%である。B含有量の好ましい上限は0.008%であり、さらに好ましくは0.005%である。
Ca:0〜0.05%
カルシウム(Ca)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Caは鋼の熱間加工性を高める。Caが少しでも含有されれば、この効果がある程度得られる。しかしながら、Ca含有量が高すぎれば、CaがOと結合して鋼の清浄度が低下し、熱間加工性がかえって低下する。したがって、Ca含有量は0〜0.05%である。Ca含有量の好ましい下限は0.0001%であり、さらに好ましくは0.0005%であり、さらに好ましくは0.001%である。Ca含有量の好ましい上限は0.03%以下であり、さらに好ましくは0.01%である。
Mg:0〜0.05%
マグネシウム(Mg)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、MgはCaと同様に、鋼の熱間加工性を高める。Mgが少しでも含有されれば、この効果がある程度得られる。しかしながら、Mg含有量が高すぎれば、MgがOと結合して、鋼の清浄性が低下し、かえって鋼の熱間加工性が低下する。したがって、Mg含有量は0〜0.05%である。Mg含有量の好ましい下限は0.0001%であり、さらに好ましくは0.0005%であり、さらに好ましくは0.001%である。Mg含有量の好ましい上限は0.03%であり、さらに好ましくは0.01%である。
希土類元素(REM):0〜0.5%
希土類元素(REM)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、REMはSとの親和力が強く、鋼の熱間加工性を高める。REMが少しでも含有されれば、この効果がある程度得られる。しかしながら、REM含有量が高すぎれば、REMがOと結合して、鋼の清浄性が低下し、かえって鋼の熱間加工性が低下する。したがって、REM含有量は0〜0.5%である。REM含有量の好ましい下限は0.001%であり、さらに好ましくは0.002%であり、さらに好ましくは0.005%である。REM含有量の好ましい上限は0.3%であり、さらに好ましくは0.1%である。
本明細書でいう「REM」は、Sc、Y及びランタノイドの合計17元素の総称であり、REM含有量は、REMのうちの1種又は2種以上の元素の合計含有量を意味する。REMは一般的にミッシュメタルに含有される。そのため、例えば、ミッシュメタルを溶鋼に添加して、鋼中のREMの含有量が上記の範囲となるようしてもよい。
[製造方法]
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法の一例を説明する。上述の化学組成を有する溶鋼を製造する。たとえば、電気炉やAOD(Argon Oxygen Decarburization)炉、VOD(Vacuum Oxygen Decarburization)炉を用いて、上記溶鋼を製造する。
製造された溶鋼から造塊法によりインゴットを製造する。インゴットを熱間加工(熱間鍛造、熱間圧延等)してスラブやブルーム、ビレット等の鋼素材を製造する。製造された溶鋼から連続鋳造法によりスラブやブルーム、ビレット等の鋼素材を製造してもよい。
製造された鋼素材を熱間加工して、オーステナイト系ステンレス鋼材を製造する。たとえば、鋼素材を熱間圧延して鋼板や棒鋼、線材を製造する。また、熱間押出や熱間穿孔圧延等によりオーステナイト系ステンレス鋼管を製造する。上記のとおり、熱間加工の具体的な方法は特に限定されず、最終製品の形状に応じた熱間加工を実施すればよい。
熱間加工後のオーステナイト系ステンレス鋼材に対して、冷間加工を実施してもよい。オーステナイト系ステンレス鋼材が鋼管である場合、冷間加工はたとえば、冷間抽伸である。オーステナイト系ステンレス鋼材が鋼板である場合、冷間圧延等である。
熱間加工後、又は冷間加工後に熱処理(溶体化処理)を実施してもよい。熱処理は複数回実施してもよい。
以上の製造方法で製造されたオーステナイト系ステンレス鋼は、690MPa以上の引張強さを有する。さらに、このオーステナイト系ステンレス鋼は、優れた溶接施工性を示す。具体的には、溶加材を使用せずに溶接したとき、十分な溶け込み深さを得ることができる。
表1A及び表1Bに示す鋼種A〜Jの化学組成を有する溶鋼を製造した。
Figure 2016166401
Figure 2016166401
溶鋼を鋳造してインゴットを製造した。インゴットに対して、熱間鍛造、熱間圧延、熱処理及び機械加工を実施して、板厚2mm、幅50mm、長さ100mmの鋼板を製造した。
各試験番号の2枚の鋼板の開先形状は、図1に示すI形とした。図1中の数値は寸法(括弧は内は単位)を示す。ガスタングステンアーク溶接方法により、溶加材を用いず、入熱5kJ/cmとして、図1の鋼板同士に対して突き合わせ溶接を実施し、表2に示す試験番号1〜10の溶接継手を製造した。いずれの試験番号においても、溶接時の条件は同じとした。
[溶接施工性試験]
製造された溶接継手の溶接部を目視により観察した。溶接継手の裏面を観察して、裏ビードが形成されていなかった場合、十分な溶け込み深さが得られなかったと判断し、「不可」と判定した。裏ビードが観察されたものの、裏ビード幅が1mm未満の場合、「良」と判定した。裏ビードが1mm以上のものを「優」と判定した。「良」及び「優」の場合、十分な溶け込み深さが得られたと判定した。さらに、溶け込み深さが「良」及び「優」の溶接継手において、溶接部の欠陥の有無を目視により観察した。割れや溶け落ちなどの溶接欠陥が観察されなかった場合、「優」と判断した。溶接欠陥が観察された場合、「不可」と判断した。
[引張試験]
溶接施工性試験で「良」又は「優」と判定された溶接継手に対して、引張試験を実施した。具体的には、溶接金属を平行部の中央に有する板状引張試験片を作製した。試験片に対して、常温で引張試験を実施した。引張強さTS(MPa)が母材の必要強度である690MPa以上であった場合、「良」と判定し、800MPaを超えた場合、「優」と判定した。引張強さTSが690MPa未満の場合、「不可」と判定した。
さらに、各試験番号の母材に対しても、板状引張試験片を作製し、溶接継手での引張試験と同じ条件で引張試験を実施した。その結果、各試験番号の母材はいずれも、引張強さが690MPa以上であった。
[低歪速度引張試験(SSRT)]
引張試験で「良」又は「優」と判定された溶接継手に対して、高圧水素環境下における耐脆化特性を評価するため、低歪速度引張試験(SSRT)を実施した。具体的には、溶接金属を平行部の中央に有する段付板状低歪速度引張試験片を採取した。試験片に対して、大気中及び45MPaの高圧水素環境下における低歪速度引張試験を実施した。なお、歪速度は3×10-5/sとした。低歪速度引張試験において、高圧水素環境下での破断絞りの、大気中での破断絞りに対する比が90%以上となるものを「合格」とした。
[試験結果]
試験結果を表2に示す。
Figure 2016166401
表2中の「−」は、試験を実施しなかったことを示す。表2を参照して、試験番号1〜6は、化学組成が適正であり、かつ、F1が式(1)を満たした。そのため、充分な溶け込み深さが得られる優れた溶接施工性を有し、さらに、溶接継手の引張強さも、母材の必要強度である690MPa以上であった。さらに、優れた耐水素脆化感受性を示した。
一方、試験番号7では、F1が式(1)の上限を超えた。そのため、溶け込み深さは十分に得られたものの、溶接ビード中央部に凝固割れと考えられる溶接割れが発生した。
試験番号8及び9では、F1が式(1)の下限未満であった。そのため、溶け込み深さが充分でなく裏ビードが形成されなかった。つまり、試験番号8及び9では、溶接施工性が低かった。
試験番号10では、N含有量が低すぎた。そのため、張り強さが必要引張強さである690MPaを下回った。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼は、溶加材を用いずに溶接する場合に、優れた溶接施工性、具体的には、深い溶け込み深さが得られる。したがって、高圧水素ガスの貯蔵や運搬等、高圧水素ガス用途の機器用の鋼材として特に好適である。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C:0.005〜0.07%、
    Si:0.1〜1.2%、
    Mn:2.5〜10%、
    Ni:9〜14%、
    Cr:19〜24%、
    Mo:1〜4%、
    Nb:0〜0.4%、
    N:0.20〜0.50%、
    Al:0.05%以下、並びに、
    Se、Te、Bi、Sn、Zn及びPbからなる群から選択される1種又は2種以上を合計で式(1)を満たす含有量で含有し、
    残部はFe及び不純物からなり、
    前記不純物のうち、P、S及びOはそれぞれ、
    P:0.03%以下、
    S:0.01%以下、及び、
    O:0.02%以下である、オーステナイト系ステンレス鋼。
    0.0300≧(Se+Te+Bi)+2(Sn+Zn+Pb)≧0.0010 (1)
    ここで、式(1)中の各元素記号は、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
  2. 請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼であってさらに、
    Feの一部に代えて、質量%で、
    Cu:3%以下、
    Co:3%以下、
    V:0.5%以下、
    Ti:0.5%以下、
    B:0.01%以下、
    Ca:0.05%以下、
    Mg:0.05%以下、及び、
    希土類元素:0.5%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する、オーステナイト系ステンレス鋼。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のオーステナイト系ステンレス鋼であって、常温での引張強さが690MPa以上である、オーステナイト系ステンレス鋼。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼であって、
    高圧水素ガス及びや液体水素の貯蔵又は搬送用機器に使用される、オーステナイト系ステンレス鋼。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼であって、
    溶加材を用いずに溶接される、オーステナイト系ステンレス鋼。
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