JP2016164851A - リチウムイオン二次電池の充電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】放電時の負極抵抗緩和【解決手段】リチウムイオン二次電池の充電システム100は、負極活物質としてLi4Ti5O12が用いられたリチウムイオン二次電池120と、リチウムイオン二次電池120の充電と放電とを制御する制御装置140とを備えている。制御装置140は、リチウムイオン二次電池の温度を検知する検知部143と、リチウムイオン二次電池120のSOCを演算するSOC演算部141と、リチウムイオン二次電池が放電されているときに、SOC演算部で演算されたSOCが5%低下する毎に少なくとも1回、リチウムイオン二次電池をパルス充電する制御部142とを備えている。ここで、パルス充電の電流レートC(A)は、{(3.6T+10)/30}≦C≦{(3.6T+110)/30}であり、Tは、検知部143で検知されたリチウムイオン二次電池の温度(℃)である。【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の充電システムに関する。
例えば、特開平10−27626号公報には、正極の活物質としてリチウム遷移金属酸化物を用い、負極の活物質としてチタン酸リチウム(LiTi12)を用い、正極の活物質の実容量に対する負極の活物質の実容量の比率を0.5以下としたリチウムイオン二次電池が開示されている。
また、特開2014−187002号公報には、電極表面に形成される反応生成物である劣化物や析出物(リチウムイオン二次電池では、リチウムの析出物)を溶解させる方法が提案されている。ここでは、充電または放電を行う際に、正極と負極間に流れる電流(バッテリー充電時であれば充電電流、バッテリー放電時であれば放電電流)とは、逆方向に正極と負極間に電流を流す逆パルス電流を供給する方法が提案されている。
また、特開2008−186691号公報には、周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を印加した後に、電池の放電又は充電を行う非水電解質電池の使用方法が提案されている。
特開平10−27626号公報 特開2014―187002号公報 特開2008―186691号公報
ところで、本発明者の知見によれば、負極活物質としてチタン酸リチウム(LiTi12)が用いられたリチウムイオン二次電池では、出力時(放電時)の抵抗が、入力時(充電時)よりも高くなる傾向がある。その結果、出力性能が低下する傾向がある。
ここで提案されるリチウムイオン二次電池の充電システムは、負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池と、リチウムイオン二次電池の充電と放電とを制御する制御装置とを備えている。制御装置は、リチウムイオン二次電池の温度を検知する検知部と、リチウムイオン二次電池のSOCを演算するSOC演算部と、リチウムイオン二次電池が放電されているときに、少なくともSOC演算部で演算されたSOCが5%低下する毎に少なくとも1回、リチウムイオン二次電池をパルス充電する制御部とを備えている。ここで、パルス充電の電流レートC(A)は、{(3.6T+10)/30}≦C≦{(3.6T+110)/30}であり、Tは、検知部で検知されたリチウムイオン二次電池の温度(℃)である。この充電システムによれば、例えば、負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池について、出力時(放電時)の抵抗が小さく抑えられる。
図1は、負極活物質として用いられるチタン酸リチウム(LiTi12)の入力時と出力時の状態を模式的に示す模式図である。 図2は、リチウムイオン二次電池の充電システム100を模式的に示す模式図である。 図3は、リチウムイオン二次電池120の放電カーブを示すグラフである。 図4は、温度T(℃)に対するパルス充電の電流値I(A)の好適な範囲を図示したグラフである。 図5は、制御装置140の制御フローの一例を示すフローチャートである。
以下、ここで提案されるリチウムイオン二次電池の充電システムについて一実施形態を説明する。
ここで提案される充電システムは、負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池についての充電システムである。上述したように、本発明者の知見によれば、負極活物質としてチタン酸リチウム(LiTi12)が用いられている場合、出力時(放電時)は、入力時(充電時)よりも抵抗が高くなる傾向がある。その結果、出力性能が低下する傾向がある。
ここで、負極活物質にチタン酸リチウム(LiTi12)が用いられたリチウムイオン二次電池について、出力時(放電時)の抵抗が、入力時(充電時)よりも高くなる理由として、本発明者は、以下のように、分析している。
図1は、負極活物質として用いられるチタン酸リチウム(LiTi12)について、入力時と出力時の状態を模式的に示す模式図である。負極活物質として用いられるチタン酸リチウム(LiTi12)は、充電されるとLiが挿入され、チタン酸リチウム(LiTi12)になる。図1では、チタン酸リチウム(LiTi12)が「LTO1」、チタン酸リチウム(LiTi12)が「LTO2」でそれぞれ表されている。入力時、出力時ともに、左側の図はSOC0%の状態を示しており、右側の図はSOC100%の状態が示されている。それぞれ真ん中の図は、入力中、出力中の状態を模式的に示している。なお、図1は模式図であり、実際のチタン酸リチウムに生じる事象を完全に正確に表現したものではない。
図1に示すように、負極活物質として用いられるチタン酸リチウム(LiTi12)は、絶縁体である。負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池を、充電すると、負極活物質として用いられているチタン酸リチウム(LiTi12)にLiイオンが挿入される。チタン酸リチウム(LiTi12)にLiイオンが挿入されると、負極活物質中のリチウムの割合が増え、チタン酸リチウム(LiTi12)になる。チタン酸リチウム(LiTi12)は導電体である。
つまり、負極活物質として用いられるチタン酸リチウム(LiTi12)は、充電が進むとチタン酸リチウム(LiTi12)となり、導電体になる(換言すれば、電気抵抗が小さくなる)。また、負極活物質として用いられるチタン酸リチウム(LiTi12)は、充電が進むとチタン酸リチウム(LiTi12)となるが、放電されると、再びチタン酸リチウム(LiTi12)になり絶縁体となる(換言すれば、電気抵抗が大きくなる)。
ここで、充電中は、負極活物質の表面からLiが入っていく。このため、負極活物質の表面側がチタン酸リチウム(LiTi12)のような状態になる。この際、負極活物質の表面の導電性および負極活物質の粒子間の導電性が良くなる。このため、リチウムイオン二次電池120の抵抗が小さくなる。これに対して、放電中は、負極活物質の表面からLiイオンが抜けていく。このため、特に、負極活物質の表面がチタン酸リチウム(LiTi12)のような状態になる。この際、負極活物質の表面の導電性および負極活物質の粒子間の導電性が悪くなる。このため、リチウムイオン二次電池120の抵抗が大きくなる。
このように負極活物質としてチタン酸リチウム(LiTi12)が用いられたリチウムイオン二次電池では、出力時(放電時)は、入力時(充電時)よりも電気抵抗が大きくなり、その結果、出力性能が低下する傾向がある。
図2は、ここで提案されるリチウムイオン二次電池の充電システム100を模式的に示す模式図である。充電システム100は、図2に示すように、負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池120と、制御装置140とを備えている。ここで、リチウムイオン二次電池120の負極活物質には、例えば、一次粒子の粒径が1nm以上1000nm以下であるチタン酸リチウム(LiTi12)が用いられているとよい。
図2に示す例では、リチウムイオン二次電池120の正極122と負極124には、電源160と、出力先となる外部装置180とが、それぞれ並列に接続されている。また、リチウムイオン二次電池120には、電流計190が直列に接続されている。制御装置140は、リチウムイオン二次電池の充電と放電とを制御する装置であり、図2に示す例では、電源160および外部装置180への出力スイッチ182を制御する。矢印INは、充電時の電荷の移動方向を示している。矢印OUTは、放電時の電荷の移動方向を示している。
制御装置140は、SOC演算部141と、制御部142と、温度検知部143とを備えている。
SOC演算部141は、リチウムイオン二次電池120のSOCを演算する。ここで、SOCは、「State Of Charge」の略で、充電率とも称される。満充電を100%とした場合の充電された電気量の割合を意味する。ここで、SOC演算部141は、リチウムイオン二次電池120に直列に接続された電流計190で検知された電流値に基づいて、充電時にリチウムイオン二次電池120に入力された電気量と、放電時にリチウムイオン二次電池120から出力された電気量とを測定し、リチウムイオン二次電池120の充電状態を検出している。
制御部142は、リチウムイオン二次電池120が放電されているときに、SOC演算部141で演算されたSOCに基づいて、予め定められたタイミングでリチウムイオン二次電池120を充電する。リチウムイオン二次電池120が放電されているときに、充電すると、負極活物質の表面にリチウムイオンが挿入され、チタン酸リチウム(LiTi12)が出現する。負極活物質の表面の導電性および負極活物質の粒子間の導電性が良くなる。このため、放電時のリチウムイオン二次電池120の抵抗が小さく抑えられる。このように、この充電システム100によれば、負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池120について、出力時(放電時)の抵抗が小さく抑えられる。
制御部142は、例えば、リチウムイオン二次電池120が放電されているときに、SOC演算部141で演算されたSOCが、予め定められたSOCの割合分低下する毎に、リチウムイオン二次電池120を充電するとよい。例えば、SOCが5%低下する毎にリチウムイオン二次電池120を充電してもよい。
これにより、リチウムイオン二次電池120が放電されているときに、SOC演算部141で演算されたSOCが5%低下するまでに、少なくとも1回充電されるようになる。本発明者の知見では、放電中において、SOCが5%よりも大きく低下するように、連続して出力されると、負極活物質としてのチタン酸リチウムの多くの表面からLiが抜けていき、負極活物質がチタン酸リチウム(LiTi12)で厚く覆われたような状態となり、放電中の間欠的な充電による効果が得られ難くなる。ここで、リチウムイオン二次電池120が放電されているとき行う充電は、例えば、パルス充電により行われるとよい。ここでパルス充電とは、パルス充電電圧を印加する充電である。
図3は、リチウムイオン二次電池120が放電されているときに、SOC演算部141で演算されたSOCが、予め定められたSOCの割合分低下する毎に、リチウムイオン二次電池120をパルス充電した場合のリチウムイオン二次電池120の放電カーブ(ここでは、容量と電圧との関係)を示している。図3に示された放電カーブ中に出現した複数の電圧のピークVpは、パルス充電で印可された電圧を示している。図3中の破線は、かかるパルス充電がなく、リチウムイオン二次電池120を単純に放電した場合の放電カーブである。図3に示すように、リチウムイオン二次電池120が放電されているときに、SOC演算部141で演算されたSOCが、予め定められたSOCの割合分低下する毎に、リチウムイオン二次電池120をパルス充電ことによって、出力時の電圧が高く維持され、かつ、出力される容量が多くなる。
図3中の上限電圧Vc1と下限電圧Vc2は、予め定められたリチウムイオン二次電池120の使用域を規定する電圧である。上限電圧Vc1はSOC100%(満充電)の時の電圧である。下限電圧Vc2はSOC0%の時の電圧である。
本発明者の知見では、パルス充電の電流レートC(A)は、{(3.6T+10)/30}≦C≦{(3.6T+110)/30}であるとよい。ここで、Tは、リチウムイオン二次電池120が置かれた環境の温度(℃)である。制御装置140の温度検知部143は、リチウムイオン二次電池120に取り付けられた温度センサ192に基づいて環境の温度(℃)を取得するとよい。また、電流レートCは、リチウムイオン二次電池120の定格容量に対する電流値であり、定格容量を掛けることによって電流値が得られる。例えば、定格容量が30Ahのリチウムイオン二次電池120では、パルス充電の電流値I(A)は、(3.6T+10)≦I≦(3.6T+110)となる。
図4は、定格容量が30Ahのリチウムイオン二次電池120について、温度T(℃)に対する、パルス充電の電流値I(A)の好適な範囲を図示した図である。放電中のパルス充電による充電において、パルス充電における充電電流の電流値が小さすぎると、放電中の充電により、一時的にリチウムイオン二次電池120の抵抗が低下するものの、その後、直ぐにリチウムイオン二次電池120の抵抗が戻るために、リチウムイオン二次電池120の出力を向上させるとの観点において、その効果が小さい。つまり、パルス充電による充電においてリチウムが負極活物質に挿入され、リチウムイオン二次電池120抵抗が、一時的に下がるものの、その効果が長続きしない。このため、放電中の充電によってリチウムイオン二次電池120の出力を向上させる効果は一応確認できるものの、十分に大きな効果が得られるというほどではない。
また、図4に示すように、放電中の充電において、パルス充電における充電電流が高すぎると、正極が過充電状態となる。ここでは短い時間のパルス充電なので、正極の劣化は限定的である。しかし、充放電を繰り返す充放電サイクルで、放電中に複数回パルス充電が行われる場合に、各パルス充電の電流値が高すぎてその都度正極が過充電状態になると、サイクル毎に性能が劣化していく。このため、本発明者の知見によれば、定格容量が30Ahのリチウムイオン二次電池120では、ここで提案されるパルス充電の電流値I(A)の好適な範囲は、(3.6T+10)≦I≦(3.6T+110)である。ここで、Iは0≦Iである。つまり、Iが−の値で算出される場合には、パルス充電の電流値I(A)は0とする。
以下、上記充電システム100を採用した場合のリチウムイオン二次電池の性能を評価した試験例を説明する。
ここで用意された試験用電池は、いわゆる角型電池である。
角型電池は、図示は省略するが、正極シートと負極シートとを、セパレートを介在させて重ねて捲回した捲回電極体を備えており、かかる捲回電極体と電解液とを角型の電池ケースに収容した構造を有している。ここで、正極シートは、正極集電箔と、正極集電箔の両面に保持された正極活物質層とを有している。正極活物質層には、正極活物質粒子と、導電材と、結着材とが含まれている。負極シートは、負極集電箔と、負極集電箔の両面に保持された負極活物質層とを有している。負極活物質層には、負極活物質粒子と、導電材と、結着材とが含まれている。
ここで用意された試験用電池では、正極活物質粒子には、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物が用いられている。導電材には、アセチレンブラックが用いられている。結着材には、ポリフッ化ビニリデンが用いられている。正極活物質粒子と、導電材と、結着材との質量割合は、正極活物質粒子:導電材:結着材=94:3:3とした。正極集電箔には、凡そ15μm厚のアルミニウム箔が用いられている。
負極活物質粒子には、チタン酸リチウム(LiTi12)が用いられている。導電材には、アセチレンブラックが用いられている。結着材には、ポリフッ化ビニリデンが用いられている。負極活物質粒子と、導電材と、結着材との質量割合は、負極活物質粒子:導電材:結着材=94:3:3とした。負極集電箔には、凡そ10μm厚の銅箔が用いられている。
セパレータには、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)からなり、ポリエチレン(PE)をポリプロピレン(PP)で挟んだ三層構造(PP/PE/PP)の微多孔樹脂膜が用いられている。ここで用いられたセパレータの厚さは20μmである。
電解液には、プロピレンカーボネート(PC)と、ジエチルカーボネート(DMC)と、エチレンカーボネート(EC)とを、凡そ1:1:1の体積比で混合した混合溶媒にLiPFを凡そ1モル/Lの濃度で含有させた電解液が用いられている。
ここで用意された試験用電池の定格容量は、35Ahであった。なお、上記において特に言及しない試験用電池の構成は、各サンプルにおいて共通している。
表1は、試験例で作成された試験用電池(サンプル1〜15)とその試験結果を示している。各サンプルにおいて、試験用電池は、予め定められたコンディショニング工程後に、予め定められたCCCV充電によって充電され、予め定められたSOCに調整された。その後、CC充電およびCC放電による、2Cの充放電を10サイクル行い、当該10サイクルの放電における平均の出力値を算出した。表1は、充放電サイクルが行われた温度環境と、放電中に定期的に行われたパルス充電における電流値、パルス頻度、出力増加率を示している。
Figure 2016164851
表1で温度(℃)は、試験時に試験用電池が置かれた温度環境を示している。ここでは、試験用電池に取り付けられた温度センサの測定値である。表1で電流(A)は、放電中に行われるパルス充電の電流値を示している。
表1で、パルス頻度は、放電中にパルス充電を行う頻度であり、「SOC5%毎」は、放電中にSOCが5%低下する毎にパルス充電が行われたことを示している。「SOC3%毎」は、放電中にSOCが3%低下する毎にパルス充電が行われたことを示している。「SOC1%毎」は、放電中にSOCが1%低下する毎にパルス充電が行われたことを示している。なお、一回のパルス充電の充電時間は、凡そ1秒とした。
サンプル8、10、12は、それぞれ充電パルスを印加せずに放電して出力を求めたものである。サンプル8は25℃の温度環境、サンプル10は0℃の温度環境、サンプル12は−30℃の温度環境で、それぞれ出力が測定されている。表1で「出力増加率」は、同じ温度環境で測定されたサンプル同士で、充電パルスを印加せずに放電して出力を求めたサンプル8、10、12を基準(100%)として、出力が増加した割合を評価している。
サンプル1、2、6、7、9、15は、サンプル8を基準に出力増加率が評価されている。このうち、サンプル1、2、6、7では、出力が大きく増加する効果が確認できた。サンプル9では、25℃の温度環境においては低温環境に比べて電池抵抗が小さい。この場合、放電中に印可するパルス充電の電流値が小さく、サンプル8を基準に出力が増加する効果が小さくなったと考えられる。サンプル15は、この試験では、パルス充電の頻度が少なく出力が増加する効果が確認できなかった。
サンプル3、4、11は、サンプル10を基準に出力増加率が評価されている。このうち、サンプル3、4では、出力が大きく増加する効果が確認できた。サンプル11は、パルス充電によって放電時に負極の抵抗が緩和される効果はあったものと考えられるが、0℃と低温であり電池抵抗が高く、かつ、パルス充電の電流値が200Aであったために、パルス充電を印加する際の電圧が高くなり、過充電による正極劣化が生じたものと考えられる。
サンプル5、13、14は、サンプル12を基準に出力増加率が評価されている。サンプル5では、出力が大きく増加する効果が確認できた。サンプル13,14は、パルス充電によって放電時に負極の抵抗が緩和される効果はあったものと考えられるが、−30℃と低温であり電池抵抗が高く、かつ、パルス充電の電流値がそれぞれ200A、100Aであった。このため、パルス充電を印加する際の電圧が高くなって、過充電による正極劣化が生じたものと考えられる。
以上、ここで提案されるリチウムイオン二次電池の充電システム100は、負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池120と、リチウムイオン二次電池120の充電と放電とを制御する制御装置140とを備えている。制御装置140は、リチウムイオン二次電池120のSOCを演算するSOC演算部141と、リチウムイオン二次電池120が放電されているときに、SOC演算部141で演算されたSOCに基づいて、予め定められたタイミングでリチウムイオン二次電池120を充電する制御部142とを備えている。この充電システム100によれば、例えば、負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池120について、放電時に負極の抵抗が緩和される。
なお、制御部142は、例えば、リチウムイオン二次電池120が放電されているときに、SOC演算部141で演算されたSOCが、予め定められたSOCの割合分低下する毎に、リチウムイオン二次電池120を充電するとよい。例えば、予め定められたSOCの割合は、SOCが5%以下であるとよい。この場合、放電中にSOCが5%低下する毎に少なくとも1回充電が行われる。このため、放電時に負極の抵抗が緩和される効果が得られやすい。
この場合、充電は、例えば、パルス充電により行われるとよい。パルス充電の電流レートCは、{(3.6T+10)/30}≦C≦{(3.6T+110)/30}であるとよい。ここで、Tは、制御装置で検知されたリチウムイオン二次電池の温度(℃)であるとよい。つまり、Tは、リチウムイオン二次電池が置かれた温度(℃)であるとよい。このように充電時の電流値を、温度環境に応じて調整することによって、正極側で過充電に伴う劣化を防止できる。その結果、出力性能が向上する効果がより確実に得られる。
図5は、かかる制御装置140の制御フローの一例を示すフローチャートである。図5では、電池の温度と、SOCと、電流が常時観察され、放電中にSOCが5%低下する毎に、充電パルスが印加されるようにフローが構築されている。また、制御装置140の制御フローは、例えば、温度検知部143で取得されたリチウムイオン二次電池120の温度の情報と、予め定められたデータベースやマップ情報を基に、放電中に行う充電の電流値や、充電の頻度や、充電の方式などが、適宜に決定されるように構築されていてもよい。
以上、ここで提案されるリチウムイオン二次電池の充電システムの実施の形態を説明したが、本発明に係るリチウムイオン二次電池の充電システムは、上述した実施の形態に限定されない。
100 充電システム
120 リチウムイオン二次電池
122 正極
124 負極
140 制御装置
141 演算部
142 制御部
143 温度検知部
160 電源
180 外部装置
182 出力スイッチ
190 電流計
192 温度センサ

Claims (1)

  1. 負極活物質としてLiTi12が用いられたリチウムイオン二次電池と、
    前記リチウムイオン二次電池の充電と放電とを制御する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記リチウムイオン二次電池の温度を検知する検知部と、
    前記リチウムイオン二次電池のSOCを演算するSOC演算部と、
    前記リチウムイオン二次電池が放電されているときに、前記SOC演算部で演算されたSOCが5%低下する毎に少なくとも1回、リチウムイオン二次電池をパルス充電する制御部と
    を備え、
    ここで、前記パルス充電の電流レートC(A)は、{(3.6T+10)/30}≦C≦{(3.6T+110)/30}であり、Tは、前記検知部で検知されたリチウムイオン二次電池の温度(℃)である、
    リチウムイオン二次電池の充電システム。
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